説明

半導体光装置の製造方法

【課題】本発明は、半導体光装置の特性劣化や信頼性低下を抑制した半導体光装置の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本願の発明に係る半導体光装置の製造方法は、活性層を形成する活性層形成工程と、該活性層形成工程後に、リン系III−V族半導体層を形成する活性層保護膜形成工程と、該活性層保護膜形成工程後に酸化シリコン系又は窒化シリコン系の膜を形成するシリコン系膜形成工程とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体光装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体光装置の高出力化はCD-RやDVD-R等への書き込みを行う際に必要となる。しかしながら、レーザーの高出力化はレーザー素子の端面にダメージを及ぼす事がある。この端面のダメージによりレーザーの高出力化は一般に困難であった。前述の問題はCOD(Catastrophic Optical Damage)と呼ばれる。前述の問題を解決するために、レーザーの端面において井戸構造を無秩序化して、端面における光の吸収を防ぐ事により端面のダメージを防止する方法が採用されている。無秩序化された端面は窓構造と呼ばれている。窓構造作製の方法としては、特許文献1に記載の通りイオン注入法が用いられる。前述した特許文献1に記載の窓構造作製の際に行われるイオン注入では、注入されるべきイオンがGaAsキャップ層と酸化膜層を通過するように打ち込まれる。
【0003】
また、半導体光装置の製造プロセスにおいては、製膜装置の維持管理上の理由でフッ素系ガスが使用される。また、フッ素は製造ラインの環境系にも存在するものである。一般に、半導体光装置にとって、前述のフッ素が半導体光装置内に浸入することは特性劣化の要因となりうるものである。特許文献7に開示される半導体光装置は、その内部に浸入したフッ素を熱処理によって除去して特性の劣化を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000-101198号公報
【特許文献2】特開2005-166817号公報
【特許文献3】特開平11-330607号公報
【特許文献4】特開平5-29700号公報
【特許文献5】特開平5-235470号公報
【特許文献6】特開平10-261835号公報
【特許文献7】特開平8-83902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
第一の課題は以下の通りである。前述した従来技術である特開2000-101198号公報に記載される窓構造作製プロセスにおいては、イオン注入のために作製したGaAsキャップ層を残存させたままp型クラッド層の追加成長を行う。従って、最終的に光素子が完成したときに、GaAsキャップ層が残る。この残存するGaAsキャップ層は、隣接するp型クラッド層とのバンド不連続を生じるから、前述のイオン注入後には除去する事が望ましい。しかしながらGaAsキャップ層を除去しようとすると、GaAsキャップ層はその下層のクラッド層とのエッチング選択性を高める事が困難であるために、GaAsキャップ層のエッチング後の表面に残留物質等が存在してしまう事がある。その結果、GaAsキャップ層のエッチング後にクラッド層の清浄表面を得られない事があった。そして、前述した残留物質等に起因して、後続の結晶成長工程において結晶欠陥等の弊害が生じる問題があった。
【0006】
第二の課題は以下の通りである。第二の課題は半導体光装置にその製造プロセスにおいてフッ素が浸入する問題である。特にAlを含む活性層、クラッド層などに対しては、特許文献7のように半導体光素子内部に混入したフッ素の除去を行っても、結晶欠陥、結晶転移などの抑制が十分でないことが考えられる。その結果、半導体光装置の特性劣化や信頼性低下が起こるという問題があった。
【0007】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、半導体光装置の特性劣化や信頼性低下を抑制した半導体光装置の製造方法を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の発明に係る半導体光装置の製造方法は、活性層を形成する活性層形成工程と、該活性層形成工程後に、リン系III−V族半導体層を形成する活性層保護膜形成工程と、該活性層保護膜形成工程後に酸化シリコン系又は窒化シリコン系の膜を形成するシリコン系膜形成工程とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明により窓構造作製後の残存物質等を抑制できる。また、半導体光装置へのフッ素の浸入を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態1の半導体光素子の窓構造作製前の構成を説明するための図。
【図2】実施形態1の半導体光素子の窓構造作成後再成長前の構成を説明するための図。
【図3】実施形態1の半導体光素子の再成長後の構成を説明するための図。
【図4】実施形態1の窓構造作製工程を説明するための図。
【図5】比較例の窓構造作製前の構成を説明するための図。
【図6】比較例の窓構造作成後再成長前の構成を説明するための図。
【図7】比較例の再成長後の構成を説明するための図。
【図8】リッジ導波型レーザーの構成を説明するための図。
【図9】電流狭窄構造を有する埋め込み型レーザーの構成を説明するための図。
【図10】実施形態2の半導体光素子の窓構造作製前の構成を説明するための図。
【図11】実施形態2の半導体光素子の窓構造作成後再成長前の構成を説明するための図。
【図12】実施形態2の半導体光素子の再成長後の構成を説明するための図。
【図13】実施形態2の窓構造作製工程を説明するための図。
【図14】実施形態3の半導体光装置の製造方法を説明する正面図。
【図15】図14で表される構造からさらに処理を進めて半導体レーザ素子構造としたときの断面図。
【図16】実施形態3の半導体光装置の製造方法で製造された半導体光装置の斜視図。
【図17】実施形態3で用いる比較例の正面図。
【図18】実施形態3の電流狭窄構造を備える埋込型レーザの斜視図。
【図19】実施形態3でキャップ層が形成されない場合の構成を説明する正面図。
【図20】実施形態3で下部クラッド層が形成される場合の構成を説明する正面図。
【図21】実施形態4の半導体光装置の製造方法を説明する正面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
本実施形態の半導体光素子はMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて作製される。成長温度は720℃、成長圧力は100mbarなどで積層を行う。各層を形成するための原料ガスとしては、トリメチルインジウム(TMI)、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、フォスフィン(PH3)、アルシン(AsH3)、シラン(SiH4)、シクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)、ジメチルジンク(DMZn)、ジエチルジンク(DEZn)を用いる。これらの原料ガスを水素ガスと混合後、マスフローコントローラ(MFC)などを用いて流量を制御して所望の各層の組成を得る。後述するp-コンタクト層にドープするCは以下の方法でドープする。すなわち成長温度を540℃として、TMGに対するAsH3の流量比を1程度とする。つまりCをドープするために特別なドーパントの導入を要さない。このようなドープの方法はIntrinsicドープ法と呼ばれている。なおここで挙げた結晶成長の手法、成長条件、原料ガスは例示であって、同等の成膜が可能な限り他のものであっても良い。
【0012】
図1、2、3は本実施形態の半導体光素子の製造方法について説明するための図表である。本実施形態の半導体光素子の製造方法は窓構造作製のプロセスに特徴がある。図1、2、3はそれぞれ以下の段階の構成を表している。すなわち、図1は窓構造作製前の半導体光素子の構成を表す。図2は窓構造作成後、再成長前の半導体光素子の構成を表す。図3は再成長後の半導体光素子の構成を表す。図1、2、3とも、図表の左端に付された数字は各層の積層順に対応している。従って数字の大きい層ほど基板上上層に形成される層である。
【0013】
図1は前述した通り、窓構造作製前の構成を表す図表である。各層について順次説明していく。基板1はGaAs基板である。基板1はSiがドープされている。基板1上にGaAs組成を有するバッファー層2が形成される。バッファー層は基板上の素子の結晶性を高めるために形成される。バッファー層2にはSiがドープされている。次いで、バッファー層2の上層にn-クラッド層3が形成される。n-クラッド層3にはSiがドープされている。クラッド層は主に、ガイド層と量子井戸層のキャリア密度を高める事と、活性層の光の閉じ込めを担う。本実施形態のn-クラッド層3の組成はInGaPであるが、AlGaInPでも良い。次いで、n-クラッド層3上にn-クラッド層4が形成される。n-クラッド層4の組成はAlGaAsである。n-クラッド層4にはSiがドープされる。なお、上述した基板1からn-クラッド層4までの各層はn型の導電型を有していれば、ドーパントとしてSi以外のものがドープされていても良い。
【0014】
さらにn-クラッド層4上にガイド層5が形成される。ガイド層5の組成はAlGaAsである。次いで井戸層6が形成される。井戸層6の組成はAlGaAsである。その後ガイド層7が形成される。ガイド層7の組成はAlGaAsである。本実施形態の半導体光素子は上述のガイド層5、井戸層6、ガイド層7の構造を備え、775nm-785nmの光学バンドギャップを有する。ここでガイド層5、井戸層6、ガイド層7からなる井戸構造の組成は、井戸構造のPL波長が775nm-785nm帯であればどんな材料の組み合わせでも良い。また、本実施形態では井戸構造として単一量子井戸構造を採用しているが、多重量子井戸構造でも良い。
【0015】
次いで、ガイド層7上にp-クラッド層8が形成される。p-クラッド層8はAlGaAsの組成を有する。p-クラッド層8にはドーパントとしてZnがドープされている。ここで、p型ドーパントとして用いたZnはMg、Be、Cなどのp型ドーパントであっても良い。本実施形態ではp型ドーパントとして後述するMgをドープする事もあるが、他のp型ドーパントでも良い。次いで、p-クラッド層8上にキャップ層9が形成される。キャップ層9の組成はInGaPである。キャップ層9はその下層のp-クラッド層8との関係において、選択エッチングが可能な層である。またキャップ層9は、後述するスルー層10のエッチングの際にもスルー層10の選択エッチングが可能な組成である。ここで、キャップ層9の膜厚は後述する窓構造作製に伴うイオン注入の便宜性から15nm以下とする事が望ましい。続いて、キャップ層9上にスルー層10が形成される。本実施形態ではスルー層10の組成はSiO2である。しかしSiO2と同等の役割を果たす限り他の組成を有する層であっても良い。例えばSiO2に代わってSiO、SiONが成膜されていても良い。前述したキャップ層9によりスルー層10とp-クラッド層8は隔絶されている。さらに、SiO2層10上にレジスト11が塗布される。そして写真製版により窓構造を作製すべき領域のSiO2層10を露出させる。
【0016】
上述してきた構成を有する図1の構造を作製後、窓構造を作製する工程へ処理が進められる。図1に示される窓構造作製工程前の構造から、窓構造作製後の構成を示す図2の構造に至るまでのプロセスについて図4を用いて説明する。まず、基板にSi+(シリコンイオン)を打ち込むためのイオン注入工程100が実施される。イオン注入工程100では窓構造を作製すべき領域であるSiO2層10が露出した場所にSi+が注入される。その後、レジスト剥離が行われる(ステップ102)。次いで、実効的に光学バンドギャップを広げ窓構造を形成するために760℃で60分程度のアニールを実施する(ステップ104)。ステップ104のアニールにより、前述したガイド層5、井戸層6、ガイド層7からなる量子井戸構造のイオン注入された領域が無秩序化されるため、窓構造が形成される。次いで、スルー層10をエッチングするためのスルー層エッチング工程106に処理が進められる。ステップ106ではウェーハを室温で12分程度緩衝フッ化水素(BHF)水に浸す事でスルー層10を除去する。スルー層10は前述したフッ化水素(BHF)水を用いてエッチングする事により、その下層のキャップ層9と選択性良くエッチングされる。スルー層10除去後にはキャップ層9がエッチングされる(ステップ108)。ステップ108では、塩酸が用いられる。キャップ層9はInGaPの組成を有し、この組成は前述した通りp-クラッド層8との選択エッチングが可能なものである。該選択エッチングは塩酸を用いることで達せられる。この選択エッチングの結果、ステップ108を終えたウェーハ表面としてp-クラッド層8の清浄表面が得られる。上述した図4に示す処理を行う事により図2に示す窓構造を有する構造が得られる。
【0017】
続いて、図2の構造から、p-コンタクト層16が形成され図3に示す構成を得るまでについて、図3を用いて説明する。P-クラッド層8上にp-クラッド層12が形成される。P-クラッド層12はAlGaAsの組成を有する。またドーパントとしてZnがドープされている。次いで、p−クラッド層13が形成される。P−クラッド層13はInGaPの組成を有する。またドーパントとしてMgがドープされている。次いでp−クラッド層14が形成される。P−クラッド層14はAlGaInPの組成を有する。また、ドーパントとしてMgがドープされている。次いで、p-BDR層15が形成される。p-BDR層15は、p-クラッド層14と後述するp-コンタクト層16の間のバンド不連続を緩和するための層である。p-BDR層15はInGaPの組成を有する。そして、ドーパントとしてMgがドープされる。次いでp-BDR層15上にp-コンタクト層16が形成される。p-コンタクト層16はGaAsの組成を有する。そしてドーパントとしてCがドープされる。
【0018】
本発明の特徴を説明するための比較例を、図5、6,7を用いて説明する。比較例は本発明と同じく窓構造を有する半導体光素子の製造方法である。図5は窓構造作成前の構成である。図6は窓構造作成後再成長前の構成である。図7は再成長後の構成である。比較例が、図1、2、3で説明した本発明の構造と異なる点は窓構造作製前に成膜されるキャップ層28の組成がGaAsである点である。そして、比較例においても窓構造作製後再成長前にキャップ層28を除去する。キャップ層28は酒石酸と過酸化水素水と純水を20:10:100の比で混合した混合液(以後、比較例混合液と称する)にウェーハを15秒程度浸す事で除去する。この除去の方法は公知の技術であり、特開平10-261835号公報に記載されている。しかしながら比較例混合液によるエッチングはGaAs層に対する選択性が低いという問題点がある。故にキャップ層28を除去する処理の後にp-クラッド層27の表面に残留物質が残存する事がある。これは表面の平坦性を損ねる要因となる。その結果、再成長していく後続の層に結晶欠陥が生じたり、白濁等の不具合が生じたりする問題があった。
【0019】
本実施形態によれば、キャップ層エッチング工程108の後、p-クラッド層28の清浄表面を得る事ができる。本実施形態のキャップ層9にはInGaPが用いられており、InGaPは塩酸による選択エッチングが可能な材料である。従ってステップ108において、塩酸によりキャップ層9を除去する事によりp-クラッド層28の清浄表面が得られる。p-クラッド層28の清浄表面が得られるから、比較例で生じた結晶欠陥等による歩留まり低下を回避できる。また、本発明は比較例に対して工程数の増加を伴う事なく実施できるから製造コストの増加なしにその効果を得る事ができる。
【0020】
本実施形態では、キャップ層の組成をInGaPとしたが本発明はこれに限定されない。すなわち、キャップ層の組成は少なくともキャップ層の下層のクラッド層との選択エッチングが可能であればどのような材質であっても良い。また本実施形態ではキャップ層エッチング工程で塩酸を用いたが本発明はこれに限定されない。すなわち、クラッド層との選択エッチングが可能であればどのような薬液でも良い。
【0021】
本発明の半導体光素子の製造方法を実施する対象は図8に示すリッジ導波型レーザーでも図9に示す電流狭窄構造を有する埋め込み型レーザーでも良い。ここで図8の構成は、n型電極60、n型GaAs(InP)基板61、n型バッファー層62、n型クラッド層63、量子井戸構造64、p型クラッド層65、BDR層66、p型コンタクト層67、p型電極68となっている。図9の構成は、n型電極70、n型GaAs(InP)基板71、n型バッファー層72、n型クラッド層73、量子井戸構造74、p型クラッド層75、BDR層76、p型コンタクト層77、p型電極78、n型電流ブロック層79となる。また、本発明はレーザーへの適用に限定されず、LED(Light Emitting Diode)などの半導体光素子全般に用いてもその効果が得られる。
【0022】
実施の形態2.
本実施形態はキャップ層として、第1キャップ層と第2キャップ層を備える半導体光素子の製造方法に関する。本実施形態の半導体光装置製造方法について、結晶成長の手法、成長条件、原料ガスは実施形態1と同様である。図10、11、12は本実施形態の半導体光素子の製造方法を説明するための図表である。図10は窓構造作製前の構成である。図11は窓構造作成後再成長前の構成である。図12は再成長後の構成である。実施形態1の窓構造作製前の構成と、本実施形態の窓構造作製前の構成との相違点は、実施形態1のキャップ層9が実施形態2では第1キャップ層49と第2キャップ層48に置き換わっている点である。第1キャップ層49はGaAs組成を有する。第1キャップ層49は、その下層の第2キャップ層48との選択エッチングが可能な層である。第1キャップ層49を成膜する目的は、その下層の構成物質であるPの脱離を防止するためである。第2キャップ層48はInGaPの組成を有する。第2キャップ層48はその下層のp-クラッド層47との選択エッチングが可能な層である。第2キャップ層を成膜する目的は主に、下層のp-クラッド層との選択エッチングを行うためである。従って第2キャップ層48は第1キャップ層49の下層かつ、p-クラッド層47の上層に形成される。
【0023】
このような構成を有する図10で表される構造が、図11で表される構造になるまでの工程を図13を用いて説明する。図13におけるステップ100からステップ106までの工程については実施形態1と同様であるから説明を省略する。ステップ110では第1キャップ層49のエッチングが行われる。第1キャップ層49のエッチングは、第1キャップ層49の選択エッチングが可能なアンモニア過水を用いる。前述した通り第1キャップ層49は第2キャップ層48に対して選択エッチングが可能なGaAsの組成を有している。このため、アンモニア過水を用いる事で第1キャップ層49は選択的に除去される。
【0024】
次いで第2キャップ層を除去する第2キャップ層エッチング工程112に処理が進められる。ステップ112においては第2キャップ層48が塩酸により除去される。前述した通り第2キャップ層48はその下層のp-クラッド層47との関係において選択エッチングが可能なInGaPで構成されているから、塩酸を用いて第2キャップ層48を選択的に除去できる。上述してきたように第1キャップ層48、第2キャップ層49ともに選択エッチングが行われる事により、窓構造作製後にp-クラッド層47の清浄かつ平坦な表面が得られる。故に後続の結晶成長に悪影響を与えること無く窓構造が作製できる。
【0025】
本実施形態の窓構造作製前の構成によれば、第1キャップ層49がGaAsの組成を有しているから第2キャップ層48の構成物質であるPの脱離を防止できる。これにより第2キャップ層48の組成の変化を防止できるから、第2キャップ層48の選択エッチングが確実に行われる。このようにして、本実施形態の窓構造作成前の構造によれば、第2キャップ層エッチング工程後、p-クラッド層47の清浄かつ平坦な表面を得る事ができる。
【0026】
上述した処理の後に、p-クラッド層52の膜成長等を行い、図12に記載の構成を有する半導体光素子が形成される。図11の窓構造作成後再成長前の構造から図12の再成長後の構造までに形成される各層については実施形態1の図2の構造から図3の構造を作製する工程と同様である。このようにして窓構造作製に伴う残留物質に起因する結晶欠陥等が抑制された半導体光素子が製造される。
【0027】
本実施形態では、第1キャップ層の組成をGaAsとしたが本発明はこれに限定されない。すなわち、第1キャップ層の組成は少なくとも第2キャップ層との選択エッチングが可能であり、かつ、第2キャップ層の組成の変化を抑制するものであればどのような材質であっても良い。また本実施形態では第1キャップ層エッチング工程でアンモニア過水を用いたが本発明はこれに限定されない。すなわち、第2キャップ層との選択エッチングが可能であればどのような薬液でも良い。
【0028】
本実施形態では第2キャップ層の組成をInGaPとしたが本発明はこれに限定されない。すなわち、第2キャップ層の組成は少なくともp-クラッド層との選択エッチングが可能であればどのような材質であっても良い。また本実施形態では第2キャップ層エッチング工程で塩酸を用いたが本発明はこれに限定されない。すなわち、p-クラッド層との選択エッチングが可能であればどのような薬液でも良い。
【0029】
本実施形態では第2キャップ層としてInGaPを用いたが本発明はこれに限定されない。すなわち、第2キャップ層の組成はInGaAsPであってもよい。第2キャップ層にInGaAsPを用いた場合にも、第1キャップ層エッチング工程においてアンモニア過水を用い第1キャップ層の選択エッチングが可能である。そして、第2キャップ層エッチング工程では硝酸を用いる事でp-クラッド層との選択エッチングが可能である。従って第2キャップ層にInGaPを用いても本発明の効果を得る事ができる。
【0030】
実施の形態3.
本実施形態は半導体光装置へのフッ素の浸入を抑制した半導体光装置の製造方法に関する。図14は本実施形態の半導体光装置の製造方法を説明する正面図である。本実施形態の半導体光装置はn型GaAs基板201上に後述の製膜等を行うことで製造される。まず、n型GaAs基板201に接してn型AlGaAsクラッド層202が形成される。n型クラッド層を形成する工程をn型クラッド層形成工程と称する。次いで、不純物添加のないAlGaAs多層膜からなる多重量子井戸(Multi Quantum Wells:MQW)活性層203(以後、活性層203と称する)が形成される。活性層を形成する工程を活性層形成工程と称する。
【0031】
次いで、p型不純物としてZnが添加されたp型AlGaAsクラッド層204が形成される。p型クラッド層を形成する工程をp型クラッド層形成工程と称する。次いで、リッジ形成工程におけるエッチングのためのエッチングストップ層205が形成される。この工程をエッチングストップ層形成工程と称する。次いで、p型不純物としてZnが添加されたp型AlGaAsクラッド層206が形成される。p型クラッド層を形成する工程をp型クラッド層形成工程と称する。
【0032】
次いで、n型不純物としてSiが添加されたn型GaInP層(以後、活性層保護膜207と称する)が形成される。活性層保護膜を形成する工程を活性層保護膜形成工程と称する。活性層保護膜207は活性層203などにフッ素が浸入することを抑制するために形成されるものであり、詳細は後述する。次いで、p型不純物としてZnが添加されたp型GaAsキャップ層208が形成される。p型キャップ層を形成する工程をキャップ層形成工程と称する。
【0033】
上述の各層は例えばMOCVD法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)によって行われる。MOCVD法による製膜の場合、一例として成長温度700℃、成長圧力100mbarなどで製膜が行われる。そして、前述の各層を形成するための原料ガスとしては、トリメチルインジウム(Trimethylindium:TMI)、トリメチルガリウム(Trimethylgallium:TMG)、トリメチルアルミニウム(Trimethylaluminum:TMA)、フォスフィン(Phosphine:PH3)、アルシン(Arsine:AsH3)、シラン(Silane:SiH4)、ジエチル亜鉛(Diethylzync:DEZ)などが用いられる。これらの原料をマスフローコントローラ(Mass Flow Controller:MFC)等を用いて流量を制御し、製膜することで所望の各層の組成を得る。
【0034】
キャップ層形成工程を終えると、酸化シリコン系膜209が形成される。ここで酸化シリコン系の膜が形成されるのは、後続のエッチングプロセスのためのマスク材料を供給するためである。本実施形態の酸化シリコン系膜209はSiOxである。
【0035】
図15は図14で表される構造からさらに処理を進めて半導体レーザ素子構造としたときの断面である。図15で表される半導体レーザ素子構造は以下のように加工されることで製造される。まず、活性層保護膜207とp型GaAsキャップ層208がエッチング除去される。次いでp型AlGaAs上部クラッド層210とp型GaAsキャップ層211が再成長される。その後、エッチング等のリッジ加工プロセスによってp型AlGaAsクラッド層206、p型AlGaAs上部クラッド層210とp型GaAsキャップ層211の3層がリッジ型に加工される。こうして形成されたリッジ部の端面を除く側面および、前述のリッジ加工プロセスで露出したエッチングストップ層205の表面を絶縁膜で覆うべく絶縁膜220が形成される。
【0036】
次いで、p型GaAsキャップ層211上にp型電極221が形成される。また、n型GaAs基板201に接してn型電極222が形成される。このようにして本実施形態の半導体光装置である半導体レーザ素子構造が形成される。なお、図15の斜視図を図16に示す。図16では絶縁膜220の表示を省略している。
【0037】
ここで、本発明の特徴を説明するための比較例について説明する。比較例は図17を用いて説明する。以後、比較例と本発明の製造方法で同一な工程については説明を省略または簡略化し相違点のみ説明する。まず、n型GaAs基板301上に、n型不純物としてSiが添加されたn型クラッド層302が形成される。次いで、n型クラッド層302上に、AlGaAs等の材料で構成されるMQW構造を備える活性層303が形成される。次いで、活性層303上にp型不純物としてZnが添加されたp型AlGaAsクラッド層304が形成される。次いで、p型AlGaAsクラッド層304上にp型不純物としてZnが添加されたp型GaAsキャップ層305が形成される。これらの層の形成方法は例えば、前述した原料ガスを用いたMOCVD法による。
【0038】
次いで、p型GaAsキャップ層305上に酸化シリコン系膜308が形成される。酸化シリコン系膜308は、SiOxである。酸化シリコン系膜308は後続のエッチング工程などのためのマスク材料となるべきものである。
【0039】
一般に、半導体レーザー素子などの半導体光装置の製造工程においては、前述した酸化シリコン系の膜を製膜するプロセスを有する。そして、酸化シリコン系の膜を製膜する製膜装置では、その管理維持のために広く用いられているフッ素が製膜装置内に一定量存在するものである。フッ素が一定量存在する雰囲気中で、比較例のように酸化シリコン系の膜を製膜する処理が実施されると、その処理が高温を伴うなどの理由により、製造中の半導体光装置にフッ素が浸入してしまうことがある。
【0040】
また、フッ素は製造ラインの環境系にも含まれるものである。よって製造ラインの環境系に起因して半導体光装置にフッ素が浸入してしまうことも考えられる。そして、製造プロセス中にフッ素が浸入した半導体光装置は、活性層やクラッド層などといった半導体光装置の特性を決定づける場所に結晶欠陥や結晶転移を生じることがある。このような結晶欠陥や結晶転移は、活性層およびクラッド層にAlを含む材料を用いたときに顕著である。そして、このようなフッ素の混入に起因する結晶欠陥、結晶転移などにより、半導体光装置の特性が劣化したり、信頼性に悪影響が見られたりする問題があった。
【0041】
前述の弊害を回避するために、フッ素自体を製膜装置或いはラインの環境系から除去することも考えられる。しかしながら、製膜装置におけるフッ素はその維持管理上必要なものであるし、ラインの環境系のフッ素は完全に除去することが容易ではないことから、前述の弊害を回避する事が困難であるという問題があった。上述してきたように比較例の半導体光装置の製造方法ではそのプロセスにおいてフッ素が浸入するため半導体光装置の特性が劣化したり、信頼性に悪影響が見られたりする問題があった。
【0042】
本実施形態の半導体光装置の製造方法によれば、前述の問題を回避できる。本実施形態では、酸化シリコン系膜209形成時や、それに続くプロセスにおけるフッ素の半導体光装置への浸入は活性層保護膜207によって抑制される。特に、活性層保護膜207は、Alを含む層であるn型AlGaAsクラッド層202、活性層203、p型AlGaAsクラッド層204、p型AlGaAsクラッド層206の上層にこれらを覆うように形成されているから、これらの層へフッ素が浸入することを防止できる。従って製膜装置およびラインの環境系にフッ素が存在しても、半導体光装置の特性劣化や信頼性への悪影響を回避できる。また、本実施形態の半導体光装置の製造方法では、活性層保護膜207が除去されるとp型AlGaAsクラッド層206の清浄かつ平坦な表面を得ることができる。これは、活性層保護膜207がその下層のp型AlGaAsクラッド層206と選択性よくエッチングできるためである。すなわち選択エッチングが可能となる。これにより結晶欠陥等による歩留まりの低下を回避できる。そして前述の清浄かつ平坦な表面にp型クラッド層の再成長をエピタキシャル成長で行うことができる。
【0043】
本実施形態では酸化シリコン系膜209としてSiOxを用いたが本発明はこれに限定されない。すなわち、酸化シリコン系膜209に替えてSiNなどの窒化シリコン系膜を用いても、高温処理時にフッ素の半導体光装置への浸入を抑制できるから本発明の効果を得られる。
【0044】
本実施形態では活性層保護膜207としてn型GaInP層を用いたが本発明はこれに限定されない。活性層保護膜としてAlGaInP、GaInP、InGaAsPのいずれかを用いても本発明の効果であるフッ素の半導体光装置への浸入抑制効果を得られる。すなわち、活性層保護膜としてリン系III−V族半導体層が形成されていれば本発明の効果を得られることになる。
【0045】
本実施形態では、本発明の半導体光装置の製造方法を用いて製造されるのは図16に示すリッジ導波型レーザとしたが本発明はこれに限定されない。すなわち、本実施形態の半導体光装置の製造方法は活性層保護膜を形成しフッ素浸入抑制効果を得ることに特徴があるため、半導体光装置は図18に示される電流狭窄構造を備える埋込型レーザであっても良い。図18に示す構造では、リッジエッチングにより除去された斜面部は半導体エピタキシャル層23に埋め込まれている。そして、p型電極224は、リッジ部を構成する層206、207、208及び半導体エピタキシャル層23の上面全面に形成されている。
【0046】
本実施形態では、GaAsキャップ層208を用いたがGaAsキャップ層208がなくても本発明の効果は得られる。すなわち、図19に示すようにGaAs基板201〜活性層保護膜207の各層が形成された後に、酸化シリコン系膜209を形成しても活性層保護膜207による本発明の効果が得られる。
【0047】
本実施形態では、GaAsキャップ層208、AlGaAsクラッド層206、AlGaAsクラッド層204はp型の導電型とし、活性層保護膜207、AlGaAsクラッド層202をn型の導電型としたが本発明はこれに限定されない。すなわち上述の各層の導電型を反転させても本発明の効果を失わない。また、上述の各層に他の材料を用いても活性層保護膜によるフッ素の浸入抑制効果は得られる。よって、活性層保護膜207としてリン系III−V族半導体層が形成されている限りにおいては、他の層の構成や導電型の組み合わせは限定されない。例えば、図20のように、GaAs基板201上にn型GaInP、n型AlGaInP、n型InGaAsPのいずれかで構成される下部クラッド層212を形成し、その後、n型AlGaAsクラッド層202〜酸化シリコン系膜209までの各層を形成しても良い。
【0048】
実施の形態4.
本実施形態は半導体光装置へのフッ素の浸入を抑制した、窓構造を備える半導体光装置の製造方法に関する。本実施形態の半導体光装置の製造方法は図21を参照して説明する。図21は本実施形態の半導体光装置の製造方法によって製造された半導体光装置の斜視図である。なお、図21において図16と同一の符号で表される層は、実施の形態3の説明と同様の工程で同様の材料を用いて形成されるため説明を省略する。また、本実施形態の半導体光装置の製造方法は後述する窓構造形成工程に加えて、実施の形態3で説明した工程を備えるものとする。
【0049】
図21の構成が図16の構成と異なる点は、窓構造230を備えている点である。窓構造230はレーザ光の出射端面に形成されている。窓構造230は出射端面における活性層203などを無秩序化することによりバンドギャップが大きくなるように形成された部分である。本実施形態の窓構造230は以下のように形成される。すなわち、実施の形態3と同様にリン系III−V族半導体層である活性層保護膜、キャップ層、酸化シリコン系膜が形成された後、酸化シリコン系膜からSiを拡散させ活性層203の無秩序化を行う。活性層保護膜、キャップ層、酸化シリコン系膜の定義は実施の形態3と同様である。ここで、活性層203の無秩序化を行うべきSiは活性層保護膜中及びキャップ層を拡散する必要がある。よって活性層203の無秩序化を行うべきSiが活性層203の無秩序化を十分に実施できるかは、活性層保護膜とキャップ層の膜厚に大きく依存する。
【0050】
前述の無秩序化を行う観点からは活性層保護膜とキャップ層の膜厚は薄い方が好ましい。しかしながら、活性層保護膜とキャップ層の薄膜化を行い過ぎると半導体光装置へのフッ素の浸入を抑制できない。よって活性層保護膜とキャップ層の層厚としては、Si拡散による活性層等の無秩序化を可能とし、かつフッ素の浸入を抑制するものでなければならない。本実施形態では前述の要件を考慮し、活性層保護膜とキャップ層の層厚の和を15nm以下のいずれかの値としている。さらに、より望ましくはキャップ層の層厚は5〜10nmであり、活性層保護膜の層厚は5〜10nmの範囲内である。本実施形態のキャップ層、活性層保護膜はともにこの値の範囲内である。
【0051】
本実施形態では、活性層保護膜とキャップ層の層厚の和を15nm以下、かつ活性層保護膜とキャップ層各層の層厚を5〜10nmとしている。よってSi拡散により活性層等の無秩序化を行い、それと同時に半導体光素子へのフッ素の浸入も抑制できる。
【0052】
本実施形態では活性層保護膜とキャップ層の層厚の和を15nm以下、かつ活性層保護膜とキャップ層各層の層厚を5〜10nmとしているが本発明はこれに限定されない。すなわち、キャップ層が形成されない場合には活性層保護膜の膜厚を0nmより厚い15nm以下のいずれかとすれば、端面無秩序化のためのSi拡散とフッ素の浸入抑制が可能であるから本発明の効果を得られる。なお、前述した通り活性層保護膜の膜厚の下限は0nmより厚ければ良いが、そのような下限値としてより望ましいのは2nmである。
【符号の説明】
【0053】
8 p-クラッド層
9 キャップ層
10 スルー層
106 スルー層エッチング工程
108 キャップ層エッチング工程
47 p-クラッド層
48 第2キャップ層
49 第1キャップ層
50 スルー層
110 第1キャップ層エッチング工程
112 第2キャップ層エッチング工程
203 活性層
207 活性層保護膜
209 酸化シリコン系膜
202 n型AlGaAsクラッド層
204 p型AlGaAsクラッド層
206 p型AlGaAsクラッド層
208 キャップ層
230 窓構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性層を形成する活性層形成工程と、
前記活性層形成工程後に、リン系III−V族半導体層を形成する活性層保護膜形成工程と、
前記活性層保護膜形成工程後に酸化シリコン系又は窒化シリコン系の膜を形成するシリコン系膜形成工程とを備えることを特徴とする半導体光装置の製造方法。
【請求項2】
前記活性層形成工程前にAlGaAsを含む第一導電型のクラッド層を形成する第一導電型クラッド層形成工程と、
前記活性層形成工程後かつ前記活性層保護膜形成工程前に第二導電型のAlGaAsクラッド層を形成する第二導電型クラッド層形成工程とを備え、
前記活性層形成工程ではAlGaAsが用いられることを特徴とする請求項1に記載の半導体光装置の製造方法。
【請求項3】
前記第二導電型クラッド層形成工程後かつ前記活性層保護膜形成工程前に第二導電型のキャップ層を形成するキャップ層形成工程と、
前記リン系III−V族半導体層中と前記キャップ層中とを、窓構造を形成すべき物質が拡散する窓構造形成工程とを備え、
前記キャップ層の層厚は5〜10nmであり、
前記リン系III−V族半導体層の層厚は5〜10nmであり、
前記キャップ層と前記リン系III−V族半導体層との層厚の和は15nm以下であることを特徴とする請求項2に記載の半導体光装置の製造方法。
【請求項4】
前記リン系III−V族半導体層中を、窓構造を形成すべき物質が拡散する窓構造形成工程を備え、
前記リン系III−V族半導体層の層厚は0nmより厚く15nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体光装置の製造方法。
【請求項5】
前記リン系III−V族半導体層は第一導電型の層であることを特徴とする請求項2に記載の半導体光装置の製造方法。
【請求項6】
前記リン系III−V族半導体層はAlGaInP層、GaInP層、InGaAsP層のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の半導体光装置の製造方法。
【請求項7】
前記リン系III−V族半導体層を除去するリン系III−V族半導体層除去工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体光装置の製造方法。
【請求項8】
前記リン系III−V族半導体層を除去するリン系III−V族半導体層除去工程と、
前記リン系III−V族半導体層除去工程後に前記AlGaAsクラッド層上にエピタキシャル層を成長するエピタキシャル層成長工程とを備え、
前記活性層保護膜形成工程では前記リン系III−V族半導体層がエピタキシャル成長されることを特徴とする請求項2に記載の半導体光装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−151517(P2012−151517A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−112554(P2012−112554)
【出願日】平成24年5月16日(2012.5.16)
【分割の表示】特願2007−219687(P2007−219687)の分割
【原出願日】平成19年8月27日(2007.8.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】