説明

光学薄膜形成方法および装置

【課題】簡単に薄膜の光学的特性の向上を図り、特に多層構造とした場合に光学特性の向上を可能にする。
【解決手段】真空容器内10に保持した基板14に高屈折率物質と低屈折率物質とを交互にイオンアシスト蒸着法によって蒸着する光学薄膜形成方法において、基板14に形成した低屈折率物質の蒸着薄膜に高屈折率物質の蒸発粒子とイオンとを同時に供給する蒸着工程の前に、イオンを所定時間供給する予備的イオン照射工程を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、Ti2などの高屈折率物質とSi2などの低屈折率物質とを交互にイオンアシスト蒸着法によって蒸着する光学薄膜形成方法と、この方法の実施に直接使用する光学薄膜形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光学分野で用いる光学レンズや光学フィルタなどでは基材表面に薄膜を形成することにより、光学特性を制御している。例えばTi2やTa25などの高屈折率物質とSi2などの低屈折率物質との薄膜をそれぞれ所定厚さで交互に多層に積層した反射防止膜が知られている。また特定波長域の光を選択的に透過するフィルタも広く用いられている。
【0003】
これらの高屈折率物質や低屈折率物質の薄膜形成方法の1つとして、イオンアシスト蒸着法(ion beam assisted deposition; IBAD、イオンビーム支援堆積法ともいう。)が公知である。この方法は、真空容器の中で蒸発させた中性の薄膜材料(蒸着粒子)を基板表面に到達させる際に、イオン銃で数100eV程度の比較的低エネルギーのガスイオン(および基板表面にたまるプラス電荷を中和するための同量の電子)を基板に照射し、その運動エネルギーによって緻密な膜にする方法である。
【0004】
【特許文献1】特開平1−197701号公報
【特許文献2】特開2005−42132号公報
【特許文献3】特開平10−123301号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のイオンアシスト蒸着法は中性の蒸着粒子とイオンとを同時に供給するものであり、蒸着粒子が基板に付着する際にイオンの運動エネルギーを利用して薄膜の吸収・散乱などの光学特性の向上を図り、薄膜の密度向上を可能にするものである。
【0006】
一方光学機器においては光透過率などの光学特性の向上が常に要求されている。特に高屈折率物質と低屈折率物質とを交互に多層に積層する反射防止膜や光学フィルタなどでは、薄膜の吸収・散乱などの光学特性の僅かな低下により最終製品としての特性は著しく低下することになる。
【0007】
一般に真空容器内は常に真空ポンプで排気されているが、真空容器内に収容された蒸発源や基板の保持手段やシャッタ機構などの種々の部分から不純物が蒸発するため、これらの不純物が基板表面に付着する。このような不純物があると蒸着膜に不純物が入ったり、蒸着膜が結晶化しやすくなり、吸収や散乱が増え、多層膜の光学特性が低下する。不純物を除去するためには、排気時間を長くしたり真空度を上げることが考えられるが、この場合には処理能率が低下したり真空系が複雑になる。
【0008】
この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、簡単に薄膜の光学的特性の向上が図れ、特に多層構造とした場合に光学特性の向上が可能になる光学薄膜形成方法を提供することを第1の目的とする。また同様な光学薄膜形成装置を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明によれば第1の目的は、真空容器内に保持した基板に高屈折率物質と低屈折率物質とを交互にイオンアシスト蒸着法によって蒸着する光学薄膜形成方法において、前記基板に形成した低屈折率物質の蒸着薄膜に前記高屈折率物質の蒸発粒子とイオンとを同時に供給する蒸着工程の前に、イオンを所定時間供給する予備的イオン照射工程を設けたことを特徴とする光学薄膜形成方法、により達成される。
【0010】
また第2の目的は、真空容器内に保持した基板に高屈折率物質と低屈折率物質とを交互にイオンアシスト蒸着法によって蒸着する光学薄膜形成装置において、所定の圧力に保たれた真空容器と、この真空容器内に保持された基板と、この基板に所定距離離して対向する高屈折率物質の蒸発手段および低屈折率物資の蒸発手段と、これらの蒸発手段と基板との間にそれぞれ進退出動する第1の蒸発源シャッターおよび第2の蒸発源シャッタと、基板に対してイオンを照射するイオン銃と、このイオン銃による基板へのイオン照射を制御するイオン銃シャッターと、前記高屈折率物質または低屈折率物質の蒸発粒子とイオンとを同時に供給する蒸着工程を制御すると共に前記高屈折率物質の蒸着工程に先行してイオンを所定時間供給するように制御するコントローラと、を備えることを特徴とする光学薄膜形成装置、により達成される。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、高屈折率物質の蒸発粒子とイオンとを同時に照射する蒸着工程に先行して、イオンを照射する工程(予備的イオン照射工程)を付加したので、高屈折率物質の蒸着に先行してイオンが低屈折率物質の蒸着薄膜の表面に衝突して表面を清浄化する。
【0012】
高屈折率物質の蒸着に先行してイオンを低屈折率物質の蒸着薄膜の表面に照射するので、低屈折率物質の蒸着薄膜の表面に付着する不純物を高屈折率物質の蒸着開始に先行して除去することができ、その直後に連続して高屈折率物質の蒸着を行うので薄膜に不純物が混入しにくくなる。このため高屈折率物質の吸収・散乱などの光学特性を向上させることができる。
【0013】
なお高屈折率物質の蒸着に先行する予備的イオン照射工程は、イオン銃あるいはイオン銃シャッタを制御するだけであるから、処理能率の大幅な低下を招くことがなく、装置が複雑になることもない。
【0014】
請求項5の発明によれば、前記請求項1の発明の実施に直接使用する光学薄膜形成装置が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
この発明は高屈折率物質の蒸着に適するものであるが、低屈折率物質の蒸着にも先行して予備的イオン照射工程を行ってもよい。また高屈折率物質および低屈折率物資の蒸着工程の後にイオンの供給を停止する期間(イオン照射停止期間)を設けるのがよい。この期間を設けることによって基板の表面温度の上昇を抑制し温度管理が可能になるからである。
【0016】
予備的イオン照射工程におけるイオンのイオン照射電力(パワー)は、高屈折率物質の蒸着中のイオン照射電力と同じあるいは大きくしたり小さくしてもよい。特にこの照射電力を小さくした場合には、下地となる低屈折率物質の蒸着表面を傷めるおそれがなくなるので好ましい。ここに照射電力密度はイオンの加速電圧(V)とイオン電流密度(I)の積(V・I)である。
【0017】
この場合、予備的イオン照射工程の時間は、イオンの照射電力や下地の表面状態によって変化させるのがよい。例えば照射電力を大きくする場合には照射時間(T)を短くし、反対に照射電力を小さくする場合には照射時間(T)を長くすることによって、照射エネルギー密度(V・I・T)を制御するのがよい。
【0018】
蒸着される高屈折率物質は、Ti2(二酸化チタン)やTa25(五酸化タンタル)などであるが、特にTi2が安価であって好ましい。蒸着される低屈折率物質はSi2(二酸化シリコン)が望ましい。この場合イオン銃は、Ti2に対して反応性ガスとしてのO2と希ガスとしてのArをイオン化して射出し、Si2に対しては反応性ガスO2のみをイオン化して射出するものとするのがよい。
【0019】
また真空容器には、電子を照射するニュートラライザを設け、イオンによる基板表面の帯電を電子によって中和させるのがよい。基板表面が帯電すると放電によって薄膜に損傷を与え光学特性が劣化するからである。
【実施例1】
【0020】
図1は本発明の一実施例である光学薄膜形成装置の概念図である。この図で符号10は真空容器であり、図示しない排気手段によって所定の圧力(例えば3×10-2〜10-4aの程度)に排気される。この真空容器は縦置き円筒状であり、その内部の上方には球面状のステンレス製の基板ホルダ12が垂直軸回りに回動可能に保持されている。この基板ホルダ12の下面には多数の基板14が薄膜形成面を下向きにして固定されている。基板14は形状が板状あるいはレンズなどに加工されたガラスや樹脂である。
【0021】
基板ホルダ12の中心に設けた開口には光学モニタ16および水晶モニタ18が配設されている。光学モニタ16は基板14と同じ材料で作られた透明な板であり、真空容器10の上方に設けたミラーユニット20によって、投光器22から供給される光を光学モニタ16に導き、この光学モニタ16の反射光をミラーユニット20を介して分光器24に導き、一定波長の光強度から膜厚検出部26で光学膜厚を検出するものである。また水晶モニタ18は、その表面に薄膜が付着することによる共振周波数の変化から物理膜厚を膜厚検出部26で検出する。膜厚の検出結果は、コントローラ28に送られる。
【0022】
基板ホルダ12の上方には電気ヒータ30が配設されている。基板ホルダ12の温度は熱電対などの温度センサ32で検出され、その結果はコントローラ28に送られる。コントローラ28はこの温度センサ32の出力を用いて電気ヒータ30を制御して基板14の温度を適切に管理する。
【0023】
真空容器10の内部の下方には、高屈折率物質(Ti2)蒸発手段である蒸発源34、低屈折率物質(Si2)の蒸発手段である蒸発源36、イオン銃38が配設されている。蒸発源34、36は電子ビーム加熱方式によって高屈折率物質や低屈折率物質を加熱し蒸発させる。イオン銃38は反応性ガス(O2など)や希ガス(Arなど)のプラズマから帯電したイオン(O2+、Ar+)を引出し加速電圧により加速して基板14に向けて射出する。
【0024】
蒸発源34の上方には、開閉可能な第1のシャッタ34Aが取付けられている。蒸発源36の上方には、開閉可能な第2のシャッタ36Aが取付けられている。イオン銃38の上方にはイオン銃シャッタ38Aが開閉可能に取付けられている。
【0025】
40はニュートラライザである。このニュートラライザ40は電子を基板14に向かって放出するものでありArなどの希ガスのプラズマから電子(e)を引き出し、加速電圧で加速して電子を射出する。ここから射出される電子は、基板表面に付着したイオンを中和する。
【0026】
次にこの装置の動作を図2を用いて説明する。図2は各シャッタ34A、36A、38Aの開閉タイミングの時間変化を説明するタイミング図である。真空容器10内に基板14を固定した基板ホルダ12をセットし、真空容器10内を所定圧力まで排気する。その後電気ヒータ30を発熱させ、基板ホルダー12を低速で回転させる。この回転によって多数の基板14の温度と膜形成条件とを均一化する。
【0027】
コントローラ28は、基板14の温度が設定温度になったことを温度センサ32の出力により判定すると蒸着工程に入るが、その前にイオン銃38はイオン源をアイドル運転状態としておく。また蒸発源34、36もシャッタ34A、36Aの開動作によって直ちに蒸発粒子を拡散(放出)できるように準備しておく。
【0028】
図2において、Aは高屈折率物質の蒸着工程を、Bは低屈折率物質の蒸着工程を示す。コントローラ28は、高屈折率物質の蒸着工程Aに先行してイオン銃38の照射電力をアイドル状態から事前に設定された照射電力に増大させ、イオン銃シャッタ38Aを開く。この工程は図2のCで示す予備的イオン照射工程(プレ照射ともいう)である。この工程Cは実験から決めた最適時間、例えば約10〜20秒間続ける。
【0029】
この予備的イオン照射工程の照射電力(V・I)および時間(T)は、照射電力(V・I)が強すぎたり時間(T)が長いと、下地となる薄膜(低屈折率物質の蒸着薄膜)が少しずつスパッタされることになるので、光の吸収・散乱が少ない必要な膜特性が得られる範囲でできるだけ照射電力を弱くし時間を短くするのがよい。蒸着速度(蒸着レートという)が速いほど照射電力を相対的に強くしかつ時間を長くするのがよい。
【0030】
この工程Cに続いて、コントローラ28はイオン銃シャッタ38Aを開いたままイオン銃38の照射電力を正規の蒸着工程Aに対応するようにして、同時に第1の蒸発シャッタ34Aを開く。このため高屈折率物質の蒸着工程Aに入り、高屈折率物質の蒸着が行われる。この工程Aではコントローラ28は膜厚を光学モニタ16、水晶モニタ18により監視し続け、所定の膜厚になると蒸着を停止する。
【0031】
すなわちコントローラ28は、この工程Aを終了させるために第1のシャッタ34Aとイオン銃シャッタ38Aを閉じ、イオン銃38をアイドル状態に戻す。この状態で、蒸発物質Bの蒸発準備(事前溶かし込み)を行い、準備完了後コントローラ28はイオン銃38の照射電力を正規の蒸着工程Bに対応するようにすると共に、低屈折率物質の第2のシャッタ36Aとイオン銃シャッタ38Aとを同時に開く。このため低屈折率物質の蒸発粒子が基板14に付着する。この工程Bでは、コントローラ28は膜厚を監視し続け、所定の膜厚になると停止する。
【0032】
すなわち第2の蒸発シャッタ36Aとイオン銃シャッタ38Aを閉じ、イオン銃38をアイドル状態に戻す。このように高屈折率物質と低屈折率物質との蒸着を複数回繰り返すことにより、多層膜を形成することができる。
【実験例1】
【0033】
次にこの装置を用いて行った本発明による実験例を、従来方法による実験例と比較して説明する。ここに従来方法は本発明における予備的イオン照射工程を除いたものである。
【0034】
実験例の成膜条件は次の通りである。

基板: BK7(屈折率n=1.52)
基板温度:150℃
i2蒸着時のイオン銃条件:
加速電圧:1000V
イオン電流密度:110μA/cm2
放電ガス:酸素60sccm+アルゴン7sccm
i2蒸発時のイオン銃条件:
加速電圧:1000V
イオン電流密度:110μA/cm2
放電ガス:酸素60sccm
予備的イオン照射条件:
加速電圧:300V,1000V
イオン電流密度:35μA/cm2,110μA/cm2
放電ガス:酸素60sccm+アルゴン7sccm
放電時間:0〜20秒
i2の蒸着速度:0.3,0.5,0.7nm/s
i2の蒸発速度:1.0nm/s
ニュートライザの条件:
加速電圧:50V
電子電流:2.0A
放電ガス:アルゴン10sccm
【0035】
本発明による実験例では予備的イオン照射工程(プレ照射)を10秒、20秒としたのに対し、従来方法では0秒とした点が両者で異なる。この実験例で33層の多層膜からなるUV−IRカットフィルタ(紫外線領域と赤外線領域を不透過にするフィルタ)を形成し、その光学特性を測定した。図3はその測定結果を示す図、表1はその予備的イオン照射条件を示す。
【0036】
すなわち表1はTi2の成膜レート(蒸着速度、nm/s)と予備的イオン照射条件との関係を示し、×はその効果が無い時であって図3(A)に示す結果となる。△は効果が小さい時であって図3(B)に示す結果となる。○は効果が大きい時であって図3(C)に示す結果となっている。なお表1において、予備的イオン照射電力密度の0.01W/cm2,0.11W/cm2は、加速電圧とイオン電流密度の積であり、前者は300V×35μA/cm2の場合、後者は1000V×110μA/cm2の場合である。また実験では基板ホルダ12の異なる場所にセットした複数(9枚)の基板の測定値の平均値を測定値としている。
【0037】
【表1】

【0038】
図3(A)によれば、予備的イオン照射(プレ照射)時間を0秒とした時(すなわち予備的イオン照射を行わない従来方法による時)には、光透過率Tの測定値は可視光の波長範囲で約87%であることが解る。なお比較のためにこの時の設計値が破線で加えてある。この設計値は約95%である。このように設計値(約95%)と測定値(約87%)とが大きく異なることが解る。なお図3(B)によれば、光透過率Tの測定値は約92%であり、設計値95%とはまだ相当大きな違いがある。
【0039】
図3(C)によれば、光透過率Tの測定値は可視光の波長範囲で約95%となり、ほぼ設計値(破線で示す)通りの値を得ることができることが解った。これは、予備的イオン照射(プレ照射)によってTi2の膜質が向上し、膜の屈折率の変動が少なく均一化し、光の吸収係数が一定以下で安定化するためと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る装置の概念図
【図2】シャッタの開閉タイミングおよびイオン銃のイオン照射電力の時間変化を示す図
【図3】多層膜の光透過率の実測値を設計値と対比して示す図
【符号の説明】
【0041】
10 真空容器
12 基板ホルダ
14 基板
28 コントローラ
34 高屈折率物質の蒸発源(蒸発手段)
34A 第1のシャッタ
36 低屈折率物質の蒸発源(蒸発手段)
36A 第2のシャッタ
38 イオン銃
38A イオン銃シャッタ
40 ニュートラライザ
A 高屈折率物質の蒸着工程
B 低屈折率物質の蒸着工程
C 予備的イオン照射工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空容器内に保持した基板に高屈折率物質と低屈折率物質とを交互にイオンアシスト蒸着法によって蒸着する光学薄膜形成方法において、
前記基板に形成した低屈折率物質の蒸着薄膜に前記高屈折率物質の蒸発粒子とイオンとを同時に供給する蒸着工程の前に、イオンを所定時間供給する予備的イオン照射工程を設けたことを特徴とする光学薄膜形成方法。
【請求項2】
高屈折率物質の蒸着工程の前および低屈折率物質の蒸着工程の前に予備的イオン照射工程を設けた請求項1記載の光学薄膜形成方法。
【請求項3】
高屈折率物質および低屈折率物資の蒸着工程の後にイオン照射を停止するイオン照射停止期間を設ける請求項1または2の光学薄膜形成方法。
【請求項4】
基板に蒸着された高屈折率物質はTi2であり、低屈折率物質はSi2である請求項1〜3のいずれかの光学薄膜形成方法。
【請求項5】
真空容器内に保持した基板に高屈折率物質と低屈折率物質とを交互にイオンアシスト蒸着法によって蒸着する光学薄膜形成装置において、
所定の圧力に保たれた真空容器と、この真空容器内に保持された基板と、
この基板に所定距離離して対向する高屈折率物質の蒸発手段および低屈折率物資の蒸発手段と、
これらの蒸発手段と基板との間にそれぞれ進退出動する第1の蒸発源シャッターおよび第2の蒸発源シャッタと、
基板に対してイオンを照射するイオン銃と、
このイオン銃による基板へのイオン照射を制御するイオン銃シャッターと、
前記高屈折率物質または低屈折率物質の蒸発粒子とイオンとを同時に供給する蒸着工程を制御すると共に前記高屈折率物質の蒸着工程に先行してイオンを所定時間供給するように制御するコントローラと、
を備えることを特徴とする光学薄膜形成装置。
【請求項6】
請求項5において、さらに基板に向かって電子を照射するニュートラライザを備える光学薄膜形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−248828(P2007−248828A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−72372(P2006−72372)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(390007216)株式会社シンクロン (52)
【Fターム(参考)】