説明

味付けバッグ

食品を味付けするバッグが提供される。バッグは、口、内部面及び調味料を含む。口は食品を受け入れ、調味料は内部面の少なくとも一部に接着され、食品は口を通して入れられると味付けが可能となる。他の実施例としては、バッグは調味料を保持するための区分を有する。その区分は、調味料を食品に開放可能なシールを有する。バッグは容器に入れられ、消費者はバッグを容器から取り出せて、食品に味付けするために食品をバッグに置くことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に、食品の封じ込め及び保存に使用するのに適した貯蔵バッグに関し、特に、食品に味付けをするために使用される貯蔵バッグに関する。
【背景技術】
【0002】
食品のようなアイテムに味付けをするための貯蔵バッグの使用は、従来から一般的に知られている。これらバッグは典型的にフィルムから構成され、バッグの上端付近にある開口がある。食品がバッグから出ないよう、また外部空気により食品がさらされないように、さらに食品が外部の汚染物と接触しないように、開口をシールできるクロージャーが設けられるものがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これらのタイプの貯蔵バッグの応用例として、食品に味付けするため、たとえばバッグ内に食品をマリネにするための使用である。たとえば、調理の前に、所定期間にミートをマリネにすることが望ましい。ミートは、香りをつけるためのマリネを吸収又はマリネでコートされる。これらのタイプのバッグは、食品と調味料の混合物を入れるための安価で使い捨ての媒体を備えている。典型的に、マリネ混合物は液体又は固形の混合物で、消費者は、適当な量の調味料を計り、バッグ内に入れる。このようなことは、通常面倒であり、時間の浪費であり、不便なことである。したがって、貯蔵バッグ内の食品をきれいに、素早くそしてより便利に味付けをする貯蔵バックの必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、食品に味付けするバッグを提供する。バッグは口、内部面及び調味料を含む。口は食物を受け入れ、調味料は、食物がバッグの中に口を通して入れられて味付けされるように、内部面の少なくとも一部に付着されている。
【0005】
本発明は食品に味付けする他のバッグを提供する。バッグは第一の区画、第二の区画及びシールを含む。第一の区画は食品を貯蔵し、食品を受け入れる再密閉を行える口を有する。第二の区画は調味料を貯蔵する。シールは、第二の区画を取り囲むもので、調味料が第一の区画に入り、食品を味付けることができるように解放可能なものである。
【0006】
本発明はまた、消費者が食品の味付けができるように、味付け適用キットを提供する。キットは味付けバッグと使用の前にそのバッグを貯蔵する容器とを含む。バッグは少なくとも部分的に付着される調味料を有する内部面と、食品をバッグ内に入れる開口を含む。容器はバッグを容器から取り出すための口をもつ。消費者は容器からバッグを取り出し、食品の味付けを行うために開口を通して食品をいれる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は味付けバッグの斜視図である。
【0008】
【図2】図2は図1の味付けバッグの正面図である。
【0009】
【図3】図3は図1の味付けバッグを示す図2の線3−3にそった断面図である。
【0010】
【図4】図4は食品が入れられた図1の味付けバッグを示す図2の線3−3にそった断面図である。
【0011】
【図5】図5は本発明の他の実施例を示す断面図である。
【0012】
【図6】図6は食品が入れられた図5の実施例の断面図である。
【0013】
【図7】図7は食品が入れられた図7の実施例の断面図である。
【0014】
【図8】図8は圧力調整要素を有する排気装置の他の実施例の断面図である。
【0015】
【図9】図9は、電子レンジでの加熱後の、食品が入れられた図7の実施例の断面図である。
【0016】
【図10】図10は本発明の他に実施例の断面図である。
【0017】
【図11】図11は食品が入れられた図10の実施例の断面図である。
【0018】
【図12】図12は食品が入れられ、食品へ放出された調味料をもつ図10の実施例の断面図である。
【0019】
【図13】図13は本発明の他に実施例の断面図である。
【0020】
【図14】図14はバックから空気が除去された後の、食品が入れられた図13の実施例の断面図である。
【0021】
【図15】図15は味付けバッグの容器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は食品を味付けするのに適した貯蔵バッグ100を提供する。味付けバッグ100は、消費者により購入される前の、バッグ100内に入れられたマリネ又は保存混合物の調味料を含む。このように、調味料は、消費者がバッグ100を開ける前に、準備され、所望の量に計量されている。したがって、消費者は調味料の準備、計量といる面倒なことを避け、時間を節約できる。さらに、味付けバッグ100は消費者により最小の労力で、食品の外面にわたって一様に味付けを行うのに適した構造をもつ。
【0023】
図1及び図2は再密閉可能な味付けバッグ100を図示する。味付けバッグ100は一般的に、対面する二つの側壁102、104を有し、それら側壁は縦方向の縁閉じ目106、108にそって、さらに横方向の閉じ目110に沿うように、側壁102、104の周囲の部分にそって付着される。図示の味付けバッグ100では、縦方向の縁閉じ目106、108は音波溶接、加熱シーリング、接着剤又は他の従来付着手段により、側壁102、104を形成する材料の縁にそって形成され、底縁110は側壁102、104を形成する材料を折ることで形成される。さらに、底縁110は縦方向の縁閉じ目106、108のものと似た方法で形成された縁閉じ目を有してもよい。
【0024】
バッグ100の上端は、物品をバッグ100内に挿入するための口112を含む。相補的に組み合う要素を有する再利用可能なクロージャー114がバッグ100の口112を再密閉可能にシールするために、側壁102、104の内側で、口112の近傍に設けられ得る。たとえば、再利用可能なクロージャー114には、接着クロージャー又は相互連結シールタイプのクロージャーがあり、バッグ100の開閉のためのスライダーを含まなくともよい。しかし、他の適切なクロージャーも使用できることは理解されよう。
【0025】
図3に示されているように、バッグ100には、バッグ100の側壁の102、104の少なくとも一方の内部面120、122の少なくとも一部にそって調味料120が塗布されている。調味料120はどのタイプのものでもよく、適切な方法により側壁102、104に付着され得る。たとえば、接着剤の層が側壁102、104に設けられ、その上に調味料が位置し、他の実施例では、調味料が側壁102、104に付着するように、接着剤と調味料とが混合される。調味料120が実質的に一様に位置し、調味料がバッグ100の特定の部分に収納されないように(たとえば、立てた時にバッグ100の底に集中することがないように)、調味料120はバッグ100の側壁102、104に付着される。たとえば、食品安全でかつ食用になる接着剤が、調味料120を側壁102、104に接着するために利用され得る。その接着剤として、温度又は時間で働き出す接着剤が挙げられる。たとえば、冷蔵庫及び/又は冷凍庫に食品を入れておくことができるように低温で働く接着剤が使用され得る。食品の固有の湿気、水分により及び/又は使用者による液体(油、水、レモンジュースなど)の付加により働く接着剤が使用され得る。したがって、食品に適用される調味料120の量は、食品の湿気、水分の量及び/又はバッグ100に加えられる液体に基づいて制御される。
【0026】
ここで使用する“接着剤”又は“接着材料”は典型的に、ある材料をターゲットの表面に接着するために使用するものと考えられる。接着材料は、限定的ではないが、のり、溶剤をベースにした接着剤、エマルジョン、熱溶解する感熱性接着剤を含む。接着剤が当業者に知られた従前の方法により味付けバッグに適用される。この方法は、限定的ではないが、ローラ、スプレー、コーティング、プリンティング、転写、押し出し成形、ブラシ、パッド、又はそれらの組み合わせによるものを含む。
【0027】
適切な接着剤の例として、限定的ではないが、トウモロコシの粉、米、大麦、小麦、サトウモロコシ、タピオカ、ポテト、コーンスターチなどといった穀物、ルートスターチ又は粉、これらのろう状物、対応する粉体がある。加工されたものとしては、酸化処理されたスターチ又は化学修飾されたスターチも使用できる。
【0028】
実施例として、単糖類、多糖類、三糖類を含む水溶性炭水化物が接着剤を形成するために使用され、限定的ではないが、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、果糖、ブドウ糖、サッカロース、コーンシロップ、マルトデキストリン、又はこれらの組み合わせを含む。炭水化物をベースとする接着剤の例はN−TACK(商標)(National Starch and Chemicalにより製造されたマルトデキストリンをベースとした製品)である。
【0029】
他の実施例として、有機高分子接着剤が使用でき、限定的ではないが、プロテイン、ゼイン、アゼイン、セラック、セルロース、ゼラチンアミドを含むポリマー、ペクチン又はPNVPポリマー(poly-N-vinylpyrrolidone、poly-N-vinyl-N-methylacetamide、polyacrylamide、polymethacrylamide、poly-N,N-dimethylacrylamide、poly-N,N-dimethylmethacrylamide、poly-n-vinylpiperidone、又はこれらの混合)を含む。
【0030】
食用ゴムもまた使用でき、限定的ではないが、グアールゴム、カルボゴム、トラガカントゴム、キサンゴム、タマリンドゴム、イナゴマメゴム、アラビアゴム及びカラヤボムといった野菜ゴム、カラギーナン、アルギン酸塩といったマリンゴム、カルボキシメチル・セルロースといったセルロースゴム、これらの混合物も含まれる。
【0031】
さらに、他の実施例として、食用脂肪又は油もまた使用ででき、限定的ではないが、ベニバナ油、オリーブ油、綿実油、菜種油、コーン油、菜種油、大豆油、ヤシ油、米(ぬか)油、ベニバナ油、ごま油、ラード、牛脂、魚油、バター、これらの混合物も含まれる。
【0032】
上記材料の組み合わせもまた接着剤を形成するために使用できる。多くの上記原料から作られた接着配合物の例は、マルトデキシストリン、乳漿プロテイン濃縮物、キサンゴム、混合物をスムーズにするための水の組み合わせを含む。
【0033】
接着剤として、さらに保存又はマリネ材料として安定な特定の配合物がここで説明されているが、他の多くの配合物もまた本発明の範囲で調整できることは理解されよう。さらに、適切な接着剤の例は、特許文献1(米国特許第6,623,773号明細書)、特許文献2(米国特許第4,501,758号明細書)に示されている(これら特許文献はここの組み込まれる)。しかし、他の適切な接着剤が使用できること、ある実施例では、調味料120がバッグ100の側壁102、104に保持されることは理解されよう。他の実施例では、調味料は一様でないパターンで施されてもよい。たとえば、調味料はバッグの中央の、食品があるところに位置してもよい。
【0034】
図4に示されているように、食品126がバッグ100内に配置されると、バッグはクロージャー114により閉じることができる。使用者は、バッグ100及び食品126に外圧を適用することにより、バッグ100を食品126のまわりと一致するようにする。上述のとおり、閉じる前に液体を加えること及び/又は食品126内の自然な水分により、接着剤は調味料を解放し、調味料120のいくらかが食品126に付着する。バッグ100の内面に調味料120が比較的一様に分布していると、食品126は調味料120により比較的一様に塗布され、食品126に所望の風味が与えられる。ユーザは食品をゆすったりこすったりする必要がなく、消費者は、時間を浪費することがなく、面倒なこともなくなり、より便利となる。
【0035】
図5には、前記の実施例に似た調味料バッグ200の他の実施例が示されている。バッグ200は多くの山部228と谷部230(エンボス加工により形成できる)を有し、ここで谷部230は少なくとも部分的に調味料220で満たされている。上述のとおり、調味料は、調味料と各側壁202、204との間にある接着剤の層により、谷部230内で側壁202、204に付着され、接着剤は調味料と相互混合してもよく、さらに/又は調味料は、接着剤を使用せずに、谷部に自ら維持されるような性質をもつものでもよい。調味料220は、山部229と谷部230の少なくともいくつかが潰れ、調味料220と食品が接触するのに十分な圧力(直接の圧力又は真空圧による)が適用されるまで、隣接した表面(食品の表面)と係合しないように保持される。したがって、図6に示されているように、食品226がバッグ200内に位置し、バッグ200が、調味料220を食品226に表面に適用するために、商品226に対して押しつけられる。このようにして、調味料220は、圧力が適用されるときに、食品226に選択的に適用される。適切な大きさ及び形状をもつ適切な数の山部230が調味料220を維持するために使用できることは理解されよう。調味料を包含するため、調味料を適用するため、さらに/又は本発明に関連して使用するための適切な構造の例が、特許文献3(米国特許第5,662,758号)、特許文献4(米国特許第5,871,607号)、特許文献5(米国特許第5,965,224号)、特許文献6(米国特許第5,965,235号)、特許文献7(米国特許第5,968,633号)、特許文献8(米国特許第6,099,940号)、特許文献9(米国特許第6,156,363号)、特許文献10(米国特許第6,193,918号)、特許文献11(米国特許第6,194,062号)、特許文献12(米国特許公開第2003/0057206号)、特許文献13(米国特許公開第2005/0286817号)、特許文献14(米国特許出願第11/341,088号)、本出願人が出願した米国特許出願(代理人番号492.578LVM232461)に示されている。
【0036】
図7及び図8に、上記実施例に似た調味料バッグ300の他の実施例が示されている。電子レンジで加熱する食品に関する問題は、食品がしばしば湿って、食品の外側表面にある所望のこんがりした面やパリパリ感を失うことである。この問題を解決するために、調味料バッグ300は、電子レンジ内で食品を料理するとき、食品のこんがりした面やパリパリ感を強めるためのマイクロ波に敏感な材料からなってもよい。したがって、味付けプロセスは、料理の前及び/又はその間に行ってもよい。他の実施例では、マイクロ波に敏感な材料は、側壁302、304に加え別の層であってもよい。他のマイクロ波に敏感な材料も使用できることは分かるであろう。
【0037】
バッグ300は、マイクロ波に敏感な材料からなる層の外側面に位置した基板層332を含む。基板層332は、限定的ではないが、紙材、織材、不織材、発泡材、又は板紙といった適切な材料から構成できる。基板層332には、ひとつ以上のエアーポケット334が、マイクロ波に敏感な材料からなる層と基板相332との間に形成されるように、マイクロ波に敏感な材料からなる層に接着剤348が選択的に付着される。図9に示されているように、エアーポケット334は食品326を膨らませるために膨張(マイクロ波に敏感な材料にある湿気が蒸発することにより)することができ、さらに/又はバッグ300は、電子レンジでの調理中に、食品326の全表面が比較的こんがりし、パリパリ感があって味付けされるように、食品326にバッグ300を周りに沿うよう収縮できる。エアーポケット334又は、熱損失を減らすことにより、調理を助ける断熱体として機能する。電子レンジ対応味付けバッグ300は適切な方法、限定的ではないが、本出願人が出願した米国特許出願(代理人番号492.692578LVM242085)、特許文献15(米国特許第4,268,738号)、特許文献16(米国特許第5,003,142号)、特許文献17(米国特許第5,081,330号)、特許文献18(米国特許第5,177,332号)、特許文献19(米国特許第5,317,118号)、特許文献20(米国特許第6,303,913号)、特許文献21(米国特許第6,414,288号)、特許文献22(米国特許第7,019,271号)、特許文献23(米国特許公開第2005/0205565号)、特許文献24(米国特許公開第2005/02303847号)(これら特許文献は、ここに組み込まれる)に開示の方法により構成され得る。
【0038】
一つの実施例として、調理の間又はその後に、調味料を添加することが望ましい場合がある。図10には、前記の実施例に似た味付けバッグ400の他の実施例が示されている。バッグ400は調味料420の調味料貯蔵領域436を有し、その調味料領域は食品を貯蔵する味付けバッグ400の主貯蔵領域438から分離されている。消費者は調味料領域436内に既に調味料を含むバッグ400を購入し、主貯蔵領域4368選択した食品を入れることができる。他の実施例としては、貯蔵領域436は空で、使用者が貯蔵領域436に調味料を加える。シール/接合線440がバッグ400の貯蔵領域436と主貯蔵領域438との間に形成されてもよい。したがって、図11に示されているように、調味料420は、食品が最初バッグ400に入れられたときに食品と接触することがない。接合線440は選択的に開放可能なものであってもよく、さらに/又は接合線440は、調理の間(たとえば、電子レンジ内)、接合線440に適用される熱、圧力、及び/又は蒸気により解放されるものであってもよい。したがって、図12に示されているように、調理の前、その間、又はその後に、接合線440は、調味料が食品を味付け又は覆うために、食品426へと落ちることできるように解放される。調味料が食品426に容易に落ちるように、バッグ400は、バッグ400が立った位置で維持されるのに適したひとつ以上の構造をもってもよい。
【0039】
味付けバッグ400が調味料420を適切な数に分離する、適切な数の貯蔵区分をもってもよいことは分かるであろう。また、複数の接合線が、調理の前、その間、又はその後に、同時又は時間を変えて解放されてもよいことは分かるであろう。接合線440が調味料420を食品426に適用するために、調理の前、その間、又はその後に解放されるように、接合線440は調味料領域436を主貯蔵領域438からシールするのに適した他の材料から形成されてもよい。
【0040】
図13には、上記実施例に似た味付けバッグ500の他の実施例が示されている。バッグ500は真空装置546を受け入れる弁544を有している。弁544は、使用者がバッグ500を閉じるとき、バッグ500内の空気を除去することができる。食品526がバッグ500内に入れられ、バッグ500がクロージャー514により閉じられると、真空装置546が弁544を覆うように配置される。このことにより、バッグ500の側壁502、504は、図14のとおりに、食品526のわりに密接する。したがって、弁544は及び真空装置544は、調味料が食品526の外側全体の面と密に接することを可能にする。上述のとおり、この密接は、食品526を一様に味付けすることを促進する。
【0041】
適切な真空装置546が、味付けバッグ500から空気を除去するために使用できることは分かるであろう。さらに、適切なタイプの弁が使用され得る。バッグ500の側壁502、504に調味料を接着させておくことで、食品を味付けすることに悪影響を与えることなく真空操作を行うことができる。たとえば、調味料520が側壁502、504に接着されていないと、真空装置546が吸引動作を開始したとき、調味料520の大半がバッグ500から除去され、このことは調味料520を失わせ、消費者により行われた調味料の計量をだめにし、食品526に適用される調味料の量を不所望に変化させる。さらに、調味料が弁を詰まらせる。一つの実施例として、弁は、弁の詰まりを防止するためにフィルターを含んでもよい。バッグを調味料で塗布することで、空気は曲がりくねった経路を辿って弁から外に排出され、食品からの水分や液体の量が弁から排出されにくくなる。側壁に調味料を設けることはまた、空気が弁から放出されるように、空気を液体から分離すべく、曲がりくねった経路を形成するためにエンボス加工するバッグの必要性をなくすか、少なくする。
【0042】
図15に示されているように、ひとつ以上の味付けバッグ600が容器650内に入れられて消費者に提供される。バッグ600は上述してきた調味料を含む。容器650は、消費者に売られるとき、シールされている。消費者は、味付けバッグ600を取り出すために容器650を開封する。味付けバッグ600が取り出されると、消費者は食品を味付けるために食品をバッグ600に入れる。上述のとおり、調味料は、調理の前、その間、又はその後に食品を味付けるために、食品と相互影響し合う。容器650は、容器650にある味付けバッグ容器650を保存するために、味付けバッグ600を取り出した後に閉じる再密閉できる蓋652を有してもよい。したがって、味付けバッグ600は、消費者が容易に食品に味付けできるように便利な方法で消費者に提供される。
【0043】
調味料は、適切なプロセスでバッグ内に適用できる。たとえば、一実施例として、バッグは食用接着剤で塗布されてもよく、調味料はスパイス噴霧器により適用されてもよい。他の実施例では、調味料が塗布されたシートが、バッグに内に挿入され、シールされてもよい(たとえば、ラミネート又はスポットシーリングによる)。接着剤と調味料とを含む材料を塗布するプロセスの他の実施例は、特許文献25(米国特許第6,623,77363号)(文献全体がここに組み込まれる)に開示されている。
【0044】
味付けバッグは、消費者にとって、マリネ処理を容易に行え、清潔に行え、さらにより便利に行える一方で、味付けバッグは消費者が食品の味わいをカスタマイズすることができる。味付けバッグ内の食品に調味料が適用されると、使用者は、さらにスパイス、香味料、液体などを味付けバッグに容易に加えることができる。
【0045】
味付けバッグは、マリネ処理するひとつ以上の食品を収納するのに適した大きさ及び/又は形状をとることができる。さらに、味付けバッグは適切な材料で構成でき、適切な厚みをもってもよい。バッグに使用できる材料の例には、制限的ではないが、熱可塑性材料、熱可塑性材料の混合物などが挙げられ得る。フィルムは在来のキャスト又はブロン・フィルムプロセスにより作られ得る。有用な熱可塑性材料には、限定的ではないが以下のものが挙げられる。高密度のポリエチレン(HDPE)、低密度のポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)といったポリオレフィン、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン混合物、弾性金属、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性コポリマー、熱可塑性ポリアミドといった熱可塑性弾性体、ポリ塩化ビニル(PVC)のポリマー及びコポリマー、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、サラン・ポリマー、ポリ酢酸アセテート(EVA)コポリマー、酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アイオノマー(Surlyn(商標))、ポリスチレン、ポリカーボネイト、アクリロニトリル・スチレン、芳香族ポリエステル、鎖状ポリエステル、ナイロン、熱可塑性ポリビニルアルコール、ホイル、金属化したフィルム、パラフィン紙又はグリース・プルーフ紙、不織物、織物、紙、エチレンコポリマー、エチレン酢酸メチル(EMA)コポリマー、ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)、ポリエチレン-プロピレン共重合体、これらの適切な組み合わせ、他の適切な材料。
【0046】
本発明の技術による貯蔵バッグが、適切な数の層を含み得ること、層のいくつかには、従来技術のプロセス、限定的ではないが、共押し出し及びラミネートといったプロセスを使用することにより、バッグを作るために使用されたフィルムが使用されることが意図される。たとえば、ナイロン又はエチレンビニルアルコール共重合体層が、バッグの風味、香り、酸化防止特性を改良するために使用され得る。さらに、本発明のバッグに利用される個々の層、個々の層を含む構成材が特定の機能又は審美性を与えるために使用され得る。限定的な例ではないが、バッグ内にある物の光により劣化を防止するために、本発明のバッグを構成するフィルム構成の内に、UV防止層を含めることができる。
【0047】
説明の目的のために、バッグが調味料を含む味付けバッグとして参照されているが、バッグは所定の時間を過ぎてもマリネ処理のために使用でき、さらに/又は食品の保存に適した材料を含んでもよい。さらに、保存剤、食品新鮮処理剤、抗菌剤、着色剤、香料、フレーバーなどの添加材が含まれてもよい。適切な調味料の例として、限定的ではないが、酢、砂糖、牛肉ベース、塩、胡椒、ブドウ糖固形物、加水分解された植物タンパク、加水分解されたピーナッツオイル、酵母エキス、クエン酸、酒石英のクリーム、ハーブ、薬味、ドライフルーツ、自然及び人口香料がある。調味料の他の例は、特許文献25(米国特許第6,623,773号)に説明されている(この文献のすべてがここの組み込まれる)。したがって、ここでいう調味料が、食品の風味づけ、マリネ、保存及び/又は処理に適した調味料を含むことは分かるであろう。
【0048】
上述の実施例の態様は一つの味付けバッグに利用するために組み合わせ得ることはわかるであろう。さらに、図示し及び/又は説明が他の実施例において、同じ又は似た特徴を呈することも分かるであろう。
【0049】
本明細書で引用した出版物、特許出願及び特許を含むすべての参考文献は、それぞれの参照文献が、参照により組み込まれるように個別に具体的に示され、全体が本明細書で説明されたのと同じように参照により本明細書に組み込まれる。
【0050】
本明細書で特に示すか文脈によって明らかに否定されない限り、単数と複数の両方をカバーするように解釈されるべきである。用語「含む」、「有する」、「もつ」等は、特に断らない限り、オープンエンドの用語(即ち、「含むが限定されない」の意味)として解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書で特に示さない限り、範囲内にあるそれぞれの別の値を個々に参照する簡略的な方法として役立つように意図されており、それぞれの別の値は、本明細書で個々に引用されたかのように本明細書に組み込まれる。本明細書で述べたすべての方法は、本明細書に特に示さないか又は文脈によって明らかに否定しない限り、任意の適切な順序で実行することができる。本明細書に提供される任意及びすべての例、又は例示的用語(例えば、「のような」)の使用は、単に本発明をよりよく解明するように意図されており、特に請求しない限り本発明の範囲を限定しない。本明細書内の言語は、本発明の実施に不可欠なものとしていかなる非請求要素も示すように解釈されるべきでない。
【0051】
本明細書において、本発明を実施するために発明者に知られている最良の形態を含む本発明の好ましい実施形態が説明される。そのような好ましい実施形態の変形例は、以上の説明を読むことにより当業者に明らかになる。発明者は、当業者がそのような変形例を適切に使用することを期待し、また発明者は、本明細書に具体的に示された以外の方法で本発明を実施することを意図する。従って、本発明は、準拠法によって許可されるように添付された特許請求の範囲内で列挙された内容のすべての修正物と均等物を含む。更に、すべての可能な変形例における前述の要素の任意の組み合わせは、本明細書に特に示されず文脈によって明確に否定されない限り、本発明に含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0052】
【特許文献1】米国特許第6,623,773号明細書
【特許文献2】米国特許第4,501,758号明細書
【特許文献3】米国特許第5,662,758号明細書
【特許文献4】米国特許第5,871,607号明細書
【特許文献5】米国特許第5,965,224号明細書
【特許文献6】米国特許第5,965,235号明細書
【特許文献7】米国特許第5,968,633号明細書
【特許文献8】米国特許第6,099,940号明細書
【特許文献9】米国特許第6,156,363号明細書
【特許文献10】米国特許第6,193,918号明細書
【特許文献11】米国特許第6,194,062号明細書
【特許文献12】米国特許公開第2003/0057206号明細書
【特許文献13】米国特許公開第2005/0286817号明細書
【特許文献14】米国特許出願第11/341,088号明細書
【特許文献15】米国特許第4,268,738号明細書
【特許文献16】米国特許第5,003,142号明細書
【特許文献17】米国特許第5,081,330号明細書
【特許文献18】米国特許第5,177,332号明細書
【特許文献19】米国特許第5,317,118号明細書
【特許文献20】米国特許第6,303,913号明細書
【特許文献21】米国特許第6,414,288号明細書
【特許文献22】米国特許第7,019,271号明細書
【特許文献23】米国特許公開第2005/0205565号明細書
【特許文献24】米国特許公開第2005/0230384号明細書
【特許文献25】米国特許第6,623,773号明細書

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調味料を食品に適用するためのバッグであって、
食品を受け入れるための口と、
内部面と、
食品が前記口を通して前記バッグ内に置かれたときに味付けできるように、前記内部面の少なくとも一部に付着された調味料と、
を含むバッグ。
【請求項2】
前記内部面が複数の谷部を有し、前記調味料が前記谷部にある、請求項1に記載のバッグ。
【請求項3】
マイクロ波に敏感な材料からなる、請求項1に記載のバッグ。
【請求項4】
前記敏感な材料の少なくとも一部に接着される基板層を含む、請求項3に記載のバッグ。
【請求項5】
前記基板層が紙である、請求項4に記載のバッグ。
【請求項6】
空気を前記バッグから除去できる弁をさらに含む、請求項1に記載のバッグ。
【請求項7】
クロージャーをさらに含む、請求項1に記載のバッグ。
【請求項8】
前記クロージャーが再密閉可能なものである、請求項7に記載のバッグ。
【請求項9】
前記調味料がマリネである、請求項1に記載のバッグ。
【請求項10】
前記調味料が保存用混合物である、請求項1に記載のバッグ。
【請求項11】
前記調味料が温度で解放される接着剤で付着される、請求項1に記載のバッグ。
【請求項12】
前記調味料が湿度で解放される、請求項1に記載のバッグ。
【請求項13】
前記調味料が、調理の前に食品を味付けするために食品と相互作用する、請求項1に記載のバッグ。
【請求項14】
前記内部面が食品の区分を形成し、前記バッグがさらに第二の調味料を保存するための調味料区分及び該調味料区分を取り囲むように位置するシールを含み、前記シールは、前記第二の調味料を前記食品の区分に入れるように解放可能である、請求項1に記載のバッグ。
【請求項15】
調味料を食品に適用するバッグであって、
食品を受け入れる再密閉可能な口をもつ、食品を貯蔵する第一の区分と、
調味料を貯蔵する第二の区分と、
前記第二の区分を取り囲むように位置するシールと、
を含み、
前記シールは、前記調味料が前記第一の区分に入り、前記食品を味付けすることができるように、解放可能となることを特徴とするバッグ。
【請求項16】
前記シールが温度により解放可能となる、請求項15に記載のバッグ。
【請求項17】
前記シールが湿度により解放可能となる、請求項15に記載のバッグ。
【請求項18】
前記シールが圧力により解放可能となる、請求項15に記載のバッグ。
【請求項19】
消費者が食品に味付けできる味付けのためのキッドであって、
内部面と開口とを有する味付けバッグと、
使用する前に前記バッグを保存するための容器と、
を含み、
前記内部面の少なくとも一部に調味料が接着され、前記容器は前記バッグを前記容器から取り出すための開口部を有する、ことを特徴とするキッド。
【請求項20】
前記調味料が、食品を調理する前に食品と相互作用する、請求項19に記載のバッグ。
【請求項21】
前記容器が再密閉可能な蓋を有する、請求項19に記載のバッグ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2009−539720(P2009−539720A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515560(P2009−515560)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【国際出願番号】PCT/US2007/069849
【国際公開番号】WO2007/146589
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(501090940)ザ・グラッド・プロダクツ・カンパニー (28)
【氏名又は名称原語表記】THE GLAD PRODUCTS COMPANY
【住所又は居所原語表記】1221 Broadway, Oakland, California, United States of America
【Fターム(参考)】