説明

吐出装置および吐出する方法

【課題】ノズルの乾燥を防止した吐出装置を提供する。
【解決手段】 ターゲット31に液滴9を吐出する複数のノズル11を備えた吐出ヘッド10を含むヘッドユニット50と、ターゲット31を載せたテーブル30を移動させるテーブル移動ユニット60と、ヘッドユニット50およびテーブル移動ユニット60を制御する制御ユニット90とを有する吐出装置1である。制御ユニット90は、隙間調整ユニット15により隙間5を広げた後、キャッピングユニット25によりキャップ20を隙間5に入れて複数のノズル11をキャッピングするキャッピング制御機能92と、吐出位置またはその近傍でキャッピングユニット25によりキャップ20を隙間5から出した後、隙間調整ユニット15により隙間5を狭めてターゲット31に液滴9を吐出する吐出制御機能91とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出装置および吐出装置により液滴をターゲットに吐出する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、記録装置の未使用時にノズル内のインクが乾燥するのを防止しインク吐出状態に影響を与えないようにすることが記載されている。そのため、特許文献1には、ヘッドが移動されホームポジションに達したとき、信頼性維持機構が前進しヘッドのノズル開口面に乾燥防止キャップを覆被し、乾燥防止キャップ内には厚さ方向に磁化された磁石板に磁気吸引された磁性流体が装填されており、ヘッドに覆被されたとき、磁性流体によりノズル開口を完全に密閉しインクの乾燥を防止することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−340091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
印刷装置として開発されたインクジェット技術を用い、インクなどの塗料や試薬などの薬剤を含む液滴を吐出することにより塗布および/または描画する技術(パターニング技術)は、印刷、液晶などの映像デバイスの製造、DNAチップを含む半導体の製造など、多種多様な分野で利用され、あるいは利用が検討されている。様々な液滴をターゲットに対して吐出する場合、インクジェットヘッドのノズルの吐出不良が問題となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様の1つは、ターゲットに液滴を吐出する少なくとも1つのノズルを備えた吐出ヘッドを含むヘッドユニットと、ターゲットが吐出ヘッドの下方に位置するように、ヘッドユニットに対してターゲットを載せるテーブルを相対的に移動させるテーブル移動ユニットと、ヘッドユニットとテーブルとの相対的な動きを制御する制御ユニットとを有する吐出装置である。ヘッドユニットは、さらに、少なくとも1つのノズルを覆うキャップと、キャップを吐出ヘッドの下方に出し入れするキャッピングユニットと、テーブルに対して吐出ヘッドを相対的に昇降させることにより吐出ヘッドとテーブルとの間の隙間を調整する隙間調整ユニットとを含む。制御ユニットは、隙間調整ユニットにより隙間を広げた後、キャッピングユニットによりキャップを隙間に入れて少なくとも1つのノズルをキャッピングするキャッピング制御機能と、吐出位置またはその近傍でキャッピングユニットによりキャップを隙間から出した後、隙間調整ユニットにより隙間を狭めてターゲットに液滴を吐出する吐出制御機能とを含む。
【0006】
この吐出装置においては、テーブルと吐出ヘッドとの隙間を相対的に調整し、吐出ヘッドとともにテーブルに対して相対的に移動するキャッピングユニットにより吐出ヘッドをキャッピングする。このため、吐出ヘッドをホームポジションに移動させなくても、吐出位置またはその近傍において、吐出直前までノズルをキャップで覆うことができる。したがって、ノズルからキャップを取り外した直後にターゲットに液滴を吐出することができる。さらに、ターゲットに液滴を吐出した直後にノズルをキャッピングすることができる。したがって、ノズルの乾燥を防止し、ノズルの蒸発による目詰まりも防止できる。
【0007】
ヘッドユニットのキャップは、少なくとも1つのノズルから排出される液滴を回収する液受け部を含むことが望ましい。吐出直前までノズルを覆うキャップの液受け部に空吐出できるとともに、吐出直後にもキャップの液受け部に空吐出できる。
【0008】
制御ユニットのキャッピング制御機能は、キャッピングユニットによりキャップを隙間に入れた後、隙間調整ユニットにより吐出ヘッドを下降させて少なくとも1つのノズルをキャッピングする機能を含むことが望ましい。隙間調整ユニットにより吐出ヘッドを下降させることにより、確実にキャッピングを行いやすい。このため、キャッピングユニットによりキャップを上昇させるアクチュエータを省略できる。
【0009】
この吐出装置においては、少なくとも1つのノズルから吐出される液滴の画像を認識するモニタリングユニットであって、テーブル移動ユニットによりテーブルとともに吐出ヘッドに対して相対的に移動するモニタリングユニットをさらに有することが望ましい。モニタリングユニットがテーブル移動ユニットによりテーブルとともに吐出ヘッドに対して相対的に移動するため、ターゲットをテーブルに載せたままの状態で、ターゲットを取り外すことなく、液滴をモニタリングできる。さらに、液滴をモニタリングした直後に、テーブルを吐出位置に移動させることにより、連続して液滴を吐出できる。
【0010】
この吐出装置においては、吐出ヘッドに隣接して配置され、ターゲットに吐出された液滴に対して処理および/または計測を行う液滴処理計測ユニットをさらに有し、制御ユニットは、キャッピングユニットによりキャップを隙間に入れた状態で、液滴処理計測ユニットを動作させる液滴処理計測制御機能を含むことが望ましい。典型的な液滴処理計測ユニットは、液滴を硬化させる液滴硬化ユニットである。
【0011】
この吐出装置は、複数のヘッドユニットを有することの望ましい。制御ユニットにより複数のヘッドユニットを独立して、交互に連続して動作させることが可能で、動作途中に複数のヘッドユニットのそれぞれのノズルの乾燥を防止できる。
【0012】
本発明の異なる態様の1つは、吐出装置により液滴をターゲットに吐出する方法である。吐出装置は、ターゲットに液滴を吐出する少なくとも1つのノズルを備えた吐出ヘッドと、少なくとも1つのノズルを覆うキャップと、キャップを吐出ヘッドの下方に出し入れするキャッピングユニットと、ターゲットを載せるテーブルに対して吐出ヘッドを相対的に昇降させることにより吐出ヘッドとテーブルとの間の隙間を調整する隙間調整ユニットとを備えたヘッドユニットと、ターゲットが吐出ヘッドの下方に位置するように、ヘッドユニットに対してテーブルを相対的に移動させるテーブル移動ユニットとを含む。当該方法は以下のステップを有する。
1.隙間調整ユニットにより隙間を広げた後、キャッピングユニットによりキャップを隙間に入れて前記少なくとも1つのノズルをキャッピングすること。
2.吐出位置またはその近傍でキャッピングユニットによりキャップを隙間から出した後、隙間調整ユニットにより隙間を狭めてターゲットに液滴を吐出すること。
【0013】
ヘッドユニットのキャップは、少なくとも1つのノズルから排出される液滴を回収する液受けユニットを含み、当該方法は、吐出位置またはその近傍でキャッピングユニットによりキャップを隙間に入れた状態で、液受けユニットに液滴を空吐出することを含むことが望ましい。
【0014】
吐出装置は、吐出ヘッドに隣接して配置され、ターゲットに吐出された液滴に対して処理および/または計測を行う液滴処理計測ユニットを含み、当該方法は、キャッピングユニットによりキャップを隙間に入れた状態で、液滴処理計測ユニットにより液滴を処理することを含むことが望ましい。
【0015】
吐出装置は、第1のヘッドユニットおよび第2のヘッドユニットを含み、吐出することは、第1のヘッドユニットの第1のキャッピングユニットにより第1のキャップを第1の隙間に入れた状態で、第2のヘッドユニットの吐出位置またはその近傍で第2のキャッピングユニットにより第2のキャップを第2の隙間から出した後、第2の隙間調整ユニットにより第2の隙間を狭めてターゲットに液滴を吐出することとを含むことが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】吐出状態のヘッドユニットを備えた吐出装置を模式的に示した斜視図。
【図2】吐出状態の吐出装置を示した側面図。
【図3】待機状態のヘッドユニットを備えた吐出装置を模式的に示した斜視図。
【図4】待機状態の吐出装置を示した側面図。
【図5】処理状態の吐出装置を示した斜視図。
【図6】吐出ヘッドの下方からモニタリングする様子を示した斜視図。
【図7】吐出ヘッドの斜め下方からモニタリングする様子を示した斜視図。
【図8】本発明の吐出する方法のフローチャートを示した図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に、本発明に係る吐出装置1の概要を模式的に示している。吐出装置(塗布装置、描画装置)1は、ターゲット(ワーク)31に液滴9を吐出する複数のノズル11を備えた吐出ヘッド10をそれぞれ含む第1のヘッドユニット50aおよび第2のヘッドユニット50bと、ターゲット31を載せたテーブル(ステージ)30を移動させるテーブル移動ユニット60と、ターゲット31に吐出された液滴9に対して様々な処理および/または計測を行う液滴処理計測ユニット70と、吐出ヘッド10から吐出される液滴9の画像を認識するモニタリングユニット80と、ヘッドユニット50、テーブル移動ユニット60、液滴処理計測ユニット70およびモニタリングユニット80を制御する制御ユニット90とを有する。
【0018】
第1のヘッドユニット50aおよび第2のヘッドユニット50bは、基本的な構成が共通で、以下において共通する構成について説明するときはヘッドユニット50と呼ぶことがある。ヘッドユニット50は、吐出ヘッド10と、複数のノズル11を覆うキャップ20と、キャップ20を吐出ヘッド10の下方100bに出し入れするキャッピングユニット(アクチュエータ)25と、テーブル30に対して吐出ヘッド10を相対的に昇降させることにより吐出ヘッド10とテーブル30との間の隙間(間隙、空間)5を調整する隙間調整ユニット(アクチュエータ)15とを有する。それぞれのヘッドユニット50aおよび50bは、図1に示した状態では、左方100aに配置されたヘッドユニット50aは吐出状態(吐出モード)であり、右方100bに配置されたヘッドユニット50bは待機状態(待機モード)である。
【0019】
この吐出装置1は、水平(左右)方向101に長いハウジング99を備えており、ハウジング99の左方101aから右方101bに向かってヘッドユニット50a、液滴処理計測ユニット70およびヘッドユニット50bが並んで配置されている。ヘッドユニット50aの下方100bには、ターゲット31を載せたテーブル30が配置されている。それぞれのヘッドユニット50aおよび50bの後方102bには、キャッピングユニット25が配置されている。なお、図1において、上方100a、下方100b、左方101a、右方101b、前方102aおよび後方102bは、いずれも相対的な方向を示しており、以下においても同様である。
【0020】
吐出ヘッド(ノズルヘッド、インクジェット方式により駆動されるノズルヘッド)10は、複数のノズル11が一列に並んだノズル配列11aを含む。ノズル配列11aは、複数のノズル11が複数の列を構成するようにマトリクス状に並んでいてもよい。複数のノズル11の配置は格子状に限らず、斜めでも、千鳥状などであってもよい。また、以降においてノズル配列11aとは、吐出ヘッド10の下側(先端)であって、複数のノズル11が現れた部分または領域を示す。
【0021】
吐出ヘッド10のノズル配列11aを覆うキャップ20は、ノズル配列11aの全体または吐出ヘッド10の先端全体を覆う形状を備えた部材であり、さらに、複数のノズル11から排出される空吐出(捨て吐出)用の液滴9を回収するようにノズル配列11aに対して反対側に凹んだ液受け部20aを備えている。キャップ20のサイズ(面積または長さ、幅)は、ノズル配列11aが収まるサイズであって、ノズル配列11aのサイズ(面積または長さ、幅)の1.5倍以上、3.0倍以下であることが好ましい。さらに、キャップ20のサイズは、ノズル配列11aのサイズの1.8倍以上、2.2倍以下であることが望ましい。なお、本例のキャップ20は液受け部20aを兼ねているが、キャップ20と液受け部20aとを別々に設けてもよい。
【0022】
キャッピングユニット25は、キャップ20を搭載したキャップサポート(キャリッジ、キャップホルダー)22を前後方向(Y軸方向、Y軸)102に水平に移動させるアクチュエータを含み、キャップ20を吐出ヘッド10の下方100bに抜き差しすることができる。さらに、キャッピングユニット25は、ハウジング(シャーシ)99に固定されたシャフト(ガイド)29に沿ってキャップホルダー22を上下方向100に移動させることもできる。
【0023】
キャップホルダー22には、キャップ20とともにノズルクリーニングユニット21が搭載されている。本例のノズルクリーニングユニット21は、キャッピングユニット25がキャップホルダー22を前後方向101に動かす動作により、複数のノズル11の先端(表面、ノズル面)などに付着したごみなどの異物や液滴(インク)溜まりを除去する(拭い取る)ワイピングユニット21である。ノズルクリーニングユニット21は、ワイピングするものに限定されず、複数のノズル11の表面の液滴溜まりをポンプにより吸い取る吸引ユニットであってもよい。
【0024】
隙間調整(ヘッド移動)ユニット15は、吐出ヘッド10をZ軸方向(Z軸)100の上下に動かすアクチュエータを含む。隙間調整ユニット15は、さらに、吐出ヘッド10をZ軸100の周りに旋回可能に支持し、X軸(X軸方向)101を中心に傾き調整可能に支持する。吐出ヘッド10をZ軸100の周りに旋回させることにより、吐出ヘッド10のノズル配列11aのテーブル30の移動方向に対して投影される解像度を変えることができる。さらに、隙間調整ユニット15は、ハウジング99に固定されたシャフト19に沿って吐出ヘッド10を上下方向100に移動させることにより、吐出ヘッド10とテーブル30との間の隙間5を調整することができる。
【0025】
テーブル移動ユニット60は、ハウジング99のベース部分に固定されたレール(シャフト)39に沿ってテーブル30を前後方向(Y軸方向、Y軸)102および左右方向(X軸方向、X軸)101に2次元に移動させることにより、ターゲット31を吐出ヘッド10の下方100bに配置できる。また、テーブル移動ユニット60は、テーブル30をレール39に沿って左右方向101に動かすアクチュエータと、レール39に直交する上下方向100に動かすアクチュエータとを含む。
【0026】
2つのヘッドユニット50aおよび50bに挟まれてハウジング99の前面に配置された液滴処理計測ユニット70は、ターゲット31に吐出された液滴9に対して加熱または硬化を含む様々な処理を行うことができる。本例の液滴処理計測ユニット70は、紫外線により液滴9を硬化させるUV照射(液滴硬化)ユニット70であり、UVライト71を搭載している。液滴硬化ユニット70は、UVを照射するものに限定されず、熱による液滴を硬化させるものであってもよい。また、液滴処理計測ユニット70では、液滴を硬化させる処理に限定されず、液滴を加熱あるいは液滴にレーザーを照射して粘度を調整したり、液滴の液状体を蒸発させて液滴に含まれる粒状体の濃度を制御したりするものであってもよい。液滴処理計測ユニット70は、ハウジング99に固定されたシャフト79に沿ってUVライト71を上下方向100に移動させることにより、UVライト71とターゲット31との間の距離を適宜設定できる。なお、液滴処理計測ユニット70は、実態顕微鏡、金属顕微鏡、膜圧計その他の観察機器または計測機器であってもよい。さらに、液滴処理計測ユニット70は、吐出された液滴9を観察する機能(液滴監察機能)のほか、着滴された液滴9を観察する機能(着滴観察機能)、吐出された液滴9を計測する機能(液滴計測機能)など様々な機能を含むものであってもよい。
【0027】
これらのヘッドユニット50aおよび50b、さらにUV照射ユニット70のターゲット31を保持するテーブル30のテーブル移動ユニット60には、さらに、モニタリングユニット80が搭載されており、テーブル移動ユニット60によりテーブル30とともに吐出ヘッド10に対して相対的に移動する。モニタリングユニット80は、撮像ユニット81と、撮像ユニット81に対峙するように配置された光源82と、撮像ユニット81と光源82との間に配置されたモニタリング用に吐出された液滴9を回収する液受けユニット83とを備えている。
【0028】
図2に、図1に示す吐出装置1を左方向101aからみた側面図で示している。なお、図2では、ハウジング99を透かしてハウジング99の内部に収納された制御ユニット80の概要を模式的に示しており、制御ユニット90に関連する部分は破線で示している。
【0029】
この吐出装置1は、制御ユニット90からの指示(信号)をヘッドユニット50が受けて、ヘッド昇降ユニット15および/またはキャッピングユニット25を駆動する。また、この吐出装置1は、制御ユニット90からの指示をテーブル移動ユニット60が受けて、テーブル30を前後左右に動かしターゲット31を任意の位置、たとえば液滴処理計測ユニット70の下方100bに配置できる。
【0030】
制御ユニット90は、CPUおよびメモリなどの汎用のコンピュータとしてのハードウェア資源を備えた装置であってもよく、LSIあるいはASICなどを含む吐出装置1に専用のハードウェアを備えた制御ユニットであってもよい。制御ユニット90は、パーソナルコンピュータなどのホスト装置2と通信する機能を含むことが望ましい。また、制御ユニット90はホスト装置2を兼ねたパーソナルコンピュータに実装されていてもよく、制御ユニット90としての機能は適当なソフトウェア(プログラム、プログラム製品)により提供することが可能である。
【0031】
図1および図2に示すように、吐出状態(吐出モード)のヘッドユニット50aは、キャップ20が吐出ヘッド10とテーブル30との間の隙間5から後方102bへ後退(退避)した状態で、吐出ヘッド10が下降してテーブル30に接近してターゲット31に液滴9を吐出している。すなわち、この吐出装置1の制御ユニット90は、吐出位置またはその近傍でキャッピングユニット25によりキャップ20を隙間5から出した(取り除いた)後、隙間調整ユニット15により隙間5を狭めてターゲット31に液滴9を吐出する吐出制御機能91を含む。
【0032】
この吐出装置1においては、テーブル30が吐出ヘッド10の下方100bに配置されており、ノズル配列11aからキャップ20を取り外した直後にターゲット31に液滴9を吐出することができる。このため、吐出直前まで複数のノズル11をキャッピングでき、さらに、吐出直前まで複数のノズル11を覆うキャップ20の液受け部20aに空吐出できる。したがって、吐出直前までノズル配列11aの乾燥を防止し、ノズル配列11aにごみなどの異物が付着することを抑制でき、複数のノズル11の蒸発による目詰まりも防止できる。
【0033】
図3に、待機状態(待機モード)のヘッドユニット50aを備えた吐出装置1の概要を模式的に示している。図4に、図3に示す吐出装置1を左方向101aからみた側面図で示している。なお、図4でも、ハウジング99を透かしてハウジング99の内部に収納された制御ユニット90の概要を破線で模式的に示している。
【0034】
図3および図4に示すように、この吐出装置1の制御ユニット90は、キャッピング制御機能92を含み、制御ユニット90は、隙間調整ユニット15により隙間5を広げた後、キャッピングユニット25によりキャップ20を隙間5に挿し込んで複数のノズル11をキャッピングする。この機能により、待機状態(待機モード)のヘッドユニット50aは、吐出ヘッド10が上昇してテーブル30から離れた状態で、キャップ20が吐出ヘッド10とテーブル30との間の隙間5に後方102bから進出してノズル配列11aをキャッピングできる。
【0035】
この吐出装置1においては、キャップ20が吐出ヘッド10の後方102bに控えており、吐出ヘッド10をキャッピング位置まで前後左右に動かす必要がないため、ターゲット31に液滴9を吐出する直前および/または吐出した直後にノズル配列11aをキャッピングすることができる。このため、吐出直前および/または吐出直後に複数のノズル11をキャッピングすることにより、吐出直前および/または吐出直後に複数のノズル11を覆うキャップ20の液受け部20aに空吐出できる。したがって、吐出直前および/または吐出直後にノズル配列11aの乾燥を防止し、ノズル配列11aにごみなどの異物が付着することを抑制でき、複数のノズル11の蒸発による目詰まりも防止できる。
【0036】
さらに、この吐出装置1のキャッピング制御機能92は、キャッピングユニット25によりキャップ20を隙間5に入れた(挿し込んだ)後、隙間調整ユニット15により吐出ヘッド10を下降させて複数のノズル11をキャッピングする機能92aを含む。したがって、キャッピングユニット25によりキャップ20を上昇させることなく、隙間調整ユニット15により吐出ヘッド10を下降させることにより、確実にキャッピングを行うことができる。このため、シャフト(ガイド)29に沿ってキャップホルダー22を上下方向100に移動させるアクチュエータを省略できる。
【0037】
さらに、この吐出装置1の制御ユニット90は、キャッピングユニット25によりキャップ20を隙間5に挿し込んだ状態で、液滴処理計測ユニット70を動作させる液滴処理計測制御機能93を含む。図5に、液滴処理計測(液滴硬化)ユニット70によりターゲット31に吐出された液滴9に対して硬化処理を行う様子を示している。この吐出装置1は、テーブル移動ユニット60によりテーブル30をX軸方向101および/またはY軸方向102に動かし、ターゲット31を液滴処理計測ユニット70の下方100bに配置できる。図5に示すように、ターゲット31が液滴処理計測ユニット70の下方100bに位置した状態において、2つのヘッドユニット50の吐出ヘッド10はキャッピングユニット25によりキャッピングされている。このため、液滴処理計測ユニット70により液滴9に処理を行っている間(処理モード)に、複数のノズル11をキャッピングでき、UVの影響を避けることができ、さらに、次の吐出指示があるまで複数のノズル11を覆うキャップ20の液受け部20aに空吐出できる。したがって、次の吐出指示があるまでノズル配列11aをクリーンな状態に維持することができる。
【0038】
このように、この吐出装置1においては、待機モードから吐出モードに移行する際に、あらかじめヘッドユニット50の下方100bにターゲット31を載せたテーブル30が移動しているので、隙間5からキャップ20を後方102bに後退させ、吐出ヘッド10を下降させて隙間5を狭めることにより、速やかに吐出モードに移行することができる。さらに、吐出モードから待機モードに移行する際に、吐出ヘッド10を上昇させて隙間5を広げ、広くなった隙間5に後方102bに待機していたキャップ20を挿し込むことにより、速やかに待機モードに移行することができる。同様に、吐出モードから処理モードに移行する際にも、速やかに待機モードに移行することができる。
【0039】
このため、この吐出装置1においては、待機モードと吐出モードとの切り替えをスムーズに行うことができるため、複数のヘッドユニット50を搭載することによりマルチプロセスの処理に有効である。制御ユニット80により2つのヘッドユニット50および液滴処理計測ユニット70を独立して、交互に連続して動作させることが可能で、たとえば、ヘッドユニット50a(50b)によりターゲット31に液滴9を吐出した後で、テーブル移動ユニット60によりターゲット31を液滴処理計測ユニット70の下方100bに移動させ、液滴処理計測ユニット70により液滴9に対して処理を行うことでき、さらに、テーブル移動ユニット60によりターゲット31をヘッドユニット50b(50a)の下方100bに移動させ、ヘッドユニット50b(50a)によりターゲット31に液滴9を吐出できる。したがって、この吐出装置1においては、一台の吐出装置により複数のプロセスを連続して効率よく実行することができるとともに、複数のプロセスの実行中に2つのヘッドユニットのそれぞれのノズル配列11aの乾燥を防止できる。
【0040】
さらに、この吐出装置1においては、2つのヘッドユニット50aおよび50bのそれぞれの吐出ヘッド10から異なる液滴9を吐出することや、複数のメーカーの吐出ヘッドを組み合わせたり、ピエゾ方式、サーマル方式および静電方式などの吐出方式の異なる吐出ヘッドを組み合わせて搭載することもできるため、複雑で、複合的なプロセスの処理にも適用できる。
【0041】
図6および図7に、モニタリングユニット80を吐出ヘッド10の下方(真下、直下)100bに配置した状態を示している。なお、図6および図7では、ヘッドユニット50の吐出ヘッド10とテーブル移動ユニット60とを抜き出して示している。
【0042】
この吐出装置1は、制御ユニット90からの指示をテーブル移動ユニット60が受けて、テーブル30を前後左右に動かしモニタリングユニット80を任意の位置、たとえば、図6および図7に示すようにヘッドユニット50の直下100bに配置できる。
【0043】
図6および図7に示すように、この吐出装置1のテーブル移動ユニット60は、テーブル30を吐出ヘッド10の直下100bから後方102bに退けることにより、テーブル30と一体で移動するモニタリングユニット80の液受けユニット83を吐出ヘッド10の直下100bに配置できるようになっている。モニタリングユニット80の撮像ユニット81と光源82とは、液受けユニット83を挟んで対向するように配置されている。このため、吐出ヘッド10を前後方向102に移動させて、撮像ユニット81と光源82とにより吐出ヘッド10の各ノズル11または特定のノズル11を挟み込んで撮像することにより、所定のノズル11から液滴9が正常に吐出されている否かなどを、吐出ヘッド10から真下100bに配置された液受けユニット83に向けて吐出された液滴9の画像をモニタリングユニットすることにより認識することができる。図7に示すように、撮像ユニット81および光源82を斜め上方100aに傾けることにより、ノズル11の先端あるいはノズル11の内部の状態なども詳細にモニタリングできる。
【0044】
モニタリングユニット80の撮像ユニット81で取得された画像は制御ユニット90に送られて画像処理されることにより、液滴9の状態、さらには液滴9に含まれる微小な粒子(粒状体、細胞)などを認識できる。撮像ユニット81の一例は、撮像素子(CCD、CMOS)と、光学レンズとを備えたカメラである。光学レンズは、焦点距離を調整可能であるとともに、撮像倍率を変えることができることが望ましい。光源82は、複数のノズル11から吐出された液滴9を照明する。光源82の一例は、周期的な発光が可能ないわゆるストロボであって、たとえば、キセノンなどのハロゲンランプやLEDランプまたはブラックライト(紫外線ライト)などの光源を用いることができる。
【0045】
したがって、この吐出装置1においては、モニタリングユニット80がテーブル移動ユニット60によりテーブル30とともに吐出ヘッド10に対して相対的に移動するため、ターゲット31をテーブル30に載せたままの状態で、ターゲット31を取り外すことなく、液滴9をモニタリング(観察、計測)できる。このため、ターゲット31を取り外すことなく、モニタリングをした状態のままでターゲット31に液滴9をできる。
【0046】
図8に、第1のヘッドユニット50aおよび第2のヘッドユニット50bを備えた吐出装置1により液滴9をターゲット31に吐出する方法をフローチャートにより示している。
【0047】
ステップ110において第1のヘッドユニット50aからターゲット31に対して液滴9を吐出する必要があるかを判断する。吐出が必要であれば、制御ユニット90は、ステップ111においてテーブル移動ユニット60を用いてターゲット31を載せたテーブル30を第1のヘッドユニット50aの第1の吐出ヘッド10aの下方100bに移動し、所望のノズル11から吐出される液滴9がターゲット31の所望の位置に着滴するようにする。制御ユニット90の吐出制御機能91は、ステップ112においてキャッピングユニット25を用いてキャップ20を後方102bへ後退させるように隙間5から出す。その後、隙間調整ユニット15を用いて第1の吐出ヘッド10aを下降させて隙間5を狭めて第1の吐出ヘッド10aをテーブル30に接近させ、ターゲット31に液滴9を吐出する。
【0048】
吐出が終了すると、制御ユニット90のキャッピング制御機能92は、ステップ113において隙間調整ユニット15を用いて第1の吐出ヘッド10aを上昇させて隙間5を広げた後、キャッピングユニット25を用いてキャップ20を後方102bから前方へ進出させるように隙間5に入れ、複数のノズル11をキャッピングする。制御ユニット90は、ステップ112においてキャップ20を取り除く直前に、または取り除く直前まで継続して、複数のノズル11を覆うキャップ20の液受け部20aに空吐出することが望ましい。吐出直前まで液受け部20aに空吐出することにより、吐出直前までノズル配列11aの乾燥を防止し、ノズル配列11aにごみなどの異物が付着することを抑制でき、複数のノズル11の蒸発による目詰まりも防止できる。
【0049】
第2のヘッドユニット50bは、第1のヘッドユニット50aとは独立したタイミングで選択できるようになっている。第2のヘッドユニット50bは第1のヘッドユニット50aと並列にターゲット31に液滴9を塗布(吐出)することが可能である。しかしながら、ターゲット31のサイズ、第1のヘッドユニット50aおよび第2のヘッドユニット50bにより塗布される場所の関係により基本的には同時に塗布作業ができるタイミングはほとんどない。したがって、第2のヘッドユニット50bが選択されるときは、第1のヘッドユニット50aはキャッピングされた状態になっている。
【0050】
まず、ステップ114において第2のヘッドユニット50bからターゲット31に対して液滴9を吐出する必要があるかを判断する。吐出が必要であれば、制御ユニット90は、ステップ115において、テーブル移動ユニット60を用いてターゲット31を載せたテーブル30を第2のヘッドユニット50bの第2の吐出ヘッド10bの下方100bに移動させ、第2の吐出ヘッド10bの所望のノズル11によりターゲット31の所望の位置に第2の吐出ヘッド10bから所望の液滴9が着滴するようにする。制御ユニット90の吐出制御機能91は、ステップ116においてキャッピングユニット25を用いてキャップ20を後方102bへ後退させるように隙間5から出した後、隙間調整ユニット15を用いて第2の吐出ヘッド10bを下降させて隙間5を狭めて第2の吐出ヘッド10bをテーブル30に接近させてターゲット31に液滴9を吐出する。
【0051】
制御ユニット90のキャッピング制御機能92は、ステップ117において隙間調整ユニット15を用いて第2の吐出ヘッド10bを上昇させて隙間5を広げた後、キャッピングユニット25を用いてキャップ20を後方102bから進出させるように隙間5に入れて複数のノズル11をキャッピングする。
【0052】
液滴処理計測ユニット70を用いた処理も、第1のヘッドユニット50aおよび第2のヘッドユニット50bの処理とは独立して並列に行われる。しかしながら、上記の第2のヘッドユニット50bの処理と同様に、ターゲット31のそれぞれの所望の位置にそれぞれのユニット50a(50b)により同時にアクセスできる機会はほとんどない。したがって、それぞれの処理が独立して適当な順番で行われる。
【0053】
まず、液滴9の処理あるいは計測が要求されると、ステップ118において、制御ユニット90が液滴9に対して処理および/または計測が必要かどうかを判断する。処理および/または計測が必要であれば、制御ユニット90は、ステップ119においてテーブル移動ユニット60を用いてターゲット31を載せたテーブル30を液滴処理計測ユニット70の下方100bに移動させた後、ステップ120において液滴処理計測ユニット70を用いて液滴9の処理および/または計測を行う。
【0054】
モニタリングも他の処理と独立して行うことが可能である。まず、ステップ121において液滴9のモニタリングが必要かどうかを判断する。モニタリングが必要であれば、制御ユニット90は、ステップ122においてテーブル移動ユニット60を用いてターゲット31を載せたテーブル30をモニタリングを行う第1の吐出ヘッド10aまたは第2の吐出ヘッド10bの下方100bに移動させた後、ステップ123においてモニタリングユニット80を用いて液滴9のモニタリングを行う。
【0055】
液滴9のモニタリングが不要な場合、または液滴9のモニタリングが終了した後、ステップ124において終了するかどうかを判断し、終了してよい場合終了する。吐出、処理および/または計測、モニタリングが必要な場合は、ステップ110に戻る。
【0056】
なお、隙間調整ユニット15、キャッピングユニット25、テーブル移動ユニット60および液滴処理計測ユニット70は、ハウジング99の内部に収納されていてもよい。また、本例の隙間調整ユニット15は、吐出ヘッド10を昇降させているが、テーブル30を昇降させることにより隙間5を調整するものであってもよい。
【0057】
ターゲット31は、液滴9を受けるものであればよく、たとえば、シャーレ、分析プレート、試験管などであり、さらに、デバイス基板(基材)、マイクロプレート(ウェルマイクロプレート)、ガラス基板などの公知の実験・検査器具や、多数のDNA断片をプラスチックやガラスなどの基板上に高密度に配置したDNAマイクロアレイ(DNAチップ)などの分析器具も本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0058】
1 吐出装置
10 吐出ヘッド
20 キャップ
30 テーブル、 31 ターゲット
90 制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットに液滴を吐出する少なくとも1つのノズルを備えた吐出ヘッドを含むヘッドユニットと、
前記ターゲットが前記吐出ヘッドの下方に位置するように、前記ヘッドユニットに対して前記ターゲットを載せるテーブルを相対的に移動させるテーブル移動ユニットと、
前記ヘッドユニットと前記テーブルとの相対的な動きを制御する制御ユニットとを有する吐出装置であって、
前記ヘッドユニットは、さらに、
前記少なくとも1つのノズルを覆うキャップと、
前記キャップを前記吐出ヘッドの下方に出し入れするキャッピングユニットと、
前記テーブルに対して前記吐出ヘッドを相対的に昇降させることにより前記吐出ヘッドと前記テーブルとの間の隙間を調整する隙間調整ユニットとを含み、
前記制御ユニットは、
前記隙間調整ユニットにより前記隙間を広げた後、前記キャッピングユニットにより前記キャップを前記隙間に入れて前記少なくとも1つのノズルをキャッピングするキャッピング制御機能と、
吐出位置またはその近傍で前記キャッピングユニットにより前記キャップを前記隙間から出した後、前記隙間調整ユニットにより前記隙間を狭めて前記ターゲットに前記液滴を吐出する吐出制御機能とを含む、吐出装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記ヘッドユニットの前記キャップは、前記少なくとも1つのノズルから排出される前記液滴を回収する液受け部を含む、吐出装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記制御ユニットの前記キャッピング制御機能は、前記キャッピングユニットにより前記キャップを前記隙間に入れた後、前記隙間調整ユニットにより前記吐出ヘッドを下降させて前記少なくとも1つのノズルをキャッピングする機能を含む、吐出装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記少なくとも1つのノズルから吐出される前記液滴の画像を認識するモニタリングユニットであって、前記テーブル移動ユニットにより前記テーブルとともに前記吐出ヘッドに対して相対的に移動するモニタリングユニットをさらに有する、吐出装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかにおいて、
前記吐出ヘッドに隣接して配置され、前記ターゲットに吐出された前記液滴に対して処理および/または計測を行う液滴処理計測ユニットをさらに有し、
前記制御ユニットは、前記キャッピングユニットにより前記キャップを前記隙間に入れた状態で、前記液滴処理計測ユニットを動作させる液滴処理計測制御機能を含む、吐出装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記液滴処理計測ユニットは、前記液滴を硬化させる液滴硬化ユニットを含む、吐出装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかにおいて、
複数の前記ヘッドユニットを有する、吐出装置。
【請求項8】
吐出装置により液滴をターゲットに吐出する方法であって、
前記吐出装置は、前記ターゲットに前記液滴を吐出する少なくとも1つのノズルを備えた吐出ヘッド、前記少なくとも1つのノズルを覆うキャップ、前記キャップを前記吐出ヘッドの下方に出し入れするキャッピングユニット、および前記ターゲットを載せるテーブルに対して前記吐出ヘッドを相対的に昇降させることにより前記吐出ヘッドと前記テーブルとの間の隙間を調整する隙間調整ユニットを備えたヘッドユニットと、
前記ターゲットが前記吐出ヘッドの下方に位置するように、前記ヘッドユニットに対して前記テーブルを相対的に移動させるテーブル移動ユニットとを含み、
当該方法は、
前記隙間調整ユニットにより前記隙間を広げた後、前記キャッピングユニットにより前記キャップを前記隙間に入れて前記少なくとも1つのノズルをキャッピングすることと、
吐出位置またはその近傍で前記キャッピングユニットにより前記キャップを前記隙間から出した後、前記隙間調整ユニットにより前記隙間を狭めて前記ターゲットに前記液滴を吐出することとを含む、方法。
【請求項9】
請求項8において、
前記ヘッドユニットの前記キャップは、前記少なくとも1つのノズルから排出される前記液滴を回収する液受けユニットを含み、
当該方法は、
吐出位置またはその近傍で前記キャッピングユニットにより前記キャップを前記隙間に入れた状態で、前記液受けユニットに前記液滴を空吐出することを含む、方法。
【請求項10】
請求項8または9において、
前記吐出装置は、前記吐出ヘッドに隣接して配置され、前記ターゲットに吐出された前記液滴に対して処理および/または計測を行う液滴処理計測ユニットを含み、
当該方法は、
前記キャッピングユニットにより前記キャップを前記隙間に入れた状態で、前記液滴処理計測ユニットにより前記液滴を処理することを含む、方法。
【請求項11】
請求項8ないし10のいずれかにおいて、
前記吐出装置は、第1のヘッドユニットおよび第2のヘッドユニットを含み、
前記吐出することは、前記第1のヘッドユニットの第1のキャッピングユニットにより第1のキャップを第1の隙間に入れた状態で、前記第2のヘッドユニットの吐出位置またはその近傍で第2のキャッピングユニットにより第2のキャップを第2の隙間から出した後、第2の隙間調整ユニットにより前記第2の隙間を狭めて前記ターゲットに前記液滴を吐出することとを含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−166159(P2012−166159A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30167(P2011−30167)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【出願人】(598086589)株式会社マイクロジェット (16)
【Fターム(参考)】