説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】MISトランジスタの特性ばらつきを増大させることなく、面積が縮小可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板1における第1の素子分離領域2aに囲まれた第1の活性領域1aと、第1の活性領域上に順次形成された第1のゲート絶縁膜6a、第1のゲート電極9aとを有する第1のMISトランジスタと34と、半導体基板1における第2の素子分離領域2bに囲まれた第2の活性領域1bと、第2の活性領域上に順次形成された第2のゲート絶縁膜6b、第2のゲート電極9bとを有する第2のMISトランジスタ32とを備える。第1のゲート電極9aは、第1の活性領域1aの上面上だけでなく側面上に第1のゲート絶縁膜6aを介して形成されており、第2のゲート電極9bは、第2の活性領域1bの上面上に形成されており、側面上には形成されない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示された技術は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に係り、特にCMIS型SRAMメモリセルの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体集積回路に搭載するシステムの大規模化に伴い、集積回路に搭載するメモリには大規模化及び面積縮小が求められている。搭載メモリの中で一般的なものとして、static random access memory(SRAM)が挙げられる。一般的なSRAMメモリセルの構成について、以下に、図を参照しながら簡単に説明する。
【0003】
図1(a)は、一般的なSRAMにおけるメモリセルを示す平面図であり、(b)は、図1(a)におけるIb-Ib線(すなわちゲート幅方向)での当該メモリセルの断面図を示す。
【0004】
図1(a)、(b)に示すSRAMのメモリセルは、nチャネル型MISトランジスタである2つのアクセストランジスタ110及び2つのドライバトランジスタ112と、pチャネル型MISトランジスタである2つのロードトランジスタ114とで構成されている。
【0005】
ロードトランジスタ114は、半導体基板101のn型ウェル領域103aにおける素子分離領域102に囲まれた活性領域101aと、活性領域101a上に形成されたゲート絶縁膜104aと、ゲート絶縁膜104a上に形成されたゲート電極105aと、活性領域101aにおけるゲート電極105aの両側方下に形成されたp型ソースドレイン領域106aとを有している。
【0006】
ドライバトランジスタ112は、半導体基板101のp型ウェル領域103bにおける素子分離領域102に囲まれた活性領域101bと、活性領域101b上に形成されたゲート絶縁膜104bと、ゲート絶縁膜104b上に形成されたゲート電極105bと、活性領域101bにおけるゲート電極105bの両側方下に形成されたn型ソースドレイン領域106bとを有している。
【0007】
アクセストランジスタ110は、半導体基板101のp型ウェル領域103bにおける素子分離領域102に囲まれた活性領域101bと、活性領域101b上に形成されたゲート絶縁膜104cと、ゲート絶縁膜104c上に形成されたゲート電極105cと、活性領域101bにおけるゲート電極105cの両側方下に形成されたn型ソースドレイン領域106bとを有している。アクセストランジスタ110は、ゲート幅が小さい点以外はドライバトランジスタ112と同一の構造を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−87423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
SRAM等を含む集積回路は、性能の向上や製造コストの低減を図るためにさらなる微細化が進められている。SRAMのメモリセルの面積を縮小するためには、よりチャネル幅の小さいMISトランジスタを用いるのが効率的であるが、トランジスタのサイズを縮小すると、閾値電圧のばらつきが大きくなる。
【0010】
図2は、メモリセルを構成するトランジスタの閾値電圧ばらつきと、トランジスタサイズとの関係を示す図である。同図において、閾値電圧ばらつきは、トランジスタのチャネル長とチャネル幅の積(チャネル面積)の平方根に反比例して、増大することが示されている。
【0011】
SRAMセル内のMISトランジスタの中で、通常ロードトランジスタのゲート幅が最も小さいので、ロードトランジスタのチャネル面積は最も小さく設定される。そのため、図2に示すように、ロードトランジスタの閾値電圧ばらつきはアクセストランジスタやドライブトランジスタよりも大きくなっている。特に、セルの微細化が進んでチャネル面積が縮小すると、閾値電圧ばらつきが増大し、SRAMの動作不良を招くことになる。
【0012】
上記問題に鑑み、本発明は、MISトランジスタの特性ばらつきを増大させることなく、セルの面積が縮小可能な半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記の目的を達成するため、本発明の一例に係る半導体装置は、半導体基板における第1の素子分離領域に囲まれた第1の活性領域と、前記第1の活性領域上に形成された第1のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極とを有する第1のMISトランジスタと、前記半導体基板における第2の素子分離領域に囲まれた第2の活性領域と、前記第2の活性領域上に形成された第2のゲート絶縁膜と、前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極とを有する第2のMISトランジスタとを備え、前記第1のゲート電極は、前記第1の活性領域の上面上だけでなく側面上に前記第1のゲート絶縁膜を介して形成されており、前記第2のゲート電極は、前記第2の活性領域の上面上に形成されており、側面上には形成されていない。
【0014】
この構成によれば、第1のゲート電極が第1の活性領域の上面上及び側面上に形成されているので、第1のMISトランジスタのチャネル幅を十分に確保して閾値電圧ばらつき等の特性ばらつきを大きくすることなく、第1のMISトランジスタの平面面積を縮小することができる。特に、第2のMISトランジスタの第2の活性領域の側面上には第2のゲート電極を設けない構成にすることで、第2の活性領域の側面上にも第2のゲート電極を設ける場合と比べて基板表面の凹凸が少なくなり、製造時において半導体基板への不純物の導入等を容易にすることができる。
【0015】
第1のMISトランジスタはSRAMのメモリセルに含まれるロードトランジスタであり、第2のMISトランジスタは、SRAMのメモリセルに含まれるドライバトランジスタであってもよい。
【0016】
本発明の一例に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板に、第1の活性領域及び第2の活性領域と、前記第1の活性領域及び前記第2の活性領域をそれぞれ取り囲み、前記第1の活性領域に隣接する第1の素子分離領域と前記第2の活性領域に隣接する第2の素子分離領域とを含む素子分離領域とを形成する工程(a)と、前記素子分離領域における前記第1の素子分離領域をエッチングして、前記第1の活性領域の側面を露出させる工程(b)と、前記工程(b)の後に、前記第1の活性領域上に第1のゲート絶縁膜を形成すると共に、前記第2の活性領域上に第2のゲート絶縁膜を形成する工程(c)と、前記第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極を形成すると共に、前記第2のゲート絶縁膜上に第2のゲート電極を形成する工程(d)とを備えている。さらに、前記工程(b)では、前記素子分離領域における前記第2の素子分離領域のエッチングを行わず、前記工程(c)では、前記第1の活性領域の上面だけでなく、前記第1の活性領域の露出している側面上にも前記第1のゲート絶縁膜を形成し、前記工程(d)では、前記第1の活性領域の上面上及び側面上に前記第1のゲート絶縁膜を介して前記第1のゲート電極が形成される。
【0017】
この方法によれば、工程(b)で第1の活性領域の側面を露出させ、工程(c)、(d)でそれぞれ第1の活性領域の上面上及び側面上に第1のゲート絶縁膜及び第1のゲート電極を形成することで、十分なチャネル幅を確保して閾値のばらつきを増加させずにMISトランジスタの平面面積を低減することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一例に係る半導体装置によれば、第1のMISトランジスタの第1の活性領域の上面上及び側面上に第1のゲート電極を設けつつ、第2のMISトランジスタの第2の活性領域の側面上には第2のゲート電極を設けないので、閾値電圧ばらつきの増加を抑えつつ、平面面積を縮小しうる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1(a)は、一般的なSRAMにおけるメモリセルを示す平面図であり、(b)は、図1(a)におけるIb-Ib線での当該メモリセルの断面図を示す。
【図2】図2は、メモリセルを構成するトランジスタの閾値電圧ばらつきと、トランジスタサイズとの関係を示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態の一例に係るSRAMにおけるメモリセルを示す回路図である。
【図4】図4(a)は、本発明の実施形態の一例に係るSRAMのメモリセルを示す平面図であり、(b)は、(a)に示すIVb-IVb線における当該SRAMの断面図である。
【図5】図5(a)は、図4(a)に示すVa-Va線におけるSRAMの断面図であり、(b)は、図4に示すVb-Vb線における当該SRAMの断面図である。
【図6】図6は、本発明の実施形態に係るSRAMの製造方法を示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の実施形態に係るSRAMの製造方法を示す断面図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態に係るSRAMの製造方法を示す断面図である。
【図9】図9は、本発明の実施形態に係るSRAMの製造方法を示す断面図である。
【図10】図10は、本発明の実施形態に係るSRAMの製造方法を示す断面図である。
【図11】図11は、本発明の実施形態に係るSRAMの製造方法を示す断面図である。
【図12】図12は、本発明の実施形態に係るSRAMの製造方法を示す断面図である。
【図13】図13は、図1(a)に示す従来のSRAMの平面面積と、図4(a)に示す実施形態に係るSRAMの平面面積との比較を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態に係る半導体装置の一例として、SRAMの説明を行う。
【0021】
図3は、本実施形態のSRAMにおけるメモリセルを示す回路図である。同図に示すように、基板上に複数配置されたメモリセルの各々は、pチャネル型の2つのロードトランジスタ34、及びnチャネル型の2つのドライバトランジスタ32とで構成されたフリップフロップと、当該フリップフロップの一方の出力部とビット線BL1との間、及びフリップフロップの他方の出力部とビット線BL2との間にそれぞれ設けられ、ワード線WLに接続されたゲート電極を有するnチャネル型の2つのアクセストランジスタ30とを有している。
【0022】
図4(a)は、本実施形態のSRAMのメモリセルを示す平面図であり、(b)は、(a)に示すIVb-IVb線(すなわちゲート幅方向)における当該SRAMの断面図である。また、図5(a)は、図4(a)に示すVa-Va線(すなわちゲート長方向)における本実施形態に係るSRAMの断面図であり、(b)は、図4に示すVb-Vb線における当該SRAMの断面図である。これらの図に示すように、本実施形態のSRAMは、ロードトランジスタ34の構造が図1(a)、(b)に示す一般的なSRAMと異なっている。
【0023】
すなわち、図4(a)、(b)及び図5(a)に示すように、ロードトランジスタ34は、半導体基板1のn型ウェル領域3aにおける素子分離領域2に囲まれた活性領域1aと、活性領域1a上に形成されたゲート絶縁膜6aと、ゲート絶縁膜6a上に形成されたゲート電極9aと、活性領域1aにおけるゲート電極9aの両側方下に形成されたp型エクステンション領域10aと、ゲート電極9aの側面上に形成された絶縁性サイドウォール11aと、活性領域1aにおける絶縁性サイドウォール11aの外側方下であって、p型エクステンション領域10aの外側に形成されたp型ソースドレイン領域12aとを有している。素子分離領域2は、例えばshallow trench isolation(STI)構造を有しており、半導体基板1の上部(すなわちウェル領域内)に形成された溝に絶縁膜が埋め込まれた構造を有している。
【0024】
ここで、ゲート絶縁膜6aは、活性領域1a上に形成されたシリコン酸化膜、あるいは、シリコン酸窒化膜からなる下地膜4aと、下地膜4a上に形成された高誘電率膜5aとを有し、高誘電率膜5aは閾値電圧を調整するためのアルミニウムなどの調整用金属を含有していてもよい。なお、ゲート絶縁膜6aとは、下地膜4と高誘電率膜5とを有し、n型ウェル領域3a、p型ウェル領域3b、及び素子分離領域2上に形成されたゲート絶縁膜6のうちn型ウェル領域3a(活性領域1a)の側面上及び上面上に設けられた部分を指す。また、本明細書で「高誘電率膜」とは、少なくともシリコン窒化膜よりも高い比誘電率を有している膜のことをいうものとする。本実施形態では、高誘電率膜5aとして、例えば、比誘電率が8以上のハフニウム酸化物などからなる金属酸化膜を用いる。
【0025】
また、ゲート電極9aは、ゲート絶縁膜6a上に形成された金属含有膜7aと、金属含有膜7a上に形成されたポリシリコンからなるシリコン膜8aとを有している。このゲート電極9aとは、金属含有膜7とシリコン膜8とを有するゲート電極9のうち、少なくともn型ウェル領域3a上に設けられた部分を指す。ゲート電極9aは、図4(a)に示すように、ドライバトランジスタ32のゲート電極9bと一体的に形成されている場合、すなわち、ゲート電極9bと互いに継ぎ目なく接続されている場合には、素子分離領域2上にまで延在する。
【0026】
活性領域1aを取り囲む素子分離領域2のうち、少なくとも活性領域1aと隣接する部分であって、且つ、上方にゲート電極9aが形成される部分、すなわち活性領域1aのゲート幅方向に隣接する素子分離領域2aの上面は、活性領域1aの上面に比べて高さH(図4(b)参照)分だけ低くなっている。言い換えれば、活性領域1aは、これに隣接する素子分離領域2aの上面から高さHだけ上方に突出した構造となり、活性領域1aのうち素子分離領域2aの上面から突出した部分の上面及び側面の上には、ゲート絶縁膜6aを介してゲート電極9aが形成されている。ただし、素子分離領域2aだけでなく、素子分離領域2のうち、活性領域1aから見てゲート幅方向に位置する部分の上面全体、あるいは、活性領域1aを取り囲む全部分の上面が、活性領域1aの上面に比べて高さHだけ低くなっていてもよい。
【0027】
なお、ゲート電極9aのうち、素子分離領域2a上に設けられた部分の膜厚は、ゲート電極9aのうち、活性領域1a上に設けられた部分の膜厚より厚くなっている。
【0028】
以上の結果、ロードトランジスタ34の実効的なチャネル幅(すなわち、ゲート幅)は、活性領域1aのゲート幅方向における上面の幅Wと活性領域1aの素子分離領域2aから突出している高さ(突出高さ)Hの2倍(両側面分)の合計(W+2H)となる。これに対し、図1に示す一般的なロードトランジスタの実効的なチャネル幅は活性領域の上面の幅Wと等しい。従って、本実施形態のロードトランジスタ34の実効的なチャネル幅は、図1に示すような従来のロードトランジスタのチャネル幅に比べて、活性領域1aの突出高さHの2倍分だけ大きくなっている。本実施形態のSRAMにおいて、例えばWは12nm〜40nm、Hは10nm〜20nmである。また、ゲート長Lは例えば30nm程度である。
【0029】
このように、本実施形態のSRAMでは、ロードトランジスタ34の平面面積を従来のSRAMと同程度としたまま、実効的なチャネル幅を広げることができる。図2に示すように、MISトランジスタの閾値電圧ばらつきは、1/√(ゲート長×ゲート幅)に反比例する。ここでいうゲート幅は実効的なゲート幅ではなく、すなわち活性領域の、ゲート電極と平行な方向の長さであるので、本実施形態のロードトランジスタでは、実効的なゲート幅を同じとした場合に一般的なロードトランジスタに比べて閾値電圧ばらつきを低減することができる。また、ロードトランジスタの平面面積を縮小する場合でも閾値電圧のばらつきが増大するのを抑えることができる。
【0030】
なお、ロードトランジスタ34において、活性領域1aの上面の幅Wは、活性領域1aの突出高さHの0.5倍以上且つ2倍以下であれば特に好ましい。これは、Hが小さすぎると、後述するようにロードトランジスタ34のチャネル幅を十分に確保できず、Hが大きすぎるとメモリセル内の凹凸が大きくなって金属含有膜7及びシリコン膜8の埋め込みが難しくなるためである。なお、活性領域1aの上面の幅Wが活性領域1aの突出高さHよりも小さければロードトランジスタ34の面積を効果的に縮小できるので、好ましい。
【0031】
図4(a)に示す例では、1つのメモリセル内に設けられた2つのロードトランジスタ32のうち、一方のゲート電極9aは他方のp型ソースドレイン領域(ドレイン領域)12aとそれぞれ電気的に接続されている。ゲート電極9aと1つのp型ソースドレイン領域12aとの電気的接続は、半導体基板1の上方に設けられた金属配線によってなされてもよいが、シェアードコンタクトによって実現されてもよい。
【0032】
次に、ドライバトランジスタ32は、図4(a)、図5(b)に示すように、半導体基板1のp型ウェル領域3bにおける素子分離領域2に囲まれた活性領域1bと、活性領域1b上に形成されたゲート絶縁膜6bと、ゲート絶縁膜6b上に形成されたゲート電極9bと、活性領域1bにおけるゲート電極9bの両側方下に形成されたn型エクステンション領域10bと、ゲート電極9bの側面上に形成された絶縁性サイドウォール11bと、活性領域1bにおける絶縁性サイドウォール11bの外側方下であって、n型エクステンション領域10bの外側に形成されたn型ソースドレイン領域12bとを有している。図4(b)では、素子分離領域2のうち活性領域1bに隣接し、且つゲート電極9bの下に位置する部分を素子分離領域2bとして示している。素子分離領域2aと素子分離領域2bとは一体的に形成されている。すなわち、素子分離領域2aと素子分離領域2bとはドライバトランジスタ32とこれに隣接するロードトランジスタ34との間において互いに継ぎ目なく接触している。
【0033】
ここで、ゲート絶縁膜6bは、活性領域1b上に形成されたシリコン酸化膜、あるいは、シリコン酸窒化膜からなる下地膜4bと、下地膜4b上に形成された高誘電率膜5bとを有し、高誘電率膜5bは、閾値電圧を調整するためのランタンなどの調整用金属を含有していてもよい。なお、ゲート絶縁膜6bは、上述のゲート絶縁膜6のうちp型ウェル領域3b(活性領域1b)上及び素子分離領域2b上に形成された部分であって、ゲート電極9bの下に位置する部分を指す。
【0034】
また、ゲート電極9bは、ゲート絶縁膜6b上に形成された金属含有膜7bと、金属含有膜7b上に形成されたポリシリコンからなるシリコン膜8bとを有している。このゲート電極9bは、上述のゲート電極9のうち少なくともp型ウェル領域3b(活性領域1b)上に設けられた部分を指すが、図4(a)に示すように、ドライバトランジスタ32のゲート電極9bと一体的に形成されている場合には、素子分離領域2a上にまで延在する。この場合、ゲート電極9aとゲート電極9bのゲート長方向の幅は互いに等しくなっている。
【0035】
活性領域1bを取り囲む素子分離領域2のうち、少なくとも活性領域1bと隣接する部分であって、且つ、上方にゲート電極9bが形成される部分、すなわち活性領域1bのゲート幅方向に隣接する素子分離領域2bの上面は、活性領域1bの上面と同じ高さ、又は、活性領域1bの上面よりも高いことが望ましい。しかしながら、活性領域1bに隣接する素子分離領域2bの上面は、活性領域1bの上面よりも低くても、ロードトランジスタの活性領域1aに隣接する素子分離領域2aの上面よりも高ければよい。
【0036】
次に、アクセストランジスタ30は、図4(a)、図5(b)に示すように、半導体基板1のp型ウェル領域3bにおける素子分離領域2に囲まれた活性領域1bと、活性領域1b上に形成されたゲート絶縁膜6cと、ゲート絶縁膜6c上に形成されたゲート電極9cと、活性領域1bにおけるゲート電極9cの両側方下に形成されたn型エクステンション領域10bと、ゲート電極9cの側面上に形成された絶縁性サイドウォール11cと、活性領域1bにおける絶縁性サイドウォール11cの外側方下であって、n型エクステンション領域10bの外側に形成されたn型ソースドレイン領域12bとを有している。
【0037】
なお、図4(a)に示すように、活性領域1bのうちアクセストランジスタ30に含まれる部分のゲート幅方向の長さ(すなわちゲート幅)は、活性領域1bのうちドライバトランジスタ32に含まれる部分のゲート幅方向の長さ(すなわちゲート幅)より短いが、ロードトランジスタ34の活性領域1aのゲート幅方向の長さより長くなっていることが好ましい。この場合、ドライバトランジスタ32の駆動力をアクセストランジスタ30よりも大きくできるので、好ましい。しかし、アクセストランジスタ30のゲート幅とドライバトランジスタ32のゲート幅とが等しくてもよい。
【0038】
また、ゲート絶縁膜6cは、活性領域1b上に形成されたシリコン酸化膜、あるいは、シリコン酸窒化膜からなる下地膜4cと、下地膜4c上に形成された高誘電率膜5cとを有し、高誘電率膜5cは閾値電圧を調整するためのランタンなどの調整用金属を含有していてもよい。なお、ゲート絶縁膜6cは、上述のゲート絶縁膜6のうちp型ウェル3b(活性領域1b)とゲート電極9cとの間に設けられた部分を指す。
【0039】
また、ゲート電極9cは、ゲート絶縁膜6c上に形成された金属含有膜7cと、金属含有膜7c上に形成されたポリシリコンからなるシリコン膜8cとを有している。なお、ゲート絶縁膜6c及びゲート電極9cは、ドライバトランジスタのゲート絶縁膜6b及びゲート電極9cと同じ活性領域1b上に、n型ソースドレイン領域12bを挟んで離間して配置されている。
【0040】
−SRAMの製造方法−
本実施形態のSRAMの製造方法について、以下に説明する。
【0041】
図6〜図12は、本実施形態のSRAMの製造方法を示す断面図である。これらの図は、図4(a)に示すIVb-IVb線に相当する箇所での断面を示している。
【0042】
まず、図6に示すように、p型シリコンからなる半導体基板1の上に、膜厚が例えば10nm程度のシリコン酸化膜21、及び膜厚が60nm程度のシリコン窒化膜22を順次形成する。次に、リソグラフィー法によりシリコン窒化膜22上にレジストパターニングした後(図示せず)、シリコン窒化膜22及びシリコン酸化膜21をドライエッチング法によりエッチングする。次に、レジストを除去した後に、シリコン窒化膜22をマスクとしてシリコン窒化膜22が開口している領域の半導体基板1に異方性エッチングを施し、例えば深さ250nm程度の浅いトレンチ23を設ける。これにより、トレンチ23で囲まれた活性領域1a、1bが形成される。
【0043】
次に、図7に示すように、例えばCVD(chemical vapor deposition)法により、ウェハ状の半導体基板1の上面全体に膜厚が600nm程度のシリコン酸化膜24を形成する。このとき、トレンチ23内には、シリコン酸化膜24が充填された状態になる。
【0044】
次に、図8に示すように、CMP(chemical mechanical polishing)法でシリコン酸化膜24を研磨した後、ウエットエッチング法により、シリコン酸化膜24をエッチバックすることで、トレンチ23内のみにシリコン酸化膜24が充填された状態にする。なお、トレンチ23とその内部に埋め込まれたシリコン酸化膜24とを合わせて素子分離領域2とする。この素子分離領域2は後にMISトランジスタが形成される領域を囲むように形成される。
【0045】
次に、図9に示すように、リソグラフィー法により、p型トランジスタ形成領域に開口が形成され、n型トランジスタ形成領域上を覆うレジスト25を形成する。なお、p型トランジスタ形成領域とは後にpチャネル型MISトランジスタが形成される半導体基板1上の領域を指し、n型トランジスタ形成領域とは後にnチャネル型MISトランジスタが形成される半導体基板1上の領域を指す。レジスト25は、素子分離領域2のうち活性領域1bに隣接する部分も覆うことが好ましいが、素子分離領域2のうち活性領域1aに隣接する部分(素子分離領域2a)上には形成されない。
【0046】
その後、レジスト25及びシリコン窒化膜22をマスクとするドライエッチング法により、トレンチ23内のシリコン酸化膜24を例えば厚さにして20nm程度除去する。本処理により、レジスト25で覆われていない領域における半導体基板1の上部(すなわち活性領域1a)の側壁上部が露出することになる。
【0047】
次に、図10に示すように、レジスト25を除去してからウエットエッチング法によりシリコン窒化膜22及びシリコン酸化膜21を除去する。次いで、活性領域1bと素子分離領域2のうち活性領域1bに隣接する部分とを覆うレジスト26を形成し、これをマスクとして活性領域1aにn型不純物を導入する。具体的には、例えばリンを注入エネルギーを270keV、ドーズ量を2×1013/cm2の条件でイオン注入し、半導体基板1の上部に活性領域1aを含むn型ウェル領域3aを形成する。
【0048】
なお、この手順に代えて、図9に示す工程からレジスト25を除去せずに活性領域1a上のシリコン窒化膜22、シリコン酸化膜21を除去した後、レジスト25をマスクとしてn型不純物をイオン注入してもよい。この場合、続いてレジスト25を除去し、シリコン窒化膜22及びシリコン酸化膜21の残りを除去する。
【0049】
その後、図11に示すように、レジスト26を除去した後、リソグラフィー法を用いて活性領域1a及び素子分離領域2のうち活性領域1aに隣接する部分を覆い、活性領域1bを露出させるレジスト27を形成する。次いで、レジスト26をマスクとして半導体基板1にp型不純物を注入する。具体的には、例えば、ボロンを注入エネルギー150keV、ドーズ量2×1013/cm2で注入し、p型ウェル領域3bを形成する。
【0050】
その後、図12に示すように、レジスト27を除去した後、例えば1000℃、1秒間の熱処理を半導体基板1に加えることで、p型ウェル領域3b及びn型ウェル領域3aに注入された不純物を活性化させる。続いて、n型ウェル領域3a及びp型ウェル領域3bを含む半導体基板1上に膜厚が例えば0.8nm程度のシリコン酸化物からなる下地膜4をCVD法などにより形成した後、ハフニウム(Hf)を含み、膜厚が1.4nm程度の高誘電率膜5、窒化チタン(TiN)膜からなり、膜厚が5nm程度の金属含有膜7、膜厚が例えば60nm程度のポリシリコンからなるシリコン膜8を、順次公知の方法で堆積する。このとき、活性領域1aに隣接するトレンチ23内が、金属含有膜7で埋まっても、問題は無い。
【0051】
その後、リソグラフィー法及びドライエッチング法により、下地膜4と高誘電率膜5とを有するゲート絶縁膜6と、金属含有膜7とシリコン膜8とを有するゲート電極9とをそれぞれ図4(a)、(b)及び図5(a)、(b)に示すような形状にする。このとき、ロードトランジスタ34の側方において、トレンチ23内に金属含有膜7、シリコン膜8の残りが発生しないよう、エッチング条件を設定する。
【0052】
活性領域1aはこれに隣接する素子分離領域2aの上面から20nm程度突出しており、活性領域1aの突出部分の側面上及び上面上にはゲート絶縁膜6aを挟んでゲート電極9aが形成される。また、ゲート電極9のうち、ドライバトランジスタ32のゲート電極9bと、これに隣接するロードトランジスタ34のゲート電極9aとは一体的に形成される。
【0053】
その後、ソースドレイン領域及びシリサイド膜等を形成した後、コンタクト、配線工程を経て、本実施形態のSRAMは形成される。
【0054】
−本実施形態のSRAMの効果−
本実施形態のSRAMによれば、ロードトランジスタ34の活性領域1aをこれに隣接する素子分離領域2aの上面から突出させ、ゲート絶縁膜6a及びゲート電極9aを活性領域1aの突出部分の側面上及び上面上に形成することで、ロードトランジスタ34の平面面積を増加させずに実効的なゲート幅を大きくすることができる。このため、閾値のばらつきが増大するのを抑えつつ、平面面積の縮小を図ることができる。
【0055】
図13は、図1(a)に示す従来のSRAMの平面面積と、図4(a)に示す本実施形態に係るSRAMの平面面積との比較を示す図である。ここでは、図1(a)に示すSRAMの平面面積を100%として計算している。ここでは、本実施形態のSRAMにおいて、活性領域1aが素子分離領域2aの上面から突出した高さHを20nmとし、従来のロードトランジスタの活性領域の幅を52nmとした場合の計算結果を示す。
【0056】
この場合、従来のSRAMにおけるロードトランジスタと同等のチャネル幅を得るために必要なチャネル幅Wは、12nmでよいこととなり、本実施形態のSRAMにおいては、実効的なチャネル幅を同じとしたとき、従来のSRAMと比べてロードトランジスタの面積を大幅に削減することができ、メモリセルの平面面積をおよそ14%程度縮小することができることが分かる。
【0057】
なお、本実施形態では、図9に示す工程の後、図10に示すように、レジスト25、シリコン窒化膜22及びシリコン酸化膜21を順次除去したが、レジスト25を除去した後、酸化雰囲気下でアニールすることで、活性領域1aの露出しているシリコン側壁にシリコン酸化膜を例えば15nm程度形成し、その後、シリコン窒化膜22、シリコン酸化膜21及び活性領域1aのシリコン側壁に形成されたシリコン酸化膜を順次除去してもよい。これにより、p型のロードトランジスタのチャネル幅を13nm程度狭化することができる。
【0058】
本実施形態のSRAMによれば、ロードトランジスタにおけるチャネル幅を従来と同等とすることで、閾値電圧及びそのばらつきを従来と同等の値に設定しつつ、平面面積を大幅に縮小することができる。そのため、SRAMの平面面積を縮小してもトランジスタ特性のばらつきによる回路の誤動作の発生率を増加させることがない。
【0059】
このように、本実施形態のSRAMによると、トランジスタの閾値電圧ばらつきの増大を招くことなくSRAM面積を削減することが出来るので、結果として集積回路の面積縮小を実現することが可能となる。
【0060】
なお、活性領域1bのうちドライバトランジスタ32を構成する部分、及びアクセストランジスタ30を構成する部分がそれぞれこれらに隣接する素子分離領域2の上面から突出している場合であっても、各MISトランジスタの閾値のばらつきを抑えつつ、メモリセルの面積を縮小することは可能である。
【0061】
ただし、微細化されたメモリセル内で半導体基板上の凹凸が多くなると、ソースドレイン領域等を形成するための不純物導入が難しくなるので、ロードトランジスタ34の活性領域だけを素子分離領域2から突出させる図4(a)に示すメモリセル構成をとることがより好ましい。
【0062】
また、ロードトランジスタはドライバトランジスタに比べて大きな駆動力が要求されないので、ロードトランジスタのゲート幅は通常、メモリセルを構成するMISトランジスタの中で最も小さくなっている。そのため、図2に示すようにロードトランジスタの閾値電圧ばらつきは他のMISトランジスタに比べて大きくなっている。従って、本実施形態のSRAMのように、ロードトランジスタ34の閾値電圧ばらつきを選択的に抑えることが好ましい。
【0063】
しかし、ロードトランジスタ34以外のアクセストランジスタ30またはドライバトランジスタ32の活性領域1bのみ素子分離領域2bの上面から突出させ、ロードトランジスタ34の活性領域1aを素子分離領域2aの上面から突出させない構成をとっても、メモリセルの平面面積を縮小することができ、且つ不純物導入も全ての活性領域を素子分離領域2の上面から突出させる場合に比べて容易にできることとなる。ただし、ロードトランジスタ34の閾値電圧ばらつきは他のMISトランジスタに比べて大きいため、活性領域1aのみを突出させる場合の方が、MISトランジスタ間で閾値電圧ばらつきを均一化でき、回路の誤動作等の不具合をより効果的に抑えることが可能となる。
【0064】
なお、pチャネル型MISトランジスタであるロードトランジスタ34の活性領域1aの幅は、nチャネル型MISトランジスタであるアクセストランジスタ30の活性領域1bの幅よりも小さくすることが一般的であるが、必ずしもアクセストランジスタ30の活性領域1bの幅より小さくする必要はない。
【0065】
なお、本実施形態ではいわゆる6トランジスタ構成のメモリセルを例にとって説明したが、4トランジスタ構成のメモリセルを構成するMISトランジスタのアクセストランジスタにおいて、活性領域をこれに隣接する素子分離領域の上面から突出させるようにしてもよい。また、SRAM以外の回路、例えばCMIS回路等においても、セルを構成する複数のMISトランジスタのうち、ゲート幅の小さいトランジスタの活性領域を素子分離領域から選択的に突出させ、その側面上にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成することにより、回路の小面積化を図るとともに、閾値等の特性ばらつきの低減を図ることができる。
【0066】
また、図4(a)に示すメモリセルにおいて、ロードトランジスタ34のp型ソースドレイン領域12aの一方と、当該ロードトランジスタ34のゲート電極9aと離間して設けられたゲート電極9との電気的接続をとるためにゲート電極9の側面及び上面と接するシェアードコンタクトを設ける場合がある。この場合、活性領域1a全体をこれに隣接する素子分離領域2aの上面から突出させることにより、p型ソースドレイン領域12aの上面だけでなく側面もシェアードコンタクトに接触させることができるので、シェアードコンタクトの形成位置が多少ずれた場合でもゲート電極9とp型ソースドレイン領域12aとの電気的接続を確実にとることができる。従って、シェアードコンタクトの位置ズレに対するマージンを小さくすることができる。
【0067】
また、図4(a)、(b)では、活性領域1aに隣接する素子分離領域2a全体の上面が活性領域1aの上面より低くなっているが、素子分離領域2aのうち、活性領域1aのゲート幅方向の一方に隣接する部分の上面のみを低くしてもよい。この場合、本実施形態に係るSRAMに比べれば閾値ばらつきを低減する等の効果は小さいが、図1(a)、(b)に示すSRAMに比べればロードトランジスタ34の閾値ばらつきを抑える等の効果がある。
【0068】
なお、以上の説明で挙げたゲート絶縁膜6やゲート電極9等の形状や厚み、活性領域1aの突出部分の高さなどは、それぞれ一例であって本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0069】
以上説明したように、本発明の構成は、主にSRAMに適用され、各種電子機器のメモリ等として有用である。
【符号の説明】
【0070】
1 半導体基板
1a、1b 活性領域
2、2a、2b 素子分離領域
3a n型ウェル領域
3b p型ウェル領域
4、4a、4b、4c 下地膜
5、5a、5b、5c 高誘電率膜
6、6a、6b、6c ゲート絶縁膜
7、7a、7b、7c 金属含有膜
8、8a、8b、8c シリコン膜
9、9a、9b、9c ゲート電極
10a p型エクステンション領域
10b n型エクステンション領域
11a、11b、11c 絶縁性サイドウォール
12a p型ソースドレイン領域
12b n型ソースドレイン領域
21 シリコン酸化膜
22 シリコン窒化膜
23 トレンチ
24 シリコン酸化膜
25、26、27 レジスト
30 アクセストランジスタ
32 ドライバトランジスタ
34 ロードトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板における第1の素子分離領域に囲まれた第1の活性領域と、前記第1の活性領域上に形成された第1のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極とを有する第1のMISトランジスタと、
前記半導体基板における第2の素子分離領域に囲まれた第2の活性領域と、前記第2の活性領域上に形成された第2のゲート絶縁膜と、前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2のゲート電極とを有する第2のMISトランジスタとを備え、
前記第1のゲート電極は、前記第1の活性領域の上面上だけでなく側面上に前記第1のゲート絶縁膜を介して形成されており、
前記第2のゲート電極は、前記第2の活性領域の上面上に形成されており、側面上には形成されていない半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記第1のゲート電極は、前記第1の素子分離領域における前記第1の活性領域に隣接する第1の部分上に延在しており、
前記第2のゲート電極は、前記第2の素子分離領域における前記第2の活性領域に隣接する第2の部分上に延在していることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体装置において、
前記第1の素子分離領域における前記第1の部分の上面高さは、前記第2の素子分離領域における前記第2の部分の上面高さに比べて低いことを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の半導体装置において、
前記第1の素子分離領域における前記第1の部分の上面高さは、前記第1の活性領域の上面高さに比べて低いことを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項2〜4のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1の活性領域は、前記第1の素子分離領域における前記第1の部分の上面よりも上方に突出していることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項2〜5のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1の活性領域の上面における前記第1のゲート絶縁膜と接しているゲート幅方向の第1幅は、前記第1の活性領域の側面における前記第1のゲート絶縁膜と接している高さ方向の第2幅の0.5倍以上2倍以下であることを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項6に記載の半導体装置において、
前記第1の活性領域の上面における前記第1幅は、前記第1の活性領域の側面における前記第2幅よりも小さいことを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
請求項2〜7のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1のゲート電極のうち、前記第1の素子分離領域における前記第1の部分上に位置する部分は、前記第1のゲート電極のうち、前記第1の活性領域の上面上に位置する部分に比べて膜厚が厚いことを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項2〜8のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第2の素子分離領域における前記第2の部分の上面高さは、前記第2の活性領域の上面高さに比べて同じか又は高いことを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
請求項2〜9のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1の素子分離領域と前記第2の素子分離領域とは、前記第1のMISトランジスタと前記第2のMISトランジスタとの間において互いに継ぎ目なく接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
請求項2〜10のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1のゲート電極と前記第2のゲート電極とは、互いに継ぎ目なく接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
請求項2〜11のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1の活性領域のゲート幅方向の幅は、前記第2の活性領域のゲート幅方向の幅に比べて小さいことを特徴とする半導体装置。
【請求項13】
請求項2〜11のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1のゲート絶縁膜は、前記第1の活性領域上に形成された第1の下地膜と、前記第1の下地膜上に形成された第1の高誘電率膜とを有し、
前記第2のゲート絶縁膜は、前記第2の活性領域上に形成された第2の下地膜と、前記第2の下地膜上に形成された第2の高誘電率膜とを有していることを特徴とする半導体装置。
【請求項14】
請求項2〜13のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1のゲート電極は、前記第1のゲート絶縁膜上に形成された第1の金属含有膜と、前記第1の金属含有膜上に形成された第1のシリコン膜とを有し、
前記第2のゲート電極は、前記第2のゲート絶縁膜上に形成された第2の金属含有膜と、前記第2の金属含有膜上に形成された第2のシリコン膜とを有していることを特徴とする半導体装置。
【請求項15】
請求項2〜14のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1のMISトランジスタは、pチャネル型MISトランジスタであり、
前記第2のMISトランジスタは、nチャネル型MISトランジスタであることを特徴とする半導体装置。
【請求項16】
請求項2〜15のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記第1のMISトランジスタは、SRAMメモリセルにおけるロードトランジスタであり、
前記第2のMISトランジスタは、SRAMメモリセルにおけるドライバトランジスタであることを特徴とする半導体装置。
【請求項17】
半導体基板に、第1の活性領域及び第2の活性領域と、前記第1の活性領域及び前記第2の活性領域をそれぞれ取り囲み、前記第1の活性領域に隣接する第1の素子分離領域と前記第2の活性領域に隣接する第2の素子分離領域とを含む素子分離領域とを形成する工程(a)と、
前記素子分離領域における前記第1の素子分離領域をエッチングして、前記第1の活性領域の側面を露出させる工程(b)と、
前記工程(b)の後に、前記第1の活性領域上に第1のゲート絶縁膜を形成すると共に、前記第2の活性領域上に第2のゲート絶縁膜を形成する工程(c)と、
前記第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極を形成すると共に、前記第2のゲート絶縁膜上に第2のゲート電極を形成する工程(d)とを備え、
前記工程(b)では、前記素子分離領域における前記第2の素子分離領域のエッチングを行わず、
前記工程(c)では、前記第1の活性領域の上面だけでなく、前記第1の活性領域の露出している側面上にも前記第1のゲート絶縁膜を形成し、
前記工程(d)では、前記第1の活性領域の上面上及び側面上に前記第1のゲート絶縁膜を介して前記第1のゲート電極が形成されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項18】
請求項17に記載の半導体装置の製造方法において、
前記工程(b)によって、前記第1の活性領域の上面は、前記第1の素子分離領域の上面から上方に突出することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項19】
請求項17又は18に記載の半導体装置の製造方法において、
前記工程(b)では、前記第1の活性領域の上面における幅が、前記第1の活性領域の側面の露出部分の高さ方向の幅の0.5倍以上2倍以下となるように前記素子分離領域をエッチングすることを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−119498(P2012−119498A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−268024(P2010−268024)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】