説明

光学補償シート用透明支持体、光学補償シート及びその製造方法、偏光板及びそれを用いた液晶表示装置並びに疎水性透明支持体の親水化処理方法

【課題】 従来の配向膜との密着性を維持したまま、良好な面状を有し、光学特性に優れ且つシート膜厚が薄く、液晶表示装置にした場合に画像が鮮明であり、低コスト化が可能な光学補償シートに使用可能な光学補償シート用透明支持体等を提供すること。
【解決手段】 対向する第1の面及び第2の面を有する疎水性透明支持体であって、第1の面がアルカリ鹸化された親水性表面を有し、該親水性表面側に存在する界面活性剤量が0.001〜1.0mg/m2である光学補償シート用透明支持体。さらに、対向する第1の面及び第2の面を有する疎水性透明支持体ウェブを、第2の面をバックアップロールにより支持しながら連続走行させ、第1の面にアルカリ溶液をダイコーターにより塗布する工程を含む疎水性透明支持体の親水化処理方法であって、親水化処理後の前記透明支持体の含有する界面活性剤量が0.001〜1.0mg/m2である疎水性支持体の親水化処理方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する第1の面及び第2の面を有する疎水性透明支持体であって、
第1の面がアルカリ鹸化された親水性表面を有し、
該親水性表面側に存在する界面活性剤量が0.001〜1.0mg/m2であることを特徴とする
光学補償シート用透明支持体。
【請求項2】
前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である請求項1に記載の光学補償シート用透明支持体。
【請求項3】
前記界面活性剤が、ポリ(オキシアルキレン)アルキルエーテル類である請求項1又は2に記載の光学補償シート用透明支持体。
【請求項4】
前記透明支持体の表面の凹凸形状が、JIS B0601−1994に基づく表面凹凸の算術平均粗さ(Ra)が0.0001〜0.1μmであり、十点平均粗さ(Rz)が0.0001〜0.3μmであり、且つ最大高さ(Ry)が0.0002〜1μmである請求項1〜3いずれか1つに記載の光学補償シート用透明支持体。
【請求項5】
前記透明支持体の表面の凹凸形状が、JIS B0601−1994に基づく表面凹凸の算術平均粗さ(Ra)が0.0005〜0.1μmであり、十点平均粗さ(Rz)が0.0006〜0.3μmであり、表面凹凸平均間隔(Sm)が0.001〜1μmであり、且つ最大高さ(Ry)0.0005〜0.8μmである請求項1〜4いずれか1つに記載の光学補償シート用透明支持体。
【請求項6】
前記透明支持体がセルロースアシレートフィルムである請求項1〜5いずれか1つに記載の光学補償シート用透明支持体。
【請求項7】
前記セルロースアシレートフィルムが、
酢化度55.0〜62.5%の範囲にあるセルロースアシレート、
少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物及び
少なくとも一種の平均一次粒径1〜100nmの粒子
を含んでなる請求項6に記載の光学補償シート用透明支持体。
【請求項8】
支持体表面から深さ方向に対して0.005〜1.0μmの範囲でアルカリ鹸化された親水性表面を有する請求項1〜7いずれか1つに記載の光学補償シート用透明支持体。
【請求項9】
前記透明支持体の、Reレターデーション値が0〜200nmの範囲にあり、かつRthレターデーション値が40〜400nmの範囲にある請求項1〜8いずれか1つに記載の光学補償シート用透明支持体。
【請求項10】
前記透明支持体の膜厚が20〜200μmである請求項1〜9いずれか1つに記載の光学補償シート用透明支持体。
【請求項11】
請求項1〜10いずれか1つに記載の光学補償シート用支持体の親水性表面上に、
配向膜、及び
光学異方性層をこの順に設けたことを特徴とする
光学補償シート。
【請求項12】
前記配向膜が、主成分としてポリビニルアルコール及び/又は変性ポリビニルアルコールを含有する硬化膜である請求項11に記載の光学補償シート。
【請求項13】
前記配向膜が、水素結合性を有する水素原子を含有する極性基を少なくとも1種含有するカルボン酸化合物を含有する請求項11又は12に記載の光学補償シート。
【請求項14】
透明保護膜、偏光膜、並びに透明支持体上に配向膜及び光学異方性層を設けた光学補償シートがこの順に積層されている偏光板であって、
該光学補償シートが請求項11〜13のいずれか1つに記載の光学補償シートであることを特徴とする
偏光板。
【請求項15】
空気側の前記透明保護膜上に反射防止膜を設けてなる請求項14に記載の偏光板。
【請求項16】
液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板からなり、偏光板が偏光膜およびその両側に配置された二枚の透明保護膜からなる液晶表示装置であって、
液晶セルと偏光板との間に配置される二枚の透明保護膜の少なくとも一方が、透明支持体上に配向膜及び光学異方性層を設けた光学補償シートであって、該光学補償シートが請求項11〜13のいずれか1つに記載の光学補償シートであることを特徴とする
液晶表示装置。
【請求項17】
液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板からなり、偏光板が偏光膜およびその両側に配置された二枚の透明保護膜からなる液晶表示装置であって、液晶セルを矜持する偏光板の空気側の偏光板が上記請求項15の偏光板であり、反対側の偏光板が上記請求項14の偏光板が配置される液晶表示装置。
【請求項18】
液晶表示装置が、TN、STN、IPS、VAおよびOCBのいずれかのモードの透過型、反射型または半透過型の液晶表示装置である請求項16又は17に記載の液晶表示装置。
【請求項19】
対向する第1の面及び第2の面を有する疎水性透明支持体ウェブを、
第2の面をバックアップロールにより支持しながら連続走行させ、
第1の面にアルカリ溶液をダイコーターにより塗布する工程を含む疎水性透明支持体の親水化処理方法であって、
親水化処理後の前記透明支持体の含有する界面活性剤量が0.001〜1.0mg/m2であることを特徴とする
疎水性支持体の親水化処理方法。
【請求項20】
アルカリ溶液が、60〜120℃の沸点を有する水溶性有機溶媒、界面活性剤および相溶化剤を含有する請求項19記載の疎水性透明支持体の親水化処理方法。
【請求項21】
前記アルカリ溶液塗布工程に引き続いて、
ウェブを囲むケーシングを有するドライヤ中で、塗布面近傍の風の乱れを防止しながら、アルカリ溶液を塗布した第1の面側の溶剤蒸気を高い濃度で保ちつつアルカリ鹸化する鹸化工程を有する
請求項20に記載の疎水性透明支持体の親水化処理方法。
【請求項22】
疎水性支持体の親水性表面に配向膜形成用組成物を塗布する工程、及びその直後に、
ウェブを囲むケーシングを有するドライヤ中で塗布面近傍の風の乱れを防止しながら、乾燥中の塗布面側の溶剤蒸気を高い濃度で保ったまま乾燥する工程を有する
請求項11〜13いずれか1つに記載の光学補償シートの、製造方法。
【請求項23】
請求項19〜21のいずれか1つに記載の親水化処理方法により親水化された透明支持体上に配向膜を塗設する工程、及び
光学異方性層を塗設する工程、を含む
光学補償シートの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−91292(P2006−91292A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−275237(P2004−275237)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】