説明

不揮発性記憶装置および不揮発性メモリ

【課題】不揮発性記憶装置内部のコントローラが不揮発性メモリに印加されている電圧変動に起因する動作状態を正しく認識する。
【解決手段】不揮発性メモリ外部より読み出し可能なステータスを保持するステータス保持部とメモリセルアレイと読み書き制御部と外部インターフェース部と電源電圧検知部とリセット部を備え、不揮発性メモリに印加される電圧が、電源電圧検知部で所定の電圧値よりも小さいときにはリセット部は不揮発性メモリ全体をリセットし、不揮発性メモリに対するデータの書き込みおよび消去が不能になり、不揮発性メモリに印加される電圧が、電源電圧検知部で所定の電圧値以上であるときには、第二の状態に遷移するコマンドを受け付けた場合に不揮発性メモリに対するデータの書き込みおよび消去が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、および不揮発性メモリとコントローラとで構成するメモリーカードやメモリーモジュール等の不揮発性記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、書き換え可能な不揮発性メモリであるNANDタイプのフラッシュメモリを搭載した不揮発性記憶装置としてのメモリーカードは、デジタルカメラや携帯電話の記憶媒体としてその市場を拡大している。
【0003】
また、不揮発性記憶装置は、同時に半導体デバイスとしてもプロセスの微細化に伴いその記憶容量が増大していることから、ギガバイト帯の価格はHDDよりも安価となっている。それに伴いPND(Portable Navigation Device)などの車載用途にも適用が拡がっている。
【0004】
しかし、車載用途への用途の拡大は、より厳しい電圧環境での使用の拡大ということである。つまり、NANDフラッシュメモリ仕様の電圧範囲の規定を外れた電圧での使用が行われることになる。
【0005】
一般的にメモリーカードは、NANDタイプのフラッシュメモリとコントローラからなる。仕様に規定される電圧範囲での使用で発生する課題を解決するために、フラッシュメモリとコントローラのそれぞれから対応が取られている。
【0006】
また、フラッシュメモリは汎用部品であり、市場で調達可能である。従って、フラッシュメモリとコントローラの組み合わせは無限である。そのため、フラッシュメモリのデータを守るために、フラッシュメモリ内に電圧検知回路を搭載している。フラッシュメモリ内の電圧検知回路は、電圧がフラッシュメモリを動作させることが可能かどうかを判定する。電圧検知回路の判定結果によっては、フラッシュメモリは内部の動作を停止させて、データを破壊から守る。
【0007】
さらに、コントローラは、フラッシュメモリのデータを守るために、コントローラに供給される電圧が低下した場合に一定期間フラッシュメモリに電圧を印加する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−133961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記に説明してきたように、フラッシュメモリおよびコントローラそれぞれでの電源変動に対する対策はされているが、メモリーカードのシステム全体としての対策はなされていない。その為に、メモリーカードのシステムとしてみた場合には、不具合が発生する可能性がある。
【0010】
また、フラッシュメモリ自身の電圧検知回路によるフラッシュメモリのデータ保護について、コントローラは、フラッシュメモリのデータの書き込み・消去中における電圧検知回路での電圧低下の判定結果によって、正常動作が保証されない状態であることを認識する仕組みがない。その為、コントローラ側は、フラッシュメモリの処理が正常であると判断し、その結果、不具合につながる。
【0011】
フラッシュメモリのプロセスの微細化によってフラッシュメモリの処理に要するパラメータが変化している。具体的には、消去処理に要する時間の増加や、消去処理に要する消費電流の増加がある。従って、コントローラでの電圧の保証に際して、電圧を保証すべき絶対時間が長くなると共に、供給すべき電流量も増加している。その為、コントローラ側で電圧を保証することが難しくなってきている。
【0012】
本発明は、コントローラが、フラッシュメモリでの電圧変動に起因する動作状態を正しく認識することで、不具合の発生を回避することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的を達成するために、本発明の不揮発性メモリは、メモリセルアレイと、読み書き制御部と、外部インターフェース部と、電源電圧検知部とステータス保持部と、を備えた不揮発性メモリであって、前記ステータス保持部に保持されるステータスは、前記不揮発性メモリ外部より前記外部インターフェース部を通じて読み出し可能であり、前記電源電圧検知部において、前記不揮発性メモリに印加される電圧が所定の電圧値よりも低くなったことを検知したことを、第1の状態のステータスとして、前記ステータス保持部に保持し、前記不揮発性メモリに印加される電圧が所定の電圧値よりも高くなった後も、前記ステータス保持部に保持する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、不揮発性メモリへの印加電圧の低下に対する不揮発性メモリの状態を、コントローラが不揮発性メモリから読み出すことで、不揮発性メモリとコントローラが同じ認識に基づいて処理を行うことで不具合の発生を回避することが出来る、信頼性の高い不揮発性記憶装置を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態1の不揮発性メモリの構成を示した図
【図2】実施の形態1の不揮発性記憶装置の構成を示した図
【図3】実施の形態1の不揮発性記憶装置のコントローラの構成を示した図
【図4】実施の形態1の不揮発性メモリの状態遷移を示した図
【図5】実施の形態1の不揮発性記憶装置の書き込み処理のフローチャート
【図6】実施の形態1の不揮発性記憶装置への印加電圧と内部状態のタイミングチャートを示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態1)
図面を参照して実施の形態1の不揮発性記憶装置について説明する。
【0017】
図1は不揮発性メモリの構成を示した図である。フラッシュメモリ101は、不揮発でデータを記憶する不揮発性メモリである。外部インターフェース部102は、フラッシュメモリ101外部のコントローラと、フラッシュメモリ101に対するデータの読み出しや書き込みのデータや制御信号をやり取りするインターフェースである。フラッシュメモリセルアレイ103は、フラッシュメモリ101内部においてデータを不揮発で記憶するメモリセルの複数からなる。バッファメモリ104は、外部インターフェース部102とフラッシュメモリセルアレイ103との間にある。バッファメモリ104は、フラッシュメモリ101外部のコントローラからフラッシュメモリ101への書き込みデータをフラッシュメモリセルアレイ103に書き込む際や、フラッシュメモリセルアレイ103に書き込まれたデータを読み出してフラッシュメモリ101外部に出力する際にデータを一時的に保存する。読み書き制御部105は、外部インターフェース部102を介したフラッシュメモリ101外部のコントローラからのコマンド入力を理解して、フラッシュメモリセルアレイ103を制御して、メモリセルに対するデータの読み出し、書き込み、消去を行う。電源電圧検知部106は、フラッシュメモリ101に印加される電圧のレベルが所定のレベルに対する高低を検知する回路である。所定のレベルとは、フラッシュメモリ101が正常に動作することが可能な電圧範囲の下限レベルである。リセット部107は、電源電圧検知部106の検知結果をもって、所定のレベル以下に電源電圧が低下した場合にフラッシュメモリ101内部における動作をリセットする。そうすることで、誤った書き込みが行われることを回避する。パワーステータス保持部108は、電源電圧検知部106によってフラッシュメモリ101に印加される電源電圧が所定のレベルより低下したことがあったかどうかの情報を保持する。パワーステータス保持部108は、外部インターフェース部102を介して、フラッシュメモリ101外部から参照可能である。
【0018】
なお、詳細を図示していないが、実際のフラッシュメモリにおいては昇圧回路を含む他の構成が必要となるが、本発明との直接の関係はないのでここでは図示しない。
【0019】
図2は本実施の形態の不揮発性記憶装置の構成を示した図である。フラッシュメモリ101は、図1に示した内部構成を持つ。メモリーカード201は、フラッシュメモリ101とコントローラ202からなる。コントローラ202は、メモリーカード201外部のホスト機器とメモリーカードインターフェース203、接地線204、フラッシュメモリ電源線205と、コントローラ電源線206とに接続される。コントローラ202は、フラッシュメモリ101とフラッシュメモリインターフェース207とに接続される。フラッシュメモリインターフェース207にはチップイネーブル信号CE,コマンドイネーブル信号CLE,アドレスイネーブル信号ALE,ライトイネーブル信号WE,リードイネーブル信号RE,データバスIO1〜8,レディビジー信号R/B,ライトプロテクト信号WPがある。フラッシュメモリ101の電源とグランドはそれぞれフラッシュメモリ電源線205、接地線204としてメモリーカード201外部と接続される。メモリーカード201外部からはコントローラ電源線206から1.8Vが、フラッシュメモリ電源線205から3.3Vが印加される。コントローラ202に接続されるコントローラ電源線205はフラッシュメモリ101とのフラッシュメモリインターフェース207用の電源として使用する。
【0020】
図3はコントローラ202の構成を示した図である。コントローラ202は、制御部301と、フラッシュメモリ制御部302と、ホストインターフェース部303と、バッファメモリ304と、コントローラ電圧検知部305からなる。
【0021】
なお、詳細を図示していないが、実際のコントローラにおいてはECC回路を含む他の構成が必要となるが、本実施の形態との直接の関係はないので個々では図示しない。
【0022】
制御部301は、コントローラ202内の全体を制御する。フラッシュメモリ制御部302は、フラッシュメモリインターフェース207を持ち、フラッシュメモリ101の制御を行う。フラッシュメモリ制御部302は、フラッシュメモリ101から読み出すデータおよびフラッシュメモリ101に書き込むデータをバッファメモリ304から転送する。ホストインターフェース部303は、メモリーカードインターフェース203を持ち、メモリーカード201外部のホスト機器との通信の制御を行う。ホストインターフェース部303は、ホスト機器からメモリーカード201に書き込まれるデータおよびメモリーカード201に読み出すデータをバッファメモリ304から転送する。コントローラ電圧検知部305はコントローラ202に印加されるコントローラ電源線206の電圧レベルが規定レベルを満たしているかどうかを判定する。例えば、コントローラ電源線206からの供給電圧1.8Vに対してコントローラ電圧検知部の検知レベルは1.6Vに設定される。
【0023】
図4はフラッシュメモリ101の内部のステータスの遷移を示す図である。フラッシュメモリ101内部のステータスとは、パワーステータス保持部108に保持しているステータスのことである。メモリーカード201へ電圧が印加されると、ステータスは“PowerOn”ステータスになる。この状態でコントローラ202はフラッシュメモリ101に対してステータス読み出しのコマンドを発行することで“PowerOn”のステータスにあることを認識することができる。“PowerOn”ステータスにおいてフラッシュメモリ101の外部インターフェース部102は、コントローラ202からの書き込み・消去のコマンドを無視して動作しない。
【0024】
コントローラ202が、フラッシュメモリ101に対してステート遷移コマンドを発行することで、フラッシュメモリ101は“PowerOn”ステータスから“Normal”ステータスに遷移する。“Normal”のステータスであること、かつライトプロテクト信号WPで書き込みが禁止されていないことを条件として、フラッシュメモリ101の外部インターフェース部102は、コントローラ202からの書き込み・消去コマンドを無視せずに動作する。
【0025】
“Normal”ステータスの状態においてフラッシュメモリ電源線205から印加される電圧が低下して規定の電圧以下になると、リセット部107は電圧の低下を検出してフラッシュメモリ101内部における動作をリセットする。このリセットによってフラッシュメモリ101内部のステータスは“PowerOn”に遷移する。
【0026】
“PowerOn”ステータスではコントローラ202はフラッシュメモリ101に対してデータの書き込み・消去を行うことが出来ない。
【0027】
この後、フラッシュメモリ電源線205から印加される電圧が上昇して規定の電圧よりも高くなってもステータスは変化しない。
【0028】
なお、ここでは“Normal”ステータスから“PowerOn”ステータスへの変化を、リセット部107による電圧の低下の検出とした。しかし、フラッシュメモリ101の読み書き制御部105による書き込み・消去コマンドの実行中のリセット部107による電圧の低下の検出でも構わない。本発明の目的は電圧変動による動作状態を正しく認識することなので、動作状態が変化しない期間の電圧低下に対してステータスは必ずしも変える必要はない。
【0029】
また、ここでは“PowerOn”ステータスでは、書き込み・消去のコマンドを無視するとした。これはフラッシュメモリ101に書き込まれたデータの保護のために冗長に行っている仕組みであり、本発明の目的である電圧変動による動作状態を正しく認識することに対しては、必ずしも必須の機能ではない。
【0030】
図5はコントローラ202によるフラッシュメモリ101へのデータの消去・書き込みのフローチャートである。
【0031】
フラッシュメモリセルアレイ103は複数の物理ブロックから構成され、物理ブロックは複数の物理ページから構成されるとする。また、フラッシュメモリ101はデータの消去単位を物理ブロックの単位とし、データの書き込み単位を物理ページ単位とする。
【0032】
書き込み処理を行う前にコントローラ202はフラッシュメモリ101のステータスを“Normal”にしている。
【0033】
最初に処理501では、コントローラ202はフラッシュメモリ101に対して、データの書き込みを行う物理ブロックを指定してデータの消去コマンドを発行する。
【0034】
判定処理502では、コントローラ202はフラッシュメモリ101からステータスを取得して、フラッシュメモリ101のステータスが“Normal”であるかどうか、また処理501での消去処理が成功しているかどうかを判定する。ステータスが“PowerOn”である場合には、フラッシュメモリ101がデータの消去をしている期間にフラッシュメモリ電源線205の供給電圧が規定電圧よりも低下し、消去処理が成功していない可能性がある。またさらに、フラッシュメモリ電源線205の供給電圧の低下により消去処理が成功しているかどうかの判定も正しく行えていない可能性があるために電源投入時処理へと遷移する。
【0035】
ステータスが“Normal”の場合には、フラッシュメモリ101がデータの消去をしている期間にフラッシュメモリ電源線205の供給電圧の低下がないことがわかる。この時には処理501での消去処理が失敗していれば処理506へ遷移し、成功していれば処理503へ遷移する。
【0036】
処理503では、コントローラ202はフラッシュメモリ101に対して、物理ページを指定して物理ページ単位でデータの書き込みコマンドを発行する。
【0037】
判定処理504では、コントローラ202はフラッシュメモリ101からステータスを取得して、フラッシュメモリ101のステータスが“Normal”であるかどうか、また処理503での書き込み処理が成功しているかどうかを判定する。ステータスが“PowerOn”である場合には、フラッシュメモリ101がデータの書き込みをしている期間にフラッシュメモリ電源線205の供給電圧が規定電圧よりも低下し、書き込み処理が成功していない可能性がある。またさらに、フラッシュメモリ電源線205の供給電圧の低下により書き込み処理が成功しているかどうかの判定も正しく行えていない可能性があるために電源投入時処理へと遷移する。
【0038】
ステータスが“Normal”の場合にはフラッシュメモリ101がデータの書き込みをしている期間にフラッシュメモリ電源線205の供給電圧の低下がないことがわかる。この時には処理501での書き込み処理が失敗していれば処理506へ遷移し、成功していれば処理503へ遷移する。
【0039】
処理505ではコントローラ202は未書き込みデータが残っているかどうかを判定し、未書き込みデータがある場合には処理503への遷移し、全てのデータの書き込みが終了している場合には処理を終了する。
【0040】
処理506では、消去または書き込み処理を失敗した物理ブロックを不良ブロックとして管理するように登録して、エラー終了する。
【0041】
図6はメモリーカード201外部からの電源供給の変動に対するメモリーカード201内部の動作変化を示す図である。図6において、一番上の段は、コントローラ電源線206からメモリーカード201に印加される電源電圧を示している。2番目の段は、フラッシュメモリ電源線205からメモリーカード201に印加される電源電圧を示している。
【0042】
その下の「リセット期間」は、フラッシュメモリ101内部のリセット部107がフラッシュメモリ101内部をリセットしている期間である。その下の「ステータス」は、フラッシュメモリ101内部のパワーステータス保持部108に保持するステータスを示す。その下の「ステート遷移コマンド」は、コントローラ202からフラッシュメモリ101へのステート遷移コマンドの発行を示している。
【0043】
時間t601から外部ホスト機器はメモリーカード201に対して電圧を印加し始める。
【0044】
時間t602にコントローラ電源線206から供給される電圧が規定の電圧に到達し、コントローラ202は動作し始める。コントローラ202は動作し始めると、フラッシュメモリ101に対してステータスの遷移コマンドと、ステータスの確認を繰り返し行う。時間t602の段階では、フラッシュメモリ電源線205は電源電圧検知部106の検知レベルを下回っているために、フラッシュメモリ101はリセット状態にあり、フラッシュメモリ101のステータスは“PowerOn”にある。従って、コントローラ202がフラッシュメモリ101に対してステータス遷移コマンドを発行してもフラッシュメモリ101のステータスは“PowerOn”の状態のままであり、当然コントローラ202がフラッシュメモリ101から読み出すステータスも“PowerOn”である。
【0045】
時間t603にフラッシュメモリ電源線205は電源電圧検知部106の検知レベルを上回るので、フラッシュメモリ101のリセット状態ではなくなり、フラッシュメモリ101のステータスは、コントローラ202からのステータス遷移コマンドを受けて“Normal”の状態に遷移する。コントローラ202もフラッシュメモリ101からステータス“Normal”を読み出してフラッシュメモリ101に対して書き込みや消去を行う準備が出来たことを確認できる。
【0046】
この後、コントローラ202は外部ホスト機器からメモリーカード201に対するデータの書き込みや読み出しのコマンドを受けて、フラッシュメモリ101に対してデータの消去・書き込み・読み出しを行うことで動作する。
【0047】
時間t604では、フラッシュメモリ電源線205は電源電圧検知部106の検知レベルを下回る。フラッシュメモリ101はリセット状態になり、フラッシュメモリ101のステータスは“PowerOn”に遷移する。コントローラ202は、フラッシュメモリ101に対して消去や書き込みを行った場合には、図5のフローチャートの判定処理502や判定504処理でフラッシュメモリ101のステータスが“PowerOn”に遷移したことを確認し、直前の消去または書き込みが正常に行われなかった可能性があることを認識する。
【0048】
コントローラは電源投入時の処理と同様に、フラッシュメモリ101に対してステータスの遷移コマンドと、ステータスの確認を繰り返し行う。
【0049】
時間t605では、フラッシュメモリ電源線205は電源電圧検知部106の検知レベルを上回り、コントローラ202からのステータス遷移コマンドを受けて、フラッシュメモリのステータスは“Normal”に遷移する。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、不揮発性記憶装置のデータ信頼性を実効的に向上することが可能なユーザ利便性の高い不揮発性記憶装置に有用である。
【符号の説明】
【0051】
101 フラッシュメモリ
102 外部インターフェース部
103 フラッシュメモリセルアレイ
104 バッファメモリ
105 読み書き制御部
106 電源電圧検知部
107 リセット部
108 パワーステータス保持部
201 メモリーカード
202 コントローラ
203 メモリーカードインターフェース
204 接地線
205 フラッシュメモリ電源線
206 コントローラ電源線
207 フラッシュメモリインターフェース
301 制御部
302 フラッシュメモリ制御部
303 ホストインターフェース部
304 バッファメモリ
305 コントローラ電圧検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリセルアレイと、読み書き制御部と、外部インターフェース部と、電源電圧検知部とステータス保持部と、を備えた不揮発性メモリであって、
前記ステータス保持部に保持されるステータスは、前記不揮発性メモリ外部より前記外部インターフェース部を通じて読み出し可能であり、
前記電源電圧検知部において、前記不揮発性メモリに印加される電圧が所定の電圧値よりも低くなったことを検知したことを、第1の状態のステータスとして、前記ステータス保持部に保持し、
前記不揮発性メモリに印加される電圧が所定の電圧値よりも高くなった後も、前記ステータス保持部に保持する不揮発性メモリ。
【請求項2】
前記電源電圧検知部における電圧値の検知によるステータスの変化を、
不揮発性メモリがデータの書き込みおよび消去の処理を行っている期間のみ行われることを特徴とする、
請求項1に記載の不揮発性メモリ。
【請求項3】
前記不揮発性メモリに印加される電圧が所定の電圧値よりも高いときに、
前記不揮発性メモリ外部から、前記ステータス保持部のステータスを、第2の状態のステータスとして、第1の状態のステータスから変化させることが可能なことを特徴とする、
請求項2に記載の不揮発性メモリ。
【請求項4】
第1の状態から第2の状態への変化は、前記不揮発性メモリに印加する電圧低下させずに行うことが可能なことを特徴とする、
請求項3に記載の不揮発性メモリ。
【請求項5】
第1の状態では前記不揮発性メモリに対するデータの書き込みおよび消去が不能であり、
第2の状態では前記不揮発性メモリに対するデータの書き込みおよび消去が可能であることを特徴とする、
請求項3に記載の不揮発性メモリ。
【請求項6】
前記不揮発性メモリは、さらにリセット部を備え、
第2の状態から第1の状態に変化するタイミングで、
前記リセット部が前記不揮発性メモリ全体をリセットすることを特徴とする、
請求項5に記載の不揮発性メモリ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の不揮発性メモリと、前記不揮発性メモリを制御するコントローラからなる不揮発性記憶装置であって、
前記コントローラは、
前記不揮発性メモリに対して第2の状態に遷移するコマンドを入力し、さらに前記不揮発性メモリからステータスを読み出して第2の状態であることを確認した上で前記不揮発性メモリに対してデータの消去および書き込みを行うことを特徴とした不揮発性記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−209823(P2011−209823A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−74671(P2010−74671)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】