説明

入力回路

【課題】高電位信号を低電位信号に変換する入力回路であって、適切なターゲット反転電位で動作可能な入力回路を提供する。
【解決手段】入力回路は、インバータ、第1パス制御回路、及び第2パス制御回路を備える。インバータの入力は第1ノードに接続される。ターゲット反転電位は、インバータの反転電位よりも高い。第1パス制御回路は、入力電位がターゲット反転電位より低い場合、入力端子と第1ノードとの間の電気的接続を遮断し、入力電位がターゲット反転電位より高い場合、入力端子と第1ノードとを電気的に接続する。第2パス制御回路は、入力電位がターゲット反転電位より低い第2反転電位より低い場合、グランド端子と第1ノードとを電気的に接続し、入力電位が第2反転電位より高い場合、グランド端子と第1ノードとの間の電気的接続を遮断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高電位信号を低電位信号に変換する入力回路に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2009−77016号公報)は、高電位信号を低電位信号に変換する入力回路を開示している。ここで、高電位信号の電位レベルは、グランド電位GNDから高電源電位VCCHまでの範囲で変動し、低電位信号の電位レベルは、グランド電位GNDから低電源電位VCCLまでの範囲で変動する。高電源電位VCCHは、低電源電位VCCLよりも高い(VCCH>VCCL)。特許文献1では、入力回路内の全てのトランジスタが、低耐圧トランジスタで形成される。
【0003】
特許文献2(特開2006−114733号公報)は、トリミング抵抗を開示している。そのトリミング抵抗は、第1の抵抗体と、第2の抵抗体と、半導体スイッチとを備えている。第1の抵抗体は、半導体基板にトリミング可能に形成される。第2の抵抗体は、半導体基板にトリミング可能に形成される。また、第2の抵抗体は、第1の抵抗体に接続されて2端子間で第1の抵抗体とともに合成抵抗を構成可能である。半導体スイッチは、半導体基板に形成され、第1の抵抗体および第2の抵抗体に接続される。この半導体スイッチは、オン状態における2端子間の抵抗値を、オフ状態における2端子間の抵抗値よりも低下させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−77016号公報
【特許文献2】特開2006−114733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
高電位信号を低電位信号に変換する入力回路に関して、一例として、次のような入出力論理関係を考える。入力信号である高電位信号の電位レベルが高電源電位VCCH(High)であるとき、出力信号である低電位信号の電位レベルはグランド電位GND(Low)である。一方、入力信号である高電位信号の電位レベルがグランド電位GND(Low)であるとき、出力信号である低電位信号の電位レベルは低電源電位VCCL(High)である。入力信号がLowレベルからHighレベルへ、あるいは、HighレベルからLowレベルへ徐々に変化する際、出力信号の電位レベル(論理レベル)は、あるタイミングで切り替わる。この論理反転が発生するタイミングでの入力信号の電位は、以下、「ターゲット反転電位」と参照される。
【0006】
グランド電位GNDと高電源電位VCCHとの間で変動する入力信号に対して、ターゲット反転電位は、適切なレベル(例えば、VCCH/2)に設定されることが望ましい。例えば、ターゲット反転電位が低過ぎる場合、入力端子に印加されるノイズによって、出力信号の予期せぬ論理反転が発生してしまう恐れがあるからである。従って、ターゲット反転電位としては、ある程度のレベルが必要である。
【0007】
高電位信号を低電位信号に変換する入力回路であって、適切なターゲット反転電位で動作可能な入力回路が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下に、[発明を実施するための形態]で使用される番号・符号を用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための形態]との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0009】
本発明の1つの観点において、入力回路(1)が提供される。その入力回路(1)は、グランド電位(GND)が印加されるグランド端子と、グランド電位(GND)と第1電源電位(VCCH)との間で電位が変動する入力信号が入力される入力端子(IN)と、第1インバータ(30)と、第1パス制御回路(10)と、第2パス制御回路(20)と、を備える。
【0010】
第1インバータ(30)の入力は、第1ノード(31)に接続されている。第1ノード(31)の電位が第1反転電位(Vtinv1)より低い場合、第1インバータ(30)は、第1電源電位(VCCH)より低い第2電源電位(VCCL)を出力する。一方、第1ノード(31)の電位が第1反転電位(Vtinv1)より高い場合、第1インバータ(30)は、グランド電位(GND)を出力する。ターゲット反転電位(Vth_targ)は、この第1反転電位(Vtinv1)よりも高い。
【0011】
第1パス制御回路(10)は、入力端子(IN)と第1ノード(31)との間に設けられ、入力信号の電位(Vin)に応じて入力端子(IN)と第1ノード(31)との間の電気的接続を制御する。具体的には、第1パス制御回路(10)は、入力信号の電位(Vin)がターゲット反転電位(Vth_targ)より低い場合、入力端子(IN)と第1ノード(31)との間の電気的接続を遮断し、一方、入力信号の電位(Vin)がターゲット反転電位(Vth_targ)より高い場合、入力端子(IN)と第1ノード(31)とを電気的に接続する。
【0012】
第2パス制御回路(20)は、グランド端子と第1ノード(31)との間に設けられ、入力信号の電位(Vin)に応じてグランド端子と第1ノード(31)との間の電気的接続を制御する。具体的には、第2パス制御回路(20)は、入力信号の電位(Vin)がターゲット反転電位(Vth_targ)より低い第2反転電位(Vtinv2)より低い場合、グランド端子と第1ノード(31)とを電気的に接続し、一方、入力信号の電位(Vin)が第2反転電位(Vtinv2)より高い場合、グランド端子と第1ノード(31)との間の電気的接続を遮断する。
【0013】
本発明に係る入力回路(1)は、更に、次のように構成されてもよい。
【0014】
本発明に係る入力回路(1)は、更に、リファレンス電位(VREFP)が印加されるリファレンス端子(REF)を備えていてもよい。この場合、ターゲット反転電位(Vth_targ)は、リファレンス電位(VREFP)に依存して決定される。
【0015】
第1パス制御回路(10)は、第1PMOSトランジスタ(P10)を備えていてもよい。その第1PMOSトランジスタ(P10)のソース、ドレイン及びゲートは、それぞれ、入力端子(IN)、第1ノード(31)及びリファレンス端子(REF)に接続される。この場合、ターゲット反転電位(Vth_targ)は、リファレンス電位(VREFP)に第1PMOSトランジスタ(P10)の閾値電圧(Vtp)を加えた電位に等しい。
【0016】
第1パス制御回路(10)は、更に、第1PMOSトランジスタ(P10)のドレインと第1ノード(31)との間に介在する第1NMOSトランジスタ(N10)を備えていてもよい。その第1NMOSトランジスタ(N10)のゲートには、第2電源電位(VCCL)が印加される。
【0017】
第2パス制御回路(20)は、第2インバータ(22)と第2NMOSトランジスタ(N24)を備えている。第2インバータ(22)の入力及び出力は、それぞれ、入力端子(IN)及び第2ノード(23)に接続される。第2NMOSトランジスタ(N24)は、ゲートが第2ノード(23)に接続され、ソースがグランド端子に接続され、ドレインが第1ノード(31)に接続される。入力信号の電位(Vin)が第2反転電位(Vtinv2)より低い場合、第2インバータ(22)は第2電源電位(VCCL)を第2ノードに出力し、第2NMOSトランジスタ(N24)はONする。一方、入力信号の電位(Vin)が第2反転電位(Vtintv2)より高い場合、第2インバータ(22)はグランド電位(GND)を第2ノードに出力し、第2NMOSトランジスタ(N24)はOFFする。
【0018】
第2パス制御回路(20)は、更に、入力端子(IN)と第2インバータ(22)の入力との間に介在する第3NMOSトランジスタ(N20)を備えていてもよい。その第3NMOSトランジスタ(N20)のゲートには、第2電源電位(VCCL)が印加される。
【0019】
入力回路(1)で用いられるトランジスタの耐圧(Vb)は、第1電源電位(VCCH)よりも低く、第2電源電位(VCCL)よりも高く、ターゲット反転電位(Vth_targ)以上であり、第1電源電位(VCCH)と第2電源電位(VCCL)との差(VCCH−VCCL)より大きい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、高電位信号を低電位信号に変換する入力回路であって、適切なターゲット反転電位で動作可能な入力回路が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る入力回路の構成を示す回路図である。
【図2】図2は、入力信号がLowレベルである場合の状態を示す回路図である。
【図3】図3は、入力信号がHighレベルである場合の状態を示す回路図である。
【図4】図4は、各トランジスタに印加される電圧を要約的に示すテーブルである。
【図5】図5は、入力信号の電位レベルが徐々に変化する遷移状態での動作を示すチャートである。
【図6】図6は、図5中の期間PAにおける状態を示す回路図である。
【図7】図7は、図5中の期間PBにおける状態を示す回路図である。
【図8】図8は、図5中の期間PCにおける状態を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0023】
1.構成
図1は、本発明の実施の形態に係る入力回路1の構成を示す回路図である。この入力回路1は、高電位信号を低電位信号に変換するように構成されている。より詳細には、入力回路1は、入力端子IN、出力端子OUT、リファレンス端子REF、第1パス制御回路10、第2パス制御回路20、及びインバータ30(第1インバータ)を備えている。
【0024】
入力端子INには、高電位信号が入力信号として入力される。その入力信号の電位レベルは、グランド電位GNDと高電源電位VCCH(第1電源電位)との間で変動する。一方、出力端子OUTからは、低電位信号が出力信号として出力される。その出力信号の電位レベルは、グランド電位GNDと低電源電位VCCL(第2電源電位)との間で変動する。高電源電位VCCHは、低電源電位VCCLよりも高い(VCCH>VCCL)。例えば、高電源電位VCCHは3.3Vであり、低電源電位VCCLは1.8Vである。
【0025】
リファレンス端子REFには、リファレンス電位VREFPが印加される。後に詳しく説明されるように、本実施の形態に係る入力回路1の「ターゲット反転電位Vth_targ」は、このリファレンス電位VREFPに依存して決定される。尚、ターゲット反転電位Vth_targとは、出力信号の電位レベル(論理レベル)の切り替わり(反転)が発生するタイミングでの入力信号の電位である。
【0026】
1−1.第1パス制御回路10
第1パス制御回路10は、入力端子INとノード31(第1ノード)との間に設けられている。後述されるように、このノード31は、インバータ30の入力に接続されている。つまり、第1パス制御回路10は、インバータ30の入力に到る1つ目の経路を形成している。また、第1パス制御回路10は、入力信号の電位に応じて、入力端子INとノード31との間の電気的接続を制御する機能を有する。
【0027】
より詳細には、第1パス制御回路10は、PMOSトランジスタP10、NMOSトランジスタN10、及びノード11を備えている。
【0028】
PMOSトランジスタP10のソース、ドレイン、ゲート及びバックゲートは、それぞれ、入力端子IN、ノード11、リファレンス端子REF及び入力端子INに接続されている。このPMOSトランジスタP10の閾値電圧がVtpである場合、ゲート−ソース電圧がその閾値電圧Vtp以上になると、PMOSトランジスタP10がONする。ここで、本実施の形態では、PMOSトランジスタP10のゲートの電位は、リファレンス電位VREFPに固定されている。よって、ソース(すなわち、入力端子IN)の電位が“VREFP+Vtp”以上の場合に、PMOSトランジスタP10はONする。一方、入力端子INの電位が“VREFP+Vtp”より低い場合、PMOSトランジスタP10はOFFし、ソース−ドレイン間は絶縁される。
【0029】
つまり、PMOSトランジスタP10は、入力信号の電位に応じて入力端子INとノード31との間の電気的接続をON/OFFする役割を果たす。入力信号の電位が“VREFP+Vtp”より低い場合、PMOSトランジスタP10はOFFし、入力信号の電位がノード31の方へ伝搬することを防止する。一方、入力信号の電位が“VREFP+Vtp”以上の場合、PMOSトランジスタP10はONし、入力信号の電位がノード31の方へ伝搬することを許可する。
【0030】
尚、電位“VREFP+Vtp”は、グランド電位GNDよりも高く、且つ、高電源電位VCCHよりも低く設定される(VCCH>VREFP+Vtp>GND)。後に説明されるように、この電位“VREFP+Vtp”が、本実施の形態におけるターゲット反転電位Vth_targとなる。つまり、ターゲット反転電位Vth_targは、リファレンス電位VREFPに応じて決定される。
【0031】
NMOSトランジスタN10のソース、ドレイン、ゲート及びバックゲートは、それぞれ、ノード31、ノード11、VCCL端子及びグランド端子に接続されている。VCCL端子には低電源電位VCCLが印加され、グランド端子にはグランド電位GNDが印加される。このように、NMOSトランジスタN10は、ノード11とノード31との間に介在しており、そのゲートには低電源電位VCCLが印加される。このNMOSトランジスタN10の閾値電圧がVtnである場合、NMOSトランジスタN10のソース電位は、最大でも“VCCL−Vtn”に抑えられる。すなわち、NMOSトランジスタN10は、ノード31に高電位が伝搬することを防止する役割を果たす。
【0032】
1−2.第2パス制御回路20
第2パス制御回路20は、グランド端子と入力端子INとノード31との間に設けられている。つまり、第2パス制御回路20は、インバータ30の入力に到る2つ目の経路を形成している。また、第2パス制御回路20は、入力信号の電位に応じて、グランド端子とノード31との間の電気的接続を制御する機能を有する。
【0033】
より詳細には、第2パス制御回路20は、NMOSトランジスタN20、ノード21、インバータ22(第2インバータ)、ノード23(第2ノード)、及びNMOSトランジスタN24を備えている。
【0034】
NMOSトランジスタN20のソース、ドレイン、ゲート及びバックゲートは、それぞれ、ノード21、入力端子IN、VCCL端子及びグランド端子に接続されている。このように、NMOSトランジスタN20は、入力端子INとノード21との間に介在しており、そのゲートには低電源電位VCCLが印加される。このNMOSトランジスタN20の閾値電圧がVtnである場合、NMOSトランジスタN20のソース電位は、最大でも“VCCL−Vtn”に抑えられる。すなわち、NMOSトランジスタN20は、ノード21に高電位が伝搬することを防止する役割を果たす。
【0035】
インバータ22の入力及び出力は、それぞれ、ノード21及びノード23に接続されている。より詳細には、インバータ22は、PMOSトランジスタP22とNMOSトランジスタN22を備えている。PMOSトランジスタP22のソース、ドレイン、ゲート及びバックゲートは、それぞれ、VCCL端子、ノード23、ノード21及びVCCL端子に接続されている。NMOSトランジスタN22のソース、ドレイン、ゲート及びバックゲートは、それぞれ、グランド端子、ノード23、ノード21及びグランド端子に接続されている。
【0036】
インバータ22の反転電位はVtinv2(例えば、VCCL/2)である。ノード21の電位が反転電位Vtinv2より低い場合、PMOSトランジスタP22がONし、NMOSトランジスタN22がOFFし、結果として、インバータ22は低電源電位VCCLをノード23に出力する。一方、ノード21の電位が反転電位Vtinv2より高い場合、PMOSトランジスタP22がOFFし、NMOSトランジスタN22がONし、結果として、インバータ22はグランド電位GNDをノード23に出力する。
【0037】
NMOSトランジスタN24のソース、ドレイン、ゲート及びバックゲートは、それぞれ、グランド端子、ノード31、ノード23及びグランド端子に接続されている。ノード23の電位が低電源電位VCCLの場合、NMOSトランジスタN24はONし、ノード31はグランド端子に電気的に接続される。一方、ノード23の電位がグランド電位GNDの場合、NMOSトランジスタN24はOFFし、ノード31とグランド端子との間の電気的接続は遮断される。ノード23の電位はインバータ22の出力電位であり、そのインバータ22の出力電位は入力端子INの電位に依存する。従って、NMOSトランジスタN24は、入力信号の電位に応じて、グランド端子とノード31との間の電気的接続を制御すると言える。
【0038】
1−3.インバータ30
インバータ30はバッファであり、その入力及び出力は、それぞれ、ノード31及び出力端子OUTに接続されている。より詳細には、インバータ30は、PMOSトランジスタP30とNMOSトランジスタN30を備えている。PMOSトランジスタP30のソース、ドレイン、ゲート及びバックゲートは、それぞれ、VCCL端子、出力端子OUT、ノード31及びVCCL端子に接続されている。NMOSトランジスタN30のソース、ドレイン、ゲート及びバックゲートは、それぞれ、グランド端子、出力端子OUT、ノード31及びグランド端子に接続されている。
【0039】
インバータ30の反転電位はVtinv1(例えば、VCCL/2)である。ノード31の電位が反転電位Vtinv1より低い場合、PMOSトランジスタP30がONし、NMOSトランジスタN30がOFFし、結果として、インバータ30は低電源電位VCCLを出力端子OUTに出力する。一方、ノード31の電位が反転電位Vtinv1より高い場合、PMOSトランジスタP30がOFFし、NMOSトランジスタN30がONし、結果として、インバータ30はグランド電位GNDを出力端子OUTに出力する。
【0040】
2.定常状態及び耐圧
2−1.IN=Low
図2は、入力信号がLowレベルである場合の状態を示している。この場合、入力信号の電位Vinはグランド電位GNDである。
【0041】
第1パス制御回路10の状態は、次の通りである。入力電位Vin=GNDは上記の電位“VREFP+Vtp”より低いため、PMOSトランジスタP10はOFFする。その結果、入力端子INとノード31との間の電気的接続は遮断される。
【0042】
一方、第2パス制御回路20の状態は、次の通りである。ノード21の電位は、グランド電位GNDであり、インバータ22の反転電位Vtinv2より低い。よって、PMOSトランジスタP22がONし、NMOSトランジスタN22がOFFし、インバータ22は低電源電位VCCLをノード23に出力する。ノード23の電位が低電源電位VCCLであるため、NMOSトランジスタN24はONする。つまり、第2パス制御回路20は、グランド端子とノード31とを電気的に接続する。
【0043】
インバータ30の状態は、次の通りである。ノード31の電位は、グランド電位GNDである。よって、PMOSトランジスタP30がONし、NMOSトランジスタN30がOFFし、インバータ30は低電源電位VCCLを出力端子OUTに出力する。つまり、出力端子OUTからは、Highレベルの出力信号が出力される。
【0044】
2−2.IN=High
図3は、入力信号がHighレベルである場合の状態を示している。この場合、入力信号の電位Vinは高電源電位VCCHである。
【0045】
第1パス制御回路10の状態は、次の通りである。入力電位Vin=VCCHは上記の電位“VREFP+Vtp”より高いため、PMOSトランジスタP10はONする。これにより、入力端子INとノード31とが電気的に接続される。ノード11の電位は、高電源電位VCCHとなる。NMOSトランジスタN10のソース電位、すなわち、ノード31の電位は、“VCCL−Vtn”となる。
【0046】
一方、第2パス制御回路20の状態は、次の通りである。ノード21の電位は、NMOSトランジスタN20のソース電位であり、“VCCL−Vtn”である。この電位“VCCL−Vtn”は、インバータ22の反転電位Vtinv2より高いとする。この場合、PMOSトランジスタP22がOFFし、NMOSトランジスタN22がONし、インバータ22はグランド電位GNDをノード23に出力する。ノード23の電位がグランド電位GNDであるため、NMOSトランジスタN24はOFFする。つまり、第2パス制御回路20は、ノード31とグランド端子との間の電気的接続を遮断する。
【0047】
インバータ30の状態は、次の通りである。ノード31の電位は、“VCCL−Vtn”である。この電位“VCCL−Vtn”は、インバータ30の反転電位Vtinv1より高いとする。この場合、PMOSトランジスタP30がOFFし、NMOSトランジスタN30がONし、インバータ30はグランド電位GNDを出力端子OUTに出力する。つまり、出力端子OUTからは、Lowレベルの出力信号が出力される。
【0048】
2−3.耐圧
図4は、図2及び図3で示されたそれぞれの状態において各トランジスタに印加される電圧を示している。Vgdはゲート−ドレイン間の電圧(電位差)であり、Vgsはゲート−ソース間の電圧(電位差)であり、Vdsはドレイン−ソース間の電圧(電位差)である。各トランジスタの耐圧がVbである場合、その耐圧Vbは次の条件を満たせばよい。
【0049】
Vb>VREFP
Vb>VCCL
Vb>VCCH−VREFP
Vb>VCCH−VCCL
Vb>VCCH−(VCCL−Vtn)
【0050】
一例として、VCCH=3.3V、VCCL=1.8V、VREFP=1.5V、VCCL−Vtn=1.55Vである場合を考える。この場合、耐圧Vbは次の条件を満たせばよい。
【0051】
Vb>VREFP=1.5V
Vb>VCCL=1.8V
Vb>VCCH−VREFP=3.3V−1.5V=1.8V
Vb>VCCH−VCCL=3.3V−1.8V=1.5V
Vb>VCCH−(VCCL−Vtn)=3.3V−1.55V=1.75V
【0052】
従って、図2及び図3で示された状態を考えた場合、各トランジスタの耐圧Vbは、少なくとも1.8Vより高ければよい。逆に言えば、耐圧Vbとして、高電源電位VCCHほどの高レベルは不要である。つまり、本実施の形態では、各トランジスタの耐圧Vbを、高電源電位VCCHより低くすることが可能である(VCCH>Vb)。これは、入力回路1内のトランジスタを全て「低耐圧トランジスタ」で構成可能であることを意味する。すなわち、本実施の形態によれば、低耐圧トランジスタだけで、高電源電位VCCHを扱う入力回路1を構成することが可能である。従って、製造コストが削減される。
【0053】
3.遷移状態
次に、入力信号の電位Vinが徐々に変化する遷移状態を考える。一例として、電源投入時等、入力信号の電位Vinがグランド電位GNDから高電源電位VCCHまで徐々に変化する場合を考える。
【0054】
図5は、入力信号の電位Vinがグランド電位GNDから高電源電位VCCHまで徐々に変化する場合の動作を示すチャートである。図5において、横軸は入力信号(入力端子IN)の電位Vinを表し、縦軸はノード11、23、31、及び出力端子OUTのそれぞれの電位を表している。尚、各電位はSPICEシミュレーションにより得られた。そのSPICEシミュレーションにおいて、VCCH=3.3V、VCCL=1.8V、VREFP+Vtp=1.7V、Vtinv1=Vtinv2=VCCL/2=0.9Vに設定された。電位“VREFP+Vtp”は、インバータ30、22の反転電位Vtinv1、Vtinv2よりも高いことに留意されたい(VREFP+Vtp>Vtinv1、Vtinv2)。入力電位Vinの変化に伴い、状態の異なる次の3つの期間PA、PB、PCが順番に現れる。
【0055】
3−1.期間PA:Vin=GND〜Vtinv2
期間PAにおいて、入力電位Vinは、グランド電位GND以上であり、インバータ22の反転電位Vtinv2(=0.9V)より低い。図6は、この期間PAにおける状態を示している。
【0056】
第1パス制御回路10の状態は、次の通りである。入力電位Vinは電位“VREFP+Vtp=1.7V”より低いため、PMOSトランジスタP10はOFFする。つまり、第1パス制御回路10は、入力端子INとノード31との間の電気的接続を遮断する。
【0057】
一方、第2パス制御回路20の状態は、次の通りである。ノード21の電位は、入力電位Vinであり、インバータ22の反転電位Vtinv2より低い。よって、PMOSトランジスタP22がONし、NMOSトランジスタN22がOFFし、インバータ22は低電源電位VCCLをノード23に出力する。ノード23の電位が低電源電位VCCLであるため、NMOSトランジスタN24はONする。つまり、第2パス制御回路20は、グランド端子とノード31とを電気的に接続し、ノード31の電位をグランド電位GNDに維持する。
【0058】
インバータ30の状態は、次の通りである。ノード31の電位は、グランド電位GNDである。よって、PMOSトランジスタP30がONし、NMOSトランジスタN30がOFFし、インバータ30は低電源電位VCCL(=1.8V)を出力端子OUTに出力する。つまり、出力端子OUTからは、Highレベルの出力信号が出力される。
【0059】
3−2.期間PB:Vin=Vtinv2〜VREFP+Vtp
期間PBにおいて、入力電位Vinは、インバータ22の反転電位Vtinv2(=0.9V)以上であり、電位“VREFP+Vtp=1.7V”より低い。図7は、この期間PBにおける状態を示している。
【0060】
第1パス制御回路10の状態は、次の通りである。入力電位Vinは電位“VREFP+Vtp=1.7V”より低いため、PMOSトランジスタP10はOFFする。つまり、第1パス制御回路10は、入力端子INとノード31との間の電気的接続を遮断する。
【0061】
一方、第2パス制御回路20の状態は、次の通りである。ノード21の電位は、入力電位Vinであり、インバータ22の反転電位Vtinv2以上である。よって、PMOSトランジスタP22がOFFし、NMOSトランジスタN22がONし、インバータ22はグランド電位GNDをノード23に出力する。つまり、期間PAから期間PBに遷移すると、ノード23の電位は、低電源電位VCCLからグランド電位GNDに変化する。これに応答して、NMOSトランジスタN24はOFFする。つまり、第2パス制御回路20は、ノード31とグランド端子との間の電気的接続を遮断する。このとき、ノード31は、フローティング状態となる。
【0062】
ノード31はフローティング状態になるが、ノード31に対する電位供給パスが他に無いため、ノード31の電位はグランド電位GNDに維持される。従って、出力端子OUTから出力される出力信号は変化せず、Highレベルのまま維持される。但し、図5に示されるSPICEシミュレーションの結果では、期間PBにおいてノード31の電位は0.2V程度となっている。この電位(=0.2V)はインバータ30の反転電位Vtinv1(=0.9V)を越えていないため、やはり出力信号は反転しない。
【0063】
3−3.期間PC:Vin=VREFP+Vtp〜VCCH
期間PCにおいて、入力電位Vinは、電位“VREFP+Vtp=1.7V”以上である。図8は、この期間PCにおける状態を示している。
【0064】
入力電位Vinが電位“VREFP+Vtp”になると、PMOSトランジスタP10がONする。このとき、PMOSトランジスタP10のソース−ドレイン間には、最大で“VREFP+Vtp”の電位差が印加される可能性がある。従って、PMOSトランジスタP10の耐圧Vbは、“VREFP+Vtp”以上であることが望ましい。
【0065】
PMOSトランジスタP10がONするため、入力端子INとノード11、31とが電気的に接続される。つまり、第1パス制御回路10は、入力端子INとノード31とを電気的に接続する。これにより、ノード11、31の電位が上昇する。ここで、電位“VREFP+Vtp”は、インバータ30の反転電位Vtinv1よりも高い(VREFP+Vtp>Vtinv1)。従って、PMOSトランジスタP30がOFFし、NMOSトランジスタN30がONし、インバータ30はグランド電位GNDを出力端子OUTに出力する。つまり、出力信号の電位レベル(論理レベル)が反転し、出力端子OUTからはLowレベルの出力信号が出力される。
【0066】
ノード11の電位は、入力電位Vinと等しくなった後、入力電位Vinに追随して上昇する。ノード31の電位も上昇するが、その上限は“VCCL−Vtn”である。この電位“VCCL−Vtn”も、インバータ30の反転電位Vtinv1よりも高い(VCCL−Vtn>Vtinv1)。
【0067】
第2パス制御回路20の状態は、次の通りである。ノード21の電位も、入力電位Vinに追随して上昇するが、その上限は“VCCL−Vtn”である。この電位“VCCL−Vtn”は、インバータ22の反転電位はVtinv2より高い。従って、PMOSトランジスタP22がOFFし、NMOSトランジスタN22がONし、インバータ22はグランド電位GNDをノード23に出力する。ノード23の電位がグランド電位GNDであるため、NMOSトランジスタN24はOFFする。つまり、第2パス制御回路20は、ノード31とグランド端子との間の電気的接続を遮断する。
【0068】
尚、NMOSトランジスタN24は、上述の期間PBの時点から、すなわち、PMOSトランジスタP10がONする前から、既にOFFしている。従って、PMOSトランジスタP10がONした時の貫通電流の発生が完全に防止される。
【0069】
このように、入力信号がLowレベルからHighレベルに変わる場合、入力電位Vinが“VREFP+Vtp”まで上昇すると、出力信号の論理が反転する。すなわち、ターゲット反転電位Vth_targ(第1ターゲット反転電位)は、“VREFP+Vtp”である。このターゲット反転電位Vth_targ=VREFP+Vtpは、インバータ30の反転電位Vtinv1よりも高く、高電源電位VCCHよりも低い。好適には、ターゲット反転電位Vth_targは、VCCH/2に設定される。ターゲット反転電位Vth_targの設定は、リファレンス電位VREFPの調整により可能である。
【0070】
尚、入力信号がHighレベルからLowレベルに変わる場合は、入力信号Vinが“Vtinv2”まで下がると、出力信号の論理が反転する。すなわち、ターゲット反転電位Vth_targ(第2ターゲット反転電位)は、“Vtinv2”である。ターゲット反転電位Vth_targは、入力信号がLowレベルからHighレベルに変わる場合(第1ターゲット反転電位)と、入力信号がHighレベルからLowレベルに変わる場合(第2ターゲット反転電位)とで異なる、すなわちヒステリシス特性があるが、動作上、特に問題無い。また、それらの差電位“VREFP+Vtp”−“Vtinv2”分のノイズをフィルタすることができるため、ノイズ耐性はより向上する。
【0071】
4.効果
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、インバータ30の入力ノード31の電位を制御するために、2つのパス制御回路が設けられる。1つ目は、入力端子INとノード31との間に設けられた第1パス制御回路10である。2つ目は、グランド端子とノード31との間に設けられた第2パス制御回路20である。
【0072】
入力電位Vinがグランド電位GNDから高電源電位VCCHに遷移する場合、入力電位Vinがターゲット反転電位Vth_targより低い間は、第1パス制御回路10は、入力電位Vinがノード31に伝搬することを防止し、第2パス制御回路20は、ノード31の電位をグランド電位GNDあるいはその近傍に維持する。この場合、出力信号の論理反転は起こらない。入力電位Vinがターゲット反転電位Vth_targより高くなると、第1パス制御回路10は、ノード31への入力電位Vinの供給を開始し、第2パス制御回路20は、ノード31をグランド端子から絶縁する。これにより、出力信号の論理反転が起こる。
【0073】
このようにして、インバータ30の反転電位Vtinv1よりも高いターゲット反転電位Vth_targでの論理反転が実現される。言い換えれば、ある程度高いターゲット反転電位Vth_targで動作可能な入力回路1が実現される。その結果、入力端子INに印加されるノイズにより出力信号の予期せぬ論理反転が発生することが防止される。つまり、ノイズ耐性が高まる。
【0074】
また、本実施の形態によれば、ターゲット反転電位Vth_targは、“VREFP+Vtp”で与えられる。よって、リファレンス電位VREFPを適切に設定することにより、ターゲット反転電位Vth_targを所望の値に設定することが可能となる。例えば、ターゲット反転電位Vth_targをVCCH/2近傍に設定することができる。尚、リファレンス電位VREFP、すなわち、ターゲット反転電位Vth_targを、動作モードに応じて可変に設定することも考えられる。
【0075】
更に、本実施の形態によれば、低耐圧トランジスタだけで、高電源電位VCCHを扱う入力回路1を構成することが可能である。上述の定常状態及び遷移状態の両方を考えると、入力回路1内の各トランジスタの耐圧Vbは、次の条件を満たせばよい。
【0076】
Vb>VREFP
Vb>VCCL
Vb>VCCH−VREFP
Vb>VCCH−VCCL
Vb>VCCH−(VCCL−Vtn)
Vb≧VREFP+Vtp=Vth_targ
【0077】
一例として、VCCH=3.3V、VCCL=1.8V、VREFP=1.5V、VCCL−Vtn=1.55V、Vth_targ=1.7Vである場合を考える。この場合、耐圧Vbは次の条件を満たせばよい。
【0078】
Vb>VREFP=1.5V
Vb>VCCL=1.8V
Vb>VCCH−VREFP=3.3V−1.5V=1.8V
Vb>VCCH−VCCL=3.3V−1.8V=1.5V
Vb>VCCH−(VCCL−Vtn)=3.3V−1.55V=1.75V
Vb≧VREFP+Vtp=Vth_targ=1.7V
【0079】
従って、各トランジスタの耐圧Vbは、少なくとも1.8Vより高ければよい。逆に言えば、耐圧Vbとして、高電源電位VCCHほどの高レベルは不要である。つまり、本実施の形態では、各トランジスタの耐圧Vbを、高電源電位VCCHより低くすることが可能である(VCCH>Vb)。これは、入力回路1内のトランジスタを全て「低耐圧トランジスタ」で構成可能であることを意味する。低耐圧トランジスタであっても、定常状態及び遷移状態の両方における耐圧Vbの条件を満足する。低耐圧トランジスタだけで入力回路1を構成することにより、製造コストが削減される。
【0080】
本実施の形態に係る入力回路1は、例えば、半導体集積回路の入力インターフェース等に適用可能である。
【0081】
以上、本発明の実施の形態が添付の図面を参照することにより説明された。但し、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で当業者により適宜変更され得る。
【符号の説明】
【0082】
1 入力回路
10 第1パス制御回路
20 第2パス制御回路
22 インバータ
30 インバータ
IN 入力端子
OUT 出力端子
REF リファレンス端子
VCCH 高電源電位
VCCL 低電源電位
VREFP リファレンス電位
11、21、23、31 ノード
N10、N20、N22、N24 NMOSトランジスタ
P10、P22、P30 PMOSトランジスタ
Vtinv1、Vtinv2 反転電位
PA、PB、PC 期間
GND グランド電位
Vth_targ ターゲット反転電位
Vb 耐圧
Vtp 閾値電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グランド電位が印加されるグランド端子と、
前記グランド電位と第1電源電位との間で電位が変動する入力信号が入力される入力端子と、
入力が第1ノードに接続された第1インバータと、
前記入力端子と前記第1ノードとの間に設けられ、前記入力信号の電位に応じて前記入力端子と前記第1ノードとの間の電気的接続を制御する第1パス制御回路と、
前記グランド端子と前記第1ノードとの間に設けられ、前記入力信号の電位に応じて前記グランド端子と前記第1ノードとの間の電気的接続を制御する第2パス制御回路と
を備え、
前記第1インバータは、前記第1ノードの電位が第1反転電位より低い場合、前記第1電源電位より低い第2電源電位を出力し、前記第1ノードの電位が前記第1反転電位より高い場合、前記グランド電位を出力し、
ターゲット反転電位は、前記第1反転電位よりも高く、
前記第1パス制御回路は、前記入力信号の電位が前記ターゲット反転電位より低い場合、前記入力端子と前記第1ノードとの間の電気的接続を遮断し、一方、前記入力信号の電位が前記ターゲット反転電位より高い場合、前記入力端子と前記第1ノードとを電気的に接続し、
前記第2パス制御回路は、前記入力信号の電位が前記ターゲット反転電位より低い第2反転電位より低い場合、前記グランド端子と前記第1ノードとを電気的に接続し、一方、前記入力信号の電位が前記第2反転電位より高い場合、前記グランド端子と前記第1ノードとの間の電気的接続を遮断する
入力回路。
【請求項2】
請求項1に記載の入力回路であって、
更に、リファレンス電位が印加されるリファレンス端子を備えており、
前記ターゲット反転電位は、前記リファレンス電位に依存して決定される
入力回路。
【請求項3】
請求項2に記載の入力回路であって、
前記第1パス制御回路は、第1PMOSトランジスタを備えており、
前記第1PMOSトランジスタのソース、ドレイン及びゲートは、それぞれ、前記入力端子、前記第1ノード及び前記リファレンス端子に接続されており、
前記ターゲット反転電位は、前記リファレンス電位に前記第1PMOSトランジスタの閾値電圧を加えた電位に等しい
入力回路。
【請求項4】
請求項3に記載の入力回路であって、
前記第1パス制御回路は、更に、前記第1PMOSトランジスタの前記ドレインと前記第1ノードとの間に介在する第1NMOSトランジスタを備えており、
前記第1NMOSトランジスタのゲートには、前記第2電源電位が印加される
入力回路。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の入力回路であって、
前記第2パス制御回路は、
入力が前記入力端子に接続され、出力が第2ノードに接続された第2インバータと、
ゲートが前記第2ノードに接続され、ソースが前記グランド端子に接続され、ドレインが前記第1ノードに接続された第2NMOSトランジスタと
を備え、
前記入力信号の電位が前記第2反転電位より低い場合、前記第2インバータは前記第2電源電位を前記第2ノードに出力し、前記第2NMOSトランジスタはONし、
前記入力信号の電位が前記第2反転電位より高い場合、前記第2インバータは前記グランド電位を前記第2ノードに出力し、前記第2NMOSトランジスタはOFFする
入力回路。
【請求項6】
請求項5に記載の入力回路であって、
前記第2パス制御回路は、更に、前記入力端子と前記第2インバータの前記入力との間に介在する第3NMOSトランジスタを備えており、
前記第3NMOSトランジスタのゲートには、前記第2電源電位が印加される
入力回路。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の入力回路であって、
前記入力回路で用いられるトランジスタの耐圧は、前記第1電源電位よりも低く、前記第2電源電位よりも高く、前記ターゲット反転電位以上であり、前記第1電源電位と前記第2電源電位との差より大きい
入力回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−93657(P2013−93657A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−232899(P2011−232899)
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】