説明

印刷装置および印刷方法

【課題】CDやDVD等のレーベル面に対する印刷品位を向上させる。
【解決手段】CPU110は、印刷の設定を受け付けると、設定された用紙の種類がレーベル面であるか否かを判断する。その結果、用紙がレーベル面であれば、色の濃度を複数に分割した印刷データを複数生成する。そして、これらの印刷データに基づく印刷を、トレイTRの搬送を往復させることによりそれぞれ独立して行う。このような構成であれば、各回の印刷時に吐出されるインク滴の数が低減されることになるため、ドット間の隙間が確保され、インクの乾燥を促進することができる。この結果、色のにじみが発生することが抑制され、印刷品位を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドットの分布によって多階調の画像を表し、所定の印刷媒体に印刷を行う印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の印刷装置は、通常の印刷用紙だけではなく、CDやDVD等の光ディスクのレーベル面に直接的にインクを吐出して印刷を行う機能を有するものがある(下記特許文献1参照)。
【0003】
光ディスクのレーベル面に形成されているインクの受容層は、非繊維質の素材によって形成されているため、通常の印刷用紙に比較して吸水性に劣るのが一般的である。そのため、レーベル面上に吐出されたインクがにじんでしまい、意図しない混色が発生して色が濁ってしまうおそれがあった。また、従来の印刷装置の中には、レーベル面に対する印刷時には、単位面積当たりに吐出するインク滴の数を、通常の印刷時の40〜50%にまで制限することで、インク同士が重なり合うことを抑制するものもあった。しかし、このような場合には、印刷された画像の彩度が低下するおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−16699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、非繊維質の印刷表面を有する印刷媒体に対する印刷において、色の濁りや彩度の低下を抑制し、その印刷品位を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、本発明の印刷装置を次のように構成した。すなわち、
印刷ヘッドによってインクを吐出しつつ、印刷媒体を相対的に搬送方向に搬送することで印刷を行う印刷装置であって、
前記印刷媒体の種別を判別する判別手段と、
印刷しようとする画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記判別手段によって、前記印刷媒体が非繊維質の印刷表面を有する媒体であると判別された場合に、前記画像データ取得手段によって取得した画像データから、所定のアルゴリズムに基づき複数の印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
前記印刷媒体の搬送方向への搬送を前記印刷データの数に応じて複数回行い、前記印刷データ毎に前記印刷媒体への印刷を行う印刷手段と
を備えることを要旨とする。
【0007】
本発明の印刷装置では、印刷対象の印刷媒体が、非繊維質の印刷表面を有する媒体であれば、画像データから複数の印刷データを生成して、各印刷データ毎に、印刷媒体上に印刷を行う。例えば、2つの印刷データが生成された場合には、1つ目の印刷データの印刷が完了した後に、印刷媒体の副走査方向への搬送位置を初期の位置まで戻した上で、2つ目の印刷データの印刷を行う。このような構成の印刷装置によれば、単位面積当たりに形成されるドットの発生量が制限された場合であっても、複数回に亘り、非繊維質の印刷表面に対して印刷を行うことができるので、彩度を高めた印刷を行うことができる。また、複数回に分けて印刷を行えば、先に印刷されたドットの乾燥を進行させることができるため、2回目以降の印刷により全体として単位面積当たりのドットの密度を高めたとしても、にじみの発生を抑制することが可能になる。
【0008】
なお、上記印刷手段は、印刷媒体を搬送方向に往復させることで、複数回の搬送を行うものとすることができる。このように印刷媒体を往復させるものとすれば、従来の印刷装置の印刷機構を利用して複数回の印刷を行うことができるため、開発コストを削減することができる。なお、印刷媒体の搬送を複数回行う際には、往路と復路とでそれぞれ印刷を行うものとしてもよいし、復路では印刷を行わず往路のみで印刷を行うものとしてもよい。
【0009】
上記構成の印刷装置において、
前記印刷データ生成手段は、前記画像データから、同一内容の複数の印刷データを生成する手段を備えるものとしてもよい。
【0010】
このような構成によれば、印刷データを複数生成する処理を簡略化することができるため、処理の高速化を図ることができる。
【0011】
上記構成の印刷装置において、
前記印刷データ生成手段は、前記画像データに対して異なるハーフトーン処理を施すことで、ドットの配置の異なる複数の印刷データを生成する手段を備えるものとしてもよい。
【0012】
このような構成によれば、印刷処理毎に、印刷媒体上に形成されるドットの配置が異なるため、ドットの粒状感が低減され、印刷品位を向上させることができる。
【0013】
異なるハーフトーン処理を施す方法としては、
例えば、前記ハーフトーン処理は、誤差拡散法に基づくハーフトーン処理であり、
前記印刷データ生成手段は、異なる誤差拡散マトリクス用いて前記ハーフトーン処理を行うことで、前記複数の印刷データを生成するものとすることができる。
【0014】
また、前記ハーフトーン処理は、ディザ法に基づくハーフトーン処理であり、
前記印刷データ生成手段は、異なるディザマトリクスを用いて前記ハーフトーン処理を行うことで、前記複数の印刷データを生成するものとすることができる。なお、一つのディザマトリクスを回転あるいは反転させたり、マトリクスをずらして適用するなどすれば、一つのディザマトリクスから異なるディザマトリクスを生成してハーフトーン処理に適用することができる。この場合には、ディザマトリクスの記憶領域を節減することができる。
【0015】
その他、例えば、初回のハーフトーン処理をディザ法で行い、2回目のハーフトーン処理を誤差拡散法で行うものとしてもよい。もちろん、この逆の順で行うことも可能である。なお、その他のハーフトーン処理の態様として、平均誤差最小法を用いることもできる。
【0016】
上記構成の印刷装置において、
前記印刷データ生成手段は、前記画像データに対して異なる色変換処理を施すことで、前記複数の印刷データを生成するものとすることができる。
【0017】
このような構成によれば、印刷媒体上に形成されるドットの発生率を印刷処理毎に変化させることが可能になる。例えば、初回の印刷時には、本来のドット発生量の60%程度のドット発生量となるように色変換処理を行い、2回目の印刷時には、40%程度のドット発生量となるように色変換処理を行うなどの調整が可能である。
【0018】
上記構成の印刷装置において、
更に、ユーザによる所定の指示に応じて、前記印刷データ生成手段によって生成される印刷データの数を調整する手段を備えるものとしてもよい。
【0019】
このような構成によれば、ユーザの好みに応じた画質に到達した印刷回数で印刷を終了させることができる。印刷データの数を調整する方法としては、例えば、各回の印刷終了時に、更に印刷を行うか否かをユーザに問い合わせ、その回答に応じて更なる印刷データの生成を行うかを判断することができる。このような方法によれば、印刷媒体上に印刷された画像の印刷状態を観察しながら、印刷回数を調整することができる。
【0020】
上記構成の印刷装置において、
前記印刷データ生成手段は、前記画像データに対してハーフトーン処理を施した結果得られた中間データを所定のパターンに基づき分割して、前記複数の印刷データを生成する手段を備えるものとしてもよい。例えば、前記所定のパターンとは、千鳥格子状のパターンであるものとすることができる。
【0021】
このような構成であれば、ドットの重なりを回避しつつ複数回にわたる印刷を行うことができるため、色ににじみが発生することを低減させることができる。
【0022】
なお、本発明は、上述した印刷装置としての構成のほか、印刷方法や、コンピュータプログラムとしても構成することができる。コンピュータプログラムは、例えば、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、メモリカードなどの記録媒体に記録されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1実施例としての印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】プリンタの内部構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施例における印刷処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図4】ディスプレイ上に表示された設定画面の一例を示す説明図である。
【図5】初回の印刷結果と2回目の印刷結果の一例を示す説明図である。
【図6】印刷続行確認画面の一例を示す説明図である。
【図7】第2実施例における印刷処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図8】第1のディザマトリクスと第2のディザマトリクスの一例を示す説明図である。
【図9】第3実施例における印刷処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図10】中間データの分割方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、上述した本発明の作用・効果を一層明らかにするため、本発明の実施の形態を実施例に基づき次の順序で説明する。
A.第1実施例:
(A1)印刷システムの構成:
(A2)プリンタの構成:
(A3)印刷処理:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.変形例:
【0025】
A.第1実施例:
(A1)印刷システムの構成:
図1は、第1実施例としての印刷システム10の全体構成を示すブロック図である。図示するように、本実施例の印刷システム10は、コンピュータ100と、非繊維質の印刷表面を有するCDやDVDなどの光ディスクのレーベル面(以下、単に「レーベル面LB」と呼ぶ)に印刷が可能なプリンタ200とによって構成されている。このように、コンピュータ100とプリンタ200とによって構成された印刷システムは、広義の「印刷装置」と呼ぶことができる。この印刷システム10は、所定のアルゴリズムに基づき1つの画像データから複数の印刷データを生成し、各印刷データに基づく印刷をレーベル面LB上に繰り返し施すことで印刷品位を向上させる機能を有する。
【0026】
コンピュータ100は、CPU110やメモリ120、ハードディスク130、グラフィックコントローラ140、PS/2インタフェース150、USBインタフェース160等を備えている。これらは、図示していない所定のバスにより接続されている。グラフィックコントローラ140には、ディスプレイ300が接続されており、PS/2インタフェースには、キーボード400やマウス500等の入力機器が接続されている。また、USBインタフェース160には、プリンタ200が接続されている。
【0027】
CPU110は、メモリ120上に、アプリケーションプログラム121やプリンタドライバ122、ディスプレイドライバ123、入力機器ドライバ124等のプログラムをロードして実行する。これらのプログラムは、ハードディスク130からロードされるものとしてもよいし、フレキシブルディスクやCD−ROMなどの各種記録媒体からロードされるものとしてもよい。
【0028】
アプリケーションプログラム121は、ハードディスク130等に記憶された画像データ131を読み込み、この画像データ131の編集や印刷等を行うためのプログラムである。プリンタドライバ122は、アプリケーションプログラム121からの印刷指示に応じてプリンタ200を制御し、指定された画像データ131の印刷を行うためのプログラムである。ディスプレイドライバ123は、グラフィックコントローラ140を介してディスプレイ300に対する表示制御を行うためのプログラムである。入力機器ドライバ124は、キーボード400やマウス500による入力操作を種々のプログラムに伝達するためのプログラムである。
【0029】
プリンタドライバ122は、画像データ取得モジュール122aと、色変換モジュール122bと、ハーフトーン処理モジュール122cと、印刷データ生成モジュール122dとによって構成されている。
【0030】
画像データ取得モジュール122aは、印刷指示を受けたアプリケーションプログラム121から、印刷対象となる画像データ131を取得するためのモジュールである。
【0031】
色変換モジュール122aは、ハードディスク130に記憶された色変換テーブル132に基づき、RGB形式によって表された画像データ131の各画素の色を、プリンタ200による印刷に適したCMYKLcLm形式の色に変換するためのモジュールである。色変換テーブル132には、R・G・Bのそれぞれの組合せからなる色と、C(シアン)・M(マゼンタ)・Y(イエロ)・K(黒)・Lc(ライトシアン)・Lm(ライトマゼンタ)のそれぞれの組合せからなる色とが対応付けて記憶されている。
【0032】
ハーフトーン処理モジュール122cは、色変換モジュール122aによる色変換の結果得られた各色の階調値を、周知のディザ法や誤差拡散法によって二値化し、ドットの分布によって多階調の画像を表すモジュールである。
【0033】
印刷データ生成モジュール122eは、ハーフトーン処理モジュール122cによって生成された中間データを、プリンタ200が解釈可能な形式のデータに調整するためのモジュールである。
【0034】
(A2)プリンタの構成:
図2は、プリンタ200の内部構成を示すブロック図である。図示するように、プリンタ200は、レーベル面LBに印刷を行う機構として、インクカートリッジ212を搭載したキャリッジ210、キャリッジ210を主走査方向に駆動するキャリッジモータ220、CDやDVDがセットされたトレイTRを副走査方向に搬送する紙送りモータ230等を備えている。
【0035】
キャリッジ210は、C、M、Y、K、Lc、Lmの各色毎に計6個のインクヘッド211を備えている。キャリッジ210には、これらのインクが収容されたインクカートリッジ212が装着されており、インクカートリッジ212からインクヘッド211に供給されたインクは、図示しないピエゾ素子に印加する電圧を調整することでレーベル面LBに吐出される。
【0036】
キャリッジ210は、プラテン270の軸方向と並行に設置された摺動軸280に移動自在に保持されている。キャリッジモータ220は、制御回路250からの指令に応じて駆動ベルト260を回転させることで、プラテン270の軸方向と平行方向、すなわち、主走査方向にキャリッジ210を往復運動させる。
【0037】
紙送りモータ230は、プラテン270を回転させることで、プラテン270の軸方向と垂直方向にトレイTRを搬送する。つまり、トレイTRは、プラテン270の回転角度に応じて副走査方向に所定量だけ搬送される。
【0038】
プリンタ200は、更に、上述した印刷機構を制御するための制御回路250を備えている。制御回路250には、コンピュータ100との接続を行うためのUSBインタフェース240や、液晶ディスプレイ241、操作パネル242、メモリカードスロット243などが接続されている。
【0039】
制御回路250は、CPU251やROM252、メモリ253を備えている。ROM252には、プリンタ200の動作を制御するための制御プログラムが記憶されている。CPU251は、かかる制御プログラムをメモリ253に展開して実行することで、コンピュータ100からUSBインタフェース240を介して受信した印刷データに基づき、インクヘッド211やキャリッジモータ220、紙送りモータ230を制御して、レーベル面LBへのカラー印刷を行う。
【0040】
なお、本実施例のプリンタ200は、トレイTRに搭載されたCDやDVDのレーベル面に印刷が可能なものとしたが、トレイTRに替えて通常の印刷用紙をセットすることにより、通常の印刷用紙に対しても印刷を行うことができることは勿論である。
【0041】
(A3)印刷処理:
図3は、第1実施例における印刷処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。かかる印刷処理は、コンピュータ100上で実行されているアプリケーションプログラム121においてユーザによる印刷操作が行われた場合に、プリンタドライバ122が呼び出されて実行される処理である。
【0042】
この印刷処理が実行されると、コンピュータ100のCPU110は、プリンタドライバ122の設定画面をディスプレイ300上に表示し、ユーザによる印刷設定を受け付ける(ステップS100)。
【0043】
図4は、ディスプレイ300上に表示された設定画面の一例を示す説明図である。図示するように、設定する項目には、例えば、用紙の種類やカラー/モノクロの指定等が含まれる。なお、上記ステップS100では、既に印刷の設定がなされている場合には、設定画面を表示することなくメモリ120やハードディスク130に記憶された設定情報を取得してもよい。また、以下の説明では、カラー印刷を行うものとして説明する。
【0044】
印刷設定を受け付けると、CPU110は、設定画面によって選択された用紙の種別がレーベル面LBであるか否かを判別する(ステップS110)。レーベル面LBが選択されたと判別した場合には(ステップS110:Yes)、印刷を行う回数N(以下、「繰返回数N」という)を2回に設定し、現在の印刷回数Mを1回に設定する。一方、レーベル面LB以外の用紙が選択されたと判別した場合には(ステップS110:No)、繰返回数Nを1回に設定し、現在の印刷回数Mを1回に設定する(ステップS130)。ここで、繰返回数Nが2回の場合には、以降の処理により、印刷用紙(レーベル面LBを含む)を副走査方向に搬送しつつ一旦印刷を行い、再度、印刷用紙を初期の搬送位置まで戻して、同一の印刷領域に対して重ねて印刷を行うことになる。なお、本実施例では、用紙の種別がレーベル面LBの場合には、繰返回数Nを2回に設定したが、3回以上に設定することも可能である。
【0045】
次に、CPU110は、アプリケーションプログラム121から印刷対象となる画像データ131を取得し(ステップS140)、ハードディスク130から色変換テーブル132を取得する(ステップS150)。
【0046】
画像データ131と色変換テーブル132を取得すると、CPU110は、上記ステップS120もしくはステップS130で設定された繰返回数Nに応じて、色変換テーブルを補正する処理を行う(ステップS160)。具体的には、後述する色変換処理において得られるCMYKLcLm各色の階調値が、1/Nの階調値となるように色変換テーブル132を補正する。こうすることにより、例えば、繰返回数Nが2回の場合には、初回の印刷で50%の濃度の画像が印刷され、2回目の印刷で残りの50%の濃度の画像が重ねて印刷されることになる。なお、上記ステップS100において、用紙の種別がレーベル面LB以外であると設定された場合には、上記ステップS130によって繰返回数Nは1回と設定されるため、実質的には、色変換テーブル132は変換されないことになる。
【0047】
こうして、色変換テーブル132を補正すると、CPU110は、補正後の色変換テーブル132に基づき色変換処理を行う(ステップS170)。この色変換処理によって、画像データ131中にRGB形式で表された色の階調値が、CMYKLcLm形式で表された階調値に変換されることになる。なお、プリンタ200が、ライトシアンおよびライトマゼンタのインクを有しない場合には、CMYK形式の色に変換するものとしてもよい。
【0048】
色変換処理が完了すると、CPU110は、周知のディザ法、誤差拡散法または平均誤差最小法を用いてハーフトーン処理を行う(ステップS180)。どの方法を用いてハーフトーン処理を行うかは、上記ステップS100において、ユーザが設定画面を用いて設定可能であるものとすることができる。
【0049】
ハーフトーン処理が終了すれば、CPU110は、ハーフトーン処理によって得られた中間データから印刷データを生成する。そして、この印刷データをプリンタ200に転送し、印刷を行わせる(ステップS190)。プリンタ200は、印刷データの転送を受けると、この印刷データに基づきキャリッジモータ220や紙送りモータ230、インクヘッド211を制御して印刷用紙やレーベル面LB上にカラー印刷を行う。ただし、印刷終了後には、用紙やトレイTRの排出は行わずコンピュータ100からの指示があるまで待機する。
【0050】
図5は、初回の印刷結果と2回目の印刷結果の一例を示す説明図である。ここでは、レーベル面LB上に、黒で塗り潰された星形の図形を印刷した場合について示した。上記ステップS190によって、初回の印刷が行われれば、図の左側に示すように、色の薄い図形が印刷されることになる。
【0051】
上記ステップS190によって初回の印刷データの転送が完了すれば、CPU110は、現在の印刷回数Mが、繰返回数Nに達したか否かを判断する(ステップS200)。この判断の結果、印刷回数Mが、繰返回数Nに達していれば(ステップS200:Yes)、プリンタ200に所定の指示を送信することにより、トレイTRもしくは印刷用紙を排出させる(ステップS210)。上記ステップS100において、レーベル面LB以外の用紙が選択された場合には、以上の処理で印刷処理が終了することになる。
【0052】
一方、上記ステップS200において、印刷回数Mが、繰返回数Nに達していないと判断された場合には(ステップS200:No)、CPU110は、ユーザに対して繰り返し印刷を続行するか否かを問い合わせるための印刷続行確認画面をディスプレイ300に表示する(ステップS220)。
【0053】
図6は、印刷続行確認画面の一例を示す説明図である。図示するように、この印刷続行確認画面には、繰り返し印刷を行うか否かを問い合わせるメッセージが表示され、「Yes」と「No」の選択を行うためのボタンが設けられている。ユーザは、現時点での印刷結果(例えば、図5の左側参照)をプリンタ200から搬送されたトレイTR上のレーベル面LBを見て確認し、繰り返し印刷を行う場合には「Yes」ボタンをクリックする。繰り返し印刷の必要がないと判断した場合には「No」ボタンをクリックする。
【0054】
この印刷続行確認画面において、ユーザにより「No」ボタンがクリックされた場合には(ステップS230:No)、上記ステップS210に処理を移行し、トレイTRを排出させ、一連の印刷処理を終了する。一方、「Yes」ボタンがクリックされた場合には(ステップS230:Yes)、CPU110は、印刷回数Mに「1」を加算し(ステップS240)、プリンタ200を制御してトレイTRを初期の副走査位置まで搬送させる(ステップS250)。
【0055】
トレイTRを初期の位置に戻すと、CPU110は上記ステップS160に処理を戻し、再度、色変換テーブル132の補正を行う。繰返回数Nが2回の場合には、上述したように、CMYKLcLmの階調値が50%となるように色変換テーブルが補正される。そして、再度上記ステップS170〜S200の処理を繰り返すことで、2回目の印刷が行われる。すると、図5の右側に示すように、本来の色の図形が印刷されることになる。印刷回数Mが繰返回数Nに到達した場合には、上記ステップS210によってトレイTRが排出され、印刷処理は終了する。
【0056】
以上で説明した第1実施例では、レーベル面LBに対する印刷の際には、繰返回数Nに応じて色の濃度が等分割された印刷データが複数生成される。そして、これらの印刷データに基づく印刷が、トレイTRの搬送を往復させることによりそれぞれ独立して行われる。このような第1実施例によれば、各回の印刷時に吐出されるインク滴の数が低減されることになるため、ドット間の隙間が確保され、インクの乾燥を促進することができる。この結果、色のにじみが発生することが抑制され、印刷品位を向上させることができる。また、各回の印刷の終了時には、繰り返し印刷を続行するか否かをユーザに問い合わせるものとしたため、印刷品位を重要視しないユーザにとっては、インクの消費を節減することができる。
【0057】
なお、上述した印刷処理では、ステップS160において、繰返回数Nに応じて色変換テーブル132を補正するものとしたが、かかる補正処理は省略することができる。この場合には、色変換処理によって通常得られる階調値で各回の印刷が行われることになる。レーベル面LBへの印刷時に用いられる色変換テーブル132は、単位面積当たりに吐出されるインク滴の数が通常の印刷用紙に対する印刷時よりも少なくなるように設定されている場合があるため、このように、通常の階調値で印刷を複数回繰り返して行えば、彩度を高めた印刷を行うことができる。
【0058】
また、上述した印刷処理のステップS160にでは、繰返回数Nに応じて各インク色の階調値が1/Nとなるように色変換テーブル132を補正するものとしたが、色変換テーブル132の補正方法はこれに限られない。例えば、繰返回数Nが2回の場合には、初回の印刷で40%の濃度の画像を印刷し、2回目の印刷で残りの60%の濃度の画像を印刷するように色変換テーブル132を補正するものとしてもよい。このように、先の印刷時の濃度を低くすれば、濃度が低い分、インクが早く乾燥することになり、にじみの発生をより抑制することができる。
【0059】
また、これとは逆に、印刷回数が増すにつれ、1回の印刷当たりに割り当てられた濃度が低くなるように補正することもできる。このような補正方法によれば、初回の印刷で概ねの濃度を印刷し、より濃度の高い印刷を好むユーザだけが、2回目以降の印刷を選択するものとすることができる。
【0060】
また、上記印刷処理では、各回の印刷の終了時に、繰り返し印刷を続行するか否かをユーザに確認するものとしたが、この確認処理は省略するものとしてもよい。この場合には上記ステップS220およびステップS230の処理を省略することができる。また、上記ステップS100における印刷設定時に、オプション設定として、確認を行うか否かを設定可能であるものとしてもよい。
【0061】
また、上述した印刷処理のステップS160では、各回の印刷時に用いる色変換テーブル132をその都度補正するものとしたが、ハードディスク130に繰返回数Nの最大値分の数の色変換テーブルを記憶させておき、印刷回数Mに対応した色変換テーブルを逐次読み出して用いるものとしてもよい。
【0062】
B.第2実施例:
次に第2実施例について説明する。上述した第1実施例では、印刷回数M毎に色変換テーブル132を補正することで複数の印刷データを生成するものとした。これに対して、本実施例では、印刷回数M毎に異なるハーフトーン処理を行うことで複数種類の印刷データを生成する。
【0063】
図7は、第2実施例における印刷処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。図示するように、本実施例の印刷処理は、図3に示した第1実施例の印刷処理と多くの部分で同一の処理を行う。従って、重複部分についての詳細な説明は省略する。
【0064】
この印刷処理が実行されると、CPU110は、第1実施例と同様に、ユーザから印刷設定を受け付け(ステップS300)、用紙の種別に応じて、繰返回数Nおよび印刷回数Mを設定する(ステップS310〜S330)。そして、画像データ131と色変換テーブル132を取得し(ステップS340,S350)、色変換処理を行う(ステップS360)。
【0065】
次に、CPU110は、印刷回数Mに応じたハーフトーン処理を行う(ステップS370)。具体的には、初回のハーフトーン処理時には、周知のディザ法に基づき第1のディザマトリクスを用いてハーフトーン処理を行い、2回目のハーフトーン処理時には、第1のディザマトリクスと異なる第2のディザマトリクスを用いてハーフトーン処理を行う。これらのディザマトリクスは、それぞれ個別にハードディスク130に記憶されているものとしてもよいし、一つのディザマトリクスを回転や反転、あるいはマトリクスをずらして再構成するなどして、他のディザマトリクスを生成するものとしてもよい。
【0066】
図8は、第1のディザマトリクスと第2のディザマトリクスの一例を示す説明図である。図8(a)には、第1のディザマトリクスと、このディザマトリクスに基づいて50%の階調値に対して行ったハーフトーン処理の結果を示している。同様に、図8(b)には、第2のディザマトリクスと、このディザマトリクスに基づいて50%の階調値に対して行ったハーフトーン処理の結果を示している。図示するように、ここで示した各ディザマトリクスによれば、50%の階調値に対するハーフトーン処理の結果形成されるドットの配置は、相互に補完関係を有していることになる。
【0067】
上記ステップS370のハーフトーン処理によって中間データが生成されると、CPU110は、この中間データに応じて印刷データを生成し、これをプリンタ200に転送する(ステップS380)。プリンタ200は、印刷データの転送を受けると、かかる印刷データに基づきキャリッジモータ220や紙送りモータ230、インクヘッド211を制御して印刷用紙やレーベル面LB上にカラー印刷を行う。
【0068】
CPU110は、以上で説明した処理を、N回繰り返して実行する。各回の印刷終了時には、第1実施例と同様に、繰り返し印刷を続行するか否かをユーザに問い合わせる(ステップS390〜S440)。
【0069】
以上で説明した第2実施例では、印刷回数Mに応じて同一の画像データ131からドットの配置が異なる複数の印刷データが生成されて印刷されることになる。従って、ドットの重なる確率が減り、にじみの発生をより抑制することができる。また、レーベル面LB上に形成されるドットの粒状感が低減され、印刷品位が向上することになる。
【0070】
なお、上述した印刷処理では、複数のディザマトリクスを使い分けてディザ法に基づきハーフトーン処理を行うものとしたが、異なる複数の誤差拡散マトリクスを使い分けて誤差拡散法に基づきハーフトーン処理を行うものとしてもよい。また、初回のハーフトーン処理をディザ法によって行い、2回目のハーフトーン処理を誤差拡散法によって行うものとしてもよい。これらの方法によっても、印刷回数Mに応じて配置の異なるドットがレーベル面LB上に形成されることになるため、ドットの重なる確率が減り、にじみの発生をより抑制することができる。また、ハーフトーン処理の方法としては、ディザ法や誤差拡散法だけではなく、平均誤差最小法を用いることができる。
【0071】
C.第3実施例:
次に、第3実施例について説明する。本実施例では、ハーフトーン処理の結果得られた中間データを、複数のグループに分割し、それぞれのグループ毎にレーベル面LBに対する印刷を行う。
【0072】
図9は、第3実施例における印刷処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。この印刷処理が実行されると、CPU110は、第1実施例や第2実施例と同様に、ユーザから印刷設定を受け付け(ステップS500)、用紙の種別に応じて、繰返回数Nおよび印刷回数Mを設定する(ステップS510〜S530)。そして、画像データ131と色変換テーブル132を取得した後(ステップS540,S550)、色変換処理とハーフトーン処理とを行う(ステップS560,S570)。
【0073】
ハーフトーン処理の実行後、CPU110は、ハーフトーン処理が施された中間データを繰返回数Nに応じて所定のパターンに分割する処理を行う(ステップS580)。
【0074】
図10は、中間データの分割方法を示す説明図である。図示するように、ここでは、中間データを、千鳥格子状のパターンによってグループ1とグループ2とに分割している。
【0075】
こうして中間データの分割が終了すると、CPU110は、M番目のグループの印刷データを生成してプリンタに転送し、印刷を行わせる(ステップS590)。プリンタ200は、印刷データの転送を受けると、かかる印刷データに基づきキャリッジモータ220や紙送りモータ230、インクヘッド211を制御して印刷用紙やレーベル面LB上にカラー印刷を行う。
【0076】
次に、CPU110は、印刷回数Mが繰返回数Nに到達したかを判断し(ステップS600)、到達した場合には、プリンタ200にトレイTRや印刷用紙を排出させ、一連の印刷処理を終了する。一方、到達していない場合には、印刷回数Mを1つインクリメントし(ステップS620)、プリンタ200に対してトレイTRを初期位置まで搬送させる(ステップS630)。そして、処理をステップS590に戻し、次のグループの印刷を行う。
【0077】
以上で説明した第3実施例によれば、ハーフトーン処理の結果得られた中間データを千鳥格子状に分割して、トレイTRを往復させつつそれぞれのグループ毎に独立して印刷を行う。このような方法によって印刷を行えば、ドットが重なり合って形成されることを抑制することができるため、にじみの発生を抑制することができる。また、2回目の印刷時には初回に印刷したインクがある程度乾燥していることになるため、ドットが隣接したとしても、インクが混色して色の濁りが発生することを抑制することができる。また、本実施例のように、千鳥格子状に2回に分けて印刷を行えば、単位面積当たりに発生させるドットの密度を高めることができるため、彩度の高い印刷を行うことが可能になる。なお、本実施例におけるハーフトーン処理では、中間データの分割時に生成される各グループのドットの発生量が均一になるように、ディザマトリクスや誤差拡散マトリクスを設定することが好ましい。
【0078】
D.変形例:
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。
【0079】
例えば、図2に示したプリンタ200のメモリ253に、図1に示したプリンタドライバ122や色変換テーブル132を記憶させ、プリンタ200のCPU251が、上述した種々の印刷処理を実行するものとしてもよい。この場合、プリンタ200は、印刷の設定を行うための画面を液晶ディスプレイ241に表示することで、操作パネル242によって印刷の設定を受け付けることができる。また、メモリカードスロット243に挿入されたメモリカードから画像データ131を入力することができる。このような構成によれば、コンピュータ100を用いることなく、プリンタ200単独で、レーベル面LBに対する印刷を行うことができる。
【0080】
また、上述した実施例では、ユーザからの印刷設定を受け付けることで用紙の種類を判別するものとした。これに対して、例えば、印刷用紙に光を照射する手段と、印刷用紙からの反射光の反射率を測定するセンサとをプリンタ200に設け、かかる反射率に応じて印刷用紙の種別を自動的に判別するものとしてもよい。
【0081】
また、上述した実施例では、CDやDVD等のレーベル面LBに対して印刷を行う場合について説明したが、OHPシートやフィルムなどの非繊維質の表面を有する他の印刷媒体への印刷に対しても、本発明を適用することができる。かかる場合には、上記印刷処理の用紙種別の判定時において、レーベル面LBのみならず、OHPシートやフィルムが印刷用紙として選択された場合にも、レーベル面LBに対する印刷処理と同様の処理を行うものとすればよい。
【0082】
また、上述した実施例では、ハーフトーン処理時に、ディザ法や誤差拡散法を用いて二値化を行うものとしたが、色変換処理後の階調値の大きさに応じて、三値化以上の多値化を行うものとしてもよい。この場合、プリンタ200のインクヘッド211が、その多値化の結果に応じて印刷媒体上に吐出するインク滴の大きさを調整し、大ドット、中ドット、小ドット、といった大きさの異なる複数種類のドットを形成する。このような構成であれば、階調値に応じて印刷媒体上に形成するドットの大きさを変化させることができ、画質の向上を図ることができる。
【0083】
また、上述した実施例では、印刷回数に応じた色変換処理やハーフトーン処理、グループへの分割を行うことで、複数回に亘り、同一の印刷領域へ印刷を行うものとしたが、その他にも、例えば、CMYKLcLmの各色毎に独立して印刷を繰り返すものとしてもよい。また、印刷時間を考慮しなければ、繰り返し印刷を行うことなく、印刷媒体上に主走査を行う毎に一定時間をおいて印刷を行うことで、乾燥時間を確保し、にじみを抑えた印刷を行うことも可能である。
【符号の説明】
【0084】
10…印刷システム
100…コンピュータ
110…CPU
120…メモリ
121…アプリケーションプログラム
122…プリンタドライバ
122a…画像データ取得モジュール
122b…色変換モジュール
122c…ハーフトーン処理モジュール
122d…印刷データ生成モジュール
123…ディスプレイドライバ
124…入力機器ドライバ
130…ハードディスク
131…画像データ
132…色変換テーブル
133…発生率テーブル
140…グラフィックコントローラ
150…PS/2インタフェース
160…USBインタフェース
200…プリンタ
210…キャリッジ
211…インクヘッド
212…インクカートリッジ
220…キャリッジモータ
230…紙送りモータ
240…USBインタフェース
241…液晶ディスプレイ
242…操作パネル
243…メモリカードスロット
250…制御回路
251…CPU
252…ROM
253…メモリ
260…駆動ベルト
270…プラテン
280…摺動軸
300…ディスプレイ
400…キーボード
500…マウス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷ヘッドによってインクを吐出しつつ、印刷媒体を相対的に搬送方向に搬送することで印刷を行う印刷装置であって、
前記印刷媒体の種別を判別する判別手段と、
印刷しようとする画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記判別手段によって、前記印刷媒体が非繊維質の印刷表面を有する媒体であると判別された場合に、前記画像データ取得手段によって取得した画像データから、所定のアルゴリズムに基づき複数の印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
前記印刷媒体の搬送方向への搬送を前記印刷データの数に応じて複数回行い、前記印刷データ毎に前記印刷媒体への印刷を行う印刷手段と
を備える印刷装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷装置であって、
前記印刷データ生成手段は、前記画像データから、同一内容の複数の印刷データを生成する手段を備える
印刷装置。
【請求項3】
請求項1に記載の印刷装置であって、
前記印刷データ生成手段は、前記画像データに対して異なるハーフトーン処理を施すことで、ドットの配置の異なる複数の印刷データを生成する手段を備える
印刷装置。
【請求項4】
請求項3に記載の印刷装置であって、
前記ハーフトーン処理は、誤差拡散法に基づくハーフトーン処理であり、
前記印刷データ生成手段は、異なる誤差拡散マトリクス用いて前記ハーフトーン処理を行うことで、前記複数の印刷データを生成する
印刷装置。
【請求項5】
請求項3に記載の印刷装置であって、
前記ハーフトーン処理は、ディザ法に基づくハーフトーン処理であり、
前記印刷データ生成手段は、異なるディザマトリクスを用いて前記ハーフトーン処理を行うことで、前記複数の印刷データを生成する
印刷装置。
【請求項6】
請求項1に記載の印刷装置であって、
前記印刷データ生成手段は、前記画像データに対して異なる色変換処理を施すことで、前記複数の印刷データを生成する
印刷装置。
【請求項7】
請求項1ないし6に記載の印刷装置であって、
更に、ユーザによる所定の指示に応じて、前記印刷データ生成手段によって生成される印刷データの数を調整する手段を備える
印刷装置。
【請求項8】
請求項1に記載の印刷装置であって、
前記印刷データ生成手段は、前記画像データに対してハーフトーン処理を施した結果得られた中間データを所定のパターンに基づき分割して、前記複数の印刷データを生成する手段を備える
印刷装置。
【請求項9】
請求項8に記載の印刷装置であって、
前記所定のパターンとは、千鳥格子状のパターンである
印刷装置。
【請求項10】
印刷ヘッドによってインクを吐出しつつ、印刷媒体を相対的に搬送方向に搬送することで印刷を行う印刷方法であって、
前記印刷媒体の種別を判別し、
印刷しようとする画像データを取得し、
前記印刷媒体が非繊維質の印刷表面を有する媒体であると判別された場合に、前記取得した画像データから、所定のアルゴリズムに基づき複数の印刷データを生成し、
前記印刷媒体の搬送方向への搬送を前記印刷データの数に応じて複数回行い、前記印刷データ毎に前記印刷媒体への印刷を行う
印刷方法。
【請求項11】
印刷ヘッドによってインクを吐出しつつ、印刷媒体を相対的に搬送方向に搬送することで印刷を行うためのコンピュータプログラムであって、
前記印刷媒体の種別を判別する機能と、
印刷しようとする画像データを取得する機能と、
前記印刷媒体が非繊維質の印刷表面を有する媒体であると判別された場合に、前記取得した画像データから、所定のアルゴリズムに基づき複数の印刷データを生成する機能と、
前記印刷媒体の搬送方向への搬送を前記印刷データの数に応じて複数回行い、前記印刷データ毎に前記印刷媒体への印刷を行う機能と
をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−168052(P2011−168052A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62324(P2011−62324)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【分割の表示】特願2005−111824(P2005−111824)の分割
【原出願日】平成17年4月8日(2005.4.8)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】