説明

半導体製造プロセスの制御方法及び研磨装置

【課題】 コンディショナーの切削レートを高精度かつ簡便に管理することができ、研磨パッドの切削レートから見たコンディショナー使用限界(寿命)管理を可能とすること。
【解決手段】 研磨装置は、研磨パッドの凹凸(溝深さ)を測定する光学式変位計を有する。これにより研磨パッドの目立てに用いられるコンディショナーの切削レートを高精度かつ簡便に管理することが可能となる。変位計の出力データから、研磨レシピのコンディショナー荷重へフィードバックすることにより、コンディショナーの累積使用時間に依存しない安定した切削レートを維持することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研磨技術に関し、特にコンディショナーの切削レートを高精度かつ簡便に管理することができ、研磨パッドの切削レートから見たコンディショナー使用限界(寿命)管理を可能とするに関する研磨装置、コンディショナー切削レート制御方法、コンディショナー荷重制御方法、半導体製造プロセスの制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子の微細化が進むことで、CMP(Chemical Mechanical polishing)工程に対するプロセスバラツキの低減が強く望まれている。従来技術では、プロセス条件値が固定値で設定されるため、消耗部材等の性能個体差を考慮したプロセス構築が不可能であった。
【0003】
従来のCMP装置における典型的なレシピ構造を図8に示す。図8に示す通り、従来のレシピ構造において、各種プロセス条件値は固定値を用いる構造となっている。研磨パッド上の目立てに用いられるコンディショナー条件も同様に固定値として設定されている。このようにCMPプロセスにおいては、各種プロセス条件値は固定値を用いる構造となっているが、コンディショナー毎の性能固体差を考慮しているプロセスが構築されていないため、現状のコンディショナー管理方法は、導入評価時に得られたデータをもとに規格値を決定し、管理規格を設定するのが一般的である。研磨パッドの管理方法も同様である。
【0004】
尚、本願発明と関連ある先行技術として以下の特許文献1を参照されたい。
【0005】
【特許文献1】特開2004−25413
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
すなわち、従来技術では、(1)コンディショナーの切削レートコントロールができていないこと、(2)切削レートから見たコンディショナーの使用限界(寿命)を管理していないため、コンディショナーの性能個体差に起因するプロセス安定性低下は一般的に良く知られている事柄である。
【0007】
また、コンディショナーの固体性能差がまったく考慮されていないため、不安定なプロセスを誘発し、また、消耗部材の交換サイクルが早くなる等、プロセスコストの増加に繋がる。
【0008】
上記した従来技術においてはコンディショナーの荷重条件や、コンディショナーの使用限界(寿命)規格に対して大きなマージンを設定しているのが実情である。その結果、コンディショナーの固体性能差により、過剰なコンディショナー荷重でプロセスが実施されると、過剰な切削レートとなり、コンディショナーと研磨パッドの使用限界(寿命)が短くなる。よって、消耗部材の交換サイクルが早くなりプロセスコストの増加に繋がっている。
【0009】
また、逆のケースとして、不十分なコンディショナー荷重でプロセスが実施されることもあり、不十分な切削レートになることから、不安定なプロセスを誘発し、多量の不良製品を作り込む可能性がある。このことから、プロセス安定化実現には、コンディショナーの荷重管理(切削レート管理)が非常に重要であり、コンディショナーの性能固体差を考慮したプロセスを構築すること(精密管理)が必要であると言える。一般的に、CMPプロセスを構成する消耗部材の中で、特にコンディショナーの固体性能差はバラツキが大きいことは良く知られている。CMPプロセスの安定化実現には、消耗部材のバラツキを何らかの方法でコントロールすることが重要である。
【0010】
したがって、本発明の目的は、研磨パッドの凹凸(溝深さ)をモニタリングできる光学式変位系を付帯することで、コンディショナーの切削レートを高精度かつ簡便に管理することができ、研磨パッドの切削レートから見たコンディショナー使用限界(寿命)管理を可能とする研磨パッドのコンディショナー切削レート制御方法、コンディショナー圧力制御方法、及び研磨装置を提供することである。
【0011】
また、本発明の他の目的は、変位計の出力データから、コンディショナー荷重を研磨レシピにフィードバックできるシステムを構築することにより、コンディショナーの累積使用時間に依存しない安定した切削レートを維持することを可能とし、部材の固体性能差を考慮した安定したプロセス構築を実現することができ、さらに、消耗部材の精密管理を行うことにより、消耗部材の有効利用が実現可能な研磨パッドのコンディショナー切削レート制御方法、コンディショナー圧力制御方法、及び研磨装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の態様に係る研磨装置は、回転する定盤(6)に貼られた研磨パッド(2)と、ウェハ(4)を保持し、かつ研磨パッド(2)にウェハ(4)を押し付けながら自転するウェハ保持ヘッド(3)と、研磨パッド(2)の半径方向に配置されたスラリ供給部(1)と、研磨パッド(2)の目立てに用いられるコンディショナー(5)を有する。研磨パッド(2)の半径方向に配置された研磨パッド(2)の溝深さを測定する光学式変位計を複数備えた変位計アーム部(7)と、光学式変位計に電気的に接続された計算機(8)をさらに有する。計算機(8)は、前記光学式変位計で測定されたウェハ研磨前及び研磨後の溝深さからウェハ研磨前の切削レート及び研磨後の切削レートを算出し、ウェハ研磨前後の切削レートに基づいて次研磨ウェハのコンディショナー荷重条件値を算出し、当該コンディショナー荷重条件値を研磨レシピへフィードバックする。
【0013】
本発明の第2の態様に係る半導体製造プロセスの制御方法は、研磨パッドの溝深さを光学式変位計で測定する第1のステップと、前記第1の測定値があらかじめ定められた基準値以上であるか否か判定する第2のステップと、前記第1のステップで得られた第1の測定値があらかじめ定められた基準値未満の場合に研磨パッドの交換指示を与える第3のステップと、前記第1の測定値が前記基準値以上の場合、テストコンディショニングに移行し、前記研磨パッドの溝深さを光学式変位計で測定する第4のステップと、前記第1の測定値と前記第4のステップで得られた第2の測定値の差分を所定時間で除してなるコンディショナー切削レートを算出し、当該切削レートがあらかじめ定められた基準値の範囲内であるか否か判定を行う第5のステップと、前記切削レートが前記基準値の範囲外である場合、コンディショナー交換指示を与える第6のステップと、前記切削レートが前記基準値の範囲内である場合、当該切削レートに対応したコンディショナー荷重の調整を実施する第7のステップと、コンディショナー荷重調整後、ウェハ研磨処理を開始し、研磨パッドの溝深さを光学式変位計で測定する第8のステップと、前記第7のステップで得られた第3の測定値があらかじめ定められた基準値以上であるか否か判定する第8のステップと、前記第3の測定値があらかじめ定められた基準値未満の場合に研磨パッドの交換指示を与える第10のステップと、前記第3の測定値が前記基準値以上の場合、前記第3の測定値と前記第2の測定値との差分を所定時間で除してなるコンディショナー切削レートを算出し、当該切削レートがあらかじめ定められた基準値の範囲内であるか否か判定を行う第11のステップを有する。前記研磨パッドの交換指示又はコンディショナー交換指示が出されるまで前記第5のステップ〜第11のステップが繰り返される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の第1の効果は、光学式変位計を付帯し、当該変位計の出力データから、コンディショナー荷重を研磨レシピにフィードバックできるシステムを構築することで、コンディショナーの切削レートを高精度かつ簡便に管理することが可能となることである。
【0015】
本発明の第2の効果は、光学式変位計を付帯し、当該変位計の出力データからコンディショナー荷重を研磨レシピにフィードバックできるシステムを構築することで、コンディショナーの累積使用時間に依存しない安定した切削レートを維持することが可能となることである。
【0016】
本発明の第3の効果は、上記したように切削レートを高精度かつ簡便に管理することができるため研磨パッドの切削レートから見たコンディショナー使用限界(寿命)管理が可能となることである。
【0017】
本発明の第4の効果は、光学式変位計を付帯することで、部材の固体性能差を考慮した安定したプロセス構築が実現できることである。
【0018】
一方、先行技術文献として上記特許文献1に開示されている接触式変位計の付帯及び切削レート結果に基づいてコンディショナー時間を変更するシステムの場合には、変位をモニターする針先の磨耗によるデータの精度劣化、針先の金属系部材起因によるウェハへの金属汚染が懸念される。また、コンディショナー時間を変更することによりT/Pが低下する等の問題がある。しかしながら本発明を適用することにより、接触式変位計でのデメリットや、コンディショナー時間変更によるT/P低下等の問題を全て解消することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1(a)及び(b)は、本発明に係る研磨装置の一実施の形態を示した上面図と側面図である。図2は、次研磨ウェハのコンディショナー荷重条件の算出の基となるレシピの構造を示した図である。本発明に係る研磨装置は図1(a)及び(b)に示す通り、回転する定盤6に貼られた研磨パッド2と、ウェハ4を保持し、かつ研磨パッド2にウェハ4を押し付けながら自転するウェハ保持ヘッド3と、研磨パッド2の半径方向に配置されたスラリ供給部1と、研磨パッド2の目立てに用いられるコンディショナー5と、研磨パッド2の半径方向に配置されたコンディショナー切削レートを測定する変位計アーム部7を有している。変位計アーム部7には、第1の光学式変位計7a、第2の光学式変位計7b・・・・第n(nは3以上の整数)の光学式変位計7cが取り付けられている。また、変位計アーム部7には、切削レートを計算し、切削レートからコンディショナー荷重を研磨レシピにフィードバックするための計算機8が接続されている。図2に示した通り、計算機8は、光学式変位計で測定された、ウェハ研磨前の切削レート 及び 研磨後の切削レート、をそれぞれ計算機に格納し、次研磨ウェハのコンディショナー荷重条件を算出する。その値を研磨レシピへフィードバックする。
【0020】
次に、本発明に係る制御方法について説明する。本発明は、光学式変位計を付帯し、コンディショナーの研磨パッドに対する切削レートを研磨レシピにフィードバックするシステムを構築することで、安定したプロセスを実現できることを特徴とする。図3は、従来技術でプロセスを実施した場合と、本発明の制御方法を用いてプロセスを実施した場合、それぞれのコンディショナーの切削レート推移を示したグラフであり、図4は、研磨レート推移、研磨レート面内均一性推移を示したグラフである。図3及び図4の横軸はコンディショナーの累積使用時間であり、当該時間がプロットされている。本実施の形態において、コンディショナー荷重の標準値は9lbfを設定し、光学式変位計は5つ付帯した。また、スラリの種類はシリカ系スラリであり、研磨パッドにはIC1000系が使用されている。
【0021】
従来技術においては、コンディショナーの累積使用時間と共に、切削レートの低下が早い段階から見られる。また、切削レートの低下に伴い、研磨レートの低下、研磨レート面内均一性の低下が見られる。一方、本発明の制御方法を用いた場合、コンディショナーの累積使用時間に対し、安定した切削レートを実現しているのが容易にわかる。また、安定した切削レートを実現することで、研磨レート、研磨レート面内均一性、においても安定しているのがわかる。さらに、本制御方法では、コンディショナーの切削レートをモニタリングしながらコンディショナー荷重を可変させるため、従来技術と比較して部材の寿命が延びているのがわかる。
【0022】
本発明は、図5に示すようなフローチャートでプロセス制御を行う。まず研磨に先立ち、研磨レシピを読み込んで(ステップS101)、研磨パッド溝深さの測定(dpre)を実施する(ステップS102)。次に測定された研磨パッド溝深さがあらかじめ定められた所定の基準値(A)以上か否かについて判定を行う(ステップS103)。ここで、ステップS101、S102をルーチンiとする。
【0023】
研磨パッドの溝深さ測定の結果、前記ステップS102で測定された第1の測定値があらかじめ定められた基準値(A)未満の場合(ステップS103でNo)には計算機8は研磨パッドの交換指示をCMP装置のCPU(図示せず)に与え、判定NGとして研磨作業が中止され、研磨パッド交換作業が実施される。前記ステップS102で測定された第1の測定値があらかじめ定められた基準値(A)以上の場合には(ステップS103でYes)判定OKとして、テストコンディショニングのステップに移行し(ステップS105)、その後、研磨パッド溝深さの測定(dpost)を実施し、第2の測定値を算出する(ステップS106)。ここで、ステップS105、S106をルーチンiiとする。
【0024】
前記第1の測定値と前記ステップS106で得られた第2の測定値の差分を所定時間で除して、コンディショナー切削レートを算出し、当該切削レートがあらかじめ定められた基準値の範囲内であるか否か判定を行う(ステップS107)。ここで、コンディショナー切削レート計算・判定には、図6の数式1aもしくは数式1bを用いて算出する。数式1a及び数式1bの計算結果が、それぞれ図6の数式2a及び数式2bの判定条件を満たさない場合(ステップS107でNo)には研磨作業が中止され(ステップS107)、図5のフローに従いコンディショナー交換作業を実施する(ステップS108)。図6の数式2a及び数式2bの判定を満たした場合には(ステップS107でYes)、図6の数式3a及び数式3bを用いてコンディショナーの荷重の補正を行い、荷重調整(DF)を実施し(ステップS109)、ウェハ研磨処理が開始される(ステップS110)。ここで、ステップS107,S109,S110の処理フローをルーチンiiiとする。
【0025】
ウェハ研磨処理が開始された後再度、研磨パッドの溝深さを光学式変位計で上記同様の方法で測定(dpontn)し(ステップS111)第3の測定値を得、この第3の測定値があらかじめ定められた基準値以上であるか否か判定する(ステップS112)。この第3の測定値があらかじめ定められた基準値(A)未満の場合には(ステップS112でNo)、研磨作業の中止指令を送出し、研磨パッドの交換指示を与える(ステップS104)。
【0026】
前記第3の測定値が前記基準値以上の場合(ステップS112でYes)、前記第3の測定値と前記第2の測定値との差分を所定時間で除してなるコンディショナー切削レートを算出し、当該切削レートがあらかじめ定められた基準値の範囲内であるか否か判定を行う(ステップS107)。以下、ステップS107,S109〜S112の処理が前記研磨パッドの交換指示又はコンディショナー交換指示が出されるまで繰り返される。ここで、ステップS107,S109〜S112の処理フローをルーチンivとする。
【0027】
ステップS109において、計算機にはあらかじめ切削レートとコンディショナー荷重との関係が記載された条件がテーブルに格納され、これを参照することで適切なコンディショナー荷重を決定することができる。図7は、決定するコンディショナー荷重と切削レートの関係を示すグラフである。例えば、縦軸の切削レートのメモリで任意の上限値、下限値を設定しておき、その範囲内でのグラフの傾きが変化した場合、その傾きを元に戻すような荷重補正を行えばよい。
【0028】
研磨作業開始した(ステップS110)後、ルーチンivが繰り返して行われウェハ研磨処理が継続され、最終的に研磨作業が終了する。ステップS112における判定がNGの場合は、研磨パッド交換作業、コンディショナー交換作業、を必要に応じて実施する。
【0029】
また、上記した各実施の形態は、本発明を好適に実施した形態の一例に過ぎず、本発明は、その主旨を逸脱しない限り、種々変形して実施することが可能なものである。例えば、図5におけるルーチンiとルーチンiiを実行し、ステップS107の判定を行った後、荷重調整を行わず、ステップS110以降の処理ステップを実行してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明によれば、半導体製造プロセスのCMP工程において、CMPプロセスを構成する消耗部材等の性能個体差を何らかの方法でモニタリングし、その結果を研磨レシピにフィードバックしてプロセス構築をする場合に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】(a)は、本発明に係る研磨装置の一実施の形態を示した上面図であり、(b)は側面図である。
【図2】本発明に係る半導体製造プロセス制御方法に使用される諸条件を格納した研磨レシピの構造を示した図である。
【図3】従来技術でプロセスを実施した場合と、本発明の制御方法を用いてプロセスを実施した場合、それぞれのコンディショナーの切削レート推移を示したグラフである。
【図4】研磨レート推移、研磨レート面内均一性推移を示したグラフである。
【図5】本発明に係る半導体製造プロセス制御方法の各ステップを示したフローチャートである。
【図6】本発明に係る半導体製造プロセス制御方法における判定処理ステップで用いられる判定式を示した図である。
【図7】決定するコンディショナー荷重と切削レートの関係を示すグラフである。
【図8】従来のCMP装置における典型的なレシピ構造を示した図である。
【符号の説明】
【0032】
1 スラリ供給部
2 研磨パッド
3 ウェハ保持ヘッド
4 ウェハ
5 コンディショナー
6 定盤
7 変位計アーム部
7a,7b,7c 光学式変位計
8 計算機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転する定盤に貼られた研磨パッドと当該研磨パッドの目立てに用いられるコンディショナーを有し、前記研磨パッドとウェハとの間にスラリを供給し、かつ荷重を加えながら前記研磨パッドと前記ウェハとを相対的に移動させて前記ウェハを研磨する研磨装置において、
前記研磨パッドの半径方向に配置され、前記研磨パッドの溝深さを測定する光学式変位計を備えた変位計アーム部と、
前記光学式変位計で測定されたウェハ研磨前及び研磨後の溝深さからウェハ研磨前の切削レート及び研磨後の切削レートを算出し、ウェハ研磨前後の切削レートに基づいて次研磨ウェハのコンディショナー荷重条件値を算出し、当該コンディショナー荷重条件値を研磨レシピへフィードバックする計算機
を有することを特徴とする研磨装置。
【請求項2】
前記変位計アーム部には前記光学式変位計がn(nは2以上の整数)個取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
【請求項3】
研磨パッドのn(nは2以上の整数)箇所における溝深さを光学式変位計で測定する第1のステップと、
前記第1のステップで得られた第1の測定値があらかじめ定められた基準値未満の場合に研磨パッドの交換指示を与える第2のステップと、
前記第1の測定値が前記基準値以上の場合、テストコンディショニングに移行し、前記研磨パッドの溝深さを光学式変位計で測定する第3のステップと、
前記第1の測定値と前記第3のステップで得られた第2の測定値の差分を所定時間で除してなるコンディショナー切削レートを算出し、当該切削レートがあらかじめ定められた基準値の範囲内であるか否か判定を行う第4のステップと、
前記切削レートが前記基準値の範囲外である場合、コンディショナー交換指示を与え、前記切削レートが前記基準値の範囲内である場合、研磨処理を開始する第5のステップ
を有することを特徴とするコンディショナー切削レート制御方法。
【請求項4】
研磨パッドのn(nは2以上の整数)箇所における溝深さを、所定の時間間隔をおいて測定して第1及び第2の測定値を算出し、算出された第1及び第2の測定値の差分値に基づいてコンディショナー切削レートを算出する第1のステップと、
当該算出された切削レートのあらかじめ定められた所定の上限値及び下限値の範囲内に対応した好適なコンディショナー荷重に補正し調整する第2のステップ
を有することを特徴とするコンディショナー荷重制御方法。
【請求項5】
研磨パッドの溝深さを光学式変位計で測定する第1のステップと、
前記第1の測定値があらかじめ定められた基準値以上であるか否か判定する第2のステップと、
前記第1のステップで得られた第1の測定値があらかじめ定められた基準値未満の場合に研磨パッドの交換指示を与える第3のステップと、
前記第1の測定値が前記基準値以上の場合、テストコンディショニングに移行し、前記研磨パッドの溝深さを光学式変位計で測定する第4のステップと、
前記第1の測定値と前記第4のステップで得られた第2の測定値の差分を所定時間で除してなるコンディショナー切削レートを算出し、当該切削レートがあらかじめ定められた基準値の範囲内であるか否か判定を行う第5のステップと、
前記切削レートが前記基準値の範囲外である場合、コンディショナー交換指示を与える第6のステップと、
前記切削レートが前記基準値の範囲内である場合、当該切削レートに対応したコンディショナー荷重の調整を実施する第7のステップと、
コンディショナー荷重調整後、ウェハ研磨処理を開始し、研磨パッドの溝深さを光学式変位計で測定する第8のステップと、
前記第7のステップで得られた第3の測定値があらかじめ定められた基準値以上であるか否か判定する第8のステップと、
前記第3の測定値があらかじめ定められた基準値未満の場合に研磨パッドの交換指示を与える第10のステップと、
前記第3の測定値が前記基準値以上の場合、前記第3の測定値と前記第2の測定値との差分を所定時間で除してなるコンディショナー切削レートを算出し、当該切削レートがあらかじめ定められた基準値の範囲内であるか否か判定を行う第11のステップを有し、
その後、前記研磨パッドの交換指示又はコンディショナー交換指示が出されるまで前記第5のステップ〜第11のステップを繰り返すことを特徴とする半導体製造プロセスの制御方法。
【請求項6】
前記第1〜前記第3の測定値は、前記研磨パッドのn(nは2以上の整数)箇所における溝深さを、前記所定の時間の間隔をおいて測定された値であって、前記コンディショナー荷重の調整は前記算出された切削レートのあらかじめ定められた所定の上限値及び下限値の範囲内に対応した好適なコンディショナー荷重に補正することにより実施されることを特徴とする請求項5記載の半導体製造プロセスの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−103517(P2008−103517A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−284515(P2006−284515)
【出願日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【Fターム(参考)】