説明

不透明な流れ中の粒子をインライン監視して複数成分流れ中の対象物の選択操作を行うシステム及び方法

複数成分流れにおける粒子監視、特にインライン粒子監視及び対象物の選択操作のためのシステム及び方法が開示される。例示のシステムは、不透明な流体キャリア中の粒子などの成分を監視するための検出システムを含むことができる。例示のシステムは、少なくとも第1の波長範囲の光波に不透明な流動性試料を閉じ込めることと、流動性試料を第1の方向に圧縮し、同時に試料を流動性試料の流れの方向と平行かつ第1の方向に垂直な第2の方向に制限し、同時に試料を第1及び第2の方向に垂直な第3の方向に伸長することを含む。試料が第1の方向に圧縮された時、試料は、第1の波長範囲内の少なくとも1つの波長に透明になり、粒子検出のための光学的手段が使用可能になる。システムはまた、検出成分を流体キャリア中の他の成分から操作するための弁又はアクチュエータなどの装置を含むことができる。制御装置又は他の処理装置が、検出成分のデータを受け取って処理し、関心のある成分を残りの流動性試料と区別することができる。成分が認識されると、制御装置は、流れ操作装置を検出システムと同期させて、流体キャリアから検出成分を操作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に示された内容は、概してスラリー、乳濁液、懸濁液等の濃縮液体系における粒子の検出及び特性評価の分野、並びに例えば液体又は気体などの流体キャリア中の複数成分の濾過又は分離を含む操作の分野に関する。より詳しくは、本発明は、産業流量での流体キャリア中の複数成分の濾過又は分離を含む操作の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
産業界では、高い粒子濃度を有する液体系が幅広く使用されている。そのような系の例は、半導体産業の化学機械平坦化(CMP)工程で使用されるスラリー及び製薬産業で使用される乳濁液である。
【0003】
気体及び液体媒体中の粒子パラメータを監視するために、光学的な検出及び特性評価方法が使用されてきた。特許文献1は、高濃縮系中の粒子を光学的に特性評価する装置及び方法を開示しており、特許文献1は、参照により全体が本明細書に援用される。
【0004】
フィルター又は他のタイプの機械式分離器などの貫流型分離装置が知られている。分離効率は、分離される成分の特性の違いに依存する傾向がある。場合によっては、分離される成分の1つが、1つ以上の測定可能なパラメータで異なることがあり、また流体キャリア中で他の成分よりも低い濃度を有することがある。そのような事例の1つは、研磨スラリーを大きな粒子から濾過することである。一般的な研磨スラリーは、高濃度(最大10^12個/cc)及び所望寸法(一般に50〜500nm)の粒子の集合からなり、そのような粒子は、研磨処理を実行するために必要とされる。特定の状況では、凝集、機能不良、汚染又は他の理由により、スラリー中に1〜100μmの寸法を有するより大きな粒子が存在する場合がある。大きな粒子の存在は、研磨中に基板を引っ掻いて「キラー欠陥」をもたらし、製造歩留りを低下させる可能性がある。大きな粒子を排除するための広く受け入れられている解決策の1つは、濾過である。スラリー又は他の乳濁液の濾過の場合、濾過装置内に他の様々な(有用な)成分が溜まり、二次的な大きな粒子をもたらし、濾過装置の頻繁な保守及び交換を必要とすることがある。
【0005】
粒子分離方法は、特許文献2に開示されている。この方法は、具体的には、誘電泳動による粒子の作用及び分離、粒子を特性評価するための測定通路領域、並びに測定通路領域内で識別された粒子を誘電泳動によって選別するための選別領域を必要とする。選別は、登録された基準に対応して、測定通路領域内で2つ以上の補助通路内に粒子を能動的に導くことができるスイッチ要素を含む。この方法は、粒子、特に懸濁液中の生体細胞を迅速かつ正確に選別することができるが、スラリーなどの複数成分流れ中の粒子の選別を、特に産業流量で、実施することができない。
【0006】
参照によりその全体が本明細書に援用される特許文献3及び特許文献4に開示された粒子分離方法は、流れの障害物を備えた微小流体流通装置内で流体の流れが層状になる性質を利用している。流量を調整する外部手段が使用されおり、これによりこれらの発明を本特許の範囲に適用できない。流れの障害物は、スラリーや乳濁液などの高い粒子含有率を有する流れの操作では特に望ましくない。特許文献5〜7は、光学的手段を使用する流れ中の粒子操作だけに特化している。これらの方法は、細胞選別の分野では有用かもしれないが、高い粒子含有率(スラリー及び乳濁液など)を含む特に産業流量での不透明な流れ中において、対象物を操作するのには有用でない。
【0007】
したがって、不透明な流れ中の粒子をインライン監視するとともに、残される成分(粒子)を有する流れ及びスラリーや乳濁液などの高い粒子含有率を有する流れなどの複数成分の流れから、粒子を濾過又は分離するための方法及び装置が必要である。また、光透過性、粘性、流量、層状態(laminarity)などの流れのパラメータに依存しない方法、及び産業条件で運用可能な方法及び装置が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第6,710,874号
【特許文献2】米国特許第7,294,249号
【特許文献3】米国特許第7,318,902号
【特許文献4】米国特許第7,472,794号
【特許文献5】米国特許第7,428,971号
【特許文献6】米国特許第7,366,377号
【特許文献7】米国特許第7,068,874号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
粒子監視システムは、キュベットと、キュベット内に配置された透明流れ圧縮要素とを含み、キュベットは、少なくとも第1の波長範囲の光波に対して不透明な流動性試料を閉じ込めるように構成され、透明流れ圧縮要素は、流動性試料を第1の方向に圧縮し、同時に試料を流れの方向と平行かつ第1の方向と垂直な第2の方向に調整し、同時に試料を第1及び第2の方向と垂直な第3の方向に伸長するように構成され、試料が第1の方向に圧縮された時に、試料が光波の波長範囲内の少なくとも1つの波長について透明になる。
【0010】
粒子監視方法は、少なくとも第1の波長範囲の光波に不透明な流動性試料を閉じ込めるステップと、流動性試料の透明度を測定するステップと、流動性試料を第1の方向に圧縮し、同時に試料を流れの方向と平行かつ第1の方向と垂直な第2の方向に調整し、同時に試料を第1及び第2の方向と垂直な第3の方向に伸長し、試料が第1の方向に圧縮された時に、試料が光波の波長範囲内の少なくとも1つの波長について透明になるステップと、圧縮された試料に含有される粒子の特徴を識別するステップとを含む。
【0011】
複数成分流れにおける対象物の選択操作システムは、流体キャリア中の成分を検出してマッピングする手段と、流体キャリア中の成分を操作する手段と、検出成分の操作を制御する手段とを含み、成分を操作する手段は、検出成分を流体キャリア中の他の成分から除去又は分離するように構成され、制御手段は、成分を操作する手段を、成分を検出してマッピングする手段と同期させるように構成される。
【0012】
一つの実施形態では、成分を検出してマッピングする手段が、キュベットと、キュベット内に配置された透明流れ圧縮要素と、モニターとを含み、キュベットは、少なくとも第1の波長範囲の光波に対して不透明な流動性試料を閉じ込めるように構成され、透明流れ圧縮要素は、流動性試料を第1の方向に圧縮し、同時に試料を流れの方向と平行かつ第1の方向と垂直な第2の方向に調整し、同時に試料を第1及び第2の方向と垂直な第3の方向に伸長するように構成され、試料は、第1の方向に圧縮された時に光波の前記波長範囲内の少なくとも1つの波長について透明になり、モニターは、その少なくとも1つの波長を使用して流動性試料を監視する。
【0013】
複数成分流れにおける対象物の選択操作方法は、流体キャリア中の成分を検出してマッピングするステップと、他の成分からの排除又は分離を含めて流体キャリア中の検出成分を操作するステップとを含み、検出成分を操作するステップが、成分を検出してマッピングするステップと同期される。
【0014】
一つの実施形態では、成分を検出してマッピングするステップは、少なくとも第1の波長範囲の光波に不透明な流動性試料を閉じ込めるステップと、流動性試料の透明度を測定するステップと、流動性試料を第1の方向に圧縮し、同時に試料を流動性試料の流れ方向と平行かつ第1の方向と垂直な第2の方向に制限し、同時に試料を第1及び第2の方向と垂直な第3の方向に伸長し、試料が、第1の方向に圧縮された時に第1の波長範囲内の波長の少なくとも1つについて透明になるステップと、圧縮された試料に含有される粒子の特徴を識別するステップとを含む。
【0015】
当然ながら、様々な実施形態が可能であり、本明細書に示された詳細は、全て特許請求の範囲から逸脱することなく様々な点で修正が可能である。従って、図面及び説明は、本質的に例示と見なされるべきであり、限定と見なされるべきでない。類似の要素を示すのに、類似の参照数字を使用した。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】流れの分離を備えたシステムの例示の実施形態を示す図である。
【図2】成分操作を備えたシステムの例示の実施形態を示す図である。
【図3】座標変換を備えた例示の実施形態を示す図である。
【図4】化学機械平坦化(CMP)工程で選択的な粒子除去を行うための例示の実施形態を示す図である。
【図5】CMP工程で使用されるスラリーなどの複数成分流れ中での対象物の選択操作を備えたシステムの一つの実施形態における、時間遅延及び拡散係数の例を示す図である。
【図6A】粒子監視システムの一つの実施形態における流れの概要を示す図である。
【図6B】粒子監視システムの一つの実施形態において数値的推定のためのシステム及びパラメータの概要を示す図である。
【図6C】第1の実施形態によるキュベットの例(Y軸方向の伸長及びZ軸方向の屈曲を有する2つの光学要素)の概要を示す図である。
【図6D】第2の実施形態によるキュベットの例(Y軸方向に伸長され、Z軸方向に制限された流路を有する光学要素)の概要を示す図である。
【図7A】第1の実施形態による例示の粒子監視システムの概要を示す図である。
【図7B】第1の実施形態による例示の粒子監視システムの詳細な断面図を示す。
【図7C】周囲流れを取り入れた第1の実施形態による例示の粒子監視システムの断面図である。
【図7D】周囲流れを取り入れた第1の実施形態による例示の粒子監視システムの断面図である。
【図8A】第2の実施形態による例示の粒子監視システムの概要を示す図である。
【図8B】第2の実施形態による例示の粒子監視システムの詳細な断面図である。
【図9A】第3の実施形態による例示の粒子監視システムの概要を示す図である。
【図9B】第3の実施形態による例示の粒子監視システムの詳細な断面図である。
【図9C】第3の実施形態による例示の粒子監視システムにおけるキュベットのより詳細な図である。
【図10】第4の実施形態による例示の光学キュベットの図である。
【図11】第5の実施形態による例示の光学キュベットの図である。
【図12A】導波路として両凹の円柱レンズを使用する第6の実施形態による例示の粒子監視システムの図である。
【図12B】導波路として両凹の円柱レンズを使用する第6の実施形態による例示の粒子監視システムの図である。
【図12C】導波路として両凹の円柱レンズを使用する第6の実施形態による例示の粒子監視システムの図である。
【図12D】導波路として両凹の円柱レンズを使用する第6の実施形態による例示の粒子監視システムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、システム1を示し、システム1は、例えば液体又は気体などの流体キャリア中の成分(「成分B」)の検出及びマッピング手段2(即ち、位置特定)を含む。一つの実施形態では、検出及びマッピング手段は、図6〜図12に開示されたシステムのような、スラリー、乳濁液、懸濁液などの流動性試料中の粒子を現場及び/又はインライン又はオフラインで監視する光学システムにすることができる。
【0018】
一つの実施形態では、システム1は、機械装置(例えば、弁又はアクチュエータ)、電気的作用(例えば、誘電泳動)、磁界又は化学的作用などの流れ分離手段3を含むことができる。流れ分離手段を用いて、検出成分を流体キャリア中の他の成分から分離することができる。
【0019】
一つの実施形態では、システム1は、機械装置(例えば、アクチュエータ)、電気機械装置(例えば、超音波又はメガソニックアクチュエータ)、電気的作用(例えば、放電)、電磁界(例えば、レーザ又はX線)、又は化学的作用などの流れ作用手段を含むことができる。流れ作用手段を使用して、所望の特性を排除又は選択的に変更することによって、検出成分を流体キャリア中の他の成分から交替することができる。
【0020】
一つの実施形態では、システム1は制御手段4を含み、これにより、流れ操作手段、即ち、粒子の排除、分流、又は除去を検出手段と同期させることができる。制御手段4は、例えば、コンピュータ、制御装置又は当該技術分野で既知の他の処理装置を含むことができる。制御手段は、例えば、検出された画像データを受け取って処理し、関心のある成分を残りの懸濁液から識別することができる。粒子が認識されたら、制御手段4は、流れ操作手段3を作動させて、成分B5と懸濁液などの成分Aとからなる流れから成分B5を分離するか又は成分B5を排除することができる。流れ操作手段3の下流で、流れ6は成分Bを含まない。
【0021】
例示のシステム1では、ターゲット領域を監視する検出手段2から関心成分又は粒子に関する入力を受けることができる。ターゲット領域は、粒子を残りの懸濁液から識別するために使用され得るいずれかの既知の属性(又はその属性がないこと)を検出するために監視されてもよい。粒子監視システムは、例えば、粒子をその特定の属性によって識別するために使用できる連続画像を記録するために利用されてもよい。あるいは、蛍光特性、光散乱特性、光学的特徴、X線回折特性、屈折率などの特性、特徴若しくは指標、又はこれらのいずれかの組み合わせを使用して、粒子を残りの懸濁液から識別してもよい。また、粒子の表面電荷を使用して、印加電界又は磁界に対する粒子の反応を観察することによって粒子を識別してもよい。
【0022】
図2は、別の例示の実施形態を示し、流れ分離手段3を成分操作手段7で置き換えるか又は補完することができる。成分操作手段の例としては、例えば、危険な細胞を破壊する一方で他の成分を通過させるためのレーザや他の放射線源などである。成分操作手段の他の例としては、粒子の凝集物を破壊する、例えば衝撃波などの、他の破壊的作用を生じさせることができる放射線源又は供給源などである。
【0023】
図3は、検出成分の座標変換を使用する例示の方法を示す。検出は、図6〜図12及びそれに付随する説明に示されるような例示の粒子監視システムによって行うことができる。成分Bの検出及びそれに続く流れの分離又は操作の両方に同じ技術を使用して、試料流れを薄い「細流」形状に成形することができる(最小厚さの流れを使用することで、検出及びマッピング、並びに分離又は操作が容易になる)。
【0024】
流れを成形するための例示の技術は、例えば図6に示されたような、先端が対向した2つのプリズム、2つの円柱レンズ、及びZ軸上で最小重なりを有する2つの光学ブロックの使用を含むことができる。図6Bに示されたような先端が対向した2つのプリズムの実施形態では、流動性試料を第1の方向(X)に圧縮し、同時に試料を流れの方向と平行かつ第1の方向と垂直な第2の方向(Z)に制限し、同時に試料を第1と第2の方向と垂直な第3の方向(Y)に伸長するようにプリズムを構成することができる。試料が第1の方向に圧縮された時、試料は、少なくとも1つの波長の光について透明になり得る。
【0025】
操作システムの代わりに検出システム及び第2の検出システムを使用して、検出システムと操作システムとの間での座標変換係数(y=>y’)を設定することができる。同様に、2つのシステム間での時間遅延係数(t=>t’)を決定することができる。検出システム上で成分Bを検出した後、成分Bの座標(y,t)を決定することができる。第2の検出システムによって成分B’の座標(y’,t’)を決定することができる。次に、複数の成分B及びB’の座標が、(y,t)を(y’,t’)に関連付ける操作システム伝達関数Tに換算されることができる。伝達関数Tが既知の場合、座標y1及び時間t1において検出システムによって対象物を検出することによって座標y’1を生成することができ、座標y’1において所定の時間(t’1)に適切な処置を適用することができる。
【0026】
図4は、化学機械平坦化(CMP)システム12において粒子を選択除去するための限定でない例示の実施形態を示す。CMPは、例えば半導体ウェハ組立てにおいて使用することができる。CMPは、研磨及び腐食性の化学スラリー16(通常、コロイド)を、研磨パッド及び一般的に半導体ウェハ9より大きい直径の保持リングと共に使用することができる。CMP処理スラリーは、一般的に、酸又は塩基溶液中に固体で4〜18重量%の濃度で懸濁されたSiO2及びAl23粒子から成る。CMPスラリーは、例えば直径0.03μm〜1.0μm以上の直径粒子などの、広範囲の粒径を含有する傾向がある。場合によっては、スラリーは、スラリー粒子の汚染又は凝集によって、より大きな寸法の粒子を含有することがある。過大寸法の粒子の数と研磨ウェハ上の引っ掻き欠陥の数との相関関係は確認されており、したがってそのような粒子を抑制することが重要である。過大寸法の粒子の数は少なく、スラリーは大体が不透明な性質なので、そのようなスラリー内の粒径分布特性を確認することは難しい。
【0027】
特定用途の限界値を超える寸法を有する粒子は、大きすぎる砂粒を有する紙やすりと類似しており、滑らかにしようとする表面に跡を付けたり引っ掻いたりして不都合である。したがって、過大寸法の粒子を含有するスラリーの使用を排除する品質管理工程が不可欠である。
【0028】
パッド及びウェハ9は、動的研磨ヘッド8によって一緒に圧縮され、プラスチック保持リングによって適所に保持されることができる。動的研磨ヘッド8は、異なる回転軸(即ち、同心でない)で回転される。これにより材料が除去されて、不規則な形状を平らにし、ウェハが平坦又は平面になる。これは、追加の回路要素形成についてウェハを調整するために必要な場合がある。
【0029】
図4に示された限定でない例示の実施形態では、CMP研磨システムのスラリー送出管15は、一つの実施形態では図7Bに示された粒子検出システムである粒子検出システム2と、三方弁を有する粒子分離システム3とを有する。図4の実施形態では、図6〜図12に示され、付随する記載で説明された実施形態の1つ以上を使用して、検出及びマッピングを実行することができる。
【0030】
図6〜図12に示された実施形態のうちの1つの不透明な流れ中の粒子をインライン監視するシステムは、好ましくはスラリー分配ノズル13の数メートル前で、CMP研磨システム12のスラリー供給管11に接続される。インライン監視システム2は、所定の検出範囲と、所定の範囲を超える寸法の粒子を検出する度にアラーム信号を生成する手段とを有する。アラーム信号は、可聴及び可視的な表示を伴う電気信号にできる。アラーム電気信号は、主制御PC又は他の装置で使用することができる。一つの実施形態では、アラーム信号を使用して、更に下流にある三方弁3を作動させることができ、これにより所定の寸法より大きい寸法を有する粒子がスラリーから除去され、廃物容器14に注がれる。そのため、ウェハに到達したスラリーには、ウェハを損傷する可能性のある大きな粒子が存在しない。弁3の作動は、所定の寸法より大きい寸法を有する粒子が検出手段2によって検出されてから、所定の時間オフセットだけ遅延される。一つの実施形態では、所定の時間オフセット又は時間遅延は、例えば供給管11を通るスラリーの流量などの付加的な処理条件に依存する。流量が多いと、粒子が供給管11を通って検出手段2から弁3まで移動する時間が短くなるので、時間オフセットは短くなる。そのような状態は、粒子の検出及び操作が、大きな粒子に起因する引っ掻きをなくすことが重要な研磨処理中に行われるものでよく、粒子の検出及び操作は、例えば休止サイクル中は省くことができる。
【0031】
一つの実施形態では、三方弁3は、好ましくはスラリー送出ノズル13の近くでスラリー管に取り付けられる。三方弁は通常、入口並びに「常時開放」(1)及び「常時閉鎖」(2)の2つの出口を有する。スラリー管15は、弁3の入口と「常時開放」出口とに接続され、「常時開放」出口に接続されたスラリー管は研磨盤に至る。弁の「常時閉鎖」出口は、廃物容器14に接続される。
【0032】
一つの実施形態では、三方弁3は、主処理PCによって制御された空気マニホールドによって作動されるSwagelok社製の小型の空気圧駆動式三方弁(例えば、型番NXT−DRP41YFCFCFC−S)にすることができる。この事例では、粒子検出システムは、主処理PCに向けてアラーム信号を生成し、主処理PCは、アラーム信号を処理し、作動の必要性を検証し、三方弁を所定の持続時間だけ作動させる。弁の作動によりスラリーの流れが廃物容器に変更され、そこで必要に応じ、更に分析して問題の原因を探ることができる。
【0033】
一つの実施形態では、試験モードにおいて、第2のインラインモニター(図示せず)を一時的に三方弁に接続して、通常流量についての時間遅延を決定することができる(おおよその例の値としては、管3mで約1分以下)。時間遅延の値を決定するために、ある一定期間についてスラリーの流れが監視され、そのような2つのシステムの測定値の関連付けがなされる。第1の粒子検出システムの測定値は、粒子が第1の検出点から第2の検出点まで移動するのに必要な時間遅延を用いて、第2のシステムの測定値と関連付けられる。流れの乱れと不規則さとによって、時間遅延は、一定範囲で変化することがあり、それは拡散係数Sとして導入され得る。時間遅延及び時間拡散係数を決定するための実施例を、図5に示す。
【0034】
図5に示されたように、粒子の「パケット」(例えば、一定の継続時間における0からある既定値までの粒子濃度の変化)を使用して、時間遅延を決定することができる。2つのインラインモニターからの信号を比較することによって、時間遅延及び「パケット」拡散係数S(乱れ及び流れの不均一による)を決定することができる。
【0035】
動作モードでは、インラインモニター2によって粒子が検出された後、制御ユニット4(例えば、PC)は、発生アラームを生成し、時間遅延係数(t=>t’)を決定して、所定時間(t’)において「パケット」拡散係数Tより長い時間にわたって三方弁3を作動させることができ、それにより、検出成分(例えば、研磨処理に影響を及ぼしウェハに引っ掻き傷を付ける可能性のある大きな粒子)を含むスラリーの部分が廃物容器14に送られる。
【0036】
述べたように、例示の実施形態は、分離したい成分を含む流体キャリアを検査し、流れ中の分離される特定成分の位置を示し、分離する特定の成分を含む流れの部分を選択的に除去すると同時に、分離する成分を含まない流れの部分に対する影響を最小にすることを対象とする。例示の実施形態では、粒子の分流又は除去を粒子検出と同期させることができる。分離された成分は、更なる分析又は利用のために集めることができる。例示の実施形態は、濾過によって分離できないことがある成分(例えば、蛍光性によって区別できるが濾過によって分離できないことがある生細胞及び死細胞)を分離することができる。
【0037】
図6A、図6B、図6C及び図6Dは、インライン粒子検出システムの導入概要として与えられる。インライン粒子検出システムは、流れを連続的に監視するために使用されることができる。
【0038】
さらに他の実施形態では、図6〜図12に示された実施形態のうちの1つの実施形態の粒子検出システムが、図1〜図4のうちの1つのシステムのような対象物の選択操作システム(例えば、図4に示されたCMPシステム)に使用されることができる。
【0039】
図6Aに示された例示の粒子監視システムでは、検出される含有物又は粒子(点として表わされた)を含む試料流れは、集束部分及び発散部分を有することができる。矢印は、試料の光学特性(例えば、試料濁度)に依存する光の貫通深度を表わす。流れの最も細い部分(1)に光の貫通が生じることを目的とすることができる。その場合、動的光散乱技術、光減衰技術、光散乱技術又はこれらの技術の組み合わせのような光学技術を使用して、流れ中の不純物(粒子、含有物)を検出し特性評価することができる。
【0040】
図6Bは、例示の粒子監視システム及び後述される数値的推定のパラメータの概要を示す。
【0041】
粒子監視システムの例示の構造を分類できるいくつかの基本グループ分けがあり得る。図6Cは、第1のグループによるキュベットの例の概要を示す。ここでは、Y軸方向の伸長及びZ軸方向の屈曲を有する2つの光学要素がある。例には、先端が対向する2つのプリズム、2つの円柱レンズ、及びZ軸上で最小限の重なりを有する2つの光学ブロックがある。図6Dは、第2のグループによるキュベットの例の概要を示す。ここでは、Y軸方向に伸長されZ軸方向に制限された流路を有する光学要素がある。これらの設計には、例えば、Z方向に制限された流れ用スリットを有するモノリシック導波路構造がある。設計の別のグループは、特徴の組み合わせを含むことができるであろう。例えば、ある光学要素はZ方向に実質的な屈曲を有してもよく、別の要素は平坦部分を含んでもよい。
【0042】
試料流れの透明度は、第1(X)及び第2(Z)の直交次元で比較的薄く、第3(Y)の直交次元で長くできる「シート状」流の形で決められることができる。例示の最適な試料厚さを、例えば2つの基準を使用して決定することができる。第1の基準は、試料による光の著しい多重散乱がないこと又は比較的高い試料の透明度があることに基づくことができる。この基準により、第1次元の厚さを決定することができる。
【0043】
第2の基準は、所望の流量での光学キュベットの所望の圧力低下に基づくことができる。光学キュベット内部の圧力低下は、産業における方法の適用性についての重要な要素になり得る。装置(インライン監視装置のような)によって流路にもたらされるであろう圧力低下には、許容範囲が存在することがある。この範囲は、用途ごとに異なり、処理特性に依存する。キュベット内部の圧力低下は、キュベットの断面を決定することができる第1次元及び第3次元での流れの厚さの逆関数にできる。第1次元Xでの流れの厚さは、光学的透明度の基準によって決定されることがあり、自由に変更できないので、第3次元Yでの流れの幅を使用して圧力低下を所望のレベルに維持することができる。圧力低下は、第2の方向Zの流量の大きさに正比例する傾向があり、これを利用して、キュベット内の圧力低下に所望の方法で影響を及ぼすことができる。
【0044】
一例では、約X=5〜500μm、Z=0.1〜5mm、及び第3の次元でのY=5〜25mmの幅を有する試料流体の流れを設定することができる。
【0045】
キュベットの出力部分の発散角度は、所定の流量におけるキュベット内の圧力低下に影響を及ぼすことがあり、それに応じて選択されてもよい。発散角度を選択する別の基準としては、流動構造への影響があり得る。例えば、発散角度が高い(極端な場合は垂直、すなわち平坦材料でのスリット)と、流れ中に乱れた動きが生じる可能性が高い。乱れが望ましくないときは、キュベットの適切な発散角度を選択することによって、その乱れを防ぐことができる。
【0046】
例示の実施形態では、粒子によるレーザ光減衰及び多重光散乱は、一般的なスラリーの「シート状」では無視することができる。同時に、スラリーの流れは希釈が必要でない場合があり、したがってスラリー中の粒子の寸法分布の歪みを最小にすることができる。
【0047】
数値的推定
【0048】
一つの実施形態では、図6Bを再び参照すると、測定点における流れパラメータは、幅Y、厚さX、流量Qである。出力Lpのレーザ光線(図示せず)は、幅Y及び厚さZを有する。測定領域Z*Yは、倍率kを有する光学系によって、Py*Pz画素(画素寸法はzp及びyp)と信号蓄積時間tcとを有するカメラ型センサに投射される。流れ全体を観察するために、光学倍率は次のように選択される。
【0049】
Y=k*Py*yp
【0050】
測定領域内の粒子速度は、V=Q/(X*Y)である。信号記録時間は、t=Z/V又はt=zp/k/Vであり、1より小さい。t<tcと仮定すると(ほとんどの場合に有効)、信号振幅は次の通りである。
【0051】
S=Lp*F(d)*X/Q*(zp/k/Z)
【0052】
ここで、F(d)は、寸法dの粒子の光散乱関数である。散乱媒体中の粒子については、検出限界は、信号値自体ではなく信号/雑音比によって決定される。信号/雑音比は、単一画素を照らす散乱媒体の体積、並びに信号及びノイズの蓄積時間の比率の2つのパラメータによる影響を受けることがある。信号/雑音比に関するこれらの2つの係数を掛けると次のようになる。
【0053】
SN=Py/tc/Q*(F(d)/F(dm))
【0054】
ここで、dmは、散乱媒体中の中間粒径である。SNは、流れ空間パラメータに必ずしも依存しない。これにより、流れ厚さXを変更して、信号/雑音比に影響を及ぼすことなく流れを透明にすることができる。
【0055】
多重光散乱は、1より小さい試料光学厚さ(すなわち、透過率>exp(−1))については無視してもよい。受容可能な試料光学厚さの範囲は、小さな信号収集角度において5以上まで拡張することができる。その場合、ランベルト・ベールの光散乱の法則の補正を修正することができる。
【0056】
また、センサ(例えば、検出カメラ)のパラメータは、総流量と同じくらい重要なことがある。表1に、2台のカメラ(1024及び2048画素)並びに2つの流量についてのいくつかの例示の計算結果を示す。検出可能な粒径dpは、レイリー散乱(F(d)〜d6)及び信号対雑音比1の仮定で試算される(スラリーパラメータがd=100nm及びN=le12 1/cc)。
【0057】
表1から、単純な仮定により、600〜1000nm程度の小さい個別の粒子を検出可能なはずであることが分かる。必要に応じて、技術的に実現可能なことがある1未満のS/N比で操作することによって、検出可能な粒径を小さくできることに注目されたい。
【0058】
図7A、図7B、図7C及び図7Dは、第1の実施形態による例示の粒子監視システム200を示す。この実施形態では、粒子監視システム200は、流動性試料を閉じ込めるように構成されたキュベット210(例えば、透明な光学フローセル)を含む。流動性試料は、光波の少なくとも第1の波長範囲で不透明なことがある。透明流れ圧縮要素220(例えば、プリズム)が、キュベット210内に配置され、流動性試料を第1の(X)方向に圧縮し、同時に試料を流れの方向と平行かつ第1の方向と垂直な第2の方向(Z)に調整し、同時に試料を第1及び第2の方向と垂直な第3の方向(Y)に伸長するように構成されることができる。試料は、第1の方向に圧縮された時、光波の前記波長範囲のうちの少なくとも1つの波長に対して透明になることができる。
【0059】
一つの実施形態では、X、Z及びY方向についての例示の寸法は、第1の(X)方向で約50μm〜3mm、第2の(Z)方向で約10μm〜3mm、第3(Y)の方向で約5mm〜25mmにできる。
【0060】
一つの実施形態では、キュベット210などの光学フローセルを使用して、試料流体の集束された流れを形成することができる。キュベット210は、流れ集束部分、測定部分、試料導入部分及び試料放出部分を含むことができる。キュベット210の測定部分内の流路の幅は、第1次元で狭く(例えば、0.1mm±10%前後)、第3の垂直次元で広く(例えば、約10mm±10%前後)できる。
【0061】
第2の垂直方向の有効流れ寸法は、流れ集束要素の屈曲によって決定されてもよく、例えば10μm〜3mmの範囲にできる。流路パラメータは、キュベット210のこの測定部分の長さ全体に沿って実質的に一定にできる(例えば、いずれの方向においても流路幅の±10%)。キュベット210の測定部分は、光学的に透明にでき、集束試料流体中における試料透明度の特性評価のため及び粒子の光学的特性評価のために使用されることができる。
【0062】
一つの実施形態では、図7C及び図7Dに示されたように、試料流体の流れは、清浄(すなわち、比較的粒子がない)で透明な液体(例えば、水)又は他の適切な液体の流れと操作可能に通じて(例えば、少なくとも部分的に取り囲まれて)配置されることができる。これは、清浄で透明な液体を、例えば周囲の流れ入口から取り入れ、出口から除去することによって達成されてもよい。この方法を使用して、光学部品の汚れを防ぎ、又は別の方法として試料流れの厚さ及び透明度を調整することができる。図7C及び図7Dに、対称的に取り囲んだ流れ入口を有する例示の光学キュベットが示される。主な試料流れは、流れ入口から取り込まれ、プリズム220の先端によって形成された検出領域から流出することができる。試料液体パラメータと適合する清浄液体の周囲流れは、光学面に粒子付着を防ぐ境界層をプリズム220表面に形成することができる。周囲流れは、試料流れと適合するように選択することができ、流量は、試料流れの特性に影響を及ぼさないように最小にできる。
【0063】
一つの実施形態では、図7A、図7B、図7C及び図7Dにおいて、例示の流れ圧縮方法が2つの光学要素(例えば、プリズム220)として示され、それは先端の間に形成された隙間を有し、試料を圧縮して試料を光波の少なくとも1つの波長に対して透明にする。プリズム220の先端は、必要な光学品質を提供するように設計されてもよい。流れ形成光学要素としてのプリズムは、前述の条件、すなわちY軸方向の伸長及びZ軸方向の短い距離を満たすことができる。光学信号は、検出体積を形成する先端と反対のプリズムの平坦面を介して収集することができる。先端から平面へのプリズムの角度は、信号検出システムの要件に応じて選択することができ、光透過方式では角度を小さくすることができ、光散乱方式では散乱光収集のためにより大きな角度を使用することができる。
【0064】
流れの集束角度及び発散角度の要件により、対称プリズム又は非対称プリズムを使用することができる。当業者は、前述の実施形態のいずれか又は全て、及びその変形において、少なくとも1次元において試料を圧縮するためのフローセルを生成する2等辺(又は他の)プリズムなどの2つの光学要素を使用して、所定波長の光波に対して試料を透明にするようにキュベットを構成できることを理解するであろう。
【0065】
このシステムはまた、圧縮試料に含有された個別の粒子の特性を識別する方法を含むことができる。一つの実施形態では、識別装置は、図7Bではキュベット210と光学的に繋がる光学カメラ又は検出器230(例えば、CCDカメラ、CMOS、フォトダイオード、又は他の光学検出装置)として示される。また、光線250を生成する関連光源240(例えば、レーザ)が、キュベット210と光学的に繋がってもよい。
【0066】
試料透明度を光減衰によって測定することができ、またキュベット210の平坦部分の試料流体厚さを調整して所定の透明値又は検出体積値を得ることができる。従来の光散乱及び/又は光減衰技術を使用して、検出範囲を超える直径を有する単一粒子のパラメータを測定することができる。CCD(電荷結合素子)又はCMOS検出器/カメラ230を適切な静止画記録電子機器及びデータ処理ソフトウェアと共に使用して、光学検出体積を通過する個別の粒子によって生成された信号の定量的検出に対する背景散乱の影響を抑制することができる。
【0067】
図7C及び図7Dは、第1の実施形態による例示のキュベット210をより詳細に示す。キュベット210は、部品に関する本体組立体、アクチュエータ260に取り付けられたプリズム220、及び2つの対称な保持具を含むことができる。保持具とプリズムとの接触面の適切な封止は、Oリング(例えば、Kalrez社又はChemrez社の材料)によって提供することができる。流路の厚さを変化させるために、例えばOリングコード又は任意の弾性材料で形成された弾性スペーサーによって分離されたプリズム220などの2つの対称的な光学部品を使用して、キュベット210を構成することができる。
【0068】
プリズム220(例えば、ダイヤモンド状炭素で被覆されたサファイア又はガラス)をアクチュエータ260に取り付けて、プリズムの変位で検出領域幅を調整することができる。例えば、ねじ、油圧又は気圧アクチュエータ、電磁アクチュエータ、又は変位を調整する任意の他の方法を使用して、外部から制御された圧力をこれらの2つの対向する部品に掛け、加えられた圧力及びスペーサーの弾性のヤング率によって決まる位置までスペーサーの収縮を引き起こすことができる。これにより、集束された流体試料の厚さが、流路厚さに対して既知の関係(例えば、比例)を有することができるので、試料透明度の調整が可能になる。また、アクチュエータ260を使用してプリズム220の高周波(超音波又はメガソニック)振動を与え、光学的部品に堆積する粒子を減少させることもできる。
【0069】
この例示の実施形態により、1回の実験で試料透明度を試料厚さの関数として測定することができる。これらの測定により、積分散乱法を使用して試料流体の粒径パラメータを決定することができる。同時に、単一粒子法を使用して最大粒子のパラメータを決定することができる。これらの2つの異なる手法(すなわち、積分及び差分)の組み合わせにより、測定の精度及び信頼性を改善することができる。
【0070】
第2の実施形態では、図8A及び図8Bに示されたように、試料流体の流れを、2つの平らな光導波路320によって形成されることができるキュベット310の平坦部分に導くことができる。この実施形態の変形では、前述した第2グループの設計から、Z方向において制限された流れ用のスリットを備えたモノリシック導波路構造を使用することができる。第2の実施形態は、いくつかの可能な実施形態においてキュベットの単純な機械設計を可能にする。しかし、光学測定は透過モードでなされて、流れを測定領域を通過した後で実質的に再循環することができる。
【0071】
キュベット310の平坦部分内の試料流体は、レーザ340又は他の適切な光源からの適切な形状の光線350で照らすことができる。光線の形状は、流れ幅全体を対象とするのに十分な幅であること、及び光導波路320を通り抜けるのに十分な狭さであることなどの基準を使用して選択することができる。透過光の強度を測定及び分析して、試料透明度を決定することができる。集束試料流量の幅を調整して、所望の試料透明度を達成することができる。所望の試料透明度が達成されたとき、試料流体中の粒子の寸法パラメータ(例えば、所定の閾値径を超える粒径分布)を、既知の光学的及び電子的方法によって比較的高い精度で測定することができる。
【0072】
第3の実施形態では、図9A、図9B及び図9Cに示されるように、試料流量を、平坦な光学窓470と円柱レンズ480とによって形成されることができるキュベット410の平坦部分に導くことができる。この実施形態は、光信号収集角度を大きくすることができるが、キュベット410の機械設計に問題を有する場合がある。寸法Zは、レンズ径によって決定することができ、第1又は第2の実施形態の寸法より実質的に大きくてもよい。
【0073】
図10は、第4の実施形態の例を示す。図示されたように、試料流れは、厚さXを有する環状「細流」の流れにできる。例示の光ガイド及び散乱光収集システムは、ガラス、サファイア又は石英で作成することができる。散乱光は、光ファイバでの誘導によって光検出信号処理システムに送ることができる。この誘導は、環状に分散された信号を線形の光検出器に接続(変換)するために使用されることができる。図11は、第4の実施形態と類似の第5の実施形態を示す。
【0074】
図12A、図12B、図12C及び図12Dは、第6の実施形態による例示の粒子監視システムの図を示す。この実施形態では、導波路は、両凹の円柱レンズを使用して形成されることができる。レンズの中間にスリットを切り込み、光が通過するように研磨してもよい。この実施形態では、スリット幅を固定することができる。
【0075】
実験結果は、本明細書で述べた概念の実現可能性を示す。例えば、実験は、第3の実施形態の光学キュベット(すなわち、平坦な窓及び円柱レンズで形成された)で行なわれた。この光学キュベットの一例を図9A、図9B及び図9Cに示す。この例示の実施形態では、流れの幅は10mmであり、試料の厚さ(X、シムで測定された)は100μm以下であった。円柱レンズの直径は5mm、窓の直径は20mmであった。円柱レンズは、円筒−窓近傍(検出領域)においてレーザ光線を部分的に集束するために使用された。レーザ光線は、Y軸方向の試料長全体に沿った均一な照射を提供するために、光学キュベットに近づく前に別の円柱レンズによって広げられた。
【0076】
この例示の実験の実施形態では、ハウジングは、黒いデルリン材料で作成され、窓は、部分的に接着材で接着されるか又はゴムで密閉された。これらのセルパラメータで測定された圧力低下は、100ml/分の流量で1.5psi以下であった。この圧力は、500ml/分で7.5psiになり、例えば、ほとんどの半導体用途に許容可能なはずである。
【0077】
この実施形態では、試料に、移動粒子の画像の「不鮮明」を排除するためにパルス幅を小さくする特注の修正が行われたレーザが照射された。レーザ光線は収集レンズ平面で止められ、収集レンズを使用して前方の散乱光をビデオカメラ(Watec社によるWT−502)に導いた。画像は、Airlink+フレームグラッバーによりPCに記録された。
【0078】
この実施形態では、実験結果は、非希釈スラリーが「乳白色」の均一に分散された媒体のように見えることを示した。厚さが薄いため、スラリーは透明であった。脱イオン水中でDuke Scientific社製の1588nm重合体微粒子を使用して、光学システム感度及びそのような寸法の粒子を記録する能力を試験した。また、同じ濃度の1588nm微粒子をスラリーに入れた。その結果から、追加された粒子が、スラリー中だけでなく脱イオン水(DIW)中においても、明確に検出可能であることが分かった。
【0079】
この実施形態では、実験データは次のことを示す。
【0080】
スラリーはある一定の厚さで透明になり、粒子特性評価のために光学的方法を適用することができる。
【0081】
キュベットの流れに対する抵抗が低く維持されて、比較的高い流量(例えば、500ml/分)での操作を容易にすることができる。
【0082】
流れ全体に照射されて、大きな粒子について調査することができる。
【0083】
スラリーからの背景散乱は、大きな粒子の記録を妨げない。
【0084】
したがって、一つの実施形態では、実験結果は、500ml/分までの流量でスラリーの流れの100%を監視できる可能性を示す。
【0085】
前述のように、例示の実施形態は、主としてより小さな粒子で構成された系に含有される広範囲の寸法及び濃度の単一粒子を、インライン又はオフライン監視するための非侵入型システム及び方法を対象とする。例示の方法は、希釈を必要としない混合物、及び粒径分布における最大粒子の「追跡」を正確に測定できる混合物に対応することができる。濃縮系における広範囲にわたる寸法及び濃度の粒子の光学特性評価は、キュベットなどの光学フローセルの例示の実施形態を使用して達成されることができ、試料流れは、粒子の特性評価に光学技術を適用するために比較的透明にされる。
【0086】
一つの実施形態では、図4に示された半導体ウェハの化学機械研磨システムは、固体成分が4〜18重量%の濃度で酸又は塩基溶液に懸濁されたSiO2又はAl23粒子を含むスラリー供給源17を含む。粒径は、例えば直径が0.03マイクロメートル〜1.0マイクロメートルを超える範囲である。場合によっては、スラリー16の一部分は、スラリー粒子の汚染又は凝集によって、より大きな寸法の粒子を含有することがある。スラリー16が半導体ウェハ9に到達する前にスラリー16から粒子又は粒子の集塊を除去して、そのような大きな粒子が半導体ウェハを損傷するのを防ぐことが望ましい。
【0087】
化学機械研磨システム12は、スラリー送出管15を流れる粒子の寸法を検出することができるインライン粒子検出モニター2を含む。インライン粒径検出モニター2は、図7Bに示されたシステム200によって提供され、2つのプリズム220を含むキュベット210と、キュベット210と光学的に繋がる光学カメラ又は検出器230(例えば、CCDカメラ、CMOS、フォトダイオード、又は他の光検出装置)を含む識別装置とを含む。光線250を生成する関連光源240(例えば、レーザ)もまた、キュベット210と光学的に繋がることができる。
【0088】
試料透明度を光減衰によって測定することができ、またキュベット210の平坦部分の試料流体厚さを調整して所定の透明値又は検出体積値を得ることができる。従来の光散乱及び/又は光減衰技術を使用して、検出範囲を超える直径を有する単一粒子のパラメータを測定することができる。CCD(電荷結合素子)又はCMOS検出器/カメラ230を適切な静止画記録電子機器及びデータ処理ソフトウェアと共に使用して、光学検出体積を通過する個別の粒子によって生成された信号の定量的検出に対する背景散乱の影響を抑制することができる。
【0089】
1マイクロメートルなどの所定の寸法より大きい寸法を有する粒子が検出されると、制御ユニット4は、粒子検出モニター2の下流のスラリー送出管15内に配置された三方弁3を作動させて、所定の寸法より大きな寸法を有する粒子を含有するスラリー16の部分をスラリー廃物容器14に方向を変えて導く。所定の寸法を超える粒子を含有しないスラリー16の部分は、スラリー送出部11に向けられ、ウェハ9上に導かれてウェハ9の表面を機械研磨するために使用される。
【0090】
検出システム2と三方弁3の作動タイミングとは、スラリー管15の点Cにある検出手段2によって検出されたスラリーの部分が、スラリー管15の点Dにある三方弁3に到達したときに廃物容器14に導かれるように、同期される。望ましくない大きな粒子を含有するスラリーの部分は、点Cから点Dまで移動する間に乱れと流れの不均一さとにより広がる場合がある。粒子のその部分の広がり又はパケットの広がりは、図5に関連して示されたように、三方弁3を作動させるまでの時間遅延を調整し、及び/又はスラリーの流れが廃物容器14内に導かれる時間の長さを調整することにより補正されてもよい。
【0091】
まとめると、複数成分流れにおける対象物の選択操作システム及び方法が開示される。例示のシステムは、流体キャリア中の粒子などの成分を監視するための検出システムを含むことができる。システムはまた、検出成分を流体キャリア中の他の成分から操作する装置(例えば、弁又はアクチュエータ)を含むことができる。制御装置又は他の処理装置が、検出成分データを受け取って処理し、関心のある成分を残りの流動性試料から識別することができる。粒子が認識されたら、制御装置は、流れ操作装置を検出システムと同期させて検出成分を流体キャリアから操作する。
【0092】
以上の説明は、当業者が本明細書で述べたシステム及び方法を作成及び使用することを可能にするために示され、特定の用途及びその要件との関係において与えられる。実施形態に対する種々の修正は、当業者に直ちに明らかであり、本明細書に明示された包括的原理は、請求項の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の実施形態及び用途に適用されることができる。したがって、示した実施形態に限定されず、本明細書に示された原理及び特徴と一致する最も広い範囲が認められる。
【0093】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数成分流れにおける対象物の選択操作システムであって、
流体キャリア中の成分を検出してマッピングする検出手段と、
流れの検出成分を操作する流れ操作手段と、
前記検出成分の操作を制御する制御手段と、
を含み、前記流れ操作手段は、前記検出成分を前記流体キャリア中の他の成分から除去又は分離するように構成され、前記制御手段は、前記流れ操作手段を前記検出手段と同期させるように構成されるシステム。
【請求項2】
前記対象物が粒子である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記対象物が粒子の凝集物である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記対象物が細胞である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記対象物が、所定値から外れた1つ以上のパラメータを有した複数成分流れの部分である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数成分流れが、液体又は液体混合物を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数成分流れが、粒子を含んだ液体を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数成分流れが、泡を含んだ液体を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数成分流れが、溶解物質を含んだ液体を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記複数成分流れが、生物学的物質を含んだ液体を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記複数成分流れがスラリーである、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記複数成分流れが乳濁液である、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記複数成分流れがインクである、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記複数成分流れが血液である、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記検出手段が、特定の特性を備えた粒子又は対象物の存在を検出し、同時に異なる特性を備えた他の対象物(粒子)の存在を無視するように設計される、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記検出手段が、照射散乱(特に粒子検出に適した)に基づく光学的方法を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項17】
前記検出手段が、偏光又は波長変化に基づく光学的方法を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記検出手段が、超音波又はメガソニックセンサを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記検出手段が、X線の散乱又は反射を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記検出手段が、電気センサ又は電磁気センサ(例えば、静電容量センサ)を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記検出手段が、
少なくとも第1の波長範囲の光波に不透明な流動性試料を閉じ込めるように構成されたキュベットと、
前記キュベット内に配置され、前記試料を第1の方向に圧縮し、同時に前記試料を流れの方向と平行かつ前記第1の方向に垂直な第2の方向に調整し、同時に前記試料を前記第1及び第2の方向と垂直な第3の方向に伸長するように構成された透明流れ圧縮要素と、
モニターと、
を含み、前記試料は、前記第1の方向に圧縮された時に光波の前記波長範囲内の少なくとも1つの波長に透明になり、前記モニターは、前記少なくとも1つの波長を使用して前記試料を監視する、請求項16に記載のシステム。
【請求項22】
前記検出手段が、各検出結果にタイムスタンプでラベル付けすることを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
前記流れ操作手段が、前記検出成分を前記流体キャリア中の他の成分から分離するように構成された流れ分離手段である、請求項1に記載のシステム。
【請求項24】
前記流れ操作手段が、前記流体キャリア中の前記検出成分を排除又は破壊するように構成された流れ成分排除手段である、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
前記流れ分離手段が、2つ以上のサブフローのための流れ分離装置を含む、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記2つ以上のサブフローのための流れ分離装置が、各サブフローに弁を有する、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記サブフローのうちの少なくとも1つが、流れの本管に向けられる、請求項25に記載のシステム。
【請求項28】
前記サブフローのうちの少なくとも1つが、廃物システム又は廃物収集システムに向けられる、請求項25に記載のシステム。
【請求項29】
前記流れ分離手段が三方弁を含む、請求項23に記載のシステム。
【請求項30】
流れを分離する前記三方弁の常時開放出口が、流れの本管に接続される、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
流れを分離する前記三方弁の常時閉鎖出口が、廃物流れ管に接続される、請求項29に記載のシステム。
【請求項32】
前記流れ成分排除手段が、流れ特性を局所変化させるための特殊な化学物質の注入器を含む、請求項24に記載のシステム。
【請求項33】
前記流れ成分排除手段が、レーザ又は他の電磁放射源を含む、請求項24に記載のシステム。
【請求項34】
前記流れ操作手段が、前記検出成分の操作を制御する制御手段を含み、該制御手段が、前記流れ操作手段を前記検出手段と同期させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項35】
前記制御手段が前記検出手段の一部である、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記制御手段が前記流れ操作手段の一部である、請求項34に記載のシステム。
【請求項37】
前記制御手段がコンピュータである、請求項34に記載のシステム。
【請求項38】
前記制御手段がデータ収集システムである、請求項34に記載のシステム。
【請求項39】
前記流れ操作手段の前記検出手段との同期が、成分の検出と操作との間に所定の時間遅延を含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項40】
前記時間遅延が流量の関数であり、前記流量の関数が、検出システムと操作システムとの間の流れ接続管の断面で流量を割ったものとして決定される、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
前記流れ操作手段の前記検出手段との同期が、成分を操作するための所定の持続時間を含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項42】
前記成分を操作するための所定の持続時間が、流量、流れ操作システムの起動時間、流れの乱れ、及び所望の廃物最小化係数の関数である、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記成分を操作するための所定の持続時間が、流れ操作システムの代わりに第2の検出システムを使用して実験的に決定される、請求項41に記載のシステム。
【請求項44】
複数成分流れにおける対象物の選択操作システムであって、
流体キャリア中の成分を検出してマッピングする検出及びマッピング手段と、
流れを操作する流れ操作手段と、
検出成分の操作を制御する制御手段と、
を含み、前記流れ操作手段は、前記検出成分を操作すると同時に前記流体キャリア中に他の成分を残し、前記制御手段は、前記流れ操作手段を前記検出及びマッピング手段と同期させるように構成されるシステム。
【請求項45】
複数成分流れにおける対象物の選択操作方法であって、
流体キャリア中の成分を検出してマッピングする検出及びマッピングステップと、
検出成分を操作すると同時に前記流体キャリア中の他の成分を残す検出成分操作ステップと、
を含み、前記検出成分操作ステップが、前記検出及びマッピングステップと同期される方法。
【請求項46】
前記対象物が粒子である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記対象物が粒子の凝集物である、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記対象物が細胞である、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記対象物が、所定値から外れた1つ以上のパラメータを有した複数成分流れの部分である、請求項45に記載の方法。
【請求項50】
前記複数成分流れが、液体又は液体の混合物を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項51】
前記複数成分流れが、粒子を含んだ液体を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項52】
前記複数成分流れが、泡を含んだ液体を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項53】
前記複数成分流れが、溶解物質を含んだ液体を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項54】
前記複数成分流れが、生物学的物質を含んだ液体を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項55】
前記複数成分流れがスラリーである、請求項45に記載の方法。
【請求項56】
前記複数成分流れが乳濁液である、請求項45に記載の方法。
【請求項57】
前記複数成分流れがインクである、請求項45に記載の方法。
【請求項58】
前記複数成分流れが血液である、請求項45に記載の方法。
【請求項59】
前記検出手段が、特定の特性を備えた粒子又は対象物の存在を検出し、同時に異なる特性を備えた他の対象物(粒子)の存在を無視するように設計される、請求項45に記載の方法。
【請求項60】
前記検出手段が、照射散乱(特に粒子検出に適した)に基づく光学的方法を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項61】
前記検出手段が、偏光又は波長変更に基づく光学的方法を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項62】
前記検出手段が、超音波又はメガソニックセンサを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項63】
前記検出手段が、X線の散乱又は反射を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項64】
前記検出手段が、電気センサ又は電磁センサ(例えば、静電容量センサ)を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項65】
前記検出手段が、
少なくとも第1の波長範囲の光波に不透明な流動性試料を閉じ込めるように構成されたキュベットと、
前記キュベット内に配置され、前記試料を第1の方向に圧縮し、同時に前記試料を流れの方向と平行かつ前記第1の方向に垂直な第2の方向に調整し、同時に前記試料を前記第1及び第2の方向と垂直な第3の方向に伸長するように構成された透明流れ圧縮要素と、
モニターと、
を含み、前記試料は、前記第1の方向に圧縮された時に光波の前記波長範囲内の少なくとも1つの波長に透明になり、前記モニターは、前記少なくとも1つの波長を使用して前記試料を監視する、請求項59に記載の方法。
【請求項66】
前記検出及びマッピング手段が、各検出結果にタイムスタンプでラベル付することを含む、請求項45に記載の方法。
【請求項67】
前記流れ操作手段が、前記検出成分を前記流体キャリア中の他の成分から分離するように構成された流れ分離手段である、請求項45に記載の方法。
【請求項68】
前記流れ操作手段が、前記流体キャリア中の前記検出成分を排除又は破壊するように構成された流れ成分排除手段である、請求項45に記載の方法。
【請求項69】
前記流れ分離手段が、2つ以上のサブフローのための流れ分離装置を含む、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記2つ以上のサブフローのための流れ分離装置が、各サブフローに弁を有する、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記サブフローのうちの少なくとも1つが、流れの本管に向けられる、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
前記サブフローのうちの少なくとも1つが、廃物システム又は廃物収集システムに向けられる、請求項69に記載の方法。
【請求項73】
前記流れ分離手段が三方弁を含む、請求項67に記載の方法。
【請求項74】
流れを分離する前記三方弁の常時開放出口が、流れの本管に接続される、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
流れを分離する前記三方弁の常時閉鎖出口が、廃物流れ管に接続される、請求項73に記載の方法。
【請求項76】
前記流れ成分排除手段が、流れ特性を局所変化させるための特殊な化学物質の注入器を含む、請求項68に記載の方法。
【請求項77】
前記流れ成分排除手段が、レーザ又は他の電磁放射源を含む、請求項68に記載の方法。
【請求項78】
前記流れ操作手段が、前記検出成分の操作を制御する制御手段を含み、該制御手段が、前記流れ操作手段を前記検出手段と同期させるように構成される、請求項45に記載の方法。
【請求項79】
前記制御手段が検出手段の一部である、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記制御手段が流れ操作手段の一部である、請求項78に記載の方法。
【請求項81】
前記制御手段がコンピュータである、請求項78に記載の方法。
【請求項82】
前記制御手段がデータ収集システムである、請求項78に記載の方法。
【請求項83】
前記流れ操作手段の前記検出手段との同期が、成分の検出と操作との間に所定の時間遅延を含む、請求項78に記載の方法。
【請求項84】
前記時間遅延が流量の関数であり、前記流量の関数が、検出システムと操作システムとの間の流れ接続管の断面で流量を割ったものとして決定される、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記流れ操作手段の前記検出手段との同期が、成分を操作するための所定の持続時間を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項86】
前記成分を操作するための所定の持続時間が、流量、流れ操作システムの起動時間、流れの乱れ、及び所望の廃物最小化係数の関数である、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記成分を操作するための所定の持続時間が、流れ操作システムの代わりに第2の検出システムを使用して実験的に決定される、請求項85に記載の方法。
【請求項88】
少なくとも第1の波長範囲の光波に不透明な流動性試料を閉じ込めるように構成されたキュベットと、
前記キュベット内に配置され、前記試料を第1の方向に圧縮し、同時に前記試料を流れの方向と平行かつ前記第1の方向に垂直な第2の方向に調整し、同時に前記試料を前記第1及び第2の方向と垂直な第3の方向に伸長するように構成された透明流れ圧縮要素と、
モニターと、
を含み、前記試料は、前記第1の方向に圧縮された時に光波の前記波長範囲内の少なくとも1つの波長に透明になり、前記モニターは、前記少なくとも1つの波長を使用して前記試料を監視する粒子監視システム。
【請求項89】
前記透明な流れ圧縮要素が、1つ以上の光学要素を含む、請求項88に記載のシステム。
【請求項90】
前記1つ以上の光学要素が、2つのプリズム、2つの導波路、円柱レンズ及び光学窓、又は第1の光ガイド及び第2の光ガイドを含み、前記第2の光ガイドは、散乱光を送るように構成され、又は光導波路は、前記流動性試料が流れる穴を備えて構成される、請求項88に記載のシステム。
【請求項91】
前記1つ以上の光学要素が、保護被覆を含む、請求項89に記載のシステム。
【請求項92】
前記1つ以上の光学要素に操作可能に接続され、前記1つ以上の光学要素間の距離を調整するように構成された機構を含む、請求項88に記載のシステム。
【請求項93】
前記機構が、ねじ、油圧アクチュエータ、気圧アクチュエータ及び電磁アクチュエータのうちの少なくとも1つを含む、請求項92に記載のシステム。
【請求項94】
前記機構が、1つ以上の光学要素を振動させるように構成される、請求項92に記載のシステム。
【請求項95】
前記キュベットと光学的に繋がる光源を含む、請求項88に記載のシステム。
【請求項96】
前記光源がレーザを含む、請求項95に記載のシステム。
【請求項97】
前記モニターが、前記キュベットと光学的に繋がる検出器を含む、請求項88に記載のシステム。
【請求項98】
前記検出器が、ラインスキャナ、CCDカメラ、CMOSカメラ及びフォトダイオードカメラのうちの少なくとも1つを含む、請求項97に記載のシステム。
【請求項99】
少なくとも第1の波長範囲の光波に不透明な流動性試料を閉じ込めるステップと、
前記試料の透明度を測定するステップと、
前記試料を第1の方向に圧縮し、同時に前記試料を前記試料の流れの方向と平行かつ前記第1の方向に垂直な第2の方向に制限し、同時に前記試料を前記第1及び第2の方向に垂直な第3の方向に伸長し、前記試料が前記第1方向に圧縮された時に、前記試料が前記第1の波長範囲のうちの少なくとも1つの波長に透明になるステップと、
圧縮された前記試料に含まれる粒子の特性を識別するステップと、
を含む粒子監視方法。
【請求項100】
前記圧縮が、前記第1の方向に約50マイクロメートル〜3ミリメートルに圧縮し、同時に前記流動性試料を前記第2の方向に約10マイクロメートル〜3ミリメートルに制限し、前記流動性試料を前記第3の方向に約5ミリメートル〜25ミリメートルに伸長する、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記圧縮が、透明な流れ圧縮要素を使用することを含む、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記透明な流れ圧縮要素が、1つ以上の光学要素を含む、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
1つ以上の光学要素に操作可能に接続された機構を使用して、前記1つ以上の光学要素間の距離を調整することを含む、請求項99に記載の方法。
【請求項104】
前記機構が、前記1つ以上の光学要素を振動させるように構成される、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記試料の透明度を測定するステップが、前記試料を閉じ込めるために使用されるキュベットと光学的に繋がる光源により前記試料を照射するステップを含む、請求項99に記載の方法。
【請求項106】
前記粒子の特性を識別するステップが、キュベットと光学的に繋がる検出器を使用して光学信号を検出するステップを含む、請求項99に記載の方法。
【請求項107】
前記光学信号が前記試料内を伝達される、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記光学信号が前記試料から反射される、請求項106に記載の方法。
【請求項109】
利用する工程へのスラリーの供給を含み、前記工程によって利用されるスラリー全体が、前記流動性試料として監視される、請求項99に記載の方法。
【請求項110】
化学機械研磨のための請求項1〜44、88〜98のいずれか1項に記載の装置の使用。
【請求項111】
化学機械研磨のための請求項45〜87、99〜109のいずれか1項に記載の方法の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【公表番号】特表2011−527751(P2011−527751A)
【公表日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517300(P2011−517300)
【出願日】平成21年7月8日(2009.7.8)
【国際出願番号】PCT/IB2009/052974
【国際公開番号】WO2010/004516
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(511008746)ヴァンテージ テクノロジー コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】