説明

光ディスク装置のレーザパワー検出装置、光ディスク装置のレーザパワー調整装置

【課題】 光ディスクの装てん後に開始されるパワーコントロールで信号面に照射されるレーザパワーを迅速に所定の規定値とする。
【解決手段】 コントロールマイコン44は非読み取り時に、光ピックアップ5が待機位置に移動されて反射面26を有する覆い板20で対物レンズ11の前が覆われた状態で、パワーコントロール部16によりフィードバック制御オフ下で可変の駆動電流でレーザ発光部10を発光させたときのモニタ用光検出部15の検出出力から、光ディスク2の信号面に照射されるレーザパワーを所定の規定値にするための駆動電流を求め、デフォルト値として更新記憶する。読み取り時、光ピックアップ5を待機位置から移動し、覆い板20を対物レンズ11の前から外し、最初デフォルト値でレーザ発光部10の発光を開始させ、モニタ用光検出部15の検出出力に基づき、光ディスク2の信号面に照射されるレーザパワーを所定の規定値にフィードバック制御させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ディスク装置のレーザパワー検出装置、光ディスク装置のレーザパワー調整装置に係り、とくに戻りビームの光強度からレーザパワーを検出する光ディスク装置のレーザパワー検出装置、光ディスク装置のレーザパワー調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
CD(コンパクトディスク)、DVD(ディジタルバーサタイルディスク)、BD(ブルーレイディスク)などの光ディスクの再生装置は、光ピックアップのレーザ発光部から発射させたレーザビームを光学系を介して光ディスクに導き信号面に合焦させ、反射した戻りビームを光学系を介して信号読み取り用光検出部に導き各種光検出信号に変換させ、この光検出信号からヘッドアンプにてRF信号、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号を作成し、RF信号を2値化して記録情報の読み取りを行なうとともに、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号に基づきフォーカス、トラッキング、スレッドの各種サーボを掛けてレーザスポットが信号トラックを追従するようにしている。記録情報の読み取りや各種サーボを正常に行なうためには光ディスクの信号面に照射されるレーザパワーを所定の規定範囲内に維持する必要があるが、レーザ発光部の電流−光強度特性は温度により変動するとともに時間とともに劣化するため、パワーコントロールを行なって規定値に調整している。
【0003】
例えばレーザビームの往路の途中にビームスプリッタを設けて一部を取り出し、モニタ用光検出部に導きレーザ強度を検出する。この検出信号に基づきパワーコントロール回路がレーザ発光部での駆動電流を制御し、信号面に照射されるレーザパワーが所定の規定値を維持するように自動調整している(特開2008−108358号参照)。パワーコントロール回路はレーザ発光部の点灯開始時、上位のコントロールマイコンから与えられるデフォルトの駆動電流値で駆動させる。そして、モニタ用光検出部から入力した検出信号からレーザ強度を監視し、所定の基準値と比較して強度が低い場合、駆動電流値を上げ、高い場合、駆動電流値を下げることで、信号面に照射されるレーザパワーが所定の規定値となるように調整する。
【0004】
デフォルトの駆動電流値はレーザ発光部の発光特性のばらつきから光ピックアップ毎に異なった値とされる。工場での光ピックアップ周りのメカ部組み立てラインにおいて、光ピックアップを試験装置と接続し、レーザ発光部の駆動電流値を可変しながらモニタ用光検出部で検出されたレーザ強度が所定の基準値(このとき信号面に照射されるレーザパワーが所定の規定値となっている)を示す駆動電流値を計測することで決定され、上位のコントロールマイコンの不揮発性メモリに書き込まれる(上位のコントロールマイコンにはモニタ用光検出部での検出信号を比較するための所定の基準値も書き込まれる)。
レーザビームの復路の途中にビームスプリッタを設けて戻りビームの一部を取り出し、モニタ用光検出部に導きレーザ強度を検出するようにしてもよい。
【0005】
けれども、レーザビームの復路の途中にビームスプリッタを設けて戻りビームの一部を取り出し、モニタ用光検出部に導く場合、光ディスクが装てん状態にされないと、戻りビームがモニタ用光検出部に入射せず、正常なパワーコントロールができない。このため、光ディスクが装てんされたあと、レーザ発光部を点灯しパワーコントロールを開始する必要があり、信号面に照射されるレーザパワーが所定の規定値となるまで時間が掛かっていた。
また、工場でのメカ部組み立てラインにおいて光ピックアップのレーザパワーの試験をする際、光ディスクを装てん状態にしないと試験が出来ず、手間が掛かっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−108358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記した従来技術の問題に鑑み、光ディスクが未装てんでも戻り光からレーザ強度を検出できる光ディスク装置のレーザパワー検出装置を提供することを、その目的とする。
また、レーザ発光部の経年劣化が進んでも、光ディスクの装てん後に開始されるパワーコントロールで信号面に照射されるレーザパワーを迅速に所定の規定値とできる光ディスク装置のレーザパワー調整装置を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1つは、レーザ発光手段から発光させたレーザビームを対物レンズを含む光学系を介して光ディスクの信号面に照射し、信号面で反射された戻りビームから記録信号を検出する光ピックアップと、戻りビームの光強度を検出する検出手段と、光ピックアップの対物レンズの前を覆う覆い板と、覆い板を対物レンズの光路上に進入した位置と退避した位置との間で可動する可動手段と、覆い板が対物レンズの光路上に進入した位置にあるとき覆い板の光路と交わる位置に形成されたレーザビームの反射面と、を備えたことを特徴としている。光ピックアップの光学系にレーザビームの合焦位置を、光ディスクの信号を読み取る第一の位置から覆い板の反射面近傍に合焦する第二の位置に可変する可変手段を設けても良い。
本発明の他の1つは、レーザ発光手段から発光させたレーザビームを対物レンズを含む光学系を介して光ディスクの信号面に照射し、信号面で反射された戻りビームから記録信号を検出する光ピックアップと、戻りビームの光強度を検出する検出手段と、読み取り時に最初デフォルト値の駆動電流でレーザ発光手段の発光を開始させ、検出手段の出力から信号面に照射されるレーザパワーを所定の規定値にフィードバック制御するレーザパワー制御手段と、光ピックアップの光学系の対物レンズの前を覆う覆い板と、非読み取り時に覆い板を対物レンズの光路上に進入した位置に移動し、読み取り時に覆い板を対物レンズの光路上から退避した位置に移動する可動手段と、覆い板が対物レンズの光路上に進入した位置にあるとき覆い板の光路と交わる位置に形成されたレーザビームの反射面と、非読み取り時に、可動手段により覆い板が対物レンズの光路上に進入した位置に来た状態で、レーザパワー制御手段のフィードバック制御をオフしながら可変の駆動電流値でレーザ発光手段を発光させたときの検出手段の出力から、光ディスクの信号面に照射されるレーザパワーを所定の規定値にするための駆動電流を求め、デフォルト値とするデフォルト値決定手段と、を備えたことを特徴としている。光ピックアップの光学系にレーザビームの合焦位置を、光ディスクの信号を読み取る第一の位置と、デフォルト値決定時の覆い板の反射面近傍に合焦する第二の位置に可変する可変手段を設けても良い。
【発明の効果】
【0009】
本発明の1つによれば、光ディスクが未装てんであっても、反射面を有する覆い板を対物レンズの光路上に進入させることにより、戻りビームの光強度を検出することができ、例えば、工場でのメカ部組み立てラインにおいて光ピックアップのレーザパワーを試験する際に光ディスクの装てんを要せず、手間が省ける。
また、本発明の他の1つによれば、レーザ発光部の経年劣化が進んでも、光ディスクが未装てんの間に、反射面を有する覆い板を対物レンズの光路上に進入させ、レーザパワー制御手段のフィードバック制御をオフしながら可変の駆動電流値でレーザ発光手段を発光させたときの検出手段の出力から、信号面に照射されるレーザパワーを所定の規定値にするための駆動電流を求め、デフォルト値とする。次に光ディスクが装てんされたとき、このデフォルト値の駆動電流でレーザ発光手段の発光を開始させてフィードバック制御することで、信号面に照射されるレーザパワーを迅速に所定の規定値とでき、信号読み取りを素早く開始できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る光ディスク再生装置のメカ部周りの構成を示す構成図である。(実施例1)
【図2】図1の覆い板の動作を説明する動作説明図である。
【図3】図1の光ピックアップの光学系の構成を示す構成図である。
【図4】図1のコントロールマイコンの制御処理を示すフローチャートである。
【図5】図1のコントロールマイコンの制御処理を示すフローチャートである。
【図6】図1のコントロールマイコンの制御処理を示すフローチャートである。
【図7】図1のコントロールマイコンの制御処理を示すフローチャートである。
【図8】図1のコントロールマイコンの制御処理を示すフローチャートである。
【図9】信号読み取り時の覆い板と光ピックアップの位置関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は本発明に係る光ディスク再生装置のメカ部周りの構成を示す構成図である。
1は図示しない筐体内に固定配置された固定ベース、2は光ディスクであり、ここではCD(コンパクトディスク)またはDVD(ディジタルバーサタイルディスク)とする。3は固定ベース1に装備されて光ディスク2を回転するスピンドルモータ、4は光ディスク2が装てんされるターンテーブルであり、スピンドルモータ3の軸に直結されている。5は固定ベース1にスライド自在に装備されて光ディスク2の下面側から信号面にレーザビームを照射し、反射ビームから信号検出を行なう光ピックアップ、6は光ピックアップ5の下部に配置されたスライドベース、7はスライドベース6に固着された箱形のピックアップカバー、8は固定ベース1に装備されたスレッドモータ、9はスレッドモータ8に駆動されて光ピックアップ5のスライドベース6を光ディスク2の半径方向外側または内側に移動する送り機構である。
【0013】
光ピックアップ5の内、10は2波長のレーザ発光部であり、CDモードの場合、CD用レーザ発光ダイオード(図示せず)から波長780nm、DVDモードの場合、DVD用レーザ発光ダイオード(図示せず)から波長650nmのレーザビームを発射する。11は対物レンズであり、ピックアップカバー7に開けられた開口部12に配置されている。13は対物レンズ11を除く光学系であり、レーザ発光部10から発射されたレーザビームをほぼ平行光束の状態で対物レンズ11に導き、光ディスク2の信号面に合焦させる。14は信号面で反射された戻りビームの大部分が光学系13を介して入射され、各種光検出信号(A、B、C、D、E、F等)を出力する信号読み取り用光検出部、15は戻りビームの一部が入射されて光強度を検出するモニタ用光検出部、16はモニタ用光検出部15の検出出力に基づき、信号面に照射されるレーザパワーが所定の規定値を維持するようにフィードバック制御を行なうパワーコントロール部、17は対物レンズ11を光ディスク2の信号面に対し垂直方向(フォーカス方向)と半径方向(トラッキング方向)に移動する2軸アクチュエータである。
【0014】
パワーコントロール部16は電源オン直後、後述するコントロールマイコンの指令に基づきフィードバック制御をオフし、まずコントロールマイコンから与えられるCD用デフォルト値でレーザ発光部10のCD用レーザ発光ダイオードを駆動し、モニタ用光検出部15の検出出力値をコントロールマイコンに出力し、コントロールマイコンから所定ステップ分の駆動電流の増減が指示されると、指示に従い増減し、モニタ用光検出部15の検出出力値をコントロールマイコンに出力することにより、CD用レーザ発光ダイオードの電流−レーザパワー特性を計測する。続いて、コントロールマイコンから与えられるDVD用デフォルト値でレーザ発光部10のDVD用レーザ発光ダイオードを駆動し、モニタ用光検出部15の検出出力値をコントロールマイコンに出力し、コントロールマイコンから所定ステップ分の駆動電流の増減が指示されると、指示に従い増減し、モニタ用光検出部15の検出出力値をコントロールマイコンに出力することにより、DVD用レーザ発光ダイオードの電流−レーザパワー特性を計測する。コントロールマイコンは計測結果に基づき、CD用とDVD用のデフォルト値を適正値に変更する。
【0015】
また、パワーコントロール部16は光ディスク2の装てんが検出されると、ディスク種別判別のためにコントロールマイコンの指令に基づきフィードバック制御をオフし、まずコントロールマイコンから与えられるCD用デフォルト値でレーザ発光部10のCD用レーザ発光ダイオードを駆動する。コントロールマイコンは対物レンズ11を光ディスク2に対し垂直方向に移動したときの後述するフォーカスS字信号を観察し、CDとDVDとでの波形の違いから種類を判別する。
また、パワーコントロール部16は光ディスク2の信号読み取り時、コントロールマイコンから与えられるCD用またはDVD用デフォルト値でレーザ発光部10のCD用またはDVD用レーザ発光ダイオードを駆動し、モニタ用光検出部15の検出出力に基づきフィードバック制御を行なって、光ディスク2の信号面に照射されるレーザパワーが光ディスク2の種類に応じた所定の規定値に維持させる。
【0016】
これと異なり、工場での試験時、パワーコントロール部16はコントロールマイコンの指令に基づきフィードバック制御をオフし、コントロールマイコンから与えられるCD用レーザ発光ダイオードの可変の駆動電流値でレーザ発光部10のCD用レーザ発光ダイオードを駆動し、モニタ用光検出部15の検出出力値をコントロールマイコンに出力することにより、CD用レーザ発光ダイオードの電流−レーザパワー特性を計測し、続いてコントロールマイコンから与えられるDVD用レーザ発光ダイオードの可変の駆動電流値でレーザ発光部10のDVD用レーザ発光ダイオードを駆動し、モニタ用光検出部15の検出出力値をコントロールマイコンに出力することにより、DVD用レーザ発光ダイオードの電流−レーザパワー特性を計測する。計測結果に基づき、コントロールマイコンにCD用とDVD用のデフォルト値が書き込まれる。
【0017】
20は対物レンズ11の前を覆いホコリや汚れの付着を防ぐ覆い板、21は覆い板20の一端部が固着されるとともに、スライドベース6に回動自在に軸支された回動軸、22は回動軸21の下端近くに舌状に突設された受動部、23は固定ベース1からL字状に突設されて受動部22に係合する作動部、24は回動軸21に巻装されるとともに一端側がピックアップカバー7に係止され、他端側が回動軸21に係止されることで、回動軸21を上から見て時計回りに付勢するコイルバネである。図2(1)に示す如く、回動軸21が作動部23から離れているとき、コイルバネ24に付勢されて回動軸21が時計回りの方向に回動し、回動軸21から突設されたストッパ25がピックアップカバー7に当接した状態となり、この際、覆い板20は対物レンズ11の光路上から退避した位置に移動する。スライドベース6がターンテーブル4に近づくと、作動部23が回動軸21の受動部22に係合して、コイルバネ24に抗して回動軸21を反時計回りに回動し、対物レンズ11の光路を覆い板20が完全に覆った位置で、スライドベース6のターンテーブル4の方向への移動が図示しないストッパにより制限されて非読み取り時の光ピックアップ5の待機位置とされる(図2(2)参照)。この待機位置での対物レンズ11の中心は光ディスク2のリードインより内側であり、光ディスク2の読み取り時には対物レンズ11の中心が光ディスク2のリードインに来るまでスライドベース6が移動され、このとき、覆い板20は対物レンズ11の光路上から退避した位置に来るようになっている。
図1に戻って、覆い板20の下面(対物レンズ11の側)には全面または対物レンズ11の光路を完全に覆った位置に来たときの対物レンズ11の光路と交わる領域を中心に含む一定の円領域にレーザビームの反射面26が形成されている。この反射面26は波長780nmと650nmを反射可能な反射材を塗布することで形成してあり、ここではCDの信号面に用いられる反射材が塗布してあるものとする。なお、覆い板20の全体を波長780nmと650nmを反射可能な反射材で形成しても良い。
【0018】
光ピックアップ5の光学系を図3により説明する。レーザ発光部10から発射された波長780nmまたは650nmのレーザビームはコリメートレンズ30により平行光束とされ、回折格子31により0次光と±1次光に回折されたのち、ビームスプリッタ32を通してビームエキスパンダ33に入射されて発散・収束状態が可変され、λ/4波長シフト板34により円偏光と直線偏光の変換がされて対物レンズ11に入射される。光ディスク2または覆い板20で反射された戻り光は対物レンズ11、λ/4波長シフト板34、ビームエキスパンダ33を通ってビームスプリッタ32で90度進路を曲げられ、更にビームスプリッタ35で一部が90度反射されて集光レンズ36を通ってモニタ用光検出部15に入射され、残りがシリンドリカルレンズ37を通って信号読み取り用光検出部14に入射される。ビームエキスパンダ33はレーザビームの発散・収束状態を可変することにより、レーザビームの合焦点を覆い板20の反射面26の近傍としたり、光ディスク2の信号面近傍にしたりする。
【0019】
ビームエキスパンダ33は固定の凸レンズ38と可変の凹レンズ39の組合わせからなり、凹レンズ39をスライドモータ40で凸レンズ38に近づく方向または離れる方向に移動することで、レーザビームの発散・収束状態を可変する。凹レンズ39が凸レンズ38に近づくと、対物レンズ11によるレーザビームの合焦点が対物レンズ11から離れ、反対に凹レンズ39が凸レンズ38から離れると、レーザビームの合焦点が対物レンズ11に近づく。凹レンズ39は通常はビームエキスパンダ33に入射される光束の平行状態を変えず対物レンズ11から出射されるレーザビームの合焦点が光ディスク2の信号面近傍に来る基準位置にあり、必要により、収束状態にすることで対物レンズ11から出射されるレーザビームの合焦点を覆い板20の反射面近傍に可変する。スライドモータ40には位置制御の正確なステッピングモータが用いられている。
【0020】
図1に戻って、41は信号読み取り用光検出部14の検出出力からRF信号、フォーカスエラーを示すFE信号、トラッキングエラーを示すTE信号を作成するヘッドアンプ、42はRF信号を2値化し、記録情報の読み取りを行なうとともに同期信号からCLV制御信号を作成して出力する信号処理回路、43はサーボ回路であり、FE信号、TE信号にゲイン調整と位相補償を行って2軸アクチュエター17を駆動したり、TE信号にゲイン調整と位相補償を行なってスレッドモータ8を駆動したり、CLV制御信号に基づきスピンドルモータ2に対しCLV駆動をしたりする。44は装置の全体的な制御を行なうコントロールマイコンであり、電源オフ時に光ピックアップ5を待機位置に移動したり、電源オン直後にレーザ発光部10の駆動電流のオフセット値の更新処理をしたり、光ディスク2が装てんされたあとのディスク種別判別処理、レーザパワーコントロール開始制御処理、信号読み取り制御処理をしたりする。また、工場での組み立てラインで接続された試験装置からの指令に従い、レーザ発光部10の電流−光強度特性の測定処理、レーザ発光部10の駆動電流のオフセット値の記憶等を行なう。対物レンズ11と覆い板20の反射面26の位置関係が予め決まっており、コントロールマイコン44にはCD用の波長780nmのレーザビームの合焦点が覆い板20の反射面近傍に来る凹レンズ39の位置情報とDVD用の波長650nmのレーザビームの合焦点が覆い板20の反射面近傍に来る凹レンズ39の位置情報が記憶してある。
【0021】
図4乃至図8はコントロールマイコン44の制御処理を示すフローチャート、図9は信号読み取り時の光ピックアップ5と覆い板20の位置関係を示す説明図であり、以下、これらの図を参照して上記した実施例の動作を説明する。
(1)工場での試験によるデフォルト値の設定
予め、コントロールマイコン44と試験装置50が接続されており、電源が接続済であるとする(図1参照)。コントロールマイコン44は電源オン時に外部の試験装置50が接続されているとき、テストモードとなり(図4のステップS10、S11)、まずサーボ回路43に指示してスレッドモータ8により、光ピックアップ5をターンテーブル4の方向に図示しないストッパに当たるまで移動させ待機状態とする(ステップS12)。このとき、作動部23が受動部22に係合して回動軸21を回動させ覆い板20が対物レンズ11の光路上に進入した位置に来る(図2(2)参照)。試験装置50からレーザ発光部10のCD用レーザ発光ダイオードの特性計測が指示されると、コントロールマイコン44は、ビームエキスパンダ33のスライドモータ40を駆動し、CD用の波長780nmのレーザビームの合焦点が覆い板20の反射面近傍に来るようにしたのち(ステップS13、S14)、パワーコントロール部16にフィードバック制御をオフさせた状態で、まず所定のcCD用最小駆動電流値I(CD)minでCD用レーザ発光ダイオードを駆動させ、覆い板20の反射面26で反射した戻り光の一部が入射されるモニタ用光検出部15の検出出力値をパワーコントロール部16を介して入力し、今回の駆動電流値と組にし、最初の計測データとして試験装置50に出力する。その後、駆動電流をΔIだけ増大させる指令をパワーコントロール部16に与えて駆動電流を1ステップ分増大させ、そのときのモニタ用光検出部15の検出出力値をパワーコントロール部16を介して入力し、駆動電流値と組にして2番目の計測データとして試験装置50へ出力する。以下、所定のCD用最大駆動電流値I(CD)maxまで同様の処理を繰り返す(ステップS15)。CD用レーザ特性の計測が終れば、CD用レーザ発光ダイオードの駆動を停止させる。
【0022】
次に、試験装置50からレーザ発光部10のDVD用レーザ発光ダイオードの特性計測が指示されると、コントロールマイコン44は、ビームエキスパンダ33のスライドモータ40を駆動し、DVD用の波長650nmのレーザビームの合焦点が覆い板20の反射面近傍に来るようにしたのち(ステップS16、S17)、パワーコントロール部16にフィードバック制御をオフさせた状態で、まず所定のDVD用最小駆動電流値I(DVD)minでDVD用レーザ発光ダイオードを駆動させ、覆い板20の反射面26で反射した戻り光の一部が入射されるモニタ用光検出部15の検出出力値をパワーコントロール部16を介して入力し、今回の駆動電流値と組にし、最初の計測データとして試験装置50に出力する。その後、駆動電流をΔIだけ増大させる指令をパワーコントロール部16に与えて駆動電流を1ステップ分増大させ、そのときのモニタ用光検出部15の検出出力値をパワーコントロール部16を介して入力し、駆動電流値と組にして2番目の計測データとして試験装置50へ出力する。以下、所定のDVD用最大駆動電流値I(DVD)maxまで同様の処理を繰り返す(ステップS18)。DVD用レーザ特性の計測が終れば、DVD用レーザ発光ダイオードを駆動を停止させる。
【0023】
試験装置50は計測結果から、CD用の波長780nmのレーザビームがCDの信号面に照射されるレーザパワーが所定のCD用の規定値とすることができる駆動電流を求め、CD用レーザ発光ダイオード駆動電流のデフォルト値としてコントロールマイコン44に記憶させ、同様に、DVD用の波長650nmのレーザビームがDVDの信号面に照射されるレーザパワーが所定のDVD用の規定値とすることができる駆動電流を求め、DVD用レーザ発光ダイオード駆動電流のデフォルト値としてコントロールマイコン44に記憶させる(ステップS19、S20)。
これにより、工場での試験時、光ディスクを装てんしなくてもレーザ発光部10の試験が可能となり、また、個々の光ピックアップ5の特性のバラツキを打ち消すようにデフォルト値を個別に設定可能となる。
【0024】
なお、コントロールマイコン44には、CD用の波長780nmのレーザビームが所定のCD用の規定値のレーザパワーでCDの信号面に照射されたときの戻り光がモニタ用光検出部15に入射したときの検出出力値をCD用第1基準値、同じレーザパワー状態で覆い板20の反射面26で反射されたときの戻り光がモニタ用光検出部15に入射したときの検出出力値をCD用第2基準値、DVD用の波長650nmのレーザビームが所定のDVD用の規定値のレーザパワーでDVDの信号面に照射されたときの戻り光がモニタ用光検出部15に入射したときの検出出力値をDVD用第1基準値、同じレーザパワー状態で覆い板20の反射面26で反射されたときの戻り光がモニタ用光検出部15に入射したときの検出出力値をDVD用第2基準値として記憶されている。
【0025】
(2−1)ユーザ購入後のデフォルト値の更新
予め、電源オフ時の制御により光ピックアップ5が待機位置に復帰しており、覆い板20が対物レンズ11の光路上に進入する位置に来て前を覆い、ホコリや汚れが付着するのを防止しているものとする(図2(2)参照)。
電源がオンすると、試験装置50が接続されていないので、コントロールマイコン44は図5のフローに進み(ステップS10でNO)、まず念の為、サーボ回路43に指示してスレッドモータ8により、光ピックアップ5をターンテーブル4の方向に図示しないストッパに当たるまで移動させ待機状態とする(ステップS21)。次にコントロールマイコン44は、ビームエキスパンダ33のスライドモータ40を駆動し、CD用の波長780nmのレーザビームの合焦点が覆い板20の反射面近傍に来るようにしたのち(ステップS22)、パワーコントロール部16にフィードバック制御をオフさせた状態で、CD用デフォルト値の駆動電流値でレーザ発光部10のCD用レーザ発光ダイオードを駆動させ(ステップS23)、覆い板20の反射面26で反射した戻り光の一部が入射されるモニタ用光検出部15の検出出力値をパワーコントロール部16を介して入力し、CD用第2基準値と比較する(ステップS24)。差が小さく許容範囲内であればCD用のデフォルト値の更新はせずCD用レーザ発光ダイオードの駆動を停止させて次に進む(ステップS25でYES、S26)。経年劣化などで差が大きく許容範囲を越えているとき、差を小さくする方向にΔIだけ駆動電流を増加または減少させ、許容範囲内に入ったかチェックし(ステップS25でNO、S27、S28)、入っていれば今回の駆動電流値でCD用のデフォルト値を更新し、CD用レーザ発光ダイオードの駆動は停止させて次へ進む(ステップS29、S30)。入っていなければ、再度、駆動電流を増加または減少させる。若し、駆動電流が所定の制限値に達しても許容範囲内に入らないとき、コントロールマイコン44はCD用レーザ発光ダイオードの駆動を停止しユーザに対し警告表示をする(ステップS31でYES、S32、S33)。
【0026】
ここでは、正常に更新できたものとして、次に、ビームエキスパンダ33のスライドモータ40を駆動し、DVD用の波長650nmのレーザビームの合焦点が覆い板20の反射面近傍に来るようにしたのち(図6のステップS40)、パワーコントロール部16にフィードバック制御をオフさせた状態で、DVD用デフォルト値の駆動電流値でDVD用レーザ発光ダイオードを駆動させ(ステップS41)、覆い板20の反射面26で反射した戻り光の一部が入射されるモニタ用光検出部15の検出出力値をパワーコントロール部16を介して入力し、DVD用第2基準値と比較する(ステップS42)。差が小さく許容範囲内であればDVD用のデフォルト値の更新はせずDVD用レーザ発光ダイオードの駆動を停止させて次に進む(ステップS43でYES、S44)。経年劣化などで差が大きく許容範囲を越えているとき、差を小さくする方向にΔIだけ駆動電流を増加または減少させ(ステップS45)、許容範囲内に入ったかチェックし(ステップS46)、入っていれば今回の駆動電流値でDVD用のデフォルト値を更新し、DVD用レーザ発光ダイオードの駆動は停止させる(ステップS47、S48)。入っていなければ、再度、駆動電流を増加または減少させる(ステップS45)。若し、駆動電流が所定の制限値に達しても許容範囲内に入らないとき、コントロールマイコン44はDVD用レーザ発光ダイオードの駆動は停止させユーザに対し警告表示をする(ステップS49でYES、S50、S51)。
このようにして、光ディスクが装てんされなくても、電源がオンされる度に、レーザ発光部10を駆動するためのデフォルト値が適正値に更新される。
【0027】
(2−2)覆い板の開放
次に、光ディスク2の装てんが検出されると、コントロールマイコン44はサーボ回路43に指示してスレッドモータ8により、対物レンズ11の読み取り位置をリードインへ移動させる(図7のステップS60、S61)。このとき、作動部23が受動部22から離れるため、覆い板20はコイルバネに付勢されて対物レンズ11の光路上から退避した位置に来て光路を開放する(図2(1)、図9参照)。
【0028】
(2−3)ディスクの種別判別
続いて、ディスク種別判別のためにコントロールマイコン44はビームエキスパンダ33のスライドモータ40を駆動し、ビームエキスパンダ33に入射されたレーザビームを通常の平行光束状態のまま出射するようにしたのち(ステップS62)、パワーコントロール部16に対しフィードバック制御をオフし、CD用デフォルト値でレーザ発光部10のCD用レーザ発光ダイオードを駆動させる(ステップS63)。そして、サーボ回路43に指示して、2軸アクチュエータ17を駆動させ、対物レンズ11を光ディスク2の信号面に垂直な方向に下から上へ移動させる(ステップS64)。このとき、ヘッドアンプ41から入力されるFE信号(フォーカスSカーブ信号)の波形の形からCDかDVDかの判別を行なう(ステップS65)。
【0029】
(2−4)信号読み取り時のレーザパワーコントロール
若し、CDと判別されたとき、コントロールマイコン44はパワーコントロール部16に対し、CD用デフォルト値でのレーザ発光部10のCD用レーザ発光ダイオードの駆動状態から、モニタ用光検出部15の検出出力とCD用第1基準値との差が零となるようにするフィードバック制御に移行させる(ステップS67、S68)。これにより、光ディスク2の信号面に照射されるレーザパワーがCDに対し定められた所定の規定値に維持させる。そして、コントロールマイコン44はサーボ回路43に指示してスピンドルサーボ、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、スレッドサーボの各種サーボを立ち上げさせ(ステップS69)、光ディスク2をCLV回転させながら、リードイン以降に記録された信号の読み取りを行なわせる(ステップS70)。フィードバック制御開始時点の駆動電流値が既に、CDの信号面に照射されるレーザパワーが所定の規定値近くとなるような値に設定されているので、レーザ発光部10の経年劣化に係わらず、迅速にフィードバック制御を収束させることができ、信号読み取りを速やかに開始させることができる。
この点、若し、工場で設定されたCD用デフォルト値がユーザ購入後に一切更新されないとき、経年劣化でCD用レーザ発光ダイオードの特性が悪化し、デフォルト値ではパワーが大幅に不足していると、フィードバック制御でレーザパワーが適正状態になるまで時間が掛かり、その分、信号読み取りの開始が遅くなってしまう。
【0030】
若し、光ディスク2の種別がDVDと判別されたとき、コントロールマイコン44はパワーコントロール部16に対しCD用レーザ発光ダイオードの駆動を停止させ(ステップS71)、DVD用デフォルト値でのレーザ発光部10のDVD用レーザ発光ダイオードの駆動をし(ステップS72)、続いてモニタ用光検出部15の検出出力とDVD用第1基準値との差が零となるようにするフィードバック制御に移行させる(ステップS73)。これにより、光ディスク2の信号面に照射されるレーザパワーがDVDに対し定められた所定の規定値に維持させる。そして、コントロールマイコン44はサーボ回路43に指示してスピンドルサーボ、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、スレッドサーボの各種サーボを立ち上げさせ、光ディスク2をCLV回転させながら、リードイン以降に記録された信号の読み取りを行なわせる。フィードバック制御開始時点の駆動電流値が既に、DVDの信号面に照射されるレーザパワーが所定の規定値近くとなるような値に設定されているので、レーザ発光部10の経年劣化に係わらず、迅速にフィードバック制御を収束させることができ、信号読み取りを速やかに開始させることができる。
【0031】
(2−5)電源オフ時の光ピックアップの待機
電源オフ時、コントロールマイコン44はサーボ回路43に指示してスレッドモータ8により、光ピックアップ5をターンテーブル4の方向に図示しないストッパに当たるまで移動させ待機状態とする(図8のステップS80)。これにより、覆い板20が対物レンズ11の前を覆ってホコリや汚れが付着するのを防止する。
【0032】
この実施例によれば、光ディスク2が未装てんであっても、反射面26を有する覆い板20を対物レンズ11の前に位置させることにより、戻りビームの光強度を検出することができ、例えば、工場でのメカ部組み立てラインにおいて光ピックアップ5のレーザパワーを試験する際に光ディスク2の装てんを要せず、手間が省ける。また、工場からの出荷前に個々の光ピックアップ5の特性のバラツキに係わらず、光ディスクに照射されるレーザパワーを所定の規定値とできるデフォルトのレーザ発光部10の駆動電流値を個別に設定することができる。
また、ユーザ購入後にレーザ発光部10の経年劣化が進んでも、光ディスク2が未装てんの間に、反射面26を有する覆い板20を対物レンズ11の前に位置させ、パワーコントロール部16のフィードバック制御をオフしながら可変の駆動電流値でレーザ発光部10を発光させたときのモニタ用光検出部15の検出出力から、光ディスク2の信号面に照射されるレーザパワーを所定の規定値にするための駆動電流を求め、新たなデフォルト値として更新記憶する。次に光ディスク2が装てんされたとき、この更新後のデフォルト値の駆動電流でレーザ発光部10の発光を開始させてフィードバック制御することで、光ディスク2の信号面に照射されるレーザパワーを迅速に所定の規定値とでき、信号読み取りを素早く開始できる。
また、電源オフ中は、対物レンズ11の前が覆い板20で覆われるので、対物レンズ11の表面にホコリや汚れが付着するのを防止できる。
また、光ディスク2の信号面より、覆い板20の反射面26が遥かに対物レンズ11に近いが、ビームエキスパンダ33によりレーザビームの合焦点を反射面26の近傍に合わせることができ、戻り光の検出を確実に行なうことができる。
【0033】
なお、上記した実施例では、光ピックアップを光ディスクの内周側に待機させたとき、対物レンズの前が覆い板で覆われるようにしたが、光ディスクの外周側に待機させたとき覆われるようにしてもよい。また、覆い板の上面に反射面を形成するようにしても良い。
また、上記した実施例では、覆い板は回動軸を中心に回動するように動作しているが、覆い板を光路と垂直方向に直動させるような構成にしてもよく、或いは、覆い板を分割して並列した2枚の板で構成しておき、夫々が逆方向に動くようにして引き戸が開閉するような構成にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、CD(コンパクトディスク)、DVD(ディジタルバーサタイルディスク)、BD(ブルーレイディスク)などの光ディスクの1種類または多種類の再生装置、記録装置、記録/再生装置に適用できる。
【符号の説明】
【0035】
1 固定ベース
2 光ディスク
5 光ピックアップ
6 スライドベース
8 スレッドモータ
10 レーザ発光部
11 対物レンズ
13 光学系
15 モニタ用光検出部
16 パワーコントロール部
20 覆い板
21 回動軸
22 受動部
23 作動部
24 コイルバネ
26 反射面
33 ビームエキスパンダ
43 サーボ回路
44 コントロールマイコン
50 試験装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ発光手段から発光させたレーザビームを対物レンズを含む光学系を介して光ディスクの信号面に照射し、信号面で反射された戻りビームから記録信号を検出する光ピックアップと、
戻りビームの光強度を検出する検出手段と、
光ピックアップの対物レンズの前を覆う覆い板と、
覆い板を対物レンズの光路上に進入した位置と退避した位置との間で可動する可動手段と、
覆い板が対物レンズの光路上に進入した位置にあるとき覆い板の光路と交わる位置 に形成されたレーザビームの反射面と、
を備えたことを特徴とする光ディスク装置のレーザパワー検出装置。
【請求項2】
光ピックアップの光学系にレーザビームの合焦位置を、光ディスクの信号を読み取る第一の位置から覆い板の反射面近傍に合焦する第二の位置に可変する可変手段を設けたこと、
を特徴とする請求項1記載の光ディスク装置のレーザパワー検出装置。
【請求項3】
レーザ発光手段から発光させたレーザビームを対物レンズを含む光学系を介して光ディスクの信号面に照射し、信号面で反射された戻りビームから記録信号を検出する光ピックアップと、
戻りビームの光強度を検出する検出手段と、
読み取り時に最初デフォルト値の駆動電流でレーザ発光手段の発光を開始させ、検出手段の出力から信号面に照射されるレーザパワーを所定の規定値にフィードバック制御するレーザパワー制御手段と、
光ピックアップの光学系の対物レンズの前を覆う覆い板と、
非読み取り時に覆い板を対物レンズの光路上に進入した位置に移動し、読み取り時に覆い板を対物レンズの光路上から退避した位置に移動する可動手段と、
覆い板が対物レンズの光路上に進入した位置にあるとき覆い板の光路と交わる位置 に形成されたレーザビームの反射面と、
非読み取り時に、可動手段により覆い板が対物レンズの光路上に進入した位置に来た状態で、レーザパワー制御手段のフィードバック制御をオフしながら可変の駆動電流値でレーザ発光手段を発光させたときの検出手段の出力から、光ディスクの信号面に照射されるレーザパワーを所定の規定値にするための駆動電流を求め、デフォルト値とするデフォルト値決定手段と、
を備えたことを特徴とする光ディスク装置のレーザパワー調整装置。
【請求項4】
光ピックアップの光学系にレーザビームの合焦位置を、光ディスクの信号を読み取る第一の位置と、デフォルト値決定時の覆い板の反射面近傍に合焦する第二の位置に可変する可変手段を設けたこと、
を特徴とする請求項3記載の光ディスク装置のレーザパワー調整装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−59318(P2012−59318A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201494(P2010−201494)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】