説明

分析装置の処理量を高める方法、分析装置のチップの使用方法及び分析装置の分配ステーション

【課題】患者試料液を吸引しその後スライド型試験要素の上に分配するのに用いられる先端部において、患者試料の質及び/又はアナライトを検出するための装置及び方法。
【解決手段】分光測光的分析を、液体を先端部に存在させたまま、光を通さない閉鎖容器内でその先端部をNIR及び隣接可視輻射線で走査し、その液体の吸収スペクトルを検出することによって行う。その後又はその前に、液体を乾式スライド型試験要素の上に分配し、分光測光的には検定されないアナライトのアッセイを行うことにより、処理量が向上する。一次患者収集容器において液体の走査を行う場合と比べ、必要な液量が少なくなり、ラベルを通した検出も必要なくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旧式の装置の新しい使い方及び新規の分配ステーションであって、血液試料を従来の乾式又は湿式アッセイで試験する前にこれらを分光測光分析にかけることを可能にするものに関する。
【背景技術】
【0002】
分光測光分析法は、多くの液体に対しその内容物を測定するために一般に適用されている。このような分析法は、近赤外線により行うと、標的アナライトとその他の物質とを区別できるので特に有用である。
このような分析法によりヘモグロビン、グルコース、アルブミン、脂質その他多くの血清成分を確認できることについては、例えば、Clin. Chem. 第38巻、第1623〜1631頁(1992)からも明らかである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような分析法を血液試料に応用し、その内容物や品質を測定することには問題があった。例えば、最初に入手したままの状態の試料、すなわち一次患者収集容器に含まれる試料に応用することは困難であった。これらの容器は、通常、細胞相から液体の血清や血漿を分離するために遠心分離された大きさの異なるチューブである。このようなチューブは、(a) 患者識別ラベルが付されており、(b) 分析対象の血清の位置が一定ではなく、しかも予測もできず、さらに(c) 多量の(ミリリットル量の)試料を必要とする。位置が一定でないことに関しては、細胞相から液体相を分離するために使用されたゲルバリヤによって、それが液体相の代わりにスキャンされた場合には、誤った評価がなされることは疑いもない。
【0004】
このため、高さの予測できない液体のチューブを扱う場合に慣例となっていることは、暴露や時間を加えながら二次チューブにアリコートとして分配するか、又は、例えば、欧州特許出願公開第185,330号公報の第3図に示されているように、チューブの内容物をLEDでスキャンする方法によるなどして液体相の場所を確認することである。このような要件は、設備費用の追加や工程の遅延をもたらすものである。これは、患者ラベルを通して分光測光的にスキャンすることの困難さと相まって、このような一次収集容器のスキャンを問題があり且つコストのかかるものにしている。
【0005】
他方、標的物質について試験するための乾式スライド型試験要素を使用する従来型の臨床用分析装置は、インキュベーションが必要な場合、標的物質のアッセイを行うには少なくとも5分はかかることが普通である。こうしたインキュベーション時間では、1時間当たり1000回の試験をはるかに超える処理量を達成することは困難である。このような分析装置においてはるかに高い処理量を可能にする技術が非常に求められている。
【0006】
このように、本発明がなされる以前には、全血から分離された血清や血漿のような生物学的液体のコストがかからず且つ簡易な分光測光的なスキャン法、すなわち、使用する容器の種類を問わず液体の位置を決める必要もなければ、識別ラベルを通してスキャンする必要もない方法を提供することが要望されていた。さらに、標的物質をアッセイする分析装置における試験の処理量を高めることも要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によると、分配ステーションと、患者試料中の標的物質を検出するための少なくとも一つの試験ステーションとを含んで成る臨床用分析装置の処理量を改良する方法であって、前記分配ステーションが、アスピレータープローブと、前記プローブに取り付けられた先端部であって、一次収集容器から生物学的液体を収集し且つその収集した液体の少なくとも一部を試験要素の上又は中に分配するための先端部と、前記プローブ及び前記先端部の内部に分圧又は部分真空を発生させるための手段とを含んで成る方法が提供される。本法は、
(a) 前記プローブに取り付けられた先端部の一つに生物学的液体を吸引する工程;
(b) 前記液体が前記先端部の内部に存在している間、前記先端部を通して近赤外及び隣接可視輻射線波長の光を透過させることにより前記液体中の一種又は二種以上の標的物質を検出し且つ、その前記先端部を透過した光の部分を、前記透過光と前記液体中の一種又は二種以上の標的物質の濃度とを相関させることにより分光測光的に分析する工程;
(c) 前記先端部から前記液体の一部を試験要素の上に分配する工程; 並びに
(d) 前記試験ステーションにおいて、液体を含む試験要素を、前記一種又は二種以上の標的物質とは別の標的物質について試験する工程、を含んで成り、前記一種又は二種以上の標的物質を前記試験ステーションにおいて試験するために要する時間が必要でなくなるために処理量が高められる。
【0008】
本発明の別の態様によると、試験要素の中又は上に分配するための生物学的液体を収集する分析装置のアスピレーターに用いられる先端部の新規な使用方法であって、
(a) 既知量の前記液体をその供給体から分析装置のアスピレーターに取り付けられた使い捨て先端部に吸引する工程;
(b) 前記吸引された液体を含む先端部を、前記アスピレーターに取り付けたまま、光を通さない閉鎖容器の中に挿入する工程;
(c) 閉鎖された状態で、前記先端部に、近赤外及び隣接可視波長の光のビームを通過させる工程;
(d) 前記先端部を透過した光の部分を、前記透過光と前記液体中の一種又は二種以上の標的物質の濃度とを相関させることにより分光測光的に分析する工程を含んで成る方法が提供される。
【0009】
本発明のさらに別の態様によると、アスピレータープローブと、
前記プローブに取り付けられた先端部であって、一次収集容器から生物学的液体を収集し且つその収集した液体の少なくとも一部を試験要素の上又は中に分配するための先端部と、
前記先端部の内部に分圧又は部分真空を発生させるための手段と、
近赤外及び隣接可視輻射線を発し且つ、前記輻射線のそれが通過する媒体により吸収された部分に応答する信号を発生する分光光度計と、
前記プローブに取り付けられたままの前記先端部を受容する大きさのキャビティを画定する光を通さない閉鎖容器と、
前記分光光度計から前記閉鎖容器への輻射線路及び前記閉鎖容器から前記分光光度計への輻射線路を画定する通路であって、前記先端部が前記キャビティ内の所定の位置にある場合に前記先端部を透過させるための輻射線を、それぞれ送り込むように及び受容するように構築されており、よって前記先端部中の液体が前記輻射線により照射されて前記液体中の標的物質の濃度が測定できる通路とを含んで成る、臨床用分析装置に用いられる分配ステーションが提供される。
【発明の効果】
【0010】
従って、本発明の有利な特徴は、分析装置における標的物質のアッセイの処理量が増加することにある。
さらに別の有利な特徴は、分光測光的分析にはインキュベーション時間が必要ないため、より短時間で結果が得られることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を好ましい実施態様との関連で説明する。好ましい実施態様では、好適な(且つ常用の)半透明の使い捨て先端部を、血清や血漿に含まれる患者試料の性質を代表する標的物を分析するための、繊維光学素子を用いた通路により分光光度計に接続された好適な光を通さない閉鎖容器及び好適な(且つ常用の)分析装置のアスピレーターにつけて使用する。しかしながら、本発明は、使用する半透明若しくは透明な先端部、アスピレーター、液体又は光を通さない閉鎖容器の種類とは関係なく、分光光度計への及び分光光度計からの光の通路を提供する光学系とは関係なく、また検出すべき標的物質の種類とは関係なく使用することができるが、但し、該標的物質は十分なNIR及び隣接可視輻射線吸収を示すことが必要である。すなわち、標的物質は、従来より分析装置においてスライド型試験要素上で濃度試験を受けていた従来物質、例えば、アルブミンやグルコースであることができる。液体は、全血、尿又は脳髄液であることもできる。また、先端部は、使い捨て品ではなく恒久的なものであってもよく、さらに繊維光学素子の代わりに開放レンズ系を使用して、光を通さない閉鎖容器に焦点を合わせ、次いで検出ステーションに焦点を合わせることもできる。
【0012】
本明細書では、本発明に使用する分光光度計については図示することも詳細に説明することもしない。その理由は、十分なスペクトル精度で近赤外領域及び隣接可視光領域で発せられる輻射線を発生し且つ透過を介して検出するものであれば、いずれの分光光度計であっても有用だからである。本明細書中、「近赤外及び隣接可視」とは、400nm〜2500nm、最も好ましくは475nm〜1075nmの間の輻射線を意味するものとする。これらの波長領域は、使い捨て先端部を十分に分光透過し且つ標的アナライトにより十分に分光吸収されるため有利である。475nmは、本発明によるビリルビン検出に特に有用であると考えられる。所望の分光透過を可能にする先端部として有用な材料は、使い捨て先端部の製造に通常用いられているもの(ポリプロピレン又はポリエチレン)である。
【0013】
また、本明細書中の「分光測光的」とは、一定の波長範囲にわたる分光応答を捕捉し且つ当該範囲における各波長について応答を相関させる技法を意味する。対照的に、「測光的」とは、光線を分析して特定波長にのみ応答を相関させる技法を意味する。従って、「分光光度計」とは、このような分光測光分析を行う装置をいう。
【0014】
さらに、本明細書中の「一次患者収集容器」とは、患者の生物学的液体が、最初にラベルを付けて入れられ、そして試験のための所望の試料液を調製するために処理される容器を意味する。全血の場合、このような処理として、通常ゲル分離バリヤを使用する血液細胞を含む細胞相と血清液又は血漿液とを分離する相分離処理が含まれる。
【0015】
また、本明細書中の「試験要素」とは、少なくとも一種の試薬が予め供給されている反応容器、例えば、米国特許第3,992,158号に記載されているようないわゆる乾式スライド型試験要素、又は米国特許第5,441,895号に記載されているような一種以上の抗体を予め塗被したキャビティ、若しくは未塗被の試薬を添加すべきキャビティ、を有するカップ若しくはウェルを意味する。
【0016】
さらに、本明細書中の「光を通さない」とは、検出される光のうち外部の周囲光による部分が10%以下となるように周囲光を排除するのに有効であることを意味する。
さらにまた、本明細書中の「黄疸的」とは、試料中に高濃度のビリルビン及び/又はビリベルジンが存在している状態を意味する。
【0017】
近赤外及び隣接可視輻射線が生物学的液体を透過する量と標的物質の濃度とを相関させる際に関与する数学的分析法について詳細に説明することはしない。その理由は、このような数学的分析法は周知のことであり、カナダ国特許第2,019,511号、Clin. Chem., Vol. 38, pp. 1623-1631 (1992)に含まれる論文、並びにAnal. Chem., Vol. 59, Number 17, pp. 1007A-1017A (9/1987) 及びAnal. Chem., Vol. 66, Number 15, pp. 795A-804A (8/1994) に含まれる教示的論文から明らかだからである。
【0018】
図1は、本発明を使用する従来の分析装置12を示すものである。分配ステーション18を使用し、トレイ20に一次収集容器19を含む供給体から、血清や血漿などの生物学的液体の試料を、アスピレータープローブ46に取り付けた使い捨て先端部48の中に吸引によって収集することは従来より行われている。その後、試料液は、スライドディストリビューター30に保持され且つ試験要素供給源(図示なし)から得られたスライド型試験要素Eの上に分配される。プローブ46を提供するディスペンサー40の制御は、支持ロッド70に取り付けられた垂直ドライブ44及びキャリジ42のような機構によるが、これらについてはいずれも、例えば、米国特許第4,340,390号に記載されている。先端部48の内部に分圧又は部分真空を発生させるための手段としては、従来の任意のポンプ71が用いられる。
【0019】
本発明の一態様によると、単に容器19から液体を吸引により収集し、その後スライド型試験要素Eの上に分配することを除き、先端部48により新規な使い方が構成される。吸引された試料液を運搬する先端部48は、分配のためのホルダー117の中に配置される前に、試験ステーション82に移動される(図1、矢印80)。ステーション82は、図2(A)、図2(B)及び図3に一段と明解に示したように、先端部48を受容する大きさのキャビティ84を有する有効な光を通さない閉鎖容器であるスキャニングブロックを含んで成る。キャビティ84は、上方部86(図3)、上方部86よりも内径が小さい下方部88、上方部と下方部との間の境界の押縁90、押縁90に含まれる空気抜き92、下方部の上方部から遠い方から延びる円錐形出口94、並びに分光光度計の部分への及び部分からの繊維光学素子98,98’を受容するように適合された二つの通路96を含んで成ることが好ましい。出口94の形状は、先端部48の出口オリフィス部分の形状にほぼ合うようになっており、従って、その円錐形状はこの好ましい先端部48のためのものである。先端部から流体をポンプ移動する可能性を低下させるため、出口94に任意の空気管100が接続されている。この管も不透明であり、オプションである場合には、先端部内への光の漏洩を排除することを助長する。
【0020】
繊維光学素子98,98’は、光源110と検出器を合体して単一ユニット110としたものを含む常用の分光光度計(図1)に接続されている。
効率を最大限引き上げるためには、検出器に達する光が、繊維光学素子98から先端部48を透過した光が90%以上となるように、本明細書に規定したように有効に光を通さない。これを達成できる方法がいくつかある。
【0021】
最初に、拡大された上方部111のための支持ショルダーとして作用しこれ以上高くはならない上面90を有するブロック83、及び先端部48とブロック83との間の0.5mmの側部クリアランスを含んで成る図2(A)に示したステーション82の場合、NIR及び隣接可視輻射線を繊維光学素子98により伝送する時と同じ周囲光条件下で(繊維98に光を伝送しない)ブランクを読み取ることによって、光の漏洩を補正する。その後、ブランクの読みを、試料の読みと対照の読みから差し引く。
【0022】
別法として、ブランクの読みの差し引きを使用せず且つ側部クリアランスが上記と同様である場合、ブロック83の高さを、少なくとも先端部48の上方部111の上面113の高さにまで伸ばすことによって、同等に光を通さないことができる(図2(B))。
【0023】
先端部48のショルダー表面90の上への着座は有効なシールとなるため、先端部48を挿入し引き抜く際には上方部86と下方部88との間に何らかの脱気手段を設けることが好ましい。それが空気抜き92の作用である(図3)。この空気抜きにより、先端部をステーション82に挿入した時に発生する圧力上昇分を開放することができ、気泡が先端部の液体中に押し込まれて液体の光走査を妨害する可能性がなくなる。同様に、光走査を行った後に先端部48を引き抜く時には、空気抜き92が、先端部48を引き出す際に真空が発生して試料液の一部が後続の先端部及び試料のためのステーション82を汚染してしまうことを防止する。
【0024】
さらに、キャビティ部分88の内部の繊維光学素子98及び98’の間での心合わせを助長するために、部分88の底部付近の通路96の上部に定位突起140を配置することができる(図3)。
使用時には、先端部48をステーション82の中に挿入してからホルダー116に挿入する。ステーション82に位置している間、上記のNIR及び隣接可視波長のビームが先端部及びその液体を通過し、透過した輻射線が分光光度計110で分光測光的に分析される。その後、検出器により発せられる信号を標的物質の濃度と相関させる。標的物質の好適な組合せは、試料の質を測定するもの、具体的には、後述の実施例で示すように、ヘモグロビン、脂質、ビリルビン(BR)及びビリベルジン(BV)から成る群より選択されたもの、である。しかしながら、本発明によると、吸収スペクトルによる分光測光的検出が可能であればいかなる標的物質でも相関させ、そして検出することができる。より具体的には、これまでスライド型試験要素Eにおいて行われてきた特定のアッセイが、後述のように、先端部を通して分光測光的に行うことができる。
【0025】
その後、先端部を引き抜いてホルダー116に挿入し、そこで、よく知られているように、一種以上の試薬を含有することが慣例であるスライド型試験要素Eの上に試料液を分配する。
容易に理解できることではあるが、ここで用いられる先端部48は、NIR及隣接可視輻射線、最も好ましくは475nm〜1200nmを透過することができ、また好ましくはラベルが付いていない。というのは、ラベルは専ら一次容器19に付けられるからである。この目的に有用な材料としてポリプロピレン及びポリエチレンが挙げられる。
【0026】
試験ステーション82が、使い捨て先端部のためのキャビティと繊維光学素子のための開口部とのみを含む中実ブロックとして構築されること、或いは先端部をその中へ低下させることは、必要ではない。その代わりに、図4(A)及び図5に示したように、ステーション82の側壁部を開閉させることにより、先端部の通過を可能ならしめるスロットを提供することができる。既に説明したものと同様の部品には同じ参照番号を付し、これに区別するための添字「A」を添付した。
【0027】
ステーション82Aは、間隔を置いて固定された向かい合う二つのセグメント109、112を含んで成る。各セグメントは、対向する面116、116’を有しており、その間にスロット115が画定されている。面116、116’の上面117が先端部48Aの上方部111Aのための案内レール及びシートを提供する。セグメント109は、それを貫通し光源(図示なし)から来ている繊維光学素子98Aを有し、一方、セグメント112は、これに内蔵又は接続されている分光光度計に接続されているセンサー114を面116に有する。
【0028】
セグメント109及び112の対向する面が、使い捨て先端部48Aをスライドさせて通す(矢印120)ことができる間隔を有するスリット115を画定する。これらの対向面は、先端部48Aのスライドのための一定の距離だけ間隔を置くことができる。
【0029】
セグメント109及び112は先端部48Aの通り抜け通路(矢印120)のためのスロット115を作るが、そのアスペクト比は上記の垂直開口部84の場合よりもはるかに小さいため、分光測光のためにスロット115を閉じることが好ましい。このため、セグメント109の対向する縁部に、軸回転(矢印136、138)させて閉鎖位置(図示なし)にきた時にスロット115を閉鎖するのに十分な幅を有する回転扉130、132を134の場所にヒンジで取り付ける。(明瞭化のため、扉132はシルエットで図示した。)回転扉を軸回転させるため、ヒンジ134の軸を常用のモーター136の回転ドライブシャフト(図示なし)に取り付けるか固定することが好ましい。
【0030】
別法として、スロット115の水平方向におけるアスペクト比が先にキャビティ84について説明した垂直方向のアスペクト比に匹敵するようになるまでスロット115を長くすることによって、扉130及び132を省略することができる。
実施態様
ちょうど繊維光学素子98Aと検出器114の場所に正確に位置している先端部48Aの横方向の動き(矢印120)を止める手助けとすべく、バネをバイアスした戻り止め210を面116に配置し、向かい合う面116’に固定された突起部212と協同させることが好ましい。戻り止め210は、読み取り後、先端部48Aをスロット115から矢印120の方向へ移動させる時に、先端部によって面116の内部へ押し込まれる。先の実施態様で記載したように、先端部48Aにより、NIR及び隣接可視波長の透過を使用することができる。
【0031】
別法として(図4(B))、セグメント112Bをプレート122Bの上に移動可能に取り付けることにより、光の漏れを遮断することができる。既に説明したものと同様の部品には同じ参照番号を付し、それに区別するための添字「B」を添付した。このように、ステーション82Bは、面116B及び116’Bと共にU字型スロットを形成するプレート122Bを含み、そのU字型スロットにより先端部48Bが上面117Bで支持されながらスライドし抜けることができる(矢印120B)。繊維光学素子98Bが光を固定セグメント130Bを貫通するように伝送し、そして固定面116Bに含まれる検出器114Bが分光光度計(図示なし)に光を伝送する。
【0032】
プレート122Bと面116B及び116’BとのU字型スロットを通して起こり得る光の漏れを遮断するため、セグメント112Bを取り付けてラック162及び駆動ピニオン164により駆動されるとプレート122Bの上でスライドするようにし(矢印168)、スロットを開閉させる。閉じた場合、面116Bと先端部48Bがセグメント112Bの内部の空間172を占め、そして壁部169がスロット115Bを遮断する。
【0033】
患者試料の質について試験することの他、NIR及び隣接可視波長を用いて分光測光的に分析可能なものであればいずれの標的物質でも、患者試料を先端部48Aに存在させたまま分光光度計110により分析することができる。これらには、ヘモグロビン、アルブミン、グルコース、その他が含まれる。これらの標的物質を先端部において試験することにより、該試料をスライド型試験要素Eの上に付着させた時にそれらについてさらに検定する必要がなくなり、実際、分析装置はその検定を省略することが好ましい。このため、分析装置の全体としての処理量が大幅に増加する。というのは、先端部を通す分光測光的検出は、スライド型試験要素Eでは各々別個のアッセイに4秒かかるのに対し、分析されるすべての標的物質について4秒しか要さないためである。「結果が出るまでの時間」も先端部を通す分光測光的分析によると劇的に改善され、スライド型試験要素上では5分かかるところ、先端部を通す場合には4秒となる。
【0034】
処理量が向上した一例として、Johnson & Johnson Clinical Diagnosticsより商品名「VITROS 950」で市販されている分析装置で達成できる利益の計算を以下に示す。その仮定として、試料液のスライド型試験要素上への分配工程が当該分析における律速工程であり、その工程には8秒間の吸引工程、4秒間の試験要素上への分配工程及び該要素をVITROS 950分析装置のディストリビューター内への装填工程が含まれ、しかも先端部におけるすべての且つ唯一の測色分析を本発明により行うものとする。
【0035】
実験すべき化学種の混合物が電位差零を示し、7種の測色及び零等級を有し、本発明によらない場合、処理量は1時間当たり300個の試験要素となる。本発明によると、それは1時間当たり2100個、すなわち7倍の増加を示すことができる。他方、5種の測色試験しかなく且つ、2等級又は2種の電位差試験を行う場合には、本発明によらない処理量は1時間当たり420であるが、本発明による処理量は1時間当たり1050であり、2.5倍の増加となる。さらに、7種の化学種の混合物が3種の測色試験及び4種の電位差試験を行うようなものである場合には、本発明を実施することにより得られる処理量の増加はまったくない(どちらの場合も1時間当たり525試験となる)。
【0036】
このようなアナライトをこのように先端部に入れたまま試験する場合、何らかの手段で試料液の温度を制御することが好ましい。これは、試験ステーション82における温度を制御することによってのみ行う必要はなく、試料液が容器19(図1)に含まれる間や試料液が先端部48に含まれている間、等、ステーション82に存在しない試料液を加熱若しくは冷却することによっても行うことができる。
【0037】
それにもかかわらず、なおもスライド型試験要素Eの使用を必要とするアッセイもある。その方法を図1に概略的に示す。先端部48をホルダー117に挿入し、そして患者試料の一部をスライド型試験要素Eの上に分配する。その後、ディストリビューター30を所定の位置まで回転させ(矢印140)、そこで試験要素Eをインキュベーター(図示なし)に直線的に移送(矢印142)し、その中で要素を試験ステーション146で読み取る又は検出するまでインキュベーターを回転させる(矢印144)。これらの工程はいずれも周知であり且つ慣例的なものである。試験ステーション146は、先端部48、48Aに使用する分光光度計110とは対照的に、測色検出器又は電位差計型検出器を含んで成ることが慣例的である。
【0038】
上述したように、ステーション146で行う試験は、先端部を通して行う試験を省略することが好ましいが、後者の精度を「チェック」するために、このような分光測光的アッセイをステーション146において繰り返すことも可能である。
また、試験の順序を逆にできることも企図される。すなわち、試料液の一部を上記のように試験スライド上に付着させてから、NIR及び隣接可視波長における先端部を通した測定を行うこともできる。
【実施例】
【0039】
本発明を例証するため、以下の非消耗的試験を行った。
図2の装置を使用し、その中で、従前より「Ektachem」使い捨てチップとして知られているJohnson & Johnson Clinical Diagnostics社より商品名「Vitros」で市販されている使い捨て先端部を使用した。光ファイバーは0.2 mmの単繊維とし、繊維98及び98’によりステーション82を「TC2000」二重ビーム式インタイム分光光度計に接続した。この光度計は、検出器112としてタングステン−ハロゲン光バルブ光源110を使用するCME Telemetrixより市販されている線型ダイオードアレイ検出器を使用する。検出器112において回折格子を使用し、580nm〜1100nmの輻射線のみが検出されるようにした。(明瞭化のため、分光光度計の参照ビーム部は省略した。)先端部48に吸引した液量は50μLとし、液量レベルが通過部分(矢印200)よりも十分に高い位置にくるようにした(図2)。試験により、30μLが必要であるにすぎないことが実証された。
【0040】
試験した液体は、最初に検量用として、既知量のヘモグロビンと、Pharmacia社から市販されているIntralipid(商標)(天然キロミクロンを模倣する脂肪乳濁液)と、ビリベルジンとをヒト血清媒体中に含むランダムに組み合わせた液体とした。
以下の表1に、血清中に導入した後のHb、IL及びBVの濃度を記載する。表中、「Hb」はヘモグロビンを、「IL」はIntralipid(商標)を、「BV」はビリベルジン二塩酸塩を、そして「BR」はビリルビンをそれぞれさす。
【0041】
【表1】

【0042】
同様に調製された第二の組合せの21種の液体は、表2の成分を有するように調製され、そして未知試料として処理した。
【0043】
【表2】

【0044】
最初の組合せの液体に上記のように照射し、常用の分光測光手順により検量アルゴリズムを得、そして本測定で検出されたHbの値を実際の値に対してプロットすることにより(図6)、回帰プロットを得た。各種の検量アルゴリズムが有用である。以下の方程式は例示にすぎない。
(1) Hb(g/L) = C(dA600/dλ600)−C(dA663/dλ663)− C
(2) IL(g/L) = C(dA874/dλ874)+C
(3) BV(mg/L)= C(dA724/dλ724)−C(dA803/dλ803)+C
上式中、 A600は600 nmにおける吸光度を表し、λ600は600 nmの波長を表し、その他のA及びλについても同様であり、 (dA/dλ) は吸光度の波長に対する第一導関数であり、C、・・・Cは定数であって好ましくは以下の値を有する。
C = 15.892 C = 0.244
C = 15.882 C = 98.068
C = 0.21 C = 122.732
C = 252.155 C = 0.0685
図6の場合の回帰相関係数Rは0.991であった。
【0045】
次いで、第二の組合せの液体を上記のように照射し、そして最初の組合せの液体から得られた検量アルゴリズム(図6)を使用して、既知の結果に対して予測値をプロットした(図7)。R値の0.982は優良値であった。この精度は、スライド型試験要素の代わりに、未知試料中のHbの臨床検定にこれらの結果を利用することができる十分な精度である。
同様に、上記のように検出されたスペクトルをILについて評価した。検量結果を図9に示し、そして予測結果を図9に示す。この場合のRはそれぞれ0.9941及び0.9878となった。
【0046】
同様に、上記のスペクトルを、今回はBVについて評価した。図10に検量結果を示し、そして図11に予測結果を示す。Rは表示の通りである。
新たに第三の組合せの液体を調製し、ビリルビン検出における本発明を例証した。その検量用の組合せは以下の通りとした。
【0047】
【表3】

【0048】
本試験に使用した検量アルゴリズムは以下の通り。
(4) BR(mg/L)= C(dA495/dλ495)+ C10(dA512/dλ512)+
C11(dA578/dλ578)− C12
上式中の定数は以下の通り。
C = -24.878
C10= 201.61
C11= 44.98
C12= 6.475
ビリルビン値の予測を検証するため、第四の組合せの液体を同様に調製した。この組合せの構成は以下の通り。
【0049】
【表4】

【0050】
先の実施例と同様にスペクトルの評価を行った。図15は検量結果を示し、図16は予測結果を示す。Rは表示した通りである。
4種類すべての実験(Hb、IL、BV及びBR)について、これらのいずれを所望のアッセイとみなしても、これらの結果は、スライド型試験要素での試験の代わりに使用しても十分な優れた相関性を示している。いずれの場合でも、これらの結果は生物学的液体試料の質を明らかに確認できるものであり、許容できる質の範囲を外れたと決定した場合に試料の却下を可能ならしめるものである。
【0051】
使用可能な別の検量アルゴリズムの一例として、ILについての上記方程式(2) に代わるものとして以下の式が挙げられる。
(2') IL(g/L) = C13(dA999/dλ999)+C14(dA1051/dλ1051)−C15
上式中、 C13=166.068、C14=92.352、C15=0.693
本方程式を上記最初の及び第二の組合せの液体に使用した場合、Rは、検量線で0.988、そして予測値で0.984となった。(実際のプロットについての図示はなし。)
【0052】
図12のプロットは、実際に、NIR及び隣接可視スペクトルにおける吸光度値の第一導関数により、IL、BV又はHb成分のいずれかを含む試料について、独立した検出を可能ならしめるに十分な分離が有用な波長において得られることを例証するものである。すなわち、曲線200はこれらの成分を何ら含まない試料であり、曲線202は1.79g/LのHbのみを含む試料であり、曲線204は2.38g/LのILのみを含む試料であり、そして曲線206は3.95mg/dLのBVのみを含む試料である。このように、HbはNIRの主として580nm〜605nmの領域に寄与し、ILは896nm〜1051nm、好ましくは896nm〜939nmの領域に寄与し、そしてBVは680nm〜750nmの領域に寄与する。
【0053】
さらに別の実施態様として、先端部は従来の先端部と変わらないが、その先端部にNIR及び隣接可視輻射線を複数回通過させてから吸収スペクトルを分光光度計により受光するものがある(図13)。既に説明した部品には同じ参照番号を付し、これに区別するための添字「D」を添付した。
【0054】
このように、先端部48Dを前と同様にキャビティ84Dの中に取り付け、繊維光学素子98Dから発せられるNIR及び隣接可視輻射線による照射を繊維光学素子98’Dにより受けて処理する。しかしながら、前の実施態様とは異なり、受ける光学素子98’Dは透過用光学素子98Dに直接対峙しておらず、また「最初に通過した」輻射線を受ける位置にもない。その代わりに、少なくとも1組、好ましくは3組のミラー(230、232;240、242;及び250、252)を配置して、ミラーの数と同じ回数だけ先端部48Dに輻射線を再通過させる。(3組6枚のミラーにより、輻射線は先端部を6回再透過する。)
【0055】
さらに別の実施態様では、光学素子98,98’(又は上記したその他の変型)は、NIR及び隣接可視光を先端部の最も厚い部分のみを通して透過させる必要がない。その代わりに、光をより細い首部を通して透過させることができる。(既に説明した部品と同様の部品には同じ参照番号を付し、これに区別するための添字「E」を添付した。)
【0056】
このように、図14において、照射用の繊維光学素子98Eは、先端部48Eの本体部224Eの直径「d」よりも直径の小さい円錐形首部300を照射するように、ステーション82Eのブロックに配置されている。先端部を透過して繊維光学素子98’Eに受容される光は、はるかに少量の試料を通過する。このことは、検出すべきアナライトが、濃度の高いものである場合や、その当該NIR及び隣接可視波長に対する消衰係数が高い場合に、望ましいことである。最も極端な場合には、繊維光学素子98E及び98’Eをシルエット部分302まで下方に移動させ、先端部48Eの最も細い部分304を通して読み取る。
【0057】
別法として、先端部のより細い部分にNIR及び隣接可視輻射線を通過させることは、先の実施態様において、単にステーション82の内部で先端部(及びそのプローブ)を十分に上昇させてNIR輻射線で照射することによっても達成することができる。最も好ましくは、工程順序を以下の通りとする:図2A、2B、4A及び4Bのいずれかに示したようにNIR及び隣接可視輻射線発生器を含む光を通さない閉鎖容器の中に先端部をそれがその中で着座するまで降下させる工程、該発生器から発せられたNIR及び隣接可視輻射線で先端部とその内容物を走査する工程、そしてその内容物が所定のしきい値を超える濃度を示した場合には、その後、閉鎖容器の内部で発光器が先端部のより細い部分を走査する位置に達するまで先端部を上昇させる工程。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】従来の分析装置における図2A及び2Bの走査ブロックの場所を示す分析装置のアスピレータープローブの部分斜視図である。
【図2】図2(A)及び(B)は、本発明の代わりとなる二つの実施態様を提供する装置の中間部分における部分立面図である。
【図3】図2(A)のステーション82の斜視図であって、その中間部分において部分分解されたものである。
【図4】本発明の代わりとなる別の実施態様を示す部分斜視図である。
【図5】図4の構造体の一部の断面における平面図である。
【図6】本発明によりヘモグロビンについて分光測光的に走査、分析した試験試料の回帰プロットを示すグラフである。
【図7】本発明によりヘモグロビンについて分光測光的に走査、分析した試験試料の回帰プロットを示すグラフである。
【図8】本発明により脂質血症について分光測光的に走査、分析した試験試料の回帰プロットを示すグラフである。
【図9】本発明により脂質血症について分光測光的に走査、分析した試験試料の回帰プロットを示すグラフである。
【図10】本発明により黄疸症について分光測光的に走査、分析した試験試料の回帰プロットを示すグラフである。
【図11】本発明により黄疸症について分光測光的に走査、分析した試験試料の回帰プロットを示すグラフである。
【図12】黄疸、ヘモグロビン及び脂質の各試料を示す本発明により検出された分光透過のプロットを示すグラフである。
【図13】図2(A)と同様の部分立面図であって、代わりとなる別の光を通さない閉鎖容器の態様を示すものである。
【図14】図2(A)と同様の部分立面図であって、代わりとなる別の光を通さない閉鎖容器の態様を示すものである。
【図15】本発明によりビリルビン濃度について分光測光的に走査、分析した試験試料の回帰プロットを示すグラフである。
【図16】本発明によりビリルビン濃度について分光測光的に走査、分析した試験試料の回帰プロットを示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分配ステーションと、患者試料中の標的物質を検出するための少なくとも一つの試験ステーションとを含んで成る臨床用分析装置の処理量を改良する方法であって、前記分配ステーションは、
アスピレータープローブと、
前記プローブに取り付けられた先端部であって、一次収集容器から生物学的液体を収集し且つその収集した液体の少なくとも一部を試験要素の上又は中に分配するための先端部と、
前記プローブ及び前記先端部の内部に分圧又は部分真空を発生させるための手段とを含んで成り、そして前記方法は、
(a) 前記プローブに取り付けられた先端部の一つに生物学的液体を吸引する工程;
(b) 前記液体が前記先端部の内部に存在し且つ前記先端部が前記プローブ上にある間、前記先端部を通して近赤外及び隣接可視輻射線波長の光を透過させることにより前記液体中の一種又は二種以上の標的物質を検出し且つ、その前記先端部を透過した光の部分を、前記透過光と前記液体中の一種又は二種以上の標的物質の濃度とを相関させることにより分光測光的に分析する工程;
(c) 前記先端部から前記液体の一部を試験要素の上に分配する工程; 並びに
(d) 前記試験ステーションにおいて、液体を含む試験要素を、前記一種又は二種以上の標的物質とは別の標的物質について試験する工程、を含んで成り、前記一種又は二種以上の標的物質を前記試験ステーションにおいて試験するために要する時間が必要でなくなるために処理量が高められる方法。
【請求項2】
試験要素の中又は上に分配するための生物学的液体を収集する分析装置のアスピレーターに用いられる先端部の新規使用方法であって、
(a) 既知量の前記液体をその供給体から分析装置のアスピレーターに取り付けられた使い捨て先端部に吸引する工程;
(b) 前記吸引された液体を含む先端部を、前記アスピレーターに取り付けたまま、光を通さない閉鎖容器の中に挿入する工程;
(c) 閉鎖された状態で、前記先端部に、近赤外及び隣接可視波長の光のビームを通過させる工程;
(d) 前記先端部を透過した光の部分を、前記透過光と前記液体中の一種又は二種以上の標的物質の濃度とを相関させることにより分光測光的に分析する工程を含んで成る方法。
【請求項3】
アスピレータープローブと、
前記プローブに取り付けられた先端部であって、一次収集容器から生物学的液体を収集し且つその収集した液体の少なくとも一部を試験要素の上又は中に分配するための先端部と、
前記先端部の内部に分圧又は部分真空を発生させるための手段と、
近赤外及び隣接可視輻射線を発し且つ、前記輻射線のそれが通過する媒体により吸収された部分に応答する信号を発生する分光光度計と、
前記プローブに取り付けられたままの前記先端部を受容する大きさのキャビティを画定する光を通さない閉鎖容器と、
前記分光光度計から前記閉鎖容器への輻射線路及び前記閉鎖容器から前記分光光度計への輻射線路を画定する通路であって、前記先端部が前記キャビティ内の所定の位置にある場合に前記先端部を透過させるための輻射線を、それぞれ送り込むように及び受容するように構築されており、よって前記先端部中の液体が前記輻射線により照射されて前記液体中の標的物質の濃度が測定できる通路とを含んで成る、臨床用分析装置に用いられる分配ステーション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−102149(P2008−102149A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−307980(P2007−307980)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【分割の表示】特願平10−58348の分割
【原出願日】平成10年3月10日(1998.3.10)
【出願人】(594199337)オルソ−クリニカル ダイアグノスティクス,インコーポレイティド (14)
【Fターム(参考)】