説明

先進の複圧ワークピース加工

ワークピース加工は、プロセスチャンバ(32)と協動してトランスファチャンバ(12)を使用する。ワークピース(30)は、予熱圧力で処理温度に加熱され、その後で、予熱圧力未満である処理圧力でプラズマに暴露される。プロセスチャンバ圧力は予熱圧力を超えないが、非常に急速な圧力増大を、処理圧力から予熱圧力に移行する際にプロセスチャンバ内で誘発することができる。トランスファチャンバ圧力は、処理圧力、予熱圧力で維持する、またはプロセスチャンバを予熱圧力にバックフィルするために選択圧力に上昇させることができる。バックフィル構成(54)は、プロセスチャンバ内で急速圧力増大を選択的に誘発することができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、1つまたは複数のワークピースを加工する分野に関し、より詳細には、複数の圧力を使用することによって、ワークピースに対して手順全体を実施するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2003年1月6日に出願された米国特許仮出願第60/534,495号明細書から優先権を主張し、その全体でそれを参照により本明細書に組み込む。
【0003】
たとえば半導体ウェハなど、ワークピースの加工は、プロセス全体内の異なる点で異なる圧力を使用して実行するのが、しばしば最善である。そのような複圧(multi−pressure)プロセスの一例が米国特許に述べられている(特許文献1参照)(以下’932特許)。具体的には、’932特許の第2欄で、大気−真空−大気(AVA)加工として知られる7ステップの従来技術プロセスが述べられている。このプロセスでは、ウェハがプロセスチャンバ内で所望のプロセス温度に加熱され、次いでプロセスチャンバが所望のプロセス圧力に減圧され、ウェハがプラズマにかけられ、チャンバが大気圧に戻され、ウェハが別のウェハと交換される。そのようなプロセスは、たとえば、フォトレジストをウェハから除去する際に有用である。
【0004】
’932特許は、ガス圧力が増大するにつれて伝熱効率が増大する周知の原理を利用するものである。’932特許は、従来技術のAVAシステムにおいて使用可能であるスループットよりウェハスループットを向上させようと試みて、加工チャンバ圧力をロード/アンロード圧力から減少させた後で、加工チャンバ内でウェハが加熱される中間圧力を使用する。ロード/アンロード圧力は、大気圧であることは必要とされないが、その中間圧力より高い。この点では、本発明の教示および理解に鑑みて、’932特許は、システムスループットのさらなる改善を制限するように働く制約および問題を課すと考えられる。
【0005】
他の従来技術が、トランスファチャンバの使用と共に、中間圧力で加熱を実行することを認識していることに留意されたい。具体的には、処理物体が、トランスファチャンバとプロセスチャンバの間で、中間圧力またはプロセス圧力で移転されていた。本明細書では、これらの従来技術のシステムのプロセスチャンバ内の必要とされる圧力変化は、下記の適切な点でさらに論じるように、システムスループットに対して著しい制限を課すことが理解されている。
【0006】
【特許文献1】米国特許第6409932号明細書
【特許文献2】米国特許第6315512号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述の制約および問題を除去し、一方、さらなる利点を提供するものと考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
少なくとも1つのワークピースを加工するためのシステムでは、装置と方法について述べられている。本システムは、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを含み、その結果、トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および加工チャンバ内の加工チャンバ圧力は、それぞれ変わる可能性があり、ワークピースは、トランスファチャンバと加工チャンバの間で移動させることができる。本システムは、少なくともプラズマ処理プロセス中に、所与の流量で、プロセスガスを加工チャンバに送るための、また、プロセスガスを最大流量で送ることが可能なプロセスガス調節構成をさらに含む。
【0009】
本発明の一態様では、トランスファチャンバ圧力と加工チャンバ圧力は、ワークピースがプラズマ処理プロセスにかけられる処理圧力に等化される。ワークピースは、トランスファチャンバから加工チャンバに、処理圧力で移転される。ワークピースは、トランスファチャンバ圧力を上昇させることなしに、加工チャンバに対する入力速度全体を最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することに少なくとも一部には起因する圧力上昇速度で、加工チャンバ圧力を予熱圧力に上昇させることと協動して、処理温度に予熱される。加工チャンバ圧力は、処理圧力に低減される。ワークピースは、少なくともおおよそには処理圧力で、また処理温度で、プラズマ処理プロセスに暴露される。
【0010】
本発明の他の態様では、トランスファチャンバ圧力と加工チャンバ圧力は、ワークピースが処理温度に加熱される予熱圧力に等化される。トランスファチャンバ圧力と加工チャンバ圧力とを等化することと協動して、ワークピースがトランスファチャンバから加工チャンバに移転される。ワークピースは、加工チャンバ内で、予熱圧力で処理温度に予熱される。加工チャンバ圧力は処理圧力に低減され、一方、トランスファチャンバは、少なくともおおよそには予熱圧力のままとなる。ワークピースは、少なくともおおよそには処理圧力で、また処理温度で、プラズマ処理プロセスに暴露される。次いで、加工チャンバ圧力は、予熱圧力でワークピースをトランスファチャンバに移転するために、トランスファチャンバ圧力を上昇させることなしに、加工チャンバに対する入力速度全体を最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することに少なくとも一部には起因する圧力上昇速度で、予熱圧力に上昇させる。
【0011】
ある実施においては、加工チャンバを処理圧力から予熱圧力に選択的にバックフィルする際に使用するために、バックフィルリザーバ構成が、加工チャンバと選択的に圧力連通するように構成される。
【0012】
本発明の他の態様では、トランスファチャンバ圧力は、プロセスチャンバから圧力隔離されて、ワークピースが少なくともおおよそには処理温度に加熱される予熱圧力より大きい選択圧力値に変更される。最初に加工チャンバが、少なくともおおよそには、予熱圧力より低い処理圧力にある状態で、トランスファチャンバと加工チャンバの間で圧力が等化され、その結果、選択圧力により、少なくともおおよそには予熱圧力にプロセスチャンバがバックフィルされる。圧力を予熱圧力に等化することと協動して、トランスファチャンバから加工チャンバにワークピースが移動される。ワークピースは、加工チャンバ内で、予熱圧力で少なくともおおよそには処理温度に予熱される。加工チャンバ圧力は、トランスファチャンバ圧力から圧力隔離されて、処理圧力に低減される。ワークピースは、少なくともおおよそには処理圧力で、また処理温度で、プラズマ処理プロセスに暴露される。
【0013】
本発明の他の態様では、大気圧未満であるが処理圧力より大きい予熱圧力の値を使用して、またトランスファチャンバ圧力を上昇させることなしに、加工チャンバに対する入力速度全体を最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することに少なくとも一部には起因する圧力増大の速度を使用して、およそ予熱圧力以下の最大加工チャンバ圧力を生成するような方法で、少なくとも加工チャンバ圧力が操作され、トランスファチャンバと加工チャンバの間でワークピースが協動可能に移動され、それにより、ワークピースを処理温度に加熱するのを向上させる上で使用するためにワークピースが加工チャンバ内で予熱圧力に暴露され、またそれにより、少なくともおおよそには処理温度に到達した後で、ワークピースが、少なくともおおよそには、予熱圧力より低い処理圧力で、加工チャンバ内で処理プロセスにかけられる。
【0014】
本発明の続く態様では、複数のワークピースを加工するために、大気圧未満であるが処理圧力より大きい予熱圧力の値を使用して、およそ予熱圧力以下の最大加工チャンバ圧力を生成するような方法で、少なくとも加工チャンバ圧力が操作され、トランスファチャンバと加工チャンバの間で、ワークピースのうち第1のワークピースが移動され、それにより、第1のワークピースを処理温度に加熱する際に使用するために第1のワークピースが加工チャンバ内で予熱圧力に暴露され、またそれにより、少なくともおおよそには処理温度に到達した後で、第1のワークピースが、少なくともおおよそには、予熱圧力より低い処理圧力で、加工チャンバ内で処理プロセスにかけられる。ワークピースは、引き続きトランスファチャンバ圧力、加工チャンバ圧力を操作し、トランスファチャンバと加工チャンバの間で、ワークピースのうち後続のワークピースのそれぞれを協動可能に移動し、トランスファチャンバ圧力を上昇させることなしに、加工チャンバに対する入力速度全体を最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することによって処理される。1つの特徴では、複数のワークピースを同時に移転および加工することができる。
【0015】
本発明の他の態様では、トランスファチャンバと加工チャンバの間でワークピースが通過する隔離弁の使用と別々に、トランスファチャンバと加工チャンバの間で圧力等化を作り出す際に使用するために、それらの間で圧力連通を選択的に実現するためのバイパス構成について述べられている。1つの特徴では、加工チャンバが、選択された値より低い、またワークピースが処理温度に加熱される予熱圧力より低い処理圧力にある状態で、制御構成が、トランスファチャンバ圧力を、選択された値に上昇させる。したがって、ワークピースを加熱する際に後で使用するために加工チャンバ圧力と処理チャンバ圧力を少なくともおおよそには予熱圧力に等化させるような方法で、トランスファチャンバと加工チャンバの間で少なくともバイパス構成を開くことによって、加工チャンバがバックフィルされる。他の特徴では、バイパス構成は、隔離弁を使用することを必要とせずに、トランスファチャンバと加工チャンバの間で圧力等化する際に使用するために、それらの間で圧力連通を選択的に実現するように働く。
【0016】
他の実施においては、ワークピースを、加工チャンバ内で、予熱圧力で処理温度に予熱し、その後で、ワークピースを、加工チャンバ内において処理圧力で、また少なくともおおよそには処理温度でプラズマに暴露するマルチステップのプロセス全体に従って、少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、処理圧力は、予熱圧力未満であり、その結果、加工チャンバ圧力は、マルチステップのプロセス全体中の1つまたは複数の点で、処理圧力から少なくとも予熱圧力に上昇させなければならない。本システムは、少なくとも、ワークピースを所与の流量でプラズマに暴露している間、プロセスガスを加工チャンバに送るための、また、プロセスガスを最大流量で送ることが可能であるプロセスガス調節構成をさらに含み、加工チャンバに対する入力速度全体を最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を送ることによって、マルチステップのプロセス全体中のその1つまたは複数の点で、加工チャンバ圧力を処理圧力から少なくとも予熱圧力に上昇させる際に使用するために、ある構成が提供される。
【0017】
本発明は、下記で簡単に述べられている図面と共に以下の詳細な説明を参照することによって理解することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
下記の説明は、当業者が本発明を製作し使用することを可能にするように提供されており、また特許出願とその要件の文脈で提供されている。述べられている実施形態に対する様々な修正が、当業者には容易に明らかとなり、本明細書の一般的な原理は、他の実施形態に適用することができる。したがって、本発明は、示されている諸実施形態に限定されないものとし、本明細書に述べられている原理および特徴に適合する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0019】
図1Aは、本発明の一実施形態による、概して符号10によって示された半導体ワークピース加工システムの、立面における概略図である。システム10は、本発明を実施する際に有用である1つのシステムを表すが、本発明は、様々なシステムコンフィギュレーションと共に使用することができ、現在示されている実施態様は、限定するものとして意図されていないことを理解されたい。わかることになるように、本発明は、少なくとも適切な、選択的な別個の圧力変動能力を、少なくともその加工チャンバ内で有する任意のシステムを使用して実施することができる。当然ながら、トランスファチャンバと加工チャンバの間でワークピースを移転するための装備がなければならない。本システムは、本発明の実施に適合する、また、たとえば、1つまたは複数のワークピースカセットの使用、その加工チャンバ内での2重ワークピース加工位置、および1つまたは複数のロードロックを含めて、典型的には高スループットプラットフォームに関連する多数の代替の特徴に対処するように構成することができる。米国特許(特許文献2参照)は、そのような特徴が述べられている一例として働き、その全体で参照により本明細書に組み込まれる。当業者なら、そのような特徴を有するシステムを、本願の開示全体に鑑みて、本発明を実施する際に使用するために、容易に適合させることができると考えられる。可能であるときには、この開示全体にわたって、同様の符号が同様の項目に適用されていることに留意されたい。
【0020】
続いて図1Aを参照すると、システム10は、一部が示されているに過ぎないが、ロボット14が中に位置決めされたトランスファチャンバ12を含む。ロボット14は、アーム18と、アーム18によって移動されるエンドエフェクタ(パドル)20とを含む。本例では、システム10について、(厚さが大幅に誇張されている)フォトレジスト層またはパターン22を半導体ワークピース30から除去するという状況において述べることになるが、それだけには限らないが化学気相堆積、原子層堆積、プラズマエッチの様々な実施態様を含めて、ワークピースが異なるプロセス点で異なる圧力にかけられる他のプロセスの応用例において容易に有用となることを、当業者なら理解するであろう。したがって、本例では、プラズマ加工チャンバ32が、たとえば誘導結合プラズマ(ICP)源などプラズマ源34を有して設けられる。プラズマ源34は、フォトレジスト除去において使用するのに適したプラズマ36を生成するために使用される。他の好適なプラズマ源には、それだけには限らないが、マイクロ波源、表面波プラズマ源、ECRプラズマ源、容量結合(平行平板)プラズマ源が含まれる。「加工チャンバ」または「プロセスチャンバ」という用語は、ワークピースを、たとえばプラズマ源など処理源と共に収容するための構成を指すことができることに留意されたい。
【0021】
プラズマチャンバ34を使用し、例示的なプロセスウィンドウ内、たとえば、
プロセス圧力:0.2から20トル(約1トルが有用なものとして判明している)
プラズマRF電力(ワークピース当たり):500から5,000W(約3,000Wが有用なものとして判明している)
プロセスガス:以下のガスのいくつかの組合せ、またはすべて
・O流:1,000〜20,000(5,000〜10,000sccmが有用なものとして判明している)
・Ar、He、N流:別々の、または組み合わされた50〜5000sccm(500sccmが有用なものとして判明している)
・H、D、HD流:別々の、または組み合わされた1,000〜20,000sccm(約10,000sccmが有用なものとして判明している)
・フォーミングガス(4〜10%H−残部N):1,000〜15,000sccm(約10,000sccmが有用なものとして判明している)
・炭化水素ガス(低分子量):CH、C、C、C、C10など−流量1,000〜10,000sccm(約5,000sccmの流れを有するCHが有用なものとして判明している)
・ハロカーボン含有ガス:CF、C、C、C、c−C、CHF、CH、CHF、CHF、C、ClCF、ClCFなど−約300sccm未満の流れ
・HF流:約300sccm未満
・NO流:50〜5000sccm
・NH流:50〜5000sccm
などでプラズマを実施することができる。
【0022】
フォトレジストのドライプロセス除去では、フォトレジストの除去速度は、プラズマ暴露中のワークピースの温度が高まるにつれて増大することが知られている。たとえば、ワークピースを約150℃から350℃に広がる範囲内の温度に加熱することが、より高いワークピーススループットに到達するために企図されている。
【0023】
図1Aの説明に進めば、ワークピース30は、サセプタ38上で支持される。サセプタは、ワークピースを所望の温度に加熱する際に有用である。サセプタの温度を上昇させることにおける制約のため、プロセスサイクル全体にわたって、固定された温度でサセプタを維持することが実際的であることが判明している。別法として、サセプタは、プロセスサイクルの前に少なくとも予熱する(preheat)ことができる。サセプタは、90℃と400℃の間の温度で維持する、またはその温度に予熱することができる。約300℃が有用なものとして判明しているが、プラズマ暴露および/または材料/デバイス熱的制約に起因して、追加の加熱に対処するために、より低い値を使用することができる。たとえば好適なプラテンなど、サセプタの任意の好適な形態を使用することができる。リフトピン50は、ワークピース30を移動するためにロボット14と協動して使用され、それによって、リフトピンは、必要に応じてワークピースをエンドエフェクタ20およびサセプタ38の上方で位置決めする、また移動する(図示せず)ために使用される。リフトピンは、収縮された位置で示され、エンドエフェクタ20は、トランスファチャンバ12内に引き込まれて示され、その結果、ワークピース30は、サセプタ38上で支持される。貫通路42がトランスファチャンバ12と加工チャンバ32の間で画定され、その結果、ロボット14は、それを介してワークピースを移転することができる。たとえば真空隔離仕切り弁またはスリット弁など隔離弁44を使用し、(たとえば、2つのチャンバ間で等化のために圧力連通を実現する場合)通路42を完全または部分的に、選択的に閉じる。本例では、弁44は、その軸に右折を有する矢印45によって示される方向で、複合運動を使用して開かれる。排気ポート46は、適切なコンフィギュレーションと協動して、プロセスチャンバ内で真空を作り出す際に使用される。排気ガス48は、矢印によって示されている方向で流れる。
【0024】
プラズマチャンバまたはモジュール34は、プロセスガス入力52およびバックフィル構成54から入力を受け取るガスディフューザ50を含む。後者は、バックフィル入力56部でディフューザ50に入力を送る。諸入力52は、2重入力ディフューザ50に対する必要を回避するために単一のガス入力を共用するように、「T字」コンフィギュレーションで互いに接続することができる。「バックフィル」という用語は、最初からより高かった圧力と連通した結果として、より低い圧力をより高い圧力にすることについて述べるために使用される。ディフューザは、プラズマ源34内で圧力を均一に分配するように、また、プラズマがガスディフューザ50、ならびにガス入口ライン52および56内に逆流する可能性を最小限に抑えるように設計されていることに留意されたい。プロセスガス58は、概して、プラズマ生成用に使用される混合ガスを含むが、ガスはまた、ワークピース30の温度急昇を向上させるために、プロセスガス入力52を介して導入することもできる。この点では、プロセスガスは、ワークピースをプラズマに実際に暴露している間、高精度でプロセスガスの入力を調節し、プラズマの特性を制御するために設けられるMFC(マスフローコントローラ)60によって調節される。MFCはそのような精密な制御を実現するが、流量は非常に小さい。さらに、このMFCなど諸デバイスは、典型的には非常に低い最大フロー値によって特徴付けられる。したがって、MFCだけに依拠することによって、流入に関連して著しい制限が課されることが理解される。バックフィル入力56は、バックフィル弁66に通じ、バックフィル弁66は、バックフィルバラストチャンバ68に接続される。バックフィル構成54の体積および動作に関連する詳細について、下記で述べる。さしあたりは、バックフィル入力56、弁66、バックフィルチャンバ68、および関連の配管すべてを、単独で、またはプロセスガス入力52と協動して、たとえば、低いプラズマ処理圧力から、より高いワークピース予熱圧力にかけて、加工チャンバ32内で急速圧力上昇を容易にするように構成すべきであることを指摘すれば十分である。バックフィルチャンバライン70は、バックフィル供給弁72からバックフィルチャンバ68に通じる。適切な供給ライン74が、バックフィル供給弁72の入力に接続される。バックフィルガス76は、矢印によって示されている。バックフィルチャンバ68内の圧力は、圧力センサ78を使用して監視される。このようにして、供給弁72の使用と協動してプロセスチャンババックフィルを開始する前に、バックフィルチャンバ内の指定された開始圧力を達成することができる。別法として、バックフィルチャンバ内の制御された圧力条件を確保するために、マスフローコントローラ(図示せず)を使用し、既知の時間にわたって、バックフィルチャンバ内へのガスを計量することができる。当業者なら、この開示全体に鑑みて、このバックフィル構成を容易に実施することができると考えられる。ガスディフューザ79は、プロセス均一性を向上させるために、プラズマチャンバ34と加工チャンバ32の間で位置決めされるが、そのガスディフューザは要件ではない。
【0025】
バックフィル構成54を単独で、またはプロセスガスMFC60と協動して使用して、15トル毎秒を超える加工チャンバ上昇速度を作り出すことができると考えられる。150トル毎秒以上の上昇速度すら実際的なものと考えられる。
【0026】
次に、概して符号80によって示される修正システム実施態様を図式的に示す図1Bに注意を向ける。システム80は、バックフィル構成54が必要とされず、単一の入力ガスディフューザ(図示せず)が使用されることを除いて、図1Aのシステム10に似ている。さらに、トランスファチャンバ12と加工チャンバ32の間で選択的に圧力連通を実現するために、圧力バイパス構成82が示されている。バイパス構成82は、配管84とバイパス弁86を含む。後者は、加工チャンバとトランスファチャンバの間で所望の圧力プロフィル等化を達成するために、任意の好適な方法で開くことができる。バイパス構成82の構成要素はすべて、2つのチャンバ間で、少なくとも15トル毎秒の速度で急速圧力等化を実施することを可能にするようにサイズ決めすることができる。150トル毎秒以上の速度は、実際的なものと考えられる。したがって、1トル未満から60トルにかけての移行は、低端の性能限界として、4秒未満で実行することができる。当然ながら、より短い移行時間が企図されており、同じ圧力変化について2秒未満がすでに実証されている。システム10および80の制御は、当業者によって、またこの開示全体を鑑みて、たとえば、本明細書で企図されている手順すべてを実施することを可能にするような方法でコンピュータ90と好適な圧力および/またはガス流制御センサとを使用して、容易に行うことができる。システム80における別の違いは、好適なガス供給に接続される入力94と、トランスファチャンバ12内に供給する出力96とを有するMFC92の装備にある。MFC92の目的について下記で述べる。トランスファチャンバ12内の圧力は、代替の方法で制御することができることに留意されたい。非限定的な例として、トランスファチャンバと圧力連通するガス流遮断弁または絞り弁のうち1つと共に、圧力センサを使用することができる。
【0027】
次に、図1Aと共に図2および図3に転じて、次にシステム10を使用することができる第1のモードについて述べる。図2は、概して符号100によって示されているこのモードの様々なステップを示す流れ図であり、一方、図3は、時間に対する加工チャンバ圧力およびワークピース温度のプロットである。図3のものを含む本明細書で述べられているプロットのすべてに関連して、特定の時間、圧力、温度の値が示されているが、そのような値は、決して限定するものとして意図されておらず、例示的な性格のものであることに留意されたい。図2ならびに下記で述べられている他の図は、プロセスチャンバを「PC」、トランスファチャンバを「TC」と呼ぶことができる。フォトレジストは、「PR」と呼ぶことができる。。図3では、第1のプロット101aは、時間に対するプロセスチャンバ32圧力を示し、第2のプロット101bは、時間に対するバックフィルチャンバ68圧力を示し、第3のプロット102は、時間に対するワークピース温度を示す。このモードでは、トランスファチャンバ12は、その上のワークピース30およびフォトレジスト22のプラズマ暴露用に使用されるほぼ同じ低圧で動作される。この圧力は、本明細書では処理圧力と呼ばれる可能性があり、図3でPとして示されている。処理圧力は、約0.01から10トルの範囲とすることができ、約1トルとすることができる。最初に、ワークピースがトランスファチャンバ12から加工チャンバ32に移動され、サセプタ38上で位置決めされる。そのために、まだ開かれていない場合、(矢印56によって示されるように)隔離/仕切り弁44が2つのチャンバ間で開かれる。隔離/仕切り弁が開かれることに関連して、(また上昇/伸長位置にない場合)リフトピン40がサセプタの上部表面の上方に延ばされる。また、隔離/仕切り弁が開かれることに関連して、ワークピースが、ロボットアーム18に取り付けられたエンドエフェクタ20によって支持されて、プロセスチャンバ内に挿入される。ワークピースが、リフトピンの上方で所望の位置に来た後で、エンドエフェクタがワークピースをリフトピン上に降ろす(エンドエフェクタに接続されたロボットアームのz軸制御)。ワークピースをリフトピンの頂部上に配置した後で、ロボットアームは、エンドエフェクタ20をプロセスチャンバから引き抜く。エンドエフェクタがプロセスチャンバから完全に引き抜かれることに時間的に関連して、隔離/仕切り弁44が閉じられる。前述の諸ステップは、ワークピースを処理位置に移動することを行う上で、当業者に熟知されているはずである。
【0028】
モード100のステップ103で初期ワークピース位置決めについて述べたので、ワークピースは、図1の場合のように、収縮するリフトピン40によってサセプタ38上に、その処理位置に降ろされる。ワークピース温度は、加熱の前に、時間tで約Tである(図3参照)。サセプタが約150℃と約350℃の間で加熱されて、サセプタはすでに暖まっているため、ワークピース温度は、加熱されたサセプタにワークピースが近接すると直ちにTから上昇を開始する。ワークピース温度上昇は、放射、ガス対流、伝導熱移動プロセスに貢献可能である。ワークピースがサセプタ上で静止することに関連して、プロセスチャンバ32、したがってプラズマチャンバ34内の圧力は、急速なワークピース加熱速度のために最適化することができるガスの追加によって、図3において、約25トルから250トルの範囲内にあるものとすることができる予熱圧力PにPから急速に上昇される。図3でPからPにかけて示されているものなど、非常に急速な圧力上昇は、時間tからtにかけての間隔内で、バックフィル構成54を使用することによって作り出すことができる。約60トルの予熱圧力が適切であること、またこの圧力で、より高い圧力から導出することができる改善された加熱速度からの大抵の利益が実現されることが企図されている。すなわち、圧力を60トルより著しく高く上昇させることは、追加の時間、ならびに後でその圧力を低減するための追加の時間を必要とし、それによってスループットを低下させる。プロセスチャンバ内での圧力のそのような急速な増大は、より高い圧力で貯蔵される加圧されたガスをバックフィルリザーバ68から解放するように、バックフィル弁66を開くことによって達成される。バックフィルリザーバは、典型的には、プロセスチャンバに近接していることに留意されたい。この点では、リザーバ68は、プロセス/プラズマチャンバ組合せを所望の圧力にするために、適切な体積のガスを適切な圧力で収容するようにサイズ決めされる。本明細書に述べられている実施形態すべてに関して、プロセスチャンバガス体積を最小限に抑えることは、達成することができる圧力上昇の速度を直接向上させるのに貢献する。
【0029】
急速圧力上昇を実行することができる少なくとも2つの方法がある。図3は、バックフィル圧力が、選択圧力値Psel(tでプロット101b参照)に先に上昇または設定されるバックフィル等化技法を示す。この圧力値は、一部には、2つのチャンバが、tでバックフィル弁66を開いた後で、tで予熱圧力Pに等しくなるようなバックフィルチャンバおよびプロセスチャンバの体積に基づいて選択される。すなわち、プロット101aおよび101bがtで合流する。バックフィル弁66は、等化の後で閉じられ、バックフィルチャンバ圧力(プロット101b)がほぼtからtにかけてPselに上昇される。Pselは、例示に好都合なように65トルとして示されているが、この値は、下記で述べるようにいくつかの方法で決定することができ、この値の使用は、限定するものとして意図されていないことを理解されたい。図3ではプロットされていないが図1Aに鑑みて容易に理解される代替の技法として、バックフィルチャンバ圧力は、バックフィルチャンバが常にPより高いままとなるように、Pselより著しく高い値に上昇させることができる。プロセスチャンバがPに到達したときバックフィルを打ち切るために、バックフィル弁66が閉じられる。すなわち、プロセスチャンバ圧力が予熱圧力に上昇した後で、バックフィル弁66が閉じられる。両技法の一部として、バックフィル弁66が閉じられた状態で供給弁72を開き、バックフィルリザーバ68を所望の圧力に補充することができる。チャンバ体積や流量を含む様々な要因に応じて、後者の代替の技法は、より急速な圧力上昇を作り出すことができる。しかし、両技法を使用して、加工スキーム全体における必要に応じて、プロセスチャンバ内の急速圧力増大を作り出すことができる。バックフィルチャンバ68を使用してプロセスチャンバ32内で圧力上昇を誘発することが望ましいとき、加工スキーム全体の状況において、これらの技法のどちらをいつでも使用することができることに留意されたい。実際の実施時には、約30トル/秒の流量が達成されている。約15トルから150トル/秒を超える圧力上昇速度が、有用であると考えられる。
【0030】
ステップ104では、ワークピース温度がサセプタ温度に到達した後で(しかし、典型的には、サセプタ温度よりわずかに低い)、プロセスチャンバ内の圧力が、フォトレジストプラズマエッチステップに必要とされる処理圧力に、迅速に低減される。図3は、圧力Pが時間tから時間tにかけて維持されることを示す。しかし、時間tでは、プロセスチャンバ圧力は、Pに戻り始めるように、急速に減少される。プラズマ暴露ステップのための処理圧力Pは、約0.01から10トルにかけて広がる圧力範囲内にあるものとすることができる。処理圧力は、tで到達される。また、ワークピース温度が、たとえばサセプタ温度よりわずかに低いことなど、サセプタ温度に到達した、またはサセプタ温度と何らかの所望の関係にあるとき、プロセスチャンバ32内でプラズマガス流開始が実行される。次いで、プラズマガス58は、ディフューザ50内に、またプラズマチャンバ34内に流れる。これは、たとえば、tとtの間の、またそれらを含む間隔の少なくとも一部分を含む時間範囲内で行われる可能性がある。温度値または圧力値に到達することで表して述べられているプロセスステップのトリガは、測定された値に応答するものとすることも、以前のシステム性能決定に基づく固定された時間を使用することも、あるいは両方の組合せを表すこともできることに留意されたい。
【0031】
ステップ106では、加工チャンバがプラズマエッチステップにとって所望の処理圧力に到達し、プラズマガス供給が導入されたことに関連して、プラズマチャンバ34に関連付けられたRF電源および整合ネットワーク(図示せず)がtでオンにされ、整合ネットワークは、安定プラズマが着火することになる点に同調するのを開始し、プラズマエッチプロセスが始まる。図3は、時間tで終わる10秒プラズマエッチを示す。ワークピース温度は、プラズマに継続して暴露されて、tからtにかけていくらか上昇することがわかる。プラズマに対する暴露に起因するワークピース温度上昇は、サセプタ38内に組み込まれた静電クランプ構成の使用によって最小限に抑えることができる。
【0032】
ステップ108で、tでプラズマエッチプロセスを打ち切ることに関連して、プロセスチャンバを通過する、プラズマ生成用に使用されたガスが停止される。プロセスチャンバおよびワークピーストランスファチャンバの圧力は、必要に応じて、処理圧力に等化させることができ、プロセスチャンバとトランスファチャンバの間で、隔離/仕切り弁44が開かれる。リフトピンが延ばされ、ワークピースは、サセプタの上部表面の上方に上昇される。
【0033】
ステップ110では、弁44が開かれ、リフトピン40が延ばされている間、エンドエフェクタ20をプロセスチャンバ内に延ばし、ワークピースをトランスファチャンバ12に移転して戻すことができる。
【0034】
次いで、ステップ112では、別のワークピースが処理チャンバ内に移転され、上述のようにプロセスが繰り返す。
【0035】
急速ワークピース加熱速度を達成するために使用される気体環境は、以下のガス、すなわち、Ar、He、H、D、HD、HF、O、N、NH、NO、低分子量炭化水素ガス(CH、C、C、C、C10など)、ハロカーボン含有ガス(CF、C、C、C、c−C、CHF、CH、CHF、CHF、C、ClCF、ClCFなど)のうち1つまたは複数からなる(正確な組合せおよび比率は、必要とされるワークピース加熱速度によって決まることになる)。特定の気体環境は、急速ワークピース加熱および/または冷却速度のために最適化することができる。この混合ガスは、本明細書では「予熱ガス(preheating gas)」と呼ばれる可能性がある。この加工スキームの1つの利益は、ワークピースを加工するために必要とされる時間を削減し、それによって、加工することができる時間当たりワークピース数を増大することである。予熱ガスの使用は、ワークピースの加熱に関連して図面に示されている時間間隔を短縮することが意図されており、下記で述べるように、冷却間隔を向上させるために使用することができることを理解されたい。
【0036】
次に、図1Aと共に図4および図5に転じて、次にシステム10を使用することができる第2のモードについて述べる。図4は、概して符号200によって示されているこのモードの様々なステップを示す流れ図であり、一方、図5は、時間に対する加工チャンバ圧力、バックフィルチャンバ圧力、ワークピース温度のプロットである。プロット202aは、時間に対するプロセスチャンバ32圧力を示し、プロット202bは、時間に対するバックフィルチャンバ68圧力を示し、プロット204は、時間に対するワークピース温度を示す。この第2のモードでは、トランスファチャンバ12は、圧力Pでのプラズマ暴露前に、ワークピース加熱中に加工チャンバ内で使用される、およそ予熱圧力Pで本質的に連続して動作される。すでに上述した第2のモードのいくつかの態様、たとえばエフェクタアーム20および隔離弁44と呼応するリフトピン40の使用などは、話を簡単にするために繰り返されない可能性がある。さらに、これらの構成要素は、ワークピースをトランスファチャンバと加工チャンバの間で移動するという所期の目的を依然として達成しながら、多数の修正された、しかし均等な方法で、また互いに調整された形で動作させることができることを理解されたい。本発明の文脈におけるリフトピン40の動作に関連する他の態様について、下記で述べる。
【0037】
最初に、ステップ206では、ワークピース30がトランスファチャンバ12から加工チャンバ32に移動され、ワークピースがサセプタ38上で位置決めされる。加工チャンバはすでに予熱圧力にあるため、ワークピースは、サセプタ38に近づけられ次いでサセプタ上に降ろされたとき、高められた加熱効果を受けることになる。したがって、ワークピース温度は、時間tでのTから時間tでのTに上昇する。
【0038】
ステップ208では、ワークピースが時間tで処理温度Tに到達することに関連して、圧力は、加工チャンバ32内で、Pから処理圧力Pに低減され、これは、本例では、tで達成される。前述の予熱混合ガスが使用される場合それは、便宜上、また、まだ述べられていない理由のために、トランスファチャンバ内でも加工チャンバ内でも使用することができる。そうでない場合には、これらのガスは、tからtにかけて、この時間間隔を短縮するような方法で温度上昇の速度を向上させるようにワークピースの予熱を達成するために、ディフューザ50を介して加工チャンバ内に適切に導入される。
【0039】
加工チャンバ32がPにある状態で、プロセスチャンバ内へのプラズマガスの導入およびプラズマ着火後、ステップ210で、プラズマ暴露がtで開始される。プラズマ暴露は、時間tにかけて継続する。次いで、プラズマガス導入が打ち切られる。
【0040】
ステップ212では、プロセスチャンバ圧力をPに上昇させることが行われ、これは、予熱混合ガスを使用して、またワークピースをサセプタ38から持ち上げて実行することができる。急速圧力増大は、図では、上述のようにバックフィル構成54を使用して達成することができる。PからPにかけての圧力上昇は、プロセスチャンバ圧力プロット202aにおいてtからtにかけて導入され、その結果、この時間全体にわたってバックフィルチャンバ圧力プロット202bが降下する。バックフィルチャンバ圧力のこの降下の後で、バックフィル弁66が閉じられた状態で、tの前でプロット202bによって示されているように、Pselまたはより高い所望の圧力をバックフィルチャンバ内で回復することができる。この場合も、バックフィルチャンバ圧力は、バックフィルチャンバが常にPより高いままとなるように、Pselより著しく高い値に上昇させることができる。この場合には、バックフィルチャンバ圧力プロット202bにおける主な違いは、高圧をPselより高く上昇させること、ならびに、PからPにかけてのより急勾配の、より線形の圧力上昇ならびにPselからPにかけてのより急勾配の、より線形の降下を提供することにある。さらに、tでは、プロット202aと202bが漸近的に合流せず、線形傾き関数(linear sloped functions)により密接に似ることになる。さらに、バックフィル構成は、予熱混合ガスを導入するために使用することができ、あるいは、所望の混合ガスを作り出すようにプロセスチャンバ内で他のガスと混合するためにカスタマイズすることができる。
【0041】
次いで、ワークピースは、ステップ214によって、加工チャンバ32からトランスファチャンバ12におよそ予熱圧力で移転される。ワークピースの冷却は、プラズマ暴露の後で、またトランスファチャンバへのその帰路中に、予熱圧力に暴露される結果として向上されることに留意されたい。ワークピースは、このようにして、トランスファチャンバ12を出る前に、少なくとも追加の30度と同温度だけ冷える可能性があると推定される。この冷却効果は、トランスファチャンバとプロセスチャンバのうち1つまたは両方の中で予熱混合ガスを使用して、さらに向上させることができる。したがって、「予熱」ガス圧力および混合ガスは、それぞれワークピースを加熱する際だけでなくワークピースを冷却する際に有利なものであると理解される。ワークピース冷却に関連して大きな柔軟度がもたらされることを理解されたい。予熱圧力の選択を介して、ワークピースが、トランスファチャンバ介して移動しそこから出るとき、所望の方法で冷えるように、ワークピースの冷却の速度をカスタマイズすることができる。さらに、冷却混合ガスの選択により、冷却パラメータをさらに大きくカスタマイズするための機会がもたらされる。
【0042】
トランスファチャンバ12と加工チャンバ32が予熱圧力にある状態で、別のワークピースをプロセスチャンバ内に移転し(ステップ216)、前述のシーケンスを繰り返すことができる。
【0043】
図5および図6を参照して、次に図1Bのシステム80を使用することができる第3のモードについて述べる。第3のモードでは、トランスファチャンバ12は、動作全体におけるある点で予熱圧力Pより高い、選択圧力値Pselに到達するように、プロセスチャンバ32から隔離されて加圧される。MFC92は、トランスファチャンバ圧力を選択圧力値に上昇させるために設けられる。プロセスチャンバに関連して、第3のモードの圧力プロフィルは、外観が第2のモードのものと、したがって図5のプロット202aおよび202bの外観と本質的に同一であることに留意されたい。すなわち、さらに述べるように、プロセスチャンバ圧力は、プロット202aによって表され、一方、トランスファチャンバ圧力は、プロット202bによって表される。図6は、概して符号300によって示される、第3のモードを構成する様々なステップを示す。この場合も、すでに上述した諸モードのいくつかの態様、たとえばエフェクタアーム20および隔離弁44と呼応するリフトピン40の使用などは、話を簡単にするために繰り返されない可能性がある。
【0044】
再び図1Bを参照すると、この第3のモードの精神は、プロセスチャンバとトランスファチャンバを少なくともおおよそには予熱圧力に等化させるようにプロセスチャンバ32をバックフィルするような方法で、選択圧力値をトランスファチャンバ内で使用することである。すなわち、プロセスチャンバ圧力は、処理圧力Pから予熱圧力Pに上昇し、一方、トランスファチャンバ12圧力は、選択圧力Pselから予熱圧力Pに降下する。図1Aのバックフィルチャンバ68を、上述のように、このようにして使用することができるため、トランスファチャンバに関連する選択圧力値の決定は、バックフィルチャンバ選択圧力の決定が上述のバックフィル技法において使用されるとき、それに等しく適用可能である。選択圧力についての適切な値は、予熱用に使用される圧力がプラズマ処理用に使用される圧力よりはるかに高い場合(すなわち、P>>P)、たとえば、
(1) Pseltc=Ptot
として書き表される、理想化されたガスについてのボイルの法則に基づいて、少なくとも有用な近似値に決定することができる。
【0045】
上式で、Pselは、決定すべき選択圧力値であり、Pは予熱圧力であり、Vtcは、トランスファチャンバの体積であり、Vtotは、トランスファチャンバとプロセスチャンバの組み合わされた体積である。たとえば1トルでは選択圧力値よりはるかに小さいため、加工チャンバ内の初期圧力(すなわち、処理圧力)からのどのようなコントリビューションも、話を簡単にするために無視されていることに留意されたい。当然ながら、選択圧力値は、当業者なら容易に決定し、かつ/または実験によって微調整することができる。
【0046】
例示的な値として、トランスファチャンバは、約65トルを潜在的な選択圧力として、約25から250トルの圧力で維持することができる。プロセスチャンバは、1トルを典型的な圧力として、0.01から10トルの範囲内にある、所望のプラズマプロセスに必要とされる処理圧力で維持される。それぞれの圧力の差は、たとえば、プロセスチャンバ内の圧力を急速加熱プロセス中に約60トルに上昇させるために、また、気体環境間の体積の比が、トランスファチャンバがプロセスチャンバの体積の約10倍となるようなものである場合に、トランスファチャンバの圧力を65トルに設定することができ、その結果、トランスファチャンバとプロセスチャンバの間の隔離/仕切り弁が開かれたとき、両チャンバ内の圧力が約60トルの圧力で等化するようなものである。当然ながら、両チャンバのそれぞれの気体環境間の比が異なり、またプロセスチャンバ内の急速ワークピース加熱サイクルが異なると、トランスファチャンバを異なる選択圧力で設定することが必要となる。トランスファチャンバのより高い選択圧力とより大きな気体環境の体積を使用し、ワークピースを急速加熱するために、プロセスチャンバ内の圧力を所望の予熱圧力に「急速に」上昇させる。当然ながら、この考察は、上述のバックフィル等化技法における図1のバックフィルチャンバ68の使用に対して、等しく適用可能である。
【0047】
図1Bおよび図5を参照すると、わかることになるように、ステップ304で、最初に、トランスファチャンバ12および加工チャンバ32は予熱圧力P1に等化されること、またワークピースが加工チャンバ内で処理位置にあると仮定されることになる。したがって、隔離弁44とバイパス弁86は共に閉じることができ、ワークピース30は、時間tでのTから時間tでの予熱温度Tに温まる。
【0048】
ステップ306に移動すると、バルブが閉じられた後で、処理チャンバ12が選択圧力Pselに戻される。この場合も、トランスファチャンバ圧力のプロットは、図5のバックフィルチャンバプロット202bの外観に似る可能性があることに留意されたい。これらのプロットは、バックフィルチャンバ体積およびトランスファチャンバ体積ならびに流量がほぼ同一である場合、少なくとも実際的に見て同一になると考えられるが、これは必要とされるものでなく、当業者なら、この開示全体を鑑みて、多数の修正を加えることができる。しかし、話を簡単にするために、図5のプロット202bは、経時的なトランスファチャンバ圧力の変動を表すと仮定されることになる。したがって、tの直後に始まって、またMFC92を使用して、トランスファチャンバ圧力は、Pselに上昇する。この再加圧は、後でプロセスチャンバを処理圧力から予熱圧力に上昇させることが必要となる前にトランスファチャンバが選択圧力値に到達する限り、任意の好適な速度で実行し、任意の好適な時間で開始することができることを理解されたい。
【0049】
ワークピースが処理温度に到達することに時間的に関連して、図5のプロット202aは、tでのPからtでのPへのプロセスチャンバ圧力の減少を示す(ステップ308)。圧力のこの減少は、本図には示されていないが図1Aの排気ポート46によって表すことができる適切なポート部で、真空引きに応答する排出によって達成される。
【0050】
加工チャンバ32がPに到達することに時間的に関連して、ステップ310で、上述のようにプラズマガスを導入し、プラズマを打ち付けて、フォトレジスト剥離を開始することができる。剥離間隔は、図5における時間tまで進む。
【0051】
ステップ312では、PR剥離間隔の打切りと、それに伴うプラズマガス流の打切りに時間的に関連して、処理圧力から予熱圧力へのプロセスチャンバ圧力プロット202aの急速増大を作り出すように、加工チャンバ32がトランスファチャンバ12からバックフィルされる。この圧力上昇は時間tで開始され、予熱圧力はtで達成される。プロセスチャンバ圧力プロット202aの圧力上昇は、それぞれtからtにかけて発生するPselからPへのトランスファチャンバ圧力プロット202bの降下に応答して作り出される。この圧力上昇の速度を達成するために、システム80は、バックフィル中に、比較的大きな、しかし短い持続時間のガス流に対処しなければならないことを理解されたい。図1Bのバイパス構造82は、このために特に構成される。すなわち、ポート、配管84、バイパス弁86は、すべてこの流量を協動可能に実現するようにサイズ決めされる。間の任意のバルブを含めて、パイプ長により、ガス流をせき止める可能性があるどのような狭窄も提示されないようにしながら、大口径の管を使用すべきである。当業者なら、この開示を手にして、ポーティングおよび配管の点で、バイパス構成を実施することが可能であると考えられる。当然ながら、流量の特定の値は、トランスファチャンバとプロセスチャンバの相対体積によって決まることになる。図1Aのバックフィルチャンバ構成を使用して使用可能なものに比較可能な、またはそれより大きな、プロセスチャンバ内の圧力上昇速度は、達成可能なものと考えられる。というのは、高コンダクタンス配管および構成要素を使用することができるからである。様々な図に示されているバイパス構成ポート位置ならびに真空引きポート位置は、概略的な性格のものであり、限定するものとして意図されていないことに留意されたい。さらに、バイパス構成は、任意選択として考えることができる。すなわち、隔離弁44を、企図されている流量に対処するように構成することができる。他の代替として、バイパス構成と隔離弁は、バックフィル流を分配するように、組み合わせて使用することができる。バックフィルステップ中、ならびに任意の他の高流量ステップ中の大流量の結果として、トランスファチャンバおよび/またはプロセスチャンバ内に存在する可能性がある粒子の導入および/または擾乱を回避することを考慮すべきであることに留意されたい。したがって、ポート位置、寸法、および/または向きは、これを念頭に置いて構成することができる。
【0052】
処理済みワークピースは、ステップ314で、プロセスチャンバ32から除去され、別のワークピースが、トランスファチャンバから、プロセスチャンバ32内の処理位置に移動される。
【0053】
代表的なシステム10および80を動作させることができるいくつかのモードについて述べた図1Aおよび図1Bを参照して、次に、リフトピン40の動作に関連する他の態様について述べる。予熱は、リフトピンが上がった、または下がった状態で、または好適な組合せで行うことができることを理解されたい。そのような組合せには、たとえば、(i)最初のピン上昇と、それに続くピン下降の組合せ、(ii)後続の加工ステップのためのピン上昇と、それに続くピン下降と、それに続くピン上昇の組合せ、(iii)後続の加工ステップのためのピン上昇と、それに続くピン上昇の組合せ、または(iv)後続の加工ステップのためのピン下降と、それに続くピン上昇と、それに続くピン下降の組合せが含まれる。したがって、リフトピンの使用に関連して、広範な柔軟性が企図されている。特定の選択は、所望のプロセス結果の要件によって決定することができる。異なる任意選択により、異なる所望のプロセス結果を達成するためにプロセスを最適化することができることになる。リフトピンを上昇させること(ワークピースを支持すること)により、圧力の急速変化中にワークピースがワークピース支持構造上で移動する(その位置を変える)ことができる機会を減少させることができることを理解されたい。当然ながら、ピン上昇/ピン下降の組合せは、単一のワークピースを加工するように設計されたプロセスチャンバ内に位置する単一のワークピースにも、または2つ以上のワークピースを並列および/または直列の組合せで加工するように設計されたプロセスチャンバにも当てはまる。
【0054】
次に、本発明に従って作り出された、概して符号400によって示されているシステムを示す図7に注意を向ける。システム400は、2重ワークピース加工ステーションを使用することを除いて、前述の諸システムに似ている。したがって、加工ステーションのうち第1のものに関連する項目符号には「a」が添えられており、一方、加工ステーションのうち第2のものに関連する項目符号には「b」が添えられている。加工ステーションaおよびbは、共用加工チャンバ32’内に位置し、その結果、両ワークピースは、同じ圧力環境に暴露される。したがって、システム10および80に関連して上記で提供された説明は、システムスループットを向上させるようにワークピースを対で加工することができることを除いて、システム400に対して、等しく適用可能であると考えられる。バイパス弁構成82もまた示されているが、バックフィル構成とバイパス構成を共に提供する要件はない。
【0055】
本発明について上記で詳しく述べたが、一連のワークピースの加工中、加工チャンバ内で、プロセスチャンバ圧力を予熱用に使用される圧力より高く上昇させることは決して必要とされないことを理解されたい。そのような要件は、システムスループットを減少させるように働くことになろう。したがって、プロセスチャンバ内での任意のより高い(予熱圧力より高い)圧力の使用は、完全に回避される。さらに、予熱圧力と処理圧力の間でプロセスチャンバ圧力を変更することは、圧力変化が増大するものか、それとも低下するものかにかかわらず、常に、非常に急速に達成することができる。具体的には、バックフィルリザーバ構成からのバックフィル手法、および/またはトランスファチャンバからのバックフィルを使用するバックフィル手法の使用は、プロセスチャンバ圧力を処理圧力から予熱圧力に上昇させる際に極めて有利である。予熱圧力での加熱と結合して、処理時間に応じて20〜50%程度のシステムスループットの増大が企図されている。さらに、バックフィルリザーバからの、またトランスファチャンバからのバックフィルは、それぞれのバックフィル源の直列使用または並列使用で、任意の所望の組合せで使用することができる。
【0056】
前述の’932特許は、前払いコストを最小限に抑えることが意図されているAVAシステムについて述べているが、本願は、AVAシステムの使用に優る多くの利点を提供すると考えられる。たとえば、各ワークピースが加工された後で、大気圧、または何らかのより高いロード/アンロード圧力に戻す必要をなくすることによって、システムスループットが向上される。本願は、ワークピース予熱圧力以下の圧力でワークピースをプロセスチャンバに、またそこから移転し、それによって、’932特許の手法によって必須とされるいくつかの圧力変化をなくする。さらに、本願は、ワークピースがトランスファチャンバに戻されるとき、上述の冷却カスタマイズを可能にする。
【0057】
従来技術は本明細書で明らかにされている理解を欠いており、それによって、加工チャンバ圧力上昇は、処理圧力から予熱圧力に移行したとき、常に、非常に急速な形で実行することができることが提出される。さらに、本願は、従来技術から欠けていることが提出されるような方法でのバックフィルの使用を含めて、プロセススキーム全体における圧力変化を実施することに関連して、明快かつ簡潔な手法を提供する。
【0058】
少なくとも以下の文言は、前述の説明によって使用可能になると考えられることを理解されたい。
【0059】
1.処理プロセスを使用して少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、前記ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、前記システムが、少なくともプラズマ処理プロセス中に、所与の流量で、プロセスガスを前記加工チャンバに送るための、また、前記プロセスガスを最大流量で送ることが可能なプロセスガス調節構成をさらに含み、
a)前記トランスファチャンバ圧力と前記加工チャンバ圧力を、ワークピースがプラズマ処理プロセスにかけられる処理圧力に等化すること、
b)前記ワークピースを、前記処理圧力で前記トランスファチャンバから前記加工チャンバに移転すること、
c)前記トランスファチャンバ圧力を上昇させることなしに、前記加工チャンバに対する入力速度全体を前記最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することに少なくとも一部には起因する圧力上昇速度で、前記加工チャンバ圧力を予熱圧力に上昇させることと協動して、前記ワークピースを処理温度に予熱すること、
d)前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力に低減すること、および、
e)前記ワークピースを、少なくともおおよそには前記処理圧力で、また前記処理温度で、前記プラズマ処理プロセスに暴露することを含むことを特徴とする方法。
【0060】
2.前記圧力上昇速度は、少なくとも15トル毎秒であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0061】
3.前記ワークピースはフォトレジスト層を支持し、前記予熱すること、および暴露することは、前記プラズマ処理プロセスを使用して前記フォトレジスト層を除去する際に協動することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0062】
4.前記プラズマ処理プロセスは、前記フォトレジスト層を、前記処理温度で前記基板から除去するためにカスタマイズされるプラズマを作り出すことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【0063】
5.前記ワークピースがサセプタによって支持され、前記ワークピースを予熱する際に使用するために前記サセプタを加熱することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0064】
6.加熱することは、前記サセプタを、少なくともおおよそには固定された温度に加熱することを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【0065】
7.前記処理圧力は、約0.01から10トルの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0066】
8.前記処理圧力は、約1トルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0067】
9.前記予熱圧力は、約25から250トルの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0068】
10.前記予熱圧力は、少なくとも約60トルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0069】
11.予熱することは、前記ワークピースの温度増大の速度を向上させるために、予熱混合ガスを前記加工チャンバ内に導入することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0070】
12.ヘリウムガスを前記予熱混合ガスの少なくとも一部分として使用することを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【0071】
13.前記追加のプロセスチャンバガス入力流を引き起こすことによって前記加工チャンバ内で圧力増大を選択的に作り出す際に使用するために前記加工チャンバと選択的に圧力連通するように、バックフィルリザーバ構成を構成することを含み、前記加工チャンバ圧力を上昇させることと協動して前記ワークピースを予熱することは、前記バックフィルリザーバ構成からの前記追加のプロセスチャンバガス入力流を使用して、前記加工チャンバを前記予熱圧力にバックフィルすることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0072】
14.バックフィルすることは、前記バックフィルリザーバ構成から前記加工チャンバ内に前記追加のプロセスチャンバガス入力流を導入するためにガスディフューザを使用することを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【0073】
15.前記プラズマ処理プロセスの一部として、前記プロセスガスを使用してプラズマを生成することを含み、さらに、前記ガスディフューザが、前記プロセスガスを前記加工チャンバ内に導入するために使用されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【0074】
16.前記バックフィルリザーバ構成が、バックフィルリザーバと、前記加工チャンバがバックフィルされる標的圧力より大きい圧力で、バックフィルガスをバックフィルリザーバ内で貯蔵することとを含むように構成されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【0075】
17.前記標的圧力が前記ワークピースの加熱中に使用するために前記予熱圧力として選択され、前記ワークピースの処理中に後で使用するために前記ワークピースを処理温度に加熱することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【0076】
18.前記加工チャンバが、選択された値より低い、また前記ワークピースが処理温度に加熱される予熱圧力より低い処理圧力にある状態で、前記バックフィルリザーバ内のバックフィル圧力を前記選択された値に上昇させ、その後で、バックフィルすることは、前記ワークピースの加熱速度を向上させる際に後で使用するために前記バックフィル圧力と前記処理チャンバ圧力を少なくともおおよそには前記予熱圧力に等化させるような方法で、前記バックフィルリザーバを前記加工チャンバと圧力連通させることを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【0077】
19.前記プロセスガス調節構成は、前記バックフィル中に、少なくともほぼ全くプロセスガスを送らないことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【0078】
20.前記加工チャンバ内の前記圧力上昇速度は、約15から150トル毎秒の範囲内にあることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【0079】
21.バックフィルすることは、前記加工チャンバ内の前記圧力上昇速度を約30トル毎秒で誘発することを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【0080】
22.ステップ(a)から(e)に従って、1対のワークピースを同時に処理することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0081】
23.ステップ(a)から(e)に従って、一連のワークピースを処理することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【0082】
24.少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、前記ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、前記システムが、少なくともプラズマ処理プロセス中に、所与の流量で、プロセスガスを前記加工チャンバに送るための、また、前記プロセスガスを最大流量で送ることが可能なプロセスガス調節構成をさらに含み、
少なくとも、前記加工チャンバ圧力を、前記ワークピースがプラズマ処理プロセスにかけられる処理圧力に低減するように前記加工チャンバ圧力を制御するための、また、前記トランスファチャンバ圧力を上昇させることなしに、前記加工チャンバに対する入力速度全体を前記最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することに少なくとも一部には起因する圧力上昇速度で、前記プロセスガス調節構成と協動して、前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力より高い予熱圧力に選択的に上昇させるための第1の構成と、
前記第1の構成を使用して、前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力から前記予熱圧力に上昇させることと協動して、また、前記トランスファチャンバ圧力が少なくともおおよそには前記処理圧力にあるままとなり、その結果、次いで前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力に低減し、前記ワークピースを、少なくともおおよそには前記処理圧力で、また処理温度で、前記プラズマ処理プロセスに暴露することができる状態で、前記ワークピースを前記処理温度に予熱するための、前記加工チャンバ内の第2の構成とを備えることを特徴とする装置。
【0083】
25.前記圧力上昇速度は、少なくとも15トル毎秒であることを特徴とする請求項24に記載の装置。
【0084】
26.前記処理圧力は、約0.01から10トルの範囲内にあることを特徴とする請求項24に記載の装置。
【0085】
27.前記処理圧力は、約1トルであることを特徴とする請求項24に記載の装置。
【0086】
28.前記予熱圧力は、約25から250トルの範囲内にあることを特徴とする請求項24に記載の装置。
【0087】
29.1対のワークピースを同時に処理するように構成されることを特徴とする請求項24に記載の装置。
【0088】
30.ステップ(a)から(e)に従って、一連のワークピースを処理することを含むことを特徴とする請求項24に記載の装置。
【0089】
31.前記第1の構成は、前記追加のプロセスチャンバガス入力流として、前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力から前記予熱圧力に選択的にバックフィルする際に使用するために、前記加工チャンバと選択的に圧力連通するためのバックフィルリザーバ構成を含むことを特徴とする請求項24に記載の装置。
【0090】
32.前記バックフィル構成は、前記追加のプロセスチャンバガス入力流を前記加工チャンバ内に導入するためのガスディフューザを含むことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【0091】
33.前記加工チャンバは、前記プラズマ処理プロセスの一部として、前記プロセスガスを使用してプラズマを生成するためのプラズマ発生器を含み、前記ガスディフューザが、前記プロセスガスを前記加工チャンバ内に導入するように構成されることを特徴とする請求項32に記載の装置。
【0092】
34.前記バックフィルリザーバ構成は、前記加工チャンバがバックフィルされる前記予熱圧力より大きいバックフィル圧力でバックフィルガスを貯蔵するためのバックフィルリザーバを含むことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【0093】
35.前記加工チャンバが、選択された値より低い、また前記ワークピースが処理温度に加熱される予熱圧力より低い処理圧力にある状態で、前記バックフィルリザーバ内の前記バックフィル圧力に、前記選択された値まで上昇させ、その後で、前記ワークピースの加熱速度を向上させる際に後で使用するために前記バックフィル圧力と前記処理チャンバ圧力を少なくともおおよそには前記予熱圧力に等化させるような方法で、前記バックフィルリザーバを前記加工チャンバと圧力連通させることによって前記加工チャンバをバックフィルさせるための制御構成を含むことを特徴とする請求項34に記載の装置。
【0094】
36.前記プロセスガス調節構成は、前記バックフィル中に、少なくともほぼ全くプロセスガスを送らないことを特徴とする請求項35に記載の装置。
【0095】
37.少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力をそれぞれ制御することができ、前記ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、前記システムが、少なくともプラズマ処理プロセス中に、所与の流量で、プロセスガスを前記加工チャンバに送るための、また、そうでない場合には、前記プロセスガスを最大流量で送ることが可能なプロセスガス調節構成をさらに含み、
大気圧未満である予熱圧力の値を使用して、また、前記トランスファチャンバ圧力を上昇させることなしに、前記加工チャンバに対する入力速度全体を前記最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することに少なくとも一部には起因する、処理圧力から前記予熱圧力への前記加工チャンバ内での圧力上昇の速度を使用して、およそ前記予熱圧力以下の最大加工チャンバ圧力を生成するような方法で、少なくとも前記加工チャンバ圧力を操作し、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で前記ワークピースを協動可能に移動し、それにより、前記ワークピースを処理温度に加熱する際に使用するために前記ワークピースが前記加工チャンバ内で前記予熱圧力に暴露され、またそれにより、少なくともおおよそには前記処理温度に到達した後で、前記ワークピースが、少なくともおおよそには、前記予熱圧力より低い前記処理圧力で、前記加工チャンバ内で処理プロセスにかけられることを含むことを特徴とする方法。
【0096】
38.前記圧力上昇速度は、少なくとも15トル毎秒であることを特徴とする請求項37に記載の方法。
【0097】
39.操作することは、前記トランスファチャンバ圧力を、少なくともおおよそには前記処理圧力で維持することを含むことを特徴とする請求項37に記載の方法。
【0098】
40.操作することは、前記トランスファチャンバ圧力を、少なくともおおよそには前記予熱圧力で維持することを含むことを特徴とする請求項37に記載の方法。
【0099】
41.少なくとも1つのワークピースを加工チャンバ内で、予熱圧力で処理温度に予熱し、その後で、前記ワークピースを前記加工チャンバ内において処理圧力で、また少なくともおおよそには前記処理温度でプラズマに暴露するマルチステップのプロセス全体に従って、前記ワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記処理圧力が前記予熱圧力未満であり、その結果、マルチステップのプロセス全体中の1つまたは複数の点で、前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力から少なくとも前記予熱圧力に上昇させなければならず、前記システムは、少なくとも前記ワークピースを所与の流量で前記プラズマに暴露している間、プロセスガスを前記加工チャンバに送るための、また、前記プロセスガスを最大流量で送ることが可能であるプロセスガス調節構成をさらに含み、あるコンフィギュレーションが前記システムの一部を形成し、
前記加工チャンバに対する入力速度全体を前記最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を送ることによって、前記マルチステップのプロセス全体中の前記1つまたは複数の点で、前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力から少なくとも前記予熱圧力に上昇させる際に使用するための構成を備えることを特徴とするコンフィギュレーション。
【0100】
42.少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、前記ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、前記ワークピースが、予熱圧力で処理温度に加熱され、前記予熱圧力未満である処理圧力で処理プロセスに暴露され、
前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力から少なくとも前記予熱圧力に選択的にバックフィルする際に使用するために前記加工チャンバと選択的に圧力連通するためのバックフィルリザーバ構成を備えることを特徴とする装置。
【0101】
43.前記バックフィル構成は、バックフィルガスを前記加工チャンバ内に導入するためのガスディフューザを含むことを特徴とする請求項42に記載の装置。
【0102】
44.前記加工チャンバは、前記処理プロセスの一部として、プラズマガスを使用してプラズマを生成するためのプラズマ発生器を含み、前記ガスディフューザが、前記プラズマガスを前記加工チャンバ内に導入するように構成されることを特徴とする請求項43に記載の装置。
【0103】
45.前記バックフィルリザーバ構成は、前記加工チャンバがバックフィルされる前記予熱圧力より大きいバックフィル圧力でバックフィルガスを貯蔵するためのバックフィルリザーバを含むことを特徴とする請求項42に記載の装置。
【0104】
46.前記加工チャンバが、選択された値より低い処理圧力にある状態で、前記バックフィルリザーバ内の前記バックフィル圧力に、前記選択された値まで上昇させ、その後で、前記ワークピースの加熱速度を向上させる際に後で使用するために前記バックフィル圧力と前記処理チャンバ圧力を少なくともおおよそには前記予熱圧力に等化させるような方法で、前記バックフィルリザーバを前記加工チャンバと圧力連通させることによって前記加工チャンバをバックフィルさせるための制御構成を含むことを特徴とする請求項45に記載の装置。
【0105】
47.少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、前記ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、前記システムが、少なくともプラズマ処理プロセス中に、所与の流量で、プロセスガスを前記加工チャンバに送るための、また、前記プロセスガスを最大流量で送ることが可能なプロセスガス調節構成をさらに含み、
a)前記トランスファチャンバ圧力と前記加工チャンバ圧力を、前記ワークピースが処理温度に加熱される予熱圧力に等化すること、
b)前記トランスファチャンバ圧力と前記加工チャンバ圧力を等化することと協動して、前記ワークピースを、前記トランスファチャンバから前記加工チャンバに移転すること、
c)前記ワークピースを、前記予熱圧力で、前記加工チャンバ内で処理温度に予熱すること、
d)前記トランスファチャンバが少なくともおおよそには前記予熱圧力にある間に、前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力に低減すること、
e)前記ワークピースを、少なくともおおよそには前記処理圧力で、また前記処理温度で、プラズマ処理プロセスに暴露すること、
f)前記加工チャンバに対する入力速度全体を前記最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することに少なくとも一部には起因する圧力上昇速度で、前記加工チャンバ圧力を、少なくとも前記予熱圧力に上昇させること、および、
g)前記加工チャンバ圧力を上昇させることと協動して、前記ワークピースを、前記加工チャンバから前記トランスファチャンバに移転することを含むことを特徴とする方法。
【0106】
48.前記圧力上昇速度は、少なくとも15トル毎秒であることを特徴とする請求項47に記載の方法。
【0107】
49.前記加工チャンバ内で圧力増大を選択的に作り出す際に使用するために前記加工チャンバと選択的に圧力連通するように、バックフィルリザーバ構成を構成することを含み、前記圧力上昇速度で、前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力に上昇させることは、前記バックフィルリザーバ構成を使用して、前記加工チャンバを前記予熱圧力にバックフィルすることを含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
【0108】
50.前記バックフィルリザーバ構成が、バックフィルリザーバを含むように構成され、前記加工チャンバがバックフィルされる標的圧力より大きい圧力で、バックフィルガスを前記バックフィルリザーバ内で貯蔵することを含むことを特徴とする請求項49に記載の方法。
【0109】
51.バックフィルすることは、前記加工チャンバが、選択された値より低い、また前記ワークピースが前記処理温度に加熱される前記予熱圧力より低い前記処理圧力にある状態で、前記バックフィルリザーバ内のバックフィル圧力を前記選択された値に上昇させ、その後で、前記ワークピースの加熱速度を向上させる際に後で使用するために前記バックフィル圧力と前記処理チャンバ圧力を少なくともおおよそには前記予熱圧力に等化させるような方法で、前記バックフィルリザーバを前記加工チャンバと圧力連通させることを特徴とする請求項50に記載の方法。
【0110】
52.バックフィルすることは、前記加工チャンバ内で約10から150トル毎秒の範囲内の圧力上昇の速度を誘発することを含むことを特徴とする請求項49に記載の方法。
【0111】
53.前記ワークピースはフォトレジスト層を支持し、前記予熱するステップと暴露するステップは、前記プラズマ処理プロセスを使用して前記フォトレジスト層を除去する際に協動するように構成されることを特徴とする請求項47に記載の方法。
【0112】
54.前記プラズマ処理プロセスは、前記フォトレジスト層を、前記処理温度で前記基板から除去するためにカスタマイズされるプラズマを作り出すことを特徴とする請求項53に記載の方法。
【0113】
55.前記ワークピースがサセプタによって支持され、前記ワークピースを予熱する際に使用するために前記サセプタを加熱することを含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
【0114】
56.加熱することは、前記サセプタを、少なくともおおよそには固定された温度に加熱することを含むことを特徴とする請求項55に記載の方法。
【0115】
57.前記予熱圧力は、約25から250トルの範囲内にあることを特徴とする請求項47に記載の方法。
【0116】
58.前記予熱圧力は、少なくとも約60トルであることを特徴とする請求項47に記載の方法。
【0117】
59.予熱することは、前記ワークピースの温度増大の速度を向上させるために、予熱混合ガスを前記加工チャンバ内に導入することを含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
【0118】
60.ヘリウムガスを前記予熱混合ガスの少なくとも一部分として使用することを含むことを特徴とする請求項59に記載の方法。
【0119】
61.ステップ(a)から(g)に従って、1対のワークピースを同時に処理することを含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
【0120】
62.ステップ(a)から(g)に従って、一連のワークピースを処理することを含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
【0121】
63.少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、前記ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、
a)前記プロセスチャンバから圧力隔離されて、前記トランスファチャンバ圧力を、前記ワークピースが少なくともおおよそには処理温度に加熱される予熱圧力より大きい選択圧力値に変更すること、
b)最初に前記加工チャンバが、少なくともおおよそには、前記予熱圧力より低い処理圧力にある状態で、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で圧力を等化し、その結果、前記選択圧力により、少なくともおおよそには前記予熱圧力に前記プロセスチャンバがバックフィルされること、
c)圧力を前記予熱圧力に等化することと協動して、前記ワークピースを前記トランスファチャンバから前記加工チャンバに移動すること、
d)前記ワークピースを、前記予熱圧力で、前記加工チャンバ内で少なくともおおよそには処理温度に予熱すること、
e)前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力に低減すること、および、
f)前記ワークピースを、少なくともおおよそには前記処理圧力で、また少なくともおおよそには前記処理温度で、プラズマ処理プロセスに暴露することを含むことを特徴とする方法。
【0122】
64.g)前記トランスファチャンバと加工チャンバの間で圧力を等化した後で、また前記加工チャンバから圧力隔離されて、前記トランスファチャンバ圧力を前記予熱圧力から前記選択圧力値に上昇させること、
h)前記ワークピースを前記プラズマ処理プロセスに暴露した後で、前記加工チャンバが少なくともおおよそには前記処理圧力にある状態で、また前記トランスファチャンバが前記選択圧力値にある状態で、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で圧力を再等化し、その結果、前記選択圧力値により、少なくともおおよそには前記予熱圧力に前記加工チャンバがバックフィルされること、
i)前記トランスファチャンバ圧力と前記処理チャンバ圧力を再等化することと協動して、前記ワークピースを前記処理チャンバから前記トランスファチャンバに移転することをさらに含むことを特徴とする請求項63に記載の方法。
【0123】
65.j)再等化した後で、少なくとも1つの追加のワークピースについてステップ(c)から(i)を繰り返すことをさらに含むことを特徴とする請求項64に記載の方法。
【0124】
66.隔離弁は、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で、圧力連通を選択的に実現し、前記等化することは、前記隔離弁を開くことを含み、前記ワークピースは、前記隔離弁を介して移動可能であることを特徴とする請求項63に記載の方法。
【0125】
67.バイパス構成は、前記等化する際に使用するために、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で、圧力連通を選択的に実現し、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間の隔離弁は、少なくとも、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で、それを介したワークピースの移動を実現することを特徴とする請求項63に記載の方法。
【0126】
68.少なくとも一部には、前記加工チャンバの加工チャンバ体積と前記トランスファチャンバのトランスファチャンバ体積とに基づいて、前記選択圧力を選択することを含むことを特徴とする請求項63に記載の方法。
【0127】
69.少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、前記ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、
前記プロセスチャンバから圧力隔離されて、前記ワークピースが少なくともおおよそには処理温度に加熱される予熱圧力より大きい選択圧力値に前記トランスファチャンバ圧力を変更するための第1の構成と、
最初に前記加工チャンバが、少なくともおおよそには、前記予熱圧力より低い処理圧力にある状態で、前記選択圧力により、少なくともおおよそには前記予熱圧力に前記プロセスチャンバがバックフィルされるように、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で圧力を等化するための第2の構成とを備えることを特徴とする装置。
【0128】
70.それを介して前記ワークピースが前記トランスファチャンバと前記プロセスチャンバの間で前記ワークピースが移動される、また、圧力等化のために前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で圧力連通を選択的に実現するように構成される隔離弁を含むことを特徴とする請求項69に記載の装置。
【0129】
71.バイパス構成は、前記等化する際に使用するために、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で、圧力連通を選択的に実現し、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間の隔離弁は、少なくとも、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で、それを介したワークピースの移動を実現することを特徴とする請求項69に記載の装置。
【0130】
72.少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力をそれぞれ制御することができ、前記ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、
大気圧未満であるが処理圧力より大きい予熱圧力の値を使用して、およそ前記予熱圧力以下の最大加工チャンバ圧力を生成するような方法で、少なくとも前記加工チャンバ圧力を操作し、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で前記ワークピースを協動可能に移動し、それにより、前記ワークピースを処理温度に加熱する際に使用するために前記ワークピースが前記加工チャンバ内で前記予熱圧力に暴露され、またそれにより、少なくともおおよそには前記処理温度に到達した後で、前記ワークピースが、少なくともおおよそには、前記予熱圧力より低い前記処理圧力で、前記加工チャンバ内で処理プロセスにかけられることを含み、操作することは、前記トランスファチャンバ圧力を選択された値に上昇させ、その後で、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で圧力連通を引き起こし、その結果、前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力から前記予熱圧力に増大するように前記加工チャンバをバックフィルするような方法で、前記トランスファチャンバ圧力が、前記選択された値から前記予熱圧力の範囲内で低下することを特徴とする方法。
【0131】
73.前記選択された値と前記予熱圧力の間の前記範囲内で前記トランスファチャンバ圧力低下に時間的に関連して、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で前記ワークピースの移動を開始することを含むことを特徴とする請求項72に記載の方法。
【0132】
74.バイパス構成は、前記等化する際に使用するために、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で、圧力連通を選択的に実現し、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間の隔離弁は、少なくとも、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で、それを介したワークピースの移動を実現することを特徴とする請求項72に記載の方法。
【0133】
75.少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、複数のワークピースの各ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができるシステムを使用して前記複数のワークピースを処理することにおいて、前記システムが、少なくともプラズマ処理プロセス中に、所与の流量で、プロセスガスを前記加工チャンバに送るための、また、そうでない場合には、前記プロセスガスを最大流量で送ることが可能なプロセスガス調節構成をさらに含み、
大気圧未満である予熱圧力の値を使用して、また、前記トランスファチャンバ圧力を上昇させることなしに、前記加工チャンバに対する入力速度全体を前記最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することに少なくとも一部には起因する、処理圧力から前記予熱圧力への前記加工チャンバ内での圧力上昇の速度を使用して、およそ前記予熱圧力以下の最大加工チャンバ圧力を生成するような方法で、少なくとも前記加工チャンバ圧力を操作し、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で前記ワークピースのうち第1のワークピースを協動可能に移動し、それにより、前記第1のワークピースを処理温度に加熱する際に使用するために前記第1のワークピースが前記加工チャンバ内で前記予熱圧力に暴露され、またそれにより、少なくともおおよそには前記処理温度に到達した後で、前記ワークピースが、少なくともおおよそには、前記予熱圧力より低い前記処理圧力で、前記加工チャンバ内で処理プロセスにかけられることを含むことを特徴とする方法。
【0134】
76.大気圧未満である前記予熱圧力の値を使用して、およそ前記予熱圧力以下の最大加工チャンバ圧力を生成するような前記方法で、引き続き前記トランスファチャンバ圧力、前記加工チャンバ圧力を操作する、また前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で、前記複数のワークピースのうち後続のワークピースのそれぞれを協動可能に移動することによって前記ワークピースの前記後続のワークピースを処理し、それにより、前記ワークピースのうち前記後続のワークピースのそれぞれを処理温度に加熱する際に使用するために前記ワークピースのうち前記後続のワークピースが前記加工チャンバ内で前記予熱圧力に暴露され、またそれにより、少なくともおおよそには前記処理温度に到達した後で、前記ワークピースのうち前記後続のワークピースが、少なくともおおよそには前記処理圧力で、前記加工チャンバ内で処理プロセスにかけられることを特徴とする請求項75に記載の方法。
【0135】
77.操作することは、前記複数のワークピースを処理している間、前記トランスファチャンバ圧力を、少なくともおおよそには前記処理圧力で維持することを含むことを特徴とする請求項75に記載の方法。
【0136】
78.操作することは、前記複数のワークピースを処理している間、前記トランスファチャンバ圧力を、少なくともおおよそには前記予熱圧力で維持することを含むことを特徴とする請求項75に記載の方法。
【0137】
79.複数の前記ワークピースを同時に前記処理プロセスにかけることを含むことを特徴とする請求項75に記載の方法。
【0138】
80.少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、複数のワークピースの各ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができるシステムを使用して前記複数のワークピースを処理することにおいて、
大気圧未満である予熱圧力の値を使用して、およそ前記予熱圧力以下の最大加工チャンバ圧力を生成するような方法で、前記トランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ圧力を操作し、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で前記ワークピースのそれぞれを協動可能に移動し、それにより、各ワークピースを処理温度に加熱する際に使用するために各ワークピースが前記加工チャンバ内で前記予熱圧力に暴露され、またそれにより、少なくともおおよそには前記処理温度に到達した後で、各ワークピースが、少なくともおおよそには、前記予熱圧力より低い前記処理圧力で、前記加工チャンバ内で処理プロセスにかけられることを含み、操作することは、各ワークピースを処理することに時間的に関連して、選択圧力と前記予熱圧力の間で前記トランスファチャンバを圧力サイクルすることを含み、前記圧力サイクルすることは、少なくとも一部には、前記選択圧力が、前記加工チャンバをバックフィルするために使用されるように、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で圧力連通を確立することに起因することを特徴とする方法。
【0139】
81.前記選択された値と前記予熱圧力の間の前記範囲内で前記トランスファチャンバ圧力低下に時間的に関連して、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で前記ワークピースの移動を開始することを含むことを特徴とする請求項80に記載の方法。
【0140】
82.少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、前記ワークピースを、隔離弁を介して前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、
前記隔離弁を使用することを必要とせずに、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で圧力等化する際に使用するために、それらの間で圧力連通を選択的に実現するためのバイパス構成を備えることを特徴とするコンフィギュレーション。
【0141】
83.前記バイパス構成は、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で前記圧力連通を選択的に制御するためのバイパス弁を含むことを特徴とする請求項82に記載のコンフィギュレーション。
【0142】
84.前記バイパス構成が、少なくとも15トル毎秒の速度で、前記加工チャンバ内で圧力増大を誘発するように構成されることを特徴とする請求項83に記載のコンフィギュレーション。
【0143】
85.前記バイパス構成が、前記加工チャンバ内で、前記処理圧力から前記予熱圧力にかけて、30トル毎秒を超える圧力上昇の速度によって特徴付けられる圧力上昇を誘発するように構成されることを特徴とする請求項83に記載のコンフィギュレーション。
【0144】
86.前記加工チャンバが、選択された値より低い、また前記ワークピースが処理温度に加熱される予熱圧力より低い処理圧力にある状態で、前記トランスファチャンバ圧力に、前記選択された値まで上昇させ、その後で、前記ワークピースを加熱する際に後で使用するために前記加工チャンバ圧力と前記処理チャンバ圧力を少なくともおおよそには前記予熱圧力に等化させるような方法で、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で少なくとも前記バイパス構成を開くことによって前記加工チャンバをバックフィルさせるための制御構成を含むことを特徴とする請求項82に記載のコンフィギュレーション。
【0145】
87.少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、前記ワークピースを、隔離弁を介して前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、
少なくとも15トル毎秒の前記加工チャンバ内の圧力上昇の速度を誘発するように、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で圧力等化する際に使用するために、それらの間で圧力連通を選択的に実現するように構成された前記隔離弁を備えることを特徴とするコンフィギュレーション。
【0146】
88.前記加工チャンバが、選択された値より低い、また前記ワークピースが処理温度に加熱される予熱圧力より低い処理圧力にある状態で、前記トランスファチャンバ圧力に、前記選択された値まで上昇させ、その後で、前記ワークピースを加熱する際に後で使用するために前記加工チャンバ圧力と前記処理チャンバ圧力を少なくともおおよそには前記予熱圧力に等化させるような方法で、前記隔離弁を開くことによって前記加工チャンバをバックフィルさせるための制御構成を含むことを特徴とする請求項87に記載のコンフィギュレーション。
【0147】
89.少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、前記ワークピースを、隔離弁を介して前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、
前記加工チャンバ内で圧力上昇を誘発する際に使用するために、前記加工チャンバと選択的に圧力連通するバックフィル構成を備えることを特徴とするコンフィギュレーション。
【0148】
90.前記加工チャンバは、前記バックフィル構成からバックフィルガスを導入するように構成されるガスディフューザを含むことを特徴とする請求項89に記載のコンフィギュレーション。
【0149】
91.前記バックフィル構成は、前記加工チャンバがバックフィルされる標的圧力より大きい圧力でバックフィルガスを貯蔵するためのバックフィルリザーバを含むことを特徴とする請求項89に記載のコンフィギュレーション。
【0150】
92.前記標的圧力は、前記ワークピースを処理する際に後で使用するために、前記ワークピースが、少なくともおおよそには処理温度に加熱される予熱圧力であることを特徴とする請求項91に記載のコンフィギュレーション。
【0151】
93.前記バックフィル構成は、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間の圧力連通を制御するためのバックフィル弁を含むことを特徴とする請求項91に記載のコンフィギュレーション。
【0152】
94.前記加工チャンバが、選択された値より低い、また前記ワークピースが処理温度に加熱される予熱圧力より低い処理圧力にある状態で、前記バックフィルリザーバ内の前記バックフィル圧力に、前記選択された値まで上昇させ、その後で、前記ワークピースの加熱速度を向上させる際に後で使用するために前記バックフィル圧力と前記処理チャンバ圧力を少なくともおおよそには前記予熱圧力に等化させるような方法で、前記バックフィルリザーバを前記加工チャンバと圧力連通させることによって前記加工チャンバをバックフィルさせるための制御構成を含むことを特徴とする請求項91に記載のコンフィギュレーション。
【0153】
95.前記バックフィル構成が、少なくとも15トル毎秒の速度で前記加工チャンバ内の圧力上昇を誘発するように構成されることを特徴とする請求項89に記載のコンフィギュレーション。
【0154】
96.前記システムが、前記ワークピースを処理温度でプラズマに暴露するように、また前記加工チャンバ内で前記ワークピースを前記プラズマに暴露する前に処理温度に前記ワークピースを加熱するように構成され、前記プラズマが、前記加工チャンバの一部を形成するプラズマチャンバ内でプラズマガスを使用して生成され、前記加工チャンバは、前記バックフィル構成からバックフィルガスを導入ように構成される、さらに前記プラズマガスを導入するように構成されるガスディフューザを含むことを特徴とする請求項90に記載のコンフィギュレーション。
【0155】
前述の物理的な実施形態のそれぞれは、特定のそれぞれの向きを有する様々な構成要素を備えて示されているが、本発明は、様々な構成要素が多種多様な位置および相互配向で位置する状態で、様々な特定の構成をとることができることを理解されたい。さらに、本明細書に述べられている方法は、たとえば、様々なステップを順序付けし直し、修正し、組み合せ直すことによって、数限りない方法で修正することができる。たとえば、特定のイベントに応答して、またはそれに対してタイミングが計られた関係でとられる任意のアクションは、その特定のイベントを中心とする間隔内の任意の点で行われる可能性があり、その間隔は、時間、圧力、または温度のいずれかで表して定義することができる。他の例として、本開示を手にした場合、2つ以上のトランスファチャンバが共通のトランスファチャンバに接続されるとき、本明細書における教示と合致して、それらを動作させることができることを理解されたい。したがって、本明細書に開示されている構成および関連する方法は、様々な異なる構成で提供し、数限りない異なる方法で修正することができること、また、本発明は、本発明の精神または範囲から逸脱することなしに、多数の他の特定の形態で実施することができることは明らかとなるはずである。したがって、本例および方法は、制限的なものでなく例示的なものと見なすべきであり、本発明は、本明細書に与えられている詳細に限定されるべきではなく、少なくとも添付の特許請求の範囲内で修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0156】
【図1A】本発明に従って作り出された、プロセスチャンバ内で急速圧力上昇を誘発するためにバックフィル構成が設けられたワークピース処理システムの、立面における概略切断図である。
【図1B】本発明に従って作り出された、プロセスチャンバをトランスファチャンバからバックフィルする際に使用するためにバイパス構成が設けられたワークピース処理システムの他の実施形態の、立面における概略切断図である。
【図2】図1Aのシステムを使用することができる、トランスファチャンバが少なくともおおよそには処理圧力にあるままとなる1つの方法を示す流れ図である。その処理圧力で、ワークピースがプロセスチャンバ内でプラズマ処理中に暴露される。
【図3】図2の流れ図に基づいて、加工チャンバ圧力、バックフィルチャンバ圧力、ワークピース温度を時間に対して示すプロットである。
【図4】図1Aのシステムを使用することができる、トランスファチャンバが少なくともおおよそには予熱圧力にあるままとなる1つの方法を示す流れ図である。その予熱圧力で、ワークピース加熱を向上させるために、ワークピースが加工チャンバ内で暴露される。
【図5】図4の流れ図に基づいて、加工チャンバ圧力、バックフィルチャンバ圧力、ワークピース温度を時間に対して示すプロットである。
【図6】トランスファチャンバが、処理圧力から予熱圧力にプロセスチャンバをバックフィルするように、図1Bのシステムを使用することができる1つの方法を示す流れ図である。
【図7】本発明に従って作り出された、そのいずれか、または両方を使用しプロセスチャンバをバックフィルすることができるバイパス構成およびバックフィル構成と共に2重加工ステーションが設けられるワークピース処理システムの他の実施形態の、立面における概略切断図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理プロセスを使用して少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わることができ、前記ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、前記システムが、少なくともプラズマ処理プロセス中に、所与の流量で、プロセスガスを前記加工チャンバに送るための、また、前記プロセスガスを最大流量で送ることが可能なプロセスガス調節構成をさらに含み、
a)前記トランスファチャンバ圧力と前記加工チャンバ圧力を、ワークピースがプラズマ処理プロセスにかけられる処理圧力に等化すること、
b)前記ワークピースを、前記処理圧力で前記トランスファチャンバから前記加工チャンバに移転すること、
c)前記トランスファチャンバ圧力を上昇させることなしに、前記加工チャンバに対する入力速度全体を前記最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することに少なくとも一部には起因する圧力上昇速度で、前記加工チャンバ圧力を予熱圧力に上昇させることと協動して、前記ワークピースを処理温度に予熱すること、
d)前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力に低減すること、および、
e)前記ワークピースを、少なくともおおよそには前記処理圧力で、また前記処理温度で、前記プラズマ処理プロセスに暴露することを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記圧力上昇速度は、少なくとも15トル毎秒であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ワークピースはフォトレジスト層を支持し、前記予熱すること、および暴露することは、前記プラズマ処理プロセスを使用して前記フォトレジスト層を除去する際に協動することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記プラズマ処理プロセスは、前記フォトレジスト層を、前記処理温度で前記基板から除去するためにカスタマイズされるプラズマを作り出すことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ワークピースがサセプタによって支持され、前記ワークピースを予熱する際に使用するために前記サセプタを加熱することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記加熱することは、前記サセプタを、少なくともおおよそには固定された温度に加熱することを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記処理圧力は、約0.01から10トルの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記処理圧力は、約1トルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記予熱圧力は、約25から250トルの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記予熱圧力は、少なくとも約60トルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記予熱することは、前記ワークピースの温度増大の速度を向上させるために、予熱混合ガスを前記加工チャンバ内に導入することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ヘリウムガスを前記予熱混合ガスの少なくとも一部分として使用することを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記追加のプロセスチャンバガス入力流を引き起こすことによって前記加工チャンバ内で圧力増大を選択的に作り出す際に使用するために前記加工チャンバと選択的に圧力連通するように、バックフィルリザーバ構成を構成することを含み、前記加工チャンバ圧力を上昇させることと協動して前記ワークピースを予熱することは、前記バックフィルリザーバ構成からの前記追加のプロセスチャンバガス入力流を使用して、前記加工チャンバを前記予熱圧力にバックフィルすることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記バックフィルすることは、前記バックフィルリザーバ構成から前記加工チャンバ内に前記追加のプロセスチャンバガス入力流を導入するためにガスディフューザを使用することを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記プラズマ処理プロセスの一部として、前記プロセスガスを使用してプラズマを生成することを含み、さらに、前記ガスディフューザが、前記プロセスガスを前記加工チャンバ内に導入するために使用されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記バックフィルリザーバ構成が、バックフィルリザーバと、前記加工チャンバがバックフィルされる標的圧力より大きい圧力で、バックフィルガスをバックフィルリザーバ内で貯蔵することとを含むように構成されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記標的圧力が前記ワークピースの加熱中に使用するために前記予熱圧力として選択され、前記ワークピースの処理中に後で使用するために前記ワークピースを処理温度に加熱することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記加工チャンバが、選択された値より低い、また前記ワークピースが処理温度に加熱される予熱圧力より低い処理圧力にある状態で、前記バックフィルリザーバ内のバックフィル圧力を前記選択された値に上昇させ、その後で、バックフィルすることは、前記ワークピースの加熱速度を向上させる際に後で使用するために前記バックフィル圧力と前記処理チャンバ圧力を少なくともおおよそには前記予熱圧力に等化させるような方法で、前記バックフィルリザーバを前記加工チャンバと圧力連通させることを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記プロセスガス調節構成は、前記バックフィル中に、少なくともほぼ全くプロセスガスを送らないことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記加工チャンバ内の前記圧力上昇速度は、約15から150トル毎秒の範囲内にあることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記バックフィルすることは、前記加工チャンバ内の前記圧力上昇速度を約30トル毎秒で誘発することを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項22】
ステップ(a)から(e)に従って、1対のワークピースを同時に処理することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項23】
ステップ(a)から(e)に従って、一連のワークピースを処理することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項24】
少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力がそれぞれ変わる可能性があり、前記ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、前記システムが、少なくともプラズマ処理プロセス中に、所与の流量で、プロセスガスを前記加工チャンバに送るための、また、前記プロセスガスを最大流量で送ることが可能なプロセスガス調節構成をさらに含み、
少なくとも、前記加工チャンバ圧力を、前記ワークピースがプラズマ処理プロセスにかけられる処理圧力に低減するように前記加工チャンバ圧力を制御するための、また、前記トランスファチャンバ圧力を上昇させることなしに、前記加工チャンバに対する入力速度全体を前記最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することに少なくとも一部には起因する圧力上昇速度で、前記プロセスガス調節構成と協動して、前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力より高い予熱圧力に選択的に上昇させるための第1の構成と、
前記第1の構成を使用して、前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力から前記予熱圧力に上昇させることと協動して、また、前記トランスファチャンバ圧力が少なくともおおよそには前記処理圧力にあるままとなり、その結果、次いで前記加工チャンバ圧力を前記処理圧力に低減し、前記ワークピースを、少なくともおおよそには前記処理圧力で、また処理温度で、前記プラズマ処理プロセスに暴露することができる状態で、前記ワークピースを前記処理温度に予熱するための、前記加工チャンバ内の第2の構成とを備えることを特徴とする装置。
【請求項25】
少なくとも1つのワークピースを処理するためのシステムにおいて、前記システムが、少なくともトランスファチャンバと加工チャンバとを有し、その結果、前記トランスファチャンバ内のトランスファチャンバ圧力および前記加工チャンバ内の加工チャンバ圧力をそれぞれ制御することができ、前記ワークピースを前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で移動させることができ、前記システムが、少なくともプラズマ処理プロセス中に、所与の流量で、プロセスガスを前記加工チャンバに送るための、また、そうでない場合には、前記プロセスガスを最大流量で送ることが可能なプロセスガス調節構成をさらに含み、
大気圧未満である予熱圧力の値を使用して、また、前記トランスファチャンバ圧力を上昇させることなしに、前記加工チャンバに対する入力速度全体を前記最大流量より大きくする入力流量で追加のプロセスチャンバガス入力流を使用することに少なくとも一部には起因する、処理圧力から前記予熱圧力への前記加工チャンバ内での圧力上昇の速度を使用して、およそ前記予熱圧力以下の最大加工チャンバ圧力を生成するような方法で、少なくとも前記加工チャンバ圧力を操作し、前記トランスファチャンバと前記加工チャンバの間で前記ワークピースを協動可能に移動し、それにより、前記ワークピースを処理温度に加熱する際に使用するために前記ワークピースが前記加工チャンバ内で前記予熱圧力に暴露され、またそれにより、少なくともおおよそには前記処理温度に到達した後で、前記ワークピースが、少なくともおおよそには、前記予熱圧力より低い前記処理圧力で、前記加工チャンバ内で処理プロセスにかけられることを含むことを特徴とする方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−518278(P2007−518278A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549413(P2006−549413)
【出願日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/000423
【国際公開番号】WO2005/067634
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(301057680)マットソン テクノロジイ インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】