説明

半導体装置

【課題】半導体装置の受信部に小占有面積と消費電力が小さく且つ良好な受信品質とを得る。
【解決手段】受信して周波数変換された信号のDCオフセットを除去するハイパスフィルタ(10,15)は、CRフィルタを有し、CRフィルタの抵抗素子に流れる電流を選択的に増やすことによってハイパスフィルタの入力インピーダンスを大きくするブートストラップ回路(36)を備える。WCDMA又はHSDPA方式に応じてハイパスフィルタの遮断周波数を切換える。WCDMAによる受信のときはブートストラップ回路を非活性として遮断周波数を高くする。HSDPAによる受信のときはブートストラップ回路を活性として遮断周波数を低くする。CRフィルタ回路の抵抗素子に電流を流すブートストラップ回路を採用することによりCRフィルタ回路のチップ占有面積の増大を抑えて低いカットオフ周波数を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変調された高周波信号を受信して周波数変換及び復調する受信部を備えた半導体装置に関し、例えば携帯電話のベースバンド処理を行なうマイクロコンピュータ若しくはSoC(System On Chip)等に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話のWCDMA方式については、3GPP(3rd generation partnership project)が送受信の規格を策定している。3GPPの受信部規格には通常の通話等で用いる比較的伝送レートが低いWCDMA方式(3GPPのRelease-99で規定され、信号転送レートは最大398Kbps)と高速データ通信方式HSDPA(3GPPのRelease-5以降で規定、High Speed Data Packet Access)が規定されている。HSDPA方式は16QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)を用いた多値変調方式や誤り訂正符号化レート低減により最大14.4Mbpsまでのデータ伝送レートを得る方式である。WCDMA/HSDPA方式携帯電話の受信回路には非特許文献1、非特許文献2並びに特許文献1に記載されるように受信RF信号を直接ベースバンド帯のIQ信号に変換するダイレクトコンバージョン方式が用いられる。ダイレクトコンバージョン方式は、ベースバンド帯にオペアンプ等の差動構成の利得切替え増幅器や妨害波除去の為の差動構成のフィルタを用いるが、ベースバンド帯の増幅器で比較的大きな利得を確保する必要があるため、差動間に大きなDCオフセットが発生する場合がある。このためDCオフセット・キャンセルが必要であり、上記3つの文献に見られるように、DC成分を遮断するHPF(High Pass Filter)構成を用いてDCオフセットを除去する構成を採用するのが一般的である。また、特許文献1に記載されるように、DCオフセットの収束を高速化する為にベースバンド帯での利得切替え時にHPFのカットオフ周波数を一旦高く(数100KHzオーダ)してから低く(数10KHzオーダ)戻すような切換え構成を採用可能である。
【0003】
特許文献2には交流成分(AC)と直流成分(DC)を分離する手法として、能動素子であるバッファを用いてブートストラップをかけることにより交流信号に対して高インピーダンスにして交流成分と直流成分を分離するものが知られている。
【0004】
【非特許文献1】A Direct-Conversion Receiver for W-CDMA Reducing Current Consumption to 31mA,IEICE 2005,June
【非特許文献2】A Low Voltage(1.8V) Operation Triple band WCDMA Transceiver IC, RFIC Symposium,2006 IEEE
【特許文献1】特開2006−253816号公報
【特許文献2】特開2002−350473号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
Release-99で規定されるWCDMA方式は、QPSK変調方式を用いて伝送レートが低いため、所要EVMが比較的大きくても(20%程度でも)受信可能である。20%程度のEVMはHPFのカットオフ周波数が20kHz程度で実現できる。これに対し、HSDPA方式は3GPPのCategory8の7.2Mbpsを実現する為にはEVMは10%程度が必要であり、Category10の14.4Mbpsを実現する為にはEVM5%以下が必要であり、それぞれHPFのカットオフ周波数5kHz、1kHz以下が必要となる。カットオフ周波数1kHz程度のHPFを実現する手法として、以下の2つが考えられる。第1はHPFを構成する抵抗素子の抵抗値と容量素子の容量値を大きくする手法である。差動構成で考えた場合、一段のHPF構成で約500kΩの抵抗素子と600pFの容量素子が必要であり、チップ面積が大きくなるというデメリットがある。第2はカットオフ周波数は20kHzを実現できるR=100kΩ、C=150pF程度を選定し、ブートストラップ等の高インピーダンス化を実現できる回路構成を用いて見かけ上R=2MΩとしてカットオフ周波数1kHzを実現する手法である。こちらは、回路規模は低減できるが、能動素子を用いる為、消費電流が例えば2mA以上増加することが考えられる。
【0006】
本発明の目的は、チップ占有面積と消費電力が小さく且つ良好な受信品質を得ることが容易な受信部を有する半導体装置を提供することにある。
【0007】
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0009】
即ち、受信して周波数変換された信号のDCオフセットを除去するハイパスフィルタは、CRフィルタを有すると共に、前記CRフィルタの抵抗素子に流れる電流を選択的に増やすことによってハイパスフィルタの入力インピーダンスを大きくするブートストラップ回路を備える。WCDMA又はHSDPAのような通信方式に応じて、或いは受信信号品質に応じてハイパスフィルタの遮断周波数を切換え制御する。例えばWCDMA方式による受信のときはブートストラップ回路を非活性として遮断周波数を高くする。HSDPA方式による受信のときはブートストラップ回路を活性として遮断周波数を低くする。CRフィルタ回路の抵抗素子に電流を流してブートストラップ回路の入力印インピーダンスを大きくするからCRフィルタ回路によるチップ占有面積の増大を抑えて低いカットオフ周波数を実現することができる。さらに、低い遮断周波数が必要なときだけブートストラップ回路を活性化するのでハイパスフィルタの低消費電力を実現することができる。
【発明の効果】
【0010】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
【0011】
すなわち、チップ占有面積と消費電力が小さく且つ良好な受信品質を得ることが容易な受信部を備えた半導体装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
【0013】
〔1〕半導体装置(52)は、受信した高周波信号を低周波信号に変換して復調する受信部(21)と制御部(17)とを有する。前記受信部は、周波数変換された信号のDCオフセットを除去するハイパスフィルタ(10,15)を有する。前記ハイパスフィルタはCRフィルタ回路と前記CRフィルタ回路の抵抗素子(27,28)に電流を流す能動素子(29,30)とを備える。前記制御回路は、相対的に転送レートの低い通信方式では前記能動素子を非活性にし、相対的に転送レートの高い通信方式では前記能動素子を活性にして遮断周波数を低くする動作モード(第1モード、第2モード)を備え、前記ハイパスフィルタの周波数帯域を切換え制御する。
【0014】
これによれば、CRフィルタ回路の抵抗素子に電流を流すことによって当該CRフィルタ回路の容量素子に直列された回路の入力印インピーダンスを大きくするから、CRフィルタ回路によるチップ占有面積の増大を抑えて低いカットオフ周波数を実現することができる。更に、低い遮断周波数が必要なときだけ能動素子を活性化するのでハイパスフィルタの低消費電力を実現することができる。
【0015】
〔2〕項1の半導体装置において、前記相対的に転送レートの高い通信方式は携帯電話のHSDPA方式であり、前記相対的に転送レートの低い通信方式携帯電話のWCDMA方式である。携帯電話機の低消費電力と小型化に寄与する。
【0016】
〔3〕項2の半導体装置において、前記制御回路は、携帯電話のWCDMA方式で受信する場合に所要の受信信号品質が得られないときに前記能動素子を非活性から活性にして遮断周波数を低くする動作モード(第3モード)を有する。転送レートの低いWCDMA方式であっても通信環境の悪化等に容易に対処可能になる。
【0017】
〔4〕別の半導体装置は、受信した高周波信号を低周波信号に変換して復調する受信部を有し、前記受信部は、周波数変換された信号のDCオフセットを除去するハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタの出力に基づいて受信信号を復調すると共に受信信号品質を検出可能な復調部とを有する。前記ハイパスフィルタはCRフィルタ回路と前記CRフィルタ回路の抵抗素子に電流を流す能動素子とを有する。前記制御回路は、前記復調部で検出された受信信号品質に所要の受信信号品質が得られないときに前記能動素子を非活性から活性にして遮断周波数を低くする動作モード(第4モード)を有し、前記ハイパスフィルタの周波数帯域を切換え制御する。
【0018】
これにより、CRフィルタ回路の抵抗素子に電流を流してハイパスフィルタの入力印インピーダンスを大きくするからCRフィルタ回路によるチップ占有面積の増大を抑えて低いカットオフ周波数を実現することができる。更に、所要の受信品質が得られないようなときに低い遮断周波数を必要とするときだけ能動素子を活性化するのでハイパスフィルタの低消費電力を実現することができる。
【0019】
〔5〕項1又は4の半導体装置において、前記ハイパスフィルタは、前記CR回路を構成し入力端子に結合された第1容量素子(25,26)と、前記CR回路を構成する第1抵抗素子(27,28)及び前記能動素子(29,30)を備えるブートストラップ回路(36)とを有する。前記第1抵抗素子に前記ブートストラップ回路から電流を流し込むことで前記CR回路の入力インピーダンスを見かけ上大きくすることが可能とされる。
【0020】
〔6〕項5の半導体装置において、前記ブートストラップ回路は、前記第1容量素子と前記第1抵抗素子との結合ノードに非反転入力端子が結合され選択的に活性化される前記能動素子としてのアンプ(29,30)と、前記アンプの出力端子を第2抵抗素子(40、42)を介して前記アンプの非反転入力端子に選択的に帰還させる正帰還スイッチ素子(41,43)と、前記アンプの出力端子と前記アンプの反転入力端子とに直列接続された第3抵抗素子(32、33)と、前記アンプの反転入力端子と前記第3抵抗素子との結合ノードに接続された第4抵抗素子(34,35)とを有する。前記制御回路は、前記アンプを活性化し、且つ前記正帰還スイッチをオン状態にすることによって、前記入力インピーダンスを大きくして遮断周波数を低くする。
【0021】
〔7〕更に別の半導体装置は、受信した高周波信号を低周波信号に変換して復調する受信部と制御部とを有し、前記受信部は、周波数変換された信号をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換回路(13,14)と、前記アナログ・ディジタル変換回路で変換されたディジタル信号のDCオフセットを除去するディジタルハイパスフィルタ(10A,15A)とを有する。前記制御回路(17)は、相対的に転送レートの高い通信方式では前記ディジタルハイパスフィルタのタップ数を多くし或いはフィルタ演算係数のビット数を多くして遮断周波数を低くし、相対的に転送レートの低い通信方式では前記ディジタルハイパスフィルタのタップ数を少なくし或いはフィルタ演算係数のビット数を少なくして遮断周波数を高くする動作モードを備え(第6モード、第7モード)、前記ディジタルハイパスフィルタの周波数帯域を切換え制御する。
【0022】
これにより、転送レートが低い場合にはタップ数の少ないディジタルフィルタ動作に切換えればよいので、フィルタフィルタ演算に要するデータ処理時間が短くなって低消費電力に寄与する。ディジタルハイパスフィルタはCRフィルタ回路を用いないという点でチップ占有面積の低減に寄与する。
【0023】
〔8〕更に別の半導体装置は、受信した高周波信号を低周波信号に変換して復調する受信部と制御部(17)とを有し、前記受信部は、周波数変換された信号をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換回路(13,14)と、前記アナログ・ディジタル変換回路で変換されたディジタル信号のDCオフセットを除去するディジタルハイパスフィルタ(10A,15A)と、前記ディジタルハイパスフィルタの出力に基づいて受信信号を復調すると共に受信信号品質を検出可能な復調部(19)とを有する。前記制御回路は、前記復調部で検出された受信信号品質に所要の受信信号品質が得られないときに前記ディジタルハイパスフィルタのタップ数を増やし或いはフィルタ演算係数のビット数を多くして遮断周波数を低くする動作モードを備え(第8モード)、前記ディジタルハイパスフィルタの周波数帯域を切換え制御する。
【0024】
これにより、所要の受信品質が得られないとき遮断周波数を低くする必要がある場合だけタップ数の多いディジタルフィルタ演算を行い、所要の受信品質が得られている場合にはタップ数の少ないディジタルフィルタ動作に切換えればよいので、フィルタフィルタ演算に要するデータ処理時間が短くなって低消費電力に寄与する。ディジタルハイパスフィルタはCRフィルタ回路を用いないという点でチップ占有面積の低減に寄与する。
【0025】
〔9〕項8の半導体装置において、前記ディジタルアナログ変換回路とディジタルハイパスフィルタとの間にイコライザ(22,23)を有し、前記制御回路は、前記ディジタルフィルタの遮断周波数を低くするのに呼応して前記イコライザの歪み除去精度を上げる(第10モード)。必要なときにだけ受信品質を向上させることができ、受信精度を向上させることが必要ないときにはイコライザによる無駄な電力消費を抑えることができる。
【0026】
〔10〕項1又は4の半導体装置において、前記受信部で復調された受信データを入力してデータ処理を行なうデータ処理部(51)と、前記データ処理部から出力された送信データを変調し、変調された低周波信号を高周波信号に変換して送信する送信部(50)と、を更に備える。半導体装置をマイクロコンピュータ又はベースバンドプロセッサ等として実現することができる。
【0027】
2.実施の形態の詳細
《ダイレクトコンバージョン受信装置》
実施の形態について更に詳述する。以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、発明を実施するための最良の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0028】
図1には本発明に係る半導体装置に適用された受信装置の一例が示される。同図に示される受信装置は複数通信方式を受信可能なダイレクトコンバージョン受信装置として構成される。
【0029】
図1において21はディジタル変調された信号を受信する受信部(RECV)である。受信部21は送受信用のアンテナ端子1に接続された分波器(PDX)2からの出力を受ける。受信部21は分波器2の出力を低雑音増幅器(LNA)3で受け、低雑音増幅器3はその入力信号を増幅して差動信号として出力する。低雑音増幅器3の非反転出力と反転出力の夫々に対して、ミキサ4,5、オートゲインコントロール増幅器(AMP)8,9、ローパスフィルタ(LPF)11,12、ハイパスフィルタ(HPF)10,15、アナログ信号をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換器(AD)13,14、イコライザ(EQ)22,23が設けられる。イコライザ22,23の出力は復調部(DEMOD)19に供給される。ミキサ4,5には90度位相シフタ6の出力が供給され、90度位相シフタ6にはVCO(電圧制御発振器)7が接続される。制御部(CONT)17は制御信号21によってオートゲインコントロール増幅器8,9を制御し、制御信号16によってハイパスフィルタ10,15を制御し、制御信号24によってイコライザ22,23を制御し、復調部19から検出信号18を受ける。
【0030】
アンテナ入力端子1より入力される無線高周波信号(以下RF信号)は分波器2で送信信号20と分波され、受信部21に入力される。受信部21に入力された信号は、低雑音増幅器3で増幅され、ミキサ4,5で、VCO7と90度位相シフタ6からの発振信号により直交検波されてI(In-phase)/Q(Quadrature-phase)信号に変換される。I/Q信号はそれぞれAGC増幅器8,9で利得制御され、ローパスフィルタ11,12で不要波が除去され、ハイパスフィルタ10,15でDCオフセットが除去される。ハイパスフィルタ11,12の出力はAD変換器13,14でディジタル信号に変換される。I/Qのディジタル信号はイコライザ22,23で不要波除去と波形整形が行われ、その結果を復調部19が入力して復調する。
【0031】
受信装置21が受信可能な複数通信方式の一つは、特に制限されないが、Release-99のWCDMA方式であり、もう一つはHSDPA方式である。制御部17は何れの通信方式か等によって制御信号21,16,24によって受信部の動作特性を制御する。制御信号21はその値に応じてAMP8,9の利得を制御する。制御信号16はその値に従ってHPF10,15の遮断周波数を規定する。制御信号24はその値に従ってEQ22,23の歪み除去精度を規定する。
【0032】
《遮断周波数制御の第1形態》
制御回路17による遮断周波数制御の第1の例について詳細を説明する。図3にはHPF10,15における振幅(AMPLTD)と周波数(FREQ)の特性が示される。同図に示されるようにRelease-99のWCDMA方式による信号受信時は制御信号16でHPF10,15の遮断周波数(カットオフ周波数とも記す)は破線38で示すようのように高く設定される。HSDPA方式による信号受信時は制御信号16でHPF10,15のカットオフ周波数は破線39のように低く設定される。図3において37は受信信号の帯域幅である。
【0033】
図2には上記制御を実現するためのHPF10,15の具体例が示される。同図に示されるHPF10,15は差動入出力構成であり、差動入力端端子INt、INbと差動出力端子OUTt、OUTbを有する。
差動入力端子INt、INbには夫々容量素子(第1容量素子)25,26の一方の容量電極が接続される。25,26の他方の容量電極にはブートストラップ回路36が接続される。ブートストラップ回路36は入出力端子INt,OUTt側と入出力端子INb、OUTb側で対称の回路構成を備える。ブートストラップ回路36は、前記容量素子25(26)とCR回路を構成する抵抗素子(第1抵抗素子)27(28)、前記容量素子25(26)と抵抗素子27(28)との結合ノードに非反転入力端子(+)が結合され選択的に活性化される能動素子としてのオペアンプ29(30)アンプ、及び、抵抗素子(第2抵抗素子)40(42)を介してオペアンプアンプ29(30)の出力端子を前記オペアンプ29(30)の非反転入力端子(+)に選択的に帰還させる正帰還スイッチ素子41(43)を備える。更に、前記オペアンプ29(30)の出力端子と前記オペアンプ29(30)の反転入力端子(−)とに直列接続された抵抗素子(第3抵抗素子)32(33)、前記オペアンプ29(30)の反転入力端子(−)と前記抵抗素子32(33)との結合ノードに接続された抵抗素子(第4抵抗素子)34(35)、及び、抵抗素子27と28の結合ノードと抵抗素子34と35の結合ノードとの間に配置された容量素子を備える。
【0034】
オペアンプ29,30の活性/非活性と、正帰還スイッチ41,43のオン/オフは前記信号16によって制御される。オペアンプ29,30が非活性にされ且つ正帰還スイッチ41,43がオフにされる(第1状態の設定)ことによって、非反転側は容量素子25と抵抗素子27により、反転側は容量素子26と抵抗素子によって夫々ハイパスフィルタ10、15の周波数特性が決定される。遮断周波数は容量素子25(26)の容量値と抵抗素子27(28)の抵抗値との積に逆比例して決まる。このときオペアンプ29,30は動作されないのでそれによる電力消費は無い。
【0035】
オペアンプ29,30が活性にされ且つ正帰還スイッチ41,43がオンにされる(第2状態の設定)ことによって、ブートストラップ回路36入力インピーダンスZiが大きくなり、前記第1状態の場合に比べてハイパスフィルタ10,15の遮断周波数は低くされる。即ち、オペアンプ29(30)が活性化され且つ正帰還スイッチ41(43)がオン状態にされることによってオペアンプ29(30)からの電流がスイッチ40(43)を介して抵抗素子27(28)に流れ込むことによって、ブートストラップ回路36の入力からみた抵抗素子27,28の抵抗値が見掛け上大きくなり、入力インピーダンスZiが大きくなる。例えば抵抗素子32(33)の抵抗値をr、抵抗素子34(35)の抵抗値をk・r、抵抗素子40(42)、27(28)の抵抗値をRとすると、前記第2状態においてブートストラップ回路36の入力インピーダンスは、Zi=k・R(k−1)となる。k=1.1とすればZiは抵抗値Rの11倍になる。これにより、第2状態ではHPF10,15の遮断周波数を低くすることができる。
【0036】
前記制御回路は、相対的に転送レートの低いWCDMA通信方式では前記第1状態を選択するように制御信号16の値を決め(第1動作モードの設定)、相対的に転送レートの高いHSDPA通信方式では前記第2状態を選択するように制御信号16の値を決める(第2モードの設定)。
【0037】
上記遮断周波数制御の第1形態によれば、第2モードではCRフィルタ回路の抵抗素子27(28)にオペアンプ29(30)を介して電流を流すことによってブートストラップ36の入力インピーダンスを大きくするから、容量素子25(26)と抵抗素子27(28)から成るCRフィルタ回路によるチップ占有面積の増大を抑えて低いカットオフ周波数を実現することができる。更に、低い遮断周波数が必要なときだけ能動素子を活性化するのでハイパスフィルタの低消費電力を実現することができる。したがって、携帯電話のHSDPA方式WCDMA方式の双方をサポートする携帯電話機の低消費電力と小型化に寄与することができる。例えば図4には低消費電力化の効果が従来例との比較で示される。(A)は本発明の場合の消費電流、(B)は従来例の場合の消費電流を示す。Iは電流、Tは時間である。従来例とは、WCDMA方式/HSDPA方式の双方共にブートストラップ等の高インピーダンス回路を動作させて必要な遮断周波数特性を得ようとする例である。本発明の上記制御形態ではHSDPA方式による受信時にだけ、高インピーダンス回路としてのブートストラップ回路36を動作させることで、従来方式に比較して平均電流を低下させることができる。
【0038】
《遮断周波数制御の第2形態》
前記復調部19は福緒結果に対して受信信号の品質に相当するビットエラーレート(BER)やEVM等を計算する機能を備える。復調部19はこの計算結果を、基準値と比較して基準値以下である場合には制御信号18を変化させる。制御部17は、WCDMA方式で受信を行っているとき、即ち、前記第1モードを指定してHPF10,15の遮断周波数を決定しているとき、制御信号18の変化を検出すると、これに応答して、制御信号16によりHPF10,15に第2状態を指定して遮断周波数を低くする(第3モード)。転送レートの低いWCDMA方式であっても通信環境の悪化等に容易に対処可能になる。
【0039】
《遮断周波数制御の第3形態》
一方、制御回路17はWCDMA方式による受信動作であるか又はHSDPA方式による受信動作であるかに拘わらずに、受信状態、即ち、受信信号の品質に応じてHPF10,15のカットオフ周波数を切換え制御する。通信開始の当初において制御回路17は例えば信号16によってHPF10,15に前記第1の状態を指定する。復調部19は、受信信号の品質に相当するビットエラーレート(BER)やEVM等の計算結果を、下限基準値、上限基準値と比較して下限基準値以下である場合には制御信号18を第1の値から第2の値に変化させ、上限基準値以上である場合には制御信号18を第2の値から第1の値に変化させる。制御部17は制御信号の第1の値から第2の値に変化に応答して制御信号16によりHPF10,15に第2の状態を指示してそのカットオフ周波数を低くする(第4モード)。制御部17は制御信号の第2の値から第1の値に変化に応答して制御信号16によりHPF10,15に第1の状態を指示してそのカットオフ周波数を高くする(第5モード)。
【0040】
これによれば、第4モードではCRフィルタ回路の抵抗素子27(28)にオペアンプ29(30)を介して電流を流すことによってブートストラップ36の入力インピーダンスを大きくするから、容量素子25(26)と抵抗素子27(28)から成るCRフィルタ回路によるチップ占有面積の増大を抑えて低いカットオフ周波数を実現することができる。更に、所要の受信品質が得られないようなときに低い遮断周波数が必要なときだけオペアンプ29(30)を活性化するのでハイパスフィルタの低消費電力を実現することができる。要するに、BERやEVMなどの受信信号の品質の基づいてアナログハイパスフィルタの特性を最適化するから、低消費電力化と最適な受信信号品質による信号の受信との双方を実現することができる。
【0041】
尚、上記において、基準値を設定せず、制御信号16,18を所定の範囲で可変してその中で最も良い受信信号の品質が得られる制御信号16,18によってHPF10,15の動作特性を設定するようにしてもよい。
【0042】
《ダイレクトコンバージョン受信装置の第2の例》
図5には本発明に係る半導体装置に適用された受信装置の別の例が示される。同図に示される受信装置は複数通信方式を受信可能なダイレクトコンバージョン受信装置として構成される。図1との相違点はアナログのHPF10,15に代えて、イコライザ22,23の次段にディジタルハイパスフィルタ10A,15Aを配置した点である。ディジタルハイパスフィルタ10A,15Aは例えば、積和演算器からなるFIR(Finite Impulse Response Filter)フィルタあるいはIIR(Infinite impulse response filter)フィルタの組み合わせを用いて実現されている。第2の例における遮断周波数切換え制御の第1形態は、WCDMA方式による受信時に制御信号16により、遮断周波数が図3の38のように高くなり、且つフィルタ演算のタップ数が少なくなるように或いはフィルタ演算係数のビット数が少なくなるようにディジタルハイパスフィルタ10A,15Aに指定する(第6モード)。HSDPA方式による受信においては制御信号16により、遮断周波数が図3の39のように低くなり、且つフィルタ演算のタップ数が多くなるように或いはフィルタ演算係数のビット数が多くなるようにディジタルハイパスフィルタ10A,15Aに指定する(第7モード)。
【0043】
これにより、転送レートが低い場合にはタップ数の少ないディジタルフィルタ動作に切換えればよいので、フィルタフィルタ演算に要するデータ処理時間が短くなって低消費電力に寄与する。ディジタルハイパスフィルタ10A,15AはCRフィルタ回路を用いないという点でチップ占有面積の低減に寄与する。
【0044】
第2の例における遮断周波数切換え制御の第2形態は、前記復調部19で検出された受信信号品質に所要の受信信号品質が得られないことが制御回路17に信号18で通知されたとき、前記ディジタルハイパスフィルタ10A,15Aのタップ数を増やし或いはフィルタ演算係数のビット数を多くして遮断周波数を低くするように指示する(第8モード)。また、前記復調部19で検出された受信信号品質に所要の受信信号品質を越えた過剰な品質が得られていることが制御回路17に信号18で通知されたときは、前記ディジタルハイパスフィルタ10A,15Aのタップ数を減らし或いはフィルタ演算係数のビット数を減らして遮断周波数を高くするように指示する(第9モード)。
【0045】
上記制御形態により、所要の受信品質が得られないとき遮断周波数を低くする必要がある場合だけタップ数の多いディジタルフィルタ演算を行い、所要の受信品質が得られている場合にはタップ数の少ないディジタルフィルタ動作に切換えればよいので、フィルタフィルタ演算に要するデータ処理時間が短くなって低消費電力に寄与する。ディジタルハイパスフィルタはCRフィルタ回路を用いないという点でチップ占有面積の低減に寄与する。
【0046】
第2の例における遮断周波数切換え制御の第3形態は、前記制御回路17が制御信号24により、前記ディジタルフィルタ10A,15Aの遮断周波数を低くするのに呼応してイコライザ22,23の歪み除去精度を上げる。例えば、Release-99のWCDMA方式による受信時はHPF10A,15Aのカットオフ周波数を図3の38に例示されるように高く設定し、イコライザ22,23に対してはタップ数を低減するかスルーパスさせて低消費電力化を図る。HSDPA方式による受信時はHPF10A,15Aのカットオフ周波数を図3の39に例示されるように低く設定し、さらにイコライザ22,23のタップ数を十分に確保して強力な等化をかけることで、HSDPA方式に対して良好な受信特性を実現する(第10モード)。これによれば、必要なときにだけ受信品質を向上させることができ、受信精度を向上させることが必要ないときにはイコライザによる無駄な電力消費を抑えることができる。したがって、Release-99のWCDMA方式による受信動作時の低消費電力化とHSDPA方式による受信動作時の良好な受信特性を実現できる。
【0047】
《半導体装置》
図6には以上で説明した受信装置を有する半導体装置52が例示される。同図に示される半導体装置52は、特に制限されないが、3G端末としての携帯電話機に用いられるベースバンドプロセッサ若しくはマイクロコンピュータとされる。半導体装置は、例えば単結晶シリコン等の1個の半導体基板にCMOS或いはBi−CMOSプロセス等の半導体製造プロセスによって形成される。
【0048】
アンテナ端子1に接続されたアンテナで受信された受信信号は分波器2で送信信号20と分波され、上述の受信部(RECV)21に入力される。受信部21の出力はデータ処理部(PRCS)51に入力される。一方、データ処理部51から出力される送信データは、送信部50に入力される。送信部50は入力された送信データを変調し、変調された低周波信号を高周波信号に変換する。送信部50の出力は、分波器2及びアンテナ端子1を介してアンテナから送信される。
【0049】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0050】
例えば、上記説明では本発明を携帯電話機に適用する場合を一例としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ディジタル放送受信機にも適用できる。ディジタル放送では、1/3セグメント受信や13セグメント受信のフルセグ受信に対応した受信モードがある。また、各OFDMキャリアの変調方式としてQPSK〜64QAMなどが規定されている。これら受信モードや変調方式に応じてハイパスフィルタのカットオフ周波数切換えても以上の説明と同等の効果を期待することができる。例えば64QAM変調の場合はハイパスフィルタのカットオフ周波数を低くし、QPSKの場合はハイパスフィルタのカットオフ周波数を高くすることや、2k、4kFFTモード時はハイパスフィルタのカットオフ周波数を高くして、8kモード時は低くすること等が考えられる。ブートストラップ回路の構成は図2に限定されず適宜変更可能であり、活性化によって入力インピーダンスが大きくされる回路構成であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】図1は本発明に係る半導体装置に適用された受信装置の一例を示すブロック図である。
【図2】図2はアナログハイパスフィルタの具体例を示すブロック図である。
【図3】WCDMA方式による受信時とHSDPA方式による受信時の夫々におけるアナログハイパスフィルタの遮断周波数特性の概略を示す説明図である。
【図4】図4は遮断周波数切換えによる低消費電力化の効果を従来例との比較で示す説明図である。
【図5】図5は本発明に係る半導体装置に適用された受信装置の別の例を示すブロック図である。
【図6】図6は本発明に係る受信装置を有する半導体装置の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0052】
21 受信部(RECV)
1 アンテナ端子
2 分波器(PDX)
3 低雑音増幅器(LNA)
4,5 ミキサ
8,9 オートゲインコントロール増幅器(AMP)
11,12 ローパスフィルタ(LPF)
10,15 ハイパスフィルタ(HPF)
10A,15A ディジタルはパスフィルタ
13,14 アナログ・ディジタル変換器(AD)
22,23 イコライザ(EQ)
19 復調部(DEMOD)
7 VCO(電圧制御発振器)
17 制御部(CONT)
17、16、22、23 制御信号
18 検出信号
INt、INb 差動入力端端子
OUTt、OUTb 差動出力端子
25,26 容量素子(第1容量素子)
36 ブートストラップ回路
27,28 抵抗素子(第1抵抗素子)
29,30 オペアンプ
40,42 抵抗素子(第2抵抗素子)
41,43 正帰還スイッチ素子
32,33 抵抗素子(第3抵抗素子)
34,35 抵抗素子(第4抵抗素子)
50 送信部
51 データ処理部
52 半導体装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信した高周波信号を低周波信号に変換して復調する受信部と制御部とを有する半導体装置であって、
前記受信部は、周波数変換された信号のDCオフセットを除去するハイパスフィルタを有し、
前記ハイパスフィルタはCRフィルタ回路と能動素子とを備え、
前記制御回路は、相対的に転送レートの低い通信方式では前記能動素子を非活性にし、相対的に転送レートの高い通信方式では前記能動素子を活性にして遮断周波数を低くする動作モードを備え、前記ハイパスフィルタの周波数帯域を切換え制御する、半導体装置。
【請求項2】
前記相対的に転送レートの高い通信方式は携帯電話のHSDPA方式であり、前記相対的に転送レートの低い通信方式携帯電話のWCDMA方式である、請求項1記載の受信装置。
【請求項3】
前記制御回路は、携帯電話のWCDMA方式で受信する場合に所要の受信信号品質が得られないときに前記能動素子を非活性から活性にして遮断周波数を低くする動作モードを有する、請求項2記載の受信装置。
【請求項4】
受信した高周波信号を低周波信号に変換して復調する受信部と制御部とを有する半導体装置であって、
前記受信部は、周波数変換された信号のDCオフセットを除去するハイパスフィルタと、前記ハイパスフィルタの出力に基づいて受信信号を復調すると共に受信信号品質を検出可能な復調部とを有し、
前記ハイパスフィルタはCRフィルタ回路と能動素子とを有し、
前記制御回路は、前記復調部で検出された受信信号品質に所要の受信信号品質が得られないときに前記能動素子を非活性から活性にして遮断周波数を低くする動作モードを備え、前記ハイパスフィルタの周波数帯域を切換え制御する、半導体装置。
【請求項5】
前記ハイパスフィルタは、前記CR回路を構成し入力端子に結合された第1容量素子と、前記CR回路を構成する第1抵抗素子及び前記能動素子を備えるブートストラップ回路とを有し、
前記第1抵抗素子に前記ブートストラップ回路から電流を流し込むことで前記CR回路の入力インピーダンスを見かけ上大きくすることが可能とされる、請求項1又は4記載の半導体装置。
【請求項6】
前記ブートストラップ回路は、前記第1容量素子と前記第1抵抗素子との結合ノードに非反転入力端子が結合され選択的に活性化される前記能動素子としてのアンプと、前記アンプの出力端子を第2抵抗素子を介して前記アンプの非反転入力端子に選択的に帰還させる正帰還スイッチ素子と、前記アンプの出力端子と前記アンプの反転入力端子とに直列接続された第3抵抗素子と、前記アンプの反転入力端子と前記第3抵抗素子との結合ノードに接続された第4抵抗素子とを有し、
前記制御回路は、前記アンプを活性化し、且つ前記正帰還スイッチをオン状態にすることによって、前記入力インピーダンスを大きくして遮断周波数を低くする、請求項5記載の半導体装置。
【請求項7】
受信した高周波信号を低周波信号に変換して復調する受信部と制御部とを有する半導体装置であって、
前記受信部は、周波数変換された信号をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換回路と、前記アナログ・ディジタル変換回路で変換されたディジタル信号のDCオフセットを除去するディジタルハイパスフィルタとを有し、
前記制御回路は、相対的に転送レートの高い通信方式では前記ディジタルハイパスフィルタのタップ数を多くし或いはフィルタ演算係数のビット数を多くして遮断周波数を低くし、相対的に転送レートの低い通信方式では前記ディジタルハイパスフィルタのタップ数を少なくし或いはフィルタ演算係数のビット数を少なくして遮断周波数を高くする動作モードを備え、前記ディジタルハイパスフィルタの周波数帯域を切換え制御する、半導体装置。
【請求項8】
受信した高周波信号を低周波信号に変換する受信部と制御部とを有する半導体装置であって、
前記受信部は、周波数変換された信号をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル変換回路と、前記アナログ・ディジタル変換回路で変換されたディジタル信号のDCオフセットを除去するディジタルハイパスフィルタと、前記ディジタルハイパスフィルタの出力に基づいて受信信号を復調すると共に受信信号品質を検出可能な復調部とを有し、
前記制御回路は、前記復調部で検出された受信信号品質に所要の受信信号品質が得られないときに前記ディジタルハイパスフィルタのタップ数を増やし或いはフィルタ演算係数のビット数を多くして遮断周波数を低くする動作モードを備え、前記ディジタルハイパスフィルタの周波数帯域を切換え制御する、半導体装置。
【請求項9】
前記ディジタルアナログ変換回路とディジタルハイパスフィルタとの間にイコライザを有し、
前記制御回路は、前記ディジタルフィルタの遮断周波数を低くするのに呼応して前記イコライザの歪み除去精度を上げる、請求項8記載の半導体装置。
【請求項10】
前記受信部で復調された受信データを入力してデータ処理を行なうデータ処理部と、前記データ処理部から出力された送信データを変調し、変調された低周波信号を高周波信号に変換して送信する送信部と、を更に備える請求項1又は4記載の半導体装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−111569(P2009−111569A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−280120(P2007−280120)
【出願日】平成19年10月29日(2007.10.29)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】