説明

分別破砕装置及びそれを用いた分別破砕方法

【課題】装置の目詰まりを防止して、その信頼性を向上させることができると共に、被破砕物の物理特性に応じて破砕後の被破砕物の大きさが異なるように破砕することができ、被破砕物の大きさの違いによってその分別を容易にすることができる分別破砕装置及びそれを用いた分別破砕方法を提供する。
【解決手段】被破砕物を一括して貯留するホッパー34と、ホッパー34の下端口の近傍に配置され、ホッパー34内の被破砕物を粗破砕する粗破砕動作部36と、ホッパー34の下端口の下方に配置され、粗破砕された被破砕物を細破砕することにより大きさが異なる被破砕物を混在させて生成する細破砕動作部38とを有する破砕機構30と、細破砕された被破砕物を大きさの違いによって分別する分別機構80とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃材の再利用を目的として分別しながら廃材を破砕するのに用いられる分別破砕装置及びそれを用いた分別破砕方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図11から図13は、従来技術に係る破砕装置の構造を説明するために参照する図である。
【0003】
従来の破砕装置は、一般家屋の解体等により生じる石、礫、コンクリート、木材、ガラス、プラスチック、紙等の様々な種類の廃材(被破砕物)を、その種類を問わずにまとめて破砕して、様々な種類の廃材を所定の径以下の外形形状を有する粒状にするために用いられるものであった(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図11に示すように、従来の破砕装置1は、外気遮断箱17と、その外気遮断箱17内に収納されたホッパー2、粗破砕機構3、細破砕機構4、貯留箱16及びモーター18,19等により構成されていた。
【0005】
この従来の破砕装置1は、図12に示すように、破砕作業を行うための所定の作業量分の廃材を収容できるホッパー2を備えていた。このホッパー2は、その下端側に下端口2aが形成されており、また、その上端部側の側部(図12中右上側部)には、廃材を投入するための投入口を構成する筒状の投入口部2bが形成されていた。
【0006】
図12に示すように、ホッパー2の下端口2aの上方近傍には、第1固定歯6と第1回転破砕歯8から構成された粗破砕機構3が設けられていた。この粗破砕機構3は、ホッパー2内に貯留された廃材を一定量ずつ、第1段階の粗い大きさの廃材に破砕(粗破砕)するために用いられるものであった。
【0007】
この粗破砕機構3の第1固定歯6は、図12に示すように、平面形状が略三角形の板状に形成され、ホッパー2の下端口2a側の内面に略三角形の略1辺が溶接により一体的に設けられ、その1辺からホッパー2の下端口2aの中心部に向ってその略三角形の頂部が突出していた。
【0008】
粗破砕機構3の第1回転破砕歯8は、図12に示すように、回転自在に設けられた回転軸7の軸線を中心として回転方向に120°間隔に配置された3枚の歯が放射外方に突出するよう形成され、溶接により回転軸7に一体的に設けられていた。
【0009】
そして、回転軸7は、図11に示すモーター18により図示しないスプロケットとチェーンの機構等を介して回転を駆動されるため、これにより回転を駆動された第1回転破砕歯8と、ホッパー2の内側に形成された第1固定歯6との間に挟まれた廃材を粗破砕できるようになっていた。
【0010】
次に、図12に示すように、ホッパー2の下端口2aの下方には、第2固定歯10と第2回転破砕歯12と篩部材14により構成された細破砕機構4が設けられていた。この細破砕機構4は、上記粗破砕機構3により粗破砕された廃材を、第2段階のさらに細かい大きさの廃材に破砕(細破砕)するために用いられるものであった。
【0011】
この細破砕機構4の第2回転破砕歯12は、図12に示すように、回転自在に設けられた回転軸11の軸線を中心として、この軸線の長さ方向に直角な断面における形状が三角形状に形成されており、その3つの隅部に第2回転破砕歯12の歯先12aが一体的に設けられ、このような第2回転破砕歯12は、図示してないキー等を介して、回転軸11と一体的に回転するように設けられていた。
【0012】
細破砕機構4の第2固定歯10は、図12に示すように、第2回転破砕歯12の図中左右両側2ヶ所に設けられ、第2回転破砕歯12が回転した際にも、それとの間に所定の隙間ができるような位置に、その歯先10aが配置されるように設けられていた。
【0013】
そして、回転軸11は、図11に示すモーター19により図示しないスプロケットとチェーンの機構等を介して回転を駆動されるため、これにより回転を駆動された第2回転破砕歯12の歯先12aと、第2固定歯10の歯先10aの間に挟まれた廃材を細破砕できるようになっていた。
【0014】
図12に示すように、細破砕機構4の篩部材14は、その断面形状が円弧状であり、その円弧が下側に突き出すように配置され固定されていた。そして、図13(a)に示すように、篩部材14は、その円弧を貫通する複数の所定の径を有する円形状の丸孔14aが形成されていた。
【0015】
また、図13(b)に示すように、丸孔14aが形成されている円弧部14bの軸方向(図中上下方向)両端部には、円弧部14bの外径より大きな外径を有し、円弧部14bの外周より半径方向外側に突き出した外周を有する一対のフランジ部14cが形成されており、これらのフランジ部14cを介して、篩部材14は破砕装置1に固定されていた。
【0016】
この篩部材14の断面円弧の中心は、第2回転破砕歯12の回転中心と略同一になるよう配置され、この第2回転破砕歯12の回転時にその歯先12aが篩部材14の円弧状の曲面に沿って、その歯先12aが篩部材14の円弧部14bの円弧状の内周面との間に一定の隙間を保って回転するようになっていた。
【0017】
廃材は、細破砕機構4において、第2固定歯10と第2回転破砕歯12に挟まれて破砕されるだけでなく、篩部材14に設けられた丸孔14aに叩きつけられたり、篩部材14の曲面と第2回転破砕歯12の歯先12aの間に挟まれたり、篩部材14や他の廃材に擦られたりして、さらに細かく砕かれるようになっていた。
【0018】
そして、廃材が篩部材14の丸孔14aの径以下になると、その丸孔14aを通過して落下し、図11に示す細破砕機構4の下方に配置された貯留箱16の内部に貯留されるようになっていた。
【0019】
このような従来技術に係る破砕装置1によれば、様々な種類の廃材をまとめて篩部材14の丸孔14aの径以下の外形寸法を有する粒状にすることができるようになっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】特開2005−193153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
しかしながら、上記従来技術に係る破砕装置1においては、小さくなった廃材が篩部材14の丸孔14aを通過する構造になっているため、その孔径が小さいと(例えば、直径7mm以下)、廃材が丸孔に引っ掛かり丸孔が目詰まりしてしまうという問題があった。特に廃材が水分を含む場合や廃材にプラスチック等の軟質なものを含む場合には、目詰まりが頻繁に発生してしまうという問題があった。
【0022】
このため、篩部材14の丸孔14aの目詰まりにより、破砕装置1内に溜まる廃材の量が増大し、その増大した廃材による過負荷によって破砕装置1の運転が停止してしまうという問題もあった。
【0023】
また、この従来の破砕装置1は、廃材の種類を問わずにあらゆる廃材を所定の径以下に破砕するものであるため、廃材の種類ごとに分別することができないという問題もあった。
【0024】
このため、種類を問わずに細かく破砕された廃材は、様々な種類の廃材の集合体であるため、その再利用の途が著しく制限されてしまうものであり、また、再利用せずに廃棄するにしても、このような様々な種類の集合体である廃材は、廃棄コストが高額化するという問題もあった。
【0025】
また、予め廃材をその種類ごとに分別するために、風力や水力を利用した比重選別機などを用いても、例えば、紙や角材、ビニールなどと礫は、比重に差があるためそれらを分別することはできるが、硬化プラスチックと礫、コンクリなどとは、比重に差がなくそれらを分別することはできないという問題もあった。
【0026】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、装置の目詰まりを防止して、その信頼性を向上させることができると共に、被破砕物の物理特性に応じて破砕後の被破砕物の大きさが異なるように破砕することができ、被破砕物の大きさの違いによってその分別を容易にすることができる分別破砕装置及びそれを用いた分別破砕方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
上記課題を解決するために、本発明による分別破砕装置は、
被破砕物を一括して貯留するホッパーと、
前記ホッパーの下端口の近傍に配置され、前記ホッパー内の前記被破砕物を粗破砕する粗破砕動作部と、
前記ホッパーの下端口の下方に配置され、前記粗破砕された被破砕物を細破砕することにより大きさが異なる被破砕物を混在させて生成する細破砕動作部と
を有する破砕機構と、
前記細破砕された被破砕物を大きさの違いによって分別する分別機構と
を備えたことを特徴とするものである。
【0028】
また、本発明による分別破砕装置は、
前記細破砕動作部は、
回転する回転体に相対回転可能に取り付けられ、前記回転体と一体となって回転するときの遠心力によって、被破砕物を大きな衝撃により破砕する回転打撃部材と、
その中心が前記回転体の回転中心と略同一の半円筒状に形成され、前記回転体の軸線方向に長さを有する略矩形の孔が複数形成されている篩部材と
を有することを特徴とするものである。
【0029】
また、本発明による分別破砕装置は、
前記分別機構は、
回転する軸部材と、
前記軸部材と一体となって回転する円筒状篩部材とを有し、
前記円筒状篩部材は長さ方向の両端側が開放され、円筒状の肉厚部には多数の篩孔が形成されていることを特徴とするものである。
【0030】
また、本発明による分別破砕装置は、
前記破砕機構と前記分別機構が1つの装置を構成するよう構造上一体化されたことを特徴とするものである。
【0031】
また、本発明による分別破砕装置を用いた分別破砕方法は、
被破砕物を一括して貯留するホッパーと、
前記ホッパーの下端口の近傍に配置され、前記ホッパー内の前記被破砕物を粗破砕する粗破砕動作部と、
前記ホッパーの下端口の下方に配置され、前記粗破砕された被破砕物を細破砕することにより大きさが異なる被破砕物を混在させて生成する細破砕動作部と
を有する破砕機構と、
前記細破砕された被破砕物を大きさの違いによって分別する分別機構と
を備えた分別破砕装置を用いた分別破砕方法であって、
前記ホッパーに被破砕物が投入されるステップと、
前記粗破砕動作部が前記ホッパー内の前記被破砕物を粗破砕するステップと、
前記細破砕動作部が前記粗破砕された被破砕物を細破砕することにより大きさが異なる被破砕物を混在させて生成するステップと、
前記分別機構が前記被破砕物をこの大きさの違いによって分別するステップと
を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0032】
このような本発明の分別破砕装置によれば、
被破砕物を一括して貯留するホッパーと、
前記ホッパーの下端口の近傍に配置され、前記ホッパー内の前記被破砕物を粗破砕する粗破砕動作部と、
前記ホッパーの下端口の下方に配置され、前記粗破砕された被破砕物を細破砕することにより大きさが異なる被破砕物を混在させて生成する細破砕動作部と
を有する破砕機構と、
前記細破砕された被破砕物を大きさの違いによって分別する分別機構と
を備えたことにより、
装置の目詰まりを防止して、その信頼性を向上させることができると共に、被破砕物の物理特性に応じて破砕後の被破砕物の大きさが異なるように破砕することができ、被破砕物の大きさの違いによってその分別を容易にすることができる。
【0033】
また、このような本発明の分別破砕装置を用いた分別破砕方法によれば、
被破砕物を一括して貯留するホッパーと、
前記ホッパーの下端口の近傍に配置され、前記ホッパー内の前記被破砕物を粗破砕する粗破砕動作部と、
前記ホッパーの下端口の下方に配置され、前記粗破砕された被破砕物を細破砕することにより大きさが異なる被破砕物を混在させて生成する細破砕動作部と
を有する破砕機構と、
前記細破砕された被破砕物を大きさの違いによって分別する分別機構と
を備えた分別破砕装置を用いた分別破砕方法であって、
前記ホッパーに被破砕物が投入されるステップと、
前記粗破砕動作部が前記ホッパー内の前記被破砕物を粗破砕するステップと、
前記細破砕動作部が前記粗破砕された被破砕物を細破砕することにより大きさが異なる被破砕物を混在させて生成するステップと、
前記分別機構が前記被破砕物をこの大きさの違いによって分別するステップと
を備えたことにより、
装置の目詰まりを防止して、その信頼性を向上させることができると共に、被破砕物の物理特性に応じて破砕後の被破砕物の大きさが異なるように破砕することができ、被破砕物の大きさの違いによってその分別を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施の形態に係る破砕機構30の正面断面図である。
【図2】図1に示す破砕機構30の上面図である。
【図3】図1に示す破砕機構30の外気遮断箱32内の左側面断面図である。
【図4】図1に示す破砕機構30の外気遮断箱32内の正面断面図である。
【図5】図6に示す細破砕動作部38のB−B線矢視断面図である。
【図6】図5に示す細破砕動作部38のA−A線矢視断面図である。
【図7】図5に示す篩部材68を示す図であり、図7(a)はその正面断面図であり、図7(b)はその下面図である。
【図8】図1に示す破砕機構30を用いた分別破砕方法に用いられる回転式篩機構80の正面断面図と、図1に示すベルトコンベヤ40の一部を併せて示す図である。
【図9】図5に示す細破砕動作部38の動作を説明するための正面断面図である。
【図10】図1に示す破砕機構30を用いた分別破砕方法を説明するための概念図である。
【図11】従来技術に係る破砕装置1の正面断面図である。
【図12】図11に示すホッパー2、粗破砕機構3及び細破砕機構4の拡大正面断面図である。
【図13】図11に示す篩部材14を示す図であり、図13(a)はその正面断面図、図13(b)はその下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明に係る分別破砕装置及びそれを用いた分別破砕方法を実施するための形態について、図面に基づいて具体的に説明する。図1から図10は、本発明の一実施の形態に係る破砕機構30及び回転式篩機構80(分別機構)を備えた分別破砕装置と、それを用いた分別破砕方法について説明するために参照する図である。
【0036】
この本発明の一実施の形態に係る破砕機構30は、図1に示すように、外気遮断箱32と、この外気遮断箱32の上面から一部が上方外側に露出したホッパー34と、このホッパー34内に収納された粗破砕動作部36と、外気遮断箱32内に収納された細破砕動作部38と、モーター54,78と、外気遮断箱32の側面から一部が外側に露出したベルトコンベヤ40(搬送手段)等により構成されている。
【0037】
この破砕機構30は、図1及び図2に示すように、その上端部に破砕作業を行うための所定の作業量分の廃材(被破砕物)を収容できる程度の大きさを有するホッパー34を備えている。このホッパー34は、従来の破砕装置1のホッパー2と同様に、破砕する様々な種類の廃材を、その中で一括して貯留するために用いられる。
【0038】
このホッパー34は、その上端部に廃材を投入するための投入口34bが形成されている。そして、ホッパー34は、その内側に図1中上方から下方(図2中紙面手前側から奥側)に行くにつれて、徐々にその開口断面積が縮小するような、逆さの四角錐台形の空間を有するように形成されており、その空間内に廃材を貯留することができるようになっている。
【0039】
また、ホッパー34の下端部には、その開口断面積が最も小さくなっている下端口34aが形成されている。
【0040】
図1及び図2に示すように、ホッパー34の内側の、下端口34aの上方近傍には、粗破砕動作部36が設けられている。この粗破砕動作部36は、固定歯42と回転破砕歯44から構成されており、ホッパー34内に貯留された廃材を一定量ずつ、第1段階の粗い大きさの廃材に破砕(粗破砕)するために用いられるものである。
【0041】
この粗破砕動作部36の固定歯42は、図1に示すように、ホッパー34の下端口34aの上方近傍の内面からホッパー34内の中心側に歯先が突出するように略三角形状に形成され、図2中上下方向に厚さを有する板状に形成されている。そして、この固定歯42は、図2中上下方向に間隔をおいて複数平行に並んで配置されており、それぞれが溶接によりホッパー34に一体的に設けられている。
【0042】
図1に示すように、粗破砕動作部36の回転破砕歯44は、回転自在に設けられた回転軸46の軸線を中心として回転方向に120°間隔に配置された3枚の歯が放射外方に突出するよう形成され、溶接により回転軸46に一体的に設けられている。
【0043】
この回転破砕歯44は、図2に示すように、回転軸46の軸線方向(図中上下方向)に互いに間隔をおいて配置され、固定歯42間に一つずつ噛み合うように設けられている。
【0044】
図3に示すように、回転軸46の両端部は、ホッパー34の傾斜した側面を貫通してその外側に突き出しており、その突き出した部分は、不図示の軸受などにより回転自在に支持されている。
【0045】
そして、回転軸46の一端側(図3中ホッパー34より右側、図4中ホッパー34より手前側)には、スプロケット48が取付けられており、このスプロケット48の外周にはチェーン50が巻き掛けられている。
【0046】
このチェーン50は、図4に示すように、スプロケット48が取付けられた回転軸46の軸線に平行に、かつ回転軸46の軸線から水平方向に離れて配置された軸線を有するスプロケット52の外周にも巻き掛けられている。
【0047】
このスプロケット52は、その回転中心において、回転軸46と平行な軸線を有する、モーター54の駆動軸と、図示してないキーを介して相対回転不能に連結されている。
【0048】
このため、モーター54の駆動軸を回転駆動させると、スプロケット52、チェーン50、スプロケット48を介して回転軸46に、モーター54の駆動軸の回転が伝わることにより、回転軸46及び回転破砕歯44を、回転させることができるようになっている。
【0049】
このため、回転破砕歯44は、モーター54により回転駆動されるようになっており、この回転駆動された回転破砕歯44と、固定された固定歯42との間に挟まれた廃材を粗破砕するようになっている。
【0050】
したがって、破砕機構30を作動させると、粗破砕動作部36により廃材は一定量ずつ粗破砕されて、ホッパー34の開口した下端口34aからその下側に落下するようになっている。
【0051】
次に、図1に示すように、ホッパー34の下端口34aの下方には、細破砕動作部38が設けられている。この細破砕動作部38は、筐体56と、この筐体56内に収納され、その内部において回転軸58と一体となって回転する回転体60と、回転体60にピン62を介して相対回転可能に取り付けられた回転打撃部材64と、筐体56内に固定される衝突歯板66及び篩部材68とにより構成されている。
【0052】
この細破砕動作部38は、粗破砕動作部36において粗破砕されて下端口34aから落下した廃材を、それらの物理特性に応じて破砕後の外形形状の大きさが異なるように破砕するために用いられるものである。
【0053】
この細破砕動作部38の筐体56の上端部には、傾斜した軸線を有する投入口部56bが形成されており、この投入口部56bにより、粗破砕動作部36から落下してきた廃材を傾斜した軸線方向に案内して、筐体56内に取り込むことができるようになっている。
【0054】
この細破砕動作部38の回転体60は、図5及び図6に示すように、回転軸58の軸線方向に厚さを有する円板状に形成されており、回転軸58の軸線方向(図6中左右方向)に間隔をおいて、4枚並んで配置されている。そして、回転体60は、その中心を厚さ方向に貫通する回転軸58に溶接などにより一体的に設けられている。
【0055】
このため、回転体60は、回転軸58の回転によって回転軸58の軸線を中心に回転するようになっている。
【0056】
そして、回転体60の円周方向4ヶ所の、外周端近傍に明けられた孔60aにはピン62が貫通している。そして、ピン62の両端と、4つの回転体60のうちの最も外側に配置された2つの回転体60とが、不図示のネジによるネジ締結等によって一体的に固定されるようになっている。
【0057】
すなわち、このピン62は、回転体60の外周端近傍に、かつその円周方向に90度ごと間隔をおいて、計4本取り付けられている。
【0058】
図5及び図6に示すように、回転打撃部材64は、互いに隣合う回転体60の面同士の間におけるピン62にそれぞれ取り付けられている。
【0059】
この細破砕動作部38の回転打撃部材64は、取付部64aと打撃部64bとにより構成されている。この回転打撃部材64の取付部64aには、ピン62が緩く嵌合する貫通孔64cが形成されている。打撃部64bは取付部64aとの間の4面に段差を有し、打撃部64bの幅方向及び板厚方向の断面積は、取付部64aの幅方向及び板厚方向の断面積よりも大きく形成されている。
【0060】
回転打撃部材64は、その取付部64aに形成された貫通孔64cに、ピン62を通すことにより、回転軸58及び回転体60に相対回転可能となるよう取り付けられている。回転軸58及び回転体60が回転しないときは、回転打撃部材64は重力によりピン62からぶら下がっている。
【0061】
そして、回転打撃部材64は、回転軸58及び回転体60が回転すると、これらの回転に引張られて回転体60と一緒に回転軸58の軸芯周りに回転するようになっている。図5及び図6に示すように、回転打撃部材64は回転による遠心力により、ぶら下がっていた状態から、回転体60の半径方向と回転打撃部材64の長さ方向が一致するような姿勢に変化するようになっている。
【0062】
図6に示すように、回転軸58の両端部は、細破砕動作部38の筐体56の、回転体60と平行な側面の厚さ方向に、回転軸58と緩く嵌合する貫通孔から外側に突き出しており、その突き出した部分は軸受70,70により回転可能に支持されている。
【0063】
この回転軸58の両端側(図6中左右両側)には、スプロケット72がそれぞれ取り付けられている。そして、回転軸58の一端側(図3、図6中左側)のスプロケット72にはその外周にチェーン74が巻き掛けられている。チェーン74が巻き掛けられていない方の(図6中右側の)スプロケット72は、回転軸58の回転の慣性を得るためのはずみ車として設けられている。
【0064】
チェーン74は、図4に示すように、スプロケット72が取付けられた回転軸58の軸線に平行に、かつその軸線から水平方向に離れて配置された軸線を有するスプロケット76の外周にも巻き掛けられている。
【0065】
このスプロケット76は、その回転中心において、回転軸58と平行な軸線を有する、モーター78の駆動軸78aと、図示してないキーを介して相対回転不能に連結されている。
【0066】
このため、モーター78の駆動軸78aを回転駆動させると、スプロケット76、チェーン74、スプロケット72を介して回転軸58に、モーター78の駆動軸78aの回転が伝わることにより、回転体60にピン62を介して設けられた回転打撃部材64を、一緒に回転させることができるようになっている。
【0067】
図5に示すように、細破砕動作部38の衝突歯板66は、円筒形状が円周方向に略4分割されたうちの1つのような、4分割円筒形状に形成されており、その内側の曲面には複数の歯が形成されるように複数の大きな段差を有している。そして、筐体56の衝突歯板66の上側には投入口部56bが連結されるよう設けられている。
【0068】
図5及び図6に示すように、細破砕動作部38の篩部材68は、筐体56内の回転軸58、回転体60及び回転打撃部材64の下方に配置されている。そして、その断面形状が円弧状であり、その円弧が、全円に対してその下側半分にわたって、下方に凸出するように形成されて、その上側両端部が筐体56の上側半分下面に固定されている。
【0069】
この篩部材68は、図7(a)に示すように、円筒形状が上半分と下半分の2つに分割されたうちの下半分のような、半円筒状の円弧部68bに形成されており、図7(b)にも示すように、その軸線方向(図中上下方向)に長さを有する略矩形状の貫通孔68aが、円周方向に間隔を置いて複数並んで形成されている。
【0070】
図7(a)及び(b)に示すように、複数の貫通孔68aが形成されている円弧状の円弧部68bの軸方向両端部には、円弧部68bの外径より大きな外径を有し、円弧部68bの外周より半径方向外側に1回り大きな外周を有する、一対のフランジ部68cが形成されている。
【0071】
これらのフランジ部68cの互いに対向する側面とは反対側(外側)の側面を、筐体56の内面に接触させた状態で、フランジ部68cに円周方向に間隔を置いて複数並んで形成された不図示の貫通孔を通る、不図示のネジによってネジ締結されることにより、篩部材68は筐体56内に固定されている。
【0072】
この篩部材68の断面円弧の中心は、回転軸58、回転体60及び回転打撃部材64の回転中心と略同一になるよう配置され、回転打撃部材64の回転時にはその打撃部64bの先端部が篩部材68の内側の円弧状の曲面に沿うように、その円弧状の内周面との間に一定の隙間を保って回転するようになっている。
【0073】
また、篩部材68は交換可能に取り付けられているので、その篩部材68を交換することにより、略矩形状の貫通孔68aの長さ方向に垂直な幅方向の寸法や、隣合う貫通孔68a間の円弧部68bの長さ方向に垂直な幅方向の寸法を、変更することができるようになっている。
【0074】
図5及び図6に示すように、細破砕動作部38の筐体56の、篩部材68のフランジ部68cが固定されている2つの側壁の、フランジ部68cの円周方向中央部より上方の位置には、それぞれ開口部56aが設けられている。
【0075】
この筐体56の開口部56aは、細破砕動作部38の整備、保守の作業をするときに開くために形成されており、破砕機構30の動作中には不図示の蓋部材によりその開口を塞がれるようになっている。
【0076】
そして、この開口部56aは、例えば、ボルトやナット、水道管の蛇口等のような、細破砕動作部38によっては破砕することができない金属片等が破砕機構30内に投入された際に、その金属片等を篩部材68の上面から除去してそれを取り出すために用いることができるようになっている。
【0077】
このため、その金属片等が細破砕動作部38の運転の障害になるのを防止することができ、細破砕動作部38を正常に動作させることができるので、破砕機構30の信頼性を向上させることができる。
【0078】
また、図1に示すように、細破砕動作部38の篩部材68の貫通孔68aの下方には、ベルトコンベヤ40が設置されている。そして、篩部材68の貫通孔68aを通過した廃材を、ベルトコンベヤ40の図示してない搬送面上に載せて、その位置から回転式篩機構80の位置へ搬送するようになっている。
【0079】
図8に示すように、回転式篩機構80(分別機構)は、篩部材82と、軸部材84と、これらを一体的に連結する連結部材86とにより構成されている。この回転式篩機構80は、廃材の大きさの違いにより廃材を分別するために用いられる。
【0080】
この回転式篩機構80の篩部材82は、図8に示すように、円筒状に形成されており、その軸方向の一端側に廃材を投入するために開口する開口端部82aを有し、その軸方向の他端側には外形寸法が大きい廃材を排出するために開口する開口端部82cを有している。そして、この篩部材82は、その円筒状の内周面から外周面にかけて貫通する複数の所定の径を有する円形状の貫通孔82b(篩孔)が全周にわたって形成されている。
【0081】
回転式篩機構80の軸部材84は、丸棒状に形成されており、図8に示すように、その両端部は、篩部材82の開口端部82a及び開口端部82cから外側に突き出しており、その突き出した部分は、不図示の軸受などにより回転自在に支持されている。
【0082】
そして、軸部材84は、不図示のモーターにより、図示しないスプロケットとチェーンの機構等を介して回転を駆動されるようになっている。
【0083】
回転式篩機構80の連結部材86は、回転自在に設けられた軸部材84の軸線を中心として回転方向に90°間隔に配置された、4つの丸棒状の部材が放射外方に突出するよう形成されている。
【0084】
そして、連結部材86は、その長さ方向の一方の端部が溶接により軸部材84に一体的に設けられており、また、その長さ方向の他方の端部が篩部材82の内周面に溶接により一体的に設けられている。
【0085】
このため、篩部材82は、不図示のモーターにより軸部材84と一緒に回転駆動されるようになっており、その内部において投入された廃材を回転させるようになっている。
【0086】
このように回転式篩機構80を作動させると、その外形寸法が篩部材82の貫通孔82bより大きい廃材は、篩部材82の開口端部82cからその下側に落下し、その外形寸法が篩部材82の貫通孔82bより小さい廃材は、篩部材82の貫通孔82bからその下側に落下するようになっている。
【0087】
次に、図9に基づいて、破砕機構30の細破砕動作部38の動作について説明する。
【0088】
まず、回転打撃部材64は、回転体60等の複数の部材を介して、モーター78(図4参照)により回転を駆動されるようになっている。
【0089】
この回転打撃部材64は、図1に示すように、粗破砕動作部36において粗破砕されて筐体56の投入口部56bから投入されてきた廃材に激しく衝突して、その廃材を細かく破砕するようになっている。
【0090】
そして、回転打撃部材64に激しく衝突された廃材は、回転する回転打撃部材64の回転円周方向の接線方向に弾かれ、衝突歯板66の内側の段差を有する歯面に叩きつけられて破砕されるようになっている。
【0091】
さらに、廃材は、回転打撃部材64に衝突されたり、衝突歯板66の曲面に叩きつけられて破砕されるだけでなく、筐体56内面や篩部材68の貫通孔68a、円弧部68bに叩きつけられたり、廃材同士で衝突したりしても、破砕されるようになっている。
【0092】
このとき、廃材に含まれる各々の材質の物理特性、すなわち外力によって破壊されにくい性質(靭性)や、材料の延び易い性質(延性)、衝突に対して反発する性質などによって、細破砕動作部38による破砕後にあっては廃材の性質ごとに大きさが異なるようになっている。
【0093】
図9に示すように、例えば、材質が石、礫、コンクリートなどの廃材(図中、符号Sで示す)は、これらの材質は衝撃により破壊や粉砕がされやすいために、細破砕動作部38により破砕されることにより、所定の径又は所定の径以下の外形寸法を有する粒状になる性質を有している。
【0094】
そして、篩部材68の貫通孔68aは、回転軸58、回転体60の軸線方向に長さを有して開口しているのに対して、これらの廃材Sは回転する回転打撃部材64の回転円周方向の接線方向に打撃されるために、前記従来技術に係る篩部材14の丸孔の径寸法以下の外形形状を有する粒状にすることができるようになっている。
【0095】
また、篩部材68の貫通孔68aの長さ方向の寸法及び長さ方向に垂直な幅方向の寸法を、前記従来技術に係る篩部材14の丸孔の径寸法より大きく開口したとしても、これらの石、礫、コンクリートなどが材質である廃材Sを、前記従来技術に係る篩部材14の丸孔の径寸法以下の外形形状を有する粒状にすることができるようになっている。
【0096】
このため、篩部材68の貫通孔68aの開口面積を前記従来技術に係る篩部材14の丸孔14aの開口面積より大きくすることができるため、篩部材68の目詰まりの発生を防ぐことができ、破砕機構30の信頼性を向上させることができる。
【0097】
一方、例えば、材質がビニールの紐とか硬化プラスチック製のものなどの廃材(図中、符号Pで示す)は、衝撃により破壊や粉砕がされにくかったり、又衝突による反発力が小さかったりするために、前述した石、礫、コンクリートなどが材質である廃材Sとは異なり、細破砕動作部38により破砕動作を受けても、所定の径よりも大きい外形寸法を維持する場合が多い。
【0098】
このとき、前記従来技術に係る篩部材14の丸孔14aにおいては、硬化プラスチックなどが材質である廃材Pはその外形寸法がある程度の大きさを保つようになっているため、篩部材14の上面に溜まり目詰まりの要因になっていたのに対して、本実施の形態の破砕機構30の、細破砕動作部38の篩部材68の貫通孔68aは、回転軸58や回転体60の軸線方向に長さを有して開口しているため、その外形形状がある程度の大きさであっても、篩部材68の上面に溜まることなく、篩部材68の貫通孔68aを通過して落下するようになっている。
【0099】
このため、廃材の材質が硬化プラスチックなどであっても、篩部材68の貫通孔68aの開口面積を前記従来技術に係る篩部材14の丸孔14aの開口面積より大きくすることができるため、篩部材68の目詰まりの発生を防ぐことができ、破砕機構30の信頼性を向上させることができる。
【0100】
このように、破砕機構30は、廃材をその物理特性に応じて破砕後の廃材の大きさが異なるように分別破砕することができるようになっている。このため、廃材の大きさの違いによって廃材の分別を容易にすることができる。
【0101】
次に、図10に基づいて、破砕機構30を用いた分別破砕方法の作業の手順について説明する。
【0102】
廃材は、破砕機構30のホッパー34の上端部に形成された投入口34bから投入され、ホッパー34の内側に貯留されるようになっている。
【0103】
次に、廃材は破砕機構30のホッパー34の内側に設けられた粗破砕動作部36により、図10に示すような第1段階の粗い大きさの廃材に破砕されるようになっている。
【0104】
粗破砕動作部36により破砕された廃材は、ホッパー34の下端口34a及び細破砕動作部38の筐体56の投入口部56bを通り、細破砕動作部38の筐体56内に落下するようになっている。
【0105】
そして、廃材は破砕機構30の細破砕動作部38により、図10に示すように、その物理特性に応じ破砕後の廃材の大きさが異なるように分別破砕されるようになっている。
【0106】
細破砕動作部38により分別破砕された廃材は、篩部材68の貫通孔68aから落下してベルトコンベヤ40の搬送面に載置される。そして、ベルトコンベヤ40により搬送されて、破砕機構30から回転式篩機構80に搬送されるようになっている。
【0107】
次に、廃材は、図8に示すように、ベルトコンベヤ40の搬送面から回転式篩機構80の篩部材82の開口端部82aに投入され、回転式篩機構80の篩部材82内に入るようになっている。
【0108】
そして廃材は、軸部材84と一体的に回転する篩部材82により撹拌されて、その外形寸法が篩部材82の貫通孔82bより大きい、ビニールの紐とか硬化プラスチック製のものなどの廃材Pは、篩部材82の開口端部82cからその下側に落下し、その外形寸法が篩部材82の貫通孔82bより小さい、石、礫、コンクリートなどが材質である廃材Sは、篩部材82の貫通孔82bからその下側に落下するようになっている。
【0109】
このため、回転式篩機構80は、図10に示すように、破砕機構30からの廃材を、その大きさの違いによって大きく2つに分別することができるようになっている。
【0110】
このような本発明の一実施の形態に係る破砕機構30及び回転式篩機構80を備えた分別破砕装置と、それを用いた分別破砕方法によれば、装置の目詰まりを防止して、その信頼性を向上させることができると共に、被破砕物の物理特性に応じて破砕後の被破砕物の大きさが異なるように破砕することができ、被破砕物の大きさの違いによってその分別を容易にすることができる。
【0111】
なお、上記実施の形態においては、破砕機構30と回転式篩機構80が互いに分離された場合について説明したが、破砕機構30において細破砕動作部38の下方に回転式篩機構80を配置して、破砕機構30と回転式篩機構80を構造上一体的に構成してもよい。
【0112】
また、本発明の一実施の形態に係る破砕機構30及び回転式篩機構80を備えた分別破砕装置と、それを用いた分別破砕方法においては、廃材が装置により破砕されるようになっていたが、廃材以外のものを破砕するようになっていてもよい。
【0113】
また、本発明の一実施の形態に係る分別破砕装置が備えた破砕機構30においては、粗破砕動作部36の回転破砕歯44は3枚の歯が形成された場合について説明したが、回転破砕歯44は5枚の歯等の他の枚数が形成されたものであってもよい。また、細破砕動作部38の回転体60やピン62、回転打撃部材64なども当然前記実施の形態以外の他の複数枚により構成されるようになっていてもよい。
【0114】
また、本発明の一実施の形態に係る破砕機構30及び回転式篩機構80を備えた分別破砕装置と、それを用いた分別破砕方法においては、ベルトコンベヤ40により破砕機構30から破砕された廃材が搬送されるようになっていたが、搬送に用いるものはベルトコンベヤ40に限定する必要はなく、例えば貯留箱を用いたりしてもよく、或は手動によるもの及び自動によるもののどちらでも構わない。
【0115】
また、本発明の一実施の形態に係る破砕機構30及び回転式篩機構80を備えた分別破砕装置と、それを用いた分別破砕方法においては、細破砕動作部38により破砕された廃材は、回転式篩機構80により分別されるようになっていたが、これに限定されるものではなく、廃材の外形寸法の大きさの違いにより分別することができるようなものであれば、回転式篩機構80以外のどのようなものでもよい。
【0116】
また、本発明の一実施の形態に係る分別破砕装置が備えた破砕機構30においては、スプロケット48とチェーン50を用いた場合について説明したが、それらの代わりにプーリとベルトを用いたものや、その他のどのような回転伝達手段を用いてもよい。
【符号の説明】
【0117】
1 破砕装置
2 ホッパー
2a 下端口
2b 投入口部
3 粗破砕機構
4 細破砕機構
6 第1固定歯
7 回転軸
8 第1回転破砕歯
10 第2固定歯
10a 歯先
11 回転軸
12 第2回転破砕歯
12a 歯先
14 篩部材
14a 丸孔
14b 円弧部
14c フランジ部
16 貯留箱
17 外気遮断箱
18,19 モーター
30 破砕機構
32 外気遮断箱
34 ホッパー
34a 下端口
34b 投入口
36 粗破砕動作部
38 細破砕動作部
40 ベルトコンベヤ
42 固定歯
44 回転破砕歯
46 回転軸
48 スプロケット
50 チェーン
52 スプロケット
54 モーター
56 筐体
56a 開口部
56b 投入口部
58 回転軸
60 回転体
60a 孔
62 ピン
64 回転打撃部材
64a 取付部
64b 打撃部
64c 貫通孔
66 衝突歯板
68 篩部材
68a 貫通孔
68b 円弧部
68c フランジ部
70 軸受
72 スプロケット
74 チェーン
76 スプロケット
78 モーター
78a 駆動軸
80 回転式篩機構
82 篩部材
82a 開口端部
82b 貫通孔
82c 開口端部
84 軸部材
86 連結部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被破砕物を一括して貯留するホッパーと、
前記ホッパーの下端口の近傍に配置され、前記ホッパー内の前記被破砕物を粗破砕する粗破砕動作部と、
前記ホッパーの下端口の下方に配置され、前記粗破砕された被破砕物を細破砕することにより大きさが異なる被破砕物を混在させて生成する細破砕動作部と
を有する破砕機構と、
前記細破砕された被破砕物を大きさの違いによって分別する分別機構と
を備えたことを特徴とする分別破砕装置。
【請求項2】
前記細破砕動作部は、
回転する回転体に相対回転可能に取り付けられ、前記回転体と一体となって回転するときの遠心力によって、被破砕物を大きな衝撃により破砕する回転打撃部材と、
その中心が前記回転体の回転中心と略同一の半円筒状に形成され、前記回転体の軸線方向に長さを有する略矩形の孔が複数形成されている篩部材と
を有することを特徴とする請求項1に記載の分別破砕装置。
【請求項3】
前記分別機構は、
回転する軸部材と、
前記軸部材と一体となって回転する円筒状篩部材とを有し、
前記円筒状篩部材は長さ方向の両端側が開放され、円筒状の肉厚部には多数の篩孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の分別破砕装置。
【請求項4】
前記破砕機構と前記分別機構が1つの装置を構成するよう構造上一体化されたことを特徴とする請求項1に記載の分別破砕装置。
【請求項5】
被破砕物を一括して貯留するホッパーと、
前記ホッパーの下端口の近傍に配置され、前記ホッパー内の前記被破砕物を粗破砕する粗破砕動作部と、
前記ホッパーの下端口の下方に配置され、前記粗破砕された被破砕物を細破砕することにより大きさが異なる被破砕物を混在させて生成する細破砕動作部と
を有する破砕機構と、
前記細破砕された被破砕物を大きさの違いによって分別する分別機構と
を備えた分別破砕装置を用いた分別破砕方法であって、
前記ホッパーに被破砕物が投入されるステップと、
前記粗破砕動作部が前記ホッパー内の前記被破砕物を粗破砕するステップと、
前記細破砕動作部が前記粗破砕された被破砕物を細破砕することにより大きさが異なる被破砕物を混在させて生成するステップと、
前記分別機構が前記被破砕物をこの大きさの違いによって分別するステップと
を備えたことを特徴とする分別破砕方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−45487(P2012−45487A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−189925(P2010−189925)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(593012158)岡野興産株式会社 (4)
【Fターム(参考)】