反応ガスフィルタ
好ましい実施形態では、本発明は、分子状汚染物質に敏感な半導体処理ツールおよび処理に使用される、反応ガス用のガスフィルタを提供する。本発明の反応ガスフィルタは、圧力低下が改善され、それぞれ約10ppbv以下および約5ppbv以下の濃度のアンモニアおよび二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、それぞれ約1ppbv未満の濃度のアンモニアおよび二酸化硫黄を有する出力ガスストリームを供給することができる。本発明の一態様では、本発明は、約0.5リットル以下のフィルタ媒体容積を用いて、それぞれ約10ppbv以下および約5ppbv以下の濃度のアンモニアおよび二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、それぞれ約1ppbv未満の濃度のアンモニアおよび二酸化硫黄を有する出力ガスストリームを供給することができる、圧力低下が改善された反応ガスフィルタを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2003年9月2日に出願された米国特許出願第10/653,430号の一部継続出願である。同出願の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ガスフィルタ処理は、半導体の製造環境において重要である。半導体処理ツールにおいて使用されるガスから歩留まりを低下させる汚染物質を排除するために、途方もない努力が費やされている。汚染物質は、一般的に粒子または分子のいずれかとして分類される。一般的な粒子状汚染物質は、塵、糸屑、死んだ皮膚、および、製造破片を含む。歩留まりを低下させる汚染物質の例として、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、塩酸のような酸、アンモニア、水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ヘキサメチルジシラザン、NMP、シクロヘキシルアミン、ジエチルアミノエタノール、メチルアミン、ジメチルアミン、エタノールアミン、モルホリンのような塩基、沸点が150(C)以上のシリコンおよび炭化水素のような凝縮物質、および、ホウ素(通常、ホウ酸)、リン(通常、有機リン)、および、ヒ素(通常、ヒ酸塩)等のドーパントが挙げられる。
【0003】
半導体のフォトリソグラフィツールのガスは、一般には、ツール空気圧技術の実行およびツールの光学系の浄化といった二つの目的のために供給される。精製されたドライエア、窒素等が一般的に空気圧を駆動しおよび光学系を浄化するために使用されるが、ツールの光学系(例えば、照明光学系および投影レンズ)を損傷させるに十分な濃度を有する少量の汚染物質が、ガス中にまだ存在する。汚染物質は、光学素子に付着して分子膜を形成する。光学表面上の分子膜は、入来する光を物理的に吸収して散乱させる。フォトリソグラフィの光学表面における散乱されたまたは吸収された光は、波面の球形の質を変形させる。球形の波面に含まれる情報が変形すると、結果として生ずる画像も歪められるか異常となる(abberated)。画像変形、または、フォトリソグラフィの場合、レチクルで回路パターンを正確に再現できないため、臨界寸法制御および歩留まりの損失を生ずる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
汚染物質は、フォトリソグラフィツールの光学表面および/またはツールで処理されているウェハと化学的に反応してもよい。例えば、二酸化硫黄はツールの水と組み合わさって硫酸となり、ツールの光学系を取り返しがつかないまでに損傷させる。さらに、アンモニアは、レジスト、ゲート絶縁膜等のようなウェハの表面材料と反応し、フォトリソグラフィ処理ステップを妨害し、歩留まりを低下させる。したがって、半導体処理ツールに供給されるガスの純度が重要な課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、分子状汚染物質に敏感な半導体処理ツールおよび処理に使用される反応ガス用のガスフィルタを含む。本発明によるガスフィルタは、例えば、ツール空気圧技術を行うために使用されるクリーンドライエア、または248nmの波長のフォトリソグラフィツールおよびI線または365nmの波長のフォトリソグラフィツールのような処理ツールにおける露出領域、一般的にフリーワーキング領域と呼ばれる最終光学素子とウェハとの間の領域、をパージするために使用されるガス等の、ガスを精製するために使用され得る。
【0006】
本発明の好ましい実施形態は、フィルタに入る、フィルタを通過する、および/または、フィルタを出る汚染物質を測定するガスモニタと共に半導体処理システムで使用するガスをフィルタ処理するガスフィルタを用いる。ガスモニタリング装置は、例えば、内容物が分析技術を用いて測定され得るトラップである、時間にわたって汚染物質を収集するアクティブまたはパッシブサンプリング装置でもよい。ガスフローは、表面音波検出器のようなセンサで測定され得る。
【0007】
ガスフィルタは、合成エアおよびクリーンドライエア、フォトリソグラフィ機器および半導体処理ツール空気圧技術において使用されるガスストリームを精製するために使用され得る。しかしながら、混合する前に合成エアをフィルタ処理することが有利である。例えば、合成エアを生成するために酸素と窒素を共に混合する前に、酸素と窒素を別々にフィルタ処理することが有利である。
【0008】
好ましい実施形態では、本発明のガスフィルタは、例えば、酸、塩基、凝縮物質、または、ドーパントを含む、粒子または分子状汚染物質を除去する。ガスフィルタは、不活性ポリマー(例えば、PTFE)、活性炭、またはその両方と共に、化学的に活性の、または化学的触媒フィルタ処理材料を含んでもよい。ガスフィルタは、例えば、多孔性ニッケルカップ、または多孔性ニッケル同心チューブのような、多孔性金属高純度粒子フィルタを含んでもよい。
【0009】
典型的には、フィルタは、半導体処理ツールに供給されるガスから粒子および分子状汚染物質を除去するために使用される。供給されるガスの純度が重要な課題であるが、有用なガスフィルタに対する唯一の基準ではない。出力純度に加えて、ガスフィルタは、意図される用途に適合し、その意図する目的のために十分な流れのガス(フィルタ上の許容可能な圧力低下を有して)を供給しなくてはならない。過剰な圧力低下は、幾つかの理由により望ましくない。例えば、ファン負荷および電力消費量を増加させ、処理ツール中のエアフロー、および、エンクロージャ内の正圧を減少させる。
【0010】
例えば、光学パージガスについて、1分当たり150標準リットルから250標準リットル(slpm)のガス流速が、光学表面から汚染物質を一掃するために必要であってよい。空気作動に関して、20slpmから50slpmのガス流速が必要とされてよい。両方の状況において、フィルタ上の低圧力低下を有するフィルタを使用することが望ましい(一般的に低い方がよい)。しかしながら、ガス純度(例えば、増加したフィルタ媒体密度、容量、および/または、フィルタのサイズ)を増加させる要素も、ガスフィルタ上の圧力低下を増加させる。
【0011】
本発明は、供給することができる圧力低下が改善された反応ガスフィルタを提供する。圧力低下が流速および入力ガスストリーム圧力の両方と共に変化することは理解されるであろう。典型的には、圧力低下は、入力ガスストリーム圧力が増加すると低下し、流速が増加すると増加する。さらに、圧力は、フィルタ媒体容積および密度によって変化する。例えば、ガス純度は、合計媒体容積、媒体密度、または、その両方が増加することで増加する。しかしながら、フィルタ媒体容積が減少され、圧力低下が減少され、約10ppbvおよび5ppbv以下の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、約1ppbv未満の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄を有する出力ガスストリームをなおも供給することができる、ガスフィルタを提供することは、特に問題となる。
【0012】
したがって、本発明の一態様では、圧力低下が改善され、フィルタ媒体容積が約0.5リットル以下であり、約10ppbvおよび5ppbv以下の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄濃度の入力ガスストリームに対して、約1ppbv未満の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄を有する出力ガスストリームを供給することができる、ガスフィルタが提供される。
【0013】
別の態様では、本発明は、圧力低下が改善され、フィルタ媒体容積が約3リットル以下であり、約10ppbvおよび5ppbv以下の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄濃度の入力ガスストリームに対して、約1ppbv未満の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄を有する出力ガスストリームを供給することができる、ガスフィルタを提供する。
【0014】
本発明の一態様によると、フィルタ媒体容積は約0.5リットル以下である。様々な好ましい実施形態では、約100ポンド毎平方インチゲージ(psig)から約150psigの範囲にある入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して約9ポンド毎平方インチ(psi)以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約20psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約50psi以下の圧力低下を有する。約0.5リットル以下のフィルタ媒体容積を有するガスフィルタの様々な他の実施形態では、約70psigから約100psigの範囲にある入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して約13psi以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約35psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約80psi以下の圧力低下を有する。
【0015】
約0.5リットル以下のフィルタ媒体容量を有するガスフィルタの様々な他の実施形態において、約30psigから約70psigの範囲にある入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して約18psi以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約50psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約100psi以下の圧力低下を有する。本発明の一態様によると、フィルタ媒体容積は約3リットル以下である。様々な好ましい実施形態において、約100ポンド毎平方インチゲージ(psig)から約150psigの範囲における入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して1平方インチ(psi)当たり約5ポンド以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約16psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約47psi以下の圧力低下を有し、(iv)別の実施形態では、ガスフィルタは約100slpmから約150slpmの範囲にある出口流速に対して約93psi以下の圧力低下を有し、(v)別の実施形態では、ガスフィルタは約150slpmから約250slpmの範囲にある出口流速に対して約230psi以下の圧力低下を有する。
【0016】
約3リットル以下のフィルタ媒体容量を有するガスフィルタの様々な他の実施形態において、約70psigから約100psigの範囲にある入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して約6.5psi以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約25psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約80psi以下の圧力低下を有し、(iv)別の実施形態では、ガスフィルタは約100slpmから約150slpmの範囲にある出口流速に対して約165psi以下の圧力低下を有し、(v)別の実施形態では、ガスフィルタは約150slpmから約250slpmの範囲にある出口流速に対して約420psi以下の圧力低下を有する。
【0017】
約3リットル以下のフィルタ媒体容量を有するガスフィルタの様々な他の実施形態において、約30psigから約70psigの範囲にある入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して約12psi以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約30psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約60psi以下の圧力低下を有し、(iv)別の実施形態では、ガスフィルタは約100slpmから約150slpmの範囲にある出口流速に対して約90psi以下の圧力低下を有し、(v)別の実施形態では、ガスフィルタは約150slpmから約250slpmの範囲にある出口流速に対して約150psi以下の圧力低下を有する。
【0018】
好ましい実施形態では、本発明のガスフィルタは、入口ポートを有する入口端部と、出口ポートを有する出口端部と、内部チャンバとを備える、略円筒形のチューブ部分を有する容器を備える。入口ポートは内部チャンバに延在する入口粒子フィルタを有し、出口ポートは内部チャンバに延在する出口粒子フィルタを有する。フィルタ媒体が内部チャンバを充填する。
【0019】
フィルタ媒体は、層状にされ、グレーディングされ、混合され、または、それらの組み合わせが施されてもよい。例えば、粒状活性炭(GAC)材料は、第1の基盤を形成するよう層状にされ、酸処理されたGACおよび塩基処理されたGACが混合され層状にされて、第2の基盤を形成する。別の例では、塩基処理されたGACが第1の基板を形成するようベッディングされ、酸処理されたGACが第2の基盤を形成するようGACにグレーディングされ、このとき酸処理されたGACの濃度は第2の基盤にわたって異なる。
【0020】
好ましい実施形態では、フィルタ媒体は、ゼオライト、活性炭、分子シーブ等のような多孔性吸収材料を含む。一実施形態では、フィルタ媒体は、アンモニアおよび二酸化硫黄を除去するよう設計された、処理されたGAC材料を含む。別の実施形態では、フィルタ媒体は、化学的に増幅された遠紫外線(DUV)フォトレジストが感応であるアンモニアおよびアミンを除去するよう設計された、ゼオライトおよび/または非常に酸性の多孔性材料を含む。
【0021】
フィルタ媒体は、分子量が約90g/モルより大きく、沸点が約150(C)より高い、例えば有機分子のような凝縮可能な有機化合物を除去するために設計された材料を含むことができる。典型的には、凝縮可能な有機物は、約6個から30個の炭素原子(C6−C30)の範囲にある炭素原子を含む有機化合物と、例えばC6シラン、C6シロキサン、および、C6ヨウ素酸塩のような、酸素との組み合わせで揮発しない無機成分を有する、分子量が高い有機物とを含む。
【0022】
好ましい実施形態では、本発明は、合計凝縮可能有機濃度が約100ppbv以下の入力ガスストリームに対して約10ppbv未満の合計凝縮可能有機濃度を有する、出力ガスストリームを供給することができる、圧力低下が改善されたガスフィルタを提供する。別の好ましい実施形態によると、本発明は、合計凝縮可能有機濃度が約100ppbv以下の入力ガスストリームから約99%以上の凝縮可能な有機汚染物質が除去される、出力ガスストリームを供給することができる、圧力低下が改善されたガスフィルタを提供する。
【0023】
好ましい実施形態では、フィルタ媒体は、圧縮されたドライエアを精製するために選択される。圧縮されたドライエアのフィルタ処理の一実施形態では、フィルタ媒体は、粒状活性炭(GAC)、アンモニアを除去する酸処理されたGAC、および、二酸化硫黄を除去する塩基処理されたGACを有する。フィルタ媒体は、無機吸着剤(例えば、ゼオライトおよびSiO2/Al2O3のような分子シーブなど)と、化学的に活性のまたは化学的触媒のフィルタ処理材料で処理される無機吸着剤とを含む。
【0024】
好ましい実施形態では、本発明のガスフィルタは、入力および出力ガスストリームから粒子を除去するための粒子フィルタを含む。粒子フィルタは、構成するのが困難であるが内部チャンバに配置され、このような配置が改善された流れの分配を容易化すると考えられる。好ましい実施形態では、ガスフィルタは、平均サイズが約0.003ミクロン以上の粒子を効果的に除去することができる多孔性ニッケル粒子フィルタを含む。一つの好ましい実施形態では、粒子フィルタは、Mott社(84Spring Lane,Farmington,CT,06032−3159)から販売されている、部品番号2390804の多孔性ニッケル同心チューブの高純度粒子フィルタである。別の好ましい実施形態では、粒子フィルタは、Mott社より販売されている、部品番号1204380の多孔性ニッケルカップの高純度粒子フィルタである。好ましい実施形態では、粒子フィルタは、約0.003ミクロンまで99.9999999%以上の粒子全てを除去する。
【0025】
他の実施形態では、本発明によるガスフィルタは、熱電気冷却装置を用いて冷却される。有機物は、このような低温度実施形態を用いて凝結され、収集される。低温度実施形態は、発生される熱エネルギーを分散させるためのヒートシンクを含む。
【0026】
制御された湿度源は、湿度制御されたガス供給を提供するためにガスフィルタに結合されてよい。制御された湿度源は、ガスに水を追加するための超高純度の脱イオン化された(DI)水源と、ガスストリームから水を取り除くためのドライヤーとを備える。制御された湿度源は、さらに、ガスストリーム湿度(入口、出口、または、両方)を感知し、制御された湿度源に信号を送るおよび/または帰還させるセンサシステムを有してもよい。本発明のガスフィルタは、反応ガス供給ラインに組み込まれる前に、所望の湿度レベルで均衡にされることが好ましい。
【0027】
本発明の前述のおよび他の目的、特徴、及び、利点は、本発明の様々な実施形態の以下の説明および添付の図面からより完全に理解されるであろう。図中、同様の参照符号が同じ構成要素に付与される。図面は、必ずしも一定の比率で示されてはなく、本発明の原理を例示する際に強調されている場合もある。
【0028】
本発明の好ましい実施形態は、添付の図面を参照して説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明は、半導体処理ツールで使用される反応ガスのためのガスフィルタ、および、分子状汚染物質に敏感な処理に関わる。ガス中の汚染物質は、クリーンルーム環境自体を含む多数の源から生ずる。表1は、例えば、フォトリソグラフィシステムを用いる加工環境のようなクリーンルーム環境における様々な種を示す。アセトン、イソプロピルアルコールおよび低分子量シロキサンのような低分子量の種が、製造環境において最も一般的である。さらに、クリーンドライエアのようないわゆるクリーンガスでも、半導体処理に対してマイナスの影響を与え、歩留まりを低下させるに十分な濃度で汚染物質を含み得る。
【0030】
光学系の性能を低下させる可能性が高い化合物は、高い汚染係数を有する化合物か高分子量の化合物であり、例として、メトキシトリメチルシラン、トリメチルシラン、および、トリメチルシラノールが挙げられるが、これらに制限されない。これらの化合物は表1においてイタリック体で示され、より高い分子量、より高い汚染係数、および、無機成分を含む。光学系にマイナスの影響を与える化合物は、シラン、シロキサン、および、ヨウ素酸塩、特に、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSOまたはC6−シロキサン)のような、耐火(refractory)性化合物を含み得る。耐火性材料は、不揮発性または反応酸化物を形成する原子、例えば、リン(P)、シリコン(Si)、硫黄(S)、ホウ素(B)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)を含む化合物であるが、これらに制限されない。これらの汚染物質は、遠紫外線(DUV)光にさらされ、アクティブ酸素処理に耐性のある耐火性化合物を生成してもよい。
【表1】
【0031】
光化学分解反応は、高エネルギー光子が有機蒸気と反応したときに生ずる。これらの反応は、さもなければ中性で比較的不活性な有機分子から、非常に反応性のあるフリーラジカルを生成する。気相、あるいは、光学素子の表面等、ラジカル生成がどこで生ずるかに関係なく、結果として生ずるフリーラジカルは、光学素子を汚染し得るより大きい有機化合物を生成するよう反応してよい。深刻な場合、ポリマー層が光学表面に形成されてよい。有機種の化学的性質と吸収する光の波長との関係は、光学系の汚染の性質および重大度に影響を与える。例えば、Iラインまたは365nmの波長の光は、クリーンルームの空気では一般的に見つけられない、数個のヨウ素酸塩化合物だけを分解するのに十分なだけのエネルギーがある。250nmから150nmの線幅の装置を加工する、遠紫外線(DUV)リソグラフィで典型的には使用される248nmの波長の光は、より効率的であり、殆どのハロゲン化した有機物と反応し、幾つかの一般的な炭化水素とも相互作用してよい。130nm未満の幾何学的形状に必要な193nmの光は、幅広い範囲の空中のあるいはガス状の分子有機汚染物質と非常に効率的に反応する。
【0032】
リソグラフィ露光ツールで使用される光の波長が減少すると、1単位光子当たりのエネルギーが増加する。この徐々に高くなるエネルギー光子は、幾つかの一般的に存在する分子種の結合を壊す可能性が高く、最終的に光学表面に付く反応種にさせる。157nmの光学素子は、この波長の光が効率的に吸収されるか、略全ての有機種および酸素および大気圧と相互作用するため、193nmの光学系よりも環境条件により敏感であり、露光領域、つまり、不活性で、クリーンで、乾燥した、無酸素ガスで浄化されるべき、一般的に自由作業領域と呼ばれる、最終的な光学素子とウェハとの間の領域を必要とする。
【0033】
本発明の好ましい実施形態によると、ガスフィルタは、フィルタ媒体で充填された内部チャンバを有する略円筒形の筺体を含む。図1は、本発明の好ましい実施形態によるガスフィルタ100の外部からの等角図である。筺体は、略円筒形の部分102と、出口ポート106を有する出口端部104と、入口ポート110を有する入口端部108とを備える。筺体は、内部チャンバにフィルタ媒体を取り込むための充填ポート112をさらに有する。ガスフィルタは、反応ガス源、反応ガスライン、マニホールド、または、ツールへのガスフィルタの接続を容易にする、例えば、入口組立体、出口組立体114、またはその両方をさらに含む。
【0034】
筺体および全ての組立体が、本発明の使用に好適な316ステンレス鋼および304ステンレス鋼のような低硫黄金属より構成されることが好ましい。筺体およびあらゆる組立体において、潤滑剤、油脂、ゴミ等がないことは理解されるであろう。したがって、好ましくは成分が脱脂され、例えば、20%の水溶性のアルコール液、好ましくは、超音波クリーナで洗浄される。このような洗浄方法は、当技術分野において公知である。さらに、ガスフィルタの内部と連通し得る全ての溶接は、例えば、好ましくはアルゴンのような不活性ガスの環境で実施され、好ましくは、全ての溶接がガスのない溶接部を形成するよう不活性ガス環境で実施される。好ましくは、全ての「溶接部」はガスであり、タングステンが湾曲した表面にオービタル溶接機による溶接をされた溶接部である。使用前には、本発明のガスフィルタは、例えば、上昇した温度(例えば、100℃)で24時間から72時間にわたって窒素のような不活性ガスフローによって、浄化されることが好ましい。さらに、使用前に、本発明のガスフィルタが、フィルタ処理されるべきガスの湿度と平衡にされることが好ましい。
【0035】
内部チャンバにおけるフィルタ媒体は、不活性ポリマー、炭素、活性炭、および、例えばペレットまたは顆粒等の形態にある無機材料を含み得る。ペレットまたは顆粒は、約16USメッシュから約50USメッシュの範囲の平均メッシュサイズを有することが好ましい。これらペレットまたは顆粒は、例えば、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、塩酸のような酸、アンモニア、水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ヘキサメチルジシラザン、NMP、シクロヘキシルアミン、ジエチルアミノエタノール、メチルアミン、ジメチルアミン、エタノールアミン、モルホリン等の塩基、沸点が150℃以上のシリコンおよび炭化水素のような凝縮物質、および、ホウ素(通常、ホウ酸)、リン(通常、有機リン)、および、ヒ素(通常、ヒ酸塩)のようなドーパントを含む、有機および無機化合物の一つ以上のタイプの吸収を容易化するために、化学的に活性のあるいは化学的触媒フィルタ処理材料で、処理されなくても処理されてもよい。
【0036】
フィルタ媒体を形成するために、幅広い種類の化学的に活性のあるいは化学的触媒フィルタ処理材料が、ペレットするまたは顆粒にするために使用される。塩基性アミンの吸収のための材料の例として、リン酸(H3PO4)、スルホン化スチレンジビニルベンゼンが挙げられるが、これらに制限されない。酸(例えば、硫酸)の吸収のための材料の例として、炭酸カリウム(K2CO3)、第四級アミンが挙げられるが、これらに制限されない。酸および塩基に加えて、HMDSOのような特定の化合物がフォトリソグラフィシステムにおいて特に重要となる。HMDSOの吸収のための材料の例として、処理されていない粒状活性炭(GAC)、ゼオライトが挙げられるが、これらに制限されない。
【0037】
好ましい実施形態によると、フィルタ媒体は、約1200m2/gの1グラム当たりの最小表面積および約0.45g/mlから約0.50g/mlの範囲の密度を有するGACと、約1000m2/gの1グラム当たりの最小表面積および約0.66g/mlから約0.69g/mlの範囲の密度を有するリン酸で処理されたGACと、約1000m2/gの1グラム当たりの最小表面積および約0.7g/mlから約0.9g/mlの範囲の密度を有する炭酸カリウムで処理されたGACとを含む。
【0038】
汚染物質制御のための追加的な化学的に活性のあるいは化学的触媒フィルタ処理材料は、「多孔性強酸性ポリマーおよび物理吸着媒体を採用したフィルタ(Filters Employing Porous Strongly Acidic Polymers and Physical Adsoprtion Media)」なる名称の2002年7月26日に出願された米国特許出願第10/205,703号明細書、「半導体製造の保護および類似した敏感なプロセス(Protection of Secmiconductor Fabrication and Similar Sensitive Processes)」なる名称の2001年10月1日に出願された米国特許出願第09/969,116号明細書、および、「ガスサンプル中の基本汚染物質の検出(Detection of Base Contaminants In Gas Samples)」なる名称の2001年2月14日に出願された米国特許出願第09/783,232号明細書に記載され、上述の参照出願の教示全体が、参照により本明細書に全体的に組み込まれる。
【0039】
図2Aから図2Wは、クリーンドライエア(CDA)のような反応ガスと使用する本発明によるガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図である。図2Aから図2Cは、略円筒形の中央部分202を有する、ガスフィルタ200の外部スケール図である。出口端部204は、図2Cの端部に示され、出口ポート206を有する。出口端部204は、ガスライン、マニホールド等への接続を容易にするために、出口インタフェース組立体208、210、212を含んでもよい。入口端部214は図2Bの端部に示され、入口ポート216および充填ポート220を有してもよい。入口端部216は、ガスライン、マニホールド等への接続を容易にするために入口インタフェース組立体218を含んでもよく、中央部分202は搭載ブラケット219を含んでもよい。
【0040】
図2Dから図2Fは、インタフェース組立体を有する入口端部214のスケール図であり、括弧付けされていない寸法が好ましい実施形態のために示され、インチの単位で示される。図2Dは、入口ポート216および充填ポート220を有する入口端部214の端図である。図2Eは、入口インタフェース組立体222、224、226の構成要素、および、好ましい実施形態ではサブ組立体224に溶接された多孔性ニッケルカップ粒子フィルタ228を示す。図2Eは、入口インタフェース組立体およびプラグ232を供える充填ポート組立体230を有する、入口端部214の隠れ線側面図である。図2Hは、組立体215を有する入口端部の端図を示し、図2Iは図2HのBBに沿った断面図である。図2Iにおける括弧付けされていない寸法はインチであり、角形の括弧が付けられた寸法はミリメートル(mm)の単位である。断面図は、入口粒子フィルタ228が延在する内部チャンバ201の一部分も示す。一方、図2Jは組立体215を有する入口端部の分解された組立体(一定の比率とは限らない)を示す。
【0041】
図2Kから図2Mは、インタフェース組立体208、210、212を有する出口端部202のスケール図であり、括弧付けされていない寸法は好ましい実施形態について示され、インチ単位である。図2Kは出口ポート206を有する出口端部204の端図である。図2Mおよび図2Lは、出口インタフェース組立体208、210、212、および、234の構成要素、および、好ましい実施形態ではサブ組立体234に溶接される多孔性ニッケルカップ粒子フィルタ226を示す。図2Lは、チューブ208を有する出口インタフェース組立体、およびプラグ210を有するインタフェース取付部212を有する、出口端部204の隠れ線側面図である。図2Nは、図2Oの端図のGGに沿った断面図であり、図2Oは出口インタフェース組立体233を有する出口端部の端図である。図2Nの括弧付けされていない寸法はインチ単位である。図2Nの断面図は、出口粒子フィルタ236が延在する内部チャンバ201の別の部分を示す。一方、図2Pはインタフェース組立体233を有する出口端部の等角図(一定の比率とは限らない)を示す。
【0042】
図2Qから図2Sは、略円筒形の部分202の詳細を示し、全ての括弧付けされていない寸法はインチ単位である。図2Qは、略円筒形の部分の等角図(一定の比率とは限らない)を示す。図2Rおよび図2Sは一定の比率であり、それぞれ端図および線HHに沿った断面図を示す。図2Sの断面図は、内部チャンバ201の残留部分を示す。
【0043】
図2Tから図2Wは、搭載ブラケット219の詳細を示し、図2Tは一定の比率とは限らない等角図であり、図2Uから図2Wは一定の比率の平面図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【0044】
好ましい一実施形態では、図2Aから図2Wの構成要素、材料、および、ハードウェアは、以下の通りである。
0.083”、2.5”外径(OD)ステンレス鋼(SS)チュービング、202、
2.5”SSパイプキャップ(スウェージロック(swagelok)B16W−CAP−37−101)、204、
1.4”インチOD SS チュービング、208、
4”VCR ショートチューブ溶接グランド(スウェージロック6LV−4−VCT−3S−4TB3)、210、
1.4”VCR メールグランドナット(スウェージロックSS−4−VCR−4)、212、
BSP 取付部(スウェージロック−4TA−7−4RT)、218、
0.06−304SS 壁溶接ブラケット、219、
BSP 取付部−4−TA−7−4RT(スウェージロック)、222、
ニッケル(Ni)高純度粒子フィルタカップ、Mott社(部品番号1204380)、228、
ラウンドストックから構成される充填スパウト、タップ1/4−20、230、
機械加工されたウォッシャ、遷移部として使用、224、
2.5”SS充填スパウトを備えるパイプキャップ(スウェージロックB16W−CAP−37−101)、214、
BSP 取付部 −4−TA−7−4RT(スウェージロック)、222、
1/4”20SSパイププラグ(スウェージロック)、232、
Ni高純度粒子フィルタカップ、Mott社(部品番号1204380)、236、
1/4”OD SSチュービング、ある長さに機械加工、238、
4”VCRショートチューブ溶接グランド(スウェージロック6LV−4VCT−3S−4TB3)、242、
1/4”VCRメールグランドナッド(スウェージロックSS−4−VCR−4)、240、および、
機械ウォッシャ、遷移部に使用、234。
【0045】
図3Aから図3Dは、入口組立体215を有する入口および出口組立体233を有する出口を含む、図2Aから図2Wの反応ガスフィルタ200の好ましい実施形態の様々な詳細図である。図3Aから図3Dにおいて、角形の括弧付け寸法はミリメートル単位であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。好ましい実施形態300では、ガスフィルタ200は、フィルタについてシャドーボックスとして例示される三次元のフットプリント302内に嵌合される。
【0046】
別の好ましい実施形態によると、本発明のガスフィルタは図4Aから図4B、および、図5Aから図5Dに実質的に示される。図4Aから図4Bは、シェードされた外部図であり、図5Aから図5Dはより詳細な図である。本発明の好ましい実施形態によると、ガスフィルタ400は、フィルタ媒体で充填された内部チャンバを有する略円筒形の筺体を含む。筺体は、略円筒形の部分402と、出口ポート406を有する出口端部404と、入口ポート410を有する入口端部408とを備える。入口ポート410と出口ポート406は共通の軸を有さず、入口ポート410は略円筒形の部分402の軸からずらして配置され、出口ポート406は略円筒形の部分402の軸上に配置される。筺体はまた、フィルタ媒体で内部チャンバを満たすための充填ポート412を有してもよい。ガスフィルタは、反応ガス源、反応ガスライン、マニホールド、またはツールへのガスフィルタの接続を容易にするために、例えば、入口組立体、出口組立体414、または両方を含んでもよい。製品ラベル403のコンセプトも例示され、その上の矢印はガスフィルタ中のガスフローの推奨される方向を示す。
【0047】
図5Aは本発明の好ましい実施形態によるガスフィルタ500の外部等角図である。筺体は、略円筒形の部分502と、出口ポート506を有する出口端部504と、入口ポート516を有する入口端部514とを備える。ガスフィルタは、例えば、入口インタフェース組立体518および出口インタフェース組立体508を、反応ガス源、反応ガスライン、マニホールド、または、ツールへのガスフィルタの接続を容易化するために含み得る。筺体は、内部チャンバの充填およびチャンバの容易な密閉を容易化するために、充填ポート組立体521を有するフィルタ媒体で内部チャンバを満たす充填ポート520を有してもよい。さらに、ガスフィルタ500は、搭載ブラケットを含む。図5Bから図5Dは、略円筒形の中央部分502を有するガスフィルタ501の外部スケール図である。出口端部504は、図5Dにおいて側面から示され、出口ポート506を有する。出口端部504は、ガスライン、マニホールド等への接続を容易化するために、出口インタフェース組立体508、510、512を含み得る。入口端部514は図5Cにおいて側面から示され、入口ポート516および充填ポート520を含み得る。入口端部516はガスライン、マニホールド等への接続を容易化するために入口インタフェース組立体518を含んでもよく、さらに、中央部分502は搭載ブラケット519を含んでもよい。図5Bから図5Dのガスフィルタ501の構成要素の様々な詳細は出口端部504に出口ポート506が配置される以外では、図2Aから図2Wと略同様である。図5Aから図5Dに示されるように、出口ポート506は出口端部504に中央化され、それにより、中央部分502と同軸上にある。出口ポート506のこのような配置は、入口ポート516に対して、ガスフィルタ501を通るガスフローのチャネリングを防止すると考えられている。
【0048】
本発明の好ましい実施形態によると、実質的に図2Aから図2W、図4Aから図5Dによるガスフィルタは、内部チャンバが例えば、約80%のGACと、約10%の酸処理されたGACと、約10%の塩基処理されたGACとを含むフィルタ媒体で充填され、処理されたおよび未処理のGACの平均メッシュサイズが約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にあるとき、それぞれ約10ppbvおよび5ppbv未満の濃度を有するアンモニアおよび二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対してアンモニアおよび二酸化硫黄の両方に対して改善された圧力低下、および、約1ppbv未満の濃度を有する出力ガスストリームを供給することができる。好ましい実施形態によると、ガスフィルタは、HMDSOを含む約100ppbv以下の合計凝縮有機濃度を有する入力ガスストリームに対して、HMDSOの約10ppbv未満の合計凝縮有機濃度を有する出力ガスストリームを供給する。
【0049】
好ましい一実施形態によると、フィルタ媒体は、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約80%GACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約10%の炭酸カリウム処理されたGACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲の平均メッシュサイズの約10%のリン酸処理されたGACとを含む。
【0050】
図6は、本発明による、ガスフィルタの圧力低下を決定するシステムの概略図である。入口ガスストリーム602の圧力は圧力調整器604によって制御される。入口ガスは、好ましくは圧縮されたクリーンドライエアであるが、窒素のような不活性ガスがガスフィルタの圧力低下を試験するのに好適である。入口ガスストリームは、最初に炭素スクラバ606を通され、ガスフィルタ608上での圧力低下が、ガスフィルタ608の入口と出口ガスストリーム間の圧力の差を測定するよう設定された圧力計610で測定される。出口ガスストリームの圧力は圧力計612で測定され、流量計614で測定される出力ガスストリームの流速を標準的な毎分リットルに変換することを容易化する。これらの試験では、出力ガスストリームは大気616に通気される。
【0051】
図7Aから図7Cは、図5Aから図5Dの好ましい実施形態に実質的に類似する、本発明によるガスフィルタに対する圧力低下の試験結果を示す。図7Aから図7Bに示す試験結果は、フィルタ媒体が存在しないガスフィルタに対するものであり、図7Cの試験結果はフィルタ媒体が存在するガスフィルタに対するものである。本発明の他の好ましい実施形態に対する試験は、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約80%GACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約10%の炭酸カリウム処理されたGACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲の平均メッシュサイズの約10%のリン酸処理されたGACとを含む、約0.4リットル(図5Aから図5Dの実施形態の内部チャンバの推定容積)の容積を有するフィルタ媒体に対する、約1psiから約3psiの範囲での更なる圧力低下を予測する。
【0052】
図7Aおよび図7Bを参照するに、図7Aは様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(バール)対出口流速(slpm)を示すプロット図700であり、図7Bは様々なガスストリーム圧力における圧力低下(psi)対出口流速(標準的な1時間あたり立方フィート「cfh」)を示すプロット図701である。図7Aおよび図7Bに示すデータは表2に示される。図7Aおよび図7Bの両方は、約30psi(2.06バール)702、703、約60psi(4.13バール)704、705、約90psi(6.20バール)706、707、および約100psi(6.89バール)708、709での入口ガス圧力での圧力低下における変化、および、出口流速の範囲にわたるこれら入口圧力でのガスフィルタの性能を示す。
【表2】
【0053】
図7Cは様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(バール)対出口流速(slpm)を示すプロット図710である。図7Cに示すデータは表3に示され、各測定に対するエラーは±5%と推定される。図7Cは、約2.06バール712、約4.13バール714、約6.20バール716、および約6.89バール718、および、約7.5バール720での入口ガス圧力での圧力低下における変化、および、出口流速の範囲にわたるこれら入口圧力でのガスフィルタの性能を示す。プロット図710は、2.06バールデータ722、4.13バールデータ724、6.20バールデータ726、6.89バールデータ728、および、7.5バールデータ730に対する多項式722から730を示す。
【表3】
【0054】
図8Aから図8Vは、クリーンドライエア(CDA)のような反応ガスと使用する、本発明によるガスフィルタの別の好ましい実施形態の詳細図である。図8Aは、ガスフィルタ800の一定の比率とは限らない等角図であり、図8Bから図8Gは外部スケール図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位で角形の括弧付けをされた寸法はmm単位である。ガスフィルタ800は、略円筒形の中央部分802と、ガスライン、マニホールド等への接続を容易にするために出口インタフェース組立体808をさらに含む出口ポート806を有する出口端部804とを備える。入口端部814は、図8Dおよび図8Gに側面から示され、入口ポート816を含み、さらに、充填ポート820を含んでよい。入口端部814は、ガスライン、マニホールド等への接続を容易にするために入口インタフェース組立体818を含んでよく、中央部分802は搭載ブラケット819を含んでよく、充填ポート820はフィルタ媒体の追加を容易にし、充填ポートを容易に密閉するために充填ポート組立体821を含んでよい。
【0055】
図8Hは、ガスフィルタ800の組立体815を有する入口端部の一定の比率とは限らない等角図であり、図8Iは出口インタフェース組立体を有する出口端部と略同一の、充填ポートを有さない入口端部の一定の比率とは限らない等角図817を示す。図8Jから図8Lは、インタフェース組立体815を有する入口端部のスケール図である。図8Jは入口インタフェース組立体818および充填ポート組立体821を有する入口端部814の隠れ線側面図であり、多孔性ニッケルカップ入口粒子フィルタ828が示される。図8Kは、組立体815を有する入口端部の端面図であり、図8Lは図8Kの線AAに沿った断面図である。図8Kは、入口粒子フィルタ828が延在する内部チャンバ801の一部分を示す。図8Mは組立体815を有する入口端部の分解組立図(一定の比率とは限らない)である。図8Mは入口端部814の入口ポート816への入口インタフェース組立体818の組立体、および、充填ポート820に関連して充填ポート組立体812の構成要素822、825を示す。
【0056】
出口端部804および出口インタフェース組立体808は例えば、図8Iに示すように、それぞれ入口端部と入口インタフェース組立体と略同一である。
【0057】
図8Nから図8Pは、全ての括弧付けされていない寸法がインチ単位で示される略円筒形の部分802の詳細を示す。図8Nは略円筒形の部分802の等角図(一定の比率とは限らない)である。図8Oおよび図8Pはそれぞれ一定の比率の端面図および切り取り側面図である。図8Pの切り取り図は内部チャンバ801の一部分を示す。
【0058】
図8Qから図8Tは、搭載ブラケット819の詳細図であり、図8Qは一定の比率とは限らない等角図であり、図8Rから図8Tは一定の比率の平面図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【0059】
図8Uおよび図8Vは、一定の比率とは限らないガスフィルタ800の等角組立図である。図8Uは、略円筒形の部分802における内部チャンバ801の一部分および出口端部804を例示する分解組立図を示す。さらに、図8Uは、出口粒子フィルタ836を示す図である。図8Vは、本発明によるガスフィルタ800の好ましい実施形態の等角図、プラグ831を有する入口インタフェース組立体816およびプラグ833を有する出口インタフェース組立体(図では隠れている)の分解組立図である。
【0060】
好ましい実施形態では、図8Aから図8Vの構成要素、材料、および、ハードウェアは次の通りである。
0.083”壁、4”OD304ステンレス鋼(SS)パイプ、802、
4”ODパイプキャップSS、804、
0.06−304SS壁溶接ブラケット、819、
充填スパウト孔付き/付きでない4”ODパイプキャップSS、814、
高純度粒子フィルタ、Mott社(部品番号)、828、
スウェージロック 8−VCR グランド取付部SS、827、
スウェージロック 8−VCR メスナットSS、825、
高純度粒子フィルタ、Mott社(部品番号)、836。
【0061】
図9は、比較のために、本発明によらないガスフィルタ(CDAキャニスタ)に対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(psi)対出口流速(slpm)のプロット図を示す。図9は、約90psigの入口ガス圧力、およびキャニスタの外部に0.003ミクロン粒子フィルタを有するCDAキャニスタ(2.5インチ幅×12インチ長)に対する、プロット図900を示し、菱形902が実際のデータ点であり、線904はデータの線形適合値(プロット図の上部に適合線906に対する式が記載されている)。
【0062】
図10は、図8Aから図8Vの好ましい実施形態に略類似する、本発明によるガスフィルタに対する圧力低下試験結果を示す。図10は、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(psi)対流速(slpm)を示し、図10に示されるデータは表4に示される。図10に示される試験結果は、ガスフィルタの後に位置決めされるガス流量計を有するガスフィルタに対するものである。図10の試験におけるフィルタ媒体の容積は約2.6リットルであり、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約80%GACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約10%の炭酸カリウム処理されたGACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲の平均メッシュサイズの約10%のリン酸処理されたGACとを含む。
【0063】
図10は、30psig、60psig、90psigの入口ガス圧力に対する圧力損失のプロット図1000を示す。菱形1002は90psig入口ガス圧力に対する実際のデータ点であり、正方形1004は60psig入口ガス圧力に対するものであり、三角形1006は30psig入口ガス圧力に対するものである。さらに、データに対する適合が示され、適合式はプロット図近傍に記載される。プロット図1000は、30psigデータ1008に対する線形適合および適合関数1014と、60psigデータ1010に対する多項式適合および適合関数1016と、90psigデータ1012に対する多項式適合および適合関数1018とを示す。
【表4】
【0064】
図11A−1から図11B−11は、クリーンドライエア(CDA)のような反応ガスと使用する、本発明によるガスフィルタの別の好ましい実施形態の詳細図である。図11A−1は、本発明の好ましい実施形態によるガスフィルタ1100および重力補償器1101の一定の比率とは限らない等角図である。図11B−1から図11Fは、外部スケール図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位であり、角形の括弧付けされた寸法はmm単位である。ガスフィルタ1100は、略円筒形の部分1102と、この場合、重力補償器1101への接続を容易にするために出口インタフェース組立体1108をさらに含む出口ポート1106を有する出口端部1104を有する。入口端部は図11Dに側面から示され、入口ポート1116および充填ポート1120を含んでよい。入口端部1114は、ガスライン、マニホールド等への接続を容易にするために入口インタフェース組立体1118を含んでよく、中央部分1102は、搭載ブラケット1119を含んでよく、充填ポート1120はフィルタ媒体の追加を容易にし、充填ポート1120を簡単に密閉するために充填ポート組立体1121を含んでよい。
【0065】
図11Gは、出口端部1104の一定の比率とは限らない等角図であり、図11Hから図11Jは一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11Hおよび図11Iは、それぞれ出口端部1104における出口ポート1106を示す端面図および側面図であり、図11Jは図11Hの線AAに沿った断面図である。図11Kから図11Nは、出口粒子フィルタ1136および出口インタフェース組立体1137、1138の詳細を示す図である。図11Kは、一定の比率とは限らない等角図であり、図11Lから図11Nは、一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11Lは側面図を示し、図11Nは図11Mの線AAに沿った断面図である。図11Oは、出口インタフェース組立体1133および出口粒子フィルタ1136の一部分を有する出口端部の一定の比率とは限らない等角図であり、図11Pから図11Rは、一定の比率の図を示し、図示される寸法はインチ単位である。図11Pから図11Qはそれぞれ、出口インタフェース組立体1133を有する出口端部の側面図、端面図であり、図11Rは図11Qの線AAに沿った断面図である。さらに、図11Rはガスフィルタ1100の内部チャンバ1190の一部分を示す。
【0066】
図11Sは、入口ポート1116および充填ポート1120を含む入口端部1114の一定の比率とは限らない等角図を示し、図11Tから図11Vは、一定の比率の図を示し、図示される寸法はインチ単位である。図11Tおよび図11Uは、それぞれ入口端部1114における入口ポート1116および充填ポート1120を示す端面図および側面図であり、図11Vは図11Tの線BBに沿った断面図である。図11Wから図11Zは、入口粒子フィルタ1128および入口インタフェース組立体1118、1124の詳細を示す。図11Wは、一定の比率とは限らない等角図を示し、図11Xから図11Zは、一定の比率の図を示し、図示される寸法はインチ単位である。図11Xは、側面図であり、図11Zは、図11Yの線AAに沿った断面図である。図11A−2は、入口インタフェース組立体1115および入口粒子フィルタ1128の一部分を有する入口端部の一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−3から図11A−5は、一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−3および図11A−4はそれぞれ、入口インタフェース組立体1115を有する入口端部の側面図および端面図であり、図11A−5は図11A−4の線AAに沿った断面図である。さらに、図11A−5は、ガスフィルタ1100の充填ポート組立体1121および内部チャンバ1190の一部分を示す。
【0067】
図11A−6から図11B−3は、重力補償器1101の端部キャップの詳細を示す。図11A−6から図11A−9は、出口キャップ1157の詳細を示し、図11A−6は、一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−7から図11A−9は、一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−9は、図11A−8の線AAに沿った断面図である。図11A−10から図11A−13は、出口キャップインタフェース組立体1159およびその構成要素1169、1171の詳細を示し、図11A−10は、一定の比率とは限らない等角図を示し、図11A−11から図11A−13は、一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−13は、図11A−12の線AAに沿った断面図である。図11A−14から図11A−17は、インタフェース組立体1167およびその構成要素1169、1171を有する出口キャップの詳細を示し、図11A−14は一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−15から図11A−17は一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−17は、図11A−16の線AAに沿った断面図である。
【0068】
図11A−18から図11A−21は、入口キャップ1158の詳細を示す図であり、図11A−18は一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−19から図11A−21は一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−21は、図11A−20の線AAに沿った断面図である。図11A−14から図11A−17は、インタフェース組立体1168およびその構成要素1172を有する入口キャップの詳細を示し、図11A−22は一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−23から図11A−25は一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−25は図11A−24の線AAに沿った断面図である。
【0069】
図11A−26から図11B−3は、出口キャップインタフェース組立体の構成要素1169、1171の更なる詳細を示す図である。図11A−26および図11B−2は一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−27および図11B−3は、一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。さらに、図11A−27は、インタフェース組立体の構成要素1169の一つを製造するための変更前のバス構成要素1170を示す。
【0070】
図11B−4および図11B−5は、出口インタフェース組立体1108の一部分を示す図であり、図11B−4は一定の比率とは限らない等角図であり、図11B−5は一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11B−6および図11B−7は、搭載ブラケット1119の詳細を示し、図11B−6は一定の比率とは限らない等角図であり、図11B−7は一定の比率の平面図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11B−8および図11B−9は、様々な溶接場所を示し、これらの図は一定の比率とは限らない。
【0071】
図11B−10および図11B−11は、図11A−1から図11B−9の重力補償器1101を有する反応ガスフィルタ1100の好ましい実施形態の様々な詳細図である。図11B−10および図11B−11では、角形の括弧付けされた寸法はミリメートル単位であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。好ましい実施形態1180では、ガスフィルタ1100および補償器1101は、フィルタおよび補償器についてシャドーボックスで例示されるよう三次元フットプリント1182内に嵌められる。
【0072】
好ましい一実施形態では、図11A−1から図11B−11の構成要素、材料、および、ハードウェアは次の通りである。
0.083”壁、4”OD304SSパイプ、1102、
スウェージロック1/4”×1/2”パイプブッシングSS、1121、
充填スパウト孔を有さない、4”ODパイプキャップチェリーバレル(37−103)SS、1104、
充填スパウト孔を有する、4”ODパイプキャップチェリーバレル(37−103)SS、1114、
取付部フランジへの1/2”チューブ、1137、
304SSフランジ溶接組立体1171、
304SSフランジ溶接組立体1124、
304SSフランジ溶接組立体1137、
2.5”ODパイプキャップチェリーバレル(37−101)SS、1158、
2.5”ODパイプキャップチェリーバレル(37−101)SS、1157、
機械加工された1/8”BSPから1/8”NPTスウェージロックSSインタフェース、1118、
Mott社、GasShield(商標)製同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)、1128、
0.06壁SSチューブ、1138、
Mott社、GasShield(商標)製同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)、1136、
機械加工された1/8”BSPから1/8”NPTスウェージロックSS、1169、
0.065壁、2.5”OD SSパイプ、1152、および、
1/2”、溶接取付部を有する90度ユニオンエルボースウェージロック、1112。
【0073】
図12Aおよび12Bは、図11A−1から11B−11の好ましい実施形態に略類似する、本発明によるガスフィルタに対する圧力低下の試験結果を示す。圧力低下測定はガスフィルタ1100および重力補償器1101上の圧力低下に対して行われる。重力補償器1101は空でありどのフィルタ媒体も含んでいない。図12Aおよび12Bは、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(psi)対流速(slpm)のプロット図である。図12Aに示される試験結果は、フィルタ媒体を有さないガスフィルタに対するものであり、図12Bに示される試験結果は、フィルタ媒体を有するガスフィルタに対するものである。図12Aおよび12B両図において、試験は、ガス流量計がガスフィルタ/重量補償器の組み合わせの後に位置決めされた状態で行われた。図12Bの試験におけるフィルタ媒体の容積は約2.6リットルであり、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約80%GACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約10%の炭酸カリウム処理されたGACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲の平均メッシュサイズの約10%のリン酸処理されたGACとを含む。
【0074】
図12Aは、30psig、60psig、90psigの入口ガス圧力に対する圧力損失に対するプロット図1200を示す。菱形1202は90psigの入口ガス圧力に対する実際のデータ点であり、正方形1204は60psigの入口ガス圧力に対するものであり、三角1206は30psigの入口ガス圧力に対するものである。データに対する多項式適合も図示される。プロット図は、30psigデータに対する多項式適合1208、60psigデータに対する多項式適合1210、および、90psigデータに対する多項式適合1212を示す。
【0075】
図12Bは、30psig、60psig、90psigの入口ガス圧力に対する圧力損失に対するプロット図1250を示す。菱形1252は90psigの入口ガス圧力に対する実際のデータ点であり、正方形1254は60psigの入口ガス圧力に対するものであり、三角1256は30psigの入口ガス圧力に対するものである。データに対する適合およびプロット図近くに記載される適合式も図示される。プロット図は、30psigデータに対する線形適合1258および適合関数1264、60psigデータに対する多項式適合1260および適合関数1266、および、90psigデータに対する多項式適合1262および適合関数1268を示す。
【0076】
図13Aから図13Cは、Mott社の高純度同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)に対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(psi)対流速(slpm)のプロット図を示す。図13Aおよび図13Bは、30psig、60psig、90psigの入口ガス圧力に対する圧力損失のプロット図を示し、このとき図13Aは280slpmまでの流速に対するプロット図1300を示し、図13Bは180slpmまでの同じデータのプロット図1320を示す。図13Cは、80slpmまでの流速の図13Aおよび図13Bと同じデータ、および、大気圧(ATMまたは0psig)および120psigの入口ガス圧力に対するデータのプロット図1340を示す。図13Aから図13Cにおいて、正方形1302は30psigの入口ガス圧力に対する実際のデータ点であり、三角1304は60psigの入口ガス圧力に対するものであり、x1306は90psigの入口ガス圧力に対するものであり、図13Cでは、菱形1342は大気圧に対する実際のデータ点であり、アスタリスク1304は120psigの入口ガス圧力に対するものである。図13Aから13Cには、データの線形性を示す線1308、1310、1312、1346、1348も示される。
【0077】
上記の実施形態は、検出器等の追加的な構成要素を有することなく動作する反応ガスフィルタに焦点を当てているが、多数の代替的な実行および実施形態も可能である。例えば、ガスフロー内の汚染物質を決定することができるシステムおよび構成要素は、反応ガスフィルタの実施形態と共に使用され得る。特に、フィルタ処理の前に汚染物質レベルに関するデータを得るよう、フィルタに対する変化間の時間を予測する等の機能を実施するために、ガスフィルタの入力で汚染物質のレベルまたは濃度を決定することが望ましい。フィルタの入力で汚染物質の測定を得ることは、本願では、入力サンプリングまたは上流サンプリングと称する。代替的に、フィルタの性能を評価するために、且つ、フィルタ媒体の消耗またはフィルタ処理装置の誤動作を識別するために、ガスフィルタの出力での汚染物質レベルを決定することが望ましい。本願では、出力サンプリングまたは下流サンプリングは、フィルタシステムの出力で汚染物質の測定を行うことを指す。他の状況では、フィルタへの入力とフィルタからの出力との間のどこかで汚染物質のレベルをモニタリングすることが望ましい。本願では、フィルタシステム内のある時点でのサンプリングは、中間点サンプリングまたはインタースタックサンプリングと称する。中間点サンプリングは、フィルタ媒体の途中で汚染物質のレベル部分を決定することに有用である。これは、フィルタシステムがフィルタステージ、または、フィルタカートリッジを連続して使用するときに特に有用である。所望の場合には、汚染物質の検出およびモニタリング機器は、入力サンプラ、一つ以上の中間点サンプラ、および、出力サンプラを含んでよい。フィルタ処理路沿いの多数の点でサンプリングすることで、フィルタシステムの性能の全体的なモニタリングが容易になる。
【0078】
例として、図14はガスフローにおける汚染物質を決定する収集機器1400を例示する。図14に示すような機器は、ガスフローに含まれる汚染物質の上流、中間点、または、下流サンプリングを容易にするために使用され得る。
【0079】
機器、または、装置1400は、入口ポート1404および出口ポート1406を有する管状の収集装置1402を含む。好ましい実施形態では、収集装置は、例えば、所与のサイズのガラス球のような吸収材料1408を含む。代替的には、機器1400は、ポリマーテナックスよりなる吸収材料1408を含んでもよい。テナックス(Tenax)は、高い沸点化合物に対して高容量を有し、低分子量の破過容量を超えてテナックスを動作することで、高分子量化合物の重要且つ分析可能な質量を捕捉することを容易化する。
【0080】
サンプルを収集するためには、入口ポストにおける端部キャップが取り除かれ、ガス源からのガスが入口ポート1404を通ることが可能にされる。ガスサンプル中に存在する汚染物質のフリーラジカルが、収集装置1402において吸収媒体1408と結合してもよい。所望の場合、レーザ光はサンプル収集を容易化するためにサンプリングチューブを通るように方向付けられる。
【0081】
汚染物質のサンプリングは、反応ガスフィルタ100と共に使用されてもよい多数のサンプリングチューブおよびブランク収集装置の使用を通じてさらに容易化される。収集装置または耐火トラップは、大気圧に通されるパージガスのような高圧サンプリングの両方に適用可能である。収集装置1402を通る流れは、所望であれば多数のサンプリングチューブおよび耐火トラップを使用することができる。チューブおよびトラップ中の流れは、簡単に変更可能な重要なオリフィスによって制御され得る。
【0082】
好ましい実施形態では、機器1400は一本のブランクサンプリング装置と二本のアクティブサンプリング装置である、三本のサンプリングチューブを含む。得られたデータの化学的分析は、例えば、回帰分析を用いて送信またはリソグラフィツールの画像均一損失と相関され、その重みの一次、二次、三次、および、四次効果は、
均一性または強度=a[C6−シロキサン]+b[C6−C30]+c[C3−C6]+d[C1−C5]
であり、このとき括弧内の表現は種の濃度を示す。一次および二次汚染物質効果は、三次および四次汚染物質よりも光学系の汚染物質に対して大きい影響を与え、典型的にはより大きい汚染物質係数(例えば、a>b>c>d)を示す。
【0083】
一次汚染物質は、酸素との組み合わせを通じて揮発されない無機成分を有する、例えばC6シロキサンおよびC6ヨウ化物のような高分子量耐火有機物を有してもよい。二次汚染物質は、例えば約6個から30個の炭素原子(C6−C30)の範囲内の炭素原子を含む化合物等の、高分子量の有機物を有してもよい。三次効果は、約3個から6個の炭素原子を有するC3−C6のような有機物の汚染効果により生じ得る。さらに、四次汚染物質は、例えば約1個から5個の炭素原子を有するメタンのような有機物を含む。
【0084】
図15は、収集装置1402を利用する耐火トラップシステム1520の実施形態を例示する。耐火化合物は、例えば、ヘキサメチルジシロキサン(C6)のようなシロキサン、例えばC3−シランのようなシラン、例えばC3およびヨウ素酸塩のようなシラノールを、少なくとも含んでよい。耐火トラップシステム1520は、ガス源と連通し、約1psiから120psiの範囲にある圧力で運ばれるガスサンプルが通る管路1521を含む。ガスサンプルは、圧力キャビティ1522まで下流に運ばれる。圧力リリーフバルブ1523は、圧力キャビティ壁がガスサンプルの気相と均衡であることを確実にするために、ガスの連続的な流れを可能にする。耐火トラップシステム1520は、トラップキャビティ1526に、アクティブサンプリングトラップまたは収集装置1524およびブランクトラップ1525を含む。アクティブサンプリングトラップ素子1524は、ポリマーテナックスのような吸収媒体を含んでもよい。アクティブ素子を流れるガスサンプルは、約0.11lpmである。
【0085】
ブランクトラップ1525は、ガス源または圧力キャビティと連通せず、汚染物質を除去しない。アクティブ収集装置1524からの流出ガスストリームは、オリフィス1529を介して真空ライン1530と流体的に連通しているマニホールド1527まで下流に流れる。圧力/真空調整バルブ1508は、圧力を調整するためにマニホールド1527とオリフィス1529との間に配置される。耐火トラップシステム1520は、単一の設計を用いて低圧適用および高圧適用の両方を提供する。
【0086】
ガス供給は、例えばSiXなどの表面の汚染物質によって汚染された収集装置の表面または光学系の表面を洗浄するために使用され得る、例えば水素ガスなどの添加物として特定の成分を含んでもよい。ガス添加物は、表面の汚染物質と組み合わさって揮発性化合物を形成し、システムからパージされる。例えば、SiXは、揮発されパージされるシラン(SiH4)を形成するために水素ガスと組み合わされる。パージガスは、好ましくは超高純度ガスレベルであり、収集装置は典型的なインラインフィルタの上流と下流に配置される。
【0087】
図16は、例えば窒素ストリームのようなガスストリームから有機化合物をフィルタ処理する、選択透過膜1606に基づくフィルタ処理モジュールを含む、トラップシステム1600の実施形態を例示する。選択透過膜は、例えば、Membrane Technology & Research社により供給されているタイプでもよい。図16の実施形態では、供給フロー1604は幾らかのレベルの有機汚染物質を含む窒素である。供給フロー1604は、有機汚染物質並びに水および酸素とどのバランスでもよい99%から100%の窒素を含んでよい。膜の除去効率性が90%であると仮定して、残留物の組成は10倍だけ精製される。透過ストリームの組成は、有機汚染物質でさらに高められる。好ましい実施形態によるフィルタ処理システム1600は、一次から四次の寄与物の汚染物質効果を除去してもよい。
【0088】
代替的には、フィルタ処理システム1600は、ガスストリーム1604から有機化合物をフィルタ処理する選択膜1616に基づいてフィルタ処理モジュールを利用してもよく、このとき、収集装置またはパイプ1602は、膜1616上の気圧傾度を増加させる真空源に接続され、膜の効率性を増加させる。供給フロー1604は、幾らかの量の有機汚染物質を含む窒素でもよい。特定の実施形態では、供給フロー1604は、上述したとおり、有機汚染物質を有する窒素を含んでもよい。膜の除去効率性が99%であると仮定して、残留物1606の組成は窒素および有機汚染物質におけるバランスに対して10倍だけ再び改善される。透過ストリーム1608の組成は有機汚染物質でさらに高められる。
【0089】
フィルタ処理システム1600は、ガスストリームから有機化合物をフィルタ処理するために、選択膜1616に基づいてフィルタ処理モジュールを有してもよい。この特定の実施形態では、供給フローは幾らかの量の有機汚染物質を含む窒素である。供給フロー1604は、有機汚染物質とバランスがとれている99%から100%の窒素を含む。膜の除去効率性が90%であると仮定して、残留物1606の組成は99%から100%窒素であり、有機汚染物質とバランスがとれている。透過ストリーム1608の組成は有機汚染物質で高められる。有機汚染物質で高められたエアストリーム1608は、精製のために再生吸収装置に方向付けられる。吸収ベッドシステムによって精製された透過ストリーム1608は、供給フローに戻される。本発明の好ましい実施形態によるこのフィルタ処理システムは、供給フローの容積の損失を減少させる。
【0090】
図17Aから図17Cは、汚染物質およびフィルタモニタリングシステムにおいて使用する、コンセントレータ1701の概略図である。コンセントレータ1701は、本願に記載の実施例により収集の感度を増加させるよう動作する。コンセントレータモジュール1704は、カバー1702を有し、マニホールドに挿入され、マニホールド1706は、入口および出口インタフェース1705、1703をそれぞれ有する。フィルタモニタリング機能を含むフィルタシステム1600は、例えばコンセントレータ1704のような結合装置を用いて大きさが減少されてもよい。0℃以下に温度を低下することによりフィルタシステム1600がより大きい容量のガスを収集できるようにすることで、性能が向上される。データ収集の感度は、例えばテナックスのような吸収材料を含む、コンセントレータ1701の実施形態を用いて高められる。コンセントレータ1701の実施形態では、テナックスは高い沸点を有する有機物に使用される。反対に、炭素トラップのような吸収材料は、低沸点の有機物を含む実施形態で使用される。別の実施形態は、並列におよび/または直列に配置される、高いおよび低いボイラーに対するフィルタの組み合わせを含む。
【0091】
図18は、フィルタシステム1600の性能をモニタリングする、システム1800の概略図を含む。ガスフローまたはエアストリーム1802はフィルタ1804に入力され、検出システム1831によってサンプリングされる。フィルタ1804は、汚染物質を化学的に吸収するために生理的吸着剤を含んでよい。フィルタベッドの途中にあるエアフロー1803は、検出システム1831にサンプルを供給するサンプリングポート1806を用いてサンプリングされ分析される。出口1807に対するサンプリングポート1806の場所は、先行指標のガスの伝搬速度に比例する。例えば、トレーサガスの伝搬速度が高い場合、出口1807からのサンプリングポート1806の距離は大きくなる。フィルタ1804の出口1807にある放出フロー1808もサンプリングされる。検出システムの入口に配置される位置選択可能バルブ1816は、一つ以上のストリームに対してサンプリング能力を提供する。したがって、フィルタベッド1805の入口1801、フィルタベッド1805の途中、または、フィルタベッド1805の出口1807からサンプリングされたフローは、検出システム1831への入力として選択される。バルブ1818により、プレコンセントレータ(preconcentrator)1820またはバイパス1822へのフローの選択を可能にする。プレコンセントレータに対するポンプ1826は十分なフローを供給する。バイパス1822またはプレコンセントレータ1820の放出は、バルブ1824によって選択され、クロマトグラフカラム1830への入力となる。ヒータ1828は、クロマトグラフカラム1830の周辺に配置される。カラム1830の出口は、特に水素炎イオン化検出システムを含んでもよい検出器1832の入力となる。時間に対して検出される成分の発生量を例示するスペクトルは、グラフィカルユーザインタフェース1838に表示される。システム1800およびその構成要素は、2003年9月15日に出願された「System and Method for Monitoring Contamination」なる名称の係属中の米国特許出願第10/662,892号明細書にさらに記載され、その内容は全体的に参照により本明細書に組み込まれる。
【0092】
図18の実施形態は、例えば、ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化検出器(GCFID)を用いて1ppb(V)未満の、非常に低濃度の有機種に本質的に敏感であり、且つ、それらを識別し定量化することができる、検出技術を用いてもよい。これらの実行は、実際の関心種を通過させることで処理を実際に危険にさらすことなく、フィルタ故障の進んだ警告を提供してよい。どの通過も、光学系のように非常に敏感な処理に対して意味があるものにするために、十分に低い濃度で生ずる。
【0093】
検出システム1831は、例えば従来の媒体トレイおよびラックシステムを用いて、エアストリームにさらされたポリマーペレットのベッドを用いるフィルタと使用され得る。例えば、フィルタは部分的に充填されたまたは完全に充填されたハニカム構造で保持される、ポリマーペレットを有するハニカム構造を含んでもよい。他の可能なフィルタ構成は、ポリマーから形成されるモノリシック多孔性またはハニカム構造、従来のエアフィルタにプリートされ配置される、織ってあるまたは織っていないいずれでもよいポリマー繊維のマット、従来の媒体トレイおよびラックシステムを用いてエアストリームにさらされる活性炭ペレットのベッド、活性炭ペレットが部分的に充填されたまたは完全に充填されたハニカム構造に保持されるハニカム配置、活性炭から形成されるモノリシック多孔性またはハニカム構造、織ってあるまたは織っていない支持構造より構成される従来のエアフィルタおよび炭素ベースの複合フィルタにプリートされ配置される、織ってあるまたは織っていないいずれでもよい活性炭繊維のマットを含んでもよいが、これに制限されない。
【0094】
検出システム1831は、これまでのドライ収集装置を含んでもよく、または、検出システム1831は、例えばウェットインピンジャのようなウェット収集装置を用いてもよい。例えば、分子塩基および分子酸サンプルは、例えば、蒸留水(10cc)で充填されるインピンジャを用いて収集される。エアまたはガスのサンプルは、プログラム可能なサンプルポンプを用いて、240分間にわたって1L/分の速度でインピンジャを通って引き込まれてよい。好ましい実施形態における制限のない合計サンプル容量は、240Lである。
【0095】
さらに、実施形態では、分子凝縮可能な高沸点の有機材料および耐火材料サンプルは、例えばテナックスのような多孔性媒体で充填される熱脱離サンプラ(TDS)を用いて収集されてよい。フィールドブランクまたは空のサンプルは、各タイプのサンプルに対して収集される。フィールドブランクは、引き込まれるサンプル容量がゼロである実際のサンプルと同じようにフィールドで扱われるサンプル装置(TDSのインピンジャ)である。フィールドブランクの目的は、サンプルの取り扱いおよび運搬中に、可能な未制御の汚染イベントを検出することである。フィールドブランクは、実際のサンプルと同じように分析される。
【0096】
分子塩基および分子酸サンプルの分析は、検出システム1831においてイオンクロマトグラフィ方法を用いることを含む。化合物は、保持時間によって識別され、個々の較正基準および、例えば、10ポイント較正手順を用いて定量化される。対応する方法の、例えば低検出制限(LDL)は、個々の成分に当たり最大0.1ug/m3である。好ましい実施形態では、分子塩基および耐火材料サンプルは、質量選択検出器および熱脱離システム(TD)を具備するガスクロマトグラフ(GC)を用いて分析される。合計分析システム(TD/GC/MS)は、ヘキサンの沸点を有し個々の成分当たり最大0.1ug/m3のLDLでより高い分析物を、分離し定量化するために最適化される。個々の成分は、MSライブラリサーチおよびクロマトグラフィックピーク位置によって識別される。個々の成分は、例えば、トルエンおよびヘキサデカンの二つの分析標準に対して定量化される。分析結果は表5および表6に示される。
【表5】
【表6】
【0097】
多数のタイプの検出器が検出システム1831と共に使用され得る。例えば、汚染物質が検出されたときにそれぞれの出力応答を変化させるセンサが、利用され得る。このタイプの特性を有するセンサの例は、表面音波(SAW)センサである。このようなセンサは、上の汚染物質の保持を容易にする表面がコーティングされた材料を有する。センサの検出面で保持される汚染物質は、好ましくは、後に検出される不揮発性残留物を形成する。検出面上に不揮発性残留物が溜まることは、検出面の近傍においてエアストリームにおける分子状汚染物質の濃度を表す。これらのセンサは、入力または上流のサンプリング部位、出力または下流のサンプリング部位、または、中間点またはインタースタックのサンプリング部位で使用され得る。
【0098】
上流および下流検出器の検出面上の不揮発性残留物の実際の形成速度は、それぞれのエアストリームにおける変化する分子状汚染物質の濃度に依存するだけでなく、温度、湿度、および、検出面上に前に形成された材料量などの他の要素にも依存し、それらは全て時間と共に変化し、測定された信号にアーチファクトを発生させる。例えば、一定の濃度の分子状汚染物質を有する上流エアにさらされた上流検出面に不揮発性の残留物が形成される速度は、時間と共に著しく変化し得る。例えば、形成速度の顕著な低下は、温度または湿度における変化から生じ得る。さらに、形成速度における一般的に減少するアーチファクトは、前に形成された材料によって生ずる、時間と共に変化する検出面の変化により観察されてもよい。
【0099】
同様の傾向は、下流検出面上の不揮発性残留物の形成の速度でも観察される。しかしながら、上流検出面上に蓄積されるアーチファクトと同様に、一般的に減少するアーチファクトは、下流検出面上での測定された形成速度において、典型的には後の時間に現れる。この理由は、下流検出面での材料形成の速度が、フィルタシステム1600が動作している限り、上流検出面における形成速度よりも低いからである。さらに、下流検出器に対するこれらのアーチファクトには、フィルタの効率性における変化から結果として生ずるエアストリームにおける分子状汚染物質の濃度における変化が重畳され、所望の量が決定される。
【0100】
図19Aを参照するに、上流検出器または下流検出器として使用されてよい検出器1900は、分子状汚染物質1906を含む入来するエアストリーム1904にさらされる検出面1902を含む。現在の好ましい実施形態では、参照により本明細書に組み込まれる、W.D.Bowersらによる「200MHz表面弾性波共振器の質量マイクロバランス(A 200MHz surface acoustic wave resonator mass microbalance)」Rev.Sci.Instrum.,Vol.62,1991年6月に記載されるように、検出面1902は圧電性結晶1908から形成され、質量マイクロバランス共振センサとして構成される。振動の周波数は、結晶がどのようにカットされているか、および、検出面1902に形成される質量に関連する。リード線1910、1912は、圧電性結晶1908に時間変化電気信号を印加するために使用される。リード線1910、1912は、検出器の共振周波数におけるシフトを検出するためにも使用される。代替的には、検出器1900は、H.Wohltjenらによる「化学分析のための表面弾性波プローブ(Surface Acoustic Wave Probe for Chemical Analysis)」、Analytical Chemistry、Vol.51、No.9、pp.1458−1475(1979年8月)に記載されるように、遅延線として構成されてもよい。
【0101】
検出面1902が一定の濃度の分子状汚染物質を有するエアストリームにさらされた場合でも、形成された不揮発性の残留物の測定された変化率は、例えば温度および湿度のような環境条件によって変化する。堆積された(形成された)材料の量はまた、他のパラメータ、例えば、表面に前に堆積された材料の量に依存する。検出面の検出性D(t)は、
D(t)=K1・S(T、RH、R、A(t)) (1)
であり、K1は定数であり、S(T、RH、R、A(t))は、(特に)温度(T)、相対湿度(RH)、分子状汚染物質を有する表面の反応性(R)、および、時間(t)とともに減少する検出面の有効表面積A(t)に依存する、「付着係数」である。付着係数(S)は、検出面の近傍における分子状汚染物質が気相から凝縮し、検出面に付着する可能性を表す。
【0102】
分子状汚染物質1906は、気相から検出器1900の表面に単に凝縮して、不揮発性の残留物1914を形成してもよい。さらに、分子状汚染物質の特定のクラスの選択的吸収は、例えば、選択的に吸収する材料の薄膜(コーティング)を検出面に適用することで実現されてもよい。したがって、分子状汚染物質にさらされたとき、幾らかの分子状汚染物質は、不揮発反応生成物の残留物1916として検出器の検出面に吸収されてもよい。堆積された不揮発性の残留物1914および不揮発反応生成物の残留物1916は、共振周波数のシフトとして測定される検出面上の質量を増加させる。
【0103】
振動結晶の質量(Δm)における増加に後続する、周波数における減少は、
【数1】
によって表され、このときΔfは周波数の変化、F0は結晶に印加される基本周波数、Δmは形成された不揮発性残留物によって生ずる検出面の質量における変化であり、Aは検出面(典型的には1cm2のオーダ)の面積である。これは、
Δf=−K・Am (3)
として表され、Kは定数(K=2.3×10−6F02/A)である。時間の関数としての共振周波数(f(t))は、
f(t)=F0−K・M(t) (4)
として表される。
【0104】
したがって、質量(M(t))における時間にともなう変化は、共振周波数について表される。
【数2】
【0105】
したがって、理想的な条件下では、周波数における変化は検出面の質量における変化に比例する。圧電センサは、その小さいサイズおよび低検出制限(最低検出レベルは一般的ppb領域であり、ppmに対して線形)において、少なくとも部分的には有用である。低レベル検出感度は、分子状汚染物質の低レベルが非常に有害な環境において特に重要である(例えば、低汚染物質レベルにおいて腐食性または毒性である気相汚染物質を受ける、半導体装置製造領域またはワーク環境)。このような検出器は、分子状汚染物質濃度露出レベルに依存して、典型的には、約六ヶ月から一年後に交換される。
【0106】
図19Bおよび図19Cを参照するに、検出器30の測定されたビート周波数は、表面1902に不揮発性残留物が形成される時間とともに変化する。ビート周波数における変化率は、時間に対する形成された質量の変化率(Δm)の測定値を提供する。
【0107】
有効な効率性
【数3】
は、検出面上に形成される不揮発性の残留物の量を決定するために図19Aにおいて共振周波数f(t)を測定することで、且つ、以下の式(6)を用いて決定される。
【数4】
有効な効率性
【数5】
の別の測定値は、共振周波数の測定された変化率(Δf、図19B)および以下の式(7)を用いて決定されてもよい。
【数6】
【0108】
全ての以下の検出器において、分子状汚染物質への収集媒体の露出を制御するために膜が使用され、定量的測定を可能にする。収集媒体(例えば、活性炭、試薬液、または、水)は、モニタリングされるべき分子状汚染物質の種類に依存して変化する。
【0109】
トルエン、ベンゼン、および、他の低沸点溶媒の蒸気のような揮発性有機汚染物質をモニタリングするために、検出器1900(例えば、商品番号3500、3510、3520、および、3530のミネソタ州セントポールにある3M社から市販され、参照により本明細書に組み込まれる、H.C.Shieldsらによる「受動サンプラをともなう有機蒸気における環境濃度の分析(Analysis of ambient concentrations of organic vapors with a passive sampler)」、APCA Journal、Vol.37、No.9(1987年9月)に記載されている、有機蒸気モニタ)が、上流検出器または下流検出器として使用されてもよい。
【0110】
図20Aを参照するに、検出器2000は、穿孔された面2010を有する筺体2008を通じて、および、拡散障壁2012(例えば、事前較正された半透性膜)を通じて分子状汚染物質2006を含む、入来するエアストリーム2004にさらされる検出面2002を含む。検出器2000は、スペーサ2014と炭吸着パッド2016とをさらに含む。拡散障壁は、その表面から炭素吸着パッドまで濃度勾配を形成する。
【0111】
使用において、検出器は、モニタリングされるようフィルタの上流または下流にそれぞれ位置決めされ、予め選択された期間(t)にわたって放置される。予め選択された期間の後、検出器は密閉され、典型的には吸収された種を抽出するためにラボに運ばれる。パッドは1μLの1.0mg/mLチクロオクタン/二硫化炭素溶液を含む溶媒に含浸される。予め選択された期間のあと、抽出物はガラス瓶に注がれ、低速度ヒュームフードで大気温度および圧力に低下される。最終的な容積は、一般に0.5mLから51μLの範囲である。1−3μLのサンプル容積はガスクロマトグラフ/質量分析計(例えば、Hewlett−Packard 5992A GC/MS)に注入され、そこで吸収された種を分離し識別する。分子状汚染物質の同一性およびそれぞれの成分の収集された質量は、分子状汚染物質の濃度を計算するために使用される。
【0112】
分子状汚染物質2006は、拡散によってモニタ2000の検出面に接触する。スクリーンの表面では、分子状汚染物質濃度は、空気濃度(C)であり、吸着パッドでは濃度は事実上ゼロである。フリックの拡散の第一法則により、
【数7】
と定義されてよく、このときCは分子状汚染物質濃度、mは吸着パッドに吸着された物質の質量、tはサンプリング間隔、uは取り込み速度、および、rは回復係数(吸着パッドからの物質の不完全な抽出を調節するために使用される係数)である。取り込み速度(u)および回復速度(r)は、大量の有機蒸気(例えば、それぞれ参照により本明細書に組み込まれる3M#3500有機蒸気モニタサンプリングガイド(Occupational Health and Safety Products Division/3M、1992年12月)および3M#3500有機蒸気モニタ分析ガイド(Occupational Health and Safety Products Division/3M、1981年)について、測定され公開されている。
【0113】
ホルムアルデヒドをモニタリングするのに有用なフィルタモニタは、検出器2000と同様の構成を有するが、吸着材料はホルムアルデヒド(例えば、Advanced Chemical Sensors Co.4901 North Dixie Hwy.Boca Raton,Fla.33431から市販されている有機パッシブモニタ)と反応する溶液でコーティングされている。エアストリーム中のホルムアルデヒド汚染物質は、拡散障壁を通過し、吸着材料上に不揮発性残留物を形成する。吸着材料上に形成されるホルムアルデヒドの質量は、3Mフィルタモニタと関連して上述したのと同様の方法で予め選択された露出期間が経過した後に測定されてよい。
【0114】
図20Bを参照するに、上流検出器または下流検出器2044として使用されてよい検出器2040は、分子状汚染物質2046を含む入来するエアストリーム2044にさらされる検出面2042を含む。検出器2040は、吸着媒体2050(例えば、試薬を含むまたは含まない活性炭粒子)を含む筺体2048と、エアストリームと吸着媒体との間の拡散勾配を形成する拡散障壁2052とを備える。吸着媒体は、モニタリングされるべき気相フィルタに使用されるものと同じである。このようにして、検出器2040は、同様の感度を有するフィルタと同じ気相汚染物質を吸着する。これにより、フィルタの性能は非常に正確に決定される。吸着された汚染物質は、他の吸着検出器と関連して上述した方法と同じようにして抽出される。エアフィルタの性能モニタリングを実施する検出器の実施形態は、さらに、参照により本明細書に組み込まれる「Performance Monitoring of Gas Phase Air Filters」なる名称の米国特許第5,856,198号明細書に記載される。
【0115】
図21を参照するに、好ましい実施形態では、気相フィルタの性能は以下のようにしてモニタリングされる。上流検出面に形成される不揮発性残留物の量が決定される(ステップ2100)。下流検出面に形成される不揮発性残留物の量が決定される(ステップ2102)。有効効率性は、上流と下流検出面に形成される不揮発性残留物の量の比較に基づいて決定される(ステップ2103)。決定された有効効率性は所定の閾値と比較される(ステップ2104)。有効効率性が閾値よりも大きい場合(ステップ2105)、フラグ変数が0に設定され(ステップ2106)、モニタリング処理が繰り返される。有効効率性が閾値未満でありフラグ変数が現在1に等しくない場合(ステップ2107)、フラグが1に設定され、モニタリング処理が繰り返される(ステップ2108)。他方で、有効効率性が閾値未満でフラグ変数が1に等しい場合(ステップ2107)、フィルタが交換されるべきことを示す信号が生成される(ステップ2109)。
【0116】
代替の実施形態では、フラグ変数は1よりも大きい整数に対して比較されてよく(ステップ2107)、フィルタ交換信号が生成される(ステップ2109)前に確認手順(ステップ2105−2108)の正確性を向上させるように、フラグ変数がインクリメント増加される(ステップ2108)。
【0117】
汚染物質をモニタリングする検出システムの実施形態は、様々な形態をとる。例えば、ドライトラップなどのドライ収集媒体、またはテナックストラップおよび/またはウェットインピンジャのようなウェットトラップを用いる、携帯用の検出システムが使用される。図22は、ガスサンプリングユニット2200の携帯用の実施形態の斜視図である。ユニットの実施形態は、携帯型で、典型的には20ポンド未満の重量である。図22のガスサンプリングユニット2200は、筺体2204と、入口カップリング2202と、第1のバイパス/パージバルブ2204と、第2のバイパス/パージバルブ2206と、ハンドル2208と、オン/オフスイッチ2210と、時間計2212と、ファングレーティング2214とを備える。
【0118】
筺体2201は、内部部品を密閉可能に囲み、異物との付随的な接触から保護するよう適合される。好ましい実施形態では、筺体2201はアルミニウムよりなるが、プラスチック、複合材料、ガラス等より形成されてもよい。さらに、筺体2201は陽極酸化されてもペイントされてもよい。入口カップリング2202はガス源に取り付けられNPTコネクタを含む。第1および第2のバイパス/パージバルブ2204および2206は、それぞれ、ガスサンプリングユニット2200内のサンプリング成分が汚染される危険性を有することなく十分なガスフローを確実にするために、サンプリング成分を入力ガスフローがバイパスすることを可能にするよう使用される。ハンドル2208により、ユーザはユニットを損傷することなくガスサンプリングユニット2200を便利に且つ安全に運ぶことができる。
【0119】
ガスサンプリングユニット2200の実施形態は、標準的な電力レセプタクルから得られる交流(AC)のような外部電源、または電池のような内部電源を用いて給電される。オン/オフスイッチ2210は、フィルタシステムの近くでガスフローをサンプリングする前にユニットをオンにするために使用され、オン/オフスイッチ2210はサンプリングが終了したときにユニットをオフにするために使用される。時間計または時計2212は、ガスサンプリングユニット2200がどれだけの時間稼動しているかを示すために使用される。時間計2212は、インジケータとしてのみ機能してもよく、または、所定の動作間隔に達した際にガスサンプリングユニット2200を自動的にオフにするよう構成されてもよい。ファングレーティング2214は、内部冷却ファンのブレードを損傷から保護する。
【0120】
図23Aは、手持ち式のサンプリングユニット2300で使用され得る構成要素を概略的に示す図である。例えば、手持ち式ユニット2300は、サンプル入口2302と、過圧/オーバーフロー制御部2304と、一つ以上のユーザ動作バルブ2306と、入口マニホールド2308と、一つ以上のドライトラップ2310A−Fと、出口マニホールド2312と、電気供給および制御構成要素2314と、電池2316と、任意のAC電源2318とを備える。
【0121】
サンプル入口2302は、ガスサンプルを通過させるカップリングより構成されてよい。例えば、サンプル入口2302は、ガス供給ラインを接続可能に受容するように構成されるNPTコネクタを含んでよい。任意の過圧/オーバーフロー制御部2304は、サンプル入口2302とユーザ動作バルブ2306との間に挿入され、手持ち式ユニット2300内の過圧またはオーバーフロー状態を防止する。ユーザ動作バルブ2306は、入口マニホールド2308へのガスサンプルの通過を可能にするよう動作し、バルブ2306はガスサンプルの通過を防止するよう動作してもよい。さらに、バルブ2306は、ガスサンプルが入口マニホールド2308および/またはドライトラップ2310A−Fを通過することなく、直接的に出口マニホールド2312に流れるよう構成されてもよい。入口マニホールド2308をバイパスすることは、ドライトラップ2310A−Fをガスサンプルが通過する前にガスサンプルラインをパージする際に有用である。手持ち式ユニット2300の好ましい実施形態では、バルブ2306は、電気供給および制御構成要素2314内で動作するコントローラ2315を用いて動作される。
【0122】
入口マニホールド2308は、ガスサンプルを受け入れ、ドライトラップ2310A−Fに分配する。図23Aに例示される実施形態は、6つのドライトラップを含むが、手持ち式ユニット2300は、測定される汚染物質の種類および濃度に依存して実質的にあらゆる数のドライトラップと動作してもよい。出口マニホールド2312は、入口マニホールド2308によって分配されたガスサンプルを受け入れ、単一の出力ガスストリームを発生する。出力ガスストリームは、手持ち式ユニット2300の外部に位置するサンプル出口コネクタに結合される。サンプル出口コネクタは、手持ち式ユニット2300が動作している大気環境にガスサンプルが排気されることなく、手持ち式ユニット2300中のガスの通過を容易にする。
【0123】
手持ち式ユニット2300はまた、電気供給および制御構成要素サブシステム2314を含んでもよい。電気サブシステムは、コントローラ2315、電力調整および分配モジュール、アラームインジケータ、エラーセンサ、冷却ファン等を含む。
【0124】
例えば、手持ち式ユニット2300の好ましい実施形態では、電気サブシステムは、サンプリング時間を測定し、流速を測定し制御し、ガス圧力および温度を測定し、バルブ2306を制御し、入口マニホールド2308を制御し、出口マニホールド2312を制御し、性能データをログし、日付、時間、サンプリング場所、および、オペレータの名前などのユーザ入力データを受信しログする。手持ち式ユニット2300は、電気サブシステム2314を用いて、ユーザが単一のボタンを押すことで、ガスラインを手持ち式ユニット2300の入力に接続した後に測定を行うよう構成される。手持ち式ユニット2300内で動作するコントローラ2315は、ユーザによる予めプログラミングされた動作を容易にする。例えば、コントローラ2315は、ドライトラップ2310A−Fのサブセットだけをガスサンプルが通過するようプログラミングされ得る。
【0125】
手持ち式ユニット2300は、電池2316のような内部電源をさらに含む。電池2316は、使い捨てのアルカリ電池のような一つ以上の交換可能な電池よりなってもよく、または、リチウムイオン、ニッケル水素電池などのような充電可能な電池よりなってもよい。手持ち式ユニット2300はまた、例えば、AC電源のような外部電源を結合するコネクタを含んでもよい。
【0126】
図23Bは、図23Aに示される幾つかのまたは全ての構成要素を含む、手持ち式ユニット2300の典型的な実施形態を示す。手持ち式ユニット2300は、上面2322および上面2322から対向に取り付けられる下面2324、第1の側2326および第1の側2326から対向に取り付けられる第2の側2328、第3の側2330および第3の側2330から対向に取り付けられる第4の側2332を有する、ケース2320を含む。上面2322は、手持ち式ユニット2300の電源をオンにし、サンプリングインターバルが完了した後にユニットの電源をオフにする、オン/オフスイッチ2334を含んでよい。オンLED2336およびオフLED2338は、手持ち式ユニット2300のステータスについてユーザに通知するために使用されてよい。バルブ制御ボタン2340は、ユーザが手持ち式ユニット2300をランモードまたはバイパス/パージモードにさせるために、上面2322に位置してもよい。手持ち式ユニット2300はさらに、ユーザに動作情報を供給する一つ以上のディスプレイを含んでよい。例えば、手持ち式ユニット2300は、ユニットの稼動時間を表示するタイマディスプレイ2342を含んでよい。診断ディスプレイ2344は、流速、ガスサンプル温度、バルブステータスなどのような、ユニットの動作ステータスに関する情報を提供してよい。手持ち式ユニット2300は、ガスサンプル入口ポート2348およびガスサンプル排出ポート2350をさらに有する。
【0127】
手持ち式ユニット2300の実施形態は、交換可能なドライトラップモジュール2354を利用してもよい。交換可能なモジュール2354は、ドライトラップレセプタクル2352を介して筺体2320に挿入されてよい。レセプタクル2352は、交換可能なモジュール2354が挿入される、例えば第1の側2326に、開口部を含む。一旦筺体2320に挿入されると、交換可能なモジュール2354に含まれるドライトラップは、ガスサンプルの汚染物質を測定するようガスサンプルが中を通過するようにして位置決めされる。コントローラ2315は、結果のディスプレイ2346を用いてユーザに報告するように、ドライトラップからの測定データを読み取るよう適合される。汚染物質をモニタリングするシステムの携帯型の実施形態は、参照により本明細書に組み込まれる「Dry Sampler」なる名称の、2003年12月3日に出願された係属中の米国特許仮出願第60/526,862号明細書にさらに記載される。
【0128】
図24Aから図24Cは、クリーンルームに存在する汚染物質を測定するガスサンプリングユニット2200、2300を用いる典型的な方法を示すフローチャートを含む。図24Aにおいて、方法は、分析施設が汚染物質測定のためにガスサンプリングユニット2200を初期化すると開始される(ステップ2400)。次に、ガスサンプリングユニット2200の出荷前確認/試験が分析施設によって実施される(ステップ2402)。ガスサンプリングユニット2200は、共通のキャリアを通じて消費者に出荷される(ステップ2404)。消費者は受け取ると、再利用可能な出荷用コンテナからガスサンプリングユニット2200を取り外す(ステップ2406)。消費者は、ガスサンプリングユニット2200をクリーンルーム環境に配置し(ステップ2408)、ユニットをガス供給に接続する(ステップ2410)。サンプリングユニット2200の実施形態は、比較的に熟練されていない作業者によって使用されるよう設計されているため、専門的な訓練手順を必要としない。
【0129】
次に、消費者は第1および第2のバイパス/パージバルブ54、56をバイパス位置に配置し(ステップ2412)、クリーンルームのガス供給ラインを使用してガスサンプリングユニット2200をパージする(ステップ2414)。消費者は、第1および第2のバイパス/パージバルブを稼動位置に配置し(ステップ2416)、定められたサンプリングインターバルだけガスサンプリングユニット2200を動作させる(ステップ2418、図24B)。ガスサンプリングユニット2200は、行われる汚染物質測定の種類およびガス供給における汚染物質の濃度に依存して、数時間から数週間にわたってどこで動作されてもよい。
【0130】
ガスサンプリングユニット2200は、ガスサンプルを受容し(ステップ2420)、サンプルをドライトラップ2310、テナックストラップ、および/またはウェットトラップに通過させる(ステップ2422)。ソリッドステートタイマは、サンプリングインターバルの終わりに達したことを消費者に示す(ステップ2424)。消費者は、ソリッドステートタイマの読み出しに応じてガスサンプリングユニット2200をオフにし、あるいは、ガスサンプリングユニット2200は、所望のサンプリングインターバルの終わりに達したときに自動的にオフにされてよい(ステップ2426)。消費者は、ガスサンプリングユニット2200をガス供給から切断し、ユニットを再利用可能な出荷用コンテナに配置する(ステップ2428)。消費者は、予め印刷された返品発送ラベルをコンテナに貼り、ユニットを分析施設に返す(ステップ2430)。
【0131】
分析施設は、ガスサンプリングユニット2200を受け取り、ユニットの到着を在庫管理システムにログする(ステップ2432)。ドライサンプラは技術者によって開けられ、サンプリング成分の内容物は当技術分野において公知の方法で分析される(ステップ2434、図24C)。分析施設は、消費者の場所に設置されている間にガスサンプリングユニット2200によってとられた測定の結果を含む報告書を作成する(ステップ2436)。報告書は、ハードコピーおよび/または電子メールのような電子フォーマットで消費者に送られる(ステップ2438)。さらに、分析施設は、結果のコピーを第3者、例えば、消費者の場所に対して何らかの監督権限を有する証明者または規定設定組織または政府団体に送ってもよい(ステップ2440)。分析施設の代替的な実施形態は、ガスサンプリングユニット2200によって取られるサンプリングデータの結果を含むウェブサイトを維持してもよい。パスワード、または当技術分野において公知の他のセキュリティ手段を用いた安全なアクセスは、ウェブサイト上のデータへの無許可アクセスを防止するために使用されてよい。
【0132】
分析施設は、追加的な汚染物質測定をとるために消費者によって再利用されるようガスサンプリングユニット2200を修理する(ステップ2442)。分析施設は、消費者にドライサンプラを返し(ステップ2444)、消費者は追加的な汚染物質測定を実施するためにガスサンプリングユニット2200を使用する(ステップ2446)。
【0133】
前述の通り、ウェットインピンジャは、ウェット媒体を用いて得られた結果に対してドライトラップを用いて得られた結果を比較することが望ましい場合に、ガスサンプリングユニット2200の実施形態で用いられる。ウェットインピンジャがガスサンプリングユニット2200で用いられるとき、これは直列に接続される。ウェットインピンジャは、脱イオン水を含み、ガスサンプル中の酸性の種を含む窒素を決定するために使用される。例えば、硝酸(HNO3)がNO3−イオンとして測定されてよく、亜硝酸(HNO2)がNO2−として測定される。特に、ウェットインピンジャは、イオンNOxの測定値と大気イオンNOxと関連付けられる実際値との間の差を示す結果を提供するために使用される。大気NOxは、クリーンルーム中の空気中に存在するイオンNOxと非イオンNOxの合計を表す。反対に、大気イオンNOx(NOx−)は、NO3−イオンとして測定される硝酸(HNO3)と、NO2−として測定される亜硝酸(HNO2)との合計である。仮想NOx−は、一連のウェットインピンジャ86および88によって測定される、イオンNOxの一部である。仮想NOx−は大気非イオンNOxと水との相互作用によって生ずる結果である。仮想イオンNOxはインピンジャを用いて以下のように生成される。
NO2(ガス=g)→NO2(水=w) (9)
NO(g)→NO(w) (10)
NO2(w)+NO2(w)→ ←N2O4(w) (11)
N2O4(W)+H2O→HNO2+HNO3(w) (12)
NO2(w)+NO(w)→ ←N2O3 (13)
N2O3(w)+H2O→2HNO2(w) (14)
【0134】
第1のウェットインピンジャを通過するとき、大気非イオンNOxの小部分が中で仮想イオンNOxに変換される。第1のウェットインピンジャを出るガスサンプルは、入来したガスサンプルと略同じ量および成分の大気イオンNOxを含む。第2のウェットインピンジャは、第1のウェットインピンジャで測定した略同じ量の仮想イオンNOxを含む。イオンNOxの実際の量は、第1のウェットインピンジャで有効的に(即ち、略99%)保持される。二つの結果を差し引くことで、差は大気中に存在するイオンNOxの実際の量を表す。
【0135】
テナックストラップは、典型的には凝縮物質、有機化合物、および、耐火化合物よりなる、非酸および非塩基を保持するために使用される。テナックストラップは、ガスサンプリングユニット2200で使用するためにカスタム加工されてもよく、規制のアイテムとして購入されてもよい。例として、ガスサンプリングユニット2200の実施形態はPerkin Elmer Supelcoのテナックストラップを用いる。
【0136】
ガスサンプリングユニット2200の実施形態は、さらに、ソリッドステートタイマ、真空ポンプ、圧力調整器、コンピュータ制御可能な入口および出口マニホールド、コンピュータ制御可能なパージ前バイパスバルブ、データディスプレイ、ネットワークインタフェースなどのような構成要素を動作させるコントローラを有する。図25は、機械読み取り可能な命令、または、機能実行可能なコード、を実行する多目的コンピュータの形態にあり、ガスサンプリングユニット2200の制御を実施する、コントローラ2500の実施形態を例示する。例示するコントローラ2500は、プロセッサ2502と、メインメモリ2504と、読み取り専用メモリ(ROM)2506と、記憶装置2508と、バス2510と、ディスプレイ2512と、キーボード2514と、カーソル制御部2516と、通信インタフェース2518とを備える。
【0137】
プロセッサ2502は、命令を解釈し実行するあらゆるタイプの従来の処理装置でよい。メインメモリ2504は、ランダムアクセスメモリ(RAM)または同様のダイナミック記憶装置でもよい。メインメモリ2504は、情報およびプロセッサ2502によって実行されるべき命令を記憶する。メインメモリ2504は、プロセッサ2502による命令の実行中に、一時的な変数または他の中間情報を記憶するために使用されてもよい。ROM2506は、プロセッサ2502に対するスタティック情報および命令を記憶する。ROM2506が他のタイプのスタティック記憶装置と置き換えられてもよいことは理解されるであろう。データ記憶装置2508は、どのタイプの磁気的または光学的媒体、およびその対応するインタフェース並びに動作ハードウェアを含んでもよい。データ記憶装置2508は、プロセッサ2502によって使用される情報および命令を記憶する。バス2510は、コンピュータ2500の構成要素間でのデータ伝送を可能にするハードウェアライン(導体、光ファイバなど)の組を含む。
【0138】
表示装置2512は、ユーザに情報を表示する陰極線管(CRT)、液晶表示装置(LCD)などであってよい。キーボード2514およびカーソル制御部2516は、ユーザがコンピュータ2500と相互作用することを可能にする。代替的な実施形態では、キーボード2514は、機能特定キーを有するタッチパッドと置き換えられてもよい。カーソル制御部2516は、例えば、マウスでもよい。代替的な構造では、キーボード2514およびカーソル制御部2516は、ユーザがコンピュータ2500と相互作用することを可能にするマイクロホンおよび音声認識手段と置き換えられてもよい。
【0139】
通信インタフェース2518は、コンピュータ2500が任意の通信媒体を介して他の装置/システムと通信することを可能にする。例えば、通信インタフェース2518は、モデム、LAN(ワイヤードまたはワイヤレス)へのイーサネット(登録商標)インタフェース、または、プリンタインタフェースでもよい。あるいは、通信インタフェース2518は、コンピュータ2500と他の装置またはシステムとの間の通信を可能にする、あらゆる他のインタフェースでもよい。
【0140】
例として、本発明と適合するコンピュータ2500は、クリーンルームで動作しながらネットワーク上で通信する能力を有するガスサンプリングユニット2200を提供する。あるいは、ネットワークは、決定された時間にユニットを遠隔的にオンにし、決定されたサンプリング間隔が終了したときにユニットを遠隔的にオフにするために、ガスサンプリングユニット2500に信号を伝達してもよい。さらに、コンピュータ2500は、ドライサンプラ2200内で構成要素を較正するために使用されてもよい。コンピュータ2500は、例えば、メモリ2504に含まれる命令のシーケンスを実行するプロセッサ2502に応答して、所望の動作を完了するために必要な動作を実施する。このような命令は、データ記憶装置2508のような別のコンピュータ読み取り可能媒体から、または通信インタフェース2518を介して別の装置から、メモリ2504に読み込まれてもよい。メモリ2504に含まれる命令のシーケンスを実行することで、プロセッサ2502はガスサンプリングユニット2200を制御する方法を実施する。あるいは、ハードワイヤード回路が本発明を実行するために、ソフトウェア命令の代わりにあるいはそれと組み合わせて使用されてもよい。したがって、本発明は、ハードウェア回路およびソフトウェアのどの特定の組み合わせにも制限されない。
【0141】
図26は、特に表面弾性波(SAW)検出器を用いる反応ガス中の汚染物質をモニタリングするシステム2600を概略的に示す図である。システム2600は、入口2604と、媒体2612を含むチャンバ2606と、出口2608と、入口サンプルポート2614と、中間スタックサンプルポート2616と、出口サンプルポート2618と、サンプルマニホールド2620と、SAW検出器2622と、検出器マニホールド2626と、検出器制御ライン2624と、ドライサンプラ2630と、ドライサンプラ入力ライン2628と、ドライサンプラ出力ライン2632と、分析器2636と、分析器入力ライン2634と、分析器出力ライン2638とを備える。
【0142】
入力ガスサンプル2602は、入口2604を通ってチャンバ2606に入る。ガスサンプル2602中に存在する汚染物質は、媒体2612を用いて除去され、出口ガスサンプル2610を生成する。サンプルマニホールド2620は、ガスの一部分を入口サンプルポート2614、中間スタックサンプルポート2616または出口サンプルポート2618を用いて、SAW検出器2622にルーティングする。SAW検出器2622は、検出器の表面に汚染物質を蓄積する。汚染物質が溜まると、SAW検出器2622と関連付けられる出力信号が変化する。SAW検出器2622の表面上の汚染物質レベルが決定された閾値に達するか超えると、検出器マニホールド2626は検出器制御ライン2624によって作動されるか制御されてよい。
【0143】
検出器マニホールド2626は作動すると、ガスサンプルが分析器2636に入る前に分析器ライン2634を通過することを可能にしてもよい。分析器2636は、ガスクロマトグラフであってよく、またはガスサンプル中に存在する汚染物質を決定することができる他の分析ツールでもよい。分析器2636は、ガスサンプルを排出する出力ライン2638を有してもよい。
【0144】
検出器マニホールド2626は、ガスサンプルをドライサンプラ2630に、ドライサンプラ入力ライン2628を通ってルーティングしてもよい。ドライサンプラ2630は、ガスサンプル中の汚染物質を収集し測定するためにドライトラップ、テナックストラップ、ウェットインピンジャ、および/またはSAW検出器2622のどの組み合わせを含んでもよい。ドライサンプラ2630は、ドライサンプラ2630を通過した後にガスサンプラを排出する出口2632を含んでもよい。
【0145】
検出器は、サンプラシステム動作を開始するために使用されてよく、あるいは、サンプラ動作を終了し、サンプラコンテンツが分析される準備ができたことをユーザに示すために使用されてもよい。
【0146】
本発明の原理が適用される幅広い実施形態を鑑みて、例示した実施形態が例示に過ぎず、本発明の範囲を制限するものとして解釈してはならないことが理解されるであろう。特許請求の範囲は、特に記載されない限り、記載する順番または要素に制限されると解釈されてはならない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲および精神内の、全ての実施形態が本発明として請求される。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の等角図である。
【図2A】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2B】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2C】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2D】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2E】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2F】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2G】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2H】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2I】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2J】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図2K】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2L】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2M】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2N】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2O】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2P】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図2Q】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図2R】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2S】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2T】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図2U】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2V】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2W】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図3A】図2Aから図2Wの反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、角形の括弧はミリメートル単位で、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図3B】図2Aから図2Wの反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、角形の括弧はミリメートル単位で、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図3C】図2Aから図2Wの反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、角形の括弧はミリメートル単位で、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図3D】図2Aから図2Wの反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、角形の括弧はミリメートル単位で、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図4A】本発明による反応ガスフィルタの別の好ましい実施形態の等角図である。
【図4B】図4Aのガスフィルタの側面図である。
【図5A】本発明による反応ガスフィルタの別の好ましい実施形態の等角図である。
【図5B】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の一定の比率の詳細図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図5C】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の一定の比率の詳細図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図5D】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の一定の比率の詳細図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図6】本発明によるガスフィルタの圧力低下を決定するシステムの概略図である。
【図7A】図1から図5Dに示されるものと略同一のガスフィルタに対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図であり、プロットは、図6に示されるのと略同様のシステムを用いて決定される。
【図7B】図1から図5Dに示されるものと略同一のガスフィルタに対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図であり、プロットは、図6に示されるのと略同様のシステムを用いて決定される。
【図7C】図1から図5Dに示されるものと略同一のガスフィルタに対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図であり、プロットは、図6に示されるのと略同様のシステムを用いて決定される。
【図8A】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8B】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8C】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8D】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8E】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8F】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8G】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8H】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8I】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8J】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8K】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8L】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8M】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8N】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8O】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8P】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8Q】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8R】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8S】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8T】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8U】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8V】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図9】従来技術のクリーンドライエアフィルタに対する様々な入口ガスストリーム圧力における、圧力低下対流速のプロット図である。
【図10】図8Aから8Vに示されるものと略同様のガスフィルタに対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図11A−1】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−2】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−3】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−4】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−5】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−6】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−7】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−8】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−9】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−10】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−11】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−12】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−13】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−14】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−15】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−16】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−17】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−18】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−19】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−20】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−21】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−22】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−23】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−24】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−25】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−26】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−27】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−1】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−2】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11B−3】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−4】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11B−5】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−6】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11B−7】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−8】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない図である。
【図11B−9】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−10】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない図である。
【図11B−11】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11C】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11D】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11E】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11F】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11G】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11H】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11I】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11J】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11K】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11L】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11M】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11N】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11O】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11P】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11Q】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11R】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11S】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11T】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11U】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11V】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11W】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11X】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11Y】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11Z】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図12A】図11A−1から図11Z、図11A−2から図11A−27、および、図11B−2から図11B−11に例示されるものと略同様のガスフィルタに対する様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図12B】図11A−1から図11Z、図11A−2から図11A−27、および、図11B−2から図11B−11に例示されるものと略同様のガスフィルタに対する様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図13A】Mott社の高純度同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)に対する様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図13B】Mott社の高純度同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)に対する様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図13C】Mott社の高純度同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)に対する様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図14】汚染物質を決定する機器の実施形態を示す図である。
【図15】本発明による耐火トラップの実施形態を示す図である。
【図16】本発明によるフィルタ処理システムの実施形態を示す図である。
【図17A】フィルタシステムの実施形態におけるコンセントレータとして機能する機器を概略的に示す図である。
【図17B】フィルタシステムの実施形態におけるコンセントレータとして機能する機器を概略的に示す図である。
【図17C】フィルタシステムの実施形態におけるコンセントレータとして機能する機器を概略的に示す図である。
【図18】本発明によるフィルタおよび検出機器を含むシステムを概略的に示す図である。
【図19A】汚染物質をモニタリングする検出器の実施形態を示す図である。
【図19B】汚染物質をモニタリングする検出器の実施形態を示す図である。
【図19C】汚染物質をモニタリングする検出器の実施形態を示す図である。
【図20A】本発明の実施形態による検出器の実施形態を示す図である。
【図20B】本発明の実施形態による検出器の実施形態を示す図である。
【図21】本発明の実施形態による検出器を用いる方法を示す図である。
【図22】携帯型のドライサンプリングシステムの実施形態を示す図である。
【図23A】本発明の実施形態による手持ち式のドライサンプリング装置を概略的に示す図である。
【図23B】手持ち式のドライサンプリング装置を示す図である。
【図24A】ガス供給における汚染物質をモニタリングするためにドライサンプラを用いる方法を示す図である。
【図24B】ガス供給における汚染物質をモニタリングするためにドライサンプラを用いる方法を示す図である。
【図24C】ガス供給における汚染物質をモニタリングするためにドライサンプラを用いる方法を示す図である。
【図25】本発明の実施形態による例示的なコンピュータを概略的に示す図である。
【図26】本発明の実施形態によるガス供給における汚染物質をモニタリングすることを示す概略図である。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2003年9月2日に出願された米国特許出願第10/653,430号の一部継続出願である。同出願の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ガスフィルタ処理は、半導体の製造環境において重要である。半導体処理ツールにおいて使用されるガスから歩留まりを低下させる汚染物質を排除するために、途方もない努力が費やされている。汚染物質は、一般的に粒子または分子のいずれかとして分類される。一般的な粒子状汚染物質は、塵、糸屑、死んだ皮膚、および、製造破片を含む。歩留まりを低下させる汚染物質の例として、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、塩酸のような酸、アンモニア、水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ヘキサメチルジシラザン、NMP、シクロヘキシルアミン、ジエチルアミノエタノール、メチルアミン、ジメチルアミン、エタノールアミン、モルホリンのような塩基、沸点が150(C)以上のシリコンおよび炭化水素のような凝縮物質、および、ホウ素(通常、ホウ酸)、リン(通常、有機リン)、および、ヒ素(通常、ヒ酸塩)等のドーパントが挙げられる。
【0003】
半導体のフォトリソグラフィツールのガスは、一般には、ツール空気圧技術の実行およびツールの光学系の浄化といった二つの目的のために供給される。精製されたドライエア、窒素等が一般的に空気圧を駆動しおよび光学系を浄化するために使用されるが、ツールの光学系(例えば、照明光学系および投影レンズ)を損傷させるに十分な濃度を有する少量の汚染物質が、ガス中にまだ存在する。汚染物質は、光学素子に付着して分子膜を形成する。光学表面上の分子膜は、入来する光を物理的に吸収して散乱させる。フォトリソグラフィの光学表面における散乱されたまたは吸収された光は、波面の球形の質を変形させる。球形の波面に含まれる情報が変形すると、結果として生ずる画像も歪められるか異常となる(abberated)。画像変形、または、フォトリソグラフィの場合、レチクルで回路パターンを正確に再現できないため、臨界寸法制御および歩留まりの損失を生ずる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
汚染物質は、フォトリソグラフィツールの光学表面および/またはツールで処理されているウェハと化学的に反応してもよい。例えば、二酸化硫黄はツールの水と組み合わさって硫酸となり、ツールの光学系を取り返しがつかないまでに損傷させる。さらに、アンモニアは、レジスト、ゲート絶縁膜等のようなウェハの表面材料と反応し、フォトリソグラフィ処理ステップを妨害し、歩留まりを低下させる。したがって、半導体処理ツールに供給されるガスの純度が重要な課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、分子状汚染物質に敏感な半導体処理ツールおよび処理に使用される反応ガス用のガスフィルタを含む。本発明によるガスフィルタは、例えば、ツール空気圧技術を行うために使用されるクリーンドライエア、または248nmの波長のフォトリソグラフィツールおよびI線または365nmの波長のフォトリソグラフィツールのような処理ツールにおける露出領域、一般的にフリーワーキング領域と呼ばれる最終光学素子とウェハとの間の領域、をパージするために使用されるガス等の、ガスを精製するために使用され得る。
【0006】
本発明の好ましい実施形態は、フィルタに入る、フィルタを通過する、および/または、フィルタを出る汚染物質を測定するガスモニタと共に半導体処理システムで使用するガスをフィルタ処理するガスフィルタを用いる。ガスモニタリング装置は、例えば、内容物が分析技術を用いて測定され得るトラップである、時間にわたって汚染物質を収集するアクティブまたはパッシブサンプリング装置でもよい。ガスフローは、表面音波検出器のようなセンサで測定され得る。
【0007】
ガスフィルタは、合成エアおよびクリーンドライエア、フォトリソグラフィ機器および半導体処理ツール空気圧技術において使用されるガスストリームを精製するために使用され得る。しかしながら、混合する前に合成エアをフィルタ処理することが有利である。例えば、合成エアを生成するために酸素と窒素を共に混合する前に、酸素と窒素を別々にフィルタ処理することが有利である。
【0008】
好ましい実施形態では、本発明のガスフィルタは、例えば、酸、塩基、凝縮物質、または、ドーパントを含む、粒子または分子状汚染物質を除去する。ガスフィルタは、不活性ポリマー(例えば、PTFE)、活性炭、またはその両方と共に、化学的に活性の、または化学的触媒フィルタ処理材料を含んでもよい。ガスフィルタは、例えば、多孔性ニッケルカップ、または多孔性ニッケル同心チューブのような、多孔性金属高純度粒子フィルタを含んでもよい。
【0009】
典型的には、フィルタは、半導体処理ツールに供給されるガスから粒子および分子状汚染物質を除去するために使用される。供給されるガスの純度が重要な課題であるが、有用なガスフィルタに対する唯一の基準ではない。出力純度に加えて、ガスフィルタは、意図される用途に適合し、その意図する目的のために十分な流れのガス(フィルタ上の許容可能な圧力低下を有して)を供給しなくてはならない。過剰な圧力低下は、幾つかの理由により望ましくない。例えば、ファン負荷および電力消費量を増加させ、処理ツール中のエアフロー、および、エンクロージャ内の正圧を減少させる。
【0010】
例えば、光学パージガスについて、1分当たり150標準リットルから250標準リットル(slpm)のガス流速が、光学表面から汚染物質を一掃するために必要であってよい。空気作動に関して、20slpmから50slpmのガス流速が必要とされてよい。両方の状況において、フィルタ上の低圧力低下を有するフィルタを使用することが望ましい(一般的に低い方がよい)。しかしながら、ガス純度(例えば、増加したフィルタ媒体密度、容量、および/または、フィルタのサイズ)を増加させる要素も、ガスフィルタ上の圧力低下を増加させる。
【0011】
本発明は、供給することができる圧力低下が改善された反応ガスフィルタを提供する。圧力低下が流速および入力ガスストリーム圧力の両方と共に変化することは理解されるであろう。典型的には、圧力低下は、入力ガスストリーム圧力が増加すると低下し、流速が増加すると増加する。さらに、圧力は、フィルタ媒体容積および密度によって変化する。例えば、ガス純度は、合計媒体容積、媒体密度、または、その両方が増加することで増加する。しかしながら、フィルタ媒体容積が減少され、圧力低下が減少され、約10ppbvおよび5ppbv以下の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、約1ppbv未満の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄を有する出力ガスストリームをなおも供給することができる、ガスフィルタを提供することは、特に問題となる。
【0012】
したがって、本発明の一態様では、圧力低下が改善され、フィルタ媒体容積が約0.5リットル以下であり、約10ppbvおよび5ppbv以下の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄濃度の入力ガスストリームに対して、約1ppbv未満の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄を有する出力ガスストリームを供給することができる、ガスフィルタが提供される。
【0013】
別の態様では、本発明は、圧力低下が改善され、フィルタ媒体容積が約3リットル以下であり、約10ppbvおよび5ppbv以下の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄濃度の入力ガスストリームに対して、約1ppbv未満の濃度をそれぞれ有するアンモニアおよび二酸化硫黄を有する出力ガスストリームを供給することができる、ガスフィルタを提供する。
【0014】
本発明の一態様によると、フィルタ媒体容積は約0.5リットル以下である。様々な好ましい実施形態では、約100ポンド毎平方インチゲージ(psig)から約150psigの範囲にある入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して約9ポンド毎平方インチ(psi)以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約20psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約50psi以下の圧力低下を有する。約0.5リットル以下のフィルタ媒体容積を有するガスフィルタの様々な他の実施形態では、約70psigから約100psigの範囲にある入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して約13psi以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約35psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約80psi以下の圧力低下を有する。
【0015】
約0.5リットル以下のフィルタ媒体容量を有するガスフィルタの様々な他の実施形態において、約30psigから約70psigの範囲にある入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して約18psi以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約50psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約100psi以下の圧力低下を有する。本発明の一態様によると、フィルタ媒体容積は約3リットル以下である。様々な好ましい実施形態において、約100ポンド毎平方インチゲージ(psig)から約150psigの範囲における入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して1平方インチ(psi)当たり約5ポンド以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約16psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約47psi以下の圧力低下を有し、(iv)別の実施形態では、ガスフィルタは約100slpmから約150slpmの範囲にある出口流速に対して約93psi以下の圧力低下を有し、(v)別の実施形態では、ガスフィルタは約150slpmから約250slpmの範囲にある出口流速に対して約230psi以下の圧力低下を有する。
【0016】
約3リットル以下のフィルタ媒体容量を有するガスフィルタの様々な他の実施形態において、約70psigから約100psigの範囲にある入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して約6.5psi以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約25psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約80psi以下の圧力低下を有し、(iv)別の実施形態では、ガスフィルタは約100slpmから約150slpmの範囲にある出口流速に対して約165psi以下の圧力低下を有し、(v)別の実施形態では、ガスフィルタは約150slpmから約250slpmの範囲にある出口流速に対して約420psi以下の圧力低下を有する。
【0017】
約3リットル以下のフィルタ媒体容量を有するガスフィルタの様々な他の実施形態において、約30psigから約70psigの範囲にある入力ガスストリーム圧力に対して、本発明によるガスフィルタは、(i)一実施形態では、ガスフィルタは約3slpmから約20slpmの範囲にある出口流速に対して約12psi以下の圧力低下を有し、(ii)別の実施形態では、ガスフィルタは約20slpmから約50slpmの範囲にある出口流速に対して約30psi以下の圧力低下を有し、(iii)別の実施形態では、ガスフィルタは約50slpmから約100slpmの範囲にある出口流速に対して約60psi以下の圧力低下を有し、(iv)別の実施形態では、ガスフィルタは約100slpmから約150slpmの範囲にある出口流速に対して約90psi以下の圧力低下を有し、(v)別の実施形態では、ガスフィルタは約150slpmから約250slpmの範囲にある出口流速に対して約150psi以下の圧力低下を有する。
【0018】
好ましい実施形態では、本発明のガスフィルタは、入口ポートを有する入口端部と、出口ポートを有する出口端部と、内部チャンバとを備える、略円筒形のチューブ部分を有する容器を備える。入口ポートは内部チャンバに延在する入口粒子フィルタを有し、出口ポートは内部チャンバに延在する出口粒子フィルタを有する。フィルタ媒体が内部チャンバを充填する。
【0019】
フィルタ媒体は、層状にされ、グレーディングされ、混合され、または、それらの組み合わせが施されてもよい。例えば、粒状活性炭(GAC)材料は、第1の基盤を形成するよう層状にされ、酸処理されたGACおよび塩基処理されたGACが混合され層状にされて、第2の基盤を形成する。別の例では、塩基処理されたGACが第1の基板を形成するようベッディングされ、酸処理されたGACが第2の基盤を形成するようGACにグレーディングされ、このとき酸処理されたGACの濃度は第2の基盤にわたって異なる。
【0020】
好ましい実施形態では、フィルタ媒体は、ゼオライト、活性炭、分子シーブ等のような多孔性吸収材料を含む。一実施形態では、フィルタ媒体は、アンモニアおよび二酸化硫黄を除去するよう設計された、処理されたGAC材料を含む。別の実施形態では、フィルタ媒体は、化学的に増幅された遠紫外線(DUV)フォトレジストが感応であるアンモニアおよびアミンを除去するよう設計された、ゼオライトおよび/または非常に酸性の多孔性材料を含む。
【0021】
フィルタ媒体は、分子量が約90g/モルより大きく、沸点が約150(C)より高い、例えば有機分子のような凝縮可能な有機化合物を除去するために設計された材料を含むことができる。典型的には、凝縮可能な有機物は、約6個から30個の炭素原子(C6−C30)の範囲にある炭素原子を含む有機化合物と、例えばC6シラン、C6シロキサン、および、C6ヨウ素酸塩のような、酸素との組み合わせで揮発しない無機成分を有する、分子量が高い有機物とを含む。
【0022】
好ましい実施形態では、本発明は、合計凝縮可能有機濃度が約100ppbv以下の入力ガスストリームに対して約10ppbv未満の合計凝縮可能有機濃度を有する、出力ガスストリームを供給することができる、圧力低下が改善されたガスフィルタを提供する。別の好ましい実施形態によると、本発明は、合計凝縮可能有機濃度が約100ppbv以下の入力ガスストリームから約99%以上の凝縮可能な有機汚染物質が除去される、出力ガスストリームを供給することができる、圧力低下が改善されたガスフィルタを提供する。
【0023】
好ましい実施形態では、フィルタ媒体は、圧縮されたドライエアを精製するために選択される。圧縮されたドライエアのフィルタ処理の一実施形態では、フィルタ媒体は、粒状活性炭(GAC)、アンモニアを除去する酸処理されたGAC、および、二酸化硫黄を除去する塩基処理されたGACを有する。フィルタ媒体は、無機吸着剤(例えば、ゼオライトおよびSiO2/Al2O3のような分子シーブなど)と、化学的に活性のまたは化学的触媒のフィルタ処理材料で処理される無機吸着剤とを含む。
【0024】
好ましい実施形態では、本発明のガスフィルタは、入力および出力ガスストリームから粒子を除去するための粒子フィルタを含む。粒子フィルタは、構成するのが困難であるが内部チャンバに配置され、このような配置が改善された流れの分配を容易化すると考えられる。好ましい実施形態では、ガスフィルタは、平均サイズが約0.003ミクロン以上の粒子を効果的に除去することができる多孔性ニッケル粒子フィルタを含む。一つの好ましい実施形態では、粒子フィルタは、Mott社(84Spring Lane,Farmington,CT,06032−3159)から販売されている、部品番号2390804の多孔性ニッケル同心チューブの高純度粒子フィルタである。別の好ましい実施形態では、粒子フィルタは、Mott社より販売されている、部品番号1204380の多孔性ニッケルカップの高純度粒子フィルタである。好ましい実施形態では、粒子フィルタは、約0.003ミクロンまで99.9999999%以上の粒子全てを除去する。
【0025】
他の実施形態では、本発明によるガスフィルタは、熱電気冷却装置を用いて冷却される。有機物は、このような低温度実施形態を用いて凝結され、収集される。低温度実施形態は、発生される熱エネルギーを分散させるためのヒートシンクを含む。
【0026】
制御された湿度源は、湿度制御されたガス供給を提供するためにガスフィルタに結合されてよい。制御された湿度源は、ガスに水を追加するための超高純度の脱イオン化された(DI)水源と、ガスストリームから水を取り除くためのドライヤーとを備える。制御された湿度源は、さらに、ガスストリーム湿度(入口、出口、または、両方)を感知し、制御された湿度源に信号を送るおよび/または帰還させるセンサシステムを有してもよい。本発明のガスフィルタは、反応ガス供給ラインに組み込まれる前に、所望の湿度レベルで均衡にされることが好ましい。
【0027】
本発明の前述のおよび他の目的、特徴、及び、利点は、本発明の様々な実施形態の以下の説明および添付の図面からより完全に理解されるであろう。図中、同様の参照符号が同じ構成要素に付与される。図面は、必ずしも一定の比率で示されてはなく、本発明の原理を例示する際に強調されている場合もある。
【0028】
本発明の好ましい実施形態は、添付の図面を参照して説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明は、半導体処理ツールで使用される反応ガスのためのガスフィルタ、および、分子状汚染物質に敏感な処理に関わる。ガス中の汚染物質は、クリーンルーム環境自体を含む多数の源から生ずる。表1は、例えば、フォトリソグラフィシステムを用いる加工環境のようなクリーンルーム環境における様々な種を示す。アセトン、イソプロピルアルコールおよび低分子量シロキサンのような低分子量の種が、製造環境において最も一般的である。さらに、クリーンドライエアのようないわゆるクリーンガスでも、半導体処理に対してマイナスの影響を与え、歩留まりを低下させるに十分な濃度で汚染物質を含み得る。
【0030】
光学系の性能を低下させる可能性が高い化合物は、高い汚染係数を有する化合物か高分子量の化合物であり、例として、メトキシトリメチルシラン、トリメチルシラン、および、トリメチルシラノールが挙げられるが、これらに制限されない。これらの化合物は表1においてイタリック体で示され、より高い分子量、より高い汚染係数、および、無機成分を含む。光学系にマイナスの影響を与える化合物は、シラン、シロキサン、および、ヨウ素酸塩、特に、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSOまたはC6−シロキサン)のような、耐火(refractory)性化合物を含み得る。耐火性材料は、不揮発性または反応酸化物を形成する原子、例えば、リン(P)、シリコン(Si)、硫黄(S)、ホウ素(B)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)を含む化合物であるが、これらに制限されない。これらの汚染物質は、遠紫外線(DUV)光にさらされ、アクティブ酸素処理に耐性のある耐火性化合物を生成してもよい。
【表1】
【0031】
光化学分解反応は、高エネルギー光子が有機蒸気と反応したときに生ずる。これらの反応は、さもなければ中性で比較的不活性な有機分子から、非常に反応性のあるフリーラジカルを生成する。気相、あるいは、光学素子の表面等、ラジカル生成がどこで生ずるかに関係なく、結果として生ずるフリーラジカルは、光学素子を汚染し得るより大きい有機化合物を生成するよう反応してよい。深刻な場合、ポリマー層が光学表面に形成されてよい。有機種の化学的性質と吸収する光の波長との関係は、光学系の汚染の性質および重大度に影響を与える。例えば、Iラインまたは365nmの波長の光は、クリーンルームの空気では一般的に見つけられない、数個のヨウ素酸塩化合物だけを分解するのに十分なだけのエネルギーがある。250nmから150nmの線幅の装置を加工する、遠紫外線(DUV)リソグラフィで典型的には使用される248nmの波長の光は、より効率的であり、殆どのハロゲン化した有機物と反応し、幾つかの一般的な炭化水素とも相互作用してよい。130nm未満の幾何学的形状に必要な193nmの光は、幅広い範囲の空中のあるいはガス状の分子有機汚染物質と非常に効率的に反応する。
【0032】
リソグラフィ露光ツールで使用される光の波長が減少すると、1単位光子当たりのエネルギーが増加する。この徐々に高くなるエネルギー光子は、幾つかの一般的に存在する分子種の結合を壊す可能性が高く、最終的に光学表面に付く反応種にさせる。157nmの光学素子は、この波長の光が効率的に吸収されるか、略全ての有機種および酸素および大気圧と相互作用するため、193nmの光学系よりも環境条件により敏感であり、露光領域、つまり、不活性で、クリーンで、乾燥した、無酸素ガスで浄化されるべき、一般的に自由作業領域と呼ばれる、最終的な光学素子とウェハとの間の領域を必要とする。
【0033】
本発明の好ましい実施形態によると、ガスフィルタは、フィルタ媒体で充填された内部チャンバを有する略円筒形の筺体を含む。図1は、本発明の好ましい実施形態によるガスフィルタ100の外部からの等角図である。筺体は、略円筒形の部分102と、出口ポート106を有する出口端部104と、入口ポート110を有する入口端部108とを備える。筺体は、内部チャンバにフィルタ媒体を取り込むための充填ポート112をさらに有する。ガスフィルタは、反応ガス源、反応ガスライン、マニホールド、または、ツールへのガスフィルタの接続を容易にする、例えば、入口組立体、出口組立体114、またはその両方をさらに含む。
【0034】
筺体および全ての組立体が、本発明の使用に好適な316ステンレス鋼および304ステンレス鋼のような低硫黄金属より構成されることが好ましい。筺体およびあらゆる組立体において、潤滑剤、油脂、ゴミ等がないことは理解されるであろう。したがって、好ましくは成分が脱脂され、例えば、20%の水溶性のアルコール液、好ましくは、超音波クリーナで洗浄される。このような洗浄方法は、当技術分野において公知である。さらに、ガスフィルタの内部と連通し得る全ての溶接は、例えば、好ましくはアルゴンのような不活性ガスの環境で実施され、好ましくは、全ての溶接がガスのない溶接部を形成するよう不活性ガス環境で実施される。好ましくは、全ての「溶接部」はガスであり、タングステンが湾曲した表面にオービタル溶接機による溶接をされた溶接部である。使用前には、本発明のガスフィルタは、例えば、上昇した温度(例えば、100℃)で24時間から72時間にわたって窒素のような不活性ガスフローによって、浄化されることが好ましい。さらに、使用前に、本発明のガスフィルタが、フィルタ処理されるべきガスの湿度と平衡にされることが好ましい。
【0035】
内部チャンバにおけるフィルタ媒体は、不活性ポリマー、炭素、活性炭、および、例えばペレットまたは顆粒等の形態にある無機材料を含み得る。ペレットまたは顆粒は、約16USメッシュから約50USメッシュの範囲の平均メッシュサイズを有することが好ましい。これらペレットまたは顆粒は、例えば、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、塩酸のような酸、アンモニア、水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ヘキサメチルジシラザン、NMP、シクロヘキシルアミン、ジエチルアミノエタノール、メチルアミン、ジメチルアミン、エタノールアミン、モルホリン等の塩基、沸点が150℃以上のシリコンおよび炭化水素のような凝縮物質、および、ホウ素(通常、ホウ酸)、リン(通常、有機リン)、および、ヒ素(通常、ヒ酸塩)のようなドーパントを含む、有機および無機化合物の一つ以上のタイプの吸収を容易化するために、化学的に活性のあるいは化学的触媒フィルタ処理材料で、処理されなくても処理されてもよい。
【0036】
フィルタ媒体を形成するために、幅広い種類の化学的に活性のあるいは化学的触媒フィルタ処理材料が、ペレットするまたは顆粒にするために使用される。塩基性アミンの吸収のための材料の例として、リン酸(H3PO4)、スルホン化スチレンジビニルベンゼンが挙げられるが、これらに制限されない。酸(例えば、硫酸)の吸収のための材料の例として、炭酸カリウム(K2CO3)、第四級アミンが挙げられるが、これらに制限されない。酸および塩基に加えて、HMDSOのような特定の化合物がフォトリソグラフィシステムにおいて特に重要となる。HMDSOの吸収のための材料の例として、処理されていない粒状活性炭(GAC)、ゼオライトが挙げられるが、これらに制限されない。
【0037】
好ましい実施形態によると、フィルタ媒体は、約1200m2/gの1グラム当たりの最小表面積および約0.45g/mlから約0.50g/mlの範囲の密度を有するGACと、約1000m2/gの1グラム当たりの最小表面積および約0.66g/mlから約0.69g/mlの範囲の密度を有するリン酸で処理されたGACと、約1000m2/gの1グラム当たりの最小表面積および約0.7g/mlから約0.9g/mlの範囲の密度を有する炭酸カリウムで処理されたGACとを含む。
【0038】
汚染物質制御のための追加的な化学的に活性のあるいは化学的触媒フィルタ処理材料は、「多孔性強酸性ポリマーおよび物理吸着媒体を採用したフィルタ(Filters Employing Porous Strongly Acidic Polymers and Physical Adsoprtion Media)」なる名称の2002年7月26日に出願された米国特許出願第10/205,703号明細書、「半導体製造の保護および類似した敏感なプロセス(Protection of Secmiconductor Fabrication and Similar Sensitive Processes)」なる名称の2001年10月1日に出願された米国特許出願第09/969,116号明細書、および、「ガスサンプル中の基本汚染物質の検出(Detection of Base Contaminants In Gas Samples)」なる名称の2001年2月14日に出願された米国特許出願第09/783,232号明細書に記載され、上述の参照出願の教示全体が、参照により本明細書に全体的に組み込まれる。
【0039】
図2Aから図2Wは、クリーンドライエア(CDA)のような反応ガスと使用する本発明によるガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図である。図2Aから図2Cは、略円筒形の中央部分202を有する、ガスフィルタ200の外部スケール図である。出口端部204は、図2Cの端部に示され、出口ポート206を有する。出口端部204は、ガスライン、マニホールド等への接続を容易にするために、出口インタフェース組立体208、210、212を含んでもよい。入口端部214は図2Bの端部に示され、入口ポート216および充填ポート220を有してもよい。入口端部216は、ガスライン、マニホールド等への接続を容易にするために入口インタフェース組立体218を含んでもよく、中央部分202は搭載ブラケット219を含んでもよい。
【0040】
図2Dから図2Fは、インタフェース組立体を有する入口端部214のスケール図であり、括弧付けされていない寸法が好ましい実施形態のために示され、インチの単位で示される。図2Dは、入口ポート216および充填ポート220を有する入口端部214の端図である。図2Eは、入口インタフェース組立体222、224、226の構成要素、および、好ましい実施形態ではサブ組立体224に溶接された多孔性ニッケルカップ粒子フィルタ228を示す。図2Eは、入口インタフェース組立体およびプラグ232を供える充填ポート組立体230を有する、入口端部214の隠れ線側面図である。図2Hは、組立体215を有する入口端部の端図を示し、図2Iは図2HのBBに沿った断面図である。図2Iにおける括弧付けされていない寸法はインチであり、角形の括弧が付けられた寸法はミリメートル(mm)の単位である。断面図は、入口粒子フィルタ228が延在する内部チャンバ201の一部分も示す。一方、図2Jは組立体215を有する入口端部の分解された組立体(一定の比率とは限らない)を示す。
【0041】
図2Kから図2Mは、インタフェース組立体208、210、212を有する出口端部202のスケール図であり、括弧付けされていない寸法は好ましい実施形態について示され、インチ単位である。図2Kは出口ポート206を有する出口端部204の端図である。図2Mおよび図2Lは、出口インタフェース組立体208、210、212、および、234の構成要素、および、好ましい実施形態ではサブ組立体234に溶接される多孔性ニッケルカップ粒子フィルタ226を示す。図2Lは、チューブ208を有する出口インタフェース組立体、およびプラグ210を有するインタフェース取付部212を有する、出口端部204の隠れ線側面図である。図2Nは、図2Oの端図のGGに沿った断面図であり、図2Oは出口インタフェース組立体233を有する出口端部の端図である。図2Nの括弧付けされていない寸法はインチ単位である。図2Nの断面図は、出口粒子フィルタ236が延在する内部チャンバ201の別の部分を示す。一方、図2Pはインタフェース組立体233を有する出口端部の等角図(一定の比率とは限らない)を示す。
【0042】
図2Qから図2Sは、略円筒形の部分202の詳細を示し、全ての括弧付けされていない寸法はインチ単位である。図2Qは、略円筒形の部分の等角図(一定の比率とは限らない)を示す。図2Rおよび図2Sは一定の比率であり、それぞれ端図および線HHに沿った断面図を示す。図2Sの断面図は、内部チャンバ201の残留部分を示す。
【0043】
図2Tから図2Wは、搭載ブラケット219の詳細を示し、図2Tは一定の比率とは限らない等角図であり、図2Uから図2Wは一定の比率の平面図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【0044】
好ましい一実施形態では、図2Aから図2Wの構成要素、材料、および、ハードウェアは、以下の通りである。
0.083”、2.5”外径(OD)ステンレス鋼(SS)チュービング、202、
2.5”SSパイプキャップ(スウェージロック(swagelok)B16W−CAP−37−101)、204、
1.4”インチOD SS チュービング、208、
4”VCR ショートチューブ溶接グランド(スウェージロック6LV−4−VCT−3S−4TB3)、210、
1.4”VCR メールグランドナット(スウェージロックSS−4−VCR−4)、212、
BSP 取付部(スウェージロック−4TA−7−4RT)、218、
0.06−304SS 壁溶接ブラケット、219、
BSP 取付部−4−TA−7−4RT(スウェージロック)、222、
ニッケル(Ni)高純度粒子フィルタカップ、Mott社(部品番号1204380)、228、
ラウンドストックから構成される充填スパウト、タップ1/4−20、230、
機械加工されたウォッシャ、遷移部として使用、224、
2.5”SS充填スパウトを備えるパイプキャップ(スウェージロックB16W−CAP−37−101)、214、
BSP 取付部 −4−TA−7−4RT(スウェージロック)、222、
1/4”20SSパイププラグ(スウェージロック)、232、
Ni高純度粒子フィルタカップ、Mott社(部品番号1204380)、236、
1/4”OD SSチュービング、ある長さに機械加工、238、
4”VCRショートチューブ溶接グランド(スウェージロック6LV−4VCT−3S−4TB3)、242、
1/4”VCRメールグランドナッド(スウェージロックSS−4−VCR−4)、240、および、
機械ウォッシャ、遷移部に使用、234。
【0045】
図3Aから図3Dは、入口組立体215を有する入口および出口組立体233を有する出口を含む、図2Aから図2Wの反応ガスフィルタ200の好ましい実施形態の様々な詳細図である。図3Aから図3Dにおいて、角形の括弧付け寸法はミリメートル単位であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。好ましい実施形態300では、ガスフィルタ200は、フィルタについてシャドーボックスとして例示される三次元のフットプリント302内に嵌合される。
【0046】
別の好ましい実施形態によると、本発明のガスフィルタは図4Aから図4B、および、図5Aから図5Dに実質的に示される。図4Aから図4Bは、シェードされた外部図であり、図5Aから図5Dはより詳細な図である。本発明の好ましい実施形態によると、ガスフィルタ400は、フィルタ媒体で充填された内部チャンバを有する略円筒形の筺体を含む。筺体は、略円筒形の部分402と、出口ポート406を有する出口端部404と、入口ポート410を有する入口端部408とを備える。入口ポート410と出口ポート406は共通の軸を有さず、入口ポート410は略円筒形の部分402の軸からずらして配置され、出口ポート406は略円筒形の部分402の軸上に配置される。筺体はまた、フィルタ媒体で内部チャンバを満たすための充填ポート412を有してもよい。ガスフィルタは、反応ガス源、反応ガスライン、マニホールド、またはツールへのガスフィルタの接続を容易にするために、例えば、入口組立体、出口組立体414、または両方を含んでもよい。製品ラベル403のコンセプトも例示され、その上の矢印はガスフィルタ中のガスフローの推奨される方向を示す。
【0047】
図5Aは本発明の好ましい実施形態によるガスフィルタ500の外部等角図である。筺体は、略円筒形の部分502と、出口ポート506を有する出口端部504と、入口ポート516を有する入口端部514とを備える。ガスフィルタは、例えば、入口インタフェース組立体518および出口インタフェース組立体508を、反応ガス源、反応ガスライン、マニホールド、または、ツールへのガスフィルタの接続を容易化するために含み得る。筺体は、内部チャンバの充填およびチャンバの容易な密閉を容易化するために、充填ポート組立体521を有するフィルタ媒体で内部チャンバを満たす充填ポート520を有してもよい。さらに、ガスフィルタ500は、搭載ブラケットを含む。図5Bから図5Dは、略円筒形の中央部分502を有するガスフィルタ501の外部スケール図である。出口端部504は、図5Dにおいて側面から示され、出口ポート506を有する。出口端部504は、ガスライン、マニホールド等への接続を容易化するために、出口インタフェース組立体508、510、512を含み得る。入口端部514は図5Cにおいて側面から示され、入口ポート516および充填ポート520を含み得る。入口端部516はガスライン、マニホールド等への接続を容易化するために入口インタフェース組立体518を含んでもよく、さらに、中央部分502は搭載ブラケット519を含んでもよい。図5Bから図5Dのガスフィルタ501の構成要素の様々な詳細は出口端部504に出口ポート506が配置される以外では、図2Aから図2Wと略同様である。図5Aから図5Dに示されるように、出口ポート506は出口端部504に中央化され、それにより、中央部分502と同軸上にある。出口ポート506のこのような配置は、入口ポート516に対して、ガスフィルタ501を通るガスフローのチャネリングを防止すると考えられている。
【0048】
本発明の好ましい実施形態によると、実質的に図2Aから図2W、図4Aから図5Dによるガスフィルタは、内部チャンバが例えば、約80%のGACと、約10%の酸処理されたGACと、約10%の塩基処理されたGACとを含むフィルタ媒体で充填され、処理されたおよび未処理のGACの平均メッシュサイズが約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にあるとき、それぞれ約10ppbvおよび5ppbv未満の濃度を有するアンモニアおよび二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対してアンモニアおよび二酸化硫黄の両方に対して改善された圧力低下、および、約1ppbv未満の濃度を有する出力ガスストリームを供給することができる。好ましい実施形態によると、ガスフィルタは、HMDSOを含む約100ppbv以下の合計凝縮有機濃度を有する入力ガスストリームに対して、HMDSOの約10ppbv未満の合計凝縮有機濃度を有する出力ガスストリームを供給する。
【0049】
好ましい一実施形態によると、フィルタ媒体は、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約80%GACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約10%の炭酸カリウム処理されたGACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲の平均メッシュサイズの約10%のリン酸処理されたGACとを含む。
【0050】
図6は、本発明による、ガスフィルタの圧力低下を決定するシステムの概略図である。入口ガスストリーム602の圧力は圧力調整器604によって制御される。入口ガスは、好ましくは圧縮されたクリーンドライエアであるが、窒素のような不活性ガスがガスフィルタの圧力低下を試験するのに好適である。入口ガスストリームは、最初に炭素スクラバ606を通され、ガスフィルタ608上での圧力低下が、ガスフィルタ608の入口と出口ガスストリーム間の圧力の差を測定するよう設定された圧力計610で測定される。出口ガスストリームの圧力は圧力計612で測定され、流量計614で測定される出力ガスストリームの流速を標準的な毎分リットルに変換することを容易化する。これらの試験では、出力ガスストリームは大気616に通気される。
【0051】
図7Aから図7Cは、図5Aから図5Dの好ましい実施形態に実質的に類似する、本発明によるガスフィルタに対する圧力低下の試験結果を示す。図7Aから図7Bに示す試験結果は、フィルタ媒体が存在しないガスフィルタに対するものであり、図7Cの試験結果はフィルタ媒体が存在するガスフィルタに対するものである。本発明の他の好ましい実施形態に対する試験は、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約80%GACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約10%の炭酸カリウム処理されたGACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲の平均メッシュサイズの約10%のリン酸処理されたGACとを含む、約0.4リットル(図5Aから図5Dの実施形態の内部チャンバの推定容積)の容積を有するフィルタ媒体に対する、約1psiから約3psiの範囲での更なる圧力低下を予測する。
【0052】
図7Aおよび図7Bを参照するに、図7Aは様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(バール)対出口流速(slpm)を示すプロット図700であり、図7Bは様々なガスストリーム圧力における圧力低下(psi)対出口流速(標準的な1時間あたり立方フィート「cfh」)を示すプロット図701である。図7Aおよび図7Bに示すデータは表2に示される。図7Aおよび図7Bの両方は、約30psi(2.06バール)702、703、約60psi(4.13バール)704、705、約90psi(6.20バール)706、707、および約100psi(6.89バール)708、709での入口ガス圧力での圧力低下における変化、および、出口流速の範囲にわたるこれら入口圧力でのガスフィルタの性能を示す。
【表2】
【0053】
図7Cは様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(バール)対出口流速(slpm)を示すプロット図710である。図7Cに示すデータは表3に示され、各測定に対するエラーは±5%と推定される。図7Cは、約2.06バール712、約4.13バール714、約6.20バール716、および約6.89バール718、および、約7.5バール720での入口ガス圧力での圧力低下における変化、および、出口流速の範囲にわたるこれら入口圧力でのガスフィルタの性能を示す。プロット図710は、2.06バールデータ722、4.13バールデータ724、6.20バールデータ726、6.89バールデータ728、および、7.5バールデータ730に対する多項式722から730を示す。
【表3】
【0054】
図8Aから図8Vは、クリーンドライエア(CDA)のような反応ガスと使用する、本発明によるガスフィルタの別の好ましい実施形態の詳細図である。図8Aは、ガスフィルタ800の一定の比率とは限らない等角図であり、図8Bから図8Gは外部スケール図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位で角形の括弧付けをされた寸法はmm単位である。ガスフィルタ800は、略円筒形の中央部分802と、ガスライン、マニホールド等への接続を容易にするために出口インタフェース組立体808をさらに含む出口ポート806を有する出口端部804とを備える。入口端部814は、図8Dおよび図8Gに側面から示され、入口ポート816を含み、さらに、充填ポート820を含んでよい。入口端部814は、ガスライン、マニホールド等への接続を容易にするために入口インタフェース組立体818を含んでよく、中央部分802は搭載ブラケット819を含んでよく、充填ポート820はフィルタ媒体の追加を容易にし、充填ポートを容易に密閉するために充填ポート組立体821を含んでよい。
【0055】
図8Hは、ガスフィルタ800の組立体815を有する入口端部の一定の比率とは限らない等角図であり、図8Iは出口インタフェース組立体を有する出口端部と略同一の、充填ポートを有さない入口端部の一定の比率とは限らない等角図817を示す。図8Jから図8Lは、インタフェース組立体815を有する入口端部のスケール図である。図8Jは入口インタフェース組立体818および充填ポート組立体821を有する入口端部814の隠れ線側面図であり、多孔性ニッケルカップ入口粒子フィルタ828が示される。図8Kは、組立体815を有する入口端部の端面図であり、図8Lは図8Kの線AAに沿った断面図である。図8Kは、入口粒子フィルタ828が延在する内部チャンバ801の一部分を示す。図8Mは組立体815を有する入口端部の分解組立図(一定の比率とは限らない)である。図8Mは入口端部814の入口ポート816への入口インタフェース組立体818の組立体、および、充填ポート820に関連して充填ポート組立体812の構成要素822、825を示す。
【0056】
出口端部804および出口インタフェース組立体808は例えば、図8Iに示すように、それぞれ入口端部と入口インタフェース組立体と略同一である。
【0057】
図8Nから図8Pは、全ての括弧付けされていない寸法がインチ単位で示される略円筒形の部分802の詳細を示す。図8Nは略円筒形の部分802の等角図(一定の比率とは限らない)である。図8Oおよび図8Pはそれぞれ一定の比率の端面図および切り取り側面図である。図8Pの切り取り図は内部チャンバ801の一部分を示す。
【0058】
図8Qから図8Tは、搭載ブラケット819の詳細図であり、図8Qは一定の比率とは限らない等角図であり、図8Rから図8Tは一定の比率の平面図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【0059】
図8Uおよび図8Vは、一定の比率とは限らないガスフィルタ800の等角組立図である。図8Uは、略円筒形の部分802における内部チャンバ801の一部分および出口端部804を例示する分解組立図を示す。さらに、図8Uは、出口粒子フィルタ836を示す図である。図8Vは、本発明によるガスフィルタ800の好ましい実施形態の等角図、プラグ831を有する入口インタフェース組立体816およびプラグ833を有する出口インタフェース組立体(図では隠れている)の分解組立図である。
【0060】
好ましい実施形態では、図8Aから図8Vの構成要素、材料、および、ハードウェアは次の通りである。
0.083”壁、4”OD304ステンレス鋼(SS)パイプ、802、
4”ODパイプキャップSS、804、
0.06−304SS壁溶接ブラケット、819、
充填スパウト孔付き/付きでない4”ODパイプキャップSS、814、
高純度粒子フィルタ、Mott社(部品番号)、828、
スウェージロック 8−VCR グランド取付部SS、827、
スウェージロック 8−VCR メスナットSS、825、
高純度粒子フィルタ、Mott社(部品番号)、836。
【0061】
図9は、比較のために、本発明によらないガスフィルタ(CDAキャニスタ)に対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(psi)対出口流速(slpm)のプロット図を示す。図9は、約90psigの入口ガス圧力、およびキャニスタの外部に0.003ミクロン粒子フィルタを有するCDAキャニスタ(2.5インチ幅×12インチ長)に対する、プロット図900を示し、菱形902が実際のデータ点であり、線904はデータの線形適合値(プロット図の上部に適合線906に対する式が記載されている)。
【0062】
図10は、図8Aから図8Vの好ましい実施形態に略類似する、本発明によるガスフィルタに対する圧力低下試験結果を示す。図10は、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(psi)対流速(slpm)を示し、図10に示されるデータは表4に示される。図10に示される試験結果は、ガスフィルタの後に位置決めされるガス流量計を有するガスフィルタに対するものである。図10の試験におけるフィルタ媒体の容積は約2.6リットルであり、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約80%GACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約10%の炭酸カリウム処理されたGACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲の平均メッシュサイズの約10%のリン酸処理されたGACとを含む。
【0063】
図10は、30psig、60psig、90psigの入口ガス圧力に対する圧力損失のプロット図1000を示す。菱形1002は90psig入口ガス圧力に対する実際のデータ点であり、正方形1004は60psig入口ガス圧力に対するものであり、三角形1006は30psig入口ガス圧力に対するものである。さらに、データに対する適合が示され、適合式はプロット図近傍に記載される。プロット図1000は、30psigデータ1008に対する線形適合および適合関数1014と、60psigデータ1010に対する多項式適合および適合関数1016と、90psigデータ1012に対する多項式適合および適合関数1018とを示す。
【表4】
【0064】
図11A−1から図11B−11は、クリーンドライエア(CDA)のような反応ガスと使用する、本発明によるガスフィルタの別の好ましい実施形態の詳細図である。図11A−1は、本発明の好ましい実施形態によるガスフィルタ1100および重力補償器1101の一定の比率とは限らない等角図である。図11B−1から図11Fは、外部スケール図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位であり、角形の括弧付けされた寸法はmm単位である。ガスフィルタ1100は、略円筒形の部分1102と、この場合、重力補償器1101への接続を容易にするために出口インタフェース組立体1108をさらに含む出口ポート1106を有する出口端部1104を有する。入口端部は図11Dに側面から示され、入口ポート1116および充填ポート1120を含んでよい。入口端部1114は、ガスライン、マニホールド等への接続を容易にするために入口インタフェース組立体1118を含んでよく、中央部分1102は、搭載ブラケット1119を含んでよく、充填ポート1120はフィルタ媒体の追加を容易にし、充填ポート1120を簡単に密閉するために充填ポート組立体1121を含んでよい。
【0065】
図11Gは、出口端部1104の一定の比率とは限らない等角図であり、図11Hから図11Jは一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11Hおよび図11Iは、それぞれ出口端部1104における出口ポート1106を示す端面図および側面図であり、図11Jは図11Hの線AAに沿った断面図である。図11Kから図11Nは、出口粒子フィルタ1136および出口インタフェース組立体1137、1138の詳細を示す図である。図11Kは、一定の比率とは限らない等角図であり、図11Lから図11Nは、一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11Lは側面図を示し、図11Nは図11Mの線AAに沿った断面図である。図11Oは、出口インタフェース組立体1133および出口粒子フィルタ1136の一部分を有する出口端部の一定の比率とは限らない等角図であり、図11Pから図11Rは、一定の比率の図を示し、図示される寸法はインチ単位である。図11Pから図11Qはそれぞれ、出口インタフェース組立体1133を有する出口端部の側面図、端面図であり、図11Rは図11Qの線AAに沿った断面図である。さらに、図11Rはガスフィルタ1100の内部チャンバ1190の一部分を示す。
【0066】
図11Sは、入口ポート1116および充填ポート1120を含む入口端部1114の一定の比率とは限らない等角図を示し、図11Tから図11Vは、一定の比率の図を示し、図示される寸法はインチ単位である。図11Tおよび図11Uは、それぞれ入口端部1114における入口ポート1116および充填ポート1120を示す端面図および側面図であり、図11Vは図11Tの線BBに沿った断面図である。図11Wから図11Zは、入口粒子フィルタ1128および入口インタフェース組立体1118、1124の詳細を示す。図11Wは、一定の比率とは限らない等角図を示し、図11Xから図11Zは、一定の比率の図を示し、図示される寸法はインチ単位である。図11Xは、側面図であり、図11Zは、図11Yの線AAに沿った断面図である。図11A−2は、入口インタフェース組立体1115および入口粒子フィルタ1128の一部分を有する入口端部の一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−3から図11A−5は、一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−3および図11A−4はそれぞれ、入口インタフェース組立体1115を有する入口端部の側面図および端面図であり、図11A−5は図11A−4の線AAに沿った断面図である。さらに、図11A−5は、ガスフィルタ1100の充填ポート組立体1121および内部チャンバ1190の一部分を示す。
【0067】
図11A−6から図11B−3は、重力補償器1101の端部キャップの詳細を示す。図11A−6から図11A−9は、出口キャップ1157の詳細を示し、図11A−6は、一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−7から図11A−9は、一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−9は、図11A−8の線AAに沿った断面図である。図11A−10から図11A−13は、出口キャップインタフェース組立体1159およびその構成要素1169、1171の詳細を示し、図11A−10は、一定の比率とは限らない等角図を示し、図11A−11から図11A−13は、一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−13は、図11A−12の線AAに沿った断面図である。図11A−14から図11A−17は、インタフェース組立体1167およびその構成要素1169、1171を有する出口キャップの詳細を示し、図11A−14は一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−15から図11A−17は一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−17は、図11A−16の線AAに沿った断面図である。
【0068】
図11A−18から図11A−21は、入口キャップ1158の詳細を示す図であり、図11A−18は一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−19から図11A−21は一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−21は、図11A−20の線AAに沿った断面図である。図11A−14から図11A−17は、インタフェース組立体1168およびその構成要素1172を有する入口キャップの詳細を示し、図11A−22は一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−23から図11A−25は一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11A−25は図11A−24の線AAに沿った断面図である。
【0069】
図11A−26から図11B−3は、出口キャップインタフェース組立体の構成要素1169、1171の更なる詳細を示す図である。図11A−26および図11B−2は一定の比率とは限らない等角図であり、図11A−27および図11B−3は、一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。さらに、図11A−27は、インタフェース組立体の構成要素1169の一つを製造するための変更前のバス構成要素1170を示す。
【0070】
図11B−4および図11B−5は、出口インタフェース組立体1108の一部分を示す図であり、図11B−4は一定の比率とは限らない等角図であり、図11B−5は一定の比率の図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11B−6および図11B−7は、搭載ブラケット1119の詳細を示し、図11B−6は一定の比率とは限らない等角図であり、図11B−7は一定の比率の平面図であり、図示される寸法はインチ単位である。図11B−8および図11B−9は、様々な溶接場所を示し、これらの図は一定の比率とは限らない。
【0071】
図11B−10および図11B−11は、図11A−1から図11B−9の重力補償器1101を有する反応ガスフィルタ1100の好ましい実施形態の様々な詳細図である。図11B−10および図11B−11では、角形の括弧付けされた寸法はミリメートル単位であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。好ましい実施形態1180では、ガスフィルタ1100および補償器1101は、フィルタおよび補償器についてシャドーボックスで例示されるよう三次元フットプリント1182内に嵌められる。
【0072】
好ましい一実施形態では、図11A−1から図11B−11の構成要素、材料、および、ハードウェアは次の通りである。
0.083”壁、4”OD304SSパイプ、1102、
スウェージロック1/4”×1/2”パイプブッシングSS、1121、
充填スパウト孔を有さない、4”ODパイプキャップチェリーバレル(37−103)SS、1104、
充填スパウト孔を有する、4”ODパイプキャップチェリーバレル(37−103)SS、1114、
取付部フランジへの1/2”チューブ、1137、
304SSフランジ溶接組立体1171、
304SSフランジ溶接組立体1124、
304SSフランジ溶接組立体1137、
2.5”ODパイプキャップチェリーバレル(37−101)SS、1158、
2.5”ODパイプキャップチェリーバレル(37−101)SS、1157、
機械加工された1/8”BSPから1/8”NPTスウェージロックSSインタフェース、1118、
Mott社、GasShield(商標)製同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)、1128、
0.06壁SSチューブ、1138、
Mott社、GasShield(商標)製同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)、1136、
機械加工された1/8”BSPから1/8”NPTスウェージロックSS、1169、
0.065壁、2.5”OD SSパイプ、1152、および、
1/2”、溶接取付部を有する90度ユニオンエルボースウェージロック、1112。
【0073】
図12Aおよび12Bは、図11A−1から11B−11の好ましい実施形態に略類似する、本発明によるガスフィルタに対する圧力低下の試験結果を示す。圧力低下測定はガスフィルタ1100および重力補償器1101上の圧力低下に対して行われる。重力補償器1101は空でありどのフィルタ媒体も含んでいない。図12Aおよび12Bは、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(psi)対流速(slpm)のプロット図である。図12Aに示される試験結果は、フィルタ媒体を有さないガスフィルタに対するものであり、図12Bに示される試験結果は、フィルタ媒体を有するガスフィルタに対するものである。図12Aおよび12B両図において、試験は、ガス流量計がガスフィルタ/重量補償器の組み合わせの後に位置決めされた状態で行われた。図12Bの試験におけるフィルタ媒体の容積は約2.6リットルであり、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約80%GACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲にある平均メッシュサイズの約10%の炭酸カリウム処理されたGACと、約20USメッシュから約50USメッシュの範囲の平均メッシュサイズの約10%のリン酸処理されたGACとを含む。
【0074】
図12Aは、30psig、60psig、90psigの入口ガス圧力に対する圧力損失に対するプロット図1200を示す。菱形1202は90psigの入口ガス圧力に対する実際のデータ点であり、正方形1204は60psigの入口ガス圧力に対するものであり、三角1206は30psigの入口ガス圧力に対するものである。データに対する多項式適合も図示される。プロット図は、30psigデータに対する多項式適合1208、60psigデータに対する多項式適合1210、および、90psigデータに対する多項式適合1212を示す。
【0075】
図12Bは、30psig、60psig、90psigの入口ガス圧力に対する圧力損失に対するプロット図1250を示す。菱形1252は90psigの入口ガス圧力に対する実際のデータ点であり、正方形1254は60psigの入口ガス圧力に対するものであり、三角1256は30psigの入口ガス圧力に対するものである。データに対する適合およびプロット図近くに記載される適合式も図示される。プロット図は、30psigデータに対する線形適合1258および適合関数1264、60psigデータに対する多項式適合1260および適合関数1266、および、90psigデータに対する多項式適合1262および適合関数1268を示す。
【0076】
図13Aから図13Cは、Mott社の高純度同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)に対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下(psi)対流速(slpm)のプロット図を示す。図13Aおよび図13Bは、30psig、60psig、90psigの入口ガス圧力に対する圧力損失のプロット図を示し、このとき図13Aは280slpmまでの流速に対するプロット図1300を示し、図13Bは180slpmまでの同じデータのプロット図1320を示す。図13Cは、80slpmまでの流速の図13Aおよび図13Bと同じデータ、および、大気圧(ATMまたは0psig)および120psigの入口ガス圧力に対するデータのプロット図1340を示す。図13Aから図13Cにおいて、正方形1302は30psigの入口ガス圧力に対する実際のデータ点であり、三角1304は60psigの入口ガス圧力に対するものであり、x1306は90psigの入口ガス圧力に対するものであり、図13Cでは、菱形1342は大気圧に対する実際のデータ点であり、アスタリスク1304は120psigの入口ガス圧力に対するものである。図13Aから13Cには、データの線形性を示す線1308、1310、1312、1346、1348も示される。
【0077】
上記の実施形態は、検出器等の追加的な構成要素を有することなく動作する反応ガスフィルタに焦点を当てているが、多数の代替的な実行および実施形態も可能である。例えば、ガスフロー内の汚染物質を決定することができるシステムおよび構成要素は、反応ガスフィルタの実施形態と共に使用され得る。特に、フィルタ処理の前に汚染物質レベルに関するデータを得るよう、フィルタに対する変化間の時間を予測する等の機能を実施するために、ガスフィルタの入力で汚染物質のレベルまたは濃度を決定することが望ましい。フィルタの入力で汚染物質の測定を得ることは、本願では、入力サンプリングまたは上流サンプリングと称する。代替的に、フィルタの性能を評価するために、且つ、フィルタ媒体の消耗またはフィルタ処理装置の誤動作を識別するために、ガスフィルタの出力での汚染物質レベルを決定することが望ましい。本願では、出力サンプリングまたは下流サンプリングは、フィルタシステムの出力で汚染物質の測定を行うことを指す。他の状況では、フィルタへの入力とフィルタからの出力との間のどこかで汚染物質のレベルをモニタリングすることが望ましい。本願では、フィルタシステム内のある時点でのサンプリングは、中間点サンプリングまたはインタースタックサンプリングと称する。中間点サンプリングは、フィルタ媒体の途中で汚染物質のレベル部分を決定することに有用である。これは、フィルタシステムがフィルタステージ、または、フィルタカートリッジを連続して使用するときに特に有用である。所望の場合には、汚染物質の検出およびモニタリング機器は、入力サンプラ、一つ以上の中間点サンプラ、および、出力サンプラを含んでよい。フィルタ処理路沿いの多数の点でサンプリングすることで、フィルタシステムの性能の全体的なモニタリングが容易になる。
【0078】
例として、図14はガスフローにおける汚染物質を決定する収集機器1400を例示する。図14に示すような機器は、ガスフローに含まれる汚染物質の上流、中間点、または、下流サンプリングを容易にするために使用され得る。
【0079】
機器、または、装置1400は、入口ポート1404および出口ポート1406を有する管状の収集装置1402を含む。好ましい実施形態では、収集装置は、例えば、所与のサイズのガラス球のような吸収材料1408を含む。代替的には、機器1400は、ポリマーテナックスよりなる吸収材料1408を含んでもよい。テナックス(Tenax)は、高い沸点化合物に対して高容量を有し、低分子量の破過容量を超えてテナックスを動作することで、高分子量化合物の重要且つ分析可能な質量を捕捉することを容易化する。
【0080】
サンプルを収集するためには、入口ポストにおける端部キャップが取り除かれ、ガス源からのガスが入口ポート1404を通ることが可能にされる。ガスサンプル中に存在する汚染物質のフリーラジカルが、収集装置1402において吸収媒体1408と結合してもよい。所望の場合、レーザ光はサンプル収集を容易化するためにサンプリングチューブを通るように方向付けられる。
【0081】
汚染物質のサンプリングは、反応ガスフィルタ100と共に使用されてもよい多数のサンプリングチューブおよびブランク収集装置の使用を通じてさらに容易化される。収集装置または耐火トラップは、大気圧に通されるパージガスのような高圧サンプリングの両方に適用可能である。収集装置1402を通る流れは、所望であれば多数のサンプリングチューブおよび耐火トラップを使用することができる。チューブおよびトラップ中の流れは、簡単に変更可能な重要なオリフィスによって制御され得る。
【0082】
好ましい実施形態では、機器1400は一本のブランクサンプリング装置と二本のアクティブサンプリング装置である、三本のサンプリングチューブを含む。得られたデータの化学的分析は、例えば、回帰分析を用いて送信またはリソグラフィツールの画像均一損失と相関され、その重みの一次、二次、三次、および、四次効果は、
均一性または強度=a[C6−シロキサン]+b[C6−C30]+c[C3−C6]+d[C1−C5]
であり、このとき括弧内の表現は種の濃度を示す。一次および二次汚染物質効果は、三次および四次汚染物質よりも光学系の汚染物質に対して大きい影響を与え、典型的にはより大きい汚染物質係数(例えば、a>b>c>d)を示す。
【0083】
一次汚染物質は、酸素との組み合わせを通じて揮発されない無機成分を有する、例えばC6シロキサンおよびC6ヨウ化物のような高分子量耐火有機物を有してもよい。二次汚染物質は、例えば約6個から30個の炭素原子(C6−C30)の範囲内の炭素原子を含む化合物等の、高分子量の有機物を有してもよい。三次効果は、約3個から6個の炭素原子を有するC3−C6のような有機物の汚染効果により生じ得る。さらに、四次汚染物質は、例えば約1個から5個の炭素原子を有するメタンのような有機物を含む。
【0084】
図15は、収集装置1402を利用する耐火トラップシステム1520の実施形態を例示する。耐火化合物は、例えば、ヘキサメチルジシロキサン(C6)のようなシロキサン、例えばC3−シランのようなシラン、例えばC3およびヨウ素酸塩のようなシラノールを、少なくとも含んでよい。耐火トラップシステム1520は、ガス源と連通し、約1psiから120psiの範囲にある圧力で運ばれるガスサンプルが通る管路1521を含む。ガスサンプルは、圧力キャビティ1522まで下流に運ばれる。圧力リリーフバルブ1523は、圧力キャビティ壁がガスサンプルの気相と均衡であることを確実にするために、ガスの連続的な流れを可能にする。耐火トラップシステム1520は、トラップキャビティ1526に、アクティブサンプリングトラップまたは収集装置1524およびブランクトラップ1525を含む。アクティブサンプリングトラップ素子1524は、ポリマーテナックスのような吸収媒体を含んでもよい。アクティブ素子を流れるガスサンプルは、約0.11lpmである。
【0085】
ブランクトラップ1525は、ガス源または圧力キャビティと連通せず、汚染物質を除去しない。アクティブ収集装置1524からの流出ガスストリームは、オリフィス1529を介して真空ライン1530と流体的に連通しているマニホールド1527まで下流に流れる。圧力/真空調整バルブ1508は、圧力を調整するためにマニホールド1527とオリフィス1529との間に配置される。耐火トラップシステム1520は、単一の設計を用いて低圧適用および高圧適用の両方を提供する。
【0086】
ガス供給は、例えばSiXなどの表面の汚染物質によって汚染された収集装置の表面または光学系の表面を洗浄するために使用され得る、例えば水素ガスなどの添加物として特定の成分を含んでもよい。ガス添加物は、表面の汚染物質と組み合わさって揮発性化合物を形成し、システムからパージされる。例えば、SiXは、揮発されパージされるシラン(SiH4)を形成するために水素ガスと組み合わされる。パージガスは、好ましくは超高純度ガスレベルであり、収集装置は典型的なインラインフィルタの上流と下流に配置される。
【0087】
図16は、例えば窒素ストリームのようなガスストリームから有機化合物をフィルタ処理する、選択透過膜1606に基づくフィルタ処理モジュールを含む、トラップシステム1600の実施形態を例示する。選択透過膜は、例えば、Membrane Technology & Research社により供給されているタイプでもよい。図16の実施形態では、供給フロー1604は幾らかのレベルの有機汚染物質を含む窒素である。供給フロー1604は、有機汚染物質並びに水および酸素とどのバランスでもよい99%から100%の窒素を含んでよい。膜の除去効率性が90%であると仮定して、残留物の組成は10倍だけ精製される。透過ストリームの組成は、有機汚染物質でさらに高められる。好ましい実施形態によるフィルタ処理システム1600は、一次から四次の寄与物の汚染物質効果を除去してもよい。
【0088】
代替的には、フィルタ処理システム1600は、ガスストリーム1604から有機化合物をフィルタ処理する選択膜1616に基づいてフィルタ処理モジュールを利用してもよく、このとき、収集装置またはパイプ1602は、膜1616上の気圧傾度を増加させる真空源に接続され、膜の効率性を増加させる。供給フロー1604は、幾らかの量の有機汚染物質を含む窒素でもよい。特定の実施形態では、供給フロー1604は、上述したとおり、有機汚染物質を有する窒素を含んでもよい。膜の除去効率性が99%であると仮定して、残留物1606の組成は窒素および有機汚染物質におけるバランスに対して10倍だけ再び改善される。透過ストリーム1608の組成は有機汚染物質でさらに高められる。
【0089】
フィルタ処理システム1600は、ガスストリームから有機化合物をフィルタ処理するために、選択膜1616に基づいてフィルタ処理モジュールを有してもよい。この特定の実施形態では、供給フローは幾らかの量の有機汚染物質を含む窒素である。供給フロー1604は、有機汚染物質とバランスがとれている99%から100%の窒素を含む。膜の除去効率性が90%であると仮定して、残留物1606の組成は99%から100%窒素であり、有機汚染物質とバランスがとれている。透過ストリーム1608の組成は有機汚染物質で高められる。有機汚染物質で高められたエアストリーム1608は、精製のために再生吸収装置に方向付けられる。吸収ベッドシステムによって精製された透過ストリーム1608は、供給フローに戻される。本発明の好ましい実施形態によるこのフィルタ処理システムは、供給フローの容積の損失を減少させる。
【0090】
図17Aから図17Cは、汚染物質およびフィルタモニタリングシステムにおいて使用する、コンセントレータ1701の概略図である。コンセントレータ1701は、本願に記載の実施例により収集の感度を増加させるよう動作する。コンセントレータモジュール1704は、カバー1702を有し、マニホールドに挿入され、マニホールド1706は、入口および出口インタフェース1705、1703をそれぞれ有する。フィルタモニタリング機能を含むフィルタシステム1600は、例えばコンセントレータ1704のような結合装置を用いて大きさが減少されてもよい。0℃以下に温度を低下することによりフィルタシステム1600がより大きい容量のガスを収集できるようにすることで、性能が向上される。データ収集の感度は、例えばテナックスのような吸収材料を含む、コンセントレータ1701の実施形態を用いて高められる。コンセントレータ1701の実施形態では、テナックスは高い沸点を有する有機物に使用される。反対に、炭素トラップのような吸収材料は、低沸点の有機物を含む実施形態で使用される。別の実施形態は、並列におよび/または直列に配置される、高いおよび低いボイラーに対するフィルタの組み合わせを含む。
【0091】
図18は、フィルタシステム1600の性能をモニタリングする、システム1800の概略図を含む。ガスフローまたはエアストリーム1802はフィルタ1804に入力され、検出システム1831によってサンプリングされる。フィルタ1804は、汚染物質を化学的に吸収するために生理的吸着剤を含んでよい。フィルタベッドの途中にあるエアフロー1803は、検出システム1831にサンプルを供給するサンプリングポート1806を用いてサンプリングされ分析される。出口1807に対するサンプリングポート1806の場所は、先行指標のガスの伝搬速度に比例する。例えば、トレーサガスの伝搬速度が高い場合、出口1807からのサンプリングポート1806の距離は大きくなる。フィルタ1804の出口1807にある放出フロー1808もサンプリングされる。検出システムの入口に配置される位置選択可能バルブ1816は、一つ以上のストリームに対してサンプリング能力を提供する。したがって、フィルタベッド1805の入口1801、フィルタベッド1805の途中、または、フィルタベッド1805の出口1807からサンプリングされたフローは、検出システム1831への入力として選択される。バルブ1818により、プレコンセントレータ(preconcentrator)1820またはバイパス1822へのフローの選択を可能にする。プレコンセントレータに対するポンプ1826は十分なフローを供給する。バイパス1822またはプレコンセントレータ1820の放出は、バルブ1824によって選択され、クロマトグラフカラム1830への入力となる。ヒータ1828は、クロマトグラフカラム1830の周辺に配置される。カラム1830の出口は、特に水素炎イオン化検出システムを含んでもよい検出器1832の入力となる。時間に対して検出される成分の発生量を例示するスペクトルは、グラフィカルユーザインタフェース1838に表示される。システム1800およびその構成要素は、2003年9月15日に出願された「System and Method for Monitoring Contamination」なる名称の係属中の米国特許出願第10/662,892号明細書にさらに記載され、その内容は全体的に参照により本明細書に組み込まれる。
【0092】
図18の実施形態は、例えば、ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化検出器(GCFID)を用いて1ppb(V)未満の、非常に低濃度の有機種に本質的に敏感であり、且つ、それらを識別し定量化することができる、検出技術を用いてもよい。これらの実行は、実際の関心種を通過させることで処理を実際に危険にさらすことなく、フィルタ故障の進んだ警告を提供してよい。どの通過も、光学系のように非常に敏感な処理に対して意味があるものにするために、十分に低い濃度で生ずる。
【0093】
検出システム1831は、例えば従来の媒体トレイおよびラックシステムを用いて、エアストリームにさらされたポリマーペレットのベッドを用いるフィルタと使用され得る。例えば、フィルタは部分的に充填されたまたは完全に充填されたハニカム構造で保持される、ポリマーペレットを有するハニカム構造を含んでもよい。他の可能なフィルタ構成は、ポリマーから形成されるモノリシック多孔性またはハニカム構造、従来のエアフィルタにプリートされ配置される、織ってあるまたは織っていないいずれでもよいポリマー繊維のマット、従来の媒体トレイおよびラックシステムを用いてエアストリームにさらされる活性炭ペレットのベッド、活性炭ペレットが部分的に充填されたまたは完全に充填されたハニカム構造に保持されるハニカム配置、活性炭から形成されるモノリシック多孔性またはハニカム構造、織ってあるまたは織っていない支持構造より構成される従来のエアフィルタおよび炭素ベースの複合フィルタにプリートされ配置される、織ってあるまたは織っていないいずれでもよい活性炭繊維のマットを含んでもよいが、これに制限されない。
【0094】
検出システム1831は、これまでのドライ収集装置を含んでもよく、または、検出システム1831は、例えばウェットインピンジャのようなウェット収集装置を用いてもよい。例えば、分子塩基および分子酸サンプルは、例えば、蒸留水(10cc)で充填されるインピンジャを用いて収集される。エアまたはガスのサンプルは、プログラム可能なサンプルポンプを用いて、240分間にわたって1L/分の速度でインピンジャを通って引き込まれてよい。好ましい実施形態における制限のない合計サンプル容量は、240Lである。
【0095】
さらに、実施形態では、分子凝縮可能な高沸点の有機材料および耐火材料サンプルは、例えばテナックスのような多孔性媒体で充填される熱脱離サンプラ(TDS)を用いて収集されてよい。フィールドブランクまたは空のサンプルは、各タイプのサンプルに対して収集される。フィールドブランクは、引き込まれるサンプル容量がゼロである実際のサンプルと同じようにフィールドで扱われるサンプル装置(TDSのインピンジャ)である。フィールドブランクの目的は、サンプルの取り扱いおよび運搬中に、可能な未制御の汚染イベントを検出することである。フィールドブランクは、実際のサンプルと同じように分析される。
【0096】
分子塩基および分子酸サンプルの分析は、検出システム1831においてイオンクロマトグラフィ方法を用いることを含む。化合物は、保持時間によって識別され、個々の較正基準および、例えば、10ポイント較正手順を用いて定量化される。対応する方法の、例えば低検出制限(LDL)は、個々の成分に当たり最大0.1ug/m3である。好ましい実施形態では、分子塩基および耐火材料サンプルは、質量選択検出器および熱脱離システム(TD)を具備するガスクロマトグラフ(GC)を用いて分析される。合計分析システム(TD/GC/MS)は、ヘキサンの沸点を有し個々の成分当たり最大0.1ug/m3のLDLでより高い分析物を、分離し定量化するために最適化される。個々の成分は、MSライブラリサーチおよびクロマトグラフィックピーク位置によって識別される。個々の成分は、例えば、トルエンおよびヘキサデカンの二つの分析標準に対して定量化される。分析結果は表5および表6に示される。
【表5】
【表6】
【0097】
多数のタイプの検出器が検出システム1831と共に使用され得る。例えば、汚染物質が検出されたときにそれぞれの出力応答を変化させるセンサが、利用され得る。このタイプの特性を有するセンサの例は、表面音波(SAW)センサである。このようなセンサは、上の汚染物質の保持を容易にする表面がコーティングされた材料を有する。センサの検出面で保持される汚染物質は、好ましくは、後に検出される不揮発性残留物を形成する。検出面上に不揮発性残留物が溜まることは、検出面の近傍においてエアストリームにおける分子状汚染物質の濃度を表す。これらのセンサは、入力または上流のサンプリング部位、出力または下流のサンプリング部位、または、中間点またはインタースタックのサンプリング部位で使用され得る。
【0098】
上流および下流検出器の検出面上の不揮発性残留物の実際の形成速度は、それぞれのエアストリームにおける変化する分子状汚染物質の濃度に依存するだけでなく、温度、湿度、および、検出面上に前に形成された材料量などの他の要素にも依存し、それらは全て時間と共に変化し、測定された信号にアーチファクトを発生させる。例えば、一定の濃度の分子状汚染物質を有する上流エアにさらされた上流検出面に不揮発性の残留物が形成される速度は、時間と共に著しく変化し得る。例えば、形成速度の顕著な低下は、温度または湿度における変化から生じ得る。さらに、形成速度における一般的に減少するアーチファクトは、前に形成された材料によって生ずる、時間と共に変化する検出面の変化により観察されてもよい。
【0099】
同様の傾向は、下流検出面上の不揮発性残留物の形成の速度でも観察される。しかしながら、上流検出面上に蓄積されるアーチファクトと同様に、一般的に減少するアーチファクトは、下流検出面上での測定された形成速度において、典型的には後の時間に現れる。この理由は、下流検出面での材料形成の速度が、フィルタシステム1600が動作している限り、上流検出面における形成速度よりも低いからである。さらに、下流検出器に対するこれらのアーチファクトには、フィルタの効率性における変化から結果として生ずるエアストリームにおける分子状汚染物質の濃度における変化が重畳され、所望の量が決定される。
【0100】
図19Aを参照するに、上流検出器または下流検出器として使用されてよい検出器1900は、分子状汚染物質1906を含む入来するエアストリーム1904にさらされる検出面1902を含む。現在の好ましい実施形態では、参照により本明細書に組み込まれる、W.D.Bowersらによる「200MHz表面弾性波共振器の質量マイクロバランス(A 200MHz surface acoustic wave resonator mass microbalance)」Rev.Sci.Instrum.,Vol.62,1991年6月に記載されるように、検出面1902は圧電性結晶1908から形成され、質量マイクロバランス共振センサとして構成される。振動の周波数は、結晶がどのようにカットされているか、および、検出面1902に形成される質量に関連する。リード線1910、1912は、圧電性結晶1908に時間変化電気信号を印加するために使用される。リード線1910、1912は、検出器の共振周波数におけるシフトを検出するためにも使用される。代替的には、検出器1900は、H.Wohltjenらによる「化学分析のための表面弾性波プローブ(Surface Acoustic Wave Probe for Chemical Analysis)」、Analytical Chemistry、Vol.51、No.9、pp.1458−1475(1979年8月)に記載されるように、遅延線として構成されてもよい。
【0101】
検出面1902が一定の濃度の分子状汚染物質を有するエアストリームにさらされた場合でも、形成された不揮発性の残留物の測定された変化率は、例えば温度および湿度のような環境条件によって変化する。堆積された(形成された)材料の量はまた、他のパラメータ、例えば、表面に前に堆積された材料の量に依存する。検出面の検出性D(t)は、
D(t)=K1・S(T、RH、R、A(t)) (1)
であり、K1は定数であり、S(T、RH、R、A(t))は、(特に)温度(T)、相対湿度(RH)、分子状汚染物質を有する表面の反応性(R)、および、時間(t)とともに減少する検出面の有効表面積A(t)に依存する、「付着係数」である。付着係数(S)は、検出面の近傍における分子状汚染物質が気相から凝縮し、検出面に付着する可能性を表す。
【0102】
分子状汚染物質1906は、気相から検出器1900の表面に単に凝縮して、不揮発性の残留物1914を形成してもよい。さらに、分子状汚染物質の特定のクラスの選択的吸収は、例えば、選択的に吸収する材料の薄膜(コーティング)を検出面に適用することで実現されてもよい。したがって、分子状汚染物質にさらされたとき、幾らかの分子状汚染物質は、不揮発反応生成物の残留物1916として検出器の検出面に吸収されてもよい。堆積された不揮発性の残留物1914および不揮発反応生成物の残留物1916は、共振周波数のシフトとして測定される検出面上の質量を増加させる。
【0103】
振動結晶の質量(Δm)における増加に後続する、周波数における減少は、
【数1】
によって表され、このときΔfは周波数の変化、F0は結晶に印加される基本周波数、Δmは形成された不揮発性残留物によって生ずる検出面の質量における変化であり、Aは検出面(典型的には1cm2のオーダ)の面積である。これは、
Δf=−K・Am (3)
として表され、Kは定数(K=2.3×10−6F02/A)である。時間の関数としての共振周波数(f(t))は、
f(t)=F0−K・M(t) (4)
として表される。
【0104】
したがって、質量(M(t))における時間にともなう変化は、共振周波数について表される。
【数2】
【0105】
したがって、理想的な条件下では、周波数における変化は検出面の質量における変化に比例する。圧電センサは、その小さいサイズおよび低検出制限(最低検出レベルは一般的ppb領域であり、ppmに対して線形)において、少なくとも部分的には有用である。低レベル検出感度は、分子状汚染物質の低レベルが非常に有害な環境において特に重要である(例えば、低汚染物質レベルにおいて腐食性または毒性である気相汚染物質を受ける、半導体装置製造領域またはワーク環境)。このような検出器は、分子状汚染物質濃度露出レベルに依存して、典型的には、約六ヶ月から一年後に交換される。
【0106】
図19Bおよび図19Cを参照するに、検出器30の測定されたビート周波数は、表面1902に不揮発性残留物が形成される時間とともに変化する。ビート周波数における変化率は、時間に対する形成された質量の変化率(Δm)の測定値を提供する。
【0107】
有効な効率性
【数3】
は、検出面上に形成される不揮発性の残留物の量を決定するために図19Aにおいて共振周波数f(t)を測定することで、且つ、以下の式(6)を用いて決定される。
【数4】
有効な効率性
【数5】
の別の測定値は、共振周波数の測定された変化率(Δf、図19B)および以下の式(7)を用いて決定されてもよい。
【数6】
【0108】
全ての以下の検出器において、分子状汚染物質への収集媒体の露出を制御するために膜が使用され、定量的測定を可能にする。収集媒体(例えば、活性炭、試薬液、または、水)は、モニタリングされるべき分子状汚染物質の種類に依存して変化する。
【0109】
トルエン、ベンゼン、および、他の低沸点溶媒の蒸気のような揮発性有機汚染物質をモニタリングするために、検出器1900(例えば、商品番号3500、3510、3520、および、3530のミネソタ州セントポールにある3M社から市販され、参照により本明細書に組み込まれる、H.C.Shieldsらによる「受動サンプラをともなう有機蒸気における環境濃度の分析(Analysis of ambient concentrations of organic vapors with a passive sampler)」、APCA Journal、Vol.37、No.9(1987年9月)に記載されている、有機蒸気モニタ)が、上流検出器または下流検出器として使用されてもよい。
【0110】
図20Aを参照するに、検出器2000は、穿孔された面2010を有する筺体2008を通じて、および、拡散障壁2012(例えば、事前較正された半透性膜)を通じて分子状汚染物質2006を含む、入来するエアストリーム2004にさらされる検出面2002を含む。検出器2000は、スペーサ2014と炭吸着パッド2016とをさらに含む。拡散障壁は、その表面から炭素吸着パッドまで濃度勾配を形成する。
【0111】
使用において、検出器は、モニタリングされるようフィルタの上流または下流にそれぞれ位置決めされ、予め選択された期間(t)にわたって放置される。予め選択された期間の後、検出器は密閉され、典型的には吸収された種を抽出するためにラボに運ばれる。パッドは1μLの1.0mg/mLチクロオクタン/二硫化炭素溶液を含む溶媒に含浸される。予め選択された期間のあと、抽出物はガラス瓶に注がれ、低速度ヒュームフードで大気温度および圧力に低下される。最終的な容積は、一般に0.5mLから51μLの範囲である。1−3μLのサンプル容積はガスクロマトグラフ/質量分析計(例えば、Hewlett−Packard 5992A GC/MS)に注入され、そこで吸収された種を分離し識別する。分子状汚染物質の同一性およびそれぞれの成分の収集された質量は、分子状汚染物質の濃度を計算するために使用される。
【0112】
分子状汚染物質2006は、拡散によってモニタ2000の検出面に接触する。スクリーンの表面では、分子状汚染物質濃度は、空気濃度(C)であり、吸着パッドでは濃度は事実上ゼロである。フリックの拡散の第一法則により、
【数7】
と定義されてよく、このときCは分子状汚染物質濃度、mは吸着パッドに吸着された物質の質量、tはサンプリング間隔、uは取り込み速度、および、rは回復係数(吸着パッドからの物質の不完全な抽出を調節するために使用される係数)である。取り込み速度(u)および回復速度(r)は、大量の有機蒸気(例えば、それぞれ参照により本明細書に組み込まれる3M#3500有機蒸気モニタサンプリングガイド(Occupational Health and Safety Products Division/3M、1992年12月)および3M#3500有機蒸気モニタ分析ガイド(Occupational Health and Safety Products Division/3M、1981年)について、測定され公開されている。
【0113】
ホルムアルデヒドをモニタリングするのに有用なフィルタモニタは、検出器2000と同様の構成を有するが、吸着材料はホルムアルデヒド(例えば、Advanced Chemical Sensors Co.4901 North Dixie Hwy.Boca Raton,Fla.33431から市販されている有機パッシブモニタ)と反応する溶液でコーティングされている。エアストリーム中のホルムアルデヒド汚染物質は、拡散障壁を通過し、吸着材料上に不揮発性残留物を形成する。吸着材料上に形成されるホルムアルデヒドの質量は、3Mフィルタモニタと関連して上述したのと同様の方法で予め選択された露出期間が経過した後に測定されてよい。
【0114】
図20Bを参照するに、上流検出器または下流検出器2044として使用されてよい検出器2040は、分子状汚染物質2046を含む入来するエアストリーム2044にさらされる検出面2042を含む。検出器2040は、吸着媒体2050(例えば、試薬を含むまたは含まない活性炭粒子)を含む筺体2048と、エアストリームと吸着媒体との間の拡散勾配を形成する拡散障壁2052とを備える。吸着媒体は、モニタリングされるべき気相フィルタに使用されるものと同じである。このようにして、検出器2040は、同様の感度を有するフィルタと同じ気相汚染物質を吸着する。これにより、フィルタの性能は非常に正確に決定される。吸着された汚染物質は、他の吸着検出器と関連して上述した方法と同じようにして抽出される。エアフィルタの性能モニタリングを実施する検出器の実施形態は、さらに、参照により本明細書に組み込まれる「Performance Monitoring of Gas Phase Air Filters」なる名称の米国特許第5,856,198号明細書に記載される。
【0115】
図21を参照するに、好ましい実施形態では、気相フィルタの性能は以下のようにしてモニタリングされる。上流検出面に形成される不揮発性残留物の量が決定される(ステップ2100)。下流検出面に形成される不揮発性残留物の量が決定される(ステップ2102)。有効効率性は、上流と下流検出面に形成される不揮発性残留物の量の比較に基づいて決定される(ステップ2103)。決定された有効効率性は所定の閾値と比較される(ステップ2104)。有効効率性が閾値よりも大きい場合(ステップ2105)、フラグ変数が0に設定され(ステップ2106)、モニタリング処理が繰り返される。有効効率性が閾値未満でありフラグ変数が現在1に等しくない場合(ステップ2107)、フラグが1に設定され、モニタリング処理が繰り返される(ステップ2108)。他方で、有効効率性が閾値未満でフラグ変数が1に等しい場合(ステップ2107)、フィルタが交換されるべきことを示す信号が生成される(ステップ2109)。
【0116】
代替の実施形態では、フラグ変数は1よりも大きい整数に対して比較されてよく(ステップ2107)、フィルタ交換信号が生成される(ステップ2109)前に確認手順(ステップ2105−2108)の正確性を向上させるように、フラグ変数がインクリメント増加される(ステップ2108)。
【0117】
汚染物質をモニタリングする検出システムの実施形態は、様々な形態をとる。例えば、ドライトラップなどのドライ収集媒体、またはテナックストラップおよび/またはウェットインピンジャのようなウェットトラップを用いる、携帯用の検出システムが使用される。図22は、ガスサンプリングユニット2200の携帯用の実施形態の斜視図である。ユニットの実施形態は、携帯型で、典型的には20ポンド未満の重量である。図22のガスサンプリングユニット2200は、筺体2204と、入口カップリング2202と、第1のバイパス/パージバルブ2204と、第2のバイパス/パージバルブ2206と、ハンドル2208と、オン/オフスイッチ2210と、時間計2212と、ファングレーティング2214とを備える。
【0118】
筺体2201は、内部部品を密閉可能に囲み、異物との付随的な接触から保護するよう適合される。好ましい実施形態では、筺体2201はアルミニウムよりなるが、プラスチック、複合材料、ガラス等より形成されてもよい。さらに、筺体2201は陽極酸化されてもペイントされてもよい。入口カップリング2202はガス源に取り付けられNPTコネクタを含む。第1および第2のバイパス/パージバルブ2204および2206は、それぞれ、ガスサンプリングユニット2200内のサンプリング成分が汚染される危険性を有することなく十分なガスフローを確実にするために、サンプリング成分を入力ガスフローがバイパスすることを可能にするよう使用される。ハンドル2208により、ユーザはユニットを損傷することなくガスサンプリングユニット2200を便利に且つ安全に運ぶことができる。
【0119】
ガスサンプリングユニット2200の実施形態は、標準的な電力レセプタクルから得られる交流(AC)のような外部電源、または電池のような内部電源を用いて給電される。オン/オフスイッチ2210は、フィルタシステムの近くでガスフローをサンプリングする前にユニットをオンにするために使用され、オン/オフスイッチ2210はサンプリングが終了したときにユニットをオフにするために使用される。時間計または時計2212は、ガスサンプリングユニット2200がどれだけの時間稼動しているかを示すために使用される。時間計2212は、インジケータとしてのみ機能してもよく、または、所定の動作間隔に達した際にガスサンプリングユニット2200を自動的にオフにするよう構成されてもよい。ファングレーティング2214は、内部冷却ファンのブレードを損傷から保護する。
【0120】
図23Aは、手持ち式のサンプリングユニット2300で使用され得る構成要素を概略的に示す図である。例えば、手持ち式ユニット2300は、サンプル入口2302と、過圧/オーバーフロー制御部2304と、一つ以上のユーザ動作バルブ2306と、入口マニホールド2308と、一つ以上のドライトラップ2310A−Fと、出口マニホールド2312と、電気供給および制御構成要素2314と、電池2316と、任意のAC電源2318とを備える。
【0121】
サンプル入口2302は、ガスサンプルを通過させるカップリングより構成されてよい。例えば、サンプル入口2302は、ガス供給ラインを接続可能に受容するように構成されるNPTコネクタを含んでよい。任意の過圧/オーバーフロー制御部2304は、サンプル入口2302とユーザ動作バルブ2306との間に挿入され、手持ち式ユニット2300内の過圧またはオーバーフロー状態を防止する。ユーザ動作バルブ2306は、入口マニホールド2308へのガスサンプルの通過を可能にするよう動作し、バルブ2306はガスサンプルの通過を防止するよう動作してもよい。さらに、バルブ2306は、ガスサンプルが入口マニホールド2308および/またはドライトラップ2310A−Fを通過することなく、直接的に出口マニホールド2312に流れるよう構成されてもよい。入口マニホールド2308をバイパスすることは、ドライトラップ2310A−Fをガスサンプルが通過する前にガスサンプルラインをパージする際に有用である。手持ち式ユニット2300の好ましい実施形態では、バルブ2306は、電気供給および制御構成要素2314内で動作するコントローラ2315を用いて動作される。
【0122】
入口マニホールド2308は、ガスサンプルを受け入れ、ドライトラップ2310A−Fに分配する。図23Aに例示される実施形態は、6つのドライトラップを含むが、手持ち式ユニット2300は、測定される汚染物質の種類および濃度に依存して実質的にあらゆる数のドライトラップと動作してもよい。出口マニホールド2312は、入口マニホールド2308によって分配されたガスサンプルを受け入れ、単一の出力ガスストリームを発生する。出力ガスストリームは、手持ち式ユニット2300の外部に位置するサンプル出口コネクタに結合される。サンプル出口コネクタは、手持ち式ユニット2300が動作している大気環境にガスサンプルが排気されることなく、手持ち式ユニット2300中のガスの通過を容易にする。
【0123】
手持ち式ユニット2300はまた、電気供給および制御構成要素サブシステム2314を含んでもよい。電気サブシステムは、コントローラ2315、電力調整および分配モジュール、アラームインジケータ、エラーセンサ、冷却ファン等を含む。
【0124】
例えば、手持ち式ユニット2300の好ましい実施形態では、電気サブシステムは、サンプリング時間を測定し、流速を測定し制御し、ガス圧力および温度を測定し、バルブ2306を制御し、入口マニホールド2308を制御し、出口マニホールド2312を制御し、性能データをログし、日付、時間、サンプリング場所、および、オペレータの名前などのユーザ入力データを受信しログする。手持ち式ユニット2300は、電気サブシステム2314を用いて、ユーザが単一のボタンを押すことで、ガスラインを手持ち式ユニット2300の入力に接続した後に測定を行うよう構成される。手持ち式ユニット2300内で動作するコントローラ2315は、ユーザによる予めプログラミングされた動作を容易にする。例えば、コントローラ2315は、ドライトラップ2310A−Fのサブセットだけをガスサンプルが通過するようプログラミングされ得る。
【0125】
手持ち式ユニット2300は、電池2316のような内部電源をさらに含む。電池2316は、使い捨てのアルカリ電池のような一つ以上の交換可能な電池よりなってもよく、または、リチウムイオン、ニッケル水素電池などのような充電可能な電池よりなってもよい。手持ち式ユニット2300はまた、例えば、AC電源のような外部電源を結合するコネクタを含んでもよい。
【0126】
図23Bは、図23Aに示される幾つかのまたは全ての構成要素を含む、手持ち式ユニット2300の典型的な実施形態を示す。手持ち式ユニット2300は、上面2322および上面2322から対向に取り付けられる下面2324、第1の側2326および第1の側2326から対向に取り付けられる第2の側2328、第3の側2330および第3の側2330から対向に取り付けられる第4の側2332を有する、ケース2320を含む。上面2322は、手持ち式ユニット2300の電源をオンにし、サンプリングインターバルが完了した後にユニットの電源をオフにする、オン/オフスイッチ2334を含んでよい。オンLED2336およびオフLED2338は、手持ち式ユニット2300のステータスについてユーザに通知するために使用されてよい。バルブ制御ボタン2340は、ユーザが手持ち式ユニット2300をランモードまたはバイパス/パージモードにさせるために、上面2322に位置してもよい。手持ち式ユニット2300はさらに、ユーザに動作情報を供給する一つ以上のディスプレイを含んでよい。例えば、手持ち式ユニット2300は、ユニットの稼動時間を表示するタイマディスプレイ2342を含んでよい。診断ディスプレイ2344は、流速、ガスサンプル温度、バルブステータスなどのような、ユニットの動作ステータスに関する情報を提供してよい。手持ち式ユニット2300は、ガスサンプル入口ポート2348およびガスサンプル排出ポート2350をさらに有する。
【0127】
手持ち式ユニット2300の実施形態は、交換可能なドライトラップモジュール2354を利用してもよい。交換可能なモジュール2354は、ドライトラップレセプタクル2352を介して筺体2320に挿入されてよい。レセプタクル2352は、交換可能なモジュール2354が挿入される、例えば第1の側2326に、開口部を含む。一旦筺体2320に挿入されると、交換可能なモジュール2354に含まれるドライトラップは、ガスサンプルの汚染物質を測定するようガスサンプルが中を通過するようにして位置決めされる。コントローラ2315は、結果のディスプレイ2346を用いてユーザに報告するように、ドライトラップからの測定データを読み取るよう適合される。汚染物質をモニタリングするシステムの携帯型の実施形態は、参照により本明細書に組み込まれる「Dry Sampler」なる名称の、2003年12月3日に出願された係属中の米国特許仮出願第60/526,862号明細書にさらに記載される。
【0128】
図24Aから図24Cは、クリーンルームに存在する汚染物質を測定するガスサンプリングユニット2200、2300を用いる典型的な方法を示すフローチャートを含む。図24Aにおいて、方法は、分析施設が汚染物質測定のためにガスサンプリングユニット2200を初期化すると開始される(ステップ2400)。次に、ガスサンプリングユニット2200の出荷前確認/試験が分析施設によって実施される(ステップ2402)。ガスサンプリングユニット2200は、共通のキャリアを通じて消費者に出荷される(ステップ2404)。消費者は受け取ると、再利用可能な出荷用コンテナからガスサンプリングユニット2200を取り外す(ステップ2406)。消費者は、ガスサンプリングユニット2200をクリーンルーム環境に配置し(ステップ2408)、ユニットをガス供給に接続する(ステップ2410)。サンプリングユニット2200の実施形態は、比較的に熟練されていない作業者によって使用されるよう設計されているため、専門的な訓練手順を必要としない。
【0129】
次に、消費者は第1および第2のバイパス/パージバルブ54、56をバイパス位置に配置し(ステップ2412)、クリーンルームのガス供給ラインを使用してガスサンプリングユニット2200をパージする(ステップ2414)。消費者は、第1および第2のバイパス/パージバルブを稼動位置に配置し(ステップ2416)、定められたサンプリングインターバルだけガスサンプリングユニット2200を動作させる(ステップ2418、図24B)。ガスサンプリングユニット2200は、行われる汚染物質測定の種類およびガス供給における汚染物質の濃度に依存して、数時間から数週間にわたってどこで動作されてもよい。
【0130】
ガスサンプリングユニット2200は、ガスサンプルを受容し(ステップ2420)、サンプルをドライトラップ2310、テナックストラップ、および/またはウェットトラップに通過させる(ステップ2422)。ソリッドステートタイマは、サンプリングインターバルの終わりに達したことを消費者に示す(ステップ2424)。消費者は、ソリッドステートタイマの読み出しに応じてガスサンプリングユニット2200をオフにし、あるいは、ガスサンプリングユニット2200は、所望のサンプリングインターバルの終わりに達したときに自動的にオフにされてよい(ステップ2426)。消費者は、ガスサンプリングユニット2200をガス供給から切断し、ユニットを再利用可能な出荷用コンテナに配置する(ステップ2428)。消費者は、予め印刷された返品発送ラベルをコンテナに貼り、ユニットを分析施設に返す(ステップ2430)。
【0131】
分析施設は、ガスサンプリングユニット2200を受け取り、ユニットの到着を在庫管理システムにログする(ステップ2432)。ドライサンプラは技術者によって開けられ、サンプリング成分の内容物は当技術分野において公知の方法で分析される(ステップ2434、図24C)。分析施設は、消費者の場所に設置されている間にガスサンプリングユニット2200によってとられた測定の結果を含む報告書を作成する(ステップ2436)。報告書は、ハードコピーおよび/または電子メールのような電子フォーマットで消費者に送られる(ステップ2438)。さらに、分析施設は、結果のコピーを第3者、例えば、消費者の場所に対して何らかの監督権限を有する証明者または規定設定組織または政府団体に送ってもよい(ステップ2440)。分析施設の代替的な実施形態は、ガスサンプリングユニット2200によって取られるサンプリングデータの結果を含むウェブサイトを維持してもよい。パスワード、または当技術分野において公知の他のセキュリティ手段を用いた安全なアクセスは、ウェブサイト上のデータへの無許可アクセスを防止するために使用されてよい。
【0132】
分析施設は、追加的な汚染物質測定をとるために消費者によって再利用されるようガスサンプリングユニット2200を修理する(ステップ2442)。分析施設は、消費者にドライサンプラを返し(ステップ2444)、消費者は追加的な汚染物質測定を実施するためにガスサンプリングユニット2200を使用する(ステップ2446)。
【0133】
前述の通り、ウェットインピンジャは、ウェット媒体を用いて得られた結果に対してドライトラップを用いて得られた結果を比較することが望ましい場合に、ガスサンプリングユニット2200の実施形態で用いられる。ウェットインピンジャがガスサンプリングユニット2200で用いられるとき、これは直列に接続される。ウェットインピンジャは、脱イオン水を含み、ガスサンプル中の酸性の種を含む窒素を決定するために使用される。例えば、硝酸(HNO3)がNO3−イオンとして測定されてよく、亜硝酸(HNO2)がNO2−として測定される。特に、ウェットインピンジャは、イオンNOxの測定値と大気イオンNOxと関連付けられる実際値との間の差を示す結果を提供するために使用される。大気NOxは、クリーンルーム中の空気中に存在するイオンNOxと非イオンNOxの合計を表す。反対に、大気イオンNOx(NOx−)は、NO3−イオンとして測定される硝酸(HNO3)と、NO2−として測定される亜硝酸(HNO2)との合計である。仮想NOx−は、一連のウェットインピンジャ86および88によって測定される、イオンNOxの一部である。仮想NOx−は大気非イオンNOxと水との相互作用によって生ずる結果である。仮想イオンNOxはインピンジャを用いて以下のように生成される。
NO2(ガス=g)→NO2(水=w) (9)
NO(g)→NO(w) (10)
NO2(w)+NO2(w)→ ←N2O4(w) (11)
N2O4(W)+H2O→HNO2+HNO3(w) (12)
NO2(w)+NO(w)→ ←N2O3 (13)
N2O3(w)+H2O→2HNO2(w) (14)
【0134】
第1のウェットインピンジャを通過するとき、大気非イオンNOxの小部分が中で仮想イオンNOxに変換される。第1のウェットインピンジャを出るガスサンプルは、入来したガスサンプルと略同じ量および成分の大気イオンNOxを含む。第2のウェットインピンジャは、第1のウェットインピンジャで測定した略同じ量の仮想イオンNOxを含む。イオンNOxの実際の量は、第1のウェットインピンジャで有効的に(即ち、略99%)保持される。二つの結果を差し引くことで、差は大気中に存在するイオンNOxの実際の量を表す。
【0135】
テナックストラップは、典型的には凝縮物質、有機化合物、および、耐火化合物よりなる、非酸および非塩基を保持するために使用される。テナックストラップは、ガスサンプリングユニット2200で使用するためにカスタム加工されてもよく、規制のアイテムとして購入されてもよい。例として、ガスサンプリングユニット2200の実施形態はPerkin Elmer Supelcoのテナックストラップを用いる。
【0136】
ガスサンプリングユニット2200の実施形態は、さらに、ソリッドステートタイマ、真空ポンプ、圧力調整器、コンピュータ制御可能な入口および出口マニホールド、コンピュータ制御可能なパージ前バイパスバルブ、データディスプレイ、ネットワークインタフェースなどのような構成要素を動作させるコントローラを有する。図25は、機械読み取り可能な命令、または、機能実行可能なコード、を実行する多目的コンピュータの形態にあり、ガスサンプリングユニット2200の制御を実施する、コントローラ2500の実施形態を例示する。例示するコントローラ2500は、プロセッサ2502と、メインメモリ2504と、読み取り専用メモリ(ROM)2506と、記憶装置2508と、バス2510と、ディスプレイ2512と、キーボード2514と、カーソル制御部2516と、通信インタフェース2518とを備える。
【0137】
プロセッサ2502は、命令を解釈し実行するあらゆるタイプの従来の処理装置でよい。メインメモリ2504は、ランダムアクセスメモリ(RAM)または同様のダイナミック記憶装置でもよい。メインメモリ2504は、情報およびプロセッサ2502によって実行されるべき命令を記憶する。メインメモリ2504は、プロセッサ2502による命令の実行中に、一時的な変数または他の中間情報を記憶するために使用されてもよい。ROM2506は、プロセッサ2502に対するスタティック情報および命令を記憶する。ROM2506が他のタイプのスタティック記憶装置と置き換えられてもよいことは理解されるであろう。データ記憶装置2508は、どのタイプの磁気的または光学的媒体、およびその対応するインタフェース並びに動作ハードウェアを含んでもよい。データ記憶装置2508は、プロセッサ2502によって使用される情報および命令を記憶する。バス2510は、コンピュータ2500の構成要素間でのデータ伝送を可能にするハードウェアライン(導体、光ファイバなど)の組を含む。
【0138】
表示装置2512は、ユーザに情報を表示する陰極線管(CRT)、液晶表示装置(LCD)などであってよい。キーボード2514およびカーソル制御部2516は、ユーザがコンピュータ2500と相互作用することを可能にする。代替的な実施形態では、キーボード2514は、機能特定キーを有するタッチパッドと置き換えられてもよい。カーソル制御部2516は、例えば、マウスでもよい。代替的な構造では、キーボード2514およびカーソル制御部2516は、ユーザがコンピュータ2500と相互作用することを可能にするマイクロホンおよび音声認識手段と置き換えられてもよい。
【0139】
通信インタフェース2518は、コンピュータ2500が任意の通信媒体を介して他の装置/システムと通信することを可能にする。例えば、通信インタフェース2518は、モデム、LAN(ワイヤードまたはワイヤレス)へのイーサネット(登録商標)インタフェース、または、プリンタインタフェースでもよい。あるいは、通信インタフェース2518は、コンピュータ2500と他の装置またはシステムとの間の通信を可能にする、あらゆる他のインタフェースでもよい。
【0140】
例として、本発明と適合するコンピュータ2500は、クリーンルームで動作しながらネットワーク上で通信する能力を有するガスサンプリングユニット2200を提供する。あるいは、ネットワークは、決定された時間にユニットを遠隔的にオンにし、決定されたサンプリング間隔が終了したときにユニットを遠隔的にオフにするために、ガスサンプリングユニット2500に信号を伝達してもよい。さらに、コンピュータ2500は、ドライサンプラ2200内で構成要素を較正するために使用されてもよい。コンピュータ2500は、例えば、メモリ2504に含まれる命令のシーケンスを実行するプロセッサ2502に応答して、所望の動作を完了するために必要な動作を実施する。このような命令は、データ記憶装置2508のような別のコンピュータ読み取り可能媒体から、または通信インタフェース2518を介して別の装置から、メモリ2504に読み込まれてもよい。メモリ2504に含まれる命令のシーケンスを実行することで、プロセッサ2502はガスサンプリングユニット2200を制御する方法を実施する。あるいは、ハードワイヤード回路が本発明を実行するために、ソフトウェア命令の代わりにあるいはそれと組み合わせて使用されてもよい。したがって、本発明は、ハードウェア回路およびソフトウェアのどの特定の組み合わせにも制限されない。
【0141】
図26は、特に表面弾性波(SAW)検出器を用いる反応ガス中の汚染物質をモニタリングするシステム2600を概略的に示す図である。システム2600は、入口2604と、媒体2612を含むチャンバ2606と、出口2608と、入口サンプルポート2614と、中間スタックサンプルポート2616と、出口サンプルポート2618と、サンプルマニホールド2620と、SAW検出器2622と、検出器マニホールド2626と、検出器制御ライン2624と、ドライサンプラ2630と、ドライサンプラ入力ライン2628と、ドライサンプラ出力ライン2632と、分析器2636と、分析器入力ライン2634と、分析器出力ライン2638とを備える。
【0142】
入力ガスサンプル2602は、入口2604を通ってチャンバ2606に入る。ガスサンプル2602中に存在する汚染物質は、媒体2612を用いて除去され、出口ガスサンプル2610を生成する。サンプルマニホールド2620は、ガスの一部分を入口サンプルポート2614、中間スタックサンプルポート2616または出口サンプルポート2618を用いて、SAW検出器2622にルーティングする。SAW検出器2622は、検出器の表面に汚染物質を蓄積する。汚染物質が溜まると、SAW検出器2622と関連付けられる出力信号が変化する。SAW検出器2622の表面上の汚染物質レベルが決定された閾値に達するか超えると、検出器マニホールド2626は検出器制御ライン2624によって作動されるか制御されてよい。
【0143】
検出器マニホールド2626は作動すると、ガスサンプルが分析器2636に入る前に分析器ライン2634を通過することを可能にしてもよい。分析器2636は、ガスクロマトグラフであってよく、またはガスサンプル中に存在する汚染物質を決定することができる他の分析ツールでもよい。分析器2636は、ガスサンプルを排出する出力ライン2638を有してもよい。
【0144】
検出器マニホールド2626は、ガスサンプルをドライサンプラ2630に、ドライサンプラ入力ライン2628を通ってルーティングしてもよい。ドライサンプラ2630は、ガスサンプル中の汚染物質を収集し測定するためにドライトラップ、テナックストラップ、ウェットインピンジャ、および/またはSAW検出器2622のどの組み合わせを含んでもよい。ドライサンプラ2630は、ドライサンプラ2630を通過した後にガスサンプラを排出する出口2632を含んでもよい。
【0145】
検出器は、サンプラシステム動作を開始するために使用されてよく、あるいは、サンプラ動作を終了し、サンプラコンテンツが分析される準備ができたことをユーザに示すために使用されてもよい。
【0146】
本発明の原理が適用される幅広い実施形態を鑑みて、例示した実施形態が例示に過ぎず、本発明の範囲を制限するものとして解釈してはならないことが理解されるであろう。特許請求の範囲は、特に記載されない限り、記載する順番または要素に制限されると解釈されてはならない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲および精神内の、全ての実施形態が本発明として請求される。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の等角図である。
【図2A】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2B】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2C】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2D】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2E】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2F】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2G】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2H】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2I】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2J】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図2K】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2L】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2M】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2N】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2O】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2P】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図2Q】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図2R】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2S】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2T】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図2U】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2V】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図2W】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、部品は一定の比率で示されている。
【図3A】図2Aから図2Wの反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、角形の括弧はミリメートル単位で、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図3B】図2Aから図2Wの反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、角形の括弧はミリメートル単位で、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図3C】図2Aから図2Wの反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、角形の括弧はミリメートル単位で、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図3D】図2Aから図2Wの反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、角形の括弧はミリメートル単位で、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図4A】本発明による反応ガスフィルタの別の好ましい実施形態の等角図である。
【図4B】図4Aのガスフィルタの側面図である。
【図5A】本発明による反応ガスフィルタの別の好ましい実施形態の等角図である。
【図5B】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の一定の比率の詳細図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図5C】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の一定の比率の詳細図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図5D】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の一定の比率の詳細図であり、括弧付けされていない寸法はインチ単位である。
【図6】本発明によるガスフィルタの圧力低下を決定するシステムの概略図である。
【図7A】図1から図5Dに示されるものと略同一のガスフィルタに対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図であり、プロットは、図6に示されるのと略同様のシステムを用いて決定される。
【図7B】図1から図5Dに示されるものと略同一のガスフィルタに対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図であり、プロットは、図6に示されるのと略同様のシステムを用いて決定される。
【図7C】図1から図5Dに示されるものと略同一のガスフィルタに対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図であり、プロットは、図6に示されるのと略同様のシステムを用いて決定される。
【図8A】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8B】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8C】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8D】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8E】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8F】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8G】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8H】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8I】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8J】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8K】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8L】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8M】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8N】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8O】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8P】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8Q】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8R】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8S】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8T】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図8U】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図8V】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図9】従来技術のクリーンドライエアフィルタに対する様々な入口ガスストリーム圧力における、圧力低下対流速のプロット図である。
【図10】図8Aから8Vに示されるものと略同様のガスフィルタに対する、様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図11A−1】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−2】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−3】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−4】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−5】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−6】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−7】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−8】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−9】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−10】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−11】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−12】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−13】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−14】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−15】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−16】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−17】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−18】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−19】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−20】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−21】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−22】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−23】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−24】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−25】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11A−26】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11A−27】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−1】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−2】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11B−3】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−4】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11B−5】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−6】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11B−7】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−8】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない図である。
【図11B−9】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11B−10】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない図である。
【図11B−11】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11C】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11D】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11E】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11F】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11G】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11H】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11I】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11J】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11K】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11L】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11M】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11N】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11O】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11P】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11Q】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11R】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11S】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11T】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11U】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11V】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11W】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されているとは限らない等角図である。
【図11X】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11Y】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図11Z】本発明による反応ガスフィルタの好ましい実施形態の詳細図であり、様々な部分は一定の比率で示されている。
【図12A】図11A−1から図11Z、図11A−2から図11A−27、および、図11B−2から図11B−11に例示されるものと略同様のガスフィルタに対する様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図12B】図11A−1から図11Z、図11A−2から図11A−27、および、図11B−2から図11B−11に例示されるものと略同様のガスフィルタに対する様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図13A】Mott社の高純度同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)に対する様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図13B】Mott社の高純度同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)に対する様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図13C】Mott社の高純度同心チューブ粒子フィルタ(部品番号2390804)に対する様々な入口ガスストリーム圧力における圧力低下対流速のプロット図である。
【図14】汚染物質を決定する機器の実施形態を示す図である。
【図15】本発明による耐火トラップの実施形態を示す図である。
【図16】本発明によるフィルタ処理システムの実施形態を示す図である。
【図17A】フィルタシステムの実施形態におけるコンセントレータとして機能する機器を概略的に示す図である。
【図17B】フィルタシステムの実施形態におけるコンセントレータとして機能する機器を概略的に示す図である。
【図17C】フィルタシステムの実施形態におけるコンセントレータとして機能する機器を概略的に示す図である。
【図18】本発明によるフィルタおよび検出機器を含むシステムを概略的に示す図である。
【図19A】汚染物質をモニタリングする検出器の実施形態を示す図である。
【図19B】汚染物質をモニタリングする検出器の実施形態を示す図である。
【図19C】汚染物質をモニタリングする検出器の実施形態を示す図である。
【図20A】本発明の実施形態による検出器の実施形態を示す図である。
【図20B】本発明の実施形態による検出器の実施形態を示す図である。
【図21】本発明の実施形態による検出器を用いる方法を示す図である。
【図22】携帯型のドライサンプリングシステムの実施形態を示す図である。
【図23A】本発明の実施形態による手持ち式のドライサンプリング装置を概略的に示す図である。
【図23B】手持ち式のドライサンプリング装置を示す図である。
【図24A】ガス供給における汚染物質をモニタリングするためにドライサンプラを用いる方法を示す図である。
【図24B】ガス供給における汚染物質をモニタリングするためにドライサンプラを用いる方法を示す図である。
【図24C】ガス供給における汚染物質をモニタリングするためにドライサンプラを用いる方法を示す図である。
【図25】本発明の実施形態による例示的なコンピュータを概略的に示す図である。
【図26】本発明の実施形態によるガス供給における汚染物質をモニタリングすることを示す概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体処理システムにおいて使用する反応ガス用のガスフィルタであって、
入口端部、出口端部、および、内部チャンバを有するチューブ部分と、
入口粒子フィルタを有する入口ポートと、
出口ポートと、
前記内部チャンバを略充填するフィルタ媒体と、
前記反応ガスにおける汚染物質の測定を容易化するサンプリングポートと
を有する容器を備える、ガスフィルタ。
【請求項2】
前記サンプリングポートは、前記反応ガスの少なくとも一部分をセンサに利用可能にさせる、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項3】
前記汚染物質は前記センサの表面に付着する、請求項2に記載のフィルタ。
【請求項4】
前記表面は、前記汚染物質の付着を容易にするためのコーティングを有する、請求項3に記載のフィルタ。
【請求項5】
前記センサは、前記汚染物質と、サンプル測定を開始すること、あるいは、サンプル測定を終了することとを表す、出力信号を生成する、請求項4に記載のフィルタ。
【請求項6】
前記出力信号は、前記汚染物質の存在に応答して振幅が変化する電圧である、請求項5に記載のフィルタ。
【請求項7】
前記出力信号は、前記汚染物質の存在に応答して振幅が変化する電圧である、請求項5に記載のフィルタ。
【請求項8】
前記汚染物質を識別する検出器をさらに備え、前記検出器は前記センサと通信可能に結合される、請求項5に記載のフィルタ。
【請求項9】
前記検出器は、前記汚染物質を識別するためのガスクロマトグラフを有する、請求項6に記載のフィルタ。
【請求項10】
前記サンプリングポートはサンプリング装置に通信可能に結合され、前記反応ガス中の汚染物質を前記サンプリング装置に利用可能にさせる、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項11】
前記サンプリング装置はドライトラップを有する、請求項10に記載のフィルタ。
【請求項12】
前記サンプリング装置はテナックストラップを有する、請求項10に記載のフィルタ。
【請求項13】
前記サンプリング装置はウェットインピンジャを有する、請求項10に記載のフィルタ。
【請求項14】
前記ウェットインピンジャは、
前記サンプリングポートから前記反応ガスを受容する第1の入力端部、および第1の出力端部を有する、第1のウェットインピンジャと、
前記第1のウェットインピンジャから前記受容した反応ガスの少なくとも一部分を受容するために、前記第1の出力端部に結合される第2の入力端部、および、第2の出力端部をさらに有する第2のウェットインピンジャとを有する、請求項13に記載のフィルタ。
【請求項15】
前記第1および第2のウェットインピンジャは共に、前記反応ガスと関連付けられる仮想NOxレベルの決定を可能にする、請求項14に記載のフィルタ。
【請求項16】
前記サンプリング装置は携帯型である、請求項10に記載のフィルタ。
【請求項17】
前記サンプリング装置は、前記サンプリングポートに結合される前に分析施設から受け取られ、前記サンプリング装置は、前記サンプリングポートに結合された状態で前記サンプリング装置によって受容されるサンプルを分析するために前記分析施設に戻される、請求項16に記載のフィルタ。
【請求項18】
前記サンプリング装置は手持ち式である、請求項16に記載のフィルタ。
【請求項19】
前記サンプリング装置は測定を行った後にユーザに結果を提供する、請求項18に記載のフィルタ。
【請求項20】
前記サンプリングポートは前記入力ポートの近くに配置される、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項21】
前記サンプリングポートは前記出力ポートの近くに配置される、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項22】
前記サンプリングポートは前記入力ポートと前記出力ポートとの間に配置される、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項23】
前記出力ポートは、前記内部チャンバに延在する出口粒子フィルタを有する、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項24】
前記フィルタは、約10ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約5ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、約1ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約1ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する、出力ガスストリームを供給し、前記ガスフィルタは、約70psiから約100psiの範囲の入力ガスストリーム圧力、および、約20slpmから約50slpmの範囲の入口ガスストリーム流速に対して約35psi以下の圧力低下を有する、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項25】
前記入口は充填ポートをさらに有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項26】
前記略円筒形のチューブ部分は中心軸を有し、一方の前記入口ポートおよび前記出口ポートが前記中心軸からオフセットされ、他方の前記入口ポートおよび前記出口ポートは略前記中心軸上にある、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項27】
前記略円筒形のチューブ部分は中心軸を有し、前記入口ポートおよび前記出口ポートは前記中心軸からオフセットされる、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項28】
前記入口粒子フィルタおよび前記出口粒子フィルタの少なくとも一つが、約0.003ミクロン以上の直径を有する粒子をフィルタ処理することができる多孔性ニッケル粒子フィルタを有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項29】
前記反応ガスはクリーンドライエアを有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項30】
前記フィルタ媒体の容積は約3.0リットル以下である、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項31】
前記フィルタ媒体は粒状活性炭(GAC)を有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項32】
前記フィルタ媒体はリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項33】
前記フィルタ媒体は炭酸カリウム処理された粒状活性炭を有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項34】
前記フィルタ媒体はリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項35】
前記フィルタ媒体は層状のフィルタ材料を二つ以上有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項36】
前記フィルタ媒体は、略GACフィルタ材料よりなる層と、リン酸処理された粒状活性炭フィルタ材料よりなる層とを備える、請求項34に記載のガスフィルタ。
【請求項37】
前記フィルタ媒体は炭酸カリウム処理されたGACフィルタ材料をさらに有する、請求項35に記載のガスフィルタ。
【請求項38】
前記ガスフィルタは、約100ppbv以下の濃度の凝縮可能な有機物質を有する入力ガスストリームに対して、約10ppbv以下の濃度のヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を有する出力ガスストリームを供給する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項39】
前記フィルタ媒体は、約0.5リットル以下の容積を有し、出力ガスストリームは、約10ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約5ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、約1ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約1ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有し、前記ガスフィルタは、約70psiから約100psiの範囲の入力ガスストリーム圧力、および、約20slpmから約50slpmの範囲の入口ガスストリーム流速に対して、約35psi以下の圧力低下を有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項40】
反応ガス用のガスフィルタであって、
入口端部、出口端部、および、内部チャンバを有する略円筒形のチューブ部分と、
内部チャンバに延在する入口粒子フィルタを有する入口ポートと、
内部チャンバに延在する出口粒子フィルタを有する出口ポートと、
内部チャンバを充填するフィルタ媒体であって、ガスフィルタが、約10ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約5ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、約1ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約1ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する出力ガスストリームを供給し、ガスフィルタが、約70psiから約100psiの範囲の入力ガスストリーム圧力、および、約20slpmから約50slpmの範囲の入口ガスストリーム流速に対して、約35psi以下の圧力低下を有する、フィルタ媒体と
を有する容器を備える、ガスフィルタ。
【請求項41】
入口端部が充填ポートをさらに有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項42】
略円筒形のチューブ部分が中心軸を有し、一方の入口ポートおよび出口ポートが前記中心軸からオフセットされ、他方の入口ポートおよび出口ポートが略中心軸上にある、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項43】
略円筒形のチューブ部分が中心軸を有し、入口ポートおよび出口ポートが中心軸からオフセットされる、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項44】
入口粒子フィルタおよび出口粒子フィルタの少なくとも一つが、約0.003ミクロン以上の直径を有する粒子をフィルタ処理することができる多孔性ニッケル粒子フィルタを有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項45】
反応ガスがクリーンドライエアを有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項46】
フィルタ媒体の容積が約3.0リットル以下である、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項47】
フィルタ媒体が粒状活性炭(GAC)を有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項48】
フィルタ媒体がリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項49】
フィルタ媒体が炭酸カリウム処理された粒状活性炭を有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項50】
フィルタ媒体がリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項51】
フィルタ媒体が層状のフィルタ材料を二つ以上有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項52】
フィルタ媒体が、略GACフィルタ材料よりなる層と、リン酸処理された粒状活性炭フィルタ材料よりなる層とを備える、請求項50に記載のガスフィルタ。
【請求項53】
フィルタ媒体が炭酸カリウム処理されたGACフィルタ材料をさらに有する、請求項51に記載のガスフィルタ。
【請求項54】
ガスフィルタが、約100ppbv以下の濃度の凝縮可能な有機物質を有する入力ガスストリームに対して、約10ppbv以下の濃度のヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を有する出力ガスストリームを供給する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項55】
反応ガス用のガスフィルタであって、
入口端部、出口端部、および、内部チャンバを有する略円筒形のチューブ部分と、
内部チャンバに延在する入口粒子フィルタを有する入口ポートと、
内部チャンバに延在する出口粒子フィルタを有する出口ポートと、
内部チャンバの中のフィルタ媒体であって、フィルタ媒体が約0.5リットル以下の容積を有し、ガスフィルタが、約10ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約5ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、約1ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約1ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する、出力ガスストリームを供給し、ガスフィルタが、約70psiから約100psiの範囲の入力ガスストリーム圧力、および、約20slpmから約50slpmの範囲の入口ガスストリーム流速に対して、約35psi以下の圧力低下を有する、フィルタ媒体と
を有する容器を備える、ガスフィルタ。
【請求項56】
入口端部が充填ポートをさらに有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項57】
略円筒形のチューブ部分が中心軸を有し、一方の入口ポートおよび出口ポートが前記中心軸からオフセットされ、他方の入口ポートおよび出口ポートが略中心軸上にある、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項58】
略円筒形のチューブ部分が中心軸を有し、入口ポートおよび出口ポートが中心軸からオフセットされる、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項59】
入口粒子フィルタおよび出口粒子フィルタの少なくとも一つが、約0.003ミクロン以上の直径を有する粒子をフィルタ処理することができる多孔性ニッケル粒子フィルタを有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項60】
反応ガスがクリーンドライエアを有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項61】
フィルタ媒体が粒状活性炭(GAC)を有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項62】
フィルタ媒体がリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項63】
フィルタ媒体が炭酸カリウム処理された粒状活性炭を有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項64】
フィルタ媒体がリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項65】
フィルタ媒体が層状のフィルタ材料を二つ以上有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項66】
フィルタ媒体が、略GACフィルタ材料よりなる層と、リン酸処理された粒状活性炭フィルタ材料よりなる層とを備える、請求項64に記載のガスフィルタ。
【請求項67】
フィルタ媒体が炭酸カリウム処理されたGACフィルタ材料をさらに有する、請求項65に記載のガスフィルタ。
【請求項68】
ガスフィルタが、約100ppbv以下の濃度の凝縮可能な有機物質を有する入力ガスストリームに対して、約10ppbv以下の濃度のヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を有する出力ガスストリームを供給する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項69】
請求項1に記載のガスフィルタ装置を使用する方法。
【請求項70】
請求項40に記載のガスフィルタを使用する方法。
【請求項1】
半導体処理システムにおいて使用する反応ガス用のガスフィルタであって、
入口端部、出口端部、および、内部チャンバを有するチューブ部分と、
入口粒子フィルタを有する入口ポートと、
出口ポートと、
前記内部チャンバを略充填するフィルタ媒体と、
前記反応ガスにおける汚染物質の測定を容易化するサンプリングポートと
を有する容器を備える、ガスフィルタ。
【請求項2】
前記サンプリングポートは、前記反応ガスの少なくとも一部分をセンサに利用可能にさせる、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項3】
前記汚染物質は前記センサの表面に付着する、請求項2に記載のフィルタ。
【請求項4】
前記表面は、前記汚染物質の付着を容易にするためのコーティングを有する、請求項3に記載のフィルタ。
【請求項5】
前記センサは、前記汚染物質と、サンプル測定を開始すること、あるいは、サンプル測定を終了することとを表す、出力信号を生成する、請求項4に記載のフィルタ。
【請求項6】
前記出力信号は、前記汚染物質の存在に応答して振幅が変化する電圧である、請求項5に記載のフィルタ。
【請求項7】
前記出力信号は、前記汚染物質の存在に応答して振幅が変化する電圧である、請求項5に記載のフィルタ。
【請求項8】
前記汚染物質を識別する検出器をさらに備え、前記検出器は前記センサと通信可能に結合される、請求項5に記載のフィルタ。
【請求項9】
前記検出器は、前記汚染物質を識別するためのガスクロマトグラフを有する、請求項6に記載のフィルタ。
【請求項10】
前記サンプリングポートはサンプリング装置に通信可能に結合され、前記反応ガス中の汚染物質を前記サンプリング装置に利用可能にさせる、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項11】
前記サンプリング装置はドライトラップを有する、請求項10に記載のフィルタ。
【請求項12】
前記サンプリング装置はテナックストラップを有する、請求項10に記載のフィルタ。
【請求項13】
前記サンプリング装置はウェットインピンジャを有する、請求項10に記載のフィルタ。
【請求項14】
前記ウェットインピンジャは、
前記サンプリングポートから前記反応ガスを受容する第1の入力端部、および第1の出力端部を有する、第1のウェットインピンジャと、
前記第1のウェットインピンジャから前記受容した反応ガスの少なくとも一部分を受容するために、前記第1の出力端部に結合される第2の入力端部、および、第2の出力端部をさらに有する第2のウェットインピンジャとを有する、請求項13に記載のフィルタ。
【請求項15】
前記第1および第2のウェットインピンジャは共に、前記反応ガスと関連付けられる仮想NOxレベルの決定を可能にする、請求項14に記載のフィルタ。
【請求項16】
前記サンプリング装置は携帯型である、請求項10に記載のフィルタ。
【請求項17】
前記サンプリング装置は、前記サンプリングポートに結合される前に分析施設から受け取られ、前記サンプリング装置は、前記サンプリングポートに結合された状態で前記サンプリング装置によって受容されるサンプルを分析するために前記分析施設に戻される、請求項16に記載のフィルタ。
【請求項18】
前記サンプリング装置は手持ち式である、請求項16に記載のフィルタ。
【請求項19】
前記サンプリング装置は測定を行った後にユーザに結果を提供する、請求項18に記載のフィルタ。
【請求項20】
前記サンプリングポートは前記入力ポートの近くに配置される、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項21】
前記サンプリングポートは前記出力ポートの近くに配置される、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項22】
前記サンプリングポートは前記入力ポートと前記出力ポートとの間に配置される、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項23】
前記出力ポートは、前記内部チャンバに延在する出口粒子フィルタを有する、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項24】
前記フィルタは、約10ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約5ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、約1ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約1ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する、出力ガスストリームを供給し、前記ガスフィルタは、約70psiから約100psiの範囲の入力ガスストリーム圧力、および、約20slpmから約50slpmの範囲の入口ガスストリーム流速に対して約35psi以下の圧力低下を有する、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項25】
前記入口は充填ポートをさらに有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項26】
前記略円筒形のチューブ部分は中心軸を有し、一方の前記入口ポートおよび前記出口ポートが前記中心軸からオフセットされ、他方の前記入口ポートおよび前記出口ポートは略前記中心軸上にある、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項27】
前記略円筒形のチューブ部分は中心軸を有し、前記入口ポートおよび前記出口ポートは前記中心軸からオフセットされる、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項28】
前記入口粒子フィルタおよび前記出口粒子フィルタの少なくとも一つが、約0.003ミクロン以上の直径を有する粒子をフィルタ処理することができる多孔性ニッケル粒子フィルタを有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項29】
前記反応ガスはクリーンドライエアを有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項30】
前記フィルタ媒体の容積は約3.0リットル以下である、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項31】
前記フィルタ媒体は粒状活性炭(GAC)を有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項32】
前記フィルタ媒体はリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項33】
前記フィルタ媒体は炭酸カリウム処理された粒状活性炭を有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項34】
前記フィルタ媒体はリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項35】
前記フィルタ媒体は層状のフィルタ材料を二つ以上有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項36】
前記フィルタ媒体は、略GACフィルタ材料よりなる層と、リン酸処理された粒状活性炭フィルタ材料よりなる層とを備える、請求項34に記載のガスフィルタ。
【請求項37】
前記フィルタ媒体は炭酸カリウム処理されたGACフィルタ材料をさらに有する、請求項35に記載のガスフィルタ。
【請求項38】
前記ガスフィルタは、約100ppbv以下の濃度の凝縮可能な有機物質を有する入力ガスストリームに対して、約10ppbv以下の濃度のヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を有する出力ガスストリームを供給する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項39】
前記フィルタ媒体は、約0.5リットル以下の容積を有し、出力ガスストリームは、約10ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約5ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、約1ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約1ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有し、前記ガスフィルタは、約70psiから約100psiの範囲の入力ガスストリーム圧力、および、約20slpmから約50slpmの範囲の入口ガスストリーム流速に対して、約35psi以下の圧力低下を有する、請求項1に記載のガスフィルタ。
【請求項40】
反応ガス用のガスフィルタであって、
入口端部、出口端部、および、内部チャンバを有する略円筒形のチューブ部分と、
内部チャンバに延在する入口粒子フィルタを有する入口ポートと、
内部チャンバに延在する出口粒子フィルタを有する出口ポートと、
内部チャンバを充填するフィルタ媒体であって、ガスフィルタが、約10ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約5ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、約1ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約1ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する出力ガスストリームを供給し、ガスフィルタが、約70psiから約100psiの範囲の入力ガスストリーム圧力、および、約20slpmから約50slpmの範囲の入口ガスストリーム流速に対して、約35psi以下の圧力低下を有する、フィルタ媒体と
を有する容器を備える、ガスフィルタ。
【請求項41】
入口端部が充填ポートをさらに有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項42】
略円筒形のチューブ部分が中心軸を有し、一方の入口ポートおよび出口ポートが前記中心軸からオフセットされ、他方の入口ポートおよび出口ポートが略中心軸上にある、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項43】
略円筒形のチューブ部分が中心軸を有し、入口ポートおよび出口ポートが中心軸からオフセットされる、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項44】
入口粒子フィルタおよび出口粒子フィルタの少なくとも一つが、約0.003ミクロン以上の直径を有する粒子をフィルタ処理することができる多孔性ニッケル粒子フィルタを有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項45】
反応ガスがクリーンドライエアを有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項46】
フィルタ媒体の容積が約3.0リットル以下である、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項47】
フィルタ媒体が粒状活性炭(GAC)を有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項48】
フィルタ媒体がリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項49】
フィルタ媒体が炭酸カリウム処理された粒状活性炭を有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項50】
フィルタ媒体がリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項51】
フィルタ媒体が層状のフィルタ材料を二つ以上有する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項52】
フィルタ媒体が、略GACフィルタ材料よりなる層と、リン酸処理された粒状活性炭フィルタ材料よりなる層とを備える、請求項50に記載のガスフィルタ。
【請求項53】
フィルタ媒体が炭酸カリウム処理されたGACフィルタ材料をさらに有する、請求項51に記載のガスフィルタ。
【請求項54】
ガスフィルタが、約100ppbv以下の濃度の凝縮可能な有機物質を有する入力ガスストリームに対して、約10ppbv以下の濃度のヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を有する出力ガスストリームを供給する、請求項40に記載のガスフィルタ。
【請求項55】
反応ガス用のガスフィルタであって、
入口端部、出口端部、および、内部チャンバを有する略円筒形のチューブ部分と、
内部チャンバに延在する入口粒子フィルタを有する入口ポートと、
内部チャンバに延在する出口粒子フィルタを有する出口ポートと、
内部チャンバの中のフィルタ媒体であって、フィルタ媒体が約0.5リットル以下の容積を有し、ガスフィルタが、約10ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約5ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する入力ガスストリームに対して、約1ppbv以下の濃度のアンモニアおよび約1ppbv以下の濃度の二酸化硫黄を有する、出力ガスストリームを供給し、ガスフィルタが、約70psiから約100psiの範囲の入力ガスストリーム圧力、および、約20slpmから約50slpmの範囲の入口ガスストリーム流速に対して、約35psi以下の圧力低下を有する、フィルタ媒体と
を有する容器を備える、ガスフィルタ。
【請求項56】
入口端部が充填ポートをさらに有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項57】
略円筒形のチューブ部分が中心軸を有し、一方の入口ポートおよび出口ポートが前記中心軸からオフセットされ、他方の入口ポートおよび出口ポートが略中心軸上にある、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項58】
略円筒形のチューブ部分が中心軸を有し、入口ポートおよび出口ポートが中心軸からオフセットされる、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項59】
入口粒子フィルタおよび出口粒子フィルタの少なくとも一つが、約0.003ミクロン以上の直径を有する粒子をフィルタ処理することができる多孔性ニッケル粒子フィルタを有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項60】
反応ガスがクリーンドライエアを有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項61】
フィルタ媒体が粒状活性炭(GAC)を有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項62】
フィルタ媒体がリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項63】
フィルタ媒体が炭酸カリウム処理された粒状活性炭を有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項64】
フィルタ媒体がリン酸処理された粒状活性炭を有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項65】
フィルタ媒体が層状のフィルタ材料を二つ以上有する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項66】
フィルタ媒体が、略GACフィルタ材料よりなる層と、リン酸処理された粒状活性炭フィルタ材料よりなる層とを備える、請求項64に記載のガスフィルタ。
【請求項67】
フィルタ媒体が炭酸カリウム処理されたGACフィルタ材料をさらに有する、請求項65に記載のガスフィルタ。
【請求項68】
ガスフィルタが、約100ppbv以下の濃度の凝縮可能な有機物質を有する入力ガスストリームに対して、約10ppbv以下の濃度のヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を有する出力ガスストリームを供給する、請求項55に記載のガスフィルタ。
【請求項69】
請求項1に記載のガスフィルタ装置を使用する方法。
【請求項70】
請求項40に記載のガスフィルタを使用する方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図2K】
【図2L】
【図2M】
【図2N】
【図2O】
【図2P】
【図2Q】
【図2R】
【図2S】
【図2T】
【図2U】
【図2V】
【図2W】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図8H】
【図8I】
【図8J】
【図8K】
【図8L】
【図8M】
【図8N】
【図8O】
【図8P】
【図8Q】
【図8R】
【図8S】
【図8T】
【図8U】
【図8V】
【図9】
【図10】
【図11A−1】
【図11A−2】
【図11A−3】
【図11A−4】
【図11A−5】
【図11A−6】
【図11A−7】
【図11A−8】
【図11A−9】
【図11A−10】
【図11A−11】
【図11A−12】
【図11A−13】
【図11A−14】
【図11A−15】
【図11A−16】
【図11A−17】
【図11A−18】
【図11A−19】
【図11A−20】
【図11A−21】
【図11A−22】
【図11A−23】
【図11A−24】
【図11A−25】
【図11A−26】
【図11A−27】
【図11B−1】
【図11B−2】
【図11B−3】
【図11B−4】
【図11B−5】
【図11B−6】
【図11B−7】
【図11B−8】
【図11B−9】
【図11B−10】
【図11B−11】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図11F】
【図11G】
【図11H】
【図11I】
【図11J】
【図11K】
【図11L】
【図11M】
【図11N】
【図11O】
【図11P】
【図11Q】
【図11R】
【図11S】
【図11T】
【図11U】
【図11V】
【図11W】
【図11X】
【図11Y】
【図11Z】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図25】
【図26】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図2K】
【図2L】
【図2M】
【図2N】
【図2O】
【図2P】
【図2Q】
【図2R】
【図2S】
【図2T】
【図2U】
【図2V】
【図2W】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図8H】
【図8I】
【図8J】
【図8K】
【図8L】
【図8M】
【図8N】
【図8O】
【図8P】
【図8Q】
【図8R】
【図8S】
【図8T】
【図8U】
【図8V】
【図9】
【図10】
【図11A−1】
【図11A−2】
【図11A−3】
【図11A−4】
【図11A−5】
【図11A−6】
【図11A−7】
【図11A−8】
【図11A−9】
【図11A−10】
【図11A−11】
【図11A−12】
【図11A−13】
【図11A−14】
【図11A−15】
【図11A−16】
【図11A−17】
【図11A−18】
【図11A−19】
【図11A−20】
【図11A−21】
【図11A−22】
【図11A−23】
【図11A−24】
【図11A−25】
【図11A−26】
【図11A−27】
【図11B−1】
【図11B−2】
【図11B−3】
【図11B−4】
【図11B−5】
【図11B−6】
【図11B−7】
【図11B−8】
【図11B−9】
【図11B−10】
【図11B−11】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図11F】
【図11G】
【図11H】
【図11I】
【図11J】
【図11K】
【図11L】
【図11M】
【図11N】
【図11O】
【図11P】
【図11Q】
【図11R】
【図11S】
【図11T】
【図11U】
【図11V】
【図11W】
【図11X】
【図11Y】
【図11Z】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図25】
【図26】
【公表番号】特表2007−503992(P2007−503992A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525467(P2006−525467)
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【国際出願番号】PCT/US2004/028708
【国際公開番号】WO2005/021134
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(506022865)インテグリス・インコーポレーテッド (21)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【国際出願番号】PCT/US2004/028708
【国際公開番号】WO2005/021134
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(506022865)インテグリス・インコーポレーテッド (21)
【Fターム(参考)】
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