説明

器官をモニタするシステム及び方法

患者の器官をモニタする方法は、電気信号を器官に入力するステップと、器官からの電気信号を受け取るステップと、患者の器官が適切に機能しているかどうかを判断するため、受信された電気信号を基準電気信号と比較するステップを含んでいる。これらの電気信号は、流量特性を表すことができる。1つの態様では、患者の器官をモニタするシステムは、複数の間隔を空けた電極を保持する、少なくとも部分的に器官を取り囲むように適合された可撓性ボディを有するセンサ・ソックを備えている。別の態様では、このシステムは、器官に接続された血管に取り付けられるように適合された少なくとも1つの流量トランスジューサを備えている。センサ・ユニットは、患者の身体に移植されるように、かつ電極又はトランスジューサからの電気信号を送信及び受信するように適合されている。コンピュータは、受信された電気信号を基準電気信号と比較するようにプログラムされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は全体的に、器官の機能をモニタ及び評価するシステム及び方法に関する。より詳細には、移植された器官の機能をモニタ及び評価するため、器官不全を検出するため、及び実際の又は予想された器官不全の場合に患者及び/又は医師に適切な警告を提供するための非侵襲的な装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
器官不全、特に、腎不全は、ディスエーブリングすなわち致命的になる可能性がある。腎不全は、透析によって治療されることが多い。これは腎機能に対して代用品を提供するが、時間、費用、及び必要とされるライフスタイルの変化を含み、それに関連した不都合がある。このため、提供された腎臓が利用可能な場合、生体又は死体のドナーからの移植(同種移植)が患者に対して行われる。毎年、米国だけで約14,000件の腎臓移植が行われている。平均の1年生存率は約95%である。最も一般的な死亡原因は感染症であり、急性拒絶反応がそれに続く。移植された腎臓をモニタする又は腎不全の評価を支援するための現在利用可能な装置及び方法は極めて限定されており、大抵は、患者が費用のかかる広範囲の侵襲的な処置を受けるか、又は病院又は他の医療施設に繰り返し行くことが必要とされる。さらに、そのような方法は、初期段階において、通常は初期の拒絶反応を見分ける上で有効ではない。
【0003】
腎臓又は他の器官の移植を受ける患者をモニタするための周知の方法は一般に、器官の侵襲的な生検を必要とする。患者は検査室に入れられて、1つ以上の器官の小片がサンプルされて、それらは次に病理学的な評価を受けるために送られる。この処置は高価で侵襲的であり、かつ器官の局所領域で始まる初期の器官不全を識別することができない。さらに、すでに免疫不全の患者(immune-compromised patient)では、生検処置自身が、器官不全を招くことがある損傷の原因になる可能性がある。
【0004】
医師は移植の拒絶反応を予測する別の方法を調査することによって、生検に関連するリスクを低減しようとしてきた。例えば、拒絶反応をモニタする方法は、Muellerへの米国特許第5,246,008号の中で開示されている。Muellerへの特許の中で開示されているように、拒絶反応用モニタ(「RM」)が電流電極と測定電極を用いて患者の器官に接続されている。ここで、それぞれの電流電極は、測定電極によって環状に囲まれている。このRMは、インピーダンスを測定するための小型でバッテリー駆動の電子測定回路と送信機−受信機を備えている。AC電圧が、電流電極を介して方形波パルスで組織に加えられる。次に、身体組織のインピーダンスが、測定電極を介して測定される。
【0005】
Muellerへの特許の中で説明されているように、インピーダンスは実質的に、オーム抵抗と容量性リアクタンスから構成される。オーム抵抗は概ね組織の細胞外空間に依存し、容量性リアクタンスは大体において細胞膜の特性によって決まる。拒絶反応の間に組織が虚血になる結果、細胞外空間の収縮が同時に起こる細胞内浮腫が発生し、このため、組織のオーム抵抗及び容量性リアクタンスに対する変化が生じる。AC電圧のパルス状の変化は、インピーダンスの尺度である。AC電圧として方形波が使用される場合、波高の変化はオーム抵抗に対応するのに対し、方形波パルスの前縁の勾配における変化は容量性リアクタンスの尺度である。
【0006】
Muellerへの特許は侵襲性の生検に対して別の方法を提供するが、その中で説明されたシステム及び方法は、電極から離れた位置で始まる可能性がある初期の細胞劣化に対して、感受性が高いとは信じられていない。さらに、Muellerへの特許は、電極を器官の表面に別個に配置する必要がある。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、従来技術のこれらの及び他の短所に対処する。本発明は、1つの態様に基づいて、患者の器官をモニタする方法を提供するものであり、(a)電気信号を第1の位置にある器官に入力するステップと、(b)この器官からの電気信号を、第1の位置から離れた第2の位置で受け取るステップと、(c)患者の器官が適切に機能しているかどうかを判断するために、受信された電気信号を基準電気信号と比較するステップとを含んでいる。
【0008】
本発明の別の態様によれば、患者の器官をモニタする方法には、(a)器官に連結された血管内の第1の流量特性を測定するステップと、(b)患者の器官が適切に機能しているかを判断するため、この第1の流量特性を基準流量特性と比較するステップが含まれる。
【0009】
本発明の別の態様によれば、患者の器官をモニタするシステムは、(a)複数の間隔を空けた電極を保持する、少なくとも部分的に器官を取り囲むように適合された可撓性ボディを備えるセンサ・ソック(sensor sock)と、(b)電極に接続され、かつこの電極からの電気信号を送信及び受信するように適合され、また患者の身体内に移植されるように適合されたセンサ・ユニットを備えている。
【0010】
本発明の別の態様によれば、患者の器官をモニタするシステムは、(a)器官に接続された血管に取り付けられ、この血管内部の少なくとも1つの流量特性を感知するように適合された少なくとも1つのトランスジューサと、(b)患者の身体に移植されるように適合され、トランスジューサに接続されてトランスジューサからの電気信号を送信及び受信するように適合されたセンサ・ユニットを備えている。
【0011】
本発明の別の態様によれば、患者の器官をモニタするシステムは、(a)患者の身体に移植されるように適合され、かつ患者の器官からの電気信号を登録するように適合されたセンサ・ユニットと、(b)このセンサ・ユニットと通信することができ、センサ・ユニットからのデータを受信及び記録するように、また受信データを通信経路を介して選択的に送信するように構成されたローカルデータ・ユニットを備えている。
【0012】
本発明の別の態様によれば、移植された器官をモニタする方法には、(a)基準時間に発生する第1のデータ収集セッションの間に、所定の電気信号を患者の器官に入力するステップと、(b)この第1のデータ収集セッションの間に、第1の一連の波形として構成された、器官から結果として生じた電気信号を登録するステップと、(c)第1の一連の波形から、第1のデータ収集セッションの間に収集された波形の平均特性を示す基準波形を発生するステップと、(d)基準時間に続く時間に発生する第2のデータ収集セッションの間に、所定の電気信号を患者の器官の入力するステップと、(e)続いて起こるデータ収集セッションの間に、第2の一連の波形として構成された、器官から結果として生じた電気信号を登録するステップと、(f)第2の一連の波形から、その後のデータ収集セッションの間に収集された波形の平均特性を表す登録波形を発生するステップと、(g)器官が適切に機能しているかどうかを判断するために、登録波形を基準波形と比較するステップとが含まれる。
【0013】
本発明の別の態様によれば、移植された器官をモニタする方法には、(a)データ収集セッションの間に、一連の波形として構成された所定の電気信号を患者の器官に入力するステップと、(b)データ収集セッションの間に、一連の波形として構成された、患者の器官から結果として生じた電気信号を登録するステップと、(c)所定の規格に基づいて、それぞれの波形が利用可能かどうかを評価するステップと、(d)利用できない波形を廃棄するステップと、(e)残りの波形を評価用データベースに記憶するステップと、(f)器官が適切に機能しているかどうかを判断するために、記憶された波形を基準波形と比較するステップとが含まれる。
【0014】
本発明の別の態様によれば、患者の器官をモニタするためにデータを処理する方法には、(a)データ収集セッションの間に、患者の器官に電気信号を入力するステップと、(b)データ収集セッションの間に、それぞれの波形がピークまで延びる少なくとも1つのアップスロープ要素を有する一連の波形として構成された、器官から結果として生じた電気信号を登録するステップと、(c)最小の傾斜値を確立するステップと、(d)アップスロープの各部分の実際の傾斜値を最小の傾斜値と比較するステップと、(e)実際の傾斜値が最小の傾斜値よりも小さい波形内の任意の点をピークと指定するステップとが含まれる。
【0015】
本発明は、添付されている図面と共に下記の説明を参照すれば、最も良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】腎臓の概略断面図であり、幾つかのその内部構造を例示する図である。
【図2】センサ・ユニットに接続された腎臓の概略側面図である。このセンサ・ユニットは本発明の態様に基づいて構成されている。
【図3】本発明の態様に基づいて構成された移植可能なセンサ・ユニットの断面図である。
【図4】図4A及び図4Bは、本発明に基づいて構成されたセンサ・ソックの第1の変形例の、それぞれ端面図及び側面図である。
【図5】図4A及び図4Bで示されたセンサ・ソックの一部の内部の図であり、電極を示す図である。
【図6】図5の線6−6に沿って切り取った断面図である。
【図7】腎臓の周りに配置された、図4A及び図4Bのセンサ・ソックの概略側面図である。
【図8】図8A及び図8Bは、本発明に基づいて構成されたセンサ・ソックの別の変形例の、それぞれ端面図及び側面図である。
【図9】腎臓の周りに配置された、図8A及び図8Bのセンサ・ソックの概略側面図である。
【図10】図10A及び図10Bは、本発明に基づいて構成されたセンサ・ソックの別の変形例の、それぞれ端面図及び側面図である。
【図11】腎臓の周りに配置された、図10A及び図10Bのセンサ・ソックの概略側面図である。
【図12】本発明の1つの態様に基づいてディジタイズされた波形を示す図である。
【図13】ヒステリシス帯域を有する代表的な波形を例示する図である。
【図14】本発明の態様に基づいて、データ処理フローを示すブロック図である。
【図15】波形のピークの下の全領域の測定を例示する図である。
【図16】波形のベースライン−ピーク間の振幅の測定を示す図である。
【図17】波形の全持続時間の測定を例示する図である。
【図18】波形の前縁の傾斜の測定を例示する図である。
【図19】本発明の1つの態様に基づいて、患者の腎臓からの登録された電気信号に対応する第1の波形を、患者の腎臓からの基準電気信号に対応する第2の波形と比較したときの領域を例示している図である。
【図20】本発明の1つの態様に基づいて、患者の腎臓からの登録された電気信号に対応する第1の波形の、患者の腎臓からの基準電気信号に対応する第2の波形に対する点比較を例示している図である。
【図21】第1の配列の中で、複数の流量センサが取り付けられた腎臓の概略側面図である。
【図22】別の配列の中で、複数の流量センサが取り付けられた腎臓の概略側面図である。
【図23】別の代わりの配列の中で、流量センサが取り付けられた腎臓の概略側面図である。
【図24】本発明で使用するデータ収集システムの一部を示すブロック図である。
【図25】図24のデータ収集システムの別の部分を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面では、同じ参照番号は、様々な図面の全体を通して同一の要素を示している。図1を参照すると、患者「P」の中の移植された腎臓「K」が例示されて、腎静脈「V」、腎動脈「A」、尿管「U」、骨髄「M」、及び皮質「C」を含む幾つかの構造体が示されている。腎臓Kは単に実施例として示されているのであり、本願で説明されるシステム及び方法は、他の器官と一緒に使用することもできる。機能が正常な場合、血液は腎動脈Aを介して腎臓Kに注入される。腎臓Kは血液を周知の方法で処理して、廃棄物や余分な水を尿管Uを通して排出する。浄化された血液は、腎静脈Vを通って身体に戻される。移植後に拒絶反応が起こると、細胞の劣化が、最初に皮質Cで開始すると一般に信じられている。図1は、初期の細胞劣化が起こる幾つかの局所領域「R」を例示している。初めは、これらの領域Rは、腎臓Kの体積の小さな割合しか占めていないが、後で腎臓Kの大部分又は全てを占めるまで成長する。従って、拒絶反応が慢性の場合、従来の生検は、これらの領域Rの1つから組織を抽出する可能性は低い。このため、拒絶反応が進むまで診断を遅らせる、又は頻繁に生検を要求する(これは、前述されたように、費用、リスク、及び患者の不快感の点から望ましくない)のいずれかを選択しなければならなくなる。さらに、狭い間隔で送信電極及び受信電極を使用する、Muellerへの特許の中で説明されたインピーダンス測定技術などの従来の非侵襲的な評価方法は、局所的な細胞劣化が存在することを判断するには感度が十分ではない。この理由は、これらの局所領域Rが表面電極からあまりにも離れているため、インピーダンス値における有意義な変化を生ずることができないためである。
【0018】
図2は、本発明の態様に基づいて構成された埋め込まれたセンサ・ユニット10に接続された腎臓Kを例示している。1つ以上の電極12が腎臓Kに接触し、リード線14を通してセンサ・ユニット10に接続されている。これらの電極12は、単極構成又は多極構成(例えば、2極、3極)とすることができる。多極電極が提供される場合、それらは単極モード又は多極モードのいずれかで使用される。電極12は、単極モードで使用される場合、(前述された)領域Rが所定の電極間測定に効果があるという確率を高めるように、腎臓Kの内部を通る多数の比較的長い伝導経路を可能にするパターンで配列される。
【0019】
例えば、公称経路(nominal path)「P1」は、電極12Aから第2の電極12Bまで延長し、腎臓Kの北方すなわち上方極「N」の近くから始まり南方すなわち下方極「S」の近くで終端する経路に対応する。公称経路「P2」は、第1の電極12Aから第3の電極12Cまで延長する。公称経路「P3」は、第1の電極12Aから第4の電極12Dまで延長する。最後に、公称経路「P4」は、第1の電極12Aから第5の電極12Eまで延長している。例示された経路P1〜P4は、第1の電極12Aの使用を電気信号に対する導入点と仮定しているが、任意の電極12をこの目的のために使用することができる。例えば、経路P5は、第2の電極12Bから第3の電極12Cまで延びている。このことは、電極12が比較的少数であっても、経路の多様性を提供している。無論、腎臓Kの内部構造は均質ではないため、任意の2つの電極12間の実際の伝導経路は変化しまた線形ではない。
【0020】
電極12の数、タイプ、及び位置は、特定のアプリケーションに適合するように変化することができる。この実施例では、経路P1〜P4は、I〜IVとラベル表示された腎臓Kの任意に指定された象限を通過すると共に、それに対応している。これにより、腎臓Kの全体にわたって十分な信号の有効範囲が提供される。これはまた、個別の電極又は電極12の対を使用することによって、腎臓Kの特定の領域を分離することが可能になる。例えば、特定の信号パターンが1つの電極12Bだけで得られる(経路P6に沿った多極モードで)が、他の電極12では得られない場合、これはその位置における腎臓Kの構造体の中の相違を示すことになる。信号パターンが電極12Bと12Cとの間だけで観察される(経路P5に沿った単極モードで)が、他の電極対の間では観察されない場合、これは象限I又はIIのどこかの腎臓Kの構造体の中の相違を示すことになる。電極12の数を多く使用すればそれだけ、位置データがより正確になる。この電極12のネットワークの外観は、一連の間隔を空けた観察を行う状態の中で、変化の進行を追跡するために使用することもできる。
【0021】
センサ・ユニット10は、図3に一層詳細に示されているが、患者の身体に移植されるように構成され、またチタンやシリコーンなどの生物学的に中性な材料で作られた筐体18を備えている。このセンサ・ユニット10は、ソフトウェア制御のもとで動作するマイクロプロセッサ又はプログラマブル・ロジックコントローラ(PLC)などのコントローラ20、エネルギー源22(例えば、蓄電池)、トランシーバ24、及びトランスジューサ(全体的に26として参照される)を具備している。エネルギー源22は、電気的エネルギー又は熱エネルギーをセンサ・ユニット10の他の構成部品に提供する。トランシーバ24及びトランスジューサ26は、中継ユニット又はデータユニット(以下で説明される)などの外部装置である互換性があるトランスジューサ(図示せず)と通信するように構成される。そのような通信は、無線周波数(RF)によって行われ、この場合、トランスジューサは26Aで示されるように従来のアンテナであり、誘導結合によって行われる場合は、トランスジューサは26Bで示されるように誘導コイルになる。誘導結合がトランスジューサ26の一部として又は別個に提供される場合、センサ・ユニット10に電力を与えるため又はエネルギー源22を再充電するため、又はその両方のために、その誘導結合を使用することができる。複数の器官のために、複数のセンサ・ユニット10が提供される。
【0022】
コントローラ20は端末28に接続され、この端末はリード線14に接続される。コントローラ20は、選択された1つの電極12を通して投入される、AC、DC、又は任意の波形などの望ましい特性を有する電圧を発生することができる。コントローラ20は、1つ以上の電極12から戻された信号を受信又は登録し、対応するアナログ又はディジタルデータを出力することができ、これらのデータにより、電極間のインピーダンスを計算することができる。このコントローラ20はハードウェア、ソフトウェア又はそれらの両方を備えて、インピーダンス値を直接計算するように動作することもできる。これらの機能は、外部命令に呼応してオンデマンドで行う、又はプログラムされた時間間隔で自動的に行うかのいずれかで実行する。次に、インピーダンスの測定又は他の信号態様は、アンテナ26を介して外部装置に送信することができる。センサ・ユニット10の動作を、より完全に以下で説明する。
【0023】
電極12は、多数の方法で腎臓Kに物理的に接続することができる。例えば、従来のペースメーカのリード線接続(pacemaker lead connection)に使用される種類のような周知のねじ込み式又は縫合式電極(suture-in electrode)のネットワークは、腎臓Kに個別に取り付けることができる。別の方法では、望ましい構成の中で幾つかの電極12を保持するメッシュ、ネット、ソック、又は他の構造を提供することができる。例えば、図4A及び図4Bは、センサ・ソック32を例示している。このソック32は、前述されたように、選択された伝導経路を提供するためにパターン内に配列された幾つかの電極12を保持するボディ34を備えている。数個の電極12しか例示されていないが、センサ・ソック32は局部的な感知を容易にするために、多数の電極12を狭い間隔で備えることができる。ボディ34は、バンド、エンベロープ(envelope)、又は他の可撓性構造体として作ることができる。この実施例では、ボディ34は、縮んだウエスト36と広がった端部38を有する連続的なループである。ボディ34は、生物学的に適合したポリマー、又は自然の若しくは合成の織った又は不織の布などの任意の可撓性の生物学的適合材料から作ることができる。ボディ34は、電極12の間の不要な伝導を避けるために、全体的に電気的絶縁体である。ある程度の弾性は、ボディ34を腎臓Kに順応させるために有用である。
【0024】
図5及び図6は電極12の1つを例示しており、その電極がどのように身体34に取り付けられるかを示している。この仕組みは、電極12の全てに特有のものである。電極12は、ボディ34の内面42に対して水平に置かれて、圧着又は成形されたフランジ46によって開口部44の中の所定の位置に保持された導電面40を備えている。端子48は、電極12から外側に延びている。電極12は、必要に応じて、とがった先端部13又は導電面から延長している他の侵襲的な構造体を備えることができる。
【0025】
図7には、腎臓Kに適用されたセンサ・ソック32が示されている。それは、ステッチ若しくは縫合、ステープル、接着剤、又は単に弾性張力により所定の位置に保持される。
【0026】
図8A及び図8Bは別のセンサ・ソック132を例示しており、このセンサ・ソック132は構造がセンサ・ソック32と似ているが、側面図が長方形である。図9には、それが移植された腎臓Kに応用された状態で示されている。
【0027】
図10A及び図10Bは、さらに別のセンサ・ソック232を例示しており、この構造はセンサ・ソック32に類似している。センサ・ソック232は、必要に応じて、弾性のバンディング236によって囲まれた、開口部234を有する閉じたエンベロープ又はポーチのように作られる。この形状により、図11に示されているように、センサ・ソック232は腎臓kに対して引き伸ばしが可能にされ、かつ弾性張力によって完全に所定の位置に保持される。
【0028】
前述されたインピーダンス測定に加えて又はそれとは別の方法として、センサ・ユニット10は、1つ以上の電極を通して取り入れられる選択された電気波形を発生するために使用されることができる。この選択された波形は、正弦波、方形波、鋸歯状波、又は半波DCとするか、又は個々の信号要素から合成された任意の波形とすることができる。選択された波形は、セッションの間の1つの時間に又は反復シーケンスとして取り入れられる。選択された波形は腎臓Kを通るその経路によって様々な方法で変更され、そして次に、電極12の少なくとも1つによって受け取られる。例えば、電極12が多極モードで使用される場合、信号はその同じ電極12によって感知される。電極12が単極モードで使用される場合、信号は別の電極12によって感知される。(電気信号の形式の)変更された波形は次に、その後の分析を行うためにセンサ・ユニット10によって外部装置に出力される。
【0029】
例えば、ローカルデータ・ユニット又はデータサーバ(以下で説明される)のいずれかで実行される分析ソフトウェアが使用されて、患者の腎臓Kから受信されるデータが種々の方法で分析される。1つの方法によれば、センサ・ユニット10が受信した電気信号に対応するデータが受信されるたびに、この分析ソフトウェアは、グラフ又はチャート(本願では「波形」と呼ぶ)などの変更された波形の図表示をディジタルで作成又は発生する。波形の実施例は、図12に例示されている。従来のエレクトログラムの方法によれば、この波形の水平軸は時間スケール(例えば、秒)を表し、この波形の垂直軸は振幅(例えば、ボルト又はミリボルト)を表す。例えば、センサ・ユニット10から受信された電気信号は、ディジタイズ(例えば、1kHzで、分解能が8ビット)されるアナログ信号とすることができる。どのような種類の信号が使用されるかに関係なく、前に参照した方法を用いてベースラインすなわち基準電気信号を得て、次に後で分析するために記憶される基準波形を発生することができる。この基準波形は、患者が腎臓移植を受けるとき、センサ・ユニット10が移植されるとき、又は他の予め決められた時期に得ることができる。
【0030】
未加工のディジタル化データよりも「きれい」な、すなわち電気ノイズ又はディジタル化エラーの影響が相対的にない、また分析するのに容易なデータを発生するために、幾つかの技術を使用することができる。
【0031】
例えば、選択された波形に応じて、ピーク(及び最下点)が急峻に線引きされたイベントとして発生する(すなわち、曲線が強い凸状である)ように、それは高い傾斜又は一次導関数を有する一連の線分又は部分を含むことができる。従って、ピーク検出は、最小の傾斜値を確立することによって実行されることができる。これを達成するために、傾斜が最小値よりも小さい位置があるかどうかについて、全波形が分析用ソフトウェア又は別個の前処理ソフトウェアのいずれかによって評価される。これらの位置のそれぞれは、ピークと識別される。好適なしきい値は、選択される特定の波形に依存する。
【0032】
幾つかの選択された波形は、ベースラインすなわち一般的に水平トレースから変動しているように見えることがある。このベースラインは、ゼロ電位線に等しい又は等しくないことがある。このベースラインの値(すなわち、電圧レベル)は、ベースライン−ピーク間の振幅や濃度曲線下面積などの他の測定に影響する(以下により詳細に説明される)。ベースラインの特定の値は、特定の装置構成に基づいて計算される。
【0033】
特定のアプリケーションでは、選択された波形の形状の前後の信号の部分が、確立されたベースラインと一致しないことがある、すなわち、それらは単純な水平トレースではなく、ある程度、多くの小さい変動を示している。これは、図13の典型的な波形「W」に対して矢印「D」で示されている。この変動で引き起こされる幾つかの測定における不確実性を減らすために、あらかじめ選択された上方及び下方の電圧限界「V」及び「V」を有する不感帯すなわちヒステリシス帯域を、波形Wに適用することができる。分析する目的のために、選択される波形の始め(又は終わり)は、時間tで開始又は終了すると仮定される。この時間tで、波形Wのアップスロープ又はダウンスロープが該当する限度V又はVと交差する。
【0034】
ヒステリシス帯域の交差を実際に見つけることができる1つの方法は、線形傾斜計算(linear slope calculation)を波形Wの関連する部分に適用することである。例えば、前述されたピーク検出方法を用いて、主流のピークが生じる時間tとピーク電圧Vを知ることができる。次に、直前のセグメントの傾斜dv/dtが、適当なdt(例えば、1kHzのサンプリング比率が用いられる場合は1ms)を用いて線形比率を計算することによって決定される。傾斜が決定されると、例えば、下記の式(1)を用いて交差時間tを計算するために、その傾斜を当てはめることができる。結果として得られた時間tは、アップスロープの「開始点」とみなされる。同様の方法を用いて、波形W内の別のアップスロープ又はダウンスロープの交差点を求めることができる。
(1) t=t−(V−V)(dv/dt)−1
【0035】
周期的信号又は反復波形が使用される場合、比較及び分析するために発生された基準波形と登録波形は、データ収集期間の間に記録されたデータの母集団の中で多数の個々の波形の平均を示すことができる。
【0036】
前処理されたデータは、図14を参照して下記のように評価される。最初に、データ収集セッションから結果として得られた波形が選択され(ブロック200)、ブロック202において、所定の基準に対して観察及び評価される。この工程は波形が収集されるときにリアルタイムで行われるか、又は一時的に記憶されている波形の組に適用されることができる。波形が該当する基準に適合しない場合は、その波形は「使用不可能」と思われる。その波形は廃棄され(ブロック204)、以下に説明されるように、平均された波形を作成するときに使用されることはない。この初期のステップの目的は、データの品質に対して全体的な点検を行うこと、及び規格外のデータがデータの母集団を壊して間違った診断をもたらす可能性を防ぐことである。波形が使用可能な場合、それは統計用データベースに記憶される(ブロック206)か、又は永久に記憶するようにマークされる。
【0037】
このステップを実行するために、様々な技術が使用される。例えば、面積、振幅、又は回転などの1つ以上の特性に関して正規分布の周辺部(例えば、2σ間隔を超えている)の波形要素は廃棄され、平均波形の生成には使用されない。
【0038】
不要なデータを削除するための別の方法は、各波形の定義されたポイント・ツー・ポイントの水平距離(例えば、 ピーク間又はベースライン間)を試験することである。ある波形のポイント間の距離が平均ポイント間距離から選択されたしきい値、例えば±5%よりも外れている場合、その波形全体が廃棄され、平均波形の生成には使用されない。
【0039】
データが最初に試験されるため、カウンタは波形が廃棄されるたびにインクリメントされる(ブロック208)。このカウンタの値が大きい場合、データを収集する上で装置の故障又は人為的なミスが示されることになる。値が大きいことは、極端な急性拒絶反応を示すこともある。このため、このカウンタは、同種移植の拒絶反応に対する全体的なチェックとして動作する。カウンタがブロック210で所定の基準値を超える場合、処理が停止され、ブロック212において、オペレータの注意を引くためにエラーフラグが立てられる。この工程は、データ収集セッション内の全ての波形が評価されるまで繰り返される。
【0040】
次に、データ収集セッションからの残りの波形が使用されて、1つの平均波形が作られる。移植の直後すなわち極めて短い時間の後の基準時間で生成された初期の波形は、前述された基準波形になる。続いて起こる各データ収集セッションにおいて、新しい平均化された登録波形が生成される。例えば、データ収集セッションは、移植の後で毎日3回行われるため、毎日3個の新しい登録波形が生成される。
【0041】
代表的な波形を作るとき、「平均」画像が2つの異なる方法で作られる。第1の例示的な技術では、記録された廃棄されない全ての波形が合わせて平均化されて、1つの平均波形が作り出される。
【0042】
別の具体例としての技術では、前述された個々の要素が、データの母集団の中で廃棄されない各波形に対して明らかにされる。これらの個々の要素は、一緒に平均化される。次に、個別に平均化された要素が集められて、合成波形が形成される。
【0043】
波形の様々な部分、特徴、又は要素は、拒絶反応の有無を判断する場合に、基準波形と登録波形との間の比較を行うためのベースとして使用されることができる。
【0044】
1つの要素は、図15に示されている面積測定である。ここで、識別するために陰影が付けられた面積が測定される。数値積分法の周知の技術が使用されて、面積の測定が行われる。
【0045】
別の要素は、振幅測定である。例えば、図16は、ベースライン−ピーク間の振幅測定を例示している。これらの値は、ミリボルト(mV)で測定される。
【0046】
別の要素は持続時間である。図17は、波形全体の持続時間(すなわち、ベースライン間)の測定を例示している。波形全体の持続時間は、ミリボルト(mV)で測定される。
【0047】
別の要素は、スルーレートすなわち傾斜である。図18は、選択されたピークのアップスロープの測定を例示している。このスルーレートは、秒当たりのボルトで測定される(V/s)。
【0048】
基準波形と登録波形との間の前述された1つ以上の個々の信号要素すなわち測定値(すなわち、面積、振幅、回転、又はインピーダンス)における差が測定され、器官の機能を評価するために使用される。波形は、図19に示されているように、波形間の差異の全面積を測定し、また比較パーセンテージ・マッチ(comparison percentage match)を決定することによって、又は図20に示されているように、ポイント間の比較によって、比較されることにもできる。
【0049】
どの要素が比較されるかにかかわらず、急性心臓拒絶反応を示す臨床データとの相関に基づいて、マッチ・パーセンテージしきい値(match-percentage threshold)が確立される。患者の器官から受信された電気信号に対応する波形が、確立されたマッチ・パーセンテージしきい値以上の大きさで基準波形と相関されない場合、拒絶反応が存在していることを示している。拒絶反応を早期発見することは、ライフ・セービング治療の開始を早めることができる。
【0050】
別の方法では、波形の評価は、登録データの中の変動を多変数統計分析(multivariable statistical analysis)することによって実行されることができる。平均登録波形が作られる場合、それぞれの新しい波形はその個々の要素の全ての値と一緒に、データベースの中で統計母集団の一部になる。拒絶反応が発生すると、腎臓Kの中で変化が起こるため、前述された個々の波形要素は様々な方法で変化するものと予想される。例えば、R波のアップスロープは高くなるが、一方でピーク間振幅は減少する。これらの要素のどの1つも必ずしも単純な拒絶反応特有のパラメータを示さないが、集合的な相違、すなわち変化の特定の組合せが同種移植の拒絶反応を示す。しかしながら、これらの変化の集合した変化は、拒絶反応の存在と相関関係がある可能性がある。
【0051】
前述された方法のいずれかのもとで、拒絶反応の尺度を作ることができる。基準状態(統計的に又はスカラー測定(scalar measurement)により決定される)からの偏差が大きければそれだけ、実際の拒絶反応が発生する可能性が高くなるか又は拒絶反応の厳しさが大きくなる。スケール上の数字が大きいことは、登録された波形データが基準波形からより大きく変動していることを示している。スケール上の数字は、拒絶反応の「等級」になぞらえることができる。
【0052】
拒絶反応のスケールを(生検、検屍などからの)臨床結果と相関を取り、そして同種移植拒絶反応の「等級」を確立することも可能である。
【0053】
本願で説明された方法は、記録されたデータ内の極めてわずかな変化を検出することもできる。このため、例え同時に行われる生検の中で拒絶反応を観察できない場合でも、拒絶反応のスケール上で測定可能な腎臓K内の変化が存在するものと信じられている。このことが起こり得るのは、本願で説明された方法は、腎臓の構造全体にわたって変化に対して敏感であるが、生検は拒絶反応がまさに開始されている場所の位置から取り出されない場合は、否定的な結果を示す可能性があるためである。このように、この方法は、生検と比較すると、自然状態では「予測」できるように十分早く拒絶反応を検出する可能性を有している。拒絶反応を早期発見することにより、好ましいことに、ライフ・セービング治療を迅速に開始することができる。この早期発見は、急性拒絶が急に始まる傾向がある免疫反応が十分発揮し得ない患者(immuno-compromised patient)にとって特に重要である。
【0054】
前述された電気信号モニタ方法とは別個に、又はそれと一緒に使用される本発明の別の態様では、移植された腎臓や他の器官の拒絶反応や機能が、器官に流入する及び流出する血液の流速又は他の流量特性をモニタすることによって判断される。
【0055】
図21は移植された腎臓「K」を例示しており、腎静脈「V」のスタブ部分、腎動脈「A」のスタブ部分、及び尿管「U」を含むその幾つかの構造を示している。移植工程の間に、腎静脈Vと腎動脈Aのこれらのスタブ部分は、吻合50及び52(概して点線で示されている)によってホスト・ボディの腎臓血管と結合される。吻合は連続チャネルを形成するための管状構造体の外科的な接続であり、縫合、ステープリング(stapling)、接着などによって行われる。この工程は完全ではなく、血液が腹腔に漏れて、後で腎臓Kが故障することにつながる可能性がある。
【0056】
吻合部50及び52の良否や腎臓Kの状態、又はその両方は、腎臓血管を通る流量をモニタすることによって判断することができる。図21は、例えば、ストラップ55を用いて腎臓血管に接触又は近接して配置され、またリード線112を通して埋め込まれたセンサ・ユニット110に連結された1つ以上の流量トランスジューサ54を有する腎臓Kを例示している。
【0057】
この流量トランスジューサ54は、能動的でも受動的であっても良い。この実施例では、それらは周知のタイプの能動的な超音波流量センサであり、音波を血管に伝えて、血管内に浮遊している気泡又は粒子によって反射された音響エネルギーを感知することができる。そのようなセンサは、取り付けられた血管の直径を測定することができる。この情報は、観察された又は予想された平均血流速度と合わせて、血管内の流速を計算するのに使用することができる。図21では、流量トランスジューサ54の第1の対が、吻合部52の両側の腎動脈Aに取り付けられ、流量トランスジューサ54の第2の対が、吻合部50の両側の腎静脈Vに取り付けられている。流量に関連付けることができる流量特性(例えば、圧力、直径)を感知する他の種類のトランスジューサも、使用することができる。トランスジューサ54は、図示のようにバンド56を用いて、又はステッチ、縫合、又は接着剤を用いて取り付けることができる。図22は異なる構成を示しており、1対の流量トランスジューサ54が吻合部52の両側の腎動脈Aに取り付けられている。代わりに、1対が腎静脈Vに加えられる。図23はさらに別の変形例を示しており、1つの流量トランスジューサ54が腎臓血管の1つに(この場合、腎動脈A)に取り付けられる。
【0058】
センサ・ユニット110は、構成が前に説明されたセンサ・ユニット10とほぼ同一であり、例えば、コントローラ、エネルギー源、トランシーバ、及びアンテナ(図示せず)を備えた筐体を有している。センサ・ユニット110は、信号を流量トランスジューサ54に送ることができ、次にこの流量トランスジューサ54は音響エネルギーを腎臓血管に入力する。センサ・ユニット110は、流量トランスジューサ54から戻された反射信号を受信し、かつ必要に応じて、外部の命令に応答してオンデマンドで、又はプログラムされた時間間隔で自動的に記憶することができる。次に、反射信号は、外部の受信機に送信される。このセンサ・ユニット110の動作は、以下により詳細に説明される。組み合わされたアプリケーションでは、電極12と流量トランスジューサ54の両方から情報を収集するために、1つのセンサ・ユニット110を使用することができる。
【0059】
流量トランスジューサ54は、臨床的に有用な情報を作るために様々な方法で使用することができる。例えば、流量トランスジューサ54が、図22に示されているように、吻合部52の各側に配置されている場合、腎臓血管(この場合、腎動脈A)を通る流速は周知のドップラ周波数シフト測定技術を用いて測定することができる。漏洩がない場合は、両側の吻合部52の流速は、流量が連続的であろうと拍動性であろうと、同じになるはずである。流速に著しい差がある場合、これは腎動脈Aから腹腔に漏洩が存在することを示している。図21に示されている4個のトランスジューサ構成に同じ技術を用いると、漏洩は腎動脈Aと腎静脈Vにおいて独立にモニタすることができる。
【0060】
別の方法では、図23に示されているように、少なくとも1つの流量トランスジューサ54を用いて、腎臓Kの状態を評価するために流量比較を使用することができる。この方法では、流量トランスジューサ54を使用して、基準流速を決定する。この基準流速は、患者が腎臓移植を受けるとき、センサ・ユニット110が移植されるとき、又は他の予め決められた時間に得ることができる。次に、付加的な量測定がその後で行われる。流速に著しい変化がある場合は、腎臓の拒絶反応を示している。
【0061】
図24及び図25はデータ収集システムを例示しており、これは前に説明されたモニタ方法のいずれかと一緒に使用することができる。このシステムは、患者Pに移植されたセンサ・ユニット(例えば、前述されたセンサ・ユニット10又は110)を備えている。
【0062】
ローカルデータ・ユニット58は、センサ・ユニット10からのデータを受信、記憶、及び必要に応じて、処理するために使用される。このローカルデータ・ユニット58は、ソフトウェア管理のもとで動作するコンピュータ、マイクロプロセッサ、又は中央処理装置を備えることができ、また例えば、フラッシュメモリ、RAM、EEPROM、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、CD又はDVD−ROMなどを含む関連するデータ記憶装置、及びトランシーバ又は他のデータ通信手段(例えば、TCP/IPネットワーク・アダプタ又はモデム)を有している。
【0063】
使用にあたっては、このローカルデータ・ユニット58は、例えば、例示された手持ち式ワンドなどの中継ユニット66を用いて、センサ・ユニット10と通信するように配置される。中継ユニット66は、アンテナ、電源、データ記憶手段、及びセンサ・ユニット10のものと互換性があるトランシーバ(インダクション・コイルなど)を備えている。使用に際しては、この中継ユニット66は、例えば短距離の誘導結合によって、データをセンサ・ユニット10から受け取る。次に、このデータは、後でローカルデータ・ユニット58に転送するために記憶されるか、又は直ちにローカルデータ・ユニット58に転送される。この転送は、ケーブル、赤外線トランスミッタ、又は無線リンク(例えば、BLUETOOTH無線プロトコル)などの通信リンク67を介して行われる。
【0064】
必要に応じて、センサ・ユニット10とデータユニット58との間の通信は、周知のタイプの無線周波数(RF)通信リンク60を介して行われる。
【0065】
ローカルデータ・ユニット58はセンサ・ユニット10からデータを受け取り、次にそのデータを無線又は有線のパケット交換ネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、又はインターネットなど)などのリモート通信経路62、モデムを使用する電話回線、又は衛星回線を介して転送する。リモート通信リンクは、保安上の目的で、暗号化されることができる。次に、このデータは、リモート位置でデータ・サーバ64によって受信される(図25を参照のこと)。必要に応じて、センサ・ユニット10からのデータは受信され、次に後でデータ・サーバ64に送信するために、ローカルデータ・ユニット58で記憶される。
【0066】
必要に応じて、医師インターフェース・ユニット68を設けることができる。このユニットは、コンピュータ70(例えば、ラップトップ・マイクロコンピュータ)、及び前述された中継ユニット66に類似した中継ユニット72、又はセンサ・ユニット10と互換性がある他の適当な通信リンクを備えている。この医師インターフェース・ユニット68はソフトウェアでプログラムされて、センサ・ユニット10からのデータを受信し、そして評価するためにそのデータを表示すること、例えば、センサ・ユニット10が測定及び送信したインピーダンス、流速、又は他のデータをリアルタイムで図示することが可能にされる。それは、受信データに基づいてインピーダンス値を計算するように及び/又は前述されたデータ分析を実行するようにプログラムされることもできる。この医師インターフェース・ユニット68は、例えば、センサ・ユニット10の(測定間隔などの)プログラム可能なパラメータの値を変えるために、センサ・ユニット10にプログラム可能なパラメータの実際の値を問い合わせるため、又はセンサ・ユニット10にデータを送信するように命令するために、中継ユニット72を介してセンサ・ユニット10に命令を送ることもできる。
【0067】
図25は、データサーバ64と関連した構成要素を例示している。このデータサーバ64は、前述された通信経路62を通してローカルデータ・ユニットからのデータを受信する。データ受信用ソフトウェア・モジュール74が、この目的のために設けられている。次にデータは、前述されたインピーダンス計算、基準波形との比較、及び/又は信号分析を行うことができる分析用ソフトウェア・モジュール76によって処理される。処理されたデータは、構造化照会言語(SQL)用データベースなどのデータベース78に記憶される。データは次に、電子医療記録(EMR)用ソフトウェア・モジュール80によってアクセスされる。このモジュールによって、ユーザは、患者データやグラフィカル分析スクリーンなどの一覧を見ることができる。EMR用モジュール80は、リモート・コンピュータ82におけるモニタリング・サービス(例えば、セキュリティ保護されたネットワーク接続を介して)によって、又はネットワーク接続によりデータサーバ64と通信するリモート・コンピュータ84において、患者のプライマリ・ケアの医師などの別の許可されたユーザによってアクセスされる。請求書作成用ソフトウェア・モジュール86も、モニタリング・サービス又は他の許可されたユーザが使用した内容を確認するために、データサーバ64の中に設けられている。
【0068】
器官をモニタするためのシステム及び方法が説明されてきた。本発明の特定の実施形態が説明されたが、種々の変形例を本発明の精神及び範囲から逸脱することなく作ることができることは当業者には明らかであろう。従って、本発明の好ましい実施形態の前述の説明及び本発明を実行するための最良のモードは、単に例示するために提供されるものであり、限定する目的ではない。本発明は、特許請求の範囲によって定義される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の器官をモニタする方法であって、
(a)電気信号を第1の位置にある器官に入力するステップと、
(b)前記器官からの前記電気信号を、前記第1の位置から離れた第2の位置で受け取るステップと、
(c)患者の器官が適切に機能しているかどうかを判断するために、前記受信された電気信号を基準電気信号と比較するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記器官が腎臓である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記信号が前記器官のインピーダンスを示す請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記比較するステップが、
(a)前記基準電気信号に対応する第1の波形を生成するステップと、
(b)前記受信された電気信号に対応する第2の波形を生成するステップと、
(c)患者の心臓が適切に機能しているかどうかを判断するために、前記第1の波形と第2の波形との間の面積を測定するステップと
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記比較するステップが、
(a)前記基準電気信号に対応する第1の波形を生成するステップと、
(b)前記受信された電気信号に対応する第2の波形を生成するステップと、
(c)前記第1の波形に対して複数の比較点を特定するステップと、
(d)それぞれが前記第1の波形に対する比較点の1つに対応する複数の比較点を前記第2の波形に対して特定するステップと、
(e)患者の心臓が適切に機能しているかどうかを判断するために、それぞれ前記第1の波形と前記第2の波形に対して対応する複数の比較点の間の差を測定するステップと
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
患者の器官をモニタする方法であって、
(a)器官に連結された血管内の第1の流量特性を測定するステップと、
(b)患者の器官が適切に機能しているかどうかを判断するために、前記第1の流量特性を基準流量特性と比較するステップと
を含む方法。
【請求項7】
前記器官が腎臓である請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の流量特性が血管内の流体の流速である請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記血管が第1の側の吻合部上の吻合によって結合され、また前記第1の流量特性が前記第1の側の吻合部上で測定され、前記基準流量特性が第2の側の吻合部上の血管内で測定される請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の流量特性を測定するステップが、
(a)第1の音波を前記血管に入力するステップと、
(b)前記血管からの第1の反射された音波を受信するステップと、
(c)前記反射された音波に応答して第1の電気信号を発生するステップと
によって実行される請求項6に記載の方法。
【請求項11】
患者の器官をモニタするシステムであって、
(a)複数の間隔を空けた電極を保持する、少なくとも部分的に器官を取り囲むように適合された可撓性ボディを備えるセンサ・ソックと、
(b)前記電極に接続され、かつ前記電極からの電気信号を送信及び受信するように適合され、また患者の身体内に移植されるように適合されたセンサ・ユニットと
を備える、システム。
【請求項12】
前記少なくとも2つの電極が前記ソックの両端に配置される請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記ソックが少なくとも部分的に弾性である請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記センサ・ユニットが
(a)電気信号を前記電極に送信し、前記電極からの電気信号を受信するように動作することができるコントローラと、
(b)前記コントローラに動作可能に接続されたトランシーバと、
(c)前記トランシーバに動作可能に接続されたトランスジューサと
を備える請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記電極の1つは信号を伝送するように適合された信号電極であり、前記複数の電極は、前記信号電極で発生された信号を受け取るように適合されたセンサ電極であり、前記センサ電極は、電気信号が器官の内部のほぼ全体を通って伝搬できるように、間隔を空けた配列で配置される請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
受信された電気信号に対応する前記センサ・ユニットからの電気信号を受信し、かつ患者の器官が適切に機能しているかどうかを判断するため、登録された電気信号を基準電気信号と比較するようにプログラムされたコンピュータをさらに備える請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記センサ・ユニットからのデータを受信し、かつ前記受信されたデータを前記コンピュータに送信するように構成されたローカルデータ・ユニットをさらに備える請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
誘導結合によって前記センサ・ユニットからのデータを受信し、前記受信されたデータを前記ローカルデータ・ユニットに送信するように適合された中継ユニットをさらに備える請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
患者の器官をモニタするシステムであって、
(a)器官に接続された血管に取り付けられ、前記血管内部の少なくとも1つの流量特性を感知するように適合された少なくとも1つのトランスジューサと、
(b)患者の身体に移植されるように適合され、前記トランスジューサに接続されて前記トランスジューサからの電気信号を送信及び受信するように適合されたセンサ・ユニットと
を備える、システム。
【請求項20】
前記トランスジューサが、
(a)音波を前記血管に入力する、
(b)前記血管から反射された音波を受信する、
(c)前記反射された音波に応答して電気信号を発生する、
ように動作可能な超音波センサを備える請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
受信された電気信号に対応する前記センサ・ユニットからの電気信号を受信し、かつ患者の器官が適切に機能しているかどうかを判断するために、登録された電気信号を基準電気信号と比較するようにプログラムされたコンピュータをさらに備える請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
誘導結合によって前記センサ・ユニットからのデータを受信し、前記受信されたデータを前記ローカルデータ・ユニットに送信するように適合された中継ユニットをさらに備える請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
患者の器官をモニタするシステムであって、
(a)患者の身体に移植されるように適合され、かつ患者の器官からの電気信号を登録するように適合されたセンサ・ユニットと、
(b)前記センサ・ユニットと通信することができ、前記センサ・ユニットからのデータを受信及び記録するように、かつ前記受信データを通信経路を介して選択的に送信するように構成されたローカルデータ・ユニットと
を備える、システム。
【請求項24】
登録された電気信号に対応する電気信号を、前記通信経路を経由して受信し、かつ患者の器官が適切に機能しているかどうかを判断するために、受信された電気信号を基準電気信号と比較するようにプログラムされたコンピュータをさらに備える請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記コンピュータが、
(a)前記ローカルデータ・ユニットからのデータを受信するように構成されたデータ受信用ソフトウェア・モジュールと、
(b)患者の器官が適切に機能しているかどうかを判断するために、前記登録された電気信号を基準電気信号と比較するように構成された分析用ソフトウェア・モジュールと、
(c)前記分析用ソフトウェア・モジュールで処理されたデータを記憶するように構成されたデータベースと、
(d)前記データベースに記憶されたデータにアクセスできるように構成された電子医療記録用ソフトウェア・モジュールと
を有するサーバである請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
移植された器官をモニタする方法であって、
(a)基準時間に発生する第1のデータ収集セッションの間に、所定の電気信号を患者の器官に入力するステップと、
(b)前記第1のデータ収集セッションの間に、第1の一連の波形として構成された、器官から結果として生じた電気信号を登録するステップと、
(c)前記第1の一連の波形から、前記第1のデータ収集セッションの間に収集された波形の平均特性を示す基準波形を発生するステップと、
(d)前記基準時間に続く時間に発生する第2のデータ収集セッションの間に、所定の電気信号を患者の器官の入力するステップと、
(e)続いて起こるデータ収集セッションの間に、第2の一連の波形として構成された、器官から結果として生じた電気信号を登録するステップと、
(f)前記第2の一連の波形から、その後のデータ収集セッションの間に収集された波形の平均特性を表す登録波形を発生するステップと、
(g)器官が適切に機能しているかどうかを判断するために、前記登録波形を前記基準波形と比較するステップと
を含む、方法。
【請求項27】
前記ステップ(e)が、
(a)前記登録波形の少なくとも1つの要素と前記基準波形の対応する要素との間の差を測定するステップと、
(b)差の程度が大きければそれだけ大きな同種移植の拒絶反応の程度に対応するような拒絶反応のスケールの中で前記差を特徴付けるステップと
によって実行される請求項26に記載の方法。
【請求項28】
複数の登録波形を発生するように、基準時間の後の選択された間隔で前記ステップ(c)〜(e)を繰り返すステップをさらに含む請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記ステップ(e)が、
(a)データの母集団を作るために、前記複数の登録波形を統計用データベースに加えるステップと、
(b)前記登録波形の複数の要素と前記基準波形の対応する要素に対する統計分析に基づいて、前記登録波形と前記基準波形との間の少なくとも1つの差を決定するステップと、
(c)差の程度が大きければそれだけ大きな同種移植の拒絶反応の程度に対応するような拒絶反応のスケールの中で前記差を特徴付けるステップと
によって実行される請求項26に記載の方法。
【請求項30】
(h)前記ステップ(b)の前に、前記波形のそれぞれが前記第1のシリーズの中で所定の基準に基づいて使用可能かどうかを評価するステップと、
(i)使用できない波形を前記第1のシリーズから廃棄するステップと、
(j)前記基準波形を発生する際に使用するため、前記第1のシリーズの残りの波形をデータベースに記憶するステップと
をさらに含む請求項26に記載の方法。
【請求項31】
(f)前記ステップ(b)の前に、前記波形のそれぞれが次のシリーズの中で所定の基準に基づいて使用可能かどうかを評価するステップと、
(g)使用できない波形を前記第1のシリーズから廃棄するステップと、
(h)前記登録波形を発生する際に使用するため、次のシリーズの残りの波形をデータベースに記憶するステップと
をさらに含む請求項26に記載の方法。
【請求項32】
移植された器官をモニタする方法であって、
(a)データ収集セッションの間に、一連の波形として構成された所定の電気信号を患者の器官に入力するステップと、
(b)前記データ収集セッションの間に、一連の波形として構成された、患者の器官から結果として生じた電気信号を登録するステップと、
(c)所定の規格に基づいて、それぞれの波形が利用可能かどうかを評価するステップと、
(d)利用できない波形を廃棄するステップと、
(e)残りの波形を評価用データベースに記憶するステップと、
(f)器官が適切に機能しているかどうかを判断するために、前記記憶された波形を基準波形と比較するステップと
を含む、方法。
【請求項33】
(a)波形が廃棄されるたびに、廃棄カウンタをインクリメントするステップと、
(b)前記廃棄カウンタの値を所定の限度と比較するステップと、
(c)前記廃棄カウンタが前記所定の限度を超える場合、エラーフラグを立てるステップと
をさらに含む請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記残りの波形から、前記データ収集セッションの間に収集された全ての波形の平均特性を表示する平均波形を発生するステップをさらに含む請求項32に記載の方法。
【請求項35】
(f)基準時間に発生する第1のデータ・セッションの間に、前記ステップ(a)〜(e)による第1の波形の組を記憶するステップと、
(g)前記第1のデータ収集セッションの中の残りの波形から、前記第1のデータ収集セッションの間に記憶された波形の平均特性を表す前記基準波形を発生するステップと、
(h)前記基準時間に続く時間に発生する次のデータ収集セッションの間に、前記ステップ(a)〜(e)による次の波形の組を記憶するステップと、
(i)前記次のデータ収集セッションの中で残りの波形から、前記次のデータ収集セッションの間に記憶された波形の平均特性を表す登録波形を発生するステップと
をさらに含む請求項32に記載の方法。
【請求項36】
複数の登録波形を発生するように、前記基準時間の後の選択された間隔で前記ステップ(h)〜(i)を繰り返すステップをさらに含む請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記基準時間は前記器官が患者に移植される直後である請求項35に記載の方法。
【請求項38】
患者の器官をモニタするためにデータを処理する方法であって、
(a)データ収集セッションの間に、患者の器官に電気信号を入力するステップと、
(b)前記データ収集セッションの間に、それぞれの波形がピークまで延びる少なくとも1つのアップスロープ要素を有する一連の波形として構成された、器官から結果として生じた電気信号を登録するステップと、
(c)最小の傾斜値を確立するステップと、
(d)前記アップスロープの各部分の実際の傾斜値を前記最小の傾斜値と比較するステップと、
(e)前記実際の傾斜値が前記最小の傾斜値よりも小さい波形内の任意の点をピークと指定するステップと
を含む、方法。
【請求項39】
(a)前記ピークが生じる時間値を確立するステップと、
(b)予め決められた上限及び下限の電圧を有するヒステリシス帯域を前記波形に適用するステップと、
(c)アップスロープのセグメントの直前のピークを求めるために電圧−時間傾斜を計算するステップと、
(d)前記計算された電圧−時間傾斜を用いて、電圧値が前記ヒステリシス帯域の上限と交差する点に前記傾斜を線形外挿するステップと、
(e)交差が生ずる時間値を確立するステップと
をさらに含む請求項38に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公表番号】特表2010−527266(P2010−527266A)
【公表日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508548(P2010−508548)
【出願日】平成20年5月13日(2008.5.13)
【国際出願番号】PCT/US2008/063521
【国際公開番号】WO2008/144309
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(509292733)ライフサイエンス・ソリューションズ,リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (2)
【Fターム(参考)】