説明

収着法、装置、およびシステム

【解決手段】 本発明は、一般に収着(吸着および吸収)プロセスを実行する方法、装置、およびシステムに関する。特に、脱着を生じる電場および電流、また特に分離、精製、反応、加熱、冷蔵、ヒートポンプ、および/または真空ポンププロセスに電子動力学的バイアス脱着材料を使用する方法、システム、および装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2003年12月9日出願の同時係属出願番号10/730,278の一部継続出願であり、その開示は参照することによりその全体が組み込まれる。
【0002】
政府認可の参照
ここで開示する部分は、国立科学財団からの認可および中小企業革新研究(Innovative Research)認可番号0419821によって一部支持されている。米国政府は、本出願において特定の権利を有する。
【0003】
本発明は、一般に収着(吸着および吸収)プロセスを実行する方法、装置、およびシステムに関する。特に、脱着を生じる電場および電流、また特に分離、精製、反応、加熱、冷蔵、ヒートポンプ、および/または真空ポンププロセスに電子動力学的バイアス脱着材料を使用する方法および装置に関する。さらに具体的には、本発明は中間周波継続吸着/吸収技術(MCAT)に関する。
【背景技術】
【0004】
吸着は、気体、液体、または溶解物質が固体または液体材料の表面上に取り込まれることによるプロセスであり、単位質量あたりの吸着表面領域という意味において定義される。反対に吸収プロセスは、表面のみとは対照的に、細孔または間質腔への材料、吸収材料の取り込みを伴う。吸着材料/吸着剤または吸収材料/吸収剤は、ソーベントと呼ばれる。収着(吸着または吸収)される材料は、ソルベート(吸着質または吸収質)と呼ばれる。
【0005】
多くの異なる要素および機構が、前記収着プロセスに影響する。例えば、極性分子は通常、吸着されやすい。同様に、動力学的直径の小さい分子は、動力学的直径の大きい分子に比べて優先的に吸着され得る。加えて、ソルベートの凝縮特性は吸着プロセスにも影響し得る。さらに、分子の四極子モーメントによって、他の分子よりも吸着が容易になる場合がある。したがって、吸着システムはこれらの要素および機構を操作して、複合混合物の構成要素を分離し、および/または選択的な真空凝縮を生じ得る。
【0006】
簡単な従来の吸着システムは、ソーベント材料が充填された2つの個別の容器を有する。ソーベントはしばしば、強力な引力を有する複合化学構造であり、薄膜フィルターより高度な選択性および分子識別が可能である。混合物は、1つの容器のソーベント材料を通過して、送流から複合化合物の構成要素を取り除く。第1容器のソーベントが材料を吸着できなくなると、送流は第二のソーベント含有容器へと切り替えられる。第2容器が吸着している間、第1容器では吸着した材料がパージ(例えば、脱着)される。その後、第1容器が第2容器と置き換えられ、第2容器がパージされる。スイング吸着法として知られるこのプロセスは、必要に応じて繰り返される。
【0007】
そのような吸着システムの材料処理能力は、ソーベント/吸着質の親和性とともに容器サイズ(例えば、ソーベント質量)、サイクル時間、および作動圧を含む多くの変数に依存する。例えば、容器サイズ、つまりソーベントの体積と質量が増加すると、吸着能力が高まる。同様に、前記サイクル時間の減少に伴って、単位時間あたりの使用可能な吸着部位が増加する。またシステムの作動圧が増加すると、単位体積あたりの吸着能力が高まる。
【0008】
ソーベントから収着された材料の遊離(例えば、脱着)は、多くの異なる機構を介して生じうる。従来の吸着システムは、吸着質を除去するために減圧または温度増加のいずれかを採用する。吸着と圧力差脱着の間でスイングするシステムは、圧力スイング吸着(PSA)システムとして知られる。一方、吸着と温度差脱着の間で切り替わる吸着システムは、温度スイング吸着(TSA)システムとして知られる。(誘電性および/または導電性ソーベントに対する)電気エネルギー脱着、およびソーベント/吸着質複合体のマイクロ波照射を含む他の脱着機構も存在する。
【0009】
採用される吸着/脱着プロセスに関係なく、これらのシステムは、システム内のエネルギーバランスが維持されることを必要とする。つまり、吸着中に(熱として)消散されるエネルギーを、脱着中にシステムに再導入する必要がある。エネルギーの観点から最も効率の良い吸着システムは、過剰質量が最少量のシステムである。これは、反復サイクル中に、大容器、大容量のソーベントおよび関連するバインダ材料を加熱および冷却することは非常に無駄の多いプロセスであるためである。結果として、そのような方法は従来、体積効率を減少させるという事実にもかかわらず、最新の傾向は低質量、高速サイクルシステムに向かっている。
【0010】
マイクロマシン技術システム(MEMS)研究の分野における最近の進歩によって、マイクロチャネル吸着、および向上した熱伝導力とともに非常に短いサイクルを提供する反応装置を従来のPSAおよびTSAシステムに統合することが提案された。このような装置は、ソーベントが充填されたマイクロチャネルに出入りする複合化合物の流れおよび圧力を変える(それによって、システムサイズに関して最少限の影響を持つ表面領域が増加する)。例えば、ソーベント材料を波板に含浸させるか、またはそのようなソーベント材料の薄層で波板が覆われている。さらに、そのようなシステムは、およそ10分の1秒という非常に短いサイクル時間を実現する可能性を提供する。したがって、そのような装置は、入院患者の酸素富化システムといった小型装置に使用するのに適することが想定される。しかし、これらの装置は依然として、機械の故障および不要な体積につながる機械バルブおよびコンプレッサを必要とする。
【0011】
別の分離および/または精製方法は、膜技術を含む。膜はフィルターのように機能し、特定の物質を通過させる一方、他の物質がその細孔を通過したり、送流中に残留したりすることを防ぐ。膜の働きは極めて単純であり、特別なバルブ、スイッチ、またはパージサイクルを必要としない。膜は連続的に機能する場合がある。しかし、膜はその細孔につまった物質を除去する効果的な方法がなく、高出力要件を有し、またその選択性には限界がある。また、膜は拡散を生じるために高圧力差を必要とし、単位面積あたりの浸透が低いため、大きな表面を必要とする。
【0012】
吸着液体分離および昇熱装置のサイズおよび機械の複雑性を削減する必要性は、経済的な問題からだけでなく、これらの装置を効率と耐久性のよいマイクロシステムに統合する必要性から生じる。例えば、
・有人宇宙プラットフォームは極めて低い質量および高い信頼性を持つ環境復旧装置を必要とする。現行の二酸化炭素除去システムは大量のソーベント材料を必要とする。
・ハイブリッド、電気、および燃料電池を動力とする陸上車は、室内の冷暖房ニーズを満たすために非機械的なソリューションを必要とし、42ボルトの電気系統によって作動し得る。現行の熱的快適性システムは、廃熱および機械的エネルギーに依存し、将来の車の設計では使用できない。
・自動車の電力源としての燃料電池の使用、発電、およびポータブルエレクトロニクスは、小型で軽量の燃料改質装置、酸素濃縮器、および燃料精製装置の開発を必要とする。どちらも巨大でエネルギーを消費する膜および圧力スイング吸着機械からこの必要性が生じている。
・輸送、金属精錬、および化学プロセスにおける、また汚染対策、農業、および養殖業における燃焼プロセスに対する酸素富化空気の使用が開発されている。これらの提案されるシステムの採算性の問題から、酸素‐窒素分離装置が手ごろな価格で、エネルギー効率が良く、また推進アプリケーションの場合に質量‐体積基準を満たすことができるという必要性が高まる。
・人間の期待と生活基準に伴って、人間の生活空間、食料倉庫、および感知装置に対して温度調整された空間を設ける必要性が高まっている。これは、エネルギー生産能力および材料の入手可能性に多大な負担を与えている。現在の機械的昇熱装置は、材料集中的で複雑であり、「温室効果」を促進する作動流体を使用する。また機械システムは、特大の電源供給システムを必要とする高い起動電流を有する。
・供給原料を提供するために分離技術を必要とする生産工程は、大規模な圧力および温度スイング吸着、蒸留、およびコンプレッサ駆動の膜装置を利用するため、「規模の経済」を考慮した効率的なユースポイント製造が疎遠となる。
・携帯型の冷却およびCPU冷却は、マイクロヒートポンプ技術への関心を生み出した話題である。使用可能なシステムおよび提案されるシステムの大部分は、既存の設計を単に小型化したものである。マイクロタービンおよびマイクロポンプの使用は、大規模な装置に固有の欠点(可動部分、複雑性)を有する。可動部分のないシステムは生産費および維持費の両面において利点を持つ。
・航空宇宙システムに見られるような電子および機械機器のコロケーションは、熱のポンプ量だけでなく、断熱材の熱伝導を制御する能力を必要とする。
【0013】
TSAおよびPSAシステムのサイクル時間削減に向けて、いくつかの改善が行われている。一例では、ソーベントを含む複数の圧力容器が、連続的に回転するバルブアセンブリの中心に保持される。これによって、反応器内の流体滞留時間が減少し、ソーベントの単位体積あたりのスループットが増加する。別の例では、エッチングによって、または基板上に直線流路を形成することによってマイクロ燃焼室を作成する。前記基板はソーベント材料によって形成されるか、またはソーベント材料を含む。これによって、燃焼室間の熱交換および反応時間の短縮が可能になる。これらの構成はどちらも、容器サイズと作動圧に依存して能力を向上させる既存の圧力および温度スイング吸着システムに比べて大きな進歩である。
【0014】
しかし、混合物を選択的に分離および/または精製し、反応プロセスを実行できる方法および装置、あるいは加熱、冷却、ヒートポンプ、および/または冷蔵プロセスにおいて使用される場合がある方法および装置、特にサイクル時間を削減し、さらには可動部分、バルブ、スイッチ、およびパージを最小化または排除し、継続的に機能して軽量且つ持ち運び可能な方法および装置に対する継続的且つ差し迫った必要性がある。また、生産費用が安く、維持が容易で、拡張可能な特に可動性の小型アプリケーション用の装置およびシステムに対する必要性もある。本発明は、これらの重要な目標およびその他を対象とする。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の方法、装置、およびシステムは、大きな新発明であって、根本的に従来の分離および温度制御技術からは逸脱する。本発明は持続可能な技術を用い、本発明の装置およびシステムは、小型でエネルギー効率がよく、他の機械類および装置類のエネルギー消費および汚染発生の低減を助ける。
【0016】
一実施態様において、本発明は流体混合物の構成要素を分離するための方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素および第二の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベント(吸着剤または吸収剤)を含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスするステップとを含む。
【0017】
別の実施態様において、本発明は少なくとも1つの反応生成物を生成する方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベント(吸着剤または吸収剤)、および少なくとも1つの触媒を含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
少なくとも1つの収着した反応生成物を形成するために前記収着した第一の構成要素の反応を触媒するステップと、
前記収着した反応生成物を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記脱着した反応生成物を界面動電的にバイアスするステップとを含む。
【0018】
更なる実施態様において、本発明は流体混合物の構成要素を分析する方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素および第二の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベント(吸着剤または吸収剤)を含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスするステップと、
前記脱着した第一の構成要素を分析するステップとを含む。
【0019】
更なる実施態様において、本発明は流体混合物の構成要素を分析する方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素および第二の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベント(吸着剤または吸収剤)を含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスするステップと、
前記第二の構成要素において濃縮され、前記第一の構成要素において減損される排出流体流を収集するステップと、
前記排出流体流を分析するステップとを含む。
【0020】
他の実施態様において、本発明は温度を制御する方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素を含む流体を提供するステップと、
容器内に少なくとも1つのソーベント(吸着剤または吸収剤)を含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスし、前記第一の構成要素を前記流体のベクトル以外の方向に移動させるステップと、
前記第一の構成要素を凝縮するステップと、
前記凝縮した第一の構成要素を蒸発させるステップと、
前記蒸発させた第一の構成要素を前記ソーベント上に再吸着するステップとを含む。
【0021】
別の実施態様において、本発明は収着(吸着または吸収)装置に係り、前記装置は、
少なくとも1つのソーベントを含むソーベント構造と、
界面動電的なバイアス器と、
脱着器とを含む。
前記界面動電的なバイアス器および前記脱着器は、同じ構成要素を含むことが好ましい。
【0022】
さらに他の実施態様では、本発明は、上述の少なくとも1つの収着(吸着または吸収)装置を含むシステムに係る。
【0023】
他の実施態様では、本発明は収着(吸着または吸収)ユニットに係り、前記ユニットは、
第一の基板層と、
前記第一の基板層の下に配置されたソーベント層と、
前記第一の基板層および前記ソーベント層のうち少なくとも1つに近接または接触する少なくとも2つの電極と、
前記ソーベント層の下に配置された第二の基板層と、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層のうち少なくとも1つを介して配置された少なくとも1つのバイアであって、前記少なくとも2つの電極の間に配置された少なくとも1つのバイアと、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層のうち少なくとも1つを介して配置された少なくとも1つの収集ポートとを含み、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層は、同一平面上にある。
【0024】
さらに他の実施態様において、本発明は収着(吸着または吸収)装置に係り、前記装置は、
第一の基板層と、
前記第一の基板層の下に配置されたソーベント(吸着剤または吸収剤)層と、
前記第一の基板層および前記ソーベント層のうち少なくとも1つに近接または接触する少なくとも2つの電極と、
前記ソーベント層の下に配置された第二の基板層と、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層のうち少なくとも1つを介して配置された少なくとも1つのバイアであって、前記少なくとも2つの電極の間に配置された少なくとも1つのバイアと、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層のうち少なくとも1つを介して配置された少なくとも1つの収集ポートと、
前記第一の基板層、および前記ソーベント層のうち少なくとも1つの上に配置された第3の基板層と、
作動流体とを含み、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層は、同一平面上にあり、
前記第一の基板層より上の前記第3の基板層の配置が、室を画定し、前記作動流体は、前記収着セル内で再利用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明は、精製/分離、反応、加熱、冷却、および/または冷蔵/ヒートポンプ、および/または真空ポンププロセスにおいて使用可能な非機械的循環、非バイナリ、界面動電装置およびシステムに関する。特に、以下に記載の収着(吸着または吸収)システムを、微細または大量の化学的分離および/または液体および気体材料の反応に使用することができる。同様に、前記収着(吸着または吸収)システムを、加熱および冷却システムにおいて使用するための冷蔵/加熱ポンプユニットとして機能するよう容易に適合することができる。この再利用可能な収着(吸着または吸収)システムは、低いエネルギー需要で、好ましくは可動部分を有することなく、高性能精製および/または冷却/加熱を提供する。本発明は、単一ユニットまたは多重ユニットとして単独で機能するか、または他の類似する収着ユニットと連続して使用できる。したがって、本発明は他の従来型収着(吸着または吸収)システムとは根本的に異なる。
【0026】
本発明は、大量のソーベントおよび/または一般にそのようなシステムに付随するバルブ要件なしに、連続的な非循環作業が可能な収着方法、装置、およびシステムを提供する。実際に、本発明は上述の一般的なスイング収着(吸着または吸収)システムに比べて絶対最小値に必要なソーベントの量を削減する。さらに、本発明は動作するために高圧力および/または温度差に依存せず、可動部分も持たない。また本発明は、最少限の外部供給脱着エネルギーを使用する。本発明は、容易に拡張することができるため、個別に機能する内蔵型の収着(吸着または吸収)セルを単純に複製し、選択的に配置することによって製造、使用できる。
【0027】
本発明は、複合混合物から複数または個別の構成要素を分離できる。加えて、本発明は、脱湿ユニットと同様に蒸気凝縮冷蔵/加熱ポンプとして機能するよう容易に構成することができる。
【0028】
圧力、温度、および電気的スイング収着(吸着または吸収)システムは、次の収着サイクル前に熱の収着を消散することができるよう、一般に冷却期間に依存する。ソーベント(吸着剤または吸収剤)を冷却するために、様々な方法が使用される。
【0029】
理論に縛られることは望まないが、本発明は以下の方法で動作すると考えられている。
【0030】
個別の収着部位を考慮する場合、収着を生じない特定の圧力における閾値条件があることが理解される。顕微鏡スケール上で、気体などの流体が収着される場合、その運動エネルギーは、エネルギーをソーベント構造に移動させることによって減少する。このエネルギー移動によって、比較的大きいソーベント構造内に振動エネルギーが生じる。脱着は、追加エネルギーを前記ソーベント構造に供給するか、または収着が生じる周囲環境の圧力を減じることによって生じる場合がある。前記ソーベント構造の振動エネルギーが(例えば、隣接する構造または構成要素への翻訳によって)完全に消散されない場合は、脱着エネルギーとして有効利用してもよい。したがって、脱着のために前記収着構造に追加する必要があるエネルギーが減少する。さらに、収着および脱着ステップ間の時間間隔が短いほど、サイクルが速く生じ、隣接する構造または構成要素に対して失われるエネルギー量も少ない。このため、本発明は短いサイクル時間を利点として熱伝導を回避または削減し、それを脱着に使用する。また本発明は、収着、脱着、およびパージ用パスが短いためにサイクルが有利に速くなるマイクロチャネルなどの小構造を利用する。
【0031】
さらに本発明は、とりわけソーベント構造を通じた電気エネルギーの伝導、ソーベント構造に向けた電磁エネルギーの放射、ソーベント構造内にある、および/または隣接する圧電材料からソーベント構造への振動エネルギーの移動、あるいはソーベント構造においてソーベントと接触する、または隣接する電磁受容体が受け取るエネルギーを利用することによって提供される脱着エネルギーを利用する。これらのシステムは、サイクル時間が最も短く、余分なエネルギー量も最少となる。
【0032】
高速サイクル方法、装置、およびシステムは、理想的な非循環、または連続収着システムに近いため、材料利用およびエネルギー入力どちらの観点からもより効率的である。本発明の装置およびシステムのスループットは、容器サイズ、ソーベント量、またはサイクル時間によっては制限されないが、流体混合物の流れる方向とは異なる方向のソルベートの同時界面動電誘発除去とともに、蛇行またはソーベントの単位体積を通る混合流のバランスを保つ装置の能力によって制限される。界面動電進行波などの動的電場はソーベント量を一掃するため、ソルベート‐ソーベント結合が壊れ、脱着された構成要素が界面動電的に除去され、新規の収着部位を形成する。送流量が多すぎる場合、構成要素が実際に収着する時間は不十分である。乱流量が少なすぎる場合は、界面動電力が効果的にソルベートを分離できず、再飛散の対流力が優性となる。最適流量の決定は、装置またはシステムのサイズ、および分離および/または反応する流体混合物の種類、あるいは特に冷媒として使用される流体に依存する。利用する装置またはシステムの種類およびサイズに応じて有効且つ最適な流量を決定する方法は、当該技術分野に精通する者には周知である。脱着によって刺激を受ける電子またはフォノンによって放出されるソルベートイオンの軌道は、結晶性ソーベントの位置づけ、および外部電場の適用によって決定および修正することができる。
【0033】
例えば、200の酸素(O)分子および800の窒素(N)分子を含む混合物。当該混合物は酸素選択的ソーベントを通過する。酸素分子はガス相から同一体積中に数百倍も多くの分子が含まれる固相へ移動するため、前記ソーベントおよび間質腔を含む体積に占める酸素分子が増加する。脱着が誘発され、廃流が異なる出口に向かってバイアスされると、前記体積には800の酸素分子が含まれ、窒素分子は恐らく10であるため、廃流は92.5%酸素となり、図7に示すように精製が生じた(ここで脱着における比率はソルベート混合物である)。
【0034】
定義
以下の定義は、本明細書で使用する用語を十分に理解するために提供する。
【0035】
ここで使用する「MCAT」という用語は、中間周波連続吸着技術を指す。
【0036】
ここで使用する「分離」および「分離する」という用語は、混合物(化学的に結合されない2つ以上の物質からなる組成)を隔離または抽出する、あるいは混合物から隔離された状態になる作用またはプロセスを意味する。
【0037】
ここで使用する「精製」および「精製する」という用語は、不純または有害、あるいは異種または異質である任意の物質から分離および除去する作用またはプロセスを意味する。
【0038】
ここで使用する「冷蔵」という用語は、物質を冷却する作用またはプロセスを意味する。
【0039】
ここで使用する「ヒートポンプ」という用語は、低温の領域/環境/媒体から熱伝達し(熱源)、高温の領域/環境/媒体へ熱移動する(ヒートシンク)装置を意味する。ヒートポンプを使用して加熱および/または冷却する場合がある。
【0040】
本発明の方法または装置に関してここで使用する「連続的」という用語は、容器間を循環しないが、周期性を持つ方法または装置を含むプロセスを指す、または利用する。
【0041】
熱に関してここで使用する「集熱」という用語は、熱の再利用、断熱、あるいはその両方を指す。
【0042】
ここで使用する「ベクトル」という用語は、絶対値および方向の両方を有する量を意味する。
【0043】
ここで使用する「電場」という用語は、空間の任意の地点に静止している電荷がどれだけの加速を感じるかを定義する力場を指す。電荷はその周囲に電場を生じ、次にその電場が領域内に配置される任意の他の電荷に力を加える。前記電場Eは空間の各地点において絶対値と方向の両方を有し、その結果、その地点において電荷qに加わる力の絶対値と方向は、F=qEで得られる。
【0044】
ここで使用する「動的電場」という用語は、電場が適用される領域において、任意の時点で時間とともに変化する電場を指す。
【0045】
ここで使用する「流体」という用語は、流れ、その容器の外形に適合する傾向のある連続的な不定形の物質を指し、液体または気体を含み、特に液体(ここで、固体は液体または気体に溶解する)および懸濁液(ここで、固体は液体または気体に懸濁される)を含む。
【0046】
ここで使用する「界面動電バイアス」という用語は、電気エネルギーの適用によって生じる動きを指す。
【0047】
ここで使用する「サイクル」という用語は、ある意味では、電場の方向が反転する、または電場が遠地点から近地点、そして遠地点に移動する頻度の単位または一定の間隔を指す。「サイクル」および「サイクル/秒」という用語は、本出願全体で交換可能に用いられる。図9に示すように、サイクルは吸着‐界面動電バイアス脱着期間である。例として、期間を0.1秒と仮定する。この0.1秒の期間を0.05秒の吸着セクションと0.05秒の脱着セクションに分割することができる。0.05秒の脱着セクションの間、3相の交互電位をインダクタに適用できる。適用される電位の周波数は、5,000Hzまたは5,000サイクル/秒であり、各相はその他を有する相のうち120度である。5,000Hzの交互電位は、一対の絶縁ゲートバイポーラトランジスタを制御することによって構成できる。このゲート制御は、一連の高周波(約1‐5MHz)パルスで構成できる。これらのオン‐オフパルスの期間を変えることによって、長時間の様々な波形を近似することができる。これによって、渦電流のヒステリシス効果、誘電体静電気加熱効果の誘導に最適な誘導周波数、例えば約1‐5MHzの同時適用が可能になる一方で、ソルベートを界面動電的に加速するのにさらに適した5KHzの移動搬送波を同時に生成することができる。
【0048】
また「サイクル」という用語は、別の意味において、1つ以上の室を利用する装置を指し、また発明の背景で記載されているように、収着は1つの室で生じるが、脱着は少なくとも2番目の室で生じることにも注意する。
【0049】
ここで使用する「高アスペクト比」という用語は、項目の幅に対する長さの比が少なくとも約10:1、好ましくは約100:1、さらに好ましくは1000:1であることを意味する。
【0050】
ここで使用する「オープンシステム」という用語は、開いた、外部環境にアクセス可能なシステムを指す。
【0051】
ここで使用する「クローズドシステム」という用語は、開いていない、外部環境にアクセス可能でないシステムを指す。
【0052】
ここで使用する「携帯型」という用語は、運ぶことまたは移動が可能な装置を指す。好ましくは、この用語は成人または子供が簡単に運ぶことができる装置を指す。しかし、この用語は永久構造物に永久に取り付けられず、車両または輸送装置の一部として容易に輸送できるほど十分に低質量および低容量である装置も指す。
【0053】
ここで使用する「プラズマ」という用語は、気体を含む正電気、負電気を帯びた粒子、および中性粒子を指す。これら粒子は、気体全体がおよそ中立の電荷となるようおよそ等しい濃度の正電気および負電気を有する。十分なエネルギーが加えられて気体の電気的に中性の原子を生じて正および負に帯電した原子および電極に分けられる場合、プラズマは気体から生成される。
【0054】
ここで使用する「熱プラズマ」という用語は、電子および重粒子の温度が互いに近づき、局所熱力学平衡の状態が存在するプラズマを指す。ここで使用する「非熱プラズマ」という用語は、平衡状態から大きく逸脱し、電子の温度が中性またはイオン種温度よりはるかに高いプラズマを指す。これは、非熱平衡または熱平衡状態でないと考えられる。非熱プラズマは、室温および通常の大気圧で存在し得る。
【0055】
ここで使用する「圧電材料」という用語は、電流が加えられると弾性ひずみを経験するペロブスカイト結晶構造を示す材料を指す。圧電材料は、圧力が加えられると電流を生成する。これらの材料は、ペロブスカイト結晶構造を示す。
【0056】
ここで使用する「インダクタ」という用語は、適切な形状の導電性または半導電性材料を指し、その第一の目的は、その形状、地形、構成材料、または他のインダクタとの近接に基づいて、また電位、電流、波形、およびそれを通して、それによって、またはそれの上で運ばれる周波数に基づいて、静的または動的電場を形成することである。これらの場合、インダクタはその環境と非接触的に相互作用する場合がある。インダクタが作用して非熱プラズマを生成する場合、プラズマおよび中立種と接触する場合があるか、または誘電体材料が介入する場合がある。インダクタは、集中電場領域を形成することによって、低電圧でイオン化を行う高アスペクト比構成要素などの地勢を含む場合がある。インダクタは、トリエーテッドタングステンなどの材料を強化する電子放射を含む場合がある。またインダクタは、その性能を向上させるため、他の材料と併せて製造されることもある。例えば、その表面に直接配置されるインダクタに高電圧を加えることによって、強誘電体セラミックスから電子放射を誘発することができる。
【0057】
ここで使用する「バス」という用語は、構成要素または回路間の一般的な接続を成す導電体を指す。
【0058】
脱着ステップに関連して、ここで使用する「ほぼ非熱」という用語は、ソーベント構造をソルベートおよびソーベント分子間の結合を壊すのに十分な程度、確率的に加熱するために、脱着機構が熱エネルギーに依存しないことを意味する。このため、ソーベント構造の隔離、局所過熱が脱着反応中に生じる一方で、ソーベント構造の温度は、統計上、熱脱着が起こる閾値温度以下に留まる。特定の脱着反応が熱的であるか、またはほぼ非熱的であるかを判断する1つの方法は、脱着サイクル中にソーベント構造のバルク温度を測定することである。脱着中のソーベントのバルク温度が熱的または熱活性脱着を生じるのに必要な周知の温度より高い場合、その反応(脱着)は熱的である。しかし、脱着中のソーベントのバルク温度が熱的脱着を生じるのに必要な温度より低い場合は、反応は熱的または熱的でない場合がある。この場合、脱着されるソルベート分子の速度分布は、例えば、飛行時間分光法を使用して判断し、特徴的な分子光線の蛍光強度の時間分解分布を作成することができる。次に、フーリエ変換を使用して、分子速度分布を蛍光データから抽出することができる。非熱プロセスにおいて、脱着ソルベート分子の速度分布は基本的に非マクスウェルであり、飛行時間分光法データを分析することによって、脱着プロセスの熱的/非熱的性質を判断する場合があることが知られている。
【0059】
ここで使用する「重金属」という用語は、密度が少なくとも約5.0g/cm3である任意の金属を指す。
【0060】
ここで使用する「ほぼ垂直」という用語は、互いに約80度から約110度の間の2本の直線または直線あるいは平面を指す。
【0061】
ここで使用する「方形波に近い波形」という用語は、総波形期間の約20%未満の立ち上がりと立ち下がり期間を有する波形を指す。
【0062】
ここで使用する「三角波に近い波形」という用語は、直線に近い立ち上がりと立ち下がりを有する波形を指す。
【0063】
ここで使用する「正弦波に近い波形」という用語は、ほぼ同一周波数の周期振動を有する滑らかな波形を指す。ここで、前記波形は正弦関数の三角方程式に従って、滑らか且つ対照的に起伏する。
【0064】
ここで使用する「マトリクス構造」という用語は、幾何学的に順序付けられた構造を指す。
ここで使用する「誘導加熱」という用語は、カーティス・フランク・ダブリュー(Curtis,Frank W.)の高周波誘導加熱(High Frequency Induction Heating)、リンゼイ・パブリケーションズ(Lindsay Publications)、イリノイ州ブラッドリー、1987)に記載されているように、ヒステリシス損および/または渦電流損の結果として生じる加熱を指す。誘導加熱は、約60サイクル/秒および約1,000,000サイクル/秒の間で生じることが一般に認められている。
【0065】
ここで使用する「誘電性静電気過熱」という用語は、例えば約1,000,000サイクル/秒以上の高周波によって、代替電流を誘電体材料に適用して素早く変化する電場を形成するプロセスを指す。前記誘電体材料の分子は、印加された電場における反転または変化に合わせようとし続ける。その結果として生じる振動エネルギーが顕熱を発達させる可能性がある。
【0066】
ここで使用する「ヒステリシス損」という用語は、特定の材料において隣接する分子が、磁場の周波数に合わせようとして振動する場合に、分子間の摩擦に起因する損失を指す。
【0067】
ここで使用する「渦電流損」という用語は、材料内の小環流から生じる抵抗損失を指す。
【0068】
本発明の好適な実施態様において、以下の図および例に示される実施例を参照する。しかし、本発明は、多くの異なる形態で実施することが可能であり、本願明細書において述べられる実施態様に制限されるものではない。さらにまた周知のように、本発明は、製品、方法、システム、またはプロセスとして実施することが可能であると、当業者には理解されよう。
【0069】
一実施態様において、本発明は流体混合物の構成要素を分離するための方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素および第二の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベント(吸着剤または吸収剤)を含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスするステップとを含む。
【0070】
別の実施態様において、本発明は少なくとも1つの反応生成物を生成する方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベント(吸着剤または吸収剤)、および少なくとも1つの触媒を含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
少なくとも1つの収着した反応生成物を形成するために前記収着した第一の構成要素の反応を触媒するステップと、
前記吸着した反応生成物を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記脱着した反応生成物を界面動電的にバイアスするステップとを含む。
【0071】
更なる実施態様において、本発明は流体混合物の構成要素を分析する方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素および第二の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベントを含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスするステップと、
前記脱着した第一の構成要素を分析するステップとを含む。
【0072】
更なる実施態様において、本発明は流体混合物の構成要素を分析する方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素および第二の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベントを含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスするステップと、
前記第二の構成要素において濃縮され、前記第一の構成要素において減損される排出流体流を収集するステップと、
前記排出流体流を分析するステップとを含む。
【0073】
他の実施態様において、本発明は温度を制御する方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素を含む流体を提供するステップと、
容器内に少なくとも1つのソーベント(吸着剤または吸収剤)を含むソーベント構造を提供するステップと、
前記吸収剤上に前記第一の構成要素を収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスし、前記第一の構成要素を前記流体のベクトル以外の方向に移動させるステップと、
前記第一の構成要素を凝縮するステップと、
前記凝縮した第一の構成要素を蒸発させるステップと、
前記蒸発させた第一の構成要素を前記ソーベント上に再吸着するステップとを含む。
【0074】
別の実施態様において、本発明は収着装置(吸着装置、および、吸収装置)に係り、前記装置は、
界面動電的なバイアス器と、
少なくとも1つのソーベント(吸着剤または吸収剤)を含むソーベント構造とを含む。
【0075】
さらに他の実施態様では、本発明は、上述の少なくとも1つの収着(吸着または吸収)装置を含むシステムに係る。
【0076】
他の実施態様では、本発明は収着ユニット(吸着ユニットまたは吸収ユニット)に係り、前記ユニットは、
第一の基板層と、
前記第一の基板層の下に配置されたソーベント層(吸着剤層または吸収剤層)と、
前記第一の基板層および前記ソーベント層のうち少なくとも1つに近接または接触する少なくとも2つの電極と、
前記ソーベント層の下に配置された第二の基板層と、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層のうち少なくとも1つを介して配置された少なくとも1つのバイアであって、前記少なくとも2つの電極の間に配置された少なくとも1つのバイアと、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層のうち少なくとも1つを介して配置された少なくとも1つの収集ポートとを含み、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層は、同一平面上にある。
【0077】
さらに他の実施態様において、本発明は収着(吸着または吸収)装置に係り、前記装置は、
第一の基板層と、
前記第一の基板層の下に配置されたソーベント層(吸着剤層または吸収剤層)と、
前記第一の基板層および前記ソーベント層のうち少なくとも1つに近接または接触する少なくとも2つの電極と、
前記ソーベント層の下に配置された第二の基板層と、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層のうち少なくとも1つを介して配置された少なくとも1つのバイアであって、前記少なくとも2つの電極の間に配置された少なくとも1つのバイアと、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層のうち少なくとも1つを介して配置された少なくとも1つの収集ポートと、
前記第一の基板層、および前記ソーベント層のうち少なくとも1つの上に配置した第3の基板層と、
作動流体とを含み、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層は、同一平面上にあり、
前記第一の基板層より上の前記第3の基板層の配置は、室を画定し、前記作動流体は、前記収着セル内で再利用される。
【0078】
さらに他の実施態様において、本発明は収着装置に係り、前記収着装置は、
第一の基板層と、
前記ソーベント層と接触しない少なくとも2つのインダクタと、
ソーベント層と接触しないインダクタの組み合わせと、
導電性または半導電性ソーベント層と接触する電極とを含む。
【0079】
本発明の方法、装置、およびシステムは、特に小規模な装置に対して、従来のTSA型およびPSA型システムよりも実質的に効率的である。

1立方センチメートルあたりの収着部位
毎秒前記混合物から分離される前記第一の構成要素のモル数

の比率が、約6.1×1022より小さく、より好ましくは、約6.1×1020より小さいことが好ましい。
【0080】
本発明の方法の好適な実施態様において、脱着ステップおよび界面動電的バイアスステップは、実質的に同時に生じる。第一の構成要素は、実質的に前記流体混合物のベクトルに対して垂直な方向に界面動電的にバイアスされることが好ましい。
【0081】
脱着ステップまたは界面動電的バイアスステップは、動的電場、静的な非均質の電場、準静的な電場、電磁エネルギー、圧電材料による振動エネルギー、電気伝導、イオン照射、電子照射、またはそれらを組み合わせたもののうちの少なくとも1つをソーベント構造に印加することによって生じさせることが可能である。好適な実施態様において、脱着ステップまたは界面動電的バイアスステップは、実質的に同時に生じるか、または代わりに、同じ手段のアプリケーションによって生じる。例えば、特定の好適な実施態様において、脱着ステップおよび界面動電的バイアスステップは、動的電場によって生じる。
【0082】
脱着および/または電子運動バイアスステップは、静的な非均質の電場の印加によって生じさせることができる。このような電場は、例えば、インダクタのサイズおよび配向性を変更することによって、介在誘電体材料の電気的な誘電率を変更することによって、またはインダクタ材料の抵抗を変更することによって発生させることが可能である。
【0083】
準静的な(非進行波)電場は、非対称の複数のインダクタ、または個々に異なる、誘導的な、容量性の、または、電気抵抗の特性を有する複数のインダクタへの単相交流電位の印加によって生じさせることが可能である。該特性、および該介在材料の特性によって、複数のインダクタに印加される単相電流によって発生する電場に位相シフトを生じさせることができる。
【0084】
動的電場は、連続的または断続的とすることが可能であり、移動電場、移動電波、電場束、電圧スパイク、多相起電電位、移動静電波、またはそれらの組み合わせにより生成させることが可能である。
【0085】
特定の実施態様において、移動電場は、特にソーベント装置が物理的に電場発生器の近くにある場所での、前記電場発生器の機械的な移動によって生じる。
【0086】
好適な実施態様において、本発明の方法は、前記脱着した第一の構成要素を収集するステップをさらに含むことが可能である。
【0087】
特定の好適な実施態様において、本発明の方法は、第二の構成要素において濃縮され、第一の構成要素において減損される排出流体流を収集するステップをさらに含むことが可能である。
【0088】
他の好適な実施態様において、本発明の方法は、前記収着ステップによって発生する収着熱を収集するステップをさらに含むことが可能である。
【0089】
好適な実施態様において、動的電場は、前記第一の構成要素の少なくとも一部をイオン化または分極して、イオン化した第一の構成要素を形成する。他の好適な実施態様において、動的電場は、非熱プラズマを生じる。さらに他の好適な実施態様において、脱着ステップは、誘導電子遷移を含む。
【0090】
好適な実施態様では、前記方法は、プラズマを生成するステップをさらに含む。
該プラズマは、実質的に非熱プラズマであることが好ましい。
【0091】
好適な実施態様において、脱着ステップは、実質的に非熱的である。
【0092】
特定の実施態様において、渦電流またはヒステリシス電流は、ソーベントに近接して材料を加熱する。
【0093】
特定の実施態様において、脱着ステップは、前記動的電場の頂部で生じる。他の好適な実施態様において、脱着ステップは、前記動的電場の印加中に連続的に生じる。
【0094】
移動電波について、該波は、実質的に方形波、実質的に三角波、または実質的に正弦波であることが好ましい。
【0095】
動的電場または静的な電場は、好ましくは並列または同心円状に配置した、少なくとも2つのインダクタ、好ましくは電極によって生じさせることが可能である。
【0096】
動的電場は、多相電流によって生じさせることが可能である。
【0097】
本発明の方法、装置、およびシステムに好適な電極は、少なくとも1つの金属、金属酸化物、導電性セラミック材料、導電性ポリマー材料、またはそれらの合金またはそれらを組み合わせたものなどの、少なくとも1つの導電材料を含む。一般的に、該電極は、その材料が動作環境に好適(例、十分な耐腐食性がある)であれば、いずれの種類の金属導電体であってよい。金属または金属酸化物は、ロジウム、パラジウム、クロム、トリエーテッドタングステン、バリウム酸化物、酸化ストロンチウム、銅、銀、金、またはそれらの合金またはそれらを組み合わせたものでよい。導電性セラミック材料は、TiB2、TiC、BN、Nb、酸化ジルコニウム、またはそれらを組み合わせたものを含む複合セラミックであってよい。導電性ポリマー材料は、鎖間電子移動、原子価、伝導帯個体群、P型ドーピング、N型ドーピング、またはそれらの組み合わせによって特徴づけられるポリマー材料であってよい。
【0098】
好適な実施態様において、チタン酸ビスマスなどの高誘電体バリアと接触させる、またはこれによって電極を被覆することによってアーク発生を通じた火花の発生を妨げる。
【0099】
導電材料は、高アスペクト比の導電体、または少なくとも1つの高アスペクト比の導電体を含む導電材料であることが好ましい。
高アスペクト比の導電体は、導電性ポリマー繊維、導電性セラミック繊維、カーボンナノチューブ、非カーボンナノチューブ、ナノウィスカー、またはそれらの組み合わせであってよい。
導電性ポリマー繊維は、結晶性であることが好ましい。
導電性ポリマー繊維は、導電性アクリル繊維であってよい。
高アスペクト比の導電体は、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、または表面水素化ジグザグナノチューブである。
好適なナノウィスカーには、SnOナノウィスカーが挙げられる。
【0100】
高アスペクト比の導電体は、化学気相蒸着、プラズマエッチング、または電場を集中させる構造を発生させる他の方法によって、構成または形成されることが好ましい。
【0101】
動的電場は、交流、周期性の直流、またはそれらを組み合わせたものによって生じさせることが可能である。動的電場は、吸着バイア電解の低下を避けるために、交流によって生じさせることが好ましい。
【0102】
動的電場は、約60サイクル/秒乃至約5,000,000サイクル/秒であることが好ましく、約1,000サイクル/秒乃至約1,000,000サイクル/秒であることがより好ましく、約2,000サイクル/秒乃至約50,000サイクル/秒であることがさらに好ましく、約5,000サイクル/秒乃至約10,000サイクル/秒であることがさらにまた好ましい。
【0103】
好適な実施態様において、約60サイクル/秒乃至約5,000,000サイクル/秒での動的電場は、1回/秒乃至約10,000回/秒で断続することが好ましく、約10回/秒乃至約10,000回/秒で断続することがさらに好ましく、約100回/秒乃至約1,000回/秒で断続することがさらにまた好ましい。
【0104】
好適な実施態様において、単一の装置内に、対向する吸着装置または対向する吸着構造が存在する場合、動的電場は、音響的に減衰させた空気共振を発生させるために、対向する吸着装置または対向する吸着構造に交互に印加される。この音響的に減衰させた空気共振によって、前記吸着ステップ、前記脱着ステップ、またはその両方において補助する圧力変化が生じることが好ましい。
【0105】
好適な実施態様において、単一の装置内に対向する吸着装置または対向する吸着構造が存在する場合、単一の装置内に対向する吸着装置または対向する吸着構造が存在する場合、動的電場は、電気的に均衡のとれた無効負荷を発生させるために、対向する吸着装置または対向する吸着構造に交互に印加される。
【0106】
収着熱は、熱交換要素に収集可能であることが好ましい。好適な実施態様において、収着熱は、対流によって放散される。熱交換構成要素は、金属、合金、金属複合材、合金複合材、マトリックス構造体、熱伝導性プラスチック、熱伝導ポリマー、ESA(静電自己組織化)形成材料、またはそれらを組み合わせたものを含んでよい。
【0107】
ソーベント構造は、少なくとも1つのソーベント(吸着剤または吸収剤)を含む。現在使用しているものおよび開発中のほぼ全てのソーベントは、本発明のアーキテクチャへの包含に好適である。1つの制限は、ソーベントが動的電場の誘導を妨げられないことである。ソーベントは、選択性を高める、または多数の収着機構を提供するために、混合または層状にすることが可能である。ソーベントは、約0.276W/cm−Kを超える熱伝導
性を有する、または熱伝導性材料と密に接触することが好ましい。
【0108】
本発明の方法、装置、およびシステムに使用する好適なソーベントには、これらに限定されないが、活性炭、黒鉛、活性アルミナ、分子篩、アルミノリン酸材料、ケイ素アルミノリン酸材料、ゼオライト、フォージャサイト、クリノプチロライト、モルデナイト、金属交換ケイ素アルミノリン酸塩、単極樹脂、双極樹脂、芳香族架橋ポリスチレン系マトリクス、臭素化芳香族マトリクス、アクリル系ポリマー、アクリル系コポリマー、メタクリル酸ポリマー、メタクリル酸コポリマー、ヒドロキシアルキルアクリル酸塩、ヒドロキシメタクリル酸アルキル、吸着性の炭素質材料、吸着性の黒鉛材料、炭素繊維材料、ナノチューブ、ナノ材料、吸着性の金属塩(過塩素酸塩、およびシュウ酸エステルなど)、アルカリ土類金属の金属粒子、イオン交換樹脂、ブドウ糖の線状ポリマー、ポリアクリルアミド、またはそれらを組み合わせたものが挙げられる。ゼオライトは、イオン交換金属ゼオライト、親水性ゼオライト、疎水性ゼオライト、改質ゼオライト金属−イオン交換ゼオライト、天然X型ゼオライト、改質X型ゼオライト、A型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、菱沸石型ゼオライト、イオン交換樹脂、バイオセレクティブソーベント、またはそれらの組み合わせであってよい。
【0109】
ソーベント−ソルベートの反応複合物は、ソーベント無害性電気伝導率または誘電率あるいはリアクタンス、熱拡散速度、および物質拡散速度によって定義される三次元マトリクスから選択されなければならない。好適なソーベントには、特にポリマーマトリクスの一部としての炭素および黒鉛ベースのソーベントとともに、アルミノリン酸塩およびケイ素アルミノリン酸塩型の分子篩、および金属置換アルミノリン酸塩およびケイ素アルミノリン酸塩の分子篩がある。
【0110】
ソーベント構造は、少なくとも1つの支持体をさらに含むことが可能である。ソーベントの少なくとも一部は、支持体に付着、または組み込まれることが好ましい。支持体は、一連のマイクロチャネル、層状、多孔性の電極、一連の同心円状の層、またはそれらを組み合わせたものであることが好ましい。ソーベント構造は、一方向の微小孔性構造であることが好ましく、ソーベント構造は、微小孔性構造の方向とは異なる方向のマクロ多孔性構造であることがより好ましい。好適な実施態様において、脱着した第一の構成要素は微小孔性構造中を移動し、混合物はマクロ多孔性構造中を移動する。
【0111】
特定の実施態様において、ソーベントおよび支持体、またはソーベントのみ(集合的に、本願明細書では粒径に関して「ソーベント」と称する)を含むソーベント構造の個々の粒子は、微小孔構造の方向とマクロ多孔構造の方向との間の圧力差が、標準温度および圧力で約1ミリ秒を超える収着サイクル時間で、約10パスカル未満であるような粒径を有する。
【0112】
特定の実施態様において、ソーベントおよび支持体、またはソーベントのみ(集合的に、本願明細書では粒径に関して「ソーベント」と称する)を含むソーベント構造の個々の粒子は、約3,400nm未満、好ましくは340nm未満、より好ましくは34nm未満の粒径を有する。
【0113】
特定の実施態様において、ソーベント構造は超結晶性の格子の形状であり、超結晶性の格子の結晶内の細孔長さは、約3,400nm未満、好ましくは340nm未満、より好ましくは34nm未満である。
【0114】
本発明の方法、装置、およびシステムに使用する好適な支持体には、これらに限定されないが、天然の粘土、焼成粘土、改質粘土、化学処理粘土、化学改質粘土、スメクタイト粘土、カオリン粘土、サブベントナイト粘土、カオリン−ハロイサイト粘土、カオリン−カオリナイト粘土、カオリン−ナクライト粘土、カオリン−アナウキサイト粘土、2元体マトリクス材料、第三級マトリクス材料、シリカ−トリア、シリカ−アルミナ、シリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、繊維状材料、コロイド状シリカ材料、コロイド状アルミナ材料、コロイド状ジルコニア材料、コロイド混合物、表面修飾アモルファスシリコン過酸化物ナノ粒子、水和マグネシウムアルミニウムケイ酸塩、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、鉄支持体、非鉄支持体、導電性支持体、誘電性支持体、電磁レセプタ、またはそれらを組み合わせたものが挙げられる。支持体には、焼結、熱分解、スラリー化、蒸気堆積、鋳造、エレクトロスプレー、電気泳動析出、押出し、レーザー蒸着、電子ビーム蒸着、シルクスクリーニング、光電リソグラフィ蒸着、静電自己組織化、高アスペクト比の微細加工、LIGA−形成、原子層成長法、鋳造、スタンピング、またはそれらを組み合わせたものを実施することが可能である。
【0115】
好適な実施態様において、ソーベント構造は、少なくとも1つの高アスペクト比の導電体をさらに含む。高アスペクト比の導電体は、導電性ポリマー繊維、導電性セラミック繊維、カーボンナノチューブ、非カーボンナノチューブ、ナノウィスカー、またはそれらの組み合わせであってよい。導電性ポリマー繊維は、結晶性または導電性のアクリル繊維であることが好ましい。高アスペクト比の導電体は、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、または表面水素化ジグザグナノチューブであることが好ましい。好適なナノウィスカーには、SnOナノウィスカーが挙げられる。
【0116】
特定の実施態様において、導電材料を含むソーベント構造は、前記吸着ステップ、前記脱着ステップ、またはそれらの組み合わせを促進するために表面効果を用いる。
【0117】
特定の実施態様において、非導電性材料を含むソーベント構造は、前記脱着ステップを促進するために結晶格子を有する音響フォノン相互作用を用いる。
【0118】
好適な実施態様において、ソーベント構造は、電磁放射を受けることによって脱着を誘導するために、リラクサ強誘電体材料を含む、少なくとも1つの圧電材料または強誘電体材料をさらに含む。圧電材料または強誘電体材料は、繊維、粒子、ナノ粒子、またはそれらを組み合わせたものである。好適な圧電材料または強誘電体材料には、これらに限定されないが、ジルコン酸チタン酸鉛、チタン酸バリウム、ジルコニウム酸鉛、チタン酸鉛、ロッシェル塩、石英、ポリフッ化ビニリデンホモ重合体、ポリフッ化ビニリデンコポリマー、ポリパラキシレン、ポリ−ビスクロロメチルオキセタン、芳香族ポリアミド、ポリスルホン、フッ化ポリビニル、合成ポリペプチド、シアノエチルセルロース、またはそれらを組み合わせたものが挙げられる。
【0119】
好適な実施態様において、ソーベント構造は、電磁エネルギーの受信器または反射器をさらに含む。特定の実施態様において、電磁エネルギーの受信器または反射器は、電磁エネルギーを熱または振動エネルギーに変換し、その熱または振動エネルギーをソーベントに伝導する。他の実施態様において、電磁エネルギーの受信器または反射器は、電磁エネルギーを蛍光性または発光性の放射に変換し、その蛍光性または発光性の放射をソーベントに伝導する。
【0120】
特定の好適な実施態様において、ソーベント構造は、少なくとも2つの異なるソーベントを含み、各ソーベントは、混合物のうちの異なる構成要素に対して選択的である。界面動電的なバイアスは、脱着した構成要素のそれぞれを前記流体混合物および前記他の構成要素のそれぞれのベクトルの方向とは異なる方向に移動させることが好ましい。吸着した構成要素は、同時にまたは逐次的に脱着することが可能である。
【0121】
構成成分に分離すること、または不要な構成要素を取り除くために生成することが可能な複数の混合物がある。本発明の方法、装置、およびシステムによって分離することが可能な混合物には、以下のものが挙げられる。
・空気
酸素、窒素、アルゴンおよび/または二酸化炭素を分離する、および/または
水、揮発性有機化合物(ベンゼン、クメン、キシレン、トルエン、およびスチレンなどの芳香族炭化水素複合物;ブタンなどのアルカン類;シクロアルカン類;トリクロロエチレン、メチレンクロライド、およびフレオンなどのハロゲン化炭化水素;アルコール類;エステル類;ホルムアルデヒドなどのアルデヒド類;ケトン類;エーテル類;グリコールエーテル類;アミド類;フェノール類;またはそれらの混合物などを含む);屋内空気汚染(ホルムアルデヒド、アンモニア、および二酸化炭素を含む);大気中の生体毒素(ウイルス、バクテリア、真菌、マイコトキシン(T2)、サトラトキシン(H)、トリコテセンマイコトキシン、アフラトキシン、リシンなど、およびそれらの組み合わせ)、放射性物質(例えばラドン、トロン、アクチノン、クリプトン、重水素、トリチウム、炭素−11、窒素−13、フッ素−18、ヨウ素−123、ヨウ素−125、テクネチウム−99m、テクネチウム−95、インジウム111、銅−62、銅−64、ガリウム−67、ガリウム−68、キセノン、水銀、ストロンチウム−90セシウム−137など、およびそれらを組み合わせたもの)、などを取り除く。
・半導体製造プロセスの排出ガス
・燃焼排出ガス(自動車の排出ガスまたはボイラの排出ガス、一酸化炭素、窒素の酸化物、二酸化硫黄、および/またはオゾンを取り除く)
・水溶性の混合物
揮発性有機化合物(ベンゼン、クメン、キシレン、トルエン、およびスチレンなどの芳香族炭化水素複合物;ブタンなどのアルカン類;シクロアルカン類;トリクロロエチレン、メチレンクロライド、およびフレオンなどのハロゲン化炭化水素;アルコール類;エステル類;ホルムアルデヒドなどのアルデヒド類;ケトン類;エーテル類;グリコールエーテル類;アミド類;フェノール類;またはそれらの混合物などを含む);屋内空気汚染(ホルムアルデヒド、アンモニア、および二酸化炭素を含む);水中の生体毒素(ウイルス、バクテリア、真菌、マイコトキシン(T2)、サトラトキシン(H)、トリコテセンマイコトキシン、アフラトキシン、リシンなど、およびそれらを組み合わせたもの)、放射性物質(例えばラドン、トロン、アクチノン、クリプトン、重水素、トリチウム、炭素−11、窒素−13、フッ素−18、ヨウ素−123、ヨウ素−125、テクネチウム−99m、テクネチウム−95、インジウム111、銅−62、銅−64、ガリウム−67、ガリウム−68、キセノン、水銀、ストロンチウム−90セシウム−137など、およびそれらを組み合わせたもの)、重金属(水銀、クロム、カドミウム、ヒ素、鉛、銅、ウラン、プルトニウム、トリウム、アルミニウム、亜鉛、銀、コバルトなど、またはそれらを組み合わせたもの)、水溶性塩(ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、ストロンチウム塩、ヒ素塩、硝酸塩、窒化物、水酸化鉄など)を取り除く。
・例えば、鋳造所のコールドボックス(ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン、および、クメンからなる群から選択される芳香族炭化水素のスルホン酸など)から気化した触媒。
・例えば、石油および天然ガス生産設備におけるグリコール脱水軸でのプロセス通気孔からのグリコール。
・水と空気、天然ガス、液体プロパン、不活性ガス、有機溶媒、不飽和の炭化水素ガスなどとの混合物。
・天然ガス、限定されないが、メタン、水、二酸化炭素、窒素、硫化水素、またはメルカプタンを含むあらゆる天然ガス液体または凝縮液を取り除く。
・線状アルカン、分鎖アルカン、または環状アルカンの混合物、各種のアルカン分離する。
・ゴミ投棄場の排出ガス、メタンおよび/または二酸化炭素を取り除く。
【0122】
体液は、界面動電的な力によって吸着および操作することが可能である。例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)のようなタンパク質は、1μmのポリスチレン小球体の表面上へ吸着させることが可能である。収着性は、流体のpHを操作することによって高めることができる。前駆体物質は、十分に吸着されなかった他の物質に部位を提供するために吸着することができる。すなわち、モノクローナル抗体(MoAb)の捕捉を支援するために、ヤギの抗マウスポリクローナル抗体(PoAb)を小球体に付与することができる。
【0123】
本発明の方法、システム、および装置を使用することで、その機能が体液、液体、またはガスから特定の成分を取り除くためのものである人工臓器を構築することが可能である。あるいは、疾病、アレルギー反応、または中毒によって、または治療の副産物として発生するトキシンは、外科的に埋め込んだ、または外部の装置によって「必要に応じた」または連続的な基準に基づいて取り除くことができる。さらに、本発明の方法、システム、および装置は、血液から呼吸による生成物を取り除くために使用することが可能である。
【0124】
生物学的な分離のための支持体樹脂は、例えば、デキストランおよびセルロースなどのブドウ糖の線状ポリマーから、およびポリアクリルアミドおよびメタクリル酸ヒドロキシアルキルなどの合成ゲルから作成することが可能である。
分離は、通常、イオン交換吸着、疎水性相互作用、親和性相互作用、固定金属イオン収着、およびサイズ排除濾過に基づく。
親和性相互作用は、適切なリガンドを支持媒体に付与することによって、生体特異性にすることができる。
(参考文献:Biochemical Separations CE4 Absorption and Chromatographic Separations by John Hubble.www.bath.ac.uk/〜cesjh/adsorb.htm)。
【0125】
好適な実施態様において、本発明の方法は、放射性廃棄物のような望ましくない廃棄物を集結させるために使用することが可能であるので、処分すべき廃棄物(使い捨ての材料および廃棄物を集結させた材料の両方)の量が少なくなる。
【0126】
ソーベント上で反応が行われる好適な実施態様において、該ソーベントおよび前記触媒は複合体を形成する。第一の構成要素が第二の構成要素と反応して、少なくとも1つの前記吸着した反応生成物を形成することが好ましい。例えば、水素は、好適な触媒によってメタンおよび水から形成することが可能であり、アンモニアは、好適な触媒によって水素および窒素から形成することが可能であり、炭化水素(芳香族化合物、アルカン、シクロアルカン、アルケン、シクロアルカンまたはアルキンを含む大気汚染に見出されるものなど)は、酸素と反応して二酸化炭素および水を形成することが可能であり、高温の(ゼオライト)二酸化炭素ソーベントを有する触媒としてアルミナ上に支持されたプラチナを使用して水素を発生させるために、メタンおよび水(蒸気状)を反応させることが可能である。
【0127】
特定の実施態様において、反応方法は、吸着した第一の構成要素から第二の構成要素を取り除くことによって反応生成物を形成するために使用することが可能である。例えば、エチレンの反応生成物を形成するには、第一の構成要素をエタノールとし、第二の構成要素としての水を取り除くことが可能である。
【0128】
特定の実施態様において、混合物には少なくとも1つの病原体を含むことがあるが、動的電場によって生じるイオン化によって病原体が殺される。
【0129】
本発明の方法、装置、およびシステムのためのサイクル時間は、以下の要素に基づいており、好適に構成された特定の分離/浄化および/または冷却/ヒートポンププロセスを行うための装置およびシステムの設計に使用することが可能である。
・最小のヘッド空間(ヘッダー、マニホールド、マイクロチャネル、などの中)を有する短い拡散経路の提供。
・収着の過剰な熱を取り除くための短い熱伝導経路の提供。
・ソーベント構造が過剰の並進エネルギーを失わないように、サイクル時間を十分短くする。
・再収着(次の収着サイクル中に)を生じさせられるように、ソーベント構造が脱着後に振動状態をより低くすることが可能なように、サイクル時間を十分長くする。
・大量の脱着エネルギーの提供および供給、および不必要な加熱を生じさせず、脱着を生じさせるために最小限のエネルギーだけを提供する場所の提供および供給。
【0130】
本装置の特定の好適な実施態様において(混合物分離装置として使用する場合)、供給ガス/流体は、比較的平面に配置されたソーベント、インダクタ、および使用に応じて熱伝達インターフェイスに垂直に流入する。供給ガスは、一連の線、同心円状の多角形、または円形の形状を形成することができる2箇所または複数のインダクタ間の場所でソーベントに流入する。ソーベント材料に対する最も大きな親和力を有する部分がソーベントの細孔を満たし、供給ガスはその部分を減損するガス流によって流出する。供給ガスは、ソーベントの面に対してほぼ垂直な経路を流出入する。
【0131】
本装置の特定の好適な実施態様において、多相起電電位は、ソーベントの同一平面上に配置したインダクタに印加することが可能である。ソーベント−ソルベート複合物を介しての電流移動は、ソーベント−ソルベート結合を切断するためのエネルギーを提供する。多相進行波はまた、電子速度効果によって現在結合していないソルベートをソーベントの面に平行な方向に移動させるための原動力も提供する。したがって、ソルベート濃縮ガスは、一方向に移動するように誘導され、ソルベート減損ガスは、実質的に異なる方向に移動する。ガスまたは液体の分離システムは、別々の室間の循環に依存しないように作成される。収着の熱は、US−A−5,535,817に記載されているように、ソーベントと接触または添付されることが好ましい同一平面上の熱交換材料によって、連続的に除去することが可能である。メソ周波数進行波収着システムの性能の最適化に関する様々な構造技術がある。
【0132】
特定の好適な実施態様において、収着および脱着時間は、収着の熱の保持および活用を最大化するように制御される。
【0133】
連続的な収着装置は、脱着エネルギーの印加を交互の収着領域(室など)に、一時的にオフセットすることが可能である。これは、図8に示すように、脱着パルスを均等にするか、電気エネルギー保存技術(共振回路など)として使用するか、または空気共振(音響的に対向するソーベント室を連結する)を発生させるために使用することが可能である。
【0134】
米国特許公報第2002/0122728号に記載されているように、流体が部分的にイオン化されている場合を除き、注入される流体の電気伝導率は、分離の効率に重要である。実質的な三角波または実質的な正弦波と比較して、実質的な方形波が好ましい。本発明の方法、装置、およびシステムにおいて、ソーベント−ソルベート複合物は、脱着が伝導によって生じる場合、無害化(充填)状態において最も高い電気伝導率を有するように選択しなければならない。これによって、電流フローがシステム内の既存のソーベント−ソルベート結合の数に比例するので、自動制御のシステムが生じる。
【0135】
本発明の好適な実施態様には、電子流体力学ポンプがある。電気流体力学(EHD)ポンプが、本発明の方法、装置、およびシステムにある場合、電気流体力学ポンプ内の電極の間隔は、所要の印加電圧にきわめて重大である。実験では、システムのソーベント反応(構成要素の収着または構成要素の反応のいずれか)が、横向きの電気浸透流動を誘導するために結合切断エネルギーを必要としないので、多孔性のEHDの注入セクションに隣接して保持される場合、必要な分離エネルギーが減じられることを示している。US−A−3,463,944では、移動電子準静的フィールドの印加による導電性または温度差を有する材料における相対的な移動の誘導を開示している。エネルギーの移動は、事実上電気流体力学であって、イオン化を必要としない。別様には、イオン化した種は、多相または常誘電性フィールドによって加速することが可能である。US−B−6,013,164では、多孔性の媒体に隣接して配置された電極などのインダクタが、横向きの浸透流動を効果的に生じさせることができ、流れている流体混合物から離れる、脱着した第一の構成要素または反応生成物の移動に有効であることを示している。US−A−4,316,233には、空間内で変化する寸法または電気的特性を有する材料に印加する単相の時間的に変化する電圧の使用を記載している。これは、クーロン効果を介して荷電粒子に作用する移動電界の生成によって排気効果を生じさせることができる。US−A−5,669,583では、プラズマを発生させ、イオン種および中性種を加速するための、逐次的に電圧が加えられる線状導電体の使用を開示している。US−B−6,200,539には、電場勾配によってイオン種および中性種を加速するための、非対称電極の使用を記載している。
【0136】
本発明の好適な一実施態様において、インダクタ、入口−出口バイア、および熱交換表面によって、同一平面上のマイクロ収着室の多様性を提供する。反応室のサイズを減じることによって、インダクタで使用する電圧がより少なくなり、物質および熱拡散経路がより短くなる。物質拡散速度は、同一平面上の寸法、すなわち、収着反応室の長さおよび幅、または直径に正比例する。熱拡散速度は、収着反応室の面の厚さに正比例する。
【0137】
ソーベント−ソルベート反応室に隣接した熱除去表面は、動的電場への近接の結果としての渦電流またはヒステリシスによって生じる不要な加熱を受けることがある。この不要な加熱は、幾通りかの方法で改善または回避することが可能である。1つの手段によれば、熱交換材料は、誘導的な加熱の影響をより受けにくい材料で構成することが可能である。必要に応じて、この非金属材料は、非金属材料と第二の金属の熱交換表面との間に液体の熱伝達媒体を配置することによって改善される、熱除去能力を有することが可能である。第二の手段によれば、熱交換表面の距離に対するインダクタでの誘導作用が弱められるように、インダクタの間隔および反応室の厚さを構成する。第3の手段によれば、図19に示すように、金属の熱交換表面の誘導加熱が生じない場所よりも上と、反応室の非金属構成要素の過度の誘電加熱が生じない場所よりも下との間の範囲に、周波数を保持する。
【0138】
収着物質の脱着が可能になるいくつかの方法がある。これらの脱着要因は、固体状態の界面電動促進性の収着分離装置に組み込まれる場合がある。適切な方法は以下を含む。
・コロナ放電電極からのイオンまたは電子の衝突、
・電気的導電基質またはソーベント複合物で誘発した渦電流損により発生した誘電加熱、
・磁気基質またはソーベント複合物のヒステリシスにより発生した誘電加熱、
・非常に誘電性のソーベント全体で高周波高電位差を適用することにより発生した静電誘電加熱、
・抵抗ソーベント媒体または複合物からの電流伝導、
・圧電性の(ひずみ誘起)脱着は、ソーベント基質の極になる圧電ファイバーを含むことにより達成することができ、高電圧高周波電磁界がソーベントの振動を発生させる。
【0139】
脱着構成要素(ソルベート)は、いくつかの方法で、分離されて混合物の流れる方向とは実質的に異なる方向に運ばれる。
・ソルベートは、もっと簡単にイオン化、あるいは分極される場合があるので、動的電場により生じる横方向力によりさらに大きい影響を受ける。
・ソルベートの流れは、ソーベントが微小孔構造であるために発生する場合があり、界面動電運搬のメカニズムがマクロ多孔性構造より顕著である。
・ソーベント構造内のソルベートの滞留時間は、非ソーベント構成要素よりも長いので、界面動電運搬力は、ソルベート物質が増えた領域で活性化する。
・再吸着力は、対流再同調力よりも強い。ソルベートが動的電場により脱着させられると、混合体の流れ方向に垂直に加速される。ソルベート分子は、一つの段階で流域外へ移動するか、または、流域の外に出るまで増加的に吸着および脱着される。
・分離メカニズムは、界面動電運搬力と電気的に誘導された脱着エネルギーに依存する上記のメカニズムの一つまたは組み合わせを含む場合がある。
・ソルベートは収着時間により濃度が濃くなる。
【0140】
収着の高い反応率または濃度は、ほぼ連続した収着−脱着システムにより実現される。収着−脱着は、反応室間のサイクルではなく、個別の微小反応室または複数の微小反応室に、進行波の電位の傾きなどの動的な電場をかけることにより達成される。進行波はソルベートを規定の方向で脱着するようにバイアスをかける。脱着は、進行波と同期または非同期に発生する場合があるが、進行波の頂点で、または頂点近くで発生することが好ましい。ソーベントは、熱交換面の近接近にあるので、収着熱は絶えず除去される。ソルベートは、ソーベントから、熱交換面とも接触している多孔性誘電体材料の領域に移動できる。多孔物質は、ソルベートが移動する方向に体積が減少する領域を形成する(冷却または凝縮の実施例)。ソルベートは、界面動電が誘発した熱交換面で圧縮と熱冷却の結果として、および/または熱電冷却機(ペルチェ素子)の援助により、凝縮する。凝縮は、界面動電が誘発した圧力の効力により、および/または凝縮物上の進行波の現在の電気振動またはEHD効果により、蒸発器に運ばれる。
【0141】
ヒートポンプ操作のサイクル全体は以下のとおりである。
蒸発器から熱活性された気体は、ソーベントに収着され、蒸発器内に比較的低圧が生じる。ソーベントは、一方ではマイクロインダクタのプレーンの中心であるが、もう一方では、熱導電面である。進行波の電位が、インダクタに適用されて、脱着が進行波の方向に誘発される。収着の熱は、熱交換面により消散する。そして、ソルベートは、インダクタのプレーンと熱交換面の中心となっている、多孔性誘電体材料を含む領域に移動する。進行波は、ソルベートの圧縮を生じている体積減少領域へとソルベートを界面動電力をかける。圧縮熱は熱交換面により消散する。ソルベートは、高圧と比較的一定の温度条件の結果として凝縮する。凝縮は、熱電(ペルチェ)素子との接触により促進される場合がある。液体のソルベートは、こうして、進行波の界面動電効果により、流れが誘発される。液体ソルベートは、熱交換インターフェイスで熱の消散を継続する。こうして比較上冷却された高圧液体のソルベートは、オリフィスまたは絞り弁を通って蒸発器へ流れ、比較上低圧条件の下で、「沸騰」し、蒸発室に対して同一平面に保たれている第二の熱交換面から熱を吸収する。
【0142】
温度制御方法で使用する適切な液体は、フロン、クロロジフルオロメタン、100%ハロゲン化フロンガス、部分ハロゲン化フロンガス、水、炭化水素(メタンやエチレンなど)、窒素、アンモニア、これらの組み合わせなどを含むがこれらに限定されない凝縮可能な任意の気体を含む。
【0143】
熱冷却面は、EHD促進熱交換効果を提供する応用進行波電位と組み合わせた、短い直線的に形成した表面溝を備えて設計することが好ましい。
【0144】
ヒートポンプとして使用される場合、本発明は、徐々に増加する温度差を作るために重ねることができる。つまり、極低温を得ることが望まれる場合は、装置は、共通の内部熱交換面を共有する3段階から構成されてよい。カスケード式冷蔵システムは、徐々に低くなる沸点を持つ冷媒を採用する。一例としては、天然ガス液化システムがある。このようなシステムは、アンモニア、エチレン、メタンを個々の冷媒として採用する3段階(または層)から構成される場合がある。反対に、複層システムは、処理の廃熱を使用可能な温度に改善する熱回収方法で使用することができる。
【0145】
本発明の収着装置(吸着装置と吸収装置を含む)は、
界面動電バイアス装置、および
少なくとも1つのソーベントから構成されるソーベント構造(ソーベントまたは吸収)を含む。
収着装置は固体状態にあることが好ましい。一部の実施例では、収着装置は携帯型で、約25kg未満の総質量であることが好ましいが、より好ましくは約5kg未満、さらに好ましくは約2kg未満、最も好ましくは約1kg未満である。
【0146】
収着装置が反応も実行する実施例では、ソーベント構造は、さらに、この反応を実行するために適した触媒を少なくとも1つ持っていてもよい。
【0147】
触媒は、分離前段階に組み入れられる場合や、ゼオライト構造そのものに、つまりゼオライト上のパラジウムに組み入れられる場合があり、触媒反応やサイズ排除分離が同時に発生することが可能である。ゼオライトは、さまざまな化学反応の触媒として実施するように変更される場合がある。例えば、MobileのZSM−5触媒(Al−SiO)は、Si+4の代わりにAl+3を用いることにより形成される。
【0148】
上記のように、ソーベント構造は、少なくとも1つのソーベントまたは吸着剤を含む。ソーベントは、選択性を改善するため、または、複数の収着メカニズムを提供するために混合または重ねる場合がある。ソーベントは、約0.276W/cm−Kを超える熱伝導性を持つこと、または、熱電動物質と接触していることが好ましい。上記のように、本発明の方法、装置、システムで使用される適切なソーベントは、活性炭素、グラファイト、活性アルミナ、分子ふるい、アルミノリン酸塩物質、シリカアルミノリン酸塩物質、ゼオライト、フォージャサイト、クリノプチライト、モルデナイト、金属交換シリカアルミノリン酸塩物質、単極樹脂、双極樹脂、アクリルポリマー、アクリル共重合体、メタクリルポリマー、メタクリル共重合体、ソーベント炭素質物質、ソーベント黒鉛状物質、炭素繊維、ナノチューブ、ナノ物質、過塩素酸塩、シュウ酸塩、アルカリ土類金属、イオン交換樹脂、またはこれらの組み合わせなどのソーベント金属塩を含むが、これらに限定されない。ゼオライトは、イオン交換金属ゼオライト、親水性ゼオライト、疎水性ゼオライト、変性ゼオライト、金属イオン交換ゼオライト、天然X型ゼオライト、変性Xタイプゼオライト、A型ゼオライト、モルデナイトタイプゼオライト、菱沸石タイプゼオライト、イオン交換樹脂、生体選択ソーベント、これらの組み合わせであってよい。
【0149】
上記のように、ソーベント構造は、少なくとも1つの支持体をさらに含んでもよい。ソーベントの少なくとも一部は、支持体に接着または埋め込まれていることが好ましい。支持体は、一連のマイクロチャネル、薄板、多孔性電極、または一連の同心円層、これらの組み合わせであることが好ましい。ソーベント構造は、一方向の微小多孔構造であることが好ましい。さらに、ソーベント構造は、微小多孔構造の方向とは異なる方向にマクロ多孔構造であることがさらに好ましい。
【0150】
ある実施例では、ソーベントと支持体、またはソーベントだけを含んでいるソーベント構造の個別の粒子(ここでは、粒子サイズを「ソーベント」と総称する)は、標準温度と圧力で約1ミリ秒の収着サイクル時間において微小多孔方向とマクロ多孔方向の間の圧力差が10パスカル未満である粒子サイズを持つ。
【0151】
本発明の方法、装置、システムの適切な支持体は、天然粘土、焼成粘土、改質粘土、化学処理粘土、化学改質粘土、スメクタイト粘土、カオリン粘土、サブベントナイト粘土、カオリン−ハロイサイト粘土、カオリン−カオリナイト粘土、カオリン−ナクライト粘土、カオリン−アナウキサイト粘土、2元体マトリクス材料、第三級マトリクス材料、シリカ−トリア、シリカ−アルミナ、シリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、繊維状材料、コロイド状シリカ物質、コロイド状アルミナ物質、コロイド状ジルコニア物質、コロイド混合物、表面修飾アモルファスシリコン過酸化物ナノ粒子、水和マグネシウムアルミニウムケイ酸塩、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、鉄支持体、非鉄支持体、導電性支持体、誘電性支持体、電磁レセプタ、またはそれらを組み合わせたものを含むがこれらに限定されない。生体分離のための支持体樹脂は、例えば、デキストランやセルロースなどグルコースの線状重合体から、また、ポリアクリルアミドやヒドロキシアルキルメタクリル樹脂など合成ジェルから調製されてもよい。生体分離は、通常、イオン交換収着、疎水相互作用、アフィニティ相互作用、固定金属イオン収着、サイズ排除ろ過を基本とする。アフィニティ相互作用は、適切なリガンドを支持体媒体に添付することにより、生体特定に作ることができる。(参照: Biochemical Separations CE4 Adsorption and Chromatographic Separations by John Hubble. www.bath.ac.uk/〜cesjh/adsorb.htm)
【0152】
支持体は、焼結、熱分解、スラリー、蒸着、鋳造、電子スプレー、電気泳道析出、成形、レーザー蒸着、電子ビーム蒸着、スクリーン印刷、フォトリソグラフィー蒸着、静電自動組立、高アスペクト比の微細加工、LIGA−形成、原子層蒸着、鋳造、プレス、これらの組み合わせにより作成される。
【0153】
ある実施例では、電磁気受容体またはソーベント粒子のナノ粒子がそれぞれソーベント粒子、または電磁気受容体粒子の表面の少なくとも一部を被覆されるまたは覆っている実施例など、ソーベント構造は、さらに、ソーベントと接触、あるいは、近接する電磁気受容粒子を少なくとも1つ備える場合がある。電磁気受容体の粒子は、受容体とソーベントのインターフェイスで、エネルギーの少なくとも一部をソーベントに伝える場合がある。好ましい実施例では、電磁気受容体の粒子は、体積と面積の比率が(原子数により定義される)約100:1未満、より好ましくは約10:1未満になるように選択される。ある好ましい実施例では、蒸着あるいはその他の技法で制御される原子層は、受容体のナノ粒子でソーベント粒子をコーティングする方法として使用される。あるその他の好ましい実施例では、蒸着あるいはその他の技法で制御される原子層は、ソーベントナノ粒子で受容体粒子をコーティングする方法として使用される。
【0154】
上記のように、ソーベント構造は、さらに、高アスペクト比の導電体を少なくとも1つ備える場合がある。高アスペクト比の導電体は、導電性ポリマー繊維、導電性セラミック繊維、カーボンナノチューブ、非カーボンナノチューブ、ナノウィスカー、またはこれらの組み合わせであってよい。導電性ポリマー繊維は、結晶性または導電性アクリル繊維であることが好ましい。高アスペクト比の導電体は、単層カーボンナノチューブ、多層ナノチューブ、または、表面水素化ジグザグナノチューブであることが好ましい。好適なナノウィスカーには、SnOナノウィスカーが挙げられる。
【0155】
上記のように、ソーベント構造は、さらに、少なくとも1つの圧電材料または強誘電体材料を備える。圧電材料または強誘電体材料は、ナノ粒子である。好適な圧電材料または強誘電体材料には、これらに限定されないが、ジルコン酸チタン酸鉛、チタン酸バリウム、ジルコニウム酸鉛、チタン酸鉛、ロッシェル塩、石英、ポリフッ化ビニリデンホモ重合体、ポリフッ化ビニリデンコポリマー、ポリパラキシレン、ポリ−ビスクロロメチルオキセタン、芳香族ポリアミド、ポリスルホン、フッ化ポリビニル、合成ポリペプチド、シアノエチルセルロース、またはそれらを組み合わせたものが挙げられる。
【0156】
ある好ましい実施例では、ソーベント構造は少なくとも2つの異なるソーベントから構成されており、それぞれのソーベントは、混合物の異なる構成要素に対してセンタクテキである。
【0157】
収着装置は以下を備えていてもよい。
・少なくとも第一の構成要素を備える流体混合物の源、
・少なくとも第一の構成要素と第二の構成要素を備える流体混合物の源、
・前記第一の構成要素の回収装置、
・前記第二の構成要素で濃縮されて、前記第一の構成要素で消耗した廃液流の回収装置
・前記反応生成構成要素の回収装置、
・前記第一の構成要素で消耗した廃液流の回収装置。
【0158】
また、収着装置は、蒸気のように熱冷却または熱消散のいずれかである熱交換媒体を備える場合がある。熱交換媒体は、プラナーの場合があり、直線にならぶ表面のフィン、溝、またはこれらの組み合わせの少なくとも1つ備える場合がある。好ましい実施例では、収着装置は、液体と液体の接触を増やすために熱交換媒体に電気流体力学の力を適用する源も備える場合がある。
【0159】
好ましい実施例では、収着構造は、液体の供給流が徐々に減少するのに応じて、また、液体の供給流の方向と異なる方向に脱着流を流すために、長さが徐々に減少する断面部分がある。
【0160】
上記のように、収着装置は、少なくとも1つの電気流体力学(EHD)ポンプも備える場合がある。EHDポンプは、ソーベントに隣接または近接近して配置されることが好ましい。電気流体力学ポンプは、多孔性の誘電性材料を備える場合がある。適切な多孔性の誘電性材料は、二酸化ケイ素、窒化ケイ素チタン酸バリウム、または同様な物質、これらの混合物の場合がある。
【0161】
収着装置は、外気に対して開放または密閉されていてもよい。
【0162】
収着装置は、さらに、機械式確認弁、テスラ弁、気圧ダイオード弁などの弁を備えていてもよい。また、収着装置は、テスラ弁などの気圧ダイオード性を与える配列を持っていてもよい。
【0163】
収着装置は、前記流体混合物が流れる1つ以上のチャネルを備ていてもよい。収着装置は、前記流体混合物が流れるマイクロチャネルを複数備えることが好ましい。チャネルは、ソーベント構造を備えるか、ソーベントがマイクロチャネルに接着されている場合がある。マイクロチャネルの表面、または接着した粒子は、電磁気受容または導電性物質と接着物質の層または混合物から構成されている場合がある。好ましい実施例では、前記流体混合物の源は前記チャネルの平面に実質上垂直である。
【0164】
好ましい実施例では、界面動電バイス装置は動的な電場を作る。動的電場は、移動電場、移動電波、電場束、電圧スパイク、多相起電電位、移動静電波、またはこれらの組み合わせにより生じさせることが可能である。動的な電場は、連続的または断続的であってよい。一部の実施例では、界面動電バイアス装置は、静電気であれば、統一されていない(非同次の)電場を作る。
【0165】
界面電動バイアス装置は、特にインダクタが電極である場合など、電極など少なくとも2つのインダクタを備える場合がある。動的電場は、少なくとも2つのインダクタにより作られるが、電極であることが好ましく、平行または同心位置に配置されることが好ましい。一連の導電性インダクタは、個別の反応室に対して同一平面であることが好ましく、反応室の中心点に集中していることが好ましい。電極は、少なくとも1つの金属、酸化金属、導電性のセラミック材料、導電性のポリマー、合金、これらの組み合わせなど、少なくとも1つの導電材料を備える。金属または酸化金属は、ロジウム、パラジウム、クロム、トリエーテッドタングステン、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、銅、銀、金、合金、これらの組み合わせの場合がある。導電性のセラミック物質は、共有結合セラミック、または金属結合セラミックの場合があり、TiB2、TiC、BN、Nb、ジルコニア、これらの組み合わせから構成されるセラミック複合物を含む場合がある。導電性のポリマー物質は、鎖間結合電子移動、バランス、伝導帯集団、P型ドーピング、N型ドーピング、これらの組み合わせにより特徴づけられるポリマー物質の場合があり、カーボンナノチューブ含有のポリマー、余分な電子またはホール、これらの組み合わせを作るために化学的にドープ結合したポリマーを含む場合がある。
【0166】
導電材料は、高アスペクト比の導電体、または高アスペクト比の導電体を少なくとも1つ供える導電性物質であることが好ましい。ある好ましい実施例では、ソーベント構造は、高アスペクト比の導電体から構成される。前記高アスペクト比の導電体の少なくとも一部は、前記ソーベント構造から突き出ていてもよい。ある実施例では、高アスペクト比の導電体は、アレイを形成する。高アスペクト比の導電体は、導電性ポリマー繊維、導電性セラミック繊維、カーボンナノチューブ、非カーボンナノチューブ、ナノウィスカー、またはそれらの組み合わせであってよい。導電性ポリマー繊維は、導電性アクリル繊維であってよい。高アスペクト比の導電体は導電性アクリル繊維であってよい。高アスペクト比の導電体は、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、または、表面水素化ジグザグナノチューブの場合がある。高アスペクト比の構造は、図18に示されているように、電場の濃縮が可能である。インダクタおよび/または反対のソーベント構造は、前述の特性を持つ場合がある。導電材料は、少なくとも一部が誘電層により覆われている場合がある。
【0167】
動的電場は、電解、または、電解生成物の生成による故障を防止するため、交流により作られることが好ましい。
【0168】
動的電場は、約60サイクル/秒乃至約5,000,000サイクル/秒の周波でサイクルすることが好ましいが、より好ましくは約1,000サイクル/秒乃至1,000,000サイクル/秒の周波数、さらに好ましくは約2,000サイクル/秒乃至約50,000サイクル/秒の周波数、最も好ましくは約5,000サイクル/秒乃至約10,000サイクル/秒の周波数である。
【0169】
収着装置は、さらに少なくとも1つの圧電弁またはポンプを備えていてもよい。
また、収着装置は、少なくとも1つの熱電モジュールを備えていてもよい。
【0170】
収着装置は、2次元または3次元の形、または、円、正方形、長方形、三角形、五角形、六角形、八角形、交互に配置された直線、らせん形、多面体、測地配置からなる群から選択される配置を持っていてもよい。
【0171】
本発明の方法、装置、システムは、マイクロプロセッサで制御されてもよい。本発明の収着装置は、少なくとも1つの電力調整装置を備えていてもよい。適切な電力調整装置は電圧変更装置(圧電変圧器または高周波変圧器)、多位相周波発生装置、多位相周波増幅器(パワートランジスタ、相補型MOS(CMOS)、絶縁ゲート双極トランジスタ(IGBT))、またはこれらの組み合わせを含む。
【0172】
ある実施例では、図22に示されるように、本発明のマイクロチャネルやマイクロ層を含むための吸収粒子を製造することが望ましい場合がある。粒子は、効果的な界面動電システムに好ましいすべての機能、つまり、中間多孔性、吸収材料、結合樹脂、電磁気エネルギー需要体、熱電動物質、触媒、アスペクト比が高い分子を含む。完全に機能する粒子を作成することは、製造過程を簡単にするとともに、高い質量移動と拡散率を維持する。粒子は、エマルジョン集積、微小懸濁重合、化学的フライス、および、当業者には周知のその他の技術により形成される場合がある。
【0173】
本発明の装置は、真空ポンプとして動作してもよい。収着は少なくとも以下の2つの機能を実行する。
1.一定の体積内の気相分子数を低くする、
2.変換エネルギーを追加する前に、指定位置に分子を固定するための歯止めメカニズムとして機能する。
【0174】
適用される界面動電エネルギーは、少なくとも以下の3つの機能を実行する。
1.それぞれの収着部位から結合分子を解除するためのエネルギーを提供する、
2.脱着した分子を次の収着部位に向けてバイアスするための変換エネルギーを提供する、
3.順次の収着部位間の増加する距離により定義される静的圧力に対して、分離した分子を加速するために必要な力を提供する。
【0175】
ソーベント構造は、少なくとも以下の3つの機能を実行する。
1.収着サイトを提供する
2.圧力によって決定される方向に質量を拡散することを阻止するために、十分な蛇行経路を提供する、
3.電磁気エネルギーを受け取って脱着エネルギーに変換するために必要な機能を提供する。
【0176】
例えば、ある実施例では、図10Aに示されているように、一つの収着装置あるいは複数の収着装置は、室内または環境の気相分子を吸収してから脱着して、前記室内または環境の外向きに前記分子をバイアスすることにより、素子により圧力を減少または増加する目的における真空ポンプとして機能してもよい。ある実施例では、図10Bに示されているように、部位のホッピング現象により、個別または一連の収着装置で圧力の変化が徐々に発生する場合がある。ある好ましい実施例では、複数の異なるソーベントが、複数の気体や濃縮可能な気相を吸収して排出するために使用される。ある実施例では、収着装置、またはこのような複数の装置は、電子顕微鏡、質量分析計、スパッタリング装置、化学気相堆積装置、化学酸素ヨウ素レーザー、乾燥機、蒸留装置、気体回収装置、化学反応装置、真空オーブン、集中荷電粒子ビーム分析システム、真空ろ過、ゲル乾燥、冷凍乾燥、遠心濃縮、物質処理、研究器具、粒子加速器と組み合わせて使用されてもよい。さらなる実施例では、収着装置またはこのような複数の装置は、例えば、航空宇宙機の呼吸気のため、また、航空宇宙または陸上の乗り物の燃料電池処理の燃焼の能率を増加するためなど外部環境に相対して定義された環境の圧力を増加するために使用される場合がある。ある実施例では、装置は、装置の選択メカニズムと組み合わせて、装置のポンプメカニズム両方を使用する。
【0177】
好ましい実施例では、収着装置は、
第一の基板層と、
前記第一の基板層の下に配置されたソーベント層と、
前記第一の基板層および前記ソーベント層のうち少なくとも1つに近接または接触する少なくとも2つの電極と、
前記ソーベント層の下に配置された第二の基板層と、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層のうち少なくとも1つを介して配置された少なくとも1つのバイアであって、前記少なくとも2つの電極の間に配置された少なくとも1つのバイアと、
前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層のうち少なくとも1つを介して配置された少なくとも1つの収集ポートと、
を備え、前記第一の基板層、前記ソーベント層、および前記第二の基板層は、同一平面上にある。
【0178】
好ましい実施例では、本発明は、複数層のアーキテクチャを形成する物質の3つのコプラナーシートを対象とする。個々のソーベントユニットは、外側の端が共有されて、繰り返されるとつながるように、幾何学的に繰り返し可能であるような形になる(例えば、三角形、正方形、長方形、六角形など)。ユニットは、個々に作成できる、または、大きい基板の領域内に大きい数で定義することができる。一つの実施例では、いくつかの収着ユニット(一番上の層に圧迫される)は、添付された単独の共有されるソーベント層の上に配置できる。その後、熱消散層(孤立層として、または圧迫されたシートとして)をソーベント層の下に追加できる。このような構成では、1つの大きいソーベントだけが利用されるにもかかわらず、一番上の層が多数の個別の収着ユニット(またはセル)を定義する。本発明の準備方法は、レーザー切断、LIGA処理、フォトリソグラフィーパターン、機械または化学エッチング、EDM、蒸気スプレー、レーザー蒸着、鋳造、射出成形、ハイドロフォーミング、プレス、押出加工、スクリーン印刷、電着、電気メッキ、無電極メッキ、静電自動組立、原子層成長法、その他関連する製造技術を含むことができる。
【0179】
設定や使用目的に応じて、複層構造の最も外側の層の一つまたは両方が熱冷却または回収面として機能する(つまり熱交換)。例えば、冷却装置/ヒートポンプ処理では、両面が熱交換面として機能する。下にある面は、物質の分離装置として配置されており、排気管のように、および/または電気回路の公正要素のように、収着熱を消散するために機能することができるが、一方で上にある面は呼気/排気管として機能する。これらの面は、金属、合金、複合物、熱伝導物質の母型構造などを含むがこれらに限定されない多数の物質から作成できる。熱交換面は、表面物質の熱交換特性を改善するように配置されたトポロジーを持つことが好ましい(例えば、フィン、細かい溝など)。
【0180】
構造の中央の薄膜は、特に、電極(つまりインダクタ)、電極接続、出入り口のバイア、ソーベント含有室を含む。操作の中心となる層は、熱と電気どちらも非誘導性である鋳造または射出成形プラスチック、エポキシ、その他の合成物から作成できる。中心の薄膜の活性領域(および収着セル)は、ソーベント、触媒および/または、収着物質の収着、反応、触媒、凝縮、運搬に敏感なその他の物理媒体を含有する。
【0181】
電極は、金属製または金属酸化(例えば、ロジウム、パラジウム、クロム、トリエーテッドタングステン、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、銅、銀、金、合金、これらの組み合わせ)、または、電動強化充填材を含有する導電性プラスチック/エポキシ樹脂の場合がある。電極は、ソーベントからソルベートを削除する(または「一掃する」)移動電波および/あるいは電界束/電圧スパイクを生成する。電極は、毎秒約60から5,000,000サイクルの間、できれば、毎秒約5,000から1000,000サイクルの間で生成される周波数により進行波を誘導するように設計設定される。熱交換材の表面トポロジーは、電気流体力学(EHD)熱交換増進効果と呼ばれるものを引き起こすために、この波と、あるいは別の電位と相互作用する場合がある。
【0182】
図1Aは、本発明の実施例に基づく、単独または連続して(例えば、このようなセルを単一表面に多く配置するか、または積み重ねて)使用可能な、一般的な中間周波進行波界面動電収着セル100の側面図を示す。図1Aは、ソーベント材料120のマクロ多孔層を挟む非導電性(例えば、誘電性)の基板表面102と第二の基板表面104を示す。この挟まれたマクロ多孔ソーベント層120は、任意の数の個別のソーベント材料およびその組み合わせを含む。現在使用されている、また開発されているソーベントのほぼすべてが、本発明の構造に組み込むのに適している。選択性を強化する、または収着機構および特性の多様性をもたらすため、ソーベントを混合または層状にしてよく、また触媒および/または金属粒子を含んでよい。 ソーベント層120に組み込むのに適したソーベント材料は、限定を目的とせず、ゼオライト(様々な結晶形状を有する)、親水性ゼオライト、疎水性ゼオライト、修正および/または金属‐イオン交換ゼオライト、天然または修正X型ゼオライト(バイナリ二価カチオン交換金属を用いたドーピングを含む)、フォージャサイト、クリノプチロライト、モルデナイト(および金属‐イオン交換修正に適した類似の天然発生吸着剤)、アルミノリン酸塩、シリコアルミノリン酸塩、金属交換シリコアルミノリン酸塩、イオン交換樹脂、単極樹脂、二極樹脂、芳香架橋ポリスチレンマトリクス、臭素化芳香マトリクス、メタクリル酸エステルコポリマー、吸着炭素質材料、吸着黒鉛材料、炭素繊維材料、ナノチューブおよび/または関連するナノ材料、吸着金属塩(限定を目的とせず、過塩素酸塩、シュウ酸塩、およびアルカリ土類金属を含む)を含む。
【0183】
ソーベント層120内のソーベント材料は、さらに様々な結合材料を含んで、ソーベント構造のマクロ多孔特性およびマイクロ多孔特性を(同質または異質定量のいずれかを通じて)制御することができる。また、電磁エネルギーの受容体、圧電材料、またはその組み合わせである電気伝導を変える材料も含まれる場合がある。
【0184】
複数の電極(例えば、インダクタ)、105、106、および107は、基板層102上に配置され(代わりに、ソーベント層120の表面上、表面内、または表面付近に配置することができる)、同様の電極と平行に接続される。電極105、106、および107は、収着セル100の中心から離れて配置される。図1Aは、3つの電極105、106、および107を示すが、本発明に基づくシステムは、任意の数の電極を含むように構成するか、または変わりに必要に応じて、あるいは空間および/または経費検討の結果可能であれば、そのような電極を2つだけ使用して作動するように構成することができる。
【0185】
また図1Aは、誘電体層102の最も外側の電極105と隣接する電極106の間に配置される複数のインレットポートまたはバイア108を示す。対応するアウトレットバイア110は、基板層104上に配置される。コレクションバイア112は、ソーベント層120の中心にある。前記コレクションバイア112は、収着された材料を除去するための凝縮および/または収集点として機能し、基板層104に接続する。このようにして、コレクションバイア112は、望ましいシステムの特定の設計制限に応じて第二の基板層104を通過する場合としない場合がある。
【0186】
ソーベント層120は、図1Aに示すように、ソーベント材料122全体で公正され、コレクションバイア112のすぐ近くに小球体または同様の微細構造124で構成することができる。ソーベント層120は、ソーベント材料から成る単一の連続する板であるか、または同様の他のソーベントユニットに近接して配置されるソーベント材料の個別のユニットとして定義できる。ソーベント層120は、エレクトロマイグレーション、熱拡散、および/または脱着特性を強化するように設計され、多孔性および/または材料勾配を有する反復パターンを含むように作成できる。図1Aに示すように、インレットバイア108は、ソーベント層120を通過することができる。別の実施例において、層120のソーベント材料は、それを通過するインレットバイア108を持たずに配置できる。そのような実施例において、ソーベント層120は、送流材料の方向にマクロ多孔性、また進行電場の方向(例えば、コレクションバイア112の方向)にマイクロ多孔性となるよう配置される。これによって、送流の自由通路が基板層104上のアウトレットバイア110に通じる。この特定の設計において、ソーベント層120が同一機能を提供する送流の方向にマクロ多孔性として定義されるバイアを有する必要はない。
【0187】
第二の基板層104は、第1層と同一の非導体材料で構成することができる。代わりに、基板層104を導体(または非導体)熱インターフェイス/熱交換材料で構成することもできる。
【0188】
作動中、収着セル100は、混合化学または分子精製のため、単独、平行、および/または連続して操作することができる。液体または気体送流は、基板層102中のインレットバイア108を通じて収着セル100に入る。液体または気体送流は、前記収着セル100に入る前に、任意でフィルターおよび/または触媒材料に曝すことができる。バイア108によって、混合または多重構成要素の気体または液体送流は基板層102を通過することができ、ソーベント層120に接触するようになる。これによって、構成要素が送流から除去(または収着)される。送流の非収着構成要素は、ソーベント層120を通過し、基板層104上に配置されたアウトレットバイア110を通じて収着セル100から出る。
【0189】
ソーベント層120で生じる収着と断続的に、電極105、106、および107に多相電位およびフィールド流速(または電圧スパイク)を充電して、収着セル100の中心(例えば、コレクションバイア112の方向)に向けた進行電場を生じる。電極105、106、および107は、類似する他の電極と平行に接続され、それぞれ適用される多相電位の1つの相に対応する。この進行電場は、最も外側の電極105から構造の中心に向けて移動するため、比較的短い期間の電場流速を用いて多重構造にする(または作用する)ことができる。このような方法で操作すると、2つの同時機構が作動してソーベント層120から吸着質を除去する。まず連続的な進行波が常にソーベント層120を一掃して非結合吸着質を除去する。同時に、電場流速がエネルギーを提供して、結合材料のソルベート‐ソーベント結合を破壊する。一旦ソーベントから分離されると、吸着質は進行波によってシステムから除去される。進行電場および場の流速が、片方または両方が重相または多相電気信号を生成できる結合された電源および/または結合された信号生成器を通じて収着セルに提供される。
【0190】
進行電波は、ソーベント層120を横断し、コレクションバイア112の方向に任意の吸着材料を一掃する。収着された材料の移動は、収着された化合物が進行電場によって活性化され、ソルベート‐ソーベント結合が一時的に破壊されるために起こる。非結合ソルベート(例えば、脱着された材料)は、進行波の場の勾配の結果として、ソーベント層120の中心に向かってバイアスされる(適用される電圧スパイクによる影響も含む)。脱着材料は、(コレクションバイア112に近いが)ソーベント層120に再吸着されるか、またはコレクションバイア112を通じて、あるいは連続的な送流に再度混入することによって、ソーベント層から出る。しかし、非常に強い再吸着力および界面動電力のため、送流に再度混入することは好ましくない。
【0191】
例として、空気を含む水(HO)は、インレットバイア108を通じて収着セル100および基板層104に導入される。空気を含む水は、ソーベント層120に入り、ここで水は吸着された後、コレクションバイア112に向けられる。残りの非収着材料(この場合は、脱水気)は、アウトレットバイア110を通じてセル100から出る。この例において、ソーベントはアルミノケイ酸塩などの水を吸着できる任意の材料であってよい。
【0192】
微細構造124を含めると、コレクションバイア112付近のソルベート‐ソーベント結合を破壊するためのエネルギーを提供する必要が少なくなることによって、ソーベント層120からソルベート材料の引き込みが容易になるが、パックされた毛細管強化界面動電物質移動効果は保持される。層120のソーベント材料は、気体および液体材料の流れる方向にマクロ多孔性となり、進行電場の方向(例えば、コレクションバイア112の方向)にマイクロ多孔性となるように配置される。このように配置することで、圧力がスループット(物質対流)率を左右する一方、電気流体力学的、電気浸透的、電気移動的、および/または誘電泳動的力がソルベート拡散率を左右する。またこの配置によって、ソルベート分子が分極化またはイオン化するため、進行電場の効果を強化することもできる。基板層102および/または104を構成するための熱交換材料の使用は、収着熱および/または圧縮あるいは凝縮熱を取り除くおよび減勢する手段を提供することによって、プロセスをさらに強化する。
【0193】
図1Bは、本発明の別の実施例に従う、一般的な中間周波進行波界面動電収着セルを示す。図1Bのセル100は、図1Bが吸着材料を除去する、送流を提供する、収着ユニットへ材料を配向する(一部の例において)、または逆に収着ユニットから材料を離すことを含む、多くの機能を提供する多様な機構160も表すことを除いて、図1Aのセル100と同一である。
【0194】
図1Cは、時間に伴う物質移動ゾーン(MTZ)の負荷率の変化を示すグラフである。 このグラフは、セル100が実行するプロセスがどのように連続的および非バイナリとなるかを示す。本発明に従って、セル100は、異なる容器または吸着材料間のサイクルを必要としない。
【0195】
図2は、図1Aに示すおよび上述の収着ユニット100のトップダウン図を示す。よって、図2は非導電性基板表面102、ソーベント材料104、電極105、106、および17、バイア108および110、コレクションバイア112、ソーベント材料120、ソーベント材料122、および微細構造124を含む。
【0196】
図3は、複数の収着ユニットが単一のソーベント層上に配置されるシートを構成する図2の縮尺版を示す。図3において、一連の誘電層102が平行に配置され、単一の誘電層300を形成する。前記表面層300は、(上述のようなソーベント材料から成る個別に定義されたセルではなく)ソーベント材料120から成るさらに大きい単一層上に配置される。一連の平行な基板層104(図1A参照)はソーベント層120の下に配置され、単一の基板層302を形成する。個別の収着ユニットは、それぞれこのような方法で配置され、上述のように収着システムの一部として機能する。
【0197】
図4は、本発明の実施例に基づく、一般的なクローズドサイクル(冷蔵/ヒートポンプ)中間周波進行波界面動電収着セルの側面図を示す。図1Aの収着セルは、第二の熱交換層450を基板層402の上に配置し、蒸発室440を形成することによって、クローズドサイクルまたは冷蔵/ヒートポンプシステム400の一部として機能するように構成することができる。この構成において、クローズドループシステムは、第二の基板層404上に配置されるアウトレットバイア410を有する場合と有さない場合がある。
【0198】
この設計において、脱着セルはクローズドループシステムとして機能する(例えば、作動流体430(図示せず)は、システム全体で連続的にリサイクルされる)。前記作動流体430を選択して、事前に選択された温度パラメータ内で作動するように、ソーベント材料と特異的に互換可能にする。ここで、前記ソーベントは低いエネルギー結合破壊要件を有する。クローズドループシステムの脱着相は、好ましくは基本的に非熱的および/または非オームとなるように設計される。
【0199】
作動中、前記クローズドループシステムの作動流体430は、作動流体と固体ソーベント材料の間の引力によって、インレットバイア408を通じてソーベント層420に引き込まれるため、低圧ガス状態となる。このプロセス中に、収着熱は熱交換表面404によって外部環境に伝導される。外部環境への熱移動は、熱拡散パスの長さが短い層構造を設けることによって促進される。
【0200】
一旦吸着されると、収着材料は上述のように、コレクションバイア412の方向にソーベント層420の中心に向かって移動する。収着材料の移動は、電極405、406、および407によって生成される進行電波によって供給される結合破壊エネルギーおよび界面動電エネルギーに起因して生じる。前記電極405、406、および407は、他の類似する電極と平行に接続され、それぞれ上述の適合された多相電位の1つの相に対応する。設計に応じて、コレクションバイア412付近にあるソーベント層420の中心領域は、ソーベント材料422ではなく、微細構造424で構成される場合がある。上述のように、片方または両方が重相または多相電気信号を生成できる結合電源および/または結合信号発生器を通じて、進行電場およびフィールド磁束が収着セルに提供される。
【0201】
収着材料がソーベント層420の中心に移動するため、加熱された気体‐流体混合物で構成される。システム設計に基づいて、液体‐気体混合物は減少する体積の領域に追い込まれる。結果として、混合物はさらに凝縮されて液状になり、追加の熱遮断および冷却を生じる(これによって、追加熱が熱交換表面404を介して消失する)。
【0202】
収着液体は冷却された後、コレクションバイア412を通じて蒸発室402に入る。前記蒸発室402は低圧で維持され、蒸発室に入って沸騰する液体ソルベートを生じる。このように、相変化ソルベートは、熱交換表面400を通じて外部環境から熱を除去する。
【0203】
本発明の実施例では、熱電(ペルチェ)素子は、図11に示されているように、作動流体の濃縮を支援するために熱交換面に隣接状態にする。
【0204】
本発明の実施例では、熱センサーまたは熱電温度計(非表示)は、1つ以上の熱交換面上に埋め込まれる場合がある。これにより、収着セルが温度のフィードバックを提供することができるので、温度調節が可能になる。
【0205】
本発明の実施例では、収着ユニットが高温超導電体を囲む。超導電体の交互電磁場は、脱着を誘導して吸収冷却装置によりソルベートが循環するための原動力を提供する。このように、高温の超導電体は、外部の冷却源を要することなく、全体の長さとともに操作に必要な温度を維持することが可能である。これは、長距離および海面下で利用する場合には特に有用である。
【0206】
本発明の実施例では、収着ユニットは、縦列タイプの極低温冷却システムを作るためのその他の同様な冷却/ヒートポンプと積み重ねることができる。このような処理では、一連の収着セルが追加的に増加する温度差を作るために一緒に重ねられる。このような処理のそれぞれの下向きのユニットは、だんだんと低くなる沸点を持つ冷却装置を採用する。例えば、3層の極低温天然ガス液化システムでは、冷却装置は、冷却剤としてアンモニアやエチレン、メタンを含むことが可能である。反対に、同様な多段式の処理は、中でも廃熱回収システムで使用するための示差熱回収のために使用することが可能である。
【0207】
図5は、汎用の中間周波数の進行波界面動電収着セル500の別の実施例を示す。T図5セル500は、非導電性基質510上に表面触媒層も含んでいる以外は、図1Aのセル100と同じである。これにより、液体または気体の送流が残りのセル500に入る前に触媒反応が発生する。
【0208】
上記の開示に関して、「層」という用語は、ある面積または体積を意味するものであり、必ずしも別個のまたは分離した薄膜を定義するものではなく、実際には「層」間の転移は段階的かつ不定形の場合があることが理解される。さらに、電極、バイア、バス、熱交換表面、物質移動域は、装置の非段階だが機能分野を援助する静電気自己組織化のような技術により製造される場合がある。
【0209】
本発明の装置は、単独、または、軍用や医療、工業、一般消費者、科学/研究施設、電話通信の業界による使用など、数々の用途や製品分野で温度制御の目的で別のシステムの一部として使用される場合がある。本発明の方法や装置、システムはミリワットから数千ワットまでの範囲の熱除去に使用される場合がある。本発明の方法の装置やシステムの例は、航空電子工学、ブラックボックス冷却、熱量計、CCD(電荷結合素子)、COIL(化学酸素ヨウ素レーザー)、CID(電荷誘起素子)、冷却室、冷却板、小型熱交換装置、恒温槽、除湿機、露点湿度計、電子回路冷却、電気泳道セル冷却装置、環境分析装置、熱密度測定、氷点参照、浸漬冷却装置、集積回路冷却、慣性誘導システム、赤外線較正源およびブラックボックス参照、赤外線検知器、赤外線探索ミサイル、レーザーコリメータ、半導体レーザー冷却装置、長時間使用可能な冷却装置、低雑音増幅器、マイクロプロセッサ冷却、マイクロトームステージ冷却装置、NEMA筐体、暗視装置、浸透圧系、パラメータ増幅器、光電子増倍管筐体、発電機(小型装置を含む)、精密機器冷却(レーザーおよびマイクロプロセッサ)、冷蔵庫(航空機、自動車、船舶、RV車、ホテル、インシュリン、携帯/ピクニック、製薬)、レストラン用ディスペンサー、自動スキャンアレイシステム、半導体ウェハー探触子、攪拌冷却装置、熱検査装置および兵器照準具、熱サイクル装置(核酸、タンパク、血液分析装置)、温度自動調節較正槽、組織標本および保管、ビジコン管冷却装置、ウェハー熱特性、水および飲料冷却装置、湿式温度制御装置、ワイン保管庫、恒温超伝導変圧器および導電体などを含むがこれらに限定されない温度制御に使用される。
【0210】
本発明のシステムは少なくとも1つの本発明の収着装置を備える。
【0211】
システムは、前記の複数の収着装置の少なくとも一部が連なってあるいは平行に接続されるシステムなど、複数の収着装置を備える場合がある。ある実施例では、前記の複数の収着装置の少なくとも一部は同一平面上に配置される。一部の実施例では、前記の複数の収着装置の少なくとも一部の端が接触している。収着装置は重ねる場合もある。ある実施例では、前記の複数の収着装置の少なくとも一部は異なるソーベント構造を備える。
【0212】
本発明のある実施例では、システムは、図12と図13に示されているように、界面動電的に支援された収着膜を形成する一連の多孔性の同一平面上にあるソーベント(吸収剤)と電極を備える場合がある。
【0213】
ある実施例では、システムは、さらに、少なくとも1つの分析装置を備える。その他の実施例では、システムは、複数の分析装置を備える。適切な分析装置は、火炎検出器、質量分析計、赤外分光計、ラマン分光計、紫外分光計、可視分光計、核磁気共鳴分光計、ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフ、原子吸光分析装置、電位差計、分光光度計、これらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。分析装置は、病原体、放射性同位体、爆発物、爆発物前駆体、生体毒素、化学的毒素、これらの混合物の特定または濃度、または特定および濃度を分析する場合がある。
【0214】
ある実施例では、システムは少なくとも1つの超導電体材料を備える。適切な超導電体材料は、niobiumtitanium、イットリウム酸、ビスマス、タリウム、バリウム、銅、タンタニド、これらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0215】
ある実施例では、システムは高温の超導電体を冷却する場合や、超導電体により生成された電磁場流動により活性化される場合がある。
【0216】
ある実施例では、システムは、さらに、少なくとも1つの電子装置を備える場合がある。適切な電子装置は、テレビ、モニター、レーダー、マイクロプロセッサ、コンピュータ、赤外線アレイ、赤外線センサー、増幅器、無線受信機、半導体レーザー、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ、サイラトロン、モーター制御などを含むがこれらに限定されない。
【0217】
ある実施例では、システムは、さらに、体液中の物質の存在やレベル、または存在とレベル両方を検出するためのセンサーを少なくとも1つ備える場合がある。体液は、血液、血清、尿、呼吸気、唾液、髄液、精液、膣分泌物の場合がある。物質は、グルコース、エタノール、薬物、ヒスタミン、タンパク、ポリペプチド、ポリ核酸、核酸、鉛、生体毒素、化学的毒素、これらの組み合わせの場合がある。
【0218】
ある実施例では、本発明は、患者の必要な身体機能を実行するための無生物組織を対象とし、前記無生物組織は、
本発明の収着装置を備え、
前記身体機能は、
血液からの毒素の除去と、
呼吸気からの毒素の除去と、
これらの組み合わせと、からなる群から選択される。
無生物組織に関して、収着装置は、患者あるいは患者の体外に移植される場合がある。
【0219】
ある実施例では、システムはさらに少なくとも1つの放射線分解反応装置を備える。
【0220】
ある実施例では、システムは、誘電体にあけられた微小の穴を備え、Burle Electro−Opticsにより作成されるような帯電端を持ち、二次電子放出の基本により操作される電子発生装置アレイを少なくとも1つ備える。
【0221】
ある実施例では、システムは、エキシマーレーザー、ダイオード励起レーザー、COIL(化学酸素ヨウ素レーザー)のようなレーザー装置を備える場合がある。
【0222】
ある実施例では、システムはさらに少なくとも1つのバッテリーを備える。収着装置は、ハイブリッドカーのように充電中にバッテリーを冷却することが好ましい。
【0223】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備える鋳造冷却ボックスを対象とする。
【0224】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備える脱水装置を対象とする。
【0225】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備える脱臭装置を対象とする。
【0226】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備える酸素浄化素子を対象とするが、特に、医療器具で利用されるような携帯型を対象とする。
【0227】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備える冷却装置、特に携帯型を対象とする。ある適用では、冷却装置は、冷却装置は太陽エネルギーの集電装置を備える場合がある。
【0228】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置、特に、携帯型の収着装置を備えたヒートポンプ装置を対象とする。ある実施例では、ヒートポンプ装置が、導電体もしくは半導体、超導電体、高温超導電体を冷却する。ある実施例では、ヒートポンプ装置は、導電体、半導体、超導電体、高温超導電体の放射エネルギーにより操作する。
【0229】
ある実施例では、本発明は本発明の収着装置を備えたコンピュータ処理装置を対象とする。
【0230】
ある実施例では、本発明は、エキシマーレーザー、ダイオード励起レーザー、化学酸素ヨウ素レーザーなどの本発明の収着装置を備えたレーザー装置を対象とする。
【0231】
ある実施例では、本発明は本発明の収着装置を備えた車両を対象とする。車両は、航空宇宙機、水中機、陸上車(ハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車を含む)。ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備える車両の車内の空気を浄化するための装置を対象とする。ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた車両の車内の水を浄化する装置を対象とする。ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備える車両の車内を冷却するための装置を対象とする。
【0232】
ある実施例では、本発明は、メタノール改質装置やメタン改質装置のような、本発明の収着装置を備えた燃料改質装置を対象とする。
【0233】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた燃料浄化装置を対象とする。
【0234】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた燃焼装置を対象とする。燃焼装置は、石炭を燃料とする発電機や天然ガスを燃料とする発電機、住宅用または企業用加熱炉などの加熱炉の場合がある。
【0235】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた燃料電池を対象とする。

ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた車両の排気を浄化するための装置を対象とする。
【0236】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた汚染対策の装置を対象とする。
【0237】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた、人間または動物の居住のため、または、食物保管のための温度調節室の装置を対象とする。
【0238】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた分析装置のための濃縮器を対象とする。ある実施例では、本発明は、火炎検出器、質量分析計、赤外分光計、ラマン分光計、紫外分光計、可視分光計、核磁気共鳴分光計、ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフ、原子吸光分析装置、電位差計、分光光度計、これらの組み合わせなど、本発明の収着装置を備えた分析装置を対象とする。
【0239】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた石炭変換のための酸素源を対象とする。
【0240】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた発電装置の酸素源を対象とする。
【0241】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた燃料電池の酸素源を対象とする。
【0242】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた冷凍機冷却装置、および、前記収着装置に連結された熱電モジュールを対象とする。
【0243】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えた冷却または過熱のための温度調節装置を対象とする。前記収着装置は、密閉型収着装置であり、前記収着装置はさらに液体を備え、前記温度調整装置は携帯型である。
【0244】
ある実施例では、本発明は、温度調節装置を対象とし、温度調節装置は制御可能な導電性を持つ断熱層を形成する。ある実施例では、本発明は、温度調節装置を対象とし、温度調節装置は断熱層と双方向のヒートポンプの間で交互に変換する場合がある。ある実施例では、本発明は、温度調節装置を対象とし、温度調節装置は、ミサイルシステム、航空宇宙機、電子筐体、またはこれらの組み合わせである。
【0245】
ある実施例では、本発明は、上記の温度調整装置である、本発明の収着装置を備える衣料物品を対象とする。衣料物品は、軍用防護服または民間用防護服の場合がある。衣料物品は、ヘルメット、手袋、顔面マスク、個人用防弾チョッキ、耐火性の衣服、温度の極端な変化や危険な化学剤、危険な生物兵器、放射性同位体物質、これらの組み合わせに対する防御服の場合がある。
【0246】
ある実施例では、本発明は、本発明の収着装置を備えるレーザーのための熱管理装置を対象とする。
【0247】
ある実施例では、本発明は、流体混合物の構成要素を分析する方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素および第二の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベントを含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記混合流体のベクトル以外の方向に前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスするステップと、
前記脱着した第一の構成要素を分析するステップとを含む。
【0248】
ある実施例では、本発明は、流体混合物の構成要素を分析する方法に係り、前記方法は、
第一の構成要素および第二の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベントを含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスするステップと、
前記第二の構成要素において濃縮され、前記第一の構成要素において減損される排出流体流を収集するステップと、
前記排出流体流を分析するステップとを含む。
【0249】
上記の分析方法は、さらに、前記流体混合物より低い流速を持つ搬送ガス流を提供するステップを備える。
【0250】
上記の分析方法は、さらに、複数の収着構造を提供するステップを備えてもよく、特に、複数の収着構造は、図20に示されるように、定義されたアドレス可能な場所に配置される。
【0251】
上記の分析方法において、脱着ステップはマイクロプロセッサ制御であってもよい。
【0252】
上記の分析方法において、流体混合物は、少なくとも病原菌、放射性同位体、爆発物、生体毒素、化学的毒素、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される物質から構成される場合がある。
【0253】
当業者には、本発明の精神や範囲を逸脱することなく、本発明やここに示された特定の例にさまざまな変更や変形を行うことができることが明らかである。このように、本発明は、請求項すべておよびこれらの相当物の範囲内において、本発明の変更や変形を含むことを意図する。
【0254】
実施例
本発明は、さらに以下の例を定義する。ここで、特に指定のない限り、すべての部分および百分率は重量であり、度は摂氏である。これらの例は、本発明の好ましい実施例を示すが、例証のみを目的としていることを理解されたい。上述の説明およびこれらの例から、当該技術分野に精通する者は、本発明の本質的特質を確認し、またその精神および範囲から逸脱することなく、本発明に関する変更および修正を行って、それを様々な用法および条件に適合することができる。
【実施例1】
【0255】
例1:改良された検出器
質量分析計およびガスクロマトグラフなどの分析装置は、被分析物濃度が低いと解像度が低減する場合がある。この問題の対処法の1つは、その種を監視下で好ましい解像度が得られるレベルまで濃縮することである。機械ろ過、凝縮(分画)、および膜または吸着分離技術によって、濃縮ステップを実行できる。フォン(Feng)およびミトラ(Mitra)[ジャーナル・オブ・マイクロコラム・セパレーション(J.of Microcolumn Separation)、12(4):267‐275(2000)]は、マイクロトラップを含むソーベントを、抵抗加熱によって定期的に脱着できることを示している。前記マイクロトラップは、適切なソーベントを含む細い穴のあいたステンレス鋼のチューブで構成されている。前記チューブの全長を通って電流が伝導され、オーム熱を生じる。この熱がソーベントに伝達されて、脱着が生じる。脱着は、収着より短い期間で生じるため、吸着‐脱着種の濃度が増加する。システムの熱質量は、サンプル間の冷却に相当の時間を要する。システムの機械的サイズは、特に微細構造分析装置に組み込むには適さない。
【0256】
本発明の装置およびシステムを使用して、様々な微分子および高分子を事前濃縮してよい。この方法は、様々な方法で導電性が変えられる微細構造のソーベントを使用する。好ましくは、前記ソーベントを誘電性材料と混合して、ソーベント粒子を密に染み込ませる。これによって、不要な非ソーベント材料のオーム熱なしに個別の収着部位に電気エネルギーを伝達することができる。赤外線熱電対センサーを使用する我々の試験は、著しい熱生成なしに電気脱着を生じ得るため、冷却期間を投入することなく複数のサンプル処理を行うことができることを示す。図14を参照のこと(プリントアウトした図を参照)。この方法のマイクロアーキテクチャおよび層流性質によって、複数のサンプル濃縮器を小さい領域に組み込むことが可能になる。これらの濃縮器は、好ましくは特定のアナライト種をトラップするように設計されたソーベントを含むことができる。個別の濃縮器は、電気エネルギーを一連の導電性バス(または導体)に加えることによって連続的に対処することができる。これらのバスは、バイナリコンバータに対して10進で配置することができる。ここで、個別の濃縮器の位置はX軸とY軸で定義および示される。マイクロプロセッサは、連続的な脱着エネルギーのタイミングを提供する。検出器からの出力を用いて、個別の濃縮器から搬送ガスにアナライトの溶出が調整される(空気圧式輸送の遅延をもたらす)。適切に構成されると、装置は、単一の検出器または複数の検出器を用いて、様々な病原体、放射性物質、爆発物、および毒性物質に対応できる。
【0257】
界面動電的に脱着構成要素を、分析対象の元のガス流より流れの少ない搬送ガスの流れに誘導することによって、さらに性能を改良できる。
【0258】
例えば、空港警備局において、5立方フィート/分の気流が一連のソーベント含有微小濃縮器を通過する。この濃縮器は、好ましくは警備担当員にとって関心のある様々な部分、例えば放射性物質、爆発前駆体などを吸着および保持するソーベントを含む。事前設定された間隔で、各濃縮器を配置し、次に電流を加えて、吸着された任意の構成要素を脱着させる。同時に、界面動電力を適用して(例えば、常誘電または進行波エネルギー)、脱着された構成要素を検出器に向けられる第二の0.01立方フィート/分ヘリウム搬送ガス流にバイアスさせる。前記検出器は、指定時刻に作動して、個別の濃縮器から生じる搬送ガスの一部を分析する。報告プロトコルによって、各濃縮器を監視することができる。より複雑なプロトコルによって、個別の検出器が異なるサンプル局を監視することができる。前述の場合、検出器は、サンプルとなる気体の元の量の500分の1のみを分析すればよく、また搬送ガスは検出器の性能に最も適した種類である。また、アナライトはソーベントによって濃縮されるため、搬送ガス流量が減少し、吸着された種の濃度は空気中の元の濃度より何桁も高くなる。
【実施例2】
【0259】
例2:改良された炉
本発明の酸素富化装置は、炉に入る空気から窒素分子を除去し、酸素含有量を増やすことによって、炉の燃焼効率を向上させることができる。実際に、図17に示すように、消費される天然ガスは13.8%少なく、微粒子、二酸化炭素、亜酸化窒素、および他の温室効果ガス排出が著しく減少する。
【実施例3】
【0260】
例3:圧電バルブおよびポンプ
配向圧電繊維または粒子を、例えばシリコンゴム、EDPM、ブタジエンゴムなどの柔軟性のある媒体に投入するか、または別の方法で配置してもよい。開口部は、例えば、レーザー切断などによって、柔軟性のある媒体において切断するか、または別の方法で形成する。圧電材料は、図15Aおよび図15Bに示すように、電場が適用されると、分極した圧電繊維または圧電微細構造の方向によって、柔軟な媒体が開口部を収縮または拡張する方法で、強力な電場において偏極または分極する。分極フィールドより小さい電場は形状が類似しており、初期分極と同一または異なる極性を有する。
【0261】
上述のバルブは、以下の属性を有する。
(1)個別の機械部品を持たない。
(2)機械バルブに比べ、極めて高速に起動および停止することができる。
(3)より大きなシステム(例えば、分析装置など)に統合する、または連結するためにマイクロバルブが必要な基板上でパターン化することができる。
(4)容易に大量生産できる。
(5)生体弁を模倣できる。
(6)数千の平行チャネルおよびバルブ(蒸気圧縮システム、触媒システム、収着システム、生物または化学定量法、ポンプシステムなど)を必要とするマイクロチャネルを有する装置に統合できる。
(7) 圧電材料が直線チャネルの下に配向され、電極が前記圧電材料に沿って、またはその周囲(同心円状)に配置される場合は、図15Bに示すように、重相電位を電極に加えることによって、ぜん動ポンプを形成してよい。
(8) 圧電ポンプおよびバルブは、ソルベートの電気的脱着および/または界面動電移動を生じる同一の信号によって起動してよい。
【実施例4】
【0262】
例4:脱着された構成要素のイオン化
本発明のソーベント装置内の気体/液体脱着構成要素を操作するために、脱着後に構成要素を部分的にイオン化することが好ましい。これは、ソーベント材料中の配向高アスペクト比導電「ウィスカー」を散在することによって実現できる。これらの材料は、導電性アクリル繊維、導電性セラミック繊維、カーボンナノチューブ、または他の類似する材料であってよい。パッシェン曲線は、1環境および7mm分離で平たい電極間の破壊電界強度を確立するための最低電圧が340ボルトであることを示している。高アスペクト比電極(先のとがった電極)を使用することによって、破壊電圧を削減し、電極分離を増加させることができる。電極寸法の関数としての破壊電界強度の絶対値は、計算式
【0263】
【数1】

【0264】
Eb=破壊電界強度
r=電極半径
で得られる。
出典:Handbuch der Physik 14,p.154.Springer Verlag),ベルリン,1927。
【0265】
先のとがった電極の場合、破壊電界強度は電極付近で少しだけ上回り、この領域でイオンが形成されてコロナ放電が生じる。カーボンナノチューブの電極サイズでは、このコロナを200ボルト未満の低い電極電位で、電極間隔100μm、大気圧で確立することができる。
この配置で、マイクロ/ナノ電極の平面的なイオン化配列から適切な距離に保持されたインダクタに重相電位を加えることによって、脱着された構成要素の脱着および界面電動操作が低電圧で生じ得る。代わりに、例えば図21に示すように、電極自体を高アスペクト比材料で構成してもよい。結晶化「ウィスカー」およびカーボンナノチューブは、物理吸着媒体およびイオン化促進構造として作用し得る。例として、単層カーボンナノチューブ(SWNT)は、好ましくは水素、酸素、および様々な他の分子を吸着することができる。これによって、SWNTは、製造の流れの静電気‐界面電動操作の前駆としてイオン化も使用する空気分離装置における収着媒体の優れた候補となる。
【0266】
一般的なSWNTおよび炭素ナノチューブに関する別の興味深く有効な側面は、それらの電気抵抗が、特定の気体分子に曝されることによって変化することである。例えば、外部水素化ジグザグナノチューブは理想的な導電体となる。また酸素に曝されると、SWNTは半導状態から金属導電状態に遷移する。この特性によって、適用される電気脱着エネルギーの観点からSWNTは自己調整する2,3。この効果は瞬間的および可逆的である。
Modi,A.,Kovatkar,N.,Lass,E.;Wel,B.,and Ajayan,P.M.Nature424(171)2003。
Dean,K.A.,and Chalamala,B.R.J.Appl.Physics85(3832)1999。
Dean,K.A.,and Chalamala,B.R.J.Appl.Physics Lett 76(375)2000。
【実施例5】
【0267】
例5:非熱プラズマの使用
プラズマにおいて、電子ガスエネルギーの95%を分子振動励起に遷移することができる。プラズマは共振励起状態または準安定励起状態でイオンを生成する場合がある。プラズマが分子をその最低振動状態に励起する場合、プラズマは共振励起状態にあると呼ばれ、通常10‐2から10‐9秒と寿命が非常に短い。例:共振励起酸素分子の放射能寿命は2x10‐5秒である。逆に、電子的に励起された(自由プラズマ電子からのエネルギー移動)準安定種は、数秒、数分、および数時間もの非常に長い寿命を持ち得る。そのため、ソルベートの流れを界面動電操作する手段としてイオン化を用いる場合、または脱着を開始する手段としてイオン化または自由電子の生成を用いる場合に、プラズマ生成を規制することが重要である。
【0268】
一部の例では、準安定種が化学反応、または望ましくない、あるいは有害な副作用となるフリーラジカルの生成を開始する場合がある。その一例は、医療用の酸素濃縮器である。オゾンおよび水酸ラジカルの生成は、厳しく規制する必要がある。別の例では、準安定分子が一時的に依存性であり、種の分離を進行させるユニットプロセスである吸熱化学反応に関与する場合がある。
【0269】
非熱プラズマは、2つの方法で連続的な収着プロセスを支援することができる。
1.自由電子を生成することによって、分子種をイオン化することができ、それによって、ソルベートを界面動電バイアスするために必要な二次極モーメントを提供する。
2.自由電子から分子振動の励起への放電エネルギーの移動によって、脱着を開始することができる。
【0270】
さらに、電子的、振動的、および回転的に励起する種は、分離プロセスによって相乗的に支持される化学反応を刺激することができる。
・ランジュバン分極を捕獲して、イオン‐分子複合体を形成できる。または
・イオン中性粒子の相互作用によって、中性粒子における双極子モーメントを誘導できる。
・Nイオンおよび水分子の相互作用によって、HOイオンを生成し、次に中性HO分子と相互作用してOHラジカルを生成できる。OHラジカルは、気流における汚染物質の破壊に関連する酸性行動を提供する。
【0271】
当該技術分野において周知のように、非熱プラズマを使用して、分子の構成要素を分離することができる。分子結合の破壊に必要なエネルギーは、イオン、電子、フリーラジカル、および電磁放射の量子を介して送達される。非熱プラズマを形成する1つの方法は、誘電フリットまたはペレットによって分離される複数の電子を有することによる。高電圧交流を電極に加える。これは、誘電体バリア放電(DBD)反応器として知られる。図12に示すように、DBD反応器は、中間周波連続吸着技術(MCAT)EHDに援助される収着膜構造に統合することができる。
【0272】
一例では、COをDBD反応器の内部に向けて、COおよびOに分離する。前記DBD反応器は、好ましくはCOを吸着するソーベント(塩化第一銅‐ドープゼオライト)に囲まれる。Oは、反応器中に持続し、捕獲され、吸着されたCOは定期的に脱着および界面動電バイアスされて浸透方向に進行する。DBD反応器において生成されたイオンおよび自由電子は、浸透の界面動電移動を援助する。
【実施例6】
【0273】
例6:吸熱プラズマ反応器
多くの有効な吸熱反応は、反応物質を熱的または非熱的プラズマに曝すことによって援助できる。このような反応のエネルギー効率は非常に高い(通常80‐90%)。プラズマは、熱的、電気的、または核分裂フラグメントの停止プロセス(プラズマ放射線分解)によって生成される。プラズマ放射線分解によって、水または二酸化炭素を分離する。
【0274】
【化1】

【0275】
逆反応H+OH+M→HO+Mは、非常に速く進行するため、プラズマ放射線分解などのプロセスが有効となる場合は、初期反応生成物(HおよびOH)の中間分離が必要である。
【0276】
本発明の装置およびシステムは、本発明の装置およびシステムにおいてイオン化によって反応物質を可動にするため、放射線分解反応装置用の下流分解装置として機能する場合がある。そのため、プラズマ誘発性化学反応器が本発明の方法に対する前駆体となることが想定される。触媒、放射線分解、加熱分解、および原形質分離を独立または組み合わせて使用すると、分離解離を生じ得る。次に、本発明の方法を用いて、廃熱および他のエネルギー源を利用して、燃焼プロセスから二酸化炭素を解離することができ、またその生成物(酸素および一酸化炭素)を再利用して燃焼を促進することができる。
【0277】
【化2】

この収率は、逆反応
【化3】

【0278】
によって抑制される。
即座にCO、Oを分離することによって、逆反応を回避する。
【実施例7】
【0279】
例7:パックベッドコロナ放電
図16に示すように、交流(AC)電圧が同心電極に加えられる場合がある。円筒の内面と外面との間には、ソーベントおよび誘電体および/または強誘電材料が含まれる。また、電気伝導促進材料が含まれる可能性もある。AC電圧は、任意の吸着部分の脱着を生じさせ、またいくつかの分子をイオン化するか、またはフリーラジカルあるいはエネルギー電子(非関連)を形成する。重相電位を近くのインダクタに加えることによって、イオン化した粒子を希望する方向に進行させる。ソルベートの脱着および移動は同時に生じる。インダクタの他の配置によって、イオン化した粒子を移動させることができる。例えば、非均一電場を電極の形状を変えること、または介在する誘電体の誘電率を調整することによって形成することができる。イオンドラッグ効果が生じることによって、加速したイオン化分子が非イオン化分子と衝突し、その運動エネルギーのいくらかを伝達するため、イオン化する必要のある脱着分子はほんの一部である。電子発生器の配列を使用して、(バール・エレクトロ・オプティクス(Burle Electro‐Opticsに関して上述の)二次電子放出原理によってイオンを生成することができる。
【0280】
チタン酸バリウム鉛(PbBaTiO)を強誘電材料として、また圧電材料として使用することができる。AC電圧を加えることによって、イオン化および振動がともに生じる。前記振動によって運動エネルギーがソーベント‐ソルベート複合体に与えられ、ソルベートが放出される。また、同様にAC電位を加えることによって、非結合状態のソルベートが一部イオン化される。次に、非均一電場を有するイオンの相互作用によって、前記ソルベートが除去される。
【0281】
大気圧の使用で、気体をイオン化するための誘電体バリア放電が増加する。BaTiOなどの強誘電材料を、その強誘電キュリー点以下で使用してもよい。強誘電材料を層状、ペレット化、または別の方法で構成してもよい。これらの材料は、外部電場の適用に関わらず、自発分極を示すことができる。
【実施例8】
【0282】
例8:パックベッドコロナ放電
本発明の装置は、ぜん動電流体力学的(EHD)に支持された収着膜として作動するように構成できる。当該技術分野において周知のとおり、炭素またはゼオライトをポリマー薄膜に加えることによって、同様の動的直径を有する気体を分離するための分子ふるい機構を提供できる。あいにく、これらの膜は浸透制限を克服するために高圧力差を必要とする。さらに、ポリマー塩基膜は選択性と流速間のトレードオフを被る。本発明の装置は、収着部位へのアクセスが容易な流体分布通路を有して構築できる。図13に示すように、重大な圧力ドライバーなしに脱着部分を界面動電的にバイアスして、浸透方向に拡散できる。
【0283】
ここで、範囲が分子量などの物理特性、または化学式などの化学特性に対して使用される場合、実施例固有の範囲のすべての組み合わせおよび副組み合わせが含まれることを意図する。
【0284】
本明細書において引用または記述される各特許、特許出願、および公開の開示は、その全体をここで参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0285】
当該技術分野に精通する者は、本発明の好ましい実施例に対して、多くの変更および修正を行うことができること、およびそのような変更および修正は本発明の精神から逸脱することなく行うことができることを理解する。そのため、添付の請求項は、本発明の真の精神および範囲内に含まれるため、そのような等価的変化をすべて包含する。
【図面の簡単な説明】
【0286】
本発明についての理解を深めるために提供され、本明細書に組み込まれてその一部を成す添付の図面は、本発明の原理を説明する記述とともに、本発明の実施例を示す。図面において、
【図1A】図1Aは、本発明の実施例に基づく中間周波進行波界面動電吸着ユニットについての一般的な説明を示す。
【図1B】図1Bは、マニホールドアセンブリを含む図1Aの吸着ユニットを説明する。
【図1C】図1Cは、本発明に基づく連続的非スイングシステムの経時的な%MTZロードの変化を表すグラフである。
【図2】図2は、図1Aの上面図を示す。
【図3】図3は、複数の吸着ユニットが単一のソーベント層上に配置されるシートを構成する図1Aの別の実施例を示す。
【図4】図4は、本発明の実施例に基づく一般的な密閉サイクル(冷蔵/ヒートポンプ)中間周波進行波界面動電吸着ユニットを示す。
【図5】図5は、触媒を含む吸着ユニットの実施例を示す。
【図6】図6は、電極が流体を駆動して脱着エネルギーを提供する、液体吸収装置を示す。
【図7】図7は、吸気流によって供給される80:20混合物を分離する本発明の方法の一実施例を示す概略図である。ここで、混合物の総重量に基づいて、重量の80%存在する材料に対してソーベントを含み、また電極を含んで脱着材料の界面動電バイアスを提供する。この装置はソルベートを連続的に吸着する働きをする。
【図8】図8は、対立するソーベント室の聴覚上のリンクを示す図である。
【図9】図9は、サイクル、収着‐界面動電バイアス脱着の期間を示す概略図である。
【図10A】図10Aは、カスケード式真空ポンプを示す概略図である。
【図10B】図10Bは、脱着‐収着部位ホッピング現象を示す概略図である。
【図11】図11は、熱交換表面に隣接して配置され、作動流体の凝縮を援助する熱電(ペルチェ(Peltier))装置を示す概略図である。
【図12】図12は、界面動電的に支持される収着膜を形成する一連の多孔質コプラナーソーベント(吸着質または吸収質)および電極を示す概略図である。
【図13】図13は、酸素および窒素の混合物の分離の界面動電的に支持されるソルベートの拡散を示す概略図である。
【図14】図14は、温度(華氏で50X)、適用される電圧(ボルトで20X)、および時間の関数として酸素濃度を示す。
【図15A】図15Aは、圧電バルブを示す。
【図15B】図15Bは、ぜん動活動が可能な三相圧電ポンプを示す。
【図16】図16は、例7に記載するパックコロナ放電装置を示す。
【図17】図17は、例2に記載する炉の燃費率の関数として、濃縮費(USドル)を示す。
【図18】図18は、イオン化のフィールドコンセントレータとしての高アスペクト比要素の概略図を示す。
【図19】図19は、ヒステリシス、渦電流、誘電加熱、またはその組み合わせを調整するために負荷サイクル高周波パルスを変えるよう正弦波を近似するパルス幅変調の概略図を示す。
【図20】図20は、定義されたアドレス可能な位置に配置される複数の収着構造の概略図を示す。
【図21】図21は、導電性の高アスペクト比要素のインダクタ(「ウィスカー」)の概略図を示す。
【図22】図22は、本発明のマイクロチャネルまたはマイクロ層への封入に適切な吸着粒子の概略図を示す。この粒子は、中間多孔質、吸着材料、バインダ樹脂、電磁エネルギー受容体、熱導電体、触媒、および高アスペクト比要素などの効率的な電動収着システムに対して好ましい機能性をすべて含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の構成要素および第二の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベントを含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスするステップとを含む、
流体混合物の構成要素を分離するための方法。
【請求項2】
前記ソーベントが吸着剤である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ソーベントが吸収剤である、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
1立方センチメートルあたりの収着部位
毎秒前記混合物から分離される前記第一の構成要素のモル数
の比率が、約6.1×1022より小さい、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
1立方センチメートルあたりの収着部位
毎秒前記混合物から分離される前記第一の構成要素のモル数
の比率が、約6.1×1020より小さい、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記脱着ステップおよび界面動電的バイアスステップが、実質的に同時に生じる、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記脱着ステップまたは界面動電的バイアスステップが、動的電場、静的な非均質の電場、準静的な電場、電磁エネルギー、圧電材料による振動エネルギー、電気伝導、イオン照射、電子照射、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つをソーベント構造に印加することによって生じる、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記脱着ステップおよび前記界面動電的バイアスステップが、動的電場によって生じる、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記脱着した第一の構成要素を収集するステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第二の構成要素において濃縮され、前記第一の構成要素において減損される排出流体を収集するステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記吸着ステップによって発生する収着熱を収集するステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記動的電場が、前記第一の構成要素の少なくとも一部をイオン化して、イオン化した第一の構成要素を形成する、
請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記動的電場が、前記第一の構成要素の少なくとも一部を分極して、分極した第一の構成要素を形成する、
請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記脱着ステップが、実質的に非熱的である、
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記動的電場が非熱プラズマを作る、
請求項7に記載の方法。
【請求項16】
プラズマを生成するステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記プラズマが実質的に非熱プラズマである、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記脱着ステップが誘導電子遷移を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記第一の構成要素が、実質的に前記流体混合物のベクトルに対して垂直な方向に界面動電的にバイアスされる、
請求項1に記載の方法。
【請求項20】
渦電流またはヒステリシス電流が、前記ソーベントに近接した材料を加熱する、
請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記動的電場が、移動電場、移動電波、電場束、電圧スパイク、多相起電電位、移動静電波またはそれらの組み合わせにより作られる、
請求項7に記載の方法。
【請求項22】
前記動的電場が連続的である、
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記動的電場が断続的である、
請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記脱着ステップが、前記動的電場の頂部で生じる、
請求項7に記載の方法。
【請求項25】
前記脱着ステップが、前記動的電場の印加中に連続的に生じる、
請求項7に記載の方法。
【請求項26】
前記移動電波が、実質的に方形波、実質的に三角波、または実質的に正弦波である、
請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記動的電場が、少なくとも2つのインダクタによって生じる、
請求項7に記載の方法。
【請求項28】
前記動的電場が、多相電流によって生じる、
請求項7に記載の方法。
【請求項29】
前記静的な非均質の電場が、少なくとも2つのインダクタによって生じる、
請求項7に記載の方法。
【請求項30】
前記インダクタが電極である、
請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
前記電極が、少なくとも1つの導電材料を備える、
請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記電極が、高誘電体バリアと接触させられる、または少なくとも部分的に被覆される、
請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記導電材料が、少なくとも1つの金属、酸化金属、導電性のセラミック材料、導電性のポリマー材料、もしくは合金、またはそれらの組み合わせを含む、
請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記金属または酸化金属が、ロジウム、パラジウム、クロム、トリエーテッドタングステン、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、銅、銀、金、もしくは合金、またはそれらの組み合わせである、
請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記導電性のセラミック物質が、TiB2、TiC、BN、Nb、ジルコニア、またはそれらの組み合わせを含むセラミック複合物である、
請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記導電性のポリマー物質が、鎖間結合電子移動、バランス、伝導帯集団、P型ドーピング、N型ドーピング、またはそれらの組み合わせにより特徴づけられるポリマー物質である、
請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記導電材料が、高アスペクト比の導電体である、
請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記導電材料が、高アスペクト比の導電体を少なくとも1つ備える、
請求項33に記載の方法。
【請求項39】
前記高アスペクト比の導電体が、導電性ポリマー繊維、導電性セラミック繊維、カーボンナノチューブ、非カーボンナノチューブ、ナノウィスカー、またはそれらの組み合わせである、
請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記導電性ポリマー繊維が結晶性である、
請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記導電性ポリマー繊維が、導電性アクリル繊維である、
請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記高アスペクト比の導電体が、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、または表面水素化ジグザグナノチューブである、
請求項39に記載の方法。
【請求項43】
前記動的電場が交流によって生じる、
請求項21に記載の方法。
【請求項44】
前記動的電場が循環する、
請求項7に記載の方法。
【請求項45】
前記動的電場が、約60サイクル/秒乃至約5,000,000サイクル/秒の周波数で循環する、
請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記動的電場が、約1,000サイクル/秒乃至約1,000,000サイクル/秒の周波数で循環する、
請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記動的電場が、約2,000サイクル/秒乃至約50,000サイクル/秒の周波数で循環する、
請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記動的電場が、約5,000サイクル/秒乃至約10,000サイクル/秒の周波数で循環する、
請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記動的電場が、1回/秒乃至約10,000回/秒で断続する、
請求項45に記載の方法。
【請求項50】
前記少なくとも1つのソーベントを含む前記ソーベント構造が粒子状であり、
前記ソーベント構造が、任意で、バインダ樹脂、電磁エネルギー受容体、熱伝導体、触媒、高アスペクト比材料、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の要素を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項51】
前記ソーベント構造が、少なくとも2つの反対のソーベント構造を含み、
前記動的電場が、音響的に減衰させた空気共振または電気的な無効負荷を発生させるために、前記反対のソーベントに交互に印加される、
請求項7に記載の方法。
【請求項52】
前記音響的に減衰させた空気共振が、前記吸着ステップ、前記脱着ステップ、またはその両方において補助する圧力変化を生じさせる、
請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記収着熱が熱交換要素に収集可能である、
請求項11に記載の方法。
【請求項54】
前記収着熱が対流によって放散される、
請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記熱交換構成要素が、金属、合金、金属複合材、合金複合材、マトリックス構造体、熱伝導性プラスチック、熱伝導性ポリマー、ESA形成材料、またはそれらの組み合わせを含む、
請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記ソーベントが、約0.276W/cm−Kを超える熱伝導性を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項57】
前記ソーベントが、熱伝導性材料と接触している、
請求項1に記載の方法。
【請求項58】
前記吸着剤が、活性炭、黒鉛、活性アルミナ、分子篩、アルミノリン酸材料、ケイ素アルミノリン酸材料、ゼオライト、フォージャサイト、クリノプチロライト、モルデナイト、金属交換ケイ素アルミノリン酸塩、単極樹脂、双極樹脂、芳香族架橋ポリスチレン系マトリクス、臭素化芳香族マトリクス、アクリル系ポリマー、アクリル系コポリマー、メタクリル酸ポリマー、メタクリル酸コポリマー、ヒドロキシアルキルアクリル酸塩、ヒドロキシメタクリル酸アルキル、吸着性の炭素質材料、吸着性の黒鉛材料、炭素繊維材料、ナノチューブ、ナノ材料、吸着性の金属塩、アルカリ土類金属の金属粒子、イオン交換樹脂、ブドウ糖の線状ポリマー、ポリアクリルアミド、またはそれらの組み合わせである、
請求項2に記載の方法。
【請求項59】
前記ゼオライトが、イオン交換金属ゼオライト、親水性ゼオライト、疎水性ゼオライト、改質ゼオライト金属−イオン交換ゼオライト、天然X型ゼオライト、改質X型ゼオライト、A型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、菱沸石型ゼオライト、イオン交換樹脂、バイオセレクティブソーベント、またはそれらの組み合わせである、
請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記ソーベント構造が、少なくとも1つの支持体をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項61】
前記ソーベントの少なくとも一部が、支持体に付着、または組み込まれる、
請求項60に記載の方法。
【請求項62】
v 前記支持体が、天然の粘土、焼成粘土、改質粘土、化学処理粘土、化学改質粘土、スメクタイト粘土、カオリン粘土、サブベントナイト粘土、カオリン−ハロイサイト粘土、カオリン−カオリナイト粘土、カオリン−ナクライト粘土、カオリン−アナウキサイト粘土、2元体マトリクス材料、第三級マトリクス材料、シリカ−トリア、シリカ−アルミナ、シリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、繊維状材料、コロイド状シリカ材料、コロイド状アルミナ材料、コロイド状ジルコニア材料、コロイド混合物、表面修飾アモルファスシリコン過酸化物ナノ粒子、水和マグネシウムアルミニウムケイ酸塩、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、鉄支持体、非鉄支持体、導電性支持体、誘電性支持体、電磁レセプタ、またはそれらの組み合わせである、
請求項60に記載の方法。
【請求項63】
前記支持体が、焼結、熱分解、スラリー化、蒸気堆積、鋳造、エレクトロスプレー、電気泳動析出、押出し、レーザー蒸着、電子ビーム蒸着、シルクスクリーニング、光電リソグラフィ蒸着、静電自己組織化、高アスペクト比の微細加工、LIGA−形成、原子層成長法、鋳造、スタンピング、またはそれらの組み合わせによって適用される、
請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記支持体が、一連のマイクロチャネル、層状、多孔性の電極、一連の同心円状の層、またはそれらの組み合わせである、
請求項60に記載の方法。
【請求項65】
前記ソーベント構造が、一方向の微小孔性構造である、
請求項1に記載の方法。
【請求項66】
前記ソーベント構造が、前記微小孔性構造の方向とは異なる方向のマクロ多孔性構造である、
請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記ソーベントが、微小孔構造の方向とマクロ多孔構造の方向との間の圧力差が、標準温度および圧力で約1ミリ秒を超える収着サイクル時間で、約10パスカル未満であるような粒径を有する、
請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記脱着した第一の構成要素が前記微小孔性構造中を移動し、前記混合物が前記マクロ多孔性構造中を移動する、
請求項66に記載の方法。
【請求項69】
前記ソーベント構造が、少なくとも1つの高アスペクト比の導電体をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項70】
前記ソーベント構造が、前記吸着ステップ、前記脱着ステップ、またはそれらの組み合わせを促進するために表面効果を用いる、
請求項1に記載の方法。
【請求項71】
前記ソーベント構造が、前記脱着ステップを促進するために結晶格子を有する音響フォノン相互作用を用いる、
請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記高アスペクト比の導電体が、導電性ポリマー繊維、導電性セラミック繊維、カーボンナノチューブ、非カーボンナノチューブ、ナノウィスカー、またはそれらの組み合わせである、
請求項69に記載の方法。
【請求項73】
前記導電性ポリマー繊維が結晶性である、
請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記導電性ポリマー繊維が導電性アクリル繊維である、
請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記高アスペクト比の導電体が、単層カーボンナノチューブ、多層ナノチューブ、または、表面水素化ジグザグナノチューブである、
請求項72に記載の方法。
【請求項76】
前記ソーベント構造が、少なくとも1つの圧電材料または強誘電体材料をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項77】
前記圧電材料または強誘電体材料が、繊維、粒子、ナノ粒子、またはそれらの組み合わせである、
請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記圧電材料または強誘電体材料が、ジルコン酸チタン酸鉛、チタン酸バリウム、ジルコニウム酸鉛、チタン酸鉛、ロッシェル塩、石英、ポリフッ化ビニリデンホモ重合体、ポリフッ化ビニリデンコポリマー、ポリパラキシレン、ポリ−ビスクロロメチルオキセタン、芳香族ポリアミド、ポリスルホン、フッ化ポリビニル、合成ポリペプチド、シアノエチルセルロース、またはそれらの組み合わせである、
請求項77に記載の方法。
【請求項79】
前記ソーベント構造が、電磁エネルギーの受信器または反射器をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項80】
前記電磁エネルギーの受信器または反射器が、電磁エネルギーを熱または振動エネルギーに変換し、前記熱または振動エネルギーを前記ソーベントに伝導する、
請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記電磁エネルギーの受信器または反射器が、前記電磁エネルギーを蛍光性または発光性の放射に変換し、前記蛍光性または発光性の放射を前記ソーベントに伝導する、
請求項79に記載の方法。
【請求項82】
前記ソーベント構造が、少なくとも2つの異なるソーベントを含み、
前記ソーベントのそれぞれは、混合物のうちの異なる構成要素に対して選択的である、
請求項1に記載の方法。
【請求項83】
前記界面動電的なバイアスが、脱着した構成要素のそれぞれを前記流体混合物および前記他の構成要素のそれぞれのベクトルの方向とは異なる方向に移動させる、
請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記収着した構成要素のそれぞれが同時に脱着する、
請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記収着した構成要素のそれぞれが逐次的に脱着する、
請求項83に記載の方法。
【請求項86】
前記混合物が空気を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項87】
前記第一の構成要素が水である、
請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記第一の構成要素が酸素である、
請求項86に記載の方法。
【請求項89】
前記第一の構成要素が窒素である、
請求項86に記載の方法。
【請求項90】
前記第一の構成要素がアルゴンである、
請求項86に記載の方法。
【請求項91】
前記第一の構成要素が二酸化炭素である、
請求項86に記載の方法。
【請求項92】
前記第一の構成要素が揮発性有機化合物である、
請求項86に記載の方法。
【請求項93】
前記揮発性有機化合物が、芳香族炭化水素、アルカン、シクロアルカン、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エステル、アルデヒド、ケトン、グリコールエーテル、アミド、フェノール、またはそれらの混合物である、
請求項92に記載の方法。
【請求項94】
前記第一の構成要素が屋内空気汚染物質である、
請求項86に記載の方法。
【請求項95】
前記屋内空気汚染物質が、ホルムアルデヒド、アンモニア、二酸化炭素、またはそれらの混合物である、
請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記第一の構成要素が、ウイルス、バクテリア、真菌、マイコトキシン(T2)、サトラトキシン(H)、トリコテセンマイコトキシン、アフラトキシン、リシンおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される大気中の生体毒素である、
請求項86に記載の方法。
【請求項97】
前記第一の構成要素が放射性物質である、
請求項86に記載の方法。
【請求項98】
前記放射性物質が、ラドン、トロン、アクチノン、クリプトン、重水素、トリチウム、炭素−11、窒素−13、フッ素−18、ヨウ素−123、ヨウ素−125、テクネチウム−99m、テクネチウム−95、インジウム111、銅−62、銅−64、ガリウム−67、ガリウム−68、キセノン、水銀、ストロンチウム−90、セシウム−137、またはそれらの組み合わせである、
請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記混合物が半導体製造プロセスの排出ガスである、
請求項1に記載の方法。
【請求項100】
前記混合物が燃焼排出ガスである、
請求項1に記載の方法。
【請求項101】
前記混合物が自動車の排出ガスである、
請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記混合物がボイラの排出ガスである、
請求項100に記載の方法。
【請求項103】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が一酸化炭素である、
請求項100に記載の方法。
【請求項104】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が少なくとも1つの窒素の酸化物である、
請求項100に記載の方法。
【請求項105】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が二酸化硫黄である、
請求項100に記載の方法。
【請求項106】
前記第一の構成要素または第二の構成要素がオゾンである、
請求項100に記載の方法。
【請求項107】
前記混合物が水溶性の混合物である、
請求項1に記載の方法。
【請求項108】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が揮発性有機化合物である、
請求項107に記載の方法。
【請求項109】
前記揮発性有機化合物が、芳香族炭化水素、アルカン、シクロアルカン、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エステル、アルデヒド、ケトン、グリコールエーテル、アミド、フェノール、またはそれらの混合物である、
請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が、ウイルス、バクテリア、真菌、マイコトキシン(T2)、サトラトキシン(H)、トリコテセンマイコトキシン、アフラトキシン、リシンおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される水中の生体毒素である、
請求項107に記載の方法。
【請求項111】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が放射性物質である、
請求項107に記載の方法。
【請求項112】
前記放射性物質が、ラドン、トロン、アクチノン、クリプトン、重水素、トリチウム、炭素−11、窒素−13、フッ素−18、ヨウ素−123、ヨウ素−125、テクネチウム−99m、テクネチウム−95、インジウム111、銅−62、銅−64、ガリウム−67、ガリウム−68、キセノン、水銀、ストロンチウム−90、セシウム−137、またはそれらの組み合わせである、
請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が重金属である、
請求項107に記載の方法。
【請求項114】
前記重金属が、水銀、クロム、カドミウム、ヒ素、鉛、銅、ウラン、プルトニウム、トリウム、アルミニウム、亜鉛、銀、コバルト、またはそれらの組み合わせである、
請求項113に記載の方法。
【請求項115】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が水溶性塩である、
請求項107に記載の方法。
【請求項116】
前記水溶性塩が、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、ストロンチウム塩、ヒ素塩、硝酸塩、窒化物、水酸化鉄、またはそれらの組み合わせである、
請求項115に記載の方法。
【請求項117】
前記水溶性塩が塩化ナトリウムであり、
前記ソーベントが少なくとも1つのイオン交換樹脂である、
請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が、気化した触媒である、
請求項1に記載の方法。
【請求項119】
前記気化した触媒が、ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン、および、クメンからなる群から選択される芳香族炭化水素のスルホン酸である、
請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記第一の構成要素または第二の構成要素がグリコールである、
請求項1に記載の方法。
【請求項121】
前記混合物が、空気、天然ガス、液体プロパン、不活性ガス、有機溶媒、不飽和の炭化水素ガス、またはそれらの組み合わせを含み、
前記第一の構成要素または第二の構成要素が水である、
請求項1に記載の方法。
【請求項122】
前記混合物が天然ガスである、
請求項1に記載の方法。
【請求項123】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が、メタン、水、二酸化炭素、窒素、硫化水素、またはメルカプタンである、
請求項122に記載の方法。
【請求項124】
前記混合物が、線状アルカン、分鎖アルカン、または環状アルカンのうち少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項125】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が線状アルカンである、
請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記混合物がゴミ投棄場の排出ガスである、
請求項1に記載の方法。
【請求項127】
前記第一の構成要素または第二の構成要素がメタンである、
請求項126に記載の方法。
【請求項128】
前記第一の構成要素が二酸化炭素である、
請求項126に記載の方法。
【請求項129】
前記混合物が体液である、
請求項1に記載の方法。
【請求項130】
前記体液が、血液、血清、尿、呼吸気、唾液、髄液、精液、または膣分泌物である、
請求項129に記載の方法。
【請求項131】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が、グルコース、エタノール、薬物、ヒスタミン、タンパク、ポリペプチド、ポリ核酸、核酸、鉛、生体毒素、化学的毒素である、
請求項129に記載の方法。
【請求項132】
第一の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベントおよび少なくとも1つの触媒を含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に吸着するステップと、
少なくとも1つの吸着した反応生成物を形成するために 前記吸着した第一の構成要素の反応を触媒するステップと、
前記吸着した反応生成物を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記脱着した反応生成物を界面動電的にバイアスするステップとを含む、
少なくとも1つの反応生成物を生成する方法。
【請求項133】
前記脱着ステップおよび前記界面動電的バイアスステップが、実質的に同時に生じる、
請求項132に記載の方法。
【請求項134】
前記脱着ステップおよび前記界面動電的バイアスステップが、動的電場によって生じる、
請求項132に記載の方法。
【請求項135】
前記吸収剤および前記触媒が複合体を形成する、
請求項132に記載の方法。
【請求項136】
前記第一の構成要素が第二の構成要素と反応して、少なくとも1つの前記吸着した反応生成物を形成する、
請求項132に記載の方法。
【請求項137】
前記反応生成物が水素である、
請求項132に記載の方法。
【請求項138】
前記第一の構成要素または第二の構成要素がメタンである、
請求項132に記載の方法。
【請求項139】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が水である、
請求項132に記載の方法。
【請求項140】
前記反応生成物がアンモニアである、
請求項132に記載の方法。
【請求項141】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が水素である、
請求項132に記載の方法。
【請求項142】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が窒素である、
請求項132に記載の方法。
【請求項143】
前記反応生成物が二酸化炭素および水である、
請求項132に記載の方法。
【請求項144】
前記第一の構成要素または第二の構成要素がメタンである、
請求項143に記載の方法。
【請求項145】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が酸素である、
請求項143に記載の方法。
【請求項146】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が一酸化炭素である、
請求項117に記載の方法。
【請求項147】
前記第一の構成要素または第二の構成要素が炭化水素である、
請求項132に記載の方法。
【請求項148】
前記炭化水素が芳香族化合物、アルカン、シクロアルカン、アルケン、シクロアルカンまたはアルキンである、
請求項147に記載の方法。
【請求項149】
前記第一の構成要素が、第二の構成要素を取り除くことによって 前記反応生成物を形成する、
請求項132に記載の方法。
【請求項150】
前記第一の構成要素がエタノールである、
請求項163に記載の方法。
【請求項151】
前記第二の構成要素が水である、
請求項163に記載の方法。
【請求項152】
前記反応生成物がエチレンである、
請求項163に記載の方法。
【請求項153】
前記混合物が少なくとも1つの病原体を含み、
前記イオン化が病原体を殺す、
請求項12に記載の方法。
【請求項154】
第一の構成要素および第二の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベントを含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスするステップと、
前記脱着した第一の構成要素を分析するステップとを含む、
流体混合物の構成要素分析方法。
【請求項155】
第一の構成要素および第二の構成要素を含む流体混合物を提供するステップと、
少なくとも1つのソーベントを含むソーベント構造を提供するステップと、
前記第一の構成要素を前記ソーベント上に収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記流体混合物のベクトル以外の方向に前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスするステップと、
前記第二の構成要素において濃縮され、前記第一の構成要素において減損される排出流体流を収集するステップと、
前記排出流体流を分析するステップとを含む、
流体混合物の構成要素分析方法。
【請求項156】
前記流体混合物より低い流速を持つ搬送ガス流を提供するステップをさらに含む、
請求項154または請求項155に記載の流体混合物の構成要素分析方法。
【請求項157】
複数の収着構造を提供するステップをさらに含む、
請求項154または請求項155に記載の流体混合物の構成要素分析方法。
【請求項158】
前記複数の収着構造が、定義されたアドレス可能な場所に配置される、
請求項157に記載の流体混合物の構成要素分析方法。
【請求項159】
前記脱着ステップがコンピュータ制御である、
請求項154または請求項155に記載の流体混合物の構成要素分析方法。
【請求項160】
前記流体混合物が、少なくとも病原菌、放射性同位体、爆発物、生体毒素、化学的毒素、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される物質を含む、
請求項154または請求項155に記載の流体混合物の構成要素分析方法。
【請求項161】
第一の構成要素を含む流体を提供するステップと、
容器内に少なくとも1つのソーベントを含むソーベント構造を提供するステップと、
前記ソーベント上に前記第一の構成要素を収着するステップと、
前記第一の構成要素を脱着するステップと、
前記第一の構成要素を界面動電的にバイアスし、前記第一の構成要素を前記流体のベクトル以外の方向に移動させるステップと、
前記第一の構成要素を凝縮するステップと、
前記凝縮した第一の構成要素を蒸発させるステップと、
前記蒸発させた第一の構成要素を前記ソーベント上に再吸着するステップとを含む、
温度制御方法。
【請求項162】
前記容器が密閉されている、
請求項161に記載の温度制御方法。
【請求項163】
前記流体が、フロン、クロロジフルオロメタン、100%ハロゲン化フロンガス、部分ハロゲン化フロンガス、水、炭化水素、窒素、アンモニア、またはそれらの組み合わせである、
請求項161に記載の温度制御方法。
【請求項164】
前記濃縮した第一の構成要素に起電力を適用するステップをさらに含む、
請求項161に記載の温度制御方法。
【請求項165】
少なくとも1つのソーベントを含むソーベント構造と、
界面動電的なバイアス器と、
脱着器とを含む、
収着装置。
【請求項166】
前記界面動電的なバイアス器および前記脱着器が、同じ構成要素を含む、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項167】
前記ソーベントが吸着剤である、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項168】
前記ソーベントが吸収剤である、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項169】
前記吸着装置が固体状態である、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項170】
前記吸着装置の質量が約25kg未満である、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項171】
前記ソーベント構造が、少なくとも1つの触媒をさらに含む、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項172】
前記ソーベント構造が、少なくとも1つの支持体をさらに含む、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項173】
前記ソーベント構造が、前記ソーベントと接触または近接する少なくとも1つの電磁気受容体粒子をさらに含む、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項174】
前記ソーベントがソーベントナノ粒子状であり、
前記電磁気受容体粒子の表面の少なくとも一部が前記ソーベントナノ粒子で被覆される、
請求項173に記載の収着装置。
【請求項175】
前記収着構造が複数の電磁気受容体粒子を含み、
前記電磁気受容体粒子が電磁気受容体ナノ粒子状であり、
前記ソーベントの少なくとも一部が前記電磁気受容体ナノ粒子で被覆される、
請求項173に記載の収着装置。
【請求項176】
前記電磁気受容体粒子が、前記電磁気受容体と 前記ソーベントとの間のインターフェイスにおいて、そのエネルギーの少なくとも一部を前記ソーベントへ伝える、
請求項175に記載の収着装置。
【請求項177】
前記電磁気受容体粒子が、約100:1未満の(原子数により定義される)体積と面積の比率を有する、
請求項173に記載の収着装置。
【請求項178】
前記電磁気受容体粒子が、約10:1未満の(原子数により定義される)体積と面積の比率を有する、
請求項177に記載の収着装置。
【請求項179】
少なくとも第一の構成要素を備える流体混合物の源をさらに備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項180】
少なくとも第一の構成要素と第二の構成要素を備える流体混合物の源をさらに備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項181】
前記第一の構成要素の回収装置をさらに備える、
請求項179または請求項180に記載の収着装置。
【請求項182】
前記第二の構成要素で濃縮されて、前記第一の構成要素で消耗した廃液流の回収装置をさらに備える、
請求項181に記載の収着装置。
【請求項183】
前記反応生成物構成要素の回収装置をさらに備える、
請求項181に記載の収着装置。
【請求項184】
前記第一の構成要素で消耗した廃液流の回収装置をさらに備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項185】
前記ソーベント構造が断面部分を有し、
前記ソーベント構造の前記断面部分がその長さを減少する、
請求項179または請求項180に記載の収着装置。
【請求項186】
熱交換媒媒体をさらに備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項187】
前記熱交換媒体が熱冷却である、
請求項186に記載の収着装置。
【請求項188】
前記熱交換媒体が、直線にならぶ表面のフィン、溝、またはそれらの組み合わせの少なくとも1つを備える、
請求項186に記載の収着装置。
【請求項189】
液体と液体の接触を増やすために前記熱交換媒体に電気流体力学の力を適用する源をさらに備える、
請求項186に記載の収着装置。
【請求項190】
前記熱交換媒体が熱消散である、
請求項186に記載の収着装置。
【請求項191】
少なくとも1つの電気流体力学ポンプをさらに備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項192】
前記電気流体力学ポンプが多孔性の誘電体材料を備える、
請求項191に記載の収着装置。
【請求項193】
前記多孔性の誘電体材料が、二酸化ケイ素、窒化ケイ素チタン酸バリウム、またはそれらの混合物である、
請求項192に記載の収着装置。
【請求項194】
前記収着装置が外気に対して密閉されている、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項195】
前記収着装置が外気に対して開放されている、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項196】
前記流体混合物が流れる1つ以上のチャネルをさらに備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項197】
前記流体混合物が流れる複数のチャネルをさらに備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項198】
前記チャネルが前記ソーベント構造をさらに備える、
請求項197に記載の収着装置。
【請求項199】
前記流体混合物の前記源が、前記チャネルの平面に実質上垂直である、
請求項197に記載の収着装置。
【請求項200】
チャネルがそこに接着されたソーベントを有する、
請求項196に記載の収着装置。
【請求項201】
前記界面動電バイアス装置が、動的電場、静的な非均質の電場、準静的な電場、電磁エネルギー、圧電材料による振動エネルギー、電気伝導、イオン照射、電子照射、またはそれらの組み合わせを作る、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項202】
前記動的電場が、移動電場、移動電波、電場束、電圧スパイク、多相起電電位、移動静電波、またはそれらの組み合わせである、
請求項201に記載の収着装置。
【請求項203】
前記動的電場が連続的である、
請求項202に記載の収着装置。
【請求項204】
前記動的電場が断続的である、
請求項202に記載の収着装置。
【請求項205】
前記動電バイアス装置が、少なくとも2つのインダクタを備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項206】
前記インダクタが電極である、
請求項205に記載の収着装置。
【請求項207】
前記電極が少なくとも1つの導電材料を備える、
請求項206に記載の収着装置。
【請求項208】
前記電極が、高誘電体バリアと接触させられる、または少なくとも部分的に被覆される、
請求項206に記載の収着装置。
【請求項209】
前記導電材料が、少なくとも1つの金属、酸化金属、導電性セラミック材料、導電性ポリマー材料、または合金、もしくはそれらの組み合わせを含む、
請求項208に記載の収着装置。
【請求項210】
前記金属または酸化金属が、ロジウム、パラジウム、クロム、トリエーテッドタングステン、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、銅、銀、金、または合金、もしくはそれらの組み合わせである、
請求項209に記載の収着装置。
【請求項211】
導電性セラミック材料が、TiB2、TiC、BN、Nb、ジルコニア、またはそれらの組み合わせを含むセラミック複合物である、
請求項209に記載の収着装置。
【請求項212】
前記導電性ポリマー材料が、鎖間結合電子移動、バランス、伝導帯集団、P型ドーピング、N型ドーピング、またはそれらの組み合わせにより特徴づけられるポリマー材料である、
請求項209に記載の収着装置。
【請求項213】
前記電極が、高アスペクト比の導電体である、
請求項206に記載の収着装置。
【請求項214】
前記ソーベント構造が、少なくとも1つの高アスペクト比の導電体をさらに含む、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項215】
前記ソーベント構造が、複数の高アスペクト比の導電体を含む、
請求項210に記載の収着装置。
【請求項216】
前記高アスペクト比の導電体の少なくとも一部が、前記ソーベント構造から突き出ている、
請求項215に記載の収着装置。
【請求項217】
前記高アスペクト比の導電体がアレイを形成する、
請求項215に記載の収着装置。
【請求項218】
前記高アスペクト比の導電体が、導電性ポリマー繊維、導電性セラミック繊維、カーボンナノチューブ、非カーボンナノチューブ、ナノウィスカー、またはそれらの組み合わせである、
請求項215に記載の収着装置。
【請求項219】
前記導電性ポリマー繊維が結晶性である、
請求項218に記載の収着装置。
【請求項220】
前記導電性ポリマー繊維が、導電性アクリル繊維である、
請求項218に記載の収着装置。
【請求項221】
前記高アスペクト比の導電体が、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、または表面水素化ジグザグナノチューブである、
請求項218に記載の収着装置。
【請求項222】
前記ソーベント構造が、少なくとも1つの圧電材料または強誘電体材料をさらに含む、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項223】
前記圧電材料または強誘電体材料が、繊維、粒子、ナノ粒子、またはそれらの組み合わせである、
請求項222に記載の収着装置。
【請求項224】
前記圧電材料または強誘電体材料が、ジルコン酸チタン酸鉛、チタン酸バリウム、ジルコニウム酸鉛、チタン酸鉛、ロッシェル塩、石英、ポリフッ化ビニリデンホモ重合体、ポリフッ化ビニリデンコポリマー、ポリパラキシレン、ポリ−ビスクロロメチルオキセタン、芳香族ポリアミド、ポリスルホン、フッ化ポリビニル、合成ポリペプチド、シアノエチルセルロース、またはそれらの組み合わせである、
請求項223に記載の収着装置。
【請求項225】
少なくとも1つの圧電バルブまたはポンプをさらに備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項226】
前記動的電場が循環する、
請求項202に記載の収着装置。
【請求項227】
前記動的電場が、約60サイクル/秒乃至約5,000,000サイクル/秒の周波数で循環する、
請求項226に記載の収着装置。
【請求項228】
前記動的電場が、約1,000サイクル/秒乃至約1,000,000サイクル/秒の周波数で循環する、
請求項227に記載の収着装置。
【請求項229】
前記動的電場が、約2,000サイクル/秒乃至約50,000サイクル/秒の周波数で循環する、
請求項228に記載の収着装置。
【請求項230】
前記動的電場が、約5,000サイクル/秒乃至約10,000サイクル/秒の周波数で循環する、
請求項229に記載の収着装置。
【請求項231】
前記ソーベントが、活性炭、黒鉛、活性アルミナ、分子篩、アルミノリン酸材料、ケイ素アルミノリン酸材料、ゼオライト、フォージャサイト、クリノプチロライト、モルデナイト、金属交換ケイ素アルミノリン酸塩、単極樹脂、双極樹脂、芳香族架橋ポリスチレン系マトリクス、臭素化芳香族マトリクス、アクリル系ポリマー、アクリル系コポリマー、メタクリル酸ポリマー、メタクリル酸コポリマー、ヒドロキシアルキルアクリル酸塩、ヒドロキシメタクリル酸アルキル、吸着性の炭素質材料、吸着性の黒鉛材料、炭素繊維材料、ナノチューブ、ナノ材料、吸着性の金属塩、アルカリ土類金属の金属粒子、イオン交換樹脂、ブドウ糖の線状ポリマー、ポリアクリルアミド、またはそれらの組み合わせである、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項232】
前記ゼオライトが、イオン交換金属ゼオライト、親水性ゼオライト、疎水性ゼオライト、改質ゼオライト金属−イオン交換ゼオライト、天然X型ゼオライト、改質X型ゼオライト、A型ゼオライト、モルデナイト型ゼオライト、菱沸石型ゼオライト、イオン交換樹脂、バイオセレクティブソーベント、またはそれらの組み合わせである、
請求項231に記載の収着装置。
【請求項233】
前記ソーベント構造が、少なくとも1つの支持体をさらに含む、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項234】
前記支持体が、天然の粘土、焼成粘土、改質粘土、化学処理粘土、化学改質粘土、スメクタイト粘土、カオリン粘土、サブベントナイト粘土、カオリン−ハロイサイト粘土、カオリン−カオリナイト粘土、カオリン−ナクライト粘土、カオリン−アナウキサイト粘土、2元体マトリクス材料、第三級マトリクス材料、シリカ−トリア、シリカ−アルミナ、シリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、繊維状材料、コロイド状シリカ材料、コロイド状アルミナ材料、コロイド状ジルコニア材料、コロイド混合物、表面修飾アモルファスシリコン過酸化物ナノ粒子、水和マグネシウムアルミニウムケイ酸塩、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、鉄支持体、非鉄支持体、導電性支持体、誘電性支持体、電磁レセプタ、またはそれらの組み合わせである、
請求項233に記載の収着装置。
【請求項235】
前記支持体が、焼結、熱分解、スラリー化、蒸気堆積、鋳造、エレクトロスプレー、電気泳動析出、押出し、レーザー蒸着、電子ビーム蒸着、シルクスクリーニング、光電リソグラフィ蒸着、静電自己組織化、高アスペクト比の微細加工、LIGA−形成、原子層成長法、鋳造、スタンピング、またはそれらの組み合わせによって適用される、
請求項233に記載の収着装置。
【請求項236】
前記支持体が、一連のマイクロチャネル、層状、多孔性の電極、一連の同心円状の層、またはそれらの組み合わせである、
請求項233に記載の収着装置。
【請求項237】
前記ソーベント構造が、一方向の微小孔性構造である、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項238】
前記ソーベント構造が、前記微小孔性構造の方向とは異なる方向のマクロ多孔性構造である、
請求項237に記載の収着装置。
【請求項239】
前記少なくとも1つのソーベントを含む前記ソーベント構造が粒子状であり、
前記ソーベント構造が、任意で、バインダ樹脂、電磁エネルギー受容体、熱伝導体、触媒、高アスペクト比材料、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の要素を含む、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項240】
前記ソーベントが、微小孔構造の方向とマクロ多孔構造の方向との間の圧力差が、標準温度および圧力で約1ミリ秒を超える収着サイクル時間で、約10パスカル未満であるような粒径を有する、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項241】
前記ソーベントが粒子であり、
前記ソーベントが約3,400nm未満の粒径を有する、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項242】
前記ソーベント構造が超結晶性の格子の形状であり
前記超結晶性の格子の結晶内の細孔長さが、約3,400nm未満である、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項243】
前記収着装置が、2次元または3次元の形、または、
円、正方形、長方形、三角形、五角形、六角形、八角形、交互に配置された直線、らせん形、多面体、測地配置からなる群から選択される配置を有する、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項244】
前記装置が携帯型である、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項245】
少なくとも1つのマイクロプロセッサ制御装置をさらに備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項246】
少なくとも1つの電力調整装置をさらに備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項247】
前記電力調整装置が、電圧変更装置、多位相周波発生装置、多位相周波増幅器、またはそれらの組み合わせである、
請求項246に記載の収着装置。
【請求項248】
前記電力調整装置が、圧電変圧器、高周波変圧器、パワートランジスタ、相補型MOS(CMOS)、絶縁ゲート双極トランジスタ(IGBT)、またはそれらの組み合わせである、
請求項247に記載の収着装置。
【請求項249】
少なくとも1つの熱電モジュールをさらに備える、
請求項165に記載の収着装置。
【請求項250】
少なくとも1つの請求項165に記載の吸着装置を備える、
システム。
【請求項251】
前記システムが、複数の請求項165に記載の吸着装置を備える、
請求項250に記載のシステム。
【請求項252】
前記複数の吸着装置のうち少なくとも一部が連なって接続される、
請求項251に記載のシステム。
【請求項253】
前記複数の吸着装置のうち少なくとも一部が平行に接続される、
請求項251に記載のシステム。
【請求項254】
前記複数の吸着装置のうち少なくとも一部が同一平面上に配置される、
請求項251に記載のシステム。
【請求項255】
前記複数の吸着装置のうち少なくとも一部の端が接触している、
請求項251に記載のシステム。
【請求項256】
前記複数の吸着装置のうち少なくとも一部が重なっている、
請求項251に記載のシステム。
【請求項257】
前記複数の吸着装置のうち少なくとも一部が異なるソーベント構造を備える、
請求項251に記載のシステム。
【請求項258】
少なくとも1つの分析装置をさらに備える、
請求項250に記載のシステム。
【請求項259】
複数の分析装置をさらに備える、
請求項250に記載のシステム。
【請求項260】
前記分析装置が、火炎検出器、質量分析計、赤外分光計、ラマン分光計、紫外分光計、可視分光計、核磁気共鳴分光計、ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフ、原子吸光分析装置、電位差計、分光光度計、またはそれらの組み合わせである、
請求項258または請求項259に記載のシステム。
【請求項261】
前記分析装置が、病原体、放射性同位体、爆発物、爆発物前駆体、生体毒素、化学的毒素、またはそれらの混合物の特定または濃度、または特定および濃度を分析する、
請求項260に記載のシステム。
【請求項262】
少なくとも1つの超導電体物質をさらに備える、
請求項250に記載のシステム。
【請求項263】
前記超導電体物質が、niobiumtitanium、イットリウム酸、ビスマス、タリウム、バリウム、銅、タンタニド、またはそれらの組み合わせである、
請求項262に記載のシステム。
【請求項264】
少なくとも1つの電子装置をさらに備える、
請求項250に記載のシステム。
【請求項265】
前記電子装置が、テレビ、モニター、レーダー、マイクロプロセッサ、コンピュータ、赤外線アレイ、赤外線センサー、増幅器、無線受信機、半導体レーザー、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ、サイラトロン、およびモーター制御である、
請求項264に記載のシステム。
【請求項266】
体液中の物質の存在やレベル、または存在とレベル両方を検出するための少なくとも1つのセンサーをさらに備える、
請求項250に記載のシステム。
【請求項267】
前記体液が、血液、血清、尿、呼吸気、唾液、髄液、精液、または膣分泌物である、
請求項266に記載のシステム。
【請求項268】
前記物質が、グルコース、エタノール、薬物、ヒスタミン、タンパク、ポリペプチド、ポリ核酸、核酸、鉛、生体毒素、化学的毒素、またはそれらの組み合わせである、
請求項266に記載のシステム。
【請求項269】
請求項165の収着装置を備える、患者の体内で必要な身体機能を実行するための無生物組織であって、
前記身体機能は、
血液からの毒素の除去と、
呼吸気からの毒素の除去と、
それらの組み合わせとからなる群から選択される、
無生物組織。
【請求項270】
前記収着装置が前記患者に移植される、
請求項269に記載の無生物組織。
【請求項271】
前記収着装置が前記患者の体外に移植される、
請求項269に記載の無生物組織。
【請求項272】
少なくとも1つの放射線分解反応装置をさらに備える、
請求項250に記載のシステム。
【請求項273】
少なくとも1つのバッテリーをさらに備える、
請求項250に記載のシステム。
【請求項274】
前記収着装置が充電中に前記バッテリーを冷却する、
請求項273に記載のシステム。
【請求項275】
請求項165に記載の収着装置を備え、
前記収着装置が、脱着した分子を外部から 前記収着装置に向けてバイアスする、
真空ポンプ。
【請求項276】
前記真空ポンプが減圧を提供する、
請求項275に記載の真空ポンプ。
【請求項277】
請求項275に記載の真空ポンプと、
電子顕微鏡、質量分析計、スパッタリング装置、化学気相堆積装置、化学酸素ヨウ素レーザー、乾燥機、蒸留装置、気体回収装置、化学反応装置、真空オーブン、集中荷電粒子ビーム分析システム、真空ろ過、ゲル乾燥、冷凍乾燥、遠心濃縮、物質処理、研究器具、粒子加速器からなる群から選択される装置とを備える、
システム。
【請求項278】
前記真空ポンプが圧力上昇を提供する、
請求項275に記載の真空ポンプ。
【請求項279】
請求項278に記載の真空ポンプを備え、
前記真空ポンプが車両内に配置され、
前記真空ポンプが呼吸気を提供するか、もしくは燃焼プロセスの効率を増加させる、燃料電池プロセスを増加させる、またはその組み合わせを行う、
システム。
【請求項280】
請求項165に記載の収着装置を備える、
鋳造冷却ボックス。
【請求項281】
請求項165に記載の収着装置を備える、
脱水装置。
【請求項282】
請求項165に記載の収着装置を備える、
脱臭装置。
【請求項283】
請求項165に記載の収着装置を備える、
酸素浄化装置。
【請求項284】
携帯型である、
請求項283に記載の酸素浄化装置。
【請求項285】
請求項165に記載の収着装置を備える、
冷却装置。
【請求項286】
前記冷却装置が携帯型である、
請求項285に記載の冷却装置。
【請求項287】
請求項165に記載の収着装置を備える、
加熱装置。
【請求項288】
前記加熱装置が携帯型である、
請求項287に記載の加熱装置。
【請求項289】
請求項165に記載の収着装置を備える、
冷却装置。
【請求項290】
前記冷却装置が携帯型である、
請求項289に記載の冷却装置。
【請求項291】
前記冷却装置が極低温状態まで冷却可能である、
請求項289に記載の冷却装置。
【請求項292】
太陽エネルギーの集電装置をさらに備える、
請求項289に記載の冷却装置。
【請求項293】
請求項165に記載の収着装置を備える、
ヒートポンプ装置。
【請求項294】
前記ヒートポンプ装置が携帯型である、
請求項293に記載のヒートポンプ装置。
【請求項295】
前記ヒートポンプ装置が、導電体、半導体、超導電体、または高温の超導電体を冷却する、
請求項293に記載のヒートポンプ装置。
【請求項296】
前記ヒートポンプ装置が、導電体、半導体、超導電体、高温の超導電体の放射エネルギーにより動作する、
請求項293に記載のヒートポンプ装置。
【請求項297】
請求項165に記載の収着装置を備える、
コンピュータ処理装置。
【請求項298】
請求項165に記載の収着装置を備える、
車両。
【請求項299】
前記車両が航空宇宙機である、
請求項298に記載の車両。
【請求項300】
前記車両が水中機である、
請求項298に記載の車両。
【請求項301】
前記車両が陸上車である、
請求項298に記載の車両。
【請求項302】
前記陸上車が、ハイブリッドパワー、電力、または燃料電池を動力源とする、
請求項301に記載の車両。
【請求項303】
請求項165に記載の収着装置を備える、
車両の車内の空気を浄化するための装置。
【請求項304】
請求項165に記載の収着装置を備える、
車両の車内の水を浄化するための装置。
【請求項305】
請求項165に記載の収着装置を備える、
車両の車内を冷却するための装置。
【請求項306】
請求項165に記載の収着装置を備える、
燃料改質装置。
【請求項307】
前記燃料改質装置がメタノール改質装置である、
請求項306に記載の燃料改質装置。
【請求項308】
前記燃料改質装置がメタン改質装置である、
請求項306に記載の燃料改質装置。
【請求項309】
請求項165に記載の収着装置を備える、
燃料浄化装置。
【請求項310】
請求項165に記載の収着装置を備える、
燃焼装置。
【請求項311】
前記燃焼装置が加熱炉である、
請求項310に記載の燃焼装置。
【請求項312】
前記加熱炉が石炭を燃料とする、または天然ガスを燃料とする発電機である、
請求項311に記載の燃焼装置。
【請求項313】
前記加熱炉が住宅用または企業用加熱炉である、
請求項312に記載の燃焼装置。
【請求項314】
請求項165に記載の収着装置を備える、
燃料電池。
【請求項315】
請求項165に記載の収着装置を備える、
車両の排気を浄化するための装置。
【請求項316】
請求項165に記載の収着装置を備える、
汚染対策の装置。
【請求項317】
請求項165に記載の収着装置を備える、
人間の居住のための温度調節室の装置。
【請求項318】
請求項165に記載の収着装置を備える、
動物の居住のための温度調節室の装置。
【請求項319】
請求項165に記載の収着装置を備える、
食物保管のための温度調節室の装置。
【請求項320】
請求項165に記載の収着装置を備える、
分析装置のための濃縮器。
【請求項321】
請求項165に記載の収着装置を備える、
分析装置。
【請求項322】
前記分析装置が、火炎検出器、質量分析計、赤外分光計、ラマン分光計、紫外分光計、可視分光計、核磁気共鳴分光計、ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフ、原子吸光分析装置、電位差計、分光光度計、またはそれらの組み合わせである、
請求項321に記載の分析装置。
【請求項323】
請求項165に記載の収着装置を備える、
石炭変換のための酸素源。
【請求項324】
請求項165に記載の収着装置を備える、
発電装置の酸素源。
【請求項325】
請求項165に記載の収着装置を備える、
住宅用または企業用加熱炉の酸素源。
【請求項326】
請求項165に記載の収着装置を備える、
燃料電池の酸素源。
【請求項327】
請求項165に記載の収着装置と、
前記収着装置に連結された熱電モジュールとを備える
冷却装置。
【請求項328】
請求項165に記載の収着装置を備える温度調節装置であって、
前記収着装置は密閉型収着装置であり、
前記収着装置はさらに液体を備え、
前記温度調整装置は携帯型である、
温度調節装置。
【請求項329】
前記温度調節装置が冷却を提供する、
請求項328に記載の温度調節装置。
【請求項330】
前記温度調節装置が加熱を提供する、
請求項328に記載の温度調節装置。
【請求項331】
前記温度調節装置が、制御可能な導電性を持つ断熱層を形成する、
請求項328に記載の温度調節装置。
【請求項332】
前記温度調節装置が、断熱層と双方向のヒートポンプとの間で交互に変換できる、
請求項328に記載の温度調節装置。
【請求項333】
前記温度調節装置が、ミサイルシステム、航空宇宙機、電子筐体、またはそれらの組み合わせにおける断熱層である、
請求項328に記載の温度調節装置。
【請求項334】
請求項328に記載の温度調節装置を備える、
衣料物品。
【請求項335】
前記物品が軍用防護服または民間用防護服である、
請求項334に記載の衣料物品。
【請求項336】
前記物品が、ヘルメット、手袋、顔面マスク、個人用防弾チョッキ、耐火性の衣服、もしくは、温度の極端な変化や危険な化学剤、危険な生物兵器、放射性同位体物質、またはそれらの組み合わせに対する防御服である、
請求項335に記載の衣料物品。
【請求項337】
請求項165に記載の収着装置を備える、
レーザーのための熱管理装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2007−526110(P2007−526110A)
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543982(P2006−543982)
【出願日】平成16年12月8日(2004.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/041264
【国際公開番号】WO2005/081722
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(506198296)セパレーション デザイン グループ、エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】