説明

個人ジェスチャ署名

本発明は、ユーザの識別情報を検証し、それに基づいて、ユーザ特有のデータ又は動作へのアクセスを制御するシステム及び方法に関する。この方法は、識別鍵を受信することによって上記識別情報を検証し、予め記憶された参照識別鍵との比較に基づいて、上記ユーザ特有のデータ又は動作へのアクセスが制御され、上記識別鍵は、ジェスチャを行うためにユーザが手を用いる際のユーザの手の軌跡を記録することによってジェスチャを視覚的に記録する工程と、視覚的に記録されたジェスチャからジェスチャ特性を抽出する工程と、ジェスチャ特性を備える識別鍵を、参照ジェスチャ特性を備える、予め記憶された参照識別鍵と比較することによって検証を行う工程とによって得られる。虹彩認証や顔認識のような「静的」手法に対するジェスチャ署名の利点は、信頼度である。ジェスチャ署名に内在する動的データは、検証の信頼度を大きく向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの識別情報を、そのユーザによって行われるジェスチャに基づいて検証する方法に関する。本発明は、ユーザの識別情報を検証するシステムに更に関する。
【背景技術】
【0002】
今日のディジタル・ユーザ検証手法は基本的に、セキュアでないか、又は不便である。個人パスワード又はPINは、知能犯が不正使用できるように盗まれる、又はこっそり見られることがあり得る。セッション依存性コード(例えば、TAN)を用いることによる更なるセキュリティによって、こうしたコードを記憶し、管理するうえでより煩わしくなる。したがって、生体的特徴が、前述の欠点を解決するうえで、個人に関するものであるが便利な手法として想定されている。しかし、前述の手法の多くは、欠点を有する。
【0003】
声紋。この手法はまだ完全な信頼度を有するものでないが、基本的には良い選択肢であり得る。概ね、適切な多くの装置に存在しているマイクロフォンを利用するものであるからである。更に、音声は、あらゆる場合において、コミュニケーションの、自然なモーダリティである。しかし、ユーザが検証のフレーズを店舗のチェックアウトの場所にて大声で話すのは厄介であり得るか、又は一部の装置にはなおマイクロフォンがないことがあり得る(そうした装置の例として、例えば、リモコンがあり得る)。
【0004】
指紋。この手法は十分セキュアであるとみなされるが、更なるハードウェアを必要とする。更に、装置上でずっと大きな量の記憶空間を必要とする。
【0005】
虹彩認証、顔認識等。 前述の高度な生体ユーザ検証手法は、専用のハードウェアを更に必要とするか、かつ/又は計算資源の点で非常に費用がかかる。
【0006】
ディジタル化手書き署名。 支払アプリケーションの場合、これは良い選択肢であり得る。手書き署名を記録するタッチ・センシティブ・ディスプレイは又、多くの装置において利用可能である。例えば、米国特許第6539101号明細書には、埋め込まれた生体的特徴を備えたペン/スタイラス(例えば、指紋スキャナ)が記載されている。この情報を次いで、手書きベースのユーザ認証と組み合わせてセキュリティを向上させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、前述の課題を解決する装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これは、ユーザの識別情報を検証し、それに基づいて、ユーザ特有のデータ又は動作へのアクセスを制御する方法によって得られる。この方法は、識別鍵を受信することによって上記識別情報を検証し、予め記憶された参照識別鍵との比較に基づいて、上記ユーザ特有のデータ又は動作へのアクセスが制御され、上記識別鍵は、
ジェスチャを行うためにユーザが手を用いる際のユーザの手の軌跡を記録することによってジェスチャを視覚的に記録する工程と、
視覚的に記録されたジェスチャからジェスチャ特性を抽出する工程と、
ジェスチャ特性を備える識別鍵を、参照ジェスチャ特性を備える予め記憶された参照識別鍵と比較することによって検証を行う工程とによって得られる。
【0009】
虹彩認証や顔認識のような「静的」手法に対するジェスチャ署名の最も大きな利点は、信頼度である。ジェスチャ署名に内在する動的データは、検証の信頼度を大きく向上させる。
【0010】
セキュリティ、信頼度、利便性、及び仕様表(bill of material)のカテゴリに分けた更なる利点には以下のものがある。
【0011】
セキュリティ:個人パターンを個人の動的な移動と組み合わせることにより、最高レベルのセキュリティを技術的に達成することが可能である。
【0012】
信頼度:細部を記録する必要はないが、むしろ、粗い動きのみを記録する必要があり、ジェスチャ署名は、幾分劣悪な状態(照明状態、雑音)においても高信頼度で獲得することが可能である。
【0013】
利便性:ジェスチャは、距離を隔てて、又は、最も一般的であり、かつ普及しているハードウェアを備えた個人向ハンドヘルド型装置によって(すなわち、ビデオによって)記録することが可能である。
【0014】
仕様表:移動の検出は、特定の細部の高精度の記録にあまり依存するものでない。よって、単純で、かつ費用がかからない記録機器が処理を行うことが可能である。
【0015】
一実施例では、ビデオ記録手段はワンド内に配置され、ワンドは、ユーザがジェスチャを行う際にユーザの手で把持され、手の軌跡は、ビデオ記録手段によって記録されたビデオ信号から得られる。UI(ユーザ・インタフェース)ワンドは、装置との、後ろにそった状態での(lean-back)、かつ距離を隔てた相互作用を行うために一般に普及する商品として有望視されている。よって、顧客が仮想ショッピング・カートとして既に用いている場合にチェックアウト時の検証の課題についてもUIワンドを保ち続けるほうがより高速でかつ好都合である。しかし、ジェスチャ署名は、リビングルームのシナリオ(個人が娯楽機器を制御し、後ろにそった状態でリラックスしたムードでコンテンツを選択し、ある時点でこれを検証する)において、手書き署名よりも確実にずっと便利である。これには特に、(インタアクティブな)テレビを介したホーム・ショッピングがある。
【0016】
一実施例では、ワンドは、登録ユーザのみがワンドを有効に用いることが可能であることを確実にする保護システムを備える。これにより、ワンドは登録ユーザによってのみ用いることが可能であり、ワンドの特徴は、ユーザのジェスチャを一意に識別するのに更に用いることが可能である。
【0017】
ジェスチャ署名をワンドの一意の電子IDと組み合わせることによって、なお更にセキュリティが確実に向上するようにすることが可能である。検証は特定のワンドによってのみ有効であるため、認可されていない個人によるワンドの不正使用はほぼ不可能にされる。ハッカーによる低レベルのディジタル個人IDデータの更なる不正使用は、ワンドが、取引の具体的明細を備える特定の署名それぞれを暗号によってサインする場合、ほぼ不可能にされる。これは、日時を備え得るが、施すアプリケーションと、トラザクション・サーバと、特に、この特定のトランザクション上のワンドとの間で交換されるデータも備え得る。これによって、他のトランザクションに、送信されたディジタル検証データを用いることがなくなる。
【0018】
一実施例では、ビデオ記録手段が、ジェスチャ中に手を視覚的に記録するためにユーザの手に向けて指し示して、ユーザの周りに配置され、ジェスチャの軌跡が、記録されたジェスチャから抽出される。これにより、ユーザは特殊なツールを何ら持ち運ぶ必要がなく、これは、ユーザの環境(例えば、記録手段を配置させなければならない記録手段)にある。これにより、ジェスチャをユーザ署名としてユーザが用い始めるうえで、費用がより低くなる。
【0019】
本発明は、上記方法を処理装置に実行させる命令を記憶させたコンピュータ判読可能媒体に更に関する。
【0020】
本発明は、ユーザの識別情報を検証し、それに基づいて、ユーザ特有のデータ又は動作へのアクセスを制御する検証システムに更に関する。この検証システムは、識別鍵を受信することによって上記識別情報を検証し、予め記憶された参照識別鍵との比較に基づいて、上記ユーザ特有のデータ又は動作へのアクセスが制御され、上記検証システムは、
ジェスチャを行うためにユーザが手を用いる際のユーザの手の軌跡を記録することによってジェスチャを視覚的に記録するビデオ記録手段と、
視覚的に記録されたジェスチャからジェスチャ特性を抽出する処理手段と、
ジェスチャ特性を備える識別鍵を、参照ジェスチャ特性を備える予め記憶された参照識別鍵と比較することによって検証を行う処理手段とを備える。
【0021】
一実施例では、システムは、
ビデオ記録手段を備えるワンドであって、ユーザがジェスチャを行う際にユーザの手で把持されるよう形成されるワンドと、
ビデオ記録手段によって記録されたビデオから手の軌跡を得る処理手段とを更に備える。
【0022】
一実施例では、システムは、
ユーザがジェスチャを行う際にユーザの手を視覚的に記録するためにユーザの周りに配置させるよう形成されたビデオ記録手段と、
ビデオ記録手段によって記録されたビデオから手の軌跡を得る処理手段とを更に備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例を説明する。
【実施例】
【0024】
図1には、ジェスチャ識別を用いてユーザの識別情報を検証する方法を示す。ユーザは101に示し、103では、方法を行うコンピュータを示す。ユーザ・ジェスチャを用いてユーザ101の識別情報を検証する例を表す、まず、工程105で、検証が始まる。これは、ビデオ記録手段の起動によってジェスチャの視覚的な記録を起動させることによって行われる。次に、工程107で、ビデオ記録手段はユーザ101によって行われるジェスチャを記録する。ジェスチャは、ボックス109に示すユーザの手によって行われる。ジェスチャが終わった時点が分かるためには、これは、例えば、特定のジェスチャによって、又は、コンピュータと通信するハードウェア(例えば、リモコン)を介して信号をコンピュータ103に送信することによって通知することが可能である。工程111では、ジェスチャ特性が、視覚的に記録されたジェスチャから抽出される(E_GC)。これは、例えば、画像認識システムが、記録されたビデオにおいて特定の特性を探すことによって行うことが可能である。次に、工程113で、ジェスチャ特性は、コンピュータ103のメモリに予め記憶された参照ジェスチャ特性(R_GC)115と比較される(CMP)。工程117では、抽出されたジェスチャ特性が、予め記憶されたジェスチャ特性に等しいか否かが判定される。ジェスチャが等しいか、又は場合によっては、かなりの類似性を有しているに過ぎない場合、工程121で、ユーザの識別情報は、OKであるものとして検証され、ユーザは次いで、特定の動作を行うことが可能になり、かつ/又は、ユーザ特有データを(例えば、データを読み取るか、又は修正することによって)アクセスすることが可能になる。ジェスチャが等しくないか、又は場合によっては、かなりの類似性を有している場合、工程119で、ユーザの識別情報は、OKでなく(ID!OK)、ユーザは、特定の動作を行うことが可能でなく、かつ/又は、ユーザ特有データを(例えば、データを読み取るか、又は修正することによって)アクセスすることが可能でない。
【0025】
ジェスチャの未処理データを記録するうえで一般的な2つのアプローチ(それぞれ、外部ジェスチャ・レコーダ及びハンドヘルド型ジェスチャ・レコーダとして呼ばれている)を、以下に説明する。
【0026】
外部ジェスチャ・レコーダは固定センサを有する。ユーザの手の軌跡を得るために、例えば、ユーザの周りに配置されたビデオ記録手段から得られる外部ビデオ信号又はいくつかの外部ビデオ信号からのポインティング(pointing)情報を得ようとする公知のシステムがいくつか存在している。手話情報をビデオ信号から得るための同様なシステムが存在している。前述のシステムは全て、基礎をなす包括的な動きを除去するためにジェスチャの個々の実行から、できる限り多く抽出することが不可欠である。手話システムの場合、個人のばらつきは、ジェスチャを分類する作業において、どちらかと言えば、障害とみなされる。本発明におけるシステムでは、別の目標を達成しなければならない。未処理データは、「認識」に最適であり得るほども圧縮されるものでない。外部ビデオ記録手段を有することの利点は、外部ビデオ記録手段が、更なる顔認識データを更に供給することが可能であることである。更なる顔認識データは、ジェスチャに基づいた個人検証とともに1つの複合識別システムに合成することができる。
【0027】
外部ジェスチャ・レコーダの例は図2に示す。この例では、カメラ201は、ユーザの手203を指し示し、ユーザによって行われるジェスチャを記録する。カメラはコンピュータと通信するよう接続することが可能である。コンピュータは、記録されたジェスチャの何れかの更なる処理を行うよう形成される。ジェスチャ207をビデオ信号として記録した後、ジェスチャ特性が、記録されたビデオ信号から抽出される(209(E_GC))ものとしてこの工程を示している。1つ又は複数のカメラを、例えば、ジェスチャ特性を抽出することができるべき位置に基づいて用いることが可能である。
【0028】
ハンドヘルド型システムは、装置の動きを記録するための内蔵センサを有する。既知のシステムには、例えば、バーチャル・リアリティ・システムにおいて用いるグローブ又は3Dマウスがある。しかし、なお、包括的なジェスチャの認識と比較すると、本発明のタスクは異なる。
【0029】
本発明によれば、図3に示すUIワンド301を用いることが可能である。ワンド301は、一方の端部においてカメラ303を、かつ、他方の端部においてハンドル305を備える。図では、ワンドは、ボタン307を更に備える。ワンドは、例えば、ジェスチャの最初又は、あるいは、その後はジェスチャ特性を抽出することが可能な、ジェスチャの最後を示すよう起動させることが可能である。ワンドは、例えば、コンピュータ205の機能をそのハウジング内に備えることが可能であるか、又は、例えば、検出ジェスチャ・データを外部コンピュータに無線伝送するよう形成することが可能である。UIワンドをその内蔵ビデオ・カメラとともに用いる場合、ジェスチャ特性抽出工程は、未処理ビデオ画像における移動要素の検出を必要とする。オブジェクト・トラッキング・アルゴリズムを適合させることによって、カメラの移動を(少なくとも2次元投影において)再構成することが可能である。このデータはその場合、検証用入力データとしての役目を担うことになる。システムをその上で構築する内蔵センサはいくつか存在し得る。3Dジェスチャをトラッキングするための既存システムは通常、磁気による位置特定又は超音波による位置特定に基づいている。前述のシステムをビデオ・ベースの動き分析と組み合わせることによって、特定のアプリケーションのシステム性能を向上させることが可能である。ワンドの動きについての未処理情報は、検証エンジン(例えば、手書きに基づいたユーザ検証に用いるものと同様である)に供給することが可能である。必要な修正には、基礎をなす分類モデルを、入力データの、増加された/変化に富む、次元の数に適合させることがあるに過ぎない。
【0030】
図4には、図3に示すUIワンド301を用いてジェスチャを記録する第2の方法を示す。ユーザはUIワンド301を手401で把持しながらジェスチャを行う。ジェスチャ・データはコンピュータ403に送信される。コンピュータは、記録されたジェスチャの更なる処理を行うよう形成される。この処理は、工程405においてジェスチャをビデオ信号として記録した後、ジェスチャ特性が、記録されたビデオ信号から工程407(E_GC)において抽出されることであり得る。
【0031】
ジェスチャの署名が実世界においても仮想でも家庭用娯楽機器やショッピングなどの他の関連動作と非常に自然に溶け込むUIワンドは非常によい例である。
【0032】
UIワンドは、家庭用娯楽機器の制御用ユーザ・インタフェース装置であり得る。メニュー、及び装置の機能(ボタンなど)を単に指し示すことによって、機能を選択し、特定のタスクを行うことが容易である。更なるジェスチャも用いて、更なる情報を供給する(例えば、スピーカを指し示して、次いで、音量を上げるよう時計回りに円を描く)ユーザは、ペイパーユース(使用量に応じた課金方式)のコンテンツ、又は年齢制限のあるコンテンツにアクセスしたい場合にはいつでも、何らかの種類の識別情報を提供しなければならない。今日のシステムが、PINコードを入力しなければならないこと以外にあまり提供しないことに加えて、ユーザの確たる識別(すなわち、検証)は、本願提案のジェスチャ署名によっても達成することが可能である。ユーザは、何らかの種類の個人的シンボルを「空中に」書くだけでよい。次いで、この個人的シンボルは適宜、処理されることになる。
【0033】
店舗では、顧客はUIワンドを仮想ショッピング・カートとして用いる。店舗の通路を通り抜ける際に、顧客は所望の品物を指し示し、ジェスチャによって数を示し、更に進むだけでよい。チェックアウト時には、顧客は、「ショッピング・カートに入れた」品物を専用ディスプレイで再確認し、これに土壇場の調整を行い、支払いを行うことが可能である。署名としての個人ジェスチャを行うことによって、セキュアであるが、非常に便利なやり方で取引が完了する。
【0034】
前述のジェスチャは、2次元及び3次元であり得る。一般に、ユーザは3次元空間でジェスチャ軌跡を描く。ジェスチャ軌跡は、ジェスチャ・データが記録される2次元に投影し得る。あるいは、ジェスチャ軌跡の3次元全てが検出され、ジェスチャ・データは3次元全てに基づいている。
【0035】
なお、上記実施例は本発明を限定するよりも例証するものであり、特許請求の範囲記載の範囲から逸脱することなく別の多くの実施例を当業者が企図することができるであろう。特許請求の範囲では、括弧内にある参照符号は何れも、本特許請求の範囲を限定するものとして解釈されないものとする。「comprising」の語は、特許請求の範囲記載の構成要素又は工程以外の構成要素又は工程が存在することを排除するものでない。本発明は、別個のいくつかの構成要素を備えるハードウェアによって、かつ、適切にプログラムされるコンピュータによって実施することが可能である。いくつかの手段を列挙した装置クレームでは、これらの手段のいくつかを、同一のハードウェア・アイテムによって実施することが可能である。単に特定の方策が互いに別々の従属請求項に記載されていることは、こうした方策の組み合わせを利用することができないことを示すものでない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】ジェスチャ識別を用いてユーザの識別情報を検証する方法を示す図である。
【図2】ジェスチャを記録する第1の方法を示す図である。
【図3】ジェスチャの記録に用いる対象のUIワンドを示す図である。
【図4】ジェスチャを記録する第2の方法を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの識別情報を検証し、それに基づいて、ユーザ特有のデータ又は動作へのアクセスを制御する方法であって、該方法は、識別鍵を受信することによって前記識別情報を検証し、予め記憶された参照識別鍵との比較に基づいて、前記ユーザ特有のデータ又は動作へのアクセスが制御され、上記識別鍵は、
ジェスチャを行うためにユーザが手を用いる際のユーザの手の軌跡を記録することによってジェスチャを視覚的に記録する工程と、
前記視覚的に記録されたジェスチャからジェスチャ特性を抽出する工程と、
前記ジェスチャ特性を備える識別鍵を、参照ジェスチャ特性を備える予め記憶された参照識別鍵と比較することによって前記検証を行う工程とによって得られることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、ビデオ記録手段がワンド内に配置され、前記ワンドは、ユーザがジェスチャを行う際にユーザの手で把持され、前記手の軌跡は、前記ビデオ記録手段によって記録されたビデオ信号から得られることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法であって、前記ワンドは、登録ユーザのみが前記ワンドを有効に用いることが可能であることを確実にする保護システムを備えることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項4記載の方法であって、ビデオ記録手段が、ジェスチャ中に手を視覚的に記録するためにユーザの手に向けて指し示して、ユーザの周りに配置され、前記ジェスチャの軌跡が、前記記録されたジェスチャから抽出されることを特徴とする方法。
【請求項5】
コンピュータ記憶媒体であって、請求項1乃至4に記載の方法を処理装置に行わせる命令を記憶させたことを特徴とするコンピュータ記憶媒体。
【請求項6】
ユーザの識別情報を検証し、それに基づいて、ユーザ特有のデータ又は動作へのアクセスを制御する検証システムであって、識別鍵を受信することによって前記識別情報を検証し、予め記憶された参照識別鍵との比較に基づいて、前記ユーザ特有のデータ又は動作へのアクセスが制御され、前記検証システムは、
ジェスチャを行うためにユーザが手を用いる際のユーザの手の軌跡を記録することによってジェスチャを視覚的に記録するビデオ記録手段と、
前記視覚的に記録されたジェスチャからジェスチャ特性を抽出する処理手段と、
前記ジェスチャ特性を備える識別鍵を、参照ジェスチャ特性を備える予め記憶された参照識別鍵と比較することによって前記検証を行う処理手段とを備えることを特徴とする検証システム。
【請求項7】
請求項6記載の検証システムであって、
前記ビデオ記録手段を備えるワンドであって、ユーザが前記ジェスチャを行う際にユーザの手で把持されるよう形成されるワンドと、
該ワンドにおける前記ビデオ記録手段によって記録されたビデオから手の軌跡を得る処理手段とを更に備えることを特徴とする検証システム。
【請求項8】
請求項6記載の検証システムであって、
ユーザが前記ジェスチャを行う際にユーザの手を視覚的に記録するためにユーザの周りに配置させるよう形成されたビデオ記録手段と、
該ビデオ記録手段によって記録されたビデオから手の軌跡を得る処理手段とを更に備えることを特徴とする検証システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−505383(P2008−505383A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518779(P2007−518779)
【出願日】平成17年6月27日(2005.6.27)
【国際出願番号】PCT/IB2005/052118
【国際公開番号】WO2006/003599
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】