説明

圧縮成形綿毛セルロース材料

1又は幾つかの製品をセルロース系材料から製造するための方法及び関連する装置を提供するものである。接着液内容物(30)が関連付けられる綿毛材料(20)の層が、開放された金型部品(80,81)間に導入される。金型の閉塞は、得られる製品と形状的に略一致する内側キャビティ(70)を形成し、この内側キャビティは、圧縮セルロース材料構造体(20’)の体積と接着液内容物(30)の体積との和よりも小さい容積を有するキャビティを画定する。接着液内容物(30)の量は、金型部品(80,81)を加圧するステップ中に圧縮セルロース材料構造体(20’)を完全に湿らせるように選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、1又は幾つかの製品又は物体を製造するための方法、そのように形成された製品又は物体、及び、そのための装置に関する。
【0002】
この明細書及び特許請求の範囲中の表現「製品」は、物体を形成するための1つ以上の処理ステップで更に処理されなければならない半製品構造体を含むものであり、また、この明細書及び特許請求の範囲中の表現「物体」は、その意図される使用ができる状態にある仕上げ物体又は完成物体を含むものである。
【0003】
より正確には、本発明は、1つ以上の雌部品及び1つ以上の雄部品を使用する圧縮成形手順又はステップで1つ以上の製品を形成するための方法に基づいているが、説明では、1つの雌部品のみ及び対応する雄部品のみの使用へと集約され、また、これらの部品は、完全に結合された相互作用する位置にあるときに、前記製品又は前記物体の外側及び内側の形状又は構造に類似する或いは対応する内部形状を有する「キャビティ」として以下の説明及び請求項中で言及される空間を形成する。
【0004】
特に、本方法が以下のステップに基づくべきであることが提案される。
a)接着液内容物が加えられ或いは混合される綿毛材料構造体の層が、開放された金型部品間に導入されるステップ、
b)その後、一方又は両方の金型部品が、前記綿毛材料構造体及び選択された接着液内容物を囲繞するために互いの方へ移動されるステップ、
c)前記綿毛材料構造体及び前記接着液内容物が前記キャビティ内へ向けて移動され、それにより、前記綿毛材料構造体部分及び前記接着液内容物が、雄部品及びその関連する壁部が前記雌部品の内面及びその関連する壁部に当接することにより圧縮されるステップ、
d)その後、両方の金型部品が元の当初の開放位置へと運ばれ或いは移動されるステップ。
【背景技術】
【0005】
先に概説した性質の方法、装置及び構造は、当該技術分野において複数の異なる実施形態で公知である。
【0006】
本発明が関連する技術分野及び従来技術の第1の例としては、互いに向かって及び互いから離れて移動するようになっている少なくとも2つの金型部品を使用する圧縮成形又はダイカスト手順によって1又は幾つかの製品を製造するための方法及び装置が図示されて開示される国際特許出願PCT/SE01/02582(公開番号WO−A1−02/42070)の内容が参照されてもよい。
【0007】
前記製品は繊維材料から構成される骨組み或いは支持体を有しており、少なくとも1つの表面は、必要に応じて、ガス或いは水分に耐性がある箔又は膜、例えばプラスチック箔又は膜などのバリアを形成する層によって覆われ、また、前記金型部品は、完全に結合されると、画成用の外面及び内面によって、製造される製品又は物体の形状に部分的又は全体的に従う内部キャビティを画成する。
【0008】
公知の方法に関連する一連のステップは以下の通りである。
a)綿毛材料構造体に対してその上に載置する部分として形成される圧縮材料から構成される層を伴う長尺な箔又は膜を、開放された金型部品間に導入することができる。
b)金型部品は、箔又は膜部分及び対応する綿毛材料部分を囲繞し且つ前記箔又は膜部を取り囲む「ストリング」としての綿毛材料構造体を製品又は物体のためのエッジ配向規定ライン又は領域に対応する規定ライン又は領域に対して及び当該ライン又は領域に沿って押圧するために、結合され或いは互いの方へ移動される。
c)綿毛材料構造体部がその上に加えられて支持され且つ前記金型部品によって取り囲まれる前記箔又は膜部は、箔又は膜部に影響を与える手段によって前記綿毛材料構造体を露出する雌金型部品の内面へと押し込んで接触させるために、製品又は物体の外形に部分的に或いは完全に対応する内部形状を有する使用される金型部品(雌部品)のうちの1つの内部に形成されるキャビティ内へと移動される。
d)その後、1つの圧縮された変形不可能な製品又は複数の変形不可能な製品又は物体を露出するために、金型部品、雌部品、及び、箔又は膜部がそれらの当初の開放位置へと搬送され或いは移動される。
【0009】
特に、綿毛材料構造体を前記雌部品に関連する内壁部内へ押し込むために、ステップ「c」に係る前記手段が、正圧下の空気又はガスによって影響される弾性箔又は膜部から構成されることが開示されている。
【0010】
本発明に関連する物体を考慮すると、1又は幾つかの要素を囲繞するようになっているパッケージ物体などの複数の異なる薄壁製品又は物体のうちの1つ以上の製造のための異なる方法も言及される。この場合、物体の材料はアルミニウム、プラスチック及び/又は繊維材料であってもよい。
【0011】
本発明は、主に、使い捨てタイプのパッケージ製品又は物体の製造に基づいているとともに、繊維材料構造体を出発材料及びフレーム又は支持材料として使用するため、この用途のみが詳しく考慮される。
【0012】
このように、木質繊維などの繊維材料から異なる形状のパッケージ製品又は物体を製造するために様々な方法が公知である。
【0013】
このために選択される方法は、出発材料の選択、所望の製造速度、所望の構造、及び、完成製品又は物体の形状、並びに、他の基準に依存している。
【0014】
木質繊維パルプ材料から製品を製造するための1つのそのような公知の方法は、「パルプ成形」と称される場合がある技術に基づいているとともに、「湿式」方法に基づいている。
【0015】
確立された方法において、この「パルプ成形」は、切り株又は製粉用穀物、水中で溶解される木質繊維材料又は同様の材料を、接着剤などの選択された混和剤と共に使用することにより、製品又は物体の外形に対して相補的な形状を有する成形工具を介して行なわれ、木質繊維材料が成形工具の表面に付着する一方で、パルプ溶解水が成形工具の穿孔を通過する。
【0016】
ここでは、木質繊維濃度が0.5〜1%程度の低さであることが有益であり、このことは、200〜100倍多い水が扱われなければならないことを意味する。
【0017】
また、この公知の技術では、成形工具がステンレス材料から形成されなければならない。
【0018】
また、成形工具には、前記パルプ水の通過のための小さい穴の形態を成す均一に分布された穿孔も設けられていなければならない。経験により、満足のいく機能を得るためには、これらの穴が約1〜2mmの直径をもって正確に穿孔されて良好に分布されなければならないことが分かっている。
【0019】
更に、そのような成形工具の使用は、ワイヤネット又は布で覆われる製品に面する相補的な表面を必要とし、これもステンレス材料から構成されていなければならない。
【0020】
これらの全ての小さい穴の穿孔、及び、ワイヤネット又は布構造の成形及び適用は、適格な費用のかかる手作業を必要とする。
【0021】
そのような工具は、水、繊維、化学物質、真空、及び、少なくとも特定の大きさの圧力に耐えなければならない。
【0022】
ワイヤネット又は布も、繊維「ケーキ」の形態を成して製造される製品又は物体をネット又は布から解放できるように非常に厳格に寸法付けられなければならない。
【0023】
したがって、ワイヤネット又は布構造体等及び成形工具の残りの部分を洗浄する必要性を考慮すべきである。
【0024】
このタイプの成形後、半製品は、乾燥機へと搬送され或いは湿式加圧されて搬送されなければならず、あるいは、後加圧及び/又は乾燥が直ちに熱い工具半体同士の間で行なわれなければならない。
【0025】
その後の処理のために必要なそのような工具半体も、ステンレス材料から形成され、小さい穴が穿孔され、さもなければ、製品又は物体にその最終形状を与えるように成形されなければならない
【0026】
また、半製造製品が乾いている時間系列中に、その寸法も減少し或いは縮み、それにより、一般に、その後の処理のために使用される工具が関連する寸法に適合され或いは適している必要がでてくることも知られている。
【0027】
この方法で使用される乾燥シーケンスは、高価であり、かなりの大きさのエネルギを必要とする。
【0028】
米国特許4337116の内容も、従来技術に属しており、木質繊維材料から構成され且つポリエステル層が設けられたファイバカスト又はパルプ成形パッケージ製品を示している。
【0029】
また、従来技術は、中空形状の熱可塑性物質を用いて織布材料を3次元形状へ圧縮できる方法であって、熱可塑性層を織布材料と共に保持するために接着層が使用される方法を図示して説明する国際公開WO−A1−97/19803号の内容によって補完されてもよい。
【本発明の技術的課題の検討】
【0030】
提示された1つ以上の技術的課題の解決策を提供できるように当業者によって成されなければならない技術的検討が、最初に、一方では、採用されるべき手段及び/又は手段のシーケンスへの必要な洞察であり、また、他方では、要求される手段の必要な選択であるという状況を考慮すると、以下の技術的課題は、それに鑑みて、本発明に関連する主題の発展及び進展に関与する可能性が高い。
【0031】
したがって、前述した従来技術を考慮すると、互いに向かって及び互いから離れて移動できるように配置された、1つの雌部品と1つの雄部品とを含む少なくとも2つの金型部品を用いて、圧縮成形手順によって、1つ以上の製品又は1つ以上の物体を製造するようになっている方法及び装置であり、前記金型部品が、完全に結合された相互作用する位置にて、画成用の表面又は壁部によって、前記製品又は前記物体の形状に従う内側キャビティを画成する、方法及び装置であって、
a)綿毛材料構造体の層が、開放された金型部品間に導入され、
b)その後、前記金型部品が、前記綿毛材料構造体及び選択された接着液内容物を囲繞するために互いの方へ移動され、
c)前記綿毛材料構造体及び前記接着液内容物が前記キャビティ内へ向けて移動され、それにより、前記綿毛材料構造体部分及び接着液内容物は、雄部品に関連する壁部が前記雌部品の内面又は壁部に当接することにより、圧縮セルロース材料構造体へと圧縮され、
d)前記製品又は前記物体を露出させて抜き出すために、金型部品が開放位置へと移動される、方法及び装置において、
前記金型部品が前記完全結合位置へ移動されて前記キャビティを画成するために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることが技術的課題と見なされるべきであり、それにより、前記キャビティの容積は、前記圧縮セルロース材料構造体及び前記選択された接着液内容物よりも小さく選択され、また、前記接着液内容物は、前記金型部品からの圧力下で前記圧縮セルロース材料構造体を十分に湿らせるに足るように選択される。
【0032】
技術的課題は、後処理ステップにおいて1つ以上の製品が製品の外側及び/又は内側形状を物体の形状へと形成するための仕上げ処理に晒されるために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0033】
技術的課題は、前記接着液内容物及び前記圧縮綿毛材料構造体が雄部品によって支持される可撓性キャリア材料上にわたって予混合体又は層として分配されるために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0034】
技術的課題は、「飽和」段階まで湿らせられる前記物体の半製品を形成するとともに、前記半製造製品を、前記接着液内容物を乾燥させ及び/又は固化するためのその後の後処理機器内に配置して、固体製品又は物体を形成するために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0035】
技術的課題は、利用される接着液内容物が50〜200mPasなどの500mPas未満の粘度を有する液体から選択されるようにするために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0036】
技術的課題は、前記雄部品が、前記金型部品間で囲繞される関連する綿毛材料構造体及びその接着液内容物を伴う可撓性キャリア部を、前記可撓性キャリア部の上側に位置される雌部品内へと持ち上げるために、上方へ移動されるようにするために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0037】
技術的課題は、前記金型部品間に囲繞される綿毛材料構造体及びその接着液内容物並びに可撓性キャリア部を前記キャリア部の下側に位置される雌部品内へと下方に向けて押し進めるために、前記雄部品が下方へ移動されるようにするために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0038】
技術的課題は、1つ以上のその後の配向ステップ、たとえば圧縮及び/又は打ち抜きステーションによって、半製造製品及び/又は乾燥された半製造製品が最終的に完成物体として形成されるために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0039】
技術的課題は、使用されるセルロース綿毛構造体に適合される接着材料としての機能を果たす全ての材料において、樹脂、水ガラス、でんぷん等が全体として或いは部分的に前記接着液内容物として選択されるために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0040】
技術的課題は、全体の固定含有量が高い接着材料が前記接着液内容物として選択されるために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0041】
技術的課題は、その後の後処理プロセスステップにおいて、任意のキャリア材料と異なる或いは任意のキャリア材料から分離されるプラスチック膜が、固体製品又は物体を形成するために、乾燥され且つ予め処理された半製品の一方側に固定されるために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0042】
技術的課題は、前記半製品の内部に対して作用する圧縮力が過剰な空気圧によって生じる間に、その後の更なるプラスチック膜及び前記キャリア材料のキャリア部が前記半製品の加熱プロセスによって固定されるために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0043】
技術的課題は、前記綿毛材料構造体が、純粋なセルロース綿毛構造体及び/又は1つ以上のセルロース綿毛材料と選択された充填材料との混合体から構成される材料から選択され、前記充填材料がチョークや合成繊維材料等のような選択材料であるために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0044】
技術的課題は、前記綿毛材料構造体が介在する配向接着液内容物層及び/又は製品及び物体補強層と層状化されるために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【0045】
技術的課題は、前記接着液内容物と混合される前記圧縮セルロース材料構造体を乾燥し及び/又は固化するようになっている機器がマイクロ波加熱に基づくユニットから構成されるようにするために必要とされる技術的手段及び検討材料及び/又は関連する利点の重要性を実現できることにある。
【解決策】
【0046】
したがって、本発明は、その出発点として、冒頭に開示される従来技術、互いに向かって及び互いから離れて移動できるように配置された、1つの雌部品と1つの雄部品とを含む少なくとも2つの金型部品を用いて、圧縮成形手順によって、1つ或いは幾つかの製品又は1つ或いは幾つかの物体を製造するための方法及び装置であって、前記金型部品が、完全に結合された相互作用する位置で、確定用の表面又は壁部によって、前記製品又は前記物体の形状に従う内側キャビティを画成する、方法及び装置において
a)綿毛材料構造体の層が、開放された金型部品間に導入され、
b)その後、前記金型部品が、前記綿毛材料構造体及び選択された接着液内容物を囲繞するために互いの方へ移動され、
c)前記綿毛材料構造体及び前記接着液内容物が前記キャビティ内へ向けて移動され、それにより、前記綿毛材料構造体部分及び前記接着液内容物は、雄部品関連の壁部が前記雌部品の内面又は壁部に当接することにより圧縮セルロース材料構造体へと加圧され、
d)前記製品又は前記物体を露出させて抜き出すために、金型部品が元の開放位置へと移動される、方法及び装置を利用する。
【0047】
先に概説された技術的課題のうちの1つ以上を解決できるように、本発明は、特に、従来技術が以下のステップによって補完されるべきことを提案する。すなわち、前記金型部品が前記完全結合位置へ移動されて前記「キャビティ」を画成するときに、前記キャビティの容積が前記圧縮セルロース材料構造体及びその選択された接着液内容物の体積よりも幾分小さく選択され、前記接着液内容物が前記金型部品からの圧力下で前記圧縮セルロース材料構造体を十分に湿らせるに足るように選択される。
【0048】
本発明の基本的な発明概念の範囲内に入る好ましい実施形態では、前記1つ以上の製品が、製品の外側及び/又は内側形状を物体を表わす形状へと形成するための更なる処理又は後処理に晒されることが更に提案される。
【0049】
また、前記接着液内容物及び前記圧縮綿毛材料構造体が可撓性キャリア材料上にわたって層として分配されることも提案される。
【0050】
また、「飽和」段階まで湿らせられる前記製品としての半製品を形成するとともに、前記半製造製品を、前記接着液内容物を乾燥させ及び/又は固化するためのその後の後処理機器内で処理することが、固体製品又は固体物体を形成するために引き起こされることも提案される。
【0051】
また、利用される接着液内容物が、50〜200mPasなどの500mPas未満の粘度を有するように選択されることも提案される。
【0052】
また、前記雄部品が、前記金型部品間で囲繞される関連する湿らされた綿毛材料構造体を伴う可撓性キャリア部を、前記キャリア部の上側に位置される雌部品内へと持ち上げるために、上方へ移動されるようになっていることも提案される。
【0053】
また、本発明は、前記金型部品間に囲繞される綿毛材料構造体及び接着液内容物並びに可撓性キャリア部を前記キャリア部の下側に位置される雌部品内へと下方に向けて押し進めるために、前記雄部品が下方へ移動されるようになっていることも開示する。
【0054】
また、本発明は、中間の1つ以上のその後の配向圧縮及び/又は打ち抜きステーションによって、半製造製品及び/又は乾燥された半製造製品が最終的に完成物体として形成されることも開示する。
【0055】
また、本発明は、使用されるセルロース綿毛構造体に適合される接着材料としての機能を果たす全ての材料において、樹脂、水ガラス、でんぷん等が全体として或いは部分的に前記接着液内容物として選択されることも開示する。
【0056】
また、その後のプロセスステップにおいて、前記キャリア材料に加えて、あるいは別個に、プラスチック膜が、固体製品又は物体を形成するために、乾燥され、例えば予め処理された半製品の一方側に固定されることが提案される。
【0057】
また、その後の更なるプラスチック膜及び前記キャリア材料のキャリア部が前記半製品の加熱プロセスによって固定され、前記半製品の内部に対する圧縮力が過剰な空気圧によって生じることが提案される。
【0058】
また、前記綿毛材料構造体が、純粋なセルロース綿毛構造体及び/又は1つ以上のセルロース綿毛材料と選択された充填材料との混合体から構成される材料から選択され、充填材料が選択されたチョーク、合成繊維材料等であることも提案される。
【0059】
また、前記綿毛材料構造体が、介在する配向接着液内容物層及び/又は補強層と層状化されることも提案する。
【0060】
更に、前記接着液内容物を乾燥し及び/又は固化するようになっている機器が、マイクロ波加熱に基づくユニットから構成されることが示唆され、提案される。
【利点】
【0061】
主に本発明の特徴及び本発明に関連する意味のある特性と見なされ得る利点は、それによって、前記金型部品を完全結合位置へ移動させて「キャビティ」を画成するための必須条件が形成されるという点である。すなわち、前記キャビティの容積が圧縮セルロース材料構造体の体積及び選択された接着液内容物の体積よりも小さく選択され、前記接着液内容物が前記金型部品からの圧力下で前記圧縮セルロース材料構造体を十分に湿らせるに足るように選択される。前記接着液内容物は多かれ少なかれ過度に選択され、それにより、前記完全結合位置で、僅かな接着液内容物が前記キャビティから染み出てくる場合がある。
【0062】
主に本発明に係る方法における特徴と見なされ得るものが添付の請求項1の特徴的な節に開示されており、また、装置が添付の請求項16の特徴的な節に開示されている。
【0063】
以下、例示のため、添付図面を参照しながら、本発明に係る方法及び装置に関連する意味のある特性を示す現時点で提案される実施形態について更に詳しく説明する。
【現在提案されている実施形態の説明】
【0064】
前置きとして強調するが、本発明に関連する意味のある特性を示し且つ添付図面に示される図によって明らかにされる現時点で提案される実施形態の以下の説明では、我々は、主に発明概念を明らかにする意図をもって言葉及び特定の専門用語を選択した。
【0065】
しかしながら、本明細書の文脈において分かるように、本明細書で選択される表現が、本明細書で選択されて用いられる言葉に専ら限定されるものと見なされるべきではなく、そのように選択された言葉がそれぞれ、同じ或いはほぼ同じ態様で機能し、それにより、同じ或いはほぼ同じ意図及び/又は技術的効果を達成することができる全ての技術的等価物を包含するように解釈されるべきであることは言うまでもない。
【0066】
添付図面及び図1〜図6を参照すると、本発明の方法及び装置の基本的な必須条件が概略的に且つ詳細に示されており、また、この場合、本発明と関連する意味のある特性は、以下で更に詳しく説明する本明細書で提案される実施形態の結果として具体的な形態で示される。
【0067】
したがって、図1において、異なるブロックは、異なる手段、装置、及び、機能を特定するようになっており、これらの全てが本発明の方法及びその装置に関連付けられる。
【0068】
図1において、参照符号1は制御ユニットを示しており、参照符号2は綿毛材料構造体供給機器を示しており、参照符号3は接着液内容物供給機器を示しており、参照符号4は綿毛材料構造体投与装置を示しており、参照符号5は接着液内容物投与装置を示している。
【0069】
所定の厚さを有する前記綿毛材料構造体20を広げるための装置6が示されており、また、図2aに示されるように、前記接着液材料又は内容物30を前記綿毛材料構造体20上にわたって広げるための装置7が示されている。
【0070】
図2bにおいて、綿毛材料構造体20は接着液内容物の層30によって支持される。前記接着液内容物30は弾性膜50によって直接に支持される。
【0071】
図2a又は図2bに示される混合体40は、製品10又は物体(100)、あるいは、多数の製品10又は多数の物体(100)の製造のための図1に参照符号8で示される圧縮成形手順において本発明にしたがって圧縮される。
【0072】
これらの製品10は、未完成材料と見なされてもよく、また、製品10の形状を第2の製品10aへと圧縮して前記製品10aを乾燥させるための更なる圧縮成形手順又はステップ9における後処理に適合される。
【0073】
製品10又は10aを弾性膜又は箔で覆って、本明細書ではプレートとして示される耐水物体100を製造するために、更なる後処理手順又はステップ9aが使用される。
【0074】
別の方法としては、綿毛材料構造体20及び接着液内容物30が混合体40であるとしてもよい。
【0075】
図3は、可撓性キャリア材料50が第1の薄い綿毛材料構造体20aと第1の薄い接着液材料30aと第2の薄い綿毛材料構造体20bと第2の薄い接着液材料30bと第3の薄い綿毛材料構造体20cとを直接に支持している別の例を開示している。
【0076】
異なる層が使用されてもよく、また、最後の圧縮中又は最後の圧縮前に圧縮成形手順8の圧縮チャンバ内へ直接に接着液材料30を注入することもできることは明らかである。
【0077】
このように、図1は、互いに向かって及び互いから離れて移動できるように配置された、1つの雌部品80と1つの雄部品81とを含む少なくとも2つの金型部品を用いて、圧縮成形手順8によって、1つ或いは幾つかの製品10又は1つ或いは幾つかの物体100を製造するための方法及び装置を示しており、この場合、前記金型部品は、完全に結合された相互作用する位置(本質的に図6に示される位置)で、画成用の表面又は壁部によって、前記製品10又は前記物体100の形状に従う内側キャビティを画成する。
【0078】
図4において、円錐台の形態を成す内面又は壁部80a、及び、外面又は壁部81aは、前記製品10を形成するための合わせ面を画成している。
【0079】
本方法及び装置は以下を開示するものである。
a)接着液内容物30を伴う綿毛材料構造体20の層又は混合体40は、図4に示されるように、開放された金型部品80,81間に導入されるようになっている。
b)前記金型部品80,81は、本明細書では加圧混合される前記綿毛材料構造体20及び選択された接着液内容物30を囲繞するために、図示しない手段により、図6に開示される位置へ向けて互いの方へ移動させられる。
c)前記綿毛材料構造体20及び前記接着液内容物30が前記キャビティ70内へ向けて移動され、それにより、前記綿毛材料構造体部分20は、雄部品81に関連する壁部81aが前記雌部品80の内面又は壁部80aに当接することにより、前記接着液内容物30を伴う圧縮セルロース材料構造体20’へと加圧される。
d)その後、前記製品10又は前記物体100を露出させて抜き出すために、金型部品80,81が開放位置へと移動される。
【0080】
図5は、綿毛材料構造体及び接着液内容物が予混合40されて膜50により支持される状態を示している。
【0081】
本発明は、特に、前記金型部品80,81が前記完全結合位置へ移動されて前記キャビティ70を画成するときに前記キャビティ70の容積「V」が前記圧縮セルロース材料構造体20’及び前記選択された接着液内容物30の体積よりも小さく選択され、また、前記接着液内容物30の体積が前記金型部品80,81からの圧力下で前記圧縮セルロース材料構造体20’を十分に湿らせるに足る大きさに選択されることを開示する。
【0082】
表現「十分に湿らせる」とは、前記製品10の外面及び内面が損なわれないように、綿毛材料のその圧縮形態20’での気孔率内で、前記制御ユニット1によって制御される接着液内容物30の選択された体積が全ての孔又は略全ての孔を満たすに足る体積であることを意味する。
【0083】
前記製品10は、製品10,10aの外側及び/又は内側形状を物体100の最終形状へと形成するための更なる処理9,9aに晒されてもよい。
【0084】
本発明は、前記接着液内容物30が過度に選択され、それにより、前記完全結合位置で、僅かな接着液内容物30aが前記キャビティ70から染み出てくる場合があることを開示する。
【0085】
過剰な接着液内容物30a’は、図4に示されるように、壁部80aの貫通穴80bから染み出てもよい。
【0086】
前記接着液内容物30及び前記圧縮綿毛材料構造体20は、1つ以上の厚い或いは薄い層として可撓性キャリア材料50上にわたって分配されてもよい。
【0087】
「飽和」段階まで湿らせられる前記製品10又は前記物体100の任意の半製品の形成は、前記半製造製品10又は物体をその後の機器(図示せず)内に配置して、固体製品10a又は物体を形成するために前記接着液内容物を乾燥させ及び/又は固化することにより引き起こされてもよい。
【0088】
より正確には、利用される接着液内容物30は、50〜200mPasなどの500mPas未満の粘度を有するように前記制御ユニット1により選択される。
【0089】
より正確には、前記粘度は100〜150mPasとなるように選択される。
【0090】
高粘度の粘性接着粒子基体は、混合状態で前記粘度を示すために混和剤を使用して薄められてもよい。
【0091】
前記混和剤の前記希釈溶液は、例えば水など、低い粘性を有する。
【0092】
また、金型部品80,81間で囲繞される接着液内容物30は、図1に破線5aによって示されるように、綿毛材料構造体中に注入されてもよく及び/又は綿毛材料構造体と予混合されてもよい。
【0093】
前記雄部品81は、図6の実施形態では、前記金型部品80,81間で囲繞される関連する湿らされた綿毛材料構造体を伴う可撓性キャリア部50aを、前記キャリア部50aの上側に位置される雌部品80内へと持ち上げるために、上方へ移動されるようになっている。
【0094】
図示しないが自明な他の実施形態は、前記金型部品80,81間に囲繞される綿毛材料構造体20、接着液内容物30又はその混合体40及び可撓性キャリア部50aを前記キャリア部の下側に位置される雌部品内へと下方に向けて押し進めるために、前記雄部品81が下方へ移動されるようになっていることを開示する。
【0095】
湿らせられた半製品10は、前記半製造製品10が乾燥及び/又はセッティング機器9で処理される前に1つ以上の圧縮成形ステップ(図示せず)での事前圧縮成形により処理される製品であってもよい。
【0096】
1つ以上の更なる圧縮成形手順ステップ9における圧縮成形手順は、前記半製造製品を物体100へと形成する前記圧縮成形手順8と乾燥及び/又はセッティングステップ9との間で分配される1つ以上の金型部品によって行なわれる。
【0097】
最後に、中間の1つ以上のその後の配向圧縮及び/又は打ち抜きステーションによって、完成した物体100として、半製造製品及び/又は乾燥された半製造製品10aが形成される。
【0098】
図1は、トレイ又はプレート形態101が前記半製品及び/又は前記物体に対して与えられることを開示している。
【0099】
使用されるセルロース綿毛構造体20に適合される接着材料としての機能を果たす全ての材料において、樹脂、水ガラス、でんぷん等が全体として或いは部分的に前記接着液内容物30として選択される。
【0100】
また、全体の固定含有量が高い粘着又は接着材料が前記接着液内容物30として選択されることも提案される。
【0101】
接着液内容物、その体積、及び、選択された綿毛材料構造体は、製品10又は物体100の所望のサイズ、厚さ及び/又は剛性を露出するようになっている。
【0102】
また、図1の実施形態は、その後のプロセスステップ9aにおいて、前記キャリア材料50に加えて、非常に薄いプラスチック膜51が、固体製品又は物体101を形成するために、乾燥され且つ予め処理された半製品10aの一方側に固定されることも開示している。
【0103】
その後の更なるプラスチック膜52及び前記キャリア材料50のキャリア部が前記半製品10aの加熱プロセス9aによって固定され、また、前記半製品の内部に対する必要な圧縮力は、過剰な空気圧によって生じる。
【0104】
半製造製品10を形成する前記圧縮ステップ8の間、過剰な接着液内容物30aが前記綿毛材料構造体20’に対して分配されて飽和し、それにより、綿毛材料が無い任意の発生する気孔が前記粘着性接着液内容物30で満たされる。
【0105】
前記弾性膜50,51,52は、プラスチック材料、例えば、ポリエステル、バイオフィルム、熱可塑性膜又は他の同様の材料から選択される。
【0106】
前記綿毛材料構造体20は、純粋なセルロース綿毛構造体及び/又は1つ以上のセルロース綿毛材料と選択されたチョーク、合成繊維材料などの選択された充填材料との混合体から構成される材料から選択される。
【0107】
また、前記綿毛材料構造体20及び接着液内容物30が、純粋な或いは混合された綿毛材料構造体の第1の層及び前記第1の層上にわたって配置されて分配される接着液内容物の第2の層として分配されることも提案される。
【0108】
前記綿毛材料構造体及び接着液内容物は、純粋な或いは接着剤又は液体内容物と混合される混合された綿毛材料構造体の単一層として分配される。
【0109】
前記綿毛材料構造体及び接着液内容物は、純粋な或いは混合された綿毛材料構造体の単一層及び前記綿毛材料構造体の下側に配置されて分配される接着液内容物の層として分配される。
【0110】
より正確には、前記綿毛材料構造体は、介在する配向接着液内容物層及び/又は補強層と層状化される。
【0111】
半製造製品は、構造を示すとともに、全ての半製造製品が前記キャリアによって隣接する乾燥及び/又はセッティング機器9,9aへと運ばれて支持される場合において多数の横方向に向けられた前記半製造製品を移動させるときに損傷され得ないように適合される剛性が与えられる。
【0112】
弾性の或いは可撓性キャリア50を用いて多数の横方向に関連付けられた可撓性半製造製品10を形成するための処理ステップ後には、製造された半製造製品10を完成物体100へと形成するための更なるステップがある。
【0113】
完成物体100へと形成する前記更なるステップは、物体供給される熱によってプラスチック膜及び/又は他の選択された表面コーティングが溶解し及び/又は融合するようにすることから構成される。
【0114】
前記プラスチック膜及び/又は前記更なる表面コーティングは、膜及び/又は表面コーティングを製品へと押し進める過剰な印加空気圧により完成製品及び/又は完成物体100を形成するために固定可能であり、また、前記膜又は表面コーティングは、物体供給される熱及び前記過剰印加圧により、製品又は物体100の内面に対して多かれ少なかれ溶けて融合するようになっている。
【0115】
前記接着液内容物を乾燥し及び/又は固化するようになっている機器9aは、マイクロ波加熱に基づくユニットから構成される。
【0116】
前記圧縮成形ステーションのうちの1つ以上は、圧縮空気を使用することにより、前記雌部品80へと押し進められる弾性膜を使用して前記湿らされた半製造製品を更に形成するようになっている。
【0117】
前記その後の圧縮ステーションのうちの1つ以上は、圧縮空気を使用することにより、前記雌部品80を介して加熱された物体へと押し進められる弾性膜又はフィルムによって乾燥した半製品を覆うようになっている。
【0118】
図7は、接着−綿毛−材料混合体から1つの(或いは複数の)物体101を製造するための製造ラインを3つの異なるシーケンス「A」、「B」、「C」で示すように意図されており、前記混合体は、圧縮機器のピストン部85を用いて、上側雌部品80と下側雄部品81との間で圧縮される。
【0119】
シーケンス「A」は、液体接着材料30の層が弾性プラスチック膜50上にわたって広げられて当該膜によって支持されることを示している。
【0120】
前記接着材料30上には綿毛材料20が広げられ、また、前記接着材料30の内容物及び前記綿毛材料20の内容物は、既に説明された本発明に関連付けられる原理にしたがって適合される。
【0121】
接着材料30及び綿毛材料20は、前記プラスチック膜50又は他の同様の手段により、図7の右側へと開放された部品80,81間に搬送される。
【0122】
シーケンス「B」において、前記雌部品80は、前記雄部品81へと移動され、それにより、前記接着材料30’及び前記綿毛材料20’の事前圧縮領域82をもたらし、この領域82で前記材料30’,20’が多かれ少なかれ全体的に混合される。
【0123】
前記事前圧縮領域82に隣接する領域83,84では、前記移動によって圧縮は全く無く、あるいは、非常に僅かな圧縮が作用するにすぎない。
【0124】
この事前圧縮領域82は、領域83からの過剰な少量の接着材料30’’が完全に或いは部分的に前記領域82を通過できるようにする基準を更に形成してもよい。
【0125】
シーケンス「C」は、前記物体101を形成するために前記ピストン部85が領域83の圧縮下で雌部品80内へと上方へ移動されたことを示している。
【0126】
また、前記物体101を形成するための最後の圧縮シーケンスにおいて、過剰な接着材料30’’が部品80の穴(図4参照)に通過させられてもよい。
【0127】
当然ながら、本発明は、先に一例として開示された実施形態に限定されず、添付の請求項に開示される発明概念から逸脱することなく変形されてもよい。
【0128】
特に、所望の技術的機能を達成することができるように本発明の範囲から逸脱することなく図示の各ユニット及び/又は回路が全ての他の図示されるユニット及び/又は回路と組み合わされてもよいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】本発明に係る装置及び方法をブロックで示している。
【図2a】2層状態で適用される綿毛材料構造体及び接着液内容物の第1の選択肢を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対して接近及び離間できるように配置された、1つの雌部品(80)及び1つの雄部品(81)を含む少なくとも2つの金型部品を用いて、圧縮成形手順(8)によって、1つ以上の製品又は1つ以上の物体を製造するための方法であって、
前記金型部品が、完全に結合された相互作用する位置にて、画成用の表面又は壁部(80a,81a)によって、前記製品(10)又は前記物体(100)の形状に従う内側キャビティ(70)を画成しており、
当該方法が、
a)綿毛材料構造体(20)の層を、開放された金型部品(80,81)間に導入するステップと、
b)前記金型部品(80,81)を互いに向かって移動して、前記綿毛材料構造体(20)及び選択された接着液内容物(30)を囲繞するステップと、
c)前記綿毛材料構造体(20)及び前記接着液内容物(30)を前記内側キャビティ(70)内に向けて移動し、もって、前記雄部品(81)に関連する前記壁部(81a)が前記雌部品(80)の内面又は前記壁部(80a)に当接することにより、前記綿毛材料構造体の部分が圧縮セルロース材料構造体(20’)及び前記接着液内容物(30)へと加圧されるステップと、
d)前記金型部品(80,81)を開放位置に移動させ、前記製品(10)又は前記物体(100)を露出させて抜き出すステップと
を備えるものにおいて、
前記金型部品(80,81)が前記完全結合位置へ移動されて前記内側キャビティ(70)を画成するときに、前記内側キャビティ(70)の容積が前記圧縮セルロース材料構造体(20’)の体積及び前記選択された接着液内容物(30)の体積よりも小さく選択され、前記接着液内容物(30)の体積が前記金型部品(80,81)からの圧力下で前記圧縮セルロース材料構造体(20’)を十分に湿らせるに足る大きさに選択されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記1つ以上の製品には、該製品の外側及び/又は内側形状を物体(100)の形状へと形成するための更なる処理(9,9a)が施されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接着液内容物及び前記圧縮綿毛材料構造体が、可撓性のキャリア材料上にわたって層として分配されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
飽和段階まで湿らせられる前記製品又は前記物体の半製品を形成するとともに、この半製造状態の前記製品(10)又は前記物体を、前記接着液内容物を乾燥させ及び/又は固化するための次段階の機器(9,9a)内に配置して、固体状の製品又は物体を形成することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
利用される接着液内容物が、500mPas未満、好ましくは50〜200mPasの粘度を有するように選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記雄部品が、前記金型部品間で囲繞される関連する湿らされた綿毛材料構造体を伴う可撓性のあるキャリア部を、該キャリア部の上側に位置される雌部品内へと持ち上げるために、上方へ移動されるようになっていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記金型部品間に囲繞される綿毛材料構造体及び接着液内容物並びに可撓性を有するキャリア部を該キャリア部の下側に位置される雌部品内へと下方に向けて押し進めるために、前記雄部品が下方へ移動されるようになっていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
中間の1つ以上のその後の配向圧縮及び/又は打ち抜きステーションによって、半製造状態の製品及び/又は乾燥された半製造状態の製品が最終的に完成物体として形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
使用されるセルロース綿毛構造体に適合される接着材料としての機能を果たす全ての材料のために、樹脂、水ガラス、でんぷん等が全体として或いは部分的に前記接着液内容物として選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
次段階のプロセスステップにおいて、前記キャリア材料に加えて、プラスチック膜が、固体状の製品又は物体を形成するために、乾燥され且つ予め処理された半製品の一方側に固定されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
次段階の更なるプラスチック膜及び前記キャリア材料のキャリア部が前記半製品の加熱プロセスによって固定され、前記半製品の内部に対する圧縮力が過剰な空気圧によって生じることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記綿毛材料構造体が、純粋なセルロース綿毛構造体及び/又は1つ以上のセルロース綿毛材料及び/又は選択された充填材料との混合体から構成される材料から選択され、そのような充填材料が選択されたチョーク又は合成繊維材料であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記綿毛材料構造体が、介在する配向接着液内容物層及び/又は補強層と層状化されることを特徴とする、請求項1,3又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記接着液内容物を乾燥し及び/又は固化するようになっている機器が、マイクロ波加熱に基づくユニットから構成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法にしたがって製造される物体。
【請求項16】
第1の手段により互いに対して接近及び離間できるように配置された、1つの雌部品及び1つの雄部品を含む少なくとも2つの金型部品を用いて、圧縮成形手順によって、1つ以上の製品又は1つ以上の物体を製造するための装置であって、
前記金型部品が、完全に結合された相互作用する位置にて、画成用の表面又は壁部によって、前記製品又は前記物体の形状に従う内側キャビティを画成しており、
a)綿毛材料構造体の層が、第2の手段によって、開放された前記金型部品間に導入され、
b)前記金型部品が、第3の手段によって、前記綿毛材料構造体及び選択された接着液内容物を囲繞するために互いの方へ移動され、
c)前記綿毛材料構造体及び前記接着液内容物が第4の手段によって前記内側キャビティ内へ向けて移動され、もって、雄部品に関連する壁部が前記雌部品の内面又は壁部に当接することにより、前記綿毛材料構造体部分が、圧縮セルロース材料構造体及び前記接着液内容物へと加圧され、
d)前記製品又は前記物体を露出させて抜き出すために、金型部品が前記第1の手段等によって開放位置へと移動される、装置において、
前記金型部品が前記第1の手段によって前記完全結合位置へ移動されて前記内側キャビティを画成するときに、前記内側キャビティの容積が前記圧縮セルロース材料構造体の体積及び前記選択された接着液内容物の体積よりも小さく適合され、前記接着液内容物が、前記金型部品からの圧力下で前記圧縮セルロース材料構造体を十分に湿らせるに足るように選択されることを特徴とする、装置。
【請求項17】
前記1つ以上の製品には、前記製品の外側及び/又は内側形状を物体の形状へと形成するための更なる処理が施されることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記接着液内容物及び前記圧縮綿毛材料構造体が、第5の手段により、可撓性を有するキャリア材料上にわたって層として分配されることを特徴とする、請求項16又は17に記載の装置。
【請求項19】
飽和段階まで湿らせられる前記製品又は前記物体の半製品を形成するとともに、第6の手段によって、この半製造状態の製品又は物体を、前記接着液内容物を乾燥させ及び/又は固化するための次段階の機器内に配置して、固体状の製品又は物体を形成することを特徴とする、請求項16又は17に記載の装置。
【請求項20】
利用される接着液内容物が、500mPas未満、好ましくは50〜200mPasの粘度を有するように制御ユニットにより選択されることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記雄部品が、前記金型部品間で囲繞される関連する湿らされた綿毛材料構造体を伴う可撓性を有するキャリア部を、該キャリア部の上側に位置される前記雌部品内へと持ち上げるために、第7の手段によって上方へ移動されるようになっていることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記金型部品間に囲繞される綿毛材料構造体及び接着液内容物並びに可撓性を有するキャリア部を該キャリア部の下側に位置される雌部品内へと下方に向けて押し進めるために、前記雄部品が第8の手段によって下方へ移動されるようになっていることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
中間の1つ以上のその後の配向圧縮及び/又は打ち抜きステーションによって、半製造状態の製品及び/又は乾燥された半製造状態の製品が最終的に完成物体として形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
使用されるセルロース綿毛構造体に適合される接着材料としての機能を果たす全ての材料のために、樹脂、水ガラス、でんぷん等が全体として或いは部分的に前記接着液内容物として前記制御ユニットにより選択されることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
次段階のプロセスステップにおいて、前記キャリア材料とは異なる或いは前記キャリア材料から分離されるプラスチック膜が、固体状の製品又は物体を形成するために、乾燥され且つ予め処理された半製品の一方側に対して第9の手段によって固定されることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
次段階の更なるプラスチック膜及び前記キャリア材料のキャリア部が前記半製品の加熱プロセスによって固定され、前記半製品の内部に対する圧縮力が過剰な空気圧で生じることを特徴とする、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記綿毛材料構造体が、純粋なセルロース綿毛構造体及び/又は1つ以上のセルロース綿毛材料及び/又は選択された充填材料との混合体から構成される材料から選択され、前記充填材料が選択されたチョーク又は合成繊維材料であることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記綿毛材料構造体が、第10の手段により、介在する配向接着液内容物層及び/又は補強層と層状化されることを特徴とする、請求項16,18又は27に記載の方法。
【請求項29】
前記接着液内容物を乾燥し及び/又は固化するようになっている機器が、マイクロ波加熱に基づくユニットから構成されることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の装置。

【図2a】2層状態で適用される綿毛材料構造体及び接着液内容物の第2の選択肢を示しており、支持膜の使用を示している。
【図3】更なる層状態で適用される綿毛材料構造体及び所定の液体内容物の更なる選択肢を示している。
【図4】開放位置にある2つの金型部品の側面図である。
【図5】綿毛材料構造体及び接着液内容物が完全に予混合されて可撓性キャリア材料によって支持された、開放位置にある2つの金型部品の側面図である。
【図6】図5に示される2つの金型部品がほぼ完全に結合された相互作用位置にある側面図である。
【図7】「A」、「B」、「C」下の3つのシーケンスで雌部品及び雄部品を使用することにより圧縮される所定の接着−綿毛材料混合体からの物体の製造を示している。
【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−529445(P2009−529445A)
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558671(P2008−558671)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【国際出願番号】PCT/EP2007/001724
【国際公開番号】WO2007/104431
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(508277070)ペーパー テクノロジーズ エス.アール.エル. (1)
【Fターム(参考)】