説明

半透明/半透過の発光干渉デバイス

特定の実施形態では、インターフェロメトリで反射される光および透過光の両方を利用するデバイスが提供される。デバイス上に入射する光は、第1の方向へ光を放射するように、インターフェロメトリでデバイスの複数の層から反射され、インターフェロメトリで反射された光は第1の色を有する。光源からの光は、デバイスから第1の方向へ放射するように、デバイスの複数の層を通って透過され、透過光は第2の色を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、2007年9月17日に出願した米国仮出願第60/994,073号からの優先権の利益を主張するものである。
【0002】
本開示の分野は、一般に、干渉法を利用する装飾用デバイスおよび画像表示デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
微小電気機械システム(MEMS)は、微小機械要素、微小アクチュエータ、およびマイクロエレクトロニクスを含む。微小機械要素は、堆積、エッチング、ならびに/あるいは基板および/または堆積された材料層の一部分をエッチング除去する他の微細機械加工プロセス、あるいは電気的デバイスおよび電気機械的デバイスを形成するために層を付加する微細機械加工プロセスを用いて作製され得る。MEMSデバイスの1つのタイプに、分岐干渉変調器と呼ばれるものがある。本明細書で用いられる用語、分岐干渉変調器または干渉型光変調器は、光学的干渉の原理を用いて、光を選択的に吸収および/または反射するデバイスを指す。特定の実施形態では、分岐干渉変調器は1対の導電性プレートを備えてよく、その一方または両方が、全体的または部分的に透過性および/または反射性であり得て、適切な電気信号を印加したとき反射動作をすることができる。特定の実施形態では、一方のプレートが、基板上に堆積された静止層を備えてよく、もう一方のプレートが、空隙によって静止層から分離された金属膜を備えてよい。本明細書でより詳細に説明されるように、一方のプレートの、もう一方のプレートに対する位置によって、分岐干渉変調器に入射する光の光学的干渉が変化され得る。そのようなデバイスには広範囲の用途があり、既存の製品の改善およびまだ開発されていない新製品の創出にそれらの特徴が利用され得るように、これらのタイプのデバイスの特性を利用および/または変更することができれば、当技術分野において有益であろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国仮出願第60/994,073号
【特許文献2】米国特許出願第12/220,947号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
特定の実施形態では、少なくとも部分的に光学的透過性の基板を含むデバイスが提供される。特定の実施形態のデバイスは、基板の上に第1の層も含み、第1の層は、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的反射性であり、部分的に光学的透過性であり、また、基板の上に、第1の層から離隔された第2の層も含み、第1の層は基板と第2の層との間に配置され、第2の層は、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的反射性であり、部分的に光学的透過性である。特定の実施形態のデバイスは、信号に応答する光源も含み、これは、第1の層および第2の層が、基板とこの光源との間に配置されるように基板に対して配置される。デバイスから第1の方向へ放射される光は、基板上に入射して基板を透過し、第1の層を透過し、第2の層によって反射されて、第1の層を透過し、基板を透過して、基板から第1の方向へ放射される、光の第1の部分を含む。第1の方向へ放射される光は、基板上に入射して基板を透過し、第1の層によって反射され、基板を透過して、基板から第1の方向へ放射される、光の第2の部分も含むことができる。特定の実施形態では、第1の方向へ放射される光は、第2の層上に入射して第2の層を透過し、第1の層を透過し、基板を透過して、基板から第1の方向へ放射される、光源からの光の第3の部分も含む。
【0006】
特定の実施形態では、光を部分的に吸収し、光を部分的に反射し、かつ光を部分的に透過するための第1の手段、および第1の手段から離隔された、光を部分的に吸収し、光を部分的に反射し、かつ光を部分的に透過するための第2の手段を備えるデバイスが提供される。いくつかの実施形態のデバイスは、光を発生するための手段も含み、デバイスから第1の方向へ放射される光は、第1の手段上に入射して第1の手段を透過し、第2の手段によって反射されて、第1の手段を透過し、デバイスから第1の方向へ放射される、光の第1の部分を含む。デバイスから第1の方向へ放射される光は、第1の手段上に入射し、第1の手段によって反射されて、デバイスから第1の方向へ放射される、光の第2の部分、および第2の手段上に入射して第2の手段を透過し、第1の手段を透過して、デバイスから第1の方向へ放射される、光発生手段によって発生された、光の第3の部分も含む。
【0007】
特定の実施形態では、画像を表示する方法が提供される。この実施形態の方法は、少なくとも部分的に光学的透過性の基板を備えるデバイスを設けるステップを含む。このデバイスは、基板の上に第1の層も含み、第1の層は、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的透過性であり、部分的に光学的反射性であり、また、基板の上に、第1の層から離隔された第2の層も含み、第1の層は基板と第2の層との間に配置され、第2の層は、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的透過性であり、部分的に光学的反射性である。特定の実施形態では、この方法は、信号に応答する光源を、第1の層および第2の層が基板とこの光源との間に配置されてデバイスから第1の方向へ光を放射するように、基板に対して配置するステップを含む。特定の実施形態では、放射される光は、基板上に入射して基板を透過し、第1の層を透過し、第2の層によって反射されて、第1の層を透過し、基板を透過して、デバイスから第1の方向へ放射される、光の第1の部分を含む。放射される光は、基板上に入射して基板を透過し、第1の層によって反射されて、基板を透過し、デバイスから第1の方向へ放射される、光の第2の部分も含むことができる。特定の実施形態では、放射される光は、第2の層上に入射して第2の層を透過し、第1の層を透過し、基板を透過して、デバイスから第1の方向へ放射される、光源からの光の第3の部分も含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】分岐干渉変調器ディスプレイの一実施形態の一部分を示すアイソメトリック図であり、第1の分岐干渉変調器の可動反射層が弛緩位置にあり、第2の分岐干渉変調器の可動反射層が作動位置にある。
【図2】3×3の分岐干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。
【図3】図1の分岐干渉変調器の例示的実施形態に関する可動ミラー位置対印加電圧の図である。
【図4】分岐干渉変調器ディスプレイを駆動するのに用いることができる1組の行と列との電圧の図である。
【図5A】図2の3×3の分岐干渉変調器ディスプレイの表示データの1つの例示的フレームを示す図である。
【図5B】図5Aのフレームに書き込むのに用いることができる、行と列との信号に関する1つの例示的タイミング図である。
【図6A】複数の分岐干渉変調器を備えるビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図6B】複数の分岐干渉変調器を備えるビジュアルディスプレイデバイスの実施形態を示すシステムブロック図である。
【図7A】図1のデバイスの断面図である。
【図7B】分岐干渉変調器の代替実施形態の断面図である。
【図7C】分岐干渉変調器の別の代替実施形態の断面図である。
【図7D】分岐干渉変調器のさらに別の代替実施形態の断面図である。
【図7E】分岐干渉変調器のさらなる代替実施形態の断面図である。
【図8】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスを示す概略図である。
【図9A】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスを示す概略図である。
【図9B】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの反射率を示す図である。
【図9C】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスのCIE色度図である。
【図9D】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスのCIE色度図である。
【図9E】本明細書で説明された特定の実施形態による2つの例示的デバイスのCIE色度図である。
【図9F】本明細書で説明された特定の実施形態による2つの例示的デバイスの反射率を示す図である。
【図9G】本明細書で説明された特定の実施形態による2つの例示的デバイスのCIE色度図である。
【図9H】本明細書で説明された特定の実施形態による2つの例示的デバイスの反射率を示す図である。
【図10】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの反射率を示す図である。
【図11A】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの反射率および透過率を示す図である。
【図11B】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスのCIE色度図である。
【図12A】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスを示す概略図である。
【図12B】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの別の視野角のCIE色度図である。
【図13】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの別の視野角のCIE色度図である。
【図14A】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスを示す概略図である。
【図14B】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスのCIE色度図である。
【図14C】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスのCIE色度図である。
【図15】本明細書で説明された特定の実施形態による、蛍光体を備える例示的デバイスを示す概略図である。
【図16】本明細書で説明された特定の実施形態による、第3の層を備える例示的デバイスを示す概略図である。
【図17】本明細書で説明された特定の実施形態による、第3の層を備える別の例示的デバイスを示す概略図である。
【図18A】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスを示す概略図である。
【図18B】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの反射率を示す図である。
【図18C】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスのCIE色度図である。
【図19】本明細書で説明された特定の実施形態による、不活性層を備える例示的デバイスを示す概略図である。
【図20A】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスを示す概略図である。
【図20B】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスのCIE色度図である。
【図21】本明細書で説明された特定の実施形態による、第1のガラス層および第2のガラス層を備える例示的デバイスを示す概略図である。
【図22】本明細書で説明された特定の実施形態による、第1の層、第2の層、第3の層、および第4の層を備える例示的デバイスを示す概略図である。
【図23】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの透過率を示す図である。
【図24A】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスを示す概略図である。
【図24B】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの反射率を示す図である。
【図24C】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスのCIE色度図である。
【図24D】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの透過率を示す図である。
【図24E】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの反射率および透過率を示す図である。
【図24F】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスのCIE色度図である。
【図25A】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの別の視野角のCIE色度図である。
【図25B】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの別の視野角のCIE色度図である。
【図25C】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの別の視野角のCIE色度図である。
【図25D】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスの別の視野角のCIE色度図である。
【図26】本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイスのCIE色度図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明は、特定の具体的実施形態を対象とするものである。しかし、本明細書の教示は、多数の様々なやり方で具現することができる。本明細書では図が参照され、すべての図にわたって、同じ部品は同じ数字で示される。本明細書で説明される実施形態は、例えば装飾ガラスなど、装飾の用途および建築上の用途で用いられてよい。さらに、以下の説明から明らかなように、それらの実施形態は、動いている画像(例えばビデオ)でも静止している画像(例えば静止画)でも、テキストでも画像でも、画像を表示するように構成された任意のデバイスにおいて実施されてよい。より詳細には、それらの実施形態は、移動電話、ワイヤレスデバイス、携帯情報端末(PDA)、携帯用コンピュータまたは持ち運び可能なコンピュータ、GPSの受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、カムコーダ、ゲーム機、腕時計、置時計、計算機、テレビモニタ、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニタ、自動ディスプレイ(例えば走行記録計ディスプレイなど)、コックピットの制御および/またはディスプレイ、カメラの視界のディスプレイ(例えば自動車のリヤビューカメラのディスプレイ)、電子写真、電子掲示板または電子標識、プロジェクタ、建築物、装飾ガラス、包装、および美術的構造(例えば1つの宝石上の画像表示)など、しかしこれらに限定されない様々な電子デバイスにおいて、あるいはその様々な電子デバイスに関連して、実施され得るように企図されている。本明細書で説明されるものと類似の構造のMEMSデバイスは、電子スイッチング素子などの非表示用途で使用することもできる。
【0010】
特定の実施形態では、インターフェロメトリで反射された光および透過光の両方を利用するディスプレイデバイスが提供される。ディスプレイデバイス上に入射する光は、第1の方向へ光を放射するように、インターフェロメトリでディスプレイデバイスの複数の層から反射され、インターフェロメトリで反射された光は第1の色を有する。光源からの光は、ディスプレイデバイスから第1の方向へ放射するように、ディスプレイデバイスの複数の層を通って透過され、透過光は第2の色を有する。
【0011】
干渉計MEMS表示要素を備える1つの分岐干渉変調器ディスプレイの実施形態が、図1に示されている。これらのデバイスでは、ピクセルは明状態または暗状態のいずれかにある。ディスプレイ素子は、明状態(「オン状態」または「開状態」)では、入射する可視光の大部分をユーザへ反射する。ディスプレイ素子は、暗状態(「オフ状態」または「閉状態」)のとき、入射する可視光のほとんどをユーザへ反射しない。実施形態次第で、「オン状態」の光反射率特性と「オフ状態」の光反射率特性とが逆転されてよい。MEMSピクセルは、選択された色で主に反射するように構成され得て、白黒表示に加えてカラー表示が可能になる。
【0012】
図1は、ビジュアルディスプレイの一連のピクセルの中の2つの隣接ピクセルを示すアイソメトリック図であり、各ピクセルがMEMS分岐干渉変調器を備える。いくつかの実施形態では、分岐干渉変調器ディスプレイは、これらの分岐干渉変調器の行/列の配列を備える。各分岐干渉変調器は、互いから制御可能な可変距離に配置された1対の反射層を含み、少なくとも1つの可変寸法を有する共振する光学ギャップを形成する。一実施形態では、反射層のうちの1つが、2つの位置の間で移動されてよい。本明細書で弛緩位置と称される第1の位置では、可動反射層は、固定された部分的反射層から比較的大きな距離に配置される。本明細書で作動位置と称される第2の位置では、可動反射層は、部分的反射層のより近くに隣接して配置される。2つの層から反射する入射光(例えば可視光)は、可動反射層の位置次第で、建設的または相殺的に干渉し、各ピクセルに全面的な反射状態または非反射状態をもたらす。
【0013】
図1のピクセル配列の示された部分は、2つの隣接した分岐干渉変調器12aおよび12bを含む。左側の分岐干渉変調器12aでは、可動反射層14aが、部分的反射層を含む光スタック16aから所定距離の弛緩位置に示されている。右側の分岐干渉変調器12bでは、可動反射層14bが、光スタック16bに隣接した作動位置に示されている。
【0014】
光スタック16aおよび16b(まとめて光スタック16と称される)は、本明細書で参照されたように、インジウム錫酸化物(ITO)などの電極膜、クロムなどの部分的反射層、および透明誘電体を含むことができるいくつかの融合層を一般に備える。したがって、光スタック16は、導電性であり、部分的に透過性であり、部分的に反射性であって、例えば、透明基板20上に上記の層の1つまたは複数を堆積することにより製作され得る。部分的反射層は、様々な金属、半導体、および誘電体など、部分的に反射性の様々な材料から形成することができる。部分的反射層は、材料の1つまたは複数の層から形成することができ、層のそれぞれは、単一の材料または材料の組合せから形成され得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、光スタック16の層は平行な細長片にパターニングされ、以下でさらに説明されるように、ディスプレイデバイス内の行電極を形成してよい。支柱18および支柱18の間に堆積された介在する犠牲材料の上部に堆積された一連の平行な細長片の1つまたは複数の金属層(16a、16bの行電極に直交する)として、可動反射層14a、14bが形成されてよい。犠牲材料がエッチングで除去されるとき、可動反射層14a、14bは、画定された間隙19によって、光スタック16a、16bから分離される。アルミニウムなどの高導電性かつ反射性の材料が反射層14a、14bに用いられよく、これらの細長片がディスプレイデバイスの列電極を形成してよい。他の実施形態では、このデバイスが、可視光または他の非可視波長を、部分的に反射し、かつ部分的に透過する一方で、本明細書に説明された干渉特性を保つことができるように、層14a、14bは半透過性であり得る。一実施形態では、層14a、14bは、機械的安定性をもたらし得る透明材料を含むことができる。特定の実施形態では、層14a、14bは、アルミニウムなど部分的反射性材料の別の層を備える。一実施形態では、透過性機械層は、シリコンオキシナイトライド、二酸化ケイ素またはシリコン窒化物などの誘電材料を含む。特定の実施形態では、透過性機械層は、約1000オングストロームから5000オングストロームの厚さであり、部分的反射層は、約30オングストロームから300オングストロームの厚さのアルミニウムなどの高導電性材料を含む。他の実施形態では、層14a、14bは、透過率および反射率が変化する領域へパターニングされる。一実施形態では、反射性材料の厚さを変化させることにより、可変の透過率および反射率が達成される。例えば、厚さが増加すると、反射率が増加して透過率が減少した領域が作成され得る。
【0016】
図1のピクセル12aによって示されるように、印加電圧がないとき、可動反射層14aと光スタック16aとの間に間隙19が残り、可動反射層14aは、機械的に弛緩状態にある。しかし、選択された行と列とに電位差が印加されたとき、対応するピクセルの行電極と列電極の交点に形成されたコンデンサが充電されて、静電力が電極を互いに引き寄せる。電圧が十分に高いと、可動反射層14は、変形して光スタック16に押しつけられる。図1の右側のピクセル12bによって示されるように、光スタック16内の誘電体層(この図には示されていない)が、短絡を防止し、層14と16との間の分離距離を制御することができる。印加電位差の極性にかかわらず、その挙動は同一である。このように、反射性対非反射性のピクセル状態を制御することができる行/列の作動は、従来型LCDおよび他のディスプレイ技術で用いられるものといろいろな意味で類似している。
【0017】
図2から図5Bは、ディスプレイ用途で分岐干渉変調器の配列を用いる1つの例示的プロセスおよびシステムを示す。
【0018】
図2は、本明細書で説明される特定の態様を組み込むことができる電子デバイスの一実施形態を示すシステムブロック図である。この例示的実施形態では、電子デバイスは、ARM、Pentium(登録商標)、Pentium II(登録商標)、Pentium III(登録商標)、Pentium IV(登録商標)、Pentium(登録商標)Pro、8051、MIPS(登録商標)、Power PC(登録商標)、ALPHA(登録商標)、あるいはデジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、またはプログラマブルゲートアレイなどの任意の専用マイクロプロセッサなど、任意の汎用シングルチップマイクロプロセッサまたは汎用マルチチップマイクロプロセッサでよいプロセッサ21を含む。当技術分野では普通のことであるが、プロセッサ21は、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成されてよい。プロセッサは、オペレーティングシステムの実行に加えて、ウェブブラウザ、電話のアプリケーション、電子メールプログラム、または任意の他のソフトウェアアプリケーションを含む1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成されてよい。
【0019】
一実施形態では、プロセッサ21は、配列駆動回路22と通信するようにも構成される。一実施形態では、配列駆動回路22は、ディスプレイ配列またはパネル30へ信号を供給する行駆動回路24および列駆動回路26を含む。図1に示された配列の断面は、図2ではライン1−1で示されている。MEMS分岐干渉変調器の場合、行/列作動プロトコルは、図3に示されたデバイスのヒステリシス特性を利用してよい。例えば、可動層を弛緩状態から作動状態への変形させるのに10ボルトの電位差が必要となることがある。しかし、電圧が10ボルトから低下したとき、可動層は、その電圧が10ボルト未満に低下するのでその状態を維持する。図3の例示的実施形態では、電圧が2ボルト未満に低下するまでは、可動層が完全に弛緩することはない。したがって、図3に示された実施例では、約3〜7Vの印加電圧のウィンドウが存在し、この領域内では、デバイスは、弛緩状態または作動状態のどちらであっても安定している。これは、本明細書では「ヒステリシスウィンドウ」または「安定ウィンドウ」と称される。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイ配列の場合、行ストローブの間、ストローブされた行の作動するべきピクセルが約10ボルトの電圧差を受け、弛緩されるべきピクセルがゼロボルトに近い電圧差を受けるように、行/列の作動プロトコルを設計することができる。ストローブの後、諸ピクセルは、行ストローブによってそれらが置かれた状態がどちらであっても、その状態にとどまるように、約5ボルトの定常状態電圧差を受ける。書き込まれた後に、各ピクセルは、この実施例では3〜7ボルトの「安定ウィンドウ」内の電位差を経験する。この特徴によって、既存の作動状態または弛緩状態において同一の印加電圧状態の下で、図1に示されたピクセルの設計が安定したものになる。分岐干渉変調器の各ピクセルは、作動状態でも弛緩状態でも、基本的に固定反射層および可動反射層によって形成されたコンデンサであるので、この安定状態は、ヒステリシスウィンドウ内の電圧で、ほぼ電力損失なしで維持することができる。基本的に、印加される電位が固定されていると、ピクセルに電流が流れ込むことがない。
【0020】
一般的な用途では、第1行の作動されたピクセルの所望の組の通りに列電極の組をアサートにすることにより、表示フレームが作成され得る。次いで、アサートされた列ラインに対応するピクセルを作動させる行1の電極に、行パルスが印加される。次いで、列電極のアサートされた組は、第2列の作動されたピクセルの所望の組に対応するように変化される。次いで、行2の電極にパルスが印加され、アサートされた列電極の通りに行2の適切なピクセルを作動させる。行1のピクセルは行2のパルスに影響されず、行1のパルスの間に設定された状態のままである。これは、フレームを生成するために、逐次的なやり方で、すべての行に関して繰り返されてよい。一般に、いくつかの所望のフレーム数/秒で絶えずこのプロセスを繰り返すことにより、フレームが、新規の表示データでリフレッシュおよび/または更新される。また、表示フレームを生成するのにピクセル配列の行と列との電極を駆動するための多種多様なプロトコルが周知であり、本明細書で説明された特定の実施形態とともに用いられてよい。
【0021】
図4、図5Aおよび図5Bは、図2の3×3の配列上に表示フレームを作成するための1つの可能な作動プロトコルを示す。図4は、図3のヒステリシス曲線を示すピクセルに用いられ得る列と行との電圧レベルの可能な組を示す。図4の実施形態では、ピクセルの作動は、適切な列を−Vbiasに設定し、適切な行を+ΔVに設定することを含み、これらの電圧は、それぞれ−5ボルトおよび+5ボルトに相当してよい。ピクセルの弛緩は、適切な列を+Vbiasに設定し、適切な行を同一の+ΔVに設定して、そのピクセルの両端にゼロボルト電位差を生成することより達成される。行電圧がゼロボルトに維持されるそれらの行では、ピクセルは、列が+Vbiasであろうと−Vbiasであろうと、元の状態に関係なく安定している。また、図4に示されるように、前述のものと逆極性の電圧を用いることができ、例えば、ピクセルの作動は、適切な列を+Vbiasに設定し、適切な行を−ΔVに設定することを含んでよいことが理解されよう。この実施形態では、ピクセルの解放は、適切な列を−Vbiasに設定し、適切な行を同一の−ΔVに設定して、そのピクセルの両端にゼロボルト電位差を生成することより達成される。
【0022】
図5Bは、図2の3×3の配列に対して印加される一連の行と列との信号を示すタイミング図であり、これによって、図5Aに示されたディスプレイ機構がもたらされることになり、ここで、作動するピクセルは非反射性である。図5Aに示されたフレームを書き込む前に、ピクセルは任意の状態にあり得て、この実施例では、行はすべて0ボルトであり、列はすべて+5ボルトである。これらの印加電圧で、すべてのピクセルは、それらの現在の作動状態または弛緩状態で安定している。
【0023】
図5Aのフレームでは、ピクセル(1, 1)、(1, 2)、(2, 2)、(3, 2)および(3, 3)が作動される。これを達成するために、行1の「ライン時間」中、列1および列2が−5ボルトに設定され、列3は+5ボルトに設定される。すべてのピクセルが3〜7ボルトの安定ウィンドウにとどまるので、いかなるピクセルの状態も、これによって変化することはない。次いで、行1は、0ボルトから5ボルトまで上昇してからゼロへ戻るパルスでストローブされる。これによって、ピクセル(1, 1)および(1, 2)が作動し、ピクセル(1, 3)が弛緩する。配列内のその他のピクセルは影響を受けない。所望の通りに行2を設定するために、列2が−5ボルトに設定され、列1および列3が+5ボルトに設定される。次いで、行2に印加された同一のストローブによって、ピクセル(2, 2)が作動し、ピクセル(2, 1)および(2, 3)が弛緩する。再び、配列のその他のピクセルは影響を受けない。行3は、列2および列3を−5ボルトに設定し、列1を+5ボルトに設定することにより、同様に設定される。行3のストローブによって、行3のピクセルは、図5Aに示されるように設定される。フレームに書き込んだ後、行電位はゼロであり、列電位は+5ボルトまたは−5ボルトにとどまり得て、そのとき図5Aの機構ではディスプレイは安定している。何十または何百もの行と列との配列に対して、同一の手順を用いることができることが理解されよう。行と列との作動を実行するのに用いられる電圧のタイミング、シーケンス、およびレベルは、上記で概説された一般的な原理の範囲内で広範にわたって変化させることができ、上記の実施例は単なる例示であり、いかなる作動電圧の方法も、本明細書で説明されたシステムおよび方法とともに用いることができることも理解されよう。
【0024】
図6Aおよび図6Bは、ディスプレイデバイス40の実施形態を示すシステムブロック図である。ディスプレイデバイス40は、例えば携帯電話または移動式電話であり得る。しかし、ディスプレイデバイス40またはそのわずかな変形形態の同一の諸構成要素が、テレビおよび携帯用メディアプレーヤなど様々なタイプのディスプレイデバイスの実例となる。
【0025】
ディスプレイデバイス40は、容器41、ディスプレイ30、アンテナ43、スピーカ45、入力デバイス48、およびマイクロホン46を含む。容器41は、射出成形および真空成形を含む、当業者に周知の様々な製造プロセスのうち任意のものから一般に形成される。さらに、容器41は、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、およびセラミック、あるいはそれらの組合せを含むがこれらに限定されない様々な材料のうちの任意のものから作製されてよい。一実施形態では、容器41は、様々な色の、あるいは様々なロゴ、画像、または記号を含む、他の取外し可能な部分と交換することができる取外し可能な部分(図示せず)を含む。
【0026】
例示的ディスプレイデバイス40のディスプレイ30は、本明細書で説明されるように、双安定ディスプレイを含む様々なディスプレイの任意のものでよい。他の実施形態では、ディスプレイ30は、当業者に周知のように、前述のようなプラズマ、EL、OLED、STN LCD、またはTFT LCDなどのフラットパネルディスプレイ、あるいはCRTまたは他の電子管デバイスなどの非フラットパネルディスプレイを含む。しかし、現行の実施形態を説明する目的のために、本明細書で説明されたように、ディスプレイ30は分岐干渉変調器ディスプレイを含む。
【0027】
例示的ディスプレイデバイス40の一実施形態の諸構成要素が、図6Bに概略的に示されている。示された例示的ディスプレイデバイス40は容器41を含み、容器41の中に、少なくとも部分的に密封された追加の構成要素を含むことができる。例えば、一実施形態では、例示的ディスプレイデバイス40は、トランシーバ47に結合されたアンテナ43を含むネットワークインターフェイス27を含む。トランシーバ47は、プロセッサ21に接続され、プロセッサ21は、コンディショニングハードウェア52に接続される。コンディショニングハードウェア52は、信号を調整する(例えば信号をフィルタリングする)ように構成されてよい。コンディショニングハードウェア52は、スピーカ45およびマイクロホン46に接続される。プロセッサ21は、入力デバイス48および駆動回路コントローラ29にも接続される。駆動回路コントローラ29は、フレームバッファ28および配列駆動回路22に結合され、配列駆動回路22は、ディスプレイ配列30に結合される。電源50は、特定の例示的ディスプレイデバイス40の設計によって必要とされるすべての構成要素に電力を供給する。
【0028】
ネットワークインターフェイス27は、アンテナ43およびトランシーバ47を含み、その結果、例示的ディスプレイデバイス40は、1つまたは複数のデバイスとネットワークで通信することができる。一実施形態では、ネットワークインターフェイス27は、プロセッサ21の要件を緩和するために、いくつかの処理能力を有してもよい。アンテナ43は、信号を送受信するための、当業者に知られている任意のアンテナである。一実施形態では、アンテナは、IEEE 802.11の(a)、(b)、または(g)を含むIEEE 802.11規格に従ってRF信号を送受信する。別の実施形態では、アンテナは、ブルートゥース規格に従ってRF信号を送受信する。携帯電話の場合には、アンテナは、無線携帯電話ネットワーク内で通信するのに用いられるCDMA、GSM、AMPS、または他の既知の信号を受信するように設計される。トランシーバ47は、アンテナ43から受信した諸信号を前処理し、その結果、それらの信号は、プロセッサ21によって受け取られてさらに操作される。トランシーバ47は、プロセッサ21から受け取った諸信号も処理し、その結果、それらの信号は、例示的ディスプレイデバイス40からアンテナ43を介して送信され得る。
【0029】
代替実施形態では、トランシーバ47を受信機で置換することができる。さらに別の代替実施形態では、ネットワークインターフェイス27を画像ソースで置換することができ、画像ソースは、プロセッサ21へ送られる画像データを保存または生成することができる。例えば、画像ソースは、画像データを含むデジタルビデオディスク(DVD)またはハードディスクドライブ、あるいは画像データを生成するソフトウェアモジュールであり得る。
【0030】
プロセッサ21は、一般に例示的ディスプレイデバイス40の全体の動作を制御する。プロセッサ21は、ネットワークインターフェイス27または画像ソースからの圧縮画像データなどのデータを受け取り、このデータを、未加工の画像データ、または未加工の画像データへ容易に加工されるフォーマットに加工する。次いで、プロセッサ21は、駆動回路コントローラ29または記憶用のフレームバッファ28へ処理データを送る。未加工データは、一般に、画像内の各位置で画像特性を特定する情報を指す。例えば、そのような画像特性は、色、飽和、およびグレイスケールレベルを含むことができる。
【0031】
一実施形態では、プロセッサ21は、例示的ディスプレイデバイス40の動作を制御するためのマイクロコントローラ、CPU、または論理演算ユニットを含む。コンディショニングハードウェア52は、スピーカ45に信号を伝送し、マイクロホン46から信号を受け取るための増幅器およびフィルタを一般に含む。コンディショニングハードウェア52は、例示的ディスプレイデバイス40内の個別部品でよく、あるいはプロセッサ21または他の構成要素内に組み込まれてもよい。
【0032】
駆動回路コントローラ29は、プロセッサ21によって生成された未加工の画像データを、プロセッサ21から直接受け取り、あるいはフレームバッファ28から受け取って、配列駆動回路22へ高速伝送するために、未加工の画像データを適切に再フォーマットする。具体的には、駆動回路コントローラ29は、未加工の画像データを、ディスプレイ配列30にわたる走査に適当な時間順を有するように、ラスタ状のフォーマットを有するデータの流れへ再フォーマットする。次いで、駆動回路コントローラ29は、フォーマットされた情報を配列駆動回路22へ送る。LCDコントローラなどの駆動回路コントローラ29は、スタンドアローンの集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21に関連づけられることが多いが、そのようなコントローラは多くのやり方で実施されてよい。それらはハードウェアとしてプロセッサ21に組み込まれてよく、ソフトウェアとしてプロセッサ21に組み込まれてよく、あるいは、配列駆動回路22とともにハードウェアに完全に一体化されてよい。
【0033】
一般に、配列駆動回路22は、駆動回路コントローラ29からフォーマットされた情報を受け取って、ビデオデータを、ディスプレイのピクセルのxyマトリクスから来る何百もの(時には何千もの)リードに対して毎秒多数回印加される波形の並行した組へ再フォーマットする。
【0034】
一実施形態では、駆動回路コントローラ29、配列駆動回路22、およびディスプレイ配列30は、本明細書で説明されたディスプレイのタイプのあらゆるものに適している。例えば、一実施形態では、駆動回路コントローラ29は、従来型の表示コントローラまたは双安定の表示コントローラ(例えば分岐干渉変調器コントローラ)である。別の実施形態では、配列駆動回路22は、従来型の駆動回路または双安定の表示駆動回路(例えば分岐干渉変調器ディスプレイ)である。一実施形態では、駆動回路コントローラ29は、配列駆動回路22と一体化される。そのような実施形態は、セル式電話、腕時計、および他の小面積ディスプレイなどの高度に集積されたシステムでは一般的である。さらに別の実施形態では、ディスプレイ配列30は、一般的なディスプレイ配列または双安定のディスプレイ配列(例えば配列分岐干渉変調器を含むディスプレイ)である。
【0035】
入力デバイス48によって、ユーザが例示的ディスプレイデバイス40の動作を制御することが可能になる。一実施形態では、入力デバイス48は、QWERTYキーボードまたは電話キーパッドなどのキーパッド、押しボタン、スイッチ、タッチスクリーン、あるいは感圧性または感熱性の膜を含む。一実施形態では、マイクロホン46は、例示的ディスプレイデバイス40用の入力デバイスである。マイクロホン46がデバイスへデータを入力するのに使用されるとき、例示的ディスプレイデバイス40の動作を制御するために、ユーザによって音声命令が供給され得る。
【0036】
当技術分野で周知のように、電源50は様々なエネルギー蓄積デバイスを含むことができる。例えば、一実施形態では、電源50は、ニッケルカドミウム電池またはリチウムイオン電池などの充電式電池である。別の実施形態では、電源50は、再生可能エネルギー源、コンデンサ、またはプラスチック太陽電池および太陽電池塗料を含む太陽電池である。別の実施形態では、電源50は、壁付きコンセントから電力を受け取るように構成される。
【0037】
いくつかの実施形態では、前述のように、制御プログラムの機能は、電子表示システムでいくつかの場所に配置され得る駆動回路コントローラ内に存在する。いくつかの実施形態では、制御プログラムの機能は、配列駆動回路22内に存在する。当業者なら、前述の最適化は、任意数のハードウェア構成要素および/またはソフトウェア構成要素で、また様々な構成で実施され得ることを理解するであろう。
【0038】
上記で説明された原理に従って動作する分岐干渉変調器の構造の詳細は、変化に富むものであり得る。例えば、図7A〜図7Eは、可動反射層14およびその支持構造の5つの別々の実施形態を示す。図7Aは図1の実施形態の断面であり、細長い金属材料14が、垂直に伸びる支持体18上に堆積される。図7Bでは、可動反射層14は、支持体のコーナーでのみテザー32上に取り付けられている。図7Cでは、可動反射層14は、柔軟金属を含み得る変形可能な層34から懸垂される。変形可能な層34は、変形可能な層34の周辺の辺りの基板20に直接的または間接的に接続する。これらの接続部は、本明細書で支柱と称される。図7Dに示された実施形態は支柱栓42を有し、その上に変形可能な層34が支えられている。図7A〜図7Cのように、可動反射層14は間隙の上に懸垂されたままであるが、変形可能な層34と光スタック16との間の穴を充填することによって変形可能な層34が支柱を形成するわけではない。むしろ、支柱は、支柱栓42を形成するのに用いられる平坦化材料から形成される。図7Eに示された実施形態は、図7Dに示された実施形態に基づくものであるが、図7A〜図7Cに示された実施形態のうちの任意のもの、ならびに図には示されていない追加の実施形態を扱うように適合させることもできる。図7Eに示される実施形態では、バス構造44を形成するために金属または他の導電材料の追加の層が用いられている。これによって、分岐干渉変調器の背部に沿った信号の引き回しが可能になり、基板20上にいくつもの電極を形成する必要性が解消される。
【0039】
図7に示されたものなどの実施形態では、分岐干渉変調器が直視型デバイスとして機能し、画像は、透明基板20の前面(分岐干渉変調器が配置される面の反対側)から見られる。これらの実施形態では、反射層14が、基板20の反対側の反射層側の分岐干渉変調器の部分を、変形可能な層34を含めて光学的に遮蔽する。これによって、遮蔽された領域が、画像品質に悪影響を及ぼすことなく構成されて動作することが可能になる。そのような遮蔽によって、アドレス指定およびそのアドレス指定に起因する運動などの変調器の電気機械的特性から、変調器の光学的特性を分離する能力をもたらす図7Eのバス構造44が可能になる。この分離可能な変調器構成によって、変調器の電気機械的態様と光学的態様とが、互いに無関係に選択されて機能するように用いられる構造設計および材料が可能になる。さらに、図7C〜図7Eに示された実施形態は、変形可能な層34によって成し遂げられる、反射層14の光学的性質の、その機械的性質からの減結合から導出される追加の利益を有する。これによって、反射層14に用いられる構造設計および材料を光学的性質に関して最適化すること、および変形可能な層34に用いられる構造設計および材料を所望の機械的性質に関して最適化することが可能になる。
【0040】
論じられたように、本明細書で説明される諸実施形態は、装飾ガラス用など、装飾用および建築上のデバイスおよび用途で用いられてよい。例えば建築上の設定では、ガラスが、片側から1つの色に見えて、反対側から別の色に見えるように、コーティングされたガラスパネルが魅力的な装飾効果をもたらすことができる。さらに、パネルの片側面に配置された光源が作動するとき、パネルが別の色に見えることも可能である。特定の他の実施形態がディスプレイデバイスに用いられる。
【0041】
図8は、本明細書で説明された特定の実施形態による例示的デバイス100を示す概略図である。デバイス100は、基板110、第1の層120、第2の層130、および光源140を備える。基板110は、少なくとも部分的に光学的透過性である。第1の層120は、基板110の上に配置され、また、第1の層120は、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的反射性であり、かつ部分的に光学的透過性である。第2の層130は、基板110の上に配置されて第1の層120から離隔され、第1の層120が、基板110と第2の層130との間に配置される。第2の層130は、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的反射性であり、部分的に光学的透過性である。特定の実施形態では、光源140は信号に応答し、光源140は、第1の層120および第2の層130が、基板110と光源140との間に配置されるように基板110に対して配置される。
【0042】
特定の実施形態では、デバイス100から視聴者への第1の方向313へ放射された光は、光の第1の部分300、光の第2の部分301、および光の第3の部分302を含む。光の第1の部分300は、基板110上に入射して基板110を透過し、第1の層120を透過し、第2の層130によって反射されて、第1の層120を透過し、基板110を透過して、基板110から第1の方向313へ放射される。光の第2の部分301は、基板110上に入射して基板110を透過し、第1の層120によって反射され、基板110を透過して、基板110から第1の方向313へ放射される。光源140からの光の第3の部分302は、第2の層130上に入射して第2の層130を透過し、第1の層120を透過し、基板110を透過して、基板110から第1の方向313へ放射される。特定の実施形態では、少なくとも第1の部分300および第2の部分301は、インターフェロメトリで結合されて、デバイス100から第1の方向313へ放射される光を形成する。同様に、特定の実施形態では、光の第3の部分302は、デバイス100の様々な層から伝送または反射された光のインターフェロメトリで結合された部分を含む。この説明には、基板110の表面から反射されたいかなる迷光も含まれていない。そのような迷光は、特定の実施形態において基板110に含まれ得る反射防止膜によって低減することができる。
【0043】
特定の実施形態では、基板110は、ガラスまたはプラスチックの材料を含む。特定の実施形態では、第1の層120および第2の層130は、アルミニウム、クロム、モリブデン、チタン、カーボン、銀、金、および他のそのような材料などのプラスの減光係数を有する様々な材料を含んでよい。特定の実施形態では、例えば、第1の層120はクロムを含む。特定の実施形態では、第2の層130は、金属層(例えば厚さ300オングストローム未満のアルミニウム層)を含む。一実施形態では、第2の層130は、30オングストロームから300オングストロームの範囲内の厚さを有する金属を含む。特定の実施形態では、第1の層は、約50オングストロームから300オングストロームの範囲内の厚さを有する。一実施形態では、例えば、第1の層はクロムを含み、第2の層はアルミニウムを含む。特定の実施形態の第2の層130の透過率は、第2の層130の厚さ次第である。
【0044】
特定の実施形態では、第1の層120は、実質的に光学的吸収性である。他の実施形態では、第1の層120は、実質的に光学的反射性である。さらに他の実施形態では、第1の層120は、実質的に光学的透過性である。特定の実施形態では、第2の層130は、実質的に光学的吸収性である。他の実施形態では、第2の層130は、実質的に光学的反射性である。さらに他の実施形態では、第2の層130は、実質的に光学的透過性である。一実施形態では、例えば、基板110は、屈折率が約1.52で厚さ約10mmのガラスを備え、層120は、厚さ70オングストロームのクロムを備え、層130は、厚さ100オングストロームのアルミニウムを備える。例示的実施形態では、層120と層130とが、厚さ3400オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層150によって離隔されて、デバイスから反射された光または光学的干渉のプロセスによってデバイスを透過された光の特性を変更することができる干渉空洞をもたらす(図9A)。例示的実施形態のデバイスであるデバイス100は、方向300から照射されたとき、可視スペクトル内の緑色光を、デバイスに対して垂直に測定して、約530nmの波長にて約72%の最大反射率で主に方向313へ反射する(図9B)。これは、図9CのCIE色度図によって示されるように、標準CIE xyY色空間におけるx=0.26、y=0.47の色ポイントに相当する。この例示的デバイスは、方向300から照射されたとき、方向314へ光を透過し、この光は、やはり約530nmの波長で最大透過スペクトルを有し、可視スペクトル内の縁色に相当する(図9D)。この実施形態では、層130の厚さが変更されると、反射率および透過率が変更され得る。例えば、層130の厚さが100オングストロームから70オングストロームへ縮小されると、最大反射率が約62%に低減されることになり、その一方で、最大反射率の波長は、約530nmで変化しないことになり、この光は、デバイスに対して垂直に方向313で見たとき、標準CIE xyY色空間におけるx=0.28、y=0.47の色ポイントに相当する(図9E〜図9F)。図9E〜図9Fで、ラベル「100A」および「70A」は、それぞれ100オングストロームおよび70オングストロームの厚さの層130を有する前述の実施形態を特徴づけるグラフを指す。別の実施形態では、基板110は、屈折率が約1.52で厚さ約10mmのガラスを備え、層120は、厚さ20オングストロームのクロムを備え、層130は、厚さ100オングストロームのアルミニウムを備える。この実施形態のデバイスの最大反射率は約71%であり、最大反射率の波長は可視スペクトル内の約530nmであり、デバイスに対して垂直であって、これは、標準CIE xyY色空間におけるx=0.29、y=0.40の色ポイントに相当する(図9G〜図9H)。基板110が約10mmの厚さのガラスを備え、層120が厚さ70オングストロームのクロムを備え、層130が厚さ100オングストロームのアルミニウムを備える説明された実施形態との比較によって示されるように、この実施形態では、層120が、方向313に反射された色の飽和の主原因である。図9G〜図9Hで、ラベル「70A」および「20A」は、それぞれ70オングストロームおよび20オングストロームの厚さの層120を有する前述の実施形態を特徴づけるグラフを指す。前述の実施形態は、角度の色ずれも示すことになる。本明細書で用いられる用語「色ずれ」は、デバイス100の側から放射された色の、第1の層120および第2の層130に対して垂直な方向からの角度の関数としての変化を指す。例えば、デバイス100から放射されて視聴者によって受け取られる光の色は、デバイス100に対する視聴者の角度位置次第であり得る。
【0045】
特定の実施形態では、基板110に入射する光の第1の部分300および基板110に入射する光の第2の部分301は、赤外光、可視光、および/または紫外光である。特定の実施形態では、光源140からの光の第3の部分302は、赤外光、可視光、および/または紫外光である。一実施形態では、基板110は、屈折率が約1.52で厚さ約10mmのガラスを備える。この実施形態では、層120は、厚さ70オングストロームのクロムを備え、層130は、厚さ100オングストロームのアルミニウムを備え、厚さ5000オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層150によって層120と層130とが離隔されて、干渉空洞をもたらす。この例示的実施形態のデバイスは、方向300から照射されたとき、赤外スペクトルおよび可視スペクトルの両方を、デバイスに対して垂直に測定して、約755nmの波長で約68%、510nmの波長で約72%の最大反射率で、主に方向313へ反射する(図10)。
【0046】
特定の実施形態では、図8で概略的に示されたように、光源140はバックライトを備える。そのような特定の実施形態のバックライトは、光発生器(例えばLEDであり、LEDからの光は、光ガイドスラブの縁端部に沿って導入される)から光を受け取り、光ガイドスラブに沿って光を導き、デバイスの方へ光の方向を変えて放射する光ガイドスラブを備え、それによって、方向313または314から見たときに、輝度対比または色対比を有するパターン、グラフィックス、または画像を作成するデバイスの透過および反射の特性を利用するために、実質的に均一または不均一であり得る照明をもたらす。光ガイドスラブは、光ガイドスラブの背面または前面(第2の層130に対して)に配置されたエクストラクタの機能を含むことができ、これが、光ガイドスラブ内の光の伝搬を途絶し、光は、光ガイドスラブの前面を横切ってデバイス100の前面へ均一に放射される。特定の実施形態では、光源140は、蛍光発生器を備える。他の実施形態では、光源140は、白熱光発生器、LED、または別のタイプの光発生器を備える。特定の他の実施形態では、光源140は、実質的な反射面を備えることができ、これによって、基板110、第1の層120、および第2の層130を通って透過された後に光源140に到達する光のかなりの部分が、反射または放射される。特定の実施形態では、光源140とデバイス100のその他の部分との間に仕切があってよい。特定のそのような実施形態では、例えば光源140と層130との間に物理的な仕切があってよい。さらに、いくつかの実施形態では、デバイス100に入射して変調される光は、周辺光または例えば太陽からの光などの自然光を含む。
【0047】
特定の実施形態では、光源140は、複数の状態の間で変化することにより、信号(例えばコントローラからのもの)に応答する。例えば、特定の実施形態では、光源140は、信号に応答して、「オン」と「オフ」とを変化させることができる。他の実施形態では、光源140は、例えば様々な明るさレベルまたは様々な色を有する光などの様々な特性を有する光の放射を変化させることにより、信号に応答してよい。一実施形態では、光源140は、第1の選択された明るさを有する光を放射する状態から、第1の選択された明るさと異なる第2の選択された明るさを有する光を放射する状態へ変化することにより、信号に応答する。特定の形態では、光源140は、第1の選択された色を有する光を放射する状態から、第1の選択された色と異なる第2の選択された色を有する光を放射する状態へ変化することにより、信号に応答する。特定の実施形態では、光源140は、第1の選択された色の光を放射することにより、第1の層120および第2の層130に対して垂直な方向から、所定の範囲の角度(例えば0度から30度)にわたって角度の色ずれおよび強度を変調する状態から、第2の選択された色を示す光を放射することにより、第1の層120および第2の層130に対して垂直な方向から、所定の範囲の角度(例えば0度から30度)にわたって角度の色ずれおよび強度(第1の選択された角度の色ずれおよび強度とは異なる)を変調する状態へと変化することにより、信号に応答する。特定の実施形態では、信号を変調することにより、第1の方向313へ放射された光の1つまたは複数の特性を調整することができる。
【0048】
複数の層から反射された光の干渉に起因する光は、「インターフェロメトリで反射された」光と称することができる。特定の実施形態では、光の第1の部分300と光の第2の部分301とが互いに干渉して、デバイス100から反射された光のかなりの部分を含む、インターフェロメトリで反射された光を生成する。特定の他の実施形態では、デバイス100から放射された反射光は、他の境界面(例えば空気−基板境界面)からの他の反射からの光、他の層から反射された光、およびこれらの境界面間の複数の反射からの光(例えば第1の層120と第2の層130との間で複数回反射された光)を含むことができる。
【0049】
特定の実施形態では、光の第1の部分300と光の第2の部分301とが干渉して第1の色を有する光を生成し、また、光の第3の部分302は、第1の色と異なる第2の色を有する。特定の実施形態では、光の第1の部分300と光の第2の部分301とが干渉して第1の色を有する光を生成し、また、デバイス100から第1の方向313へ放射された光(例えばインターフェロメトリで反射された光と光の第3の部分302との組合せ)は、第1の色と異なる第2の色を有する。
【0050】
特定の実施形態では、光源140が光を放射するとき、デバイス100から第1の方向313へ放射された光は第1の色を有する。そのような実施形態の第1の色は、インターフェロメトリで反射された光と光の第3の部分302との組合せによってもたらされる。特定の実施形態では、光源140が光を放射しないとき、デバイス100によって第1の方向313へ放射される光は、第1の色と異なるものであり得る第2の色を有する。そのような実施形態の第2の色は、光の第3の部分302なしでインターフェロメトリで反射された光によってもたらされる。
【0051】
特定の実施形態では、光源140が光を放射して、周辺光がデバイス100上に入射する(例えば基板110上に入射する)とき、デバイス100によって第1の方向313へ放射される光は第1の色を有する。そのような実施形態の第1の色は、インターフェロメトリで反射された光と光の第3の部分302との組合せによってもたらされる。特定の実施形態では、光源140が光を放射して、周辺光がデバイス100上に入射しないとき、デバイス100によって第1の方向313へ放射される光は、第1の色と異なるものであり得る第2の色を有する。そのような実施形態の第2の色は、インターフェロメトリで反射された光なしで、光の第3の部分302によってもたらされる。特定の実施形態では、光源140が光を放射せず、周辺光がデバイス100上に入射するとき、デバイス100によって第1の方向313へ放射される光は、第1の色とも第2の色とも異なるものであり得る第3の色を有する。そのような実施形態の第3の色は、光の第3の部分302なしで、インターフェロメトリで反射された光によってもたらされる。一実施形態では、基板110は、厚さ約10mmのガラスを備え、層120は、厚さ40オングストロームのアルミニウムを備え、層130も、厚さ40オングストロームのアルミニウムを備え、また、厚さ3200オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層150によって層120と層130とが離隔されて、干渉空洞をもたらす。方向300から照射されたとき、デバイスは、デバイスに対して垂直な方向313へ、最大波長が470nmで最大反射率が約56%の青色光を反射することになる(基板材料による損失または材料/空気境界面での反射による損失は含まない)。説明された例示的干渉計デバイスは半透過性であり、光源140によって照射されたとき、方向302へ光を透過する。この実施形態は、図11Aのグラフおよび図11BのCIE色度図によって示されるように、最大波長が540nmで透過率が約45%の緑色光を透過することになる(基板材料による損失または材料/空気境界面での反射による損失は含まない)。方向313へ放射された光は、インターフェロメトリで反射された光と光302との組合せを含むことになり、この光は、光源140の強度およびデバイスに入射する光の強度によって、知覚色で変化することになる。
【0052】
特定の実施形態では、光の第1の部分300と光の第2の部分301とが干渉して第1の色を有する光を生成し、この光は第1の角度の色ずれを示し、また、光の第3の部分302は、第2の色を有し、第1の角度の色ずれと異なる第2の角度の色ずれを示す。特定の実施形態では、光の第1の部分300と光の第2の部分301とが干渉して第1の色を有する光を生成し、この光は第1の角度の色ずれを示し、また、デバイス100から方向313に放射された光(例えばインターフェロメトリで反射された光と光の第3の部分302との組合せ)は、第2の色を有し、第1の角度の色ずれと異なる第2の角度の色ずれを示す。一実施形態では、基板110は、厚さ約10mmのガラスを備え、層120は、厚さ40オングストロームのアルミニウムを備え、層130も、厚さ40オングストロームのアルミニウムを備え、また、厚さ3200オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層150によって層120と層130とが離隔されて、干渉空洞をもたらす。方向300から照射されたとき、デバイスは、デバイスに対して垂直な方向313へ、最大波長が470nmで最大反射率が約56%の青色光を反射することになる(基板材料による損失、または材料/空気境界面での反射による損失は含まない)。例示的実施形態の干渉計デバイスは半透過性であり、光源140によって照射されたとき、方向302へ光を透過する。この実施形態は、図11Aによって示されるように、最大波長が540nmで透過率が約45%の緑色光を透過する(基板材料による損失または材料/空気境界面での反射による損失は含まない)。図11Bは、CIE色度図と同じものを示す。図12Aおよび図12Bは、反射されかつ透過された色が、視野角に応じて変化する様子を示す。図12Bは、視聴者が基板110内にいて、基板から空気への境界面を考慮しないものと想定する。その境界面での屈折率変化によって、知覚色シフトが変わることになる。結果として、視聴者が空気中(N=1)にいて、基板がガラス(N=1.52)であれば、視聴者は、基板に対する所与の視野角に関して、低減された量の色ずれを見ることになる。
【0053】
特定の実施形態では、光源140が光を放射するとき、デバイス100から第1の方向313へ放射された光は第1の色を有し、第1の角度の色ずれを示す。そのような実施形態の第1の角度の色ずれは、インターフェロメトリで反射された光と光の第3の部分302との組合せによってもたらされる。特定の実施形態では、光源140が光を放射しないとき、デバイス100によって第1の方向313へ放射される光は、第2の色を有して第2の角度の色ずれを示し、この色ずれは、第1の角度の色ずれと異なるものであり得る。そのような実施形態の第2の角度の色ずれは、光の第3の部分302なしでインターフェロメトリで反射された光によってもたらされる。
【0054】
特定の実施形態では、光源140が光を放射して、周辺光がデバイス100上に入射する(例えば基板110上に入射する)とき、デバイス100によって第1の方向313へ放射される光は第1の色を有し、第1の角度の色ずれを示す。そのような実施形態の第1の角度の色ずれは、インターフェロメトリで反射された光と光の第3の部分302との組合せによってもたらされる。特定の実施形態では、光源140が光を放射して、周辺光がデバイス100上に入射しないとき、デバイス100によって第1の方向313へ放射される光は、第2の色を有して第2の角度の色ずれを示し、この色ずれは、第1の角度の色ずれと異なるものであり得る。そのような実施形態の第2の角度の色ずれは、インターフェロメトリで反射された光なしで、光の第3の部分302によってもたらされる。特定の実施形態では、光源140が光を放射せず、周辺光がデバイス100上に入射するとき、デバイス100によって第1の方向313へ放射される光は、第1の色を有し、第1の角度の色ずれとも第2の角度の色ずれとも異なるものであり得る第3の角度の色ずれを示す。そのような実施形態の第3の角度の色ずれは、光の第3の部分302なしでインターフェロメトリで反射された光によってもたらされる。図12A〜図12Bに関して前述の例示的実施形態を再び参照すると、基板110は、厚さ約10mmのガラスを備え、層120は、厚さ40オングストロームのアルミニウムを備え、層130も、厚さ40オングストロームのアルミニウムを備え、また、厚さ3200オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層150によって層120と層130とが離隔され、視聴者は、反射光(300、301)と透過光302との組合せとして313を見ることになる。図13は、反射されかつ透過された色が視野角に応じて変化する様子を示す(視聴者が基板110内にいるので、基板110からのさらなる反射を無視している)。IMODに対して視線が垂直である視聴者にとって、光源140の明るさおよび光の反射された部分次第で、図13に示されるように、知覚色はAからBまでのライン上に存在することになる。同様に、30度の角度では、知覚色はCからDまでのラインの上に存在することになる。この例は、視野角に応じて変化するばかりでなく、単に反射性のIMODによって直接作成することができる色とは異なる色を生成するのに、照射された半透過性IMODが用いられ得る様子も示す。
【0055】
特定の実施形態では、デバイス100は、第1の方向313および一般に第1の方向313と反対の第2の方向314の両方から見ることができる。例えば、特定のそのような実施形態のデバイス100は、デバイス100の第1の側の第1の位置およびデバイス100の第2の側の第2の位置から見ることができる。特定の実施形態では、デバイス100から第2の方向314へ放射された光は、光の第4の部分306、光の第5の部分307、および光の第6の部分312を含む。特定の実施形態では、光の第4の部分306は、基板110上に入射して基板110を透過し、第1の層120を透過し、第2の層130を透過して、第2の方向314へデバイス100から放射される。特定の実施形態では、光の第5の部分307は、第2の層130上に入射して第2の層130を透過し、第1の層120から反射されて、第2の層130を透過し、第2の方向314へデバイス100から放射される。特定の実施形態では、光の第6の部分312は、第2の層130上に入射し、第2の層130から反射されて、第2の方向314へデバイス100から放射される。特定の実施形態では、光の第5の部分307は、光源140によって放射された光を含み、光の第6の部分312は、光源140によって放射された光を含む。
【0056】
特定の実施形態では、デバイス100から第1の方向313へ放射された光は第1の色を有し、デバイス100から第2の方向314へ放射された光は第2の色を有する。特定のそのような実施形態では、第1の色と第2の色とは実質的に同一であり、一方、特定の他のそのような実施形態では、第1の色と第2の色とは異なる。特定の実施形態では、デバイス100から第1の方向313へ放射される光は、第1の色を有して第1の角度の色ずれを示し、デバイス100から第2の方向314へ放射される光は、第2の色を有して第2の角度の色ずれを示す。特定のそのような実施形態では、第1の角度の色ずれと第2の角度の色ずれとは実質的に同一であり、一方、特定の他のそのような実施形態では、第1の角度の色ずれと第2の角度の色ずれとは異なる。一実施形態では、基板110は、厚さ約10mmのガラスを備え、層120は、厚さ40オングストロームのアルミニウムを備え、層130も、厚さ40オングストロームのアルミニウムを備え、また、厚さ3200オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層150によって層120と層130とが離隔されて、干渉空洞をもたらす。この対称に設計されたIMODは、方向313および314へ、類似の反射色を示す傾向がある(図14A〜図14B)。この例示的実施形態では、層120はガラスに接して配置され、層130は空気中に配置される(この例示的実施形態にはバックライト140が含まれないが、これは話を簡単にするためであって限定するものではない)。図14BのCIE色度図は、方向313の反射色と方向314の反射色とが類似であることを示す。実際上、基板110と層130の周囲の空気との間の屈折率の差が、対称性のわずかな差の原因となる。層130もガラスに接して配置されたならば、デバイスの反射は対称になるはずである。話を簡単にするために、視聴者の視線がデバイスに対して垂直であると想定し、また、313の側で、視聴者は基板110内にいると想定すると、その結果、基板110から空気への境界面は含まれない。この例示的実施形態では、透過される色は、光306および光302に関して実質的に同一である。別の実施形態では、基板110は、屈折率が約1.52で厚さ約10mmのガラスを備える。層120は、厚さ70オングストロームのクロムを備え、層130は、厚さ100オングストロームのアルミニウムを備え、また、厚さ3400オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層150によって、層120と層130とが離隔される。この実施例では、層120はガラスに接して配置され、層130は空気中に配置される(この例示的実施形態にはバックライト140が含まれないが、これは話を簡単にするためであって限定するものではない)。図14CのCIE色度図は、方向313の反射色と方向314の反射色とが異なることを示す。話を簡単にするために、視聴者の視線がデバイスに対して垂直であると想定し、また、313の側で、視聴者は基板110内にいると想定すると、その結果、基板110から空気への境界面は含まれない。この例示的実施形態では、透過される色は、光306および光302に関して実質的に同一である。
【0057】
特定の実施形態では、デバイス100は、第1の層120と第2の層130との間に配置された領域150を備える。特定の実施形態の領域150は、誘電体層を備え、少なくとも部分的に光学的透過性である。特定の実施形態では、領域150の少なくとも一部分が空気で充填される。特定のそのような実施形態では、第1の層120と第2の層130との間隔を変化させるように、第1の層120および第2の層130の少なくとも1つが選択的に移動可能である。したがって、特定の実施形態では、第1の層120および第2の層130は、本明細書で説明されたような、作動させることができる分岐干渉変調器を形成する。特定の実施形態では、デバイス100は、ディスプレイシステムの作動可能な要素(例えばピクセルまたはサブピクセル)である。特定の実施形態では、第1の層120と第2の層130との間隔を変化させるように、第1の層120および第2の層130のうち少なくとも1つを選択的に動かすことにより、第1の方向313へ放射される光の1つまたは複数の特性を調整することができる。
【0058】
特定の実施形態では、選択的に動かすことができる第1の層120および第2の層130のうち少なくとも1つが、層を機械的に強化する支持構造物を備える。いくつかの実施形態では、支持構造物は透明材料を含む。他の実施形態では、支持構造物は、デバイスの光学的性質に影響を及ぼさないように配置された不透明材料(例えば金属リング)を含む。
【0059】
図15は、本明細書で説明された特定の実施形態による、蛍光体160を備える例示的デバイス100を示す概略図である。デバイス100は、基板110、第1の層120、および第2の層130を備える。基板は、少なくとも部分的に光学的透過性である。第1の層120は、基板110の上に配置され、また、第1の層120は、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的反射性であり、かつ部分的に光学的透過性である。第2の層130は、基板110の上に配置されて第1の層120から離隔され、第1の層120が、基板110と第2の層130との間に配置される。第2の層130は、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的反射性であり、部分的に光学的透過性である。蛍光体160は、第1の層120および第2の層130の少なくとも一部分が、基板110とこの蛍光体160との間に配置されるように基板110に対して配置される。特定の実施形態では、基板110上に入射して基板110を透過し、第1の層130を透過して、第2の層130の少なくとも一部分を透過する紫外光に対して、蛍光体160は、可視光を発生することにより応答する。特定の実施形態では、蛍光体160からの可視光の少なくとも一部分は、第2の層130、第1の層120、および基板110を透過して第1の方向313へ放射される光に寄与する。特定のそのような実施形態では、蛍光体160が光源140として働く。
【0060】
図16は、本明細書で説明された特定の実施形態による、第3の層170を備える例示的デバイス100を示す概略図である。特定の実施形態では、第3の層170は、アルミニウム、クロム、モリブデン、チタン、カーボン、銀、金、および他の材料などの様々な材料を含んでよい。第3の層170は、基板110の上にあり、第1の層120および第2の層130から離隔されている。第3の層170は、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的反射性であり、部分的に光学的透過性である。特定の実施形態では、第3の層170は、20オングストロームと300オングストロームとの間の範囲内の厚さを有する。特定の実施形態では、第3の層170はクロムを含む。特定の実施形態では、第3の層170は、実質的に光学的吸収性である。他の実施形態では、第3の層170は、実質的に光学的反射性である。さらに他の実施形態では、第3の層170は、実質的に光学的透過性である。
【0061】
図16で概略的に示されるように、特定の実施形態では、第1の層120と第2の層130との間に第3の層170が配置される。特定の実施形態のデバイス100は、第3の層170と第1の層120との間に配置された領域150(例えば、少なくとも部分的に光学的に透明な誘電体層または空気を充填した領域)、および第3の層170と第2の層130との間に配置された領域190(例えば、少なくとも部分的に光学的に透明な誘電体層または空気を充填した領域)をさらに備える。
【0062】
図17は、本明細書で説明された特定の実施形態による、第3の層170を備える別の例示的デバイス100を示す概略図である。第3の層170は、第1の層120と第3の層170との間に第2の層130が配置されるように配置される。特定の実施形態のデバイス100は、第1の層120と第2の層130との間に配置された領域150(例えば、少なくとも部分的に光学的に透明な誘電体層または空気を充填した領域)、および第2の層130と第3の層170との間に配置された領域190(例えば、少なくとも部分的に光学的に透明な誘電体層または空気を充填した領域)をさらに備える。
【0063】
特定の実施形態では、層120、150、130、170、190の組合せは、デュアル空洞分岐干渉変調器を備えることができる。図8と比較すると、追加の層170、190の材料によって、追加の色を反射または透過すように変調器を設計することができるといった、設計における柔軟性がもたらされ得る。特定の実施形態では、層150、190はスペーサ層と記述することができ、層120、170は吸収層と記述することができる。他の実施形態では、層170は吸収層でよく、層120、130は部分的反射層として作用することができる。いくつかの実施形態では、層150と層190とは厚さが等しい。他の実施形態では、層150と層190とは厚さが異なる。一実施形態では、基板110は、約1.52の屈折率で厚さ約10mmのガラスを備え、層120、170は、厚さ70オングストロームのクロムを備え、層130は、厚さ100オングストロームのアルミニウムを備え、間隔保持誘電体層150、190は、厚さ3400オングストロームの二酸化ケイ素を備える(図18A)。図18B〜図18Cは、基板に対して垂直に、方向313へ反射された色を示す(バックライトを想定せず)。視聴者が空気中に立って、基板110からの前面反射があるとき、この実施例を図9Bおよび図9Cと比較すると、最大の波長は520nmでほぼ不変であるが、例えば図9CのCIE色度図によって示されるように、より急激なピークを示し、それに対応して、より飽和した色を示す。
【0064】
図19は、本明細書で説明された特定の実施形態による、不活性層200を備える例示的デバイス100を概略的に示す。不活性層200は、不活性層200と基板110との間に第2の層130が配置されるように配置される。特定の実施形態では、不活性層200は、少なくとも部分的に光学的に透明であって約300オングストロームと約4000オングストロームとの間の範囲内の厚さを有する誘電体材料(例えば二酸化ケイ素)を備える。特定の実施形態では、デバイス100から第1の方向313へ放射された光は、不活性層200の厚さに左右される(例えば第1の方向313へデバイス100を透過した光および/またはインターフェロメトリで反射された光に対する不活性層200の影響による)色を有する。特定のそのような実施形態では、不活性層200の厚さは、デバイス100から第1の方向313へ放射される光の色が、選択された色になるように調整するように選択される。例えば、不活性層200は、デバイス100から第1の方向313へ放射された色の、所望のパッシベーションおよび所望の調整の両方をもたらすと記述された範囲内の選択された厚さを有するように構成され得る。
【0065】
特定の実施形態では、デバイス100から第1の方向313へ放射される光は、不活性層200の屈折率に左右される。いくつかの実施形態では、不活性層200の屈折率は、周囲の媒体の屈折率とは実質的に異なる。特定の実施形態では、不活性層200は二酸化ケイ素を含む。他の実施形態では、不活性層200は、別のタイプの酸化物またはポリマーを含む。
【0066】
特定の実施形態では、不活性層200が、領域150と追加の層との間に配置されるように、不活性層200に接して追加の層が存在する。いくつかの実施形態では、デバイスから第1の方向313および第2の方向314へ放射される光の色は、追加の層の屈折率によって調整することができる。特定の実施形態では、追加の層は、接着剤またはテープなどの接着材料を含む。いくつかの実施形態では、追加の層はインクを含む。一実施形態では、例えば図20Aに示されるように、基板110は、屈折率が約1.52で厚さ約10mmのガラスを備える。基板上にIMODが構成され、その結果、層120は、厚さ70オングストロームのクロムを備え、層130は、厚さ60オングストロームのアルミニウムを備え、厚さ2700オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層150によって、層120と層130とが離隔される。例示的実施形態では、層200は二酸化ケイ素を含む。IMODの層200側は、1.61の屈折率を有するPETに対して整合した接着率でPETの部片に結合され、その結果、IMODのいくらかの領域が結合され、いくらかの領域が結合されない。方向314および方向313から見たとき、層200の厚さが変化すると、反射された色および透過された色は、PSAと結合された領域および空気中の領域の両方の間で変化することになる。図20Bは、層200に対して空気が隣接し、層200が1200オングストロームから2700オングストロームまで変化する実施形態に対する、このことの効果を示す(ラベルAおよびD)。図20Bは、また、1.61の反射率を有する材料に層200が結合され、層200が1200オングストロームから2700オングストロームまで変化する実施形態に対する、このことの効果も示す(ラベルBおよびC)。図20Bは、デバイス100に対して視聴者の視線が垂直であると想定する。例示的実施形態では、図20Bに示されるように、方向314から見た「色調整」の効果は比較的大きい。「色調整」の効果は、方向313から、透過された色でも見られる。示されるように、PSAに対して層200が隣接し、層200が1200オングストロームから2700オングストロームまで変化するとき、色の変化する範囲はより狭い。ラベル「反射313」によって特定された図20Bの部分は、空気からPSA境界面への変化に関して、層200が1200オングストロームから2700オングストロームまで変化するときの方向313からの色の変化の全範囲を表す。
【0067】
図21は、本明細書で説明された特定の実施形態による、第1のガラス層210および第2のガラス層220を備える例示的デバイス100を概略的に示す。構造体270は、基板110、第1の層120、第2の層130およびスペーサ層150を備える。構造体270は、基板110、第1の層120、および第2の層130を備え、また、第1のガラス層210と第2のガラス層220との間にスペーサ層150が積層されて配置される。特定の実施形態では、基板110、第1の層120、ならびに第1のガラス層210および第2のガラス層220を有する第2の層130を備える構造体を積層するのに、1つまたは複数の接着層230が用いられる。特定の実施形態では、第1のガラス層210および第2のガラス層220の少なくとも1つは、テクスチャード加工されたガラスを備える。基板110、第1の層120、第2の層130およびスペーサ層150はIMODを備え、IMODは、方向313、314および302、306で特定の色を示すように設計されてよい。構造体に対する視聴者の視線の角度が変化したとき、IMODは、干渉計デバイスとして、その色ずれを軸色に示すことができる。テクスチャード加工されたフィーチャを通って出て来る光と比較して、基板の平面状の領域を通って視聴者の方へ出て来る光が、IMODに対して異なる角度で出て来るように、テクスチャード加工された積層材は、表面上を特定の角度またはランダムな角度のフィーチャを有して設計され得る。したがって、視聴者は、テクスチャ構造にわたって異なる色を見ることになる。テクスチャード加工された積層材の実施例は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている、2008年7月29日出願の「DEVICES AND METHODS FOR ENHANCING COLOR SHIFT OF INTERFEROMETRIC MODULATORS」という名称の米国特許出願第12/220,947号に見ることができる。
【0068】
図22は、本明細書で説明された特定の実施形態による、第1の層120、第2の層130、第3の層240、および第4の層250を備える例示的デバイス100を概略的に示す。第1の層120および第2の層130は、基板110の第1の表面の上にある。第3の層240および第4の層250は、基板110の第2の表面の上にある。第3の層240は、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的透過性であり、部分的に光学的反射性である。第4の層250は、第3の層240から離隔され、第3の層240は、基板110と第4の層250との間に配置される。第4の層250は、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的透過性であり、部分的に光学的反射性である。特定の実施形態では、デバイス100は光源140をさらに備え、光源140は、第1の層120および第2の層130が、基板110と光源140との間に配置されるように基板110に対して配置される。
【0069】
図22で概略的に示されるように、特定の実施形態では、デバイス100は、第3の層240と第4の層250との間に配置されたスペーサ260(例えば、少なくとも部分的に光学的に透明な誘電体層または空気を充填した領域)をさらに備える。特定の実施形態では、第1の層120と第2の層130との間に配置されたスペーサ150および第3の層240と第4の層250との間に配置されたスペーサ260のうち1つまたは両方が、空気を充填された領域を備える。特定の実施形態では、層120、150、130を備える構造体および層260、250、240を備える構造体は、それぞれ個々のIMODとして記述されてよい。層120、150、130を備える構造体は、本明細書ではIMOD Iと記述され、層260、250、240を備える構造体は、本明細書ではIMOD IIと記述される。これらの記述は、説明のためであって限定するものではない。一実施形態では、例えば、基板110は、約1.52の屈折率で厚さ約10mmのガラスを備え、層120は、厚さ70オングストロームのクロムを備え、層130は、厚さが40オングストロームから100オングストロームのアルミニウムを備え、厚さ1000オングストロームから5000オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層150によって、層120と層130とが離隔される。本明細書で説明されたように、スペーサ150は、特定の透過される色および反射される色をもたらすように選択することができ、層120(例えば吸収層)および層130(例えば反射層)は、所望の明るさおよび色飽和をもたらすように選択される。層250、240およびスペーサ260は、類似のやり方で選択されてよい。IMOD IおよびIMOD IIは、それぞれ独立したものでよいが、透過レベル次第で、両IMODが相互作用することがあり、このため、視聴者は2つの組合せの色を見ることになる。一実施形態では、例えば、層120は、厚さ70オングストロームのクロムを備え、層130は、厚さ60オングストロームのアルミニウムを備え、厚さ2000オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層150によって、層120と層130とが離隔される。例示的実施形態では、層240は、厚さ70オングストロームのクロムを備え、層250は、厚さ60オングストロームのアルミニウムを備え、厚さ4250オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層260によって、層240と層250とが離隔される。結果として生じる、IMOD IおよびIMOD IIの軸透過率のグラフが、図23に示されている(図23では前面の反射は除外されている)。IMOD Iは、1次の赤色透過応答を有し、IMOD IIは赤紫色であるが、説明されたようにそれらを重ね合わせることの効果は、IMOD IIにとって赤色のIMOD Iに対するフィルタとして作用することになり、その色飽和が増加する。
【0070】
特定の実施形態では、1つまたは複数のデバイス100を含む複数のデバイスを、例えば図1〜図5に関して上記で説明された実施形態と全体的に類似したやり方で配置することができる。特定の実施形態では、複数のデバイスが、様々な干渉性能および/または透過性能を有することができる。例えば、複数のデバイスを、行/列の配列に配置することができる。これらの様々なデバイス間のコントラストは、可視画像を生成するのに用いることができる。例えば、特定の実施形態では、基板110の上に、パターニングされた層状構造から複数のデバイスを形成することができる。第1のデバイス100は、例えば本明細書で説明されたように、第1の層120および第2の層130を備えることができ、インターフェロメトリで反射される光および第1のデバイス100を透過する光の両方のソースになり得る。第2のデバイスは、部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的透過性であり、かつ部分的に光学的反射性である第1の層(例えばクロム層)、および基板110と第1の層との間に配置されるように第1の層から離隔された第2の層を備えることができる。第2の層は、少なくとも光学的反射性であって実質的に光学的非透過性でよい。特定のそのような実施形態では、第1の層および第2の層は、本明細書で説明されたような分岐干渉変調器の一部分である。
【0071】
特定の実施形態では、第1のデバイス100は、本明細書で説明されたように、デバイス100から第1の方向313へ放射された光の、第1の部分300、第2の部分301、および第3の部分302の結果である第1の色を示す。特定の実施形態では、光の第1の部分300と光の第2の部分301とが干渉して第1の色を有する光を生成し、また、光の第3の部分302は、第1の色と異なる第2の色を有する。
【0072】
特定の実施形態では、第2のデバイスは第2の色を示し、この色は、基板110上に入射して基板110を透過し、第2のデバイスの第1の層を透過し、第2のデバイスの第2の層によって反射されて、第2のデバイスの第1の層を透過し、基板110を透過して、第2のデバイスから第1の方向313へ放射される、光の第4の部分と、基板110上に入射して基板110を透過し、第2のデバイスの第1の層によって反射されて、基板110を透過し、第2のデバイスから第1の方向へ放射される、光の第5の部分との結果である。光の第4の部分と光の第5の部分とが干渉して、第2の色を有する光を生成する。特定の実施形態では、第2の色は第1の色と異なる。
【0073】
特定の実施形態では、これら複数のデバイスは、基板110が、反射防止膜と第1のデバイス100の第1の層120および第2のデバイスの第1の層との間に配置されるように、基板110の面の上に反射防止膜をさらに備える。特定の実施形態では、第1のデバイス100の第1の層120は、第2のデバイスの第1の層に隣接している(例えば、第1のデバイス100の第1の層120と第2のデバイスの第1の層とは、共通の層の一部分であり得る)。例えば、クロム層は1つまたは複数の部分を有することができ、これが、第1のデバイス100の第1の層120として働き、かつ第2のデバイスの第1の層としても働き、1000オングストローム未満の厚さを有する。
【0074】
特定の実施形態では、これら複数デバイスは、入射する光に対して実質的に透過性の第3のデバイスをさらに備える。特定のそのような実施形態では、第1のデバイス100は第1の色を示し、第2のデバイスは第1の色と異なる第2の色を示し、第3のデバイスは、第1の色および第2の色のどちらとも異なる第3の色を示す。第1、第2、および第3のデバイス間のコントラストは、可視画像を生成するのに用いることができる。
【0075】
次に、図24Aのデバイス100の特定の実施形態を参照しながら、反射器および吸収器の厚さを変化させることの効果が示され、この図で、基板110は、約1.52の屈折率で厚さ約10mmのガラスを備え、層120は、20オングストロームから80オングストロームの厚さのクロムを備え、層130は、30オングストロームから150オングストロームのアルミニウムを備え、また、厚さが90オングストロームから450オングストロームの二酸化ケイ素を備える間隔保持誘電体層150によって、層120と層130とが離隔される。話を簡単にするために、視点は軸上にあり、基板110の内部からのものである(例えば基板と空気との境界面を無視している)。図24B〜図24Dは、それぞれ図24Aのデバイス100の例示的実施形態の、反射率、CIE色度図、および透過率を示し、層120は、厚さ70オングストロームのクロムを備え、スペーサ層150は、厚さ3400オングストロームの二酸化ケイ素を備え、反射層130は、アルミニウムを備え、厚さが30オングストロームと150オングストロームとの間で変化する。図24B〜図24Dで示されるように、その効果は、反射率および透過率に関して比較的大きく、色飽和に関して比較的小さい。図24E〜図24Fは、それぞれ図24Aのデバイス100の実施形態の、反射率/透過率およびCIE色度図を示し、反射層130は、厚さ60オングストロームのアルミニウムを備え、スペーサ層150は、厚さ3400オングストロームの二酸化ケイ素を備え、吸収層120は、クロムを備え、厚さが20オングストロームから70オングストロームまで変化する。色に関する効果は、図24B〜図24Dに関して示された実施形態と異なり、色飽和に関して比較的大きな効果がある。
【0076】
IMODデバイスの一態様に、角度の色ずれがある。図25Aは、(ガラス上の)デバイス100の別の実施形態のCIE色度図を示し、吸収層120は、厚さ70オングストロームのクロムを備え、スペーサ層150は、厚さ3400オングストロームの二酸化ケイ素を備え、反射層130は、厚さ60オングストロームのアルミニウムを備える。この例示的実施形態は、方向313の軸上で、535nmの最大反射率を有する2次の色を示す。視野角(基板110の内部からのもの。話を簡単にするためであって、限定するものではない)は、例示的実施形態では0度から30度まで変化する。
【0077】
図25Bは、別の例示的実施形態のCIE色度図を示し、吸収層120および反射層130は、図25Aに関して説明された実施形態のものと同一の厚さを有する同一の材料を備えるが、スペーサ層150の厚さは1580オングストロームである。図25Bに関して示された実施形態は、535nmで最大となる緑色の反射を有し、図25Aに関して示された実施形態と似ているが、1次色の応答に関して、より小さな角度の色ずれを示す。図25C〜図25Dは、デバイス100の例示的実施形態を示し、吸収層120および反射層130は、図25A〜図25Bに関して説明された実施形態のものと同一の厚さを有する同一の材料を備えるが、スペーサ層150は、酸化亜鉛(二酸化ケイ素より高い屈折率を有する)および空気(二酸化ケイ素より低い屈折率を有する)をそれぞれ含む。図25C〜図25Dの実施形態に関するスペーサの厚さは、それぞれの場合で、軸上で同一の最大の反射された波長(535nm)をもたらすように調整される。各図は、視野角が0度から30度まで変化することの影響を示す(基板110の内部から見たもの。話を簡単にするためであって、限定するものではない)。図示のように、屈折率の低いスペーサを有する実施形態は大きな色ずれを示す。例えば、図25Cのより高い屈折率のスペーサ層150(例えば酸化亜鉛)は、0度の視野角で535nmの同一の最大反射率を有するが、図25Bの実施形態のより低い屈折率のスペーサ層150(例えば二酸化ケイ素)より、小さな色ずれを示す。このことは、半透過性IMODに対して別の設計パラメータをもたらす。特定の実施形態では、IMODは、色ずれ効果を強めるためにテクスチャと組み合わせてもよく、あるいは所望の美的価値観次第で、色ずれ効果を強調しないように用いられ得る拡散性の材料と組み合わせてもよい。
【0078】
図26は、デバイス100の別の実施形態を示し、吸収層120および反射層130は、図24A〜図24Dに関して説明された実施形態のものと軸上で同一の厚さを有する同一の材料を備えるが、スペーサ層150は、1次色および2次色を通じて1000オングストロームから4250オングストロームまで変化する。図26は、スペーサの厚さが変化するのにつれて色が比較的広い範囲にわたって変化することになる様子を示し、1次色(あまり飽和していない)または2次色(より飽和している)を特定する。示された範囲の先端での色(例えば、スペーサ層150が約4000オングストローム以上での赤紫色)は、2次色に加えて3次色も含むことがある。
【0079】
上記で特定の実施形態および実施例が論じられているが、この斬新な内容は、具体的に開示された実施形態を越えて、他の代替実施形態および/または実施形態の用途ならびにその明白な変更形態および等価物へ広がることが理解される。したがって、例えば、本明細書で開示されたあらゆる方法またはプロセスにおいて、方法/プロセスを構成する行動または動作は、任意の適当な順序で実行されてよく、いかなる特定の開示された順序にも限定する必要がない。実施形態の様々な態様および利点が、必要に応じて説明されてきた。そのような態様または利点は、任意の特定の実施形態において、必ずしもすべてが実現されるものではないことを理解されたい。したがって、例えば、本明細書で教示された1つの利点または利点の群を、本明細書で教示または提案された他の態様または利点を必ずしも実現することなく実現または最適化するやり方で、様々な実施形態が実行され得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0080】
12a 分岐干渉変調器
12b 分岐干渉変調器
14a 可動反射層
14b 可動反射層
16 光スタック
16a 光スタック
16b 光スタック
18 支柱
19 画定された間隙
20 透明基板
21 プロセッサ
22 配列駆動回路
24 行駆動回路
26 列駆動回路
27 ネットワークインターフェイス
28 フレームバッファ
29 駆動回路コントローラ
30 ディスプレイ
32 テザー
34 変形可能な層
40 ディスプレイデバイス
41 容器
42 支柱栓
43 アンテナ
44 バス構造
45 スピーカ
46 マイクロホン
47 トランシーバ
48 入力デバイス
50 電源
52 コンディショニングハードウェア
100 デバイス
110 基板
120 第1の層
130 第2の層
140 光源
150 間隔保持誘電体層(スペーサ)
160 蛍光体
170 第3の層
190 追加の層
200 不活性層
210 第1のガラス層
220 第2のガラス層
230 接着層
240 第3の層
250 第4の層
260 間隔保持誘電体層(スペーサ)
270 構造体
300 光の第1の部分
301 光の第2の部分
302 光の第3の部分
306 光の第4の部分
307 光の第5の部分
312 光の第6の部分
313 第1の方向
314 第2の方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に光学的透過性である基板と、
部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的反射性であり、部分的に光学的透過性であって、前記基板の上にある第1の層と、
部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的反射性であり、部分的に光学的透過性であって、前記第1の層から離隔されて前記基板の上にある第2の層であって、前記第1の層が、前記基板と前記第2の層との間に配置される第2の層と、
信号に応答する光源であって、前記第1の層および前記第2の層が前記基板と前記光源との間に配置されるように、前記基板に対して配置された光源と、を備えているデバイスであって、当該デバイスから第1の方向へ放射される光が、
前記基板上に入射して前記基板を透過し、前記第1の層を透過し、前記第2の層によって反射されて、前記第1の層を透過し、前記基板を透過して、前記基板から前記第1の方向へ放射される、光の第1の部分と、
前記基板上に入射して前記基板を透過し、前記第1の層によって反射されて、前記基板を透過し、前記基板から前記第1の方向へ放射される、光の第2の部分と、
前記第2の層上に入射して前記第2の層を透過し、前記第1の層を透過し、前記基板を透過して、前記基板から前記第1の方向へ放射される、前記光源からの光の第3の部分と、を備えているデバイス。
【請求項2】
前記基板が、ガラスまたはプラスチックの材料を備えている請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記第2の層が、アルミニウムを備え、かつ300オングストローム未満の厚さを有している請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1の層と前記第2の層との間に配置された少なくとも部分的に光学的透過性の誘電体層をさらに備えている請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第1の層と前記第2の層との間隔を変化させるように、前記第1の層および前記第2の層の少なくとも1つが選択的に移動可能である請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
光の前記第1の部分と光の前記第2の部分とが干渉して第1の色を有する光を生成し、光の前記第3の部分が、前記第1の色と異なる第2の色を有している請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
光の前記第1の部分と光の前記第2の部分とが干渉して第1の色を有する光を生成し、前記デバイスから前記第1の方向へ放射される前記光が、前記第1の色と異なる第2の色を有している請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記光源が光を放射するとき、前記デバイスから前記第1の方向へ放射される前記光が第1の色を有し、前記光源が光を放射しないとき、前記光が前記第1の色と異なる第2の色を有している請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記光源が光を放射し、周辺光が前記デバイス上に入射するとき、前記デバイスによって放射される前記光が第1の色を有し、前記光源が光を放射し、周辺光が前記デバイス上に入射しないとき、前記光が第2の色を有し、前記光源が光を放射せず、周辺光が前記デバイス上に入射するとき、前記光が第3の色を有している請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記光源が、第1の選択された色を有する光を放射する状態から、前記第1の選択された色と異なる第2の選択された色を有する光を放射する状態へ変化することにより、前記信号に応答する請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
光の前記第1の部分と光の前記第2の部分とが干渉して、第1の色を有して第1の角度の色ずれを示す光を生成し、光の前記第3の部分が、第2の色を有して前記第1の角度の色ずれと異なる第2の角度の色ずれを示す請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
光の前記第1の部分と光の前記第2の部分とが干渉して、第1の色を有して第1の角度の色ずれを示す光を生成し、前記デバイスから前記第1の方向へ放射される前記光が、第2の色を有し、前記第1の角度の色ずれと異なる第2の角度の色ずれを示す請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記光源が光を放射するとき、前記デバイスから前記第1の方向へ放射される前記光が、第1の色を有して第1の角度の色ずれを示し、前記光源が光を放射しないとき、前記光が、第2の色を有して前記第1の角度の色ずれと異なる第2の角度の色ずれを示す請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記光源が光を放射し、周辺光が前記デバイス上に入射するとき、前記デバイスによって放射される前記光が、第1の色を有して第1の角度の色ずれを示し、前記光源が光を放射し、周辺光が前記デバイス上に入射しないとき、前記光が、第2の色を有して第2の角度の色ずれを示し、前記光源が光を放射せず、周辺光が前記デバイス上に入射するとき、前記光が、第3の色を有して第3の角度の色ずれを示す請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
前記第1の方向と全体的に反対の第2の方向で前記デバイスから放射される光が、
前記基板上に入射して前記基板を透過し、前記第1の層を透過し、前記第2の層を透過して、前記デバイスから前記第2の方向へ放射される、光の第4の部分と、
前記第2の層上に入射して前記第2の層を透過し、前記第1の層から反射されて、前記第2の層を透過し、前記デバイスから前記第2の方向へ放射される、光の第5の部分と、
前記第2の層上に入射し、前記第2の層から反射されて、前記デバイスから前記第2の方向へ放射される、光の第6の部分と、を備えている請求項1に記載のデバイス。
【請求項16】
光の前記第5の部分が、前記光源によって放射された光を備え、光の前記第6の部分が、前記光源によって放射された光を備えている請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記デバイスから前記第1の方向へ放射される前記光が第1の色を有し、前記デバイスから前記第2の方向へ放射される前記光が前記第1の色と異なる第2の色を有している請求項15に記載のデバイス。
【請求項18】
前記デバイスから前記第1の方向へ放射される前記光と、前記デバイスから前記第2の方向へ放射される前記光とが、実質的に同一の色を有している請求項15に記載のデバイス。
【請求項19】
部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的反射性であり、部分的に光学的透過性であって、前記第1の層および前記第2の層から離隔されて前記基板の上にある第3の層をさらに備えている請求項1に記載のデバイス。
【請求項20】
前記第3の層が、前記第1の層と前記第2の層との間に配置されている請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
第1のガラス層および第2のガラス層をさらに備えているデバイスであって、前記基板、前記第1の層、および前記第2の層が、前記第1のガラス層と前記第2のガラス層との間に積層して配置された構造体を備え、前記第1のガラス層および前記第2のガラス層の少なくとも1つが、テクスチャード加工されたガラスを備えている請求項1に記載のデバイス。
【請求項22】
前記第2の層が、30オングストロームから300オングストロームの範囲内の厚さを有している請求項1に記載のデバイス。
【請求項23】
前記第1の層が、50オングストロームから60オングストロームの範囲内の厚さを有している請求項1に記載のデバイス。
【請求項24】
前記光源が、第1の選択された明るさを有する光を放射する状態から、前記第1の選択された明るさと異なる第2の選択された明るさを有する光を放射する状態へ変化することにより、前記信号に応答する請求項1に記載のデバイス。
【請求項25】
光を部分的に吸収し、光を部分的に反射し、かつ光を部分的に透過するための第1の手段と、
前記第1の手段から離隔された、光を部分的に吸収し、光を部分的に反射し、かつ光を部分的に透過するための第2の手段と、
光を発生するための手段と、を備えたデバイスであって、当該デバイスから第1の方向へ放射される光が、
前記第1の手段上に入射して前記第1の手段を透過し、前記第2の手段によって反射されて、前記第1の手段を透過し、前記デバイスから前記第1の方向へ放射される、光の第1の部分と、
前記第1の手段上に入射し、前記第1の手段によって反射されて、前記デバイスから前記第1の方向へ放射される、光の第2の部分と、
前記光発生手段によって発生され、前記第2の手段上に入射して前記第2の手段を透過し、前記第1の手段を透過して、前記デバイスから前記第1の方向へ放射される、光の第3の部分と、を備えているデバイス。
【請求項26】
前記光発生手段が信号に応答する光源を備え、前記光源が、前記第1の層および前記第2の層が前記基板と前記光源との間に配置されるように、前記基板に対して配置される請求項25に記載のデバイス。
【請求項27】
少なくとも部分的に光学的透過性である基板と、
部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的透過性であり、部分的に光学的反射性であって、前記基板の上にある第1の層と、
部分的に光学的吸収性であり、部分的に光学的透過性であり、部分的に光学的反射性であって、前記第1の層から離隔されて前記基板の上にある第2の層であって、前記第1の層が、前記基板と前記第2の層との間に配置される第2の層とを備えたデバイスを提供するステップと、
信号に応答する光源を、前記光源が、前記第1の層および前記第2の層が前記基板と前記光源との間に配置されるように、前記基板に対して配置するステップと、
前記デバイスから第1の方向へ光を放射するステップであって、前記放射される光が、
前記基板上に入射して前記基板を透過し、前記第1の層を透過し、前記第2の層によって反射されて、前記第1の層を透過し、前記基板を透過して、前記デバイスから前記第1の方向へ放射される、光の第1の部分と、
前記基板上に入射して前記基板を透過し、前記第1の層によって反射されて、前記基板を透過し、前記デバイスから前記第1の方向へ放射される、光の第2の部分と、
前記第2の層上に入射して前記第2の層を透過し、前記第1の層を透過し、前記基板を透過して、前記デバイスから前記第1の方向へ放射される、前記光源からの光の第3の部分と、を備えたステップと、
を備えている画像を表示する方法。
【請求項28】
前記第1の層と前記第2の層との間隔を変化させるように、前記第1の層および前記第2の層の少なくとも1つを選択的に移動するステップをさらに備えている請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の方向へ放射される前記光の1つまたは複数の特性を調整するように前記信号を調整するステップをさらに備えている請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の方向と全体的に反対の第2の方向で前記デバイスから光を放射するステップであって、前記光が、
前記基板上に入射して前記基板を透過し、前記第1の層を透過し、前記第2の層を透過して、前記デバイスから前記第2の方向へ放射される、光の第4の部分と、
前記第2の層上に入射して前記第2の層を透過し、前記第1の層から反射されて、前記第2の層を透過し、前記デバイスから前記第2の方向へ放射される、光の第5の部分と、
前記第2の層上に入射し、前記第2の層から反射されて、前記デバイスから前記第2の方向へ放射される、光の第6の部分と、を備えたステップをさらに備えている請求項27に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図9G】
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【図9H】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図24D】
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【図24E】
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【図24F】
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【図25A】
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【図25B】
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【図25C】
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【図25D】
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【図26】
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【公表番号】特表2010−540979(P2010−540979A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524947(P2010−524947)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【国際出願番号】PCT/US2008/075736
【国際公開番号】WO2009/039003
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(508095337)クォルコム・メムズ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (133)
【Fターム(参考)】