説明

半導体評価装置

【課題】経時的絶縁膜破壊試験等のウェーハレベル信頼性試験において、長期にわたって良好な電気的接触を確保する手段の提供。
【解決手段】電流I1を発生する定電流回路11と、電流I2を発生する定電流回路12と、プローブ3が有し、プローブ3と定電流回路11とを接続するプローブ接続部3aと、プローブ4が有し、プローブ4と定電流回路12とを接続するプローブ接続部4aと、電極F+と接続されるプローブ13と、電極F−と接続されるプローブ14と、定電流回路11とプローブ13との間を開閉するスイッチS1と、定電流回路12とプローブ14との間を開閉するスイッチS2と、電極F+及び電極F−の何れか1つの電極上において絶縁膜が成長する所定時間が経過する前はスイッチS1及びスイッチS2を開き、上記所定時間の経過後に、スイッチS1及びスイッチS2を閉じる制御回路10とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクト・プローブの接触の信頼性を確保する半導体評価装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体プロセス評価の分野、及び半導体材料評価の分野において、高温にてウェーハ上の評価サンプルを評価する際には、コンタクト・プローブ(以降単にプローブと称する)と呼ばれる極細径の金属針をウェーハ上に設けられた電極に接触させる。これにより計測器と評価サンプルとを電気的に接続している。
【0003】
図10(a)は、従来のウェーハレベルでTDDB試験が可能な半導体評価装置101の斜視図である。TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時的絶縁膜破壊)試験は、非常に高抵抗である、ウェーハの絶縁膜(酸化膜)の絶縁性の信頼性を判断する試験である。
【0004】
TDDB試験は、電圧印加試験と電流印加試験とに大別される。電圧印加試験としては、ステップ電圧測定試験、ソフトブレイクダウン測定試験及び定電界測定試験があり、電流印加試験としては、定電流ストレス測定試験、ツーステップストレス測定試験及びステップストレス測定試験がある。
【0005】
図10(a)の半導体評価装置101は、高温チャック102、プローブ103、プローブ104、計測器105を備えている。また、高温チャック102の上にウェーハ106が配置されている。ウェーハ106は、表面、即ち高温チャック102と接触しない面に、電極F+、電極F−が形成されている。なお、ウェーハ106は、サンプルの劣化する速度を速くするため、高温チャック102により上限150℃を超えないように加熱される。評価試験の間中、ウェーハの温度は一定に保たれる。ウェーハの温度を何度とするかは、各メーカーが実験に基づき定めている。
【0006】
プローブ103の一端は、計測器105の+端子に接続されている。プローブ104の一端は、計測器105の−端子に接続されている。プローブ103の他端は、電極F+に接続されている。プローブ104の他端は、電極F−に接続されている。
【0007】
図10(b)は、図10(a)の半導体評価装置101においてウェーハの形成された半導体内部の評価サンプルをTDDB試験にて評価する場合の回路図である。評価サンプル108が絶縁膜(酸化膜)である。
【0008】
上述したように、TDDB試験は、電圧印加試験と電流印加試験とに大別され、電圧印加試験を行う場合は、計測器105から電極F+と電極F−との間に所定の電圧を印加し、計測器105により評価サンプル108に流れる電流を測定する。測定結果より、ゲート電流−電圧特性、電流密度−電界強度特性、破壊電界強度、破壊までの時間等を得る。
【0009】
電流印加試験を行う場合は、計測器105の+端子→プローブ103→電極F+→配線107→評価サンプル108→配線109→電極F−→プローブ104→計測器105の−端子の経路で電流を流し、電極F+と電極F−との間の電圧を計測器105により測定する。測定結果より、ゲート電圧−時間特性、初回ゲート電圧−時間特性、2回目ゲート電圧−時間特性、電界強度−時間特性、破壊までの注入電荷量、破壊の起こった電界強度等を得る。
【0010】
図10の半導体評価装置と同様にウェーハ上のサンプルに対してTDDB試験を行うものとして、非特許文献1では、ウェーハ上のTEG(Test Element Group)のTDDB試験を行うTDDB(酸化膜経時破壊)評価システムが開示されている。
【非特許文献1】“TDDB(酸化膜経時破壊)評価システム 詳細仕様”、[online]、エスペック株式会社、[2008年2月22日検索]、インターネット〈URL:http://www.espec.co.jp/products/measure-sys/tddb/detail.html〉
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
図10の半導体評価装置では、電極F+及び電極F−にはアルミニウム等の酸化しやすい金属が用いられている。各プローブと各電極とを電気的に接触させるには、プローブの先端が電極において成長する酸化膜を突き破る程度の力で押し付けられる必要がある。しかし、ウェーハ上の評価サンプルが長期にわたって高温下にさらされた場合、上記酸化膜が成長し続ける結果、各プローブと各電極との間の電気的導通が得られなくなってしまう。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時的絶縁膜破壊)試験等のウェーハレベル信頼性試験において、長期にわたって良好な電気的接触を確保することが可能となる半導体評価装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の半導体評価装置は、上記課題を解決するために、ウェーハに形成された第1の電極及び第2の電極にそれぞれ接続される第1のプローブ及び第2のプローブと、上記ウェーハを加熱し、上記ウェーハの温度を一定に保つ高温チャックと、上記第1の電極及び上記第2の電極の間に電流を流すと共に上記第1の電極及び上記第2の電極の間に生じる電圧を測定する、若しくは上記第1の電極及び上記第2の電極の間に電圧を印加すると共に上記第1の電極及び上記第2の電極の間に流れる電流を測定する計測手段とを備える半導体評価装置において、第1の定電流を発生する第1の定電流手段と、第2の定電流を発生する第2の定電流手段と、上記第1のプローブが有し、上記第1のプローブと、上記第1の定電流手段とを接続する第1のプローブ接続手段と、上記第2のプローブが有し、上記第2のプローブと、上記第2の定電流手段とを接続する第2のプローブ接続手段と、上記第1の電極と接続される第3のプローブと、上記第2の電極と接続される第4のプローブと、上記第1の定電流手段と上記第3のプローブとの間を開閉する第1のスイッチ手段と、上記第2の定電流手段と上記第4のプローブとの間を開閉する第2のスイッチ手段と、上記第1のスイッチ手段及び上記第2のスイッチ手段の開閉を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
上記発明によれば、上記制御手段からの信号により上記第1のスイッチ手段を閉じることにより、上記第1の定電流手段の+端子→上記第1のプローブ接続手段→上記第1のプローブ→絶縁膜→上記第1の電極→絶縁膜→上記第3のプローブ→上記第1のスイッチ手段→上記第1の定電流手段の−端子の経路で上記第1の定電流を流すことが可能となる。同様に、上記制御手段からの信号により上記第2のスイッチ手段を閉じることにより、上記第2の定電流手段の+端子→上記第2のプローブ接続手段→上記第2のプローブ→絶縁膜→上記第2の電極→絶縁膜→上記第4のプローブ→上記第2のスイッチ手段→上記第2の定電流手段の−端子の経路で上記第2の定電流を流すことが可能となる。
【0015】
これにより、上記第1の電極及び上記第2の電極の何れか1つの電極上において絶縁膜が成長した場合でも、上述した各経路に各定電流を流し、上記絶縁膜を破壊出来るので、上記絶縁膜の発生と成長を防止出来る。
【0016】
また、上記絶縁膜が成長する前においても、上述した各経路において絶縁膜が無い経路、または上述した各経路において絶縁膜の成長の度合いが小さい経路に各定電流を流し、上記絶縁膜の発生と成長を防止出来る。
【0017】
従って、高温でかつウェーハ上の電極にプローブを、数百時間、より具体的には200時間〜500時間という長時間接触させて行う、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時的絶縁膜破壊)試験等のウェーハレベル信頼性試験において、長期にわたって良好な電気的接触を確保することが可能となる。
【0018】
また、本発明の半導体評価装置は、上記課題を解決するために、ウェーハに形成された第1の電極及び第2の電極にそれぞれ接続される第1のプローブ及び第2のプローブと、上記ウェーハを加熱し、上記ウェーハの温度を一定に保つ高温チャックと、上記第1の電極及び上記第2の電極の間に電流を流すと共に上記第1の電極及び上記第2の電極の間に生じる電圧を測定する、若しくは上記第1の電極及び上記第2の電極の間に電圧を印加すると共に上記第1の電極及び上記第2の電極の間に流れる電流を測定する計測手段とを備える半導体評価装置において、定電流を発生する定電流手段と、上記第1のプローブが有する第1のプローブ接続手段と、上記第2のプローブが有する第2のプローブ接続手段と、上記第1のプローブ接続手段と上記定電流手段とを接続するか、上記第2のプローブ接続手段と上記定電流手段とを接続するかを切り替える第1のリレー手段と、上記第1の電極と接続される第3のプローブと、上記第2の電極と接続される第4のプローブと、上記第3のプローブと上記定電流手段とを接続するか、上記4のプローブと上記定電流手段とを接続するかを切り替える第2のリレー手段と、上記第1のリレー手段及び上記第2のリレー手段の接続を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0019】
上記発明によれば、上記制御手段からの信号により、上記定電流手段の+端子→上記第1のリレー手段→上記第1のプローブ接続手段→上記第1のプローブ→絶縁膜→上記第1の電極→絶縁膜→上記第3のプローブ→上記第2のリレー手段→上記定電流手段の−端子の経路で上記定電流を流すことが可能となる。同様に、上記制御手段からの信号により、上記定電流手段の+端子→上記第1のリレー手段→上記第2のプローブ接続手段→上記第2のプローブ→絶縁膜→上記第2の電極→絶縁膜→上記第4のプローブ→上記第2のリレー手段→上記定電流手段の−端子の経路で上記定電流を流すことが可能となる。
【0020】
よって、1つの上記定電流手段で2つの経路に上記定電流を流すことが可能となり、半導体評価装置の小型化が実現できる。
【0021】
従って、高温でかつウェーハ上の電極にプローブを、数百時間、より具体的には200時間〜500時間という長時間接触させて行う、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時的絶縁膜破壊)試験等のウェーハレベル信頼性試験において、長期にわたって良好な電気的接触を確保することが可能となる。
【0022】
上記半導体評価装置では、上記第1の定電流手段に上記第1のスイッチ手段が内蔵され、上記第2の定電流手段に上記第2のスイッチ手段が内蔵されてもよい。
【0023】
上記半導体評価装置では、上記第1のスイッチ手段及び上記第2のスイッチ手段は、メカニカルリレーにより構成されてもよい。
【0024】
また、上記半導体評価装置では、上記第1のスイッチ手段及び上記第2のスイッチ手段は、半導体リレーにより構成されてもよい。
【0025】
上記半導体評価装置では、上記第1のプローブないし上記第4のプローブは、タングステンレニウムで製作されてもよい。
【0026】
また、上記半導体評価装置では、上記第1のプローブないし上記第4のプローブは、プラチナで製作されてもよい。
【0027】
これらの構成により、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時的絶縁膜破壊)試験等のウェーハレベル信頼性試験において、長期にわたって良好な電気的接触を確保することが可能となる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の半導体評価装置は、以上のように、第1の定電流を発生する第1の定電流手段と、第2の定電流を発生する第2の定電流手段と、第1のプローブが有し、上記第1のプローブと、上記第1の定電流手段とを接続する第1のプローブ接続手段と、第2のプローブが有し、上記第2のプローブと、上記第2の定電流手段とを接続する第2のプローブ接続手段と、第1の電極と接続される第3のプローブと、第2の電極と接続される第4のプローブと、上記第1の定電流手段と上記第3のプローブとの間を開閉する第1のスイッチ手段と、上記第2の定電流手段と上記第4のプローブとの間を開閉する第2のスイッチ手段と、上記第1の電極及び上記第2の電極の何れか1つの電極上において絶縁膜が成長する所定時間が経過する前は上記第1のスイッチ手段及び上記第2のスイッチ手段を開き、上記所定時間の経過後に、上記第1のスイッチ手段及び上記第2のスイッチ手段を閉じる制御手段とを備えているものである。
【0029】
また、本発明の半導体評価装置は、以上のように、定電流を発生する定電流手段と、第1のプローブが有する第1のプローブ接続手段と、第2のプローブが有する第2のプローブ接続手段と、上記第1のプローブ接続手段と上記定電流手段とを接続するか、上記第2のプローブ接続手段と上記定電流手段とを接続するかを切り替える第1のリレー手段と、第1の電極と接続される第3のプローブと、第2の電極と接続される第4のプローブと、上記第1のリレー手段及び上記第2のリレー手段の接続を制御する制御手段とを備えているものである。
【0030】
それゆえ、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時的絶縁膜破壊)試験等のウェーハレベル信頼性試験において、長期にわたって良好な電気的接触を確保することが可能となる半導体評価装置を提供するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1、図2(a)及び図2(b)に基づいて説明すると以下の通りである。
【0032】
図1(a)は、本実施の形態に係るウェーハレベルでTDDB試験が可能な半導体評価装置1の斜視図である。
【0033】
図1(a)の半導体評価装置1は、大略的には高温チャック2、プローブ3、プローブ4、計測器5、定電流回路11、定電流回路12、プローブ13、プローブ14、スイッチS1、スイッチS2及び制御回路10を備えている。また、高温チャック2の上にウェーハ6が配置されている。
【0034】
ウェーハ6は、表面、即ち高温チャック2と接触しない面に、電極F+、電極F−が形成されている。なお、ウェーハ6は、サンプルの劣化する速度を速くするため、高温チャック2により上限150℃を超えないように加熱される。評価試験の間中、ウェーハの温度は一定に保たれる。ウェーハの温度を何度とするかは、各メーカーが実験に基づき定めている。
【0035】
プローブ3の一端は、計測器5の+端子に接続されている。プローブ4の一端は、計測器5の−端子に接続されている。プローブ3の他端は、電極F+に接続されている。プローブ4の他端は、電極F−に接続されている。
【0036】
プローブ3はプローブ接続部3aを有している。プローブ接続部3aの一端は、接続点Aにおいてプローブ3に接続され、プローブ接続部3aの他端は、定電流回路11の+端子に接続される。プローブ4はプローブ接続部4aを有している。プローブ接続部4aの一端は、接続点Bにおいてプローブ4に接続され、プローブ接続部4aの他端は、定電流回路12の+端子に接続される。
【0037】
定電流回路11の−端子は、配線15によりスイッチS1の一端に接続され、スイッチS1の他端は、プローブ13により電極F+に接続されている。定電流回路12の−端子は、配線16によりスイッチS2の一端に接続され、スイッチS2の他端は、プローブ14により電極F−に接続されている。
【0038】
定電流回路11は、所定の電流I1を発生し、定電流回路12は、所定の電流I2を発生する。定電流回路11及び定電流回路12は、定電圧源と、該定電圧源に直列に接続された電流制限用の抵抗とから構成されてもよく、電荷を充電したコンデンサを用いて構成されても良い。
【0039】
スイッチS1を閉じる、即ちオンすると、プローブ13と配線15とが接続され、スイッチS1を開く、即ちオフすると、プローブ13と配線15との接続が遮断される。同様に、スイッチS2を閉じる、即ちオンすると、プローブ14と配線16とが接続され、スイッチS2を開く、即ちオフすると、プローブ14と配線16との接続が遮断される。
【0040】
なお、本実施の形態において、スイッチS1及びスイッチS2のオン・オフの切り替えは、制御回路10からスイッチS1及びスイッチS2へ出力される信号により制御される。また、スイッチS1及びスイッチS2は、メカニカルリレーにより構成されることが一般的であるが、半導体リレーにより構成されても良い。
【0041】
図1(b)は、図1(a)の半導体評価装置1においてウェーハの形成された半導体内部の評価サンプルをTDDB試験にて評価する場合の回路図である。評価サンプル8が絶縁膜(酸化膜)である。
【0042】
TDDB試験を行う際には、計測器5は、電極F+と電極F−との間に所定の印加電圧Vを印加することが可能である。また、計測器5は、計測器5の+端子→プローブ3→電極F+→配線7→評価サンプル8→配線9→電極F−→プローブ4→計測器5の−端子の経路で所定の印加電流I’を流すことが可能である。印加電圧V及び印加電流I’については後述する。
【0043】
TDDB試験の詳細については後述するが、TDDB試験は電圧印加試験と電流印加試験とに大別される。電圧印加試験を行う場合は、計測器5から電極F+と電極F−との間に所定の印加電圧Vを印加し、計測器5により評価サンプル8に流れる測定電流Iを測定する。
【0044】
電流印加試験を行う場合は、計測器5の+端子→プローブ3→電極F+→配線7→評価サンプル8→配線9→電極F−→プローブ4→計測器5の−端子の経路で印加電流I’を流し、電極F+と電極F−との間の測定電圧V’を計測器5により測定する。
【0045】
TDDB試験を行い、プローブ3と電極F+との間に絶縁膜が成長した場合は、制御回路10からの信号によりスイッチS1をオンする。スイッチS1は、例えば計測器5が電流印加または電圧印加を行っている、即ちTDDB試験の最中にオンされる。しかし、これに限定されるものではなく、スイッチS1は、TDDB試験の最中ではないタイミングでオンされてもよい。
【0046】
スイッチS1をオンすることにより、定電流回路11の+端子→プローブ接続部3a→接続点A→プローブ3→絶縁膜→電極F+→絶縁膜→プローブ13→スイッチS1→定電流回路11の−端子の経路で電流I1を流し、絶縁膜を破壊することが出来る。
【0047】
また、上記絶縁膜が成長する前、または上記絶縁膜の成長の度合いが小さい時においても、定電流回路11の+端子→プローブ接続部3a→接続点A→プローブ3→電極F+→プローブ13→スイッチS1→定電流回路11の−端子の経路で電流I1を流し、上記絶縁膜の発生と成長を防止出来る。
【0048】
同様にプローブ4と電極F−との間に絶縁膜が成長した場合は、制御回路10からの信号によりスイッチS2をオンする。スイッチS2をオンすることにより、定電流回路12の+端子→プローブ接続部4a→接続点B→プローブ4→絶縁膜→電極F−→絶縁膜→プローブ14→スイッチS2→定電流回路12の−端子の経路で電流I2を流し、絶縁膜を破壊することが出来る。
【0049】
また、上記絶縁膜が成長する前、または上記絶縁膜の成長の度合いが小さい時においても、定電流回路12の+端子→プローブ接続部4a→接続点B→プローブ4→電極F−→プローブ14→スイッチS2→定電流回路12の−端子の経路で電流I2を流し、上記絶縁膜の発生と成長を防止出来る。
【0050】
なお、プローブ接続部3aの他端を、定電流回路11の−端子に接続し、定電流回路11の+端子を、配線15によりスイッチS1の一端に接続してもよい。同様に、プローブ接続部4aの他端を、定電流回路12の−端子に接続し、定電流回路12の+端子を、配線16によりスイッチS2の一端に接続してもよい。この場合、電流I1及び電流I2の向きが逆になる。
【0051】
図2(a)及び図2(b)は、それぞれ図1(a)の半導体評価装置1におけるスイッチS1及びスイッチS2のオン・オフのタイミングを示すタイミングチャートの一例である。
【0052】
図2(a)及び図2(b)において、スイッチをオンする周期Tは、絶縁膜の成長の度合いにより通常1時間から10時間の間で定めるが、10時間を越えても良い。また、各電極と各プローブとの間の絶縁膜を破壊するために必要な、スイッチS1及びスイッチS2のオン時間t’は、数ミリ秒程度であれば十分である。なお、図2(a)では、スイッチS1をオンするタイミングとスイッチS2をオンするタイミングとを異ならせているが、これに限定されず、図2(b)に示すようにスイッチS1及びスイッチS2を同時にオンしても良い。この場合、接続点Aと電極F+との間の電圧V1と、接続点Bと電極F−との間の電圧V2とが打ち消し合い、評価サンプル8への印加電圧Vが変化しない。
【0053】
さらに、本実施形態におけるスイッチの切り替えのタイミングは、図2(a)及び図2(b)のタイミングチャートと異なるタイミングでもよい。例えば、絶縁膜の成長による抵抗値の変化を検出し、所定の抵抗値以上になればスイッチの切り替えを始めてもよい。また、データにより周期Tを決定してもよい。さらに、電気的パラメータの計測に影響を及ぼさないタイミングでスイッチの切り替えを始めてもよい。さらに、定期的にスイッチの切り替えを行ってもよい。
【0054】
以上のように、半導体評価装置1では、スイッチS1をオンすることにより電流I1を流し、電極F+とプローブ3との間、及び電極F+とプローブ13との間の両方で成長した絶縁膜を破壊出来る。同様に、スイッチS2をオンすることにより電流I2を流し、電極F−とプローブ4との間、及び電極F−とプローブ14との間の両方で絶縁膜を破壊出来る。このように、半導体評価装置1では絶縁膜の発生と成長を防止出来るので、高温でかつウェーハ上の電極にプローブを、数百時間、より具体的には200時間〜500時間という長時間接触させて行う、TDDB試験等のウェーハレベル信頼性試験において、長期にわたって良好な電気的接触を確保することが可能となる。
【0055】
なお、本実施の形態において、プローブ3及びプローブ4の材料としては、タングステンレニウム(WRe)を使用する場合が多いが、プラチナ(Pt)を用いても良い。
【0056】
なお、本実施の形態において、半導体評価装置1は定電流回路11、定電流回路12、スイッチS1及びスイッチS2を備えているが、定電流回路11にスイッチS1が内蔵され、定電流回路12にスイッチS2が内蔵されてもよい。
【0057】
また、本実施の形態において、半導体評価装置1は定電流回路11、定電流回路12、スイッチS1及びスイッチS2を備えている。しかしこれに代えて、図3の半導体評価装置17に示されるように、1つの定電流回路20と、定電流回路20の入出力に接続された2つのリレー回路21,22とを備え、各電極へ接続されたプローブへの電流供給を切り替えてもよい。
【0058】
上記構成によれば、制御回路10からの信号により、リレー回路21,22が有するスイッチを切り替えることにより、定電流回路20の+端子→リレー回路21→プローブ接続部3a→プローブ3→絶縁膜→電極F+→絶縁膜→プローブ13→リレー回路22→定電流回路20の−端子の経路で電流I1を流すことが可能となる。同様に、制御回路10からの信号により、リレー回路21,22が有するスイッチを切り替えることにより、定電流回路20の+端子→リレー回路21→プローブ接続部4a→プローブ4→絶縁膜→電極F−→絶縁膜→プローブ14→リレー回路22→定電流回路20の−端子の経路で電流I2を流すことが可能となる。
【0059】
これにより、1つの定電流回路20で複数の経路に電流I1,I2を流すことが可能となり、半導体評価装置1の小型化が可能となる。リレー回路21,22は、制御回路10からの制御信号に基づき制御される。
【0060】
〔TDDB試験〕
以下では実施の形態1において述べたTDDB試験について、図4〜図9を用いてより詳細に説明する。
【0061】
TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時的絶縁膜破壊)試験は、非常に高抵抗である、ウェーハの絶縁膜(酸化膜)の絶縁性の信頼性を判断する試験である。
【0062】
TDDB試験は、電圧印加試験と電流印加試験とに大別される。電圧印加試験としては、ステップ電圧測定試験、ソフトブレイクダウン測定試験及び定電界測定試験があり、電流印加試験としては、定電流ストレス測定試験、ツーステップストレス測定試験及びステップストレス測定試験がある。以下それぞれの試験について説明する。
【0063】
図4は、ステップ電圧測定試験時の印加電圧Vの波形図である。ステップ電圧測定試験では、印加電圧Vを階段状に増加させ、各印加電圧における測定電流Iを測定する。印加電圧Vを階段状に増加させる動作は、所定の回数繰り返される。
【0064】
図5は、ソフトブレイクダウン測定試験時の印加電圧Vの波形図である。ソフトブレイクダウン測定試験では、ストレス電圧と測定電圧とを変えて電流等のデータを取得する。測定電圧は5段階の設定が可能である。
【0065】
図6(a)は、定電界測定試験時の印加電圧Vの波形図であり、図6(b)は、定電界測定試験時の測定電流Iの波形図である。定電界測定試験では一定電圧Vcを印加して測定電流Iを測定する。図6では時刻t1において絶縁膜が破壊した例を示しており、時刻t1で測定電流Iが急激に上昇している。時間t=tmax1〔秒〕が経過しても破壊が検出されない場合は試験を終了する。
【0066】
図7(a)は、定電流ストレス測定試験時の印加電流I’の波形図であり、図7(b)は、定電流ストレス測定試験時の測定電圧V’の波形図である。定電流ストレス測定試験では一定電流Icを印加して測定電圧V’を測定する。図7では時刻t2において絶縁膜が破壊した例を示しており、測定電圧V’の連続する2つの測定値の差がΔV1以上で、且つ電界が、プレブレイクダウン判定電界EPBD以下で絶縁膜が破壊したとする。時間t=tmax2〔秒〕が経過しても破壊が検出されない場合は試験を終了する。
【0067】
図8(a)は、ツーステップストレス測定試験時の印加電流I’の波形図であり、図8(b)は、ツーステップストレス測定試験時の測定電圧V’の波形図である。ツーステップストレス測定試験では一定電流Ic1を時間tmax3〔秒〕印加して測定電圧V’を測定する。その後一定電流Ic2を時間tmax4〔秒〕印加して測定電圧V’を測定する。図8では時刻t3において絶縁膜が破壊した例を示しており、測定電圧V’の連続する2つの測定値の差がΔV2以上で絶縁膜が破壊したとする。時間t=tmax4が経過しても破壊が検出されない場合は試験を終了する。
【0068】
図9(a)は、ステップストレス測定試験時の印加電流I’の波形図であり、図9(b)は、ステップストレス測定試験時の測定電圧V’の波形図である。ステップストレス測定試験では、印加電流I’を階段状に増加させ、測定電圧V’の時間的変化を測定する。図9では時刻t4において絶縁膜が破壊した例を示しており、測定電圧V’の連続する2つの測定値の差がΔV3以上で絶縁膜が破壊したとする。時間t=tmax5〔秒〕が経過しても破壊が検出されない場合は試験を終了する。
【0069】
〔実施形態の総括〕
本発明の実施形態に係る半導体評価装置1は、ウェーハ6に形成された電極F+及び電極F−にそれぞれ接続されるプローブ3及びプローブ4と、ウェーハ6を加熱し、ウェーハ6の温度を一定に保つ高温チャック2と、電極F+及び電極F−の間に電流を流すと共に電極F+及び電極F−の間に生じる電圧を測定する、若しくは電極F+及び電極F−の間に電圧を印加すると共に電極F+及び電極F−の間に流れる電流を測定する計測器5とを備える半導体評価装置において、電流I1を発生する定電流回路11と、電流I2を発生する定電流回路12と、プローブ3が有し、プローブ3と定電流回路11とを接続するプローブ接続部3aと、プローブ4が有し、プローブ4と定電流回路12とを接続するプローブ接続部4aと、電極F+と接続されるプローブ13と、電極F−と接続されるプローブ14と、定電流回路11とプローブ13との間を開閉するスイッチS1と、定電流回路12とプローブ14との間を開閉するスイッチS2と、スイッチS1及びスイッチS2の開閉を制御する制御回路10とを備えている。
【0070】
上記構成によれば、制御回路10からの信号によりスイッチS1を閉じることにより、定電流回路11の+端子→プローブ接続部3a→プローブ3→絶縁膜→電極F+→絶縁膜→プローブ13→スイッチS1→定電流回路11の−端子の経路で電流I1を流すことが可能となる。同様に、制御回路10からの信号によりスイッチS2を閉じることにより、定電流回路12の+端子→プローブ接続部4a→プローブ4→絶縁膜→電極F−→絶縁膜→プローブ14→スイッチS2→定電流回路12の−端子の経路で電流I2を流すことが可能となる。
【0071】
これにより、電極F+及び電極F−の何れか1つの電極上において絶縁膜が成長した場合でも、上述した各経路に電流を流し、上記絶縁膜を破壊出来るので、上記絶縁膜の発生と成長を防止出来る。
【0072】
また、上記絶縁膜が成長する前においても、上述した各経路において絶縁膜が無い経路、または上述した各経路において絶縁膜の成長の度合いが小さい経路に電流I1,I2を流し、上記絶縁膜の発生と成長を防止出来る。
【0073】
従って、高温でかつウェーハ上の電極にプローブを、数百時間、より具体的には200時間〜500時間という長時間接触させて行う、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時的絶縁膜破壊)試験等のウェーハレベル信頼性試験において、長期にわたって良好な電気的接触を確保することが可能となる。
【0074】
また、本発明の実施形態に係る半導体評価装置17は、ウェーハ6に形成された電極F+及び電極F−にそれぞれ接続されるプローブ3及びプローブ4と、ウェーハ6を加熱し、ウェーハ6の温度を一定に保つ高温チャック2と、電極F+及び電極F−の間に電流を流すと共に電極F+及び電極F−の間に生じる電圧を測定する、若しくは電極F+及び電極F−の間に電圧を印加すると共に電極F+及び電極F−の間に流れる電流を測定する計測器5とを備える半導体評価装置において、定電流を発生する定電流回路20と、プローブ3が有するプローブ3aと、プローブ4が有するプローブ4aと、プローブ3aと上記定電流手段とを接続するか、プローブ4aと定電流回路20とを接続するかを切り替えるリレー回路21と、電極F+と接続されるプローブ13と、電極F−と接続されるプローブ14と、プローブ13と定電流回路20とを接続するか、プローブ14と定電流回路20とを接続するかを切り替えるリレー回路22と、上記第1のリレー回路及び上記第2のリレー回路の接続を制御する制御回路10とを備えている。
【0075】
上記構成によれば、制御回路10からの信号により、リレー回路21,22が有するスイッチを切り替えることにより、定電流回路20の+端子→リレー回路21→プローブ接続部3a→プローブ3→絶縁膜→電極F+→絶縁膜→プローブ13→リレー回路22→定電流回路20の−端子の経路で電流I1を流すことが可能となる。同様に、制御回路10からの信号により、リレー回路21,22が有するスイッチを切り替えることにより、定電流回路20の+端子→リレー回路21→プローブ接続部4a→プローブ4→絶縁膜→電極F−→絶縁膜→プローブ14→リレー回路22→定電流回路20の−端子の経路で電流I2を流すことが可能となる。
【0076】
よって、1つの定電流回路20で2つの経路に電流I1,I2を流すことが可能となり、半導体評価装置1の小型化が実現できる。
【0077】
また、高温でかつウェーハ上の電極にプローブを、数百時間、より具体的には200時間〜500時間という長時間接触させて行う、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時的絶縁膜破壊)試験等のウェーハレベル信頼性試験において、長期にわたって良好な電気的接触を確保することが可能となる。
【0078】
上記半導体評価装置では、定電流回路11にスイッチS1が内蔵され、定電流回路12にスイッチS2が内蔵されてもよい。
【0079】
上記半導体評価装置では、スイッチS1及びスイッチS2は、メカニカルリレーにより構成されてもよい。
【0080】
また、上記半導体評価装置では、スイッチS1及びスイッチS2は、半導体リレーにより構成されてもよい。
【0081】
上記半導体評価装置では、プローブ3、プローブ4、プローブ13及びプローブ14は、タングステンレニウムで製作されてもよい。
【0082】
また、上記半導体評価装置では、プローブ3、プローブ4、プローブ13及びプローブ14は、プラチナで製作されてもよい。
【0083】
これらの構成により、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時的絶縁膜破壊)試験等のウェーハレベル信頼性試験において、長期にわたって良好な電気的接触を確保することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明の半導体評価装置は、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時的絶縁膜破壊)試験等のウェーハレベル信頼性試験において、長期にわたって良好な電気的接触を確保することが可能となるので、TDDB(酸化膜経時破壊)評価システムに好適に利用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】図1(a)は、本発明の実施の形態に係る、ウェーハレベルでTDDB試験が可能な半導体評価装置の斜視図であり、図1(b)は、図1(a)の半導体評価装置においてウェーハの形成された半導体内部の評価サンプルをTDDB試験にて評価する場合の回路図である。
【図2】図2(a)及び図2(b)は、図1(a)の半導体評価装置における各スイッチのオン・オフのタイミングを示すタイミングチャートの一例である。
【図3】本発明の実施の形態に係る、ウェーハレベルでTDDB試験が可能な他の半導体評価装置の回路図である。
【図4】ステップ電圧測定試験時の印加電圧の波形図である。
【図5】ソフトブレイクダウン測定試験時の印加電圧の波形図である。
【図6】図6(a)は、定電界測定試験時の印加電圧の波形図であり、図6(b)は、定電界測定試験時の測定電流の波形図である。
【図7】図7(a)は、定電流ストレス測定試験時の印加電流の波形図であり、図7(b)は、定電流ストレス測定試験時の測定電圧の波形図である。
【図8】図8(a)は、ツーステップストレス測定試験時の印加電流の波形図であり、図8(b)は、ツーステップストレス測定試験時の測定電圧の波形図である。
【図9】図9(a)は、ステップストレス測定試験時の印加電流I’の波形図であり、図9(b)は、ステップストレス測定試験時の測定電圧V’の波形図である。
【図10】図10(a)は、従来のウェーハレベルでTDDB試験が可能な半導体評価装置の斜視図であり、図10(b)は、図10(a)の半導体評価装置においてウェーハの形成された半導体内部の評価サンプルをTDDB試験にて評価する場合の回路図である。
【符号の説明】
【0086】
1、17 半導体評価装置
2 高温チャック
3 プローブ(第1のプローブ)
3a プローブ接続部(第1のプローブ接続手段)
4 プローブ(第2のプローブ)
4a プローブ接続部(第2のプローブ接続手段)
5 計測器(計測手段)
6 ウェーハ
7、15、16 配線
8 評価サンプル
9 配線
10 制御回路(制御手段)
11 定電流回路(第1の定電流手段)
12 定電流回路(第2の定電流手段)
13 プローブ(第3のプローブ)
14 プローブ(第4のプローブ)
20 定電流回路(定電流手段)
21 リレー回路(第1のリレー手段)
22 リレー回路(第2のリレー手段)
A、B 接続点
PBD プレブレイクダウン判定電界
F+ 電極(第1の電極)
F− 電極(第2の電極)
I 測定電流
I’ 印加電流
I1 電流(第1の定電流、定電流)
I2 電流(第2の定電流、定電流)
Ic、Ic1、Ic2 一定電流
S1 スイッチ(第1のスイッチ手段)
S2 スイッチ(第2のスイッチ手段)
T 周期
V 印加電圧
V’ 測定電圧
Vc 一定電圧
V1、V2 電圧
t、tmax1〜tmax5 時間
t’ オン時間
t1〜t4 時刻

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェーハに形成された第1の電極及び第2の電極にそれぞれ接続される第1のプローブ及び第2のプローブと、
上記ウェーハを加熱し、上記ウェーハの温度を一定に保つ高温チャックと、
上記第1の電極及び上記第2の電極の間に電流を流すと共に上記第1の電極及び上記第2の電極の間に生じる電圧を測定する、若しくは上記第1の電極及び上記第2の電極の間に電圧を印加すると共に上記第1の電極及び上記第2の電極の間に流れる電流を測定する計測手段とを備える半導体評価装置において、
第1の定電流を発生する第1の定電流手段と、
第2の定電流を発生する第2の定電流手段と、
上記第1のプローブが有し、上記第1のプローブと、上記第1の定電流手段とを接続する第1のプローブ接続手段と、
上記第2のプローブが有し、上記第2のプローブと、上記第2の定電流手段とを接続する第2のプローブ接続手段と、
上記第1の電極と接続される第3のプローブと、
上記第2の電極と接続される第4のプローブと、
上記第1の定電流手段と上記第3のプローブとの間を開閉する第1のスイッチ手段と、
上記第2の定電流手段と上記第4のプローブとの間を開閉する第2のスイッチ手段と、
上記第1のスイッチ手段及び上記第2のスイッチ手段の開閉を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする半導体評価装置。
【請求項2】
ウェーハに形成された第1の電極及び第2の電極にそれぞれ接続される第1のプローブ及び第2のプローブと、
上記ウェーハを加熱し、上記ウェーハの温度を一定に保つ高温チャックと、
上記第1の電極及び上記第2の電極の間に電流を流すと共に上記第1の電極及び上記第2の電極の間に生じる電圧を測定する、若しくは上記第1の電極及び上記第2の電極の間に電圧を印加すると共に上記第1の電極及び上記第2の電極の間に流れる電流を測定する計測手段とを備える半導体評価装置において、
定電流を発生する定電流手段と、
上記第1のプローブが有する第1のプローブ接続手段と、
上記第2のプローブが有する第2のプローブ接続手段と、
上記第1のプローブ接続手段と上記定電流手段とを接続するか、上記第2のプローブ接続手段と上記定電流手段とを接続するかを切り替える第1のリレー手段と、
上記第1の電極と接続される第3のプローブと、
上記第2の電極と接続される第4のプローブと、
上記第3のプローブと上記定電流手段とを接続するか、上記4のプローブと上記定電流手段とを接続するかを切り替える第2のリレー手段と、
上記第1のリレー手段及び上記第2のリレー手段の接続を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする半導体評価装置。
【請求項3】
上記第1の定電流手段に上記第1のスイッチ手段が内蔵され、上記第2の定電流手段に上記第2のスイッチ手段が内蔵されることを特徴とする請求項1に記載の半導体評価装置。
【請求項4】
上記第1のスイッチ手段及び上記第2のスイッチ手段は、メカニカルリレーにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体評価装置。
【請求項5】
上記第1のスイッチ手段及び上記第2のスイッチ手段は、半導体リレーにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体評価装置。
【請求項6】
上記第1のプローブないし上記第4のプローブは、タングステンレニウムで製作されることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体評価装置。
【請求項7】
上記第1のプローブないし上記第4のプローブは、プラチナで製作されることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体評価装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−147278(P2010−147278A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−323558(P2008−323558)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【出願人】(000108797)エスペック株式会社 (282)
【Fターム(参考)】