説明

圧電デバイス

【課題】各部品を保護すると共に、低背化を可能とする圧電デバイスを提供すること。
【解決手段】基板20の上面に、圧電振動子30とこの圧電振動子30よりも高さの低い電子部品40とが横並びに実装されている圧電デバイス10であって、基板20の上面側は、圧電振動子30の上面(蓋体34の上面)34aが外部に露出するようにして、全体が樹脂50で覆われている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上に圧電振動子と電子部品を備えた圧電デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において、圧電デバイスが広く使用されている。
図9は、従来の圧電デバイス1の概略斜視図を示しており(特許文献1参照)、図において、圧電デバイス1は、基板2の上面に、圧電振動子3と半導体チップ4が実装されている。
【0003】
すなわち、基板2の上面には図示しない導電パターンが形成されており、この導電パターンの上に圧電振動子3が半田を用いて実装され、この圧電振動子3の横に半導体チップ4が実装され、これにより圧電デバイス1の薄型化を可能としている。
そして、半導体チップ4と導電パターンとを、ボンディングワイヤ5で電気的に接続した後、半導体チップ4およびボンディングワイヤ5を樹脂6でコートするようになっている。
【0004】
しかし、この圧電デバイス1では、半導体チップ4やボンディングワイヤ5は樹脂6で保護されているが、圧電振動子1を半田で基板2に実装した部分は樹脂6でコートされていないので、この部分の保護が不十分である。
これに対して、従来の圧電デバイス7の概略断面図を示す図10では、基板2の上側全体を樹脂6でモールドしている。このため、この圧電デバイス7では基板2上の各部品の全てを保護できるようになっている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】実開平1−82507号のマイクロフィルム
【特許文献2】特開平7−162236号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、近年、情報機器などの電子機器ではその薄型化が急速に進んでおり、その電子機器に用いられる圧電デバイスについても、さらなる薄型化が要求されている。そうすると、確かに図10に示すような圧電デバイス7では、基板2上の各部品を保護することはできるが、樹脂6を全体に盛っている分、圧電デバイス7の高さ寸法が大きくなってしまい、薄型化の要求に応えることができなくなっている。
【0007】
本発明は、各部品を保護すると共に、低背化を可能とする圧電デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的は、第1の発明によれば、基板の上面に、圧電振動子とこの圧電振動子よりも高さの低い電子部品とが横並びに実装されている圧電デバイスであって、前記基板の上面側は、前記圧電振動子の上面が外部に露出するようにして、全体が樹脂で覆われている圧電デバイスにより達成される。
【0009】
第1の発明の構成によれば、基板の上面に、圧電振動子と電子部品とが横並びに実装されているため、圧電振動子と電子部品とを高さ方向に重ねて配置した圧電デバイスと比べて薄型化が可能である。
また、基板の上面側は、全体が樹脂で覆われているので、基板上の圧電振動子や電子部品などの各部品を樹脂封止して保護することができる。
そして、この樹脂は、圧電振動子の上面が外部に露出するようにしている。このため、圧電振動子の上面より上側には樹脂が存在せず、また、電子部品は圧電振動子よりも高さが低いので電子部品の上を覆う樹脂が圧電振動子の上面よりも高くなることはない。
かくして、本発明によれば、各部品を保護できるようにすると共に、低背化を可能とする圧電デバイスを提供することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記基板の上面には、複数の端子部と、この複数の端子部間を電気的に接続するための配線パターンとが形成されており、前記複数の端子部が露出するようにして、前記配線パターンを絶縁膜で覆うようにしたことを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、基板の上面の複数の端子部間を電気的に接続するための配線パターンは絶縁膜で覆われているため、例えば、圧電振動子を基板の上面に接続する際の半田が配線パターンに付着して、ショートするような事態を防止することができる。また、端子部は絶縁膜に覆われずに露出しているので、この端子部に例えば圧電振動子を接続することができる。
【0011】
第3の発明は、第1または第2の発明の構成において、前記圧電振動子は、平面視において、前記基板の中心部からずれて配置されていることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、圧電振動子は、平面視において、基板の中心部からずれて配置されている。そして、上述のように、圧電振動子の上面は外部に露出している。このため、圧電デバイスを上から見た場合であっても、圧電振動子の外部に露出した上面の位置を手がかりとして圧電デバイスの方向性を確認することができる。
【0012】
第4の発明は、第1または第3の発明の構成において、前記圧電振動子の外部に露出した上面は、圧電振動片を収容するパッケージの内部空間を封止する透明な蓋体の上面であることを特徴とすることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、圧電振動子の外部に露出した上面は、圧電振動片を収容するパッケージの内部空間を封止する透明な蓋体の上面である。したがって、基板上側を樹脂封止した後であっても、圧電振動子のパッケージ内に収容された圧電振動片に対して、透明な蓋体を透過させるようにしてレーザ光を照射し、周波数調整をすることができる。
【0013】
第5の発明は、第1ないし第4の発明のいずれかの構成において、前記電子部品の上面を覆う樹脂は、前記圧電振動子の上面よりも高さが低くなっていることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、電子部品の上面を覆う樹脂は、圧電振動子の上面よりも高さが低くなっている。このため、電子部品の上方にはスペースが空くため、このスペースを有効活用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1ないし図3は、本発明の実施形態に係る圧電デバイスの例として圧電発振器10を示しており、図1は圧電発振器10の概略平面図、図2は図1のA−A線概略切断断面図、図3は図1の基板のみの概略平面図である。なお、図1では、理解の便宜のため、後述する樹脂50を透過して図示している。また、図3では、理解の便宜のため、後述する基板に形成した絶縁膜を透過して図示している。
これらの図において、圧電発振器10は、基板20の上面20aに、圧電振動子30と電子部品40が、横並びに実装されている。
【0015】
圧電振動子30は、図2に示すように、内部空間Sが形成された矩形状のパッケージ38を有する表面実装型の振動子であり、このパッケージ38の内部空間Sに露出した内側底面には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成した電極部31が設けられている。そして、この電極部31は、パッケージ38の外側底部の四隅に設けられた外部端子部35,・・・の一部と電気的に接続されており、また、その上面には、導電性接着剤37が用いられて、水晶等の圧電材料により形成された圧電振動片36が接合固定されている。
【0016】
また、パッケージ38の開放された端面には、ロウ材(図示せず)を用いて蓋体34が接合され、内部空間Sが密封されている。
蓋体34は、金属製であっても勿論よいが、本実施形態の場合、外部からレーザ光を圧電振動片36の金属被覆部(図示せず)に照射して、質量削減方式により周波数調整を行うために、光を透過する材料、特に、薄板ガラスにより形成されている。なお、蓋体34を透明に形成するために適する材料としては、ガラスが一般的であり、このようなガラス材料としては、例えば、ダウンドロー法により製造される薄板ガラスとして、例えば、硼珪酸ガラスが使用される。
【0017】
電子部品40は、本実施形態の場合、少なくとも圧電振動子30を発振させる回路構造を有する半導体素子等から形成された発振回路素子(以下、「ICチップ」という)であり、図1に示すように、その上面40aに、複数の電極パッド41,41,・・・を有している。なお、ICチップ40の電極パッド41の数や種類は、ICチップの種類により図1に示すよりも多い場合も少ない場合もあるのは勿論であるが、本実施形態の場合、圧電振動子30と電気的に接続されたゲート/ドレイン(G/D)端子、実装端子部と接続された発振回路の入出力端子、発振回路にデータを書き込むための制御端子、グランド端子などからなっている。
【0018】
そして、ICチップ40は、薄型化を可能にするため、圧電振動子30の上下方向に載置するのではなく、基板20の上面20aに圧電振動子30と横並びに実装されている。また、ICチップ40は、水平方向については、圧電振動子30よりも若干小さめに形成されており、高さ方向について、圧電振動子30よりも高さが低くなるように形成され、図示しない接着剤を用いて基板20に接合されている。
【0019】
そして、ICチップ40は、基板20上の端子部21とワイヤボンディングにより電気的に接合されている。このように、本実施形態のICチップ40は、基板20と接着剤で接合され、端子部21とワイヤボンディングで電気的に接続されているが、所謂フリップチップボンディングで、基板20の端子部と電気的機械的に接合されるようにしてもよい。
【0020】
基板20は、圧電振動子30とICチップ40が電気的機械的に接続される部材であり、リジット基板やフレキシブル基板を用いることができる。
本実施形態の場合、基板20は、可撓性を帯びる程に薄く形成されており、具体的には、耐熱性などを考慮してポリイミドやガラスエポキシ等で形成された絶縁性フィルム26と、この絶縁フィルム26の上面に形成された複数の導電パターン21,22,24,32とを備えている。導電パターン21〜24,32は、銅箔などの導電性材料が用いられて、基板20の上面20aにエッチング、印刷、蒸着、メッキなどで形成されている。
【0021】
本実施形態の場合、導電パターン21〜24,32は、図1および図3に示すように、
圧電振動子30およびICチップ40を電気的あるいは電気的機械的に接続するためのパッドとなる複数の端子部21,32と、この複数の端子部21,32同士及び/又は端子部21と実装端子部25とを電気的に接続するための配線パターン22〜24とから形成されている。
【0022】
端子部32,・・・は、圧電振動子30を基板20に電気的機械的に接続するための圧電振動子用電極であり、圧電振動子30の底面四隅に形成された外部端子部35,・・・と対向する位置に設けられ、図2に示されるように、半田52で外部端子部35と接合されている。
また、端子部21,・・・は、ICチップ40を電気的に接続するためのICチップ用電極であり、ICチップ40の電極パッド41とワイヤボンディングされている。
【0023】
具体的には、図1および図3に示すように、端子部21a,21hは、配線パターン23,23及びこの配線パターン23,23の端部に形成されたビアホール27,27(図2参照)内の導電部材を介して、実装端子部25b,25cと電気的に接続され発振回路の入出力端子となる。また、端子部21b,21eは、配線パターン22,22を介して、圧電振動子30が接合された端子部32,32と電気的に接続され、ゲート/ドレイン端子となる。また、端子部21c,21d,21gは、ICチップ40にデータを書き込むための端子となる。また、端子部21fは、配線パターン24及びこの配線パターン24の端部に形成されたビアホール27(図2参照)内の導電部材を介して、実装端子25aと電気的に接続されてグランド端子となる。
【0024】
なお、基板20は可撓性を帯びる程に薄く形成されているので、圧電振動子30やICチップ40を基板20に接合する際に、基板20が撓まないようにすることが好ましい。このため、配線パターン22〜24は、できるだけ幅が太い方が好ましく、また、基板20の上面20aの圧電振動子30やICチップ40が接合される領域に引き回されて、基板20の強度を上げるようになっている。
【0025】
そして、図2に示すように、複数の端子部21,32が露出するようにして、配線パターン22,24を絶縁膜29で覆うようになっている。本実施形態の場合、絶縁膜29はレジスト膜から形成されており、薄膜を可能にすると共に、ファトリソグラフィー技術を用いて位置精度が高められるようになっている。そして、絶縁膜29は、各端子部21,32のみが露出するようにして基板20の上面20a全体を覆っている。なお、レジストはネガ型でもポジ型でもよい。
これにより、圧電振動子30やICチップ40を基板20に接合する際、例えば、半田52によって圧電振動子30の下にある配線パターン22と配線パターン24とがショートしたり、端子部32と配線パターン24とがショートしたりすることを有効に防止することができる。
【0026】
ここで、圧電デバイス10については、図2に示すように、基板20の上面20aは、圧電振動子30の上面34aが外部に露出するようにして、全体が固着した樹脂50で覆われている。
すなわち、圧電振動子30と端子部32との接合部分や、ICチップ40と端子部21とのボンディングワイヤの部分などを含めて基板20の上側を樹脂50が覆って、これらの各部品を保護している。また、上述のように基板20は可撓性がある程に薄く形成されているため、全体を樹脂50で固定することによって、圧電デバイス10全体の強度も確保するようになっている。
【0027】
そして、樹脂50は、圧電振動子30の上面(本実施形態の場合は蓋体34の上面)34aが外部に露出するように基板20の上側を封止して、圧電振動子30の上面と樹脂50の上面との高さ方向の位置が同じとなるように形成されている。このため、圧電発振器10は、圧電振動子30の部分を樹脂封止しない場合の従来の圧電デバイス(図9参照)と同様の高さ寸法に形成することができる。なお、樹脂50には、例えば熱硬化性の液体樹脂などを利用することができる。
【0028】
また、この上面(本実施形態の場合は蓋体34の上面)34aが外部に露出した圧電振動子30は、平面視において、基板20の中心部からずらして配置されており、これにより、従来は、実装端子部の一部を切り欠くなどして、圧電発振器10の方向性を確認していたが、そのような必要はなくなり、圧電発振器10を上から見た場合であっても、圧電振動子30の外部に露出した上面34aの位置を手がかりとして、圧電発振器10の方向性を確認することができる。
【0029】
次に、圧電発振器10の製造方法の実施形態について、図4ないし図7を参照しながら説明する。
図4は圧電発振器10の製造方法の実施形態に対応したフローチャートである。図5は図4のST1〜ST3の工程に対応した概念図、図6は図4のST4〜ST7の工程に対応した概念図、図4のST8の工程に対応した概念図である。
【0030】
図4に示されるように、圧電発振器10は、基板と圧電振動子とICチップ(電子部品)とを別々に用意しておき、これらを接続するようにしている。
この際、基板については、図5(a)に示すように、複数の圧電発振器を同時に形成することができるように、複数の圧電発振器の大きさに対応した長さを有するフィルム状のポリイミド等を成分とする絶縁性フィルム26を形成する(図4のST1)。
その後、図5(b)に示すように、絶縁性フィルム26の上面に、銅箔などの導電性材料を用いて、エッチング、印刷、蒸着、メッキなどの技術により導電パターン21〜24,32を設けて、基板20を形成する(図4のST2)。
【0031】
次いで、基板20の上面全体にレジストを塗布し、マスクを通して各端子部21,32の領域のみを露光する。これにより、図5(c)に示すように、各端子部21,32のみが露出した絶縁膜29を基板20の上面に形成し、絶縁膜29で絶縁性フィルム26上に設けられた配線パターン22,24を覆うようにしている(図4のST3)。
【0032】
次いで、図6(d)に示すように、基板20の上面20aに設けた端子部32,・・・と圧電振動子30の外部端子部35,・・・とを半田52,・・・で接合して、圧電振動子30を基板20に実装し、また、ICチップ40を圧電振動子30と横並びになるように接着剤(図示せず)で接合してから、ICチップ40と端子部21,・・・をワイヤボンディングする(図4のST4およびST5)。
【0033】
次いで、図6(e)に示すように、基板20の上側全体を樹脂50で覆う(図4のST6)。なお、樹脂50は、金型を用いて、エポキシ樹脂などの絶縁部材でインジェクションモールドするようにしてもよく、あるいは、スクリーン印刷により樹脂を塗布するようにしてもよい。この際、樹脂50は圧電振動子30の上面(本実施形態の場合は蓋体34の上面)34aが外部に露出するようにして充填あるいは塗布するようにしている。
ところが、圧電振動子30の上面34aには、図6(e)に示すように、樹脂Mが付着するおそれがある。このため、図6(f)に示すように、圧電振動子30の上面(本実施形態の場合は蓋体34の上面)34aに付着した樹脂Mを、ブラストやブラシをかけるなどして除去する(図4のST7)。
【0034】
次いで、図7(g)に示すように、切断線C1,C1の位置でダイシングした後(図4のST8)、個片になった各圧電発振器10について振動特性を検査する(図4のST9)。そして、所定の振動特性を得られないとき、蓋体がガラス製のものである場合には、図7(g)に示すように、圧電振動子30の上面(蓋体34の上面)34aには樹脂50が付着していないため、レーザ光を透明な蓋体を透過させてパッケージ38内の圧電振動片の金属被覆部に照射して、質量削減方式により周波数調整を行う。また、温度による水晶振動子の周波数特性の補正を行なう必要がある場合には、図示しないICチップから引き回した周波数調整用の書込み端子を基板裏面へ別途設け、それを使って周波数調整を行なう。
【0035】
本発明の実施形態は以上の構成されており、基板20の上面20aに、圧電振動子30とICチップ40とが横並びに実装されているため、圧電振動子30とICチップ40とを高さ方向に重ねて配置した圧電デバイスと比べて薄型化が可能である。そして、基板20の上面側は、全体が樹脂50で覆われているので、基板上の圧電振動子30やICチップ40などの各部品を樹脂50で保護することができる。さらに、圧電発振器10は、圧電振動子30の上面が外部に露出するようになっているため、圧電振動子30の上には樹脂50が存在せず、圧電振動子30を樹脂コートしない場合の圧電デバイスと同様の高さを実現でき、低背化が可能となる。
【0036】
図8は、本発明の実施形態の変形例に係る圧電発振器12の概略断面図である。なお、この図は図1のA−A線の位置において切断した場合の概略断面である。
この図において、上述した圧電発振器10の説明で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
この圧電発振器12が上述した圧電発振器10と異なるのは、樹脂50の形状である。
【0037】
すなわち、この圧電発振器12は、ICチップ40の上面を覆う樹脂50が、圧電振動子30の上面34aよりも高さが低くなっている。
具体的には、樹脂50は、圧電振動子30が接合されている領域R1では、その上面が基板20と略平行になるように高さ寸法が形成され、ICチップ40が接合されている領域R2では、中央部から端部に向かうにしたがって除々に高さ寸法が低くなるようにして、基板20に対して傾斜している。
【0038】
本発明の実施形態の変形例に係る圧電発振器12は以上のように構成されており、このため、ICチップ40の上面を覆う樹脂50は、圧電振動子30の上面よりも高さが低くなっている。したがって、このような圧電発振器12を電子機器に実装した場合、ICチップ40の上方にはスペースが空くため、このスペースに電池等の他の電子部品Kを配置するなど、有効活用することができる。
【0039】
本発明は上述の実施形態に限定されない。実施形態や各変形例の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係る圧電デバイスの例示である圧電発振器の概略平面図。
【図2】図1のA−A線概略切断断面図。
【図3】図1の基板のみの概略平面図。
【図4】本発明の圧電発振器の製造方法の実施形態に対応したフローチャート。
【図5】図4のST1〜ST3の工程に対応した概念図。
【図6】図4のST4〜ST7の工程に対応した概念図。
【図7】図4のST8の工程に対応した概念図。
【図8】本発明の実施形態の変形例に係る圧電発振器の概略断面図。
【図9】従来の圧電デバイスの概略斜視図。
【図10】従来の圧電デバイスの概略断面図。
【符号の説明】
【0041】
10,12・・・圧電デバイス(圧電発振器)、20・・・基板、21,32・・・端子部、22,23,24・・・配線パターン、30・・・圧電振動子、34・・・蓋体、40・・・電子部品(ICチップ)、50・・・樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上面に、圧電振動子とこの圧電振動子よりも高さの低い電子部品とが横並びに実装されている圧電デバイスであって、
前記基板の上面側は、前記圧電振動子の上面が外部に露出するようにして、全体が樹脂で覆われている
ことを特徴とする圧電デバイス。
【請求項2】
前記基板の上面には、複数の端子部と、この複数の端子部間を電気的に接続するための配線パターンとが形成されており、
前記複数の端子部が露出するようにして、前記配線パターンを絶縁膜で覆うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
【請求項3】
前記圧電振動子は、平面視において、前記基板の中心部からずれて配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電デバイス。
【請求項4】
前記圧電振動子の外部に露出した上面は、圧電振動片を収容するパッケージの内部空間を封止する透明な蓋体の上面であることを特徴とする請求項1または3に記載の圧電デバイス。
【請求項5】
前記電子部品の上面を覆う樹脂は、前記圧電振動子の上面よりも高さが低くなっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−173431(P2007−173431A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−367527(P2005−367527)
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】