説明

回路基板接続体の製造方法

【課題】錫を主成分として銀を含む半田、又は錫を主成分として銀及び銅を含む半田等用いた無鉛ソルダーペーストの印刷方法において、フラックスの劣化(酸化)による接続強度の低下を防止し、良好な半田付けを可能にする。
【解決手段】前記回路基板(2)は、リード部材(6)の先端部を接続するための電極(21)を備え、前記メタルマスク(1)には、前記回路基板(2)上の電極(21)の位置と対応する位置に2つの開口(11a、11b)が形成され(間隔C0.3〜0.4mm)、これら2つの開口(11a、11b)の形状はそれぞれ楕円形であって、短軸と直交する方向に電極(21)からはみ出す(はみ出し寸法A0.3〜0.5mm)大きさに形成され、該メタルマスク(1)を用いることによって、前記電極(21)から他の回路ヘ向けて引き出される方向に並ぶ2つの無鉛ソルダペーストパターン(30a、30a)を印刷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リード部材を介して回路基板を他の回路部材に接続した回路基板接続体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の錫−鉛系のソルダペーストを用いて回路基板に電子部品やリード部材等のリフロー半田付けを行う方法として、図6に示す方法が知られている(例えば、特許文献1)。
先ず、図6(a)の如く、回路基板(2)の電極(21)の位置に対応する部分に開口(11)が設けられたメタルマスク(1)を用意して、図6(b)の如く該メタルマスク(1)を回路基板(2)上に取り付け、錫−鉛系ソルダペースト(3)をメタルマスク(1)上に載せる。次に、印刷用スキージ(4)をメタルマスク(1)の一端から他端に向けて移動させる。これによって、開口(11)内に錫−鉛系ソルダペースト(3)が充填される。そして、メタルマスク(1)を剥離することにより、図6(c)の如く回路基板2上の電極(21)を覆って錫−鉛系ソルダペーストパターン(3a)が印刷されることになる。その後、図6(d)の如く、回路基板(2)上に印刷された錫−鉛系ソルダペーストパターン(3a)の上に電子部品(5)、リード部材(6)等を載せて、リフロー炉内を通過させて半田付けを行う。
【0003】
上記印刷用スキージ(4)の素材としては、ウレタンや金属等が用いられるが、ウレタン製のものを用いた場合、メタルマスクのエッジ部分等でウレタンが削り取られ、基板上やソルダペーストパターン内に残るという問題があるため、金属製のものが多く用いられている。
【0004】
近年、電子機器に用いられている回路基板は高性能、多機能、小型化が望まれており、そのためには多くの電子部品を基板に実装する必要があるため、リフロー半田付けの技術が用いられており、リフロー半田付けには、従来から上記の錫−鉛系ソルダペーストが多く使用されてきた。
【0005】
ところが、鉛は毒性を有する重金属であるため、使用後の電子機器及び実装回路基板等が適切に廃棄されず自然界に投棄された場合、酸性雨により前記鉛が可溶性鉛化合物となって流出し、地球環境に悪影響を及ぼすだけでなく、地下水等に流れ込んで動植物や人体に影響を与えるといった問題がある。そのため、鉛を含まない無鉛半田の使用が強く求められている。
【0006】
そこで、錫−銀系、錫−銀−銅系、錫−ビスマス系、錫−亜鉛系、錫−アンチモン系等の無鉛半田が開発され、この様な無鉛半田を含むソルダペーストが用いられるようになっている。特に錫−銀系、錫−銀−銅系半田においては、銀が安定しているため、錫−鉛系半田の代わりに使用しても従来と同程度の信頼性を確保することが出来る。
【0007】
このような無鉛ソルダペーストは、錫を主成分とした無鉛半田粉末と、フラックスを混ぜて作製される。ところが、錫−鉛系半田の融点が183℃程度であるのに対し、無鉛の錫−銀系、錫−銀−銅系半田の融点は220℃と高いため、錫−鉛系の半田に使用しているフラックスを使用すると、リフロー半田付け工程において、高融点の半田よりもフラックスが先に揮発してしまって良好な半田付けを行うことが出来ない。
【0008】
そのため、錫−銀系、錫−銀−銅系半田のような高融点の無鉛ソルダペーストに用いられるフラックスとしては、ロジン又は変性ロジンをベースとして、これに溶剤、活性剤、チクソ剤及びその他の添加剤を配合してなるものが一般的に使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−362003号公報(第2頁、図3)
【特許文献2】特開2003−10996号公報(第2頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記のような、錫−銀系、錫−銀−銅系等の高融点の無鉛ソルダーペーストを回路基板に印刷する場合、図3に示す如きメタルマスク(1)に設けられている矩形の開口(11)に無鉛ソルダペーストを充填した後、図7(a)に示すようにメタルマスク(1)に沿って金属製の印刷用スキージ(4)との間で大きな摩擦熱が発生しやすい。また、開口(11)の形状が矩形であるため、充填された無鉛ソルダペーストの流動性が悪く、特にエッジ部分(15)で無鉛ソルダペーストが高温化されやすい。ところが、無鉛ソルダペーストに用いられるフラックスは高温に晒されると、化学変化を起こして劣化(酸化)してしまうという特性を有しているため、その摩擦熱により前記フラックスが激しく劣化(酸化)して、半田濡れ性が低下してしまう。その結果、リード部材等の大型部品と回路基板との接続強度が著しく低下し、外部からの圧力及び応力等により、回路基板から部品がはずれ落ちてしまうという問題がある。
【0011】
更に、メタルマスク(1)の開口(11)が大きくなると、開口(11)内にソルダペーストを均一に充填することが困難になる。又、図6(d)に示す様に、基板(2)に印刷されたソルダペーストパターン(3a)上に部品を載せた後、リフロー炉内を通過させることによりソルダペーストを溶融させて、基板(2)上に部品を半田付けするリフロー工程においてソルダペーストの溶融に伴って部品がセルフアライメント効果により移動してしまい、所定の位置からずれてしまい、リード部材接続状態で外部から大きな圧力及び応力がかかる電極の前記リード部材引き出し方向の端部及びリード部材引き出し方向とは直交する方向の両端部には、十分な量のソルダーペーストを供給することが出来なくなり、回路基板からリード部材が外れるという問題があった。
そこで発明の目的は、上記問題に鑑みて、錫−銀系、錫−銀−銅系等の高融点の無鉛ソルダペーストを用いた場合でも、摩擦熱によりフラックスが劣化するのを低減し、良好なリフロー半田付けを行い、さらに、リード部材等の大型部品と回路基板との接続強度が著しく低下するという問題を防止した、回路基板接続体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に掛かる係るリード部材(6)を介して回路基板(2)を他の回路部材に接続した回路基板接続体の製造方法において、前記リード部材(6)の先端部を接続するための電極(21)が所定パターンに形成された前記回路基板(2)上にメタルマスクを設置し、該メタルマスクの上面に沿って印刷用スキージを移動させることにより、無鉛ソルダペースト(30)を前記電極(21)の表面に印刷する工程を備え、前記メタルマスクには、前記電極(21)の位置と対応する位置に、前記リード部材(6)が前記電極(21)から他の回路部材に向けて引き出される方向に並ぶ2つの開口(11a、11b)が形成され、これら2つの開口(11a、11b)の形状は、それぞれ前記リード部材の引き出し方向に短軸を有する楕円形であって、該メタルマスクを用いることによって、前記電極(21)上に、前記リード部材(6)が該電極(21)から他の回路部材に向けて引き出される方向に並ぶ2つの無鉛ソルダペーストパターンを印刷することを特徴とする。
【0013】
より好ましくは、前記2つの開口(11a、11b)の内、前記リード部材(6)の先端側と対応する第1開口(11a)の面積は、他方の第2開口(11b)の面積よりも小さく設定されていることを特徴とする。
【0014】
より好ましくは、前記第1開口(11a)と前記第2開口(11b)の面積比は、1:1.5〜1:3に設定されていることを特徴とする。
【0015】
より好ましくは、前記メタルマスクの前記2つの開口(11a、11b)は、前記リード部材(6)の引き出し方向に対して直交する方向の両端部が、前記回路基板(21)上の前記電極(21)からはみ出す大きさに形成されていることを特徴とする。
【0016】
より好ましくは、前記第2開口(11a、11b)は、前記リード部材(6)の引き出し方向の一端部が、前記回路基板(2)上の前記電極(21)から該方向にはみ出す大きさに形成されていることを特徴とする。
【0017】
より好ましくは、前記無鉛ソルダペースト(30)が、錫を主成分として銀を含む半田、又は錫を主成分として銀及び銅を含む半田から構成されていることを特徴とする。」
本発明に係る無鉛ソルダペースト印刷方法は、回路基板上に上記本発明のメタルマスクを配置し、該メタルマスクの上面に沿って印刷用スキージを移動させることにより、無鉛ソルダペーストをメタルマスクに押し付けて該無鉛ソルダペーストを該メタルマスクに穿設された開口を通して、前記回路基板に形成されている所定パターンの電極上に印刷するものである。
【0018】
ここで、前記無鉛ソルダペーストは、融点が183℃よりも高い半田を含む。
【発明の効果】
【0019】
上記本発明に係る回路基板接続体の製造方法を用いることにより、印刷用スキージとメタルマスクとの摩擦熱を低減することができると共に、前記メタルマスクの開口内部でのソルダペーストの流動性が向上し、摩擦熱によるソルダペーストの温度上昇を抑制することが出来る。その結果、フラックスの劣化(酸化)による接続強度の低下を防止し、良好な半田付けを行うことが出来る。
【0020】
リード部材接続状態で外部から大きな圧力及び応力がかかる電極の前記リード部材引き出し方向の端部及びリード部材引き出し方向とは直交する方向の両端部には、十分な量のソルダーペーストを供給することが出来、大きな接続強度を確保することが出来る。この結果、リード部材と回路基板との接続強度が増大し、回路基板からリード部材が外れ難くなる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る無鉛ソルダーペースト印刷方法の工程を示す一連の斜視図である。
【図2】実施例におけるメタルマスクの平面図である。
【図3】従来のメタルマスクの平面図である。
【図4】1つの電極に対して2つの楕円形の開口を設けたメタルマスクの平面図である。
【図5】1つの電極上に対して4つの円形の開口を設けたメタルマスクの平面図である。
【図6】従来のソルダペースト印刷方法の工程を示す一連図である。
【図7】印刷用スキージをメタルマスクの間における摩擦の発生を説明する断面図(a)及び平面図(b)である。
【図8】2つの開口が互いに繋がっているメタルマスクの平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態につき、図面に沿って具体的に説明する。尚、本発明に係るメタルマスクを用いた回路基板接続体の製造方法においては、融点が183℃よりも高い半田を含む無鉛ソルダペースト、例えば錫−銀系又は錫−銀−銅系の半田を含有する無鉛ソルダペーストが用いられる。この様な無鉛ソルダペーストにおいては、銀が安定しているため、錫−鉛系半田の代わりに使用しても、従来と同程度の信頼性を確保することが出来る。
【0023】
図4に示す如く、本発明に係るメタルマスク(1)においては、リード部材(6)を接続すべき回路基板上の1つの電極(21)と対応する位置に、リード部材(6)が該電極(21)から引き出される方向に並ぶ2つの開口(11、11)を設け、各開口(11)の面積を従来の開口よりも小さくすると共に、各開口(11)の形状を楕円形に形成している。
【0024】
また図5に示す如く、本発明に係る他のメタルマスク(1)においては、リード部材(6)を接続すべき回路基板上の1つの電極(21)と対応する位置に、リード部材(6)が該電極(21)から引き出される方向及びこれに直交する方向に並ぶ4つの開口(11、11、11、11)を設け、各開口(11)の面積を従来の開口よりも小さくすると共に、各開口(11)を円形に形成している。
【0025】
図1は、本発明による回路基板接続体の製造方法における無鉛ソルダーペースト印刷方法の工程を示している。該工程においては、図2に示すメタルマスク(1)を用いる。該メタルマスク(1)には、リード部材(6)を接続すべき回路基板上の1つの電極(21)に対応させて、リード部材が該電極から引き出される方向に並ぶ2つの楕円形状の開口(11a、11b)が設けられている。これら2つの開口(11a、11b)の内、リード部材の先端側に位置する一方の第1開口(11a)の面積が、他方の第2開口(11b)の面積よりも小さく形成され、第1開口(11a)の面積S1と第2開口(11b)の面積S2の比は、S1:S2=1:2に設定されている。
【0026】
更に、前記2つの開口(11a、11b)は、リード部材(6)の引き出し方向とは直交する方向の両端が回路基板上の電極(21)から該方向にはみ出す大きさに形成され、そのはみ出し寸法Aは0.3〜0.5mmに設定されている。また第2開口(11b)については、リード部材(6)の引き出し方向側の端部が回路基板上の電極(21)から該方向にはみ出す大きさに形成され、そのはみ出し寸法Bは0.3〜0.5mmに設定されている。更に、2つの開口(11a、11b)の間隔Cは0.3〜0.4mmに設定されている。
【0027】
図1(a)に示すように、先ず回路基板(2)の電極(21)の位置に対応する位置に2つの開口(11a、11b)を有する上述のメタルマスク(1)を用意し、図1(b)に示す如く該メタルマスク(1)を回路基板(2)上に取り付ける。次に、錫−銀−銅系無鉛ソルダペースト(30)をメタルマスク(1)上に載せ、印刷用スキージ(4)をメタルマスク(1)の一端から多端に向けて移動させる。これによって、メタルマスク(1)の開口(11a、11b)内に無鉛ソルダペースト(30)が充填される。
【0028】
その後、メタルマスク(1)を回路基板(2)から剥離する。この結果、図1(c)に示す如く回路基板(2)の電極(21)上に無鉛ソルダペーストパターン(30a)が印刷されることになる。その後、図1(d)の如く電極(21)上にソルダペーストパターン(30a)上に電子部品(5)、帯板状のリード部材(6)等を載せて、リフロー炉内を通過させて半田付けを行う。リフロー炉内においてソルダペーストは溶融し、電極からはみ出して塗布されているソルダペーストも電極の範囲内に収まる。
【0029】
上述の回路基板接続体の製造方法によれば、メタルマスク(1)の開口(11a、11b)内に無鉛ソルダペーストを均一に充填することが容易になる。また、従来は図7(b)に示すメタ
ルマスク(1)の開口(11)のエッジ部(15)とい金属製の印刷用スキージ(4)との間で発生していた摩擦熱が低減されると共に、開口内での無鉛ソルダペースト(30)の流動性が向上して、無鉛ソルダペースト(30)の温度上昇を抑制することが出来る。
【0030】
また、図2に示す如くリード部材(6)の先端側に位置する第1開口(11a)と他方の第2開口(11b)において、外部からの圧力及び応力が大きく作用する第2開口(11b)の面積を第1開口(11a)の面積より大きく形成し、ソルダペーストを電極からはみ出してパターン印刷することにより、リフロー工程時にリード部材がセルフアライメント効果により移動したとしても、リード部材接続状態で外部から大きな圧力及び応力がかかる電極の前記リード部材引き出し方向の端部及びリード部材引き出し方向とは直交する方向の両端部には、十分な量のソルダーペーストを供給することが出来るので、大きな接続強度を確保することが出来る。この結果、リード部材(6)と回路基板との接続強度が増大し、回路基板からリード部材(6)が外れ難くなる。
【0031】
又、第1開口(11a)と第2開口(11b)の面積比、即ちこれらの開口によって形成される無鉛ソルダペーストの第1印刷部と第2印刷部の面積比は1:1.5〜1:3の範囲に設定することが望ましく、この範囲を越えて第1印刷部の面積が大きい場合、第1印刷部の面積と第2印刷部との差が小さくなり、外部からの圧力に対して接続強度を向上させる効果が十分に得られない。又この範囲を越えて第2印刷部の面積が大きい場合、印刷用スキージにより無鉛ソルダペーストを回路基板に塗布する工程において第2開口(11b)の面積が大きいために無鉛ソルダペーストを均一に塗布することが出来ず、結果的に接続強度が低下する。
【0032】
尚、メタルマスクにおいてリード部材引き出し方向とは直交する方向に2つの開口が併設されている構成では、リード部材接続状態で外部から大きな応力が作用することとなる電極の端部に充分な量のソルダペーストを供給することが出来ないため、接続強度の向上効果が得られない虞がある。
【0033】
本発明の回路基板接続体の製造方法では、メタルマスク(1)に形成されている2つの開口(11a、11b)の隙間に僅かな間隔が設けられているので、印刷時にソルダペーストの転写性、即ちメタルマスクの抜け性が良好なものとなる。然も、該メタルマスク(1)によって1つの電極(21)上に2つの無鉛ソルダーペーストパターン(30a、30a)が形成され、両パターン(30a、30a)間には僅かな隙間が形成されるので、半田付け時に発生するガスがこの隙間を通過してスムーズに排出されることになる。
【0034】
上述の如く本発明のメタルマスクを用いた無鉛ソルダペースト印刷方法によれば、錫−銀系、錫−銀−銅系等の高融点の無鉛ソルダペーストを用いた場合でも、印刷用スキージとメタルマスクとの摩擦熱を低減することが出来ると共に、メタルマスクの開口内部でのソルダペーストの流動性が向上し、摩擦熱によるソルダペーストの温度上昇を抑制することが出来る。その結果、フラックスの劣化(酸化)による接続強度の低下が防止されて、良好な半田付けを行うことが出来る。
【0035】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、本発明の精神から逸脱しない範囲で当該技術分野の専門家であれば可能な種々の変形が可能である。例えば、図8に示す如くメタルマスク(1)に開設された2つの開口(11a、11b)がそれぞれの側部にて互いに繋がっている構成を採用した場合にも、同等の効果を得ることが出来る。又、本発明に係るメタルマスクの開口の形状は、円形又は楕円形のみならず円形又は楕円形の場合と同等の効果が得られる、円形又は楕円形と実質的に同等な形状を含むものとする。
【符号の説明】
【0036】
(1) メタルマスク
(11) 開口
(11a) 第1開口
(11b) 第2開口
(15) エッジ部
(2) 回路基板
(21) 電極
(3) 錫−鉛系ソルダペースト
(3a) 錫−鉛系ソルダペーストパターン
(30) 無鉛ソルダペースト
(30a) 無鉛ソルダペーストパターン
(4) 印刷用スキージ
(5) 電子部品
(6) リード部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯板状のリード部材(6)を介して回路基板(2)を、該回路基板(2)上にはない他の回路部材に接続した回路基板接続体の製造方法において、
前記リード部材(6)の先端部を接続するための電極(21)が所定パターンに形成された前記回路基板(2)上にメタルマスクを設置し、該メタルマスクの上面に沿って印刷用スキージを移動させることにより、無鉛ソルダペースト(30)を前記電極(21)の表面に印刷する工程を備え、
前記メタルマスクには、前記電極(21)の位置と対応する位置に、前記リード部材(6)が前記電極(21)から他の回路部材に向けて引き出される方向に並ぶ2つの開口(11a、11b)が形成され、これら2つの開口(11a、11b)の形状は、それぞれ前記リード部材の引き出し方向に短軸を有する楕円形であって、
該2つの開口(11a、11b)は、前記リード部材(6)の引き出し方向に対して直交する方向の両端部が、前記回路基板(21)上の前記電極(21)からはみ出す大きさに形成され、はみ出し寸法は0.3〜0.5mmであり、
前記第1開口(11a)と前記第2開口(11b)の間には隙間が形成され、該隙間の間隔は0.3〜0.4mmに設定され、
前記リード部材(6)は、該2つの開口(11a、11b)の内、該2つの開口(11a、11b)により印刷形成される前記無鉛ソルダペースト(30)に跨るように載せられ、リフロー半田付けを行い、前記電極(21)からはみ出して塗布されている無鉛ソルダペーストも前記電極(21)の範囲内に収まり、
前記メタルマスクを用いることによって、前記電極(21)上に、前記リード部材(6)が該電極(21)から他の回路部材に向けて引き出される方向に並ぶ2つの無鉛ソルダペーストパターンを印刷することを特徴とする回路基板接続体の製造方法。
【請求項2】
前記無鉛ソルダペースト(30)が、錫を主成分として銀を含む半田、又は錫を主成分として銀及び銅を含む半田から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板接続体の製造方法。
【請求項3】
前記リード部材(6)の先端側に位置する第1開口(11a)の面積は、他方の第2開口(11b)の面積よりも小さく設定されることを特徴とする請求項1に記載の回路基板接続体の製造方法。
【請求項4】
前記第1開口(11a)と前記第2開口(11b)の面積比は、1:1.5〜1:3に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板接続体の製造方法。
【請求項5】
該第2開口(11b)は、前記リード部材(6)の引き出し方向の一端部が、前記回路基板(2)上の前記電極(21)から該方向にはみ出す大きさに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板接続体の製造方法。
【請求項6】
前記第1開口(11a)は、前記リード部材(6)の引き出しと反対方向の一端部が、前記回路基板(2)上の前記電極(21)から該方向にはみ出さないように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回路基板接続体の製造方法。
【請求項7】
該第2開口(11b)は、前記リード部材(6)の引き出し方向の一端部が、前記回路基板(2)上の前記電極(21)から該方向にはみ出す寸法を0.3〜0.5mmに形成されていることを特徴とする請求項5に記載の回路基板接続体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−124505(P2012−124505A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−7799(P2012−7799)
【出願日】平成24年1月18日(2012.1.18)
【分割の表示】特願2009−108992(P2009−108992)の分割
【原出願日】平成16年2月24日(2004.2.24)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(397016714)三洋電波工業株式会社 (22)
【Fターム(参考)】