説明

光導波路構造を有する電気−光カプラモジュール

【課題】光導波路構造の全反射信号伝送技術を利用する、簡単な半導体製造工程により製造でき、簡単に取り付けられ、部品の配置精度を有効に制御できる電気−光カプラモジュールを提供する。
【解決手段】半導体基板と、細長いトレンチ構造と、リフレクタと、薄膜と、光−電気信号変換デバイスと、光導波路構造と、を含む電気−光カプラモジュールである。細長いトレンチ構造は、半導体基板中に形成され、かつリフレクタは、細長いトレンチ構造の一端に形成される。光導波路構造及び薄膜は、細長いトレンチ構造の表面上に形成され、かつ光−電気信号変換デバイスは、細長いトレンチ構造のリフレクタに対応するように半導体基板上に配置される。電気信号を光信号に変換した後、光導波路構造に送信し、リフレクタにより反射された後、光導波路構造に沿って伝送し、又は逆に光導波路構造から送ってきた光信号を受信して電気信号に変換する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光導波路構造を有する電気−光カプラモジュールに関し、特に光導波路構造の全反射信号伝送技術を利用し、電気信号/光信号の変換や伝送に応用する電気−光カプラモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電気信号を伝送する、又は電子装置を接続する場合は、一般的に金属材料の電線又はケーブルが用いられる。また、デジタル通信に用いられる高性能電子システムにおいて、プロセッサの数が多くなるだけでなく、信号の処理速度も速くなるため、信号又は情報の伝送品質及び速度もより重要になる。しかし、従来の金属線による接続設計は、伝送、発送及び受信の速度を制限する。
【0003】
一方、光学接続は、伝送線路の材料性質による影響を受けにくく、高い帯域幅容量及び高速な伝送効果が得られるため、電子接続の代わりに光学接続を利用する技術が重要になっている。発光ダイオード(LED)及び半導体レーザーの技術が発展する中、光を媒介として信号を伝送する方式が開発された。主に電気−光カプラにより、電気−光信号又は光-電気信号の変換、送信及び受信を行う。電気−光カプラは、主に、光信号を提供する送信器又は光源デバイスと、光信号を受信する受信器又は光検出デバイスと、送信又は受信した信号を増幅する駆動器又は信号増幅器とを含む。
【0004】
米国特許第7306378号には、電気−光カプラが開示されている。図1aは、結合装置101を示す断面概略図である。図1aに示すように、半導体基板103内には、トレンチ構造105が形成され、トレンチ構造105の一端には、斜めのリフレクタ107が定義される。光ファイバー109は、トレンチ構造105のもう一端に配置されるか又は取り付けられる。また、光デバイス111は、リフレクタ107に対応するように、半導体基板103上に配置される。図1aに示す構造において、上記光デバイス111は、光信号を発する光源や光信号を受信する受信器であり、光デバイス111と光ファイバー109とを結合するように、光ビームがリフレクタ107により反射される。
さらに、信号伝送の部分について、半導体基板103は、バンプ123を介してプリント基板115上に配置されると共に、後でコンタクト117に電気的に接続される。また、回路125は、半導体基板127に含まれ、コンタクト131により半導体基板103上に配置される。上記回路125は、電気的に接続されている場合、上記光デバイス111を駆動又は制御することができる。コンタクト117から入った電気信号119は、上記光デバイス111により光信号113に変換され、かつ上記リフレクタ107により反射されると、上記光ファイバー109から出力される。又は、上記光ファイバー109から受信された光信号113は、上記リフレクタ107により反射され、上記光デバイス111で受信されると、電気信号119に変換され、上記コンタクト117において出力される。また、電気絶縁性や干渉防止を実現するため、関連デバイスは、リッド133により封止される。
【0005】
さらに、結合装置101は、さらに、複数セットのファイバー109、トレンチ構造105、リフレクタ107、及び光デバイス111などの結合構造を含むことができる。図1bに示すように、構造が同じ又は類似する結合装置101a、101bは、複数セットの上記結合構造を含むと共に、2本の光ファイバー109a、109bを介して、実体接続及び信号伝送接続を実現する。
【0006】
しかし、上記光学結合構造の設計において、関連デバイスのサイズが比較的に小さいという条件下では、光ファイバーを取り付けるか又は上記トレンチ構造内に埋め込むことが比較的困難であり、誤差が生じやすい。そのため、光信号が光ファイバー又は光デバイスに正確に反射されず、光学信号の伝送に対して影響を与える。また、光ファイバーの位置が光学デバイスに近いため、光ファイバーを取り付けるか又は埋め込む時、光学デバイスにダメージを与えやすい。さらに、光ファイバーは、トレンチ構造内で固定された後、繰り返し着脱することができなくなるし、また外部に露出する光ファイバーの後端も、突出しているため使用上不便がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
光導波路構造の全反射信号伝送技術を利用する電気−光カプラモジュールを提供する。簡単な半導体製造工程により製造することができ、簡単に取り付けられ、部品の配置精度を有効に制御することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、光導波路構造を有する電気−光カプラモジュールを提供することにある。本発明の電気−光カプラモジュールは、半導体製造工程により製造することができる。また、光導波路構造の全反射信号伝送技術を利用することにより、電気信号又は光信号の変換及び伝送を行う。さらに、コネクタに取り付ける、又は繰り返し着脱することができる。
【0009】
本発明は、プリント基板上に配置され、少なくとも1つの電気信号又は光信号に対する伝送に応用する電気−光カプラモジュールであって、上記プリント基板上に配置される半導体基板と、上記半導体基板中に形成される斜面トレンチ構造と、上記斜面トレンチ構造の第1側壁に形成されるリフレクタと、上記半導体基板中に形成され、かつ第1端が上記斜面トレンチ構造の第2側壁を貫通して上記斜面トレンチ構造と接続する細長いトレンチ構造と、上記半導体基板と、上記斜面トレンチ構造と、上記細長いトレンチ構造との上に形成される薄膜と、上記半導体基板上に配置され、上記電気信号を受信して対応光信号に変換するか、又は上記光信号を受信して対応電気信号に変換し、また位置が上記リフレクタの位置に対応する光−電気信号変換デバイスと、上記細長いトレンチ構造及び一部の上記斜面トレンチ構造内に配置される光導波路構造と、上記プリント基板上に配置され、伝送のため取付けを提供する伝導基部組立てと、を含む電気−光カプラモジュールである。その中、上記対応光信号は、上記光導波路構造の第1端から上記光導波路構造に入り、上記リフレクタにより反射された後、上記光導波路構造の第2端から出力されるか、又は上記光信号は、上記対応光信号の逆方向で伝送される。
【0010】
本発明のもう1つの態様は、プリント基板上に配置され、少なくとも1つの電気信号又は光信号に対する伝送に応用する電気−光カプラモジュールであって、上記プリント基板上に配置される半導体基板と、上記半導体基板中に形成され、第1側上にリフレクタが形成される少なくとも1つの細長いトレンチ構造と、上記半導体基板と上記細長いトレンチ構造との上に形成される薄膜と、上記半導体基板上に配置され、また位置が上記リフレクタの位置に対応する少なくとも1つの光−電気信号変換デバイスと、上記細長いトレンチ構造内に配置される少なくとも1つの光導波路構造と、上記半導体基板に対応するよう、上記プリント基板上に配置され、伝送のため取付けを提供する伝導基部組立てと、を含む電気−光カプラモジュールである。その中、上記対応光信号は、上記光導波路構造の上記第1端から上記光導波路構造に入り、上記リフレクタにより反射された後、上記光導波路構造の上記第2端から出力されるか、又は上記光信号は、上記対応光信号の逆方向で伝送される。
本発明をより深く理解してもらうため、以下の図面に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1a】図1aは、結合装置101を示す断面概略図である。
【図1b】図1bは、結合装置101a、101bが光ファイバー109a、109bを介して、実体接続及び信号伝送接続を実現する構造を示す概略図である。
【図2a】図2aは、本発明の電気−光カプラモジュール2を示す側面概略図である。
【図2b】図2bは、本発明の電気−光カプラモジュール2を示す立体概略図である。
【図2c】図2cは、電気−光カプラモジュール2の一端を示す概略図である。
【図3】図3は、電気−光カプラモジュール2が伝導基部組立て26によりコネクタ3に取り付けられる構造を示す概略図である。
【図4】図4は、本発明の電気−光カプラモジュール4を示す側面概略図である。
【図5a】図5aは、本発明の電気−光カプラモジュール5を示す側面概略図である。
【図5b】図5bは、本発明の電気−光カプラモジュール5を示す立体概略図である。
【図6】図6は、本発明の電気−光カプラモジュール6を示す立体概略図である。
【図7】図7は、本発明の電気−光カプラモジュール7を示す立体概略図である。
【図8a】図8aは、本発明の電気−光カプラモジュール7'を示す上面概略図である。
【図8b】図8bは、本発明の電気−光カプラモジュール7''を示す上面概略図である。
【図9】図9は、本発明の電気−光カプラモジュール8を示す立体概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明が提供する電気−光カプラモジュールは、電気−光信号変換が可能な送信端モジュール、光−電気信号変換が可能な受信端モジュール、又は上記両機能を持つ送受信モジュールに関し、主に光を媒介として信号を伝送することを目的とする。本発明の概念は、主に半導体製造工程及び光導波路の信号伝送技術を利用し、信号伝送品質を確保した上で、光-電気信号又は電気−光信号の変換及び伝送を行うことにより、ハードウェア又は構造の製造又は取付けをしやすくすることを目的とする。
【0013】
まず、第1実施例を説明する。図2a及び図2bを同時に参照されたい。図2a及び図2bは、それぞれ本発明の電気−光カプラモジュール2を示す側面概略図及び立体概略図である。本発明の電気−光カプラモジュール2は、プリント基板21上に配置されてよい。上記電気−光カプラモジュール2は、主に半導体基板20と、斜面トレンチ構造T11と、細長いトレンチ構造T12と、薄膜22と、光源デバイス25aと、光導波路構造G11と、伝導基部組立て26とを含む。その中、半導体基板20は、プリント基板21上に配置され、半導体製造工程のエッチングにより、半導体基板20に斜面トレンチ構造T11及び細長いトレンチ構造T12を形成する。細長いトレンチ構造T12の第1端T12aは、斜面トレンチ構造T11の第2側壁T11bを貫通して斜面トレンチ構造T11と接続する。1つの実施例において、斜面トレンチ構造T11は、V字形の断面を有し、また細長いトレンチ構造T12は、逆台形の断面を有し、両者の方向は互いに垂直するのが好ましい。
【0014】
以上より、本発明が提供する電気−光カプラモジュールは、送信端又は受信端に応用され、少なくとも1つの光信号を送信又は受信することができる。したがって、少なくとも1つの光源デバイス/光検出デバイス(光−電気信号変換デバイスと総称する)と対応する光導波路構造との組合せにより伝送を行う。この例において、光導波路構造G11は、斜面トレンチ構造T11及び一部の細長いトレンチ構造T12の空間内に位置される。図2bは、4つの同じ細長いトレンチ構造T12、T14、T16、T18を示すが、本発明は、それに限定されず、少なくとも1つの細長いトレンチ構造T12と斜面トレンチ構造T11との組合せにより実施することが可能である。
【0015】
また、この例において、上記斜面トレンチ構造T11の第1側壁T11aの上には、光信号を反射するリフレクタM11がある。エッチングにより上記斜面トレンチ構造T11を形成した後、全体の上に薄膜22を形成した後、第1側壁T11aに対応する箇所に関連の反射材料を積層又は塗布することにより、リフレクタM11を形成する。また、この例において、形成された上記リフレクタM11(又は、第1側壁T11a)は、プリント基板21又は半導体基板20の底面と45度の夾角をなす。また、斜面トレンチ構造T11のもう1つの側壁T11bは、同じエッチング製造工程で形成することが可能であるため、同様に45度の傾斜角度をなす。もちろん、他の実施設計において、第2側壁T11bは、他の傾斜角度をなしてもよいが、主なリフレクタM11があるところの第1側壁T11aは、45度であることが必要である。
【0016】
リフレクタM11(又は、第1側壁T11a)の45度の傾斜角度は、好適な実施設計であるが、他の的実施方式においては、他の傾斜角度、又は角度範囲(例えば、45度角±10又は15度の範囲)を限定することを利用することもできる。また、この例において、第1リフレクタM11は、薄膜22上に形成されるが、他の実施方式において、以下のように形成することもできる。すなわち、斜面トレンチ構造T11を形成した後、先に第1側壁T11a上に関連の反射材料を積層又は塗布してリフレクタM11を形成した後、さらにモジュール2の全体の上に上記薄膜22を塗布する。光信号は、薄膜22を貫通することが必要になるが、角度の設計上、この設計でも、リフレクタM11が光信号を反射する効果は影響されない。
【0017】
上記細長いトレンチ構造T12の設計は、類似の他の細長いトレンチ構造に類推することができる。図2cは、電気−光カプラモジュール2の一端を示す概略図である。図2cに示すように、細長いトレンチ構造T12(及び他の細長いトレンチ構造T14、T16、T18)の第2端T12bから見ると、その断面は、逆台形である。電気−光カプラモジュール2は、第2端T12bでは、比較的に平らな平面となっているため、後での取付けや接続が便利になる。また、示された細長いトレンチ構造T12の両側壁も、プリント基板21と45度の夾角をなす。それは、主に半導体基板20に対するエッチング方式で決まるが、他の実施方式においては、垂直又は他の傾斜角度の側壁に設計することもできる。上記トレンチ構造の形状は、後でその中に形成される光導波路の構造に対応し、かつ光導波路の構造は、対応するトレンチ構造をいっぱいに埋めても、いっぱいに埋めなくてもよい。
【0018】
使用した半導体基板20は、片面研磨シリコンウエハー(silicon wafer with single−side polished)を使用した基板である。また、薄膜22は、誘電体膜、例えば、二酸化ケイ素である。上記設計の1つの目的は、光信号が伝送過程において電磁気又は電気に干渉されるのを防止することにより、電気絶縁機能を提供し、また下にあるシリコン基材への高周波の電気信号の漏れを阻止することにある。また、もう1つの目的は、光信号が光導波路構造中で伝送される時に全反射効果を奏することにある。
【0019】
この例において、トレンチ構造をエッチングした後、シリコン基板に対して全体を酸化させることにより、二酸化ケイ素の誘電体膜を形成する。しかし、他の実施方式において、形成された薄膜22は、酸化物に限定されず、本発明が必要とする屈折率の条件を満たせばよく(以下に説明する)、例えば酸窒化物(SiNx)などの誘電材料であってもよい。また、全体を酸化させる方法で上記薄膜22を形成する以外にも、金属材料、又は一部の金属に一部の酸化物を加える方法で形成することもできる。金属膜を上記薄膜22とする場合、光信号の反射効果を向上することができるが、金属材料は一部の光信号を吸収するため、光信号が光導波路構造内で伝送される時に一部が損失する。
【0020】
以下に説明する送信端モジュールに応用した例では、プリント基板21は、本発明の送信端モジュールへ電気信号E1を提供することができる。また、光源デバイス25aは、半導体基板20及び薄膜22の上に配置され、かつ一部が斜面トレンチ構造T11の上に露出し、またその位置はリフレクタM11に対応する。さらに、この例において、光導波路構造G11は、材料がポリマーであり、半導体製造工程により、一部の斜面トレンチ構造T11と細長いトレンチ構造T12との中の薄膜22の上に形成される。詳しくは、先に薄膜22の全体の表面上にポリマーの材料を塗布し、続いて露光・現像方法により必要な部位を定義及びエッチングし、図2bに示す光導波路構造G11を形成する。
【0021】
この例において、光導波路構造G11は、光信号を伝送するため、他の光導波路構造(例えば、G12)と平行することが好ましい。詳しくは、光信号は、全反射で対応する細長いトレンチ構造(例えば、T12)内の光導波路構造(例えば、G11)の中で伝送される。したがって、薄膜22の屈折率は、その上にある光導波路構造の屈折率よりも小さい必要がある。二酸化ケイ素材料を例とすると、その薄膜22の屈折率は、約1.46〜1.5の範囲にあるため、光導波路構造は、屈折率が約1.56〜1.6の範囲であるポリマーを材料とすることができる。光導波路構造と、隣接する薄膜との屈折率の差異が大きいほど、光信号が全反射される条件の範囲も広くなり、すなわち、大きい角度の光ビームを伝送することができる。
【0022】
この例において、光源デバイス25aは、従来技術の発光ダイオード、半導体レーザー、又は縦型空洞表面放出レーザー(vertical cavity surface emitting laser、VCSELと略称する)であってよく、受信した電気信号に基づいて、変換した光ビーム又は光信号を発生又は送信する。詳しくは、図2a及び2bに示すように、本発明の電気−光カプラモジュール2は、さらに電気信号伝送デバイス23を含む。電気信号伝送デバイス23は、薄膜22上に形成され、かつ光源デバイス25aに電気的に接続される。また、電気−光カプラモジュール2は、さらに駆動回路24を含む。この例において、駆動回路24は、電気信号伝送デバイス23上に配置され、かつ電気信号伝送デバイス23及び後端のプリント基板21に電気的に接続される。そのため、駆動回路24は、電気信号伝送デバイス23を介してプリント基板21が提供する電気信号E1を受信し、光源デバイス25aを駆動することができる。
【0023】
この例において、駆動回路24は、直接半導体基板20上にフリップチップパッケージされるため、ワイヤーにより各部品を接続する必要がない。他の実施例において、システムインパッケージ(system in package、SiPと略称する)により、電気−光カプラモジュールとプリント基板との間を電気的に接続することも可能である。プリント基板21は、必要な回路デバイスを統合することができる。その中の駆動回路は、ワイヤーにより、又は半導体基板20に金属貫通孔を形成することにより、電気信号伝送デバイス23に電気的に接続される。
【0024】
この例において、光源デバイス25aは、電気信号E1を受信し、それを光信号O1に変換し、続いて光導波路構造G11へ送信することができる。光信号O1は、上記リフレクタM11により反射された後、光導波路構造G11の中で伝送される。好適な実施例において、光源デバイス25aと光導波路構造G11との距離は、近いほどよい。それは、光ビームが光導波路構造G11に入りやすくなり、かつ反射された光信号O1の光学経路が光導波路構造G11の軸方向と平行することが確保されるためである。照射上微量に発散する光信号については、光信号が光導波路構造G11内で光導波路構造G11と薄膜22との界面に接触する時、その入射角が全反射臨界角よりも大きいため、光信号は、全反射で光導波路構造G11において伝送されることになる。したがって、光信号O1が細長いトレンチ構造T12にまだ入っていない時に斜面トレンチ構造T11で光導波路構造G11を逸脱することのないように、斜面トレンチ構造T11のV字形断面のサイズ設計を注意しなければならない。
【0025】
電気−光カプラモジュール2は、同時に他の電気信号を伝送することもできる。例えば、図2a〜2cに示すように、電気−光カプラモジュール2は、4個の光源デバイスと対応する4個の光導波路構造及びリフレクタとを有する。もう1つの電気信号E2により説明すると、プリント基板21が電気信号E2を提供することにより、駆動回路24は、光源デバイス25bを駆動する。光源デバイス25a及び25bは、単独に設置されても単一の装置として統合されてもよい。光源デバイス25bは、電気信号E2を受信してそれを光信号O2に変換した後に送信する。光源デバイス25bの下にも、対応するリフレクタM13がある。
【0026】
さらに、上記半導体基板20には、対応する細長いトレンチ構造T14もあり、その一端は、斜面トレンチ構造T11の第2側壁T11bを貫通して斜面トレンチ構造T11と接続し、その表面上には薄膜22がある。細長いトレンチ構造T14及び一部の斜面トレンチ構造T11の中には、光導波路構造G12があるため、光信号O2は、前述した原理のように、光導波路構造G12に入り、リフレクタM13により反射される。1つの実施例において、第1側壁T11a上の薄膜22の全体表面に反射材料を塗布することにより、第1側壁T11aの全面にリフレクタを形成することができる。これにより、光源デバイス25a及び25bのそれぞれの位置に対応するリフレクタM11及びM13を提供する。
【0027】
電気−光カプラモジュール2を外部へ取付けや伝送するため、プリント基板21上に対応する伝導基部組立て26を配置する。この例において、伝導基部組立て26は、主に2つの伝導基部261、262を有し、かつそのサイズ又は構造は、従来技術のコネクタと組み合わせることができる。例えば、従来技術のサブマウントされたシリコン基板の光学モジュールに対して、外部信号を接続する光ファイバーコネクタ(fiber ribbon connector)がある。詳しくは、各伝導基部には、コネクタのガイドピンを挿入するための対応する穴(alignment hole)がある。同時に図3を参照されたい。図3は、本発明の電気−光カプラモジュール2が伝導基部組立て26によりコネクタ3に取り付けられる構造を示す概略図である。この例において、伝導基部組立て26は、上蓋状に設計され、一体成型技術により製造される。
【0028】
したがって、伝導基部組立て26のサイズ及び構造は、細長いトレンチ構造T12の第2端T12b及び光導波路構造G11(及び他の細長いトレンチ構造及び光導波路構造)の位置と合致する必要がある。設計上、使用するコネクタ3の規格及びサイズを考慮する必要がある以外、コネクタ3が含む光ファイバーの数も、電気−光カプラモジュール2の光導波路構造の数に対応しなければならない。また、コネクタ3は、伝導基部の穴に対応するガイドピンを有する必要がある。さらに、伝導基部組立て26は、半導体基板20のサイズ及び厚さも考慮しなければならない。一般的に、シリコン基板の厚さは、製造工程上で約25ミクロン程度の精度を実現することができるため、かつ設計された伝導基部組立て26は、接合又はダイボンドによりプリント基板21上に配置されたとしても、エッチングを利用するか、又は接合の位置及び厚さを制御することにより、約1〜3ミクロン程度の精度で部品の配置を調整することができる。したがって、本発明は、各方向から伝導基部組立て26の配置上の誤差を効果的に制御することができる。これにより、光導波路構造と後端の光ファイバーとを正確に接続することができるため、光信号を光ファイバーへ正確かつ効果的に送ることができる。
【0029】
また、この設計は、繰り返し着脱することを可能にし、かつ取付けを便利にすることができる。モジュール全体の外見は、洗練になるだけでなく、コネクタを着脱してもモジュール内部の部品にダメージを与えることはない。もちらん、他の実施例において、伝導基部組立て26は、他の設計で形成されてもよい。例えば、一体成型される上蓋状ではなく、2つの伝導基部をそれぞれ製造及び配置することができる。製造及び配置上の複雑度が増加するかもしれないが、それぞれの精度を調整することが可能になる。
【0030】
一方、この電気−光カプラモジュールを受信端モジュールに応用することができる。図4は、本発明が提供する電気−光カプラモジュール4を示す側面概略図である。詳しくは、上記図2a〜2cにおける送信端モジュールが光信号O1を発した後、光信号O1は、光ファイバーにより伝送されると、図4における電気−光カプラモジュール4により受信、変換、及び伝送される。電気−光カプラモジュール4及び図2a〜2cにおける電気−光カプラモジュール2は、類似する構造や、部品の材料、機能、電気的な接続関係、配置位置を有する。図4では、対応する部品を類似する符号で示す。例えば、半導体基板40、プリント基板41、薄膜42、電気信号伝送デバイス43、伝導基部組立て46、光導波路構造G11'、リフレクタM11'、斜面トレンチ構造T11'、細長いトレンチ構造T12'などがある。両者は、信号伝送及び変換の進行方向及び順番が逆であることのみに差異がある。また、受信端であるという設計目的に基づいて光源デバイスを光検出デバイス45aに置き換え、及び駆動回路24をトランスインピーダンス増幅回路44に置き換える。
【0031】
光検出デバイス45aは、従来の光受信ダイオード又は光受信器(photodetector、PDと略称する)であってよく、受信した光信号に基づいて対応電気信号を生成するか、光信号を対応電気信号に変換する。詳しくは、光検出デバイス45aの位置は、リフレクタM11'に対応し、光ファイバーから受信された光信号O1は、コネクタから光導波路構造G11'に入ると、上記リフレクタM11'により反射され、光検出デバイス45aに到達し、電気信号E1'(図2aに示す電気信号E1と同じ伝送内容を有してよい)に変換される。類似するように、電気−光カプラモジュールは、プリント基板41上に配置される。また、トランスインピーダンス増幅回路44は、電気信号伝送デバイス43により光検出デバイス45aに電気的に接続され、電気信号E1'を増幅してからプリント基板41へ出力する。
【0032】
同様に、電気−光カプラモジュール4は、1つだけでない光信号を同時に受信することができる。複数セットの光導波路構造、リフレクタ、及び光検出デバイスの組合せにより、異なる光信号の受信、変換、及び伝送などの動作を行うことができる。
【0033】
本発明によれば、光信号は、モジュールにおいて、リフレクタにより反射された後に伝送されるため、光ビームは、非共平面の転向により、対応光導波路構造及び光ファイバーとの光学結合を実現することができる。したがって、本発明の電気−光カプラモジュールは、光信号が回路基板と回路基板との間で、又はチップとチップとの間での信号伝送を効果的に提供することができる。また、光信号の伝送経路は、複数回に反射又は転向されることが可能であるため、光信号を異なる方向にある部品へより効果的に伝送することができる。
【0034】
以下に第2実施例を挙げて説明する。図5a及び5bを同時に参照されたい。図5a及び5bは、それぞれ本発明の電気−光カプラモジュール5を示す側面概略図及び立体概略図である。電気−光カプラモジュール5は、電気−光カプラモジュール2の架構に基づいて変更を加えたものである。両者の差異は、主に上記電気−光カプラモジュール5の半導体基板50に、もう1つの斜面トレンチ構造T23が形成されることにある。細長いトレンチ構造T22(及び他の細長いトレンチ構造)の第2端T22bは、斜面トレンチ構造T23の第1側壁T23aを貫通し、かつ互いに接続する。また、好適な設計では、斜面トレンチ構造T23と細長いトレンチ構造T22とが互いに垂直する。すなわち、2つの斜面トレンチ構造T21及びT23は、互いに平行する。さらに、この例において、斜面トレンチ構造T23の表面上には、薄膜52があり、斜面トレンチ構造T23の第2側壁T23b上の薄膜52上にも、リフレクタM22がある。細長いトレンチ構造T22の光導波路構造G21の中で伝送される光信号O1'は、リフレクタM22により反射されるため、2回目の転向を形成する。このため、半導体基板50から垂直に射出するという効果を奏する。
【0035】
一方、この例において、伝導基部組立て56についても対応するように変更を加える必要がある。図5bに示すように、伝導基部組立て56の配置は、斜面トレンチ構造T23内のリフレクタM22の位置に対応する。接続時にコネクタ3が上から挿入されるように、伝導基部が有する穴は、上向きである。この例において、伝導基部組立て56の2つの伝導基部は、接合又はダイボンドにより、それぞれプリント基板51上に配置されるか、エッチングにより伝導基部組立て56の厚さを制御することもできる。上記調整方法により、各光導波路構造とコネクタ3の対応光ファイバーとを正確に接合させることができる。また、この例における伝導基部組立て56は、上蓋状ではなく、半導体基板50の側端平面に沿う形であるが、それに限定されない。また、同じ概念及び架構は、受信端モジュールにも応用することができる。
【0036】
上記第1実施例又は第2実施例に係る電気−光カプラモジュールについては、送信端モジュール又は受信端モジュールのみを説明した。しかし、本発明は、送受信端モジュールにも応用することができる。以下に第3実施例を挙げて説明する。図6は、本発明の電気−光カプラモジュール6を示す立体概略図である。前述した実施例との主な差異は、電気−光カプラモジュール6には、光源デバイス及び光検出デバイスが同時に設けられると共に、対応するリフレクタ及び光導波路構造が組み合わされることにある。電気−光カプラモジュール6は、同時に光信号を送信及び受信することができる。また、上記実施例で言及した配置変更のすべては、この送受信端モジュールに応用することが可能である。
【0037】
さらに、図6に示す2組の信号伝送に基づいて説明する。光源デバイス65aと光検出デバイス65とは、それぞれ配置されるか、又は一つの光−電気信号変換デバイスに統合されることが可能である。また、光源デバイス65a及び光検出デバイス65bがそれぞれ対応するリフレクタM31、M33も、斜面トレンチ構造T31の第1側壁T31a上に形成される。対応する光導波路構造G31及びG32は、細長いトレンチ構造T32及びT34内に形成されると共に、一部の斜面トレンチ構造T31の中(表面上には薄膜62がある)まで伸びる。後端にある駆動回路64a及びトランスインピーダンス増幅回路64bは、1つの制御回路に統合されると共に、電気信号伝送デバイス63上に配置され、かつ電気的な接続を実現することが可能である。電気信号E1に応じて、対応光信号O1を生成するように光源デバイス65aを駆動し、続いて、光導波路構造G31により光信号O1を伝送するか、又は光検出デバイス65は、光導波路構造G32から送ってきた光信号O2を対応電気信号に変換すると、制御回路は、増幅された電気信号E2を生成した後に出力する。
【0038】
上記実施例に対してさらに変更を加えることが可能である。詳しくは、光源デバイス及び光検出デバイスが対応するリフレクタは、異なる斜面トレンチ構造上に形成されてよい。以下に第4実施例を挙げて説明する。図7は、本発明の電気−光カプラモジュール7を示す立体概略図である。その中、半導体基板70の中で別の斜面トレンチ構造T43を形成する。2つの斜面トレンチ構造T41及びT43は、位置が前後するため、接続していない。この実施例において、光源デバイス75a及び光検出デバイス75bが対応するリフレクタM41及びM43は、それぞれ斜面トレンチ構造T41及びT43の側壁上に形成されるため、対応する光導波路構造G41及びG42は、光信号O1、O2を伝送するための長さが異なる。
【0039】
上記電気−光カプラモジュールに対してさらに変更を加えることが可能である。いくつかの上位の応用では、光信号の準位を検出するため、光検出監視デバイス(monitor PD、MPDと略称する)が必要である。もし温度又は環境要因により伝送される光ビームの強度が増減する場合、光検出監視デバイスは、それを検出すると、光信号の強度を維持するため、光源デバイスの出力を調整するように駆動回路に通知することができる。
【0040】
図8aは、電気−光カプラモジュール7'を示す上面概略図である。光検出監視デバイス75c及び光源デバイス75aは、光検出デバイス75bと同じように半導体基板上に配置される(簡潔のために、斜面トレンチ構造は未図示である)。細長いトレンチ構造及びその内部の光導波路構造G41は、分岐部G41aを有する。分岐部G41aは、転向するように主な光導波路構造G41と互いに接続する。これにより、一部の光信号は、分岐部G41aを通して光検出監視デバイス75cに到達することができる。光検出監視デバイス75cの下には、同様にリフレクタ(未図示、45度の斜面であってよい)がある。
【0041】
上記分岐部G41aについては、光導波路構造G41と同じように、ポリマーを塗布し、また、露光・現像方法により必要な部位を定義及びエッチングすることができる。また、図8bに示す電気−光カプラモジュール7''は、他の種類の分岐部G41b及び光検出監視デバイス75cの配置変更を示す。
【0042】
上記第1実施例において、リフレクタを提供するため、斜面トレンチ構造(例えば、T11)を利用する。しかし、もし直接斜面を提供することが可能であれば、別に斜面トレンチ構造を形成する必要はない。
【0043】
以下に第5実施例を挙げて説明する。図9は、本発明の電気−光カプラモジュール8を示す立体概略図である。半導体基板80には、交差しない細長いトレンチ構造(互いに平行又はほとんど平行する)が形成され、その一端には、対応するリフレクタが形成される。以下にその中の細長いトレンチ構造T51に基づいて説明する。上記トレンチ構造T51の第1端T51aは、斜面であり、好適な設計では45度の斜面である。この斜面は、エッチング方法により直接形成することができる。この例において、先にトレンチ構造T51の第1端T51a上に、薄膜82を形成した後、続いて第1端T51a上の薄膜82の上に反射材料を積層又は塗布することにより、リフレクタM51を形成する。さらに、細長いトレンチ構造T51内に光導波路構造G51を形成すると、上記光導波路構造G51の両端は、上記細長いトレンチ構造T51の両端に対応するようになる。また、光−電気信号変換デバイス85aは、半導体基板80上に配置されると共に、リフレクタM51上から突出する。光−電気信号変換デバイス85aは、光信号を光導波路構造G51に送信することができ、光信号は、リフレクタM51により反射される。又は、光−電気信号変換デバイス85aは、光導波路構造G51から送ってきてリフレクタM51により反射された光信号を受信する。
【0044】
この実施例における伝導基部組立て86の配置及び関連変更は、前述した各実施例の説明を参考にすることができるため、ここで更なる説明を省略する。また、この実施例は、送信端、受信端及び送受信端モジュールに応用することができる。
【0045】
したがって、以上をまとめると、本発明は、半導体製造工程の技術と全反射できる光導波路の信号伝送技術とを利用し、さらに対応するコネクタを組み合わせることにより、取り付ける、及び繰り返し着脱することができる。力をかけて光ファイバーを取り付ける、又はサイズの小さいトレンチ構造に光ファイバーを埋め込む必要がないため、使用上より便利になる上、着脱時に光−電気信号変換デバイスにダメージを与えることを効果的に防止することができる。また、本発明の設計は、配置上の精度をも効果的に制御することができるため、光信号を正確に光ファイバーに導入する、又は光ファイバーから導出し、信号伝送を行うことができる。本発明の概念は、従来技術の関連問題を効果的に解決することができるため、本発明の主な目的を達成することができる。
【0046】
当業者は、本発明と同じ目的を前提として、本発明が開示した概念及び実施例の変更を利用して設計及び方法改良の基礎とすることが可能である。それらの変更、組み換え及び改良は、特許請求の範囲が限定する保護範囲を逸脱することができない。したがって、本発明に基づいて行った様々な変更もすべて特許請求の範囲の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0047】
101、101a、101b 結合装置
103、127 半導体基板
105 トレンチ構造
107 リフレクタ
109、109a、109b 光ファイバー
111 光学デバイス
113 光信号
115 プリント基板
117 コンタクト
119 電気信号
123 バンプ
125 回路
131 コンタクト
133 リッド
2、4、5、6、7、7'、7''、8 電気−光カプラモジュール
3 コネクタ
20、40、50、70、80 半導体基板
21、41、51 プリント基板
22、42、52、62、82 薄膜
23、43、63 電気信号伝送デバイス
24、64a 駆動回路
25a、25b、65a、75a 光源デバイス
26、46、56、86 伝導基部組立て
261、262 伝導基部
44、64b トランスインピーダンス増幅回路
45a、65b、75b 光検出デバイス
75c 光検出監視デバイス
85a 光−電気信号変換デバイス
T11、T11'、T12、T12'、T14、T16、T18、T21、T22、T23、T31、T32、T34、T41、T43、T51 トレンチ構造
T11a、T23a、T31a 第1側壁
T11b、T23b 第2側壁
T12a、T51a 第1端
T12b、T22b 第2端
M11、M11'、M13、M22、M31、M33、M41、M43、M51 リフレクタ
G11、G11'、G12、G21、G31、G32、G41、G42、G51 光導波路構造
G41a、G41b 分岐部
E1、E1'、E2 電気信号
O1、O1'、O2 光信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント基板上に配置され、少なくとも1つの電気信号又は光信号に対する変換及び伝送に応用する電気−光カプラモジュールであって、
該プリント基板上に配置される半導体基板と、
該半導体基板中に形成され、斜面である第1側壁と、第2側壁とを有する斜面トレンチ構造と、
該斜面トレンチ構造の該第1側壁に形成されるリフレクタと、
該半導体基板中に形成され、かつ第1端が該斜面トレンチ構造の該第2側壁を貫通して該斜面トレンチ構造と接続する細長いトレンチ構造と、
該半導体基板と、該斜面トレンチ構造と、該細長いトレンチ構造との上に形成される薄膜と、
該半導体基板上に配置され、該電気信号を受信して対応光信号に変換するか、又は該光信号を受信して対応電気信号に変換し、また位置が該リフレクタの位置に対応する光−電気信号変換デバイスと、
該細長いトレンチ構造及び一部の該斜面トレンチ構造内に配置され、かつ該薄膜上に位置され、第1端が該リフレクタに接続される光導波路構造と、
該光導波路構造の第2端に対応するように該プリント基板上に配置され、伝送のため取付けを提供する伝導基部組立てと、を含み、
該対応光信号は、該光導波路構造の該第1端から該光導波路構造に入り、該リフレクタにより反射された後、該光導波路構造の該第2端から出力されるか、又は該光信号は、該光導波路構造の該第2端から該光導波路構造に入り、該リフレクタにより反射された後、該光導波路構造の該第1端から該光導波路構造を離れることを特徴とする電気−光カプラモジュール。
【請求項2】
該薄膜は、誘電体膜であり、
該光信号又は該対応光信号が全反射又は反射で該光導波路構造において伝送されるように、該薄膜の屈折率は、該光導波路構造の屈折率より小さいことを特徴とする請求項1に記載の電気−光カプラモジュール。
【請求項3】
該リフレクタと該半導体基板の底面との夾角は、45±15度であることを特徴とする請求項1に記載の電気−光カプラモジュール。
【請求項4】
該斜面トレンチ構造及び該細長いトレンチ構造は、半導体製造工程により該半導体基板をエッチングすることにより形成され、
該光導波路構造は、半導体製造工程により形成され、
該光導波路構造の材料は、ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の電気−光カプラモジュール。
【請求項5】
該薄膜上に形成され、該光−電気信号変換デバイスに電気的に接続され、該電気信号又は該対応電気信号を伝送する電気信号伝送デバイスをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電気−光カプラモジュール。
【請求項6】
該光−電気信号変換デバイスは、光源デバイスであり、
該光源デバイスは、該電気信号を受信して該対応光信号に変換する発光ダイオード、半導体レーザー、又は縦型空洞表面放出レーザーであり、
該電気−光カプラモジュールは、駆動回路をさらに含み、
該駆動回路は、該電気信号伝送デバイス、該薄膜、又は該プリント基板の上に配置され、かつ該電気信号伝送デバイス及び該プリント基板に電気的に接続され、該プリント基板が提供する該電気信号に応じて該光源デバイスを駆動することを特徴とする請求項5に記載の電気−光カプラモジュール。
【請求項7】
該光−電気信号変換デバイスは、光検出デバイスであり、
該光検出デバイスは、該光信号を受信して該対応電気信号に変換する光受信ダイオード又は光受信器であり、
該電気−光カプラモジュールは、トランスインピーダンス増幅回路をさらに含み、
該トランスインピーダンス増幅回路は、該電気信号伝送デバイス、該薄膜、又は該プリント基板の上に配置され、かつ該電気信号伝送デバイス及び該プリント基板に電気的に接続され、該対応電気信号を伝送及び増幅することを特徴とする請求項5に記載の電気−光カプラモジュール。
【請求項8】
該斜面トレンチ構造の該第1側壁上に形成されるもう1つのリフレクタと、
該半導体基板中に形成され、第1端が該斜面トレンチ構造の該第2側壁を貫通して該斜面トレンチ構造と接続するもう1つの細長いトレンチ構造と、
該半導体基板上に配置され、もう1つの電気信号を受信してもう1つの対応光信号に変換するか、又はもう1つの光信号を受信してもう1つの対応電気信号に変換し、かつ位置が該もう1つのリフレクタの位置に対応するもう1つの光−電気信号変換デバイスと、
該もう1つの細長いトレンチ構造と一部の該斜面トレンチ構造との中に配置され、かつ該薄膜上に位置され、第1端が該もう1つのリフレクタに接続されるもう1つの光導波路構造と、をさらに含み、
該薄膜は、該もう1つの細長いトレンチ構造上に形成され、
該もう1つの対応光信号は、該もう1つの光導波路構造の該第1端から該もう1つの光導波路構造に入り、該もう1つのリフレクタにより反射された後、該もう1つの光導波路構造の第2端から出力されるか、又は該もう1つの光信号は、該もう1つの光導波路構造の該第2端から該もう1つの光導波路構造に入り、該もう1つのリフレクタにより反射された後、該もう1つの光導波路構造の該第1端から該もう1つの光導波路構造を離れることを特徴とする請求項1に記載の電気−光カプラモジュール。
【請求項9】
該半導体基板中に形成され、斜面である第1側壁と、第2側壁とを有するもう1つの斜面トレンチ構造と、
該もう1つの斜面トレンチ構造の該第1側壁上に形成されるもう1つのリフレクタと、
該半導体基板中に形成され、第1端が該もう1つの斜面トレンチ構造の該第2側壁を貫通して該もう1つの斜面トレンチ構造と接続するもう1つの細長いトレンチ構造と、
該半導体基板上に配置され、もう1つの電気信号を受信してもう1つの対応光信号に変換するか、又はもう1つの光信号を受信してもう1つの対応電気信号に変換し、かつ位置が該もう1つのリフレクタの位置に対応するもう1つの光−電気信号変換デバイスと、
該もう1つの細長いトレンチ構造と一部の該もう1つの斜面トレンチ構造との中に配置され、かつ該薄膜上に位置され、第1端が該もう1つのリフレクタに接続されるもう1つの光導波路構造と、をさらに含み、
該薄膜は、該もう1つの斜面トレンチ構造上及び該もう1つの細長いトレンチ構造上に形成され、
該もう1つの対応光信号は、該もう1つの光導波路構造の該第1端から該もう1つの光導波路構造に入り、該もう1つのリフレクタにより反射された後、該もう1つの光導波路構造の第2端から出力されるか、又は該もう1つの光信号は、該もう1つの光導波路構造の該第2端から該もう1つの光導波路構造に入り、該もう1つのリフレクタにより反射された後、該もう1つの光導波路構造の該第1端から該もう1つの光導波路構造を離れることを特徴とする請求項1に記載の電気−光カプラモジュール。
【請求項10】
該光信号の準位を検出する光検出監視デバイスと、
該光導波路構造に接続される光導波路分岐部と、をさらに含み、
一部の該光信号が該光導波路分岐部を通過して該光検出監視デバイスに到達することを特徴とする請求項1に記載の電気−光カプラモジュール。
【請求項11】
プリント基板上に配置され、少なくとも1つの電気信号又は光信号に対する変換及び伝送に応用する電気−光カプラモジュールであって、
該プリント基板上に配置される半導体基板と、
該半導体基板中に形成され、第1側上にリフレクタが形成される少なくとも1つの細長いトレンチ構造と、
該半導体基板と該細長いトレンチ構造との上に形成される薄膜と、
該半導体基板上に配置され、該電気信号を受信して対応光信号に変換するか、又は該光信号を受信して対応電気信号に変換し、かつ位置が該リフレクタの位置に対応する少なくとも1つの光−電気信号変換デバイスと、
該細長いトレンチ構造内に配置され、かつ該薄膜上に位置され、第1端が該リフレクタに接続される少なくとも1つの光導波路構造と、
該光導波路構造の第2端に対応するように該プリント基板上に配置され、伝送のため取付けを提供する伝導基部組立てと、を含み、
該対応光信号は、該光導波路構造の該第1端から該光導波路構造に入り、該リフレクタにより反射された後、該光導波路構造の該第2端から出力されるか、又は該光信号は、該光導波路構造の該第2端から該光導波路構造に入り、該リフレクタにより反射された後、該光導波路構造の該第1端から該光導波路構造を離れることを特徴とする電気−光カプラモジュール。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−58731(P2012−58731A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−192375(P2011−192375)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(504007741)國立中央大學 (28)
【Fターム(参考)】