説明

半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法

【課題】絶縁ゲート型電界効果トランジスタを製造する途中で、絶縁ゲート型電界効果トランジスタに悪影響を与えるチャージアップが生じているのを検出することができる半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法を提供する。
【解決手段】絶縁体10上の半導体層12に、素子分離領域18によって素子分離された絶縁ゲート型電界効果トランジスタ用の第1の活性層16と検出素子用の第2の活性層16とを形成し、前記第1の活性層と第2の活性層上に第1および第2の絶縁膜22をそれぞれ形成し、少なくとも第1および第2の絶縁膜22上に第1および第2の導体24をそれぞれ形成し、第1および第2の導体24に電荷が供給される処理を行い、その後、第2の活性層16の形状を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法に関し、特に、SOS(Silicon on Sapphire)やSOQ(Silicon on Quartz)基板にMOSFET(Metal-Oxide-semiconductor Field Effect Transistor)等の絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備える半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
MOSFETを製造する際のイオン注入等により生じるチャージアップの電荷量を測定する方法が特許文献1、2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−90374号公報
【特許文献2】特公平7−7751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の方法は、MOSFETのソースドレイン間に任意の電圧を印加した時に流れる電流値の変化を調べることによりチャージアップ量を測定し、特許文献2の方法は、ゲート酸化膜の耐圧を調べることによりチャージアップ量を測定しており、いずれもMOSFETを製造する一連の工程を経た後にチャージアップ量を測定する方法なので、一連の工程の途中で、MOSFETに悪影響を与えるチャージアップが生じているのを検出することは困難である。
【0005】
本発明の主な目的は、絶縁ゲート型電界効果トランジスタを製造する途中で、絶縁ゲート型電界効果トランジスタに悪影響を与えるチャージアップが生じているのを検出することができる半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
絶縁体上の半導体層に、素子分離領域によって素子分離された絶縁ゲート型電界効果トランジスタ用の第1の活性層と検出素子用の第2の活性層とを形成する工程と、
前記第1の活性層と第2の活性層上に第1および第2の絶縁膜をそれぞれ形成する工程と、
少なくとも前記第1および第2の絶縁膜上に第1および第2の導体をそれぞれ形成する工程と、
前記第1および第2の導体に電荷が供給される処理を行う工程と、
その後、前記第2の活性層の形状を検出する工程と、
を備える半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、
絶縁体上の半導体層に、素子分離領域によって素子分離された活性層を形成する工程と、
前記活性層上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に導体を形成する工程と、
前記導体に電荷が供給される処理を行う工程と、
その後、前記活性層の形状を検出する工程と、
を備える半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、絶縁ゲート型電界効果トランジスタを製造する途中で、絶縁ゲート型電界効果トランジスタに悪影響を与えるチャージアップが生じているのを検出することができる半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、Si基板を使用した場合の電荷の蓄積を説明するための概略縦断面図である。
【図2】図2は、SOS、SOQ基板を使用した場合の電荷の蓄積を説明するための概略縦断面図である。
【図3A】図3Aは、本発明の第1の実施の形態の検出素子の製造方法を説明するための、概略斜視図である。
【図3B】図3Bは、本発明の第1の実施の形態の検出素子の製造方法を説明するための、概略斜視図である。
【図3C】図3Cは、本発明の第1の実施の形態の検出素子の製造方法を説明するための、概略斜視図である。
【図3D】図3Dは、本発明の第1の実施の形態の検出素子の製造方法を説明するための、概略斜視図である。
【図4】図4は、本発明の第1の実施の形態の検出素子を説明するための概略平面図である。
【図5】図5は、図4のAA線概略縦断面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の第1の実施の形態のMOSFETの製造方法を説明するための、概略斜視図である。
【図6B】図6Bは、本発明の第1の実施の形態のMOSFETの製造方法を説明するための、概略斜視図である。
【図6C】図6Cは、本発明の第1の実施の形態のMOSFETの製造方法を説明するための、概略斜視図である。
【図6D】図6Dは、本発明の第1の実施の形態のMOSFETの製造方法を説明するための、概略斜視図である。
【図7】図7は、本発明の第1〜第3の実施の形態の製造方法を説明するための、概略平面図である。
【図8】図8は、検出素子60をウエハ70に複数配置した状態を示す概略平面図である。
【図9】図9は、図8のB部の概略部分拡大図である。
【図10】図10は、本発明の第2の実施の形態の検出素子を説明するための概略平面図である。
【図11】図11は、本発明の第3の実施の形態の検出素子を説明するための概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0011】
まず、図面を参照して、SOS、SOQ基板を使用した場合の、イオン注入等による電荷の照射によるダメージについて説明する。
【0012】
図1に示すように、Si基板90を使用した場合には、Si基板90の主面91に、フィールド酸化膜18で分離された活性層92が形成され、Si基板90の主面91上に酸化膜20が形成され、活性層92上の酸化膜20上にゲート電極23が形成されている。活性層92上の酸化膜20上は、ゲート絶縁膜22として機能する。酸化膜20およびゲート電極23上にレジスト26が形成されている。Si基板90は導電体であり、一般的にSi基板90は接地されている。このため、イオン注入等によって照射された電荷42がSi基板90の表面や導体に蓄積した場合、蓄積した電荷42はSi基板90を介して逃げることができるため、表面とSi基板90間の電位差は小さくなる。
【0013】
一方、図2に示すように、SOS、SOQ基板を使用する場合は、サファイア(SOS基板の場合)または石英(SOQ基板の場合)10上に半導体層12が形成されたSOS、SOQ基板14を使用し、半導体層12にフィールド酸化膜18が選択的に形成され、フィールド酸化膜18で分離された活性層16が形成され、活性層16およびフィールド酸化膜18上に酸化膜20が形成され、活性層16上の酸化膜20上にゲート電極23が形成されている。活性層16上の酸化膜20上は、ゲート絶縁膜22として機能する。酸化膜20およびゲート電極23上にレジスト26が形成されている。SOS、SOQ基板14の場合は、サファイアまたは石英10が絶縁体のため、イオン注入等によって照射された電荷42が表面や導体に蓄積した場合、電荷は表面に蓄積し続けるため、表面と基板間の電位差が大きくなってしまう。そのため表面と基板間に高い電位差が生じて、ゲート絶縁膜22等の静電破壊40が生じてしまう。
【0014】
図1を参照して説明したSi基板90の場合、照射される電荷によるダメージの影響は、装置パラメータで制御したり、PMM(Plasma Map Monitor)測定によって評価される。しかしながら、SOS、SOQ基板といった絶縁性の基板の場合、PMM測定では経時変化があるため、十分な精度のある評価ができない。そのため、実際のデバイスヘの影響は、特許文献1、2に示されているように、トランジスタの特性測定や耐圧測定によって検出をしている。従って、トランジスタを完成させる必要があり、時間がかかるとともに他の工程処理の影響を受けてしまう。
【0015】
以下に説明する本発明の好ましい実施の形態では、簡易な素子構造を用いて、対象のプロセスにおける電荷による影響を独立して容易に検出することができるようにする。
【0016】
(第1の実施の形態)
図7を参照すれば、SOS、SOQ構造のウエハ70内に、複数のチップ72が設けられている。チップ72内には、MOSFETが形成される。チップ72内の一部には、検出素子60が設けられている。なお、検出素子60は、グリッドライン74、76に設けても良い。
【0017】
図3A〜図3Dおよび図6A〜図6Dを参照して、検出素子60およびチップ72内のMOSFET50の製造方法を説明する。
【0018】
図3A、図6Aに示すように、サファイア(SOS基板の場合)または石英(SOQ基板の場合)10上にシリコンからなる半導体層12が形成されたSOS、SOQ基板14を使用し、半導体層12にフィールド酸化膜18を選択的に形成し、フィールド酸化膜18で分離された活性層16を形成する。その後、活性層16およびフィールド酸化膜18上に熱酸化により酸化膜20を形成する。活性層16上の酸化膜20上は、ゲート絶縁膜22として機能する。
【0019】
その後、図3B、図6Bに示すように、ポリシリコン等の導体24を選択的に形成する。図6Bに示すように、MOSFET50の形成領域では、導体24は、MOSFET50のゲート電極23として機能し、活性層16のゲート絶縁膜22上に形成される。また、図3Bに示すように、検出素子60の形成領域では、導体24は、複数の素子分離された活性層16上のゲート絶縁膜22上および素子分離用のフィールド酸化膜18上に縦長に延在して設けられ、その端部には、縦長の延在部よりも幅広のパッド25が設けられる。
【0020】
その後、図3C、図6Cに示すように、レジスト等の絶縁膜26を全面に形成する。
【0021】
その後、図3D、図6Dに示すように、レジスト等の絶縁膜26を選択的に除去する。図6Dに示すように、MOSFET50の形成領域では、レジスト等の絶縁膜26にソースおよびドレインを形成するための開口36、38を選択的に形成する。図3Dに示すように、検出素子60の形成領域では、パッド25が設けられた部分のレジスト等の絶縁膜26を選択的に除去する。
【0022】
その後、イオン注入により、開口36、38を介して、活性層16に不純物を注入して、ソース32、ドレイン34を形成する。このとき、検出素子60の形成領域では、レジスト等の絶縁膜26が選択的に除去され、導体24が露出した領域28にもイオンが注入される。
【0023】
図4、5を参照すれば、本実施の形態の検出素子60は、サファイアまたは石英10上の複数の素子分離された活性層16(図3C参照)と、複数の素子分離された活性層16上のゲート絶縁膜22と、複数の素子分離された活性層16上のゲート絶縁膜22上および素子分離用のフィールド酸化膜18上に縦長に延在して設けられ、その端部には、縦長の延在部よりも幅広のパッド25が設けられた導体24とを備えている。そして、検出素子60は、検出部27とパッド部28の二つの領域で構成されている。検出部27は、素子分離された活性層16と、活性層16上のゲート絶縁膜22と、ゲート絶縁膜22上の導体24とを備える検出素子ユニット29を複数備えている。検出素子ユニット29は、イオン注入時等の電荷の影響を検出する素子ユニットである。検出素子ユニット29にイオン注入時等の電荷が直接照射されないように、検出素子ユニット29はレジスト等の絶縁膜26で覆われている。パッド部28は、レジスト等の絶縁膜26で覆われておらず、パッド25に直接電荷が照射されるように、パッド25および導体24の表面を露出している。検出素子ユニット29の活性層16の形状を電荷の照射前後で確認することで、照射された電荷の影響を検出することができる。活性層16の形状は光学顕微鏡等で観察できる。
【0024】
検出部27をレジスト等の絶縁膜26で覆う目的は、照射される電荷の影響を直接受けないようにして、パッド部28の導体24に蓄積された電荷の影響のみを抽出するためである。照射された電荷は表面に蓄積され、パッド部28では導体24に蓄積される。そして、パッド部28と接続された検出部27の導体24にも電荷が蓄積されるため、検出部27の導体24とゲート絶縁膜22を介した活性層16との間に電位差が生じる。その結果、ゲート絶縁膜22が静電破壊して、過剰な電流により活性層16が消失してしまう(図9参照)。この活性層16の形状変化を光学顕微鏡等で確認することで照射された電荷の影響を検出することができる。
【0025】
SOS、SOQ基板を使用した場合には、照射される電荷によるダメージを抑制するために、プロセス条件を調整する。例えば、イオン注入の場合には、一般的にイオン照射と同時に照射される電子の電流量を制御することで、イオン注入によって照射される電荷を中和して、表面に蓄積される電荷の量を抑制する。
【0026】
実際に、イオン注入において電荷の影響を抑制する電子照射を行わなかった場合、活性層16の消失が確認された。それに対して、電子照射を十分に大きくして電荷の影響を抑制した条件でイオン注入の処理をすると、活性層16の消失は確認されなかった。
【0027】
図9を参照すれば、検出素子60の平面形状は、直線状に形成された導体24と、導体24に沿って並んで配置された複数の素子分離された活性層16とがゲート絶縁膜22(図5参照)を挟んで重なるように配置された高アスペクト比(縦長)のパターン形状であり、グリッドラインもしくは製品内に搭載される。
【0028】
このように、素子分離された活性層16と、活性層16上のゲート絶縁膜22と、ゲート絶縁膜22上の導体24とを備える検出素子ユニット29を複数配置し、検出素子ユニット29を接続する導体24の一端にパッド25を設けた構造では、多数並んで配置された検出素子ユニット29のうち、パッド25に近い端の数個で特に感度よく検出可能である。また、ウエハ面内の配置された位置により検出される状況は異なり、ウエハ内に多数配置することで、面内バラツキの検出が可能である。図8は、図9に示す検出素子60をウエハ70に複数配置した状態を示しており、図9は図8のB部の概略部分拡大図である。このように、ウエハ70に検出素子60を配置して調べた結果、ウエハ中央に近い側80で感度よく検出可能であった。
【0029】
なお、この検出感度は、活性層16の形状や厚さ、また導体24と活性層16の間のゲート絶縁膜22の厚さ、さらにパッド25の面積を変えることで、容易に変えることができる。このように規格化された、電荷による破壊検出TEG(Test Element Group)を、製品領域の一部、もしくはグリッドラインの一部に搭載することで、異なる製品サイズのウエハでも定量的かつ確実に工程内での電荷による破壊検査を行うことができる。
【0030】
(第2および第3の実施の形態)
上述した第1の実施の形態では、検出部27はレジスト等の絶縁膜26で覆われているのに対して、第2の実施の形態では、検出部27はレジスト等の絶縁膜26で覆われていない点が第1の実施の形態と異なるが、他の点は同じである(図10参照)。
【0031】
また、上述した第1の実施の形態では、検出部27はレジスト等の絶縁膜26で覆われており、パッド部28はレジスト等の絶縁膜26で覆われていないのに対して、第3の実施の形態では、検出部27はレジスト等の絶縁膜26で覆われておらず、パッド部28はレジスト等の絶縁膜26で覆われている点が第1の実施の形態と異なるが、他の点は同じである(図11参照)。このようにすれば、検出素子ユニット29ヘの電荷の照射の影響のみ、ひいてはMOSFET50への電荷の照射の影響のみを検出することができる。
【0032】
検出部27をレジスト等の絶縁膜26で被覆しない場合、前述の第1の実施の形態に比べて静電破壊の検出感度はやや低下する。しかし、全面にイオン注入される場合やエッチングなどのプラズマ処理といったウエハ全体またはチップ全体へ直接電荷が照射される場合に、電荷の照射がMOSFET50等のデバイスヘ与える影響を検出することが可能である。
【0033】
(第4の実施の形態)
上述した第1〜第3の実施の形態の構造の検出素子60を用いれば、電荷の照射の影響を処理前後の活性層16の形状を比較することで容易に検出できる。このことを利用して、高ドーズのイオン注入の処理条件を変えた実験において、処理前後の活性層16の形状変化を確認することで、照射される電荷の影響によってMOSFETに影響を与えていることの評価を行った。
【0034】
イオン注入の処理条件の影響を処理前後の活性層16の形状変化を確認することで評価した。本実験に用いたイオン注入の装置の1バッチの処理枚数は17枚である。まず、SOQウエハを17枚使用してイオン注入処理をした。その結果、17枚全てのウエハにおいて活性層16の欠損が確認された。次にSOQウエハの処理枚数を4枚として、残りの13枚分はダミーSiウエハを用いた。その結果、SOQウエハにおいて活性層16の欠損は確認されなかった。このように、照射される電荷の処理されるSOQウエハの枚数による影響を活性層16の欠損を確認することで検出できた。
【0035】
以上説明したように、本発明の好ましい実施の形態によれば、SOSやSOQのような絶縁性の高い基板上に半導体層を備える構造に対して、検出用の領域を設け、検出用の領域に形成された検出素子60の所定領域をマスクしてまたはマスクせずに、通常のイオン打ち込みを行ない、その後、検出素子60の活性層16の消失現象が起こっているかを確認することで、チャージアップの影響を測定し、良品・不良品の判定を行なうことができる。
【0036】
また、本発明の好ましい実施の形態の構造を所用すれば、対象のプロセスの直後に活性層16の形状を観察することにより、当該対象のプロセスにおける電荷による影響のみを独立して抽出することができる。
【0037】
さらに、検出素子60は、MOSFET50の工程を用いて形成できるので、新たに検出素子形成用の工程を設ける必要はない。また、検出素子60は、素子分離された活性層16とその上の酸化膜20とその上の導体24で構成されるので、簡易な素子構造である。
【0038】
また、活性層16の形状を観察することにより、チャージアップの影響を測定できるので、その測定も容易に行える。
【0039】
なお、上述のように、イオン照射と同時に電子照射を行なうことで中和を行うことができるが、当該中和にも限界があり、上述の実施の形態を利用すれば、電子照射による中和が装置の限界を超えている場合なども把握することが可能となる。また、最適な中和条件を見つけることも可能となる。
【0040】
以上、本発明の種々の典型的な実施の形態を説明してきたが、本発明はそれらの実施の形態に限定されない。従って、本発明の範囲は、次の特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
【符号の説明】
【0041】
10 サファイアまたは石英
12 半導体層
14 SOS、SOQ基板
16 活性層
18 フィールド酸化膜
20 酸化膜
22 ゲート絶縁膜
23 ゲート電極
24 導体
25 パッド
26 レジスト等の絶縁膜
27 検出部
28 パッド部
29 検出素子ユニット
32 ソース
34 ドレイン
36、38 開口
40 静電破壊
42 電荷
50 MOSFET
60 検出素子
70 ウエハ
72 チップ
74、76 グリッドライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁体上の半導体層に、素子分離領域によって素子分離された絶縁ゲート型電界効果トランジスタ用の第1の活性層と検出素子用の第2の活性層とを形成する工程と、
前記第1の活性層と第2の活性層上に第1および第2の絶縁膜をそれぞれ形成する工程と、
少なくとも前記第1および第2の絶縁膜上に第1および第2の導体をそれぞれ形成する工程と、
前記第1および第2の導体に電荷が供給される処理を行う工程と、
その後、前記第2の活性層の形状を検出する工程と、
を備える半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法。
【請求項2】
前記第1および第2の導体に電荷が供給される処理を行う工程は、前記第1の導体の両側の前記第1の活性層に不純物を注入してソース領域とドレイン領域を形成する工程である請求項1記載の半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法。
【請求項3】
前記少なくとも第1および第2の絶縁膜上に第1および第2の導体をそれぞれ形成する工程は、少なくとも前記第1の絶縁膜上に前記第1の導体を形成すると共に、前記第2の導体を前記第2の絶縁膜上から前記素子分離領域上に延在して形成する工程であり、
前記第1および第2の導体に電荷が供給される処理を行う工程では、前記第2の活性層、前記第2の絶縁膜および前記第2の絶縁膜上の前記第2の導体は絶縁膜で覆われており、前記素子分離領域上の前記第2の導体の一部は前記絶縁膜から露出している請求項1または2記載の半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法。
【請求項4】
前記少なくとも第1および第2の絶縁膜上に第1および第2の導体をそれぞれ形成する工程は、少なくとも前記第1の絶縁膜上に前記第1の導体を形成すると共に、前記第2の導体を、前記第2の絶縁膜上から前記素子分離領域上に延在し、前記素子分離領域上にて前記第2の絶縁膜上の前記第2の導体よりも幅広のパッドを備える形状に形成する工程であり、
前記第1および第2の導体に電荷が供給される処理を行う工程では、前記第2の活性層、前記第2の絶縁膜および前記第2の絶縁膜上の前記第2の導体は絶縁膜で覆われており、少なくとも前記パッドが前記絶縁膜から露出している請求項1または2記載の半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法。
【請求項5】
前記絶縁体上の半導体層に、素子分離領域によって素子分離された絶縁ゲート型電界効果トランジスタ用の第1の活性層と検出素子用の第2の活性層とを形成する工程は、前記絶縁体上の半導体層に、素子分離領域によって素子分離された絶縁ゲート型電界効果トランジスタ用の第1の活性層を形成すると共に、検出素子用の複数の前記第2の活性層を形成する工程であり、
前記第1の活性層と第2の活性層上に第1および第2の絶縁膜をそれぞれ形成する工程は、前記第1の活性層上に前記第1の絶縁膜を形成すると共に、前記複数の第2の活性層上に複数の前記第2の絶縁膜をそれぞれ形成する工程であり、
前記少なくとも前記第1および第2の絶縁膜上に第1および第2の導体をそれぞれ形成する工程は、少なくとも前記第1の絶縁膜上に前記第1の導体を形成し、前記第2の導体を、前記複数の前記第2の絶縁膜上および前記複数の第2の活性層間の前記素子分離領域上を延在して形成する工程である請求項1または2記載の半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法。
【請求項6】
絶縁体上の半導体層に、素子分離領域によって素子分離された活性層を形成する工程と、
前記活性層上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に導体を形成する工程と、
前記導体に電荷が供給される処理を行う工程と、
その後、前記活性層の形状を検出する工程と、
を備える半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法。
【請求項7】
前記絶縁体は、サファイアまたは石英である請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置製造工程におけるチャージアップ検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−134394(P2012−134394A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286591(P2010−286591)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(308033711)ラピスセミコンダクタ株式会社 (898)
【Fターム(参考)】