説明

化粧品

【課題】化粧品を使用しても皮膚からの過剰な脱脂、皮膚のアレルギーや炎症が生じない化粧品、即ち、低刺激であって、熱感(ほてり感)や湿疹等のアレルギー症状や肌荒れを抑制する機能を有する化粧品を提供する。
【解決手段】化粧品にオウゴン抽出物及びオウバク抽出物、又は、オウゴン抽出物及び甘草、又は、オウバク抽出物及び甘草、又は、オウゴン抽出物、オウバク抽出物及び甘草を含有させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧品に関し、詳しくは皮膚の刺激緩和作用、皮膚のアレルギー抑制作用、皮膚の抗炎症作用、抗菌作用を備える化粧品に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品に対して感受性の強い敏感肌や、感作性の物質に感作されやすいアレルギー肌は、界面活性剤、アルコール類、防腐剤、感触や保湿を向上させる目的で化粧品に用いられるタンパク質類、ビタミン類、ミネラル類その他の水溶性の成分等や界面活性剤で乳化する油性剤等の天然、合成に係わらず、これらの成分の作用により熱感(ほてり感)や湿疹等のアレルギー症状や肌荒れになりやすい。
【0003】
日常生活の身体ケアでシャンプー、洗顔料、せっけんやボディーソープ、頭髪化粧品、スキンケア化粧品等の化粧品は頻繁に使用されるが、これらの化粧品には上記のような成分が含まれので、皮膚の丈夫な健常者にとっては、これらの化粧品は心地よい使用感であっても、敏感肌、アレルギー肌では熱感(ほてり感)や湿疹等のアレルギー症状や肌荒れが発生しやすい。
【0004】
又、せっけん等の洗浄料、洗浄用化粧水、化粧水、パック、リップクリームや口紅、頬紅、アイシャドウ等の化粧料、日焼け止め化粧料、ファンデーション、爪の化粧料、養毛料や整髪料、染毛料、除毛化粧料、ひげそり用化粧料、パーマネント用剤等の皮膚に塗布或いは付着する化粧品にも同様な問題点があった。
【0005】
このように、アレルギーや炎症を起こした皮膚に対しては、治療用の抗炎症クリームや軟膏を用いてアレルギーや炎症を鎮静化させることが行われている。そして、このような治療薬としてのクリームとしては甘草抽出体及びオウゴン抽出液、或いは更にオウバク抽出液を含有させたアレルギー性皮膚炎用クリーム(特許文献1、2)や、甘草抽出体及びオウバク抽出液を含有させたアレルギー性皮膚炎用クリーム(特許文献3)等が提案されている。
【0006】
しかし、このような治療用クリームはアレルギーや炎症を予防するものではなく、アレルギーや炎症を起こしてしまった皮膚に対して塗布される治療薬であり、その塗布は対症療法的であり、毎日何種類もの化粧品と接触する日常生活において、特に皮膚用洗浄剤や頭髪化粧品等の刺激やアレルギーを考慮していない化粧品に触れる頻度が高い美容師や理容師等においてはこのようなクリームの使用ではアレルギーや炎症を鎮静化させることが困難であった。
【0007】
しかし、現代において化粧品はほとんどの人にとって必要不可欠なものとなっている。故に、低刺激であって、熱感(ほてり感)や湿疹等のアレルギー症状や肌荒れを抑制する機能が化粧品に求められていた。
【0008】
【特許文献1】特許第2609562号公報
【特許文献2】特許第2609563号公報
【特許文献3】特許第2609564号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本願発明は上記課題を解決し、上記のような化粧品を使用しても皮膚からの過剰な脱脂、皮膚のアレルギーや炎症が生じない化粧品、即ち、低刺激であって、熱感(ほてり感)や湿疹等のアレルギー症状や肌荒れを抑制する機能を有する化粧品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本願発明は、オウゴン抽出物及びオウバク抽出物を含有することを特徴とする化粧品である。
【0011】
又、オウゴン抽出物及び甘草を含有することを特徴とする化粧品である。
【0012】
又、オウバク抽出物及び甘草を含有することを特徴とする化粧品である。
【0013】
又、オウゴン抽出物、オウバク抽出物及び甘草を含有することを特徴とする化粧品である。
【発明の効果】
【0014】
以上のような本願発明によれば、オウゴン抽出物の抗アレルギー作用及び抗炎症作用とオウバク抽出物の抗菌作用及び抗炎症作用の相乗効果により、使用しても皮膚からの過剰な脱脂、皮膚のアレルギーや炎症が生じない化粧品、即ち、低刺激であって、熱感(ほてり感)や湿疹等のアレルギー症状や肌荒れを抑制する機能を有する化粧品を提供することが可能となった。
【0015】
又、オウゴン抽出物及び/又はオウバク抽出物に甘草を加えることにより、甘草の保湿作用及び抗アレルギー作用が上記のようなオウゴン抽出物及び/又はオウバク抽出物の作用と相乗効果をもたらし、より使用しても皮膚からの過剰な脱脂、皮膚のアレルギーや炎症が生じない化粧品、即ち、より低刺激であって、熱感(ほてり感)や湿疹等のアレルギー症状や肌荒れを抑制する機能を有する化粧品を提供することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の化粧品はオウゴン抽出物、オウバク抽出物及び甘草を含有する。
【0017】
尚、本出願でいう化粧品は薬事法にいう医薬品は除外されるが、薬事法にいう化粧品に限定されず、医薬部外品をも含み、皮膚に使用する化粧品、毛髪に使用する化粧品、歯磨、浴用剤、芳香品等が含まれ、皮膚に使用する化粧品としては、せっけん、合成化粧せっけん、液状ボディ洗浄料(ボディーソープ)、洗顔料等の洗浄料、クレンジングクリーム、洗浄用化粧水、化粧水、乳液、美容液、ローション、液状パック、ペースト状パック等のパック、粉白粉、水白粉、練白粉等の白粉、打粉、ファンデーション、口紅、頬紅等の化粧品、マニュキュア、ネイルエナメル、エナメルリムーバー等の爪の化粧料、アイライナー、アイシャドウ等の目のまわりの化粧料、日焼け止め化粧料、サンタン化粧料等が挙げられ、毛髪に使用する化粧品としては、シャンプー、リンス、トリートメント、更にはヘアトニック、ヘアコンディショナー、ヘアオイル、ヘアリキッド、ヘアムース、ヘアジェル等の養毛料や整髪料(ヘアセット剤)、パーマネントウェーブ用剤、染毛料等の頭髪化粧品、除毛化粧料等の化粧料、或いはシェービングローション、アフターシェービングローション等のひげそり用化粧料等が挙げられる。
【0018】
漢方におけるオウゴンの作用は「炎症を去り、水毒を除き、清涼解熱と利尿の効がある」とされている。オウゴンの一般薬理作用については緩下作用、利尿作用があることは確認されている。又、オウゴンの成分がフラボノイドであるところから所謂ビタミンP様活性として抗炎症作用が調べられ、アスピリンに匹敵する効果が認められている。更に、オウゴンの抗アレルギー作用について、感作したモルモットの摘出回腸でSchultz−Dale反応をみると強い抑制効果が認められている。
【0019】
オウゴンは主成分のフラボノイドはbaicalin4.3%、baicalein、wogonin0.5%、wogonin glucuronide、orxylinA、この他ステロイド、糖類が存在するオウゴンの抗アレルギー作用の有効成分はbaicalinであり、そのgluconのbaicaleinはモル比でbaicalinと同程度のmediator遊離抑制作用を示したので活性構造はbaiclein部分にある。baicleinはanaphylexis型反応を抑制するのみならず、reaginによって惹起されるアトピー型の反応をも抑制する。
【0020】
又、アトピー型抑制剤であるrisodium cromoglycate(DSCG)はbaicaleinと共通のchromono骨格を持つが、DSCGはreaginによる反応しか押さえられないのに対しbaicaleinはnon−reaginによる反応をも押さえることが出来る。以上のことからbaicaleinがアレルギー反応の発現の機序のうち従来の薬物では及ばない作用点に作用することが解かる。又、オウゴンは赤痢菌、チフス菌、緑膿菌、ブドウ球菌、溶血性レンサ球菌等に対し、抗菌作用があるとする主張がある。
【0021】
本発明で使用するオウゴン抽出物は特に限定されないが、例えばエタノール、1.3−ブチレングリコール又は水等で抽出したオウゴンエキス等を用いることが出来る。そして、エタノールによる抽出物の一例としてはbaicalin0.15〜0.25w/v%含むもの等が挙げられる。本発明ではこのオウゴン抽出物を化粧品中0.01重量%以上含有させる。特に0.01〜10重量%が好ましい。0.01重量%以下であると充分な効果が生じない場合があるからである。一方オウゴン抽出物を含有させることで発生する副作用、例えば洗浄剤に於いて泡立ちが悪い等はないので、含有量の上限は特にない。
【0022】
オウバクは、オウレン、オウゴンと共にベルベリンを主成分とする生薬であるが、漢方に於ける用法はオウレン、オウゴンと異なる場合が多い。オウバクについては消化器作用、眼疾患など殺菌作用を推測させる用法が多い。又、オウバクの薬効には外用剤としての用法に特徴があり、ベルベリンは外用殺菌剤として単なる殺菌作用では説明出来ない創面治療促進作用があると報告されている。
【0023】
このようにオウバクは殺菌作用を有するが、ブドウ球菌に対し5%で発育阻止作用を認められ、肺炎菌には最も強い抗菌力を示し、ベルベリン0.625%、オウバク末は0.015%の濃度まで阻止作用を示した。
【0024】
又オウバクの薬効には単なる殺菌作用の強さでは説明できない創面治癒作用があるが、例えばウサギは背部皮膚に作成した筋肉に達した2cmの新鮮創傷の治癒はアクリノールに比べてベルベリン溶液処理群が明らかに早かった。試験管での殺菌効力は明らかに合成殺菌剤に比し弱いので、収斂性の抗炎症作用が治癒の促進に関与しているものと思われる。又オウバクのアルカロイド以外の成分としてリノール酸、パルミチン酸とフィトステリンのエステルが同定されている。
【0025】
古来オウバク末は火傷、湯ただれに用いられ、近年では受精卵を用いた抗炎症作用のスクリーニング研究に於いて強い抗炎症作用が検出されている。即ち、受精鶏卵の胚に検体を浸漬した濾紙のディスクを作用させ肉芽形成を阻害する作用を指標として活性を調べたところ、オウバクの50%メタノール抽出粗エキスは500μg/diseの用量で53%の肉芽阻止作用を示した。塩酸ベルベリンは50μg/diseの用量で68.8%の抑制を示した。オウバクの炎症に関与する成分は明確でない。
【0026】
本発明で使用するオウバク抽出物は特に限定されないが、例えばエタノール、1.3−ブチレングリコール又は水等で抽出したオウバクエキス等を用いることが出来る。そして、1.3ブチレングリコールによる抽出物の一例としては、ベルベリンを塩化ベルべリンとして0.15〜0.25w/v%含むもの等が挙げられる。本発明ではこのオウバク抽出物を化粧品中0.01重量%以上含有させる。特に0.01〜10重量%が好ましい。0.01重量%以下であると充分な効果が生じない場合があるからである。一方オウバク抽出物を含有させることで発生する副作用、例えば洗浄剤に於いて泡立ちが悪い等はないので、含有量の上限は特にない。
【0027】
甘草は古くから消炎効果がある薬草として知られており、その有効成分であるグリチルリチン酸類は抗炎症、抗アレルギー、抗消化性潰瘍作用などのため、急性、慢性の皮膚炎の他、アフタ性口内炎などに効果があるとして基礎化粧品や歯磨中に添加されているものがある。又、保湿作用をも備えている。本発明で使用する甘草は特に限定されず、甘草末や甘草抽出物を用いることが出来る。
【0028】
甘草抽出物であるが、glycyrrhizinやそのゲニンのglycyrrhetic acidは副腎皮質の水電解質や糖質ホルモン様作用、エストロゲン作用、鎮咳作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用など数多くの薬理効果がある。甘草には多数のグリチルリチン酸が含まれるが、グリチルリチン酸モノアカモニウム及びカリウムは熱水には溶けるが、放冷するとゲル状になり、冷水には溶けにくい。P−グリチルリチン酸はピリジンに溶けやすく、水には殆ど溶けない等水に溶けないものが多い中でグリチルリチン酸ジカリウムは常温で水に85%溶解するので使用し易い。
【0029】
グリチルリチン酸ジカリウムを用いる場合には化粧品中0.01重量%以上含有させる。0.01重量%以下であると充分に効果が生じない場合があるからである。特に0.01から10重量%が好ましく、更には0.1〜2重量%がより好ましい。
【0030】
又、オウゴン抽出物、オウバク抽出物及び甘草を含有するのではなく、これらのうち何れか二種を含有させて、即ち、オウゴン抽出物及びオウバク抽出物を含有させ、又はオウゴン抽出物及び甘草を含有させ、或いはオウバク抽出物及び甘草を含有させて化粧品を調製することとしてもよい。
【0031】
本発明の化粧品は上記の成分の他、その化粧品の特性、目的、剤型等に従って、夫々の化粧品に通常用いられる成分を本発明の目的、作用、効果を損なわない範囲で適宜選択して添加して使用する。他の成分としては例えば界面活性剤、油分、保湿剤、柔軟剤、感触向上剤、油性剤、乳化剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、エモリエント剤、pH調整剤、キレート剤、安定化剤、紫外線吸収剤、アルコール類、シリコン化合物、増粘剤、粘度調整剤、可溶化剤、パール化剤、香料、清涼剤、殺菌剤、抗菌剤、天然抽出物、着色剤、褪色防止剤、精製水その他の溶剤、噴射剤等が挙げられ、これらの成分を一種類単独で用いてもよく、二種類以上を組合わせて適宜添加可能である。
【0032】
又、これらの各種成分を用いて適宜液状、ローション、スプレータイプ、ジェル、ワックス、クリーム等の形態に調製して使用することが出来る。又、本発明の化粧品の製造方法、上記の添加成分の添加方法、配合量には特に限定がなく、公知の方法、配合量を採用することも出来る。
【0033】
以下に本発明の実施例をあげて本発明について更に詳細に説明するが、本発明がこれら実施例にのみ限定されるものではない。
【実施例1】
【0034】
下記に示す配合のシャンプー剤を調製した。
テトラステアリン酸PEG−150ペンタエリスリチル 1.5重量%
N−ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン 25.0重量%
ココアンホ酢酸ナトリウム 7.0重量%
グリセリン 2.0重量%
フェノキシエタノール 0.3重量%
EDTA−2Na 0.5重量%
塩化ナトリウム 0.5重量%
オウゴンエキス 2.0重量%
オウバクエキス 2.0重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1重量%
精製水 残部
【0035】
調製方法としては、精製水を80℃に加熱し、攪拌しながらテトラステアリン酸PEG−150ペンタエリスリチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、ココアンホ酢酸ナトリウム、グリセリン、フェノキシエタノール、EDTA−2Na及び塩化ナトリウムを順次投入して均一になるまで攪拌しながら50℃まで冷却する。更に攪拌しながらオウゴンエキス、オウバクエキス及びグリチルリチン酸ジカリウムを順次投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【0036】
へアレスマウスの背部に上記実施例1の本発明のシャンプーとオウゴン抽出物、オウバク抽出物及び甘草を含有しない市販のシャンプーA、B及びCの三種、合計四種のシャンプーを一匹毎に一日1回、連続して1週間塗布して皮膚の変化を観察した。市販のシャンプーA、B及びCでは連続塗布二日目からマウスの皮膚に症状が発症した。
【0037】
図1は1週間経過後のへアレスマウスの背部の写真で、1は本発明のシャンプーを用いたもの、2から4は夫々市販のシャンプーA、B、Cを用いたものである。図2はコントロールとしてシャンプー塗布前の正常な皮膚断面の顕微鏡写真、図3から5は1週間経過後の皮膚断面の顕微鏡写真であり、図3は本発明のシャンプーを用いた図1の1のマウスのもの、図4はシャンプーAを用いた図1の2のマウスのもの、図5はシャンプーBを用いた図1の3のマウスのものである。又、図6はシャンプーBを用いた図1の3のマウスの肝臓断面の顕微鏡写真である。
【0038】
市販のシャンプーA、B、Cを用いたものは病変の程度は夫々異なるが、症状が発症した。シャンプーAを用いた図1の2及び図4のマウスは肌荒れによる表皮特に角質の肥厚がみられる。シャンプーBを用いた図1の3、図5及び図6のマウスの例では皮膚に潰瘍が見られ、体重の減少や肝臓及び腎臓に炎症が起こる等の内蔵病変も見られる。市販のシャンプーCを用いたものは軽度の症状がみられた。それに対し、本発明のシャンプーを塗布したマウスには、図1の1及び図3にみられるように、図2に示すコントロールと同様の状態が示され塗布前と何等変化が見られなかった。
【実施例2】
【0039】
下記に示す配合のシャンプー剤を調製した。
カチオン化セルロース 0.5重量%
ジステアリン酸PEG−150 1.5重量%
テトラデセンスルホン酸ナトリウム 15.0重量%
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルベタイン 15.0重量%
エチドロン酸 0.3重量%
フェノキシエタノール 0.5重量%
グリセリン 3.0重量%
オウゴンエキス 1.0重量%
オウバクエキス 1.0重量%
精製水 残部
【0040】
調製方法としては、カチオン化セルロース、ジステアリン酸PEG−150及び精製水を80℃に加熱し、攪拌しながらテトラデセンスルホン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルベタイン、エチドロン酸及びフェノキシエタノールを順次投入して均一になるまで攪拌しながら50℃まで冷却する。更に攪拌しながらグリセリン、オウゴンエキス、オウバクエキスを順次投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例3】
【0041】
下記に示す配合のシャンプー剤を調製した。
ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリルニナトリウム 20.0重量%
N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム 10.0重量%
ラウラミノプロピオン酸ナトリウム 5.0重量%
1,3−ブチレングリコール 3.0重量%
フェノキシエタノール 0.5重量%
EDTA−2Na 0.5重量%
クエン酸 0.2重量%
オウゴンエキス 0.2重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.8重量%
精製水 残部
【0042】
調製方法としては、精製水を80℃に加熱し、攪拌しながらポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリルニナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム、ラウラミノプロピオン酸ナトリウム、1,3−ブチレングリコール、フェノキシエタノール、EDTA−2Na及びクエン酸を順次投入して均一になるまで攪拌しながら50℃まで冷却する。更に攪拌しながらオウゴンエキス、グリチルリチン酸ジカリウムを順次投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例4】
【0043】
下記に示す配合のトリートメントを調製した。
カチオン化加水分解コラーゲン 5.0重量%
ベヘントリモニウムクロリド 1.0重量%
ミリスチルジメチルアミンオキシド液 5.0重量%
ミリスチン酸イソプロピル 5.0重量%
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 1.0重量%
乳酸モノエタノールアミド 3.0重量%
オウゴンエキス 0.5重量%
オウバクエキス 0.5重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.3重量%
精製水 残部
【0044】
調製方法としては、精製水に乳酸モノエタノールアミドを混合し、よく攪拌しながらヒドロキシプロピルメチルセルロースを80℃まで加温する。その後、カチオン化加水分解コラーゲン、ベヘントリモニウムクロリド、ミリスチルジメチルアミンオキシド液及びミリスチン酸イソプロピルを加える。次に、攪拌しながらオウゴンエキス、オウバクエキス、グリチルリチン酸ジカリウムを投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例5】
【0045】
下記に示す配合のトリートメントを調製した。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 1.5重量%
ベヘントリモニウムクロリド 1.0重量%
アセチルモノエタノールアミド 3.0重量%
塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム 1.0重量%
カチオン化加水分解シルク 2.0重量%
1,3−ブチレングリコール 1.0重量%
オウバクエキス 0.2重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.6重量%
精製水 残部
【0046】
調製方法としては、精製水の1/3量を85℃まで加熱し、この温水にヒドロキシプロピルメチルセルロースを分散させ、のこり2/3量の精製水を加え、水和物になるまで攪拌する。次にベヘントリモニウムクロリド、アセチルモノエタノールアミド及び塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウムを順次、添加後透明になるまで混合し、40℃まで冷却する。更に、カチオン化加水分解シルク及び1,3−ブチレングリコールを加えて透明になるまで攪拌した後、オウバクエキス、グリチルリチン酸ジカリウムを投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例6】
【0047】
下記に示す配合のトリートメントを調製した。
塩化アルキルトリメチルアンモニウム 6.0重量%
アセチルモノエタノールアミド 1.0重量%
PEGアーモンドグリセライド 0.5重量%
ポリオキシエチレンステアリルエーテル 0.5重量%
セタノール 2.0重量%
ミネラルオイル 3.0重量%
ステアリルアルコール 2.0重量%
テトラステアリン酸ペンタエリスリトール 1.0重量%
トリエタノールアミン 0.06重量%
水解小麦胚芽プロテイン 2.0重量%
グリセリン 1.0重量%
オウゴンエキス 0.5重量%
オウバクエキス 0.5重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.5重量%
精製水 残部
【0048】
調製方法としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、アセチルモノエタノールアミド及び精製水を85℃まで加熱して混合する。PEGアーモンドグリセライド、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、セタノール、ミネラルオイル、ステアリルアルコール及びテトラステアリン酸ペンタエリスリトールを85℃まで加熱して混合し、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、アセチルモノエタノールアミド及び精製水の混合物に加え、45℃まで冷却する。攪拌を継続しながらトリエタノールアミンを加え、更に水解小麦胚芽プロテイン及びグリセリンを添加し、次いでオウゴンエキス、オウバクエキス、グリチルリチン酸ジカリウムを投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例7】
【0049】
下記に示す配合のローションを調製した。
ヒドロキシエチルセルロース 0.5重量%
1,3−ブチレングリコール 2.0重量%
フェノキシエタノール 0.5重量%
アラントイン 0.1重量%
オウゴンエキス 2.0重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1重量%
精製水 残部
【0050】
調製方法としては、ヒドロキシエチルセルロース、1,3−ブチレングリコール、フェノキシエタノール及び精製水を80℃に加熱し、均一になるまで攪拌しながら50℃まで冷却する。次にゆっくり攪拌しながらアラントイン、オウゴンエキス及びグリチルリチン酸ジカリウムを順次投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例8】
【0051】
下記に示す配合のローションを調製した。
ソルビトール(70%) 5.0重量%
グリセリン 5.0重量%
フェノキシエタノール 0.5重量%
モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン 0.5重量%
酢酸トコフェロール 0.1重量%
オウゴンエキス 0.5重量%
オウバクエキス 0.5重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 1.0重量%
精製水 残部
【0052】
調製方法としては、常温の精製水にソルビトール(70%)、グリセリン及びフェノキシエタノールを順次投入し攪拌する。次にモノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン及び酢酸トコフェロールをよく混合し分散させてから前記攪拌物に投入し攪拌する。更に、ゆっくり攪拌しながらオウゴンエキス、オウバクエキス及びグリチルリチン酸ジカリウムを順次投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例9】
【0053】
下記に示す配合のローションを調製した。
ミネラルオイル 3.0重量%
ラノリンアルコール 2.0重量%
セチルアルコール 2.0重量%
ステアリン酸グリセリル 3.0重量%
カチオン化ヒドロキシエチルセルロース 0.5重量%
グリセリン 3.0重量%
フェノキシエタノール 0.5重量%
オウゴンエキス 1.0重量%
オウバクエキス 1.0重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2重量%
精製水 残部
【0054】
調製方法としては、ミネラルオイル、ラノリンアルコール、セチルアルコール及びステアリン酸グリセリルを80℃に加熱し、攪拌して油相Aを調製する。又、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース及び精製水を冷却攪拌して分散させた後、グリセリン及びフェノキシエタノールを順次投入し80℃に加熱し攪拌して水相Bを調整する。次に、80℃の油相Aに水相Bを投入し、均一になるまで攪拌し、50℃まで冷却する。更に、ゆっくり攪拌しながらオウゴンエキス、オウバクエキス及びグリチルリチン酸ジカリウムを順次投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例10】
【0055】
下記に示す配合のボディーソープを調製した。
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.2重量%
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミタゾリニウムベタイン
16.0重量%
ラウロイルサルコシンナトリウム 14.2重量%
ヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム 8.56重量%
ヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド 2.1重量%
テトラステアリン酸ポリオキシエチレンベンタエリスリット 1.1重量%
オウゴンエキス 0.5重量%
オウバクエキス 0.5重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.6重量%
精製水 残部
【0056】
調製方法としては、ヒドロキシエタンジホスホン酸及び精製水を攪拌しながら80℃まで加熱し、調製剤Cを調製する。又、ヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド及びテトラステアリン酸ポリオキシエチレンベンタエリスリットも均一に攪拌しながら80℃まで加熱し、調製剤Dを調製する。調製剤Cが80℃になったら、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミタゾリニウムベタイン、ラウロイルサルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム及び調製剤Dを順次添加し均一に攪拌する。50℃まで冷却し、ゆっくり攪拌しながらオウゴンエキス、オウバクエキス及びグリチルリチン酸ジカリウムを順次投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例11】
【0057】
下記に示す配合のボディーソープを調製した。
ラウロイルサルコシンナトリウム 40.0重量%
ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド液 17.0重量%
ポリオキシプロピレン(1)ヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド 3.0重量%
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.5重量%
ミリスチン酸 1.0重量%
ミリスチルアルコール 0.3重量%
プロピレングリコール 2.0重量%
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0重量%
フェノキシエタノール 0.5重量%
L−グルタミン酸 0.2重量%
オウバクエキス 1.0重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2重量%
精製水 残部
【0058】
調製方法としては、精製水とフェノキシエタノールを攪拌しながら80℃まで加熱し、調製剤Eを調製する。又、ポリオキシプロピレン(1)ヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ミリスチン酸、ミリスチルアルコール、プロピレングリコール及びジステアリン酸エチレングリコールを攪拌しながら80℃まで加熱し、調製剤Fを調整する。80℃に加熱された調製剤Eにラウロイルサルコシンナトリウム及びラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド液を攪拌しながら順次投入し、その後調製剤Fを加え均一に攪拌する。50℃まで冷却し、ゆっくり攪拌しながらL−グルタミン酸、オウバクエキス及びグリチルリチン酸ジカリウムを順次投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例12】
【0059】
下記に示す配合のボディーソープを調製した。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 22.2重量%
ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド液 20.0重量%
N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸カリウム 7.0重量%
ポリオキシプロピレン(1)ヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド 3.0重量%
フェノキシエタノール 0.3重量%
オウゴンエキス 0.3重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.8重量%
L−グルタミン酸 0.2重量%
精製水 残部
【0060】
調製方法としては、フェノキシエタノール及び精製水を攪拌しながら80℃まで加熱し、調製剤Gを調整する。N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸カリウム及びポリオキシプロピレン(1)ヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミドを攪拌しながら80℃まで加熱し、調製剤Hを調整する。80℃の調製剤Gにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム及びラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド液を攪拌しながら加え、更に、調製剤Hを加えて攪拌し、均一化し、50℃まで冷却し、オウゴンエキス、グリチルリチン酸ジカリウム及びL−グルタミン酸を順次投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例13】
【0061】
下記に示す配合のボディーソープを調製した。
ラウリン酸 9.0重量%
ミリスチン酸 4.5重量%
水酸化カリウム 4.0重量%
ラウリルジメチルアミンオキシド 8.0重量%
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 8.0重量%
ステアリン酸ジエタノールアミド 3.0重量%
ジステアリン酸グリコール 2.0重量%
ベタイン 1.5重量%
フェノキシエタノール 0.5重量%
オウゴンエキス 0.3重量%
オウバクエキス 0.3重量%
精製水 残部
【0062】
調製方法としては、精製水に水酸化カリウムを溶解させ、攪拌しながらラウリン酸及びミリスチン酸を加え60℃まで加熱する。次いでラウリルジメチルアミンオキシド及びヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインを投入し攪拌し、調製剤Iを調製する。又、別釜でステアリン酸ジエタノールアミド及びジステアリン酸グリコールを完全に溶解するまで加熱、攪拌して調製剤Iに投入し、更にベタイン及びフェノキシエタノールを順次投入攪拌し、均一化して50℃まで冷却する。その後オウゴンエキス及びオウバクエキスを順次投入して均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例14】
【0063】
下記に示す配合のヘアセット剤を調製した。
酢酸リナリル変性アルコール 3.0重量%
酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体 2.0重量%
ヒアルロン酸ナトリウム 0.001重量%
アミノエチル・アミノプロピルシロキサンジメチルシロキサン共重合体エマルジョン
1.0重量%
オウゴンエキス 2.0重量%
オウバクエキス 2.0重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 2.0重量%
精製水 残部
【0064】
調製方法としては、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体及び精製水を混合攪拌して均一とした後に、他の成分を順次ゆっくりと加えて均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例15】
【0065】
下記に示す配合のヘアセット剤を調製した。
酢酸リナリル変性アルコール 83.3重量%
酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体 10.0重量%
ポリビニルピロリドン 3.0重量%
ヒドロキシプロピルキトサン 1.5重量%
オウゴンエキス 1.0重量%
オウバクエキス 1.0重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2重量%
【0066】
調製方法としては、酢酸リナリル変性アルコール、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体及びポリビニルピロリドンを混合攪拌して均一とした後に、他の成分を順次ゆっくりと加えて均一になるまで攪拌して完成する。
【実施例16】
【0067】
下記に示す配合の二浴式コールドウェーブ用第1剤を調製した。
チオグリコール酸アンモニウム 10.0重量%
モノエタノールアミン 1.0重量%
アンモニア水 1.0重量%
ミンクオイル 0.3重量%
流動パラフィン 0.5重量%
ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.) 0.2重量%
ポリオキシエチレンオレイルエーテル(4E.O.) 0.02重量%
香料 0.1重量%
グリセリン 0.5重量%
オウゴンエキス 0.8重量%
オウバクエキス 0.8重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.3重量%
精製水 残部
【0068】
調製方法としては、精製水にグリセリン以外の組成物を順次加えて均一に攪拌し、最後にグリセリンを加え均一に攪拌して調製する。
【実施例17】
【0069】
下記に示す配合の二浴式コールドウェーブ用第2剤を調製した。
臭素酸ナトリウム 7.0重量%
ポリオキシエチレンラノリン 0.01重量%
塩化セチルトリメチルアンモニウム 0.2重量%
エデト酸ニナトリウム 0.003重量%
塩化ジポリオキシエチレンオレイルメチルアンモニウム 0.4重量%
フェノキシエタノール 0.1重量%
ポリオキシノニルフェニルエーテル 0.7重量%
プロピレングリコール 0.3重量%
オウゴンエキス 1.0重量%
オウバクエキス 1.0重量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.5重量%
香料 1.0重量%
精製水 残部
【0070】
調製方法としては、精製水に組成物を順次加えて均一に攪拌して調製する。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】各種シャンプーを一週間連続塗布後のへアレスマウスの背部状態写真
【図2】シャンプー塗布前の正常な皮膚断面の顕微鏡写真
【図3】本発明のシャンプー一週間連続塗布後の皮膚断面の顕微鏡写真
【図4】市販のシャンプーA一週間連続塗布後の皮膚断面の顕微鏡写真
【図5】市販のシャンプーB一週間連続塗布後の皮膚断面の顕微鏡写真
【図6】市販のシャンプーB一週間連続塗布後の肝臓断面の顕微鏡写真
【符号の説明】
【0072】
1 本発明のシャンプーを用いたへアレスマウスの写真
2 市販のシャンプーAを用いたへアレスマウスの写真
3 市販のシャンプーBを用いたへアレスマウスの写真
4 市販のシャンプーCを用いたへアレスマウスの写真

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オウゴン抽出物及びオウバク抽出物を含有することを特徴とする化粧品。
【請求項2】
オウゴン抽出物及び甘草を含有することを特徴とする化粧品。
【請求項3】
オウバク抽出物及び甘草を含有することを特徴とする化粧品。
【請求項4】
オウゴン抽出物、オウバク抽出物及び甘草を含有することを特徴とする化粧品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−321758(P2006−321758A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−147031(P2005−147031)
【出願日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(399111347)株式会社システム協会 (1)
【Fターム(参考)】