説明

回転駆動装置、転写ユニット及び画像形成装置

【課題】転写ベルトの駆動系のタイトナーを効果的に用いることにより、加振源となるモータの回転数や噛合い周波数による共振が発生しないような構成にし、弦振動を可視化空間周波数の範囲から外すことによって振動が要因となる画像劣化や騒音を低減させる。
【解決手段】転写体または中間転写体を構成するベルト51と、該ベルトが張架される複数のローラ52〜54と、ローラ間に設けられベルトにテンションを与えるローラ状のタイトナー55と、複数のローラのうちの一つを回転駆動してベルトを搬送する駆動手段(モータ56とギア57、58)を備えた回転駆動装置において、ベルトの張力をT、ベルトの単位長さの質量をm、2つのローラ間またはローラとタイトナー間のベルトの長さをL、モータの回転周波数をfmとしたとき、(nT)/(2Lm)<fm (n=1,2,3)の関係を満たすように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式のレーザプリンタ、レーザプロッタ、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機などの画像形成装置における転写ユニットとその回転駆動装置に関し、特に、転写ユニットに発生する回転駆動系の振動を低減させることができる回転駆動装置と、それを備えた転写ユニット及び、その転写ユニットを用いて振動低減による高画質化を達成することができる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィス等において処理されるドキュメントは急速にカラー化が進み、これらのドキュメントを扱う複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置も急速にカラー化されてきている。そして、現在これらのカラー画像形成装置は、オフィス等における事務処理の高品位化及び迅速化に伴って、高画質化及び高速化される傾向にある。
このような要求に応え得るカラー画像形成装置としては、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色毎に各々の画像形成部を持ち、各画像形成部で形成された異なる色の画像を、転写体で担持搬送される転写紙等の記録媒体または中間転写体上に重ね合わせて多重転写し、カラー画像の形成を行う所謂タンデム型のカラー画像形成装置が種々提案されており、製品化もされている。
【0003】
タンデム型カラー画像形成装置のような電子写真方式のカラー画像形成装置の高画質化を阻害する要因の1つにジター、バンディングと呼ばれる現象がある。特にディジタル技術の導入により画質の向上が進められると、レーザによる書き込みの1ラインごとの位置精度が厳しく要求され、これを支配する要因の1つとして回転系の振動による速度変動が挙げられる。従って、この回転系における振動の低減が高品質な画像を得られる製品の開発上重要な技術となる。
【0004】
ここで、回転系における振動の低減を図った従来技術として、例えば、特許文献1(特開平10−333385号公報)に記載の発明は、回転駆動装置における両軸両ギアモータより分岐し、且つ、ギア列により駆動伝達される像担持体及び中間転写体が圧接される駆動装置を有するカラー画像形成装置において、前記モータ軸上にダイナミックダンパー又はフライホイールを設けたことを特徴とするものであり、モータの共振による振動の増幅がモータ軸上に設けられたダイナミックダンパー又はフライホイールの効果によって抑えられるため、像担持体の振動が抑えられ、表面上に形成される潜像に画像乱れが発生するのを防ぐものである。
また、特許文献2(特開平9−222826号公報)に記載の発明は、歯車で構成される回転駆動装置の偏心、歯車の噛み合いによる速度変動の各周波数が、回転駆動装置の周波数応答における減衰領域に収まるように、回転駆動系における慣性部材の慣性質量及び歯車の回転数や歯数を設定するように構成して、前記装置における振動増幅を防止するものである。
【0005】
【特許文献1】特開平10−333385号公報
【特許文献2】特開平9−222826号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
タンデム型のカラー画像形成装置では、ベルト状の転写体(転写ベルト)で担持搬送される転写紙等の記録媒体、またはベルト状の中間転写体(中間転写ベルト)上に、複数の画像形成部で形成された色の異なるトナー画像を重ね合わせて多重転写し、カラー画像の形成を行うが、このような画像形成装置における回転系の振動は、シャフトなどの剛性やイナーシャによって決定されるねじり振動や、ベルトの伸びや弦振動により発生する。
ここで画像の可視感度と空間周波数の関係は、人間の視覚系の特性から、可視化空間周波数がおよそ0.3〜2[line/mm]の範囲での変化が目につきやすいといわれている。これと画像形成部における感光体の回転速度を考えあわせると、数Hzから数百Hz程度の周波数領域における振動を回避することが要求される。
【0007】
ここで、画像形成装置の転写ユニットの回転駆動系の構成例としては、転写ベルトまたは中間転写ベルトを構成するベルトと、このベルトが張架される複数のローラ(駆動ローラと従動ローラ)と、ローラ間に設けられベルトにテンションを与えるローラ状のタイトナーと、複数のローラのうちの一つ(駆動ローラ)を回転駆動してベルトを搬送する駆動手段を備え、該駆動手段として、モータと、駆動伝達系であるギアを有する構成があるが、このような構成では、モータの回転による振動や、駆動伝達系であるギアやベルトなどによる噛み合いによる振動などが発生し、これが原因となりベルトの表面に速度変動が生じる。
すなわち、ベルトの弦振動が発生する固有振動数と駆動系の持つ加振周波数とが一致又は近傍に持つ場合、ベルトは共振する。このようにベルトが共振すると、ベルトの表面速度に変動が生じ、画像劣化の原因となるだけでなく、弦振動自身が騒音を発生する。また、ベルトの表面速度がある周波数で変動を生じた場合、記録媒体または中間転写ベルトに転写された画像は一定間隔の濃淡となり、濃度ムラを生じることとなる。
【0008】
本発明はこれらの点に着目してなされたものであり、ベルト駆動系のタイトナーを効果的に用いることにより、加振源となるモータの回転数や噛み合い周波数による共振が発生しないような構成にし、弦振動を可視化空間周波数の範囲から外すことによって、振動が要因となる画像劣化や騒音を低減させることができる回転駆動装置と、それを備えた転写ユニット及び、その転写ユニットを用いて振動低減による高画質化を達成することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本発明では以下のような手段を採っている。
本発明の第1の手段は、並設された複数の画像形成部に対向して設置され、各画像形成部で形成された異なる色(例えばイエロー(Y)、マゼンタ(C)、シアン(C)、黒(K))の画像を転写体で担持される記録媒体または中間転写体に順次重ね合わせて多重転写する転写ユニットの回転駆動装置であって、前記転写体または前記中間転写体を構成するベルトと、該ベルトが張架される複数のローラと、前記ローラ間に設けられ前記ベルトにテンションを与えるローラ状のタイトナーと、前記複数のローラのうちの一つを回転駆動して前記ベルトを搬送する駆動手段を備え、該駆動手段として、モータと、駆動伝達系であるギアを有する回転駆動装置において、前記ベルトの張力をT、前記ベルトの単位長さの質量をm、2つのローラ間またはローラとタイトナー間のベルトの長さをL、前記モータの回転周波数をfmとしたとき、
(nT)/(2Lm)< fm
(n=1,2,3)
の関係を満たすことを特徴とする(請求項1)。
【0010】
本発明の第2の手段は、並設された複数の画像形成部に対向して設置され、各画像形成部で形成された異なる色(例えばイエロー(Y)、マゼンタ(C)、シアン(C)、黒(K))の画像を転写体で担持される記録媒体または中間転写体に順次重ね合わせて多重転写する転写ユニットの回転駆動装置であって、前記転写体または前記中間転写体を構成するベルトと、該ベルトが張架される複数のローラと、前記ローラ間に設けられ前記ベルトにテンションを与えるローラ状のタイトナーと、前記複数のローラのうちの一つを回転駆動して前記ベルトを搬送する駆動手段を備え、該駆動手段として、モータと、駆動伝達系であるギアを有する回転駆動装置において、前記ベルトの張力をT、前記ベルトの単位長さの質量をm、2つのローラ間またはローラとタイトナー間のベルトの長さをL、前記ギアの歯数をz、前記ギアの単位時間(sec)当りの回転数をsとしたとき、
(nT)/(2Lm)< z
(n=1,2,3)
の関係を満たすことを特徴とする(請求項2)。
【0011】
本発明の第3の手段は、第1または第2の手段の回転駆動装置において、前記タイトナーを複数個使用し、弦振動発生周波数が可視化空間周波数にないことを特徴とする(請求項3)。
また、本発明の第4の手段は、第1または第2の手段の回転駆動装置において、前記ベルトの張り方向と水平方向に前記タイトナーが移動可能であることを特徴とする(請求項4)。
さらに本発明の第5の手段は、第1または第2の手段の回転駆動装置において、前記ベルトの張り方向と垂直方向に前記タイトナーが移動可能であることを特徴とする(請求項5)。
【0012】
本発明の第6の手段は、第4または第5の手段の回転駆動装置において、前記タイトナーを移動させるための駆動装置と、前記ベルトの表面近傍に設けられた弦振動測定センサーと、タイトナー駆動系制御装置を備え、前記タイトナー駆動系制御装置は、前記弦振動測定センサーの測定データに基づいて前記駆動装置を制御し、前記タイトナーの位置を制御することを特徴とする(請求項6)。
また、本発明の第7の手段は、第6の手段の回転駆動装置において、前記弦振動測定センサーがマイクロフォンであることを特徴とする(請求項7)。
【0013】
本発明の第8の手段は、並設された複数の画像形成部に対向して設置され、各画像形成部で形成された色の異なる画像を転写体で担持される記録媒体または中間転写体に順次重ね合わせて多重転写する転写ユニットにおいて、第1〜第7のいずれか一つの手段の回転駆動装置を備えたことを特徴とする(請求項8)。
また、本発明の第9の手段は、異なる色(例えばイエロー(Y)、マゼンタ(C)、シアン(C)、黒(K))の画像を形成する並設された複数の画像形成部と、該複数の画像形成部に対向して設置され各画像形成部で形成された異なる色の画像を転写体で担持される記録媒体または中間転写体に順次重ね合わせて多重転写する転写ユニットを備えた画像形成装置において、前記転写ユニットとして、第8の手段の転写ユニットを備えたことを特徴とする(請求項9)。
【発明の効果】
【0014】
本発明の第1の手段では、転写体または中間転写体を構成するベルトと、該ベルトが張架される複数のローラと、前記ローラ間に設けられ前記ベルトにテンションを与えるローラ状のタイトナーと、前記複数のローラのうちの一つを回転駆動して前記ベルトを搬送する駆動手段を備え、該駆動手段として、モータと、駆動伝達系であるギアを有する回転駆動装置において、ベルトの張力をT、ベルトの単位長さの質量をm、2つのローラ間またはローラとタイトナー間のベルトの長さをL、モータの回転周波数をfmとしたとき、
(nT)/(2Lm)< fm
(n=1,2,3)
の関係を満たすことにより、モータの回転周波数による加振周波数fmと弦振動fbの間の関係が、
√2fb<fm
となり、加振源であるモータの回転周波数が振動伝達率1未満の帯域で加振することから、共振が防止され、モータの回転周波数が原因となる弦振動の画像劣化や騒音を低減することが可能となる。
【0015】
本発明の第2の手段では、転写体または中間転写体を構成するベルトと、該ベルトが張架される複数のローラと、前記ローラ間に設けられ前記ベルトにテンションを与えるローラ状のタイトナーと、前記複数のローラのうちの一つを回転駆動して前記ベルトを搬送する駆動手段を備え、該駆動手段として、モータと、駆動伝達系であるギアを有する回転駆動装置において、前記ベルトの張力をT、前記ベルトの単位長さの質量をm、2つのローラ間またはローラとタイトナー間のベルトの長さをL、前記ギアの歯数をz、前記ギアの単位時間(sec)当りの回転数をsとしたとき、
(nT)/(2Lm)< z
(n=1,2,3)
の関係を満たすことにより、ギアの噛み合い周波数による加振周波数zsと弦振動fbの間の関係が、
√2fb<zs
となり、加振源であるギアの噛み合い周波数が振動伝達率1未満の帯域で加振することから、共振が防止されギアの噛み合い周波数が原因となる弦振動の画像劣化や騒音を低減することが可能となる。
【0016】
本発明の第3の手段では、第1または第2の手段の回転駆動装置において、前記タイトナーを複数個使用し、弦振動発生周波数が可視化空間周波数にないことにより、ベルトの弦振動が発生する固定端部分すなわちタイトナー設置位置が短くなるため、弦振動の発生する周波数を変化させることが可能となる。また、弦振動が発生する周波数が高くなるため、画像上における可視化空間周波数以上の周波数とすることが可能であり高画質化な画像が得られる。また、タイトナーが複数あることにより減衰作用も得られるため、さらに低振動による高画質化に効果的である。
【0017】
本発明の第4の手段では、第1または第2の手段の回転駆動装置において、前記ベルトの張り方向と水平方向に前記タイトナーが移動可能であることにより、タイトナーとローラ間距離で決定されるベルトの弦の長さが調節可能となり、この長さが変化すると弦振動が発生する周波数も変化する。したがって、このようなタイトナーの調節機構を設ければ加振周波数となりうる振動周波数と一致又は近傍に存在しないような調節が可能となり、ベルトの共振が原因となる画像劣化や騒音を低減することが可能となる。この構成は、特に運転モードにより駆動系のモータのスピードが切り替わる場合など特に有効的である。
【0018】
本発明の第5の手段では、第1または第2の手段の回転駆動装置において、前記ベルトの張り方向と垂直方向に前記タイトナーが移動可能であることにより、タイトナーの位置により決定されるベルトの張力が調節可能となり、張力が変化すると弦振動が発生する周波数も変化する。したがって、このようなタイトナーの調節機構を設ければ加振周波数となりうる振動周波数と一致又は近傍に存在しないような調節が可能となり、ベルトの共振が原因となる画像劣化や騒音を低減することが可能となる。
【0019】
本発明の第6の手段では、第4または第5の手段の回転駆動装置において、前記タイトナーを移動させるための駆動装置と、前記ベルトの表面近傍に設けられた弦振動測定センサーと、タイトナー駆動系制御装置を備え、前記タイトナー駆動系制御装置は、前記弦振動測定センサーの測定データに基づいて前記駆動装置を制御し、前記タイトナーの位置を制御することにより、弦振動を低減するための最適な位置にタイトナーを移動させることが可能となり、転写ベルトの共振が原因となる画像劣化や騒音を低減することが可能となる。
また、本発明の第7の手段では、第6の手段の回転駆動装置において、前記弦振動測定センサーがマイクロフォンであることにより、安価で小型の弦振動測定センサーとすることが可能となる。また、実機への実装も容易である。
【0020】
本発明の第8の手段では、並設された複数の画像形成部に対向して設置され、各画像形成部で形成された色の異なる画像を転写体で担持される記録媒体または中間転写体に順次重ね合わせて多重転写する転写ユニットにおいて、第1〜第7のいずれか一つの手段の回転駆動装置を備えたことにより、共振による振動の増幅が低減され、高品質で低騒音な転写ユニットが得られる。
【0021】
本発明の第9の手段では、異なる色(例えばイエロー(Y)、マゼンタ(C)、シアン(C)、黒(K))の画像を形成する並設された複数の画像形成部と、該複数の画像形成部に対向して設置され各画像形成部で形成された異なる色の画像を転写体で担持される記録媒体または中間転写体に順次重ね合わせて多重転写する転写ユニットを備えた画像形成装置において、前記転写ユニットとして、第8の手段の転写ユニットを備えたことにより、共振による振動の増幅が低減され、高品質で低騒音な画像形成装置が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の構成、動作及び作用を図面を参照して詳細に説明する。
図8は本発明の一実施形態を示すカラー画像形成装置の概略構成図であり、タンデム型のカラープリンタの一例を示している。
このカラー画像形成装置は、イエロー(Y)色の画像を形成するイエロー色画像形成ユニット20Yと、マゼンタ(M)色の画像を形成するマゼンタ色画像形成ユニット20Mと、シアン(C)色の画像を形成するシアン色画像形成ユニット20Cと、黒(K)色の画像を形成する黒色画像形成ユニット20Kの4つの画像形成ユニットを備えており、これらの4つの画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kは、互いに一定の間隔をおいて並設されている。
【0023】
また、上記イエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色の4つの画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kの下部に対向する位置には、転写紙等の記録媒体Pを静電吸着した状態で各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kの転写位置に渡って当該記録媒体Pを搬送する無端ベルト状の転写体としての転写ベルト51を備えた転写ユニット5が配置されている。そして、転写ベルト51は、駆動ローラ52と従動ローラ53、54からなる複数のローラによって、矢印の方向に駆動されるようになっており、駆動ローラ52と従動ローラ54との間には、後述する本発明の要部であるタイトナー55が設けられている。
【0024】
上記4つの画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kは、すべて同様に構成されており、これら4つの画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kでは、上述したようにそれぞれ4色のトナー像を順次形成するように構成されている。
より詳しく述べると、上記各色の画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kは、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kを備えており、この感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの周囲には、帯電手段2Y、2M、2C、2K、光書込手段3、現像手段4Y、4M、4C、4K、転写ユニット5の転写ベルト51及び転写手段6Y、6M、6C、6K、感光体クリーニング手段7Y、7M、7C、7Kなどが配置されている。
【0025】
ここで、帯電手段2Y、2M、2C、2Kとしては、帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電チャージャ(スコロトロン等)など種々のものがあるが、特に限定されるものではなく適宜選択して用いられる。
光書込手段3は、例えばレーザ走査光学系を用いたレーザ走査型書込装置であり、各感光体ドラムに対応して設けられる4つの光源(例えば半導体レーザ)と、各光源からの光束をコリメートする光学系と、4つの光源からの光束を偏向走査する光偏向器と、光偏向器で偏向された光束を各感光体ドラムに導き照射する光学系(fθレンズ等の走査用レンズ、面倒れ等の補正レンズ、ミラー等)を備えた構成である。また、レーザ走査型に代えて、発光ダイオードアレイ(LEDアレイ)と結像光学素子を組み合わせた書込装置を各感光体ドラムに対向配置して用いてもよい。
【0026】
現像手段4Y、4M、4C、4Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応した現像剤(トナーのみの一成分現像剤、あるいはトナーとキャリアからなる二成分現像剤)を担持して各感光体ドラムの潜像をトナーで現像する現像ローラや、現像剤を攪拌する攪拌部材等を備えた構成である。
転写ユニット5に設けられる転写手段6Y、6M、6C、5Kとしては、転写ローラ、転写ブラシ、転写チャージャなど種々の形態のものがあるが、特に限定されるものではなく適宜選択して用いられる。
感光体クリーニング手段7Y、7M、7C、7Kとしては、クリーニングブレード、クリーニングブラシ、クリーニングローラなど種々の形態のものがあるが、特に限定されるものではなく適宜選択して用いられる。
なお、図示していないが、必要に応じて転写後の感光体ドラムを除電する除電手段が設けられる。
【0027】
上記転写ユニット5の下方には、転写紙などの記録媒体Pを収納した複数の給紙カセット8A、8Bが設置されており、各給紙カセット8A、8Bには、給紙ローラ9と分離ローラ10などからなる給紙手段が設けられている。また、画像形成装置の図中右側には、給紙カセットから給紙された記録媒体Pを搬送する搬送ローラ11、12と、搬送されて来た記録媒体Pを画像形成にタイミングを合わせて転写ベルト51に送り出すレジストローラ13が設けられている。さらに、画像形成装置の図中左側には、定着手段14と搬送ローラ15、16及び排紙ローラ17が設けられている。
なお、定着手段14としては、加熱手段を有する定着ローラと加圧ローラを組み合わせたものや、加熱手段を有する定着ベルトと加圧ローラ(または加圧ベルト)を組み合わせたものなど種々の形態のものがあるが、特に限定されるものではなく適宜選択して用いられる。
【0028】
以上のような構成の画像形成装置において、画像形成動作が開始されると、上記4つの画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kでは、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの表面は帯電手段2Y、2M、2C、2Kによって一様に帯電された後、光書込手段3からの像形成用のレーザ光が各色の画像情報に応じて走査露光されて感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上に静電潜像が形成される。
各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの表面に形成された静電潜像は、各画像形成ユニットの現像手段4Y、4M、4C、4Kによってそれぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色の各色のトナーにより現像されて可視トナー像となり、これらの可視トナー像は、給紙カセット8A、8Bのいずれか一方から給紙され、レジストローラ13を経て転写ベルト51上に保持された転写紙等の記録媒体Pに、転写手段6Y、6M、6C、6Kにより順次重ね合わせて転写される。
【0029】
上記各色のトナー像が多重転写された記録媒体Pは、転写ベルト51から分離され、定着手段14によって定着処理を受けてカラー画像が定着された後、搬送ローラ15、16や排紙ローラ17を経て排紙トレイ18に排紙される。
また、画像転写後の各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kは、感光体クリーニング手段7Y、7M、7C、7Kにより転写残トナーを除去される。
なお、図示しないが、必要に応じて転写ベルト51をクリーニングするベルトクリーニング手段が設けられる。
【0030】
以上、本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示したが、本発明は、転写ベルトを用いた構成に限らず、中間転写ベルトを用いた構成としてもよい。例えば、図8の構成でベルト51を中間転写ベルトに換えることができ、その場合は、新たに二次転写手段を設け、各感光体ドラムから中間転写ベルトにトナー画像を重ね合わせて転写した後、二次転写手段で記録媒体にトナー画像を一括して転写する構成となる。また、この場合は、定着手段の配置位置や、記録媒体の搬送経路は図8とは異なるものとなり、適宜レイアウトされるものである。
【0031】
なお、図8はカラープリンタの一例を示しているが、装置上部に原稿読取装置(スキャナ)を付加することにより複写機の構成となり、さらに画像データの処理部と通信機能を付加して電話回線や光回線、ローカルエリアネットワーク(LAN)等と接続することにより、ファクシミリや複合機として使用することができる。
【0032】
以上、本発明に係る画像形成装置の構成例について説明したが、本発明は以上のような構成の画像形成装置の転写ユニット(特に回転駆動装置)に特徴を有するものである。以下、本発明に係る転写ユニットの回転駆動装置の具体的な実施例について説明する。なお、以下の説明では回転体は転写ベルトとするが、中間転写ベルトでも同様に実施することができる。
【実施例】
【0033】
[実施例1]
図1は転写ユニットの回転駆動装置の構成の概略を示す斜視図である。なお、図1ではローラやモータ、ギア等は模式的に描いてあり、実際の形状を表すものではなく、また、ローラ間の間隔等も画像形成装置内でのレイアウトに応じて適宜設定されるものである。
図1において、回転駆動装置は、転写ベルト51と、転写ベルト51が張架される複数のローラ52、53、54と、2つのローラ52、54間に設けられ転写ベルトにテンションを与えるローラ状のタイトナー55と、複数のローラのうちの一つのローラ(駆動ローラ52)を回転駆動して転写ベルト51を搬送する駆動手段を備え、駆動手段としては、駆動モータ56と、駆動伝達系であるギア57、58で主に構成されている。
【0034】
この回転駆動装置の動作は、図示しない駆動制御装置により制御されて回転する駆動モータ56により、ギア列57、58を介して、駆動ローラ52の軸を回転させて転写ベルト51を回転駆動する構造である。
このような構成要素を持った転写ベルト51の駆動系では、しばしば転写ベルト51の弦振動が回転速度変動の原因となったり、騒音の原因となったりする。弦振動は主に、2つのローラ間又はローラとタイトナー間における転写ベルト51が2点を支点としてテンションがかかっている方向と垂直方向に振動するものである。
【0035】
これらの振動が発生する弦振動のモードを図2に示す。同図に示すように、ベルトは1次、2次、3次・・・と弦振動モードを持つ。このような振動モードが発生する周波数と加振源の周波数が一致又は近傍に存在した場合に弦振動が起こる。参考として、減衰比が0.01の場合の振動伝達率のグラフを図3に示す。同図に示すように共振周波数と加振周波数の比(加振周波数/共振周波数)が1の時、振動伝達率は最大となり、加振周波数/共振周波数が√2以上で振動の伝達は減衰領域となる。図1に示したような構成の回転駆動装置では、モータ56の回転周波数が加振源の1つである。したがって、これら加振源の周波数と減振動が発生する周波数の比(加振周波数/共振周波数)が√2以上となるような構成とすることで振動の低減が可能である。
【0036】
例えば、図1の構成を持つ駆動系の場合の弦振動発生周波数は、ベルトの張力をT、ベルトの単位長さの質量をm、2つのローラ間またはローラとタイトナー間のベルトの長さをLとしたとき、
f=n/2L√(T/m) (1)
である。
したがって、振動伝達率が1未満となるような条件は、前記モータ56の回転周波数をfmとしたとき、
(nT)/(2Lm)< fm (2)
(n=1,2,3)
となる。
上記の式を満たすような構成とすることで、共振が防止されモータの回転周波数が原因となる弦振動が低減され、画像劣化や騒音の少ない駆動系が得られる。
【0037】
[実施例2]
転写ベルト51の駆動系には、モータ56の回転速度を減速をするためにギア57、58を用いることが多い。しかし、ギアの駆動はギアの歯数zと、ギアの単位時間(sec)当りの回転数sとにより、単位時間当りにzs回ギアの噛み合いにより歯がぶつかり加振源となる。そして、このような加振により転写ベルト51が弦振動を起こし、画像劣化や騒音の原因となることがある。
したがって、ギアの噛み合い周波数による共振を防ぐためには、加振周波数/共振周波数が√2以上の振動減衰領域となる構造(構成)とすることが必要である。この振動減衰領域となる条件は、
(nT)/(2Lm)< z (3)
(n=1,2,3)
であり、上記の式を満たすことにより共振が防止され、ギアの噛み合い周波数が原因となる弦振動が低減され、画像劣化や騒音の少ない駆動系が得られる。
【0038】
[実施例3]
図4は転写ベルト51の駆動系において複数個のタイトナー55a、55b、55cを使用した回転駆動装置の構成の概略を示す図である。上記の式(1)で示すように、弦振動の発生する周波数は、ローラ52、53、54やタイトナー55の位置により決定される転写ベルト51の長さに依存する。したがって、単純にタイトナーの数が複数個であることにより、タイトナーが1つの場合と比較して転写ベルト51の長さが短くなり、弦振動発生周波数は高くなる。また、画像の可視感度と空間周波数の関係は、人間の視覚系の特性から、可視化空間周波数がおよそ0.3〜2[line/mm]の範囲での変化が目につきやすいといわれている。これと感光体の回転速度を考え合わせると、数Hzから数百Hz程度の周波数領域における振動を回避することが要求される。したがって、この範囲より低い又は高い周波数の振動成分があっても画像の劣化として人間は認識しない。このこと利用して、複数個のタイトナー55a、55b、55cを用い、弦振動発生周波数を可視化空間周波数より高くすることで、見かけ上高画質な画像が得られる。また、タイトナー55a、55b、55cを接触させることによって、転写ベルト51に減衰作用も働き、モータ56などからの加振の低減にも効果的である。さらに、減衰の効果は、タイトナー55a、55b、55cにゴムなどの減衰性の高い材料を用いることで更なる効果が得られる。
【0039】
[実施例4]
図5は転写ベルト51の張り方向と水平方向にタイトナー55が移動可能である回転駆動装置の構成の概略を示す図である。同図に示すように、タイトナー55を転写ベルト51に沿って水平に移動することにより、ローラ52、54とタイトナー55間で決定される転写ベルト51の長さを、La,LbからLc,Ldに容易に変化させることが可能となり、弦振動の発生する周波数を変化させることが可能である。これは、複写機など印刷時のモードの違いにより異なる駆動系の回転速度を持つ機器において、タイトナー55の水平位置を変化させるだけで弦振動の発生周波数を調節することが可能となり、回転速度の違う場合における共振が回避可能なものである。
【0040】
[実施例5]
次に図6は転写ベルト51の張り方向と垂直方向にタイトナー55が移動可能である回転駆動装置の構成の概略を示す図である。同図に示すように、タイトナー55を転写ベルト51に対して垂直方向に移動することにより、転写ベルト51の張力をTaからTbに容易に変化させることが可能となり、弦振動の発生する周波数を変化させることが可能である。したがって、弦振動の発生周波数を調整することにより、共振を防ぐことが可能な構成である。
【0041】
次に図7はタイトナー55を図5のように水平に移動させる(または図6のように垂直に移動させる)ための駆動装置61と、転写ベルトの表面近傍に設置した弦振動測定センサー59と、マイクロコンピュータ等からなるタイトナー駆動系制御装置60とを備え持つ回転駆動装置の構成の概略を示す図である。同図に示す回転駆動装置の動作としては、まず、弦振動測定センサー59により、弦振動の振動している周波数を検知する。次に、検知された測定データを元に、タイトナー駆動系制御装置60において、発生している弦振動周波数と駆動系の加振周波数との比較を行い、式(2)、式(3)などで示した条件となるようにタイトナー移動用駆動装置61に指令を出し、共振の発生しない適切な位置にタイトナー55を移動させる。また、タイトナーの移動用駆動装置61は、小型モータと移動機構などを用いた単純な構成で問題ない。このようにアクティブにタイトナー55の位置を制御できることにより、駆動時のさまざまな状況に対して共振が発生しないように臨機応変な対応が可能となる。
【0042】
なお、上記の回転駆動装置に用いた弦振動測定センサー59には、マイクロフォンを用いることが可能である。この場合、弦の近傍にマイクロフォンを設置し、弦振動の音から振動周波数を検知するものである。したがって、転写ベルト51に対して非接触であり、駆動系への影響も与えないことだけでなく、安価で小型のものが市場に多く出回っていることから、実機へ実装しやすいというメリットもある。
【0043】
[実施例6]
本発明では、図8に示したような構成の画像形成装置の転写ユニット5に、実施例1〜5のいずれかの構成の回転駆動装置を備えるものであり、これにより、共振による振動の増幅が低減され、高品質で低騒音な転写ユニット5が得られる。そして、このような高品質で低騒音な転写ユニット5を備えることにより、共振による振動の増幅が低減され、高品質で低騒音なカラー画像形成装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】転写ユニットの回転駆動装置の構成の概略を示す斜視図である。
【図2】ベルトが2点を支点としてテンションがかかっている方向と垂直方向に振動するときの弦振動のモードを示す図である。
【図3】減衰比が0.01の場合の振動伝達率のグラフである。
【図4】転写ベルトの駆動系において複数個のタイトナーを使用した回転駆動装置の構成の概略を示す図である。
【図5】転写ベルトの張り方向と水平方向にタイトナーが移動可能である回転駆動装置の構成の概略を示す図である。
【図6】転写ベルトの張り方向と垂直方向にタイトナーが移動可能である回転駆動装置の構成の概略を示す図である。
【図7】タイトナーを水平に移動させるための駆動装置と、転写ベルトの表面近傍に設置した弦振動測定センサーと、タイトナー駆動系制御装置とを備え持つ回転駆動装置の構成の概略を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態を示すカラー画像形成装置の概略構成図である。
【符号の説明】
【0045】
1Y、1M、1C、1K:感光体ドラム
2Y、2M、2C、2K:帯電手段
3:光書込手段
4Y、4M、4C、4K:現像手段
5:転写ユニット
6Y、6M、6C、6K:転写手段
7Y、7M、7C、7K:感光体クリーニング手段
8A、8B:給紙カセット
9:給紙ローラ
10:分離ローラ
11、12、15、16:搬送ローラ
13:レジストローラ
14:定着手段
17:排紙ローラ
18:排紙トレイ
20Y、20M、20C、20K:画像形成ユニット(画像形成部)
51:転写ベルト
52:駆動ローラ
53、54:従動ローラ
55、55a、55b、55c:タイトナー
56:駆動モータ
57、58:ギア
59:弦振動測定センサー
60:タイトナー駆動系制御装置
61:タイトナー移動用駆動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
並設された複数の画像形成部に対向して設置され、各画像形成部で形成された異なる色の画像を転写体で担持される記録媒体または中間転写体に順次重ね合わせて多重転写する転写ユニットの回転駆動装置であって、前記転写体または前記中間転写体を構成するベルトと、該ベルトが張架される複数のローラと、前記ローラ間に設けられ前記ベルトにテンションを与えるローラ状のタイトナーと、前記複数のローラのうちの一つを回転駆動して前記ベルトを搬送する駆動手段を備え、該駆動手段として、モータと、駆動伝達系であるギアを有する回転駆動装置において、
前記ベルトの張力をT、前記ベルトの単位長さの質量をm、2つのローラ間またはローラとタイトナー間のベルトの長さをL、前記モータの回転周波数をfmとしたとき、
(nT)/(2Lm)< fm
(n=1,2,3)
の関係を満たすことを特徴とする回転駆動装置。
【請求項2】
並設された複数の画像形成部に対向して設置され、各画像形成部で形成された異なる色の画像を転写体で担持される記録媒体または中間転写体に順次重ね合わせて多重転写する転写ユニットの回転駆動装置であって、前記転写体または前記中間転写体を構成するベルトと、該ベルトが張架される複数のローラと、前記ローラ間に設けられ前記ベルトにテンションを与えるローラ状のタイトナーと、前記複数のローラのうちの一つを回転駆動して前記ベルトを搬送する駆動手段を備え、該駆動手段として、モータと、駆動伝達系であるギアを有する回転駆動装置において、
前記ベルトの張力をT、前記ベルトの単位長さの質量をm、2つのローラ間またはローラとタイトナー間のベルトの長さをL、前記ギアの歯数をz、前記ギアの単位時間(sec)当りの回転数をsとしたとき、
(nT)/(2Lm)< z
(n=1,2,3)
の関係を満たすことを特徴とする回転駆動装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の回転駆動装置において、
前記タイトナーを複数個使用し、弦振動発生周波数が可視化空間周波数にないことを特徴とする回転駆動装置。
【請求項4】
請求項1または2記載の回転駆動装置において、
前記ベルトの張り方向と水平方向に前記タイトナーが移動可能であることを特徴とする回転駆動装置。
【請求項5】
請求項1または2記載の回転駆動装置において、
前記ベルトの張り方向と垂直方向に前記タイトナーが移動可能であることを特徴とする回転駆動装置。
【請求項6】
請求項4または5記載の回転駆動装置において、
前記タイトナーを移動させるための駆動装置と、前記ベルトの表面近傍に設けられた弦振動測定センサーと、タイトナー駆動系制御装置を備え、前記タイトナー駆動系制御装置は、前記弦振動測定センサーの測定データに基づいて前記駆動装置を制御し、前記タイトナーの位置を制御することを特徴とする回転駆動装置。
【請求項7】
請求項6記載の回転駆動装置において、
前記弦振動測定センサーがマイクロフォンであることを特徴とする回転駆動装置。
【請求項8】
並設された複数の画像形成部に対向して設置され、各画像形成部で形成された色の異なる画像を転写体で担持される記録媒体または中間転写体に順次重ね合わせて多重転写する転写ユニットにおいて、
請求項1〜7のいずれか一つに記載の回転駆動装置を備えたことを特徴とする転写ユニット。
【請求項9】
異なる色の画像を形成する並設された複数の画像形成部と、該複数の画像形成部に対向して設置され各画像形成部で形成された異なる色の画像を転写体で担持される記録媒体または中間転写体に順次重ね合わせて多重転写する転写ユニットを備えた画像形成装置において、
前記転写ユニットとして、請求項8に記載の転写ユニットを備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−171283(P2007−171283A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−365078(P2005−365078)
【出願日】平成17年12月19日(2005.12.19)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】