説明

中型または大型のバッテリモジュール

各単位モジュールが、互いに電気的に接続された2つ以上のプレート形状の電池セルを含み、各電池セルは、電極端子がその対向面に形成された、複数のスタック型単位セルを含む中型または大型のバッテリモジュールがここに開示される。バッテリモジュールは、溶接によって一対の単位モジュールの電極端子を接続し、検知部材を含む検知ユニットを溶接部に取り付け、単位モジュールを積み重ねるように溶接部を曲げ、そして単位セルをすべて積み重ねるまで上記の工程を繰り返して実施することによって製造される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中型または大型のバッテリモジュールに関し、より詳しくは、各単位モジュールが、互いに電気的に接続された2つ以上のプレート形状の電池セルを含み、各電池セルは、電極端子がその対向面に形成された、複数のスタック型単位セルを含む中型または大型のバッテリモジュールに関し、バッテリモジュールは、溶接によって一対の単位モジュールの電極端子を接続し、検知部材を含む検知ユニットを溶接部に取り付け、単位モジュールを積み重ねるように溶接部を曲げ、そして単位セルをすべて積み重ねるまで上記の工程を繰り返して実施することによって製造される。
【背景技術】
【0002】
最近、充電および放電ができる二次電池が、無線モバイル機器のエネルギー源として広く使用されている。また、二次電池は、電気自動車(EV)およびハイブリッド電気自動車(HEV)のための動力源としてかなり注目されており、それは、化石燃料を使用する現在のガソリン車およびディーゼル車によって引き起こされている大気汚染などの問題を解決するために開発されている。
【0003】
小型モバイル機器は、それぞれの機器について1またはいくつかの電池セルを使用する。他方では、自動車などの中型または大型の装置は、互いに電気的に接続された複数の電池セルを含む中型または大型のバッテリモジュールを使用する、というのは、高出力および大容量が、中型または大型の装置に必要であるからである。
【0004】
中型または大型のバッテリモジュールは、可能なら小型軽量で製造されることが好ましい。このために、高集積度で積み重ねることができ、容量に対する重量の比が小さいプリズムバッテリまたはポーチ形状のバッテリが、中型または大型のバッテリモジュールの電池セルとして通常使用される。特に、多くの関心がポーチ形状のバッテリに注がれており、それは、被覆部材としてアルミニウムの積層シートを使用している、というのは、ポーチ形状のバッテリの重量が軽く、ポーチ形状のバッテリの製造コストが低いからである。
【0005】
図1は、従来の代表的なポーチ形状のバッテリを一般に示す斜視図である。図1に示すポーチ形状のバッテリ10は、2つの電極リード11および12が、それぞれバッテリ本体13の上側端部および下側端部から突き出て、さらに電極リード11および12は、互いに対向する構造で構築される。被覆部材14は、上側および下側の被覆部品を含む。すなわち、被覆部材14は、2ユニット部材である。電極アセンブリ(図示せず)が、被覆部材14の上側と下側の被覆部品の間に画定される受入部中に受け入れられる。被覆部材14の上側と下側の被覆部品の接触領域である対向面14a、および上側端部14bおよび下側端部14cは、互いに接合され、それによって、ポーチ形状のバッテリ10が製造される。被覆部材14は、樹脂層/金属フィルム層/樹脂層の積層構造で構築される。したがって、被覆部材14の上側と下側の被覆部品の対向面14a、および上側端部14bおよび下側端部14cを接合することが可能であり、それらは、その樹脂層を互いに対して溶接するために、熱および圧力を、被覆部材14の上側と下側の被覆部品の対向面14a、および上側端部14bおよび下側端部14cに対して加えることによって、互いと互いに対して接触状態にある。状況によっては、被覆部材14の上側と下側の被覆部品の対向面14a、および上側端部14bおよび下側端部14cは、接着剤を使用して互いに接合してもよい。被覆部材14の対向面14aについては、被覆部材14の上側と下側の被覆部品の同じ樹脂層が、直接互いに対して接触し、それによって、被覆部材14の対向面14aにおいて、溶接によって一様にシールすることできる。被覆部材14の上側端部14bおよび下側端部14cについては、他方では、電極リード11および12が、それぞれ被覆部材14の上側端部14bおよび下側端部14cから突き出ている。このために、被覆部材14の上側と下側の被覆部品の上側端部14bおよび下側端部14cは、互いに対して熱的に溶接され、さらに、電極リード11および12の厚さおよび電極リード11および12と被覆部材14の間の材料の差を考慮して、フィルム形状のシール部材16を電極リード11および12と被覆部材14の間に差し挟み、したがって被覆部材14の密封性を増加する。
【0006】
しかし、被覆部材14は、機械的強度が低い。この問題を解決するために、カートリッジなどのパックケース中に電池セル(単位セル)を取り付けて、安定した構造を有するバッテリモジュールを製造する方法が提案されている。しかし、中型または大型のバッテリモジュールが搭載される装置または自動車は、搭載スペースが制限される。したがって、バッテリモジュールの寸法が、カートリッジなどのパックケースの使用のために大きくなったとき、空間利用度が低下する。また、その機械的強度が低いので、電池セルの充電および放電中に、電池が繰り返し膨張し収縮する。その結果、被覆部材の熱的に溶接された領域が容易に互いから剥がれる恐れがある。
【0007】
また、バッテリモジュールが、互いに結合された複数の電池セルを含む構造体であるので、バッテリモジュールの安全性および動作効率が、電池セルのいくつかの中に過電圧、過電流やオーバーヒートが生じたとき、低下する。したがって、過電圧、過電流やオーバーヒートを検知するための検知ユニットが必要になる。具体的には、リアルタイムで、または所定の時間間隔で電池セルの動作を検知し制御するために、電圧センサまたは温度センサを電池セルに接続する。しかし、検知ユニットの取り付けまたは接続によって、バッテリモジュールの組み立て工程が複雑になる。さらに、検知ユニットの取り付けまたは接続のために必要になる複数の配線を設けることによって、短絡が生じる恐れがある。
【0008】
さらに、中型または大型のバッテリモジュールが、複数の電池セル、またはそれぞれが所定数の電池セルを含む複数の単位モジュールを使用して構成されるとき、電池セル間または単位モジュール間で機械的結合および電気的接続のために複数の部材が必要になり、その結果、機械的結合部材および電気的接続部材を組み立てるための工程が非常に複雑になる。さらに、機械的結合部材および電気的接続部材を結合し溶接し、またははんだ付けするためのスペースが必要であり、その結果、システムの全体の寸法が増加する。システムの寸法の増加は、上記に述べた点から好ましくはない。したがって、さらにコンパクトで構造的に安定した中型または大型のバッテリモジュールが大いに必要である。
【0009】
さらに、自動車などの装置では、振動および衝撃などの外力が装置に連続的に加わり、電気的接触領域の接触抵抗が増加して、危険な出力が生じ、短絡が発生する恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】PCT国際出願第PCT/KR2004/003312号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明は、上記の問題およびまだ解決する必要がある他の技術的な問題を解決するためになされた。
【0012】
具体的には、本発明の目的は、電池セルの重量および寸法を最小化し、さらに電池セルの低い機械的強度を効率的に強化し、電池セルの動作状態を検知することができる検知ユニットを安定して取り付けた中型または大型のバッテリモジュールを提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、機械的結合および電気的接続のための複数の部材を使用せずに、簡単な組み立て工程によって製造され、それによって、中型または大型のバッテリモジュールは、製造コストが低くなり、中型または大型のバッテリモジュールの製造または動作中、短絡しない、または損傷を受けないように効果的に防止される、中型または大型のバッテリモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様によれば、各単位モジュールが互いに電気的に接続された2つ以上のプレート形状の電池セルを含み、各電池セルは、電極端子がその対向面に形成された、複数のスタック型単位セルを含む中型または大型のバッテリモジュールを設けることによって、上記および他の目的を達成することができ、このバッテリモジュールは、溶接によって一対の単位モジュールの電極端子を接続し、検知部材を含む検知ユニットを溶接部に取り付け、単位モジュールを積み重ねるように溶接部を曲げ、そして単位セルをすべて積み重ねるまで上記の工程を繰り返して実施することによって製造される。
【0015】
プレート形状の電池セルは、厚さが薄く、幅および長さが比較的大きい二次電池であり、したがって、二次電池を積み重ねてバッテリモジュールを構築したとき、二次電池の全体寸法は最小化される。好ましい実施形態では、各プレート形状の電池セルは、電極アセンブリが樹脂層および金属層を含む積層シートから製作された電池ケース中に取り付けられ、電極端子がその電池ケースの上側端部および下側端部から突き出る構造で構築された、二次電池である。具体的には、各電池セルは、電極アセンブリがアルミニウムの積層シートから製作されたポーチ形状の電池ケース中に取り付けられる構造で構築される。上記の構造を有する二次電池は、ポーチ形状の電池セルということがある。
【0016】
ポーチ形状の電池セルのケースは、様々な構造で構築することができる。たとえば、ポーチ形状の電池セルのケースは、電極アセンブリが2ユニット部材の上側内面および/または下側内面の表面に形成された受け入れ部中に受け入れられ、上側および下側の接触領域がシールされる構造で構築することができる。上記に述べた構造のポーチ形状の電池セルは、PCT国際出願第PCT/KR2004/003312号に開示され、それは、本特許出願の出願人の名で出願されている。上記に述べた特許出願の開示は、あたかもここに完全に述べられたように、参照によってここに組み込まれるものとする。
【0017】
電極アセンブリは、カソードおよびアノードを含み、それによって、バッテリの充電および放電が可能である。電極アセンブリは、カソードとアノードの間にセパレータをそれぞれ配置しながら、カソードおよびアノードを積み重ねる構造で構築することができる。たとえば、電極アセンブリは、ジェリーロール(jelly−roll)構造、スタック型構造または複合構造で構築することができる。電極アセンブリのカソードおよびアノードは、カソードの電極タップおよびアノードの電極タップがバッテリから直接外部へ突き出るように構築してもよい。あるいは、電極アセンブリのカソードおよびアノードは、カソードの電極タップおよびアノードの電極タップが追加のリードに接続され、そのリードがバッテリから外部へ突き出すように構築してもよい。
【0018】
電池は、単位モジュールを構成するために、1つずつ、または2つ以上のまとまりで、金属またはプラスチックから製作された高強度の被覆部材によって覆われる。高強度の被覆部材は、電池セルの充放電中、電池セルの繰り返される膨張・収縮による変化を抑制し、さらに機械的強度が低い電池セルを保護し、それによって、電池セルのシール領域間の剥がれを防止する。
【0019】
電池セルは、1つの単位モジュール中で互いに直列または並列に接続することができる、あるいは1つの単位モジュールの電池は、他の単位モジュールの電池セルと直列に、および/または並列に接続することができる。電池セルは、互いに直列に接続することが好ましい。
【0020】
好ましい実施形態では、各単位モジュールは、2つの電池セルを含み、各単位モジュールは、電池セルの一辺側の電極端子(以下、「下側電極端子」という)を溶接し、下側電極端子を曲げて、その結果電池セルが、各単位モジュールを製造するために使用されるフレーム部材の対向表面と接触するようにし、電池セルを積み重ねながらフレーム部材上に電池セルを取り付け、金属の被覆部材によって積み重ねられた電池セルの外側表面を覆うことによって製造する。
【0021】
好ましくは、電圧を検知する部材(電圧検知部材)が、下側電極端子の溶接部に接続され、さらに電圧検知部材は、フレーム部材中に取り付けられ、また電圧検知部材は、各単位モジュールの外部に接続されることである。本明細書では、検知ユニット中に含まれる検知部材は、「第1の検知部材」ということがあり、下側電極端子の溶接部に接続される電圧検知部材は、「第2の検知部材」ということがあり、それによって前者と後者を区別する。
【0022】
単位モジュールの間の電極端子の接続領域(溶接部)(以下、「上側電極端子」という)に取り付けられた検知ユニットは、上記に述べたように第1の検知部材を含む。好ましくは、第1の検知部材が電圧測定に使用されることである。好ましくは、検知ユニットが、積み重ねられた単位モジュールの間に配置された、薄い六面体構造の絶縁ユニット本体と、ユニット本体中に取り付けられた第1の検知部材と、を含むことである。また、ユニット本体は、スリットを備え、その中に上側電極端子の溶接部が挿入され、第1の検知部材は、第1の検知部材の一方端がスリット中に延在し、第1の検知部材の他方端がユニット本体から突き出て接続部を構成する構造で構築され、したがって、電極端子の溶接部がスリット中に挿入されたとき、スリット中で接続することができる。したがって、検知ユニットは、バッテリモジュールの製造中にコンパクトなスタック構造を形成するように積み重ねられた2つの単位モジュールの間に配置される。
【0023】
好ましい実施形態では、第1の検知部材の接続部は、スリットが形成された表面と同じ表面でユニット本体から突き出て、第1の検知部材の接続部は、単位モジュールの上側電極端子の溶接部をスリット中に挿入し、ユニット本体が単位モジュールの間に位置するように上側電極端子を曲げることによって、2つの隣接した単位モジュールの上側端部から突き出ている。したがって、単位モジュールの間の電気的接続領域に電圧測定用の検知部材を容易に取り付けることが可能である。また、検知部材の接続部は、積み重ねられた単位モジュールの上側端部から突き出て、したがって、検知部材の接続部と外部回路の間の接続は、極めて容易に行うことができる。
【0024】
単位モジュールの下側端部に1つまたは複数の絶縁キャップ(下側端部キャップ)をさらに取り付けることができる。下側端部キャップは、それぞれの単位モジュール中の電池セルの下側電極端子(電気的に接続された下側電極端子)を外部から保護し、それによって、短絡が発生しないように防止する。特に、一体型下側端部キャップは、それが2つ以上の単位モジュールの下側端部に取り付けられたとき、単位モジュールの積み重ね状態を維持するように働くことができる。
【0025】
下側端部キャップは、様々な方法で単位モジュールに取り付けることができる。たとえば、下側端部キャップは、別に成形されたボディとすることができ、それは、バッテリモジュールの組み立て工程中、あるいはバッテリモジュールの組み立てが終了した後、または、バッテリモジュールの組み立てが終了後にバッテリモジュールの下側端部を絶縁性の溶融樹脂中に浸し、次いで凝固させた後、単位モジュールの下側端部に取り付けられる。
【0026】
状況によっては、目的および構造が下側端部キャップと同じであり、下側端部キャップと同じ方法で形成された1または複数の絶縁キャップ(上側端部キャップ)を単位モジュールの上側端部にさらに取り付けることができる。
【0027】
好ましくは、各フレーム部材は、2つの電池セルがフレーム部材の両側に取り付けられる格子構造で構築され、各フレーム部材がその上側端部の中心部に貫通穴を備え、それを通して温度検知部材が電池セルの間に画定されたギャップ中に挿入され、および/または各フレーム部材がその上側端部の一方側に挿入穴を備え、その中に外部入出力端子が取り付けられることである。
【0028】
単位モジュールの間の電気的接続は、他の単位モジュールの上側電極端子に電気的に接続されていない1つの単位モジュールの上側電極端子を隣接した単位モジュールの上側電極端子に溶接することによって行われる。したがって、最外部の単位モジュールを除く残された単位モジュールに外部入出力端子を取り付ける必要がない。しかし、各フレーム部材の上側端部の一方側に形成された挿入穴は、外部入出力端子がその挿入穴中に取り付けられないが、単位モジュールの積み重ね中、各単位モジュールの適切な積み重ね位置(方向)を確認するための表示器として働くことができる。
【0029】
他方では、外部入出力端子は、バッテリモジュールの各最外部の単位モジュールにおいて挿入穴中に取り付けられ、各単位モジュールの対応する電極端子が、外部入出力端子に電気的に接続される。電気的接続は、様々な方法で行うことができる。好ましくは、外部入出力端子および対応する電極端子を電気的に接続するために使用されるバスバーが、各最外部の単位モジュールの上側端部に取り付けられ、さらに、各最外部の単位モジュールの外側電極端子が曲げられ、したがって各最外部の単位モジュールの外側電極端子が、バッテリモジュールの外側表面と緊密な接触状態にされる。
【0030】
各フレーム部材は、各フレーム部材が固有の強度を有する絶縁性材料から製作される限り、特には限定されない。たとえば、各フレーム部材は、高成形性を有する熱可塑性樹脂から製作することができる。好ましい実施形態では、狭い開口部が、各高強度の被覆部材の一方側の上側端部および/または下側端部中に形成され、この開口部に対応する突起部が、各フレーム部材の一方側の上側端部および/または下側端部に形成される。したがって、突起部が開口部と緊密な接触状態にされ、さらに、単位モジュールの組み立てが終了した後で部分的に突起部を融解したとき、各フレーム部材と各金属被覆部材の間の結合力が増加する。
【0031】
状況によっては、比較的広い開口部が狭い開口部に対向するように、各高強度の被覆部材の他方側の上側端部および下側端部中にその開口部を形成することができ、そして、各単位モジュールが広い開口部に対応する取り付け穴によって所定領域中に固定されるように、各フレーム部材の他方側の上側端部および/または下側端部に、その取り付け穴を形成することができる。具体的には、本発明によるバッテリモジュールを使用して、中型または大型のバッテリパックを構築するとき、バッテリパックが搭載される装置の特定の領域中に、バッテリモジュールを直立にしながら取り付けられるように、突起部が装置の内底部に一列に形成され、かつ突起部がフレーム部材の対応する穴中にはめ込まれるように、それぞれの単位モジュールが取り付けられ、それによって、バッテリパックを安定して搭載することができる。
【0032】
コンパクトなバッテリモジュールを製造する際に考慮すべき事項は、電池セルの充放電中に電池セルから発生する熱を効率的に放熱することである。本発明のバッテリモジュールでは、バッテリモジュールのコンパクトな構造が達成されるために、高集積度で単位モジュールを積み重ねる必要がある。その結果として、電池セルからの熱の放散が十分でない恐れがある。したがって、好ましくは、各単位モジュールを構成する高強度の被覆部材の外側表面に、複数の突起部が外側に突き出ながら各単位モジュールの横方向に延在するように、その突起部を形成し、それによって、単位モジュールの積み重ね中に冷却液の流路が形成されることである。1つの単位モジュールの突起部は、単位モジュールの積み重ね中に隣接した単位モジュールの突起部と接触状態にされ、したがって、ギャップ、すなわち流路が対応する突起部の間に画定される。
【0033】
本発明の他の態様によれば、バッテリモジュールを含む中型または大型のバッテリパックが提供される。
【0034】
好ましい実施形態では、第1の検知部材の接続部、第2の検知部材の接続部および温度検知部材の接続部がバッテリモジュールの上側端部から突き出て、そしてバッテリモジュールの動作を制御するためのバッテリ管理システム(BMS)がバッテリモジュールの上側端部に取り付けられる構造で、所望の出力および容量を提供するのに十分な単位モジュールを含むバッテリモジュールが構築される。したがって、それぞれの検知部材の接続部は、配線を使用することなく直接BMSに接続され、したがって、組み立て工程が簡単化され、複雑な配線によって短絡が生じる可能性を排除することが可能である。BMSは、様々な形で製造することができる。好ましくは、BMSは、プリント基板(PCB)の形で製造される。この場合、それぞれの検知部材の接続部は、PCBのBMS中に形成された接続穴中に挿入され、次いではんだ付けされ、それによって、その間の電気的接続が行われる。
【0035】
中型または大型のバッテリパックは、それぞれが1つの単位モジュールまたは所定数の単位モジュールを含む複数のバッテリモジュールを相互接続することによって、製造することができる。後者の場合、制限された搭載スペース中にバッテリパックを効率的に配置することが可能であり、いくつかのバッテリモジュールに異常があるとき、不良のバッテリモジュールを新しいものと容易に交換することが可能である。また、後者の場合、それぞれのバッテリモジュールに割り当てられたBMSは、スレーブBMSであり、したがって、スレーブBMSを制御するメインBMSをさらに含むことが可能である。
【0036】
本発明による中型または大型のバッテリパックは、コンパクトな構造、構造安定性および簡単な配線構造を有する。したがって、好ましくは、このバッテリパックは、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、電動バイクまたは電動補助動力自転車などの輸送装置のための動力源として使用され、それらは、搭載スペースが制限され、それに対して振動および衝撃などの外力が連続的に加えられ、その結果、装置の動作中に短絡が生じる可能性が極めて大きい。
【0037】
さらに、バッテリパックを構成する各バッテリモジュールの単位モジュールは、単位モジュールを直立にしながら取り付けることができる。この場合、バッテリパックは、自動車など、制限された搭載スペース中に効率的に取り付けられ、それはさらに好ましい。
【0038】
本発明の上記および他の目的、特徴および他の利点は、添付図面とともに提示する以下の詳細な説明から、より明確に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】従来の代表的なポーチ形状のバッテリを示す斜視図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態による、バッテリモジュールを製造するために使用される単位モジュールを構築するために電気的に互いに接続された2つの電池セルを示す、その2つの電池セルの部分拡大図を含む、斜視図である。
【図3】図2に示した電池が取り付けられるフレーム部材を示す正面透視図である。
【図4】本発明によるバッテリモジュールを製造するために使用することができる例示の単位モジュールを示す平面図である。
【図5】本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールを製造するための工程を示す側面図である。
【図6】本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールを製造するための工程を示す側面図である。
【図7】本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールを製造するための工程を示す側面図である。
【図8】本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールを製造するための工程を示す側面図である。
【図9】本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールを製造するための工程を示す側面図である。
【図10】本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールを製造するための工程を示す側面図である。
【図11】本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールを製造するための工程を示す側面図である。
【図12】本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールを製造するための工程を示す側面図である。
【図13】本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールを製造するための工程を示す斜視図である。
【図14】本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールを製造するための工程を示す斜視図である。
【図15】本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールの下側端部の構造を示す斜視図である。
【図16】本発明の好ましい実施形態によるバッテリモジュールの上側端部の構造を示す部分斜視図である。
【図17】本発明の好ましい実施形態によるバッテリモジュールの上側端部の構造を示す平面図である。
【図18】本発明の好ましい実施形態によるバッテリモジュールの上側端部の構造を示す部分斜視図である。
【図19】本発明の好ましい実施形態によるバッテリモジュールの上側端部の構造を示す全体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
ここで、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。しかし、本発明の範囲が例示された実施形態によって制限されないことに留意すべきである。
【0041】
図2は、本発明の好ましい実施形態による、バッテリモジュールを製造するために使用される単位モジュールを構築するために電気的に互いに接続された2つの電池セルを一般に示す、その2つの電池セルの部分拡大図を含む、斜視図である。
【0042】
図2を参照すると、電池100は、カソード端子110およびアノード端子120がその両側の端部に位置し、電極アセンブリがポーチ形状の電池ケース130中に取り付けられる構造で構築される。
【0043】
単位モジュールを構築するために、2つの電池セル100および101が、電池セル100のアノード端子120と電池セル101のカソード端子111を互いに溶接することによって、直列で互いに接続され、電極120および111は、電池セル100および101の表面が互いに接触するように曲げられる。他方では、2つの電池セル100および101を含む単位モジュールが積み重ね工程で隣接することになる隣接した単位モジュール(図示せず)の対応する電極端子に、電池セル100のカソード端子および電池セル101のアノード端子121が溶接されるとき、電池セル100のカソード端子および電池セル101のアノード端子121は、外側に曲げられる。
【0044】
図3は、図2に示した電池セルが取り付けられるフレーム部材を示す正面透視図である。
【0045】
図3を参照すると、フレーム部材200は、形状が電池セル(図示せず)におおよそ対応する。フレーム部材200は、電池セルの外側縁部のシール部(すなわち、電極アセンブリが対応する電池ケース中に取り付けられるとともに、電池ケースが熱的に溶接される領域)だけを支持し、さらに電池セルが互いに緊密に接触する格子構造で構築される。
【0046】
フレーム部材200の下側端部中に、スリット210が形成され、その中に電池セルの下側電極端子の曲げられた溶接部140(図2参照)が挿入される。フレーム部材200の下側端部に、第2の検知部材300が取り付けられ、それは、スリット210からフレーム部材200の上側端部に向けてフレーム部材200の辺に沿って延在する。したがって、スリット210中に挿入された電池セルの下側電極端子の溶接部が、リベットを使用してフレーム部材200に固定されたとき、第2の検知部材300の接続部310が、電極端子と接続される。他方、第2の検知部材300の接続部310は、フレーム部材200の上側端部から突き出て、したがって、第2の検知部材300の接続部310とバッテリ管理システム(BMS)の間の接続が、極めて容易に行うことができる。
【0047】
フレーム部材200の上側端部の中心部に、貫通穴220が形成され、その中に温度検知部材(図示せず)が挿入される。貫通穴220は、フレーム部材200の縦方向に延在する。フレーム部材200の上側端部の一方側に、挿入穴230が形成され、その中に外部入出力端子240が取り付けられる。外部入出力端子240は、バッテリモジュールを構築するとき、最外部の単位モジュール上に取り付けられる。しかし、たとえ外部入出力端子240が挿入穴230中に取り付けられなくても、挿入穴230は、バッテリモジュールの組み立て中、各単位モジュールの上側端部と下側端部を区別するための表示器として働く、というのは、挿入穴230は、フレーム部材200の上側端部の一方側に偏って形成されるからである。
【0048】
図4は、本発明によるバッテリモジュールを製造するために使用することができる例示の単位モジュールを一般に示す平面図である。
【0049】
図4を参照すると、単位モジュール400は、電池セル100および101が図3に示したフレーム部材200に取り付けられながら、図2に示した電池セル100および101が金属被覆部材410によって覆われる構造で構築される。金属被覆部材410は、その一方側で開いた形に曲げられた金属プレートである。単位モジュール400は、フレーム部材に取り付けられた一対の電池セルを金属被覆部材410中に取り付けながら、開いた側面部412を結合することによって製造される。その結合は、溶接、フックおよび結合穴の組合せを使用する機械的結合およびはんだ付けなどの様々な方法で実施することができる。
【0050】
単位モジュール400がバッテリモジュールの最外部の単位モジュールとして使用されるように、外部入出力端子240がフレーム部材200の上側端部の挿入穴中に取り付けられたとき、外部入出力端子240と単位モジュール400の上側電極端子420を電気的に接続するためのバスバー430が、単位モジュール400の上側端部に取り付けられる。バスバー430は、上側電極端子420を覆うような構造で取り付けられ、その上側電極端子420は、単位モジュール400の上側端部の外側表面に向けて曲げられる。したがって、バスバー430は、上側電極端子420の曲げられた状態を安定して維持するように、また外部入出力端子240と単位モジュール400の上側電極端子420の間で電気的接続を果たすように働く。
【0051】
単位モジュール400の外側表面を形成する金属被覆部材410に、複数の突起部414が形成され、それは、外側に突き出ていながら単位モジュール400の横方向に延在する。単位モジュール400の突起部414は、単位モジュールの積み重ね中に隣接した単位モジュールの突起部と接触状態にされ、したがって流路が対応する突起部の間で画定される。
【0052】
図5〜14は、本発明の好ましい実施形態による中型または大型のバッテリモジュールを製造するための工程を示す側面図および斜視図である。
【0053】
まず、図5を参照すると、単位モジュール400および401の上側電極端子420および421が互いに接触しながら、2つの単位モジュール400および401が互いに溶接され、次いで、2つの単位モジュール400および401が互いに平行になるように、電極端子420および421が垂直に曲げられる。
【0054】
図15に示すように、それぞれの単位モジュール400および401の下側端部に、キャップ(下側端部キャップ)500が取り付けられる。下側端部キャップ500は、下側電極端子が外部に曝されないように防止する。状況によっては、一体型キャップ510が複数の単位モジュール400、401および402の下側端部に取り付けることができる。一体型下側端部キャップ510は、単位モジュール400、401および402の積み重ね状態を維持するように働くこともできる。
【0055】
図6を参照すると、電圧測定のための検知ユニットが、単位モジュールの電極端子の接続部に取り付けられる。検知ユニット600の細部構造が図16に示してある。図16を参照すると、検知ユニット600は、積み重ねられた単位モジュール400と401の間に配置された、薄い六面体構造の絶縁ユニット本体610、およびユニット本体610中に取り付けられた第1の検知部材620を含む。
【0056】
ユニット本体610は、スリット630を備え、その中に上側電極端子440の溶接部が挿入され、第1の検知部材620の接続部640が、スリット630が形成された表面と同じ表面でユニット本体610から突き出ている。
【0057】
図7を参照すると、2つの単位モジュール400と401の上側電極端子の溶接部は、スタック型構造を形成するために、やはり曲げられる。このとき、第1の検知部材620の接続部640は、それぞれの単位モジュール400と401の上側端部から突き出ており、したがって第1の検知部材620の接続部640とBMSなどの外部回路の間の接続が極めて容易に行うことができる。
【0058】
図8〜10を参照すると、上側電極端子を溶接するための工程(図8)、検知ユニットを取り付けるための工程(図9)、および上側電極端子の溶接部を曲げるための工程(図10)が、図5〜7に示した方法と同じ方法で実施される。その結果、単位モジュール401および402をスタック型構造で配置しながら、他の単位モジュール402を単位モジュール401に電気的に接続する。
【0059】
図10を参照すると、全部で5つの接続部が、上記に述べた工程によって組み立てられた3つの単位モジュール400、401および402から突き出ている。それらの中の2つが、単位モジュール400、401および402の間に取り付けられた検知ユニット601および602の接続部640および641である。残された3つは、それぞれの単位モジュール400、401および402のフレーム部材に取り付けられた第2の接続部材(図示せず)の接続部310、311および312である。
【0060】
上記に述べた工程によって組み立てられた全部で4つの単位モジュールの構造は、図11および12に示す。
【0061】
図11を参照すると、単位モジュール400、401、402および403の電極端子が互いに直列に接続されながら、4つの単位モジュール400、401、402および403が積み重ねられる。最外部の単位モジュール400および403に、外部入出力端子240および242が取り付けられる。状況によっては、上側端部キャップ520が、図12に示すように、それぞれの単位モジュール400、401、402および403にさらに取り付けることができる。
【0062】
図13は、組み立て工程が終了した後のバッテリモジュールを一般に示す斜視図であり、図14は、BMSが取り付けられるバッテリモジュールを一般に示す斜視図である。
【0063】
図13を参照すると、4つの単位モジュール400、401、402および403は、それぞれ2つの電池セルがそこに取り付けられる。したがって、バッテリモジュールは、全部で8個の電池セルを有する。これらの電池セルは、互いに直列に電気的に接続される。1つがカソードであり、1つがアノードである外部入出力端子240および242が、最外部の単位モジュール400および403に取り付けられる。また、単位モジュール400、401、402および403の間の上側電極端子の溶接部に取り付けられた検知ユニットから突き出た3つの接続部640、641および642、ならびにそれぞれの単位モジュール中に取り付けられた2つの電池セルの間の下側電極端子の溶接部に接続された第2の接続部材から突き出ている4つの接続部310、311、312および313が、バッテリモジュール700の上側端部から突き出ている。
【0064】
図14を参照すると、BMSのプリント基板(PCB)710が単位モジュール400、401、402および403の上側端部に取り付けられる。それぞれの接続部640、641、642、310、311、312および313が、BMSのPCB710に接続される。
【0065】
図17〜19は、図13の工程で終了する組み立て工程を実施することによって構築されたバッテリモジュールの上側端部構造をそれぞれ示す部分斜視図、平面図および全体斜視図である。理解する際の便宜のため、バスバーが外部入出力端子に取り付けられていない状態で、バッテリモジュールが図18および19に示してある。
【0066】
まず図17を参照すると、外部入出力端子240および242は、それぞれ最外部の単位モジュール400および403に取り付けられる。外部入出力端子240および242は、単位モジュール400および403の上側端部に取り付けられたバスバー430を介して上側電極端子440および443と電気的に接続される。最外部の単位モジュール400および403の外側の上側電極端子440および443は、上側電極端子440および443が単位モジュール400および403の外側表面と緊密な接触状態にされるように、曲げられる。バスバー430は、バスバー430が曲げられた領域を覆うように、単位モジュール400および403の上側端部に取り付けられる。外部入出力端子240および242は、単位モジュール400および403のフレーム部材200の一方側の上側端部に形成された挿入穴230中に挿入されて固定される。
【0067】
図18を参照すると、狭い開口部416が、単位モジュール400の外側表面を構成する金属被覆部材410の一方側の上側端部中に形成される。フレーム部材200の一方側の上側端部に、開口部416に対応する突起部250が形成される。したがって、フレーム部材200の突起部250が金属被覆部材410の開口部416と緊密な接触状態にされ、さらに、単位モジュールの組み立てが終了後にフレーム部材200の突起部250を部分的に溶融したとき、フレーム部材200と金属被覆部材410の間の結合力が増加する。
【0068】
図19を参照すると、金属被覆部材410の他方側の上側端部および下側端部中に、比較的広い開口部418が形成される。単位モジュールが取り付け穴260によって所定の領域中に固定されるように、フレーム部材200の他方側の上側端部および下側端部に、開口部418に対応する取り付け穴260が形成される。
【0069】
図17に戻って参照すると、接続部310は、対応する第2の検知部材から延在しながら各フレーム部材200の上側端部の一辺から突き出ている。各単位モジュール中の2つの電池セルの温度を測定するための温度検知部材(図示せず)を貫通穴220中に挿入するように、各フレーム部材200の上側端部の中心部に、貫通穴220が形成される。
【0070】
また、接続部640も検知ユニット600から突き出て、その中に単位モジュール400および401の間に上側電極端子の溶接部が挿入される。
【0071】
本発明の好ましい実施形態が例示する目的で開示されたが、当業者は、添付のクレーム中に開示されたような本発明の範囲および趣旨から逸脱せずに、様々な修正、追加および置換が可能であることを理解されよう。
【産業上の利用可能性】
【0072】
上記の説明から明らかなように、本発明は、電池セルの低機械的強度を効率的に強化しながら電池セルの重量および寸法を最小化し、かつ電池セルの動作状態を検知することができる検知ユニットを中型または大型のバッテリモジュールに容易に取り付けられる効果を有する。さらに、本発明は、機械的結合および電気的接続のための複数の部材を使用せずに簡単な組み立て工程によって、バッテリモジュールを製造する効果を有し、それによって、バッテリモジュールの製造コストを減少し、かつバッテリモジュールの製造または動作中、バッテリモジュールが短絡しないように、または損傷を受けないように効果的に防止する。さらに、本発明は、単位ボディとしてバッテリモジュールを使用して、所望の出力および容量を有する中型または大型のバッテリパックを容易に製造する効果を有する。
【符号の説明】
【0073】
10 バッテリ
11 電極リード
12 電極リード
13 バッテリ本体
14 被覆部材
14a 対向面
14b 上側端部
14c 下側端部
100 電池セル
101 電池
110 カソード端子
111 カソード端子
120 アノード端子
121 アノード端子
130 ポーチ形状の電池ケース
140 溶接部
200 フレーム部材
210 スリット
220 貫通穴
230 挿入穴
240 外部入出力端子
242 外部入出力端子
260 取り付け穴
300 第2の検知部材
310 接続部
311 接続部
312 接続部
313 接続部
400 単位モジュール
401 単位モジュール
402 単位モジュール
403 単位モジュール
410 金属被覆部材
412 開いた側面部
414 複数の突起部
416 狭い開口部
418 比較的広い開口部
420 上側電極端子
421 上側電極端子
430 バスバー
440 上側電極端子
443 上側電極端子
500 下側端部キャップ
510 一体型下側端部キャップ
520 上側端部キャップ
600 検知ユニット
601 検知ユニット
602 検知ユニット
610 絶縁ユニット本体
620 第1の検知部材
630 スリット
640 接続部
641 接続部
642 接続部
700 バッテリモジュール
710 BMSプリント基板(PCB)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各単位モジュールが、互いに電気的に接続された2つ以上のプレート形状の電池セルを含み、各電池セルは、電極端子がその対向面に形成された、複数のスタック型単位セルを含む中型または大型のバッテリモジュールであって、
溶接によって一対の単位モジュールの電極端子を接続し、検知部材を含む検知ユニットを溶接部に取り付け、前記単位モジュールを積み重ねるように前記溶接部を曲げ、そして前記単位セルをすべて積み重ねるまで上記の工程を繰り返して実施することによって製造されるバッテリモジュール。
【請求項2】
各電池セルは、電極アセンブリが、樹脂層および金属層を含む積層シートから製作された電池ケース中に取り付けられ、かつ電極端子が前記電池ケースの上側端部および下側端部から突き出る構造で構築された二次電池である、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項3】
各単位モジュールは、2つの電池セルを含み、
各単位モジュールは、前記電池セルの一方側の電極端子(下側電極端子)を溶接し、前記電池セルが、各単位モジュールを製造するために使用されるフレーム部材の対向表面と接触状態になるように前記下側電極端子を曲げて、前記電池セルを積み重ねながら前記フレーム部材上に前記電池セルを取り付け、そして前記積み重ねられた電池セルの外側表面を金属被覆部材によって覆うことによって製造される、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項4】
電圧検知部材(第2の検知部材)が、前記下側電極端子の前記溶接部に接続され、
さらに、前記電圧検知部材は、前記フレーム部材中に取り付けられ、
前記電圧検知部材は、各単位モジュールの外部にも接続される、請求項3に記載のバッテリモジュール。
【請求項5】
前記単位モジュールの間の前記電極端子(上側電極端子)の接続領域(溶接部)に取り付けられる前記検知ユニットは、電圧測定のための第1の検知部材を含む、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項6】
前記検知ユニットは、前記積み重ねられた単位モジュールの間に配置された、薄い六面体構造の絶縁ユニット本体および前記ユニット本体中に取り付けられる前記第1の検知部材を含み、
前記ユニット本体は、スリットを備え、その中に前記上側電極端子の前記溶接部が挿入され、
前記第1の検知部材は、前記第1の検知部材の一方端が前記スリット中に延在し、前記第1の検知部材の他方端が前記ユニット本体から突き出て、前記電極端子の前記溶接部が前記スリット中に挿入されたとき、前記スリット中で接続が達成されるように接続部が構成される構造で構築される、請求項5に記載のバッテリモジュール。
【請求項7】
前記第1の検知部材の前記接続部は、前記スリットが形成された表面と同じ表面で前記ユニット本体から突き出て、
前記第1の検知部材の前記接続部は、前記単位モジュールの前記上側電極端子の前記溶接部を前記スリット中に挿入し、前記ユニット本体が前記単位モジュールの間に配置されるように前記上側電極端子を曲げることによって、隣接した2つの単位モジュールの上側端部から突き出る、請求項6に記載のバッテリモジュール。
【請求項8】
1つまたは複数の絶縁キャップ(下側端部キャップ)が、前記単位モジュールの前記下側端部にさらに取り付けられる、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項9】
前記下側端部キャップは、別に成形されたボディであり、それは、前記バッテリモジュールの組み立て工程中に、あるいは前記バッテリモジュールの組み立てが終了した後、または前記バッテリモジュールの組み立てが終了した後で前記バッテリモジュールの前記下側端部が絶縁性溶融樹脂中に浸され、次いで凝固された後、前記単位モジュールの前記下側端部に取り付けられる、請求項8に記載のバッテリモジュール。
【請求項10】
1つまたは複数の絶縁キャップ(上側端部キャップ)が、前記単位モジュールの前記上側端部にさらに取り付けられる、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項11】
各フレーム部材は、2つの電池セルが前記フレーム部材の両面に取り付けられ、各フレーム部材は、その上側端部の中心部に貫通穴を備え、それを通して温度検知部材が、前記電池セルの間に画定されるギャップ中に挿入される格子構造で構築される、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項12】
各フレーム部材は、その上側端部の一方側に挿入穴を備え、その中に外部入出力端子が取り付けられる、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項13】
前記外部入出力端子は、前記バッテリモジュールの各最外部の単位モジュールにおいて前記挿入穴中に取り付けられ、
各単位モジュールの対応する電極端子が、バスバーを介して前記外部入出力端子に電気的に接続される、請求項12に記載のバッテリモジュール。
【請求項14】
前記外部入出力端子と前記対応する電極端子を電気的に接続するために使用される前記バスバーは、各最外部の単位モジュールの上側端部に取り付けられ、さらに各最外部の単位モジュールの外側の電極端子が前記バッテリモジュールの外側表面と緊密な接触状態にされるように、各最外部の単位モジュールの前記外側の電極端子が曲げられる、請求項13に記載のバッテリモジュール。
【請求項15】
狭い開口部が、各高強度の被覆部材の一方側の上側端部および/または下側端部中に形成され、
前記開口部に対応する突起部が、各フレーム部材の一方側の上側端部および/または下側端部に形成され、
それによって、前記突起部が前記開口部と緊密な接触状態にされ、さらに前記単位モジュールの組み立てが完了した後に前記突起部を部分的に溶融したとき、各フレーム部材と各金属被覆部材の間の結合力が増加する、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項16】
比較的広い開口部が前記狭い開口部に対向するように、各高強度の被覆部材の他方側の上側端部および下側端部中に、前記比較的広い開口部が形成され、
各単位モジュールが前記広い開口部に対応する取り付け穴によって所定領域中に固定されるように、前記取り付け穴は、各フレーム部材の他方側の上側端部および/または下側端部に形成される、請求項15に記載のバッテリモジュール。
【請求項17】
複数の突起部が、外側に突き出ながら各単位モジュールの横方向に延在するように、前記複数の突起部は、各単位モジュールを構成する前記高強度の被覆部材の外側表面に形成され、それによって、冷却液の流路が、前記単位モジュールの積み重ね中に形成される、請求項1に記載のバッテリモジュール。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか一項に記載のバッテリモジュールを含む、中型または大型のバッテリパック。
【請求項19】
前記バッテリモジュールは、前記第1の検知部材の接続部、前記第2の検知部材の接続部、および前記温度検知部材の接続部が前記バッテリモジュールの前記上側端部から突き出て、前記バッテリモジュールの動作を制御するためのバッテリ管理システム(BMS)が、前記バッテリモジュールの前記上側端部に取り付けられる構造で構築される、請求項18に記載のバッテリパック。
【請求項20】
前記バッテリパックは、複数のバッテリモジュールを相互接続することによって製造され、そのそれぞれが1つの単位モジュール、または所定数の単位モジュールを含む、請求項18に記載のバッテリパック。
【請求項21】
前記バッテリパックは、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、電動バイクまたは電動補助動力自転車のための動力源として使用される、請求項18に記載のバッテリパック。
【請求項22】
前記バッテリモジュールの前記単位モジュールは、前記単位モジュールを直立にしながら、装置内に取り付けられる、請求項18に記載のバッテリパック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2009−537944(P2009−537944A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−510880(P2009−510880)
【出願日】平成19年5月4日(2007.5.4)
【国際出願番号】PCT/KR2007/002171
【国際公開番号】WO2007/132991
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】