説明

反応装置及び発電装置並びに反応装置の停止方法

【課題】反応装置及びこれを備える発電装置を停止させるときに、好適なタイミングで化学反応器の加熱を止めるようにする。
【解決手段】発電装置1は、気化器5と、気化器5を加熱するヒータ16と、気化器5の温度を検知する温度センサ15と、混合液を気化器5に送液するポンプ3と、気化器5から供給された燃料と水の気体から水素を生成する改質器7を備える化学反応器6と、改質器7を加熱するヒータ17と、改質器7から供給された水素により発電する発電セル11と、温度センサ15による検知温度をフィードバックし、ヒータ16の消費電力を制御し、気化器5を定温度に制御する制御部22とを備える。制御部22は、ポンプ3を停止した後に、ヒータ16の消費電力がP2以下になり且つヒータ16の消費電力の変化率が所定の閾値X以下になった場合に、ヒータ17による改質器7の加熱を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応装置及び発電装置並びに反応装置の停止方法に関し、特に、好適なタイミングで化学反応器を降温させることができる反応装置及び発電装置並びに反応装置の停止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、エネルギー変換効率の高いクリーンな電源として燃料電池が注目されるようになり、燃料電池自動車や電化住宅などへの実用化が進められてきている。また、携帯電話機やノート型パソコンといった携帯型電子機器においても、燃料電池を電源として用いる研究・開発が進められている。
【0003】
燃料電池は水素と酸素の電気化学反応により発電する装置である。燃料電池に使用する水素はメタノールといった液体燃料と水から生成されるので、液体燃料と水から水素を生成するための改質器や一酸化炭素除去器を備えた化学反応器が必要となる場合がある。その場合、燃料電池を備える電源システムには、気化器や、改質器や一酸化炭素除去器を有する化学反応器等を有する反応装置が備え付けられている。そして、液体燃料と水が気化器によって気化され、気化された燃料と水から化学反応器の改質器によって水素を生成し、改質器で微量に生成された一酸化炭素を一酸化炭素除去器で除去する。連続的に発電を行う場合には、気化器や化学反応器等をヒータ等で加熱して所定の温度に設定した状態で、液体燃料と水をポンプで気化器に送液し続ける必要がある。
【特許文献1】特開平7−227535号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、燃料電池の発電を停止する場合には、ポンプを停止して液体燃料と水の供給を停止すれば良い。しかしながら、ポンプを停止した直後では、気化器内に残留していた液体燃料と水の全てが気化されるまで、燃料と水の蒸気が化学反応器に送り続けられる。そのため、ポンプを停止した直後に化学反応器の加熱も止めて、化学反応器の改質器を降温させると、温度の低い改質器に燃料と水の蒸気が送られて、これによって改質器の触媒が劣化してしまう。これを避けるために、ポンプを停止した後もある程度の時間は化学反応器の加熱を停止することができない。しかし、ポンプを停止してからも化学反応器を長時間加熱し続けることはエネルギーの無駄であり、エネルギーの利用効率が悪い。
そこで、本発明の課題は、反応装置及びこれを備える発電装置を停止させるときに、好適なタイミングで化学反応器の加熱を止めることができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、反応装置において、
液体を気化させる気化器と、
前記気化器を加熱する第1ヒータと、
前記気化器の温度を検知する温度センサと、
前記液体を前記気化器に送液するポンプと、
前記気化器にて前記液体が気化された気体が供給される化学反応器と、
前記化学反応器を加熱する第2ヒータと、
前記温度センサによる検知温度をフィードバックし、前記第1ヒータの消費電力を制御し、前記気化器を一定温度に制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ポンプを停止して前記気化器への前記液体の送液を止めたとき、前記ポンプの停止後の前記第1ヒータの消費電力の値に基づいて前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させるか否かを制御することを特徴とする。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の反応装置において、
前記制御部は、前記ポンプを停止した後の前記第1ヒータの消費電力の値が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする。
【0007】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の反応装置において、
前記制御部は、前記ポンプを停止した後の前記第1ヒータの消費電力の値の変化から求められる該消費電力の変化率が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする。
【0008】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の反応装置において、
前記制御部は、前記ポンプを停止した後の前記第1ヒータの消費電力が所定の閾値以下になり、且つ、前記第1ヒータの消費電力の値の変化から求められる該消費電力の変化率が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする。
【0009】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の反応装置において、
少なくとも前記気化器、前記ポンプ、前記化学反応器、及び前記制御部を内蔵する筐体と、
前記筐体の温度を検知する第2温度センサと、を備え、
前記制御部は、前記第2温度センサによる検知温度に基づいて閾値を算出し、前記算出した閾値と前記ポンプを停止した後の前記第1ヒータの消費電力の値との比較に基づいて、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させるか否かを制御することを特徴とする。
【0010】
請求項6に係る発明は、請求項1に記載の反応装置において、
前記液体は組成に水素を含む液体燃料と水の混合液であり、
前記化学反応器は、前記気化器により前記混合液が気化された気体から水素を生成する改質器を有することを特徴とする。
【0011】
請求項7に係る発明は、発電装置において、
液体を気化させる気化器と、前記気化器を加熱する第1ヒータと、前記気化器の温度を検知する温度センサと、前記液体を前記気化器に送液するポンプと、前記気化器にて前記液体が気化された気体が供給され、前記気体から水素を生成する改質器を有する化学反応器と、前記化学反応器を加熱する第2ヒータと、前記温度センサによる検知温度をフィードバックし、前記第1ヒータの消費電力を制御して前記気化器を一定温度に制御し、前記ポンプを停止して前記気化器への前記液体の送液を止めたとき、前記ポンプの停止後の前記第1ヒータの消費電力の値に基づいて前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させるか否かを制御する制御部と、を備える反応装置と、
前記化学反応器の改質器から供給された水素を用いて電力を取り出す発電セルと、
を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項8に係る発明は、反応装置の停止方法において、
液体を気化させる気化器と、前記液体を前記気化器に送液するポンプと、前記気化器にて前記液体が気化された気体が供給される化学反応器を備える反応装置の停止方法であって、
前記気化器の温度を温度センサで測定しながら前記気化器を第1ヒータで加熱して前記気化器を一定温度に保った状態で、液体を前記ポンプで前記気化器に送液し、前記気化器で気化した気体を第2ヒータで加熱した前記化学反応器に供給ししている状態から、
前記ポンプを停止して前記気化器への前記液体の送液を止めた後に、前記第1ヒータの消費電力を制御して前記気化器を一定温度に保った状態で、前記第1ヒータの消費電力の値に基づいて前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させるか否かを制御することを特徴とする。
【0013】
請求項9に係る発明では、前記反応装置の停止方法は、前記ポンプを停止した後に、前記第1ヒータの消費電力の値が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする。
【0014】
請求項10に係る発明では、前記反応装置の停止方法は、前記ポンプを停止した後に、前記第1ヒータの消費電力の値の変化から求められる該消費電力の変化率が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする。
【0015】
請求項11に係る発明では、前前記反応装置の停止方法は、前記ポンプを停止した後に、前記第1ヒータの消費電力が所定の閾値以下になり、且つ、前記第1ヒータの消費電力の値の変化から求められる該消費電力の変化率が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする。
【0016】
請求項12に係る発明では、前記反応装置は、更に、少なくとも前記気化器、前記ポンプ、前記化学反応器、及び前記制御部を内蔵する筐体を備え、
前記反応装置の停止方法は、前記筐体の温度を第2温度センサで検知し、前記第2温度センサによる検知温度に基づいて閾値を算出し、前記ポンプを停止した後に、前記算出した閾値と前記第1ヒータの消費電力の値とを比較して、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させるか否かを制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ポンプを停止して気化器への液体の供給を停止した後に、気化器を一定温度に維持するための第1ヒータの消費電力の値に基づいて、第2ヒータによる化学反応器の加熱を停止させるか否かが制御されるので、好適なタイミングで化学反応器の加熱を停止することができて、エネルギー利用効率の低下を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0019】
[第1の実施の形態]
図1は本発明の第1の実施形態における発電装置1を示した外観斜視図であり、図2は本実施形態における発電装置1の構成を示したブロック図である。この発電装置1は、例えばノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、電子手帳、腕時計、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、ゲーム機器、遊技機、その他の電子機器に備え付けられるものであり、これらの電子機器本体を動作させるための電源として用いられる。
【0020】
図1及び図2に示すように、発電装置1は、燃料タンク2と、液体ポンプ3と、開閉弁4と、気化器5と、化学反応器6と、開閉弁9,10と、発電セル11と、逆止め弁12と、送風機14と、温度センサ15と、温調用ヒータ16と、制御部22と、を備える。なお、これらのうち、燃料タンク2、液体ポンプ3、開閉弁4、気化器5、化学反応器6、開閉弁9,10、逆止め弁12、送風機14、温度センサ15、温調用ヒータ16及び制御部22を有するユニットが、反応装置に相当する。
【0021】
制御部22はマイコン、ドライバ等を有する。
【0022】
燃料タンク2には、液体燃料(例えば、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、ガソリン)と水が別々に又は混合した状態で貯留されている。
【0023】
送風機14は外部の空気を一酸化炭素除去器8、触媒燃焼器13及び発電セル11のカソード21に送るものである。
【0024】
液体ポンプ3は、液体燃料と水の混合液を燃料タンク2から開閉弁4を介して気化器5に送液する。つまり、液体ポンプ3は、燃料タンク2から液体燃料と水の混合液を吸引し、その混合液を開閉弁4を介して気化器5へ送り出す。液体ポンプ3は駆動速度可変型のポンプであり、液体ポンプ3の作動・停止・速度調整が制御部22によって行われる。
【0025】
開閉弁4は液体ポンプ3と気化器5の間に設けられている。開閉弁4は、開弁することで液体ポンプ3から気化器5への流れを許容し、閉弁することで燃料供給の経路を封止するものである。開閉弁4は電子制御式の2ポート方向制御弁であり、開閉弁4が制御部22によって制御される。
【0026】
気化器5には温調用ヒータ16が設けられ、気化器5が温調用ヒータ16によって加熱される。温調用ヒータ16は電力により加熱するものであり、例えば電熱線が温調用ヒータ16として用いられる。温調用ヒータ16に供給される電力は制御部22により制御され、具体的には制御部22がPWM制御によりデューティ比を制御することによって温調用ヒータ16の消費電力が調整される。なお、温調用ヒータ16が第1ヒータである。
【0027】
気化器5が温調用ヒータ16によって加熱された状態で、燃料タンク2から気化器5に混合液が送液されると、気化器5において混合液が気化する。気化器5において蒸発した燃料と水の混合気は、化学反応器6の改質器7に送られる。
【0028】
気化器5には温度センサ15が設けられ、気化器5の温度が温度センサ15によって検知される。温度センサ15は温度を電気信号に変換するものであり、気化器5の温度を表した信号が温度センサ15から制御部22にフィードバックされる。制御部22は気化器5について定温度制御を行う。つまり、制御部22は、温度センサ15の検知温度に基づき温調用ヒータ16の消費電力を制御する。具体的には、制御部22は、温度センサ15の検知温度が目標温度範囲の上限を越える場合に温調用ヒータ16の電力を下げ、温度センサ15の検知温度が目標温度範囲の下限である場合に温調用ヒータ16の電力を上げる。これにより、気化器5の温度が一定の温度(目標温度範囲内)に保たれる。
【0029】
化学反応器6は、改質器7と、一酸化炭素除去器8と、触媒燃焼器13と、温度依存性抵抗ヒータ17,18と、を備える。なお、改質器7、一酸化炭素除去器8、触媒燃焼器13及び温度依存性抵抗ヒータ17,18は密閉空間を有した断熱パッケージの内側に収容されており、熱エネルギーの放散が断熱パッケージによって抑えられている。
【0030】
温度依存性抵抗ヒータ17,18は、共に、例えば金といった電熱材(電気抵抗材)からなるものであって、電力により発熱するものである。温度依存性抵抗ヒータ17が改質器7を加熱し、温度依存性抵抗ヒータ18が一酸化炭素除去器8を加熱する。温度依存性抵抗ヒータ17,18に供給される電力は制御部22により制御され、制御部22がPWM制御によりデューティ比を制御することによって温度依存性抵抗ヒータ17,18の消費電力が調整される。なお、温度依存性抵抗ヒータ17が第2ヒータである。
【0031】
温度依存性抵抗ヒータ17,18はその温度に依存してその抵抗値が変化する特性を持ち、特に温度と抵抗値に比例の関係が成り立つ。そのため、温度依存性抵抗ヒータ17,18は抵抗値から温度を検知する温度センサとしても機能し、温度依存性抵抗ヒータ17が改質器7の温度を検知し、温度依存性抵抗ヒータ18が一酸化炭素除去器8の温度を検知する。温度依存性抵抗ヒータ17,18によって検知された温度を表す信号は、制御部22にフィードバックされる。なお、温度依存性抵抗ヒータ17,18のように温度センサと電気ヒータを兼ねたものを用いたが、温度センサと電気ヒータを別々に改質器7、一酸化炭素除去器8に設けても良い。
【0032】
改質器7は触媒を担持したものである。そして、改質器7は、気化器5から供給された水と燃料の混合気から水素ガス等を触媒反応により生成し、更に微量ながら一酸化炭素ガスを生成する。燃料がメタノールの場合には、次式(1)、(2)のような化学反応が改質器7で起こる。改質器7における改質反応は吸熱反応であり、その改質反応に適した温度は室温よりも高く、約280℃である。そのため、触媒燃焼器13の燃焼熱や温度依存性抵抗ヒータ17の熱が改質器7の改質反応に用いられる。
【0033】
CH3OH+H2O→3H2+CO2 …(1)
2+CO2→H2O+CO …(2)
【0034】
改質器7で生成された水素ガス等は一酸化炭素除去器8に送られ、更に外部の空気が一酸化炭素除去器8に送られる。一酸化炭素除去器8は触媒を担持したものである。一酸化炭素除去器8は、副生された一酸化炭素を触媒により優先的に酸化させることで、一酸化炭素を選択的に除去する。以下、一酸化炭素を除去した混合気体を改質ガスという。なお、一酸化炭素が酸化する反応は発熱反応であるが、一酸化炭素除去器8における選択酸化反応に適した温度が室温よりも高いため、一酸化炭素除去器8の温度がその適温に達していない場合には(主に、発電装置1が起動した直後)、温度依存性抵抗ヒータ18によって加熱される。
【0035】
一酸化炭素除去器8のアウトレットは二手に分岐しており、一方が開閉弁9を介して発電セル11のアノード20に接続され、他方が開閉弁10を介して触媒燃焼器13に接続されている。
【0036】
開閉弁9,10は電子制御式の2ポート方向制御弁であり、開閉弁9,10が制御部22によって制御される。開閉弁9は、開弁することで一酸化炭素除去器8から発電セル11のアノード20への流れを許容し、閉弁することで流れを止めるものである。開閉弁10は、開弁することで一酸化炭素除去器8から触媒燃焼器13への流れを許容し、閉弁することで流れを止めるものである。なお、2つの開閉弁9,10の代わりに、3ポート方向制御弁を用いても良い。
【0037】
発電セル11は、アノード20と、カソード21と、アノード20とカソード21との間に挟まされた電解質膜19とから構成される。一酸化炭素除去器8から送られた改質ガスは発電セル11のアノード20に供給され、更に外部の空気がカソード21に送られる。そして、アノード20に供給された改質ガス中の水素が、電解質膜19を介して、カソード21に供給された空気中の酸素と電気化学反応することによって、アノード20とカソード21との間で電力が生じる。発電セル11で取り出された電力が電子機器本体に供給され、電子機器本体の二次電池に電力が蓄電されたり、電子機器本体の負荷(液晶ディスプレイ等)が電力により動作したりする。
【0038】
電解質膜19が水素イオン透過性の電解質膜(例えば、固体高分子電解質膜)の場合には、アノード20では次式(3)のような反応が起き、アノード20で生成された水素イオンが電解質膜19を透過し、カソード21では次式(4)のような反応が起こる。
2→2H++2e- …(3)
2H++1/2O2+2e-→H2O …(4)
【0039】
一方、電解質膜19が酸素イオン透過性の電解質膜(例えば、固体酸化物電解質膜)の場合には、カソード21では次式(5)のような反応が起き、カソード21で生成された酸素イオンが電解質膜19を透過し、アノード20では次式(6)のような反応が起こる。
1/2O2+2e-→2O2- ・・・(5)
2+2O2-→H2O+2e- ・・・(6)
【0040】
アノード20で化学反応せずに残った水素ガス等が逆止め弁12を介して触媒燃焼器13に送られる。また、一酸化炭素除去器8から排出された水素ガス等は開閉弁10を介して触媒燃焼器13に送られる。更に、外部の空気が送風機14によって触媒燃焼器13に送られる。
【0041】
触媒燃焼器13は触媒を担持したものである。触媒燃焼器13は水素ガスと酸素を触媒反応により燃焼させる。これにより、触媒燃焼器13において燃焼熱が生じ、その燃焼熱が主に改質器7に伝わる。そして、触媒燃焼器13を経た排ガスが外部に排気される。
【0042】
次に、発電装置1を用いた発電方法及びその発電動作について説明する。
制御部22が温調用ヒータ16及び温度依存性抵抗ヒータ17,18に電力を供給し、液体ポンプ3及び送風機14を駆動する。これにより、液体燃料と水の混合液が気化器5に供給され、混合液が気化器5において気化され、改質器7において燃料と水から水素等が生成され、一酸化炭素除去器8において一酸化炭素が酸化し、発電セル11において水素と酸素の電気化学反応により発電が起き、触媒燃焼器13において残留水素が燃焼される。このように流れが生じている時、制御部22が液体ポンプ3の駆動速度を制御する。更に、制御部22は温度依存性抵抗ヒータ17,18の電力を制御する。制御部22が、液体ポンプ3、開閉弁9,10及び温度依存性抵抗ヒータ17,18を制御するにあたって、温度センサ15及び温度依存性抵抗ヒータ17,18の検知温度がフィードバックされ、制御部22がこれらの検知温度に基づき液体ポンプ3、開閉弁9,10及び温度依存性抵抗ヒータ17,18を制御する。これにより、発電セル11の発電量が調整されたり、改質器7や一酸化炭素除去器8の温度が調整されたりする。
【0043】
また、制御部22は温度センサ15の検知温度をフィードバックし、検知温度に基づき温調用ヒータ16の電力を制御する。具体的には、制御部22は気化器5には温度センサ15が設けられ、気化器5の温度が温度センサ15によって検知される。温度センサ15は温度を電気信号に変換するものであり、気化器5の温度を表した信号が温度センサ15から制御部22に出力される。制御部22は気化器5について定温度制御を行う。つまり、制御部22は温度センサ15の検知温度に基づき温調用ヒータ16の消費電力を制御し、気化器5の定温度制御を行う。
【0044】
制御部22によって定温度制御が行われている時、液体ポンプ3により混合液の流量が変化すると、温調用ヒータ16の消費電力も変化する。図3は、本実施形態における発電装置の気化器の、定温度制御時における気化器に供給される混合液の流量と、その気化器のヒータで消費される電力との関係を表したグラフである。図3に示すように、消費電力が混合液の流量に比例する。
【0045】
続いて、発電装置1を停止させる方法及びその停止動作について図4のフローチャートを用いて説明する。図4は、本実施形態における発電装置の制御部の動作順序を示したフローチャートである。また、図5は、本実施形態における時間と、発電装置の気化器のヒータで消費される電力との関係を示したグラフである。
上述のように制御部22が液体ポンプ3を駆動して開閉弁4を開弁するとともに、気化器5、改質器7及び一酸化炭素除去器8の定温度制御を行っている状態から、まず、制御部22が開閉弁10を開弁する(ステップS1)とともに開閉弁9を閉弁する(ステップS2)。これにより、改質器7で生成された水素がアノード20に流れ込まず、触媒燃焼器13に直接流れ込む。そのため、発電セル11における発電が止まる。
【0046】
次に、制御部22が液体ポンプ3を停止するとともに(ステップS3)、開閉弁4を閉弁する(ステップS4)。そして、制御部22が温調用ヒータ16の消費電力を監視する。ここで、制御部22はPWM制御により温調用ヒータ16の消費電力を制御するので、具体的には制御部22は出力するPWM信号のデューティ比を監視する。つまり、PWM信号のデューティ比は温調用ヒータ16の消費電力に対応するものである。
【0047】
液体ポンプ3が停止すると、液体燃料と水の混合液の供給が止まる。混合液の供給が止まると、気化器5の内部に残留している混合液が蒸発されていき、気化器5の内部の混合液が減っていく。気化器5の内部の混合液が減っていくに従って、気化に必要とするエネルギーが減少していく。制御部22によって気化器5の定温度制御が行われているので、図5に示すように温調用ヒータ16の消費電力が減少していく。特に単位時間当たりの消費電力の変化量は液体ポンプ3が停止して少し経過してから急に大きくなり、その後時間の経過と共に小さくなっていく。ここで、図5において、横軸が時間であり、縦軸が温調用ヒータ16の消費電力である。また、電力P1は気化器5において気化が行われて気化器5が定温度に保たれている時の温調用ヒータ16の消費電力であり、電力P0は当該発電装置を動作させている環境の温度において、気化器5において気化が行われず気化器5が定温度に保たれている時の温調用ヒータ16の消費電力である。また、電力P0<閾値P2<電力P1である。図5において、時刻T1は液体ポンプ3を停止したタイミングであり、時刻T2は気化器5内の混合液がほぼ全て気化したタイミングである。
【0048】
液体ポンプ3の停止後、制御部22は温調用ヒータ16の消費電力と所定の閾値P2と比較し、温調用ヒータ16の消費電力が所定の閾値P2以下になったか否かを監視する(ステップS5)。制御部22は、温調用ヒータ16の消費電力が閾値P2以下になるまで監視し続ける(ステップS5:No)。制御部22は温調用ヒータ16の消費電力が閾値P2以下になったと判定したら(ステップS5:Yes)、制御部22は消費電力の変化率を監視する(ステップS6)。具体的には、制御部22は、{(現在のデューティ比)−(1サイクル前のデューティ比)}/(現在のデューティ比)により消費電力の変化率を求めて、その消費電力の変化率を所定の閾値X(例えば、1%)と比較する。
【0049】
消費電力の変化率(つまり、デューティ比の変化率)が所定の閾値X(例えば、1%)以下になったと制御部22が判定したら(ステップS6:Yes)、制御部22が温調用ヒータ16の電力供給を停止して温調用ヒータ16の加熱を止める(ステップS7)。そして、制御部22が温度依存性抵抗ヒータ17,18を停止すること等を行って改質器7及び一酸化炭素除去器8の降温処理を行う(ステップS8)。次に、制御部22が開閉弁9,10を閉弁する(ステップS9)。
【0050】
なお、上記ステップS6を行わず、温調用ヒータ16の消費電力が閾値P2になったら制御部22が温調用ヒータ16を停止するものとしても良い。この場合、閾値P2は、気化器5の定温度制御が行われている場合において気化器5で気化が行われる状態と気化器5で気化が行われていない状態を仕切る閾値であり、閾値P2が電力P0よりも僅かに大きいことが好ましい。
【0051】
本実施形態によれば、温調用ヒータ16により気化器5の定温度制御を行っている状態で時刻T1で液体ポンプ3を停止して気化器5への混合液の供給を停止した後では、気化器5内の混合液が気化されていくにつれて、温調用ヒータ16の消費電力が減っていく。そして、温調用ヒータ16の消費電力が電力P0になって一定に保たれた時(時刻T2)が、気化器5内の混合液が殆ど蒸発したタイミングとなり、その時に温度依存性抵抗ヒータ17,18の加熱を停止している。つまり、燃料と水の混合気が改質器7に送られなくなったタイミングで温度依存性抵抗ヒータ17,18の加熱を停止しており、そのタイミングが好適なタイミングである。そのため、改質器7の触媒劣化も抑えられ、装置全体のエネルギー利用効率の低減を抑えられる。
【0052】
また、仮に、気化器5と改質器7との間に別途流量センサを設け、流量センサによって流れを検知しなくなったタイミングで温度依存性抵抗ヒータ17,18の加熱を停止することも考えられるが、この場合、流量センサを設けた分だけ装置全体が大型化したり、部品点数が増えたり、製造コストが増えたりする。しかしながら、本実施形態では、そのような流量センサを設けていないので、発電装置1の構造がシンプルであり、発電装置1の製造コストも増えない。
【0053】
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施形態における発電装置1’を示した斜視図である。本第2の実施の形態におおける発電装置1’は、前述の図1に示した、第1の実施形態における発電装置1に対して、図6に示すように、筐体26の内面に設けられた第2温度センサ25を備えるものである。第2温度センサ25は、筐体26の温度を検知し、その検知温度を電気信号に変換して制御部22に出力する。筐体26には、第1の実施形態における発電装置1と同様に、燃料タンク2、液体ポンプ3、開閉弁4、気化器5、化学反応器6、開閉弁9,10、発電セル11、逆止め弁12、送風機14、温度センサ15、温調用ヒータ16及び制御部22が組み付けられている。
【0054】
第2の実施の形態における停止動作について説明する。
制御部22が液体ポンプ3を駆動して開閉弁4を開弁するとともに、気化器5、改質器7及び一酸化炭素除去器8の定温度制御を行っている状態から、まず、制御部22が開閉弁10を開弁する(ステップS21)とともに開閉弁9を閉弁する(ステップS22)。次に、制御部22が液体ポンプ3を停止するとともに(ステップS23)、開閉弁4を閉弁する(ステップS24)。そして、制御部22が温調用ヒータ16の消費電力(デューティ比)を監視する。
【0055】
次に、制御部22は第2温度センサ25の検知温度Trを入力し(ステップS25)、検知温度Trから基準閾値P(Tr)を算出する(ステップS26)。ここで、制御部22は、任意の検知温度Tと検知温度Tに対応する基準閾値P(T)とのを関係を表したデータテーブル又は関数を参照して、検知温度Trから基準閾値P(Tr)を算出する。
【0056】
液体ポンプ3の停止後、制御部22は温調用ヒータ16の消費電力と基準閾値P(Tr)とを比較し、温調用ヒータ16の消費電力が基準閾値P(Tr)以下になったか否かを判定する(ステップS27)。温調用ヒータ16の消費電力が基準閾値P(Tr)を越えている場合には(ステップS27:Yes)、制御部22の処理がステップS25に戻り、再び第2温度センサ25により検知温度Trが測定され、制御部22は新たな検知温度Trから基準閾値P(Tr)を求めて、温調用ヒータ16の消費電力が基準閾値P(Tr)以下になったか否かを判定する(ステップS27)。
【0057】
一方、制御部22は温調用ヒータ16の消費電力が基準閾値P(Tr)以下になったと判定したら(ステップS27:Yes)、制御部22が温調用ヒータ16の電力供給を停止して温調用ヒータ16の加熱を止める(ステップS28)。そして、制御部22が温度依存性抵抗ヒータ17,18を停止すること等を行って改質器7及び一酸化炭素除去器8の降温処理を行う(ステップS29)。次に、制御部22が開閉弁9,10を閉弁する(ステップS30)。
【0058】
これにより、当該発電装置が動作している環境の温度が変化する場合においても、確実に気化器での気化動作の停止を検知することが出来、効率的かつ安全に発電装置を停止することができる。
【0059】
なお、本発明を適用する実施形態は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0060】
例えば、液体ポンプ3で液体燃料と水の混合液を気化器5へ送液するものとしたが、2つのポンプのうち一方で液体燃料を開閉弁4を介して気化器5へ送液し、他方で水を開閉弁4を介して気化器5へ送液するものとしても良い。この場合、更に燃料タンク2に水と液体燃料が別々に貯留され、又は、2つのタンクのうち一方に液体燃料が貯留されて他方のタンクに水が貯留されている。更に、上記実施形態のように液体ポンプ3を稼働又は停止するタイミングと同じタイミングで2つのポンプを制御部22で稼働又は停止することになる。
【0061】
また、2つのポンプ(液体燃料送液用のポンプと水送液用のポンプ)を準備した場合、開閉弁4及び気化器5をそれぞれ二個設けても良い。この場合、液体燃料送液のポンプから送り出された液体燃料は一方の開閉弁4を介して一方の気化器5に送られ、水送液用のポンプから送りされた水は他方の開閉弁4を介して他方の気化器5に送られ、一方の気化器5で気化した燃料と他方の気化器5で気化した水が混合されて、改質器7に送られる。この場合、更に、制御部22によって2つの開閉弁4を開閉させるタイミングは、上記実施形態のように1つの開閉弁4を開閉させるタイミングと同じにする。
【0062】
上記実施形態では、気化器5に温調用ヒータ16と温度センサ15を設けているが、改質器7や一酸化炭素除去器8の温度依存性抵抗ヒータ17,18のような温度依存性抵抗ヒータを温調用ヒータ16及び温度センサ15の代わりに気化器5に設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1の実施形態における発電装置を示した斜視図である。
【図2】本実施形態における発電装置の構成を示した概略ブロック図である。
【図3】本実施形態における発電装置の気化器の、定温度制御時における気化器に供給される混合液の流量と、その気化器のヒータで消費される電力との関係を示したグラフである。
【図4】本実施形態における発電装置の制御部の動作順序を示したフローチャートである。
【図5】本実施形態における時間と、発電装置の気化器のヒータで消費される電力との関係を示したグラフである。
【図6】本発明の第2の実施形態における発電装置を示した斜視図である。
【図7】本実施形態における発電装置の制御部の動作順序を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0064】
1 発電装置
3 送液ポンプ
5 気化器
7 改質器
11 発電セル
15 温度センサ
16 温調用ヒータ
17 温度依存性抵抗ヒータ
22 制御部
25 第2温度センサ
26 筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を気化させる気化器と、
前記気化器を加熱する第1ヒータと、
前記気化器の温度を検知する温度センサと、
前記液体を前記気化器に送液するポンプと、
前記気化器にて前記液体が気化された気体が供給される化学反応器と、
前記化学反応器を加熱する第2ヒータと、
前記温度センサによる検知温度をフィードバックし、前記第1ヒータの消費電力を制御し、前記気化器を一定温度に制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ポンプを停止して前記気化器への前記液体の送液を止めたとき、前記ポンプの停止後の前記第1ヒータの消費電力の値に基づいて前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させるか否かを制御することを特徴とする反応装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ポンプを停止した後の前記第1ヒータの消費電力の値が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記ポンプを停止した後の前記第1ヒータの消費電力の値の変化から求められる該消費電力の変化率が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記ポンプを停止した後の前記第1ヒータの消費電力が所定の閾値以下になり、且つ、前記第1ヒータの消費電力の値の変化から求められる該消費電力の変化率が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
【請求項5】
少なくとも前記気化器、前記ポンプ、前記化学反応器、及び前記制御部を内蔵する筐体と、
前記筐体の温度を検知する第2温度センサと、を備え、
前記制御部は、前記第2温度センサによる検知温度に基づいて閾値を算出し、前記算出した閾値と前記ポンプを停止した後の前記第1ヒータの消費電力の値との比較に基づいて、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させるか否かを制御することを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
【請求項6】
前記液体は組成に水素を含む液体燃料と水の混合液であり、
前記化学反応器は、前記気化器により前記混合液が気化された気体から水素を生成する改質器を有することを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
【請求項7】
液体を気化させる気化器と、前記気化器を加熱する第1ヒータと、前記気化器の温度を検知する温度センサと、前記液体を前記気化器に送液するポンプと、前記気化器にて前記液体が気化された気体が供給され、前記気体から水素を生成する改質器を有する化学反応器と、前記化学反応器を加熱する第2ヒータと、前記温度センサによる検知温度をフィードバックし、前記第1ヒータの消費電力を制御して前記気化器を一定温度に制御し、前記ポンプを停止して前記気化器への前記液体の送液を止めたとき、前記ポンプの停止後の前記第1ヒータの消費電力の値に基づいて前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させるか否かを制御する制御部と、を備える反応装置と、
前記化学反応器の改質器から供給された水素を用いて電力を取り出す発電セルと、
を備えることを特徴とする発電装置。
【請求項8】
液体を気化させる気化器と、前記液体を前記気化器に送液するポンプと、前記気化器にて前記液体が気化された気体が供給される化学反応器を備える反応装置の停止方法であって、
前記気化器の温度を温度センサで測定しながら前記気化器を第1ヒータで加熱して前記気化器を一定温度に保った状態で、液体を前記ポンプで前記気化器に送液し、前記気化器で気化した気体を第2ヒータで加熱した前記化学反応器に供給ししている状態から、
前記ポンプを停止して前記気化器への前記液体の送液を止めた後に、前記第1ヒータの消費電力を制御して前記気化器を一定温度に保った状態で、前記第1ヒータの消費電力の値に基づいて前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させるか否かを制御することを特徴とする反応装置の停止方法。
【請求項9】
前記反応装置の停止方法は、前記ポンプを停止した後に、前記第1ヒータの消費電力の値が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする請求項8に記載の反応装置の停止方法。
【請求項10】
前記反応装置の停止方法は、前記ポンプを停止した後に、前記第1ヒータの消費電力の値の変化から求められる該消費電力の変化率が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする請求項8に記載の反応装置の停止方法。
【請求項11】
前記反応装置の停止方法は、前記ポンプを停止した後に、前記第1ヒータの消費電力が所定の閾値以下になり、且つ、前記第1ヒータの消費電力の値の変化から求められる該消費電力の変化率が所定の閾値以下になったときに、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させることを特徴とする請求項8に記載の反応装置の停止方法。
【請求項12】
前記反応装置は、更に、少なくとも前記気化器、前記ポンプ、前記化学反応器、及び前記制御部を内蔵する筐体を備え、
前記反応装置の停止方法は、前記筐体の温度を第2温度センサで検知し、前記第2温度センサによる検知温度に基づいて閾値を算出し、前記ポンプを停止した後に、前記算出した閾値と前記第1ヒータの消費電力の値とを比較して、前記第2ヒータによる前記化学反応器の加熱を停止させるか否かを制御することを特徴とする請求項8に記載の反応装置の停止方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−251398(P2008−251398A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−92761(P2007−92761)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】