説明

伸張可能な製品を製造するための方法及び装置

本発明は、天然エラストマ及び他の合成ポリマなどの材料から主になる、可撓性、伸張可能、及び/又は弾力性がある製品を製造するための方法及び装置を提供する。工作物フォーマ上に製品材料をスプレーすることによって、伸張可能な製品を製造するための方法及び装置、並びに穿孔された表面又は部分的に空気を通す表面上に製品材料をスプレーすることによって、穿孔された製品を作るための方法及び装置。本発明は、壁から製品を取り除く必要なく、製品の両側の繊維被覆する、及び/又は壁に面する側に少なくとも製品表面を被覆する方法及び装置も提供する。方法及び装置は、フォーマから製品を容易に取り除くことも可能にする。工作物フォーマも提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その開示が参照によって本明細書に組み込まれる、2004年11月5日に出願された米国特許仮出願第60/625480号の恩恵を主張する。
【0002】
本発明は、天然エラストマ及び他の合成ポリマなどの、可撓性、伸張可能、及び/又は弾力性がある材料からなる2次元及び3次元製品などの製品を製造するための方法及び装置に関する。本発明は、繊維で製品を被覆し、穿孔された伸張可能な且つ/又は弾力性がある製品を作り、且つフォーマからそのような製品を除去するための方法及び装置にも関する。
【背景技術】
【0003】
天然又は人工ラテックス・ゴムの製品を作る方法は、従来技術で知られている。そのような方法は、それによって型が液体ラテックスに浸漬される浸漬ステージ、又はプレス・ステージを含む。所望の厚みにラテックスを構築し、且つ製品粘着性を低減するために、いくつかの知られている技術が使用される。そのような技術の実施例は、例えば、厚みを制御するために凝固剤、離型剤などの珪藻土製品、及びラテックスのより厚い層を構築するために型の加熱の使用に基づく。
【0004】
しかしながら、天然又は人工ラテックスから製品を作るための従来技術は、多数の欠点を有する。例えば、そのような技術は、しばしば非常に薄く又は非常に厚く、且つ使用できない製品を結果として生じ、特に皮膚に接触する製品に関しては、ゴムではない触覚の表面感覚が望ましい。さらに、従来技術は、製品を損傷することなくそれらの型から非常に薄い製品を離し且つ剥離することを可能にするのは容易ではない。液体及びガス・ジェットは、例えば剥離バルーン、グローブなど、それらの型から製品を分離するために使用された。しかしながら、液体及びガス・ジェットの使用は、それらの型から取り除く前に、重く大きく穿孔された製品を取り除くには不適切である。さらに、従来の分離技術は、パッドが損傷されることがあるので、吸収性のパッドを含むことがある保護衣服及び包帯を取り除くには役に立たない。
【0005】
また、従来技術を使用してラテックス製品の厚みを制御することは困難である。例えば、伝統的な浸漬方法は、型及び浸漬タンクを含み、型は、垂直方向に移動して、又はタンク内に含まれる液体ラテックスに向かって円形に移動して浸漬タンク内に浸漬される。浸漬方法の主な欠点は、大きな型がタンク内に浸漬されるとき、第1に浸漬された部品が最後に出るので、型の全ての部品を同じ時間量で浸漬されたままにすることはほとんど不可能であることである。この欠点は、斜めの浸漬技術によって排除されず、均一な厚みを有するラテックス層を達成することは非常に困難である。さらに、層の厚みを選択的に制御すること、及び最終製品内に異なる厚みを有する領域を作ることも不可能である。例えば、保護下着などの製品を作ることは困難又は不可能であり、腰及び脚開口の厚みは、衣服の他の部分の厚みとは異なる。
【0006】
浸漬方法のさらなる欠点は、型の表面に沿って形成され且つ型の下方に捕らえられる気泡である。これは、望ましくない穴を引き起こし、製品の表面領域を損傷する。
【0007】
当技術で知られているように、細心の注意を要し、したがって遅い浸漬プロセスは、時間を費やす方法にし、比較的大きく又は複雑な形状な3次元型が用いられるときにより時間を費やす。
【0008】
浸漬方法のさらなる欠点は、型全体の浸漬を強いて、それによって特定の必要な位置の被覆ができず、製品材料を浪費させることである。
【0009】
さらに、ラテックス製品は、特に保護衣服が含まれる場所で着用者に滑らかで心地よい感覚を作るために、天然又は合成繊維で被覆されることができることが当技術で知られている。繊維は、ラテックスの粘着層上、又はラテックス上に接着剤上に「フロック」される。しかしながら、両側に製品を被覆するために、フォーマから硬化されたラテックス製品を剥離するステップ、及び製品の第2の表面を被覆するためにフォーマ上でそれらを再度取り付けるステップが必要であり、ラテックス及び/又は接着剤のいくつかの層は、繊維が接着することを可能にするために加えられなければならない。したがって、繊維でラテックス製品を被覆するための当技術で知られている方法は、増大された製品厚み及び必要な複雑な製造プロセスを結果として生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、上述の欠点を解消する方法が必要である。特に、製品を損傷することなくそれらの型から製品を取り除き、一方側又は両側で製品にゆるい繊維を容易に加え、第1に製品を剥離する必要なく、又は追加のステップを行うことなく製品に穿孔を作り、且つ、制御された方法で均一又は可変厚みを有する製品を作る方法が必要である。したがって、本発明は、上述の欠点を解消し、且つ効果的に穿孔されることができ且つそれらの型から効果的に取り除かれることができる製品を結果として生じる方法を提供する。さらに、本発明の方法は、製品に両側の繊維被覆を効果的に加え、且つ制御された方法で可変厚みを有する製品を作る方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、全体的に、工作物フォーマなどの壁表面上に主材料の制御されたスプレーを使用して、限定されず天然ラテックス・ゴム又はポリウレタンを含む弾力性があるエラストマなどの材料から主になる、伸張可能、弾力性がある、又は形状を維持する製品を製造するための方法及び装置に関する。結果としての製品は、均一な厚み又は所望なように異なる領域で異なる厚みを有することができる。製品の異なる領域での異なる厚みは、衣服における脚又は胴の開口、又は工業フィルタ又は膜の強化された縁部などの強化領域に対して望ましいことがある。本発明は、ゆるい繊維の一方側又は両側表面被覆を有する製品を準備するための方法及び装置、ゆるい繊維被覆を有する又はゆるい繊維被覆を有さないそのような製品に穿孔を作るための方法及び装置、及び工作物フォーマからそのような製品を取り除くための方法及び装置にも向けられる。
【0012】
本発明の一実施例において、伸張可能な工作物を製造するための方法及び装置が提供される。方法は、少なくとも部分的に繊維被覆された製品表面を製造するために、壁の表面の少なくとも一部上にゆるい繊維の第1の層を加えるステップであって、ゆるい繊維の第1の層は、壁の表面から容易に除去可能である、ゆるい繊維の第1の層を加えるステップと、少なくとも部分的に繊維被覆された表面上に製品材料層を形成し、且つ伸張可能な工作物を製造するために、少なくとも部分的に繊維被覆された壁の表面上に液体材料、例えば液体ラックスをスプレーするステップとを含み、製品材料層は、内表面及び外表面を有し、且つ繊維は、製品材料層の内表面に取り付けられる。これは、ゆるい繊維で被覆される壁表面に面する製品表面である、少なくとも内表面の一部を有する製品の形成を可能とする。壁は、平坦なコンベア・ベルトなどの2次元工作物フォーマ、又は工作物が実質的に一致する複雑な形状を有する3次元工作物フォーマを含む。ゆるい繊維は、天然又は合成材料を含む任意の適切な材料で作られることができる。これらの材料は、吸収性であり得る。代表的な繊維は、軽量綿繊維又はビスコース繊維を含む。本実施例の一態様において、方法は、製品材料層の外表面上にゆるい繊維の第2の層を加えるステップをさらに含む。ゆるい繊維は、製品材料層が、濡れている又は完全には乾燥していない、製品材料層の外表面に直接加えられることができる。代わりに、製品材料層は、第1に乾燥され、次に接着剤の少なくとも1つの層又は第2の製品材料層が、接着層を形成するために製品材料層に加えられる。ゆるい繊維は、次に接着層に加えられることができる。これは、ゆるい繊維で被覆された内表面及び外表面を有する製品の形成を可能にする。
【0013】
本実施例の他の態様において、ゆるい繊維の適用前に、壁表面は、液体材料スプレーが加えられる前に、ゆるい繊維が表面に一時的に接着することを可能にするように、水又は水性溶液で濡らされる。
【0014】
本実施例の他の態様において、方法は、製品材料層を乾燥することを可能にするステップと、表面から伸張可能な工作物を取り除くステップとをさらに含む。
【0015】
本実施例の他の態様において、壁は、穿孔又は多数の穿孔を有する。複数の穿孔を備える壁を有することによって、製品は、空気又は他のガス及び又は液体が通過することを可能にするために、穴を有して好都合に形成されることができる。単一の穿孔を有する壁は、コネクタ、配管、ファスナ、フックなどを挿入するための穴を有する製品を作るために使用されることができる。一般的に、液体材料スプレーは、穿孔上に少なくとも実質的な製品材料層が形成されないように実行される。
【0016】
本実施例の他の態様において、壁は、プラスチック、複合材、又は金属などの任意の適切な材料で作られる空気を通す構造構成部品を備える。これらの材料は、材料をガス又は液体に対して浸透可能にする穴又は開口を含むことができる。これは、製品を損傷することなく製品材料層に穴を作るように、液体材料のスプレーの間又は液体材料のスプレーの直後に、空気又は他のガス或いは液体を、適切な圧力下で壁を通過させることを可能にする。このように、製品に穴を作るために組み込まれた穿孔を有する壁を有する代わりに、壁を通して穏やかなガス流が、濡れた製品材料層に穿孔を作る。
【0017】
本実施例の他の態様において、真空は、ゆるい繊維が、液体材料スプレーの前に壁の表面に一時的に取り付けられることを可能にするように、空気を通す構造材料からなる壁である、壁のスプレーされた表面とは反対側の壁の他方側に加えられることができる。所望であれば、壁の表面は、壁の表面上にゆるい繊維の一時的な接着をさらに助長にするために、真空の印加の前又は真空の印加の間であるが、ゆるい繊維を加える前に、濡れ剤で塗らされることができる。
【0018】
本実施例の他の態様において、工作物フォーマは、工作物に実質的に一致する形状を有し、壁は、製品を損傷することなく、製品、特に薄い製品の容易な取り除きを助長するように、少なくとも1つの埋め込まれた空気を通す要素をさらに含む。より適切であることに応じてガス又は水は、表面から離して少なくとも工作物の少なくとも一部を押す又は取り出すために、空気を通す要素を通して押されることができる。好ましくは、工作物は、少なくとも1つの縁部を有し、少なくとも1つの空気を通す要素は、縁部が、壁の表面から容易に持ち上げられることができるように、少なくとも1つの縁部に近接する。
【0019】
本実施例の他の態様において、少なくとも1つの穴又は複数の穴を有する伸張可能な工作物を製造するための方法及び装置が提供される。方法は、表面上にスプレーされた製品材料の層を形成し、且つ穴を有する伸張可能な工作物を製造するために、複数の穿孔を有する壁の表面の少なくとも一部上に製品材料をスプレーするステップを含む、製品材料層は、内表面及び外表面を有する。この実施例は、上述の実施例のいくつか又は全ての組み合わせをさらに含むことができる。
【0020】
本発明のこれら及び他の実施例は、以下の詳細な記載を見て明らかになる。
【実施例】
【0021】
本発明は、全体的に、工作物フォーマなどの壁の表面上に液体材料の正確に制御されたスプレーを使用して、スプレー可能な液体状態で天然ラテックス・ゴム、ポリウレタン、又は他の合成材料などの弾性エラストマを含む主材料からなる、伸張可能であり、弾力があり、又は形状維持製品を製造するための方法に関する。結果としての生じた製品は、均一な厚み又は所望なように異なる領域で異なる厚みを有することができる。製品の異なる領域での異なる厚みは、衣服における脚又は胴の開口などの製品の領域を強化するために望ましいことがある。本発明は、ゆるい繊維で被覆された表面であるフロックされた一方側又は両側表面を有する製品を準備するための方法及び装置、そのような製品に穿孔を作るための方法及び装置、及び工作物フォーマからそのような製品を取り除くための方法にも向けられる。本発明は、発明性のある方法によって製造される製品、工作物フォーマ、及び製品材料スプレーに基づき製品を準備するための装置にも向けられる。本発明によって製造される製品は、製品の両側に改善された心地よい感覚を有する。織物状の感覚及び「織物動き雑音」が、本発明の方法及びフォーマを使用して達成される。
【0022】
用語「フロック」又は「フロッキング」は、表面上にゆるい繊維を取り付ける又は接着するプロセスを言及する。
【0023】
用語「フォーマ」、「型」、又は「工作物フォーマ」は、交換可能に使用される。フォーマ又は型は、所望の形状又はサイズで作られる対象物であり、製品を形成するための形状フォーマとして作用する。例えば、フェース・マスクの形状の製品が所望であれば、所望のフェース・マスクの形状及びサイズを示すフォーマ又は型が、構成されることができる。フォーマは、平坦なベルト・コンベアなどの平坦であり且つ2次元であり得る。代わりに、フォーマは、3次元であることができ、工作物が実質的に一致する複雑な形状を有することができる。さらに、フォーマは、金属(例えば、アルミニウム)、磁器、セラミック、プラスチック、又は複合物(例えば、金属及びプラスチック)などの任意の適切な材料で作られることができる。
【0024】
用語「製品」及び「工作物」は、交換可能に使用され、本発明の方法、装置、及びフォーマを使用して製造されることができる任意の対象物を含むこともできる。伸張可能で弾性のある製品は、限定されず、パイプ、シール、膜シート、フィルタリング膜などの工業的使用、食品などの腐りやすいものを含む対象物のための空気を通し伸張可能なラッパー又は被覆などの食品工業、ガーゼ及び包帯などの医療製品に対する医療工業、下水設備、運動競技、及び保護衣服及びブラジャ、パンツ、ソックス、又は手袋を含む衣服などの個人の衛生工業、及び任意の他の衣服、下着、又は獣医又はアウトドア使用などの様々な使用を有する。衣服の他の実施例は、その全体が参照によって組み込まれる、2003年11月26日に出願された米国特許出願公開第10/723244号、及び1999年8月5日に出願された米国特許出願公開第09/744779号に記載される。
【0025】
フレーズ「ゆるい繊維」は、天然又は合成材料を含む任意の適切なゆるいフロッキング繊維材料を言及し、親水性、疎水性、又はこれらの両方の組み合わせであり得る。親水性繊維は、濡れ可能な繊維、すなわち、それらを親水性、吸収性繊維、及び超吸収性ポリマ繊維にする濡れ剤で処理された疎水性繊維を含む。濡れ可能な繊維の実施例は、例えば表面活性剤で処理された、二成分繊維、ポリプロピレン繊維、及びポリエステル繊維を含む。濡れ可能な繊維の実施例は、ICI Americas Inc.から市販で入手可能なTween20などの表面活性剤で処理された、DuPont Companyから市販で入手可能なDuPont−Akra Polyester Type 11A Brightなどのポリエステル繊維である。吸収性繊維は、親水性繊維である。吸収性繊維は、レーヨン繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、ポリビニル・アルコール繊維、及び天然又は再生セルロースの繊維を含むことができる。吸収性繊維の実施例は、レーヨン繊維である。超吸収性ポリマ繊維は、膨潤可能であり、且つ1%の食塩溶液の(繊維重量の)グラム当たり約5グラム以上を吸収可能である親水性繊維である。超吸収性ポリマ繊維の実施例は、ポリアクリレート繊維、グラフトされたセルロースの繊維、及びマレイン酸の繊維である。超吸収性ポリマ繊維の実施例は、Technical Absorbents Limitedから市販で入手可能なOASIS Type101、及びカナダAlbertaのCamelotから市販で入手可能なCAMELOTを含む。本発明での使用に関して好ましい繊維は、綿繊維である。ゆるい繊維が表面に加えられることができるように、ゆるい繊維を送る任意の適切な方法が、使用されることができる。例えば、ゆるい繊維は、壁の表面上にスプレーされ又は吹きつけられることができ、並びに静電的及び/又は空気圧的にフロックされることができる。
【0026】
フレーズ「製品材料」は、天然又は合成ポリマなどの適切な伸張可能な材料を含む。天然ポリマは、これに限定されずラテックス・ゴムを含む。合成ポリマは、これに限定されずポリウレタンを含む。スプレーする目的のために、エマルジョン、懸濁液、又は例えば液体ラテックス・ゴムなどの製品材料の溶液が、一般に使用される。製品材料をスプレーした後、追加のプロセス・ステップで又は追加のプロセス・ステップなしで、製品材料は、それが表面から取り除かれる前に、好ましくは乾燥することが可能である。乾燥プロセスは、製品材料の選択に応じて硬化又は固めるプロセスを含むことができる。例えば、ラテックス・ゴムが製品材料として使用されるとき、ラテックス・ゴムは、それが乾燥するとき硬化する。本発明を実施する際、好ましい製品材料は、耐久性があり、可撓性で、伸張可能で、弾性があり形状を維持する製品を形成する天然ラテックス・ゴムである。
【0027】
用語「壁」は、平坦なコンベア・ベルト又は製品が実質的に一致する任意の適切な形状の平坦な表面などの、平坦な又は2次元の工作物フォーマを言及することができる。代わりに、壁は、工作物が実質的に一致する複雑な形状を有する3次元の工作物フォーマであり得る。壁は、プラスチック、ゴム、複合材(例えば、金属及びプラスチック又はセラミックからなる)、セラミック、アルミニウム又はステンレス鋼などの金属などの任意の適切な材料で作られることができる。
【0028】
本発明の一実施例において、伸張可能な工作物を製造するための方法が提供される。方法は、少なくとも部分的に繊維被覆された表面を製造するために、壁の表面の少なくとも一部上にゆるい繊維の第1の層を加えるステップであって、ゆるい繊維の第1の層は、壁の表面から容易に除去可能である、ゆるい繊維の第1の層を加えるステップと、少なくとも部分的に繊維被覆された表面上に製品材料層を形成し、且つ伸張可能な工作物を製造するために、少なくとも部分的に繊維被覆された壁の表面上に液体材料をスプレーするステップとを含み、製品材料層は、内表面及び外表面を有し、且つ繊維は、製品材料層の内表面に取り付けられる。これは、所望であれば、ゆるい繊維で被覆される壁の表面に面する製品表面である、少なくとも内表面の一部を有する製品の形成を可能にし、方法は、以下に議論されるように、フロックされた内表面及び外表面を有する製品の製造をさらに容易にする。
【0029】
本発明の以前に、フロックされた両表面を有する製品の製造は、容易に行うことができなかった。典型的に、型上に含まれる製品の外表面は、初期的にフロックされる。製品の内表面をフロックするために、製品は、一般的に、フロックされていない内表面を露出するように、型から剥離され且つ内側に向けられる。接着材料が、フロックされていない内表面上に層にされ、次にゆるい繊維が、接着剤層に加えられる。追加の機械的取り除き及び接着剤を加えるステップのために、フロックされた両側を有する製品を製造するプロセスは、特に薄い製品が含まれるときに、困難であり且つ高価であり得る。本発明は、プロセス・ステップの数を低減し且つ伴うコストを低減することによって、両側の繊維被覆する処置の驚くべき且つ著しい改善を提供する。さらに、本発明は、それらの内表面及び外表面でフロックされる薄い製品を製造するための驚くほど有効で且つ経済的な方法を提供する。
【0030】
したがって、内表面がフロックされた製品は、両側がフロックされた製品を準備するために使用されることができ、本発明の他の実施例において、方法は、製品材料層の外表面上にゆるい繊維の第2の層を加えるステップをさらに含む。これは、初期的にフロックされた製品をフォーマから機械的に取り除く必要なしに、両側フロックされた(内側及び外側)製品材料表面を有する製品の形成を可能にする。好ましくは、製品材料層は、ゆるい繊維が、任意の追加の接着剤又は余分製品材料層の必要なしに、濡れた製品材料表面に接着することができるように、濡れている又は部分的に濡れていることができる。しかしながら、所望であれば、製品材料層は、乾燥されることができ、適切な接着剤又は第2の製品材料層が、その後、ゆるい繊維を加える直前に接着剤層を形成するために、乾燥した製品材料表面に加えられることができる。乾燥した製品材料層は、そのまま残される、又は接着剤層の添加の前に型から取り除かれることができる。
【0031】
本発明の他の実施例において、壁は、穿孔又は複数の穿孔を有する。単一の穿孔又はいくつかの穿孔を有する壁は、コネクタ、配管、ファスナ、フック、又は他の対象物を挿入するための開口を有する製品を作るために使用されることができる。複数の穴又は穿孔を備える壁を有するために、製品は、発汗又は身体流体を逃すことを可能にし、且つ製品が身体上で使用される着用者の快適性を増強するために、空気を通す穿孔、穴、又は細孔を有して有利に形成されることができる。穿孔、穴、又は細孔は、粒子を取り除き又はガス交換を提供するフィルタリング膜として、且つ/又はガス、煙霧、又は水蒸気などの蒸気が逃れ又はガスの交換を可能にするために、空気を通すラッパー又は被覆として使用される、可撓性であり、伸張可能で、及び/又は弾性の製品のために有用でもある。典型的に、製品材料スプレーは、少なくとも実質的に製品材料層が、穿孔上に形成されないように実施される。穿孔は、フォーマの壁内に、又はディスク、ロッド、中空管すなわち「フィンガ」、又は製品材料内に穿孔を作るのに適切な任意の他の成形された構成部品を使用して作られることができる。これらの空気を通す構成部品は、成形され又は壁内に埋め込まれることができる。製品内に穿孔又は穴を作ることは、穿孔上に製品材料層を形成することを実質的に妨げるように注意深くスプレーすることによって、又は穴を通して、或いは空気、窒素、不活性ガス(例えばアルゴン)などのガス、又は穴、又はフォーマに製品材料をスプレーし又は加えるときに、例えばフォーマに製品材料をスプレーするときに空気を通す構成要素を通して、任意の他の適切なガスを導入することによって達成されることができる。ガスは、空気を通す構成要素を通して押し、且つスプレーされた製品材料が穿孔上に層を形成することを妨げる。穿孔は、円形形状であり得るが、星型又は三角形などの任意の所望の形状を有することができる。穿孔は、任意のサイズであることができるが、ランダムな形態で、又はレタリング、花、又は幾何形状パターンなどの任意の適切なパターン又は設計であり得る。
【0032】
本発明の他の実施例において、壁は、プラスチック、複合材、又はアルミニウム或いはステンレス鋼などの金属などの任意の適切な材料で作られる空気を通す構造構成部品を備える。これらの材料は、材料をガス又は液体に対して浸透可能にする穴又は開口を含むことができる。これら空気を通す材料は、市販で入手可能である。例えば、適切な空気を通すステンレス鋼材料は、Capstan Permaflow(カルフォルニア、米国)又はPortec(スイス)からのMetapor(登録商標)として購入することができる。空気を通す材料で作られた壁は、浸透可能であり、且つ製品材料層内に穿孔を作るように、液体製品材料のスプレーの間又は液体製品材料のスプレーの直後に、ガスが壁を通して導入されることを可能にする。このように、製品内に穴を作るために組み込まれた穿孔を備える壁を有する代わりに、空気を通す材料の壁を通してのガスの流れは、濡れた製品材料層内に穿孔を作る。限定されず、適切なガスの実施例は、空気、窒素、又はアルゴンなどの不活性ガスを含む。限定されず、適切な液体の実施例は、水又は油を含む。
【0033】
上述のように、ゆるい繊維は、任意の適切な手段によって壁の表面に加えられることができる。これらの繊維は、一旦、層が壁表面から取り除かれると、壁表面から容易に取り出される。製品材料層を加える前に、ゆるい繊維が壁の表面に一時的に接着されることを可能にするために、表面は、ゆるい繊維を加える前に、水又は任意の適切な水溶液などの適切な濡れ剤、例えば表面活性剤溶液で濡らされることができる。濡れ剤は、フロッキング処置を妨げず、又は製品材料層の全ての劣化を引き起こしてはならない。製品材料をスプレーする際に、ゆるい繊維は、製品材料層に付けられ、スプレーされた製品上にフロックされた内層の生成を結果として生じる。
【0034】
ゆるい繊維は、真空を使用して壁の表面に一時的に接着されることもできる。壁が空気を通す材料で作られる状況において、真空は、ゆるい繊維が製品材料をスプレーする前に壁の対向する表面に一時的に接着することが可能であるように、空気を通す材料からなる壁に加えられることができる。ゆるい繊維を接着するための真空方法は、壁の表面上に濡れ剤を使用する代わりに使用されることができ、又は濡れ剤と組み合わせて使用されることができる。例えば、濡れ剤は、壁の表面に加えられることができ、次にゆるい繊維が、濡れた表面に加えられ、真空が、表面に対する取り除き可能な繊維の取り付けをさらに確実にするために、壁の対向する側に加えられる。製品材料をスプレーする際に、壁の表面に接着する実質的にゆるい繊維は、製品材料層に付けられ、スプレーされた製品材料層の一方側上にフロックされた内層の生成を結果として生じる。
【0035】
本発明の他の実施例において、壁は、製品を損傷することなく、製品、特に薄い製品を容易に取り除くことを助長するために、少なくとも1つの空気を通す要素をさらに含む。より適切であることに応じてガス又は水は、フォーマ(同様に型とも呼ばれる)の表面から離して工作物を押す又は取り出すために、空気を通す要素を通して導入されることができる。空気を通す要素は、フォーマの壁の任意の適切な領域、通常製品の縁部の周りに配置されることができる。好ましくは、工作物は、少なくとも1つの縁部、及び工作物縁部などの工作物の少なくとも一部が、型から製品の取り除きを助長するために壁の表面から容易に持ち上げられることができるように、縁部に近接する少なくとも空気を通す要素を有する。空気を通す要素は、壁内に埋め込まれることができ、又は一体壁構造の一部であり、且つガス又は水(又は任意の適切な液体)が通過することを可能にするために、壁内に別個の開口又は細孔領域又はゾーンを与える。空気を通す要素の実施例は、中空管すなわち「フィンガ」、ディスク、ロッドを含む任意の適切な形状を含むことができる。これらの空気を通す要素は、フォーマの一部として作られることができ、又はフォーマに埋め込まれることができる。これら要素は、フォーマと同じ材料で作られることができ、又はアルミニウム、複合材(例えば、金属及びプラスチック)、プラスチックなどの任意の他の適切な材料で作られることができる。これらの特定の空気を通す要素は、空気管を介して、空気圧縮機又は他のガス源に接続されることができる。フォーマから製品を取り除く又は剥離することが望ましいとき、圧縮機は、空気を通す要素を通して空気を押すために使用され、結果として製品が、フォーマ又は型から押し出されることを生じる。この段階で、製品の縁部を捕らえ、且つ手動又は機械的な手段によってそれを型から外して剥離することも可能である。
【0036】
本明細書で記載される全ての実施例において、一旦、工作物が完成されると、任意の追加にフロッキング・ステップを含み、工作物への損傷を妨げるように壁の表面から工作物を取り除く前に、製品材料層を乾燥できることが望ましい。
【0037】
いくつかの例において、接着性のゆるい繊維を有さない壁の表面上への液体製品材料の直接のスプレーが、望ましいことがある。したがって、本発明の他の実施例において、複数の穿孔を有する伸張可能な工作物を製造する方法が提供される。方法は、表面上に製品材料の層を形成し、且つ1つ以上の穿孔を有する伸張可能な工作物を製造するために、1つの穿孔又は複数の穿孔を有する壁の表面の少なくとも一部上に液体製品材料をスプレーするステップを含む。所望であれば、製品材料層は、乾燥されることができ、且つ結果として生じた工作物は、表面から取り除かれることができ、或いは濡れた又は少なくとも部分的に濡れた製品材料層は、フロックされることができる。
【0038】
本発明の他の実施例において上述されたように、壁は、製品を損傷することなく、製品、特に薄い製品を容易に取り除くことを助長するために、少なくとも1つの埋め込まれた空気を通す要素をさらに含むことができる。
【0039】
空気を通す材料からなる壁の表面上に液体製品材料の直接スプレーすることは、上述され、さらに接着性のゆるい繊維を有さないことも記載された。このように、本発明の他の実施例において、複数の穿孔を有する伸張可能な工作物を製造するための方法が提供される。方法は、製品材料層を形成するために壁の外表面の少なくとも一部上に液体製品材料をスプレーするステップであって、壁は、空気を通す要素を含む、液体製品材料をスプレーするステップと、製品材料層内に複数の穿孔を生成し、且つ伸張可能な工作物を製造するために、製品材料層とは反対側の壁の内表面に適切な圧力下でガスを加えるステップとを含む。空気を通す材料は、材料をガスに対して浸透させる細孔又は開口を含むことができる。これは、製品を損傷することなく製品材料層内に穿孔を作るように、ガスが、適切な圧力下で壁を通り且つ濡れた製品材料層内に入ることを可能にする。したがって、製品内に穴を作るために組み込まれた穿孔を備える壁を有する代わりに、壁を通る穏やかなガス流が、濡れた製品材料層内に穿孔を作る。所望であれば、製品材料層は、上述のように一方側又は両側でフロックされることができる。
【0040】
本発明の他の実施例において、工作物フォーマが提供される。工作物フォーマは、内部空間を囲む壁であって、壁は、少なくとも2つの部分を有し、壁の第1の部分は、工作物が実質的に一致する形状を有する、壁と、壁の第1の部分に結合される複数の空気を通す要素と、内部空間内に真空、ガス、又は液体を導入するための少なくとも1つのポートとを備え、ポートは、壁の第2の部分に結合される。ポートを介して内部空間に導入されるガス又は液体は、壁の第1の部分をから離して工作物を押すように十分な圧力下で複数の空気を通す要素を通過し、したがってフォーマからの製品の容易な取り除きを可能とする。工作物が少なくとも1つの縁部を有する状況において、壁の第1の部分に結合される少なくとも1つの空気を通す要素は、工作物の少なくとも1つの縁部に近接することが好ましい。これは、製品の一部が、フォーマを外して持ち上げることを可能にし、且つフォーマから製品の容易な取り外しを可能にする。上述のように、壁は、任意の適切な細孔又は空気を通す材料からなることができる。空気を通す材料の壁を有する工作物フォーマは、ポートを介する真空の印加が、上述のように製品材料をスプレーする前に、壁の表面上へのゆるい繊維の取り付けを可能にするので望ましい。細孔壁は、上述のように製品材料製品内の穿孔又は穴の形成を可能にするために、製品材料スプレーの間又は製品材料スプレーの後でガスの通過を可能にする。工作物フォーマは、任意の適切な動作位置にフォーマを回転及び/又は移動するための可動軸を含むことができる。工作物は、工作物に所望の穿孔パターンを作るための任意の形状又はサイズの複数の穿孔又は穴をさらに含むことができる。さらに、いくつか又は全ての空気を通す要素は、工作物の少なくとも一部を型から外して取り出すために適切な圧力下で、ガス又は液体を送るための管をさらに備えることができる。
【0041】
本発明の他の実施例において、工作物フォーマが提供される。フォーマは、内部空間を囲む壁であって、壁は、少なくとも2つの部分を有し、壁の第1の部分は、工作物が実質的に一致する形状を有する、壁と、壁の第1の部分に結合される少なくとも1つの空気を通す構成部品と、空気を通す構成部品を通してガス又は液体を導入するための少なくとも1つのポートとを備え、ポートは、壁の第2の部分に結合され、且つ空気を通す構成部品と流体連通する。ガス又は液体が、適切な圧力下で空気を通す構成部品を通るとき、ガス又は液体は、壁の第1の部分から離して乾燥した工作物の少なくとも一部を押し、フォーマから工作物の取り除きを助長する。工作物が少なくとも1つの縁部を有する状況において、少なくとも1つの空気を通す要素は、工作物の少なくとも1つの縁部に近接することが好ましい。この実施例の一態様において、壁の第1の部分は、複数の穿孔をさらに含むことができ、フォーマは、内部空間にガスを導入するための第2のポートをさらに備える。これは、穿孔を覆って不利に形成し且つ穿孔を遮断する全ての製品材料フィルムを妨げ、又は全ての製品材料フィルムを吹き飛ばすための、ガス導入の選択肢を可能にする。この実施例の他の態様において、壁の少なくとも第1の部分は、空気を通す材料をさらに備え、フォーマは、内部空間に真空又はガスを導入するための第2のポートをさらに備える。これは、真空の導入を可能にし、次に、製品材料スプレーの前に壁の表面上にゆるい繊維の取り付けを可能にする。前のように、フォーマは、複数の動作位置にフォーマを移動し且つ/又は回転するための手段をさらに備えることができる。図7は、この工作物フォーマの代表的な実施例を与える。フォーマは、複数の任意選択の穿孔又は穴33を含むことができる壁35、及び空気管107に接続された空気を通す構成部品36を含む。穴又は穿孔33を含む乾燥した製品28は、壁35に取り付けられる。空気が、適切な圧力下で空気管107に導入されたとき、それは、空気を通す構成部品36を通して流れ、導入された空気の圧力は、製品28の少なくとも一部を壁から押し外させる。
【0042】
本発明の他の実施例において、工作物フォーマが提供される。工作物フォーマは、内部空間を囲む壁であって、壁は、少なくとも2つの部分を有し、壁の第1の部分は、工作物が実質的に一致する形状を有する、壁と、壁の第1の部分に結合される複数の穿孔と、内部空間に真空、ガス、又は液体を導入するための少なくとも1つのポートとを備え、ポートは、壁の第2の部分に結合される。穿孔が、フォーマの壁を完全に横切るなら、ポートを介して内部空間に導入されたガスは、複数の穿孔を通過し、且つ工作物への複数の穿孔の形成を確実するために、フォーマ上で穿孔を遮断する全ての製品材料フィルムを押し外し又は排出する。複数の任意選択の空気を通す要素は、第1の部分に、好ましくは加工製品の縁部の近くに含まれることができる。これらの空気を通す要素は、壁の第1の部分から離して乾燥した工作物を押すように十分な圧力下で、ガス又は液体の導入を可能にするようにさらに管を含み。このように、フォーマから製品の容易な取り除きを可能にする。工作物フォーマは、任意の適切な動作位置にフォーマを回転及び/移動するための可動軸を含むことができる。
【0043】
図1は、パンツの形状の代表的な工作物フォーマを示す。フォーマは、それらが、脚及び胴部開口の縁部に近接するように配置される、複数の埋め込まれた空気を通す構成部品105を有する。工作物フォーマは、ポート106を含む。図2は、中空管又はフィンガの形状の分離した空気を通す構成部品の拡大図である。
【0044】
本発明の他の実施例において、工作物フォーマの表面から工作物を取り出す方法が提供され、工作物フォーマは、工作物に実質的に一致する形状を有し、少なくとも1つの埋め込まれた空気を通す要素を備え、前記方法は、工作物フォーマから離して工作物を押すように十分な圧力下で、工作物フォーマに埋め込まれた空気を通す要素を通してガス又は液体を導入するステップを含む。この方法は、例えば図3及び図4に示されるように実施されることができる。図3に示されるように、工作物フォーマは、内部空間108を取り囲む又は囲む壁100を備える。図4において、ガス100、例えば空気は、ポート106を通して内部空間内に導入されることができる。ガスは、空気を通す構成部品105を通過し、オペレータが、製品を容易に握り且つ製品を型から外し持ち上げることができるように、製品107の少なくとも一部を押して型から離す。
【0045】
本発明の他の実施例において、伸張可能な工作物を製造するための装置が提供される。装置は、工作物に穿孔を作るための単一の穴又は複数の穿孔を有することができる壁、及び壁表面上に液体製品材料スプレーを作るためのスプレー器を備える。
【0046】
本実施例の一態様において、壁表面は、工作物が実質的に一致する成形された部分を有する工作物フォーマである。
【0047】
本実施例の他の態様において、壁表面は、複雑な形状の3Dの工作物フォーマである。
【0048】
本実施例のさらに他の態様において、壁表面は、平坦な表面である。
【0049】
本実施例のさらに他の態様において、壁表面は、コンベア・ベルトである。
【0050】
本発明の一実施例において、装置は、スプレー器又は壁に結合された位置決めデバイスをさらに備える。
【0051】
本発明の他の実施例において、壁は、壁に埋め込まれた1つ以上の空気を通す要素、及び壁から離して工作物を押すためのガス又は液体源をさらに備える。
【0052】
本発明の他の実施例において、伸張可能な工作物を製造するための装置が提供される。装置は、工作物フォーマ及び1つ以上のスプレー器を備え、少なくとも1つのスプレー器は、液体製品材料をスプレーするために向けられる。スプレー器のための任意選択のポジショナが、さらに装置に含まれることができる。任意選択のコントローラが、ポジショナ・システムの一部として使用されることができる。伸張可能な工作物を準備するための代表的な装置が、図5及び図6に示される。任意の適切な工作物フォーマは、平坦、2次元、又は工作物が実質的に一致する複雑な形状を有する3次元工作物を含む、装置の一部として使用されることができる。本発明の実施において、本発明の工作物フォーマが好ましい。
【0053】
任意の適切なスプレー器又はスプレー・システムは、本発明を実施において用いられることができる。液体製品材料、濡れ剤、又はゆるい繊維をフォーマにスプレーするために、適切なスプレー器又はスプレー器システムは、限定されず、空気支援ベースのスプレー器、エアレス・ベースのスプレー器、静電ベースのスプレー器を含むことができる。スプレー・ガンに加えて、これらのスプレー器又はスプレー器システムは、圧縮機、圧力タンク、圧力調整器、供給パイプ、及び液体ポリマ、ラテックスなどのエラストマ、及び他の同様な材料をスプレーするために当技術において知られている他の構成部品をさらに含むことができる。液体ラテックスをスプレーするための代表的な専用のエアレス・ガンは、ベルギー国のGracoN.V.及び米国イリノイ州のSpraying Systems Co.から市販で入手可能である。スプレー器又はスプレー器システムは、単一の製品材料スプレー・ガンからなることができ、又は濡れ剤又は接着剤などの異なる成分をスプレーするため、又は着色された材料又は剤或いはゆるい繊維などの異なる材料を送るためのスプレー帯の異なる幅を作るなどの様々な目的のための追加のスプレー・ガンを含むことができる。スプレー・ガンは、好ましくは、所望な領域で製品材料のより厚い帯又は層を作ることを可能にするために、可変ファン設備を有する。
【0054】
濡れた製品材料又は接着剤層上、或いは濡れた表面上にゆるい繊維をフロックするために、別個のフロッキング機械が、材料をスプレーするために使用されるスプレー器システムとは無関係に使用されることができる。フロッキング機械は、空気圧、静電、又は濡れた表面上に天然又は合成のゆるい繊維をフロッキングのために適した組み合わされたフロッキング機械であり得る。
【0055】
本発明の他の実施例において、装置は、スプレー・ガンの移動の正確な制御のための位置決めデバイスをさらに備えることができる。一実施例において、位置決めデバイスは、ペイントをスプレーするためのStaubli、ABBのFanuc Roboticsによって製造されたロボット・アームなどのスプレーに専用のロボット・アーム、又はスプレー・ガン又はフォーマ或いは両方を正確に制御された方法で、移動することができる当技術で知られている任意の他の適切な機械デバイスであり得る。代表的な図5は、工作物フォーマ100、製品材料27をスプレーするためスプレー器、及び図5に示されるスプレー器を位置決めするための位置決めデバイス26を使用して工作物の準備を示す。図5に示されるように、液体製品材料29は、フォーマがその可動軸30に沿って回転されたときに、フォーマ100上にスプレーされる。可動軸30は、異なる動作位置を提供するために任意の角度に沿ったフォーマの調整も可能にする。製品28が形成されるように、フォーマ又はポジショナのいずれか、或いはそれらの両方の位置が調整される。
【0056】
本発明のさらなる実施例において、位置決めデバイス26は、コントローラに結合され、コントローラは、スプレー・ガン27と型100との間の位置関係を調整し、ファン・パターンを調整し、且つ機械的な霧化及び所定の時間単位当たりの液体材料の量を制御する。これは、次に、スプレーされた層の厚みを正確に制御することを可能にする。厚みにおける増大は、次に、特定の領域に繰り返しスプレーを介して可能であり、特定の領域にわたるより遅い移動、又は特定の領域にわたるスプレーされた製品材料のより多い流れを可能にする。例えば、製品を増強し且つ強化する目的のために膜の縁部の厚みを増やす。位置決めデバイスは、タイミング及びスプレーの持続期間を無関係に(又はコントローラを介して)制御し、この実施例の他の態様において、複数に着色された製品及びその様々な厚みの製造を可能にする。代表的な図6は、別個のコントローラが、コントローラ内に入力されたデータ及び指示に基づいて、フォーマ又はポジショナのいずれか、或いは両方の位置を自動的に調整するために加えられることを除いて、図5と同一である。コントローラは、スプレーされた製品を送る速度、及びスプレー・ファン角度を調整することもできる。スプレー器が、製品材料、濡れ剤、ゆるい繊維、又は他の材料をスプレーするための複数のスプレー・ガンを含むシステムであるなら、コントローラは、各個々のスプレー・ガンを特定のシーケンスで作動し且つ制御することができる。代わりに、複数の専用のポジショナが使用されることができ、各ポジショナは、全て、単一のコントローラの制御下でスプレー器に結合される。示されていないが、位置決めセンサは、スプレー器とフォーマとの間の距離及び/又は角度データが、コントローラによって収集され且つ処理されることができるように、ポジショナ上、スプレー器上、又はフォーマ上に配置されることができる。
【0057】
この実施例の他の態様において、装置は、真空システム、及び工作物フォーマにゆるい繊維を送るためのシステムをさらに備えることができる。真空は、上述のような濡れ剤を用いて又は濡れ剤なしで、繊維をフォーマに接着することを可能にする。
【0058】
この実施例の他の態様において、工作物フォーマは、上述のような穿孔又は穴を有する製品の製造を可能にするために穿孔されることができる。加えて、工作物フォーマは、フォーマ内に埋め込まれた1つ以上の空気を通す要素を含むことができる。このように、装置は、さらにフォーマから離して工作物を押すためのガス又は液体源を含むことができる。ガス源は、空気圧縮機であり得る。液体源は、ポンプに取り付けられた水リザーバであり得る。
【0059】
本発明のさらなる実施例において、工作物フォーマ、スプレー器、スプレー器又はフォーマのためのポジショナ、及びコントローラを用いる伸張可能な工作物を準備するための装置及びシステムが提供され、それによって、コントローラは、フォーマ又はスプレー器、或いはその両方を同時に移動することによって、フォーマとスプレー器との間の位置関係を調整する。互いに対するフォーマ及びスプレー器を適切に位置決めすることによって、スプレー器は、次にフォーマの所望領域を適正にスプレーすることができる。システムは、3次元の伸張可能な工作物を提供するために、3次元の複雑な形状のフォーマをスプレーするための高速且つ正確な方法を提供する。
【0060】
図8を参照すると、システムの代表的なブロック図が示される。コントローラ31は、システムの動作を制御する。コントローラの実施例は、限定されず、コンピュータ、端末装置、ワークステーション、又は位置決めデバイス26及びフォーマ100の動作を制御することができるいくつかの他の電子デバイスを含む。コントローラ31は、プロセッサ12及びメモリ14を含む。プロセッサ12は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、又は算術、論理、又は制御動作を実行する任意のデバイスを備えることができる。メモリ14は、ROMなどの不揮発性メモリ・デバイス、或いは磁気又は光学メモリなどの任意の適切なメモリ・デバイスを含むこともできる。メモリ14は、RAMデバイスなどの揮発性メモリ・デバイスも含むことができる。ソフトウエアは、位置決めデバイス26及びフォーマ100などのシステム内の構成部品を制御するためのコントローラに含まれることができる。
【0061】
コントローラ31は、以下により詳細に記載されるように位置決めデバイス26と通信する。位置決めデバイス26は、スプレー器27を移動する(又は代わりにフォーマ100を移動する)ために少なくとも1つのモータ18を含む。位置決めデバイス26は、スプレー器27の位置を検知する(又は代わりにフォーマ100の位置を検知する)ための少なくとも1つのセンサ20をさらに含むことができる。代わりの実施例において、センサは、コントローラ31内に配置されることができる。一実施例において、位置決めデバイス26は、上述のようにロボット・デバイスであり得る。
【0062】
上述の全ての実施例において、工作物フォーマとスプレー・システムとの間の相対位置を検知することは、限定されず、ソフトウエア、メモリ、機械的なルーチンを含む任意の他の手段によって提供されることができる。
【0063】
工作物を準備するための方法が、以下のように実行されることができる。フォーマ100及びスプレー器27は、フォーマ100に対して位置決めされることができる。一実施例において、フォーマ100は、モータ18を使用する位置決めデバイス26によって、スプレー・システム及び工作物フォーマが適切な動作位置にある処理開始点に位置決めされる。代わりの実施例において、スプレー器27は、位置決めデバイス26によって、処理開始点に位置決めされる。さらに他の実施例において、フォーマ100とスプレー器27の両方が、位置決めデバイス26によって位置決めされることができる。
【0064】
スプレー器27は、様々な制御可能なパラメータを含むことができる。パラメータの実施例は、限定されず、時間に応じて送られる液体材料の量、ファン・パターン、方向、制御された材料霧化、及びスプレー・ガン作動を含む。スプレー動作に関するパラメータは、自動的に又は手動で設定されることができる。自動的に設定されるなら、パラメータは、スプレー器の動作に関するパラメータを格納するメモリ14にアクセスすることによって決定されることができる。代わりに、スプレー器は、製品の材料、厚み、色などの初期製品の態様を決定するために、フォーマ上の1つ以上のセンサ(位置決めセンサ16を含む1つ以上のセンサなど)を使用して製品を走査することができる。この決定に基づいて、メモリ14は、強化のために初期製品の特定領域で製品材料帯又は層をさらにスプレーするなどのさらなる動作ステップが、実行されることができるように、製品の態様に基づいてスプレー器に関するパラメータを設定するためにアクセスされることができる。
【0065】
スプレーの第1のステップの後で、位置決めデバイス26は、好ましくは、フォーマ100上の新たな位置が、スプレー29の有効距離及び角度にあるように、フォーマ100又はスプレー器27を再位置決めする。一実施例において、位置決めデバイス26は、距離決定器(図示せず)及び検知システム20から受信したデータに応じて、スプレー器27の前面にフォーマ100を移動又は回転する。代わりに、位置決めデバイス26は、スプレー器27を移動する。他の代わりの実施例において、位置決めデバイス26は、フォーマ100及びスプレー器27の両方を移動する。
【0066】
プロセスに沿ったフォーマ100とスプレー器との間の距離は、位置決めデバイス26が、製造プロセスに沿って移動する間、工作物フォーマとスプレー・システムとの間の相対位置を訂正するように、例えば機械的なルーチンによって、ソフトウエアによって、又は当技術において知られている任意の他の適切な方法によって、スプレー・プロセスの全てのステップに関して事前設定されることができる。
【0067】
代わりに、相対位置の決定及び調整は、光学デバイス、超音波デバイス(例えば、位置決めデバイス26上の1つ以上のセンサ20)、任意の他の近接検知デバイス、又は当技術で知られている他のデバイスなどの測定又は検知デバイスによって、実時間で行われることができ、データは、フォーマ100の位置を適切に調整するためにコントローラ31及び位置決めデバイス26に転送されることができる。
【0068】
図5を参照すると、スプレー器27でフォーマ100上に作られる工作物の斜視図が示される。フォーマ100は、ロボット・デバイス(位置決めデバイス26として機能する)に接続されることができる。接続は、ロボット・デバイスにフォーマ100上のポール44を取り付けることによって行われることができる。フォーマ100は、次に移動されることができる。ロボット・デバイスは、スプレー器29が、フォーマ100上の任意の部分に接触することができるように、任意の方向及び任意の位置にフォーマ100を移動することができる。例えば、スプレー器27は、静止したままであり、フォーマ100の中間部分上にスプレー器29を集束し、ロボットは、スプレーがフォーマ100の周囲に沿って生じるように、フォーマ100を円形方向に移動することができる。
【0069】
システムの動作の一実施例は以下のようである。工業ロボットは、スプレーがフォーマ100の少なくとも一部と接触するそのような距離で、スプレー27の前面で位置決めデバイス16のモータ18を使用してフォーマ100を位置決めする。スプレー29のパラメータは、スプレー器27とフォーマ100との間の相対位置を変更する代わりに、又はスプレー器27とフォーマ100との間の相対位置に加えて、最適な性能を与えるように調整されることもできる。
【0070】
フォーマ100は、次に、スプレーされるべき次の領域が、スプレー29に対して実質的に同一の距離及び実質的に同一の角度でスプレー器27に面するように、ロボットによって回転され且つ再位置決めされることができる。
【0071】
フォーマ100の形状が複雑であるなら、ロボットは、フォーマ100をスプレー器に対する3次元空間における正しい位置にするために、水平、垂直、又は回転移動させるために必要であり得る。したがって、ロボットは、任意の数の軸で動作する必要があり得る。
【0072】
スプレー器27の前面へのフォーマ100の移動は、スプレー器27によって連続的にスプレーする状態で、工作物の形成が迅速に達成されることができるように、全ての軸における全ての移動が同時に行われる状態で、連続して滑らかな方法で行われることができる。代わりに、液体製品材料又は他の材料の追加の層又は帯が、製品の異なる領域を厚くし且つ強化するために、又はゆるい繊維などの他の材料を加えるために、存在する製品材料層上にスプレーされることができる場合に、スプレー器27の前面へのフォーマ100の移動は、ステップ毎に実施されることができる。このように、両側がフロックされた衣服又は他の製品を製造するために、製品(衣服など)をフォーマ100から取り除く必要はない。
【0073】
したがって、本発明の一態様において、フォーマに一致する工作物を準備するための装置が提供される。装置は、(a)工作物が実質的に一致する形状を有する工作物フォーマと、(b)液体製品材料スプレーを作るためのスプレー器と、(c)スプレー・プロセスの間に、工作物上にスプレーを実質的に集束されたままにする調整を行うポジショナとを備える。所望であれば、工作物フォーマは、複数の動作位置に回転及び移動を可能にするために可動軸をさらに備えることができる。調整は、フォーマと液体製品材料スプレー器との間の距離及び角度を変更する方向に、工作物フォーマを移動することによって行われることができる。代わりに、調整は、フォーマと液体製品材料スプレー器との間の距離を変更する方向に、液体製品材料スプレー器を移動することによって行われることができる。調整は、スプレー器を移動することによって、又はフォーマを移動することによって、或いは両方を移動することによって行われることができる。工作物は、平坦又は2次元であり得る。代わりに、工作物は、3次元であることができ、工作物フォーマは、工作物が実質的に一致する複雑な形状を有することができる。
【0074】
この実施例の他の態様において、装置は、さらに、プロセッサと、メモリと、スプレー器を移動し、スプレー器から工作物への有効距離における変化を訂正するメモリ内に格納されたデータに基づく調整をポジショナに行わせ、スプレー・ファン・パターンを調整し、且つ単位時間当たり送られる液体製品材料の量を調整するために、メモリ内に格納され且つプロセッサによって実行可能な一組の命令とを備える。ポジショナは、位置検知デバイス(光学センサ又は超音波センサなど)及びモータを備えることができる。所望であれば、ポジショナは、位置検知デバイスからの入力を使用して調整を行うために、実時間で動作することができる。所望であれば、スプレー器は、複数の異なるスプレー・ガンを備え、少なくとも1つのスプレー・ガンは、液体製品材料スプレーを作る。代わりに、スプレー器は、複数の異なるスプレー・ガンを備え、少なくとも1つのスプレー・ガンは、液体製品材料スプレーを作り、他のスプレー・ガンは、ゆるい繊維のスプレーを作る。代わりに、スプレー器は、複数の異なるスプレー・ガンを備え、少なくとも1つのスプレー・ガンは、液体製品材料スプレーを作り、第2のスプレー・ガンは、ゆるい繊維のスプレーを作り、第3のスプレー・ガンは、水スプレーを作る。
【0075】
この実施例の他の態様において、調整は、さらにスプレー・ガンを作動することを含む。
【0076】
この実施例の他の態様において、工作物フォーマは、穿孔、フォーマ内に埋め込まれた空気を通す要素、又はそれらの両方を含む。工作物フォーマは、任意の適切なフォーマ、好ましくは本発明のフォーマであり得る。
【0077】
本発明の他の実施例において、スプレー器によって作られた液体製品材料スプレーを使用して工作物を準備するための装置が提供される。装置は、複数の動作位置へ移動可能であり且つ工作物が実質的に一致する形状を有する工作物フォーマと、位置検知デバイスを備えるポジショナと、プロセッサと、メモリと、スプレー器を動作位置に移動し、且つポジショナが、スプレー・プロセスの間に液体製品材料スプレーを工作物上に実質的に集束して維持するようにスプレー器を調整させるために、メモリ内に格納され且つプロセッサによって実行可能な一組の命令とを備える。調整は、位置検知デバイスからの入力を使用して行われる。工作物は、平坦又は2次元であり得る。代わりに、工作物は、3次元であることができ、工作物フォーマは、工作物が実質的に一致する複雑な形状を有することができる。
【0078】
本発明の他の実施例において、液体製品材料スプレーを作るためのスプレー・ガン、濡れ剤スプレーを作るためのスプレー・ガン、及びゆるい繊維のスプレーを作るためのスプレー・ガンを備えるスプレー器を使用して工作物を準備する装置が提供される。装置は、複数の動作位置へ移動可能であり且つ工作物が実質的に一致する形状を有する工作物フォーマと、位置検知デバイスを備えるポジショナと、プロセッサと、メモリと、スプレー器を動作位置に移動し、スプレー・ガンを作動し、且つポジショナが、工作物フォーマの複雑な形状のために工作物フォーマとスプレーとの間の距離及び相対角度を変化させる動作位置にスプレー器を移動するように、ポジショナが、スプレーを工作物上に実質的に集束して維持するようにスプレー器を調整するために、メモリ内に格納され且つプロセッサによって実行可能な一組の命令とを備え、調整は、位置検知デバイスからの入力を使用して行われる。工作物は、平坦又は2次元であり得る。代わりに、工作物は、3次元であることができ、工作物フォーマは、工作物が実質的に一致する複雑な形状を有することができる。
【0079】
本発明の他の実施例において、複雑な形状を有する工作物フォーマに一致する3次元工作物を準備する方法が提供され、方法は、液体製品材料スプレー、ゆるい繊維スプレー、及び任意の濡れ剤スプレーを使用し、各スプレーは、スプレー器の個別のスプレー・ガンによって作られる。方法は、工作物の表面が、スプレーが工作物に接触する有効距離に実質的にある第1の動作位置を確立するように、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、工作物フォーマの複雑な形状のために、工作物とスプレー器との間の距離を変化させる第2の動作位置を確立するように、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、第2の動作位置で工作物上にスプレーが実質的に集束することを維持するために調整を行うステップとを含む。
【0080】
この実施例の一態様において、調整は、スプレーが対称である軸に実質的に平行な方向に工作物フォーマを移動するステップを含む。
【0081】
この実施例の他の態様において、調整は、スプレーが対称である軸に実質的に平行な方向にスプレー器を移動するステップを含む。
【0082】
この実施例の他の態様において、方法は、第1の動作位置から第2の動作位置へ、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係を変化させることによって引き起こされる、工作物とスプレー器との間の距離及び/又は角度における変化を検知するステップをさらに含み、調整が、検知された変化に応答して行われる。
【0083】
この実施例の他の態様において、方法は、第1の動作位置から第2の動作位置へ動きのために、工作物とスプレー器との間の距離及び/又は角度における変化を関連付ける、メモリ内に格納されたデータを参照するステップをさらに含み、調整は、メモリ内に格納されたデータに応答して行われる。
【0084】
本発明の他の実施例において、複雑な形状を有する工作物フォーマに一致する3次元工作物を準備する方法が提供され、方法は、スプレー器によって作られる液体製品材料スプレーを使用する。方法は、工作物フォーマの表面が、液体製品材料スプレーが工作物フォーマに接触する有効距離に実質的にある第1の動作位置を確立するステップと、工作物フォーマ上に液体製品材料スプレーを作るためにスプレーを作動するステップと、工作物の表面が、液体製品材料スプレーが工作物フォーマに接触する有効距離に実質的にある第2の動作位置を確立するように、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、スプレー器を作動するステップと、工作物フォーマの複雑な形状のために、工作物とスプレー器との間の距離及び/又は角度を変化させる第2の動作位置を確立するように、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、第2の動作位置で工作物上に液体製品材料スプレーが実質的に集束することを維持するために調整を行うステップとを含む。
【0085】
この実施例の一態様において、方法は、第2の動作位置を確立する前にスプレー器を非作動にするステップと、第2の動作位置が確立された後でスプレー器を作動ステップとをさらに含む。
【0086】
この実施例の他の態様において、スプレー器は、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係が変化されるときに作動されたままである。
【0087】
本発明の他の実施例において、工作物フォーマの形状に一致する工作物を準備する方法が提供され、方法は、スプレー器によって作られる液体製品材料スプレーを使用する。方法は、工作物の表面が、スプレーが工作物に接触する有効距離に実質的にある第1の動作位置を確立するように、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、工作物フォーマの複雑な形状のために、工作物とスプレー器との間の相対位置を変化する第2の動作位置を確立するように、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、第2の動作位置で工作物上に液体製品材料スプレーが実質的に集束することを維持するために調整を行うステップとを含む。工作物は、平坦又は2次元であり得る。代わりに、工作物は、3次元であることができ、工作物は、工作物フォーマの複雑な形状が実質的に一致することができる。
【0088】
この実施例の一態様において、調整は、液体製品材料スプレーが対称である軸に実質的に平行な方向に工作物フォーマを移動するステップを含む。
【0089】
この実施例の他の態様において、調整は、液体製品材料スプレーが対称である軸に実質的に平行な方向にスプレー器を移動するステップを含む。
【0090】
この実施例の他の態様において、方法は、第1の動作位置から第2の動作位置へ、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係を変化させることによって引き起こされる、工作物とスプレー器との間の距離及び/又は角度における変化を検知するステップをさらに含み、調整が、検知された変化に応答して行われる。
【0091】
この実施例のさらに他の態様において、方法は、さらに、第1の動作位置から第2の動作位置へ動きのために、工作物とスプレー器との間の相対位置における変化を関連付ける、メモリ内に格納されたデータを参照するステップをさらに含み、調整は、メモリ内に格納されたデータに応答して行われる。
【0092】
本発明の他の実施例において、工作物フォーマの形状に一致する工作物を準備する方法が提供される。方法は、スプレー器の個別のスプレー・ガンによって作られる、液体製品材料スプレー、ゆるい繊維スプレー、及び任意の濡れ剤スプレーを使用し、方法は、順番に、工作物フォーマの表面が、液体製品材料スプレーが工作物フォーマに接触する有効位置に実質的にある第1の動作位置を確立するステップと、工作物フォーマ上にスプレーを作るためにスプレーのスプレー・ガンを作動するステップと、工作物の表面が、液体製品材料スプレーが工作物フォーマに接触する有効位置に実質的にある第2の動作位置を確立するように、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、スプレーを作るためにスプレー器のスプレー・ガンを作動するステップと、工作物フォーマの複雑な形状のために、工作物とスプレー器との間の距離及び/又は角度を変化させる第2の動作位置を確立するように、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、第2の動作位置で工作物上にスプレーが実質的に集束することを維持するために調整を行うステップとを含む。フォーマは、平坦又は2次元であることができる。代わりに、フォーマは、3次元であり、工作物は、工作物フォーマの複雑な形状に実質的に一致する。本発明の一態様において、方法は、第2の動作位置を確立する前にスプレー器を非作動にするステップと、第2の動作位置が確立された後でスプレー器を作動ステップとをさらに含む。本発明の他の態様において、スプレー器は、スプレー器と工作物フォーマとの間の位置関係が変化されるときに作動されたままである。
【0093】
本発明は、上記に特に示され且つ記載されたものによって限定されないことは、当業者に理解される。むしろ、本発明の範囲は、前述の記載を読むと当業者に思い付くことができ、且つ従来技術ではない、明細書に記載され且つ図面に示される様々な特徴の変更又は修正を含む。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】複数の空気を通す構成部品105を有する代表的な工作物フォーマ型100を示す図である。
【図2】中空管又はフィンガの形態で代表的な空気を通す構成部品105の拡大を示す図である。
【図3】代表的な型100、その内部空間108、フィンガ105、空気管106、及び型の外表面に取り付けられた製品107の断面を示す図である。
【図4】空気110が、ポート106を通して型の内部空間に導入される代表的な型100の他の断面を示す図である。空気は、空気を通す構成部品105を介して押し、型から離して乾燥された製品107の少なくとも一部を押す。
【図5】フォーマ100、位置決め装置26、材料29をスプレーするためのスプレー・ガン27、可動軸30、及び製品28を備える3次元製品を製造するための代表的な装置を示す図である。
【図6】フォーマ100、位置決め装置26、コントローラ31、材料29をスプレーするためのスプレー・ガン27、可動軸30、及び穴32を有する製品28を備える3次元製品を製造するための代表的な装置を示す図である。
【図7】フォーマ壁35、フォーマ33の壁内の穴、空気管107、空気を通す構成部品又は要素36、製品28、及び製品32内の穴を備える3次元製品を製造するための代表的なフォーマ100の断面を示す図である。
【図8】装置の一実施例のブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸張可能な工作物を製造する方法であって、
少なくとも部分的に繊維被覆された表面を製造するために、壁の表面の少なくとも一部上にゆるい繊維の第1の層を加えるステップであって、前記ゆるい繊維の第1の層は、前記表面から容易に除去可能である、ゆるい繊維の第1の層を加えるステップと、
前記少なくとも部分的に繊維被覆された表面上に製品材料層を形成し、且つ前記伸張可能な工作物を製造するために、前記少なくとも部分的に繊維被覆された表面上に液体製品材料をスプレーするステップとを含み、前記製品材料層は、内表面及び外表面を有し、且つ前記繊維は、前記製品材料層の内表面に取り付けられる方法。
【請求項2】
伸張可能な工作物を製造する方法であって、
表面上に製品材料層を形成し、且つ前記伸張可能な工作物を製造するために、少なくとも1つの穿孔を有する壁の表面の少なくとも一部上に液体製品材料をスプレーするステップを含み、前記製品材料層は、内表面及び外表面を有し、且つ前記内表面は、前記壁の前記表面に面する方法。
【請求項3】
伸張可能な工作物を製造する方法であって、前記工作物は複数の穿孔を有し、前記方法は、
製品材料層を形成するために壁の外表面の少なくとも一部上に液体製品材料をスプレーするステップであって、前記壁は、少なくとも1つの任意の空気を通す要素を含む、液体製品材料をスプレーするステップと、
前記製品材料層内に複数の穿孔を生成し、且つ前記伸張可能な工作物を製造するために、前記製品材料層とは反対側の前記壁の内表面に適切な圧力下でガスを加えるステップとを含み、前記製品材料層は、内表面及び外表面を有し、前記製品材料層の前記内表面は、前記壁の外表面に面する方法。
【請求項4】
前記製品材料層の前記外表面上にゆるい繊維の層を加えるステップをさらに含み、前記製品材料層は、濡れている又は部分的に濡れている請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記製品材料が乾燥されることを可能にするステップと、接着層を作るために、前記製品材料層の前記外表面に接着又は第2の製品材料層の少なくとも1つの層を加えるステップと、前記接着層にゆるい繊維の層を加えるステップとをさらに含む請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記製品材料層が乾燥されることを可能にするステップと、
前記表面から前記伸張可能な工作物を除去するステップとをさらに含む請求項1から5までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記製品材料層は、異なる領域で異なる厚みを有する請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記製品材料層は、異なる領域で同一の厚みを有する請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記壁は、平坦である請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記壁は、平坦なコンベア・ベルトである請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記壁は、工作物フォーマである請求項1又は2に記載の方法。
【請求項12】
前記工作物フォーマは、前記工作物が実質的に一致する複雑な形状を備える請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記壁は、複数の穿孔を備える請求項1又は2に記載の方法。
【請求項14】
前記スプレーするステップは、前記穿孔上に少なくとも製品材料層が実質的に形成されないように実行される請求項2又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記繊維は、天然又は合成材料製である請求項1、4、又は5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記繊維は、軽量綿繊維又はビスコース繊維である請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記液体製品材料は、天然又は人工エラストマを含む請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記天然エラストマは、天然ラテックス・ゴムを含む請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記人工エラストマは、ポリウレタンを含む請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記ゆるい繊維を加える前に、前記表面は、前記ゆるい繊維が前記表面に接着することを可能にするように濡れ剤で濡らされる請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記壁は、空気を通す材料を含む請求項1又は20に記載の方法。
【請求項22】
前記空気を通す材料が、プラスチック、複合材、或いはステンレス鋼又はアルミニウムなどの金属を含む請求項3又は21に記載の方法。
【請求項23】
前記製品材料層内に穿孔を作るように、ガスが、液体製品材料をスプレーする間又は液体製品材料をスプレーした後に前記壁を通して導入される請求項3又は21に記載の方法。
【請求項24】
前記壁は、少なくとも1つの空気を通す要素をさらに含む請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
十分な圧力下で前記空気を通す要素を通るガス又は液体の導入は、前記基板から離して前記工作物の少なくとも一部を押す請求項24に記載の方法。
【請求項26】
ゆるい繊維が前記壁の前記表面に接着することを可能にするように、真空が前記壁に加えられる請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記濡れ剤は、水又は水性溶液を含む請求項20に記載の方法。
【請求項28】
前記工作物は、少なくとも1つの縁部を有し、且つ少なくとも1つの空気を通す要素は、前記少なくとも縁部に近接する請求項25に記載の方法。
【請求項29】
工作物フォーマの表面から工作物を取り外す方法であって、前記工作物フォーマは、前記工作物が実質的に一致する複雑な形状を有し、且つ少なくとも1つの空気を通す要素を備え、前記方法は、前記工作物フォーマから離して前記工作物の少なくとも一部を押すように、十分な圧力下で埋め込まれた前記空気を通す要素を通してガス又は液体を導入するステップを含む方法。
【請求項30】
工作物フォーマであって、
内部空間を囲み、且つ少なくとも2つの部分を有する壁であって、前記壁の第1の部分が、工作物が実質的に一致する形状を有する壁と、
前記壁の前記第1の部分に結合される少なくとも1つの空気を通す要素と、
前記壁の第2の部分に結合され、前記内部空間内に真空、ガス、又は液体を導入するための少なくとも1つのポートとを備える工作物フォーマ。
【請求項31】
前記内部空間にガス又は液体を導入するときに、前記ガス又は液体は、前記壁の前記第1の部分から離して工作物の少なくとも一部を押すように、少なくとも1つの空気を通す要素を通過する請求項30に記載のフォーマ。
【請求項32】
前記工作物は、少なくとも1つの縁部を有し、且つ前記壁の前記第1の部分に結合される前記少なくとも1つの空気を通す要素は、前記工作物の少なくとも縁部に近接する請求項30に記載のフォーマ。
【請求項33】
前記壁が多孔性である請求項30に記載のフォーマ。
【請求項34】
前記真空を導入することは、前記壁の前記表面上へのゆるい繊維の取り付けを可能にする請求項33に記載のフォーマ。
【請求項35】
前記フォーマは、複数の動作位置に前記フォーマを移動且つ/又は回転するための手段を備える請求項33に記載のフォーマ。
【請求項36】
伸張可能な工作物を製造する装置であって、
a)工作物フォーマと、
b)前記フォーマ上に製造材料をスプレーするための制御可能なスプレー・システムと、
c)位置決めデバイスとを備え、前記位置決めデバイスは、前記スプレー・システム、前記工作物フォーマ、又は両方に結合される装置。
【請求項37】
前記位置決めデバイスは、スプレー・ロボットである請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記スプレー・システムは、1つ以上の可変スプレー・ガンを備える請求項36に記載の装置。
【請求項39】
前記スプレー・システムは、2つ以上の可変スプレー・ガンを備える請求項36に記載の装置。
【請求項40】
前記制御可能なスプレー・システムは、液体で前記フォーマを濡らすためのスプレー器、及び前記フォーマにゆるい繊維を送るためのスプレー器をさらに含む請求項36に記載の装置。
【請求項41】
前記液体は、水又は水性溶液である請求項40に記載の装置。
【請求項42】
真空システム及び前記フォーマにゆるい繊維を送るシステムをさらに備える請求項36に記載の装置。
【請求項43】
前記真空は、前記繊維が前記フォーマに接着することを可能にする請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記フォーマは、穿孔される請求項36に記載の装置。
【請求項45】
除去可能で伸張可能な工作物を製造する装置であって、
(a)工作物が実質的に一致する成形された部分を有する工作物フォーマであって、前記成形された部分は、前記工作物に穿孔を作るために単一又は複数の穿孔を有することができる、工作物フォーマと、
(b)前記成形された部分上に前記製品材料のスプレーを作るスプレー器とを備える装置。
【請求項46】
前記スプレー器に結合された位置決めデバイスをさらに備える請求項45に記載の装置。
【請求項47】
前記フォーマが、前記フォーマ内に埋め込まれた1つ以上の空気を通す要素、及び前記フォーマから離して前記工作物の少なくとも一部を押すためのガス又は液体の源をさらに備える請求項31又は45に記載の装置。
【請求項48】
前記ガスの前記源は、圧縮機である請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記液体の前記源は、ポンプに取り付けられたリザーバである請求項47に記載の装置。
【請求項50】
フォーマに一致する工作物を準備する装置であって、
前記工作物が実質的に一致する形状を有する工作物フォーマと、
液体製品材料スプレーを作るためのスプレー器と、
スプレー・プロセスの間に、前記スプレーを前記工作物上に実質的に集束することを維持するように調整するポジショナとを備える装置。
【請求項51】
前記工作物フォーマは、複数の動作位置に回転及び移動を可能にする可動軸をさらに備える請求項50に記載の装置。
【請求項52】
前記調整は、前記フォーマと前記液体製品材料スプレーとの間の距離を変化させる方向に、前記工作物フォーマを移動することによって行われる請求項50に記載の装置。
【請求項53】
前記調整は、前記フォーマと前記液体製品材料スプレーとの間の距離を変化させる方向に、前記液体製品材料スプレーを移動することによって行われる請求項50に記載の装置。
【請求項54】
前記調整は、前記スプレー器を移動することによって行われる請求項50に記載の装置。
【請求項55】
プロセッサと、
メモリと、
前記スプレー器を移動し、前記スプレー器から前記工作物への有効距離における変化を訂正する前記メモリ内に格納されたデータに基づく調整を前記ポジショナに行わせ、スプレー・ファン・パターンを調整し、且つ単位時間当たり送られる液体製品材料の量を調整するために、前記メモリ内に格納され且つ前記プロセッサによって実行可能な一組の命令とをさらに備える請求項50に記載の装置。
【請求項56】
前記ポジショナは、位置検知デバイス及びモータを備える請求項50に記載の装置。
【請求項57】
前記位置検知デバイスは、光学センサである請求項50に記載の装置。
【請求項58】
前記位置検知デバイスは、超音波センサである請求項50に記載の装置。
【請求項59】
前記ポジショナは、前記位置検知デバイスからの入力を使用して前記調整を行うように実時間で動作する請求項50に記載の装置。
【請求項60】
前記工作物は。3次元であり、前記工作物フォーマは、前記工作物が実質的に一致する複雑な形状を有する請求項50に記載の装置。
【請求項61】
前記スプレー器は、複数の異なるスプレー・ガンを備え、少なくとも1つのスプレー・ガンは、前記液体製品材料スプレーを作る請求項50又は55に記載の装置。
【請求項62】
他のスプレー・ガンは、水スプレーを作る請求項61に記載の装置。
【請求項63】
他のスプレー・ガン又はフロッキング・ガンは、スプレー又はゆるい繊維のフロックを作る請求項61又は62に記載の装置。
【請求項64】
前記調整は、スプレー・ガンを作動することをさらに含む請求項61に記載の装置。
【請求項65】
前記工作物フォーマは、穿孔を含む請求項50に記載の装置。
【請求項66】
前記工作物フォーマは、前記フォーマ内に埋め込まれた空気を通す要素を含む請求項65に記載の装置。
【請求項67】
前記工作物フォーマは、
内部空間を囲む壁であって、前記壁の少なくとも第1の部分が、工作物が実質的に一致する形状を有する、壁と、
前記壁の前記第1の部分に結合される少なくとも1つの空気を通す要素と、
前記内部空間に真空を加えるため、又は前記内部空間内にガス又は液体を導入するための少なくとも1つのポートとを備え、前記ポートは、前記壁の前記第1の部分に結合されない請求項50に記載の装置。
【請求項68】
圧力下で前記内部空間へのガス又は液体の導入時に、前記ガス又は液体は、前記壁の前記第1の部分から離して前記工作物の少なくとも一部を押すように少なくとも1つの空気を通す要素を通過する請求項67に記載の装置。
【請求項69】
前記工作物は、少なくとも1つの縁部を有し、且つ前記壁の前記第1の部分に結合された少なくとも1つの空気を通す要素は、前記工作物の少なくとも1つの縁部に近接する請求項67に記載の装置。
【請求項70】
前記壁は、多孔性である請求項67に記載の装置。
【請求項71】
前記真空の適用は、前記壁の前記表面上にゆるい繊維の取り付けを可能にする請求項70に記載の装置。
【請求項72】
スプレー器によって作られる液体製品材料スプレーを使用して工作物を準備する装置であって、
複数の動作位置へ移動可能であり且つ前記工作物が実質的に一致する形状を有する工作物フォーマと、
位置検知デバイスを備えるポジショナと、
プロセッサと、
メモリと、
前記スプレー器を動作位置に移動し、前記ポジショナが、前記工作物の複雑な形状のために前記工作物フォーマと前記液体製品材料スプレーとの間の距離を変化させる動作位置に前記スプレー器を移動するように、前記ポジショナが、前記液体製品材料スプレーを前記工作物上に実質的に集束したままであるように前記スプレー器を調整するために、前記メモリ内に格納され且つ前記プロセッサによって実行可能な一組の命令とをさらに備え、前記調整は、前記位置検知デバイスからの入力を使用して行われる装置。
【請求項73】
前記工作物は3次元であり、前記工作物フォーマは、前記工作物が実質的に一致する複雑な形状を有する請求項72に記載の装置。
【請求項74】
液体製品材料スプレーを作るためのスプレー・ガン、濡れ剤スプレーを作るためのスプレー・ガン、及びゆるい繊維のスプレーを作るためのスプレー・ガンを備えるスプレー器を使用して工作物を準備する装置であって、
複数の動作位置へ移動可能であり且つ前記工作物が実質的に一致する形状を有する工作物フォーマと、
位置検知デバイスを備えるポジショナと、
プロセッサと、
メモリと、
前記スプレー器を動作位置に移動し、スプレー・ガンを作動し、且つ前記ポジショナが、前記工作物フォーマの複雑な形状のために前記工作物と前記スプレーとの間の距離を変化させる動作位置に前記スプレー器を移動するように、前記ポジショナが、前記スプレーを前記工作物上に実質的に集束したままであるように前記スプレー器を調整するために、前記メモリ内に格納され且つ前記プロセッサによって実行可能な一組の命令とをさらに備え、前記調整は、前記位置検知デバイスからの入力を使用して行われる装置。
【請求項75】
前記工作物は3次元であり、前記工作物フォーマは、前記工作物が実質的に一致する複雑な形状を有する請求項74に記載の装置。
【請求項76】
複雑な形状を有する工作物フォーマに一致する3次元工作物を準備する方法であって、前記方法は、液体製品材料スプレー、ゆるい繊維スプレー、及び任意の濡れ剤スプレーを使用し、各スプレーは、スプレー器の個別のスプレー・ガンによって作られ、前記方法は、
前記工作物の表面が、前記スプレーが前記工作物に接触する有効距離に実質的にある第1の動作位置を確立するように、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、
前記工作物フォーマの複雑な形状のために、前記工作物と前記スプレー器との間の距離を変化させる第2の動作位置を確立するように、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、
前記第2の動作位置で前記工作物上に前記スプレーが実質的に集束したままであるように調整を行うステップとを含む方法。
【請求項77】
前記調整は、前記スプレーが対称である軸に実質的に平行な方向に前記工作物フォーマを移動するステップを含む請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記調整は、前記スプレーが対称である軸に実質的に平行な方向に前記スプレー器を移動するステップを含む請求項76に記載の方法。
【請求項79】
前記第1の動作位置から前記第2の動作位置へ、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係を変化させることによって引き起こされる、前記工作物と前記スプレー器との間の距離における変化を検知するステップをさらに含み、前記調整が、距離及び/又は角度における変化に応答して行われる請求項76に記載の方法。
【請求項80】
前記第1の動作位置から前記第2の動作位置へ動きのために、前記工作物と前記スプレー器との間の距離における変化を関連付ける、メモリ内に格納されたデータを参照するステップをさらに含み、前記調整は、前記メモリ内に格納された前記データに応答して行われる請求項76に記載の方法。
【請求項81】
複雑な形状を有する工作物フォーマに一致する3次元工作物を準備する方法であって、前記方法は、スプレー器によって作られる液体製品材料スプレーを使用し、前記方法は、
前記工作物フォーマの表面が、前記液体製品材料スプレーが前記工作物フォーマに接触する有効距離にある第1の動作位置を確立するステップと、
前記工作物フォーマ上に液体製品材料スプレーを作るために前記スプレーを作動するステップと、
前記工作物の表面が、前記液体製品材料スプレーが前記工作物フォーマに接触する有効距離にある第2の動作位置を確立するように、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、
前記スプレー器を作動するステップと、
前記工作物フォーマの複雑な形状のために、前記工作物と前記スプレー器との間の距離を変化させる第2の動作位置を確立するように、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、
前記第2の動作位置で前記工作物上に前記液体製品材料スプレーが実質的に集束したままであるように調整を行うステップとを含む方法。
【請求項82】
前記第2の動作位置を確立する前に前記スプレー器を非作動にするステップと、
前記第2の動作位置が確立された後で前記スプレー器を作動ステップとを含む請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記スプレー器は、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係が変化されるときに作動されたままである請求項81に記載の方法。
【請求項84】
工作物フォーマに一致する工作物を準備する方法であって、前記方法は、スプレー器によって作られる液体製品材料スプレーを使用し、前記方法は、
前記工作物の表面が、前記スプレーが前記工作物に接触する有効距離に実質的にある第1の動作位置を確立するように、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、
前記工作物フォーマの形状のために、前記工作物と前記スプレー器との間の距離を変化する第2の動作位置を確立するように、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、
前記第2の動作位置で前記工作物上に前記液体製品材料スプレーが実質的に集束したままであるように調整を行うステップとを含む方法。
【請求項85】
前記工作物は、3次元であり、前記工作物フォーマの複雑な形状に実質的に一致する請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記調整は、前記液体製品材料スプレーが対称である軸に実質的に平行な方向に前記工作物フォーマを移動するステップを含む請求項84に記載の方法。
【請求項87】
前記調整は、前記液体製品材料スプレーが対称である軸に実質的に平行な方向に前記スプレー器を移動するステップを含む請求項84に記載の方法。
【請求項88】
前記第1の動作位置から前記第2の動作位置へ、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係を変化させることによって引き起こされる、前記工作物と前記スプレー器との間の距離における変化を検知するステップをさらに含み、前記調整が、検知された距離における変化に応答して行われる請求項84に記載の方法。
【請求項89】
前記第1の動作位置から前記第2の動作位置へ動きのために、前記工作物と前記スプレー器との間の距離における変化を関連付ける、メモリ内に格納されたデータを参照するステップをさらに含み、前記調整は、前記メモリ内に格納された前記データに応答して行われる請求項84に記載の方法。
【請求項90】
工作物フォーマの形状に一致する工作物を準備する方法であって、前記方法は、スプレー器の個別のスプレー・ガンによって作られる、液体製品材料スプレー、ゆるい繊維スプレー、及び任意の濡れ剤スプレーを使用し、前記方法は、順番に、
前記工作物フォーマの表面が、前記液体製品材料スプレーが前記工作物フォーマに接触する有効距離にある第1の動作位置を確立するステップと、
前記工作物フォーマ上にスプレーを作るためにスプレーのスプレー・ガンを作動するステップと、
前記工作物の表面が、前記液体製品材料スプレーが前記工作物フォーマに接触する有効距離にある第2の動作位置を確立するように、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、
スプレーを作るためにスプレー器のスプレー・ガンを作動するステップと、
前記工作物フォーマの複雑な形状のために、前記工作物と前記スプレー器との間の距離を変化させる第2の動作位置を確立するように、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係を変化させるステップと、
前記第2の動作位置で前記工作物上に前記スプレーが実質的に集束したままであるように調整を行うステップとを含む方法。
【請求項91】
前記工作物は、3次元であり、工作物フォーマの複雑な形状に実質的に一致する請求項90に記載の方法。
【請求項92】
前記第2の動作位置を確立する前に前記スプレー器を非作動にするステップと、
前記第2の動作位置が確立された後で前記スプレー器を作動ステップとを含む請求項90に記載の方法。
【請求項93】
前記スプレー器は、前記スプレー器と前記工作物フォーマとの間の位置関係が変化されるときに作動されたままである請求項90に記載の方法。
【請求項94】
工作物フォーマであって、
内部空間を囲み、且つ少なくとも2つの部分を有する壁であって、前記壁の第1の部分が、工作物が実質的に一致する形状を有する、壁と、
前記壁の前記第1の部分に結合される少なくとも1つの空気を通す構成部品と、
前記空気を通す構成部品を通してガス又は液体を導入するための少なくとも1つのポートとを備え、前記ポートは、前記壁の第2の部分に結合され、前記空気を通す構成部品と流体接続されるフォーマ。
【請求項95】
適切な圧力下で前記空気を通す構成部品を通してガス又は液体の導入時に、前記ガス又は液体は、前記壁の前記第1の部分から離して前記工作物の少なくとも一部を押す請求項94に記載のフォーマ。
【請求項96】
前記工作物は、少なくとも1つの縁部を有し、且つ前記壁の前記第1の部分に結合される前記少なくとも1つの空気を通す要素は、前記工作物の少なくとも縁部に近接する請求項94に記載のフォーマ。
【請求項97】
前記壁の前記第1の部分は、多数の穿孔をさらに含み、且つ前記フォーマは、前記内部空間内にガスを導入するための第2のポートをさらに含む請求項94に記載のフォーマ。
【請求項98】
少なくとも前記壁の前記第1の部分は、空気を通す材料をさらに含み、且つ前記フォーマは、前記内部空間内に真空又はガスを導入するための第2のポートをさらに含む請求項94に記載のフォーマ。
【請求項99】
前記真空を導入することは、前記壁の前記表面上にゆるい繊維の取り付けを可能にする請求項98に記載のフォーマ。
【請求項100】
前記フォーマは、複数の動作位置に前記フォーマを移動する且つ/又は回転するための手段をさらに備える請求項94に記載のフォーマ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−518814(P2008−518814A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−539658(P2007−539658)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【国際出願番号】PCT/IB2005/004148
【国際公開番号】WO2006/092666
【国際公開日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(505196174)タミケア リミテッド (6)
【Fターム(参考)】