説明

印刷装置の排紙装置

【課題】印刷用紙が紙受け部に排紙されるときに、カール現象を回避でき、紙受け部での印刷用紙の積載状態を良くできる印刷装置の排紙装置を提供することを目的とする。
【解決手段】印刷済みの印刷用紙を吸引しながら搬送ベルトにより搬送し、搬送方向の下流部では印刷済みの印刷用紙が下向きとなるように、紙受け部35の上方へ導く搬送装置41と、紙受け部35の略上方に、搬送装置41により搬送されてきた印刷済みの印刷用紙を、紙受け部35へ落下させる排出装置43を配置する。この構成によれば、印刷済みの印刷用紙は、搬送装置41により吸引されながら搬送ベルトにより搬送されることにより、印刷面がローラ等により擦れることなく、すなわち印刷画像を崩すことなく搬送ベルトの面に押し付けるよう搬送でき、カール現象の発生を防止でき、紙受け部35における印刷用紙の積載状態を良くすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷済みの印刷用紙を排紙する印刷装置の排紙装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
印刷装置では、印刷済みの印刷用紙を排紙するとき、この印刷済みの印刷用紙の先端が下方に垂れ下がる現象、あるいは急激に丸まる巻き込み現象(以下、カール現象と呼称する。)が発生するために、何ら手当てをしないと、先に紙受け部に積載された印刷用紙の印刷画像面を、次に積載される印刷用紙の先端が擦ってしまい、先の印刷用紙の印刷画像を崩してしまうという問題や、印刷用紙の積載状態が悪くなってしまうという問題が発生する。
【0003】
このような問題を解決する印刷装置の排紙装置の一例が、特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示されている排紙装置は、印刷済みの印刷用紙を吸引しながら無端ベルトにより紙受け部(排紙台)へ導く排紙通路を備え、印刷用紙の搬送方向とは直角な左右方向に一対の可動隆起部材を、実質的に上下方向に移動可能に、前記排紙通路の途中に配置し、前記一対の可動隆起部材を印刷用紙の大きさに応じて上下方向に駆動するカム式の駆動手段を備え、前記駆動手段により前記可動隆起部材の高さ位置を印刷用紙の大きさに応じて自動変更して、適正量のU字状の湾曲を印刷用紙に与える構成とされている。また排紙装置から紙受け部へは、搬送の勢いを利用して印刷用紙を飛ばして積載している。
【0004】
この構成によれば、印刷用紙の大きさに応じて可動隆起部材が駆動され、常に適正量のU字状の湾曲が印刷用紙に与えられることにより、印刷用紙の排紙方向(前後方向)の見かけ上の剛性を高めて、印刷済みの印刷用紙の先端が下方に垂れ下がることを回避することができ、上述した、先の印刷用紙の印刷画像を崩してしまうという問題と印刷用紙の積載状態が悪くなってしまうという問題を回避している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−239000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された印刷装置の排紙装置では、可動隆起部材により適正量のU字状の湾曲を印刷用紙に与えるために、可動隆起部材が印刷用紙に擦ってしまい、両面印刷された印刷用紙では、印刷画像を崩す恐れがあった。また排紙装置は、紙受け部へは、搬送の勢いを利用して印刷用紙を飛ばすことにより、空中でカール現象により丸まり、印刷用紙の積載状態が悪くなってしまう恐れがあった。
【0007】
そこで、本発明は、印刷用紙を擦ることを回避して印刷用紙上の印刷画像が崩れることを回避でき、またカール現象を回避でき、紙受け部での積載状態を良くできる印刷装置の排紙装置を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の印刷装置の排紙装置は、印刷済みの印刷用紙を、印刷用紙を積載する紙受け部へ排出する印刷装置の排紙装置であって、前記印刷済みの印刷用紙を吸引しながら搬送ベルトにより搬送し、搬送方向の下流部では印刷済みの印刷用紙が下向きの姿勢となるように、前記紙受け部の上方へ導く搬送装置を備え、前記紙受け部の略上方に、前記搬送装置により搬送されてきた、下向きの姿勢の印刷済みの印刷用紙を前記紙受け部へ落下させる排出装置を配置したことを特徴とするものである。
【0009】
また本発明の印刷装置の排紙装置において、前記排出装置は、搬送されてきた前記印刷済みの印刷用紙を搬送する搬送ベルト装置と、搬送されてきた前記印刷済みの印刷用紙を吸引する吸引装置と、前記吸引装置による前記印刷済みの印刷用紙の吸引を遮断する遮断装置を備え、前記排出装置は、下流部に、印刷済みの印刷用紙の先端を検出する検出装置を備え、前記検出装置により印刷済みの印刷用紙の先端を検出すると、前記遮断装置により前記印刷済みの印刷用紙の吸引を遮断する構成としたことを特徴とするものである。
【0010】
また本発明の印刷装置の排紙装置において、前記排出装置は、搬送されてきた前記印刷済みの印刷用紙を搬送する搬送ベルト装置と、搬送されてきた前記印刷済みの印刷用紙を吸引する吸引装置と、前記搬送ベルト装置と前記吸引装置との間隔を押し広げる間隔拡張装置を備え、前記排出装置は、下流部に、印刷済みの印刷用紙の先端を検出する検出装置を備え、前記検出装置により印刷済みの印刷用紙の先端を検出すると、前記間隔拡張装置により前記搬送ベルト装置と前記吸引装置との間隔を押し広げる構成としたことを特徴とするものである。
【0011】
また本発明の印刷装置の排紙装置において、前記排出装置は、印刷済みの印刷用紙が搬送されてくる下面で、且つ上流部に配置された排気口と、印刷済みの印刷用紙が搬送されてくる下面で、且つ下流部に配置された吸引口と、前記吸引口から吸引する吸引装置を備え、前記排出装置は、前記排気口と吸引口との間に前記印刷済みの印刷用紙の先端を検出する検出装置を備え、前記検出装置により印刷済みの印刷用紙の先端を検出すると、前記吸引装置により吸引された空気を前記排気口へ導く構成としたことを特徴とするものである。
【0012】
また本発明の印刷装置の排紙装置において、前記排出装置は、前記印刷済みの印刷用紙の搬送方向に平行に配置され、搬送されてきた前記印刷済みの印刷用紙を吸引しながら搬送する一対の吸引搬送ベルト装置と、前記一対の吸引搬送ベルト装置を、前記搬送方向に対して互いに吸引面が対向するように回動する回動装置を備え、前記排出装置は、下流部に、印刷済みの印刷用紙の先端を検出する検出装置を備え、前記検出装置により印刷済みの印刷用紙の先端を検出すると、前記回動装置により一対の吸引搬送ベルト装置を、搬送方向に対して互いに吸引面が対向するように回動する構成としたことを特徴とするものである。
【0013】
また本発明の印刷装置の排紙装置において、前記紙受け部を上下方向に昇降する昇降装置と、前記紙受け部に積載された印刷用紙の高さを検出する検出装置を備え、前記検出装置により検出された印刷用紙の高さに応じて、前記排出装置と前記紙受け部に積載された印刷用紙の表面との距離が一定となるよう前記昇降装置により前記紙受け部を昇降する構成としたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
以上のように本発明によれば、印刷済みの印刷用紙を、搬送装置により吸引しながら搬送ベルトにより搬送することにより、印刷用紙の印刷面がローラ等により擦れることなく、すなわち印刷画像を崩すことなく搬送でき、さらに印刷済みの印刷用紙を紙受け部の上方へ導き、排出装置により紙受け部へ落下することにより、カール現象を回避でき、紙受け部における印刷用紙の積載状態を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態における排紙装置を備えたインクジェット印刷装置の全体構成図
【図2】同排紙装置の搬送装置を示す図であり、(a)は側面断面図,(b)は平面図,(c)は要部斜視図
【図3】同排紙装置の排出装置を示す図であり、(a)は側面断面図,(b)は平面図,(c)は底面図
【図4】本発明の他の実施の形態における排紙装置の排出装置を示す図であり、(a)は側面断面図,(b)は(a)のA−A矢視断面図
【図5】本発明の他の実施の形態における排紙装置の排出装置を示す図であり、(a)は側面断面図,(b)は(a)のB−B矢視断面図,(c)は動作説明図
【図6】本発明の他の実施の形態における排紙装置の排出装置を示す図であり、(a)は側面断面図,(b)は(a)のC−C矢視断面図,(c)は動作説明図
【図7】本発明の他の実施の形態における排紙装置の排出装置を示す図であり、(a)は側面断面図,(b)は底面図,(c)は正面断面図,(d)は動作説明図
【図8】本発明の他の実施の形態における排紙装置の排出装置を示す図であり、(a)は側面断面図,(b)は平面図,(c)は底面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の排紙装置を、インクジェット式印刷装置に使用した実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1はインクジェット式印刷装置11の全体構成図であり、インクジェット式印刷装置11は、給紙機構部12、用紙搬送機構部13、画像形成部(印刷装置本体部)14、排紙装置15、紙受け機構部16から構成されている。
【0017】
前記給紙機構部12は、記録媒体である印刷用紙21を積載する給紙台22と、給紙台22から印刷用紙21を1枚ずつ繰り出すための給紙ローラ23および捌き台24を備え、前記用紙搬送機構部13は、給紙機構部12より繰り出された印刷用紙21を画像形成部14へ供給する上下で対をなす搬送ローラ25を備えており、印刷用紙21を1枚ずつ画像形成部14へ供給する。
【0018】
画像形成部14は、印刷用紙21の搬送面を形成する搬送ガイド(図示せず)と、印刷用紙21を搬送方向Aに搬送(移動)する搬送ローラ27と、搬送ガイドの上方に配置された複数のライン型記録ヘッド28を備えており、供給された印刷用紙21を搬送ガイドに案内させて搬送ローラ27により搬送しながら、複数のライン型記録ヘッド28より水性インクをインクジェット方式で印刷用紙21の紙面に噴射して印刷を行う。また各ライン型記録ヘッド28に対向して、その下方にそれぞれキャップ手段29が配置されており、キャップ手段29は、各ライン型記録ヘッド28にそれぞれ対応し、昇降装置(図示せず)により垂直に昇降可能に構成されたキャップ30と、吸引用ポンプ31と、廃液タンク32を有している。画像形成部14により印刷された印刷用紙21は、排紙装置15により排出され、紙受け機構部16に重ねられる。
【0019】
紙受け機構部16は、排紙装置15により排出された印刷用紙21を積載する紙受け部35と、この紙受け部35を上下方向に昇降する昇降装置36と、紙受け部35に積載された印刷用紙21の高さを検出する高さ検出装置(図示せず)を備え、高さ検出装置により検出された印刷用紙21の高さに応じて、後述する排紙装置15の排出装置43と紙受け部35に積載された印刷用紙21の表面との距離が一定となるように、昇降装置36により紙受け部35が昇降される。昇降装置36は、例えば、ジャッキアップ機構から構成され、前記距離は短くされ、後述する排出装置43から落下する印刷用紙21が、紙受け部35に積載された印刷用紙21の表面に到達するまでの時間を出来るだけ短くしている。
[排紙装置15]
排紙装置15について、詳細に説明する。
【0020】
排紙装置15は、搬送方向Aに直列に配置された複数台(図では4台)の搬送装置41、搬送装置41間に配置された印刷用紙21の搬送ガイド42、および排出装置43から構成されている。
【0021】
「搬送装置41」
4台の搬送装置41は、画像形成部14から排出された印刷用紙21を、その印刷面が上向きの水平な姿勢で搬送する第1搬送装置41A、第1搬送装置41Aの下流端から垂直上方に配置され、第1搬送装置41Aから搬出された印刷用紙21を垂直な姿勢で搬送する第2搬送装置41B、この第2搬送装置41Bの上方に配置され、第2搬送装置41Bから搬出された印刷用紙21を垂直な姿勢で搬送する第3搬送装置41C、および第3搬送装置41Cの下流端から水平方向に配置され、第3搬送装置41Cから搬出された印刷用紙21を、その印刷面が下向きの水平な姿勢で搬送する第4搬送装置41Dから構成されている。
【0022】
これら各搬送装置41A〜41Dはそれぞれ、図2に示すように、印刷用紙21を搬送する搬送面を形成し、搬送方向Aへ印刷用紙21を移動する複数本の無端搬送ベルト45Aを備えた搬送ベルト装置45と、搬送ベルト装置45の無端搬送ベルト45A間の吸引口46aから空気を吸い込むファン(吸引装置の一例)46から構成され、この構成により、供給された印刷用紙21はファン46により吸引されながら無端搬送ベルト45Aにより搬送方向Aへ搬送される。なお、ファン46の排気側は開放されており、吸引口46aから吸引された空気は、反対側から排出される。
【0023】
前記搬送ベルト装置45は、上流側の従動ローラ47Aと、下流側の駆動ローラ47Bと、これらローラ47A,47B間に巻かれた前記複数本の無端状ベルト45Aと、駆動ローラ47Bの駆動軸(回転軸)に取り付けられたプーリー47Cと、駆動プーリー48と、これらプーリー47Cと駆動プーリー48と間に渡って巻かれた駆動ベルト49と、駆動プーリー48の回転軸に連結された駆動モータ50から構成されている。前記無端状ベルト45Aは、搬送方向Aとは直角な方向に、間隔をおいて配列されており、無端状ベルト45Aの上面と印刷用紙21の搬送面のレベルを一致させるために、図2(c)に示すように、各ローラ47A,47Bには無端状ベルト45Aの厚さだけ凹部47D,47Eが設けられ、凹部47D,47E間に無端状ベルト45Aが巻かれている。前記駆動モータ50の駆動により駆動プーリー48、駆動ベルト49、プーリー47Cを介して駆動ローラ47Bが回動され、複数本の無端状ベルト45Aが回動される。
【0024】
そして、これら各搬送装置41A〜41Dによる搬送と途中の搬送ガイド42の案内により、印刷面が上向きの姿勢で第1搬送装置41Aへ搬入された印刷用紙21は、搬送方向Aの下流部の第4の搬送装置41Dでは印刷面が下向きの姿勢となり、紙受け機構部16(紙受け部35)の上方へ導かれる。このとき、印刷面がローラ等により擦れることなく、すなわち印刷画像が崩れることなく搬送される。なお、前記吸引により、印刷用紙21は下向きの姿勢となっても、落下することなく搬送される。
【0025】
「排出装置43」
排出装置43は、第4搬送装置41Dより印刷面が下向きの印刷用紙21が搬送されてくると、この印刷用紙21を紙受け部35へ、落下速度を抑制して落下させるものである。図3に示すように、排出装置43は、搬送装置41A〜41Dと基本的な構成は同じであり、同様の作用を果たす構成には同符号を付して説明する。つまり、排出装置43は、印刷用紙21を搬送する搬送面を形成し、搬送方向Aへ印刷用紙21を移動する複数本の無端搬送ベルト45Aを備えた搬送ベルト装置45を有している。
【0026】
搬送ベルト装置45は、上流側の従動ローラ47Aと、下流側の駆動ローラ47Bと、これらローラ47A,47B間に巻かれた前記複数本の無端状ベルト45Aと、駆動ローラ47Bの駆動軸(回転軸)に取り付けられたプーリー47Cと、駆動プーリー48と、これらプーリー47Cと駆動プーリー48と間に渡って巻かれた駆動ベルト49と、駆動プーリー48の回転軸に連結された駆動モータ50から構成されている。
【0027】
印刷済みの印刷用紙21が搬送されてくる下面には、上流部に下面排気口51が、距離を置いて下流部に吸引口52が備えられ、内部には吸引口52の上方に、吸引口52より空気を吸引するファン(吸引装置の一例)53と、ファン53に吸引された空気を下面排気口51へ導く連絡通路54が備えられ、また上面には、ファン53に吸引された空気を上方へ逃がす上面排気口55と、この上面排気口55を塞ぐことができるシャッター装置(遮断装置)56が備えられている。また前記下面排気口51と吸引口52との間に印刷済みの印刷用紙21の先端を検出する光電センサ(検出装置の一例)58が備えられている。またシャッター装置56は、例えば、遮蔽板を平面的にスライドさせて上面排気口55の上方を開放したり閉じたりする構成とされている。
【0028】
この構成により、ファン53は常に駆動され、吸引口52から空気が吸引され、上方の上面排気口55から排気されている。そして、光電センサ58により第4の搬送装置41Dより搬送されてきた印刷済みの印刷用紙21の先端が検出されると、一定時間、シャッター装置56により上面排気口55が塞がれ、ファン53に吸引された空気は連絡通路54を通って下面排気口51へ導かれ、下方へ噴射される。一定時間後は、シャッター装置56により上面排気口55が開放され、下面排気口51からの空気の噴射は停止される。
【0029】
これにより、第4搬送装置41Dより印刷面が下向きの印刷用紙21が搬送されてきて、先端が下面排気口51と吸引口52との間に到達し、光電センサ58により検出されると、下面排気口51から、すなわち印刷用紙21の上方から空気が、一定時間吹き付けられ、排出装置43の下面から離れて落下を開始するが、このとき前方にファン53に吸引された空気による上昇気流があるために、急激に落下することなく、印刷用紙21の前側が上向きの姿勢となって紙受け部35へ落下し、落下速度が抑えられて(制御されて)、紙受け部35ヘ積載される。また一定時間後には、シャッター装置56が動作して上面排気口55が開かれ、印刷用紙21は吸引される状態となる。
[作用効果]
上記した構成により、本実施の形態では以下の作用効果を奏している。
【0030】
印刷用紙21は、給紙機構部12の給紙台22から給紙ローラ23および捌き台24により1枚ずつ繰り出され、用紙搬送機構部13の搬送ローラ25により画像形成部14へ搬送される。そして、画像形成部14において、印刷用紙21は搬送ガイドに案内されながら搬送ローラ27により搬送され、複数のライン型記録ヘッド28より水性インクがインクジェット方式で紙面に噴射されて印刷が行われ、排紙装置15により排出され、紙受け機構部16に重ねられる。
【0031】
排紙装置15では、各搬送装置41A〜41Dによる搬送と途中の搬送ガイド42の作用により、印刷面が上向きの姿勢で第1搬送装置41Aへ搬入された印刷用紙21は、搬送方向Aの下流部の第4の搬送装置41Dでは印刷面が下向きの姿勢となり、紙受け機構部16(紙受け部35)の上方へ導かれる。このとき、印刷面がローラ等により擦れることなく、すなわち印刷画像が崩れることなく搬送される。なお、前記吸引により、印刷用紙21は下向きの姿勢となっても、落下することなく搬送される。
【0032】
そして、第4搬送装置41Dより印刷面が下向きの姿勢の印刷用紙21が搬送されてきて、先端が下面排気口51と吸引口52との間に到達し、光電センサ58により検出されると、下面排気口51から、すなわち印刷用紙21の上方から一定時間、空気が吹き付けられ、排出装置43の下面から離れて落下し、落下速度が抑えられて、紙受け部35に積載される。
【0033】
また紙受け機構部16では、排紙装置15の排出装置43と紙受け部35に積まれた印刷用紙21の表面との距離が一定となるように、昇降装置36により紙受け部35が昇降される。また排紙装置15の排出装置43と紙受け部35に積載された印刷用紙21の表面との距離が短くされ、排出装置43から落下する印刷用紙21が、紙受け部35に積載された印刷用紙21の表面に到達するまでの時間を出来るだけ短くしていることにより、落下する印刷用紙21はカールする時間もなく、紙受け部35に積載される。
【0034】
以上のように、本実施の形態によれば、印刷済みの印刷用紙21は、各搬送装置41A〜41Dによりファン46により吸引されながら無端搬送ベルト45Aにより搬送されることにより、印刷面がローラ等により擦れることなく、すなわち印刷画像が崩れることなく、無端搬送ベルト45Aの面に押し付けるよう搬送でき、カール現象の発生を防止できる。
【0035】
また本実施の形態によれば、排出装置43にまで搬送されてきた印刷用紙21は、先端が下面排気口51と吸引口52との間に到達すると、一定時間、上方から空気が吹き付けられ、下面から離れて落下を開始するが、このとき前方にファン53に吸引された空気による上昇気流があるために、急激に落下することなく、紙受け部35の積載状態を良くすることができる。
【0036】
本実施の形態では、シャッター装置56は、遮蔽板を平面的にスライドさせる構成としているが、このような構成に限ることはなく、例えば、平面的に細長い遮蔽板を並べ、これら遮蔽板の姿勢を水平と垂直に変えることにより開閉する構成としてもよい。また本実施の形態によれば、無端状ベルト45Aを所定の間隔を置いて配置し、前記間隔から印刷用紙21を吸引しているが、無端状ベルト45Aを孔開きベルトとし、この孔から印刷用紙21を吸引するようにしてもよい。
[排出装置の他の実施の形態]
上記排出装置43の他の実施の形態を説明する。
【0037】
「第1の他の形態」
図4に示す排出装置43は、図2に示す搬送装置41の構成を反転し、下面に印刷用紙21を吸引しながら搬送する構成としており、同様の作用を果たす構成には同符号を付して説明する。排出装置43は、ファン46による印刷用紙21の吸引を遮断するシャッター装置61をファン46の吸込口46aに設け、下流端に印刷用紙21を検出する光電センサ62を設けている。またシャッター装置61は、例えば、遮蔽板を平面的にスライドさせて吸込口46aを開放したり閉鎖したりする構成とされている。
【0038】
この構成により、ファン46は常に駆動され、吸引口46aから空気が吸引され、反対側から上方へ排気されている。そして、光電センサ62により第4の搬送装置41Dより搬送されてきた印刷済みの印刷用紙21の先端が検出されると、一定時間、シャッター装置61により吸引口46aが塞がれ、印刷用紙21を吸着する力が失われ、印刷用紙21は自然落下するが、このときファン46により側面から空気が吸引されていることにより、印刷用紙21の周囲にファン46に吸引された空気による上昇気流が存在するために、急激に落下することなく、落下速度が抑制され、紙受け部35に積載される。また一定時間後には、シャッター装置61が動作して吸引口46aが開かれ、印刷用紙21は吸引される状態となる。
【0039】
この実施の形態における排出装置43においても、下面から離れて落下するとき、急激に落下することなく紙受け部35に積載することができ、積載状態を良くすることができる。本実施の形態では、シャッター装置61は、遮蔽板を平面的にスライドさせる構成としているが、このような構成に限ることはなく、例えば、平面的に細長い遮蔽板を並べ、これら遮蔽板の姿勢を水平と垂直に変えることにより開閉する構成としてもよい。また、本実施の形態では、無端状ベルト45Aを所定の間隔を置いて配置し、前記間隔から印刷用紙21を吸引しているが、無端状ベルト45Aを孔開きベルトとし、この孔から印刷用紙21を吸引するようにしてもよい。
【0040】
「第2の他の形態」
図5に示す排出装置43は、図2に示す搬送装置41の構成を反転し、下面に印刷用紙21を吸引しながら、搬送する構成としており、同様の作用を果たす構成には同符号を付して説明する。排出装置43は、下方に位置する複数の無端搬送ベルト45Aとファン46との間に配置され、下方に位置する複数の無端搬送ベルト45Aを下方へ押すことにより無端搬送ベルト45Aとファン46の吸引口46aとの間隔を押し広げる間隔拡張装置64を設けている。
【0041】
間隔拡張装置64はローラ47A,47Bの間に配置された拡張部65を有しており、拡張部65は下方に位置する複数の無端搬送ベルト45Aを下方へ押すローラ66と、このローラ66の両端の回転軸66aをそれぞれ支持する、一端が回転軸66aとは直角に取り付けられた一対のアーム67と、これらアーム67の他端を連結する連結軸68と、この連結軸68を回転自在に支持する一対の軸受け69と、連結軸68を回動するモータ70から構成されている。
【0042】
また下流端に印刷用紙21を検出する光電センサ71を設けている。
この構成により、ファン46は常に駆動され、空気は吸引口46aから吸引され、反対側から上方へ排気されている。そして、光電センサ71により第4の搬送装置41Dより搬送されてきた印刷済みの印刷用紙21の先端が検出されると、一定時間、モータ70により、連結軸68、アーム67を介してローラ66が下方へ回動され、下方に位置する複数の無端搬送ベルト45Aとファン46の吸引口46aとの間隔が開き、この間隔から空気が吸引されることにより印刷用紙21を吸着する力が失われ(弱まり)、印刷用紙21は自然落下するが、このときファン46により前記間隔から空気が吸引されていることにより、印刷用紙21の周囲にファン46に吸引された空気による上昇気流が存在するために、急激に落下することなく、落下速度が抑制され、紙受け部35に積載される。また一定時間後には、モータ70が逆転されてローラ66が上方へ回動され、下方に位置する複数の無端搬送ベルト45Aとファン46の吸引口46aとの間隔が戻り、印刷用紙21を吸着する力が回復される。
【0043】
この実施の形態における排出装置43においても、下面から離れて落下するとき、急激に落下することなく紙受け部35に積載することができ、積載状態を良くすることができる。また、本実施の形態では、無端状ベルト45Aを所定の間隔を置いて配置し、前記間隔から印刷用紙21を吸引しているが、無端状ベルト45Aを孔開きベルトとし、この孔から印刷用紙21を吸引するようにしてもよい。
【0044】
「第3の他の形態」
図6に示す排出装置43は、先に図5で説明した構成と基本的に同様であり、同様の作用を果たす構成には同符号を付して説明する。
【0045】
間隔拡張装置64はローラ47A,47Bの間に配置された拡張部65を有し、拡張部65は、先端が無端搬送ベルト45Aより下方へ突出可能な揺動バー90と、揺動バー90の他端に連結する連結軸68と、この連結軸68を回転自在に支持する一対の軸受け69と、連結軸68を回動するモータ70から構成されている。また下流端に印刷用紙21を検出する光電センサ71を設けている。
【0046】
この構成により、ファン46は常に駆動され、空気は吸引口46aから吸引され、反対側から上方へ排気されている。そして、光電センサ71により第4の搬送装置41Dより搬送されてきた印刷済みの印刷用紙21の先端が検出されると、一定時間、モータ70により、連結軸68を介して揺動バー90が下方へ回動され、下方に位置する複数の無端搬送ベルト45Aと印刷用紙21との間隔が開き、この間隔から空気が吸引されることにより印刷用紙21を吸着する力が失われ(弱まり)、印刷用紙21は自然落下するが、このときファン46により空気が吸引されていることにより、印刷用紙21の周囲にファン46に吸引された空気による上昇気流が存在するために、急激に落下することなく、落下速度が抑制され、紙受け部35に積載される。また一定時間後には、モータ70が逆転されて揺動バー90が上方へ回動される。
【0047】
この実施の形態における排出装置43においても、下面から離れて落下するとき、急激に落下することなく紙受け部35に積載することができ、積載状態を良くすることができる。また、本実施の形態では、無端状ベルト45Aを所定の間隔を置いて配置し、前記間隔から印刷用紙21を吸引しているが、無端状ベルト45Aを孔開きベルトとし、この孔から印刷用紙21を吸引するようにしてもよい。
【0048】
「第4の他の形態」
図7に示す排出装置43は、印刷用紙21の搬送方向Aと平行に、印刷用紙21の幅に合わせた間隔をおいて、搬送されてきた印刷用紙21を吸引しながら搬送方向Aに搬送する、印刷用紙21の吸引面を下方とした吸引搬送ベルト装置75を一対、配置して構成されている。
【0049】
また各吸引搬送ベルト装置75はそれぞれ、孔開きの無端搬送ベルト76と、上下の無端搬送ベルト76間に配置されたファン77と、無端搬送ベルト76を回動させるためのベルト回転用モータ78を備えている。またこれら吸引搬送ベルト装置75を、搬送方向Aに対して互いに吸引面が対向するように回動する回動装置として、吸引搬送ベルト装置75の前後に配置された回転軸79と、この回転軸79を搬送方向Aに向かって左右に回動するユニット回転用モータ80を備えている。
【0050】
また下流端に印刷用紙21を検出する光電センサ81を設けている。
この構成により、ファン77は常に駆動され、孔開きの無端搬送ベルト76はベルト回転用モータ78により常に駆動されており、第4の搬送装置41Dより搬送されてきた印刷用紙21は、左右の端部がそれぞれ吸着されて搬送され、光電センサ71により印刷用紙21の先端が検出されると、一定時間、ユニット回転用モータ80により左右の吸引搬送ベルト装置75の下面(吸引面)が対向するように回転され、図7(d)に示すように、これにより印刷用紙21は上方へ弓なりとなろうとするが、印刷用紙21がこの動きについてゆくことができずに吸引面から剥がれてしまい、また印刷用紙21と無端搬送ベルト76との間に隙間が出来てそこから空気が吸引されることにより、印刷用紙21を吸着する力が失われ(弱まり)、印刷用紙21は自然落下するが、このとき印刷用紙21は弓なりに近い姿勢となり、且つファン77に吸引された空気による上昇気流が存在しているために、急激に落下することなく、落下速度が抑制され、紙受け部35に積載される。また一定時間後には、ユニット回転用モータ80が逆転されて左右の吸引搬送ベルト装置75は元の姿勢に戻されて印刷用紙21を吸着する力が回復され、印刷用紙21は吸引される状態となる。
【0051】
この実施の形態における排出装置43においても、下面から離れて落下するとき、急激に落下することなく紙受け部35に積載することができ、積載状態を良くすることができる。
【0052】
「第5の他の形態」
図8に示す排出装置43は、先に図3で説明した構成と基本的に同様であり、同様の作用を果たす構成には同符号を付して説明する。
【0053】
印刷済みの印刷用紙21が搬送されてくる下面には、上流部および下流部に下面排気口51、51が備えられ、下面排気口51、51の間に吸引口52が備えられ、内部には吸引口52の上方に、吸引口52より空気を吸引するファン(吸引装置の一例)53と、ファン53に吸引された空気を下面排気口51、51へ導く連絡通路54が備えられ、また上面には、ファン53に吸引された空気を上方へ逃がす上面排気口55と、この上面排気口55を塞ぐことができるシャッター装置(遮断装置)56が備えられている。
【0054】
この構成により、ファン53は常に駆動され、吸引口52から空気が吸引され、上方の上面排気口55から排気されている。そして、光電センサ58により第4の搬送装置41Dより搬送されてきた印刷済みの印刷用紙21の先端が検出されると、一定時間、シャッター装置56により上面排気口55が塞がれ、ファン53に吸引された空気は連絡通路57を通って下面排気口51、51へ導かれ、下方へ噴射される。一定時間後は、シャッター装置56により上面排気口55が開放され、下面排気口51、51からの空気の噴射は停止される。
【0055】
これにより、第4搬送装置41Dより印刷面が下向きの印刷用紙21が搬送されてきて、先端が光電センサ58により検出されると、下面排気口51、51から、すなわち印刷用紙21の上方から空気が、一定時間吹き付けられ、排出装置43の下面から離れて落下を開始するが、このとき前方にファン53に吸引された空気による上昇気流があるために、急激に落下することなく、印刷用紙21の前側が上向きの姿勢となって紙受け部35へ落下し、落下速度が抑えられて(制御されて)、紙受け部35ヘ積載される。また一定時間後には、シャッター装置56が動作して上面排気口55が開かれ、印刷用紙21を吸引可能な状態となる。
【0056】
この実施の形態における排出装置43においても、下面から離れて落下するとき、急激に落下することなく紙受け部35に積載することができ、積載状態を良くすることができる。本実施の形態では、シャッター装置56は、遮蔽板を平面的にスライドさせる構成としているが、このような構成に限ることはなく、例えば、平面的に細長い遮蔽板を並べ、これら遮蔽板の姿勢を水平と垂直に変えることにより開閉する構成としてもよい。また、本実施の形態では、無端状ベルト45Aを所定の間隔を置いて配置し、前記間隔から印刷用紙21を吸引しているが、無端状ベルト45Aを孔開きベルトとし、この孔から印刷用紙21を吸引するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0057】
11 インクジェット式印刷装置
12 給紙機構部
13 用紙搬送機構部
14 画像形成部
15 排紙装置
16 紙受け機構部
21 印刷用紙
35 紙受け部
36 昇降装置
41 搬送装置
42 搬送ガイド
43 排出装置
45 搬送ベルト装置
45A,76 無端搬送ベルト
46,77 ファン
46a 吸込口
51 下面排気口
52 吸引口
53 ファン
54 連絡通路
55 上面排気口
56,61 シャッター装置
58,62,71,81 光電センサ
64 間隔拡張装置
65A,65B 拡張部
66 ローラ
66a 回転軸
67 アーム
68 連結軸
69 軸受け
70 モータ
75 吸引搬送ベルト装置
77 ファン
78 ベルト回転用モータ
79 回転軸
80 ユニット回転用モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷済みの印刷用紙を、印刷用紙を積載する紙受け部へ排出する印刷装置の排紙装置であって、
前記印刷済みの印刷用紙を吸引しながら搬送ベルトにより搬送し、搬送方向の下流部では印刷済みの印刷用紙が下向きの姿勢となるように、前記紙受け部の上方へ導く搬送装置を備え、
前記紙受け部の略上方に、前記搬送装置により搬送されてきた、下向きの姿勢の印刷済みの印刷用紙を前記紙受け部へ落下させる排出装置を配置したこと
を特徴とする印刷装置の排紙装置。
【請求項2】
前記排出装置は、
搬送されてきた前記印刷済みの印刷用紙を搬送する搬送ベルト装置と、
搬送されてきた前記印刷済みの印刷用紙を吸引する吸引装置と、
前記吸引装置による前記印刷済みの印刷用紙の吸引を遮断する遮断装置
を備え、
前記排出装置は、下流部に、印刷済みの印刷用紙の先端を検出する検出装置を備え、前記検出装置により印刷済みの印刷用紙の先端を検出すると、前記遮断装置により前記印刷済みの印刷用紙の吸引を遮断する構成としたこと
を特徴とする請求項1に記載の印刷装置の排紙装置。
【請求項3】
前記排出装置は、
搬送されてきた前記印刷済みの印刷用紙を搬送する搬送ベルト装置と、
搬送されてきた前記印刷済みの印刷用紙を吸引する吸引装置と、
前記搬送ベルト装置と前記吸引装置との間隔を押し広げる間隔拡張装置
を備え、
前記排出装置は、下流部に、印刷済みの印刷用紙の先端を検出する検出装置を備え、前記検出装置により印刷済みの印刷用紙の先端を検出すると、前記間隔拡張装置により前記搬送ベルト装置と前記吸引装置との間隔を押し広げる構成としたこと
を特徴とする請求項1に記載の印刷装置の排紙装置。
【請求項4】
前記排出装置は、
印刷済みの印刷用紙が搬送されてくる下面で、且つ上流部に配置された排気口と、
印刷済みの印刷用紙が搬送されてくる下面で、且つ下流部に配置された吸引口と、
前記吸引口から吸引する吸引装置
を備え、
前記排出装置は、前記排気口と吸引口との間に前記印刷済みの印刷用紙の先端を検出する検出装置を備え、前記検出装置により印刷済みの印刷用紙の先端を検出すると、前記吸引装置により吸引された空気を前記排気口へ導く構成としたこと
を特徴とする請求項1に記載の印刷装置の排紙装置。
【請求項5】
前記排出装置は、
前記印刷済みの印刷用紙の搬送方向に平行に配置され、搬送されてきた前記印刷済みの印刷用紙を吸引しながら搬送する一対の吸引搬送ベルト装置と、
前記一対の吸引搬送ベルト装置を、前記搬送方向に対して互いに吸引面が対向するように回動する回動装置
を備え、
前記排出装置は、下流部に、印刷済みの印刷用紙の先端を検出する検出装置を備え、前記検出装置により印刷済みの印刷用紙の先端を検出すると、前記回動装置により一対の吸引搬送ベルト装置を、搬送方向に対して互いに吸引面が対向するように回動する構成としたこと
を特徴とする請求項1に記載の印刷装置の排紙装置。
【請求項6】
前記紙受け部を上下方向に昇降する昇降装置と、
前記紙受け部に積載された印刷用紙の高さを検出する検出装置
を備え、
前記検出装置により検出された印刷用紙の高さに応じて、前記排出装置と前記紙受け部に積載された印刷用紙の表面との距離が一定となるよう前記昇降装置により前記紙受け部を昇降する構成としたこと
を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の印刷装置の排紙装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−235239(P2010−235239A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−83834(P2009−83834)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(390002129)デュプロ精工株式会社 (351)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】