説明

加熱調理器

【課題】
従来、加熱調理器にPTFEを使用する場合、PTFEの耐熱性により使用温度を制約され、部品によっては加熱調理に伴う温度上昇のため、防汚や非粘着性が必要な部位に皮膜を施すことができない課題があった。
また、PTFEを含む皮膜の形成に一定の制約を受ける課題があった。
【解決手段】
本発明に係る加熱調理器は,上記のよう課題を解決するために,ヒータ、マグネトロン、誘導加熱コイルのいずれかの加熱手段と加熱調理をおこなう調理室、調理台、受皿、調理容器、天板のいずれかを備え、調理室、調理台、受皿、調理容器、天板、ヒータ、排気風路のいずれかを構成する部品の表面に微細な凹凸を設け、ゾル・ゲル法によりシロキサン結合を持つ三次元架橋マトリックス構造のセラミックコーティング皮膜を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒータ、マイクロ波、電磁誘導加熱により、直接的・間接的に被加熱物である食材を調理する加熱調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、加熱調理器を構成する部品の表面にPTFE(フッ素樹脂)を含む皮膜を設け、防汚性や非粘着性を高める提案がなされている(特許文献1〜3参照)。
特許文献1においては、ヒータやマイクロ波で加熱調理をおこなうオーブンレンジの庫内部品に、ヒータで加熱調理をおこなうホットプレートの調理容器に、特許文献2においてはヒータまたは電磁誘導加熱で加熱調理(炊飯等)をおこなう炊飯器の調理容器に、特許文献3においては誘導加熱にて加熱調理をおこなう誘導加熱調理器の被加熱物を載置する天板の構成部品にPTFEを含む皮膜を施す事例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−337117号公報
【特許文献1】特開2006−15114号公報
【特許文献1】特開2003−51374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の加熱調理器においては、加熱調理器にPTFEを使用する場合、PTFEの耐熱性により使用温度を制約され、部品によっては加熱調理に伴う温度上昇のため、防汚や非粘着性が必要な部位に皮膜を施すことができないという課題があった。
また、海外においては、フッ素系化合物の規制(76/769/EEC第30回改正2006/122/ECなど)もあり、PTFEを含む皮膜の形成に一定の制約を受ける課題があった。
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたもので、加熱調理器を構成する部品にPTFEを含まない皮膜を用い、温度の高い部位への皮膜の形成をおこなうとともに、製造の制約が少ない加熱調理器を提供するものである。
【0005】
ヒータ、マグネトロン、誘導加熱コイルのいずれかの加熱手段と加熱調理をおこなう調理室、調理台、受皿、調理容器、天板のいずれかを備え、調理室、調理台、受皿、調理容器、天板、ヒータ、排気風路のいずれかを構成する部品の表面に微細な凹凸を設け、ゾル・ゲル法によりシロキサン結合を持つ三次元架橋マトリックス構造のセラミックコーティング皮膜を形成したものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、セラミックコーティング皮膜により、PTFEを含む皮膜が使用できない高温とる部品においても、防汚性や非粘着性を付与できるとともに、PTFE皮膜の形成に係わる制約を受けず、メンテナンス性の良い製造しやすい加熱調理器とすることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】この発明の実施の形態1〜4を示す加熱調理器全体の斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態1〜4を示す加熱調理器のプレート6と吸排気口カバー7を取外した状態の本体1の斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態1〜4を示す右側の基板ケースユニット15の斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態1〜4を示す調理器18全体を示す斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態1〜4を示す調理室18の天井面及び調理室扉8を取り外した状態の斜視図である。
【図6】この発明の実施の形態1,2を示す本体1の調理室18部分の側面断面図である。
【図7】この発明の実施の形態1〜4を示すセラミックコーティングの皮膜形成部の断面図である。
【図8】この発明の実施の形態3,4を示す本体1の調理室18部分の側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は,この発明を実施するための実施の形態1の加熱調理器全体を示す斜視図である。
図1において加熱調理器の本体1の筐体2に上側には天板3が着脱自在に配置される。天板3の背面側に吸排気口カバー7が配置されている。排気口カバーは天板枠4に形成された吸気口12及び排気口13を覆い、吸気口12への空気の流入や排気口13からの空気の流出が通風可能な開口を持つとともに、吸気口12や排気口13への被調理物である食材の落下を防止している。
【0009】
吸排気口カバー7の表面はショット・ブラストまたは化学エッチングで微細な凹凸を形成後、セラミックコーティングAの皮膜を形成している。ショット・ブラストの場合、吸排気口カバー7形状によっては、加工が困難な場合がありその場合は化学エッチンングを用いいている。調理室18からの加熱調理時の排気はの高温となるが450℃を超えることはない。
【0010】
吸排気カバーを吸気が通過すると室内の空気に含まれる埃や微細な塵埃が付着しし、排気が通過すると調理室18から調理時の煙(油煙,湯気,炭化物微粒子,臭気成分等)に含まれる成分が付着して表面が汚れるが、セラミックコーティングAの防汚性と非粘着性により汚れを抑制するとともに、汚れを洗浄するメンテナンス時に汚れを容易に落とすことができる。
【0011】
天板3の中央にはプレート6が配置さている、プレート6の上には被加熱物である調理容器(図示せず)が載置され、加熱調理がおこなわれる。プレート6は結晶化ガラスやセラミックプレート等が用いられる。プレート6の載置面には微細な凹凸が形成されており、セラミックコーティングAの皮膜が形成されている。これは、載置された調理容器で加熱調理がおこなわれると、煮物調理の場合ふきこぼれで調理容器内の調理物が飛散することや、炒め物や揚げ物調理の場合は油の飛び跳ねによる飛散でプレート6の載置面は汚れ清掃等のメンテナンスが必要となるためである。
【0012】
微細な凹凸の形成はショット・ブラストか化学エッチングが用いられる。ショット・ブラストを用いると加工費用は安価となるが、結晶化ガラスやセラミックプレートの強度・厚さによっては、ショット・ブラストの加工の際の衝撃により破損してしまい加工が困難な場合もあり、この場合は化学エッチングを用いる必要がある。化学エッチングの場合、加工費用は高くなるが、より微細な凹凸とすることができ、セラミックコーティングの皮膜を形成した際に、より高い密着力とすることができるとともに、皮膜表面の平滑性が高まり美観が向上し、洗浄性も良くなりメンテナンス性も高まる。
【0013】
プレート6には被加熱物である食材等が入った調理容器が載置され、下方に配置される誘導加熱コイル10またはヒータ11で加熱調理がおこなわれる。調理によるプレート6の温度は概ね450℃以下である。例えば魚を焼く場合の調理容器の温度は175〜200℃程度であるが、ステーキを焼く場合は300〜375℃とする場合もあり、PTFEを含む皮膜は耐熱温度260℃を超えるため使用できないが、セラミックコーティングの耐熱温度未満であり使用可能である。
製品仕様・調理条件や空焚き等のトラブルにおいては450℃を超える場合もあり、そのような場合は誘導加熱コイル10またはヒータ11上方周辺をコーティングBで塗布する等の塗りわけをおこない、併せて色調等の目視が異なる条件での皮膜とし被加熱物の載置する位置を明示してもよい。
【0014】
また、プレート6表面には、被加熱物の載置する位置の明示やユーザーへの注意喚起や警告等の表示をおこなう場合もあるが、その場合は、セラミックコーティング皮膜形成後に溶剤・顔料・バンダー等を含むインキで表示内容を印刷した後、透明度の高いタイプのセラミックコーティングの皮膜の積層をおこなう。
セラミックコーティング種類による耐熱温度の違いは、セラミックコーティングAは450℃、セラミックコーティングBは900℃であり、450℃を越える部位にはセラミックコーティングBを塗布している。セラミックコーティングBは耐熱温度は高いが防汚性や非粘着性はセラミックコーティングAに劣るため、450℃以下の部位においては、セラミックコーティングAの皮膜を形成することで、防汚性や非粘着性を高めることができる。
【0015】
天板3の天板枠4の前面側には天板操作部5が設けられている。天板枠4の外面側には化学エッチングにより微細な凹凸を形成した後、セラミックコーティングAの皮膜が形成されている。天板枠4は加熱手段から離れているため450℃を越えることはない。化学エッチングを用いるには天板枠4は意匠面であり皮膜の高い外観品質と、清掃・洗浄の頻度が多く皮膜のより高い密着性を得るためである。
本体1前面中央には、調理室18の調理室扉8が配置され、前面左右には前面操作部9が設けられる。
【0016】
図2は加熱調理器のプレート6と吸排気口カバー7を取外した状態の本体1の斜視図である。
天板枠4の背面側の中央に排気口13、左右に吸気口12が設けられている。
吸気口12は基板ケースユニット15の流入口に接続されている。
排気口13には調理室排気風路14が配置され、調理室18からの排気が基板ケース15から送出される冷却風とともに排気される。
通常の使用状態においては、排気口13は吸排気口カバー5で覆われている。
【0017】
プレート6を取外した下方には、前面側の左右に誘導加熱コイルユニット10が配置され、背面側中央にはヒータ13が配置されている。誘導加熱コイルユニット10は誘導加熱により調理容器を発熱させ加熱調理をおこない、ヒータはジュール熱により発熱し、放射やプレート6を介した伝熱により調理容器の加熱をおこない、加熱調理をおこなう。
誘導加熱コイルユニット10及びヒータ11の下方には、調理室収納部19となっている。
【0018】
図3は右側の基板ケースユニット15の斜視図を示す。左右の基板ケースユニット15の構成はほぼ対称であり、右側を用いて説明する。基板ケースユニット15には冷却ファン17が備えられ,内部に電子部品が実装された制御回路基板16が納められている。
制御基板回路16は天板操作部5、前面操作部9からの操作に伴う指示や温度センサ24の出力から、ヒータ11、誘導加熱コイル10、調理室18の上ヒータ20、下ヒータ21、触媒ヒータ26の加熱手段や、冷却ファン17等を制御・駆動ができるよう接続されている。
【0019】
制御回路基板16には発熱を伴い冷却が必要な被冷却物となる部品も含まれ,冷却効率を高めるため,ヒートシンク(冷却フィン)を備えるものもある。
基板ケースユニット15は流入口から流出口に至る一体の風路として形成され、実装される部品の温度上昇を抑制し破損を防ぎ回路の機能を維持するため冷却ファン23が動作すると,後方上面の流入口より冷却風が吸引され,冷却ファン17を通過し,内部の制御回路基板16の被冷却物を冷却した後、前面側に設けられた流出口より送出され、筐体2内に配置される誘導加熱コイル等の被冷却物を冷却の後、排気口13より排気される
【0020】
図4は、調理器18全体を示す斜視図である。調理室18の前面には調理室扉8が配置され背面側には、調理室排気風路14が設けられている。
図5は、調理室18の天井面及び調理室扉8を取り外した状態の斜視図である。調理室18の背面には,調理室排気風路14に接続される開口が設けられている。調理室の側面前面側、背面の上方と下方に温度センサ24が設けられ、庫内の温度を検知可能としている。
調理室18の上方には上ヒータ20が配置され、その下方に被加物を載置する調理台22が配置され、その下方に下ヒータ21が配置され、その下方に受皿23が設けられる。
【0021】
本実施の形態においては上方加熱手段21と下方加熱手段23により調理台22に載置される被加熱物を上下方向より一度で加熱する構成としているが、上方または下方のみに加熱手段を設けてもよく、被加熱物の上下を反転させる等により同様の加熱調理は可能であり、加熱手段の数・配置によらず本発明の効果は同様に得られる。
また、本実施の形態においては、天井面にシート状にヒータを配置することや、天井面に膜状のヒータを一体的形成する等しても本発明の効果は同様に得られる。
【0022】
図6は、本体1の調理室18部分の側面断面図を示す。
調理室18の加熱調理がおこなわれる内面側は、ショット・ブラストで微細な凹凸を形成した後、天井面はセラミックコーティングBが塗布され、底面、背面、左右側面、調理室扉8(内面側)はセラミックコーティングAが塗布されている。
部位によりコーティングの種類を変えているのは耐熱温度によるもので、ヒータ上方の天井面は450℃を越えることからセラミックコーティングBを採用している。
【0023】
調理台22は化学エッチングにより微細な凹凸を形成後、セラミックコーティングAが塗布されている。化学エッチングで形成するのは調理台が細い線材を組み合わせて構成されているため、ショット・ブラストでは凹凸がうまく形成されない部位ができるためである。使用温度は概ね450℃以下であるが、調理室18の仕様や調理条件等により450℃を超える場合はセラミックコーティングBで皮膜が形成される。
【0024】
受皿23はショット・ブラストで微細な凹凸を形成した後、セラミックコーティングAが塗布されている。使用温度は概ね450℃以下であるが、調理室18の仕様や調理条件等によって450℃を超える場合はセラミックコーティングBで皮膜が形成される。
上ヒータ20、下ヒータ21はショット・ブラストで微細な凹凸を形成した後、セラミックコーティングBが塗布されている。ヒータ表面は450℃を越えるためである。
【0025】
調理室18に背面開口部に接続される調理室排気風路14はL字状の上面に開口が設けられ、排気口13に合流している。
調理室排気風路14の内面はショット・ブラストで微細な凹凸を形成した後、セラミックコーティングAが塗布されている。調理室排気風路14内には排気を浄化するための触媒25及び触媒25を加熱するための触媒ヒータ26を設けている。触媒の温度は300〜400℃に加熱し触媒の活性を高め酸化分解により排気に含まれる油煙や臭気成分の分解・浄化をおこなっており、概ねセラミックコーティングAの耐熱温度450℃を超ええることはないが、反応熱等により450℃を超える場所がある場合は触媒25や触媒ヒータ26のその場所及び周囲はコーティングBで皮膜を形成するように塗り分けても良い。
【0026】
図7はセラミックコーティングの皮膜形成部の断面図である。
本実施の形態のセラミックコーティングはゾル・ゲル法によりシロキサン結合を持つ三次元架橋マトリックス構造の皮膜である。この構造の皮膜の一例として、サーモロン・ジャパン社のサーモロンコーティングがあげられ、SiO2、Al23、TiO2等の成分より構成される。耐熱温度450℃のコーティングAに対応する製品としてEndurance、Expert、Rocks、コーティングBに対応する耐熱温度900℃の製品としてResilienceがある。耐熱温度が450℃の製品の主な差異は皮膜の硬度や耐摩耗性の高さにより必要な仕様により適切なものが選択される。
【0027】
このコーティングは防汚性・非粘着性を付加する目的で広く使用されるPTFEを含む皮膜と比較し、耐熱温度はPTFEの260℃よりも高いこと、PFOA・PTFE・VOCを含まず製造の制約が少ない、皮膜の硬度がPTFEを含む皮膜が鉛筆硬度H〜2Hに対して9Hと高いなどの利点がある。
セラミックコーティングは皮膜を施す基材29の被コーティング面を微細な凹凸面29とすることで、微細な凹凸に塗布したコーティング剤が入り込みそのまま硬化することで投錨効果(ファスナー効果、アンカー効果)により、密着性を高めている。
【0028】
ショット・ブラストにおいて凹凸を形成する場合は、研磨剤アルミナ60メッシュなどを用いて、表面粗さRa1〜4μmとすることで良好な密着性を得ることができる。
ショット・ブラストが困難な形状や、より高い皮膜の密着性・平滑性・良好な外観が求められる場合は、化学エッチングを用いて0.5〜10μmの粗度を有する面であるとともに、該面が5〜500nmの不定期な周期の超微細凹凸面で覆われた形状を形成するとより良好な皮膜・密着性を得ることができる。
【0029】
コーティング剤を塗布後、180〜310℃で焼成することにより、20〜50μmの膜厚の皮膜が形成される。PTFCの硬化温度が400℃程度に比べ低温で硬化することから、設備の耐熱性が低くて良いことや、焼成にかかるエネルギーコストが減らせるなど利点もある。
皮膜は単層で用いても良いが透明度の高いセラミックコーティングを積層してもよい。
【0030】
セラミックコーティングは、各部品の強度・形状・密着性・仕上がりにより凹凸の形成手段が選択され、各部品が配置される環境での使用温度より高い耐熱温度の仕様のセラミックコーティングを選択し皮膜を形成していることは個別に説明したとおりである。
【0031】
次に加熱調理器の加熱手段の動作について説明する。
このように構成された加熱調理器においては、天板操作部5や前面操作部9が操作され加熱調理の指示がなされると、制御回路基板16は、誘導加熱コイル10やヒータ11や調理室18内の加熱手段が制御・駆動され加熱調理がおこなわれる。天板3のプレート6に載置された被加熱物である食材等が投入された調理容器等を誘導加熱コイル10やヒータ11による加熱調理の動作については既に個別に説明した通りである。
【0032】
調理室18内の加熱調理時の調理室内の状況について説明する。
調理室18内において、被加熱物は天板操作部5または前面操作部9で選択された調理メニューにより、上方ヒータ20と下ヒータ21は制御され、調理台22に載置された被加熱物は加熱され調理される。被加熱物は魚等の食材そのままでも、ラッピングされたものや調理容器等の収納されたものでもよい。
【0033】
本実施の形態においては、調理室18の加熱手段である上ヒータ20、下ヒータ21は、ジュール熱により発熱するシーズヒータであるが、加熱手段はこれに限定するものではなく、カーボンヒータ、フラットヒータ、天井面と一体的に形成される薄膜ヒータ等のヒータや、マグネトロンを用いる電波加熱、電磁誘導加熱、過加熱水蒸気による加熱でも良くこれに限定するものではない。
また、本実施の形態においては、調理室18は複合加熱調理器の一部であるが、調理室18は独立した加熱調理器としてもよく、トースタ、ロースター、電子レンジ、オーブンレンジ、スチームオーブン、ガスオーブン、コンベクションオーブンのいずれかまたは、複数の加熱手段を備えたものでもよく同様の効果は得られる。
【0034】
調理室18内で加熱調理がなされると被加熱物である食材から油煙や臭気成分が発生するとともに、食材からの汁気や脂分が飛散し受皿23や下ヒータ21と接触して揮発し油煙や臭気成分が発生して調理室18内に拡散するとともに受皿23や下ヒータ21に付着して汚すこととなる。
また、飛散した汁気や脂分、拡散した油煙や臭気成分の一部は調理室18内面、前面扉内面に付着・吸着して内面を汚すこととなる。
また、油煙や臭気成分は調理室18背面から調理室排気風路14へ排気され、触媒ヒータ26に加熱された触媒25により一部を分解・浄化して濃度を低減した後、調理室排気風路14を通過して排気口13より吸排気カバー7を経て筐体外へ排気される。この時、調理室排気風路14内面や吸排気カバー7に残留した油煙や臭気成分等が付着しこれらを汚すこととなる。
【0035】
次に加熱調理後に必要な清掃・洗浄等のメンテナンスが必要な部位とセラミックコーティングの位置を説明する。
調理室18内面、調理室扉8内面、調理室18の構成部品である上ヒータ20、下ヒータ21、調理台22、受皿23、調理室排気風路14の内面、天板3を構成する部品である天板枠4、プレート6、吸排気口カバー7があげられ、これらは各部品の形状や強度に応じてショット・ブラストまたは化学エッチングにより微細な凹凸が形成されたた後、使用部位の温度に応じた耐熱温度のセラミックコーティンAまたはセラミックコーティングBの皮膜が形成されている。
【0036】
以上の構成を有する加熱調理器においては、ヒータ11、上ヒータ20、下ヒータ21、誘導加熱コイル10の加熱手段と、加熱調理をおこなう調理室18及び調理をおこなう調理容器を載置する天板3を備え、調理室18を構成するとともに内部に配置される部品である、調理室18の内面、調理室扉8内面、調理台22、受皿23、上ヒータ20、下ヒータ21、調理室排気風路14、及び天板3を構成する天板枠4、プレート6、吸排気口カバー7の表面に微細な凹凸を設け、ゾル・ゲル法によりシロキサン結合を持つ三次元架橋マトリックス構造のセラミックコーティング皮膜を形成したことにより、PTFEを含む皮膜が使用できない260℃以上となる場合もある上記部品にも防汚性・非粘着性を持たせることができ、清掃性・洗浄性が高まるとともにPTFE皮膜の形成に係わる制約を受けないことや、PTFE皮膜よりも硬度が高く耐久性に優れることや、PTFE皮膜よりも硬化温度が低いことから設備やエネルギーが低コストとなることからメンテナンス性に優れ製造性の良い耐久性のある安価な加熱調理器とすることができる。調理容器の内面に同様にセラミックコーティングの皮膜を形成し、下方に加熱手段を持つホットプレートや炊飯器においても同様の効果は得られる。
【0037】
また、被コーティング面をショット・ブラストを用い微細な凹凸を形成し、表面粗さをRa1〜4μmとしたことにより、セラミックコーティング皮膜の密着性が高まり、清掃や洗浄に伴う皮膜の剥がれ等を抑制でき、良好なメンテナン性を長期間維持でき、製品寿命の長い加熱調理器とすることができる。調理容器の内面に同様にセラミックコーティングの皮膜を形成し、下方に加熱手段を持つホットプレートや炊飯器においても同様の効果は得られる。
【0038】
また、化学エッチングを用い微細な凹凸を形成し、0.5〜10μmの粗度を有する面であるとともに、該面が5〜500nmの不定期な周期の超微細凹凸面で覆われた形状としセラミックコーティング皮膜を形成することにより、強度が不足してショット・ブラストでは破損の恐れがあり凹凸の形成が難しい結晶化ガラス板やセラミック板等が使用されるプレート6や、ショット・ブラストでは凹凸が形成しにくい形状や部位が存在する調理台22や吸排気口カバー7等のより多くの部位に防汚性・非粘着性を付与できるとともに、天板枠4においてはショット・ブラストで形成した凹凸に皮膜を形成するより、人目につく天板の外観の仕上がり良好にできるとともに、清掃頻度が多い天板においても、より表面の平滑度が高くでき清掃性・洗浄性が向上するとともに、密着性もより向上し耐久性も向上することから、メンテナン性の良い、外観品質の優れた長寿命の加熱調理とすることができる。炭素、陶器、磁器といった強度不足が懸念される素材で形成された調理容器の内面に同様にセラミックコーティングの皮膜を形成し、下方に加熱手段を持つホットプレートや炊飯器においても同様の効果は得られる。
【0039】
また、部品の種類により微細な凹凸の形成手段が異なるようにしたことから、部品・部位ごとに適切な皮膜の密着性・外観とすることができるとともに、すべての部品を加工コストの高い化学エッチングとする場合に比べ、ショット・ブラストを組合せることにより適切な品質の低コストな加熱調理器とすることができる。
【0040】
また、部品の種類、配置される位置により、セラミックコーティング皮膜の耐熱グレードが異なるようにしたことから、耐熱温度が450℃のコーティングAでは防汚性・非粘着性が付与できない調理室18天井面内側、上ヒータ20、下ヒータ21にも耐熱温度900℃のコーティングBを用いることで防汚性・非粘着性を付与できることから清掃性・洗浄性が向上しメンテナンス性の良い加熱調理器とすることができる。
【0041】
実施の形態2.
実施形態1と同じ図1〜7を用いて、実施の形態2を説明する。実施の形態1とは加熱手段の制御とセラミックコーティングの皮膜の種類が一部の部品・部位で異なるのみなので異なる部分を主に記載する。実施の形態1においては、部品及び部位の使用温度により、セラミックコーティングAとセラミックコーティングBと皮膜を分けて塗布する場合があった。
例えば、プレート6においては加熱手段のヒータ11、誘導加熱コイル10の上方で非加熱物が載置される部分及びその周囲で温度が450℃を超える可能性がある場合はその部位をセラミックコーティングBで皮膜を形成している。
【0042】
また、調理室18内面においても、天井面は高温となった空気の浮力による上昇や上ヒータ20と近接により450℃を越える場合があり、天井面はセラミックコーティングBで皮膜を形成している。
本実施の形態においては、プレート6上での加熱調理において、載置する調理容器の温度を検出するための温度センサが被加熱物を載置する位置の下方、プレート下に設けられている(図示せず)。
【0043】
温度センサはプレート6の底面に接触しプレート6を介して温度を測定する接触式のサーミスタを用いたものと被加熱物から放射される赤外線量を検出し被加熱物の温度を測定する赤外線センサを用いた非接触式のものがある。どちらを搭載するかは、求められる測定精度や応答性、製造コストにより適切に選択されればよくどちらのタイプでも同様の動作・効果は得られる。
【0044】
制御回路基板16は温度センサの出力より、載置される被加熱物の温度を測定しており、センサの出力または被加熱物の測定温度から被加熱物が載置され接触するセラミックコーティングの温度を所定の換算により温度を推測する。
制御回路基板16は温度センサの出力よりセラミックコーティングの皮膜の温度が450℃を超える可能性がある判断した場合、温度センサが検知している加熱手段(ヒータ11及び左右の誘導加熱コイル10のいずれか)の出力を450℃未満となるような制御を行う。
これにより、セラミックコーティングの皮膜の温度は450℃未満とすることができ、被加熱物の空焚き等のトラブルにおいても450℃以上となることが防げ、耐熱温度が450℃のセラミックコーティングAのみでプレート6全体の皮膜を形成している。
【0045】
同様に、調理室18においても温度センサ24を背面及び側面に設けており、温度センサ24の出力より、調理室18内面に施されたセラミックコーティングの皮膜の温度を450℃未満となるように、上ヒータ20及び下ヒータ21の出力が制御回路基板16からコントロールされることから、調理室18内面の皮膜をセラミックコーティングAのみで形成している。
【0046】
本実施の形態においては、プレート6と調理室18内面を例に説明したが、温度センサの出力による加熱手段の制御がなされれば、他のセラミックコーティングの皮膜を形成している部位・部品についても同様の効果は得られ、これに限定するものではない。
また、本実施の形態においては、調理室18の加熱手段である上ヒータ20、下ヒータ21は、ジュール熱により発熱するシーズヒータであるが、加熱手段はこれに限定するものではなく、カーボンヒータ、フラットヒータ、天井面と一体的に形成される薄膜ヒータ等のヒータや、マグネトロンを用いる電波加熱、電磁誘導加熱、過加熱水蒸気による加熱でも良くこれに限定するものではない。
また、本実施の形態においては、調理室18は複合加熱調理器の一部であるが、調理室18は独立した加熱調理器としてもよく、トースタ、ロースター、電子レンジ、オーブンレンジ、スチームオーブン、ガスオーブン、コンベクションオーブンのいずれかまたは、複数の加熱手段を備えたものでも同様の効果は得られる。
【0047】
以上の構成を有する加熱調理器においては,温度センサとしてプレート6に載置される被加熱物用の温度センサ及び調理室18用の温度センサ24と操作パネルである天板操作部5と前面操作部9と制御回路である制御回路基板16を備え、操作パネルが操作され加熱手段であるヒータ11、誘導加熱コイル10、上ヒータ20、下ヒータ21のいずれかまたは複数の動作を伴う指示がなされた場合、制御回路は温度センサの情報から加熱手段を制御し、セラミックコーティング皮膜が形成された部品が所定のセラミックコーティングの耐熱温度未満となるよう制御することより、単一の皮膜とすることができコーティングを塗り分ける手間が省け低コストで皮膜を形成することができるとともに、防汚性・非粘着性に優位な耐熱温度の低いセラミックコーティングで皮膜を形成することにより清掃性・洗浄性が高まり、安価でメンテナンス性の良い加熱調理器とすることができる。
【0048】
実施の形態3.
図1〜6、8を用いて,実施の形態3を説明する。実施の形態1とは冷却ファン17の制御、冷却風の流れ、セラミックコーティングの皮膜の種類が一部の部位・部品で異なるのみなので異なる部分を主に記載する。
実施の形態1においては、部品及び部位の使用温度により、セラミックコーティングAとセラミックコーティングBと皮膜を分けて塗布する場合があった。
例えば、調理室18内面においては、天井面は高温となった空気の浮力による上昇や上ヒータ20と近接することから450℃を越える場合があり、天井面はセラミックコーティングBで皮膜を形成し、他の内面はセラミックコーティングAで皮膜を形成している。
【0049】
本実施の形態においては、図8に示す7調理室収納部19の天井面及び側面に、調理室収納部通風口27を設け、基板ケースユニット15に配置される冷却ファンから送出される冷却風を調理室収納部19と調理室18の空間へ調理室収納部通風口27から流入させている。特に調理室18の天井面が冷却される冷却風の流れが形成されるように調理室収納部通風口27の開口位置・開口面積を設定・調整している。冷却風による調理室18の天井面の冷却により、天井面のセラミックコーティングの皮膜温度をセラミックーティングAの耐熱温度450℃未満となり、セラミックコーティングAのみで調理室18内面のすべての皮膜を形成している。
【0050】
本実施の形態においては、調理室18天井面を例に説明したが、冷却ファン17を備え冷却風がセラミックコーティングの皮膜が形成される部品に接触していれば、他のセラミックコーティングの皮膜を形成している部位・部品についても同様の効果は得られ、これに限定するものではない。
また、本実施の形態においては、調理室18の加熱手段である上ヒータ20、下ヒータ21は、ジュール熱により発熱するシーズヒータであるが、加熱手段はこれに限定するものではなく、カーボンヒータ、フラットヒータ、天井面と一体的に形成される薄膜ヒータ等のヒータや、マグネトロンを用いる電波加熱、電磁誘導加熱、過加熱水蒸気による加熱でも良くこれに限定するものではない。
【0051】
また、本実施の形態においては、調理室18は複合加熱調理器の一部であるが、調理室18は調理室収納部19を製品の外郭とすると、冷却ファンを備え調理室18と外郭の空間に冷却風が流れていれば、独立した加熱調理器としても同様の構成要件となり、トースタ、ロースター、電子レンジ、オーブンレンジ、スチームオーブン、ガスオーブン、コンベクションオーブンのいずれかまたは、複数の加熱手段を備えたものにおいてに、セラミックコーティングされた部品に冷却風が接触していれば同様の効果は得られる。
【0052】
以上の構成を有する加熱調理器においては,冷却ファン17を備え、冷却ファン17からの送風により、セラミックコーティング皮膜が形成された部品である調理室18天井面を冷却することにより、セラミックコーティング皮膜が形成された部品が所定のセラミックコーティングの耐熱温度未満となるよう冷却され、コーティングを塗り分ける手間が省け低コストで皮膜を形成することができるとともに、防汚性・非粘着性に優位なセラミックコーティングAで皮膜を形成することにより清掃性・洗浄性が高まり、安価でメンテナンス性の良い加熱調理器とすることができる。
【0053】
実施の形態4.
図1〜6、8を用いて,実施の形態4を説明する。実施の形態3とは冷却ファン17の制御、及びそれに伴う冷却風の風量が異なるのみなので異なる部分を主に記載する。
実施の形態3においては、調理室18天井内面のセラミックコーティングAの皮膜の温度とは関係無く、冷却ファン17は制御されていた。冷却ファン17の風量が小風量の条件で制御されている場合においても、セラミックコーティングAの耐熱温度未満となるように調理室収納部通風口27からの流入するよう導風しているため、冷却ファン17の風量が大風量の条件で制御された場合、導風される風量が必要以上となり冷却され過ぎてしまい、調理室18内の加熱効率が低下して無駄に上ヒータ20及び下ヒータ21の出力を上がなくてはならず消費電力が増加することや、調理に要する時間が長くなる場合がある。
【0054】
本実施の形態においては、調理室18内の背面及び側面に設けられた温度センサ24の出力より、調理室18内面に施されたセラミックコーティングの皮膜の温度を推測し、450℃未満となるように冷却ファン17の風量を制御回路基板16から風量制御することにより、調理室18内面のセラミックコーティングの皮膜温度をセラミックコーティングAの耐熱温度を超えそうな場合は冷却風量を増加させ、所定の温度以下となった場合は冷却風量を低下させることで、無駄な冷却を抑制している。
【0055】
本実施の形態においては、調理室18天井面を例に説明したが、冷却ファン17を備え冷却風がセラミックコーティングの皮膜が形成される部品に接触しているとともに、温度センサ24を備えその出力より冷却ファン17が制御されていれば、他のセラミックコーティングの皮膜を形成している部位・部品についても同様の動作・効果は得られ、これに限定するものではない。
また、本実施の形態においては、温度センサ24の出力より冷却ファン17の風量を制御しているが、実施の形態2のように上ヒータ20や下ヒータ21の制御も併せておこなってもよく、これにより、さらに消費電力が少なく短時間の調理とすることも可能である。
【0056】
また、本実施の形態においては、調理室18の加熱手段である上ヒータ20、下ヒータ21は、ジュール熱により発熱するシーズヒータであるが、加熱手段はこれに限定するものではなく、カーボンヒータ、フラットヒータ、天井面と一体的に形成される薄膜ヒータ等のヒータや、マグネトロンを用いる電波加熱、電磁誘導加熱、過加熱水蒸気による加熱でも良くこれに限定するものではない。
また、本実施の形態においては、調理室18は複合加熱調理器の一部であるが、調理室18は調理室収納部19を製品の外郭とすると、冷却ファンを備え調理室18と外郭の空間に冷却風が流れていれば、独立した加熱調理器としても同様の構成要件となり、トースタ、ロースター、電子レンジ、オーブンレンジ、スチームオーブン、ガスオーブン、コンベクションオーブンのいずれかまたは、複数の加熱手段を備えたものにおいてに、セラミックコーティングされた部品に冷却風が接触していれば同様の効果は得られる。
【0057】
以上の構成を有する加熱調理器においては,冷却ファン17を備え、冷却ファン17からの送風により、セラミックコーティング皮膜が形成された部品である調理室18天井面を冷却するとともに、温度センサ24と操作パネルである天板操作部5と前面操作部9と制御回路である制御回路基板16を備え、操作パネルが操作され加熱手段である上ヒータ20、下ヒータ21のいずれかまたは複数の動作を伴う指示がなされた場合、制御回路は温度センサ24の出力から冷却ファン17を制御し、セラミックコーティング皮膜が形成された部品が所定のセラミックコーティングの耐熱温度未満となるよう冷却風量を制御することより、単一の皮膜とすることができコーティングを塗り分ける手間が省け低コストで皮膜を形成することができるとともに、防汚性・非粘着性に優位なセラミックコーティングAで皮膜を形成することにより清掃性・洗浄性が高まる、更には調理室18を必要以上に冷却しないことから、調理に必要な電力量を削減できるとともに調理時間を短縮できることから、安価でメンテナンス性の良く省エネで短時間調理で省時間な加熱調理器とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、業務用及び家庭用の加熱調理器に利用することができる。
【符号の説明】
【0059】
1 本体、2 筐体、3 天板、4 天板枠、5 天板操作部、6 プレート、
7 吸排気口カバー、8 調理室扉、9 前面操作部、10 誘導加熱コイル、
11 ヒータ、12 吸気口、13 排気口、14 調理室排気風路、
15 基板ケースユニット、16 制御回路基板、17 冷却ファン、
18 調理室、19 調理室収納部、20 上ヒータ、21 下ヒータ、
22 調理台、23 受皿、24 温度センサ、25 触媒、26 触媒ヒータ、
27 調理室収納部通風口、28 基材、29 凹凸面、
30 セラミックコーティング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒータ、マグネトロン、誘導加熱コイルのいずれかの加熱手段と加熱調理をおこなう調理室、調理台、受皿、調理容器、天板のいずれかを備え、調理室、調理台、受皿、調理容器、天板、ヒータ、排気風路、吸排気口カバーのいずれかを構成する部品の表面に微細な凹凸を設け、ゾル・ゲル法によりシロキサン結合を持つ三次元架橋マトリックス構造のセラミックコーティング皮膜を形成したことを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
微細な凹凸は、ショット・ブラストにより形成され、表面粗さRa1〜4μmであることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
【請求項3】
微細な凹凸は、化学エッチングにより形成され、0.5〜10μmの粗度を有する面であるとともに、該面が5〜500nmの不定期な周期の超微細凹凸面で覆われた形状であることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
【請求項4】
部品の種類により、微細な凹凸の形成手段が異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項5】
部品の種類、配置される位置により、セラミックコーティング皮膜の耐熱グレードが異なることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項6】
温度センサと操作パネルと制御回路を備え、操作パネルが操作され加熱手段の動作を伴う指示がなされた場合、制御回路は温度センサの情報から加熱手段を制御し、セラミックコーティング皮膜が形成された部品が所定の温度以下となるよう制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項7】
冷却ファンを備え、冷却ファンからの送風により、セラミックコーティング皮膜が形成された部品を冷却することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の加熱調理器。
【請求項8】
温度センサと操作パネルと制御回路を備え、操作パネルが操作され加熱手段の動作を伴う指示がなされた場合、制御回路は温度センサの情報から冷却ファンを制御し、セラミックコーティング皮膜が形成された部品が所定の温度以下となるようにしたことを特徴とする請求項7記載の加熱調理器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−56062(P2011−56062A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−209341(P2009−209341)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】