説明

地図表示装置、地図表示装置の制御方法、地図表示装置制御プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】現在位置周辺を示す現在地地図、目的位置周辺を示す目的地地図、および、現在位置および目的位置を示す広域地図の各地図をユーザが把握しやすいように表示することのできる地図表示装置等を提供する。
【解決手段】データ表示/センサ装置100は、自装置の現在位置を示す現在地地図およびユーザが指定した目的位置を示す目的地地図の地図の組み合わせと、現在位置および目的位置を示す広域地図であって、現在位置および目的位置を同時に表示できる縮尺の広域地図とを切り替えて表示する表示指示部106を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図表示を行う地図表示装置、地図表示装置の制御方法、地図表示装置制御プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両等に搭載されるカーナビゲーションシステムをはじめとする地図表示装置において、ユーザの利便性を高めるため種々の提案がなされてきた。例えば、表示画面を2つの表示領域に分割し、2つの表示領域において地図を表示する地図表示装置が提案されている。
【0003】
2つの表示領域で地図を表示する地図表示装置において、一方の表示領域に、地図表示装置の現在位置周辺の地図を表示させながら、他方の表示領域に、現在位置と目的位置とを同時に表示できる縮尺で地図を表示する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、2つの表示領域で地図を表示する地図表示装置において、一方の表示領域に、地図表示装置の現在位置周辺の地図を表示させながら、他方の表示領域に、現在位置および目的位置とを含む広域地図を表示させている場合に、現在位置と、目的位置とが1画面で表示できる距離まで近づいたことを検知すると、分割する前の1画面の表示に切り替える技術が知られている(例えば、特許文献2)
【特許文献1】特開2000−3498号公報(2000年1月7日公開)
【特許文献2】特開2005−321268号公報(2005年11月17日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、一般的に、現在位置と目的位置とを同時に表示できる縮尺の地図、すなわち、現在位置および目的位置とを含む広域地図を表示させる場合、現在位置から目的位置までの距離が大きくなれば、広域地図の縮尺は小さくなる。また、地図を表示する画面が小さくなると、地図に表示される情報が見づらくなる。
【0006】
よって、上記従来の構成のように、2分割された画面の一方に、広域地図を表示させる場合、なおさら地図の表示が見づらくなり、不便であった。
【0007】
また、ユーザにとっては、目的位置を設定する場合、目的位置周辺の地図情報を確認できたほうが便利であると推察されるが、上記従来の構成ではこの点については特に考慮はされていない。
【0008】
また、現在位置周辺を示す現在地地図、目的位置周辺を示す目的地地図および広域地図を、1画面に全ての情報を表示させる場合、表示領域に対し、各地図が小さく表示されてしまうため、地図情報の視認性が低下する。このため、ユーザは表示された地図が示す情報を把握しにくくなる。また、この場合、特に広域地図は、現在地地図および目的地地図に比べて縮尺が小さいため、視認性の低下が顕著となる。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、現在位置周辺を示す現在地地図、目的位置周辺を示す目的地地図、および、現在位置および目的位置を示す広域地図の各地図をユーザが把握しやすいように表示することのできる地図表示装置、地図表示装置の制御方法、地図表示装置制御プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係る地図表示装置は、第1地点を示す第1地図および第2地点を示す第2地図の地図の組み合わせと、上記第1地点および上記第2地点を示す広域地図であって、上記第1地点および上記第2地点を同時に表示できる縮尺の広域地図とを切り替えて表示する表示切替制御手段を備えることを特徴としている。
【0011】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る地図表示装置の制御方法は、第1地点を示す第1地図を抽出する第1地図抽出ステップと、第2地点を示す第2地図を抽出する第2地図抽出ステップ、上記第1地点および上記第2地点を示す広域地図であって、上記第1地点および上記第2地点を同時に表示できる縮尺の広域地図を抽出する広域地図抽出ステップと、上記第1地図および上記第2地図の地図の組み合わせと、上記広域地図とを切り替えて表示する表示切替制御ステップとを含むことを特徴としている。
【0012】
上記の構成によれば、地図表示装置は、第1地点を示す第1地図および第2地点を示す第2地図の地図の組み合わせと、上記第1地点および上記第2地点を示す広域地図であって、上記第1地点および上記第2地点を同時に表示できる縮尺の広域地図とを切り替えて表示する。第1地点としては、例えば、地図表示装置自身の現在位置を採用することができる。しかしながら、これに限られず、第1地点を、地図表示装置自身の出発点(ある時点での現在位置)としてもよい。また、第2地点としては、例えば、地図表示装置が向かおうとしている地点、ユーザの目的位置などを採用できる。
【0013】
ここで、第1地図、第2地図および広域地図を一度に表示してしまうと、各地図を縮小して表示しなければならず、各地図の表示が小さくなってしまい、視認性が低下するおそれがある。特に広域地図は、特定の一地点の周辺を示す第1地図および第2地図と比べて縮尺が小さくなる傾向があり、視認性の低下が顕著になる可能性が高い。
【0014】
また、第1地図および第2地図の何れか一方と、広域地図とを同時に表示する場合にも、広域地図の表示が小さくなってしまい見づらくなるおそれがある。
【0015】
これに対し、第1地図および第2地図は、広域地図と比べて縮尺を大きくできる場合が多い。したがって、第1地図および第2地図を同時に表示しても、地図の表示が小さくなることにより、視認性が低下する可能性は低い。
【0016】
このように、表示切替制御手段が、第1地図および第2地図の組み合わせと、広域地図との表示を切り替えるように構成すれば、各地図の表示が小さくなってしまい視認性が低下することを防ぐことができる。特に広域地図の視認性を低下させることなく地図表示を行うことができる。
【0017】
また、本発明に係る地図表示装置では、上記第1地図が表示される表示領域に対する入力操作を検出する第1検出手段と、上記第2地図が表示される表示領域に対する入力操作を検出する第2検出手段とを備え、上記表示切替制御手段は、上記第1検出手段および上記第2検出手段が検出した入力操作に基づいて、上記地図表示を切り替えることが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、地図表示装置は、第1地図が表示される表示領域と、第2地図が表示される表示領域とに対する入力操作を検出し、地図表示を切り替える。表示領域に対する入力操作としては、例えば、ユーザが指等を各表示領域に対して接触させて行うジェスチャーによる操作が挙げられる。なお、その他にも、地図表示装置において、各表示領域に対する入力操作を受け付けるボタン等を設け、各検出手段が、ボタン操作を検知するように構成してもよい。
【0019】
この結果、地図表示装置は、ユーザに直感的なユーザインターフェースを提供できるというさらなる効果を奏する。
【0020】
また、本発明に係る地図表示装置では、表示領域を有する第1表示部および第2表示部と、上記広域地図を、上記第1表示部および上記第2表示部の各々の表示領域に応じて分割する分割手段とをさらに備え、上記表示切替制御手段は、上記第1地図を、上記第1表示部の表示領域に表示し、上記第2地図を、上記第2表示部の表示領域に表示する地図表示と、上記分割手段が分割した広域地図の一方を上記第1表示部の表示領域に表示し、他方を上記第2表示部の表示領域に表示する地図表示とを切り替えることが好ましい。
【0021】
上記構成のように地図を表示するための画面を2つ有する地図表示装置においても適用可能である。そして、地図表示装置が備える2つの表示部の表示領域を有効活用することができる。
【0022】
また、本発明に係る地図表示装置では、表示領域を有する第1表示部および第2表示部と、上記広域地図を、上記第1表示部および上記第2表示部の各々の表示領域に応じて分割する分割手段とをさらに備え、上記第1検出手段は、上記第1表示部に内蔵され、当該第1表示部に近接する対象物の像を検出する光センサを備え、上記第2検出手段は、上記第2表示部に内蔵され、当該第2表示部に近接する対象物の像を検出する光センサを備え、上記表示切替制御手段は、上記第1検出手段および上記第2検出手段が上記光センサによって検出した上記入力操作に応じて、上記第1地図を、上記第1表示部の表示領域に表示し、上記第2地図を、上記第2表示部の表示領域に表示する地図表示と、上記分割手段が分割した広域地図の一方を上記第1表示部の表示領域に、他方を上記第2表示部の表示領域に表示する地図表示とを切り替えることが好ましい。
【0023】
本発明は、上記の構成のように、画像を表示するとともに、近傍の像を検知することができる、いわゆる、光センサ内蔵液晶パネルによって構成することができる。
【0024】
この場合、地図表示装置に対するユーザの操作としては、例えば、第1表示部に対する入力操作を検出する第1検出手段に対して親指による入力を行い、第2表示部に対する入力操作を検出する第2検出手段に対して人差し指による入力を行うようにすることができる。この場合、地図表示装置は、例えば、親指と、人差し指とを広げるようなユーザのジェスチャーを検出することによって、地図表示を切り替えることができる。
【0025】
これにより、ユーザは、指先で地図が表示されている画面に対して操作することによって、地図表示を切り替えることができる。このように、地図表示の操作において、光センサを採用することで、より直感的なユーザインターフェースをユーザに提供できる。
【0026】
前述のとおり、具体的には、上記第1地点は、自装置の現在位置であり、上記第1地図は、当該現在位置周辺を示す現在地地図とすることもできる。あるいは、上記第1地点は、ユーザが指定した出発位置であり、上記第1地図は、当該出発位置周辺を示す出発地地図とすることも可能である。また、上記第2地点は、ユーザが指定した目的位置であり、上記第2地図は、当該目的位置周辺を示す目的地地図とすることも可能である。
【0027】
すなわち、現在位置から、目的位置に向かう間の地図表示、または、出発位置から、目的位置に向かう間において、視認性を低下させることなく地図表示を行うことも可能である。
【0028】
なお、上記地図表示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記地図表示装置をコンピュータにて実現させる地図表示装置制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0029】
以上のように、本発明に係る地図表示装置は、第1地点を示す第1地図および第2地点を示す第2地図の地図の組み合わせと、上記第1地点および上記第2地点を示す広域地図であって、上記第1地点および上記第2地点を同時に表示できる縮尺の広域地図とを切り替えて表示する表示切替制御手段を備える構成である。
【0030】
また、本発明に係る地図表示装置の制御方法は、第1地点を示す第1地図を抽出する第1地図抽出ステップと、第2地点を示す第2地図を抽出する第2地図抽出ステップ、上記第1地点および上記第2地点を示す広域地図であって、上記第1地点および上記第2地点を同時に表示できる縮尺の広域地図を抽出する広域地図抽出ステップと、上記第1地図および上記第2地図の地図の組み合わせと、上記広域地図とを切り替えて表示する表示切替制御ステップとを含む方法である。
【0031】
それゆえ、第1地図および第2地図の地図の組み合わせと、広域地図とが示す情報をユーザにとって把握しやすいように表示することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明の一実施形態について図1から図13に基づいて説明すると以下の通りである。
【0033】
まず、本実施形態に係るデータ表示/センサ装置(地図表示装置)100の概要について、図9に基づいて説明する。
【0034】
〔データ表示/センサ装置の概要〕
図9は、本実施形態に係るデータ表示/センサ装置100が、地図表示装置として動作する場合について示した図である。同図に示すように、データ表示/センサ装置100は、第1表示/光センサ部(第1表示部)300Aおよび第2表示/光センサ部(第2表示部)300Bによって構成される2つの画面を備える地図表示装置である。また、第1表示/光センサ部300Aおよび第2表示/光センサ部300Bは、画像を表示するとともに、近傍の像を検知することができるセンサを内蔵した液晶パネルであるセンサ内蔵液晶パネル(第1検出手段、第2検出手段)301を備えている。なお、データ表示/センサ装置100は、例えば、車両に搭載されるカーナビゲーション装置として実現されていてもよいし、2つの画面を折たたんで持ち運び可能な携帯端末として実現されていてもよい。
【0035】
また、データ表示/センサ装置100は、センサ内蔵液晶パネル301に地図を表示するとともに、センサ内蔵液晶パネル301が撮像した画像を解析することにより、ユーザの動作を検知して、ユーザの動作に応じて種々の動作を行えるように構成されている。データ表示/センサ装置100の動作の例としては、表示されている地図の表示を拡大・縮尺したり、移動させたりする動作等が挙げられる。
【0036】
図9において、第1表示/光センサ部300Aは、現在位置21を中心とする周辺地図(第1地図)を表示しており、第2表示/光センサ部300Bは、目的位置22を中心とする周辺地図(第2地図)を表示している。なお、本実施形態においては、データ表示/センサ装置100は、第1表示/光センサ部300Aおよび第2表示/光センサ部300Bの2つの画面を備える構成だがこれには限られない。1画面の構成も可能であるし、3画面以上の構成とすることも可能である。
【0037】
以上が、データ表示/センサ装置100における地図表示の一例であるが詳細については後述する。
【0038】
(センサ内蔵液晶パネルの概要)
上記データ表示/センサ装置100が備えるセンサ内蔵液晶パネル301は、データの表示に加え、対象物の画像検出が可能な液晶パネルである。ここで、対象物の画像検出とは、例えば、ユーザが指やペンなどでポインティング(タッチ)した位置の検出や、印刷物等の画像の読み取り(スキャン)である。なお、表示に用いるデバイスは、液晶パネルに限定されるものではなく、有機EL(Electro Luminescence)パネルなどであってもよい。
【0039】
図2を参照しながら、センサ内蔵液晶パネル301の構造について説明する。図2は、センサ内蔵液晶パネル301の断面を模式的に示す図である。なお、ここで説明するセンサ内蔵液晶パネル301は一例であり、表示面と読取面とが共用されているものであれば、任意の構造のものが利用できる。
【0040】
図示のとおり、センサ内蔵液晶パネル301は、背面側に配置されるアクティブマトリクス基板51Aと、表面側に配置される対向基板51Bとを備え、これら基板の間に液晶層52を挟持した構造を有している。アクティブマトリクス基板51Aには、画素電極56、データ信号線57、光センサ回路32(図示せず)、配向膜58、偏光板59などが設けられる。対向基板51Bには、カラーフィルタ53r(赤)、53g(緑)、53b(青)、遮光膜54、対向電極55、配向膜58、偏光板59などが設けられる。また、センサ内蔵液晶パネル301の背面には、バックライト307が設けられている。
【0041】
なお、光センサ回路32に含まれるフォトダイオード6は、青のカラーフィルタ53bを設けた画素電極56の近傍に設けられているが、この構成に限定されるものではない。赤のカラーフィルタ53rを設けた画素電極56の近傍に設けてもよいし、緑のカラーフィルタ53gを設けた画素電極56の近傍に設けてもよい。
【0042】
次に、図3(a)および図3(b)を参照しながら、ユーザが、指やペンで、センサ内蔵液晶パネル301上をタッチした位置を検出する2種類の方法について説明する。
【0043】
図3(a)は、反射像を検知することにより、ユーザがタッチした位置を検出する様子を示す模式図である。バックライト307から光63が出射されると、フォトダイオード6を含む光センサ回路32は、指などの対象物64により反射された光63を検知する。これにより、対象物64の反射像を検知することができる。このように、センサ内蔵液晶パネル301は、反射像を検知することにより、タッチした位置を検出することができる。
【0044】
また、図3(b)は、影像を検知することにより、ユーザがタッチした位置を検出する様子を示す模式図である。図3(b)に示すように、フォトダイオード6を含む光センサ回路32は、対向基板51Bなどを透過した外光61を検知する。しかしながら、ペンなどの対象物62がある場合は、外光61の入射が妨げられるので、光センサ回路32が検知する光量が減る。これにより、対象物62の影像を検知することができる。このように、センサ内蔵液晶パネル301は、影像を検知することにより、タッチした位置を検出することもできる。
【0045】
上述のように、フォトダイオード6は、バックライト307より出射された光の反射光(影像)を検知してもよいし、外光による影像を検知してもよい。また、上記2種類の検知方法を併用して、影像と反射像とを両方を同時に検知するようにしてもよい。
【0046】
(データ表示/センサ装置の要部構成)
次に、図4を参照しながら、上記データ表示/センサ装置100の要部構成について説明する。図4は、データ表示/センサ装置100の要部構成を示すブロック図である。図示のように、データ表示/センサ装置100は、1または複数の表示/光センサ部300、回路制御部600、データ処理部700、主制御部800、記憶部901、一次記憶部902、操作部903、外部通信部907、音声出力部908、および音声入力部909を備えている。ここでは、データ表示/センサ装置100は、表示/光センサ部300を2つ(第1表示/光センサ部300Aおよび第2表示/光センサ部300B)備えているものとして説明する。なお、第1表示/光センサ部300Aおよび第2表示/光センサ部300Bを区別しないときは、表示/光センサ部300と表記する。
【0047】
表示/光センサ部300は、いわゆる光センサ内蔵液晶表示装置である。表示/光センサ部300は、センサ内蔵液晶パネル301、バックライト307、それらを駆動するための周辺回路309を含んで構成される。
【0048】
センサ内蔵液晶パネル301は、マトリクス状に配置された複数の画素回路31および光センサ回路32を含んで構成される。センサ内蔵液晶パネル301の詳細な構成については後述する。
【0049】
周辺回路309は、液晶パネル駆動回路304、光センサ駆動回路305、信号変換回路306、バックライト駆動回路308を含む。
【0050】
液晶パネル駆動回路304は、回路制御部600の表示制御部601からのタイミング制御信号(TC1)およびデータ信号(D)に従って、制御信号(G)およびデータ信号(S)を出力し、画素回路31を駆動する回路である。画素回路31の駆動方法の詳細については後述する。
【0051】
光センサ駆動回路305は、回路制御部600のセンサ制御部602からのタイミング制御信号(TC2)に従って、信号線(R)に電圧を印加し、光センサ回路32を駆動する回路である。光センサ回路32の駆動方法の詳細については後述する。
【0052】
信号変換回路306は、光センサ回路32から出力されるセンサ出力信号(SS)をデジタル信号(DS)に変換し、該変換後の信号をセンサ制御部602に送信する回路である。
【0053】
バックライト307は、複数の白色LED(Light Emitting Diode)を含んでおり、センサ内蔵液晶パネル301の背面に配置される。そして、バックライト駆動回路308から電源電圧が印加されると、バックライト307は点灯し、センサ内蔵液晶パネル301に光を照射する。なお、バックライト307は、白色LEDに限らず、他の色のLEDを含んでいてもよい。また、バックライト307は、LEDに代えて、例えば、冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)を含むものであってもよい。
【0054】
バックライト駆動回路308は、回路制御部600のバックライト制御部603からの制御信号(BK)がハイレベルであるときは、バックライト307に電源電圧を印加し、逆に、バックライト制御部603からの制御信号がローレベルであるときは、バックライト307に電源電圧を印加しない。
【0055】
次に、回路制御部600について説明する。回路制御部600は、表示/光センサ部300の周辺回路309を制御するデバイスドライバとしての機能を備えるものである。回路制御部600は、表示制御部601、センサ制御部602、バックライト制御部603、および表示データ記憶部604を備えている。
【0056】
表示制御部601は、データ処理部700の表示データ処理部701から表示データを受信するとともに、表示データ処理部701からの指示に従って、表示/光センサ部300の液晶パネル駆動回路304に、タイミング制御信号(TC1)およびデータ信号(D)を送信し、上記受信した表示データをセンサ内蔵液晶パネル301に表示させる。
【0057】
なお、表示制御部601は、表示データ処理部701から受信した表示データを、表示データ記憶部604に一次記憶させる。そして、当該一次記憶させた表示データに基づいて、データ信号(D)を生成する。表示データ記憶部604は、例えば、VRAM(video random access memory)などである。
【0058】
センサ制御部602は、データ処理部700のセンサデータ処理部703からの指示に従って、表示/光センサ部300の光センサ駆動回路305に、タイミング制御信号(TC2)を送信し、センサ内蔵液晶パネル301にてスキャンを実行させる。
【0059】
また、センサ制御部602は、信号変換回路306からデジタル信号(DS)を受信する。そして、センサ内蔵液晶パネル301に含まれる全ての光センサ回路32から出力されたセンサ出力信号(SS)に対応するデジタル信号(DS)に基づいて、画像データを生成する。つまり、センサ内蔵液晶パネル301の読み取り領域全体で読み取った画像データを生成する。そして、該生成した画像データをセンサデータ処理部703に送信する。
【0060】
バックライト制御部603は、表示データ処理部701およびセンサデータ処理部703からの指示に従って、表示/光センサ部300のバックライト駆動回路308に制御信号(BK)を送信し、バックライト307を駆動させる。
【0061】
なお、データ表示/センサ装置100が、複数の表示/光センサ部300を備える場合、表示制御部601は、データ処理部700から、どの表示/光センサ部300にて表示データを表示するかの指示を受けたとき、当該指示に応じた表示/光センサ部300の液晶パネル駆動回路304を制御する。また、センサ制御部602は、データ処理部700から、どの表示/光センサ部300にて対象物のスキャンを行うかの指示を受けたとき、当該指示に応じた表示/光センサ部300の光センサ駆動回路305を制御するとともに、当該指示に応じた表示/光センサ部300の信号変換回路306からデジタル信号(DS)を受信する。
【0062】
次に、データ処理部700について説明する。データ処理部700は、主制御部800から受信する「コマンド」に基づいて、回路制御部600に指示を与えるミドルウェアとしての機能を備えるものである。なお、コマンドの詳細については後述する。
【0063】
データ処理部700は、表示データ処理部701およびセンサデータ処理部703を備えている。そして、データ処理部700が、主制御部800からコマンドを受信すると、該受信したコマンドに含まれる各フィールド(後述する)の値に応じて、表示データ処理部701およびセンサデータ処理部703の少なくとも一方が動作する。
【0064】
表示データ処理部701は、主制御部800から表示データを受信するとともに、データ処理部700が受信したコマンドに従って、表示制御部601およびバックライト制御部603に指示を与え、上記受信した表示データをセンサ内蔵液晶パネル301に表示させる。なお、コマンドに応じた、表示データ処理部701の動作については、後述する。
【0065】
センサデータ処理部703は、データ処理部700が受信したコマンドに従って、センサ制御部602およびバックライト制御部603に指示を与える。
【0066】
また、センサデータ処理部703は、センサ制御部602から画像データを受信し、当該画像データをそのまま画像データバッファ704に格納する。そして、センサデータ処理部703は、データ処理部700が受信したコマンドに従って、画像データバッファ704に記憶されている画像データに基づいて、「全体画像データ」、「部分画像データ(部分画像の座標データを含む)」、および「座標データ」の少なくともいずれか1つを、主制御部800に送信する。なお、全体画像データ、部分画像データ、および座標データについては、後述する。また、コマンドに応じた、センサデータ処理部703の動作については、後述する。
【0067】
次に、主制御部800は、アプリケーションプログラムを実行するものである。主制御部800は、記憶部901に格納されているプログラムを、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される一次記憶部902に読み出して実行する。
【0068】
主制御部800で実行されるアプリケーションプログラムは、センサ内蔵液晶パネル301に表示データを表示させたり、センサ内蔵液晶パネル301にて対象物のスキャンを行わせるために、データ処理部700に対して、コマンドおよび表示データを送信する。また、コマンドに「データ種別」を指定した場合は、当該コマンドの応答として、全体画像データ、部分画像データ、および座標データの少なくともいずれか1つを、データ処理部700から受信する。
【0069】
なお、回路制御部600、データ処理部700、および主制御部800は、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)およびメモリ等で構成することができる。また、データ処理部700は、ASIC(application specific integrate circuit)などの回路で構成されていてもよい。
【0070】
次に、記憶部901は、図示のように、主制御部800が実行するプログラムおよびデータを格納するものである。なお、主制御部800が実行するプログラムは、アプリケーション固有のプログラムと、各アプリケーションが共用可能な汎用プログラムとに分離されていてもよい。
【0071】
次に、操作部903は、データ表示/センサ装置100のユーザの入力操作を受け付けるものである。操作部903は、例えば、スイッチ、リモコン、マウス、キーボードなどの入力デバイスで構成される。そして、操作部903は、データ表示/センサ装置100のユーザの入力操作に応じた制御信号を生成し、該生成した制御信号を主制御部800へ送信する。
【0072】
なお、上記スイッチの例としては、筐体のヒンジ部分に設けられ、筐体の開閉状態を検出するヒンジ部スイッチ904、電源のオンとオフとを切り替える電源スイッチ905、予め所定の機能が割り当てられているユーザスイッチ906などのハードウェアスイッチを想定している。
【0073】
その他、データ表示/センサ装置100は、無線/有線通信によって外部装置と通信を行うための外部通信部907、音声を出力するためのスピーカ等の音声出力部908、音声信号を入力するためのマイク等の音声入力部909などを適宜備えていてもよい。
【0074】
(コマンドの詳細)
次に、図5および図6を参照しながら、主制御部800からデータ処理部700に送信されるコマンドの詳細について説明する。図5は、コマンドのフレーム構造の一例を模式的に示す図である。また、図6は、コマンドに含まれる各フィールドに指定可能な値の一例、および、その概要を説明する図である。
【0075】
図5に示すように、コマンドは、「ヘッダ」、「データ取得タイミング」、「データ種別」、「スキャン方式」、「スキャン画像階調」、「スキャン解像度」、「スキャンパネル」、「表示パネル」、および「予備」の各フィールドを含んでいる。そして、各フィールドには、例えば、図6に示す値が指定可能である。
【0076】
「ヘッダ」フィールドは、フレームの開始を示すフィールドである。「ヘッダ」フィールドであることが識別可能であれば、「ヘッダ」フィールドの値は、どのような値であってもよい。
【0077】
次に、「データ取得タイミング」フィールドは、データを主制御部800へ送信すべきタイミングを指定するフィールドである。「データ取得タイミング」フィールドには、例えば、“00”(センス)、“01”(イベント)、および“10”(オール)という値が指定可能である。
【0078】
ここで、“センス”は、最新のデータを直ちに送信することを指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「データ取得タイミング」フィールドの値が“センス”であるコマンドを受信すると、「データ種別」フィールドにて指定されている最新のデータを、直ちに、主制御部800に送信する。
【0079】
また、“イベント”は、センサ制御部602から受信する画像データに変化が生じたタイミングで送信することを指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「データ取得タイミング」フィールドの値が“イベント”であるコマンドを受信すると、「データ種別」フィールドにて指定されているデータを、センサ制御部602から受信する画像データに、所定の閾値より大きい変化が生じたタイミングで、主制御部800に送信する。
【0080】
また、“オール”は、所定周期でデータを送信することを指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「データ取得タイミング」フィールドの値が“オール”であるコマンドを受信すると、「データ種別」フィールドにて指定されているデータを、所定周期で、主制御部800に送信する。なお、上記所定周期は、光センサ回路32にてスキャンを行う周期と一致する。
【0081】
次に、「データ種別」フィールドは、センサデータ処理部703から取得するデータの種別を指定するフィールドである。なお、「データ種別」フィールドには、例えば、“001”(座標)、“010”(部分画像)、および“100”(全体画像)という値が指定可能である。さらに、これらの値を加算することによって、“座標”と、“部分画像”/“全体画像”とを、同時に指定可能である。例えば、“座標”と“部分画像”とを同時に指定する場合、“011”と指定することができる。
【0082】
センサデータ処理部703は、「データ種別」フィールドの値が“全体画像”であるコマンドを受信すると、画像データバッファ704に記憶している画像データそのものを主制御部800に送信する。画像データバッファ704に記憶している画像データそのものを、「全体画像データ」と称する。
【0083】
また、センサデータ処理部703は、「データ種別」フィールドの値が“部分画像”であるコマンドを受信すると、センサ制御部602から受信する画像データから、所定の閾値より大きい変化が生じた部分を含む領域を抽出し、該抽出した領域の画像データを主制御部800に送信する。ここで、当該画像データを、「部分画像データ」と称する。なお、上記部分画像データが複数抽出された場合、センサデータ処理部703は、該抽出されたそれぞれの部分画像データを主制御部800に送信する。
【0084】
さらに、センサデータ処理部703は、「データ種別」フィールドの値が“部分画像”であるコマンドを受信したとき、部分画像データにおける代表座標を検出し、当該代表座標の部分画像データにおける位置を示す座標データを主制御部800に送信する。なお、上記代表座標とは、例えば、上記部分画像データの中心の座標、上記部分画像データの重心の座標などが挙げられる。
【0085】
次に、センサデータ処理部703は、「データ種別」フィールドの値が“座標”であるコマンドを受信すると、上記代表座標の全体画像データにおける位置を示す座標データを主制御部800に送信する。なお、上記部分画像データが複数抽出された場合、センサデータ処理部703は、該抽出された、それぞれの部分画像データの、全体画像データにおける代表座標を検出し、当該代表座標を示す座標データのそれぞれを主制御部800に送信する(多点検出)。
【0086】
なお、全体画像データ、部分画像データ、および座標データの具体例については、模式図を参照しながら後述する。
【0087】
次に、「スキャン方式」フィールドは、スキャン実行時に、バックライト307を点灯するか否かを指定するフィールドである。「スキャン方式」フィールドには、例えば、“00”(反射)、“01”(透過)、および“10”(反射/透過)という値が指定可能である。
【0088】
“反射”は、バックライト307を点灯した状態でスキャンを行うことを指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「スキャン方式」フィールドの値が“反射”であるコマンドを受信すると、光センサ駆動回路305とバックライト駆動回路308とが同期して動作するように、センサ制御部602とバックライト制御部603とに指示を与える。
【0089】
また、“透過”は、バックライト307を消灯した状態でスキャンを行うことを指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「スキャン方式」フィールドの値が“透過”であるコマンドを受信すると、光センサ駆動回路305を動作させ、バックライト駆動回路308と動作させないようにセンサ制御部602とバックライト制御部603とに指示を与える。なお、“反射/透過”は、“反射”と“透過”とを併用してスキャンを行うことを指定するものである。
【0090】
次に、「スキャン画像階調」フィールドは、部分画像データおよび全体画像データの階調を指定するフィールドである。「スキャン画像階調」フィールドには、例えば、“00”(2値)、および“01”(多値)という値が指定可能である。
【0091】
ここで、センサデータ処理部703は、「スキャン画像階調」フィールドの値が“2値”であるコマンドを受信すると、部分画像データおよび全体画像データをモノクロデータとして、主制御部800に送信する。
【0092】
また、センサデータ処理部703は、「スキャン画像階調」フィールドの値が“多値”であるコマンドを受信すると、部分画像データおよび全体画像データを多階調データとして、主制御部800に送信する。
【0093】
次に、「スキャン解像度」フィールドは、部分画像データおよび全体画像データの解像度を指定するフィールドである。「スキャン解像度」フィールドには、例えば、“0”(高)および“1”(低)という値が指定可能である。
【0094】
ここで、“高”は、高解像度を指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「スキャン解像度」フィールドの値が“高”であるコマンドを受信すると、部分画像データおよび全体画像データを高解像度で主制御部800に送信する。例えば、画像認識などの画像処理を行う対象の画像データ(指紋などの画像データ)には、“高”を指定することが望ましい。
【0095】
また、“低”は、低解像度を指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「スキャン解像度」フィールドの値が“低”であるコマンドを受信すると、部分画像データおよび全体画像データを低解像度で主制御部800に送信する。例えば、タッチした位置等が分かる程度でよい画像データ(タッチした指や手の画像データなど)には、“低”を指定することが望ましい。
【0096】
次に、「スキャンパネル」フィールドは、どの表示/光センサ部300にて対象物のスキャンを行うかを指定するフィールドである。「スキャンパネル」フィールドには、例えば、“001”(第1表示/光センサ部300A)、“010”(第2表示/光センサ部300B)という値が指定可能である。なお、これらの値を加算することによって、複数の表示/光センサ部300を同時に指定可能である。例えば、“第1表示/光センサ部300A”と“第2表示/光センサ部300B”とを同時に指定する場合、“011”と指定することができる。
【0097】
ここで、センサデータ処理部703は、「スキャンパネル」フィールドの値が“第1表示/光センサ部300A”であるコマンドを受信すると、第1表示/光センサ部300Aの光センサ駆動回路305およびバックライト駆動回路308を制御するように、センサ制御部602およびバックライト制御部603に指示を与える。
【0098】
次に、「表示パネル」フィールドは、どの表示/光センサ部300にて表示データを表示させるかを指定するフィールドである。「表示パネル」フィールドには、例えば、“001”(第1表示/光センサ部300A)、“010”(第2表示/光センサ部300B)という値が指定可能である。なお、これらの値を加算することによって、複数の表示/光センサ部300を同時に指定可能である。例えば、“第1表示/光センサ部300A”と“第2表示/光センサ部300B”とを同時に指定する場合、“011”と指定することができる。
【0099】
ここで、表示データ処理部701は、例えば、「表示パネル」フィールドの値が“第1表示/光センサ部300A”であるコマンドを受信すると、第1表示/光センサ部300Aに表示データを表示させるために、第1表示/光センサ部300Aの液晶パネル駆動回路304およびバックライト駆動回路308を制御するように、表示制御部601およびバックライト制御部603に指示を与える。
【0100】
次に、「予備」フィールドは、上述したフィールドにて指定可能な情報以外の情報をさらに指定する必要がある場合に、適宜指定されるフィールドである。
【0101】
なお、主制御部800にて実行されるアプリケーションは、コマンドを送信するにあたり、上述したフィールドを全て使用する必要はなく、使用しないフィールドには無効値(NULL値など)を設定しておけばよい。
【0102】
また、ユーザが指やペンなどでタッチした位置の座標データを取得したいときは、「データ種別」フィールドに“座標”を指定したコマンドをデータ処理部700に送信することとなるが、指やペンなどは動きがあるため、さらに、当該コマンドの「データ取得タイミング」フィールドに“オール”を指定し、座標データを取得するようにすることが望ましい。また、タッチした位置の座標データが取得できればよいため、スキャンの精度は高くなくてもよい。したがって、上記コマンドの「スキャン解像度」フィールドの値は“低”を指定しておけばよい。
【0103】
また、コマンドの「データ種別」フィールドに“座標”を指定した場合において、例えば、ユーザが、複数の指やペンなどでセンサ内蔵液晶パネル301を同時にタッチした場合は、該タッチした位置の座標データのそれぞれを取得することができる(多点検出)。
【0104】
また、原稿などの対象物の画像データを取得する場合、「データ種別」フィールドに“全体画像”を指定したコマンドをデータ処理部700に送信することとなるが、原稿などの対象物は、通常、静止させた状態でスキャンを実行することが一般的であるため、周期的にスキャンを実行する必要はない。従って、この場合は、「データ取得タイミング」フィールドに“センス”または“イベント”を指定することが望ましい。なお、原稿などの対象物をスキャンするときは、ユーザが文字を読みやすいように、スキャン精度は高い方が望ましい。したがって、「スキャン解像度」フィールドには“高”を指定することが望ましい。
【0105】
(全体画像データ/部分画像データ/座標データ)
次に、図7を参照しながら、全体画像データ、部分画像データ、および座標データについて、例を挙げて説明する。図7(a)に示す画像データは、対象物がセンサ内蔵液晶パネル301上に置かれていないときに、センサ内蔵液晶パネル301全体をスキャンした結果として得られる画像データである。また、図7(b)に示す画像データは、ユーザが指でセンサ内蔵液晶パネル301をタッチしているときに、センサ内蔵液晶パネル301全体をスキャンした結果として得られる画像データである。
【0106】
ユーザが指でセンサ内蔵液晶パネル301をタッチしたとき、当該タッチした近傍の光センサ回路32が受光する光量が変化するため、当該光センサ回路32が出力する電圧に変化が生じ、その結果として、センサ制御部602が生成する画像データのうち、ユーザがタッチした部分の画素値の明度に変化が生じることとなる。
【0107】
図7(b)に示す画像データでは、図7(a)に示す画像データと比べると、ユーザの指に該当する部分の画素値の明度が高くなっている。そして、図7(b)に示す画像データにおいて、明度が所定の閾値より大きく変化している画素値を全て含む最小の矩形領域(領域PP)が、“部分画像データ”である。
【0108】
なお、領域APで示される画像データが、“全体画像データ”である。
【0109】
また、部分画像データ(領域PP)の代表座標Zの、全体画像データ(領域AP)における座標データは(Xa,Ya)であり、部分画像データ(領域PP)における座標データは(Xp,Yp)である。
【0110】
(センサ内蔵液晶パネルの構成)
次に、図8を参照しながら、センサ内蔵液晶パネル301の構成、および、センサ内蔵液晶パネル301の周辺回路309の構成について説明する。図8は、表示/光センサ部300の要部、特に、センサ内蔵液晶パネル301の構成および周辺回路309の構成を示すブロック図である。
【0111】
センサ内蔵液晶パネル301は、光透過率(輝度)を設定するための画素回路31、および、自身が受光した光の強度に応じた電圧を出力する光センサ回路32を備えている。なお、画素回路31は、赤色、緑色、青色のカラーフィルタのそれぞれに対応するR画素回路31r、G画素回路31g、B画素回路31bの総称として用いる。
【0112】
画素回路31は、センサ内蔵液晶パネル301上の列方向(縦方向)にm個、行方向(横方向)に3n個配置される。そして、R画素回路31r、G画素回路31g、およびB画素回路31bの組が、行方向(横方向)に連続して配置される。この組が1つの画素を形成する。
【0113】
画素回路31の光透過率を設定するには、まず、画素回路31に含まれるTFT(Thin Film Transistor)33のゲート端子に接続される走査信号線Giにハイレベル電圧(TFT33をオン状態にする電圧)を印加する。その後、R画素回路31rのTFT33のソース端子に接続されているデータ信号線SRjに、所定の電圧を印加する。同様に、G画素回路31gおよびB画素回路31bについても、光透過率を設定する。そして、これらの光透過率を設定することにより、センサ内蔵液晶パネル301上に画像が表示される。
【0114】
次に、光センサ回路32は、一画素毎に配置される。なお、R画素回路31r、G画素回路31g、およびB画素回路31bのそれぞれの近傍に1つずつ配置されてもよい。
【0115】
光センサ回路32にて光の強度に応じた電圧を出力させるためには、まず、コンデンサ35の一方の電極に接続されているセンサ読み出し線RWiと、フォトダイオード36のアノード端子に接続されているセンサリセット線RSiとに所定の電圧を印加する。この状態において、フォトダイオード36に光が入射されると、入射した光量に応じた電流がフォトダイオード36に流れる。そして、当該電流に応じて、コンデンサ35の他方の電極とフォトダイオード36のカソード端子との接続点(以下、接続ノードV)の電圧が低下する。そして、センサプリアンプ37のドレイン端子に接続される電圧印加線SDjに電源電圧VDDを印加すると、接続ノードVの電圧は増幅され、センサプリアンプ37のソース端子からセンシングデータ出力線SPjに出力される。そして、当該出力された電圧に基づいて、光センサ回路32が受光した光量を算出することができる。
【0116】
次に、センサ内蔵液晶パネル301の周辺回路である、液晶パネル駆動回路304、光センサ駆動回路305、およびセンサ出力アンプ44について説明する。
【0117】
液晶パネル駆動回路304は、画素回路31を駆動するための回路であり、走査信号線駆動回路3041およびデータ信号線駆動回路3042を含んでいる。
【0118】
走査信号線駆動回路3041は、表示制御部601から受信したタイミング制御信号TC1に基づいて、1ライン時間毎に、走査信号線G1〜Gmの中から1本の走査信号線を順次選択し、該選択した走査信号線にハイレベル電圧を印加するとともに、その他の走査信号線にローレベル電圧を印加する。
【0119】
データ信号線駆動回路3042は、表示制御部601から受信した表示データD(DR、DG、およびDB)に基づいて、1ライン時間毎に、1行分の表示データに対応する所定の電圧を、データ信号線SR1〜SRn、SG1〜SGn、SB1〜SBnに印加する(線順次方式)。なお、データ信号線駆動回路3042は、点順次方式で駆動するものであってもよい。
【0120】
光センサ駆動回路305は、光センサ回路32を駆動するための回路である。光センサ駆動回路305は、センサ制御部602から受信したタイミング制御信号TC2に基づいて、センサ読み出し信号線RW1〜RWmの中から、1ライン時間毎に1本ずつ選択したセンサ読み出し信号線に所定の読み出し用電圧を印加するとともに、その他のセンサ読み出し信号線には、所定の読み出し用電圧以外の電圧を印加する。また、同様に、タイミング制御信号TC2に基づいて、センサリセット信号線RS1〜RSmの中から、1ライン時間毎に1本ずつ選択したセンサリセット信号線に所定のリセット用電圧を印加するとともに、その他のセンサリセット信号線には、所定のリセット用電圧以外の電圧を印加する。
【0121】
センシングデータ出力信号線SP1〜SPnはp個(pは1以上n以下の整数)のグループにまとめられ、各グループに属するセンシングデータ出力信号線は、時分割で順次オン状態になるスイッチ47を介して、センサ出力アンプ44に接続される。センサ出力アンプ44は、スイッチ47により接続されたセンシングデータ出力信号線のグループからの電圧を増幅し、センサ出力信号SS(SS1〜SSp)として、信号変換回路306へ出力する。
【0122】
〔データ表示/センサ装置のより詳細な構成〕
次に、図1を参照しながら、データ表示/センサ装置100のより詳細な構成について説明する。地図画像の表示および対象物の検知を行うにあたり、主制御部800は、データ処理部700にコマンドを送信し、送信したコマンドに対する応答として、データ処理部700から座標データを取得する。
【0123】
以下では、説明の便宜上、主制御部800と表示/光センサ部300との間に位置するデータ処理部700および回路制御部600の動作については説明を省略する。
【0124】
図1は、データ表示/センサ装置100のより詳細な構成を示すブロック図である。まず、同図を参照して、データ表示/センサ装置100が備える主制御部800の詳細について説明する。図1に示すように、主制御部800は、現在位置取得部101、目的位置取得部102、現在地地図抽出部103、目的地地図抽出部104、広域地図抽出部105、表示指示部(表示切替制御手段、分割手段)106および操作解析部107を有する。
【0125】
現在位置取得部101は、データ表示/センサ装置100の現在位置を取得するものである。現在位置取得部101は、GPS(Global Positioning System)計測システムによって現在位置を計測する処理を行うためのGPS処理部10にアクセス可能に構成されており、当該GPS処理部10から現在位置を取得する。この現在位置の具体例としては、緯度・経度情報が挙げられる。現在位置は、これに限られず、地図上の位置を特定できるものであればよい。また、現在位置は、地図上の任意の位置を指定することで設定できるように構成されていてもかまわない。例えば、現在位置は、ユーザが指定した任意の出発位置を採用することもできる。このような構成の詳細については後述する。
【0126】
目的位置取得部102は、データ表示/センサ装置100のユーザの目的位置を取得するものである。操作部903が、ユーザから目的位置の入力操作を受け付けると、目的位置取得部102は、当該目的位置を操作部903から取得する。また、目的位置取得部102は、取得した目的位置を目的位置記憶部14に記憶する。この目的位置も、上述の現在位置と同様に地図上の位置を特定できるものであればよい。
【0127】
現在地地図抽出部103は、現在位置取得部101が取得した現在位置に基づいて、後述の地図情報記憶部12から地図情報を読み出し、読み出した地図情報から現在位置周辺の現在地地図を示す現在地地図データを抽出するものである。
【0128】
目的地地図抽出部104は、目的位置取得部102が取得した目的位置に基づいて、後述の地図情報記憶部12から地図情報を読み出し、読み出した地図情報から目的位置周辺の目的地地図を示す目的地地図データを抽出するものである。
【0129】
広域地図抽出部105は、現在位置取得部101が取得した現在位置および目的位置取得部102が取得した目的位置に基づいて、後述の地図情報記憶部12から地図情報を読み出し、読み出した地図情報から現在位置および目的位置を含む広域地図を示す広域地図データを抽出するものである。
【0130】
表示指示部106は、現在地地図抽出部103、目的地地図抽出部104および広域地図抽出部105が抽出した各種地図を表示するための指示をデータ処理部700に対して行うものである。
【0131】
操作解析部107は、データ処理部700が備えるセンサデータ処理部703が算出した指先の位置(座標データ)を取得し、取得した座標データを解析しユーザがどのような操作を行ったかを判定するものである。また、操作解析部107は、判定結果に応じて、現在地地図抽出部103、目的地地図抽出部104および広域地図抽出部105に地図抽出のための各種指示を行う。
【0132】
より詳細には、操作解析部107は、データ処理部700が備えるセンサデータ処理部703から座標データを取得するために、「データ取得タイミング」フィールドに、“イベント”または“オール”を指定し、「データ種別」フィールドに、“座標”を指定したコマンドを、データ処理部700に送信する。この処理により、撮像画像に指先の像が含まれ始めてから当該指先の像の位置が変化し続ける間は、センサデータ処理部703から座標データが操作解析部107へ出力される。
【0133】
なお、以降においては、説明の便宜上、操作解析部107における上記の一連の動作については、単に「データ処理部700から座標データを取得する」と表記する。
【0134】
次に、同図を参照して、データ表示/センサ装置100が備える記憶部901の詳細について説明する。記憶部901は、地図情報記憶部12および目的位置記憶部14を備える。
【0135】
地図情報記憶部12は、現在地地図抽出部103、目的地地図抽出部104および広域地図抽出部105が各種地図を抽出するための地図情報を記憶している。地図情報は、例えば、地図画像、建物に関する情報、道路に関する情報、および、縮尺・緯度・経度等の地理的情報を含む情報である。なお、データ表示/センサ装置100が、ネットワークに接続されており、ネットワークを介して地図情報を取得できる場合は、地図情報記憶部12を設けなくても良い場合もある。
【0136】
目的位置記憶部14は、目的位置取得部102が取得した目的位置を記憶する。目的位置記憶部14は、目的位置取得部102が取得した目的位置を、広域地図抽出部105が後に利用するための目的で用いられる。
【0137】
〔データ表示/センサ装置における地図の表示について〕
図9〜12を用いてデータ表示/センサ装置100における地図表示について以下に説明する。データ表示/センサ装置100における地図表示は、概略的には、次のとおりである。
【0138】
図9を用いて説明したとおり、データ表示/センサ装置100は、現在地地図および目的地地図を表示する。また、データ表示/センサ装置100は、ユーザによる所定の操作に応じて、現在地地図および目的地地図の表示を、現在位置および目的位置を含む広域地図の表示に切り替える。
【0139】
はじめに、再び図9を用いて、データ表示/センサ装置100が、現在地地図および目的地地図の表示を行う場合について詳細に説明する。図示のような表示を行うため、表示指示部106は、次のデータ処理を行い地図データおよびコマンドをデータ処理部700に送信する。
【0140】
まず、表示指示部106は、現在地地図抽出部103が抽出した現在地地図データをデータ処理部700に送信するとともに、「表示パネル」フィールドの値として、“第1表示/光センサ部”を指定したコマンドをデータ処理部700に送信する。また、表示指示部106は、目的地地図抽出部104が抽出した目的地地図データをデータ処理部700に送信するとともに、「表示パネル」フィールドの値として、“第2表示/光センサ部”を指定したコマンドをデータ処理部700に送信する。
【0141】
これにより、第1表示/光センサ部300Aでは、現在地地図データが示す現在地地図が表示され、また第2表示/光センサ部300Bでは、目的地地図データが示す目的地地図が表示される。
【0142】
続いて、図10〜12を用いて、データ表示/センサ装置100が、上記のような現在地地図および目的地地図の表示を、広域地図の表示に切り替える場合について以下に説明する。
【0143】
まず、図10を用いて、地図表示の切り替え操作を検出する手法について以下に説明する。図10は、データ表示/センサ装置100における地図表示の切り替え操作について示した図である。同図に示すように、第1表示/光センサ部300Aでは、現在地地図が表示され、第2表示/光センサ部300Bでは、目的地地図が表示されている。
【0144】
図10では、操作を行うユーザの手25が、データ表示/センサ装置100が備える表示/光センサ部300の上方(図上前面側)に配置されている。具体的には、第1表示/光センサ部300Aに対して、ユーザの人差し指26が配置され、第2表示/光センサ部300Bに対しては、ユーザの親指27が配置されている。なお、以下では、説明の便宜上、ユーザが、人差し指26および親指27を動かす典型例について説明するがこれに限られない。例えば、ユーザが、両手を使って以下で説明するような操作してもかまわない。
【0145】
ここで、ユーザが人差し指26を矢印24の方向に動かすとともに、親指27を矢印23の方向に動かすと、表示/光センサ部300は、これらの動作を検知する。このように、表示/光センサ部300は、ユーザが表示/光センサ部300に対して、人差し指26と、親指27とを広げるような動作を行ったことを検知して、人差し指26と、親指27とを撮像して撮像画像データを生成する。そして、データ処理部700のセンサデータ処理部703が、センサ制御部602を介して、表示/光センサ部300から撮像画像データを受信し、受信した撮像画像データから座標データを生成する。このようにして、データ処理部700は、表示/光センサ部300が所定の時間間隔で生成した撮像画像から、座標データを生成する。
【0146】
図11を用いて、表示/光センサ部300における上記動作の検知処理について以下に説明する。図11は、第1表示/光センサ部300Aおよび第2表示/光センサ部300Bが撮像したユーザの動作に応じて、センサデータ処理部703が生成する座標データについて示した図である。
【0147】
図11(a)は、第2表示/光センサ部300Bがユーザの人差し指26を撮像した撮像画像をセンサデータ処理部703が解析した結果から生成される座標データを説明するための図である。また、図11(b)は、第1表示/光センサ部300Aがユーザの親指27のを撮像した撮像画像をセンサデータ処理部703が解析した結果から生成される座標データを説明するための図である。なお、図11(a)および(b)では、ともに、左上の頂点を原点とし、同図において下の向きがx座標の正方向であり、同図において右向きがy座標の正方向となっている。
【0148】
第1表示/光センサ部300Aおよび第2表示/光センサ部300Bが、図10を用いて示したような、人差し指26および親指27を撮像した撮像画像から、センサデータ処理部703は、図11に示すような座標データ72、74を生成する。すなわち、図11(a)のように、第1表示/光センサ部300Aがある時点において人差し指26を撮像した撮像画像から、センサデータ処理部703は、座標データ72を生成し、操作解析部107へ出力する。その後、センサデータ処理部703は、所定の時間間隔で人差し指26の像の座標データを生成し、操作解析部107へ出力する。そのうちの1つの座標データとして、座標データ74が図11(a)に示されている。
【0149】
そして、同様に、図11に示す(b)のように、第2表示/光センサ部300Bが、ある時点においてユーザの親指27を撮像した撮像画像から、センサデータ処理部703は、座標データ71を生成し、操作解析部107へ出力する。その後、センサデータ処理部703は、所定の時間間隔で親指27の像の座標データを生成し、操作解析部107へ出力する。そのうちの1つの座標データとして、座標データ73が図11(b)に示されている。なお、これらの座標データは、前述の全体画像データにおける座標データである。
【0150】
次に、操作解析部107が、センサデータ処理部703から取得した座標データ71〜74を解析してユーザの操作を判定する手法の一例について以下に説明する。
【0151】
操作解析部107は、座標データ71のx座標と、座標データ73のx座標とを比較する。また、操作解析部107は、座標データ72のx座標と、座標データ74のx座標とを比較する。ここで、操作解析部107は、上記の比較により、座標データ71のx座標よりも、座標データ73のx座標が大きく、かつ座標データ72のx座標よりも、座標データ74のx座標が小さかった場合、ユーザから地図表示の切り替えの操作があったと判定する。そして、操作解析部107は、地図表示の切り替えの操作があったと判定した場合、広域地図抽出部105に広域地図データを抽出するよう指示する。
【0152】
広域地図抽出部105は、操作解析部107から広域地図の作成指示を受け取ると、次のようにして広域地図データを抽出する。まず、広域地図抽出部105は、現在位置取得部101から最新の現在位置を取得し、目的位置取得部102から、目的位置を取得する。そして、現在位置取得部101から取得した現在位置および目的位置取得部102から取得した目的位置に基づいて、地図情報記憶部12から、地図情報を読み出し、読み出した地図情報から、当該現在位置および当該目的位置を含む広域地図データを抽出する。ここで、広域地図データは、第1表示/光センサ部300Aの表示領域および第2表示/光センサ部300Bの表示領域の両方をあわせたサイズの領域に適合するようにして抽出される。広域地図データの抽出に際して、広域地図抽出部105は、例えば、現在位置と目的位置との間の直線距離を算出し、算出した直線距離に基づいて、広域地図の縮尺を決定すればよい。
【0153】
続いて、データ表示/センサ装置100において広域地図を表示する場合について説明する。
【0154】
地図表示切り替えの指示によって、広域地図抽出部105において広域地図データが抽出され、表示指示部106に送信されると、表示指示部106では、広域地図データを、第1表示/光センサ部300Aおよび第2表示/光センサ部300Bで表示できるように広域地図データを分割する。具体的には、表示指示部106は、分割した広域地図データの一方には、現在位置が含まれ、他方には、目的位置が含まれるように分割を行う。
【0155】
そして、表示指示部106は、分割した広域地図データのうち、現在位置を含む方をデータ処理部700に送信するとともに、「表示パネル」フィールドの値として、“第1表示/光センサ部”を指定したコマンドをデータ処理部700に送信する。また、表示指示部106は、分割した広域地図データのうち、目的位置を含む方をデータ処理部700に送信するとともに、「表示パネル」フィールドの値として、“第2表示/光センサ部”を指定したコマンドをデータ処理部700に送信する。
【0156】
図12を用いて、データ表示/センサ装置100において分割された広域地図を表示する場合について例示すると以下の通りである。図12は、データ表示/センサ装置100における広域地図の表示様式の一例を示す図である。
【0157】
図12に示すように、第1表示/光センサ部300Aは、分割された広域地図のうち、現在位置21を含む方を表示し、また第2表示/光センサ部300Bは、分割された広域地図のうち、目的位置22を含む方を表示している。このように、第1表示/光センサ部300Aと、第2表示/光センサ部300Bとにおいて分割した広域地図を表示すれば、第1表示/光センサ部300Aおよび第2表示/光センサ部300Bの何れか一方に広域地図を表示する場合よりも、広域地図を大きく表示できる。これにより、視認性の高い広域地図をユーザに対して提示することができる。
【0158】
また、以上のように、操作解析部107がユーザの指の動きから地図表示の切り替えの操作を判定することで、各種地図の拡大・縮尺および移動等をユーザが指定するためのアイコンまたはソフトキー等の表示を表示/光センサ部300に行わせる必要も無くなる。
【0159】
なお、表示部に接触したユーザの指先の位置を検出する検出手段として、指先が接触することによって生じる圧力を検出するタッチパネルを表示部に設けてもよい。
【0160】
〔データ表示/センサ装置における地図表示の流れ〕
次に、図13を用いて、データ表示/センサ装置100における地図表示の処理の流れについて以下に説明する。図13は、データ表示/センサ装置100における地図表示の処理の流れの一例を示したフローチャートである。
【0161】
ユーザが現在地地図および目的地地図の表示を命じる操作を行うと、まず、現在位置取得部101が、GPS処理部10から現在位置を取得する。現在地地図抽出部103は、現在位置取得部101が取得した現在位置に基づいて、地図情報記憶部12から地図情報を読み出し、読み出した地図情報から現在位置周辺の地図を示す現在地地図データを抽出する(S1)。
【0162】
そして、目的位置取得部102が、操作部903を介して、ユーザから目的位置を取得すると、目的地地図抽出部104は、目的位置取得部102が取得した目的位置に基づいて、地図情報記憶部12から地図情報を読み出し、読み出した地図情報から目的位置周辺の地図を示す目的地地図データを抽出する(S2)。なお、ここで目的位置取得部102は、取得した目的位置を目的位置記憶部14に記憶する。
【0163】
続いて、表示指示部106が、第1表示/光センサ部300Aにおいて現在地地図、および、第2表示/光センサ部300Bにおいて目的地地図を表示させるようデータ処理部700に指示する(S3)。
【0164】
具体的には、まず、表示指示部106が、現在地地図抽出部103が抽出した現在地地図データと、「表示パネル」フィールドの値として、“第1表示/光センサ部”を指定したコマンドとをデータ処理部700に送信することで、第1表示/光センサ部300Aにおいて、現在地地図データが示す現在地地図が表示される。
【0165】
そして、表示指示部106が、目的地地図抽出部104が抽出した目的地地図データと、「表示パネル」フィールドの値として、“第2表示/光センサ部”を指定したコマンドとをデータ処理部700に送信することで、第2表示/光センサ部300Bにおいて、目的地地図データが示す目的地地図が表示される。
【0166】
ここで、操作解析部107が、地図表示の切り替え操作があったかを判定する(S4)。すなわち、操作解析部107は、データ処理部700から座標データを取得し、取得した座標データを解析することで、ユーザが地図表示の切り替え操作を行ったか否かを判定する。
【0167】
操作解析部107は、切り替え操作が無いと判定した場合(S4においてNO)には、そのまま操作を待ち続ける。一方、操作解析部107は、切り替え操作があったと判定した場合(S4においてYES)には、広域地図抽出部105に広域地図データを抽出するよう指示する。そして、広域地図抽出部105は、操作解析部107から広域地図データを抽出するよう指示されると現在位置および目的位置を含む広域地図を示す広域地図データを抽出する(S5)。
【0168】
次に、第1表示/光センサ部300Aおよび第2表示/光センサ部300Bにおいて、広域地図が表示される(S6)。具体的には、まず、表示指示部106が、広域地図抽出部105が抽出した広域地図データを、現在位置を含む部分と、目的位置を含む部分とに分割する。そして、表示指示部106は、分割した広域地図のうち、現在位置を含む部分と、「表示パネル」フィールドの値として、“第1表示/光センサ部”を指定したコマンドとをデータ処理部700に送信する。また、表示指示部106は、分割した広域地図のうち、目的位置を含む部分と、「表示パネル」フィールドの値として、“第2表示/光センサ部”を指定したコマンドとをデータ処理部700に送信する。その後、第1表示/光センサ部300Aおよび第2表示/光センサ部300Bにおいて、広域地図が表示され処理は終了する。
【0169】
以上のように、本実施形態に係るデータ表示/センサ装置100は、自装置の現在位置を示す現在地地図およびユーザが指定した目的位置を示す目的地地図の地図の組み合わせと、現在位置および目的位置を示す広域地図であって、現在位置および目的位置を同時に表示できる縮尺の広域地図とを切り替えて表示する表示指示部106を備える構成である。
【0170】
それゆえ、現在地地図、目的地地図および広域地図が示す情報をユーザにとって把握しやすいように表示することが可能である。
【0171】
〔変形例〕
ここで、地図表示装置として動作するデータ表示/センサ装置100の好ましい変形例について以下に説明する。
(1)前述の通り、データ表示/センサ装置100では、現在位置を基準に地図を表示するのではなく、出発位置を基準に地図を表示する構成が可能である。この場合、以下のように構成変更すればよい。まず、現在位置取得部101に替えて、ユーザの指定する出発位置を取得する出発位置取得部(図示せず)、現在地地図抽出部103に替えて、出発位置周辺の地図を示す出発地地図を抽出する出発地地図抽出部(図示せず)を設ける。なお、出発位置取得部は、例えば、操作部903を介してユーザの指定する位置を取得するように構成できる。
【0172】
また、新たに、記憶部901に、出発位置取得部が取得した出発位置を記憶する出発位置記憶部(図示せず)を設ける。そして、広域地図抽出部105では、出発位置記憶部に記憶されている出発位置と、目的位置とを含む広域地図を抽出するように変更すればよい。
【0173】
このような構成変更により、出発地地図および目的地地図の地図の組み合わせと、広域地図とを切り替えて表示することができる。
(2) データ表示/センサ装置100では、現在位置21から目的位置22にかけての経路を探索するようにしてもよい。この場合、広域地図抽出部105は、現在位置21から目的位置22にかけての経路が示された広域地図データを抽出するようにしてもよい。すなわち、広域地図抽出部105は、現在位置21から目的位置22にかけての経路が、広域地図における地図表示に含まれるように、広域地図の縮尺を決定するようにしてもよい。
【0174】
現在位置21から目的位置22にかけての経路が、大きく湾曲しているような場合、現在位置21と、目的位置22との間の距離に基づき、広域地図の縮尺を設定すると、広域地図の範囲外に、経路が外れてしまうおそれがある。このように構成すれば、広域地図において経路が途切れて表示されることを防ぐことができる。
(3) データ表示/センサ装置100では、地図表示を現在地地図および目的地地図の表示から、広域地図の表示に切り替えた場合、広域地図において、地図表示を切り替えるまえに、現在地地図および目的地地図で表示していた範囲を提示してもよい。この場合、例えば、表示指示部106が、現在地地図抽出部103から現在地地図データを取得し、目的地地図抽出部104から目的地地図データを取得し、取得した現在地地図データおよび目的地地図データに基づいて、広域地図抽出部105から取得した広域地図データにおいて、現在位置の周辺地図および目的位置の周辺地図として表示していた箇所をハイライト表示したりすればよい。このように構成すれば、広域地図に表示を切り替える前に表示していた地図に対応する箇所を、ユーザに提示することができる。
(4) 表示/光センサ部300において、広域地図を表示している間に、地図表示を元に戻す操作が有った場合に、現在位置地図および目的位置地図を再度表示するように構成してもよい。この場合、例えば、主制御部800の各部を、以下のように動作するように構成すればよい。
【0175】
地図表示を元に戻す操作が有った場合に、操作解析部107は、現在地地図抽出部103および目的地地図抽出部104に、それぞれ現在地地図データおよび目的地地図データを抽出するよう指示する。
【0176】
現在地地図抽出部103は、操作解析部107から地図データの抽出の指示があると、再度GPS処理部10から現在位置を取得し、地図情報記憶部12から地図情報を読み出し、読み出した地図情報から現在地地図データを抽出する。
【0177】
また、目的地地図抽出部104は、目的位置記憶部14から目的地を読み出すとともに、地図情報記憶部12から地図情報を読み出し、読み出した地図情報から目的地地図データを抽出する。なお、目的地地図抽出部104は、抽出した目的地地図を記憶部901に記憶しておき、地図表示の切り替えの操作が有った場合には、記憶した目的地地図を記憶部901から読み出すようにしてもよい。このように構成すれば、表示を元に戻す操作が有った場合に、目的地地図抽出部104が、目的地地図を抽出し直す手間を省くことができるため、処理効率の向上につながる。
(5) 現在地地図抽出部103、目的地地図抽出部104および広域地図抽出部105では、第1表示/光センサ部300Aの表示領域および第2表示/光センサ部300Bの表示における上下方向の上向きと、データ表示/センサ装置100を所有するユーザの進行方向(データ表示/センサ装置100の移動方向)とが一致するように地図を抽出および表示してもよい。
(6) 第1表示/光センサ部300Aに現在地地図を表示し、第2表示/光センサ部300Bに目的地地図を表示している場合には、表示指示部106は、各地図を別個の地図として表示させる。これに対して、表示指示部106は、現在、広域地図を表示していると判定した場合は、第1表示/光センサ部300Aと、第2表示/光センサ部300Bとのいずれか一方において表示している地図に対する動作に連動して、他方の地図表示を拡大・縮尺したり、移動させたりするようにしてもよい。つまり、第1表示/光センサ部300Aと、第2表示/光センサ部300Bとに表示している分割した広域地図を、1枚の地図として取り扱うようにしてもよい。
【0178】
このように構成すれば、ユーザは、各画面に対して別個に操作を行わなくてもよくなり、操作性が向上する。
(7) さらに、第1表示/光センサ部300Aにおいて現在地地図を表示し、第2表示/光センサ部300Bにおいて目的地地図を表示する必要は必ずしもなく、第1表示/光センサ部300Aは、第1地点を示す第1地図を表示し、第2表示/光センサ部300Bは、第2地点を示す第2地図を表示してもよい。上記第1および第2地点は、ユーザによって指定されればよい。この場合、広域地図は、上記第1および第2地点を示す地図である。
【0179】
最後に、データ表示/センサ装置100の各ブロック、特に、主制御部800が備える現在位置取得部101、目的位置取得部102、現在地地図抽出部103、目的地地図抽出部104、広域地図抽出部105、表示指示部106および操作解析部107は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0180】
すなわち、データ表示/センサ装置100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるデータ表示/センサ装置100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記データ表示/センサ装置100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0181】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0182】
また、データ表示/センサ装置100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0183】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0184】
本発明に係るデータ表示/センサ装置は、自装置の現在位置を含む現在地地図と、目的位置を含む目的地地図と、当該現在位置および当該目的位置を含む広域地図とを、ユーザが把握しやすい形態で提供できる。このため、カーナビゲーションシステムをはじめとして、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)等に好適に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0185】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るデータ表示/センサ装置のより詳細な構成を示すブロック図である。
【図2】上記データ表示/センサ装置が備えるセンサ内蔵液晶パネルの断面を模式的に示す図である。
【図3】同図(a)は、上記データ表示/センサ装置が備えるセンサ内蔵液晶パネルにて反射像を検知することにより、ユーザがタッチした位置を検出する様子を示す模式図であり、同図(b)は、上記データ表示/センサ装置が備えるセンサ内蔵液晶パネルにて影像を検知することにより、ユーザがタッチした位置を検出する様子を示す模式図である。
【図4】上記データ表示/センサ装置の要部構成を示すブロック図である。
【図5】上記データ表示/センサ装置で用いられるコマンドのフレーム構造の一例を模式的に示す図である。
【図6】上記コマンドに含まれる各フィールドに指定可能な値の一例、および、その概要を説明する図である。
【図7】同図(a)は、上記データ表示/センサ装置にて、対象物がセンサ内蔵液晶パネル上に置かれていないときに、センサ内蔵液晶パネル全体をスキャンした結果として得られる画像の一例を示す図であり、同図(b)は上記データ表示/センサ装置にて、ユーザが指でセンサ内蔵液晶パネルをタッチしているときに、スキャンした結果として得られる画像の一例を示す図である。
【図8】上記データ表示/センサ装置が備えるセンサ内蔵液晶パネルの構成およびその周辺回路の構成を示すブロック図である。
【図9】本実施形態に係るデータ表示/センサ装置が、地図表示装置として動作する場合について示した図である。
【図10】データ表示/センサ装置における地図表示の切り替え操作について示した図である。
【図11】同図(a)は、ユーザの人差し指の座標を示す座標データを説明するための図である。同図(b)は、ユーザの親指の座標を示す座標データを説明するための図である。
【図12】データ表示/センサ装置が広域地図を表示する場合について例示した図である。
【図13】データ表示/センサ装置における地図表示の処理の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0186】
10 GPS処理部
12 地図情報記憶部
14 目的位置記憶部
100 データ表示/センサ装置(地図表示装置)
101 現在位置取得部
102 目的位置取得部
103 現在地地図抽出部
104 目的地地図抽出部
105 広域地図抽出部
106 表示指示部(表示切替制御手段、分割手段)
107 操作解析部
300 表示/光センサ部
300A 第1表示/光センサ部(第1表示部)
300B 第2表示/光センサ部(第2表示部)
301 センサ内蔵液晶パネル(第1検出手段、第2検出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1地点を示す第1地図および第2地点を示す第2地図の地図の組み合わせと、
上記第1地点および上記第2地点を示す広域地図であって、上記第1地点および上記第2地点を同時に表示できる縮尺の広域地図とを切り替えて表示する表示切替制御手段を備えることを特徴とする地図表示装置。
【請求項2】
上記第1地図が表示される表示領域に対する入力操作を検出する第1検出手段と、
上記第2地図が表示される表示領域に対する入力操作を検出する第2検出手段とを備え、
上記表示切替制御手段は、上記第1検出手段および上記第2検出手段が検出した入力操作に基づいて、上記地図表示を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の地図表示装置。
【請求項3】
表示領域を有する第1表示部および第2表示部と、
上記広域地図を、上記第1表示部および上記第2表示部の各々の表示領域に応じて分割する分割手段とをさらに備え、
上記表示切替制御手段は、上記第1地図を、上記第1表示部の表示領域に表示し、上記第2地図を、上記第2表示部の表示領域に表示する地図表示と、上記分割手段が分割した広域地図の一方を上記第1表示部の表示領域に表示し、他方を上記第2表示部の表示領域に表示する地図表示とを切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の地図表示装置。
【請求項4】
表示領域を有する第1表示部および第2表示部と、
上記広域地図を、上記第1表示部および上記第2表示部の各々の表示領域に応じて分割する分割手段とをさらに備え、
上記第1検出手段は、上記第1表示部に内蔵され、当該第1表示部に近接する対象物の像を検出する光センサを備え、
上記第2検出手段は、上記第2表示部に内蔵され、当該第2表示部に近接する対象物の像を検出する光センサを備え、
上記表示切替制御手段は、上記第1検出手段および上記第2検出手段が上記光センサによって検出した上記入力操作に応じて、上記第1地図を、上記第1表示部の表示領域に表示し、上記第2地図を、上記第2表示部の表示領域に表示する地図表示と、上記分割手段が分割した広域地図の一方を上記第1表示部の表示領域に、他方を上記第2表示部の表示領域に表示する地図表示とを切り替えることを特徴とする請求項2に記載の地図表示装置。
【請求項5】
上記第1地点は、自装置の現在位置であり、上記第1地図は、当該現在位置周辺を示す現在地地図であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の地図表示装置。
【請求項6】
上記第1地点は、ユーザが指定した出発位置であり、上記第1地図は、当該出発位置周辺を示す出発地地図であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の地図表示装置。
【請求項7】
上記第2地点は、ユーザが指定した目的位置であり、上記第2地図は、当該目的位置周辺を示す目的地地図であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の地図表示装置。
【請求項8】
第1地点を示す第1地図を抽出する第1地図抽出ステップと、
第2地点を示す第2地図を抽出する第2地図抽出ステップ、
上記第1地点および上記第2地点を示す広域地図であって、上記第1地点および上記第2地点を同時に表示できる縮尺の広域地図を抽出する広域地図抽出ステップと、
上記第1地図および上記第2地図の地図の組み合わせと、上記広域地図とを切り替えて表示する表示切替制御ステップとを含むことを特徴とする地図表示装置の制御方法。
【請求項9】
請求項1から7のいずれか1項に記載の地図表示装置を動作させるための地図表示装置装置制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための地図表示装置制御プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の地図表示装置制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−122444(P2010−122444A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−295724(P2008−295724)
【出願日】平成20年11月19日(2008.11.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】