説明

印刷装置

【課題】印刷完了までの時間を短縮しつつ、ジャムの被害を低減できる印刷装置を提供する。
【解決手段】両面印刷装置1は、印刷用紙PAを給紙する給紙部2と、印刷用紙PAの搬送経路上に配置されて、印刷用紙PAを検出して検出信号を出力する複数の用紙センサ26、27、34、44、52と、給紙部2を制御するとともに、用紙センサ26、27、34、44、52から入力される検出信号に基づいて、印刷用紙PAのジャムを判定する制御部9とを備え、制御部9は、ジャムの発生数に基づいて、用紙センサ26、27、34、44、52のジャムレベルLvnを設定してジャムテーブルを記憶するとともに、ジャムレベルLvnの最も高い用紙センサ26、27、34、44、52によって印刷用紙PAが検出されたと判定すると、給紙部2を制御して次の印刷用紙PAを給紙するインターバルモードを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷媒体の詰まりを検出するための用紙センサ等の媒体検出手段を備えた印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷媒体を搬送しつつ画像を印刷する印刷装置が知られている。このような印刷装置では、搬送中の印刷媒体の詰まり(以下、ジャムという)が問題となっている。
【0003】
特許文献1には、ジャムが生じたときに被害を低減するための印刷装置が開示されている。具体的には、特許文献1に記載の印刷装置は、排紙部に設けられた排紙検知部によって印刷用紙の排紙が検知されると、次の印刷用紙の搬送を開始するように構成されている。これにより、特許文献1の印刷装置は、ジャムが発生している状態で、更に印刷用紙を搬送して、ジャムの被害が拡大することを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−326262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、先の印刷用紙が排紙された後、次の印刷用紙の搬送を開始するために、全ページの印刷が完了するまでの時間が増大するといった課題がある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するために創案されたものであり、印刷完了までの時間を短縮しつつ、ジャムの被害を低減できる印刷装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る印刷装置の第1の特徴は、印刷媒体を給紙する給紙部と、搬送経路を搬送される印刷媒体を検出して検出信号を出力する複数の媒体検出手段と、前記給紙部を制御して印刷媒体を給紙するとともに、前記媒体検出手段から入力される検出信号に基づいて、印刷媒体のジャムを検出する制御部とを備え、前記制御部は、ジャムの発生数に基づいて、前記媒体検出手段のジャムレベルを設定したジャムテーブルを記憶するとともに、前記ジャムレベルの最も高い媒体検出手段によって印刷媒体が検出されたと判定すると、前記給紙部を制御して次の印刷媒体を給紙する。
【0008】
尚、媒体検出手段には、印刷媒体が通過している際には検出信号がOFFになる発光受光(遮蔽型)センサや、印刷媒体が通過している際には検出信号がONになる反射型センサ等を適用できる。また、ジャムの検出方法として、媒体検出手段によって検出された1つの印刷媒体の先端と後端から算出されるその印刷媒体の長さによって正常かジャムかを判定する方法や、媒体検出手段によって検出された先の印刷媒体の後端と後の印刷媒体の先端から算出される2つの印刷媒体の間隔によって正常かジャムかを判定する方法が適用できる。更には、他のジャムの検出方法として、印刷媒体の長さと印刷媒体間の間隔、即ち、先の印刷媒体の先端が上流側の媒体検出手段によって検出された時間から所定時間内に下流側の媒体検出手段によって次の印刷媒体の先端が検出されることにより正常かジャムかを判定する方法等が適用できる。
【0009】
また、本発明に係る印刷装置の第2の特徴は、ジャムレベルの変更を入力するための入力手段を更に備え、前記制御部は、前記入力手段によって変更されたジャムレベルによってジャムテーブルを書き換える。
【0010】
また、本発明に係る印刷装置の第3の特徴は、前記制御部は、最もジャムレベルの高い媒体検出手段よりも搬送経路の上流側に配置された媒体検出手段のうち、最もジャムレベルの高い媒体検出手段によって印刷媒体が検出されると、前記給紙部を制御して次の印刷媒体を給紙する。
【0011】
また、本発明に係る印刷装置の第4の特徴は、前記制御部は、両面印刷を実行する際には、前記ジャムレベルの最も高い媒体検出手段によって印刷媒体が所定回数検出されたと判定すると、前記給紙部を制御して次の印刷媒体を給紙する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の第1の特徴によれば、制御部がジャムレベルの最も高い媒体検出手段によって印刷媒体が検出されると、次の印刷媒体を給紙する。これにより、第1の特徴は、ジャムによる被害を低減しつつ、印刷完了までの時間を短縮できる。
【0013】
本発明の第2の特徴によれば、ジャムレベルの変更を入力するための入力手段を備えているので、給紙のタイミングを変更したいユーザの希望に柔軟に対応できる。
【0014】
本発明の第3の特徴によれば、制御部が、最もジャムレベルの高い媒体検出手段よりも上流側の媒体検出手段によって印刷媒体が検出されると、次の印刷媒体を給紙する。これにより、第3の特徴は、印刷完了の時間の短縮を希望するユーザにも対応できる。
【0015】
本発明の第4の特徴によれば、両面印刷では、最もジャムレベルの高い媒体検出手段によって、印刷媒体が所定回数検出されると、次の印刷媒体を給紙するので、両面印刷でのジャムの被害を更に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1実施形態による両面印刷装置の全体概略図である。
【図2】両面印刷装置の制御系を説明するためのブロック図である。
【図3】ジャムテーブルを説明するための図である。
【図4】印刷用紙の給紙処理のフローチャートである。
【図5】通常モードの片面給紙処理のフローチャートである。
【図6】通常モードの両面給紙処理のフローチャートである。
【図7】インターバルモードの片面給紙処理のフローチャートである。
【図8】インターバルモードの両面給紙処理のフローチャートである。
【図9】高速インターバルモードの片面給紙処理のフローチャートである。
【図10】高速インターバルモードの両面給紙処理のフローチャートである。
【図11】ジャムレベル変更処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、本発明を両面印刷装置に適用した第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態による両面印刷装置の全体概略図である。図2は、両面印刷装置の制御系を説明するためのブロック図である。図3は、ジャムテーブルを説明するための図である。以下の説明において、ユーザが位置する図1の紙面表方向を前方とする。また、図1に示すように、ユーザから視て、上下左右を上下左右方向とする。
【0018】
尚、図1の太線で示す経路が、印刷用紙が搬送される搬送経路である。搬送経路のうち実線で示す経路が通常経路RCである。搬送経路のうち一点鎖線で示す経路が、反転経路RRである。搬送経路のうち点線で示す経路が、排紙経路RDである。搬送経路のうち二点鎖線で示す経路が、給紙経路RSである。以下の説明において、上流及び下流とは、搬送経路における上流及び下流の意味とする。
【0019】
ここで、片面印刷の際には、印刷用紙(請求項の印刷媒体に相当)PAは、給紙経路RS、通常経路RC、排紙経路RDの順に搬送される。両面印刷の際には、印刷用紙PAは、給紙経路RS、通常経路RC、反転経路RR、通常経路RC、排紙経路RDの順に搬送される。
【0020】
図1及び図2に示すように、第1実施形態による両面印刷装置1は、給紙部2と、搬送印刷部3と、上昇搬送部4と、水平搬送部5と、排紙部6と、反転部7と、入力表示部8と、制御部9と、各部を収納する筐体10とを備えている。
【0021】
給紙部2は、印刷用紙PAを搬送して給紙するものである。給紙部2は、搬送経路の最も上流側に配置されている。給紙部2は、サイド給紙台11と、3台の内部給紙台12と、サイド給紙ローラ13と、サイド給紙モータ14と、複数対の内部給紙ローラ15と、内部給紙モータ16と、合流給紙ローラ17と、合流給紙モータ18とを備えている。
【0022】
給紙台11、12は、給紙用の印刷用紙PAを積載するものである。
【0023】
サイド給紙ローラ13は、サイド給紙台11に積載されている印刷用紙PAを搬送印刷部3へと給紙する。サイド給紙ローラ13は、サイド給紙台11の下流側端部と搬送印刷部3のレジストローラ21との間の給紙経路RSに沿って配置されている。サイド給紙ローラ13は、サイド給紙モータ14によって回転駆動される。
【0024】
内部給紙ローラ15は、何れかの内部給紙台12に積層されている印刷用紙PAを合流給紙ローラ17へ搬送する。内部給紙ローラ15は、複数の内部給紙台12の下流側端部と合流給紙ローラ17との間の複数の給紙経路RSの何れかに沿って配置されている。内部給紙ローラ15は、内部給紙モータ16によって回転駆動される。
【0025】
合流給紙ローラ17は、内部給紙ローラ15から搬送された印刷用紙PAを搬送印刷部3へと給紙する。合流給紙ローラ17は、内部給紙ローラ15と搬送印刷部3のレジストローラ21との間の給紙経路RS上に配置されている。合流給紙ローラ17は、合流給紙モータ18によって回転駆動される。
【0026】
搬送印刷部3は、印刷用紙PAを搬送しつつ、画像を印刷するものである。搬送印刷部3は、給紙部2の下流側に配置されている。搬送印刷部3は、レジストローラ21と、レジストモータ22と、ベルト搬送部23と、ベルトモータ24と、インクジェットヘッド部25と、用紙センサ(請求項の媒体検出手段に相当)26、27とを備えている。
【0027】
レジストローラ21は、給紙部2から給紙された印刷用紙PAをベルト搬送部23へと供給するものである。また、レジストローラ21は、反転部7から搬送される印刷用紙PAをベルト搬送部23へと再給紙するものである。レジストローラ21は、搬送印刷部3の上流部の通常経路RC上に配置されている。換言すると、レジストローラ21は、給紙経路RSと反転経路RRとの合流地点の近傍に配置されている。レジストローラ21は、レジストモータ22によって回転駆動される。
【0028】
ベルト搬送部23は、レジストローラ21から搬送された印刷用紙PAの下面を無端ベルトによって吸引しつつ、印刷用紙PAを上昇搬送部4へと搬送する。ベルト搬送部23は、レジストローラ21よりも通常経路RCの下流側に配置されている。ベルト搬送部23は、通常経路RCの下方に配置されている。ベルト搬送部23は、ベルトモータ24によって印刷用紙PAを搬送するベルトが駆動される。
【0029】
インクジェットヘッド部25は、複数のライン式のインクジェットヘッド(図示略)を備えている。インクジェットヘッド部25は、通常経路RCを挟みベルト搬送部23と反対側に配置されている。インクジェットヘッド部25が配置される領域は、ベルト搬送部23の上面よりも小さい領域である。複数のインクジェットヘッドは、異なる色のインクを吐出する。これにより、ベルト搬送部23によって搬送される印刷用紙PAに画像が印刷される。
【0030】
用紙センサ26は、通常経路RCに沿って、レジストローラ21から搬送された印刷用紙PAを検出して、検出信号を制御部9へと出力するものである。制御部9は、用紙センサ26からの検出信号に基づいて、印刷用紙PAの給紙タイミング及び印刷用紙PAのジャムを判定する。用紙センサ26は、レジストローラ21よりも通常経路RCの下流側に配置されている。用紙センサ26は、発光素子及び受光素子を有する光センサを適用できる。
【0031】
用紙センサ27は、通常経路RCに沿って、ベルト搬送部23から搬送された印刷用紙PAを検出して、検出信号を制御部9へと出力するものである。制御部9は、用紙センサ27からの検出信号に基づいて、印刷用紙PAの給紙タイミング及び印刷用紙PAのジャムを判定する。用紙センサ27は、ベルト搬送部23よりも通常経路RCの下流側に配置されている。用紙センサ27は、発光素子及び受光素子を有する光センサを適用できる。
【0032】
上昇搬送部4は、下方の搬送印刷部3によって印刷された印刷用紙PAを上方の水平搬送部5へと搬送する。上昇搬送部4は、複数対(例えば、2対)の上昇搬送ローラ28と、上昇モータ29とを備えている。
【0033】
複数対の上昇搬送ローラ28は、搬送印刷部3と水平搬送部5との間の通常経路RCに沿って、所定の間隔を開けて配置されている。上昇搬送ローラ28が配置される領域の通常経路RCは、左側が開口された半円状に構成されている。全ての上昇搬送ローラ28は、1個の上昇モータ29によって回転駆動される。
【0034】
水平搬送部5は、上昇搬送部4から搬送された印刷用紙PAを排紙部6または反転部7へと搬送する。水平搬送部5は、複数対(例えば、4対)の水平搬送ローラ31と、水平モータ32と、切替部33と、用紙センサ(請求項の媒体検出手段に相当)34とを備えている。
【0035】
複数対の水平搬送ローラ31は、上昇搬送部4と排紙部6との間の通常経路RCに沿って、所定の間隔を開けて配置されている。一対の水平搬送ローラ31は、反転経路RRの上流部に配置されている。全ての水平搬送ローラ31は、1個の水平モータ32によって回転駆動される。
【0036】
切替部33は、排紙部6に繋がる排紙経路RDと、反転部7に繋がる反転経路RRとの間で印刷用紙PAの搬送経路を切り替える。切替部33は、排紙経路RDと反転経路RRとの分岐点に配置されている。
【0037】
用紙センサ34は、通常経路RCに沿って、切替部33へと搬送される印刷用紙PAを検出して、検出信号を制御部9へと出力する。制御部9は、用紙センサ34からの検出信号に基づいて、印刷用紙PAの給紙タイミング及び印刷用紙PAのジャムを判定する。用紙センサ34は、切替部33の上流側の近傍に配置されている。用紙センサ34は、発光素子及び受光素子を有する光センサを適用できる。
【0038】
排紙部6は、印刷済みの印刷用紙PAを排紙して積載するものである。排紙部6は、複数対の排紙ローラ41と、排紙モータ42と、排紙台43と、用紙センサ(請求項の媒体検出手段に相当)44とを備えている。
【0039】
排紙ローラ41は、水平搬送部5から搬送される印刷済みの印刷用紙PAを排紙台43へと排紙する。複数対の排紙ローラ41は、排紙経路RDに沿って、切替部33と排紙台43との間に配置されている。排紙ローラ41は、排紙モータ42によって回転駆動される。
【0040】
排紙台43は、排紙ローラによって排紙された印刷済みの印刷用紙PAを積載するためのものである。排紙台43は、排紙経路RDの下流端に配置されている。排紙台43の一部は、筐体10から露出している。
【0041】
用紙センサ44は、排紙経路RDに沿って、排紙台43へと排紙される印刷用紙PAを検出して、検出信号を制御部9へと出力する。制御部9は、用紙センサ44からの検出信号に基づいて、印刷用紙PAの給紙タイミング及び印刷用紙PAのジャムを判定する。用紙センサ44は、排紙台43の近傍の排紙経路RD上に配置されている。用紙センサ44は、発光素子及び受光素子を有する光センサを適用できる。
【0042】
反転部7は、両面印刷の際に、片面印刷済みの印刷用紙PAを反転させて搬送印刷部3へと再給紙するものである。反転部7は、反転ローラ46と、反転モータ47と、スイッチバック部48と、再給紙ローラ49と、再給紙モータ50と、フリッパ51と、用紙センサ(請求項の媒体検出手段に相当)52とを備えている。
【0043】
反転ローラ46は、水平搬送部5から搬送された印刷用紙PAをスイッチバック部48に一時的に搬入した後に搬出して、再給紙ローラ49へと搬送する。反転ローラ46は、反転経路RR上において、最も下流側の水平搬送ローラ31とスイッチバック部48の搬入口との間に配置されている。反転ローラ46は、反転モータ47によって正転方向(搬入時)及び反転方向(搬出時)に回転駆動される。
【0044】
スイッチバック部48は、反転ローラ46が印刷用紙PAを一時的に搬入するための空間である。スイッチバック部48は、排紙台43の下部に形成された空間からなる。スイッチバック部48は、反転ローラ46の近傍が印刷用紙PAを搬入するために開口されている。
【0045】
再給紙ローラ49は、反転ローラ46から搬送された印刷用紙PAを搬送印刷部3のレジストローラ21へと搬送する。再給紙ローラ49は、反転ローラ46とレジストローラ21との間の反転経路RR上に配置されている。再給紙ローラ49は、再給紙モータ50によって回転される。
【0046】
フリッパ51は、水平搬送ローラ31によって搬送される印刷用紙PAを反転ローラ46へとガイドする。また、フリッパ51は、反転ローラ46によって搬送される印刷用紙PAを再給紙ローラ49へとガイドする。フリッパ51は、最も下流側の水平搬送ローラ31、反転ローラ46及び再給紙ローラ49の3個所の重心近傍に配置されている。
【0047】
用紙センサ52は、反転経路RRに沿って、フリッパ51にガイドされつつ搬送される印刷用紙PAを検出して、検出信号を制御部9へと出力する。制御部9は、用紙センサ52からの検出信号に基づいて、印刷用紙PAの給紙タイミング及び印刷用紙PAのジャムを判定する。用紙センサ52は、フリッパ51と反転ローラ46との間に配置されている。用紙センサ52は、発光素子及び受光素子を有する光センサを適用できる。
【0048】
入力表示部8は、種々の画像や情報等を表示するとともに、ユーザが情報や指示等を入力するためのものである。入力表示部8は、筐体10の上部に設けられている。入力表示部8は、タッチパネル及び操作キー等を備えている。入力表示部8は、ユーザによって、後述するジャムレベルLvn(n=1、2・・)を入力可能に構成されている。
【0049】
次に、図2を参照して、両面印刷装置1の制御系について説明する。
【0050】
制御部9は、両面印刷装置1の制御全般を司るものである。即ち、制御部9は、給紙部2と、搬送印刷部3と、上昇搬送部4と、水平搬送部5と、排紙部6と、反転部7と、入力表示部8とを制御する。図2に示すように、制御部9は、種々のプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)55と、各情報が一時的に記憶されるRAM(Random Access Memory)56と、基本プログラム等が記憶されているROM(Read Only Memory)57と、印刷用のプログラム、給紙用のプログラム等が記憶されているHDD(Hard Disk Drive)58と、入出力を行うための接続部59とを備えている。
【0051】
HDD58には、ジャムレベルLvnと用紙センサ26、27、34、44、52とが関連付けられた図3に示すジャムテーブルが記憶されている。尚、初期値では、用紙センサ34のジャムレベルLv3が最も高いとする。また、ジャムテーブルには、用紙センサ26、27、34、44、52のジャム発生数Cntm(m=1、2・・)も記憶されている。ここで、ジャム発生数Cntmは、ジャムが発生する毎に、「+1」インクリメントされる。そして、ジャム発生数Cntmの大きさの順に、ジャムレベルLvnの順が設定及び変更される。更に、ジャムテーブルは、用紙サイズ、用紙厚さ、用紙種類等の要素を含めて作成するのが好ましい。
【0052】
HDD58には、通常モードと、インターバルモードと、高速インターバルモードとを実行する際の印刷用紙を給紙するためのプログラムが記憶されている。
【0053】
通常モードとは、搬送経路上に複数枚の印刷用紙PAを同時に搬送しつつ、印刷するモードである。
【0054】
インターバルモードでは、制御部9は、ジャムテーブルから抽出された最もジャムレベルの高い用紙センサ26、27、34、44、52を給紙判定センサとする。そして、インターバルモードの片面印刷では、制御部9は、給紙判定センサによって先の印刷用紙PAが検出されると、給紙部2を制御して次の印刷用紙PAを給紙する。インターバルモードの両面印刷では、制御部9は、給紙判定センサによって先の印刷用紙PAが2回検出されると、給紙部2を制御して次の印刷用紙PAを給紙する。
【0055】
高速インターバルモードでは、制御部9は、最もジャムレベルLvnの高い用紙センサ26、27、34、44、52よりも上流側に配置された用紙センサ26、27、34、44、52のうち、最もジャムレベルLvnの高い用紙センサ26、27、34、44、52を給紙判定センサとする。そして、高速インターバルモードの片面印刷では、制御部9は、給紙判定センサによって先の印刷用紙PAが検出されると、給紙部2を制御して次の印刷用紙PAを給紙する。高速インターバルモードの両面印刷では、制御部9は、給紙判定センサによって先の印刷用紙PAが2回検出されると、給紙部2を制御して次の印刷用紙PAを給紙する。
【0056】
HDD58には、通常モードの片面印刷の際に、給紙される印刷用紙PAの間隔(以下、紙間)が記憶されている。制御部9は、片面印刷の際には、この紙間に基づいて、印刷用紙PAを給紙する。
【0057】
HDD58には、紙間と用紙長さとが関連付けられた通常モードの両面印刷用の紙間テーブルが記憶されている。用紙長さとは、搬送方向における印刷用紙PAの長さのことである。制御部9は、両面印刷の際には、用紙長さに基づいた紙間となるように、印刷用紙PAを給紙する。尚、両面印刷における紙間は、用紙長さよりも大きい。
【0058】
HDD58には、各用紙センサ26、27、34、44から入力される検出信号と、予測された時間との誤差の閾値であるジャム用閾値が記憶されている。制御部9は、当該誤差がジャム用閾値以上であると、ジャムが発生したと判定する。更に、HDD58には、ジャム用閾値は、通常モードのジャム用閾値と、インターバルモード及び高速インターバルモードのジャム用閾値が記憶されている。ここで、通常モードのジャム用閾値は、インターバルモード及び高速インターバルモードのジャム用閾値よりも小さい。
【0059】
接続部59には、給紙部2の給紙モータ14、16、18が信号を受信可能に接続されている。これにより、制御部9は、給紙モータ14、16、18を制御して、何れかの給紙台11、12から印刷用紙PAを給紙する。
【0060】
接続部59には、搬送印刷部3のモータ22、24及びインクジェットヘッド部25が信号を受信可能に接続されている。これにより、制御部9は、モータ22、24及びインクジェットヘッド部25を制御して、印刷用紙PAを搬送しつつ、印刷用紙PAに画像を印刷する。また、接続部59には、搬送印刷部3の用紙センサ26、27が検出信号を送信可能に接続されている。これにより、制御部9は、用紙センサ26、27からの検出信号に基づいて、ベルト搬送部23近傍の印刷用紙PAのジャムを検出する。また、制御部9は、用紙センサ26、27からの検出信号に基づいて、給紙タイミングを制御する。
【0061】
接続部59には、上昇搬送部4の上昇モータ29が信号を受信可能に接続されている。これにより、制御部9は、上昇モータ29を制御することによって、印刷用紙PAを水平搬送部5へと搬送する。
【0062】
接続部59には、水平搬送部5の水平モータ32及び切替部33が信号を受信可能に接続されている。これにより、制御部9は、水平モータ32を制御することによって、排紙部6または反転部7へと印刷用紙PAを搬送する。接続部59には、水平搬送部5の用紙センサ34が検出信号を送信可能に接続されている。これにより、制御部9は、用紙センサ34からの検出信号に基づいて、切替部33近傍の印刷用紙PAのジャムを検出する。また、制御部9は、用紙センサ34からの検出信号に基づいて、給紙タイミングを制御する。
【0063】
接続部59には、排紙部6の排紙モータ42が信号を受信可能に接続されている。これにより、制御部9は、排紙モータ42を制御することによって印刷済みの印刷用紙PAを排紙台43へと排紙する。接続部59には、排紙部6の用紙センサ44が信号を送信可能に接続されている。これにより、制御部9は、用紙センサ44から送信される検出信号に基づいて、排紙された印刷用紙PAをカウントして、印刷用紙PAの搬送完了や印刷完了を判定する。また、制御部9は、用紙センサ44から送信される検出信号に基づいて、排紙台43近傍の印刷用紙PAのジャムを検出する。また、制御部9は、用紙センサ43からの検出信号に基づいて、給紙タイミングを制御する。
【0064】
接続部59には、反転部7のモータ47、50が信号を受信可能に接続されている。制御部9は、モータ47、50を制御して水平搬送部5から搬送された印刷用紙PAを反転させて、搬送印刷部3へと再給紙する。接続部59には、反転部7の用紙センサ52が検出信号を送信可能に接続されている。これにより、制御部9は、用紙センサ52からの検出信号に基づいて、フリッパ51近傍の印刷用紙PAのジャムを検出する。
【0065】
接続部59には、入力表示部8が信号を送受信可能に接続されている。制御部9は、入力表示部8に種々の情報を表示することができる。また、制御部9は、入力表示部8を介して、ユーザから入力される種々の情報を受信する。ユーザが入力する情報としては、ジャムレベルLvnの変更情報である。これにより、制御部9は、各用紙センサ26、27、34、44、52と変更されたジャムレベルLvnとを関連付けて、HDD58のジャムテーブルを書き換える。
【0066】
(印刷動作)
次に、上述した第1実施形態による両面印刷装置1の印刷動作について説明する。尚、印刷動作に関しては、制御部9によって実行される印刷用紙給紙処理と並行して説明する。図4は、印刷用紙の給紙処理のフローチャートである。図5は、通常モードの片面給紙処理のフローチャートである。図6は、通常モードの両面給紙処理のフローチャートである。図7は、インターバルモードの片面給紙処理のフローチャートである。図8は、インターバルモードの両面給紙処理のフローチャートである。図9は、高速インターバルモードの片面給紙処理のフローチャートである。図10は、高速インターバルモードの両面給紙処理のフローチャートである。各フローチャートに示す「S」の後の数字は、ステップ番号を示す。
【0067】
(印刷用紙給紙処理)
まず、ユーザによって印刷開始の指示が入力されると、図4に示すように、制御部9は、ユーザの選択した給紙処理を判別する。具体的には、制御部9は、通常モードか否かを判定する(S1)。
【0068】
制御部9は、通常モードと判定すると(S1:Yes)、ユーザが片面印刷を選択したか否かを判定する(S2)。
【0069】
制御部9は、ユーザの選択が片面印刷であると判定すると(S2:Yes)、図5に示す通常モードの片面給紙処理及び片面印刷を実行する(S3)。一方、制御部9は、ユーザの選択が片面印刷でない、即ち、両面印刷であると判定すると(S2:No)、図6に示す通常モードの両面給紙処理及び両面印刷を実行する(S4)。
【0070】
制御部9は、ステップS1において、ユーザの選択が通常モードでないと判定すると(S1:No)、ユーザの選択がインターバルモードか否かを判定する(S5)。
【0071】
制御部9は、インターバルモードと判定すると(S5:Yes)、ユーザが片面印刷を選択したか否かを判定する(S6)。
【0072】
制御部9は、ユーザの選択が片面印刷であると判定すると(S6:Yes)、図7に示すインターバルモードの片面給紙処理及び片面印刷を実行する(S7)。一方、制御部9は、ユーザの選択が片面印刷でない、即ち、両面印刷であると判定すると(S6:No)、図8に示すインターバルモードの両面給紙処理及び両面印刷を実行する(S8)。
【0073】
制御部9は、インターバルモードでないと判定すると(S5:Yes)、ステップS9の処理を実行する。ここで、通常モードでもなく、インターバルモードでもないとは、ユーザの選択が高速インターバルモードであることを意味する。
【0074】
次に、制御部9は、ユーザの選択が片面印刷を選択したか否かを判定する(S9)。
【0075】
制御部9は、ユーザの選択が片面印刷であると判定すると(S9:Yes)、図9に示す高速インターバルモードの片面給紙処理及び片面印刷を実行する(S10)。一方、制御部9は、ユーザの選択が片面印刷でない、即ち、両面印刷であると判定すると(S9:No)、図10に示す高速インターバルモードの両面給紙処理及び両面印刷を実行する(S11)。
【0076】
この後、何れかの給紙処理(S3、S4、S7、S8、S10、S11)が終了すると、印刷用紙給紙処理が終了する。
【0077】
(通常モードでの片面印刷)
次に、図5を参照して、通常モードにおける片面印刷及び片面給紙処理について説明する。
【0078】
まず、通常モードの片面給紙処理では、図5に示すように、制御部9は、HDD58に記憶されている情報に基づいて、紙間を設定する(S21)。
【0079】
次に、制御部9は、給紙部2の何れかの給紙ローラ13、15、17を制御して、印刷用紙PAを何れかの給紙台11、12から搬送印刷部3へと、給紙経路RSに沿って、給紙する(S22)。
【0080】
次に、制御部9は、各用紙センサ26、27、34、44からの情報に基づいて、ジャムが発生したか否かを判定する(S23)。制御部9は、各用紙センサ26、27、34、44から検出信号が入力された時間と予測された時間との誤差がジャム用閾値を超えているか否かによってジャムの発生を判定する。制御部9は、ジャムが発生していないと判定すると(S23:Yes)、S24の処理を実行する。
【0081】
制御部9は、用紙センサ26からの検出信号に基づいて、先に給紙した印刷用紙PAの後端と、これから給紙する印刷用紙PAの先端との間隔が、設定された紙間となる給紙タイミングか否かを判定する(S24)。制御部9は、給紙タイミングになったと判定するまで、ステップS23、S24を繰り返す(S24:No)。
【0082】
次に、制御部9は、給紙タイミングになったと判定すると(S24:Yes)、所定枚数の印刷用紙PAを給紙したか否かを判定する(S25)。
【0083】
制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAが給紙されていないと判定すると(S25:No)、ステップS22に戻って、次の印刷用紙PAを給紙する。この後、制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAを給紙するまで(S25:Yes)、ステップS22〜S25を繰り返す。これにより、通常モードでは、印刷用紙PAは、設定された紙間で、順次給紙される。即ち、複数枚の印刷用紙PAが、搬送経路上で同時に搬送される。
【0084】
一方、給紙された印刷用紙PAは、搬送印刷部3では、レジストローラ21によってベルト搬送部23へ搬送される。次に、印刷用紙PAは、ベルト搬送部23によって搬送されつつ、インクジェットヘッド部25のインクジェットヘッドから吐出されたインクによって、画像が印刷される。印刷後、印刷用紙PAは、ベルト搬送部23により右方向へ通常経路RCに沿って、上昇搬送部4へと搬送される。上昇搬送部4では、印刷用紙PAは、半円状の通常経路RCに沿って、上昇搬送ローラ28によって上方の水平搬送部5へと搬送される。水平搬送部5では、印刷用紙PAは、水平搬送ローラ31によって左方向へと搬送される。
【0085】
次に、印刷用紙PAは、切替部33によりガイドされて、排紙部6へと搬送される。排紙部6では、印刷用紙PAは、排紙ローラ41によって排紙経路RDに沿って搬送されて排紙台43に排紙される。
【0086】
この後、制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAを給紙したと判定すると(S25:Yes)、通常モードにおける片面給紙処理を終了する。
【0087】
一方、所定枚数の印刷用紙PAの給紙及び印刷が終了する前に、制御部9は、ジャムが発生したと判定すると(S23:Yes)、ジャムカウント処理を実行する(S26)。ジャムカウント処理では、制御部9は、ジャムが発生した個所の用紙センサ26、27、34、44のジャム発生数Cntmを「+1」インクリメントする。この後、制御部9は、通常モードの片面給紙処理を終了する。
【0088】
(通常モードでの両面印刷)
次に、図6を参照して、通常モードにおける両面印刷及び両面給紙処理について説明する。尚、上述した給紙処理と同様の処理は、簡略化して説明する。
【0089】
まず、通常モードの両面給紙処理では、図6に示すように、制御部9は、画像データの用紙長さに対応する紙間をHDD58に記憶されている紙間テーブルから抽出する(S31)。
【0090】
次に、制御部9は、給紙部2を制御して印刷用紙PAを給紙する(S32)。この後、制御部9は、ジャムの発生の判定と(S33:No)、給紙タイミングの判定とを(S34)、紙間に対応した給紙タイミングになるまで繰り返す。制御部9は、給紙タイミングと判定すると(S34:Yes)、所定枚数の印刷用紙PAを給紙したか否かを判定する(S35)。制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAを給紙していないと判定すると(S35:No)、ステップS32に戻って次の印刷用紙PAを給紙する(S32)。この後、制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAを給紙するまで(S35:Yes)、ステップS32〜S35を繰り返す。これにより、通常モードでは、印刷用紙PAは、設定された紙間で、順次給紙される。即ち、複数枚の印刷用紙PAが、搬送経路上で同時に搬送される。
【0091】
一方、給紙された印刷用紙PAは、搬送印刷部3によって印刷されつつ、上昇搬送部4へと搬送される。この後、印刷用紙PAは、上昇搬送部4及び水平搬送部5によって搬送された後、切替部33によって、反転部7へとガイドされる。印刷用紙PAは、反転部7では、反転ローラ46によって、スイッチバック部48に一時的に搬入された後、反転ローラ46によって再給紙ローラ49へと搬送される。この後、印刷用紙PAは、再給紙ローラ49によって、搬送印刷部3のレジストローラ21へと再給紙される。ここで、給紙される印刷用紙PAと印刷用紙PAとの紙間は、印刷用紙PAの用紙長さよりも長い。そして、再給紙される印刷用紙PAは、給紙される印刷用紙PAと印刷用紙PAとの間に配置される。これにより、片面印刷済みの再給紙された印刷用紙PAと未印刷の給紙された印刷用紙PAとが、レジストローラ21からベルト搬送部23へと交互に搬送されることになる。この後、再給紙された印刷用紙PAは、インクジェットヘッド部25によって未印刷面に画像が印刷される。両面印刷済みの印刷用紙PAは、上昇搬送部4及び水平搬送部5によって搬送された後、排紙部6によって排紙台43へと排紙される。
【0092】
一方、制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAを給紙したと判定すると(S35:Yes)、通常モードにおける両面給紙処理を終了する。
【0093】
尚、制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAを給紙する前に、用紙センサ26、27、34、44、52からの検出信号によってジャムが発生したと判定すると(S33:Yes)、ステップS26と同様のジャムカウント処理を実行した後(S36)、通常モードの両面給紙処理を終了する。
【0094】
(インターバルモードでの片面印刷)
次に、図7を参照して、インターバルモードにおける片面印刷及び片面給紙処理について説明する。尚、上述した給紙処理と同様の処理は、簡略化して説明する。
【0095】
まず、インターバルモードの片面給紙処理では、図7に示すように、制御部9は、図3に示すジャムテーブルに基づいて、給紙判定センサを選択する(S41)。ここで、給紙判定センサは、最もジャム発生数Cntmが高く、最もジャムレベルLvnの高い用紙センサ26、27、34、44が選択される。以下の説明では、制御部9が、給紙判定センサとして用紙センサ34を選択したものとする。
【0096】
次に、制御部9は、印刷用紙PAを給紙する(S42)。この後、給紙された印刷用紙PAは、搬送印刷部3によって印刷されつつ、上昇搬送部4へと搬送される。この後、印刷用紙PAは、上昇搬送部4及び水平搬送部5によって搬送される。
【0097】
この搬送中、制御部9は、各用紙センサ26、27、34、44からの検出信号に基づいて、ジャムが発生したか否かを判定する(S43)。制御部9は、各用紙センサ26、27、34、44から入力される検出信号と、予測された時間との誤差がジャム用閾値を超えるとジャムが発生したと判定する。ここで、インターバルモードにおけるジャム用閾値は、通常モードにおけるジャム用閾値よりも大きい。即ち、インターバルモードのジャムの判定基準が、通常モードのジャムの判定基準よりも低い。制御部9は、ジャムが発生していないと判定すると(S43:No)、印刷用紙PAが、給紙判定センサである用紙センサ34によって検出されたか否かを判定する(S44)。
【0098】
給紙判定センサである用紙センサ34からの検出信号が制御部9に入力されていない場合、制御部9は、印刷用紙PAが用紙センサ34によって検出されていないと判定して(S44:No)、ステップS43に戻る。この後、用紙センサ34により印刷用紙PAが検出されるまで、制御部9は、ステップS43、S44を繰り返す。
【0099】
一方、印刷用紙PAが水平搬送部5の切替部33の近傍に達して、用紙センサ34に検出されると、用紙センサ34は検出信号を制御部9へと出力する。これにより、制御部9は、印刷用紙PAが用紙センサ34に検出されたと判定して(S44:Yes)、所定枚数の印刷用紙PAが給紙されたか否かを判定する(S45)。
【0100】
制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAが給紙されていないと判定すると(S45:No)、制御部9は、給紙部2を制御して、次の印刷用紙PAを給紙する(S42)。
【0101】
この後、先に給紙された印刷用紙PAは、排紙部6の排紙台43へと排紙される。
【0102】
一方、制御部9は、ステップS42〜S45を繰り返した後、所定枚数の印刷用紙PAを給紙したと判定すると(S45:Yes)、インターバルモードの片面給紙処理を終了する。
【0103】
尚、制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAを給紙する前に、ジャムが発生したと判定すると(S43:Yes)、ステップS26と同様のジャムカウント処理を実行した後(S46)、インターバルモードの片面給紙処理を終了する。
【0104】
(インターバルモードでの両面印刷)
次に、図8を参照して、インターバルモードにおける両面印刷及び両面給紙処理について説明する。尚、上述した給紙処理と同様の処理は、簡略化して説明する。
【0105】
まず、インターバルモードの両面給紙処理では、図8に示すように、制御部9は、図3に示すジャムテーブルに基づいて、給紙判定センサを選択する(S51)。ここで、給紙判定センサは、最もジャムレベルLvnの高い用紙センサ26、27、34、44、52が選択される。以下の説明では、制御部9が、給紙判定センサとして用紙センサ34を選択したものとする。
【0106】
次に、制御部9は、印刷用紙PAを給紙する(S52)。この後、給紙された印刷用紙PAは、搬送印刷部3によって印刷されつつ、上昇搬送部4へと搬送される。この後、印刷用紙PAは、上昇搬送部4及び水平搬送部5によって搬送される。ここで、印刷用紙PAが、用紙センサ34によって検出されると、用紙センサ34が検出信号を制御部9へと出力する。これにより、制御部9は、用紙センサ34によって印刷用紙PAが1回検出された記憶する。この後、印刷用紙PAは、水平搬送部5から反転部7を介して、搬送印刷部3へと再給紙される。次に、印刷用紙PAは、搬送印刷部3によって未印刷面に画像が印刷された後、上昇搬送部4及び水平搬送部5によって搬送される。
【0107】
この搬送中、制御部9は、各用紙センサ26、27、34、44、52からの検出信号に基づいて、ジャムが発生したか否かを判定する(S53)。制御部9は、ジャムが発生していないと判定すると(S53:No)、印刷用紙PAが、給紙判定センサである用紙センサ34によって2回検出されたか否かを判定する(S54)。この後、制御部9は、印刷用紙PAが用紙センサ34によって2回検出されるまで(S54:No)、ステップS53、S54を繰り返す。尚、上述の検出回数(=2回)は、一例であり、用紙センサの設置位置によって検出回数は適宜変更可能である。例えば、用紙センサ44を給紙判定センサとする場合は、検出回数が1回となる。
【0108】
一方、印刷用紙PAが、両面印刷された後、用紙センサ34に2回検出されると、給紙判定センサである用紙センサ34が2回目の検出信号を制御部9へと出力する。これにより、制御部9は、印刷用紙PAが用紙センサ34に2回検出されたと判定して(S54:Yes)、所定枚数の印刷用紙PAが給紙されたか否かを判定する(S55)。
【0109】
制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAが給紙されていないと判定すると(S55:No)、制御部9は、給紙部2を制御して、次の印刷用紙PAを給紙する(S52)。
【0110】
この後、先に給紙されて、既に両面に画像が印刷された印刷用紙PAは、排紙部6の排紙台43へと排紙される。
【0111】
一方、制御部9は、ステップS52〜S55を繰り返して、所定枚数の印刷用紙PAを給紙したと判定すると(S55:Yes)、インターバルモードの両面給紙処理を終了する。
【0112】
尚、制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAを給紙する前に、ジャムが発生したと判定すると(S53:Yes)、ステップS26と同様のジャムカウント処理を実行した後(S56)、インターバルモードの両面給紙処理を終了する。
【0113】
(高速インターバルモードでの片面印刷)
次に、図9を参照して、高速インターバルモードにおける片面印刷及び片面給紙処理について説明する。尚、上述した給紙処理と同様の処理は、簡略化して説明する。
【0114】
まず、高速インターバルモードの片面給紙処理では、図9に示すように、制御部9は、図3に示すジャムテーブルに基づいて、給紙判定センサを選択する(S61)。ここで、給紙判定センサは、最もジャムレベルLvnの高い用紙センサ26、27、34、44よりも上流側の用紙センサ26、27、34、44のうち最もジャムレベルLvnの高い用紙センサ26、27、34、44が選択される。以下の説明では、制御部9が、給紙判定センサとして用紙センサ27を選択したものとする。
【0115】
次に、制御部9は、印刷用紙PAを給紙する(S62)。この後、給紙された印刷用紙PAは、搬送印刷部3によって印刷されつつ、上昇搬送部4へと搬送される。
【0116】
この搬送中、制御部9は、各用紙センサ26、27、34、44からの検出信号に基づいて、ジャムが発生したか否かを判定する(S63)。制御部9は、ジャムが発生していないと判定すると(S63:No)、印刷用紙PAが、給紙判定センサである用紙センサ27によって検出されたか否かを判定する(S64)。
【0117】
給紙判定センサである用紙センサ27からの検出信号が制御部9に入力されていない場合、制御部9は、印刷用紙PAが用紙センサ27によって検出されていないと判定して(S64:No)、ステップS63に戻り、ステップS63、S64を繰り返す。
【0118】
一方、印刷用紙PAが、上昇搬送部4の近傍に達して、用紙センサ27に検出されると、用紙センサ27は検出信号を制御部9へと出力する。これにより、制御部9は、印刷用紙PAが用紙センサ27に検出されたと判定して(S64:Yes)、所定枚数の印刷用紙PAが給紙されたか否かを判定する(S65)。
【0119】
制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAが給紙されていないと判定すると(S65:No)、制御部9は、次の印刷用紙PAを給紙部2を制御して給紙する(S62)。換言すると、制御部9は、用紙センサ34よりも上流側の用紙センサ27によって印刷用紙PAが検出されると、次の印刷用紙PAを給紙している。これにより、高速インターバルモードではインターバルモードよりも印刷用紙PAの給紙間隔が短くなり、単位時間当たりの印刷枚数が増加する。この結果、生産性が向上する。
【0120】
この後、先に給紙された印刷用紙PAは、上昇搬送部4及び水平搬送部5によって搬送された後、排紙部6の排紙台43へと排紙される。
【0121】
一方、制御部9は、ステップS62〜S65を繰り返して、所定枚数の印刷用紙PAを給紙したと判定すると(S65:Yes)、高速インターバルモードの片面給紙処理を終了する。
【0122】
尚、制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAを給紙する前に、ジャムが発生したと判定すると(S63:Yes)、ステップS26と同様のジャムカウント処理を実行した後(S66)、高速インターバルモードの片面給紙処理を終了する。
【0123】
(高速インターバルモードでの両面印刷)
次に、図10を参照して、高速インターバルモードにおける両面印刷及び両面給紙処理について説明する。尚、上述した給紙処理と同様の処理は、簡略化して説明する。
【0124】
まず、高速インターバルモードの両面給紙処理では、図10に示すように、制御部9は、図3に示すジャムテーブルに基づいて、給紙判定センサを選択する(S71)。ここで、給紙判定センサは、最もジャムレベルLvnの高い用紙センサ26、27、34、44、52よりも上流側の用紙センサ26、27、34、44、52のうち最もジャムレベルLvnの高い用紙センサ26、27、34、44、52が選択される。以下の説明では、制御部9が、給紙判定センサとして用紙センサ27を選択したものとする。
【0125】
次に、制御部9は、印刷用紙PAを給紙する(S72)。この後、給紙された印刷用紙PAは、搬送印刷部3によって印刷されつつ、上昇搬送部4へと搬送される。ここで、印刷用紙PAが、用紙センサ27によって検出されると、用紙センサ27が検出信号を制御部9へと出力する。これにより、制御部9は、用紙センサ27によって印刷用紙PAが1回検出された記憶する。この後、印刷用紙PAは、上昇搬送部4及び水平搬送部5から反転部7を介して、搬送印刷部3へと搬送される。次に、印刷用紙PAは、搬送印刷部3によって未印刷面に画像が印刷された後、上昇搬送部4へと搬送される。
【0126】
この搬送中、制御部9は、各用紙センサ26、27、34、44、52からの検出信号に基づいて、ジャムが発生したか否かを判定する(S73)。制御部9は、ジャムが発生していないと判定すると(S73:No)、印刷用紙PAが、給紙判定センサである用紙センサ27によって2回検出されたか否かを判定する(S74)。
【0127】
この後、制御部9は、印刷用紙PAが用紙センサ27によって2回検出されるまで(S74:No)、ステップS73、S74を繰り返す。
【0128】
一方、印刷用紙PAが、用紙センサ27に2回検出されて、給紙判定センサである用紙センサ27が2回目の検出信号を制御部9へと出力する。これにより、制御部9は、印刷用紙PAが用紙センサ27に2回検出されたと判定して(S74:Yes)、所定枚数の印刷用紙PAが給紙されたか否かを判定する(S75)。
【0129】
制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAが給紙されていないと判定すると(S75:No)、制御部9は、給紙部2を制御して、次の印刷用紙PAを給紙する(S72)。換言すると、制御部9は、用紙センサ34よりも上流側の用紙センサ27によって印刷用紙PAが検出されると、次の印刷用紙PAを給紙している。これにより、印刷用紙PAの給紙間隔が短くなり、単位時間当たりの印刷枚数が増加する。
【0130】
この後、先に給紙されて、既に両面に画像が印刷された印刷用紙PAは、排紙部6の排紙台43へと排紙される。
【0131】
一方、制御部9は、ステップS72〜S75を繰り返して、所定枚数の印刷用紙PAを給紙したと判定すると(S75:Yes)、高速インターバルモードの両面給紙処理を終了する。
【0132】
尚、制御部9は、所定枚数の印刷用紙PAを給紙する前に、ジャムが発生したと判定すると(S73:Yes)、ステップS26と同様のジャムカウント処理を実行した後(S76)、高速インターバルモードの両面給紙処理を終了する。
【0133】
(ジャムレベル変更処理)
次に、図面を参照して、ユーザが入力表示部8によってジャムレベルを変更するためのジャムレベル変更処理について説明する。図11は、ジャムレベル変更処理のフローチャートである。
【0134】
図11に示すように、ジャムレベル変更処理では、まず、制御部9は、ジャムレベル変更画面を入力表示部8に表示する(S81)。ここでいうジャムレベル変更画面とは、ジャムレベルLvnと用紙センサ26、27、34、44、52の配置個所とが関連付けられた画面のことである。
【0135】
次に、制御部9は、ユーザが用紙センサ26、27、34、44、52の配置個所を選択したか否かを判定する(S82)。制御部9は、ユーザが配置個所を入力するまで、ステップS82を繰り返す。
【0136】
制御部9は、ユーザが配置個所を選択して入力したと判定すると(S82:Yes)、当該配置個所に対応する用紙センサ26、27、34、44、52のジャムレベルLvnを最大値に変更する(S83)。一例として、ユーザが、排紙台43に排紙された印刷済みの印刷用紙PAの用紙揃えを確認しつつ、印刷を処理したい場合は、ユーザが排紙台43の近傍の配置個所を選択する。これにより、制御部9は、用紙センサ44のジャムレベルLv4を最大値とする。
【0137】
その後、制御部9は、変更したジャムレベルLvnに基づいて、HDD58のジャムテーブルを書き換える(S84)。
【0138】
これにより、ジャムレベル変更処理が終了する。
【0139】
この後、ユーザがインターバルモードを選択して印刷を実行すると、ユーザによってジャムレベルLvnが最大値に変更された用紙センサ26、27、34、44、52が、給紙判定センサとして機能する。
【0140】
(第1実施形態の効果)
次に、上述した第1実施形態による両面印刷装置1の効果について説明する。
【0141】
上述したように第1実施形態による両面印刷装置1では、制御部9が、ジャム発生数Cntmに基づいて設定されたジャムレベルLvnの最も高い用紙センサ26、27、34、44、52によって、先の印刷用紙PAが検出されると、次の印刷用紙PAを給紙するインターバルモードを有する。これにより、ジャムが発生した際の被害を低減しつつ、単位時間当たりの印刷枚数を増加させて印刷完了までの時間を短縮できる。特に、本実施形態は、高級紙等によって印刷を実行する際に有効である。更に、本実施形態は、搬送経路が長い場合にも特に有効である。
【0142】
また、両面印刷装置1では、入力表示部8によってユーザがジャムレベルLvnを変更可能に構成されている。これにより、両面印刷装置1は、給紙タイミングを変更したいユーザの希望に柔軟に対応することができる。例えば、ユーザが排紙台43に排紙された印刷済みの印刷用紙PAの用紙揃えを確認しつつ、印刷を実行したい場合は、ユーザが用紙センサ44のジャムレベルLv4を最大にすることによって実現できる。
【0143】
また、両面印刷装置1では、制御部9が、インターバルモードよりも上流側の用紙センサ26、27、34、44、52を給紙判定センサとして選択する高速インターバルモードを有する。これにより、両面印刷装置1は、ユーザがジャムの被害よりも、印刷速度の高速化を優先する場合にも、対応できる。
【0144】
また、両面印刷装置1では、制御部9は、インターバルモードの両面印刷において、給紙判定センサによって先の印刷用紙PAが2回検出されると、次の印刷用紙PAを給紙するように構成されている。これにより、両面印刷装置1は、両面印刷で、更にジャムの被害を低減できる。
【0145】
以上、実施形態を用いて本発明を詳細に説明したが、本発明は本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載及び特許請求の範囲の記載と均等の範囲により決定されるものである。以下、上記実施形態を一部変更した変更形態について説明する。
【0146】
上述した実施形態の構成の配置、形状、数値等は適宜変更可能である。また、上述した実施形態の各処理は適宜変更可能である。
【0147】
媒体検出手段(用紙センサ)には、印刷媒体が通過している際には検出信号がOFFになる発光受光(遮蔽型)センサや、印刷媒体が通過している際には検出信号がONになる反射型センサ等を適用できる。
【0148】
ジャムの検出方法として、媒体検出手段(用紙センサ)によって検出された1つの印刷媒体(印刷用紙)の先端と後端から算出された印刷媒体の搬送方向の長さによって正常かジャムか否かを判定する方法が適用できる。また、他のジャム検出方法として、媒体検出手段によって検出された先の印刷媒体の後端と次の印刷媒体の先端から算出される2つの印刷媒体の間隔によって正常かジャムかを判定する方法が適用できる。更には、他のジャムの検出方法として、印刷媒体の長さと印刷媒体間の間隔、即ち、先の印刷媒体の先端が上流側の媒体検出手段によって検出された時間から所定時間内に下流側の媒体検出手段によって次の印刷媒体の先端が検出されることにより正常かジャムかを判定する方法等が適用できる。
【0149】
また、ジャム検出方法として、印刷媒体を搬送することにより、所定時間内に媒体検出手段が、印刷媒体がないことを検知している状態から印刷媒体があることを検知する状態に変化するというジャム検出方法(未達ジャム検出)や、印刷媒体を搬送することにより、所定時間内に媒体検出手段が、印刷媒体があることを検知している状態から印刷媒体がないことを検知する状態に変化するというジャム検出方法(滞留ジャム検出)等の方法を適用できる。
【0150】
媒体検出手段(用紙センサ)による印刷媒体(印刷用紙)の検出方法において、媒体検出手段からの検出信号がON状態からOFF状態にならないエラーとなる場合を考慮して、ON状態の継続時間に閾値を設けてエラーを判定してもよい。
【0151】
また、上述した実施形態では、ユーザが、通常モード、インターバルモード及び高速インターバルモードの何れかを選択可能に構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、モードのない、自己学習型の印刷装置に本発明を適用してもよい。具体的には、上述したインターバルモードのみによって給紙処理を構成して、制御部が、ジャムの検出回数に応じて、給紙判定センサを選択するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0152】
1 両面印刷装置
2 給紙部
3 搬送印刷部
4 上昇搬送部
5 水平搬送部
6 排紙部
7 反転部
8 入力表示部
9 制御部
10 筐体
11 サイド給紙台
12 内部給紙台
13 サイド給紙ローラ
14 サイド給紙モータ
15 内部給紙ローラ
16 内部給紙モータ
17 合流給紙ローラ
18 合流給紙モータ
21 レジストローラ
22 レジストモータ
23 ベルト搬送部
24 ベルトモータ
25 インクジェットヘッド部
26、27 用紙センサ
33 切替部
34、44、52 用紙センサ
Lvn ジャムレベル
Cntm ジャム発生数
PA 印刷用紙
RC 通常経路
RD 排紙経路
RR 反転経路
RS 給紙経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体を給紙する給紙部と、
搬送経路を搬送される印刷媒体を検出して検出信号を出力する複数の媒体検出手段と、
前記給紙部を制御して印刷媒体を給紙するとともに、前記媒体検出手段から入力される検出信号に基づいて、印刷媒体のジャムを検出する制御部とを備え、
前記制御部は、ジャムの発生数に基づいて、前記媒体検出手段のジャムレベルを設定したジャムテーブルを記憶するとともに、前記ジャムレベルの最も高い媒体検出手段によって印刷媒体が検出されたと判定すると、前記給紙部を制御して次の印刷媒体を給紙することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
ジャムレベルの変更を入力するための入力手段を更に備え、
前記制御部は、前記入力手段によって変更されたジャムレベルによってジャムテーブルを書き換えることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記制御部は、最もジャムレベルの高い媒体検出手段よりも搬送経路の上流側に配置された媒体検出手段のうち、最もジャムレベルの高い媒体検出手段によって印刷媒体が検出されると、前記給紙部を制御して次の印刷媒体を給紙することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記制御部は、両面印刷を実行する際には、前記ジャムレベルの最も高い媒体検出手段によって印刷媒体が所定回数検出されたと判定すると、前記給紙部を制御して次の印刷媒体を給紙することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−143555(P2011−143555A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4037(P2010−4037)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【出願人】(000250502)理想科学工業株式会社 (1,191)
【Fターム(参考)】