説明

光信号送受信装置

【課題】装置を大型化することなく、情報が含められた光信号を伝送する光信号送受信装置を提供する。
【解決手段】光信号送受信装置は、画像信号を光の信号に変換された状態で出射する映像信号発光部15eと、映像信号発光部15eから出射された光を伝送する光伝送ケーブル15jとを有する第1送受信部(撮像部15)と、第1送受信部から出射された画像信号に関する光を、光伝送ケーブル15jを介して受光する第1映像信号受光部35aと、制御信号を光の信号に変換された状態で出射する制御信号発光部37dを有する第2送受信部(プロセッサ30)とを備え、第1送受信部は、第2送受信部から出射された制御信号に関する光を、光伝送ケーブル15jを介して受光する制御信号受光部17bを有し、映像信号発光部15eの発光面と、制御信号受光部17dの受光面とは、平行な位置関係に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光信号送受信装置に関し、特に装置を小型化する発光部と受光部の配置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報が含められた光信号を伝送する光信号送信装置が提案されている。
【0003】
特許文献1は、情報が含められた光信号を送信し、送信した光の光量を、光ファイバに反射した光に基づいて測定し、送信する光量を調整する光信号送信装置を開示する。
【特許文献1】特開2004−96299号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の装置は、光信号を発光する発光部の発光面と、光量を測定するための受光部の受光面とが直交する位置関係にある。そのため、装置が大型化していた。
【0005】
したがって本発明の目的は、装置を大型化することなく、情報が含められた光信号を伝送する光信号送受信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る光信号送受信装置は、デジタル化された光信号を出射する信号発光部と、信号発光部からの出射光を伝送する光伝送ケーブルとを有する第1送受信部と、信号発光部からの出射光を、光伝送ケーブルを介して受光する第1信号受光部と、制御信号を光の信号に変換された状態で出射する制御信号発光部を有する第2送受信部とを備え、第1送受信部は、第2送受信部から出射された制御信号に関する光を、光伝送ケーブルを介して受光する制御信号受光部を有し、信号発光部の発光面と、制御信号受光部の受光面とは、平行な位置関係に配置される。
【0007】
好ましくは、第1送受信部は、信号発光部及び制御信号受光部と、光伝送ケーブルとの間に、信号発光部からの出射光を光伝送ケーブルに向けて出射し、制御信号発光部からの出射光を光伝送ケーブルから制御信号受光部に向けて出射する光学部材を有する。
【0008】
さらに好ましくは、光学部材は、信号発光部からの出射光と、制御信号発光部からの出射光の少なくとも一方を曲げて出射する波長分離コーティングが施されたプリズムである。
【0009】
さらに好ましくは、プリズムは、ハーフミラーコーティングが施され、第1送受信部は、ハーフミラーコーティングが施されたプリズムの反射面を介して信号発光部からの出射光の一部を受光する第2信号受光部を有し、第2信号受光部での受光光量に基づいて、信号発光部からの出射光量が調整される。
【0010】
また、好ましくは、光学部材は、信号発光部から出射された光、及び制御信号発光部から出射された光の少なくとも一方を回折する回折素子である。
【0011】
さらに好ましくは、信号発光部から出射された光は、光学部材を直進し、制御信号発光部から出射された光は、光学部材で一次回折される。
【0012】
さらに好ましくは、制御信号受光部は、光学部材で一次回折され2方向に分かれた光の一方を受光する第1制御信号受光部と、他方を受光する第2制御信号受光部とを有し、第1、第2制御信号受光部で受光された制御信号に関する情報は足し合わされる。
【0013】
また、好ましくは、第1送受信部は、信号発光部、制御信号受光部、及び光学部材を内部に有する封止パッケージを有する。
【0014】
さらに好ましくは、第1送受信部は、封止パッケージに取り付けられ、光伝送ケーブルと係合する位置決め部材を有する。
【0015】
さらに好ましくは、封止パッケージの径は、光伝送ケーブルの径よりも大きく、位置決め部材は、封止パッケージの、光伝送ケーブルと接する側に取り付けられる。
【0016】
また、好ましくは、封止パッケージの径は、光伝送ケーブルの径と略同一であり、位置決め部材は、封止パッケージの側面に取り付けられる。
【0017】
また、好ましくは、信号発光部と、制御信号受光部とは、同じ平面上の基板に構成される。
【0018】
さらに好ましくは、信号発光部と、制御信号受光部を、光伝送ケーブル側で覆うカバー部材をさらに備え、カバー部材は、ガラスで構成される。
【0019】
また、好ましくは、信号発光部が構成される基板はGaAs基板であり、信号発光部の発光面は、GaAs基板に覆われ、信号発光部から出射される光は、GaAs基板を透過する波長に設定される。
【0020】
また、好ましくは、第1送受信装置は、電子内視鏡であり、第2送受信装置は、電子内視鏡からの画像信号に関する画像処理を行うプロセッサである。
【0021】
また、好ましくは、信号発光部は、出射光として、画像信号が光の信号に変換されたデジタル信号を出射する。
【発明の効果】
【0022】
以上のように本発明によれば、電子内視鏡の先端部分を大きくすることなく、信号伝送について、光を用いる装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、第1実施形態について、図を用いて説明する。第1実施形態では、光ケーブル接続装置の一例として、内視鏡装置1の形態を説明する。第1実施形態にかかる内視鏡装置1は、映像信号の送り側としての電子内視鏡10、及び制御信号の送り側としてのプロセッサ30を備える電子内視鏡装置である(図1参照)。
【0024】
電子内視鏡10は、先端部に照明部11、対物光学系13、及び撮像部15を有し、照明部11によって照らされた被写体である体内などを、対物光学系13を介して撮像部15で撮像する。
【0025】
照明部11は、ライトガイド11a、照明レンズ11bを有する。撮像部15は、CMOSセンサ15a、相関二重サンプリング回路(CDS:Correlated Double Sampling)15b、ADC(Analogue Digital Converter)15c、映像信号用LDドライバ15d、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)などの映像信号発光部15e、第1ガラス板15f1、第2ガラス板15f2、第1レンズ15h1、第2レンズ15h2、第1プリズム15i1、第2プリズム15i2、スコープ側集光レンズ15i3、光伝送ケーブル15j、PD(Photo Diode)などの制御信号受光部17b、制御信号用アンプ17c、制御信号用PLL復調部17d、タイミングジェネレータ(TG:Timing Generator)17e、ロジックIC17z、電源ケーブル19a、及び電源部19bを有する。タイミングジェネレータ17eは、サブTG17e1、及びメインTG17e2を有する(図2参照)。
【0026】
プロセッサ30は、電子内視鏡10に照明光と電力を供給し、電子内視鏡10で撮像された被写体の画像信号について画像処理を行い、TVモニタ(不図示)で観察可能なビデオ信号に変換する。
【0027】
プロセッサ30は、光源部31、PD(Photo Diode)などの第1映像信号受光部35a、映像信号用PLL復調部35b、DSP回路35c、DAC(Digital Analogue Converter)35d、エンコーダ35e、CPU37a、同期信号発生器(SSG:Synchronizaing Signal Generator)37b、制御信号用LDドライバ37c、ファブリペローレーザ(FP−LD:Fabry Perot Laser)などの制御信号発光部37d、波長分離プリズム37e、プロセッサ側集光レンズ37f、及びCMOS電源部39を有する。
【0028】
光源部31は、キセノンランプ光源などの点燈回路であり、被写体を照らす照明光を発光する。光源部31から発光された照明光は、ライトガイド11a、照明レンズ11bを介して電子内視鏡10の先端部から被写体に向けて照射される。
【0029】
被写体像は、CMOSセンサ15aによって対物光学系13を介した光学像として撮像される。CDS15bにおける相関二重サンプリング処理、及びADC15cにおけるA/D変換後、プロセッサ30のDSP回路35cにおいて画像処理される。
【0030】
第1実施形態では、撮像素子として、CMOSセンサを使用する。CMOSセンサは、光を受ける受光素子の近くに増幅回路があるため、CCDに比べてノイズに強い特性を有する。また、駆動するための電源も+3.3Vの片電源で良いため、プロセッサ30と電子内視鏡10の先端部との間の配線数が少なくて済むメリットを有する。
【0031】
電子内視鏡10のADC15cから、プロセッサ30のDSP回路35cへの画像信号伝送は、光を用いて行われる。すなわち、ADC15cでデジタル変換された画像信号は、ロジックIC17zでパラレル信号からシリアル信号に変換され、映像信号用LDドライバ15dによって光の点滅による信号(光の信号)に変換され、パルス駆動された映像信号発光部15eで点滅される。点滅による信号は、第1ガラス板15f1、第1レンズ15h1、第1プリズム15i1、第2プリズム15i2、スコープ側集光レンズ15i3、光伝送ケーブル15j、プロセッサ側集光レンズ37f、及び波長分離プリズム37eを介して、フォトダイオードが形成された第1映像信号受光部35aで受光及び増幅され、映像信号用PLL復調部35bでDSP回路35cにおいて画像処理が可能な状態に復調される。なお、図1では、ロジックIC17zは省略されている。
【0032】
映像信号発光部15eから出射される光の発振波長は、850nm付近に設定される(赤外線)。
【0033】
これにより、アナログの電気信号で伝送される場合に比べて、電子内視鏡10からプロセッサ30への間の信号劣化を軽減することが出来る。
【0034】
また、デジタルの電気信号が光の信号に変換されて伝送されるため、アナログの電気信号が光の信号に変換されて伝送される場合に比べて、多くの情報を伝送することが可能になる。
【0035】
例えば、VGA(640×480≒30万画素)、30フレーム/秒のフレームレート、及び10ビット階調(1024段階)の色階調の場合、これらをかけた伝送速度は、約92Mbpsである。電子内視鏡10とプロセッサ30との間を細いワイヤケーブルを使ってアナログの電気信号を伝送する場合、100〜200Mbpsを越えた伝送速度で、映像信号を位相遅れなく伝送することは困難である。しかし、第1実施形態のようにデジタルの光信号を伝送する場合には、高精細画素、高フレームレート、及び高階調に対応して1Gbpsを越えた伝送速度でも、映像信号を位相遅れなく伝送することが可能である。
【0036】
DSP回路35cによる画像処理後、DAC35dでアナログ信号に変換され、アナログRGBコンポーネント信号、エンコーダ35eでY/C分離されたビデオ信号などがTVモニタ(不図示)に送られる。TVモニタはこれを映像信号として表示する。
【0037】
CPU37aは、各部の制御を行う。特に、AGC(オートゲインコントロール)やAE(自動露出)、及びフリーズ写真取得などのトリガー信号が、CPU37aから、SSG37bなどを介して、コマンド制御信号として電子内視鏡10に送られる。
【0038】
具体的には、CPU37aは、SSG37bにおいてパルス(同期信号)を発生させる。同期信号は、制御信号用LDドライバ37cによってパルスに基づく光の点滅による信号に変換され、パルス駆動された制御信号発光部37dで点滅される。点滅による信号(光の信号)は、波長分離プリズム37e、プロセッサ側集光レンズ37f、光伝送ケーブル17j、スコープ側集光レンズ15i3、第2プリズム15i2、第2レンズ15h2、及び第2ガラス板15f2を介して、フォトダイオードが形成された制御信号受光部17bで受光され、制御信号用アンプ17cで増幅され、制御信号用PLL復調部17dで復調される。
【0039】
制御信号発光部37dから出射される光の発振波長は、650nm付近に設定される(赤色光)。
【0040】
復調された信号に基づいて、タイミングジェネレータ17eは、クロックパルスを出力する。メインTG17e2は、ADC15cなどに合わせたクロックパルスを出力し、サブTG17e1は、メインTG17e2から出力されるクロックパルスを、CMOSセンサ15a、及び相関二重サンプリング回路15bに合わせたクロックパルスに変換して出力する。メインTG17e2、及びサブTG17e1で出力されたクロックパルスに従って、CMOSセンサ15aなどの動作が行われる。
【0041】
プロセッサ30のCMOS電源部39は、電源ケーブル19aを介して電子内視鏡10の電源部19bに電力を供給する。電源部19bは、撮像部15など電子内視鏡10の各部に電力を供給する。
【0042】
第1実施形態では、プロセッサ30から電子内視鏡10への電力供給は、電源ケーブルを介して行う形態を説明したが、電子内視鏡10のCOMSセンサ15aがある先端部に光を電気エネルギーに変換する太陽電池を配置し、ライトガイド11aから供給される照明光に基づいて太陽電池で発電させ、電力を電子内視鏡10の各部へ供給する形態であってもよい。この場合、CMOS電源部39、及び電源ケーブル19aが不要になるため、電子内視鏡10のプロセッサ30との接続部から先端部までのケーブル部分の直径を小さくすることが可能になる上、外部からの回り込みノイズを軽減することが可能になる。また、プロセッサ30と、電子内視鏡10の先端部との絶縁性が向上し、光源部31にあるキセノンランプの高電圧電源からの感電事故を防止することが可能になる。
【0043】
光伝送ケーブル15jは、コア径が約200μmの光ファイバ芯線15j1と光ファイバ芯線15j1の周りを覆う径が約1.25mmの光ファイバ保護用フェルール15j2とを有する。光ファイバ芯線15j1の端部の一方は、スコープ側レンズ15i3、カバーガラス窓51b、第2プリズム15i2、第1プリズム15i1、第1レンズ15h1、及び第1ガラス板15f1を介して、映像信号発光部15eと対向する位置関係にある。光ファイバ芯線15j1の端部の他方は、プロセッサ側集光レンズ37f、及び波長分離プリズム37eを介して、制御信号発光部37dと対向する位置関係にある。光ファイバ芯線15j1を介して、制御信号がプロセッサ30から電子内視鏡10へ、映像信号が電子内視鏡10からプロセッサ30へ伝送される。
【0044】
なお、電子内視鏡10とプロセッサ30との接続ケーブル(不図示)は、光伝送ケーブル15jの他、電源ケーブル19aを含む。
【0045】
次に、第1実施形態におけるCMOSセンサ15aなどの実装について説明する(図2、図3参照)。図2は、電力供給に関する部位は省略している。
【0046】
撮像部15は、実装に関する部分として、第1基板14a1、第2基板14a2、第4〜第6基板14a4〜14a6、封止パッケージ51、位置決め部材53、メタルケース55、放熱板57、基板保持部59を有する。
【0047】
第1基板14a1、第2基板14a2、及び第4〜第6基板14a4〜14a6は、対物光学系13のレンズ面に平行に配置される。第1、第2基板14a1、14a2は同じ平面上に配置される。第1基板14a1、及び第4〜第6基板14a4〜14a6は、対物光学系13と反対側から順に配置される。第5基板14a5と第6基板14a6は、径が約3.8mmの基板保持部59に取り付けられる。第1基板14a1、第2基板14a2、第4基板14a4は、封止パッケージ51に取り付けられる。
【0048】
第1実施形態では、第1、第2基板14a1、14a2は、別の基板である形態を説明するが、1つの基板で構成されてもよい。
【0049】
封止パッケージ51は、CMOSセンサ15aで得られた映像信号の送信やプロセッサ30からの制御信号の受信に関する部材(第1プリズム15i1など)を、外気と遮断するために樹脂などで封止する容器(ケース)であり、本体51aとカバーガラス窓51bを有する。カバーガラス窓51bは、光伝送ケーブル15jの光ファイバ芯線15j1との光信号の送受信を行うために光を透過する窓であり、カバーガラス窓51b以外の部分は本体51aで覆われる。
【0050】
封止パッケージ51の内部には、第1基板14a1、第2基板14a2、第4基板14a4、映像信号用LDドライバ15d、映像信号発光部15e、第1、第2ガラス板15f1、15f2、第1、第2レンズ15h1、15h2、第1、第2プリズム15i1、15i2、スコープ側集光レンズ15i3、制御信号受光部17b、制御信号用アンプ17cが取り付けられる。
【0051】
第1基板14a1と第4基板14a4との間は、バンプボール(不図示)で導通される。第2基板14a2と第4基板14a4との間は、バンプボール(不図示)で導通される。第4基板14a4と第5基板14a5との間は、本体51aを貫通するリード74、及び放熱板57を貫通するフレキシブル基板77を介して、導通される。
【0052】
封止パッケージ51は、メタルケース55、及び放熱板57で囲まれた領域に取り付けられる。メタルケース55は、対物光学系13の光軸と平行な面で構成され、封止パッケージ51の側面を囲む位置関係にある。放熱板57は、対物光学系13の光軸と垂直な面から光軸方向で且つ対物光学系13側に突出した放熱フィンを有し、封止パッケージ51の熱を放熱する役割を果たす。封止パッケージ51の本体51aと放熱板57とは接着剤75で接着される。第5基板14a5と第6基板14a6とはバンプボール79で導通される。
【0053】
メタルケース55、放熱板57、第5基板14a5、及び第6基板14a6は、基板保持部59に取り付けられる。
【0054】
封止パッケージ51の対物光学系13と反対側(光伝送ケーブル15jと接する側)には、対物光学系13の光軸方向で且つ光伝送ケーブル15j側に向けて突出した位置決め部材53が取り付けられる。位置決め部材53は、光伝送ケーブル15jを挟んで且つ係合する形状を有する。封止パッケージ51に位置決め部材53が取り付けられた状態で、光伝送ケーブル15jが基板保持部59に挿入され、位置決め部材53と係合することにより、光伝送ケーブル15jの封止パッケージ51との接続、及び光経路の位置合わせが容易に行えるメリットを有する(図3参照)。
【0055】
CMOSセンサ15aは、シリコンで構成されたCMOSセンサチップである第6基板14a6上に構成され、対物光学系13を介して結像された被写体像を撮像する。
【0056】
相関二重サンプリング回路15b、サブTG17e1は、第6基板14a6上に構成される。すなわち、同一製造プロセスに、CMOSセンサ15a、相関二重サンプリング回路15b、サブTG17e1が組み込みされる。
【0057】
精密な読み出しを必要とするCMOSセンサ15aにおいて、読み出しのタイミングを制御するためのサブTG17e1をCMOSセンサ15aの近くに配置することにより、始点と終点でもタイミング制御をそろえやすくなるメリットを有する。また、配線長、位相遅れ回避のための引き回し長を抑えることが出来るので、基板が大きくなるのを防ぐことが出来る。また、将来、CMOSセンサ15aの画素数が増えた場合にも、位相遅れを少なくし、動作速度を早くしても読み出し速度を維持することが可能になる。
【0058】
ADC15c、制御信号用PLL復調部17d、メインTG17e2、及びロジックIC17zは、第5基板14a5上に構成される。
【0059】
映像信号用LDドライバ15d、及び制御信号用アンプ17cは、第4基板14a4上に構成される。
【0060】
映像信号発光部15e、及び第1ガラス板15f1は、第1基板14a1上で且つ対物光学系13と反対側に構成される。第1基板14a1は、GaAs(ガリウムヒ素)基板で構成される。
【0061】
第2ガラス板15f2、及び制御信号受光部17bは、第2基板14a2上で且つ対物光学系13と反対側に構成される。第2基板14a2は、シリコン基板材料で構成される。
【0062】
次に、第1実施形態における光信号の送受信に関する部分について説明する。
【0063】
第1ガラス板15f1は、映像信号発光部15eを覆う位置関係で第1基板14a1上に配置され、第1ガラス板15f1の対物光学系13と反対側に第1レンズ15h1が取り付けられる。第2ガラス板15f2は、制御信号受光部17bを覆う位置関係で第2基板14a2上に配置され、第2ガラス板15f2の対物光学系13と反対側に第2レンズ15h2が取り付けられる。
【0064】
第1レンズ15h1は、映像信号発光部15eから出射された映像信号に関する光を集光して、平行光にして第1プリズム15i1に出射する。第2レンズ15h2は、制御信号発光部37dから出射された制御信号に関する光を集光して、制御信号受光部17bに出射する。第1、第2ガラス板15f1、15f2は、対物光学系13の光軸と平行な方向の厚さが約300μmで、対物光学系13の光軸と直交する平面方向の厚さが約500μmである。第1ガラス板15f1は、第1レンズ15h1の位置決め部材及び焦点位置調整部材として使用され、第2ガラス板15f2は、第2レンズ15h2の位置決め部材及び焦点位置調整部材として使用される。
【0065】
第1実施形態では、映像信号発光部15eから出射される光の発振波長は850nm付近に設定するが、約990nm付近に設定した場合には、出射光がGaAs基板に吸収されずに透過されるので、第1ガラス板15f1は、ガラス部材に代えて第1基板14a1と同じGaAs基板を用いても良い。
【0066】
第1、第2プリズム15i1、15i2は、マイクロプリズムであり、制御信号発光部37dから出射された制御信号について、第2プリズム15i2壁面を反射させて第2レンズ15h2に出射し、映像信号発光部15eから出射された映像信号について、第1、第2プリズム15i1、15i2の壁面を透過させて光ファイバ芯線15j1の端部の一方に出射する。
【0067】
スコープ側レンズ15i3は、第1レンズ15h1で平行光にされた映像信号発光部15eからの出射光(映像信号)を光ファイバ芯線15j1に向けて集光し、制御信号発光部37dから出射され、光ファイバ芯線15j1からの出射光(制御信号)を平行光にする。
【0068】
第1実施形態では、第1レンズ15h1を使って、映像信号発光部15eからの出射光(映像信号)を平行光化し、スコープ側レンズ15i3を使って、制御信号発光部37dからの出射光(制御信号)を平行光化する形態を説明したが、平行光にするステップを省く形態であってもよい(図7参照)。この場合、映像信号発光部15eからの出射光(映像信号)は、平行光化されずに、スコープ側レンズ15i3で集光され、制御信号発光部37dからの出射光(制御信号)は、スコープ側レンズ15i3で集光される。この場合、第1、第2レンズ15h1、15h2は不要である。
【0069】
第1、第2プリズム15i1、15i2と、第1、第2ガラス板15f1、15f2との間にはスペーサ(不図示)が配置され、対物光学系13の光軸方向の距離が一定に保たれる。スコープ側レンズ15i3は、第2プリズム15i2上であって、映像信号発光部15eからの出射光の光線上に配置される。
【0070】
第1プリズム15i1は、対物光学系13の光軸と直交する面と、対物光学系13の光軸と45度で交差する面とを有し、側面から見た形状が、対物光学系13の光軸と45度で交差する面が斜辺である直角二等辺三角形を有する。
【0071】
第2プリズム15i2は、光軸と直交する面2つと光軸と45に交差する面2つとを有し、側面から見た形状が平行四辺形を有する。
【0072】
第1プリズム15i1と第2プリズム15i2の、対物光学系13の光軸と45度で交差する面は、波長分離コーティングが施される。映像信号発光部15eから出射される発振波長が長い光(850nm、破線)は、対物光学系13の光軸と45度で交差する面で、透過される。制御信号発光部37dから出射される発振波長が短い光(650nm、点線)は、対物光学系13の光軸と45度で交差する面で、反射される。第1プリズム15i1、第2プリズム15i2の対物光学系13の光軸と平行な方向の厚さは、約500μmである。
【0073】
波長分離プリズム37eは、制御信号発光部37dから出射される制御信号に関する発振波長の短い光を透過し、映像信号発光部15dから出射される映像信号に関する発振波長の長い光を反射する帯域分離コートを接合面に有する。
【0074】
プロセッサ側集光レンズ37fは、制御信号発光部37dから出射され、波長分離プリズム37eを透過した制御信号に関する光を、光伝送ケーブル15jのプロセッサ側の端部に集光し、光伝送ケーブル15jのプロセッサ側の端部から出射された映像信号に関する光を、波長分離プリズム37eを介して、第1映像信号受光部35aに集光する。
【0075】
第1実施形態では、第1プリズム15i1、第2プリズム15i2を使って、光の伝送される方向を分離することにより、映像信号発光部15eの発光面と、制御信号受光部17bの受光面とが平行な位置関係に配置される。光の伝送される方向の分離は、透過(映像信号)と、反射(制御信号)であり、反射は第1、第2プリズム15i1、15i2で2回行われ、これにより、透過される映像信号の光の方向と平行にされる。そのため、1つの平面で構成される基板(第1、第2基板14a1、14a2)上に、映像信号発光部15e、及び制御信号受光部17bを構成することが可能になり(映像信号発光部15eの発光面と、制御信号受光部17bの受光面が平行な位置関係になり)、プリズムと集光レンズを使って直交する2平面上に発光部と受光部を配置するプロセッサ30側に比べて光伝送の送受信装置の小型化が可能になる。特に奥行き方向(対物光学系13の光軸方向)の寸法の小型化が可能になる。
【0076】
1つのケーブルを共用して、両方向から光信号を伝送する形態では、送信と受信で光信号を分離する装置が必要となる。第1実施形態では、比較的スペースに余裕のない電子内視鏡10側は、マイクロプリズムを使って光信号の分離を行い1平面上に発光部と受光部を配置し、比較的スペースに余裕があるプロセッサ30側は、プリズムを使って直交する2平面上に発光部と受光部を配置する。これにより、配置スペースの大きさに応じて、適切な光信号の送受信装置を配置することが可能になる。
【0077】
電子内視鏡10の先端部は、約10mmの直径を有し、その中でCMOSセンサ15aなどが実装される撮像部15がある部分の形状が、ノズル、ライトガイド11a、及び鉗子口との関係から、約4mmの対物光学系13のレンズ径をはみ出ないのが望ましい。撮像素子として、COMSセンサを使用する場合には、相関二重サンプリング回路15bなどの周辺回路をCMOSセンサ近くに実装する必要があるが、第1実施形態では、これらを取り付ける基板を、対物光学系13の光軸に垂直な位置関係に積層することにより、撮像部15が対物光学系13のレンズ径よりも大きくはみ出た形状にはならない(基板保持部59の径が約3.8mm)。
【0078】
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、撮像部15は、映像信号発光部15eからの出射光量の一部を受光し、受光光量に基づいて出射光量を調整する点で、第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0079】
照明部11は、ライトガイド11a、照明レンズ11bを有する。撮像部15は、CMOSセンサ15a、相関二重サンプリング回路(CDS:Correlated Double Sampling)15b、ADC(Analogue Digital Converter)15c、映像信号用LDドライバ15d、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)などの映像信号発光部15e、第1ガラス板15f1、第2ガラス板15f2、第3ガラス板15f3、第1レンズ15h1、第2レンズ15h2、第3レンズ15h3、第1プリズム15i1、第2プリズム15i2、スコープ側集光レンズ15i3、PDなどの第2映像信号受光部15k、映像信号用アンプ15m、光伝送ケーブル15j、PDなどの制御信号受光部17b、制御信号用アンプ17c、制御信号用PLL復調部17d、タイミングジェネレータ(TG:Timing Generator)17e、ロジックIC17z、電源ケーブル19a、及び電源部19bを有する。タイミングジェネレータ17eは、サブTG17e1、及びメインTG17e2を有する(図4参照)。
【0080】
電子内視鏡10のADC15cから、プロセッサ30のDSP回路35cへの画像信号伝送は、光を用いて行われる。すなわち、ADC15cでデジタル変換された画像信号は、ロジックIC17zでパラレル信号からシリアル信号に変換され、映像信号用LDドライバ15dによって光の点滅による信号(光の信号)に変換され、パルス駆動された映像信号発光部15eで点滅される。点滅による信号の大半(約9割)は、第1ガラス板15f1、第1レンズ15h1、第1プリズム15i1、第2プリズム15i2、スコープ側集光レンズ15i3、光伝送ケーブル15j、プロセッサ側集光レンズ37f、及び波長分離プリズム37eを介して、フォトダイオードが形成された第1映像信号受光部35aで受光及び増幅され、映像信号用PLL復調部35bでDSP回路35cにおいて画像処理が可能な状態に復調される。
【0081】
また、映像信号発光部15eにおける点滅による信号の一部(約1割)は、第1ガラス板15f1、第1レンズ15h1、第1プリズム15i1、第3レンズ15h3、及び第3ガラス板15f3を介して、フォトダイオードが形成された第2映像信号受光部15kで受光され、映像信号用アンプ15mで増幅される。増幅された信号に基づいて、映像信号発光部15eで出射された光量を演算する。演算結果に基づいて、適正な出射光量になるように映像信号発光部15eの出力が調整される。出力調整の演算は、映像信号用アンプ15mからの信号出力を受けた映像信号用LDドライバ15dにより行われる。
【0082】
撮像部15は、実装に関する部分として、第1〜第6基板14a1〜14a6、封止パッケージ51、位置決め部53、メタルケース55、放熱板57、基板保持部59を有する。
【0083】
第1〜第6基板14a1〜14a6は、対物光学系13のレンズ面に平行に配置される。第1〜第3基板14a1〜14a3は同じ平面上に配置される。第1基板14a1、及び第4〜第6基板14a4〜14a6は、対物光学系13と反対側から順に配置される。第5基板14a5と第6基板14a6は、径が約3.8mmの基板保持部59に取り付けられる。第1〜第4基板14a1〜14a4は、封止パッケージ51に取り付けられる。
【0084】
第2実施形態では、第1〜第3基板14a1〜14a3は、別の基板である形態を説明するが、1つの基板で構成されてもよい。
【0085】
封止パッケージ51の内部には、第1〜第4基板14a1〜14a4、映像信号用LDドライバ15d、映像信号発光部15e、第1〜第3ガラス板15f1〜15f3、第1〜第3レンズ15h1〜15h3、第1、第2プリズム15i1、15i2、スコープ側集光レンズ15i3、第2映像信号受光部15k、映像信号用アンプ15m、制御信号受光部17b、制御信号用アンプ17cが取り付けられる。
【0086】
第1基板14a1と第4基板14a4との間は、バンプボール(不図示)で導通される。第2基板14a2と第4基板14a4との間は、バンプボール(不図示)で導通される。第3基板14a3と第4基板14a4との間は、バンプボール(不図示)で導通される。第4基板14a4と第5基板14a5との間は、封止パッケージ51の本体51aを貫通するリード74、及び放熱板57を貫通するフレキシブル基板77を介して、導通される。
【0087】
映像信号用LDドライバ15d、映像信号用アンプ15m、及び制御信号用アンプ17cは、第4基板14a2上に構成される。
【0088】
映像信号発光部15e、及び第1ガラス板15f1は、第1基板14a1上で且つ対物光学系13と反対側に構成される。第1基板14a1は、GaAs(ガリウムヒ素)基板で構成される。
【0089】
第2ガラス板15f2、及び制御信号受光部17bは、第2基板14a2上で且つ対物光学系13と反対側に構成される。
【0090】
第3ガラス板15f3、及び第2映像信号受光部15kは、第3基板14a3上で且つ対物光学系13と反対側に構成される。
【0091】
第1ガラス板15f1は、映像信号発光部15eを覆う位置関係で第1基板14a1上に配置され、第1ガラス板15f1の対物光学系13と反対側に第1レンズ15h1が取り付けられる。第2ガラス板15f2は、制御信号受光部17bを覆う位置関係で第2基板14a2上に配置され、第2ガラス板15f2の対物光学系13と反対側に第2レンズ15h2が取り付けられる。第3ガラス板15f3は、第2映像信号受光部15kを覆う位置関係で第3基板14a3上に配置され、第3ガラス板15f3の対物光学系13と反対側に第3レンズ15h3が取り付けられる。
【0092】
第1レンズ15h1は、映像信号発光部15eから出射された映像信号に関する光を集光して、平行光にして第1プリズム15i1に出射する。第2レンズ15h2は、制御信号発光部37dから出射された制御信号に関する光を集光して、制御信号受光部17bに出射する。第3レンズ15h3は、第1プリズム15i1に出射された映像信号に関する光のうち、第3レンズ15h3に向けて出射された光を集光して、第2映像信号受光部15kに出射する。第1〜第3ガラス板15f1〜15f3は、対物光学系13の光軸と平行な方向の厚さが約300μmで、対物光学系13の光軸と直交する平面方向の厚さが約500μmである。第1ガラス板15f1は、第1レンズ15h1の位置決め部材及び焦点位置調整部材として使用され、第2ガラス板15f2は、第2レンズ15h2の位置決め部材及び焦点位置調整部材として使用され、第3ガラス板15f3は、第3レンズ15h3の位置決め部材及び焦点位置調整部材として使用される。
【0093】
第1、第2プリズム15i1、15i2は、マイクロプリズムであり、制御信号発光部37dから出射された制御信号について、第2プリズム15i2壁面を反射させて第2レンズ15h2に出射し、映像信号発光部15eから出射された映像信号について、大半(約9割)を、第1、第2プリズム15i1、15i2の壁面を透過させて光ファイバ芯線15j1の端部の一方に出射し、一部(約1割)を、第1プリズム15i1の壁面を反射させて第3レンズ15h3に出射する。
【0094】
第1、第2プリズム15i1、15i2と、第1〜第3ガラス板15f1〜15f3との間にはスペーサ(不図示)が配置され、対物光学系13の光軸方向の距離が一定に保たれる。スコープ側レンズ15i3は、第2プリズム15i2上であって、映像信号発光部15eからの出射光の光線上に配置される。
【0095】
第1プリズム15i1は、対物光学系13の光軸と直交する面と、対物光学系13の光軸と45度で交差する面と、対物光学系13の光軸と−45度で交差する面とを有し、側面から見た形状が、対物光学系13の光軸と直交する面が斜辺である直角二等辺三角形を有する。
【0096】
第2プリズム15i2は、光軸と直交する面2つと光軸と45に交差する面2つとを有し、側面から見た形状が平行四辺形を有する。
【0097】
第1プリズム15i1と第2プリズム15i2の、対物光学系13の光軸と45度で交差する面は、波長分離コーティング及びハーフミラーコーティングが施される。具体的には、映像信号発光部15eから出射される発振波長が長い光(850nm、破線)は、対物光学系13の光軸と45度で交差する面で、大半(約9割)が透過され、一部(約1割)が反射される。制御信号発光部37dから出射される発振波長が短い光(650nm、点線)は、対物光学系13の光軸と45度で交差する面で、反射される。第1プリズム15i1、第2プリズム15i2の対物光学系13の光軸と平行な方向の厚さは、約500μmである。
【0098】
その他の構成は、第1実施形態と同様である。第2実施形態では、映像信号発光部15eの出射光量レベルが、第2映像信号受光部15kを介してフィードバックされて調整されるため、映像信号発光部15eの経年変化や温度変化などによる出射光量の劣化に対応して出射光量が一定に維持されるメリットを有する。
【0099】
第2実施形態では、第1実施形態に比べて、第2映像信号受光部15kが追加されるが、第1プリズム15i1の形状及びコーティングを第1実施形態と変えることにより、1つの平面で構成される基板(第1〜第3基板14a1〜14a3)上に、映像信号発光部15e、第2映像信号受光部15k、及び制御信号受光部17bを構成することが可能になり(映像信号発光部15eの発光面と、制御信号受光部17bの受光面、及び第2映像信号受光部15kの受光面が平行な位置関係になり)、プリズムと集光レンズを使って直交する2平面上に発光部と受光部を配置するプロセッサ30側に比べて光伝送の送受信装置の小型化が可能になる。特に奥行き方向(対物光学系13の光軸方向)の寸法の小型化が可能になる。
【0100】
電子内視鏡10の先端部は、約10mmの直径を有し、その中でCMOSセンサ15aなどが実装される撮像部15がある部分の形状が、ノズル、ライトガイド11a、及び鉗子口との関係から、約4mmの対物光学系13のレンズ径をはみ出ないのが望ましい。撮像素子として、CMOSセンサを使用する場合には、相関二重サンプリング回路15bなどの周辺回路をCMOSセンサ近くに実装する必要があるが、第2実施形態では、これらを取り付ける基板を、対物光学系13の光軸に垂直な位置関係に積層することにより、第2映像信号受光部15kを加えたとしても、撮像部15が対物光学系13のレンズ径よりも大きくはみ出た形状にはならない(基板保持部59の径が約3.8mm)。
【0101】
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、プリズムに変えて回折素子を使って光を分離する点で、第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0102】
照明部11は、ライトガイド11a、照明レンズ11bを有する。撮像部15は、CMOSセンサ15a、相関二重サンプリング回路(CDS:Correlated Double Sampling)15b、ADC(Analogue Digital Converter)15c、映像信号用LDドライバ15d、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)などの映像信号発光部15e、ガラス板15f、レンズ15h、光伝送ケーブル15j、PD(Photo Diode)などの第1、第2制御信号受光部17b1、17b2、第1、第2制御信号用アンプ17c1、17c2、制御信号用PLL復調部17d、タイミングジェネレータ(TG:Timing Generator)17e、ロジックIC17z、電源ケーブル19a、及び電源部19bを有する。タイミングジェネレータ17eは、サブTG17d1、及びメインTG17d2を有する(図5参照)。
【0103】
電子内視鏡10のADC15cから、プロセッサ30のDSP回路35cへの画像信号伝送は、光を用いて行われる。すなわち、ADC15cでデジタル変換された画像信号は、ロジックIC17zでパラレル信号からシリアル信号に変換され、映像信号用LDドライバ15dによって光の点滅による信号(光の信号)に変換され、パルス駆動された映像信号発光部15eで点滅される。点滅による信号は、ガラス板15f、レンズ15h、回折素子板51c、光伝送ケーブル15j、プロセッサ側集光レンズ37f、及び波長分離プリズム37eを介して、フォトダイオードが形成された第1映像信号受光部35aで受光及び増幅され、映像信号用PLL復調部35bでDSP回路35cにおいて画像処理が可能な状態に復調される。
【0104】
CPU37aは、SSG37bにおいてパルス(同期信号)を発生させる。同期信号は、制御信号用LDドライバ37cによってパルスに基づく光の点滅による信号に変換され、パルス駆動された制御信号発光部37dで点滅される。点滅による信号(光の信号)は、波長分離プリズム37e、プロセッサ側集光レンズ37f、光伝送ケーブル17j、回折素子板51c、レンズ15h、及びガラス板15fを介して、フォトダイオードが形成された第1、第2制御信号受光部17b1、17b2で受光され、第1、第2制御信号用アンプ17c1、17c2で増幅且つ足し合わされ、制御信号用PLL復調部17dで復調される。
【0105】
光伝送ケーブル15jは、コア径が約200μmの光ファイバ芯線15j1、と光ファイバ芯線15j1の周りを覆う径が約1.25mmの光ファイバ保護用フェルール15j2とを有する。光ファイバ芯線15j1の端部の一方は、回折素子板51c、レンズ15h、及びガラス板15fを介して、映像信号発光部15eと対向する位置関係にあり、第1制御信号受光部17b1とは側面から見て回折素子板51cの1次回折角度θだけ斜め上方向の位置関係にあり、第2制御信号受光部17b2とは側面から見て回折素子板51cの一次回折角度θだけ斜め下方向の位置関係にある(図6参照)。光ファイバ芯線15j1の端部の他方は、プロセッサ側集光レンズ37f、及び波長分離プリズム37eを介して、制御信号発光部37dと対向する位置関係にある。光ファイバ芯線15j1を介して、制御信号がプロセッサ30から電子内視鏡10へ、映像信号が電子内視鏡10からプロセッサ30へ伝送される。
【0106】
次に、第3実施形態におけるCMOSセンサ15aなどの実装について説明する(図5参照)。図5は、電力供給に関する部位は省略している。
【0107】
撮像部15は、実装に関する部分として、第1〜第6基板14a1〜14a6、封止パッケージ51、位置決め部53、放熱板57、基板保持部59を有する。
【0108】
第1〜第6基板14a1〜14a6は、対物光学系13のレンズ面に平行に配置される。第1〜第3基板14a1〜14a3は同じ平面上に配置される。第1基板14a1、及び第4〜第6基板14a4〜14a6は、対物光学系13と反対側から順に配置される。第5基板14a5と第6基板14a6は、径が約3.8mmの基板保持部59に取り付けられる。第1〜第4基板14a1〜14a4は、封止パッケージ51に取り付けられる。
【0109】
第3実施形態では、第1〜第3基板14a1〜14a3は、別の基板である形態を説明するが、1つの基板で構成されてもよい。
【0110】
封止パッケージ51は、CMOSセンサ15aで得られた映像信号の送信やプロセッサ30からの制御信号の受信に関する部材(ガラス板15fなど)を、外気と遮断するために樹脂などで封止する容器(ケース)であり、本体51aと回折素子板51cを有する。回折素子板51cは、封止を兼ねる窓の役目も持ち、格子面が汚れや破損から守られる。回折素子板51cは、映像信号発光部15eから出射された光を0次回折光として、光ファイバ芯線15j1に向けて透過し、制御信号発光部37dから出射された光を一次回折光として、1次回折角θだけ屈折させた状態で、第1、第2制御信号受光部17b1、17b2に向けて透過する。
【0111】
1次回折角θは、回折素子板51cの回折格子ピッチp、回折深さd、入射光である制御信号の波長λ(=650nm)に基づいて求められる(θ=Sin−1(m×λ÷p)、mは回折次数でこの場合は1)。そのため、1次回折角θに関係する変数(pなど)を調整することにより、映像信号発光部15eと、第1、第2制御信号受光部17b1、17b2との位置関係(距離)を調整することができ、第1実施形態に比べて、第1基板14a1の中心と第2基板14a2の中心との距離を短く、すなわち封止パッケージ51の径を小さくすることが可能になる。例えば、回折格子ピッチpが2.6μmの場合、一次回折角θは、14.5度程度になり、第1基板14a1の中心と第2基板14a2の中心との距離は約130μmとなる。
【0112】
封止パッケージ51の径を小さくすることにより、第3実施形態では、封止パッケージ51の径と、光電送ケーブル15jの径(1.25mm)とを一致させることが可能になる。
【0113】
矩形格子形状の場合、±1次回折光は、0次回折光に比べて最大回折効率が低下するため(最大40%程度)、第3実施形態では、制御信号を受光する制御信号受光部を2つ設けてこれらを足し合わせて制御信号の受光感度を高める。但し、制御信号受光部を1つとしてもよい。
【0114】
回折素子板51cは、0次回折光として透過させる映像信号の波長(850nm)の0次の回折効率が最も高く、1次回折光として透過させる制御信号の波長(650nm)の±1次の回折効率が出来るだけ高くなるように溝の形状、段差、基板材料の屈折率を調整した光学素子(回折格子)を使用するのが望ましい。第3実施形態の場合、回折素子板51cは、矩形の断面溝形状を有するが、ブレーズ型や正弦波形状であってもよい。
【0115】
封止パッケージ51の内部には、第1〜第4基板14a1〜14a4、映像信号用LDドライバ15d、映像信号発光部15e、ガラス板15f、レンズ15h、第1、第2制御信号受光部17b1、17b2、第1、第2制御信号用アンプ17c1、17c2が取り付けられる。
【0116】
第1基板14a1と第4基板14a4との間は、バンプボール(不図示)で導通される。第2基板14a2と第4基板14a4との間は、バンプボール(不図示)で導通される。第3基板14a3と第4基板14a4との間は、バンプボール(不図示)で導通される。第4基板14a4と第5基板14a5との間は、フレキシブル基板76、及び放熱板57と封止パッケージ51とを貫通するリード74を介して、導通される。
【0117】
放熱板57は、封止パッケージ51の本体51aと接着され、対物光学系13の光軸と垂直な面から光軸方向で且つ対物光学系13側に突出した放熱フィンを有し、封止パッケージ51の熱を放熱する役割を果たす。
【0118】
第5基板14a5と第6基板14a6とはバンプボール79で導通される。
【0119】
封止パッケージ51、第5基板14a5、及び第6基板14a6は、基板保持部59に取り付けられる。
【0120】
封止パッケージ51の側面には、対物光学系13の光軸方向で且つ光伝送ケーブル15j側に向けて突出した位置決め部材53が取り付けられる。位置決め部材53は、封止パッケージ51、及び光伝送ケーブル15jを挟んで且つ係合する形状を有する。封止パッケージ51に位置決め部材53が取り付けられた状態で、光伝送ケーブル15jが基板保持部59に挿入され、位置決め部材53と係合することにより、光伝送ケーブル15jの封止パッケージ51との接続、及び光経路の位置合わせが容易に行えるメリットを有する。
【0121】
映像信号発光部15e、及びガラス板15fは、第1基板14a1上で且つ対物光学系13と反対側に構成される。ガラス板15f、及び第1制御信号受光部17b1は、第2基板14a2上で且つ対物光学系13と反対側に構成される。ガラス板15f、及び第2制御信号受光部17b2は、第3基板14a3上で且つ対物光学系13と反対側に構成される。
【0122】
次に、第3実施形態における光信号の送受信に関する部分について説明する。
【0123】
ガラス板15fは、映像信号発光部15eを覆う位置関係で第1基板14a1上に、第1制御信号受光部17b1を覆う位置関係で第2基板14a2上に、第2制御信号受光部17b2を覆う位置関係で第3基板14a3上に配置され、ガラス板15fの対物光学系13と反対側にレンズ15hが取り付けられる。
【0124】
レンズ15hは、映像信号発光部15eから出射された映像信号に関する光を集光して、平行光にして回折素子板51cに出射し、制御信号発光部37dから出射された制御信号に関する光で2方向に分光された光をそれぞれ集光して、一方は第1制御信号受光部17b1に、他方は第2制御信号受光部17b2に出射する。ガラス板15fは、対物光学系13の光軸と平行な方向の厚さが約500μmで、対物光学系13の光軸と直交する平面方向の厚さが約1000μmである。ガラス板15fは、レンズ15hの位置決め部材及び焦点位置調整部材として使用される。
【0125】
その他の構成は、第1実施形態と同様である。第3実施形態では、回折素子板51cを使って、光の伝送される方向を分離することにより、映像信号発光部15eの発光面と、第1、第2制御信号受光部17b1、17b2の受光面とが平行な位置関係に配置される。そのため、1つの平面で構成される基板(第1〜第3基板14a1〜14a3)上で且つ狭い領域に、映像信号発光部15e、及び第1、第2制御信号受光部17b1、17b2を構成することが可能になり(映像信号発光部15eの発光面と、第1、第2制御信号受光部17b1、17b2の受光面が平行な位置関係になり)、プリズムと集光レンズを使って直交する2平面上に発光部と受光部を配置するプロセッサ30側に比べて光伝送の送受信装置の小型化が可能になる。特に奥行き方向(対物光学系13の光軸方向)の寸法の小型化が可能になる。
【0126】
1つのケーブルを共用して、両方向から光信号を伝送する形態では、送信と受信で光信号を分離する装置が必要となる。第3実施形態では、比較的スペースに余裕のない電子内視鏡10側は、回折素子を使って光信号の分離を行い1平面上に発光部と受光部を配置し、比較的スペースに余裕があるプロセッサ30側は、プリズムを使って直交する2平面上に発光部と受光部を配置する。これにより、配置スペースの大きさに応じて、適切な光信号の送受信装置を配置することが可能になる。
【0127】
電子内視鏡10の先端部は、約10mmの直径を有し、その中でCMOSセンサ15aなどが実装される撮像部15がある部分の形状が、ノズル、ライトガイド11a、及び鉗子口との関係から、約4mmの対物光学系13のレンズ径をはみ出ないのが望ましい。撮像素子として、CMOSセンサを使用する場合には、相関二重サンプリング回路15bなどの周辺回路をCMOSセンサ近くに実装する必要があるが、第3実施形態では、これらを取り付ける基板を、対物光学系13の光軸に垂直な位置関係に積層することにより、撮像部15が対物光学系13のレンズ径よりも大きくはみ出た形状にはならない(基板保持部59の径が約3.8mm)。
【0128】
第1〜第3実施形態では、電子内視鏡10から映像信号を伝送するための光伝送ケーブルと、プロセッサ30から映像信号を伝送するための光伝送ケーブルを共用することにより、電子内視鏡10のケーブル部分の直径を小さくすることが可能となるため可撓性(曲がりやすさ)が良好となるともに患者への負担を軽減することができる。
【0129】
第1〜第3実施形態では、光信号送受信装置として、映像信号の送り側(第1送受信装置)として電子内視鏡10を、制御信号の送り側(第2送受信装置)としてプロセッサ30を備える内視鏡装置1の形態を説明したが、他の形態であってもよい。例えば、映像信号の送り側としてパソコンを、制御信号(リモコン信号)の送り側としてプロジェクタを備えるプロジェクタ表示システムの形態であってもよい。
【0130】
また、電子内視鏡10からの送信する信号を映像信号であるとして説明したが、音声信号など他のデジタル信号であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】第1〜第3実施形態における内視鏡装置の構成図である。
【図2】第1実施形態における撮像部の側面から見た構成図である。
【図3】第1実施形態における封止パッケージと、光伝送ケーブルとが離れた状態の側面から見た構成図である。
【図4】第2実施形態における撮像部の側面から見た構成図である。
【図5】第3実施形態における撮像部の側面から見た構成図である。
【図6】第3実施形態における回折素子の構成である。
【図7】第1実施形態におけるスコープ側集光レンズの別の形態を示す、封止パッケージと、光伝送ケーブルとが離れた状態の側面から見た構成図である。
【符号の説明】
【0132】
1 内視鏡装置
10 電子内視鏡
11 照明部
11a ライトガイド
11b 照明レンズ
13 対物光学系
14a1〜14a6 第1〜第6基板
15 撮像部
15a CMOSセンサ
15b 相関二重サンプリング回路
15c ADC
15d 映像信号用LDドライバ
15e 映像信号発光部
15f ガラス板
15f1〜15f3 第1〜第3ガラス板
15h レンズ
15h1〜15h3 第1〜第3レンズ
15i1、15i2 第1、第2プリズム
15i3 スコープ側集光レンズ
15j 光伝送ケーブル
15j1 光ファイバ芯線
15j2 光ファイバ保護用フェルール
15k 第2制御信号受光部
15m 映像信号用アンプ
17b 制御信号受光部
17b1、17b2 第1、第2制御信号受光部
17c 制御信号用アンプ
17c1 第1、第2制御信号用アンプ
17d 制御信号用PLL復調部
17e タイミングジェネレータ
17e1 サブTG
17e2 メインTG
17z ロジックIC
19a 電源ケーブル
19b 電源部
30 プロセッサ
31 光源部
35a 第1映像信号受光部
35b 映像信号用PLL復調部
35c DSP回路
35d DAC
35e エンコーダ
37a CPU
37b 同期信号発生器
37c 制御信号用LDドライバ
37d 制御信号発光部
37e 波長分離プリズム
37f プロセッサ側集光レンズ
39 CMOS電源部
51 封止パッケージ
51a 本体
51b カバーガラス窓
51c 回折素子板
53 位置決め部材
59 基板保持部
75、78、79 バンプボール
76、77 フレキシブル基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル化された光信号を出射する信号発光部と、前記信号発光部からの出射光を伝送する光伝送ケーブルとを有する第1送受信部と、
前記信号発光部からの出射光を、前記光伝送ケーブルを介して受光する第1信号受光部と、制御信号を光の信号に変換された状態で出射する制御信号発光部を有する第2送受信部とを備え、
前記第1送受信部は、前記第2送受信部から出射された前記制御信号に関する光を、前記光伝送ケーブルを介して受光する制御信号受光部を有し、
前記信号発光部の発光面と、前記制御信号受光部の受光面とは、平行な位置関係に配置されることを特徴とする光信号送受信装置。
【請求項2】
前記第1送受信部は、前記信号発光部及び前記制御信号受光部と、前記光伝送ケーブルとの間に、前記信号発光部からの出射光を前記光伝送ケーブルに向けて出射し、前記制御信号発光部からの出射光を前記光伝送ケーブルから前記制御信号受光部に向けて出射する光学部材を有することを特徴とする請求項1に記載の光信号送受信装置。
【請求項3】
前記光学部材は、前記信号発光部からの出射光と、前記制御信号発光部からの出射光の少なくとも一方を曲げて出射する波長分離コーティングが施されたプリズムであることを特徴とする請求項2に記載の光信号送受信装置。
【請求項4】
前記プリズムは、ハーフミラーコーティングが施され、
前記第1送受信部は、前記ハーフミラーコーティングが施された前記プリズムの反射面を介して前記信号発光部からの出射光の一部を受光する第2信号受光部を有し、
前記第2信号受光部での受光光量に基づいて、前記信号発光部からの出射光量が調整されることを特徴とする請求項3に記載の光信号送受信装置。
【請求項5】
前記光学部材は、前記信号発光部から出射された光、及び前記制御信号発光部から出射された光の少なくとも一方を回折する回折素子であることを特徴とする請求項2に記載の光信号送受信装置。
【請求項6】
前記信号発光部から出射された光は、前記光学部材を直進し、前記制御信号発光部から出射された光は、前記光学部材で一次回折されることを特徴とする請求項5に記載の光信号送受信装置。
【請求項7】
前記制御信号受光部は、前記光学部材で一次回折され2方向に分かれた光の一方を受光する第1制御信号受光部と、他方を受光する第2制御信号受光部とを有し、
前記第1、第2制御信号受光部で受光された制御信号に関する情報は足し合わされることを特徴とする請求項6に記載の光信号送受信装置。
【請求項8】
前記第1送受信部は、前記信号発光部、前記制御信号受光部、及び前記光学部材を内部に有する封止パッケージを有することを特徴とする請求項2に記載の光信号送受信装置。
【請求項9】
前記第1送受信部は、前記封止パッケージに取り付けられ、前記光伝送ケーブルと係合する位置決め部材を有することを特徴とする請求項8に記載の光信号送受信装置。
【請求項10】
前記封止パッケージの径は、前記光伝送ケーブルの径よりも大きく、
前記位置決め部材は、前記封止パッケージの、前記光伝送ケーブルと接する側に取り付けられることを特徴とする請求項9に記載の光信号送受信装置。
【請求項11】
前記封止パッケージの径は、前記光伝送ケーブルの径と略同一であり、
前記位置決め部材は、前記封止パッケージの側面に取り付けられることを特徴とする請求項9に記載の光信号送受信装置。
【請求項12】
前記信号発光部と、前記制御信号受光部とは、同じ平面上の基板に構成されることを特徴とする請求項1に記載の光信号送受信装置。
【請求項13】
前記信号発光部と、前記制御信号受光部を、前記光伝送ケーブル側で覆うカバー部材をさらに備え、前記カバー部材は、ガラスで構成されることを特徴とする請求項12に記載の光信号送受信装置。
【請求項14】
前記信号発光部が構成される基板はGaAs基板であり、
前記信号発光部の発光面は、前記GaAs基板に覆われ、
前記信号発光部から出射される光は、前記GaAs基板を透過する波長に設定されることを特徴とする請求項12に記載の光信号送受信装置。
【請求項15】
前記第1送受信装置は、電子内視鏡であり、
前記第2送受信装置は、前記電子内視鏡からの画像信号に関する画像処理を行うプロセッサであることを特徴とする請求項1に記載の光信号送受信装置。
【請求項16】
前記信号発光部は、前記出射光として、画像信号が光の信号に変換されたデジタル信号を出射することを特徴とする請求項1に記載の光信号送受信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−11504(P2008−11504A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−126466(P2007−126466)
【出願日】平成19年5月11日(2007.5.11)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】