説明

地図表示画像の生成

地図及び前記地図に重ね合わせるライン要素の情報、例えば、地図に重ね合わせる道路名といった、判読可能なテキスト及び/又は文字(例えば、英数字)を含む表示画像を生成する方法及び装置が開示される。本技術においては、(i)表示角を含む所定の基準を満たす第2のサブセット(44)の英数字のライン要素を、地図上の情報に関連する第1のサブセット(44、50)の英数字のライン要素から選択し、(ii)表示画像に第2のサブセットの英数字のライン要素の情報を含めることで、読み易いライン要素を選択する。第1のサブセットは、距離基準により選択されても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ナビゲーション装置への表示画像といった、表示画像の生成装置及び方法に関する。限定するものではないが、本発明は、可搬型のナビゲーション装置(所謂PND)に特に適したものである。
【背景技術】
【0002】
典型的に、ナビゲーション装置(車載のナビゲーション装置(つまり、車両から取り外すことのできない車両に組み込まれた装置))や、トムトム社のGo720、ナビゲーションソフトウェアを実行する携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)又はコンピュータ等のPNDは、デジタル地図から生成された地図(地図のビュー(眺め))を含む画像を表示する様に構成されている。地図は、ナビゲーション経路を示すルート情報と重ね合わされている。ここで、ルート情報は、あらかじめ記録されたものである場合もあるが、典型的には、適切なソフトウェアを使用するナビゲーション装置が実行する経路計画アルゴリズムの結果として得られたものである。ナビゲーション装置は、ナビゲーション装置の現在位置を判定する(GPS(Grobal Positioning System)の様な)位置決定(測位)システムを含むこともでき、判定した現在位置に従い地図のビュー(見え方)を動的に調整する。
【0003】
一般的な地図は、地上レベルでの2次元情報を含む2次元地図である。例えば、道路及び建物は、地上における設置形状により表現される。その様な2次元情報は、平面図(伝統的な紙による地図と同じく、地図を垂直下方に眺める)として表示されるか、伝統的な平面の紙の地図をあたかも斜めの角度から眺めた様な、人工的な斜視図として表示される。しかしながら、どちらの場合においても、地図は、地上レベルでの単なる2次元情報であるという意味において、“平ら”である。以後、2次元の平面図とは、上記地図の両方を含む意味として使用する。
【0004】
他の地図は、立体的な3次元斜視図であり、人工的な斜視図に似ているが、地図オブジェクトの高さ情報により3次元の描画を含んでいる。例えば、建物は、建物の高さ情報により3次元に描画される。
【0005】
車両での使用において、(i)運転手に現在のナビゲーション情報と、(ii)今後の経路を非常に直感的なナビゲーション表示により提供することが望まれており、これにより、運転手が適切に運転し、その位置を判定することが可能になる。
【0006】
運転手が利用できる他の情報を提示することが以前に要求されているかもしれない。例えば、経路上又は経路の近くにある(銀行、ガソリンスタンド又は公共施設等の)興味のある場所、道路の名前、選択した経路上にある速度違反取締のためのカメラ位置を示すアイコンを表示することが以前に要求されているかもしれない。
【0007】
運転手は、これら提示されている追加の情報をしばしば利用できるが、表示される情報量により、経路に従うことが難しくなる、地図を見ることが難しくなる、運転手の注意が散漫となるといった、過度の負担を運転手にかけない様にすることが重要である。これは、2次元及び3次元地図の両方にあてはまるが、特に、建物といった地図オブジェクトの3次元形状の詳細を表現する3次元の立体斜視図で顕著となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
PNDが設けられている車両において、運転手が利用するかもしれない情報の提示と、運転手の注意を安全運転に必要な程度から逸らさない様にする、運転手に負担をかけない表示画像の情報との間には、明らかに適切なバランスが存在し、本発明は、この衝突する問題を解決するために為されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するため、本発明の好ましい実施形態は、デジタル地図から表示画像を生成する技術を提供し、その方法は
(i)地図の情報に関連する第1のサブセットのライン要素から、表示角を含む予め定めた基準を満足する第2のサブセットのライン要素を選択するステップと、
(ii)表示画像に第2のサブセットのライン要素を含めるステップと、
を備えている。
【0010】
この技術は、方法、この技術を実行する装置、コンピュータにこの技術を実行させるプログラム、又は、このコンピュータプログラムを記録した記録媒体として定義することができる。
【0011】
用語“ライン要素”は、表示画像において読むことができることを意図した、道路名、場所名、地域名、オブジェクト名といった、判読できるテキスト又は文字を意味するものとして使用する。
【0012】
読みやすい角度のライン要素を選択することにより、表示画像を、実質的に整理することができる。好ましくは、ライン要素の選択は、距離に基づいても行う。この様に、本発明の利点及び特徴は、(i)運転手の注意を逸らすことなく、簡単かつ直感的に読むことができる地図を提示することと、(ii)上述した衝突する問題を回避することを含んでいる。本発明の他の特徴及び利点は、好ましい実施形態についての以下の記述から明らかになる。重要と思われる特徴は、上記記載及び添付の特許請求の範囲により特定されているが、明細書に記載されている、或いは、図に示されている新規な特徴又は概念は、それらが強調されているか否かに拘わらず、保護が要求される。
【0013】
例えば、装置はナビゲーション装置を含むことができる。装置は可搬型とすることができる。装置は車載型として構成することができる。
【0014】
本発明の教示の種々の側面と、それら教示を具体化した配置について、以下では図面を用いて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1実施形態における地図生成のフローチャートを示す図。
【図2】表示するライン要素を選択する第1の方法を示すフローチャート。
【図3】デジタル地図のある部分の情報コンテンツを示す図。
【図4】表示角を評価するために、表示空間にライン要素を投影した状態を示す図。
【図5】ライン要素の選択法を使用して生成した地図のスクリーンショットを示す図。
【図6】ナビゲーション装置の斜視図。
【図7】ナビゲーション装置のハードウェアのブロック図。
【図8】ハードウェア及びソフトウェアにより実現された機能の動作における関係を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の好ましい実施形態について、以下では、デジタル地図表示(例えば、2次元平面図、人工的な斜視図、3次元の立体斜視図)を生成するための任意のシステムを参照して説明する。
【0017】
図1は、ライン要素を重ね合わせた地図を含む表示画像24を生成するための、デジタル地図10からの情報を処理する、第1実施形態のフローチャートである。用語“ライン要素”とは、道路名、場所名、オブジェクト名、地域名といった、判読可能なテキスト及び/又は文字(例えば、英数字)を意味するものとして使用する。図1は、本発明を実現するための構成を制限することを意図するものではない。それどころか、種々の処理段階における情報フローの単なる例を示しているにすぎない。デジタル地図10は、道路の位置や、建物などの地図オブジェクトや、その他のものを表す情報を保持している。
【0018】
デジタル地図10からの情報は、地図ビュー生成モジュール16に供給される。デジタル地図10からの情報は、この技術がナビゲーション装置に適用されているのであれば、オプションとして設けられる経路計算モジュール14にも供給することができる。経路計算モジュール14は、利用者が選択した地理的な出発位置と目的位置間のナビゲーション経路を策定する様に構成されている。利用者は、利用者が選択した1つ以上の中間位置を通過することや、ある種の道路を使用することや、他の移動経路を使用するといった、更なる経路条件を提示することができる。経路計算モジュール14は、計算した経路情報を、表示する地図に重ね合わせるために、計算した経路情報を地図ビュー生成モジュール16に提供する。
【0019】
地図ビュー生成モジュール16は、例として典型的には、地図ビュー・コントローラ18、コントローラ18に応答するグラフィック生成器20を含んでいる。地図ビュー・コントローラ18は、どの情報をデジタル地図10から読み出すのか、読み出した情報をどの様に地図として表示するのか、どの様に付加的な情報を地図に重ね合わせるのかを制御することにより、地図のビュー(眺め)を管理する。3次元の立体斜視図を生成するために、コントローラ18は、生成する斜視図の、地上レベルに対する高さ及びその視点の角度も管理する。地図ビュー生成モジュール16は、デジタル地図の“窓”位置(例えば、表示される地図の位置)も動的に制御する。例えば、窓位置は、GPSや他の衛星/無線信号による位置決定システムにより、付加的な位置決定モジュール22が決定する、利用者の現在位置に依存させることができる。また、窓位置は、利用者が選択した位置とすることもできる。グラフィック生成器20は、コントローラ18が管理する地図情報に基づき、画素単位で表示画像24を生成又は構成するための1つ以上のグラフィック・エンジンを含んでいる。グラフィック・エンジンは、道路描画器20aと、表示画像において建物を描画する建物描画器20bと、表示画像にライン要素情報を重ね合わせるためのライン要素描画器20cと、地図に経路情報を重ね合わせるための経路描画器20dと他のエンジンを含むか、これらを実現するためのコマンドを実行する。
【0020】
図2から5を参照すると、本実施形態の特徴は、ライン要素の情報のどの項目を表示するかを選択する選択技術の実装にある。選択は、(i)ある位置からのライン要素の距離、及び/又は、(ii)表示するライン要素の情報の角度に基づくものである。
【0021】
図3は、地図を眺めるための視点位置又はカメラ位置Cと、現在位置P(例えば、位置決定モジュール22が実装されている場合には、位置決定モジュール22が特定)付近のデジタル地図10のコンテンツを示す図である。図3において、デジタル地図10の情報は、2次元平面図として描かれているが、これは単に本発明の理解を助けるためのものである。デジタル地図10のコンテンツは、通常、2次元の図とは似ていない、デジタルの態様にて符号化及び表現されている。デジタル地図は、道路30の位置と関連するライン要素の情報を含み、ライン要素の情報は道路名32及び場所名34を含んでいる。デジタル地図10において、ライン要素は、同じ優先度で体系づけることも、階層的に(例えば、地域名を最上位の優先度とし、その次の優先度として場所名を、さらにその次の優先度として、道路名及びオブジェクト名とする)体系づけることも可能である。同じ優先度の場合、図2の選択法は、総てのライン要素に適用される。階層的な優先度の場合、図2の選択法は、道路名を含むといった、選択した1つ以上の優先度に適用される。
【0022】
ステップ36(図2)において、カメラ位置C又は現在位置Pといった、所定位置から所定の距離M内にあるライン要素が、第1のサブセット38(図3)として選択される。距離Mは、例えば500メートルまでの距離であり、好ましくは250メートルである。距離Mは、固定値としてあらかじめ決定しておくことも、変化する値とすることもできる。変化する値の場合、例えば、表示スケール、表示解像度及び/又はデジタル地図のカメラの視点の高さに依存させることができる。ステップ36は、所定位置からの距離が増加する順番にライン要素を並べ、距離条件に適合するライン要素のみを選択することにより、便利に実行することができる。
【0023】
ステップ40(図2)において、各ライン要素を表示画像の対応位置に投影、あるいは、投影を模擬する計算が行われる。このステップは、各ライン要素の表示角の評価を可能にする。図4は、第1のサブセット38のライン要素を含む3次元斜視図での表示画像を示している。図4から分かる様に、場所名34は、一般的には水平に配置され、各道路名32は、道路を特定しやすくするために、関連する道路30と同じ方向で配置又は方向付けられている。道路30及び道路名32の方向角は、(ii)表示画像の3次元斜視図により修正された(i)デジタル地図10の道路の相対的な角度に依存する。3次元斜視図は、カメラの視点の高さと、視点位置からの距離に依存する。
【0024】
ステップ42(図3)において、表示画像の水平方向に対する各ライン要素の方向角の大きさが、所定の閾値“N”を超えているか否かについての、更なる計算が行われる。第1のサブセット38から、最終画像(図5)に表示する、閾値を超えていないライン要素が、第2のサブセット44(図4及び5)のライン要素として選択される。閾値Nは、特に運転中において、読みにくい角度でライン要素が表示されることを防ぐ様に選択される。読みにくいライン要素を排除することで、表示画像の情報コンテンツを大いに整理し、画面を直感的に素早く読むことを可能にする。例えば、閾値Nは、少なくとも10度であり、30度を超えない様に選択する。ある形態において、閾値Nは約20度である。
【0025】
例えば、図4において、ライン要素“Acre Lane”、“Coldharbour Lane”、“Rushcroft Road”、“Saltoun Road”及び“Effra Road”は、それぞれ、水平に対して傾いているが、その角度は、N=20度以下という比較的小さい値である。これらのライン要素は、比較的簡単に素早く読むことができ、最終画像(図5)に表示する第2のサブセット44に残っている。しかしながら、“Buckner Road”、“Barney’s Grove”,“Brixton Road”及び“Electric Lane”を含むライン要素50は、N=20度を超える、より大きな角度で傾いている。これらライン要素50は、読みにくいと判断され、第2のサブセット44から排除され、よって、最終画像(図5)には表示されない。
【0026】
本発明は、表示画像から読みにくいライン要素を排除できるものと理解される。その様な読みにくいライン要素の排除は、表示画像の情報コンテンツを大いに整理するものであり、画面を直感的に素早く読むことを可能にする。これは、車両内での利用に大変重要であり、読みにくいライン要素によって、運転手の気が散ることを防ぐ。
【0027】
上述した実施形態において、ライン要素の角度による選択は、距離に基づく第1の選択の後に行われる。これは、距離計算を実装することでより効率的なものとなり、この順番での処理により、計算のオーバヘッドを減らすことができるからである。しかしながら、サブ選択の順番を逆転できることが理解される。また、どちらか1方のサブ選択(つまり、距離又は角度による選択)を実行し、他方をオプションとして実行することもできる。さらに、選択は、装置が静止(又はゆっくりと移動)していると判断されるか、実質的に移動(例えば、車両速度で)していると判断されるかに応じた更なるパラメータに依存させることもできる。前者の場合、運転手は、地図の表示画像により注意をむけることができ、大量のライン要素の情報(読みにくい方向のライン要素であっても)を理解することができる。後者の場合、移動中、運転手は、運転から気を散らされない様に、簡単に素早く読める、整理された地図の表示画像を好む。この様に、本発明は、さらなるパラメータによりライン要素の選択を行う様にすることもできる。
【0028】
図2の方法は、典型的には、地図ビュー・コントローラ18(図1)により実行され、グラフィック生成器20はライン要素を描画する前に、サブセット(例えば、第1及び第2のサブセット38及び44)にアクセスすることができる。一度評価が行われると、ライン要素の第2のサブセット44は、表示画像に含めるため、グラフィック生成器20に渡される。
【0029】
好ましい方法について記載をしたが、図6から8は、これら方法の1つ以上を実行するための物理的な装置又はシステムを示している。システムは、可搬型のナビゲーション装置(PND)、車載型ナビゲーション装置、可搬型の地図表示器、位置決定システムを含む装置(例えば、GPSの様な衛星を使用する位置決定システム)、PDA、可搬型コンピュータ又は可搬型でないコンピュータの様な、自律装置を含むことができる。代わりに、システムは、デジタル地図を保持しているサーバと、インターネット又はイントラネットといった1つ以上のネットワーク経由でサーバから受信した情報により、表示するデジタル地図を生成する様に構成された遠隔端末装置又はコンピュータとを含むかもしれない。
【0030】
図6は、PND100の例示的な実施形態を示している。この図において、PNDは、限定されたディスプレイの大きさ、制限された処理能力及び速度、重さ、供給電源の制限が最も深刻となる、挑戦的なデザインである。PND100は、通常、表示画面104を含む、PND電子装置のハードウェアを収容するハウジング102を備えている。PNDは、接続用ブラケット106により車両での利用に適する様に構成されている。接続用ブラケット106は、ハウジング102の相補的な結合部との連結を開放又は分離することができる結合部108を備えている。ブラケット106は、さらに、車両の適切な表面(図示せず)にブラケット106を取り付けるための、吸着カップ又は粘着パッドの様な取り付け要素110を備えている。
【0031】
図7は、ナビゲーション装置100の電子構成要素152を、ブロック構成要素の形式で示す図である。なお、ナビゲーション装置100のブロック図は、ナビゲーション装置の全ての構成要素を含むものではなく、構成要素の多くの例を示すにすぎないことに留意すべきである。
【0032】
ナビゲーション装置100は、入力デバイス220及び表示画面104に接続されるプロセッサ210を含む。入力デバイス220は、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル、及び/又は情報を入力するために利用される他の周知の入力デバイスを含むことができ、表示画面104は、例えばLCDディスプレイ等の任意の種類の表示画面を含むことができる。特に好ましい配置において、入力デバイス220及び表示画面104は、タッチパッド又はタッチスクリーン入力部を含む一体型入力表示装置に一体化され、その場合、利用者は、複数の表示選択肢のうちの1つを選択するか又は複数の仮想ボタンのうちの1つを操作するために、表示画面104の一部分に接触するだけでよい。
【0033】
ナビゲーション装置100は、可聴出力デバイス(例えば、ラウドスピーカ)といった、出力デバイス260を含むことができる。出力デバイス260がナビゲーション装置100の利用者に対して可聴情報を生成できるため、入力デバイス240は入力音声コマンドを受信するマイク及びソフトウェアを更に含むことができると理解される。
【0034】
ナビゲーション装置100において、プロセッサ210は、接続225を介して入力デバイス220に動作可能に接続され、かつ、入力デバイス220から入力情報を受信するように設定され、情報を出力するために、表示画面104及び出力デバイス250のうちの少なくとも一方に出力接続225を介して動作可能に接続される。更に、プロセッサ210は、接続235を介してメモリ230に動作可能に接続される。メモリ230は、不揮発性メモリ及び/又は揮発性メモリ、書き込み可能及び/又は読み出し専用メモリ、半導体メモリ(RAM及び/又はフラッシュ)、磁気ディスクといった磁気メモリ、光ディスクといった光メモリを含む、適切な製品又は媒体を含んでいる。メモリ230は、上述したデジタル地図10及び実行可能ソフトウェアを含む種々の情報を保存する。
【0035】
プロセッサ210は、さらに、接続275を介して入出力(I/O)ポート270との間で情報を送受信する様に構成され、この場合、I/Oポート270は、ナビゲーション装置100の外部のI/Oデバイス280に接続可能である。外部I/Oデバイス280は、例えばイヤホン等の外部聴音装置を含んでもよいが、これに限定されない。更に、I/Oデバイス280への接続は、例えばハンズフリー動作及び/又は音声起動動作のため、イヤホン又はヘッドフォンへの接続のため、並びに/或いは、移動電話への接続のため、カーステレオユニット等の他の任意の外部装置への有線接続又は無線接続であってもよく、この場合、移動電話接続は、ナビゲーション装置100とインターネット又は他の任意のネットワークとの間のデータ接続を確立するためや、インターネット又は他の任意のネットワークを介するサーバへの接続を確立するために、例えば、使用することができる。
【0036】
図7は、さらに、接続255を介するプロセッサ210とアンテナ/受信機250との間の動作可能な接続を示しており、アンテナ/受信機250は、位置決定システム信号(例えば、GPS信号、他の無線又は衛星信号)を受信し、それから、ナビゲーション装置100の現在位置を公知の方法で決定できる様に構成されている。参照符号250で示されるアンテナ及び受信機は、図示のために概略的に組み合わされているが、アンテナ及び受信機は、別個に位置する構成要素であってもよく、アンテナは、例えばGPSパッチアンテナ又はヘリカルアンテナであってもよいことが理解されるだろう。
【0037】
更に、図7に示す電子構成要素が従来の方法で電源(不図示)により電力を供給されることが当業者には理解されるだろう。当業者により理解されるように、図7に示す構成要素の異なる構成が本発明の範囲内で考えられる。例えば、1つの実施形態において、図7に示す構成要素は、有線接続と無線接続との少なくとも一方を介して互いに通信状態にあってもよい。また、接続は互いに独立に描かれているが、総ての又は幾つかの接続は、1つ以上の通信バスにより共用することができる。
【0038】
図8を参照すると、プロセッサ210及びメモリ230は、ナビゲーション装置100の機能ハードウェア構成要素150と装置が実行するソフトウェア間のインタフェースとして機能するBIOS(基本入出力システム)152を確立するために協調している。プロセッサ210は、その後、メモリ230からオペレーティングシステム154をロードし、アプリケーションソフトウェア156の実行環境を提供する。
【0039】
ナビゲーション装置100より提供される機能により、アプリケーションソフトウェア156は、位置決定モジュール22、経路計算モジュール14及び地図ビュー生成モジュール16の1つ以上を含み、3次元の立体斜視図において、ライン要素の表示を、ある位置からの距離及び/又は表示角により制御することを実現する。
【0040】
本発明の種々の実施形態の側面を説明したが、本発明の範囲は、ここで述べた特定の形態に限定されず、添付の特許請求の範囲内における総ての配置、変更、置換は、本発明の範囲内となることが理解される。
【0041】
さらに、添付の特許請求の範囲は、ここに記載した特徴のある組み合わせを述べているが、本発明の範囲は、この時点における特許請求の範囲に列挙されている特定の組み合わせであるか否かに拘わらず、実施形態における任意の組み合わせに拡張できることに留意すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図及び前記地図に重ね合わせるライン要素の情報を含む表示画像を生成する方法であって、
(a)表示角を含む表示基準により、第1のサブセット(38)のライン要素から第2のサブセット(44)のライン要素を選択するステップ(40、42)と、
(b)表示画像(24)に前記第2のサブセット(44)のライン要素の情報を含めるステップと、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記選択するステップは、
(a1)前記第1のサブセット(38)のライン要素を表示空間に投影するステップ(40)と、
(a2)前記表示空間に投影された各ライン要素の表示角を判定するステップと、
(a3)前記表示角が選択範囲内であるライン要素を、前記第2のサブセットに選択するステップ(42)と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記表示角は、前記表示空間の水平方向に対する傾斜角である、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記選択範囲は、前記水平方向に対する角度の少なくとも1つの閾値により定義される、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記閾値は、約10度から30度の間である、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記閾値は、約20度である、
ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
所定位置に対する距離基準により、前記第1のサブセット(36)のライン要素を選択するステップ(36)をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記距離基準は、生成された地図を眺めている視点位置、地図に表示されている現在位置、或いは、それらの組み合わせから選択した位置と前記ライン要素の距離である、
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記距離基準の距離は、約250メートル未満である、
ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記ライン要素は、デジタル地図内の道路の道路名を含む、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記道路名は、前記表示空間の道路の表示に沿って配置される、
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記地図は、3次元の立体斜視図である、
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項14】
地図及び前記地図に重ね合わせるライン要素の情報を含む表示画像を生成する装置(100)であって、
(a)表示角を含む表示基準により、第1のサブセット(38)のライン要素から第2のサブセット(44)のライン要素を選択するデバイス(210、16)と、
(b)表示画像に、前記第2のサブセットのライン要素の情報を含めるデバイス(210、16)と、
を備えていることを特徴とする装置。
【請求項15】
所定位置に対する距離基準により、前記第1のサブセット(38)のライン要素を選択するデバイス(210、16)をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項14に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−521268(P2011−521268A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510837(P2011−510837)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際出願番号】PCT/EP2008/004604
【国際公開番号】WO2009/143873
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(307043223)トムトム インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ (144)
【Fターム(参考)】