説明

半導体発光デバイスおよびサブマウント、ならびにそれを形成するための方法

半導体発光デバイス(12)用のサブマウントは、発光デバイス(12)を受け取るように構成されたキャビティ(16)をその中に有する半導体基板(14)を含む。第1のボンドパッド(22A)は、キャビティ内で、キャビティ内で受け取られた発光デバイスの第1のノードに結合するように位置決めされる。第2のボンドパッド(22B)は、キャビティ内で、その中で位置決めされた発光デバイスの第2のノードに結合するように位置決めされる。中実波長変換部材(32)を含む発光デバイスと、それを形成するための方法もまた提供される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体発光デバイスと、そのための作製方法に関し、より詳細には、半導体発光デバイスのためのパッケージングおよびパッケージング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2003年12月9日に出願された「LED Package Including Recessed Submount」という名称の米国特許仮出願第60/528,054号明細書(整理番号P0393)の利益とそれに対する優先権を主張し、その開示は、参照によりその全体が述べられているかのように本明細書に組み込む。
【0003】
半導体発光デバイスは、様々な光源応用分野で使用されることで知られている。たとえば、発光ダイオード(またはLED)は、十分な電圧を印加したとき光を生成することが可能な、周知の固体電子デバイスである。発光ダイオードは、一般に、サファイア、シリコン、炭化ケイ素、ヒ化ガリウムなど、ある基板上で堆積されたエピタキシャル層内で形成されたp−n接合を含む。LEDによって生成される光の波長分布は、一般に、p−n接合が作製される材料と、デバイスの光生成領域を含む薄いエピタキシャル層の構造とによって決まる。
【0004】
一般に、LEDは、n型基板と、そのn型基板上で形成されたn型エピタキシャル領域と、そのn型エピタキシャル領域上で形成されたp型エピタキシャル領域とを含む。デバイスに対する電圧の印加を容易にするために、アノードオーミック接触は、デバイスのp型領域(典型的には、露出されたp型エピタキシャル層)上で形成することができ、カソードオーミック接触は、デバイスの(基板または露出されたn型エピタキシャル層など)n型領域上で形成することができる。したがって、オーミック接触は、LEDを電子回路に接続する接点ノードを提供することができる。
【0005】
図1に示されているように、従来のLED70は、標準的なパッケージ72内でパッケージングすることができ、パッケージ72は、導電性/反射性の取付け用キャップ73を含むことができ、取付け用キャップ73は、カソード/アノードリード75Aに接続することができる。LEDチップ70は、典型的には、銀エポキシを用いてキャップ内で取り付けられる。LEDチップ70のアノード/カソードは、アノード/カソードリード75Bにワイアボンドすることができる。次いで、パッケージ全体は、たとえば透明エポキシ78内でカプセル封じすることができる。白色放出LEDチップの場合、カプセルの材料78は、波長変換用燐光体(wavelength−converting phosphor)など、波長変換材料を含むことができる。典型的な白色LED応用例では、チップ70から放出された青色光の一部が、波長変換材料を刺激し、黄色光など、より長い波長の光を放出する。チップからの「変換されていない」青色光が、燐光体から放出された、より長い波長の光と組み合わされ、白色光を合成し、白色光をパッケージから放出させることができる。
【0006】
LEDのフリップチップ実装(flip−chip mounting)は、基板側を上にして、LEDをサブマウント上に取り付けることを必要とする。次いで、光は、透明基板を介して抽出し、放出させることができる。フリップチップ実装は、SiCをベースとするLEDを取り付けるための望ましい技法とすることができる。SiCは、概して、GaNより高い屈折率を有するため、発光領域内で生成された光は、GaN/SiC界面部で内部反射しない(すなわち、GaNをベースとする層内に反射して戻らない)可能性がある。SiCをベースとするLEDのフリップチップ実装は、当技術分野で周知のある種のチップ整形技法を使用したとき、光抽出を改善することができる。SiC LEDのフリップチップパッケージングには、冷却(heat extraction)/熱放散の改善など、そのチップのための特定の応用例に応じて望ましい可能性がある他の利益もあり得る。
【0007】
【特許文献1】米国特許第6201262号明細書
【特許文献2】米国特許第6187606号明細書
【特許文献3】米国特許第6120600号明細書
【特許文献4】米国特許第5912477号明細書
【特許文献5】米国特許第5739554号明細書
【特許文献6】米国特許第5631190号明細書
【特許文献7】米国特許第5604135号明細書
【特許文献8】米国特許第5523589号明細書
【特許文献9】米国特許第5416342号明細書
【特許文献10】米国特許第5393993号明細書
【特許文献11】米国特許第5338944号明細書
【特許文献12】米国特許第5210051号明細書
【特許文献13】米国特許第5027168号明細書
【特許文献14】米国特許第4966862号明細書
【特許文献15】米国特許第4918497号明細書
【特許文献16】米国特許出願公開第2003/0006418A1号明細書
【特許文献17】米国特許出願公開第2002/0123164A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の白色LEDパッケージで一般に遭遇されるいくつかの問題は、放出の均一性と、パッケージによって生成される視像(optical image)のサイズに関するものである。従来のパッケージは、典型的には金属取付け用キャップのサイズの関数である大きな視像サイズを有する傾向がある。さらに、波長変換材料は、LEDチップのサイズに比べて大きな面積全体にわたって分布する可能性があるため、また、コーティング内での波長変換材料の正確な分布は、制御することが困難である可能性があるため、光出力の均一性と再現性が損なわれるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の諸実施形態は、半導体発光デバイスをパッケージングする方法を提供する。発光デバイスは、サブマウントのキャビティ内で配置される。中実波長変換部材(solid wavelength conversion member)が、発光デバイスから放出された光を受け取り波長変換するように、サブマウント上で、発光デバイスを覆って位置決めされる。中実波長変換部材は、波長変換材料を中に有するガラス、シリコン、および/または硬化エポキシの剛性波長変換部材とすることができる。波長変換材料は、燐光体とすることができる。波長変換部材は、発光デバイスと反対側のその表面上で平坦および/または凹形とすることができる。波長変換部材をサブマウント上で位置決めする前に、その波長変換特性を決定するために波長変換部材を試験することができる。
【0010】
本発明の他の実施形態では、半導体発光デバイス用のサブマウントは、発光デバイスを受け取るように構成されたキャビティをその中に有する半導体基板を含む。キャビティ内の第1のボンドパッドは、キャビティ内で受け取られた発光デバイスの第1のノードに結合するように位置決めされる。キャビティ内の第2のボンドパッドは、その中で位置決めされた発光デバイスの第2のノードに結合するように位置決めされる。キャビティは、フロアと、そのフロアに対して少なくとも約90°の角度で曲げられた(angled)側壁とを含むことができる。第1および第2のボンドパッドは、キャビティ内のフロア上で位置決めすることができる。
【0011】
本発明の他の実施形態では、キャビティは、少なくともその中で受け取られる発光デバイスの高さの、フロアから半導体基板の上部表面までの高さを有する。受取り用凹部を、半導体基板の上部表面内で、キャビティに隣接して設けることができる。その凹部は、中実波長変換要素を受け取るように、またキャビティ内の発光デバイスから放出される光を受け取るためにキャビティを覆って波長変換要素を位置決めするように構成することができる。反射材料コーティングは、キャビティのフロアおよび/または側壁上で設けることができる。
【0012】
本発明の他の実施例では、半導体基板は、基板を介して、第1のボンドパッドから半導体基板の外部表面にかけて延びる第1の導電経路を含む。第2の導電経路は、基板を介して、第2のボンドパッドから基板の外部表面にかけて延びる。第1および第2の導電経路は共に、半導体基板の外部表面の下側に延びることができる。第1の外部取付け用パッドおよび第2の外部取付け用パッドは、半導体基板の外部表面上で位置決めすることができる。第1の導電経路は第1の外部取付け用パッドに延びることができ、第2の導電経路は第2の外部取付け用パッドに延びることができる。
【0013】
本発明の他の実施形態では、一体化された、対向するツェナーダイオード接合が、第1と第2の導電経路を結合し、キャビティ内で取り付けられた発光デバイスに対して静電気放電(ESD)保護を提供する。対向するツェナーダイオード接合は、第1の導電経路の少なくとも一部分および第2の導電経路の少なくとも一部分を形成する半導体材料の第1の導電型のドープ領域と、それらの間で位置決めされた半導体材料の反対の導電型のドープ領域とを含むことができる。第1の導電型はn型とすることができ、反対の導電型はp型とすることができる。n型ドープ領域は、第1および第2のボンドパッドまたは第1および第2の外部取付け用パッドのうち、それぞれのパッドと接触することができる。半導体基板は、p型基板とすることができ、n型ドープ領域は、p型基板内のn型ドーパントのウェルとすることができる。第1および第2の導電経路は、それぞれの第1型ドープ領域から延びるそれぞれの金属充填バイア部分をさらに含む。
【0014】
本発明の他の実施形態では、上述のようなサブマウントを含む発光デバイスパッケージは、キャビティ内で、発光デバイスと波長変換部材の間でカプセルの材料をさらに含む。カプセルの材料は、少なくとも約1.5の屈折率を有することができる。
【0015】
本発明の他の実施形態では、発光デバイスパッケージは、その中にキャビティを有する半導体基板を含む。キャビティは、フロアと、そのフロアに対して少なくとも約90°の角度で曲げられた側壁とを有することができる。キャビティ内の第1のボンドパッドは、キャビティ内で受け取られた発光デバイスの第1のノードに結合するように位置決めされ、キャビティ内の第2のボンドパッドは、その中で位置決めされた発光デバイスの第2のノードに結合するように位置決めされる。第1の導電経路は、基板を介して、第1のボンドパッドから半導体基板の外部表面にかけて延び、第2の導電経路は、基板を介して、第2のボンドパッドから基板の外部表面にかけて延びる。発光デバイスは、キャビティ内で受け取られ、第1および第2のボンドパッドに結合されたノードを有する。一体化された、反対のツェナーダイオード接合は、第1と第2の導電経路を結合し、発光デバイスに静電気放電(ESD)保護を提供する。中実波長変換部材は、発光デバイスから放出された光を受け取り波長変換するように、半導体基板の上部表面上で、発光デバイスを覆って位置決めされる。
【0016】
本発明の他の実施形態では、半導体発光デバイス用のサブマウントを形成する方法は、発光デバイスを受け取るように構成された、半導体基板内のキャビティを形成することを含む。キャビティは、フロアと、そのフロアに対して少なくとも約90°の角度で曲げられた側壁とを有する。第1の導電経路が、キャビティから基板の外部表面に延びて形成され、第2の導電経路が、キャビティから基板の外部表面に延びて形成される。第1のボンドパッドが、キャビティ内で、その中で形成された第1の導電経路の端部上で形成され、第2のボンドパッドが、キャビティ内で、その中で形成された第2の導電経路の端部上で形成される。
【0017】
本発明の他の実施形態では、発光デバイスの第1のノードが第1のボンドパッドに結合され、また発光デバイスの第2のノードが第2のボンドパッドに結合されて、発光デバイスをキャビティ内で位置決めすることによって、発光デバイスパッケージが、サブマウントを使用して形成される。中実波長変換部材は、発光デバイスから放出された光を受け取り波長変換するように、基板上で、発光デバイスを覆って位置決めされる。中実波長変換部材は、その波長変換特性を決定するために、基板上で位置決めする前に試験することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、以下、本発明について、本発明の諸実施形態が示されている添付の図面を参照して、より完全に述べる。しかし、この発明は、多数の異なる形態で実施することができ、本明細書で述べられている諸実施形態に限定されると解釈すべきでない。むしろ、これらの実施形態は、これらの開示が徹底した、かつ完全なものとなる、また本発明の範囲を当業者に完全に伝えるように提供されている。図面では、諸層および諸領域のサイズおよび相対サイズは、図が見やすいように誇張されている可能性がある。同様の部材は、全体にわたって同様の要素を参照する。
【0019】
層、領域、または基板など、ある要素が別の要素「上」にある、またはそれに「結合される」と称されたとき、直接その他の要素上にある、または結合することができ、また介在要素が存在することもできることは理解されよう。表面など、ある要素の一部が「内部」と称される場合、その要素の他の諸部よりデバイスの外側から遠いものであることは理解されよう。さらに、「下に」または「上にある」など、相対的な用語が本明細書で使用され、図に示されているように、基板または底部層に比べて、ある層または領域の、別の層または領域に対する関係を述べる可能性がある。これらの用語は、図に示されている向きに加えて、デバイスの異なる向きを包含することが意図されていることは理解されよう。「直接」という用語は、介在要素がないことを意味する。本明細書では、「および/または」という用語は、1つまたは複数のリストされた関連項目の任意の、またすべての組合せを含む。
【0020】
第1、第2などの用語が、様々な要素、構成要素、領域、層、および/またはセクションについて述べるために本明細書で使用される可能性があるが、これらの要素、構成要素、領域、層、および/またはセクションは、これらの用語によって限定されるべきでない。これらの用語は、ある要素、構成要素、領域、層、またはセクションを別の領域、層、またはセクションと区別するために使用されるにすぎない。したがって、下記で論じられる第1の要素、構成要素、領域、層、またはセクションは、本発明の教示から逸脱することなしに、第2の要素、構成要素、領域、層、またはセクションと名付けることができる。
【0021】
また、当業者には理解されるように、本発明は、半導体ウェハやダイシングされたチップに関連して述べられているが、そのようなチップは、任意のサイズにダイシングすることができる。したがって、本発明は、添付の図に示されている相対サイズおよび間隔に限定されない。さらに、図面のいくつかの特徴は、図面が見やすいように、また説明が容易なように誇張された寸法で示されている。
【0022】
本明細書では、「半導体発光デバイス」という用語は、発光ダイオード、レーザダイオード、ならびに/あるいは、シリコン、炭化ケイ素、窒化ガリウム、および/または他の半導体材料を含むことができる1つまたは複数の半導体層と、サファイア、シリコン、炭化ケイ素、および/または他のマイクロエレクトロニック基板を含むことができる基板と、金属、および/または他の導電層を含むことができる1つまたは複数のコンタクト層とを含む他の半導体デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、紫外線、青色、および/または緑色発光ダイオード(LED)を提供することができる。
【0023】
次に、本明細書における説明を容易に理解するために、概して炭化ケイ素をベースとする基板上の、窒化ガリウムをベースとする発光ダイオードを参照して、本発明の諸実施形態について述べる。しかし、本発明の他の実施形態が、様々な異なる組合せの基板およびエピタキシャル層に基づくことができることは、当業者には理解されよう。たとえば、組合せには、GaP基板上のAlGaInPダイオード、GaAs基板上のInGaAsダイオード、GaAs基板上のAlGaAsダイオード、SiCまたはサファイア(Al)基板上のSiCダイオード、ならびに/あるいは、窒化ガリウム、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、サファイア、酸化亜鉛、および/または他の基板上の窒化物をベースとするダイオードが含まれる可能性がある。
【0024】
したがって、たとえば、半導体発光デバイスは、ノースカロライナ州ダーラムのCree,Inc.によって製造および販売されているデバイスなど、窒化ガリウムをベースとするLED、または炭化ケイ素基板上で作製されたレーザとすることができる。本発明は、米国特許に述べられているLEDおよび/またはレーザと共に使用するのに好適なものとすることができ(特許文献1から15参照)、それらの開示は、参照により本明細書で完全に述べられているかのように本明細書に組み込む。他の好適なLEDおよび/またはレーザは、2003年1月9日に公表された「Group III Nitride Based Light Emitting Diode Structures With a Quantum Well and Superlattice, Group III Nitride Based Quantum Well Structures and Group III Nitride Based Superlattice Structures」という名称の米国特許出願公開(特許文献16参照)、ならびに「Light Emitting Diodes Including Modifications for Light Extraction and Manufacturing Methods Therefor」という名称の米国特許出願公開(特許文献17参照)に述べられている。さらに、その開示を参照により完全に述べられているかのように本明細書に組み込む2003年9月9日出願の「Phosphor-Coated Light Emitting Diodes Including Tapered Sidewalls and Fabrication Methods Therefor」という名称の米国特許出願第10/659241号明細書に述べられているものなど、燐光体でコーティングされたLEDもまた、本発明の諸実施形態において使用するのに好適なものとすることができる。LEDおよび/またはレーザは、発光が基板を介して行われるように動作するように構成することができる。そのような実施形態では、基板は、たとえば上記で引用されている特許文献17に述べられているように、デバイスの光出力を強化するようにパターン形成することができる。
【0025】
本発明のいくつかの実施形態では、発光ダイオード(LED)チップを取り付けるためのパッケージは、LEDチップを受け取るためのキャビティを含む半導体サブマウントを含む。キャビティは、フロアと、そのフロアに対して少なくとも90°の角度で曲げられた側壁とを含むことができる。パッケージはさらに、LEDのアノード接点およびカソード接点を接続するために、キャビティのフロア上で少なくともアノードボンドパッドとカソードボンドパッドとを含むことができる。キャビティの深さは、その中で取り付けられるLEDチップの高さよりわずかに大きなものとすることができる。導電バイア接続が基板を介して延び、アノードボンドパッドおよびカソードボンドパッドをそれぞれの外部取付け用パッドに電気的に接続し、外部取付け用パッドは、サブマウントの1つまたは複数の外部側壁上に取り付けることができる。具体的には、そのような導電バイア接続は、パッケージが、事実上絶縁性および/または半絶縁性である場合に使用することができる。いくつかの実施形態では、外部取付け用パッドは、サブマウントの下側に接して形成することができる。キャビティのフロア表面および側壁表面は、反射率を高めるために、銀など反射材料でコーティングすることができる。
【0026】
本発明のいくつかの実施形態では、光学的に透明なカプセルの材料が、キャビティ内の取付け済みLEDチップを取り囲み、保護することができる。カプセルの材料は、チップ/カプセルの材料の境界での反射を減少させ、光抽出を改善することができる約1.5以上の屈折率を有することができる。外部取付け用パッドは、めっき、または他の方法によって、サブマウントの外部表面上で形成することができる。
【0027】
いくつかの実施形態における剛性波長変換要素は、ガラス、シリコーン、エポキシ、または浸漬された(immersed)波長変換材料を有する任意の他の光学的に透明な材料とすることができ、LEDチップの上にあり、キャビティを覆い、その結果、キャビティから逃げる光が波長変換要素を通過し、その中の波長変換材料と相互作用し、波長変換された光を放出することができる。剛性波長変換要素は、平坦なもの、湾曲したものとすることができ、または、所定の光透過パターンを有する薄いレンズを形成するように形作ることができる。たとえば、波長変換要素は、特定のLEDチップ形状の光透過パターンに合致する光透過パターンを有することができる。
【0028】
本発明のいくつかの実施形態では、サブマウントは、第1および第2の高濃度ドープされたn型領域と高濃度ドープされたp型領域とを含み、前記第1および第2のn型領域のそれぞれでツェナー接合を形成する。アノードボンドパッドは、第1のn型領域と電気接触することができ、一方、カソード接点は、第2のn型領域と接触することができる。したがって、LEDチップに対するアノードリードとカソードリードは、取付け済みLEDチップに対して静電気放電(ESD)保護を提供することができる1対の対向するツェナーダイオード接合によって接続することができる。いくつかの実施形態では、サブマウント内の第1および第2の高濃度ドープされたn型領域が、p型基板内にn型ドーパントのウェルを注入または拡散することによって作製される。金属めっきバイア、または金属充填バイアが、外部接続のために、サブマウントの反対の表面にウェルを接続することができる。
【0029】
次に、本発明の諸実施形態について、図2〜7に示されている様々な実施形態を参照して、さらに述べる。より具体的には、発光デバイスパッケージとそのためのサブマウントのいくつかの実施形態が、図2〜5に示されている。
【0030】
背景として、従来の「滴型上部(glob top)」の白色固体エミッタ(すなわち、波長変換材料が、従来式で取り付けられたLEDチップの上部を覆うエポキシの塊として付着されるデバイス)では、パッケージされたデバイスによって生成される白色像のサイズは、コンバータを閉じ込めるパッケージリフレクタの光共振器によって画定される。本発明のいくつかの実施形態は、白色コンバータをチップに近づけて配置することを可能にし、おそらくはその像のサイズを縮小する。これは、光共振器内側の従来のワイアボンドおよびワイアボンドパッドの必要をなくすることができる、外側電極パッドに対するバイア電極コネクタによって可能にすることができる。さらに、白色コンバータは、チップレベルで形成することができ、これにより、様々なパッケージプラットフォームにおいて使用することができる柔軟な白色エミッタパッケージを得ることができる。
【0031】
既存のコーティングされた白色チップ解決策に比べて、本発明のいくつかの実施形態は、比較的高コストのLEDチップと組み合わされる前に、確実に正しいカラーポイントを実現するように予めスクリーニングすることができる、予め製造された白色コンバータを使用することができることから利益をもたらすことができる。また、予め製造された波長変換部材は、たとえば(特定の発光デバイスを予め試験することによって決定された周波数など)特定の発光デバイス出力、およびパッケージされた発光デバイスの所望の出力に合致させることができる。その結果、低コストと改善された歩留まりで、再現可能な、また制御された白色または他の発光を実現することができるチップパッケージを得ることができる。
【0032】
次に、図2の横断面図を参照して、次に本発明のいくつかの実施形態によるサブマウントを含む半導体発光デバイスパッケージについて述べる。図2に示されているように、発光ダイオード(LED)チップ12を取り付けるために、パッケージ10が設けられる。図2に示されている実施形態におけるパッケージ10は、LEDチップ12など発光デバイスを受け取るように構成されたキャビティ16を中に有する半導体サブマウント/基板14を含む。キャビティ16は、フロア18と、側壁20とを含むことができる。側壁20は、そのフロアに対して少なくとも約90°の角度で曲げることができる。また、キャビティ16は、たとえばLEDチップ12またはその中で取り付けられる他の発光デバイスの高さより少なくともわずかに大きな高さの、フロア18から半導体基板14の上部表面までの高さ(深さ)を有することができる。
【0033】
図2に示されている諸実施形態の場合、パッケージ10はまた、LED12またはその中の他の発光デバイスのアノード接点ノードおよびカソード接点ノードを接続するために、キャビティ16のフロア18上で位置決めされたアノードボンドパッド22Aとカソードボンドパッド22Bとを含む。本発明のいくつかの実施形態によるボンドパッド22A、22Bを使用することによって、ワイアボンドを必要とすることなしに、サブマウント混成物を製造することができ、これにより、チップおよび/またはパッケージサイズを削減することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、半導体サブマウント/基板14は、シリコンである。キャビティ16は、エッチングおよび/または他の好適な手段によってシリコンサブマウント内で形成することができる。キャビティ16など凹部を作り出すためのシリコンウェハのリソグラフィ、ドーパントの拡散および注入、ツェナーダイオード接合の形成、およびその中の導電バイアの形成を含むシリコン処理方法は、半導体技術において周知であり、本発明に特定の態様に関するものを除いて、本明細書ではそれ以上述べない。本明細書における諸実施形態の説明は、概してシリコンを参照して提示されることになるが、他の半導体材料をサブマウント/基板14用に使用することができる。
【0035】
バイア接続24A、24Bおよびドープ領域34A、34Bを含む導電経路は、本発明のいくつかの実施形態では、サブマウント/基板14を介して、またはその中に延び、アノード24Aボンドパッドおよびカソード24Bボンドパッドをそれぞれの外部取付け用パッド26A、26Bに電気的に接続する。外部取付け用パッド26A、26Bは、サブマウント/基板14の外部表面28を画定する1つまたは複数の壁上に取り付けることができる。電気バイアは、注入、拡散によって、かつ/または金属バイアとしてめっきもしくは同様の方法によって形成することができる。金属バイアは、回路板またはヒートシンク組立体に対する熱放散のために抵抗を低下させるという追加の利点を有する。本発明のいくつかの実施形態では、外部取付け用パッド26A、26Bは、サブマウント/基板14の外部表面28の下側に接して形成される。外部取付け用パッド26A、26Bは、たとえばめっきまたは他の方法によって、サブマウントの外部表面上で形成することができる。
【0036】
キャビティ16のフロア18表面および側壁20表面は、キャビティ16の反射率を高めるために、銀など反射材料でコーティングすることができる。光学的に透明なカプセルの材料30によって、キャビティ16内のLEDチップ12など、取付け済み発光デバイスを取り囲む、かつ/または保護することができる。本発明のいくつかの実施形態では、チップ/カプセルの材料の境界での反射を減少させ、光抽出を改善するために、カプセルの材料30は、約1.5以上の屈折率を有することができる。
【0037】
波長変換要素32は、サブマウント/基板14の上部表面上で、発光デバイス/LEDチップ12を覆って位置決めされる。波長変換要素32は、キャビティ16に隣接する、半導体サブマウント/基板14の上部表面内の凹部32’内で位置決めすることができる。波長変換要素32は、ガラス、シリコーン、硬化エポキシ、および/または、燐光体など浸漬された波長変換材料を有する他の光学的に透明な材料のうち1つまたは複数とすることができる。波長変換要素32は、キャビティ16を覆い、その結果、キャビティ16から逃げる光が波長変換要素32を通過し、その中の波長変換材料と相互作用し、たとえば合成された白色光など波長変換された光を放出することができる。
【0038】
本発明のいくつかの実施形態では、波長変換要素32は、中実部材である。具体的には、そのような諸実施形態における波長変換要素32、32’、32”は、剛性の、半剛性の、または可撓性の中実部材とすることができる。図3Aおよび図3Bに示されているように、波長変換要素32、32’、32”は、平坦な断面32を有することができ、または、湾曲した形状32’は、所定の光透過パターンを有する薄いレンズ32”を形成するように形作ることができる。たとえば、波長変換要素は、特定のLEDチップ形状の光透過パターンに合致する、または所定の近視野または遠視野光パターンを形成するように形作られる光透過パターンを有することができる。波長変換要素は、平坦なもの32(図3A)、湾曲したもの32’(図3A)、ならびに/あるいは、発光デバイス12の反対側のその上面および/または下面上の凸形32”(図3B)および/または凹形とすることができる。また、波長変換要素は、堆積する、または他の方法でカプセルの材料内に埋め込むことができる燐光体被膜を含むことができる。
【0039】
本発明のいくつかの実施形態における波長変換要素32は、たとえば、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ならびに/または均一な成型および切断など、低コスト、大面積製造技法を使用して、サブマウントと別々に、予め作製することができる。さらに、波長変換要素32は、サブマウント/基板14上で位置決めする前に、発光の均一性を改善するために、個々に、またはバルクシートで成形および試験することができる。波長変換要素32を予め製造する、かつ/または試験することは、特に複数の燐光体を含む波長変換要素を製造することに対して、歩留まりなどにおいて利点をもたらす可能性がある。
【0040】
再び図2に戻れば、本発明のいくつかの実施形態では、サブマウント/基板14は、第1および第2の高濃度ドープされたn型領域34A、34Bを含むことができる。高濃度ドープされたp型領域36は、第1および第2のn型領域34A、34Bと共に、概略的に示されたツェナー接合35A、35Bを形成することができる。その作製方法に応じて、それらの接合は、水平に、または垂直に形成することができる。アノードボンドパッド22Aは、第1のn型領域34Aと電気接触することができ、一方、カソードボンドパッド22Bは、第2のn型領域34Bと電気接触することができる。したがって、キャビティ16内の発光デバイス12のアノードリードノードとカソードリードノードは、一緒に取付け済み発光デバイス/LEDチップ12に対して静電気放電(ESD)保護を提供することができる(図2に概略的に示されている)1対の対向するツェナーダイオード接合によって接続することができる。図2にさらに示されているように、パッケージ10は、たとえば従来の方法によって基板31上に取り付けることができる。基板31は、たとえば、プリント回路板、または熱放散を改善することができる金属コアプリント回路板とすることができる。
【0041】
次に、図4を参照して、本発明の他の実施形態について述べる。図4に示されているように、パッケージ100のサブマウント/基板14内の第1および第2の高濃度ドープされたn型領域34A、34Bは、たとえば、p型基板内にn型ドーパントのウェルを注入または拡散することによって作製することができる。金属めっきバイア38A、38Bがウェルをサブマウント/基板14の反対の表面に接続し、外部接続のために、サブマウント/基板14の外部表面に対する第1および第2の導電経路を完成することができる。これにより、LEDと熱放散要素(ヒートシンク、金属コアPCBなど)との間で熱抵抗を低減することもできる。
【0042】
ボンドパッド22A、22Bと取付け用パッド26A、26Bは、概して、それぞれn型領域34A、34Bと直接電気接触するべきであり、p型領域36と(または互いに)接触するべきでなく、そうでない場合には、LEDチップ12または埋め込まれたツェナーダイオード接合35A、35Bのアノード接続用ノードとカソード接続用ノードの短絡が発生するおそれがある。したがって、たとえば、絶縁領域をパッド26A、26Bと半導体基板のp型領域との間で位置決めすることができ、あるいは、パッド26A、26Bは、p型領域に重なり合わないようにサイズを制限することができる。静電気放電(ESD)機能が必要とされない場合など、本発明のいくつかの実施形態では、サブマウントは、半絶縁半導体、セラミック、または類似の材料など、絶縁材料から作製することができる。
【0043】
次に、図5を参照して、本発明の他の実施形態について述べる。図5に示されている本発明の諸実施形態で例示されているように、パッケージ200は、光漏斗(light funnel)220が取り付けられる平面基板214を含むことができる。光漏斗220は、その中で位置決めされるカプセルの材料16の屈折率より小さい屈折率を有する反射中実材料または透明な材料とすることができ、その結果、光漏斗220上で入射する光を、光漏斗220によって画定されたキャビティ16を覆って位置決めされた波長変換要素32に向かって内部反射させることができる。
【0044】
本発明の諸実施形態は、たとえば、純色および/または白色LEDパッケージを提供するのに好適なものとすることができる。具体的には、本発明のいくつかの実施形態は、フットプリントが小さい白色発光パッケージを使用するチップ・オン・ボード組立体用に、また、(たとえば、導波路内に結合するために、または小ピクセルディスプレイ用に)小さいエミッタサイズが望ましい他の白色光応用分野に使用することができる。上述のように、本発明のいくつかの実施形態は、デバイスから放出された光を受け取り波長変換するために、中実波長変換部材をサブマウント上で発光デバイスを覆って位置決めして、サブマウントのキャビティ内で半導体発光デバイスをパッケージングすることを可能にすることができる。
【0045】
本発明について、p型ドープ基板内のn型ドープ領域によって形成されたツェナーダイオード接合を含む諸実施形態を参照して上述したが、本発明の他の実施形態では、p型ドープ領域をn型ドープ基板内で設けることができることは理解されよう。本発明の他の実施形態は、ツェナーダイオード接合を基板内に含むことを必要とせず、外部回路に対する電気接続を、基板14を介して形成された導電バイアによってなど、他の手段によって設けることができる。
【0046】
次に、半導体基板を使用して半導体発光デバイス用のサブマウントを形成するための方法の特定の実施形態について、図6の流れ図を参照して、さらに述べる。図6に示されているように、動作は、発光デバイスを受け取るように構成された半導体基板内でキャビティを形成することによって、ブロック600で始まる。キャビティは、フロアと側壁を有することができ、側壁は、フロアに対して少なくとも約90°の角度で曲げることができる。第1および第2の導電経路を、キャビティから基板の外部表面に延びるように基板内に形成する(ブロック610)。第1のボンドパッドは、キャビティ内で、第1の導電経路の端部上で形成され、第2のボンドパッドは、キャビティ内で、第2の導電経路の端部上で形成される(ブロック620)。
【0047】
次に図6を参照してさらに述べるように、追加の動作を、本発明の特定の実施形態に従って実施することができる。外部ボンドパッドを、基板の外部表面上で、それぞれの導電経路の端部で形成することができる(ブロック630)。さらに、剛性波長変換部材を受け取るように構成された半導体基板の上部表面上で凹部を形成することができる(ブロック640)。本発明のいくつかの実施形態では、キャビティのフロアおよび/または側壁を含めて、キャビティの内部表面が、反射材料でコーティングされる(ブロック650)。
【0048】
次に、本発明のいくつかの実施形態による発光デバイスパッケージを形成する方法について、図7の流れ図を参照して述べる。図7に示されているように、動作は、サブマウントを設けることによってブロック700で始まる。たとえば、サブマウントは、たとえば、上記の図6を参照して述べたように形成された半導体基板とすることができる。発光デバイスは、サブマウント/基板のキャビティ内で位置決めされる(ブロック710)。発光デバイスの第1のノードは、キャビティ内で形成された第1のボンドパッドと接触して位置決めすることができ、発光デバイスの第2のノードは、基板のキャビティ内で形成された第2のボンドパッドと接触して配置することができる。
【0049】
本発明による方法の特定の実施形態では、中実波長変換部材が、その波長変換特性を決定するために予め試験される(ブロック720)。そのような試験は、波長変換部材を発光デバイスパッケージに接続する前にその波長特性を試験することによって、形成済み発光デバイスパッケージのより高い歩留まりを実現することができる。試験の後で、中実波長変換部材は、発光デバイスから放出された光を受け取り波長変換するように、サブマウント上で、発光デバイスを覆って位置決めされる(ブロック730)。図3Aおよび図3Bに示されているように、波長変換部材は、キャビティ内で取り付けられた発光デバイスと反対側の、波長変換部材の上部表面上で平坦および/または凹形を有することができる。
【0050】
図6および図7の流れ図、ならびに図2から図5の概略図は、本発明のいくつかの実施形態によるサブマウントおよび/または発光デバイスパッケージを形成するための方法の可能な実施態様の機能および動作を例示する。いくつかの代替の実施態様では、図について述べる上で指摘した諸動作は、図で指摘されている順序を外れて行われる可能性があることに留意されたい。たとえば、連続して示されている2つのブロック/動作は、実際、必要とされる機能に応じて、実質的に同時に実行することができ、あるいは、逆の順序で実行することができる。
【0051】
上記で指摘したように、半導体基板チップキャリア/サブマウントの凹形キャビティ内でLEDチップを取り付けることにより、LEDチップそれ自体よりあまり大きくない、視像サイズが小さい白色放出チップが得られる。凹形キャビティは、光共振器および集光器として働くことができる。また、取付済みLEDチップは、予め製造された、またはその場で(in−situ)形成された白色コンバータ要素を、LEDチップを覆って近接して配置するための手段を提供することができる。この配置により、LEDチップの像サイズと実質的に同じである白色エミッタの像サイズが実現される可能性がある。所望の機能に応じて、サブマウントは、従来の電子パッケージ内に一体化することができる。また、サブマウントは、独立したチップスケールパッケージを提供するために、それ自体カプセル封じすることができ、それにより、その機械的安定性が改善される可能性がある。
【0052】
前述は、本発明を例示するものであり、本発明を限定するものと解釈すべきでない。本発明の幾つかの例示的な実施形態について述べたが、本発明の新規な教示および利点から実質的に逸脱することなしに、例示的な諸実施形態において多数の修正が可能であることを、当業者なら容易に理解するであろう。したがって、そのような修正すべてを、特許請求の範囲で規定されている本発明の範囲内に含むものとする。したがって、前述は本発明を例示するものであり、開示されている特定の実施形態に限定されるものと解釈すべきでないこと、また、開示されている諸実施形態ならびに他の実施形態に対する修正は添付の特許請求の範囲内に含むものとすることを理解されたい。本発明は、特許請求の範囲の均等物をその中に含めて、添付の特許請求の範囲によって規定される。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】従来の発光デバイスパッケージの概略側断面図である。
【図2】本発明のいくつかの実施形態による発光デバイスパッケージの概略側断面図である。
【図3A】本発明のいくつかの実施形態による波長変換要素を示す概略側断面図である。
【図3B】本発明のいくつかの実施形態による波長変換要素を示す概略側断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態による発光デバイスパッケージの概略側断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態による発光デバイスパッケージの概略側断面図である。
【図6】本発明のいくつかの実施形態による半導体発光デバイス用サブマウントを形成するための動作を示す流れ図である。
【図7】本発明のいくつかの実施形態による半導体発光デバイスを形成するための動作を示す流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体発光デバイスをパッケージングする方法であって、
前記発光デバイスをサブマウントのキャビティ内で配置すること、および、
前記発光デバイスから放出された光を受け取り波長変換するように、中実波長変換部材を、前記サブマウント上で、前記発光デバイスを覆って位置決めすることを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記中実波長変換部材は、波長変換材料を中に有するガラス、シリコン、および/または硬化エポキシの剛性波長変換部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記波長変換材料は、燐光体を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記発光デバイスは、発光ダイオード(LED)を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記波長変換部材は、前記発光デバイスと反対側のその表面上で平坦および/または凸形であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記サブマウントは、半導体基板を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
剛性波長変換部材を前記サブマウント上で位置決めする前に、その波長変換特性を決定するために前記剛性波長変換部材を試験することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項8】
半導体発光デバイス用のサブマウントであって、
前記発光デバイスを受け取るように構成されたキャビティをその中に有する半導体基板と、
前記キャビティ内で受け取られた発光デバイスの第1のノードに結合するように位置決めされた、前記キャビティ内の第1のボンドパッドと、
その中で位置決めされた発光デバイスの第2のノードに結合するように位置決めされた、前記キャビティ内の第2のボンドパッドとを備えることを特徴とするサブマウント。
【請求項9】
前記キャビティは、フロアと、前記フロアに対して少なくとも約90°の角度で曲げられた側壁とを含むことを特徴とする請求項8に記載のサブマウント。
【請求項10】
前記第1および第2のボンドパッドが前記キャビティの前記フロア上で位置決めされることを特徴とする請求項9に記載のサブマウント。
【請求項11】
前記キャビティは、少なくともその中で受け取られる前記発光デバイスの高さの、前記フロアから前記半導体基板の上部表面までの高さを有することを特徴とする請求項9に記載のサブマウント。
【請求項12】
中実波長変換要素を受け取るように、また前記キャビティ内の発光デバイスから放出される光を受け取るために前記キャビティを覆って前記波長変換要素を位置決めするように構成された、半導体基板の上部表面内で、前記キャビティに隣接する受取り用凹部をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のサブマウント。
【請求項13】
前記キャビティの前記フロアおよび/または側壁上の反射材料コーティングをさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のサブマウント。
【請求項14】
前記半導体基板は、
前記基板を介して、前記第1のボンドパッドから前記半導体基板の外部表面にかけて延びる第1の導電経路と、
前記基板を介して、前記第2のボンドパッドから前記基板の前記外部表面にかけて延びる第2の導電経路とを含むことを特徴とする請求項9に記載のサブマウント。
【請求項15】
前記第1および第2の導電経路は共に、前記半導体基板の前記外部表面の下側に延びることを特徴とする請求項14に記載のサブマウント。
【請求項16】
前記半導体基板の前記外部表面上の第1の外部取付け用パッドおよび第2の外部取付け用パッドをさらに備え、前記第1の導電経路は前記第1の外部取付け用パッドに延び、前記第2の導電経路は前記第2の外部取付け用パッドに延びることを特徴とする請求項14に記載のサブマウント。
【請求項17】
前記第1と第2の導電経路を結合し、前記キャビティ内で取り付けられた発光デバイスに対して静電気放電(ESD)保護を提供する、一体化された、対向するツェナーダイオード接合をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のサブマウント。
【請求項18】
前記対向するツェナーダイオード接合は、前記第1の導電経路の少なくとも一部分および前記第2の導電経路の少なくとも一部分を形成する半導体材料の第1の導電型のドープ領域と、それらの間で位置決めされた半導体材料の反対の導電型のドープ領域とを含むことを特徴とする請求項17に記載のサブマウント。
【請求項19】
前記第1の導電型はn型を含み、前記反対の導電型はp型を含むことを特徴とする請求項18に記載のサブマウント。
【請求項20】
前記n型ドープ領域は、前記第1および第2のボンドパッドまたは前記第1および第2の外部取付け用パッドのうち、それぞれのパッドと接触することを特徴とする請求項19に記載のサブマウント。
【請求項21】
前記半導体基板はp型基板を含み、前記n型ドープ領域は、前記p型基板内のn型ドーパントのウェルを含むことを特徴とする請求項20に記載のサブマウント。
【請求項22】
前記第1および第2の導電経路は、半導体材料のそれぞれの第1の導電型のドープ領域から延びるそれぞれの金属充填バイア部分をさらに備えることを特徴とする請求項18に記載のサブマウント。
【請求項23】
請求項9に記載のサブマウントを含み、
前記キャビティ内の前記発光デバイスと、
前記発光デバイスから放出された光を受け取り波長変換するように、前記半導体基板の上部表面上で、前記発光デバイスを覆って位置決めされた中実波長変換部材とをさらに備えることを特徴とする発光デバイスパッケージ。
【請求項24】
前記キャビティ内で、前記発光デバイスと前記波長変換部材の間でカプセルの材料をさらに含むことを特徴とする請求項23に記載のパッケージ。
【請求項25】
前記カプセルの材料は、少なくとも約1.5の屈折率を有することを特徴とする請求項24に記載のパッケージ。
【請求項26】
前記中実波長変換部材は、波長変換材料を中に有するガラス、シリコン、および/または硬化エポキシの剛性波長変換部材を含むことを特徴とする請求項23に記載のパッケージ。
【請求項27】
前記波長変換材料は、燐光体を含むことを特徴とする請求項26に記載のパッケージ。
【請求項28】
前記発光デバイスは、発光ダイオード(LED)を含むことを特徴とする請求項23に記載のパッケージ。
【請求項29】
請求項14に記載のサブマウントを含み、
前記キャビティ内の前記発光デバイスと、
前記発光デバイスから放出された光を受け取り波長変換するように、前記半導体基板の上部表面上で、前記発光デバイスを覆って位置決めされた中実波長変換部材とをさらに備えることを特徴とする発光デバイスパッケージ。
【請求項30】
前記第1と第2の導電経路を結合し、前記キャビティ内で取り付けられた発光デバイスに対して静電気放電(ESD)保護を提供する、一体化された、対向するツェナーダイオード接合をさらに備えることを特徴とする請求項29に記載のパッケージ。
【請求項31】
前記対向するツェナーダイオード接合は、前記第1の導電経路の少なくとも一部分および前記第2の導電経路の少なくとも一部分を形成する半導体材料の第1の導電型のドープ領域と、それらの間で位置決めされた半導体材料の反対の導電型のドープ領域とを含むことを特徴とする請求項30に記載のパッケージ。
【請求項32】
前記第1の導電型はn型を含み、前記反対の導電型はp型を含むことを特徴とする請求項31に記載のパッケージ。
【請求項33】
その中にキャビティを有する半導体基板であって、前記キャビティが、フロアと、前記フロアに対して少なくとも約90°の角度で曲げられた側壁とを有する、半導体基板と、
前記キャビティ内で受け取られた発光デバイスの第1のノードに結合するように位置決めされた、前記キャビティ内の第1のボンドパッドと、
その中で位置決めされた発光デバイスの第2のノードに結合するように位置決めされた、前記キャビティ内の第2のボンドパッドと、
前記基板を介して、前記第1のボンドパッドから前記半導体基板の外部表面にかけて延びる第1の導電経路と、
前記基板を介して、前記第2のボンドパッドから前記基板の前記外部表面にかけて延びる第2の導電経路と、
前記キャビティ内で受け取られ、前記第1および第2のボンドパッドに結合されたノードを有する発光デバイスと、
前記第1と第2の導電経路を結合し、前記発光デバイスに静電気放電(ESD)保護を提供する、対向するツェナーダイオード接合と、
前記発光デバイスから放出された光を受け取り波長変換するように、前記半導体基板の上部表面上で、前記発光デバイスを覆って位置決めされた中実波長変換部材とを備えることを特徴とする発光デバイスパッケージ。
【請求項34】
半導体発光デバイス用のサブマウントを形成する方法であって、
発光デバイスを受け取るように構成された、半導体基板内のキャビティを形成し、前記キャビティが、フロアと、前記フロアに対して少なくとも約90°の角度で曲げられた側壁とを有すること、
前記キャビティから前記基板の外部表面に延びる第1の導電経路を形成すること、
前記キャビティから前記基板の外部表面に延びる第2の導電経路を形成すること、
前記キャビティ内で、その中で形成された前記第1の導電経路の端部上で第1のボンドパッドを形成すること、
前記キャビティ内で、その中で形成された前記第2の導電経路の端部上で第2のボンドパッドを形成することを含むことを特徴とする方法。
【請求項35】
前記第1と第2の導電経路を結合し、前記キャビティ内で位置決めされた発光デバイスに対して静電気放電(ESD)保護を提供する、一体化された、対向するツェナーダイオード接合を形成することをさらに含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記半導体基板は、半導体材料の第1の導電型のドープ領域を含み、一体化された、対向するツェナーダイオード接合を形成することは、前記第1の導電経路の一部分として、前記第1の導電型のドープ領域内で、半導体材料の反対の導電型のドープ領域を形成すること、および前記第2の導電経路の一部分として、前記第1の導電型のドープ領域内で、半導体材料の第2の反対の導電型のドープ領域を形成することを含むことを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
発光デバイスパッケージを形成する方法であって、請求項36に記載の方法を含み、
前記発光デバイスの第1のノードが前記第1のボンドパッドに結合され、前記発光デバイスの第2のノードが前記第2のボンドパッドに結合されて、前記発光デバイスを前記キャビティ内で位置決めすること、および、
前記発光デバイスから放出された光を受け取り波長変換するように、前記基板上で、前記発光デバイスを覆って中実波長変換部材を位置決めすることをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項38】
中実波長変換部材を前記サブマウント上で位置決めする前に、その波長変換特性を決定するために前記中実波長変換部材を試験することを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記波長変換部材は、前記発光デバイスと反対側のその表面上で平坦および/または凹形であることを特徴とする請求項38に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−535130(P2007−535130A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543856(P2006−543856)
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【国際出願番号】PCT/US2004/039619
【国際公開番号】WO2005/062393
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】