説明

可動物体の位置を決定するためのシステムおよび方法、全般照明LEDの配置および可動物体の位置決定のための光センサ

【課題】LEDによる単純でコスト効率のよい可動物体の位置決めシステムを提供する。
【解決手段】移動物体の位置を決定するシステムは少なくとも3つの全般照明LEDを有する配置であって、そこにおいて、全般照明LEDのそれぞれは、それぞれ送信時間情報およびトランスミッタ情報を有する1つの光信号を送信するために実装され、そこにおいて、信号伝送のための全般照明LEDの波長範囲は、重なり、そこにおいて、前記トランスミッタ情報は、少なくともそれぞれの全般照明LEDの位置の決定を可能にし、さらに、送信時間情報は、それぞれの信号が送信された時点に関する情報である、配置と、移動物体に取り付けられ、さらに、光信号を受信しさらにそれぞれ1つの信号受信時間を割り当てるために実装される光センサと、トランスミッタ情報、送信時間情報および受信時間情報に基づいて物体の位置を決定するために実装される評価ユニットとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、可動物体の位置決定のためのシステム、方法およびそれらのコンポーネントに関し、特に、発光ダイオード(LED)および対応する光センサによる位置決定に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)は、以前より人気が高まっている。LEDは、ますます、例えば熱放出体(電球など)および他の光源のように、例えばガスを励起することによって光を生成する、従来の光源に取って代わる。LEDは、LEDの励起電流の変調によって、高速データ伝送を可能にする。このように、LEDは、それらの有用性および使用の分野に関して、上述の従来の光源と実質的に異なる。
【0003】
光の可視範囲において作動する技術は、光学データ伝送のための可視波長範囲(ほぼ400ナノメートル〜800ナノメートル)における光を用いるいわゆる「可視光通信(Visual Light Communication)」(VLC)である。VLC技術は、位置発見目的のために用いられうる。このように、米国特許出願公開第2009/0171571号は、VLCベースのナビゲーションシステムを記載し、そこにおいて、4つのVLCトランスミッタは、一方ではLEDの形でそれぞれ対応するランプモジュールに結合され、さらに、他方ではナビゲーションサーバに結合される。位置決定のために、ランプモジュールは、モバイルデバイスが受信するいわゆるパイロット信号を送信する。そして、モバイルデバイスの位置の決定は、ナビゲーションサーバによってまたはモバイル端末デバイス自体によって、三角測量によって実行される。パイロット信号の送信のために、VLCベースのナビゲーションシステムは、RGB−LED(赤色−緑色−青色)を有するランプモジュールを用い、それぞれは、赤色、緑色および青色を有する異なる色の3つの発光ダイオードを含み、さらに、それらは、全般的に見て白色光が生成されるように、それらの光を結合する。ここで、異なるランプモジュールは、赤色、緑色および青色の光波長の異なる組み合わせによってそれぞれ白色光を生成し、さらに、異なるRGB−LEDのパイロット信号は、異なる波長において対応して送信される。モバイルデバイスは、異なるフィルタによってそれぞれそれらの異なる波長範囲のうちの1つを受信して評価する4つの光検出器を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、LEDによって可動物体の位置を決めるより単純でコスト効率のよい可能性を提供することである。
【0005】
本発明のさらなる目的は、可動物体の照明および位置発見の機能ための、または、可動物体の照明、データ伝送および位置発見の機能並びに可動物体の位置のための、より単純でコスト効率のよい可能性を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1に記載の移動または可動物体の位置を決定するためのシステム、請求項13に記載の光センサによる移動物体の位置決定のための少なくとも3つの全般照明LEDの配置、請求項14に記載の移動物体の位置を決定するためのシステム、請求項15に記載の光センサが移動物体に取り付けられたときに移動物体の位置決定のための光センサ、請求項17および請求項22に記載の移動物体の位置を決定するためのシステム、および、請求項23〜請求項25に記載の移動物体の位置を決定するための方法によって達成される。
【0007】
本発明の実施形態は、例えば、少なくとも3つの全般照明LEDの配置を有する移動物体の位置を決定するためのシステムを提供し、そこにおいて、少なくとも3つの全般照明LEDの第1の全般照明LEDは、第1の波長範囲において第1の送信時間情報および第1のトランスミッタ情報を含む第1の光信号を送信するために実装され、そこにおいて、第1のトランスミッタ情報は、少なくとも第1の全般照明LEDの位置の決定を可能にし、さらに、第1の送信時間情報は、第1の信号が送信された時点に関する情報であり、そこにおいて、少なくとも3つの全般照明LEDの第2の全般照明LEDは、第2の波長範囲において第2の送信時間情報および第2のトランスミッタ情報を含む第2の光信号を送信するために実装され、そこにおいて、第2のトランスミッタ情報は、少なくとも第2の全般照明LEDの位置の決定を可能にし、さらに、第2の送信時間情報は、第2の信号が送信された時点に関する情報であり、そこにおいて、少なくとも3つの全般照明LEDの第3の全般照明LEDは、第3の波長範囲において第3の送信時間情報および第3のトランスミッタ情報を含む第3の光信号を送信するために実装され、そこにおいて、第3のトランスミッタ情報は、少なくとも第3の全般照明LEDの位置の決定を可能にし、さらに、第3の送信時間情報は、第3の信号が送信された時点に関する情報であり、さらに、第1の波長範囲、第2の波長範囲および第3の波長範囲は、少なくとも重なり範囲において部分的に重なる。そのシステムは、移動物体に取り付けられ、さらに、重なり範囲において第1〜第3の光信号を受信しさらに第1の信号受信時間を第1の光信号に割り当て、第2の信号受信時間を第2の光信号に割り当てさらに第3の信号受信時間を第3の光信号に割り当てるために実装される光センサをさらに含む。そのほかに、そのシステムの実施形態は、第1〜第3のトランスミッタ情報、第1〜第3の送信時間情報および第1〜第3の受信時間情報に基づいて物体の位置を決定するために実装される評価ユニットを含む。
【0008】
さらなる実施形態は、例えば少なくとも3つの全般照明LEDの配置、光センサおよび/または評価ユニットなどのシステムの部分を含む。
【0009】
ここで、用語「全般照明LED(general lighting LED)」は、光スペクトルの可視波長範囲において環境の全般照明の目的で設計されて用いられるすべてのLEDを含み、その結果、例えば、人々または他の生物は、それ自身の位置を確認することができ、さらに、それ自身をそこで移動することができる。ここの環境は、開閉のスペースでもありエリアでもあり、すなわち、例えば建物および部屋およびその中の通路またはフリースペースでもある。それと異なることは、特定の技術的な照明機能(すなわち全般照明に貢献しない機能)のために設計されて用いられる、技術的な照明目的のためのLEDであり、例えば、顕微鏡の照明および調べられるサンプルのためのLEDまたは距離または位置決定のためのレーザである。
【0010】
このように、全般照明LEDは、例えば、全般照明目的のための可視光線を生成するために実装される蛍光LEDまたはRGB−LEDであってもよい。蛍光LEDは、LEDおよびLEDによって照射される適切な蛍光層の組み合わせによって、可視波長範囲において所望の光を生成する。RGB−LEDは、異なる色のLEDの適切な組み合わせによって、可視波長範囲において所望の光を生成する。白色光を生成するために実装される全般照明LED(蛍光LEDおよびRGB−LED)は、白色光LEDとも呼ばれる。全般照明LEDの実施形態は、白色光(暖かいまたは冷たい)を生成することに制限されないが、しかしながら、例えば、いわゆる「ムード照明(mood lighting)」、例えばパステルシェードカラーの光(例えばピンク色のまたはアクアマリンの光)などを生成するために、他のいかなるシェードを生成することもできる。
【0011】
本発明の実施形態は、全般照明LED、例えば直接的に生成された光部分および蛍光層を介して間接的に生成される光部分の組み合わせまたは混合によって白色光を生成する白色標準LEDとして、例えば蛍光LEDを用いる。そのような蛍光LEDのための1つの例は、直接的な青色光部分を生成するために青色LEDを含む白色標準LEDであり、さらに、同時に、直接的におよび間接的に生成された部分の混合によって、白色光スペクトルを生成するためにより長い波長を含むさらなる光部分を生成するために青色光で蛍光層を励起する。他の蛍光材料の使用によって、白色光トーン以外に他の光トーン、例えばパステルシェードカラーの光も生成されうる。
【0012】
蛍光LEDは、RGB−LEDより明らかに安価である。そのほかに、蛍光LEDは、全般照明目的のためにおよび消費製品におけるそれらの使用に関して、はるかにより一般的である。そのほかに、4つの異なる光波長を有する上述の位置発見システムが4つの異なる光センサを必要とすることとは対照的に、蛍光LEDおよびすべてのLEDおよび光センサに共通する信号伝送のための光波長範囲の使用によって、本発明の実施形態は、個々のRGB−LEDと比較して個々の蛍光LEDの低コストによる節約だけでなく、唯一の光センサだけが必要とされるという理由も可能にする。このように、本発明の実施形態は、同じ構造でありおよび/または同じ波長範囲において光をまたは少なくとも基本的に重なり波長範囲を有する光を一般に生成する蛍光LEDを用いる。
【0013】
さらなる実施形態は、より正確な位置発見を可能にするために、スペクトルを、検出器または光センサで、直接的に生成された光部分、例えば420ナノメートルから490ナノメートルまでの範囲において青色励起波長に制限する。そのような実施形態は、直接的な放射の吸収および直接的な放射の新規な放出または直接的に生成された光部分と比較して間接的な光部分が数ナノ秒間の範囲において遅延を生じる知見に基づき、このように、変調されたLED照明の信号エッジは、時間的にぼやけすなわちはっきりしなくなる。直接的に生成された光部分、例えば青色光部分の評価によって、時間的により鋭い定義された信号エッジの生成および検出が可能になり、そのため、上述のように、信号エッジの時間的により正確な決定、または、一般に信号および信号経過の時間的により正確な分解能が可能になり、また一面、より正確な位置決定が可能になる。そのほかに、これは、より高データ伝送速度も可能にする。
【0014】
したがって、例えば、位置決定システムのすべての蛍光LEDは、同じ青色波長範囲においてまたは一般に蛍光LEDの設計によって与えられる直接的に生成された光部分の同じ波長範囲において送信し、さらに、光センサは、例えば対応するフィルタ、例えば青色光部分のために基本的に透過するだけである青色フィルタを通して白色光をフィルタリングすることによって、この波長範囲または光部分を基本的に評価するだけである。
【0015】
本発明のさらなる実施形態は、例えば、全般照明LEDとしてRGB−LEDを用い、それぞれが異なるLED素子を含み、それぞれが光または異なる波長範囲の光部分、すなわち可視光スペクトルにおいて異なる色を生成し、そこにおいて、LED素子およびそれらの特定の色の光部分は、これらの光部分の組み合わせまたは混合が所望の光または所望の光トーン、例えば白色光をもたらすように、選択される。RGB−LEDのLED素子は、それぞれの色の光部分をすなわち蛍光層なしに直接的に生成する。RGB−LEDについては、白色光は、赤色、緑色および青色の直接的に生成された光部分の組み合わせから混合される。他の光トーンまたは異なる色の光、例えば上述のパステルシェードカラーの光部分は、例えば、他の波長の直接的に生成された赤色、緑色および青色の光部分の混合によって生成されうる。RGB−LEDが用いられる本発明の実施形態については、例えば、LED素子のうちの1つだけの励起電流が位置決めするための信号を生成するために変調される。RGB−LEDを有する全般照明LEDの配置については、全3つ(または3つより多い全般照明またはRGB−LEDが位置決定のために用いられる場合、より多く)は、例えば緑色、赤色または青色の波長範囲において、例えば同じまたは少なくとも重なり波長範囲において位置決定のための信号を送信する。好ましくは、すべてのRGB−LEDは、それがより高い周波数のためより正確な時間分解能ひいてはより正確な位置決めを可能にするように、青色波長範囲(420ナノメートル〜490ナノメートル)においてだけ位置信号を送信する。
【0016】
このように、全般照明LEDとしてRGB−LEDを有する本発明の実施形態は、例えば、同じ設計でおよび/または同じ波長範囲にありまたは少なくとも基本的に重なり波長範囲を有する光を生成するRGB−LEDを用いることができる。このように、例えば上述の先行技術に記載されているように、異なるRGB−LEDの使用によって防止されるコストは、生産においても記憶装置およびメンテナンスにおいても防止されうる。一方、システムまたはレシーバは、さらに、対応する異なるフィルタによって4つの異なる波長範囲において光の中でフィルタをかけそれを評価するセンサを必要としないが、位置決定のための信号伝送のために用いられる少なくとも3つのRGB−LEDの波長範囲が重なり波長範囲において重なるように、それは、重なり範囲において光を受信しさらに例えば可視および/または非可視波長範囲において他の波長範囲をフィルタにかけて除去する1つだけの光センサを必要とし、その結果、重なり範囲において信号だけが評価される。
【0017】
さらなる実施形態は、例えば、1つまたはいくつかのRGB−LEDおよび1つまたはいくつかの蛍光LEDの組み合わせを用いることもでき、そこにおいて、RGB−LEDおよび蛍光LEDは、それらが重なり波長範囲において位置決定のための信号を送信するように実装され、例えば青色波長範囲におけるそれらの青色LED素子によるRGB−LEDおよびそれらの直接的に生成された青色波長範囲における蛍光LEDである。
【0018】
位置決定のために、例えば、実行時間方法(TOA−到着時間)または実行時間差方法(TDOA−到着時間差)が用いられる。
【0019】
本発明のさらなる実施形態は、例えば、同じ波長範囲において送信される異なる蛍光LEDの光信号を区別するために、例えば時分割多重化方法または符号分割多重化方法などの多重化方法を用いる。
【0020】
レシーバ(例えば強め合う干渉)で信号のオーバーレイを用いる他の実施形態は、同時にまたは少なくとも異なる経路長にもかかわらず基本的に同時に、光センサに到着するようにまたはそれによって受信されるように、個々の信号の送信時間を再び遅延し、さらに、これのために必要な送信時間差によって移動物体の位置を決定する。
【0021】
さらに、本発明の実施形態は、さらなる蛍光LEDおよびこのように位置決定の位置分解能または精度の増加によって単純拡大を可能にする。これは、強め合う干渉に基づく実施形態のためにも、時分割多重化方法を用いる実施形態のためにも当てはまる。
【0022】
従来システムにおいて、照明、データ伝送および位置決めの機能性は、通常、分離システムにおいて実現される。例えば従来の光源による照明、しかしまた、例えば無線技術、位置および通信のために部分的にさらに異なる無線技術を介して、LED、位置決めおよびデータ通信である。ここで位置決めは、例えばロジスティックスにおいて距離または経路がもはや演繹的に定義されなくて柔軟に最適化されるように、かつてない重要性を得る。製品は、それらが位置に到着するとすぐに、例えばバーコードを用いて、従来のシステムにおいて実装されてスキャンされる。永続的な位置決めは、例えばRFID(無線自動識別)によって、例えば無線技術に基づいて実現される。しかしながら、これらの方法は、商品のストリームの時間に正確な検出を可能にするだけで、永続的におよびリアルタイムにそれをモニターすることができない。
【0023】
本発明の実施形態は、照明、データ伝送および位置決めのこれらの3つの機能性のシステムへの統合を可能にする。上述のRGB−LEDベースの位置決めシステムとは対照的に、(蛍光LEDおよび/またはRGB−LEDを有する)本発明の実施形態は、これらの3つの機能性と1つだけのトランスミッタおよびレシーバ対との統合を可能にする。
【0024】
3つの上述の機能性が分離システムにおいて実現される従来のシステムと比較して、本発明の実施形態は、例えば、純粋な光学データ伝送システムと比較して、さらなるハードウェアコンポーネントを必要としない。これから、技術的に実現する位置決めおよびセキュリティ機能の明らかなコスト利点および単純な可能性は、デバイスのサイズに影響を及ぼさずに生じる。
【0025】
光でのデータ伝送の組み合わせおよび光での位置決定は、LEDおよび光センサ間の通信に必要である視認に基づいて自由に定義された位置で特に利用可能なデータストリームを作り、さらに、データストリームから非公認の位置を遮断することを可能にする、そのような解決策としての新規なセキュリティ機能をさらに可能にする。このように、通信の盗聴に対するセキュリティは、レシーバの位置が高精度に光学信号から決定されうるように、実質的に増加されうる。換言すれば、本発明の実施形態は、通信プロトコルが定義された位置で特にデータを提供することができるように、通信において明らかに増加したセキュリティを可能にする。
【0026】
さらなる実施形態において、例えば、飛行機において、照明は、座席において娯楽システムを扱うために用いられうる。同時に、座席は識別されうり、さらに、座席が出発および着陸するための直立した位置に戻されたかどうかが検出されうる。
【0027】
固定およびモバイルデバイスについては、盗難防止が実現されうり、そこにおいて、使用は、定義されたスペースにおいてだけ可能にされる。製造において必要とされる汎用測定デバイスは、それが他の位置のために役立たなくなるように、有用なその意図された位置に安全に残る。
【0028】
発明の方法およびシステムは、製造においてまたはロジスティックスにおいて産業環境で用いられうる。ミュージアムにおいて、オーディオシステムは、自由に計画された旅行を可能にすることができ、インタラクティブに開発されうる。セキュリティ技術において、盗聴される恐れがないデータ接続が、準備されうり、光学的放射の届く範囲内に制限されうる。このように、例えば、解決策は、防御の分野において準備されうる。
【0029】
以下において、本発明の実施形態が、添付図面に関してさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、少なくとも3つの蛍光LEDおよび移動物体に取り付けられた光センサによって移動物体の位置を決定するためのシステムの略図を示す。
【図2】図2は、蛍光LEDの概略スペクトルおよび蛍光LEDの機能原理の略図を示す。
【図3】図3は、光センサに3つの蛍光LEDの信号伝送のための時分割多重化方法の略図を示す。
【図4】図4は、強め合う干渉によって位置決定のための蛍光LEDの時間的に相殺される送信される信号の略図を示す。
【図5】図5は、物体に取り付けられる蛍光LEDおよび3つの光センサを用いる移動物体の位置を決定するための実施形態の略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
実施形態の以下の記載において、同様のまたは外見的に同様の素子に対して、同一参照番号が用いられる。
【0032】
以下において、全般照明LEDとしての蛍光LEDを有する実施形態が記載される。しかしながら、説明は、全般照明LEDとして例えばRGB−LEDを有する他の実施形態に応じて当てはまる。
【0033】
図1は、移動物体(110)の位置を決定するためのシステムの実施形態の略図を示し、そこにおいて、システムは、3つの蛍光LED(L1、L2およびL3)の配置、移動物体に取り付けられる光センサ(LS)、および評価ユニット(120)を含む。任意に、システムは、データベース(130)を含むこともできる。
【0034】
蛍光LED(L1〜L3)は、例えば、天井、壁または環境の他の物体に組み込まれまたは取り付けられ、それぞれは、定義された、既知のおよび固定された位置(P1〜P3)を有する。位置(P1〜P3)は、例えば、実行時間方法によって物体(110)の位置を決定することができるように異なる。第1の位置(P1)に配置される第1の蛍光LED(L1)は、第1の送信時間(T1S)に第1の光信号(S1)を送信するために実装される。第2の位置(P2)に配置される第2の蛍光LED(L2)は、第2の送信時間(T2S)に第2の光信号(S2)を生成しまたは送信するために実装される。第3の位置(P3)に配置される第3の蛍光LED(L3)は、第3の送信時間(T3S)に第3の光信号(S3)を送信するために実装される。信号(S1〜S3)は、パルスによってそれぞれ記号的に示され(図1参照)、パルスに制限されないが、一般にいかなる例えば対応して変調された信号であってもよい。
【0035】
蛍光LED(L1〜L3)は、例えば同時通信または定義された時間オフセットまたは第1〜第3の信号(S1〜S3)の遅延された送信を可能にするために、および/または、第1〜第3の信号(S1〜S3)が異なる時間に送信されるときに、既知の送信時間(T1S〜T3S)に基づいて送信時間の対応する差または遅延を決定することを可能にするために、それらが共通時間基準、例えばタイムスタンプの形で共通絶対時間基準を有するように、さらに同期される。
【0036】
光センサ(110)は、第1の受信時間(T1R)に第1の光信号(S1)を受信し、第2の受信時間(T2R)に第2の光信号(S2)を受信し、さらに、第3の受信時間(T3R)に第3の光信号(S3)を受信するために実装される。第1〜第3の信号受信時間は、第1〜第3の信号受信時間(T1R〜T3R)とも呼ばれうる。
【0037】
評価ユニット(120)は、一般に、第1〜第3の信号(S1〜S3)および蛍光LED(L1〜L3)の位置(P1〜P3)に基づいて物体(110)の位置を決定するために実装される。評価ユニット(120)は、蛍光LED(L1〜L3)とデータのやりとりをし(例えば評価ユニットによるL1〜L3の制御のためにおよび/または同期のために、矢印(122)を参照)、光センサ(LS)からデータを受信し(矢印(124)を参照)および/またはデータベースからデータを呼び出すために(矢印(126)を参照、例えば識別またはトランスミッタ情報に関連した蛍光LED(L1〜L3)の位置(P1〜P3)を読出すために)実装されうる。
【0038】
第1の実施形態によれば、第1の蛍光LED(L1)は、第1の送信時間情報例えば第1の送信時間(T1S)および第1のトランスミッタ情報例えば第1の蛍光LEDの位置(P1)または一般に少なくとも第1の蛍光LEDの位置(P1)の決定を可能にする情報を有する第1の光信号(S1)を送信するためにさらに実装される。同じことが、第2の蛍光LED(L2)および第3の蛍光LED(L3)にも当てはまる。そのような実施形態において、光センサ(LS)は、第1の信号受信時間(T1R)を例えばデータセットまたはインデックスの形で受信された第1の信号(S1)に割り当て、対応する第2の受信時間(T2R)を第2の受信された信号(S2)に割り当て、さらに、対応する第3の受信時間(T3R)を第3の受信信号(S3)に割り当てるためにさらに実装されうる。そのような実施形態については、評価ユニット(120)は、それから、第1〜第3のトランスミッタ情報、第1〜第3の送信時間情報(T1S〜T3S)および第1〜第3の受信時間情報(T1R〜T3R)に基づいて物体(110)の位置を決定するためにさらに実装されうる。
【0039】
例えば、評価ユニット(120)の実施形態は、第1の蛍光LED(L1)から移動物体(110)にまたはさらに詳細に第1の送信時間情報(T1S)および第1の受信時間情報(T1R)に基づいて光センサ(LS)に、第1の信号(S1)の実行時間のための計測を決定するために、さらに、例えば、光センサ(LS)が蛍光LEDで共通時間基準を有するように蛍光LED(L1〜L3)に同期されるときに、区別によって直接的に実行時間を決定するために、実装されうる。したがって、評価ユニット(120)は、実行時間または少なくとも第2の信号(S2)および第3の信号(S3)のための実行時間計測をさらに決定することができる。実行時間がそれぞれの蛍光LEDの光学距離に比例し、すなわち例えば第1の蛍光LED(L1)および移動物体(110)または光センサ(LS)間の距離が第1の信号(S1)の実行時間に比例し、さらに、信号の伝達速度が既知であるので、移動物体(110)の位置またはより正確に典型的に光センサ(LS)の位置は、例えば、3つより多い蛍光LEDが位置決定に利用可能であるときに、三辺測量または多辺測量によって決定されうる。理論的には、3つの蛍光LEDまたは3つの実行時間測定を用いて、三次元空間(図1においてx、y、z座標系を参照)において物体の位置は、独自に決定されうる。しかしながら、実際の測定において誤差が実行時間決定で生じるので、蛍光LEDの数の増加およびそれに応じて異なる位置の実行時間測定の増加によって、位置決定の精度は、増加されうる。そのような三辺測量または多辺測量方法は、到着時間方法(TOA方法)とも呼ばれる。
【0040】
光センサLSが3つの(またはより多くの)蛍光LED(L1〜L3)に同期されないまたはそれに同期されることができない場合、上述の三辺測量または多辺測量方法の代わりに、双曲線ベースの位置決定方法が用いられうる。それについては、同期を失うことが原因で、それぞれの信号の実行時間、例えば送信時間(T1S)および受信時間(T1R)間の区別を介して第1の信号(S1)の実行時間は、直接的に収集されないが、他の信号を有する対においてだけ、実行時間差は、例えば第1の信号(S1)の実行時間および第2の信号(S2)の実行時間間に収集されうる。ここで等しい時間差の点は、双曲面上に配置される。少なくとも3つの蛍光LED(L1〜L3)の使用によって、それに応じて、3対の蛍光LED、すなわちL1およびL2、L1およびL3、L2およびL3が形成されうり、さらに、第1の信号(S1)および第2信号(S2)間の、第1の信号(S1)および第3の信号(S3)間の、並びに、第2信号(S2)および第3の信号(S3)間の信号実行時間のための差が形成されうる。位置(P1〜P3)が蛍光LEDにとって既知であるので、これらの位置機能および実行時間差に基づいて、対応する3つの双曲面は、交差が光センサ(LS)または移動物体(110)の位置であるように定義されうる。そのような方法は、到着時間差方法(TDOA方法)とも呼ばれる。また、ここで、より正確な位置決定のために、3つより多い蛍光LEDは、より実行時間差を決定することができるように用いられうり、このように、位置決定における曖昧性は、防止されうり、それは、例えば過剰な決定に基づいて測定誤差によって生じうり、すなわち、物体の位置は、より正確に決定されうる。
【0041】
ここで蛍光LEDの位置(P1〜P3)は、信号(S1〜S3)において直接的に送信され、または、例えば、データベースにおいてまたは一般に記憶装置(130)において格納され、さらに、それぞれのトランスミッタまたはそれぞれの蛍光LEDに対して特異的でありユニークである対応するトランスミッタ識別を介して決定されうる。したがって、多くの実施は、どんな情報が信号(S1〜S3)で送信されるかおよび/または評価がどこで起こるかに応じて本発明の実施のために生じる。
【0042】
例えば、評価ユニット(120)は、移動物体に取り付けられてもよく、光センサに組み込まれてもよくまたは光センサとともに移動物体に組み込まれてもよい。その代わりに、評価ユニット(120)は、移動物体の中にまたは移動物体に取り付けられなくてもよいが、環境において、例えば蛍光LEDの付近においてまたは他のいかなる位置に取り付けられてもよい。そのほかに、評価手段の部分的なタスクまたは部分的な機能性は、異なる部分的なユニットに分配されうり、そこにおいて、これらの部分的なユニットのいくつかは、物体に取り付けられうり、さらに、他は、移動物体から独立しおよび遠く離れた他の位置に配置されうる。
【0043】
評価ユニット(120)が移動物体にまたは移動物体の中に配置される場合のために、光センサ(LS)は、第1〜第3の送信時間情報(T1S〜T3S)、第1〜第3の受信時間情報(T1R〜T3R)および第1〜第3のトランスミッタ情報(例えば少なくとも位置決定のための位置または対応する蛍光LEDの位置のアロケーションを直接的に可能にするトランスミッタID)を、評価ユニットに出力するために実装されうり(図1において矢印(124)を参照)、それは、例えば多辺測量方法または双曲線ベースの方法または他の適切な方法によって、それに基づいて位置を次々に決定する。そして、その位置は、例えば、移動物体例えばモバイル端末デバイスのディスプレイに、テキスト形式または図で示されうり、および/または、位置データのさらなる中央処理のためのさらなる通信インターフェースを介して用いられうる。このように、例えば、光センサ(LS)または念のために評価ユニット(120)は、移動物体に取り付けられ、例えば光センサまたは評価ユニットの記憶装置においてさらなるユニークなIDを含むことができ、さらに、位置とともにこのデバイスIDを中央検出システムに伝え、それは、複数の移動物体のための位置を、検出しさらに該当する場合に格納しまたは表す。
【0044】
光信号(S1〜S3)の1つまたはいくつかがデバイスIDまたは蛍光LED−IDの形でトランスミッタ情報だけを含む場合において、評価ユニットは、例えば、データベースまたは一般に蛍光LED識別のそれぞれのために位置が格納される記憶装置(130)を介して、移動物体の位置決定のために必要な蛍光LEDの位置(P1〜P3)を決定するために実装される。この格納されたアロケーションまたはデータベースは、例えば、評価ユニット(120)に組み込まれ、または、移動物体に別々のユニットの中に取り付けられ、または、さらなる例えば非接触のインターフェースを介して評価ユニットに接続されうる(図1において矢印(126)を参照)。
【0045】
代わりの実施形態において、評価ユニット(120)は、いかなる他の場所にもまたはそれに応じてデータベース(130)にも配置されうる。この場合、光センサ(LS)は、例えば、第1〜第3のトランスミッタ情報、第1の送信時間情報および第1〜第3の受信時間情報を、エアインターフェースとも呼ばれる非接触のインターフェースを介して、評価ユニット(120)に転送し、そして、それは、これらのデータに基づいて物体(110)の位置を決定する。その代わりに、物体にも取り付けられる、光センサまたはそれに接続される対応する信号処理ユニットは、上述の情報をさらに処理することができ、例えば、このさらに処理された情報またはそれだけを評価ユニットに送信するために、実行時間または実行時間差を決定することができる。
【0046】
この通信のために、システムは、例えば、移動物体に配置されまたはそれに組み込まれ、さらに、無線技術(例えばWLAN=無線ローカルエリアネットワーク)、単色オブジェクト伝送技術(例えばIrDA−赤外線通信協会)を介して、または、蛍光LEDによる光の可視フィールドにおいて位置決定のためのように、例えば評価ユニット(120)に再び接続される、対応するレシーバに送信するために実装されるさらなるトランスミッタを含む。蛍光LEDからのまたは一般に移動物体に対する環境からの送信または通信方向は、ダウンリンクとも呼ばれ、その一方で、環境に対する移動物体からの送信および通信方向は、アップリンクと呼ばれる。
【0047】
さらなる実施形態において、蛍光LED(L1〜L3)は、例えばモバイル端末デバイスにおけるように、一般に、ダウンリンクにおいてデータをすなわち位置決定と関係がないデータを、光センサ(LS)および対応する下流のデータ処理ユニットに送信するために、さらに、データを移動物体またはモバイル端末デバイスから環境に例えば中心ロジスティックスまたは一般データ検出システムに送信し、または、一般に位置データおよび/または他のデータを他のデバイスに例えばサーバまたは他の端末デバイスに送信するために、アップリンクにおいて、環境側に蛍光LEDおよび対応する光センサを用いるために実装されうる。この点において必要な環境光センサは、例えば、蛍光LEDにまたはその中に配置されまたは組み込まれ、または、環境の他の位置に配置されおよび/または組み込まれる。
【0048】
図2は、蛍光LEDの機能原理(図2の右側)および蛍光LEDによって生成される白色光のスペクトルの組み合わせ(図2の左側)の概図を示す。蛍光LED(200)(例えば図1の蛍光LED(L1〜L3))は、例えば450ナノメートルから500ナノメートルまでの波長範囲(図2の参照番号(211)を参照)において青色光を生成する1つまたはいくつかの青色LED素子(210)を含み、そこにおいて、この青色光の少なくとも部分(参照番号(212)を参照)は、より長い波の光部分(図2において左の波長範囲および参照番号(213)を参照)を生成し、それを間接的な光部分(214)として放つために、蛍光層(220)を再び励起する。この間接的な光部分(214)は、蛍光層(220)によって吸収されない直接的に生成された光部分(216)と結合されおよび/または白色光(218)を生成するためにこの蛍光層(220)を過ぎて導かれる。しかしながら、白色標準LEDとも呼ばれうるそのような蛍光LED(200)は、青色LEDを用いるだけでなく、さらにまたは青色UV−LEDの代わりにUV−LEDも用いることができる。ここで、高エネルギーの短波光すなわち青色またはUV光は、低エネルギーの長波光に変換される。蛍光LEDの実施形態は、異なる光源、および、例えば、異なる間接的な光部分を生成する蛍光層において異なる蛍光材料を含むことができる。例えば、UV−LEDは、赤色、緑色および/または青色の光部分の生成のためのいくつかの異なる蛍光材料とともに用いられうる。しかしながら、典型的に、青色LEDは、唯一の光源、例えばセリウム(CER)をドープしたイットリウム・アルミニウム・ガーネットのような黄色の蛍光物質/蛍光体と結合される。他の蛍光物質との組み合わせは、例えばパステルシェードカラーの光のような異なる色の光の生成を可能にする。
【0049】
蛍光LED(220)は、例えば唯一のLED素子(210)またはいくつかのLED素子を含むことができ、そこにおいて、1つのLED素子または第1の数のLED素子は、直接的な光部分(216)を生成するために蛍光層(220)を備えていなく、さらに、少なくとも1つの他のLED素子または第2の複数のLED素子は、間接的な光部分(214)を生成するために蛍光層(220)を備えている。1つの具体的な実施形態において、蛍光LED(200)は、例えば5つの青色LED素子(210a〜210e)を含み、そこにおいて、1つのLED素子(210a)は、蛍光層(220)を含まなくて、直接的な青色光部分(216)を生成し、さらに、4つのさらなる青色LED素子(210b〜210e)は、可視波長範囲において間接的な非青色光部分を生成するために蛍光層を備えている。
【0050】
青色LED素子(210b〜210e)によって生成される高エネルギーおよび短波長の光子(例えば420ナノメートルから490ナノメートルの波長範囲における青色光)は、自然放出によってより高い波長(例えば青色光スペクトルより上、すなわち490ナノメートルより高い)およびより低いエネルギーの光子を生成するために、例えば蛍光体でできている蛍光層(220)によって吸収され、遅延および信号伝達において分散の実質的な増加は、蛍光LED(200)の変調をもたらし、それは、直接的に送信された光部分または直接的に生成された光子(216)に関して数ナノ秒の範囲において遅延を生じる。これらの遅延は、邪魔になり、さらに、それに比べて光の高伝達速度と蛍光LEDおよび光センサまたは物体(210)間の比較的小さい距離とによる実質的な測定誤差をもたらす。直接的に生成された光部分(216)だけを用いてあるいは白色光(218)の直接的に生成された光部分の唯一の評価によって、より高い時間分解能は、トランスミッタまたはモジュレータの対応する速度および対応する検出器または光センサで可能であり、このように、上述のように、光センサ(LS)または移動物体(110)のより正確な位置決定が可能である。
【0051】
直接的に送信された光部分(216)に対する制限は、例えば、光センサ(LS)から上流に、対応するカラーフィルタ、例えば青色の直接的な光のための青色フィルタが配置されるという事実によって達成されうり、それは、基本的に青色光部分だけを通過させ、さらに、基本的に他の光部分のために不透過である(例えば5倍または10倍の透過性である)。この場合、直接的に生成された光部分(216)または間接的に生成された光部分だけが、例えばすべてのLED素子(210a〜210e)または蛍光LEDが1つのLED素子(210)だけを含む場合に1つのLED素子の励起電流の変調によって、変調されるかどうかは、上述のように、それが対応するフィルタによってフィルタ除去されうるように、関係がない。
【0052】
その代わりにまたはさらに、例えば、直接的な光部分(216)を生成する対応するLED素子、例えば図2において210aだけが変調されうり、または、その励起電流が直接的に生成された光部分(216)に制限を生じるために変調されうる。光センサで対応するフィルタの使用の最初の変形は、すべてのLED素子が同様に制御されうり、さらに、蛍光LEDを用いる既存の照明システムおよび/または可視波長範囲においてデータ伝送のための蛍光LEDを用いる通信システムが、変更されなければならない実際の蛍光LED(200)の設計および/または構造なしに位置決定のさらなる機能性によって単純な方法で補充されうるという利点を有する。位置決定機能性および任意にデータ機能性による従来の「ばかげた(stupid)」照明LEDの拡張のために、例えば、LED制御ユニットは、それぞれの蛍光LEDに関連する。LED制御ユニットは、例えば、デバイス識別が固定してまたは変更可能に格納されるメモリを含み、それは、蛍光LEDおよび対応するLED制御ユニットのユニークなアロケーションまたはアドレッシングを可能にする。さらにまたはその代わりに、メモリは、蛍光LEDの位置を含むこともできる。LED制御ユニットは、例えば3つ以上の蛍光LEDの同期を生じおよび/または一般にデータを交換するために、さらに従来の非接触または接触ベースの通信インターフェースを介して、他の蛍光LEDに関連する他のLED制御ユニットに接続される。さらに、このLED制御ユニットは、実際の蛍光LEDの励起電流を制御するために実装されうり、例えば、位置決定のための光信号を生成するために、それをまたはデータ伝送のための他の光信号を変調する。本発明の蛍光LEDの実施形態は、例えばそのようなLED制御ユニットを含む。しかしながら、以下において、差は、実際の光生成蛍光LEDおよび対応するLED制御ユニット間に作られなくて、両方とも共に蛍光LEDとも呼ばれる。
【0053】
換言すれば、第1の蛍光LED(L1)の実施形態は、例えば、直接的に生成された光部分(216)および蛍光層(220)を介して間接的に生成される光部分(214)を混合しまたは結合することによって白色光(218)を生成し、さらに、第1の蛍光LED(L1)の励起電流を変調することによって同時に第1の信号(S1)を送信するために実装される。同じことが、第2および第3の蛍光LED(L2およびL3)の実施形態にも当てはまる。このように、そのような蛍光LEDは、少なくとも2つの機能、すなわち白色または異なる色の可視光線による照明および移動物体の位置決定を果たし、さらに、データ伝送の機能性を任意に果たすこともできる。
【0054】
位置の決定のために、直接的に用いられるシステムのさらなる実施形態は、同じ波長範囲にある第1〜第3の(またはより多くの)蛍光LEDの光部分(214)を生成し、さらに、それは、他の例えば光センサ側において邪魔になる光部分からフィルタで分離されうる。これは、例えば、同じLED素子(210)を用いるおよび/または同じ構造の蛍光LEDである蛍光LED(L1〜L3)によって達成されうる。同じ光波長範囲において送信される光信号(S1〜S3)を区別するために、図1によるシステムは、時分割多重化(TDM)、符号分割多重化(CDM)および/または他の適切な多重化方法を用いるために実装されうる。
【0055】
例えばそれぞれの蛍光LEDに特定の符号化規定または特定のコードが割り当てられる、符号分割多重化を用いる実施形態において、それを用いて、送信される情報、例えばトランスミッタ情報および送信時間情報は、それを送信するために拡散する。光センサまたは光センサに組み込まれるデモジュレータは、特定のコードまたは符号化規定を識別し、さらに、それを用いて光信号(S1〜S3)を区別することができ、さらに、それに応じてそれをさらに処理する。
【0056】
時分割多重化で作動するシステムの実施形態については、同じ波長帯帯域は、いわゆるタイムスロットに時間的に分割され、そして、それは、それぞれの蛍光LEDに割り当てられる。蛍光LEDにタイムスロットのアロケーションは、静的であっても動的であってもよい。
【0057】
図3は、第1〜第3の信号(S1〜S3)のための波長範囲または周波数範囲の時分割の略図および(図3の右側において)光センサから受信される信号を示す。図3において左上で、例えば、第1の光信号(S1)は、第1のタイムスロット(TS1)に対応する、第1の送信時間(T1S)に送信され、あるいは、第1の光信号(S1)は、第1のタイムスロット(TS1)において送信される。したがって、第2の光信号(S2)は、第2のタイムスロット(TS2)(第1のタイムスロットと異なるタイムスロット)において送信され、さらに、第3の光信号(S3)は、第1および第2のタイムスロットと異なる第3のタイムスロット(TS3)において送信される。光センサ側またはレシーバ側においてそれらの異なる実行時間による信号(S1〜S3)の邪魔になるオーバーレイを防止するために、第1および第2のタイムスロット(TS1、TS2)間、第2のタイムスロットおよび第3のタイムスロット(TS2およびTS3)間などのいわゆる保護時間(310)が提供される。図3の右手側は、2つの間隔内に信号の時間シフトを(正確な尺度でない)記号的に示し、そこにおいて、第1の信号(S1)(図3においてTS1)は、モバイル物体に最も近いように、時間ラスタ内に最も小さい遅延またはシフトを含み、第2の信号(S2)(図3においてTS2)は、光センサ(LS)に最も大きな距離を有するように、時間ラスタ内で右端にシフトされ、さらに、第3の信号(S3)(図3においてTS3)は、光センサから第1の蛍光LEDよりさらに遠いが、第2の蛍光LEDよりさらに近いように、時分割多重化の時間構造内に第1の信号より大きいが第2の信号より小さくシフトされる。送信時間(T1S〜T3SおよびT1R〜T3R)が既知であるので、そのような時分割多重化は、位置決定のために、例えば辺測量方法または双曲線ベースの方法のためにも、さらに、データを蛍光LED(L1〜L3)から光センサ(LS)に送信する位置決定から独立しているデータ伝送のためにも、用いられうる。
【0058】
移動物体の位置を決定するためのシステムのさらなる実施形態は、強め合う干渉による物体または光センサ(LS)の位置を決定するように、光信号(S1〜S3)の干渉の使用に基づく。3つの異なるソースまたは蛍光LEDが時間的に同期して送信するときに、最適な強め合う干渉が生じるだけであり、個々の蛍光LED(L1〜L3)およびレシーバすなわちセンサ(LS)間の光学経路長も、同じである。強め合う干渉による移動物体の位置の決定のために、このように、3つの光信号(S1〜S3)のオーバーレイから生じる光センサの受信信号は、強め合う干渉を最大で残らせるフェーズロックドループに導入される。最適条件の評価は、光センサ(LS)で受信される信号の振幅およびパルス幅から導き出されうる。また、光信号(S1〜S3)の識別なしで、システムは、それぞれが蛍光LED(L1)〜蛍光LED(L2)間、および、蛍光LED(L1)および蛍光LED(L3)間の別の同一の伝送ストリームまたは伝送信号の時間遅延を表す2つのパラメータを変化することができる。光センサ(LS)の全信号の評価および個々の信号の時間遅延の対応する変化のためのこの方法は、双方向データ伝送(アップリンクおよびダウンリンクにおけるデータ伝送)を必要とし、そこにおいて、バックチャンネルまたはアップリンクチャンネルは、蛍光LEDおよび対応する光センサを介して、または、他の光学または無線ベースの非接触の伝送方法を介して、実行されうる。
【0059】
図4は、光センサ(LS)で最適な強め合う干渉を達成する個々の信号の時間遅延のフロー図を示す。蛍光LED(L1〜L3)は、例えば、同じ信号、例えばパルスまたは(一定なまたは一様なパルスによって図4において記号的に示される)パルス波形信号を送信する。第2の蛍光LED(L2)が光センサ(LS)から最も遠いので、それは最初に送信される(図4におけるS2およびそれらが同期されるように、すべての信号のために同一である対応する時間ビームを参照)。第1の時間差(T23)については、第3の蛍光LEDが光センサ(LS)に第2の蛍光LED(L2)より近く配置されるが、それから第1の蛍光LED(L1)よりさらに遠いので、第3の信号(S3)が送信される。そして、時間シフトまたは時間差(T21)を有する第3の信号として、第1の信号(S1)が送信される。時間差(T23およびT21)が、信号(S2およびS3)(T23)間および信号(S2)および異なる距離によって生じる信号(S1)(T21)間の実行時間差に対応するので、それらは、光センサに同時に到着し、さらに、それらの振幅は最大高さHになる。この最適な場合におけるパルスの幅Bは、元の個々の信号または個々のパルス(S1〜S3)の幅の基本的に強め合う干渉に対応する。時間遅延または時間差(T21)が異なる距離によって生じる実行時間差に対応しないが、例えば、より短い場合、信号(S1)は、信号(S2)より前に到着し、それに応じて幅Bをオーバーレイして増加し、さらに、サイズHを低減する。したがって、信号(S1およびS2)間の対応する実行時間差より大きい時間差(T21)は、第1の信号(S1)を第2の信号(S2)より後に到着させ、さらに、幅を増加し、高さHを低減する。同じことが、第3の信号(S3)に関して時間差(T23)に当てはまる。時間差または信号(S1〜S3)の送信時間(T1S〜T3S)における差を反復的に変化することによって、異なる受信信号が生じ、あるいは、異なる波形、幅および高さを有する受信信号が生じ、それらは、3つの信号(S1〜S3)が光センサ(LS)に同時に到着するように、それらの時間差または送信時間を再び反復的に変化するために評価されうり、さらに、図4において右手側に示すように、最大高さHおよび最小限の幅Bを有する受信信号が生じる。
【0060】
換言すれば、それらが図4に関して説明されたように、移動物体の位置を決定するためのシステムの実施形態は、例えば、少なくとも3つの蛍光LEDの配置を含み、そこにおいて、少なくとも3つの蛍光LEDの第1の蛍光LED(L1)は、第1の送信時間(T1S)に第1のパルス形の光信号(S1)を送信するために実装され、そこにおいて、少なくとも3つの蛍光LEDの第2の蛍光LED(L2)は、第2の送信時間(T2S)に第2のパルス形の方向信号を送信するために実装され、さらに、第3の蛍光LEDは、第3の送信時間(T3S)に第3のパルス形の光信号(S3)を送信するために実装される。ここで第1〜第3のパルス形の光信号(S1〜S3)は、好ましくは同一のパルス波形または信号波形を含む。移動物体(110)に取り付けられる光センサ(LS)は、第1〜第3の光信号(S1〜S3)を受信するために実装され、さらに、第1〜第3の光信号をオーバーレイすることによって受信信号を生成する。そして、評価ユニット(120)は、光センサの受信信号の波形の評価に基づいて、第1〜第3の光信号(S1〜S3)が基本的に光センサ(LS)から同時に受信されるように、第2の送信時間および/または第3の送信時間(T3S)が第1の時間差(T12)または(T13)によって第1の送信時間(T1S)に関してシフトされるように、第2の蛍光LED(L2)および/または第3の蛍光LED(L3)を制御するために実装される。このほかに、評価ユニット(120)は、移動物体の位置を決定するために、第1の蛍光LEDの位置(P1)、第2の蛍光LEDの位置(P2)、第3の蛍光LEDの位置(P3)および第1および/または第2の送信時間差に基づいて実装される。
【0061】
図5は、移動物体(110)に取り付けられる蛍光LED(L4)、少なくとも3つの光センサ(LS2〜LS4)の配置、評価ユニット(120)および(任意に)データベースまたはメモリ(130)を有する移動物体(110)の位置を決定するためのシステムの実施形態を示す。蛍光LED(L4)は、送信時間(TS4)に送信時間情報(TS4)およびトランスミッタ情報を有する信号(S4)を送信するために実装され、そこにおいて、トランスミッタ情報は、モバイルデバイスまたは光センサに信号(S4)のアロケーションを可能にし、さらに、送信時間情報(TS4)は、光信号(S4)が蛍光LED(L4)によって送信されたときの時間に関する情報を有する。光信号(S4)は、第1の時間(T4R)に位置(P1´)に配置される第1の光センサ(LS2)によって、第2の受信時間(T5R)に第2の位置(P2´)に配置される第2の光センサ(LS3)によって、さらに、第3の受信時間(T6R)に第3の位置(P3´)に配置される第3の光センサ(LS4)によって受信される。第1の光センサ(LS2)は、第1の信号受信時間(T4R)を受信信号(S4)に割り当てるために実装され、第2の光センサ(LS3)は、第2の信号受信時間(T5R)を受信信号(S4)に割り当てるために実装され、さらに、第3の光センサ(LS4)は、第3の信号受信時間(T6R)を受信光信号(S4)に割り当てるために実装される。
【0062】
光センサ(LS2〜LS4)は、例えば非接触または接触ベースのインターフェースを介して、評価ユニット(120)に接続され(矢印(522)を参照)、さらに、評価ユニット(120)は、トランスミッタ識別(同時に信号識別であってもよく、そこにおいて、3つの受信信号(S4)が互いに割り当てられうることが重要である)、送信時間情報(TS4)、第1〜第3の受信時間(T4R〜T6R)、および光センサ(LS2〜LS4)の位置(P1´〜P3´)に基づいて、物体の位置を決定するために実装される。これは、多辺測量方法(TOA方法)、双曲線ベースの位置決め方法(TDOA方法)または他の適切な方法に関して、図1による実施形態と類似されうる。
【0063】
ダウンリンク位置決定システムとも呼ばれうる図1による実施形態に関してさらなる情報、特に蛍光LEDおよび直接的に生成された光部分だけの評価に関して情報は、それに応じて、アップリンク位置決定方法とも呼ばれうる図5による実施形態ために当てはまる。
【0064】
光センサ(LS2〜LS4)は、例えば、それぞれが通信ユニットに結合され、それは、例えば、例えばメモリにおいて光センサの特定およびユニークなデバイス識別、信号を復調しさらに受信時間を決定するデモジュレータ、および例えば、評価ユニット(120)と通信し、特にそれに位置決定のために必要なデータを送信する通信ユニットを含む。光センサ(LS2〜LS4)は、識別とともに信号に関連したデータまたは位置決めに関連したデータ(信号またはトランスミッタ識別、送信時間、受信時間)をおよび/または識別の代わりにまたは識別に加えて位置(P1´〜P3´)を送信するだけのために実装されうる。評価ユニット(120)は、位置決定のための直接的に送信された位置、または、データベースまたは評価ユニット(120)に組み込まれまたは外部的に実装されうるメモリ(130)からのデバイス識別に関連した位置を用いるために実装されうる。
【0065】
移動物体、例えばモバイル端末デバイスおよび3つの光センサ(またはより多くの光センサ)間のデータ伝送のために、図1に関してすでに示されるように、時分割多重化、符号分割多重化または他の適切な多重化方法が用いられうる。
【0066】
図1および図2による実施形態の組み合わせは、一方では、モバイルデバイスの結合されたダウンリンクおよびアップリンク位置決定の可能性および/または可視波長範囲においてデータを送信しさらに受信するために、モバイル端末デバイス(110)(モバイル端末は、光センサ(LS1)および蛍光LED(L4)の両方を含む)および(蛍光LED(L1〜L3)および光センサ(LS1〜LS4)の両方を含む)環境に組み込まれるシステム間の双方向データ伝送を記載する。ここで、第1の蛍光LED(L1)および第1の光センサ(LS2)は、同じ位置に配置されうり、場合により、1つの送信/受信素子に組み込まれうり、または、異なる位置に配置されうる。同じことが、蛍光LED(L2およびL3)および光センサ(LS3およびLS4)のために当てはまる。
【0067】
このように、上述の説明に関して、LED照明手段が例えばモジュールに結合されうり、例えば天井灯として用いられうることに留意されたい。それぞれのこれらのモジュールまたは蛍光LED(L1〜L3)は、IDを送る。少なくとも3つのモジュール(L1〜L3)については、センサ(LS)は、スペースにおいて独自に配置されうる。例えば、ここで、実行時間方法が、適用されうる。精度は、センサによって検出されるソースまたは蛍光LEDの数とともに増加する。双方向データ伝送については、光センサ(LS)は、その位置を伝送ステーションに戻すことができ、さらに、例えば特定の位置エリアまたはスペースに制限される伝送のために情報の公開を生じることができる。
【0068】
光を用いるデータ伝送において、差は、アップリンクおよびダウンリンク間に作られうる。両方のデータ伝送の組み合わせは、双方向伝送を表す。双方向性は、代わりの伝送技術、例えばIrDAまたは無線を介して達成されうる。図1は、ダウンリンクにおいて移動または可動受信デバイス(110)の位置決定を記載する。固定光源のデータ信号(S1〜S3)または蛍光LED(L1〜L3)は、それぞれ、トランスミッタ識別とともに送信されるタイムスタンプ(T1S〜T3S)を含む。レシーバまたは光センサ(LS)が部屋に配置される場所に応じて、送信された信号の時間遅延から、位置決定が計算されうる。双方向データ伝送については、信号は、それらがレシーバ(強め合う干渉)で時間的に正確に重なるようにレンダリングされうる。補償のためにそれぞれ必要な時間遅延は、空間情報を含む。光源として、蛍光LEDは、用いられうり、好ましくは、直接的に生成された光部分か評価されうる。ここで、波長は、直接的に生成された光部分のものも、それが、例えば、UV蛍光LEDに関して説明されたように、400ナノメートルおよび800ナノメートル間の可視範囲に制限されない。図5において、アップリンクにおける位置決定のスキームが示される。移動LED光源、蛍光LED(L4)は、アイコンタクトにおいて時間信号(S4)を送信する。部屋内に固定して取り付けられた検出器または光センサ(LS2〜LS4)は、配置され、時間信号(S4)を受信する。信号(S4)は、放射源または蛍光LED(L4)の位置と相関する時間遅延とともに光センサに届く。可動光源(L4)または可動レシーバ(LS)の位置情報は、送信されたデータの制御のための方向接続で用いられうる。一方向アプリケーションについては、位置決定は、検出器側にすなわち光センサ側において実行される。そして、位置情報は、例えば、セキュアな通信において正当化およびアロケーションに役立つ。
【0069】
例えば図1および図3に関して、上に記載された本発明の実施形態は、上述のように、全般照明LEDとしてRGB−LEDで実現されうる。図1による実施形態(ダウンリンク位置決め)は、例えば、第1の蛍光LEDの代わりに第1の全般照明LEDとしての第1のRGB−LED(L1)、第2の蛍光LEDの代わりに第2の全般照明LEDとしての第2のRGB−LEDおよび第3の蛍光LEDの代わりに第3の全般照明LEDとしての第3のRGB−LED(L3)を含む。RGB−LED(L1〜L3)は、白色光または(それぞれの典型的な単色LED素子によって生成される)直接的に生成される異なる色の光部分を混合することによって異なる色の光を生成し、さらに、RGB−LEDの励起電流を変調することによって、例えば、それぞれのRGB−LEDの1つだけのLED素子の励起電流を変調することによって、同時に光信号(S1〜S3)を送信するために実装される。
【0070】
図5による一実施形態(アップリンク位置決め)において、蛍光LED(L4)の代わりに、実施形態は全般照明LEDとしてRGB−LED(L4)を含むことができる。
【0071】
上述の実施も、移動物体の位置を決定するための対応する方法のために当てはまる。このように、デバイスまたはシステムに関連して記載された形態は、その結果、デバイスのブロックまたはメンバーが対応する方法ステップとしてまたは方法ステップの機能として見なされうるように、対応する方法の記載を表す。それに類似して、方法ステップに関連して記載された形態は、対応するブロックまたは詳細または機能または対応するデバイスの記載を表す。
【0072】
本発明の実施形態は、非コヒーレント放射での通信方法において位置決定の機能性を統合することができ、そのため、統合ナビゲーションによって非コヒーレント放射での通信のための方法とも呼ばれうる。
【0073】
実施配置に応じて、本発明の実施形態は、ハードウェアにおいてまたはソフトウェアにおいて実施されうる。実施は、それぞれの方法が実行されるように、プログラム可能なコンピュータシステムと協働できまたは協働する、電子的に可読の制御信号が格納される、デジタル記憶媒体、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、DVD、ブルーレイディスク(登録商標)、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROMまたはフラッシュメモリ、ハードディスクまたは他の磁気若しくは光メモリを用いて実行されうる。このように、デジタル記憶媒体は、コンピュータ可読であってもよい。このように、本発明によるいくつかの実施形態は、ここに記載されている方法のうちの1つが実行されるように、プログラミング可能なコンピュータシステムと協働することができる電子的に可読の制御信号を含んでいるデータ記憶媒体を含む。
【0074】
一般に、本発明の実施形態は、プログラムコードを有するコンピュータプログラム製品として実施されうり、プログラムコードは、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるときに、それらの方法のうちの1つを実行するために効果がある。プログラムコードは、例えば、機械可読のキャリアに格納されうる。
【0075】
他の実施形態は、ここに記載されている方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを含み、そこにおいて、コンピュータプログラムは、機械可読のキャリアに格納される。
【0076】
換言すれば、このように、本発明の方法の一実施形態は、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるときに、ここに記載されている方法のうちの1つを実行するためのプログラムコードを含むコンピュータプログラムである。このように、本発明のさらなる実施形態は、ここに記載されている方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムが格納されるデータキャリア(またはコンピュータ可読の媒体のためのデジタル記憶媒体)である。
【0077】
さらなる実施形態は、処理手段、例えば、ここに記載されている方法のうちの1つを実行するために構成されまたは適合されるコンピュータまたはプログラム可能な論理デバイスを含む。
【0078】
さらなる実施形態は、ここに記載されている方法を実行するためのコンピュータプログラムがインストールされるコンピュータを含む。
【0079】
いくつかの実施形態において、プログラム可能な論理デバイス、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)は、ここに記載されている方法のいくつかまたはすべての機能性を実行するために用いられうる。いくつかの実施形態において、フィールドプログラマブルゲートアレイは、ここに記載されている方法のうちの1つを実行するために、マイクロプロセッサと協働することができる。一般に、いくつかの実施形態において、方法は、いかなるタイプのデバイスによっても実行される。これは、コンピュータプロセッサ(中央処理ユニット−CPU)のように広く一般に使用可能なハードウェアであっても、例えばASIC(特定用途向け集積回路)のように方法に特異的なハードウェアであってもよい。
【0080】
上述した実施形態は、本発明の原理の例を表すだけである。ここに記載されている配置および詳細の修正および変更が他の当業者のために明らかであることは、いうまでもない。したがって、本発明が実施形態の記載および開示に関してここに表される具体的な詳細によってではなく特許請求の範囲によって制限されることが目的である。
【符号の説明】
【0081】
110 移動物体
120 評価ユニット
214 光部分
216 直接的な光部分
218 白色光
220 蛍光層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動物体(110)の位置を決定するためのシステムであって、
少なくとも3つの全般照明LED(L1〜L3)を有する配置であって、そこにおいて、前記少なくとも3つの全般照明LEDの第1の全般照明LED(L1)は、第1の波長範囲において第1の送信時間情報(T1S)および第1のトランスミッタ情報を含む第1の光信号(S1)を送信するために実装され、そこにおいて、前記第1のトランスミッタ情報は、少なくとも前記第1の全般照明LEDの位置(P1)の決定を可能にし、さらに、前記第1の送信時間情報は、前記第1の信号(S1)が送信された時点に関する情報であり、そこにおいて、前記少なくとも3つの全般照明LEDの第2の全般照明LED(L2)は、第2の波長範囲において第2の送信時間情報(T2S)および第2のトランスミッタ情報を含む第2の光信号(S2)を送信するために実装され、そこにおいて、前記第2のトランスミッタ情報は、少なくとも前記第2の全般照明LEDの位置(P2)の決定を可能にし、さらに、前記第2の送信時間情報(T2S)は、前記第2の信号(S2)が送信された時点に関する情報であり、そこにおいて、前記少なくとも3つの全般照明LEDの第3の全般照明LED(L3)は、第3の波長範囲において第3の送信時間情報(T3S)および第3のトランスミッタ情報を含む第3の光信号(S3)を送信するために実装され、そこにおいて、前記第3のトランスミッタ情報は、少なくとも前記第3の全般照明LEDの位置の決定を可能にし、さらに、前記第3の送信時間情報(T3S)は、前記第3の信号(S3)が送信された時点に関する情報であり、さらに、そこにおいて、前記第1の波長範囲、前記第2の波長範囲および前記第3の波長範囲は、少なくとも重なり範囲において部分的に重なる、配置、
前記移動物体(110)に取り付けられ、さらに、前記重なり範囲において前記第1〜第3の光信号(S1〜S3)を受信しさらに第1の信号受信時間(T1R)を前記第1の光信号(S1)に割り当て、第2の信号受信時間(T2R)を前記第2の光信号(S2)におよび第3の信号受信時間(T3R)を前記第3の光信号(S3)に割り当てるために実装される、光センサ(LS)、および
前記第1〜第3のトランスミッタ情報、前記第1〜第3の送信時間情報(T1S〜T3S)および前記第1〜第3の受信時間情報(T1R〜T3R)に基づいて前記物体の前記位置を決定するために実装される評価ユニット(120)を含む、システム。
【請求項2】
前記第1の全般照明LEDは、第1の蛍光LED(L1)であり、それは、直接的に生成された光部分(216)および蛍光層(220)を介して間接的に生成される光部分(214)を混合することによって、全般照明のために、光(218)例えば白色光を生成するために、さらに、前記第1の蛍光LED(L1)の励起電流を変調することによって同時に前記第1の光信号(S1)を送信するために実装され、そこにおいて、前記第1の蛍光LED(L1)によって直接的に生成される前記光部分の波長範囲は、前記第1の波長範囲を形成し、
そこにおいて、前記第2の全般照明LEDは、第2の蛍光LEDであり、それは、直接的に生成された光部分および蛍光層を介して間接的に生成される光部分を混合することによって、全般照明のための光例えば白色光を生成するために、さらに、前記第2の蛍光LEDの励起電流を変調することによって同時に前記第2の信号を送信するために実装され、そこにおいて、前記第2の蛍光LED(L2)によって直接的に生成される前記光部分の波長範囲は、前記第2の波長範囲を形成し、さらに
そこにおいて、前記第3の全般照明LEDは、第3の蛍光LED(L3)であり、それは、直接的に生成された光部分および蛍光層を介して間接的に生成される光部分を混合することによって、全般照明のための光例えば白色光を生成するために、さらに、前記第3の蛍光LEDの励起電流を変調することによって同時に前記第3の信号(S3)を送信するために実装され、そこにおいて、前記第3の蛍光LED(L3)によって直接的に生成される前記光部分の波長範囲は、前記第3の波長範囲を形成する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の全般照明LEDは、第1のRGB−LEDであり、それは、異なる色の直接的に生成された光部分を混合することによって、全般照明のための光例えば白色光を生成するために、さらに、前記第1のRGB−LEDの励起電流を変調することによって同時に前記第1の光信号(S1)を送信するために実装され、そこにおいて、異なる色の直接的に生成された光部分の中で、前記第1のRGB−LEDによって直接的に生成される光部分は、前記第1の波長範囲を形成し、
そこにおいて、前記第2の全般照明LEDは、第2のRGB−LEDであり、それは、異なる色の直接的に生成された光部分を混合することによって、全般照明のための光例えば白色光を生成するために、さらに、前記第2のRGB−LEDの励起電流を変調することによって同時に前記第2の光信号(S1)を送信するために実装され、そこにおいて、異なる色の直接的に生成された光部分の中で、前記第2のRGB−LEDによって直接的に生成される光部分は、前記第2の波長範囲を形成し、
そこにおいて、前記第3の全般照明LEDは、第3のRGB−LEDであり、それは、異なる色の直接的に生成された光部分を混合することによって、全般照明のための光例えば白色光を生成するために、さらに、前記第3のRGB−LEDの励起電流を変調することによって同時に前記第3の光信号(S1)を送信するために実装され、そこにおいて、異なる色の直接的に生成された光部分の中で、前記第3のRGB−LEDによって直接的に生成される光部分は、前記第3の波長範囲を形成する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記光センサ(LS)は、前記第1〜第3の信号受信時間を決定するために前記重なり範囲内において光部分を評価するために実装される、請求項2または請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記光センサは、前記第1、第2または第3の全般照明LEDによって生成される波長範囲においてよりも前記重なり範囲においてより伝達可能であるフィルタを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記重なり範囲は、420ナノメートルから490ナノメートルまでの波長範囲にある、請求項4または請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記移動物体(110)に取り付けられるトランスミッタ(L4)、および
レシーバ(LS2)であって、前記トランスミッタ(L4)が非接触のインターフェースを介してデータ伝送のために前記レシーバ(LS2)に信号を送信するために実装される、レシーバ(LS2)を含む、請求項1ないし請求項6の1つに記載のシステム。
【請求項8】
前記トランスミッタ(L4)は、さらなる全般照明LEDであり、さらに、前記レシーバは、さらなる光センサ(LS2)である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも3つの全般照明LEDの前記配置および前記光センサは、時分割多重化方法において前記第1〜第3の光信号を送信するために実装され、そこにおいて、前記第1の全般照明LEDは、前記時分割多重化方法の第1のタイムスロット(TS1)において前記第1の光信号(S1)を送信するために実装され、前記第2の全般照明LED(L2)は、前記時分割多重化方法の第2のタイムスロット(TS2)において前記第2の光信号(S2)を送信するために実装され、さらに、前記第3の全般照明LED(L3)は、前記時分割多重化方法の第3のタイムスロット(TS3)において前記第3の光信号(S3)を送信するために実装される、請求項1ないし請求項8の1つに記載のシステム。
【請求項10】
前記評価ユニット(120)は、前記移動物体(110)に取り付けられまたは他の位置に配置される、請求項1ないし請求項9の1つに記載のシステム。
【請求項11】
前記評価ユニット(120)は、TDOA方法(到着時間差)によって前記位置を決定するために実装される、請求項1ないし請求項10の1つに記載のシステム。
【請求項12】
前記光センサ(LS)は、前記少なくとも3つの全般照明LED(L1〜L3)に同期され、さらに、共通時間基準を有し、さらに、そこにおいて、前記評価ユニットは、TOA方法(到着時間)によって前記物体の前記位置を決定するために実装される、請求項1ないし請求項10の1つに記載のシステム。
【請求項13】
光センサによる移動物体(110)の位置決定のための少なくとも3つの全般照明LEDの配置であって、
第1の全般照明LEDであって、前記第1の全般照明LEDの第1の位置(P1)が格納される第1のメモリを含み、さらに、第1の波長帯域において第1の送信時間情報(T1S)および前記第1の位置(P1)を含む第1の光信号(S1)を送信するために実装される、第1の全般照明LED、
第2の全般照明LED(L2)であって、前記第2の全般照明LEDの第2の位置(P2)が格納される第2のメモリを含み、さらに、第2の波長範囲において第2の送信時間情報(T2S)および前記第2の位置(P2)を含む第2の光信号(S2)を送信するために実装される、第2の全般照明LED(L2)、
第3の全般照明LED(L3)であって、前記第3の全般照明LEDの第3の位置(P3)が格納される第3のメモリを含み、さらに、第3の波長範囲において第3の送信時間情報(T3S)および前記第3の位置(P3)を含む第3の光信号(S3)を送信するために実装される、第3の全般照明LED(L3)を含み、さらに、そこにおいて、前記第1の波長範囲、前記第2の波長範囲および前記第3の波長範囲は、少なくとも重なり範囲において部分的に重なる、配置。
【請求項14】
移動物体の位置を決定するためのシステムであって、
少なくとも3つの全般照明LED(L1〜L3)を有する配置であって、そこにおいて、前記少なくとも3つの全般照明LEDの第1の全般照明LED(L1)は、第1の波長範囲において第1の送信時間情報(T1S)および第1のトランスミッタ情報を含む第1の光信号(S1)を送信するために実装され、そこにおいて、前記第1のトランスミッタ情報は、少なくとも前記第1の全般照明LEDの位置(P1)の決定を可能にし、さらに、前記第1の送信時間情報は、前記第1の信号(S1)が送信された時点に関する情報であり、そこにおいて、前記少なくとも3つの全般照明LEDの第2の全般照明LED(L2)は、第2の波長範囲において第2の送信時間情報(T2S)および第2のトランスミッタ情報を含む第2の光信号(S2)を送信するために実装され、そこにおいて、前記第2のトランスミッタ情報は、少なくとも前記第2の全般照明LEDの位置(P2)の決定を可能し、さらに、前記第2の送信時間情報(T2S)は、前記第2の信号(S2)が送信された時点に関する情報であり、そこにおいて、前記少なくとも3つの全般照明LEDの第3の全般照明LED(L3)は、第3の波長範囲において第3の送信時間情報(T3S)および第3のトランスミッタ情報を含む第3の光信号(S3)を送信するために実装され、そこにおいて、前記第3のトランスミッタ情報は、少なくとも前記第3の全般照明LEDの位置の決定を可能にし、さらに、前記第3の送信時間情報(T3S)は、前記第3の信号(S3)が送信された時点に関する情報であり、さらに、そこにおいて、前記第1の波長範囲、前記第2の波長範囲および前記第3の波長範囲は、少なくとも重なり範囲において部分的に重なる、配置、
前記第1〜第3のトランスミッタ識別、前記第1〜第3の送信時間情報(T1S〜T3S)および第1〜第3の受信時間情報(T1R〜T3R)を含む信号を受信するために、または、前記第1〜第3のトランスミッタ識別と前記第1〜第3の送信時間情報および前記第1〜第3の受信時間情報に基づいて決定される時間情報とを含む信号を受信するために実装されるレシーバ(LS)であって、そこにおいて、第1の受信時間情報は、前記第1の光信号(S1)が前記移動物体に取り付けられる前記光センサ(LS)によって受信された時点に関する情報であり、そこにおいて、第2の受信時間情報は、前記第2の光信号(S2)が前記移動物体に取り付けられる前記光センサから受信された時点に関する情報であり、さらに、そこにおいて、第3の受信時間情報(T3R)は、前記第3の光信号(S3)が前記移動物体に取り付けられる前記光センサから受信された時点に関する情報である、レシーバ(LS)、および
前記第1のトランスミッタ識別およびそれに関連した前記第1の全般照明LEDの第1の位置(P1)が格納され、そこにおいて、前記第2のトランスミッタ識別およびそれに関連した前記第2の全般照明LED(L2)の第2の位置が格納され、さらにそこにおいて、前記第3のトランスミッタ識別およびこの第3のトランスミッタ識別に関連した前記第3の全般照明LED(L3)の第3の位置(P3)が格納されるメモリ、および
前記第1〜第3のトランスミッタ情報およびこれらに関連した前記第1〜第3の全般照明LED(L1〜L3)の第1〜第3の位置(P1〜P3)、前記第1〜第3の受信時間情報(T1R〜T3R)の前記第1〜第3の送信時間情報(T1S〜T3S)に基づいて、または、前記第1〜第3のトランスミッタ時間情報(T1S〜T2S)および前記第1〜第3の受信時間情報(T1R〜T3R)に基づいて決定される前記時間情報に基づいて、前記移動物体(110)の前記位置を決定するために実装される評価ユニットを含む、システム。
【請求項15】
光センサが移動物体に取り付けられたときに移動物体(110)の位置決定のための光センサ(LS)であって、そこにおいて、前記光センサ(LS)は、第1の波長範囲において第1のトランスミッタ識別および第1の送信時間情報(T1S)を含む第1の全般照明LEDの第1の光信号(S1)を受信するために、第1の受信時間情報(T1R)を前記第1の光信号(S1)に割り当てるために、第2の波長範囲において第2のトランスミッタ識別および第2の送信時間情報(T2S)を含む第2の全般照明LED(L2)の第2の光信号(S2)を受信するために、第2の受信時間情報(T2R)を前記第2の光信号に割り当てるために、第3の波長範囲において第3のトランスミッタ識別および第3の送信時間情報(T3S)を含む第3の全般照明LED(L3)から第3の光信号(S3)を受信するために、前記第3の受信時間情報(T3R)を前記第3の光信号(S3)に割り当てるために、さらに、位置決定のために前記第1〜第3の受信時間情報(T3Rに対するT1R)を提供するために実装され、そこにおいて、前記第1の波長範囲、前記第2の波長範囲および前記第3の波長範囲は、少なくとも重なり範囲において部分的に重なる、光センサ。
【請求項16】
前記光センサ(LS)は、前記第1〜第3の信号受信時間を決定するために前記重なり範囲において光部分だけを評価するために実装される、請求項15に記載の光センサ。
【請求項17】
移動物体の位置を決定するためのシステムであって、
少なくとも3つの全般照明LED(L1〜L3)の配置であって、そこにおいて、前記少なくとも3つの全般照明LEDの第1の全般照明LED(L1)は、第1の送信時間(T1S)に第1の波長範囲において第1のパルス形の光信号を送信するために実装され、そこにおいて、前記少なくとも3つの全般照明LEDの第2の全般照明LED(L2)は、前記第1の送信時間に第1の送信時間差を含む第2の送信時間(T2S)に第2の波長範囲において第2のパルス形の光信号(S2)を送信するために実装され、そこにおいて、前記少なくとも3つの全般照明LEDの第3の全般照明LED(L3)は、前記第1の送信時間に第2の送信時間差を含む第3の送信時間(T3S)に第3の波長範囲において第3のパルス形の光信号(S3)を通過するために実装され、そこにおいて、前記第1〜第3のパルス形の光信号は、同一のパルス形の形状を含み、さらに、そこにおいて、前記第1の波長範囲、前記第2の波長範囲および前記第3の波長範囲は、少なくとも重なり範囲において部分的に重なる、配置、
前記移動物体(110)に取り付けられ、さらに、前記重なり範囲において前記第1〜第3の光信号(S1〜S3)を受信しさらに前記第1〜第3の光信号をオーバーレイすることによって受信信号を生成するために実装される光センサ(LS)、および
前記第1〜第3の光信号が前記光センサによって同時に受信されるように、前記第2の送信時間(T2)および/または前記第3の送信時間(T3S)が前記第1の送信時間(T1S)に関してシフトされるように、前記受信信号の前記形状の評価に基づいて前記第2の全般照明LED(L2)および/または前記第3の全般照明LED(L3)を制御するために実装される評価ユニット(120)であって、前記評価ユニットは、前記第1の全般照明LED(L1)の位置(P1)、前記第2の全般照明LED(L2)の位置(P2)、前記第3の全般照明LED(L3)の位置(P3)および前記第1および/または前記第2の送信時間差に基づいて、前記移動物体(110)の前記位置を決定するためにさらに実装される、評価ユニット(120)を含む、システム。
【請求項18】
前記第1の全般照明LEDは、第1の蛍光LED(L1)であり、それは、直接的に生成された光部分(216)および蛍光層(220)を介して間接的に生成される光部分(214)を混合することによって、全般照明のための光(218)例えば白色光を生成するために、さらに、前記第1の蛍光LED(L1)の励起電流を変調することによって同時に前記第1の光信号(S1)を送信するために実装され、そこにおいて、前記第1の蛍光LED(L1)によって直接的に生成される前記光部分の波長範囲は、前記第1の波長範囲を形成し、
そこにおいて、前記第2の全般照明LEDは、第2の蛍光LEDであり、それは、直接的に生成された光部分および蛍光層を介して間接的に生成される光部分を混合することによって、全般照明のための光例えば白色光を生成するために、さらに、前記第2の蛍光LEDの励起電流を変調することによって同時に前記第2の信号を送信するために実装され、そこにおいて、前記第2の蛍光LED(L2)によって直接的に生成される前記光部分の波長範囲は、前記第2の波長範囲を形成し、さらに
そこにおいて、前記第3の全般照明LEDは、第3の蛍光LED(L3)であり、それは、直接的に生成された光部分および蛍光層を介して間接的に生成される光部分を混合することによって、全般照明のための光例えば白色光を生成するために、さらに、前記第3の蛍光LEDの励起電流を変調することによって同時に前記第3の信号(S3)を送信するために、実装され、そこにおいて、前記第3の蛍光LED(L3)によって直接的に生成される前記光部分の波長範囲は、前記第3の波長範囲を形成する、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記光センサ(LS)は、前記第1〜第3の信号受信時間を決定するために前記重なり範囲において光部分だけを評価するために実装される、請求項17または請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記光センサは、前記第1、第2および第3の全般照明LEDによって生成される他の波長範囲においてよりも前記重なり範囲においてより伝達可能であるフィルタを含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記重なり範囲は、420ナノメートルから490ナノメートルまでの波長範囲にある、請求項19または請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
移動物体(110)の位置を決定するためのシステムであって、
前記移動物体(110)に取り付けられ、さらに、送信時間情報(T4S)およびトランスミッタ情報を含む光信号(S4)を送信するために実装される全般照明LED(L4)であって、そこにおいて、前記トランスミッタ情報は、少なくとも前記移動物体に前記信号のアロケーションを可能にし、さらに、前記送信時間情報(T4S)は、前記光信号が送信された時点に関する情報である、全般照明LED(L4)、
少なくとも3つの光センサ(LS2〜LS4)の配置であって、そこにおいて、前記少なくとも3つの光センサの第1の光センサ(L2)は、第1の位置(P1´)に配置され、さらに、前記光信号(S4)を受信するためにさらに第1の信号受信時間(T4R)を前記光信号に割り当てるために実装され、さらに、そこにおいて、前記少なくとも3つの光センサの第2の光センサ(LS3)は、第2の位置(P2´)に配置され、さらに、前記光信号(S4)を受信するためにさらに第2の信号受信時間(T5R)を前記光信号に割り当てるために実装され、さらに、そこにおいて、第3の光センサ(LS4)は、第3の位置(P3´)に配置され、さらに、前記光信号(S4)を受信しさらに第3の受信時間(T6R)を前記光信号に割り当てるために実装される、配置、および
前記トランスミッタ情報、前記送信時間情報(T4S)、前記第1〜第3の受信時間情報(T4R〜T6R)および前記光センサの前記第1〜第3の位置(P1´〜P3´)に基づいて前記物体(110)の前記位置を決定するために実装される評価ユニット(120)を含む、システム。
【請求項23】
移動物体(110)の位置を決定するための方法であって、
第1の全般照明LED(L1)によって、第1の波長範囲において第1の送信時間情報(T1S)および第1のトランスミッタ情報を含む第1の光信号(S1)を送信するステップであって、そこにおいて、前記第1のトランスミッタ情報は、少なくとも前記第1の全般照明LEDの位置(P1)の決定を可能にし、さらに、前記第1の送信時間情報は、前記第1の信号(S1)が送信された時点に関する情報である、ステップ、
第2の全般照明LED(L2)によって第2の波長範囲において第2の送信時間情報(T2S)および第2のトランスミッタ情報を含む第2の光信号(S2)を送信するステップであって、そこにおいて、前記第2のトランスミッタ情報は、少なくとも前記第2の全般照明LEDの位置(P2)の決定を可能にし、さらに、前記第2の送信時間情報(T2S)は、前記第2の信号(S2)が送信された時点に関する情報である、ステップ、
第3の全般照明LED(L3)によって第3の波長範囲において第3の送信時間情報(T3S)および第3のトランスミッタ情報を含む第3の光信号(S3)を送信するステップであって、そこにおいて、前記第3のトランスミッタ情報は、少なくとも前記第3の全般照明LEDの位置の決定を可能にし、さらに、前記第3の送信時間情報(T3S)は、前記第3の信号(S3)が送信された時点に関する情報であり、そこにおいて、前記第1の波長範囲、前記第2の波長範囲および前記第3の波長範囲は、少なくとも重なり範囲において部分的に重なる、ステップ、
前記移動物体(110)に取り付けられる光センサ(LS)によって前記重なり範囲において前記第1〜第3の光信号(S1〜S3)を受信するステップ、
第1の信号受信時間(T1R)を前記第1の光信号(S1)に割り当てるステップ、
第2の信号受信時間(T2R)を前記第2の光信号(S2)に割り当てるステップ、
第3の信号受信時間(T3R)を前記第3の光信号(S3)に割り当てるステップ、および
前記第1〜第3のトランスミッタ情報、前記第1〜第3の送信時間情報(T1S〜T3S)および前記第1〜第3の受信時間情報(T1R〜T3R)に基づいて前記物体の前記位置を決定するステップを含む、方法。
【請求項24】
移動物体の位置を決定するための方法であって、
第1の送信時間(T1S)に第1の全般照明LED(L1)によって第1の波長範囲において第1のパルス形の光信号を送信するステップ、
前記第1の送信時間に第1の送信時間差を含む第2の送信時間(T2S)に第2の全般照明LED(L2)によって第2の波長範囲において第2のパルス形の光信号(S2)を送信するステップ、
前記第1の送信時間に第2の送信時間差を含む第3の送信時間(T3S)に第3の全般照明LED(L3)によって第3の波長範囲において第3のパルス形の光信号(S3)を送信するステップであって、そこにおいて、前記第1〜第3のパルス形の光信号は、同一のパルスのような形状を含み、さらに、そこにおいて、前記第1の波長範囲、前記第2の波長範囲および前記第3の波長範囲は、少なくとも重なり範囲において部分的に重なる、ステップ、
前記移動物体(110)に取り付けられる光センサ(LS)によって前記重なり範囲において前記第1〜第3の光信号(S1〜S3)を受信するステップ、
前記第1〜第3の光信号をオーバーレイすることによって受信信号を生成するステップ、および
前記第1〜第3の光信号が前記光センサによって同時に受信されるように、前記第2の送信時間(T2)および/または前記第3の送信時間(T3S)が前記第1の送信時間(T1S)に関してシフトされるように、前記受信信号の形状の評価に基づいて前記第2の全般照明LED(L2)および/または前記第3の全般照明LED(L3)を制御するステップ、
前記第1の全般照明LEDの位置(P1)、前記第2の全般照明LEDの位置(P2)、前記第3の全般照明LEDの位置(P3)および前記第1および/または前記第2の送信時間差に基づいて前記移動物体(110)の前記位置を決定するステップを含む、方法。
【請求項25】
移動物体(110)の位置を決定するための方法であって、
前記移動物体(110)に取り付けられる全般照明LED(L4)によって送信時間情報(T4S)およびトランスミッタ情報を有する光信号(S4)を送信するステップであって、そこにおいて、前記トランスミッタ情報は、少なくとも前記信号のアロケーションを可能にし、さらに、前記送信時間情報T4Sは、前記光信号が送信された時点に関する情報である、ステップ、
第1の位置(P1´)に配置される第1の光センサ(LS2)によって前記光信号(S4)を受信するステップ、
第1の信号受信時間(T4R)を前記光信号に割り当てるステップ、
第2の位置(P2´)に配置される第2の光センサ(LS3)によって前記光信号(S4)を受信するステップ、
第2の信号受信時間(T5R)を前記光信号に割り当てるステップ、
第3の位置(P3´)に配置される第3の光センサ(LS4)によって前記光信号(S4)を受信するステップ、
第3の信号受信時間(T6R)を前記光信号に割り当てるステップ、および
前記トランスミッタ情報、前記送信時間情報(T4S)、前記第1〜第3の受信時間情報(T2R〜T4R)および前記光センサの前記第1〜第3の位置(P1´〜P3´)に基づいて前記物体(110)の前記位置を決定するステップを含む、方法。
【請求項26】
コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるときに、請求項23ないし請求項25の1つに記載の方法を実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−73228(P2012−73228A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−159449(P2011−159449)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(591037214)フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ (259)
【Fターム(参考)】