説明

仕分け装置及び仕分け装置制御方法

【課題】搬送装置における搬送速度を適正な値に制御することにより、電力消費の無駄を削減することができる仕分け装置及び仕分け装置制御方法を提供する。
【解決手段】水平に重ねられた状態でカセットC1,C2に収納されて少なくとも一つの搬入ポートから搬入される複数種類の複数の被搬送物101を、種類毎に仕分けて、各種類に対応された複数の仕分けポートに搬送し、各仕分けポートに設置されたカセットC3〜C10に搬出する仕分け装置において、被搬送物101の搬送状況及び次の搬送予定を把握し、搬送開始後に待ち時間が生ずるか否かを判別し、待ち時間が生ずると判断される場合には、搬送装置1における搬送速度を定格速度より下げ、搬送装置の停止時間を削減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、LCD(液晶)や半導体工場などのクリーンルーム内に設置される仕分け装置及びこの仕分け装置を用いて行う仕分け装置制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LCD(液晶)などの基板を製作する場合には、大型の基板(例えば、ガラス基板)上に同一の回路パターンを複数形成し、この基板をダイシング(切断)して所望の回路基板を得て、次のボンディング工程に送っている。
【0003】
近年、回路パターンの製造工程が複雑になり、回路の規模が大きくなったことに伴って、回路不良が発生する率は増加する傾向にある。このような回路不良の基板をそのまま次のボンディング工程に送ると、ボンディングの工程が無駄になる。そのため、ロスを最少限に抑えるため、基板をダイシングする前に、各回路パターンの機能テストを行っている。
【0004】
そして、回路パターンの機能テストの結果に基づいて、基板上の不良回路の存在位置別に基板を仕分けすることにより、不良回路の修理を行うか、あるいは、ダイシングの後に不良回路を含む基板を廃棄するようにしている。
【0005】
また、複数品種の基板を同一の製造ラインにおいて順次的に製作する場合もあることから、品種別に基板を仕分けすることも必要になる。
【0006】
このような仕分け工程においては、カセット内に水平に重ねられて収納され搬入ポートに搬送されてきた複数の基板を、インラインバッファにより1枚ずつカセットから取り出し、搬送装置により、種類毎(ロット毎)に仕分けポートのカセットに搬送して、基板の仕分けを行っている。このような仕分けを行う仕分け装置においては、仕分けポートのカセットに空きがない場合などに生ずる搬送の待ち時間に関係なく、各搬送装置の定格速度において搬送していた。
【0007】
特許文献1には、実装ラインのラインタクトに影響を与えることなく、実装処理装置の消費電力を低下させる装置タクト最適化方法が記載されている。
【0008】
特許文献2には、材料搬送のサイクルタイム実績値を材料が搬送装置間を移動する度に計算し、かつ、その値が材料搬送のバランス条件を満足しているか判断して、最適搬送サイクルタイムを決定し、これにより各搬送装置の材料移送速度を自動制御する搬送制御方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−269754号公報
【特許文献2】特開平3−59765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述のような従来の仕分け工程において、インラインバッファは、カセット内に収納された基板を下から順に1枚ずつ取り出すことしかできず、搬入ポートのカセットからの搬出順序を入れ替えることができない。そのため、ある仕分けポートのカセットが満杯になったときに、その仕分けポートに搬送されるべき基板があると、その仕分けポートのカセットの入れ替えが完了するまでは、搬入ポートからの基板の流れを停止させざるを得ない。
【0011】
このような場合には、基板を指定位置に搬送した後、次の処理までに待ち時間が生ずる。待ち時間が生じたときには、搬送速度を低速化しても全体の処理に影響はないのであるが、全ての基板を一定の速度で搬送している場合には、電力消費に無駄が生じることになる。 また、特許文献1及び特許文献2に記載された技術においても、電力消費の無駄に着目した制御は行われていない。
【0012】
そこで、本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであって、搬送装置における搬送速度を定格速度より下げることにより、搬送装置の停止時間を削減し、電力消費の無駄を削減することができる仕分け装置及び仕分け装置制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前述の課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、以下の構成のいずれか一を有するものである。
【0014】
〔構成1〕
本発明に係る仕分け装置は、水平に重ねられた状態でカセットに収納されて少なくとも一つの搬入ポートから搬入される複数種類の複数の被搬送物を種類毎に仕分けて各種類に対応された複数の仕分けポートに搬送し各仕分けポートに設置されたカセットに搬出する仕分け装置であって、搬入ポートに設置されカセットに収納された被搬送物を一時的に保持する搬入側バッファ装置と、搬入側バッファ装置に保持された被搬送物を一枚ずつ仕分けポートのいずれかに搬送する搬送装置と、各仕分けポートに設置され搬送装置により搬送された被搬送物を一時的に保持する搬出側バッファ装置と、搬送装置における被搬送物の搬送速度を制御する制御装置とを備え、制御装置は、被搬送物の搬送状況及び次の搬送予定を把握し、搬送開始後に待ち時間が生ずるか否かを判別し、待ち時間が生ずると判断される場合には、搬送装置における搬送速度を定格速度より下げ、搬送装置の停止時間を削減することを特徴とするものである。
【0015】
〔構成2〕
本発明に係る仕分け装置制御方法は、構成1を有する仕分け装置を用いて、被搬送物の搬送状況及び次の搬送予定を把握し、搬送開始後に待ち時間が生ずるか否かを判別し、待ち時間が生ずると判断される場合には、搬送装置における搬送速度を定格速度より下げ、搬送装置の停止時間を削減することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
構成1を有する本発明に係るに仕分け装置においては、制御装置は、被搬送物の搬送状況及び次の搬送予定を把握し、搬送開始後に待ち時間が生ずるか否かを判別し、待ち時間が生ずると判断される場合には、搬送装置における搬送速度を定格速度より下げて、搬送装置の停止時間を削減する。
【0017】
したがって、本発明に係る仕分け装置においては、搬送装置における搬送速度を定格速度より下げることにより、搬送装置の停止時間を削減することができる。
【0018】
構成2を有する本発明に係るに仕分け装置制御方法においては、被搬送物の搬送状況及び次の搬送予定を把握し、搬送開始後に待ち時間が生ずるか否かを判別し、待ち時間が生ずると判断される場合には、搬送装置における搬送速度を定格速度より下げ、搬送装置の停止時間を削減する。
【0019】
したがって、本発明に係る仕分け装置制御方法においては、搬送装置における搬送速度を定格速度より下げのことにより、搬送装置の停止時間を削減することができる。
【0020】
すなわち、本発明は、搬送装置における搬送速度を定格速度より下げることにより、搬送装置の停止時間を削減し、電力消費の無駄を削減することができる仕分け装置及び仕分け装置制御方法を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るに仕分け装置の構成を示す平面図である。
【図2】本発明に係るに仕分け装置の制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るに仕分け装置の動作(1)を示すフローチャートである。
【図4】本発明に係るに仕分け装置の動作(2)を示すフローチャートである。
【図5】本発明に係るに仕分け装置の動作(3)を示すフローチャートである。
【図6】ランダムアクセスバッファ装置の構成を示す斜視図である。
【図7】インラインバッファ装置の構成を示す斜視図である。
【図8】ランダムアクセスバッファ装置の使用状況を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
〔仕分け装置の構成〕
図1は、本発明に係るに仕分け装置の構成を示す平面図である。
【0024】
本発明に係るに仕分け装置は、図1に示すように、水平に重ねられた状態でカセットC1,C2に収納されて少なくとも一つの搬入ポートから搬入される複数種類の複数の被搬送物、例えば、基板101を、種類毎に仕分けて各種類に対応された複数の仕分けポートに搬送し、各仕分けポートに設置されたカセットC3〜C11に搬出する装置である。また、本発明に係るに仕分け装置制御方法は、本発明に係る仕分け装置を使用することによって実行される。
【0025】
図1に示す仕分け装置においては、搬入ポートは2箇所となっており、これら搬入ポートに、複数の基板101を収納したカセットC1,C2が設置される。また、仕分けポートは9箇所となっており、これら仕分けポートに、仕分けされた基板101を収納するカセットC3〜C11が設置される。
【0026】
この仕分け装置の搬入ポートには、カセットC1,C2に収納された基板101を一時的に保持する搬入側バッファ装置B1,B2が設置されている。また、仕分けポートには、カセットC3〜C11に収納する基板101を一時的に保持する搬出側バッファ装置B3〜B11が設置されている。
【0027】
この仕分け装置は、搬入側バッファ装置B1,B2に保持された基板101を一枚ずつ仕分けポートのいずれかに搬送する搬送装置1を備えている。この搬送装置1は、後述する制御装置によって制御されるベルトコンベア装置等であって、基板101を、その種類(品種)や検査結果に応じて、所定の仕分けポートの搬出側バッファ装置B3〜B11まで搬送する。
【0028】
図2は、本発明に係るに仕分け装置の制御装置の構成を示すブロック図である。
【0029】
この仕分け装置の制御装置は、図2に示すように、搬送基板情報管理部2を有し、この搬送基板情報管理部2より、基板枚数及び基板位置に関するデータを出力する。この基板枚数及び基板位置に関するデータは、搬送時間計算部3に送られる。この搬送時間計算部3は、搬送速度制御部4を制御する。この搬送速度制御部4は、搬送時間計算部3に対し、現在の搬送速度のデータを供給する。搬送時間計算部3は、基板枚数及び基板位置に関するデータと、現在の搬送速度のデータに基づいて、基板を搬送するに要する時間を算出して、搬送速度制御部4を制御する。
【0030】
搬送速度制御部4は、制御装置の外部の搬送機器制御盤5に、搬送指示データを送る。搬送機器制御盤5は、搬送指示データに基づいて、搬送装置1を制御する。また、搬送機器制御盤5は、搬送装置1の制御状況に関する搬送報告データを搬送速度制御部4に送る。
【0031】
〔仕分け装置の動作(仕分け装置制御方法)〕
この仕分け装置においては、制御装置は、以下のように、本発明に係る仕分け装置制御方法によって仕分け装置を制御する。
【0032】
〔仕分け装置の動作(1)〕
搬入ポートから搬入側バッファ装置への搬送時には、
搬入ポートは2ポートあるので、例えば、搬入側バッファ装置B1から搬出中の場合は、第2の搬入ポート(カセットC2)から搬入側バッファ装置B2への基板の搬入は、搬入側バッファ装置B1からの基板が全てなくなるまでに、搬送を終了すればよい。
【0033】
具体的には、搬入側バッファ装置B2への搬送が終了するまでの時間は、「搬入側バッファ装置B1内の基板枚数×各基板の搬送先までの搬送時間」によって算出し、この待ち時間以内に、第2の搬入ポート(カセットC2)から搬入側バッファ装置B2への搬送が終了するように、基板の搬送速度を制御する。このとき、搬送速度が必要以上に速い場合には、搬送装置の停止時間が生ずることになる。
【0034】
図3は、本発明に係るに仕分け装置の動作(1)を示すフローチャートである。
【0035】
すなわち、制御装置は、図3に示すように、ステップst1で搬入ポートにカセットが到着すると、ステップst2に進み、一方の搬入ポートからの搬出終了までの時間を算出し、ステップst3に進む。ステップst3では、制御装置は、工程の稼働率に基づいて、搬送速度の減速率を算出して、ステップst4に進む。このステップst3では、例えば、仕分け効率を10%下げても、消費電力を20%削減でき、仕分け工程の後の工程との関係などにより、消費電力削減を優先させても問題がない場合には、消費電力削減を優先して搬送速度を算出する。
【0036】
ステップst4では、搬送速度を決定して、ステップst5に進む。ステップst5では、搬送装置1に搬送速度を指示して、基板の搬送を開始し、ステップst6に進む。ステップst6では、一方の搬入ポートの搬出終了までの時間と、現状の搬送速度での搬送終了までの時間を比較し、ステップst7に進む。ステップst7では、現状の搬送速度で問題がないか(消費電力の無駄が生じないか)を判別し、問題がなければステップst8に進んで基板搬送を継続し、問題があればステップst2に戻る。
【0037】
〔仕分け装置の動作(2)〕
搬入ポートから仕分けポートに基板を搬送する場合は、例えば、現在、搬出入側バッファ装置B8に基板を搬送中で、次の基板の行き先が搬出側バッファ装置B9である場合には、次の基板に追い越されることはないので、搬出側バッファ装置B9に搬送する基板を低速で搬送しても問題がない。ただし、次の基板の搬出側バッファ装置B5であった場合には、次の基板に追いつかれない範囲で速度を上げて搬送する必要がある。したがって、搬出前に、次の基板の搬送先を確認して、次の基板に追いつかれない速度を算出して、その搬送速度で搬送する。このとき、搬送速度が必要以上に速い場合には、搬送装置の停止時間をが生ずることになる。
【0038】
図4は、本発明に係るに仕分け装置の動作(2)を示すフローチャートである。
【0039】
すなわち、制御装置は、ステップst11において、仕分けルールに基づいて仕分け先を決定し、ステップst12に進む。ステップst12では、次に搬出される基板の搬送先を確認して、先に搬出した基板の搬送速度を決定し、ステップst13に進む。ステップst12においては、次の基板の搬送先までは定格速度で搬送し、その先は低速で搬送するように搬送速度を決定する。例えば、現状の基板の搬送先が搬出側バッファ装置B9で、次の基板の搬送先が搬出側バッファ装置B5である場合、搬出側バッファ装置B5までは定格速度で搬送し、その先は低速で搬送することにより、消費電力の無駄が削減される。このステップst12の処理は、基板の枚数分繰り返して行う。
【0040】
ステップst13では、決定された搬送速度を搬送装置に指示し、基板搬送を開始し、ステップst14に進む。ステップst14では、次の基板に追い越される(追いつかれる)か否かを判別し、追い越される状態でなければステップst15に進み、追い越される状態であれば、ステップst16に進む。このステップst14では、次の次以降の基板にも追い越される可能性を考え、搬送中は、後ろから来る基板の位置を監視し、追い越す可能性がある基板が来た場合には、前行の基板の搬送速度を定格速度に戻す必要がある。
【0041】
ステップst16では、搬送速度を定格速度に戻し、ステップst15に進む。ステップst15では、基板搬送を継続して、ステップst11に戻る。
【0042】
〔仕分け装置の動作(3)〕
仕分けポートの搬出側バッファ装置からカセットへの搬送時には、その仕分けポートに暫く搬送される基板がない場合は、次の基板を低速で搬送しても問題がない。そこで、搬入ポート内の基板を検索して、次にその仕分けポートに基板が搬送されるまでの時間を算出し、その時間内で、搬出側バッファ装置からカセットへの搬送が終了するように基板の搬送速度を制御する。このとき、搬送速度が必要以上に速い場合には、結果的に停止時間が生じ、搬送開始の際に消費電力に無駄が生ずることになる。
【0043】
図5は、本発明に係るに仕分け装置の動作(3)を示すフローチャートである。
【0044】
すなわち、制御装置は、ステップst21において、ある仕分けポートの搬出側バッファ装置が満杯である場合に、ステップst22に進み、次にその仕分けポートに基板が搬送されるまでの時間を算出し、ステップst23に進む。ステップst23では、工程の稼働率に基づいて、搬送速度の減速率を算出して、ステップst24に進む。ステップst24では、搬送速度を決定して、ステップst25に進む。ステップst25では、搬送装置1に搬送速度を指示して、基板の搬送を開始し、ステップst26に進む。
【0045】
ステップst26では、一方の搬入ポートの搬出終了までの時間と、現状の搬送速度での搬送終了までの時間を比較し、ステップst27に進む。ステップst27では、現状の搬送速度で問題がないか(消費電力の無駄が生じないか)を判別し、問題がなければステップst28に進んで基板搬送を継続し、問題があればステップst22に戻る。
【0046】
〔仕分け装置の構成の他の例〕
この仕分け装置においては、搬入側バッファ装置B1,B2及び搬出側バッファ装置B3〜B11のうちの少なくとも1台を、ランダムアクセスバッファ装置としてもよい。図1に示す仕分け装置においては、搬出側バッファ装置のうちの1台の搬出側バッファ装置B11がランダムアクセスバッファ装置となっている。
【0047】
図6は、ランダムアクセスバッファ装置の構成を示す斜視図である。
【0048】
ランダムアクセスバッファ装置は、図6に示すように、基板101を保持する複数の保持部11の両側に昇降可能な基板支持機構12を備えており、この基板支持機構12により、複数の保持部11のうちの任意の保持部11への基板101の挿入が可能であって、かつ、保持している複数の基板101のうちの任意の基板の取り出しが可能に構成されている。基板支持機構12は、制御装置によって制御される。
【0049】
なお、このランダムアクセスバッファ装置の構成については、本願出願人が先に提案した特開2005−170675号公報及び特開2005−175429号公報に記載されている。
【0050】
図7は、インラインバッファ装置の構成を示す斜視図である。
【0051】
ランダムアクセスバッファ装置ではないバッファ装置B1〜B10は、図7に示すように、インラインバッファ装置となっている。このインラインバッファ装置は、基板101を保持する複数の保持部11の下方に昇降可能な基板支持機構13を備えており、この基板支持機構13により、複数の保持部11に対して上方より順に基板101の挿入が可能であって、また、保持している複数の基板101を下方より順に取り出すことが可能に構成されている。基板支持機構13は、制御装置によって制御される。このインラインバッファ装置においては、基板101の挿入順序及び取り出し順序を変えることはできない。
【0052】
図8は、ランダムアクセスバッファ装置の使用状況を示す正面図である。
【0053】
この仕分け装置においては、図8に示すように、ランダムアクセスバッファ装置B11には、複数の種類の基板101a,101b,101c,101dを、種類毎にまとまった位置に収納することができる。これら複数の種類の基板101a,101b,101c,101dは、ランダムな順序で搬送されてくるが、その種類に応じた所定の保持部11に挿入することにより、各基板101a,101b,101c,101dを種類毎にまとまった位置とすることができる。
【0054】
このようにランダムアクセスバッファ装置B11内で仕分けされた基板101a,101b,101c,101dは、仕分けポートのカセットC11を順次交換しながら、このカセットC11内に種類毎に搬出することによって、種類毎に異なるカセットC11に収納される。すなわち、この仕分け装置においては、ランダムアクセスバッファ装置B11には、複数種類の基板101を保持させ、種類毎に異なるカセットC11に搬出する。
【0055】
このようなランダムアクセスバッファ装置B11は、他の種類に比較して枚数の少ない種類(ロット)の基板101の搬送先とするに適している。このようなランダムアクセスバッファ装置を用いた仕分け装置においては、仕分けポートの数よりも多くの種類の基板101の仕分けを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明に係る仕分け装置は、例えば、LCD(液晶)や半導体工場などのクリーンルーム内に設置されて使用される。
【符号の説明】
【0057】
1 搬送装置
101 基板
B1,B2 搬入側バッファ装置
B3〜B11 搬出側バッファ装置
C1,C2 カセット
C3〜C11 カセット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平に重ねられた状態でカセットに収納されて少なくとも一つの搬入ポートから搬入される複数種類の複数の被搬送物を、種類毎に仕分けて、各種類に対応された複数の仕分けポートに搬送し、各仕分けポートに設置されたカセットに搬出する仕分け装置であって、
前記搬入ポートに設置され、前記カセットに収納された被搬送物を一時的に保持する搬入側バッファ装置と、
前記搬入側バッファ装置に保持された被搬送物を一枚ずつ前記仕分けポートのいずれかに搬送する搬送装置と、
前記各仕分けポートに設置され、前記搬送装置により搬送された被搬送物を一時的に保持する搬出側バッファ装置と、
前記搬送装置における被搬送物の搬送速度を制御する制御装置と
を備え、
前記制御装置は、被搬送物の搬送状況及び次の搬送予定を把握し、搬送開始後に待ち時間が生ずるか否かを判別し、待ち時間が生ずると判断される場合には、前記搬送装置における搬送速度を定格速度より下げ、搬送装置の停止時間を削減する
ことを特徴とする仕分け装置。
【請求項2】
請求項1記載の仕分け装置を用いて、
被搬送物の搬送状況及び次の搬送予定を把握し、搬送開始後に待ち時間が生ずるか否かを判別し、待ち時間が生ずると判断される場合には、前記搬送装置における搬送速度を定格速度より下げ、搬送装置の停止時間を削減する
ことを特徴とする仕分け装置制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−20790(P2011−20790A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−166983(P2009−166983)
【出願日】平成21年7月15日(2009.7.15)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】