説明

地理的ユーザプロファイルに基づいてターゲット・コンテンツ・メッセージの適切性を決定するように地理的ユーザプロファイルを決定するための方法およびシステム

移動クライアントによって受信される情報の適切性を決定するための方法およびシステムが開示される。例えば一例示的方法は、上記移動クライアントによって1セットの位置履歴情報を識別することと、上記位置履歴情報に基づいて上記移動クライアントによってユーザプロファイルを更新することと、上記更新されたユーザプロファイルに基づいて上記移動クライアントにターゲット情報を表示/記憶することと、を含み得る。

【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
本出願は、「METHODS AND SYSTEMS FOR DETERMINING GEOGRAPHIC POINTS OF INTEREST AND USER PROFILE INFORMATION(地理的関心ポイントとユーザプロファイル情報とを決定するための方法およびシステム)」と題する、2007年12月14日に出願された米国仮特許出願第61/013,941号(Qualcomm Attorney Docket No.072406P1)の優先権を主張し、またこの特許出願の全内容を組み込んでいる。本出願は、「METHOD AND SYSTEM FOR USER PROFILE MATCH INDICATION IN A MOBILE ENVIRONMENT(移動環境におけるユーザプロファイル整合指示のための方法およびシステム)」と題する、2007年11月14日に出願された米国仮特許出願第60/988,029号(Qualcomm Attorney Docket No.071913P1);「METHOD AND SYSTEM FOR KEYWORD CORRELATION IN A MOBILE ENVIRONMENT(移動環境におけるキーワード相関のための方法およびシステム)」と題する、2007年11月14日に出願された第60/988,033号(Qualcomm Attorney Docket No.071913P2);「METHOD AND SYSTEM FOR USER PROFILE MATCH INDICATION IN A MOBILE ENVIRONMENT(移動環境におけるユーザプロファイル整合指示のための方法およびシステム)」と題する、2007年11月14日に出願された第60/988,037号(Qualcomm Attorney Docket No.071913P3);および「METHOD AND SYSTEM FOR MESSAGE VALUE CALCULATION IN A MOBILE ENVIRONMENT(移動環境におけるメッセージ値計算のための方法およびシステム)」と題する、2007年11月14日に出願された第60/988,045号(Qualcomm Attorney Docket No.071913P4)の優先権を主張し、またこれらの特許出願の全内容を組み込んでいる。本出願はまた、「USER PROFILE MATCH INDICATION IN A MOBILE ENVIRONMENT METHODS AND SYSTEMS(移動環境におけるユーザプロファイル整合指示の方法およびシステム)」と題する、2008年11月11日に出願された米国非仮特許出願第12/268,905号(Qualcomm Attorney Docket No.071913U1);「METHOD AND SYSTEM USING KEYWORD VECTORS AND ASSOCIATED METRICS FOR LEARNING AND PREDICTION OF USER CORRELATION OF TARGETED CONTENT MESSAGES IN A MOBILE ENVIRONMENT(移動環境におけるターゲット・コンテンツ・メッセージのユーザ相関の学習および予測のためにキーワードベクトルおよび関連計量値を使用する方法およびシステム)」と題する、2008年11月11日に出願された第12/268,914号(Qualcomm Attorney Docket No.071913U2);「METHOD AND SYSTEM FOR USING A CACHE MISS STATE MATCH INDICATOR TO DETERMINE USER SUITABILITY OF TARGETED CONTENT MESSAGES IN A MOBILE ENVIRONMENT(移動環境におけるターゲット・コンテンツ・メッセージのユーザ適切性を決定するためにキャッシュミス状態整合インジケータを使用するための方法およびシステム)」と題する、2008年11月11日に出願された第12/268,927号(Qualcomm Attorney Docket No.071913U3);「METHOD AND SYSTEM FOR MESSAGE VALUE CALCULATION IN A MOBILE ENVIRONMENT(移動環境におけるメッセージ値計算のための方法およびシステム)」と題する、2008年11月11日に出願された第12/268,939号(Qualcomm Attorney Docket No.071913U4);および「METHOD AND SYSTEM USING KEYWORD VECTORS AND ASSOCIATED METRICS FOR LEARNING AND PREDICTION OF USER CORRELATION OF TARGETED CONTENT MESSAGES IN A MOBILE ENVIRONMENT(移動環境におけるターゲット・コンテンツ・メッセージのユーザ相関の学習および予測のためにキーワードベクトルおよび関連計量値を使用する方法およびシステム)」と題する、2008年11月11日に出願された第12/268,945号(Qualcomm Attorney Docket No.071913U5)の全内容を組み込んでいる。
【技術分野】
【0002】
本開示は無線通信に関する。特に本開示は、移動デバイスのユーザに関する地理的関心ポイントを決定するために使用可能な無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0003】
地域の天気予報および特定の人口統計をターゲットにした広告といったターゲット・コンテンツ情報を、携帯電話または他の形の無線アクセス端末(W−AT)といった無線通信デバイス(WCD)に配信できるシステムとして、移動ターゲット・コンテンツ・メッセージ(TCM)可能システムが説明され得る。このようなシステムはまた、関心のある可能性の高い、押し付けがましくないターゲット・コンテンツ・メッセージをユーザに提示することによって、より良いユーザ体験を提供し得る。
【0004】
移動TCM可能システムの一例は、広告を無線通信デバイス(WCD)に配信できる移動ターゲット広告システム(MAS)である。一般にMASは、セルラープロバイダ(セルラー通信接続業者)がW−AT上に広告を提供するための、ならびにある形式の分析インタフェースが種々の広告キャンペーンの実績について報告するための、広告販売ルートといったものを提供できる。移動広告活動の特定の消費者利益は、これが広告を進んで受け入れる消費者に、無線サービスへのより経済的なアクセスを可能にするように、無線サービスのための代替の/更なる収益モデルを与えることができることである。例えば広告活動によって作り出された収益は、W−ATユーザがこのようなサービスに通常関連する全予約金を支払わずに種々のサービスを享受することを可能にし得る。
【0005】
W−ATにおけるTCMの有効性を高めるためには、ターゲット情報、すなわちある特定の個人または指定されたグループの人々によってうまく受信される可能性が高いと考えられる、および/またはある特定の個人または指定されたグループの人々にとって関心が高いと考えられるTCMを提供することが有益であり得る。
【0006】
ターゲット・コンテンツ・メッセージ(TCM)情報は、緊急時の道路沿いサービスを見つける必要性または旅行ルートに関する情報の必要性といった差し迫った必要性または状況に基づく可能性がある。ターゲット・コンテンツ・メッセージ情報はまた、ユーザが過去に関心を示した特定の製品またはサービス(例えばゲーム)に基づく、および/または人口統計データに基づく、例えばある特定の製品に関心のありそうな年齢および収入のグループの決定に基づく可能性もある。ターゲット広告は、TCMの一例である。
【0007】
ターゲット広告は、(1)1回ごとの視聴費用に基づく経済構造において、広告主は支払い広告費をより小さな1セットの見通しに限定することによって自分の広告予算の額を増やすことができることと、(2)ターゲット広告は特定のユーザにとって関心のある領域を表す可能性が高いのでユーザがターゲット広告に積極的に応答する可能性は実質的に増加することと、を含む多数の利点(一般的な広告に対して)を提供することができる。
【0008】
不都合なことに、ある幾つかの形式の可能なターゲット広告を作り出す情報は、政府の規制と個人情報の流布を制限したいという人々の要望とによって制約される可能性がある。例えば米国ではこのような政府規制は、Graham−Leach−Bliley Act(GLBA)、合衆国コードのタイトル47、セクション222−「消費者情報のプライバシー保護」を含む。コモンキャリア(一般通信事業者)もマーケッティング目的のために加入者に関する個人情報を使用することを制約され得る。例えばGLBAは、消費者の明確な事前承諾のない個別に識別可能な消費者情報へのアクセスならびに位置情報の開示を禁止している。
【0009】
したがって無線通信環境においてターゲット広告を配信するための新しい技術が望まれている。
【発明の概要】
【0010】
一例示的実施形態では、移動クライアントによって受信される情報の適切性を決定するための方法は、この移動クライアントによって1セットの位置履歴情報を識別することと、この位置履歴情報に基づいて移動クライアントによってユーザプロファイルを更新することと、この更新されたユーザプロファイルに基づいて移動クライアントについてのターゲット情報を表示および/または記憶することと、を含み得る。
【0011】
もう一つの例示的実施形態では、移動クライアントによって受信される情報の適切性を決定するための装置は、この移動クライアントによって1セットの位置履歴情報を識別するための手段と、この位置履歴情報に基づいて移動クライアントによってユーザプロファイルを更新するための手段と、この更新されたユーザプロファイルに基づいて移動クライアントにターゲット情報を表示するための手段および/または記憶するための手段と、を含み得る。
【0012】
もう一つの例示的実施形態では、移動クライアントは、メモリと、トランシーバと、このメモリとトランシーバとに接続されていて、移動クライアントの1セットの位置履歴情報を識別し、この位置履歴情報に基づいて移動クライアントのユーザプロファイルを更新するように動作可能なプロセッサと、を含み得る。移動クライアントは更に、更新されたユーザプロファイルに基づいて移動クライアントにターゲット情報を表示できる、移動クライアント内に組み込まれた表示装置を含み得る。
【0013】
もう一つの例示的実施形態では、コンピュータプログラム製品は、移動クライアントによる1セットの位置履歴情報を識別するための命令と、この位置履歴情報に基づいて移動クライアントによるユーザプロファイルを更新するための命令と、この更新されたユーザプロファイルに基づいて移動クライアントにターゲット情報を表示および/または記憶するための命令と、を次々に含み得るコンピュータ可読媒体を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本開示の特徴と性質は、参照符号が本書を通じて対応する項目とプロセスとを識別する図面に関連して行われるときに下記の詳細な説明から更に明らかになるであろう。
【図1】例示的無線アクセス端末(W−AT)と広告インフラストラクチャとの間の対話を示す図である。広告インフラストラクチャはターゲット・コンテンツ・メッセージ処理インフラストラクチャの一例である。
【図2】装置内搭載の(オンボード)ユーザプロファイル生成エージェントを有する例示的W−ATの動作を示す概略ブロック図である。
【図3】ユーザプロファイル生成エージェントのデータ転送の例示的動作を示す概略ブロック図である。
【図4】プロファイルデータ処理のための例示的要求を処理する概略ブロック図である。
【図5】ユーザプロファイル生成エージェントの例示的動作を示す概略ブロック図である。
【図6】ユーザプロファイルを生成して使用するための例示的動作を概略表示する流れ図である。
【図7】ユーザプロファイルを生成して使用するためのもう一つの例示的動作を概略表示する流れ図である。
【図8】識別可能なデータが移動広告/移動ターゲット・コンテンツ・メッセージ処理サーバに転送されるときのクライアント識別情報保護のための一方向ハッシュ関数の使用を示す図である。
【図9】移動広告サーバ/移動ターゲット・コンテンツ・メッセージ処理サーバに転送される識別可能なデータを匿名化するためのプロキシ(代理)サーバによって実現されるデータフローを示す図である。
【図10】移動広告サーバ/移動ターゲット・コンテンツ・メッセージ処理サーバに転送される識別可能なデータを匿名化するためのプロキシサーバによって実現される第2のデータフローを示す図である。
【図11】移動ターゲット・コンテンツ・メッセージ使用可能ネットワークにおける広告配信のための通信プロトコルを表現する図である。
【図12】移動メッセージ配信可能ネットワークにおけるターゲット・コンテンツ・メッセージ配信のためのもう一つの通信プロトコルを表現する図である。
【図13】移動メッセージ配信可能ネットワークにおけるターゲット・コンテンツ・メッセージ配信のためのもう一つの通信プロトコルを表現する図である。
【図14】移動メッセージ配信可能ネットワークにおけるターゲット・コンテンツ・メッセージ配信のためのもう一つの通信プロトコルを表現する図である。
【図15】「コンタクトウィンドウズ(登録商標)」アプローチにしたがって広告コンテンツをダウンロードするための第1の通信プロトコルのための時刻表を表現する図である。
【図16】定義されたタイムスケジュールにしたがって広告コンテンツをダウンロードするための通信プロトコルのための代替の時刻表を表現する図である。
【図17】定義されたタイムスケジュールにしたがってコンテンツをダウンロードするための第1の通信プロトコルのための代替の時刻表を表現する図である。
【図18】メッセージ・フィルタリング・プロセスの説明図である。
【図19】メッセージ・フィルタリング・プロセス構成要素の説明図である。
【図20】ゲート制御プロセスの説明図である。
【図21】ランダムサンプリング論理図の説明図である。
【図22】一方向関数に基づくサンプリング論理図の説明図である。
【図23】選択プロセス流れ図の説明図である。
【図24A】メッセージ選択プロセスの流れ図を表現する図である。
【図24B】メッセージ選択プロセスの流れ図を表現する図である。
【図25】例示的ユーザプロファイル整合インジケータ(MI)プロセスを示す流れ図である。
【図26】例示的ユーザプロファイル整合インジケータを示すブロック図である。
【図27】例示的キーワード相関プロセスの流れ図である。
【図28】例示的学習および予測エンジンを示すブロック図である。
【図29】移動クライアントの他の要素に関連する例示的学習および予測エンジンを示すブロック図である。
【図30A】例示的階層的キーワード構成を表現する図である。
【図30B】例示的非階層的/平板的キーワード構成を表現する図である。
【図31】移動クライアントがユーザ好みに適合することを可能にするための例示的学習プロセスの期待される実績を表す一連のグラフを表現する図である。
【図32A】移動クライアントがユーザ好みに適合することを可能にするための例示的プロセスを示すブロック図である。
【図32B】移動クライアントがユーザ好みに適合することを可能にするための例示的プロセスを示すブロック図である。
【図33】マルチキャスト/放送メッセージ配信の説明図である。
【図34】例示的ユニキャストメッセージ配信プロトコルの説明図である。
【図35】もう一つの例示的ユニキャストメッセージ配信プロトコルの説明図である。
【図36】更にもう一つの例示的ユニキャストメッセージ配信プロトコルの説明図である。
【図37】なお更にもう一つの例示的ユニキャストメッセージ配信プロトコルの説明図である。
【図38A】ある特定のユーザに関する履歴情報を有する種々の捕捉された位置データを表現する図である。
【図38B】ある特定のユーザに関する履歴情報を有する種々の捕捉された位置データを表現する図である。
【図38C】ある特定のユーザに関する履歴情報を有する種々の捕捉された位置データを表現する図である。
【図38D】ある特定のユーザに関する履歴情報を有する種々の捕捉された位置データを表現する図である。
【図38E】ある特定のユーザに関する履歴情報を有する種々の捕捉された位置データを表現する図である。
【図38F】ある特定のユーザに関する履歴情報を有する種々の捕捉された位置データを表現する図である。
【図38G】ある特定のユーザに関する履歴情報を有する種々の捕捉された位置データを表現する図である。
【図38H】ある特定のユーザに関する履歴情報を有する種々の捕捉された位置データを表現する図である。
【図39】あるユーザに関する例示的1セットの位置および経路を表現する図である。
【図40】あるユーザに関する例示的1セットの位置および経路を表現する図である。
【図41】図30および図40の1セットの位置および経路に関する例示的マルコフモデル(Markov Model)である。
【図42】ユーザプロファイルに基づく捕捉された位置情報を更新するための例示的動作を概略表示するプロセスフローの図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
下記の開示される方法およびシステムは、大まかに、また特定の例および/または特定の実施形態に関連して説明され得る。詳細な例および/または実施形態に参照が行われる事例に関して、説明される基調をなす原理の如何なるものも、単一の実施形態に限定されるべきではなく、特に説明がなければ当業者によって理解されるように、ここで説明される他の方法およびシステムの任意のものによる使用のために拡張され得ることは認められるべきである。
【0016】
例としての目的のために本開示はしばしば、携帯電話に実装される(または携帯電話で使用される)ものとして表現される。しかしながら下記に開示される方法およびシステムが携帯電話、PDA、およびラップトップ・パソコンを含む移動体および非移動体両システム、ならびに任意数の特に装備/修正されたミュージックプレーヤー(例えば修正されたApple iPOD(登録商標))、ビデオプレーヤー、マルチメディアプレーヤー、テレビジョン(静止型、携帯型および/または車載型の両者)、電子ゲームシステム、ディジタルカメラおよびビデオカムコーダーに関連し得ることは認められるべきである。
【0017】
下記の用語およびそれぞれの定義/説明は、下記の開示への参考として提供されている。しかしながらある幾つかの実施形態に適用されるときに、適用された定義/説明の幾つかは拡張され得るか、そうでなければ通常のスキルを有する人にとって、また特定の状況に照らして明らかであり得るように、下記に与えられた一部の特定の言語とは異なる可能性があることに留意されたい。
【0018】
TCM:ターゲット・コンテンツ・メッセージ。広告はターゲット・コンテンツ・メッセージの一例であり得る。
【0019】
M−TCM−PS:移動ターゲット・コンテンツ・メッセージ処理システム
MAS:M−TCM−PSの一形式と考えられ得る移動広告システム。
【0020】
UPG:ユーザプロファイル生成エージェント
M−TCM:移動TCM可能クライアント
MAEC:移動広告可能クライアント。これは移動TCM可能クライアントの一例であり得る。
【0021】
移動TCMプロバイダ(M−TCM−P):ターゲット・コンテンツ・メッセージ処理システムによってターゲット・コンテンツ・メッセージを表示したいと考え得る個人またはエンティティ。
【0022】
広告主:移動広告システム(MAS)によって広告を表示したいと考え得る個人またはエンティティ。広告主は、ある幾つかの事例でMASへの広告メタデータを形成し得るそれぞれのターゲッティングおよびプレーバック(再生)ルールと共に広告データを供与し得る。広告主は移動TCMプロバイダの一例である。
【0023】
TCMメタデータ:それぞれのターゲット・コンテンツ・メッセージ(TCM)に関する更なる情報を供与するために使用され得るデータを識別するために使用される用語。
【0024】
広告メタデータ:それぞれの広告に関する更なる情報を供与するために使用され得るデータを識別するために使用される用語。これはマイムタイプ(mime type)、広告継続時間、広告視聴開始時刻、広告視聴終了時刻などを含み得るが、これらに限定されない。広告主によって与えられるそれぞれの広告ターゲッティングおよびプレーバックルールはまた、広告のためのメタデータとして広告に添付され得る。広告メタデータはTCMメタデータの一例である。
【0025】
アプリケーション開発者:広告を特徴付け得る移動広告可能クライアント(MAEC)のためのアプリケーションを開発する個人またはエンティティ。
【0026】
システム運用者:MASを運用する個人またはエンティティ。
【0027】
第三者推測ルールプロバイダ:ユーザプロファイル生成エージェントによって使用されるユーザプロファイル推測ルールを提供し得る第三者(システム運用者以外の)
ユーザプロファイル生成エージェント:広告推測ルール、計量値収集エージェントからのユーザ行動、GPSからの位置データ、ユーザ(もしあれば)および/または他のクライアントアプリケーションからのユーザ行動によって入力された明確なユーザ好みといった種々の関連データを受信し、それから種々のユーザプロファイル要素を生成し得るクライアントにおける機能ユニット。ユーザプロファイル生成エージェントは、ユーザ行動を特徴付けるために使用され得る収集された情報に基づいてプロファイルを絶えず更新できる。
【0028】
ユーザ行動合成器:ユーザ行動情報、位置情報および合成されたプロファイル属性を生成するためのユーザプロファイル推測ルールといった種々のデータを受信するために使用され得る、ユーザプロファイル生成エージェント内の機能デバイスまたはエージェント。
【0029】
プロファイル要素リファイナ:ユーザ行動合成器によって生成されたプロファイル属性ならびに多数のユーザプロファイル推測ルールを受信し得るユーザプロファイル生成エージェント内の機能デバイスまたはエージェント。プロファイル要素リファイナは、プロファイル属性を精緻化し、プロファイル属性プロセッサに送られる問合せを通してこれらの属性を処理し、ユーザプロファイル要素を生成し得る。
【0030】
プロファイル属性プロセッサ:データ量の多い検索を要求し得るプロファイル属性要求を処理し、それから精緻化されたプロファイル属性に応答し得るサーバおよび/またはサーバの常駐エージェント。
【0031】
TCMフィルタリングエージェント:それぞれのメタデータとTCMターゲッティング(目標設定)ルールとTCMフィルタリングルールとを有する多数のTCMを受信し、それからこれらのTCMの一部または全部をTCMキャッシュメモリに記憶し得るクライアントエージェント。このフィルタリングエージェントはまた、ユーザプロファイル生成エージェントからの入力としてユーザプロファイルを取得できる。
【0032】
広告フィルタリングエージェント:それぞれのメタデータと広告ターゲッティングルールと広告フィルタルールとを有する多数の広告を受信し、それから受信された広告の一部または全部を広告キャッシュメモリに記憶し得るクライアントエージェント。このフィルタリングエージェントはまた、ユーザプロファイル生成エージェントからの入力としてユーザプロファイルを取得できる。広告フィルタリングエージェントは、TCMフィルタリングエージェントの一例である。
【0033】
TCMキャッシュマネージャ:ターゲット・コンテンツ・メッセージ・キャッシュを保持し得るクライアントエージェント。キャッシュマネージャは、キャッシュ記憶されたターゲット・コンテンツ・メッセージをフィルタリングエージェントから取得し、アクセス端末上の他のアプリケーションからのコンテンツメッセージ要求に応答できる。本開示に関して、用語「キャッシュ」は極めて広い1セットのメモリ構成を指し、単一の記憶デバイス、1セットの分散配置された記憶デバイス(ローカルおよび/またはローカルでない)などを含み得ることに留意されたい。一般に用語「キャッシュ」が情報表示、処理あるいはデータ転送を高速化するために使用可能な任意のメモリを指し得ることは認められるべきである。
【0034】
広告キャッシュマネージャ:広告キャッシュを保持できるクライアントエージェント。キャッシュマネージャは、キャッシュ記憶された広告をフィルタリングエージェントから取得して、アクセス端末上の他のアプリケーションからの広告要求に応答できる。広告キャッシュマネージャはTCMキャッシュマネージャの一例である。
【0035】
ユーザプロファイル属性:プロファイル要素リファイナによって更に処理されて、より精緻化されたユーザプロファイル要素に精緻化され得るデータの中間的合成前の形として見られ得る、プロファイル属性を形成するためにユーザ行動合成器によって合成され得るユーザ行動、関心、人口統計情報など。
【0036】
ユーザプロファイル要素:ユーザの関心、行動、人口統計データなどを分類または定義するために有用な種々のタイプのデータを含み得るユーザプロファイルを保持するために使用される情報の項目。
【0037】
TCMターゲッティングルール:これらは、移動TCMプロバイダによって指定されたターゲット・コンテンツ・メッセージの提示に関連するルールを含み得る。
【0038】
広告ターゲッティングルール:これらは、広告が表示され得る仕方にルール/制約を賦課するために広告主によって指定されるルール、および/または特定のセグメントのユーザに広告をターゲット設定するためのルールを含み得る。これらは、広告キャンペーンまたは広告グループといった多数の基準に固有であり得る。広告ターゲッティングルールはTCMターゲッティングルールの一例である。
【0039】
TCMプレーバックルール:これらは、TCMがこれらのアプリケーションに関連して表示するようにTCMキャッシュマネージャに問い合わせながらクライアントアプリケーションによって指定された表示ルールを含み得る。
【0040】
広告プレーバックルール:これらは、広告がこれらのアプリケーションに関連して表示するように広告キャッシュマネージャに問い合わせながらクライアントアプリケーションによって指定された表示ルールを含み得る。広告プレーバックルールはTCMプレーバックルールの一例である。
【0041】
TCMフィルタルール:これらは、TCMがフィルタされ得るルールを含み得る。典型的にはシステム運用者はこれらのルールを指定できる。
【0042】
広告フィルタルール:これらは、広告がフィルタされ得るルールを含み得る。典型的にはシステム運用者はこれらのルールを指定し得る。広告フィルタルールはTCMフィルタルールの一例である。
【0043】
ユーザプロファイル要素推測ルール:これらは、人口統計および行動データからユーザプロファイルを構築するために使用可能な1つ以上のプロセスを決定するために使用され得るシステム運用者(および/または第三者)によって指定されるルールを含み得る。
【0044】
TCM順次はめ込み:ユーザ要求に応じて更なる提示資料がユーザに提示され得るTCMのための表示または提示機能。
【0045】
広告順次はめ込み:ユーザ要求に応じて更なる提示資料がユーザに提示され得る広告表示または広告提示機能。広告順次はめ込みはTCM順次はめ込みの一例である。
【0046】
上記のように、電気通信とプライバシー保護とに関する種々の規制は、ターゲット・コンテンツを有するメッセージの配信を困難にする可能性がある。しかしながら本開示は、プライバシー懸念事項に注意を払いながら無線アクセス端末(W−AT)、例えば携帯電話にターゲット・コンテンツを配信するための種々のソリューション(解決策)を提供し得る。
【0047】
プライバシー問題を軽減するために使用される本開示の多くのアプローチの1つは、ユーザを分類する可能性の高い1セットの情報を生成するために使用され得るユーザのW−ATにおける種々のプロセスを取り外すことを含む、すなわちW−AT自体の上にユーザの「ユーザプロファイル」を作成できる。したがって広告および他のメディアといったターゲット・コンテンツ・メッセージは、潜在的に敏感な顧客情報を外部世界に露出せずにユーザのプロファイルに基づいてユーザのW−ATに向けられ得る。
【0048】
これら種々の開示された方法およびシステムは、本開示に関してターゲット・コンテンツ・メッセージ(あるいは特に広告)をTCM可能W−AT(または特に移動広告可能W−AT)に配信するために使用可能な端末間通信システムを含み得る移動TCM処理システム(M−TCM−PS)において(および特に移動広告システム(MAS)において)使用され得る。M−TCM−PSはまた、特定の広告キャンペーンの実績について報告できる分析インタフェースを備えることもできる。したがって適切に構成されたM−TCM−PSは、消費者にとって関心のありそうな押し付けがましくない広告だけを提示することによって、より良好な消費者体験を提供できる。
【0049】
下記の例は一般に商業広告といったコンテンツに向けられるが、より広い範囲の方向付けられたコンテンツが考えられる。例えば方向付けられた広告の代わりに、ユーザの関心にとって固有の株式情報、天気予報、宗教情報、ニュースおよびスポーツ情報などといったコンテンツが本開示の範囲内で考えられる。例えば方向付けられたコンテンツは広告であり得るが、スポーツイベントのスコアおよび天気予報はすぐさま容易に方向付けられたコンテンツになり得る。したがって広告サーバといったデバイスは、より一般的なコンテンツサーバと見られることが可能であり、広告関連のエージェントおよびデバイスは、より一般的にコンテンツ関連エージェントおよびサーバと考えられ得る。更なるすべての論議はTCM(ターゲット・コンテンツ・メッセージ)の一例としての広告に関連して与えられており、このような論議が一般にターゲット・コンテンツ・メッセージに適用可能であることに留意されたい。
【0050】
図1は、TCM可能W−AT100と広告インフラストラクチャを有する通信ネットワークとの間の対話を示すM−TCM−PSの種々の機能要素の一部の図である。図1に示されたように例示的M−TCM−PSは、TCM使用可能な移動クライアント/W−AT100と無線使用可能ネットワーク(RAN)190と無線WANインフラストラクチャ(図1には図示されず)に関連するネットワークに埋め込まれた広告インフラストラクチャ150とを含む。例えばメッセージング・インフラストラクチャは、無線WAN内のセルラー基地局とは地理的に共同設置されていないリモートサーバにおいて利用可能であり得るであろう。
【0051】
図1に示されたようにW−ATは、クライアント・アプリケーション・デバイス110、クライアントメッセージ配信インタフェース112、計量値収集エージェント120、メッセージ・キャッシング・マネージャ122、メッセージ・フィルタリング・エージェント124、計量値報告エージェント126、メッセージ受信エージェント120、およびデータサービス層デバイス130を含み得る。メッセージ配信インフラストラクチャ150は、TCM販売エージェント160、分析エージェント162、メッセージ配信サーバインタフェース164、メッセージ摂取エージェント170、メッセージバンドリング(一括)・エージェント174、メッセージ配信エージェント176、計量値データベース172、計量値収集エージェント178およびプロキシサーバ182を含み得る。
【0052】
動作時にM−TCM−PSの「クライアント側」は、W−AT100(図1の左側に示されている)によって取り扱われ得る。W−ATに関連する従来のアプリケーションに加えて本W−AT100は、クライアント広告インタフェース112を介してM−TCM−PSの残り部分にリンクされ得るアプリケーションレベル110におけるTCM関連アプリケーションを有し得る。種々の実施形態においてクライアントメッセージ配信インタフェース112は、計量値/データ収集および管理に備えることができる。収集された計量値/データの一部は、M−TCM−PSの残り部分への更なる配信のために個別に識別可能な消費者情報を露出せずに、計量値報告エージェント126に、および/またはW−ATのデータサービス層130に(計量値収集エージェント120を介して)転送され得る。
【0053】
転送された計量値/データは、この例では種々のTCM関連およびプライバシー保護サーバを含むメッセージ配信インフラストラクチャ150(図1の右側に示されている)にRAN190を介して供与され得る。メッセージ配信インフラストラクチャ150は、多数の計量値/データ収集サーバ(ここでは計量値収集エージェント178)および/またはソフトウエアモジュールに受信計量値/データを伝達し得るデータサービス層180で計量値/データを受信できる。計量値/データは、計量値データベース172に記憶されることが可能であり、またこれら記憶された計量値/データがマーケッティング目的のために、例えば広告、販売および分析のために使用され得るメッセージ配信サーバインタフェース164に供給され得る。関心のある情報が特にW−ATにおけるユーザ選択と、メッセージ配信インフラストラクチャ150によって与えられる命令に応じてW−ATによって実行される広告の要求と、を含み得ることに留意されたい。
【0054】
メッセージ配信サーバインタフェース164は、広告を供給すること(広告摂取)と、広告を一括することと、広告の配信を決定することと、メッセージ配信インフラストラクチャ150のデータサービス層180を介して広告をM−TCM−PSネットワークの残り部分に送信することと、のためのルートを提供できる。メッセージ配信インフラストラクチャ150は、W−AT100に適当なTCMとこのTCMのためのメタデータとを与え得る。W−AT100は、メッセージインフラストラクチャ150によって与えられたルールにしたがって利用可能な任意のメタデータに基づいてTCMを選択するようにメッセージ配信インフラストラクチャ150によって命令され得る。
【0055】
上記のように例示的W−AT100は、全体として、あるいは部分的に、関心のありそうなTCMをM−TCM−PSがユーザに配信することを可能にするために有用であり得るW−ATのユーザに関するユーザプロファイルを生成できるようにされ得る。これは、種々の広告キャンペーンおよび他のTCM配信キャンペーンのためのより良好な「クリックスルー・レート(クリック率)」という結果をもたらし得る。しかしながら上記のように、ユーザプロファイルを生成することは、ユーザプロファイル内に常駐し得るデータの潜在的に敏感な性質のせいでプライバシー懸念事項を引き起こす可能性がある。
【0056】
それにもかかわらず種々のデバイスおよびシステムの実施形態で下記に示されるように、プライバシー懸念事項は、極めて限定された(および制御された)状況を除いてユーザプロファイルをユーザのW−ATの限界領域にその後限定しながら、ユーザのW−ATがユーザプロファイルを生成することを可能にすることによって軽減され得る。
【0057】
図2は、ユーザプロファイルを生成して使用するように構成された図1の例示的W−ATの動作的詳細を示すブロック図である。図2に示されたようにこの例示的W−ATは、多数のコア・クライアント・アプリケーションを含む多数のアプリケーションを処理できる処理システムとクライアントメッセージ配信インタフェースとを含む。メッセージ受信エージェント128およびデータサービス層130といった幾つかの構成要素は、図2に関連する機能の説明の簡単化のために図2から省略されていることに留意されたい。図2の例示的W−AT100は、クライアントメッセージ配信インタフェース112とクライアント・アプリケーション・デバイス110との間のプラットホーム固有適合インタフェース111と、ユーザプロファイル生成エージェント210とこのユーザプロファイル生成エージェント210に応答するクライアント・メッセージ・フィルタリング・エージェント220とを有するメッセージ・フィルタリング・エージェント124と、を有するものとして示されている。キャッシュメモリ240は、キャッシュマネージャ122と通信しているように示されている。外部デバイス、例えばプロファイル属性プロセッサ270、システム運用者(または第三者)280およびメッセージ販売インタフェース164は、クライアント・メッセージ・フィルタリング・エージェント124と通信しているように示されている。デバイス270、280および164は一般にW−ATの一部ではなく、M−TCM−PSネットワークのもう1つの部分に常駐している可能性が高い。
【0058】
W−AT100の種々の構成要素110〜240は別々の機能ブロックとして表現されているが、これらの機能ブロックの各々が別個の専用論理要素、別個のソフトウエア/ファームウエアを動作させる別個のプロセッサ、メモリ内に常駐して単一のプロセッサによって操作されるソフトウエア/ファームウエアの集まりなどを含む種々の形を取り得ることは認められるべきである。
【0059】
動作時にクライアント・アプリケーション・デバイス110は、クライアントメッセージ配信インタフェース112とインタフェースするためにプラットホーム固有適合インタフェース111を使用して電気通信(例えば電話およびテキストメッセージング)または他のタスク(例えばゲーム)のために有用な如何なる数の機能アプリケーションも実行できる。立ち代ってクライアントメッセージ配信インタフェース112は、W−AT100がモニターユーザ行動といった多数の有用なプロセスを実行してユーザ関連情報をユーザプロファイル生成エージェント210に渡すことを可能にするために使用され得る。
【0060】
クライアント・アプリケーション・インタフェースから直接情報を受信することに加えてユーザプロファイル生成エージェント210は、クライアントメッセージ配信インタフェース112から同じ、または異なる情報をそれ自体で受信できる計量値収集エージェント120からユーザ行動情報を獲得できる。ユーザ行動の例は、広告クリックおよび使用のタイプと頻度とを含む他の計量値といったTCM関連応答を含み得る。他のユーザ行動情報は直接的なユーザの好みまたは承諾を含み得る。
【0061】
計量値収集エージェント120は、W−ATの内部または外部に存在し得るM−TCM−PSの他の構成要素(下記に論じられる)に計量値/データ情報を供与し得る計量値報告エージェント126に計量値/データを供与し得る。
【0062】
プロファイル属性プロセッサ270は、データ量の多い検索を必要とする(そうでなければデータ量の多い検索から利益を得ることができる)、そしてユーザプロファイル生成エージェント210に対して精緻化されたプロファイル属性で応答するW−AT100から着信するプロファイル属性処理要求を処理できる。
【0063】
ユーザプロファイル生成エージェント210の1つの機能は、関連フィルタルールにしたがってW−ATのユーザに与えられ得るTCMと、また同様に販売インタフェース164からのTCMデータおよびTCMメタデータと、を供給することを含み得る。フィルタリングエージェント220はまた、ユーザへの提示のために、フィルタされたメッセージを記憶して後に供給できる(キャッシュメモリ240を介して)キャッシュマネージャ122にこのようなフィルタされたメッセージを供給できる。
【0064】
ユーザプロファイル生成エージェントは、ユーザ行動情報を収集するために使用され得る移動広告可能W−ATに常駐するハードウエアおよび/またはソフトウエアの何らかの集まりであり得る。潜在的な情報源は、ユーザのW−ATに常駐するアプリケーションと、種々のアクセス可能なデータベースにおいて利用可能な公的情報と、広告に対する前のユーザ応答と、常駐のGPS無線からの位置データと、ユーザによって入力された明確なユーザ好み(もしあれば)と、を含み得るが、これらに限定されない。それから、収集された如何なるユーザプロファイル情報も、より少ないメモリ資源を使用しながらユーザをより良く特徴付け得るユーザプロファイル属性または要素を生成するために処理/合成され得る。
【0065】
種々の実施形態においてシステム運用者(および/または第三者)によって与えられるユーザプロファイル推測ルールは、W−ATのユーザプロファイル生成エージェントの特定の働きを駆動し得る。これらのルールは、(1)各働きに関連する予め決められたスケジュールについてユーザプロファイル生成エージェントによって実行される働きを含む基本ルール(Basic Rules)と、(2)「条件」が真であることを必要とする行動を定義でき、また「条件」が真であると検知されたときに「働き」がユーザプロファイル生成エージェントのルールエンジンによって取られる働きを定義しうる場合に「条件」によって条件付けられた「働き(単数または複数)」を含む条件付きルール(Qualified Rules)と、を含む多数のタイプであることに留意されたい。このようなルールは、特定のユーザの働きまたは行動から情報を推測する際に有用であり得る。
【0066】
例えばユーザプロファイル生成エージェントのための単一のルールは、5分ごとのユーザのW−ATに関するGPSから導出された位置情報を記憶することであり得る。ある関連ルールは、1日のうちで09:00〜17:00の時間範囲内で最も頻繁に居る場所がユーザの可能性の高い仕事場としてマークされることであり得る。
【0067】
第2の例として、条件によって条件付けられたルールは、ユーザが自分のW−ATでゲームアプリケーションにおいて1日のうちで30分より長く過ごすことが多い場合に、ユーザの関心リストに「ゲーム」カテゴリを加えることである可能性がある。
【0068】
またユーザプロファイル生成エージェントは、位置データを使用してプロファイルを導出するためのユーザの明確な承諾と、ユーザによって行われる他の承諾と、ユーザによって入力された他の特定の情報と、に関するユーザ選択を含むユーザ好みを入力として取り得ることにも留意されたい。例えばユーザは、旅行関連の広告を見るために自分の好みを入力する可能性がある。
【0069】
行動データを収集および精緻化/分類するために使用可能なユーザのW−ATに組み込まれた種々のルールに動かされるアプローチは、ユーザが有する可能性があるプライバシー懸念事項の幾つかを軽減し得る。例えばデータを調べて未加工データをW−AT内の(外部サーバを使用することとは反対に)より有意義な/有用な形に合成することによって、敏感な、あるいは個人的な情報がW−ATの通信ネットワークの残り部分にこの情報を露出することなく、開発されてターゲット広告のために後に使用され得る。
【0070】
種々の実施形態においてユーザのプロファイルの特定の態様は、ユーザのW−ATの部分を制御できる。例えばユーザプロファイル生成エージェントは、直線的、階層的、アニメ的ポップアップおよびソフトキーといったメニューレイアウトの選択を含むW−ATに最も適した仕方で情報コンテンツを調整するために如何なる受信W−AT情報も利用できる。
【0071】
上記のように大抵のプロファイル生成ルールはW−ATの内蔵ユーザプロファイル生成エージェントによって解釈され得るが、大きなデータベース検索、例えば政府の国勢調査データを必要とする幾つかのルールが存在する可能性がある。W−AT上のメモリは余りに限定されていて大きなデータベースを収容できない可能性があるので、M−TCM−PSネットワークのW−AP側における特別に構成されたサーバから適当な精緻化タスクを取り外すことによって、既に合成されたユーザ行動および人口統計データを更に精緻化することが可能になり得る。本開示に関して、ユーザプロファイル生成を助けることのできるこのような如何なる外部サーバも「プロファイル属性プロセッサ」と呼ばれ得る。プロファイル属性プロセッサの更なる論議は、図4に関して下記に提供される。
【0072】
図3は、他のデバイス312および280との対話に関連して示された前に提示されたユーザプロファイル生成エージェント210の概略ブロック図である。ユーザプロファイル生成エージェント210の種々の能力(上記に論じられた能力に加えての)は、ある程度下記で提供される。
【0073】
携帯電話の特徴の1つは、ユーザがどこへ行こうと携帯電話がユーザによって携行され得ることである。W−ATのGPS機能を利用してW−ATは、どこでユーザが自分の時間の一部分または大部分を定期的に、または非定期的に過ごしているかを決定することができる。位置に関する人口統計データはしばしば存在するので、ユーザが頻繁に行く場所に関するGPS情報および人口統計データの使用は、このユーザに関連する人口統計プロファイルの少なくとも一部分の開発を可能にし得る。位置情報を使用するユーザプロファイルに関連する典型的な人口統計プロファイル要素は:
場所の郵便番号(ZIPコード)
性別
頻繁に行く場所に関する年齢中央値
年齢分布および関連確率
平均通勤時間
世帯収入および世帯収入範囲
世帯サイズ
家族収入または家族収入範囲
家族サイズ
配偶者の有無
持ち家の確率
借家の確率
ライフステージ・グループ/区分
を含み得るが、これらに限定されない。
【0074】
ユーザのためのW−ATには多数の人口統計的ユーザプロファイルが保持され得ることに留意されたい。例えばM−TCM可能クライアントは、ユーザに関する2つの人口統計プロファイル−1つはユーザの「家庭」位置(おおよそ21:00から06:00の間に最も頻繁にいる場所)そしてもう1つはユーザの「仕事」場所(おおよそ09:00から17:00の間、最も頻繁にいる場所)−を保持するようにネットワークによって構成され得る。
【0075】
一般的な人口統計データに加えてユーザプロファイルは、W−ATの多数のアプリケーションのどれかを使用して更に開発され得る。ユーザがどのアプリケーション、例えばゲームで自分の時間の大半をすごす傾向にあるか、あるいはユーザがどのようにして電話で種々のアプリケーションと対話するかは、ユーザの行動および好みに基づいてユーザに関するプロファイルを構築する機会を提供し得る。データマイニング(データ検索)およびこの種のユーザ行動プロファイル決定の大部分は、ユーザプロファイル生成エージェント210に供給されるユーザプロファイル推測ルールによって駆動されてW−AT自体の上で行われ得る。あるユーザに関連する典型的な行動プロファイル要素は、
アプリケーションIDおよびこのアプリケーションで費やされる時間
関心のカテゴリ化
お気に入りキーワード
お気に入りウェブサイト
関心のある広告
ミュージックアルバム
関心のあるゲーム
を含み得るが、これらに限定されない。
【0076】
多くのプロファイル要素(人口統計データを含む)は、W−AT上の生来のユーザ・インタフェース・アプリケーションを介してアプリケーション行動を観察するためにフックを追加することによって掘り出された行動から推測され得る。ユーザが他のアプリケーションを起動できるのはこのようなアプリケーションを介してである。ユーザにとって関心のあるアプリケーションおよびこれらのアプリケーションで費やされる時間は、いつユーザがある特定のアプリケーションを起動して終了するかを監視することによって推測され得る。
【0077】
ユーザプロファイル生成エージェント210に供給されるルールは、アプリケーションとのユーザの対話に基づいてユーザに関して関心カテゴリを関連付けることができる。関心カテゴリはまた、W−ATにおいて収集された行動データにサーバに支援された共同フィルタリングを使用してユーザプロファイルに割り当てられ得る。
【0078】
ユーザプロファイル生成エージェント210にダウンロードされ得るルールは、サーバが動的な仕方でユーザプロファイル生成エージェント210の機能を制御することを可能にし得る。現役W−AT上の未加工データを掘り出してこのデータをより有意義な情報(プロファイル属性)に合成することによって、特定の敏感なユーザ行動情報は、未加工形式のデータを保持することに対して、広告行動カテゴリとユーザプロファイル要素とに変換され得る。
【0079】
例示的W−ATは、ユーザにとって関心のあるメッセージとこのようなメッセージに関連するキーワードとを追跡することができる。例えば同じ広告に対する多数のクリックは、関連するキーワードおよび広告に関連する関心レベルをユーザプロファイル・エージェントに示し得る。同じライン上でユーザにとって関心のあるゲームおよび音楽はW−ATに保持され得る。ユーザの音楽およびゲームの再生リストに基づいてユーザ関心カテゴリをユーザプロファイルに関連付けるために、サーバ支援モードも使用され得る。
【0080】
ユーザプロファイルが開発されて保持されると、このようなプロファイルは種々の形、例えば合成されたプロファイル属性および要素の形を取り得る。
【0081】
ユーザプロファイル内の一部または全部のデータ属性および要素はこれらに関連するある信頼度レベルを有し得ることに留意されたい。すなわち、ある一定の要素および属性は推測とルールとに基づいているので、これらの結果は確実でない可能性があり、これらに関連した「不明瞭さ」を有する可能性がある。この不明瞭さは、ユーザプロファイル属性および要素に関連した信頼度レベルとして表現され得る。
【0082】
例として、あるユーザが1ヶ月に500通より多いSMSメッセージを送信していることに留意するとプロファイル生成器は、このユーザが60%という信頼度レベルを有する15〜24才の年齢グループにある可能性が高いということができる。これは、1ヶ月に500通より多いSMSメッセージを送信する100名のユーザが彼らの年齢に関して聞き取り調査された場合に、彼らのうちの約60名は15〜24才の年齢グループに入る可能性が高いことを意味する。
【0083】
同様に、あるユーザの家庭の位置に基づいてこのユーザに関して人口統計プロファイルが推測されるとき、このプロファイル属性に関連する信頼度レベルが存在する可能性がある。ここでの信頼度レベルは、同じ家庭位置を有する100名のユーザのうちの1つのサンプルにおいてプロファイル属性が正確であると期待される回数を示し得る。
【0084】
例示的ユーザプロファイル生成エージェント210は、現れてくる多数の情報源からの同じプロファイル属性についての信頼度レベルをこの属性に関して統一された信頼度レベルに結びつけるためのルールを供給され得る。例えばもしユーザが60%信頼度レベルで15〜24才の年齢グループ内にあることをSMS使用率が示し、またユーザが20%信頼度レベルで15〜24才の年齢グループ内にあることを家庭位置に関する人口統計プロファイルが示すならば、これら2つの項目は同じ年齢グループ内にあるユーザに関する統一された信頼度レベルをもって現れるファジー論理ルールに結びつけられ得る。
【0085】
これとは対照的に、もしユーザが自分の関心のある好みをクライアントに入力すれば、このような値はユーザから直接入ってくるので100%に近い信頼度レベルを与えられる可能性がある。同様にもしキャリアが有するユーザデータ(サービスサインアップ(サービス署名登録)時にユーザから収集された課金データまたは任意選択的プロファイルデータ)に基づいて何らかのユーザプロファイル属性/要素を指定すれば、これもまた、それに関連したより高い信頼度レベルを有するであろう。
【0086】
より多くのユーザ行動データがW−AT上で収集され、これに基づいて推測が行われると、プロファイル属性および要素の値におけるその後の信頼度レベルは上昇すると期待される。
【0087】
図4は、プロファイル属性処理に関してW−ATによる要求を処理するプロファイル属性プロセッサ270に関する概略ブロック図である。上記に論じられたように、W−ATは大抵の処理を取り扱うことができるが、行動または人口統計プロファイルの一部分を決定するために膨大なデータベース検索が必要とされる場合が存在する可能性がある。このような場合の一例は、何ギガバイトもの記憶容量を必要とする可能性のある国勢調査データベースが有用である事例を含む。したがってユーザプロファイル情報のより精緻化された形を与えるようにユーザ情報を処理するために、プロファイル属性プロセッサ(または他の支援サーバ)が使用され得る。
【0088】
ある要求がプロファイル属性プロセッサ270によって受信される前に、合成されたプロファイル属性は、関連するW−ATで収集され、合成されたプロファイル属性の使用が帯域幅のより良好な使用という結果をもたらし得ることを示すプロファイル属性プロセッサ270に送信され得る。データ量の多い検索を必要とするユーザプロファイル属性のうちの一部は、ユーザ識別情報を保護するための技法について匿名で問い合わせることによって任意選択的にプロファイル属性プロセッサ270によって処理され得る。プロファイル属性プロセッサ270は更に、如何なる受信された属性も精緻化し、この精緻化されたデータを1セットの精緻化されたユーザプロファイル属性と呼ばれ得るものとして適当なW−ATに供給し得る。
【0089】
W−ATからの要求によって起動されるとプロファイル属性プロセッサ270は、ユーザの行動と人口統計データ(例えばプロファイル属性)とに関する種々のタイプの固有および非固有の合成データを処理し、適当な精緻化されたプロファイル情報で応答し得る。ユーザのプライバシーを保持するために、図8の一方向ハッシュ関数発生器810といったデバイスを介して、データスクランブリングのある形式、例えばハッシング関数および多数の他のツールが使用され得る。動作時にM−TCM−PSネットワークの残り部分からユーザの識別情報を隠すためにW−ATにおいてハッシュ関数を使用することは可能である。
【0090】
種々の運用においてW−ATで使用されるハッシング関数は、特定のユーザに関連する予測可能であって一意であるが匿名の値を生成することができる。このようなアプローチは、W−ATがユーザのプライバシーに関して妥協することなく外部サーバに問い合わせることを可能にできる。種々の実施形態においてハッシング関数は、W−ATの基本識別子、例えばW−ATに関連する通し番号、ならびにランダム値、擬似ランダム値および時間ベースの値に基づくことが可能である。更にハッシング関数は、他の生成された値との衝突の確率を低くするように計算され得る。
【0091】
W−ATは、外部サーバが同じクライアントからの多数の問合せを関連付けることを可能にするために続いてくる問合せに関して同じランダム数を使用できる。ランダム数の使用は、外部サーバがユーザの識別情報を決定するために加入者ベースについて逆の検索を行うことを防止する助けとなり得る。
【0092】
いったんハッシュされた値が生成されるとこのハッシュ値は、W−ATに関する代替のユーザ識別子として使用されることが可能であり、地理的情報あるいはユーザプロファイルからの情報の一部または項目と共に与えられ、また遠隔装置に供給され得る。
【0093】
引き続いて、代替のユーザ識別子と、遠隔装置への第1の広告関連情報および/またはユーザプロファイルを補完できる他の情報と、に基づいて遠隔装置から1つ以上のターゲット・コンテンツ・メッセージが受信され得る。このような情報は、W−ATのユーザプロファイル内に組み込まれ得る。
【0094】
ユーザプライバシーを更に維持するために、無線アクセスポイント(W−AP)側におけるプロキシサーバ(例えば図1を参照のこと)が使用され得る。図9は、移動広告可能ネットワークにおいて確実に通信するためにプロキシサーバを使用する特定の通信方式を示す。図9に示されるようにW−AT910(「M−TCM可能クライアント」)は、ユーザプロファイル情報の精緻化のためといった多数のサービスに関連する要求(報告または回答)または広告コンテンツに関する要求を無線アプリケーションプロトコル(WAP)プロキシ920に送信できる。立ち代ってWAPプロキシ920は、この要求を確実なプロキシサーバ930に転送でき、それからプロキシサーバ930はトランザクションIDを創造し、このトランザクションIDに有利にW−ATの識別情報を除去するようにヘッダを変更し、回答を中継するために有用な情報、例えばW−ATのIPアドレスを有するルックアップテーブルを創造しながら移動メッセージ配信サーバ940に要求を転送することができる。
【0095】
いったん移動メッセージ配信サーバ940が要求を受信してこれに回答すると、プロキシサーバ930は移動メッセージ配信サーバの回答を転送するために適当なトランザクションIDを使用できる。後でプロキシサーバ930は、ルックアップテーブル入力を削除できる。
【0096】
図9に描かれた方式は、ユーザ識別情報を危険にさらすことなくターゲット・コンテンツ、例えばターゲット広告の配信を可能にするというような多数の利益を有するユーザのW−ATへの移動メッセージ配信サーバ940のアクセスを許さないために使用され得ることに留意されたい。
【0097】
ユーザの位置がユーザのW−ATによっておそらくリアルタイムに追跡されているというユーザの懸念を軽減するために、このようなW−ATはリアルタイムの位置データの精緻化に関してサーバに問い合わせないように選ぶことができる。このような問合せは延長された時間に亘って匿名でまばらに送信され得る(例えば1ヶ月に1度)ことに留意されたい。典型的なスケジュールは、例えば72時間の間、5分ごとに位置情報を収集ことであり得るであろう。この時間フレーム中に、あるいは特定の時間フレーム中に最も頻繁にいる位置は、30日から40日の間のランダムに選択された時刻にサーバからユーザの人口統計プロファイルに問い合わせるために、あるいはシステム運用者によって指定されたある他のスケジュールよって使用され得る。
【0098】
上記の事例は、ユーザのプライバシーを維持しながらユーザに関するプロファイル要素を生成するためにサーバ支援モードと共にユーザプロファイル生成エージェントのルール駆動の動作を使用するハイブリッドアプローチの一例である。
【0099】
図5は、ユーザ行動合成器522とプロファイル要素リファイナ(精緻化手段)524とを有するユーザプロファイル生成エージェント210を使用するこのようなハイブリッドアプローチの例示的動作を表現するように示された概略ブロック図である。図5の種々のデバイスの機能の大部分は既に前に論じられているが、下記の流れ図に関連して更なる機能が下記に説明されるであろう。
【0100】
図6は、ユーザプロファイルを生成して使用するための例示的動作を概略表示する流れ図である。この動作は、多数のユーザプロファイル推測ルール(基本的および/または条件付きルール)がシステム運用者または他のパーティからW−ATによって受信され(引き続いて記憶され)得るように、ステップ602から始まる。
【0101】
上記に論じられたように基本ルールは、予めスケジュールされたイベントを、例えば特定の時刻にユーザの問合せを実行することを含み得る。同様にそれぞれの条件付きルールは、物理的状態情報または動作的状態情報といった条件および/またはイベントによって先行される同じ問合せを必要とする可能性がある。
【0102】
次にステップ604で、これらの受信されたルールは未加工データを収集するために使用されることが可能であり、ステップ606でこの未加工データはユーザプロファイル要素または属性に処理/合成されることが可能であり、このことは、すべてのこのような処理/合成がW−ATの装置上で行われ得るのに対して、ある精緻化は上記に論じられたプロファイル属性プロセッサといった外部デバイスを使用して行われ得ることを示している。すなわち上記に論じられたように、未加工データおよび/または合成されたデータはW−ATのユーザに関するユーザプロファイルを形成するために組み込まれ得る。例えばSMSメッセージを監視することに関連するルールは、未加工データを収集してSMSメッセージに関連するプロファイル属性/要素を合成するために適用されるときにユーザプロファイルの動的特性を変更するために使用され得る。静的データ、例えばユーザの生年月日は、ユーザに問い合わせるために1つのルールを使用して同様に収集されることが可能であり、それからユーザプロファイルに1つの要素として加えられ得る。
【0103】
それからステップ608で、ユーザ・プロファイル・データに関する信頼度レベルが決定され得る。信頼度レベルは、ある範囲の数、分散統計値または分布プロファイルといった種々の形を有し得ることに留意されたい。
【0104】
ステップ610で、TCMを受信するためにユーザプロファイルのすべてを形成し得る種々のユーザプロファイル要素および属性に関連する種々の受信されたルールプラス未加工データおよび合成データが使用され得る。すなわち上記に論じられたように種々の実施形態においてW−AT上の使用された/使用可能なルールは、ユーザプロファイルを生成するために−収集された未加工データおよび合成されたデータと共に−ユーザプロファイルの何らかの静的または動的特性を与えるために使用されることが可能であり、このような情報は広告、スポーツのスコア、天気予報、および関心の高そうな主題に向けられたニュースといったコンテンツを受信するために使用され得る。
【0105】
ユーザ・プロファイル・データがこれらに関連する信頼度レベルを有し得る種々の実施形態において信頼度レベルにルールが適用され、このような信頼度情報に基づいてターゲット・コンテンツ・メッセージが受信されて表示され得ることに留意されたい。
【0106】
引き続いて、動作の制御(コントロール)はステップ602にジャンプして戻り、ここでデータを収集してユーザのプロファイルを修正するために新しい/より多くのルールが受信されて使用され得る。
【0107】
上記で参照されたようにルールは、直線的、階層的、アニメ的ポップアップおよび/またはソフトキー属性を有するメニューレイアウトといった適当な表示を作り出すためにW−ATに適した仕方でコンテンツ表示を調整するためのW−AT情報を利用するようにW−ATの物理的構成に基づいて使用され得ることに留意されたい。
【0108】
図7は、ユーザプロファイルを生成して使用するためのもう1つの例示的動作を概略表示する流れ図である。この動作は、多数のユーザプロファイル推測ルールがシステム運用者または他のパーティからW−ATによって受信されるように、ステップ702から始まる。次にステップ704で、受信されたルールは未加工データを収集するために使用されることができ、ステップ706で未加工データは装置内資源を使用してユーザプロファイル要素または属性に処理/合成され得る。再び、ユーザプロファイル情報の如何なるものも基本データと共に処理されて合成される信頼度レベル情報を有し得る。
【0109】
ステップ710に継続して、W−AT上で実用的でない可能性のある更なる情報または処理が必要とされるかどうかに関して決定が行われ得る。例えばW−ATがGPSを使用して定期的に訪れた一連の位置を蓄積していると仮定すると、1つ以上のルールを使用するW−AT上のソフトウエアエージェントは、ユーザの可能性の高い民族性(または他の人口統計データ)を決定するために地理的情報サービスまたは国勢調査データベースといった大きな外部データベースに問い合わせる必要性を決定し得る。もし更なる情報または処理が必要とされれば、制御(コントロール)はステップ712に続き、そうでなければ動作の制御はステップ720にジャンプすることができ、このステップでユーザのプロファイルを生成/修正するためにプロファイル属性が使用される。
【0110】
更なる情報または処理が必要とされる場合には、ユーザ情報を保護するために上記に論じられたプロファイル属性プロセッサ(任意選択的にハッシング関数および/またはプロキシサーバを使用する)によって、というように外部デバイスから要求が行われ得る(ステップ712)。
【0111】
次にステップ714で外部デバイスは、精緻化されたユーザプロファイル属性を生成するために大データベース問合せといった何らかの数の精緻化ステップを実行し得る。それからステップ718で、精緻化されたユーザプロファイル属性は適当なW−ATに供給されることができ、そこで(ステップ720で)これらのユーザプロファイル属性は生成して修正するために使用され得るか、そうでなければユーザプロファイルに組み込まれ得る。処理のために信頼度レベルが利用可能であるときには個別の信頼度レベルに基づいて、統一された信頼度レベルが決定され得る。それから動作の制御はステップ702にジャンプして戻り、そこで新しい/より多くのルールが受信され、データを収集してユーザのプロファイルを修正するために使用され得る。
【0112】
ジャンプして図11に進むと、M−TCM可能ネットワークにおけるTCM配信のための第1の通信プロトコルが描かれている。この例示的図は、メッセージ配信インフラストラクチャからのメッセージのマルチキャスト「プッシュ」時の可能なデータフローを図示している。ユーザプロファイル生成エージェント(図10の移動デバイス(W−AT)100内の)はメッセージを検索し、それから受信されたメッセージの1つ以上を内部フィルタリングによって選択し得ることに留意されたい。
【0113】
運用時にネットワークシステム運用者280(および/または第三者)は、プロファイル属性処理ルールをプロファイル属性プロセッサ270に供与し得る。プロファイル属性プロセッサ270はまた、W−AT100上のモジュールからプロファイル属性プロセス要求を受信でき、W−AT100上のモジュールを介して適当な応答を与えることができる。
【0114】
更にマルチキャスト広告または放送広告は、マルチキャスト/放送配信サーバ1110によるW−AT100によって受信され得る。この構成ではW−AT100(または他の移動デバイス)はすべてのメッセージを受信することが可能であり、W−AT100において生成されたユーザプロファイルと図11のマルチキャスト/放送配信サーバ1110から受信されたフィルタルールとにしたがってどのメッセージが記憶されてユーザに提示されるべきであるかを決定することができる。
【0115】
図12は、M−TCM可能ネットワークにおけるメッセージ配信のための第2の通信プロトコルを示す。図11の例と同様にネットワークシステム運用者280(および/または第三者)は、プロファイル属性処理ルールをプロファイル属性プロセッサ270に供与でき、このプロファイル属性プロセッサ270はまたW−AT100上のモジュールを介して適当な応答を与えるためにW−AT100上のモジュールからプロファイル属性プロセス要求を受信できる。
【0116】
しかしながらこの実施形態ではユニキャストメッセージは、ユニキャストメッセージ配信サーバ1210からW−AT100によって要求され得る。W−AT100はまた、ユニキャスト通信リンク上ですべてのメッセージを受信でき、またW−AT100で生成されたユーザプロファイルとユニキャストメッセージ配信サーバ1210から受信されたフィルタルールとにしたがってどのメッセージが記憶されてユーザに提示されるべきであるかを決定できる。
【0117】
図13は、M−TCM可能ネットワークにおけるメッセージ配信のためのもう1つの通信プロトコルを示す。再び前の例と同様に、ネットワークシステム運用者280(および/または第三者)は、プロファイル属性処理ルールをプロファイル属性プロセッサ270に供給でき、このプロファイル属性プロセッサ270はまたW−AT100上のモジュールを介して適当な応答を与えるためにW−AT100上のモジュールからプロファイル属性プロセス要求を受信できる。
【0118】
しかしながらこの実施形態ではユニキャストメッセージ配信サーバ1310は、W−AT100によって与えられたユーザプロファイル情報を受信し、この受信されたユーザプロファイル情報を処理し、それから適当なTCMをW−AT100に供給できる。
【0119】
図14は、M−TCM可能ネットワークにおけるメッセージ配信のための更にもう1つの通信プロトコルを示す。この例は、動作のプロファイル属性プロセッサ側に関して前の例とまったく同様に機能し得る。しかしながらユニキャスト通信リンク上でのメッセージ検索は実質的に異なる。
【0120】
動作時にW−AT100は、メッセージに関する要求を送信でき、その後W−AT100はメッセージ配信サーバ1410内の利用可能な種々のメッセージを表す1セットのメタデータを受信できる。それからW−AT100は、これらのメタデータとW−AT100内のフィルタリングルールとに基づいて多数のメッセージを選択し、この選択情報をメッセージ配信サーバ1410に供給できる。それからそれに応じてこれら選択されたメッセージは、W−AT100に供給されて、ユーザ・プロファイル・ルールにしたがってユーザに提示され得る。
【0121】
上記のアプローチは、ユニキャスト通信リンク上で広告をW−ATに配信するときに任意選択的ネットワーク帯域幅を使用しながらW−AT上でユーザプロファイルをローカルに維持する。
【0122】
図15は、「コンタクトウィンドウ」(例示的ウィンドウ1510〜1516を参照のこと)アプローチにしたがってメッセージコンテンツをダウンロードするための第1の通信プロトコルのための時刻表を示す。これは、W−ATの他の機能に負荷をかけずに適切な時刻にTCMのダウンロードを可能にするために使用され得る。種々の実施形態においてW−ATは、使用中であればそれの睡眠(スリープ)モードをコンタクトウィンドウに調整できる可能性がある。動作時にW−ATは、コンテンツメッセージ配信時のプラットホームでのエネルギー消費を最適化するために睡眠モードに入れられ得る。睡眠モードではW−ATは他の有用な動作に携わることが可能である。すなわちW−ATは睡眠モードに入れられることが可能であるが、その一方で、種々のタイミング回路(図示せず)は、コンタクトウィンドウの前および/または間中に睡眠モードを解消することによって、またおそらくはTCMの受信に引き続いて、あるいは相対的コンタクトウィンドウの終了時に、睡眠モードに再関与することによって、睡眠モードとコンタクトウィンドウまたは他のスケジュールとに応答するようにプログラムされ得るか、そうでなければ操作され得る。
【0123】
図16は、定義されたタイムスケジュールにしたがってターゲット・コンテンツ・メッセージ情報をダウンロードするための第1の通信プロトコルのための代替の時刻表を示す。例示的ウィンドウ1610〜1620を参照するとこのアプローチは、W−ATの他の機能に負荷をかけずに適切な時刻にTCMのダウンロードを可能にするために使用され得る。この定義されたタイムスケジュールは、定義されたタイムスケジュールの間中を除いてW−ATが睡眠モードに留まることを可能にする。再び、W−ATを睡眠モードに入れ、また睡眠モードから解放するために種々のタイミング/クロック回路が使用され得る。更に、TCM情報を受信するためにW−ATが目覚めると、W−ATはターゲッティング・メタデータと将来のTCMのための受信時間とを受信でき、それからこれらの情報は、ユーザプロファイルとターゲッティング・メタデータとに基づいて将来のTCMを受信すべきかどうかを決定するために、また将来のTCM配信のための受信時刻に先立つ適当な目覚め時刻をスケジュールするために使用され得る。
【0124】
図17は、例示的情報ストリーム1702、1722および1732に基づくキャッシュ・モデリング・シナリオの幾つかを図示する。図17に示されたようにキャッシュ・モデリング・シナリオは、種々のリスト化された区分に基づいている。メッセージキャッシュはM−TCM可能クライアントにおけるメッセージのための貯蔵庫であり得ることに留意されたい。メッセージは、TCMを供給する機会が存在するときにメッセージの即座の再生を可能にするためにローカルにキャッシュ記憶され得る。
【0125】
キャッシュ内の実際の記憶空間は、異なるタイプの区分に基づいて多数のカテゴリに分割され得る。これらの区分は、フィルタルールを使用してシステム運用者によって定義され得る。ある区分内の各カテゴリに割り当てられる空間の大きさは、再びシステム運用者によってフィルタルールを介して定義された、ある定義された基準に基づいて固定化され得る、あるいは動的であり得る。関心のある幾つかのカテゴリは下記のものを含む。
【0126】
デフォルト(省略時指定)メッセージ(1710、1720および1730):これらはシステム運用者よってマークされ得る「フォールバック(最低保証)」メッセージと考えることができる。これらは、デバイスアプリケーションによって要求されたメッセージタイプを満足させる他のメッセージが表示のために利用可能でないときに示される。
【0127】
デフォルトメッセージは、候補デフォルトメッセージと同じメッセージタイプを有するそれぞれのクライアントメッセージ配信エンジンによって認可された少なくとも1つのメッセージ配信可能アプリケーションが存在する限り、キャッシュのための候補であり得る。更にデフォルトメッセージは、デバイスおよびアプリケーションの性能順守の最小ゲート制御基準を満足させるように作成され得る。
【0128】
デフォルトメッセージのために計算された値に基づいて、前に記憶されたデフォルトメッセージは、新しいメッセージの「正規化された」値が同じメッセージタイプの下で前に記憶されたデフォルトメッセージの値より大きい限り、新しいメッセージによって置き換えられ得る。
【0129】
各メッセージタイプに関して1クライアント上で許されるデフォルトメッセージの最大数は、フィルタリングルールを介してシステム運用者によって定義され得る。種々の実施形態において一定数のメッセージまたはメッセージメモリが存在可能であり、あるいはメッセージ数および/またはメモリは特定のメッセージ可能アプリケーション、利用などに基づいて動的に決定され得る。典型的には多数の実施形態において、各メッセージタイプのために許されるデフォルトメッセージの最大数は1である。
【0130】
デフォルトメッセージとしてマークされたメッセージは、主として2つの目的:(1)これらのメッセージは各カテゴリ内の「フォールバック」メッセージとして機能し、またシステムがメッセージをユーザに提示するために各機会を利用するのを助けることと、(2)これらのメッセージはシステム運用者が「階段状値付け」を提案してデフォルトメッセージにより多く課金する(任意選択的に)ことを可能にすることと、のために役立つ。
【0131】
ターゲットメッセージ(1712、1722、1724および1738)および非ターゲットメッセージ(1714、1726および1740):1つの分類方式は、キャッシュ記憶をターゲットメッセージと非ターゲットメッセージのための空間に分割することであろう。ターゲットメッセージキャッシュ空間は、M−TCM可能クライアントのユーザに関するユーザプロファイルが関連メタデータに含まれるターゲット・ユーザプロファイルに整合するメッセージだけを記憶するために使用され得る。
【0132】
ターゲット・ユーザプロファイルがデバイスユーザのプロファイルに整合しないメッセージに関しては、これらのメッセージが「ターゲットとされる表示のみ」とマークされない限り、このようなメッセージは非ターゲット・メッセージキャッシュ空間内に置かれる候補であり得る。表示のために非ターゲットメッセージを有することは、システムがユーザの関心の時間的変化の大きさを測り、それにしたがってそれぞれのユーザプロファイルおよびキャッシュを修正することを可能にできる。
【0133】
印象に基づくメッセージ(1722)および行動に基づくメッセージ(1724):もう1つの分類は、あるメッセージが印象タイプのTCM配信キャンペーンであるか、あるいはそのメッセージがユーザ関心を測るようにユーザ行動を勧誘するメッセージであるかどうかに基づいてキャッシュ空間のターゲット部分または非ターゲット部分を分割することであろう。このようなサブ分類の区分サイズまたは比率はシステム運用者によって定義される可能性があり、あるいはそれぞれのW−AT装置内のメッセージ配信可能アプリケーションの能力と使用率とによって動的に決定される可能性がある。
【0134】
ユーザ関心に基づく区分(1732〜1736):ターゲットメッセージ区分下のサブ区分は、ユーザ関心区分に基づき得る。例えばキャッシュのターゲットメッセージ・セクション内の特定のキャッシュ空間の大部分は、トップ3個のユーザ関心カテゴリのために留保され得るが、残りの如何なるキャッシュ資源もユーザのプロファイルに整合する他のカテゴリに充てられ得る。再び、このような区分内の関心に基づくカテゴリの実際の比率または数は、システム運用者によって定義され得る、および/または各関心カテゴリ内の広告(または他のメッセージ)に関する相対的クリックスルー・レート(クリック率)に基づいて動的であり得る。
【0135】
図18は、メッセージ・フィルタリング・プロセス関係の説明図である。移動ターゲット・コンテンツ・メッセージ配信システム内のメッセージ・フィルタリング・プロセスの1つの目的は、システムに入る何らかの利用可能な新しいメッセージのうちのどれが、ある特定の移動クライアントにキャッシュ記憶されるべきであるかを決定することであり得る。
【0136】
動作時にフィルタリングプロセス1810は、どの新しいメッセージをキャッシュ記憶すべきかを決定するために、システム内に保持されているユーザのユーザプロファイル、移動クライアント上のデバイスおよびアプリケーションの能力、移動クライアント上の現在キャッシュ状態、およびシステム運用者または第三者280によって定義されたフィルタリングルール、といった多数の入力を使用できる。各受信されたメッセージを処理すると、それぞれのメタデータと共に多数の選択されたメッセージが決定されてキャッシュ1820内に記憶され得る。
【0137】
図19は、種々の例示的な機能的構成要素に関連したTCM配信システム内のTCMフィルタリングプロセスに関するデータフロー図である。図19に示されたようにメッセージフィルタリングは、マルチステップ・プロセスであり得る。販売インタフェース164からフィルタリングエージェント220に入る新しいメッセージは最初に、どの受信メッセージがメッセージキャッシュのための可能な候補であり得るかを決定し得るゲート制御サブプロセス220−1を通り抜け得る。例示的ゲート制御サブプロセス220−1は、移動クライアントに関連する適当な記憶デバイス1910からのデバイスおよび能力情報、ならびにシステム運用者または第三者280によるフィルタルール、および適当なエージェント210または記憶デバイスからのユーザプロファイル情報を使用できることに留意されたい。
【0138】
それから引き続いてゲート制御サブシステム220−1の可能な候補は、メッセージ空間競合の場合にどの候補メッセージが置き換えられ得るかを決定できる選択サブプロセス220−2によって処理され得る。選択サブプロセス220−2はシステム運用者または第三者280によるフィルタルール、適当なエージェント210または記憶デバイスからのユーザプロファイル情報、およびキャッシュマネージャ122からのフィードバックキャッシュ情報を使用できることに留意されたい。
【0139】
図20は、図19のゲート制御プロセス内の例示的データフローを示す。このプロセスの1つの目的は、ターゲット広告といったターゲット・コンテンツ・メッセージが選択プロセスに転送される前に、ある一定の要件を満たすことを保証することである。本プロセスはステップ2002から始まり、このステップでメッセージおよびそれぞれのメタデータは、販売インタフェース164または他のデバイスから供給され得る。次にステップ2004で、ステップ2002のメッセージが移動クライアントの能力範囲内にあるかどうかに関して決定が行われる。すなわちメッセージは、移動デバイスの物理的設備によってサポートされ得るようなものであるべきである。例えばもしあるメッセージが2次的デバイススクリーンのためだけに意図されていて問題のデバイスがデバイススクリーンを1つも有しなければ、このメッセージは適当でない。メッセージがデバイス能力に整合すれば、制御はステップ2006へと継続する。そうでなければ制御はステップ2020にジャンプし、そこでメッセージは使用を拒絶される。
【0140】
ステップ2006で、ステップ2002のメッセージが移動クライアントのアプリケーション能力範囲内にあるかどうかに関して決定が行われる。すなわちメッセージは、移動デバイスによる使用のために登録された種々のソフトウエア/ファームウエアによってサポートされ得るようなものであるべきである。例えばもしあるメッセージが15秒のビデオを含んでいるがデバイスアプリケーションのいずれの中にもこのようなビデオを表示するためのCODEC機能が存在しなければ、このメッセージは適当でない。メッセージがアプリケーション能力に整合すれば制御はステップ2008へと継続する。そうでなければ制御はステップ2020にジャンプし、そこでメッセージは使用を拒絶される。
【0141】
ステップ2008で、ステップ2002のメッセージが移動クライアントのアプリケーション能力範囲内におけるシステム運用者指定のゲート制御基準整合に合格するかどうかに関して決定が行われる。例えばもしあるメッセージが成人視聴者だけに適しているとすれば、このようなメッセージは未成年者として識別される如何なるユーザのためにも最もよくフィルタ除去される可能性が高いであろう。もしメッセージが指定されたシステム運用者指定のゲート制御基準に整合すれば、制御はステップ2010へと継続する。そうでなければ制御はステップ2020にジャンプし、そこでメッセージは使用を拒絶される。
【0142】
ステップ2010で、ステップ2002のメッセージがサンプリング基準整合に合格するかどうかに関して決定が行われる。例えばもしある特定の広告が人口統計の単に30%に提供されることになっているとすれば、1から100までの範囲を有していて、それ自体のESNとサーバ指定のシードでシードされたランダム数発生器(RNG)は結果として得られたランダム数が30%未満であればこの広告を適格とできる。もしこの広告/メッセージがサンプリング基準に合格すれば、制御はステップ2030に続き、そこでメッセージ選択が実行され得る。そうでなければ制御はステップ2020にジャンプし、そこでこのメッセージは使用を拒絶される。
【0143】
図21は、運用者がユーザを互いに専用のセットに分割して各セットに異なるメッセージをターゲット設定したいと思う可能性のある状況のために提示されるランダムサンプリング方式を示す流れ図である。例えば運用者は、如何なる広告であってもペプシ広告とコーク広告とを同じユーザに表示しないように契約上の義務を負っている可能性がある。それに応じて運用者は加入者ベースの50%にペプシ広告を、加入者ベースの残り50%にコーク広告をターゲット設定して、両方の広告が同じユーザに表示されないことを保証したいと考える可能性がある。
【0144】
このプロセスは、ステップ2102から始まり、そこでランダム数発生器シードおよびESN(電子通し番号)が移動クライアント/W−ATに供与される。次にステップ2104で、1と100との間のランダム数−または何らかの他の範囲の数の間のランダム数を発生させるためにランダム数発生プロセスが実行される。制御はステップ2110へと継続する。
【0145】
ステップ2110で、ステップ2104のランダム数と、定義された範囲例えば1から100までの全範囲のうちから1から50まであるいは51から100までの範囲と、の間で整合がなされるかどうかに関して決定が行われる。もし整合がなされれば、制御はステップ2112にジャンプし、そこで問題のメッセージは受け入れられる。あるいはもし上記のコーク/ペプシの例のように競合する広告が存在すれば、2つのメッセージのうちの第1のメッセージが受け入れられ、そうでなければ制御はステップ2114にジャンプし、そこで問題のメッセージは拒絶される。あるいはもし上記のコーク/ペプシの例のように競合する広告が存在すれば2つの広告のうちの第1の広告は拒絶されるが第2の広告は受け入れられる。
【0146】
図22へと継続して、加入者ベース内での互いに専用のメッセージターゲット設定がユーザIDまたはデバイスIDといったある一意のIDにハッシング方式のような一方向関数を使用して行われ得ることは認められるべきである。運用時に運用者は、ハッシング計算の結果に基づいて異なるターゲット・ユーザ・セグメントを指定できる。このようなサンプリングは、それぞれのESNに関するハッシュ値の範囲によって定義されるあるセクションのユーザにターゲット設定するために行われ得る。
【0147】
このプロセスはステップ2202から始まり、そこで移動クライアント/W−ATに一意のIDが与えられる。次にステップ2204で、何らかの範囲の数の間の1つの値を生成するために一方向ハッシングプロセスが実行され得る。制御はステップ2210へと継続する。
【0148】
ステップ2210で、ステップ2204のハッシュされた値と定義された範囲との間で整合がなされるかどうかに関して決定が行われる。もし整合がなされれば制御はステップ2212にジャンプし、そこで問題のメッセージは受け入れられる。あるいはもし上記のコーク/ペプシの例のように競合する広告が存在すれば2つのメッセージのうちの第1のメッセージが受け入れられ、そうでなければ制御は2214にジャンプし、そこで問題のメッセージは拒絶される。あるいはもし上記のコーク/ペプシの例のように競合する広告が存在すれば2つの広告のうちの第1の広告は拒絶されるが第2の広告は受け入れられる。
【0149】
クライアントのハッシュ値がシステム運用者によって指定されたサンプリング範囲内に入らないときにはメッセージは拒絶され得る。そうでなければメッセージ処理は次のゲート制御基準または選択段階へと継続し得る。また運用者は、互いに専用のセット内でランダムにターゲット設定することによってある特定の広告/メッセージ配信キャンペーンのためにユーザをサンプリングすることにハイブリッドアプローチを選択することもあり得ることにも留意されたい。一例として、ある特定の広告キャンペーンは第1の広告を取得しなかった加入者ベースのランダムな20%にターゲット設定される可能性がある。これは、互いに専用のセットを持って現れ、それから互いに専用のセット内でランダムにターゲット設定するために最初に一方向関数ベースのサンプリングを使用することによって達成されるであろう。
【0150】
引き続いて図23は、メッセージ選択プロセス2300内の例示的データフローを示す。選択プロセスの1つの目的は、ゲート制御プロセスによって移動クライアント/W−ATに転送されるメッセージのプールからメッセージを選択して、特別のクライアント広告/メッセージキャッシュといったメモリ内に選択されたメッセージを記憶することであり得る。選択プロセス2300は、メッセージ空間競合の場合にキャッシュから取って変えられる必要のある予めキャッシュ記憶されたメッセージを選択するためにも使用され得る。
【0151】
メッセージ選択は、キャッシュ空間に亘って競合が存在する場合、すなわち新しいメッセージおよび前にキャッシュ記憶されたメッセージすべてを収容するために十分な空間がキャッシュ内に存在しない場合に、働き始めることができる。メッセージ選択はマルチステップ・プロセスであることが可能であり、また1つのキャッシュは異なるカテゴリに分割され得る(動的または静的に)ので、競合と選択は各カテゴリにおいて発生する可能性がある。
【0152】
動作時にメッセージセレクタ2310は、ゲート制御デバイス220またはゲート制御プロセスを実行する他の器械から新しいメッセージを、またシステム運用者または第三者280から多数のメッセージ・フィルタルールを受信できる。それからメッセージセレクタ2310は、新しいメッセージが年齢的または性別的に適切であるかどうかといったある幾つかの基本的基準に各新しいメッセージが合格するかどうかを決定するために種々のフィルタルールを各新しいメッセージに適用できる。ある特定のメッセージがフィルタルールに適合しなければ、このメッセージは拒絶される新メッセージとして分類されて廃棄され得る。
【0153】
フィルタルール下で廃棄されなかったメッセージは、各受信メッセージに関して「ターゲット・ユーザプロファイル」を整合インジケータ計算器2320に導出するためにメッセージセレクタ2310によって更に処理されることが可能であり、それからこの整合インジケータ計算器2320はターゲット・ユーザプロファイル(単数または複数)をユーザプロファイル生成エージェント210またはユーザに関する情報を記憶する他のデバイスによって与えられたユーザプロファイルと比較し得る。立ち代って、この整合インジケータ計算器2320は、各ターゲット・ユーザプロファイルとユーザまたは移動クライアント/W−ATに関連するユーザプロファイルとの間の整合を実行でき、またある特定の着信する/新しいメッセージがこのユーザプロファイルにどれほど良く適合するかを量子化するメッセージセレクタ2310に整合指示「スコア」を供与し得る。
【0154】
もしこの整合指示「スコア」が十分に良好な順位を占めるならば、それぞれのメッセージは更に考慮され得る。そうでなければこのメッセージは拒絶される新しいメッセージとなり得る。
【0155】
メッセージセレクタ2310によって更に処理されたメッセージは、メッセージサイズ、持続期間、メモリおよび表示要件などといった他のメッセージ値属性と共に整合指示「スコア」をメッセージ値計算器2330に供与することが可能であり、立ち代ってこのメッセージ値計算器2330はこのようなメッセージに関する「メッセージ値」をメッセージセレクタ2310に送り返すことができる。
【0156】
引き続いてメッセージセレクタ2310は、キャッシュのヒット/ミス(当たり/外れ)情報およびキャッシュ(または関連部分)内の各メッセージに関するメッセージ値と共に、利用可能なキャッシュ(または特定のメッセージカテゴリに充てられたキャッシュの一部分)の状態に関する情報をキャッシュマネージャ122から受信できる。特定のメッセージに関するヒット/ミス情報に依存して、所定のメッセージに関するメッセージ値は任意選択的に調整され得る。
【0157】
それからメッセージセレクタ2310は、新しく受信されたメッセージが相対的メッセージ値に基づいてキャッシュ内の1つ以上の既存のメッセージに取って代わるべきであるかどうかを決定でき、それから新しく選択された如何なるメッセージもそれぞれのメッセージIDおよびそれぞれのメッセージ値と共にキャッシュマネージャ122に送信されることが可能であり、また取って代わられた如何なるメッセージも更なる使用に関して廃棄/拒絶され得る。
【0158】
図24Aおよび24Bは、W−ATといった移動デバイスにおいて受信された1つ以上の新しいメッセージに関するメッセージ選択プロセスを概略表示する流れ図を示す。例示的プロセス流れ図は、どの新しいメッセージがキャッシュに加わるべきか、また前にキャッシュ記憶されたどのメッセージが取って代わられる/廃棄されるべきであるか、を決定するためにメッセージ選択時に行われる行動の高いレベルの流れを示す。
【0159】
このプロセスはステップ2400から始まり、そこでメッセージのサイズが、ある特定のキャッシュメモリに関する、また(任意選択的に)ある特定のメッセージカテゴリに関する、例えば映画の予告編、野球のハイライト、天気予報および衣料品販売に関するある最大メッセージサイズより小さいか等しいかどうかの決定が、第1の新しいメッセージに関して行われる。もし新しいメッセージサイズがステップ2400のキャッシュメモリ要件に適合すれば、制御はステップ2402にジャンプする。そうでなければ制御はステップ2408へと継続する。
【0160】
ステップ2402で、新しいメッセージはキャッシュメモリに入れられる。次にステップ2404で、新しいメッセージに関するメッセージ値が計算され、キャッシュ内の種々のメッセージに関する−また任意選択的にキャッシュのメッセージカテゴリに関する−「優先度待ち行列」が新しいメッセージのメッセージ値によって更新される。それからステップ2406で、新しいメッセージに基づいて利用可能なキャッシュサイズが更新される(再び、特定のメッセージカテゴリに関する任意選択的更新によって)。このようなメッセージ値はキャッシュ内の各カテゴリに関する優先度待ち行列を保持するために使用され得ることに留意されたい。定期的に(予め定義されたスケジュールで)、エンジンはキャッシュ内の種々のメッセージ値を再計算でき、また新しい値に基づいて優先度待ち行列を再調整する。値に基づく優先度待ち行列に対するこのような定期的更新は、待ち行列内の値が現在値の良好な近似値であるので、新しいメッセージがキャッシュ取替え候補とみなされているときに費やされる時間の短縮という結果をもたらし得る。それからプロセスはステップ2430へと継続する(下記に論じられる)。
【0161】
ステップ2408で、新しいメッセージに関するメッセージ値が計算される。次にステップ2410で、新しいメッセージがデフォルトメッセージであるべきかどうかに関して決定が行われる。もし新しいメッセージがデフォルトメッセージであるべきであれば、制御はステップ2412にジャンプする。そうでなければ制御はステップ2420へと継続する。
【0162】
ステップ2412で、新しいメッセージの値がキャッシュ内に既に存在する同じタイプのデフォルトメッセージの値より大きいかどうかに関して決定が行われる。デフォルトメッセージとマーク付けされていて、既に記憶されているメッセージの1つ以上のものより大きな値を有する新しいメッセージは、優先度を与えられ得る。更なるサイズは(もしこれらのメッセージが取って代わられるべきメッセージ(単数または複数)よりサイズ的に大きければ−もしこのようなカテゴリの、前のデフォルトメッセージが存在しない新しいメッセージタイプに新しいメッセージ(単数または複数)が適合していれば)、これらのメッセージはキャッシュ内に収容され得るので、計算され得る。新しいメッセージより小さな値を有する古いデフォルトメッセージは、取替えのためにマーク付けされ得る。各メッセージタイプは典型的には、一定数(典型的には1個)のデフォルト候補を有し得る。もし新しいメッセージ値がより大きければ、制御はステップ2414にジャンプする。そうでなければ制御はステップ2422へと継続する。
【0163】
ステップ2414で、すべてのデフォルトメッセージに関する全サイズが更新され、ステップ2424で、取って代わられるべき既存のキャッシュ記憶されたメッセージ(単数または複数)は削除のためにマーク付けされるが、新しいメッセージはキャッシュへの追加のためにマーク付けされる。キャッシュがメッセージの種々のカテゴリにどのように分割されるか、または割り当てられるかに基づいて、各カテゴリのために新しい空間割当てが計算され得ることに留意されたい。制御はステップ2430へと継続する。
【0164】
ステップ2422で、新しいメッセージは削除のためにマーク付けされ、制御はステップ2430へと継続する。
【0165】
ステップ2420で、各新しい非デフォルトメッセージに関する新しいメッセージ値は、種々のメッセージカテゴリに関するそれぞれの優先度待ち行列に付加されることが可能であり、制御はステップ2430へと継続する。
【0166】
ステップ2430で、考慮されるべき何らかのより多くのメッセージ候補が存在するかどうかに関して決定が行われる。もしより多くのメッセージ候補が利用可能であれば、制御はステップ2440にジャンプして戻り、そこで次のメッセージが考慮のために選択され、それからステップ2400に戻り、そこで次のメッセージが処理のために利用可能にされる。そうでなければ制御はステップ2450へと継続する。
【0167】
ステップ2450で、全キャッシュサイズとデフォルトメッセージによって占められたメモリの量との間の差に基づいて、すべての新しい非デフォルトメッセージのために利用可能なサイズが決定され得る。次にステップ2452で、メッセージの各カテゴリのために利用可能なメモリが、ある「カテゴリ比」、助変数方程式に基づいて、または他のある1セットのルールおよび/または方程式によって計算され得る。制御はステップ2454へと継続する。
【0168】
ステップ2454で、メッセージの各それぞれのカテゴリのために利用可能なメモリに適合するために最低の関連値を有する種々のメッセージは各メッセージカテゴリに関して削除のためにマーク付けされ得る。次にステップ2456で、削除のためにマーク付けされたこれらのメッセージはキャッシュから除去されることができ、またこれらそれぞれの値入力もそれぞれの優先度待ち行列から除去され得る。それからステップ2458で、削除のためにマーク付けされたこれらの新しいメッセージは要求されることが可能であり、それらそれぞれの値入力もそれぞれの優先度待ち行列から除去され得る。制御はステップ2460へと継続する。
【0169】
ステップ2460で、削除のためにマーク付けされなかったこれらの新しいメッセージはキャッシュに追加されることができ、これらそれぞれの値入力はそれぞれの優先度待ち行列に保持され得る。制御はステップ2470へと継続し、そこでプロセスは終了する。
【0170】
メッセージ値とメッセージ値属性とを決定することに関して下記のことが考慮され得る。
【0171】
メッセージ値属性:メッセージに関する値を計算することは、メッセージのタイプに基づいて多数の属性を考慮できる。メッセージ使用可能通信システムに亘ってメッセージ配信方式、例えば広告キャンペーンに対する集中型制御を維持するために多数のこれらの属性がサーバによって定義され得るが、メッセージ値計算に参入する属性の一部は、それぞれのユーザがメッセージとどのように対話するかに基づいて移動クライアント/W−AT上で決定され得る。
【0172】
サーバに基づく値属性:
収入インジケータ(RI):メッセージ/広告のサービス/クリックごとに得られる収入を示す1からN(例えば100)までの範囲内の値。より高い値は、より高い収入を示す。
【0173】
優先度インジケータ(PI):移動メッセージ配信システム上のある実績指標に基づいて、例えば広告主の広告キャンペーンの有効性に基づいてシステム運用者がメッセージのためにスケジュールした優先度レベルを示す1からM(例えば10)までの範囲。この数は、所定のメッセージ配信キャンペーンの優先度を高めるために運用者によって増やされ得る。
【0174】
メッセージ配信キャンペーンの開始および終了時刻(TSTARTおよびTEND):メッセージ配信キャンペーン視聴開始時刻とメッセージキャンペーン視聴終了時刻とに関するUTC時間。メッセージキャンペーン視聴終了時刻の後にメッセージは有効期限切れになり、移動メッセージ配信システム内にはもはや表示され得ない。メッセージはこの時刻にそれぞれのキャッシュからも除去され得る。
【0175】
全システム・クリックスルー・レート(CTR):これは、移動メッセージ配信システム内でメッセージを提供されたターゲット・ユーザプロファイルを有するすべてのクライアントに亘るメッセージキャンペーンの全クリックスルー・レートを示すためにサーバによって含まれる任意選択的属性である。CTRは、ユーザ行動またはクリックに基づくメッセージ/広告に関してだけ適用可能であり得る。CTRはまた、CTRの正確さを示すCTRに関連する信頼度レベル(CTRCONFIDENCE)を有し得る。もしCTRCONFIDENCEがある一定の閾値より低ければ、それぞれの値計算に代替として使用されるように1からP(例えば100)までの範囲内のランダムなCTRが生成され得る。これは、ある特定の新しいメッセージ/広告キャンペーンが加入者セグメントをどのように処理するかをシステムがテストすることを可能にできる。
【0176】
ターゲットメッセージ提供数(MAXSERVE):これは、同じメッセージが同じユーザに表示され得る最大回数を定義する属性である。
【0177】
ターゲットユーザ行動数(MAXUSERACTION):これは、提供されたメッセージの後ではメッセージがそれぞれのキャッシュから有効期間切れにされ得る提供メッセージについてユーザが行動する最大回数を定義する属性である。種々の実施形態においてこの属性は、ユーザ行動またはクリックに基づくメッセージ/広告に関してだけ適用可能であり得る。
【0178】
1日当たりの最大メッセージ提供数(DAILYMAXSERVE:これは、1日のうちで同じメッセージが同じユーザに表示され得る最大回数を定義する属性である。
【0179】
1日当たりの最大ユーザ行動数(DAILYMAXUSER ACTION:これは、1日のうちで提供メッセージの後ではメッセージが提供されない提供メッセージについてユーザが行動する最大回数を定義する属性である。種々の実施形態においてこの属性は、ユーザ行動またはクリックに基づくメッセージ/広告に関してだけ適用可能であり得る。
【0180】
クライアントに基づく値属性:
累積メッセージ提供数(CUMSERVE:ある既存メッセージが、ある特定のユーザに既に提供された回数。
【0181】
累積ユーザ行動数(CUMUSER ACTION:既存メッセージがユーザ行動を引き起こした回数。累積メッセージ提供数と共に、累積ユーザ行動数はメッセージに関するローカル・クライアント・クリックスルー・レート(LCTR)を計算するために使用され得る。種々の実施形態においてこの属性は、ユーザ行動またはクリックに基づくメッセージ/広告に関してだけ適用可能であり得る。
【0182】
1日当たりの累積メッセージ提供数(DAILYCUMSERVE:所定の1日のうちに、ある既存のメッセージがユーザに既に提供された回数。この値は、各24時間の初めに0にリセットされ得る。
【0183】
1日当たりの累積ユーザ行動数(DAILYCUMUSER ACTION:所定の1日のうちに、ある既存のメッセージがユーザ行動を引き起こした回数。この値は、各24時間の初めに0にリセットされ得る。種々の実施形態においてこの属性は、ユーザ行動またはクリックに基づく広告に関してだけ適用可能であり得る。
【0184】
ユーザプロファイル整合インジケータ(MI):典型的には1と100との間のこの数は、ターゲット・ユーザプロファイルが移動メッセージ配信可能クライアントのユーザのユーザプロファイルにどれほど良く整合するかを示し得る。
【0185】
キャッシュミス状態整合インジケータ(FLAGCACHE MISS ML:アプリケーションがキャッシュマネージャからのメッセージを要求するが、キャッシュ内のメッセージのどれもアプリケーションのゲート制御基準に整合しない事例が存在し得る。このような事例は、キャッシュマネージャによって記録され得る。この属性は、新しいメッセージが最も新しく記録されたキャッシュミスに整合するかどうかを決定する。これは、新しいメッセージが最近のキャッシュミスの1つに整合すれば論理的「1」であり得るが、そうでなければ論理的「0」であり得る。このフラグは、いったんメッセージがキャッシュからアプリケーションによってアクセスされるとリセットされ得る。もしキャッシュ入力のために新しいメッセージが選択されれば、キャッシュミス入力は記録されたキャッシュミスのリストから除去され得る。
【0186】
プレーバック確率インジケータ(PPI):0からP(例えば100)の間のこの数は、特定のメッセージタイプをプレーバックできるフィルタリングエージェントによって予約されたアプリケーションの数およびデバイスユーザによるアプリケーションの相対的使用量などに基づいてメッセージのプレーバック確率を示し得る。
【0187】
これらの値属性の一部はある一定の種類のメッセージだけに関して適用可能であるので、値計算はメッセージの異なるカテゴリに関して異なる可能性がある。特定のカテゴリのための公式を使用して計算された値に基づいて各カテゴリに関して別々の優先度待ち行列が維持され得る。
【0188】
メッセージ値計算公式:システム運用者からのフィルタルールは、各カテゴリのための値計算公式と計算に入る如何なる重みも決定できる。各カテゴリにおけるメッセージ値(V)を計算するために使用される公式の例示的一般表現は
正規化されたV = Σi=k to NV * (MAXSERVEi - CUMSERVEi) * f (τ)
である正規化されたメッセージ値による
V = (Πa=1 to m MULT_ATTRa * (Σb=1 to n ADD_ATTRb/MAX_ADD_ATTRb * WTb)) / (Σb=1 to n WTb * SizeAD)
であって、ここでMULT ATTRは第a番目の乗算値属性であり、ADD ATTRは第b番目の加算値属性であり、MAX ADD ATTRは第b番目の加算値属性の最大値であり、WTは公式τ=tELAPSEDi/TINTERVALi内で第b番目の加算値属性に割り当てられた重みであり、またf(t)は時間ベースの値崩壊関数であり、TINTERVALiはメッセージが表示される第i番目の間隔持続時間であり、tELAPSEDiは第i番目の間隔において既に経過した時間であり、MAXSERVEiは第i番目の間隔内で同じメッセージが同じユーザに表示され得る最大回数であり、CUMSERVEiは第i番目の間隔内で既存のメッセージがユーザに既に提供された回数である。
【0189】
下記は異なるカテゴリのための値計算公式の幾つかの例である。
【0190】
印象に基づくターゲットメッセージのための値計算
【数1】

【0191】
印象に基づく非ターゲットメッセージのための値計算:
【数2】

【0192】
ユーザ行動に基づくターゲットメッセージのための値計算:
【数3】

【0193】
ユーザ行動に基づく非ターゲットメッセージのための値計算:
【数4】

【0194】
ここでRIは1から100までのスケール上の収入インジケータ値であり、PIは1から10までのスケール上の優先度インジケータ値であり、CTRは所定のユーザプロファイルに関するメッセージのためのクリックスルー・レートであり、LCTRは特定のクライアントに関するメッセージのためのクリックスルー・レートであり、MIは1から100までのスケール上でのターゲット・ユーザプロファイルとユーザのプロファイルとの間の整合インジケータであり、FLAGCACHE MISS MIはメッセージタイプと0または1のいずれかの値を有するキャッシュミス状態との間の整合インジケータであり、PPIは1から100までのスケール上でのメッセージプレーバック確率インジケータであり、WTRIは計算における収入インジケータのための重みであり、WTMIは計算における整合インジケータのための重みであり、WTCACHE MISS MIは計算におけるキャッシュミス状態整合フラグのための重みであり、WTCTRは計算におけるユーザプロファイル固有システム・クリックスルー・レートのための重みであり、WTLCTRは計算におけるメッセージに関するクライアント固有クリックスルー・レートのための重みであり、WTPPIは値計算におけるメッセージプレーバック確率インジケータのための重みである。
【0195】
f(τ)の例:
線形崩壊;f(τ)=(1−τ)*u(1−τ)
線形崩壊によって制限された高速指数崩壊:λ=0のとき線形崩壊が発生し、τ=0のときf(τ)=1が発生し、τ=1のときf(τ)=0が発生することを示すf(τ)=(1−τ)eλτ*u(1−τ)。
【0196】
線形崩壊によって制限された低速S字形崩壊:λ=0のとき線形崩壊が発生し、τ=0のときf(τ)=1が発生し、τ=1のときf(τ)=0が発生することを示し、更にx>0のときu(x)=1であり、x<=のときu(x)=0であることを示すf(τ)=(1−τ)[(1+α’)/(1+α’eλτ)]*u(1−τ)。またλとα’は時間に基づいてシステム運用者によって指定された値崩壊率定数である。
【0197】
メッセージ整合インジケータ計算:上記で簡単に触れられたようにユーザプロファイル整合インジケータ(MI)は、ターゲット・ユーザプロファイルが移動メッセージ配信可能クライアントのユーザのユーザプロファイルに、またユーザの過去のメッセージ/広告視聴履歴またはユーザのメッセージ/広告の好み(単数または複数)のある計量値のいずれかにどれほど良く整合するかを示す、必ずしも1と100との間ではない1つの数であり得る。MIはスカラー数量として記述され得るが、1つ以上の代替の「重み付け」方式が例えばデザインの好みにしたがって多項式関数またはベクトルを使用して考案され得ることは認められるべきである。したがって本開示の精神および範囲から逸脱せずに、他の値(例えばスカラー、非スカラー、単一値または多数値)が割り当てられ得る。
【0198】
例証目的のために、これが与えられ得る最も単純な範囲の1つであるという理由で、0と100との間のスカラー量を使用して広告整合指示計算の幾つかの実現形態が説明される。所望であれば他の範囲も使用され得る。このような実現形態の1つは、広告主によって指定される独立したターゲット・ルール・グループの各々のための信頼度レベル値を生成するために使用され得るファジー論理を利用する。これらの信頼度レベルから、ユーザのプロファイルへの広告に関する整合インジケータ値に到達するために、これらの信頼度レベルの重み付けされた合計が使用され得る。下記の非限定的な方程式は、1つのタイプのファジー論理の一例として使用され得る。
【数5】

【0199】
ここでユーザのプロファイルへのメッセージに関する全整合インジケータ(MI)は、第b番目の加算属性に対応する重み(WT)の合計で除算された属性値(b)に対応する重み(WT)×信頼度レベル(CONF LEVEL)の合計に関連する。
【0200】
信頼度レベル計算の一例として、15〜24才の年齢範囲にあって4万ドルを超える収入を有する女性、あるいは25〜34才の年齢範囲にあって7万ドルを超える収入を有する女性に、広告主の女性向け広告(単数または複数)をターゲット設定したいと思っている広告主を想定する。関心のあるユーザプロファイル要素の値を知ることと関連する信頼度レベルを想定することとは下記の通りである。
【表1】

【0201】
これらのグループの信頼度レベルは:女性=50%である。
【0202】
年齢15〜24才で4万ドルを超える収入、または年齢25〜34才で7万ドルを超える収入の複合ルールグループに関しては最大/最小アプローチが使用され得る。例えばこれら2つのグループの最小の最大値(例えばMAX(MIN(40,65)、MIN(35、45)))を取ることはMAX(40、35)という結果をもたらし、これはこのグループに関する40%信頼度レベルである。
【0203】
ルールグループ全体に関する全MIは、「女性」信頼度レベル50%と関連WTbによって因数分解され、関連WTbの合計によって除算された複合信頼度レベル40%との組合せであろう。上記のように本発明の精神および範囲から逸脱せずに他の形式のファジー論理も使用され得る。
【0204】
これはユーザプロファイル整合インジケータ値を決定するための1つのアプローチを明示しているが、広告のターゲット・プロファイルとユーザのプロファイルとの間の整合の理路整然とした指示に到達するために、統計的平均化、曲線適合、回帰分析などといった他のアプローチも使用され得る。上記のアプローチは主としてスカラーアプローチであると理解されるが、ベクトル表現(例えば内積)、人工ニューラル・ネット・トポロジーなどを使用する非スカラーアプローチも使用され得る。
【0205】
例えば個別のルールグループに関する各属性の信頼度レベルは、n次元ベクトルによって表され得る。n次元ベクトルは、もし必要であれば(例えばもし異なる個別のルールグループが別々にベクトル化されるならば)、他のm次元の個別グループとの内積(スカラー積)であって、広告ルールグループ信頼度の全体的交差または投影という結果をもたらし得る。それからこの値は、整合指示信頼度レベルを生成するためにユーザのプロファイルの数学的表現によって(投影空間に依存して)操作または「内積化」されるスカラーであり得る。
【0206】
バブルまたは階層的アプローチといった他の整合タイプのアルゴリズムも使用され得る。もし広告整合のより正確な、および/または効率的な決定に達するために所望であれば、種々の形式のこれらおよび他のアプローチも使用され得ることが理解されるべきであるのは無論である。整合アルゴリズムは、所望であれば移動メッセージ配信システムまたは移動メッセージ配信可能クライアント上に常駐できる。更に、選択された構成および資源に依存してこれらのアルゴリズムの一部分は、メッセージ配信システムまたはメッセージ配信可能クライアントの間で構文解析され得る。
【0207】
図25は、本発明の一実施形態による例示的ユーザプロファイル整合インジケータ(MI)プロセス2500を示す流れ図である。例示的プロセス2500は、上記に論じられたアルゴリズム/方式のいずれか1つ以上のものを具体化する。例示的プロセス2500はステップ2510から開始されてステップ2520へと継続し、そこでメッセージ・ターゲット・パラメータ、例えば広告主の広告ターゲットパラメータが編集され(コンパイルされ)、または特徴付けられる。
【0208】
次にステップ2530で、この例示的プロセスは、ターゲットパラメータの計量値または数学的表現を生成することに進み得る。種々の実施形態においてこのステップは単に、0から100の間の範囲を有するスカラー値といった管理可能な数へのパラメータ特性の変換を伴い得る。設計の好みに依存して、正および/または負の如何なる範囲でも使用され得ることは無論である。ステップ2530は広告のターゲットパラメータが数学的式または値によって表現されることを可能にし得る。例えばもし広告主がすべての女性にターゲット設定したいと考えていて加入者の女性対男性比率に内々通じていなければ、広告主の要求はプロバイダの加入者人口内訳にしたがって変換されるであろう。すなわちプロバイダの加入者人口における1:1の女性対男性比率を仮定すると、これは50%または0.5という値になるであろう。代替として、もしある特定のプロバイダに関するそれぞれの加入者性別比率が1:2であれば、これは約33.3%加入者人口または約0.333という近似値になるであろう。
【0209】
ターゲットパラメータにはベクトルまたはパラメータ化された式への変換といった他の操作も実行され得ることは理解されるべきである。またターゲットパラメータが提示される初期のフォーマットに依存してステップ2530は単に、ほとんどまたはまったく操作せずに、次のステップにパラメータを転送することからなり得る。すなわちターゲットパラメータは既に、引き続くステップによる処理を受けやすい形になっていて、如何なる変換も必要としない可能性がある。制御はステップ2540へと継続する。
【0210】
ステップ2540では、公式化された数学的式または計量値の任意選択的調整または変換が行われ得る。例えばメッセージのターゲットパラメータの複雑さとメッセージのターゲットパラメータに割り当てられた定義空間とに依存して、更なる処理および操作が実行される必要があり得る。例えば異なる広告ターゲットパラメータ間の相互関連付けが実行され得る。例えばもし広告主が新しい加入者である特定の領域コード内の18〜24才の年齢範囲を有する女性ターゲット・プロファイルを所望すれば、広告ターゲットパラメータ・セット全体のより単純な、あるいはより効率的な表現を与えるために信頼度レベルまたは他のタイプの数学的推測が行われ得る。適当と思われるような他の形式の相互関連付けあるいは操作も使用され得ることは認められるべきである。更に移動クライアントの処理能力および/または他の実際的考慮事項に基づいて、より効果的またはより効率的整合のために計量値を精緻化すること、または計量値の複雑さを減らすことが望まれ得る。制御はステップ2540へと継続する。
【0211】
ステップ2550で、メッセージ・ターゲット・プロファイルとユーザプロファイルとの整合計量値または適合の適切性を決定するためにメッセージ整合アルゴリズムが実行され得る。このプロセスがここで説明された、あるいは当分野で知られた幾つかの可能な整合アルゴリズムのうちの如何なるものでも使用できることは明らかであろう。非限定的な例は、ファジー論理、統計的方法、ニューラルネット、バブル、階層的などである。次にステップ2560で、全ユーザ整合指示値、全信頼度レベル、またはユーザプロファイルに対するメッセージの適切性のレベルを示す他の計量値が生成され得る。例えば、単にスカラー数または「Yes」か「No」という値であり得るユーザ整合プロファイル指示を決定すると、制御はステップ2570へと継続し、そこでプロセスは終了する。
【0212】
上記の例示的プロセス2500に基づいて、ターゲット人口のために指定された広告および他のメッセージは、ユーザプロファイルに対するメッセージ/広告の適切性を決定するためにユーザプロファイルと整合させられ得る。したがってもし高いまたは許容可能な整合指示が与えられれば、そのメッセージ/広告は、ユーザがそのメッセージに喜んで応答するであろうという期待をもって、あるいはユーザによってなされた手筈どおりに、ユーザに転送され得る。このようにして、ユーザ向けに「調整」された広告/メッセージが効率的にユーザに流布され得る。
【0213】
図26は、本発明の一実施形態による例示的ユーザプロファイル整合インジケータ2600を示すブロック図である。例示的ユーザプロファイル整合インジケータ2600は、ターゲット・プロファイル発生器2610、広告サーバ2620、ユーザプロファイル発生器2630、プロファイル間コンパレータ2640および記憶システム2660を含む。
【0214】
動作時にコンパレータ2640は、ユーザシステム(図示せず)内に収容されることができ、ターゲット・プロファイル発生器2610によって転送された情報をユーザプロファイル発生器2630によって転送された情報と比較することができる。ターゲット・プロファイル発生器2610は広告サーバ2620によって与えられた広告に関する属性を転送でき、この情報/属性はユーザプロファイル発生器2630によって与えられたユーザプロファイルの情報/属性と比較され得る。コンパレータ2640に含まれたアルゴリズムに基づいて、整合指示はユーザプロファイルに対するターゲット・プロファイルの適切性のレベルまたは信頼度レベルを指定して公式化され得る。この整合指示に基づいて、ターゲット・プロファイルの属性と合致する広告サーバからの広告および/または情報は、記憶システム2660に転送され得る。記憶システム2660は、ユーザシステム上に常駐していることができる。したがって「調整された」広告/情報は、ユーザプロファイルのプライバシーを損なうことなくユーザに転送され得る。
【0215】
過去の視聴履歴に基づくキーワード相互関連付け:上記の整合インジケータ計算における可能な入力の1つは、視聴された前のメッセージと、すなわちユーザの「視聴履歴」と新しいメッセージとの間から導き出される相関値であり得る。これに関連してメッセージは、設計の好みにしたがって広告販売インタフェースにおける辞書からのキーワードに関連付けられ得る。図27に関連して、キーワード関連メッセージ配信の例示的生成および使用を説明するプロセスが説明される。
【0216】
このプロセスはステップ2710から始まり、ステップ2720へと継続し、そこで種々のメッセージにキーワードが割り当てられ得る。例えば女性の衣服に向けられた広告は、「ファッション」、「女性」、「衣類」および「高価(高級)」を含む4つのキーワードを有し得る。キーワード(単数または複数)は広告/メッセージのジャンルに広く関連するか、あるいは広告(単数または複数)/メッセージ(単数または複数)のある特定の種類に個別に関連する可能性がある。したがって所望される弁別力または識別力のレベルに依存して、ある特定の広告/メッセージに2つ以上のキーワードが関連する可能性があり、その逆もあり得る。種々の実施形態においてキーワードは、広告/メッセージの辞書またはインデックスに限定され得る。
【0217】
引き続いて、このようなキーワードは、ある特定のメッセージとキーワードの意味との間の関連性の強さを記述するのを助けるために重み(例えば0と1との間の数)を与えられ得る。もしキーワードが関連付けまたは印象付け重みを有しないように決定されれば、nが1つのメッセージに関連するキーワードの全数であるとしてキーワードの重みは、1/nであると想定され得る。この仕方で総平均重みは、所望範囲内に全キーワード値を正規化するためにある意味で1/n係数だけ適用され得る。
【0218】
割り当てられた重みは、特に多数のキーワードに関連してある程度の正規化を与えることができ(例えば、各キーワードが1という最大値を有するn個のキーワードを仮定して、1/n)、あるいは予め決められた閾値または推定値にしたがってキーワードまたは広告/メッセージを「評価する」ために使用され得る。例えばある幾つかのキーワードは、現在のイベントまたは他のある要因に依存して、より高いまたは低い関連性を有し得る。したがって、適当と見られるように、これらのキーワードには重み付けを介して強調または非強調が賦課され得る。ステップ2720は、一定のキーワード値推定のためにキーワード関連性の一部としてキーワードに重みを割り当てる手段を有すると想定される。しかしながらある幾つかの事例では、重みは予め割り当てられていない可能性があり、あるいは重み評価は確定されていない。これらの事例ではキーワードには任意の値、例えば1という重みが割り当てられ得る。これらのキーワードは移動クライアントに転送されることが想定される。制御はステップ2730へと継続する。
【0219】
ステップ2730で、メッセージに対するユーザ応答が監視され得る。動作時に、ユーザがメッセージについて「クリック」するように、またはしないように選択し得るメッセージがユーザに提示され得る。この技術において明らかにすべきであるように、用語「クリック」は、メッセージの存在に対する、あるいは操作可能なメッセージ列の一部としての何らかの形のユーザ応答を意味すると想定され得る。ある幾つかのユーザ実施形態において応答の欠如は、非選択(de−selection)とのある関連において類似している肯定的ノン・クリックまたはクリック・アウェイ応答として解釈され得る。このようにして、種々の広告/メッセージに対する移動クライアントユーザの応答は、階層的に評価され得る。
【0220】
広告/メッセージの一般的人口またはターゲット人口に関連するユーザの「クリック」応答を監視することによって、ユーザ関心の初期評価が取得され得る。
【0221】
種々の実施形態において、所定の広告/メッセージまたは一連の広告/メッセージに関するユーザの応答時間もまた、これらの広告におけるユーザの関心を評価するために使用され得る。例えばユーザは、各々が異なる関連度合いまたはキーワードを有する幾つかの広告/メッセージをクリックスルーすることができ、クリックスルーまたはトンネリングの比率はユーザ関心を示すものと理解され得る。制御はステップ2740へと継続する。
【0222】
ステップ2740において、少なくとも「ベースライン(基準線)」相関計量値を確定するために、ある特定の広告/メッセージのユーザ選択(例えばクリック)とそれの対応するキーワード(単数または複数)との比較が実行され得る。再び、キーワード関連広告/メッセージへのユーザの関心を決定する際に選択および/または選択率が使用され得ることは留意され得る。この比較によって、種々のキーワードとユーザの広告/メッセージの好みとの間の相関が与えられ得る。この相関は、例えば統計的方法、ファジー論理、ニューラル技法、ベクトルマッピング、主要コンポーネント分析などといった幾つかの方法のうちの如何なる方法を使用しても達成され得る。ステップ2740から、広告/メッセージに対するユーザの応答の相関計量値が生成され得る。
【0223】
種々の例示的実施形態において、メッセージ配信システムおよび/またはW−ATに内蔵された「キーワード相関エンジン」は、ある特定のキーワードに関するクリックの総数(例えばNクリック・キーワード)と共に、ある特定のメッセージ/広告がこの特定のキーワードによってユーザに提示(または転送)され得る全回数(例えばNトータル・キーワード)を追跡できる。キーワードとユーザの応答との相関を決定するために、Nクリック・キーワード/Nトータル・キーワードの比率が計算され得る。あるメッセージに関するキーワードのための重みは、もしこのキーワードが所定のメッセージのための関連重みなしに指定されるのであれば、1であると想定され得る。上記のように比率を公式化することによって、キーワードタグ付け広告に対するユーザの反応または関心を評価するため計量値が生成されることができ、それにしたがって整合に対する精緻化または改善が考案され得る。上記の例では、ユーザの関心を示すために肯定的クリックが使用され得る。しかしながら再び、ある幾つかの実施形態において関心レベルまたは整合関連性を推測するために、ノン・クリックも、または直接応答の欠如も使用され得る。
【0224】
1つの例示的実施形態の説明として所定の広告(単数または複数)に関してN個のキーワードが存在すると仮定する。関連キーワード重みに基づいて、N次元ベクトルAが創造され得る。各次元おける広告(単数または複数)に関する各キーワードとユーザとの相関度によって、N次元相関ベクトルBが創造され得る。それからベクトルAおよびBの関数である、広告とユーザとの相関を確定するためのスカラー相関度Cが創造され得る。相関度Cは、ある幾つかの実施形態では、単にベクトルAとBとの内積であり得る(C=(1/N)A・BとしてC=A・B)。このスカラー相関度Cは、特定のユーザの前の広告視聴履歴に基づいて広告がこの特定のユーザにどれほど良くターゲット設定されているかの極めて単純で直接的度合いを提供する。パラメータ化、非スカラー変換などといったA対B対応を相互関連付けるために、他の方法も使用され得ることは無論である。
【0225】
上記のアプローチは、キーワード辞書が互いに独立したキーワードを有することを仮定している。これらのキーワードが相互関連付けされれば、相互関連付けされたキーワードの集合に関する複合重みを見つけ出すためにファジー論理が使用され得る。多項式適合、ベクトル空間分析、主要コンポーネント分析、統計的整合、人工ニューラルネットなどといった他の形式の論理または相互関連付けも実施されうる。したがってここで説明された例示的実施形態は、必要と見られるように如何なる形の整合アルゴリズムまたはキーワード対ユーザ相互関連付けアルゴリズムも使用できる。制御はステップ2750へと継続する。
【0226】
ステップ2750で、移動クライアントまたはユーザは、種々の有望なターゲットメッセージ/広告に関連する「ターゲットキーワード(単数または複数)」を受信できる。次にステップ2760で、この受信されたターゲットキーワード(単数または複数)は、整合が存在するかどうか、またはキーワード(単数または複数)が許容可能閾値を満足させるかどうかを決定するために評価され得る。種々の実施形態において、整合評価は、所望であれば統計的方法、ファジー論理、ニューラル技法、ベクトルマッピング、主要コンポーネント分析などといったより高度のアルゴリズムを含み得る。ステップ2740の相互関連付けプロセスとステップ2760の整合プロセスとが相補的であり得ることは認められるべきである。すなわち設計の好みに依存して、あるいは転送された広告/メッセージキーワードのタイプに依存して、それぞれのプロセスで異なるアルゴリズムが使用され得る。制御はステップ2770へと継続する。
【0227】
ステップ2770において、許容閾値内で整合すると見なされるこれらのターゲットメッセージがユーザに転送および/または表示され得る。広告/メッセージの転送は、幾つかの形のうちの如何なる形でも、例えば整合する広告/メッセージがユーザのデバイスによって受信されて視聴されることを簡単に可能にしている如何なる形でも取り得る。ある幾つかの実施形態では、非整合広告/メッセージがユーザに転送されることもあり得るが、これは例示または視聴を防止するように無効にされる。このようにしてユーザの好みまたはプロファイルが実質的に修正される場合には、以前許容不能な広告/メッセージ、しかし現在許容可能な広告/メッセージは、ユーザのデバイスに常駐可能であって適切に視聴され得る。「整合している」または「整合していない」と見なされる利用可能な広告/メッセージを作成するための他の方式も本発明の精神および範囲から逸脱せずに考案され得ることは無論である。ステップ2770の後にこの例示的プロセスはステップ2780に進み、そこでプロセスは終了する。
【0228】
上記の例示的プロセス2700の使用によってターゲット広告/メッセージは、ユーザの関心に適切であるようにフィルタ(濾過)され得る。ユーザの関心は最初に、キーワード割当てまたは整合を介した1セットの広告/メッセージに対するユーザの移動クライアントでのユーザの「クリック」応答を履歴的に監視することによって確定され得る。それから現在観察されているユーザ応答(単数または複数)に基づいてユーザの関心プロファイルを更新することによって動的監視も達成され得る。それに応じてターゲット広告/メッセージのより直接的またはより効率的流布が得られて、より満足な移動クライアント体験という結果をもたらし得る。
【0229】
引き続いて、ユーザに関連する移動デバイスの存続期間中、このデバイスに大量の情報が流れ得ることに留意されたい。ユーザは、自分に提示された情報の一部分と対話できる。メモリ制約のせいで、このような情報すべてを移動デバイス自体に記憶することは不可能であり得る。同様にすべてのメタデータとデバイスを流れるこのような情報すべてに関連するユーザ応答とを記憶することも容易ではあり得ない。したがってユーザに関連するすべての過去情報を記憶することを必要とせずに関連するコンテンツ/情報がユーザに提示され得るように、ユーザ行動に基づいてユーザの好みを捕捉するユーザモデルを創造することが望ましくあり得る。
【0230】
したがって図28に示されたように、ユーザの好みと提示された情報とを捕捉できる「キーワード学習エンジン」2810を創造することが望ましくあり得る。キーワード学習エンジンと共に、ユーザに提示される新しい情報に関するユーザ関心の可能性を示唆するために、学習されたモデルに基づく「キーワード予測エンジン」2820を有することが望ましくあり得る。これは、関連情報がユーザに提示され得るように、新しいコンテンツが移動デバイスに到着したときにこのコンテンツをフィルタリングする助けとなり得るであろう。
【0231】
動作時に学習および予測エンジン2810および2820において、移動デバイスに到着する情報に関連するメタデータが使用され得る。提示された情報に関連する如何なるユーザ応答も、学習エンジン2820で使用され得る。動作時に学習エンジン2810は、すべての過去情報を、例えばメタデータとそれぞれの提示された情報に関連するユーザ行動とを使用し得る。入力に基づいて学習エンジン2810は、学習されたユーザ好みモデルを与えるためにこのような入力を精緻化し得る。それからこのユーザ好みモデルは予測エンジンで使用されることが可能であって、この予測エンジンは新しい情報に関連するメタデータを受信し、それから新しい情報に関して予測されたユーザ整合インジケータ/指示を与えるためにメタデータをユーザ好みモデルに相互関連付けることができる。それからこのユーザ整合インジケータ/指示は、この情報がユーザに提示されるか否かを決定するために使用され得る。
【0232】
ユーザ好みが学習されつつある活動に関連し得ることは認められるべきである。例えばユーザは、ユーザが見たいと思う広告に関する異なる好みとユーザが閲覧したいと思うウェブページに関する異なる1セットの好みとを有し得る。例えばユーザは、安全の観点からこのような活動について知るために地域のコミュニティニュースにおける犯罪に関してウェブ上のニュースを読むことができるが、しかしこのことはユーザが広告を介して銃を購入することに関心があることを意味しないであろう。したがってプラットホーム上のメッセージ提示エンジンは、ユーザのウェブブラウザ好みに関して異なるユーザ好みを反映し得るであろう。他の状況は、プラットホーム上の音楽アプリケーションまたはプラットホーム上のスポーツアプリケーションに関連するユーザ好みを含み得るであろう。一般に学習および予測エンジンは、すべての状況に関して必要とされ得る。
【0233】
この文書では、ターゲット・コンテンツ・メッセージ/広告を処理するといった所定の状況に関する学習および予測のための例示的アーキテクチャおよびアルゴリズムが提供される。提案されたアーキテクチャおよびアルゴリズムは、一般性を失わずに異なる状況に適用され得る。
【0234】
問題の1つのタスクは、ユーザに提示されたターゲット・コンテンツ・メッセージ(例えば広告)に対するユーザの応答からユーザの好むものと嫌いなものとを学習することといった所定の状況におけるユーザの電話使用習慣からユーザの好みを学習することである。目標は、高速であって、提示データの量によって拡大縮小しない学習アルゴリズムを有する解決策を提供することである。
【0235】
更に本システムによって学習されたモデルに基づいて、新しいメッセージ/情報が移動デバイスに到着したときに、利用可能な予測エンジンは所定のユーザの学習された好みに関連した情報の整合インジケータを提示できる。この整合インジケータは、情報をユーザにリアルタイムに提示すべきかどうかについての決定を行うために、あるいは移動デバイス上の空間的に制約されたターゲット・コンテンツ・メッセージ・キャッシュといったユーザの移動デバイスに情報を記憶すべきかどうかについての決定を行うために、他のシステム制約(任意選択的に収入情報またはサイズ情報といった)と共に使用され得る。
【0236】
図29に例示的なアーキテクチャ的流れが示されている。図29に示されたようにメッセージサーバ2620は、ユーザ2990がスターバックスの店の前を歩いて、あるいは車で通り過ぎて行くときにユーザの移動デバイス100にスターバックスのコーヒー広告といった単一メッセージをリアルタイムに配信することができる。予測モデルに基づくと、移動デバイス100がこの情報に関連して生成された整合インジケータ値に基づいてこのメッセージをユーザ2990に提示すべきかどうかの決定を行うことは有用であり得る。
【0237】
代替として種々のメッセージに関連するメタデータ情報のストリーム(流れ)は移動デバイスに到着でき、また常駐する予測アルゴリズムは、移動デバイス100上の空間的に制約されたキャッシュ240にどのメッセージを記憶すべきかについての決定を移動デバイス100が行い得るように、各メッセージに関する整合インジケータの相対値を与えることができる。
【0238】
移動デバイス100上の選択機能は、所定のメッセージをユーザ2990に提示すべきかどうかについての決定を行うために予測エンジン2820からのコマンドと情報とを使用する整合インジケータ計算に加えて、関連する収入(メッセージ値計算基準)およびサイズ(ゲート制御および/またはメッセージ値計算基準)といった更なるインジケータを任意選択的に使用できる。
【0239】
学習エンジン2810に関してはユーザ2990に提示された情報に関して、もし提示された情報に関連したユーザ応答が存在すればユーザ情報に関連するメタデータとユーザ応答の両者は学習されたユーザ好みモデルを生成するために学習エンジン2810によって使用され得る。更に図29の移動デバイス100に関して、1メッセージ当たりの個別の行動は移動デバイス100に記憶されることも、されないこともあり得る。すなわちユーザ動作は、所定のメッセージに関するメタデータと共に学習されたユーザ好みモデルを精緻化するために使用されることができ、引き続いてユーザ動作と広告メタデータとに関連する入力はシステムから廃棄される。
【0240】
種々の実施形態において、また上記に論じられたように、所定の状況に関するユーザの異なる可能性のある好みを記述するキーワード辞書を生成して使用することは有用であり得る。運用時にターゲット・コンテンツ・メッセージの作成者は、ターゲット・コンテンツ・メッセージに関するメタデータにおいてターゲット・コンテンツ・メッセージに関連するこれらのキーワードを指定できる。ターゲット・コンテンツ・メッセージに関連するメタデータがユーザ2990に提示されると学習エンジン2810は、この情報に対するユーザ2990の応答に基づいてこれらのキーワードに関連するユーザの好みを更新できる。更にメタデータ(ターゲット・コンテンツ・メッセージに関連するキーワードを含む)が移動デバイス100に提示されると予測エンジン2820は、ターゲット・コンテンツ・メッセージをユーザ2990に提示すべきか否かを決定するために使用され得るユーザに関する整合インジケータを計算できる。
【0241】
実際の運用において人は、キーワード辞書が学習目的のための平板的表現であると仮定できる。ターゲット・コンテンツ・メッセージ・プロバイダに公開されるキーワード辞書は事実上、平板的または階層的のいずれでもあり得ることに留意されたい。
【0242】
階層的表現ではキーワード木(ツリー)におけるより高いレベルのノードは、スポーツ、音楽、映画、またはレストランといった、きめの粗い好みカテゴリを表し得る。キーワード木の階層におけるより低いノードは、音楽サブカテゴリのロック、カントリーミュージック、ポップ、ラップなどといったユーザのきめ細かい好みを指定できる。
【0243】
所定のキーワード辞書は階層的であり得るが、キーワード木は平板的であって、学習目的のために木の根元から始まり得る。例えば4個の子(ロック、カントリーミュージック、ポップおよびラップ)を有する木における音楽ノードは、音楽(一般的)と4個のサブカテゴリとを有する5ノード表現に平板化され得る。もし1つの親ノードに関してL枚の葉が存在すれば、この平板化された表現は、キーワード階層における親ノードの根に関して(1+L)枚の葉に変わる。このようにして木の平板化は、木のすべての中間ノードが木の根に直接接続されるように階層の最上部までずっと木の葉から始まって再帰的に達成され得る。例えばk個のレベルを有する4分木表現は、4+4+4+・・・+4(K−1)個のノードと共に根ノードからなるであろう。このような木を平板化することは、根ノードに直接接続された4+4+4+・・・+4(K−1)=(4−1)/(4−1)−1=4/3*(4(K−1)−1)ノードからなるキーワード辞書木という結果をもたらすであろう。K=1は0キーワードに対応し、K=2は4キーワードに対応し、K=3は20キーワードに対応する、などであることに留意されたい。
【0244】
図30Aおよび30Bは、階層的表現のための木における中間親ノードでの例示的平板化プロセスを示す。学習および予測アルゴリズムは、決定することが木の最上部で行われる場合に階層的木の平板化バージョンに基づく学習という結果を効果的にもたらす重み付けされた合計計量値に作用し得る。
【0245】
引き続いて、移動デバイス上の学習および予測エンジンのための技法が提示される。注釈目的のために、人がユーザに関して捕捉したいと考える好みに各キーワードが対応するn個のキーワードが存在するとする。人は、値pがカテゴリiに関するユーザの好みレベルに対応するとして、ユーザの好みをベクトルP=(p,・・・,p)として抽象的に表すことができる。同様に人は、メッセージがキーワードiにどのように関連するかに値αが対応するとして、キーワードへの関連に基づいてメッセージをベクトルA=(α,・・・,α)として抽象的に表すことができる。人はメッセージが実質的に学習アルゴリズムに引き続いて提示されると仮定できる。
【0246】
キーワードの大部分は、ある特定のメッセージに無関係であろうが、典型的には多数の(おそらく数100個の)キーワードが使用され得ることに留意されたい。ユーザは単に数個のキーワードに強い好みを有することが予想され得る。このようなベクトルは数学的に「スパース(まばらな)ベクトル」と呼ばれる。人は、入力トレーニング・メッセージ・キーワード・ベクトルがスパース(まばら)であると仮定できる。人はまた、所望されるユーザ好みベクトルPもスパースであると仮定できる。
【数6】

【0247】
学習および予測エンジンのためのアルゴリズムは下記で説明される。
【0248】
学習エンジン
【数7】

【数8】

【0249】
更に、Dが定数であるとして方程式(2)においてα:=1/Dの場合、人が一定の崩壊パラメータαを使用し得ることは可能である。
【0250】
予測エンジン
【数9】

【0251】
運用時に人は、下記の動作保証を与えることができる。
【0252】
(1)もしメッセージおよびユーザ好みがスパース(まばら)であれば、学習エンジンはユーザ応答から、例えばユーザの「クリック行動」からユーザ好みを迅速に学習できる。すなわち学習速度は、メッセージおよび/またはユーザ好みのまばらさ(スパースネス)に比例し得る。
【0253】
(2)学習エンジンは高い雑音に対して堅牢である。すなわち、たとえユーザが多数の無関係なメッセージをクリックしても、ユーザが僅かなパーセンテージの関連メッセージをクリックしている限り、学習エンジンは基調をなす好みを学習できるであろう。
【0254】
(3)基調をなすユーザ好みが時間と共に変化しても、学習エンジンは新しい好みにうまく適合できる。
【0255】
情報空間のまばらさに加えてユーザ選択率に関する学習速度は、情報の提示率、初期シードの値およびユーザプロファイルの態様に基づいて決定され得る。
【0256】
可能なキーワード学習シナリオに関するMatlabシミュレーションからの結果は図31に与えられており、この図は異なるキーワード(全部で500個)を表す水平軸と個別の好みの強さを表す−正はユーザが好むことを意味し、負はユーザが嫌うことを意味する−垂直軸とによって、モデル化された学習エンジンの働きを示す。最上部のグラフ3102は基調をなすユーザ好みを示しているが、これに続く4つのグラフ3104〜3110は50通、100通、500通および1000通のメッセージそれぞれを受信した後のアルゴリズムの最善の推測を示す。
【0257】
図31に示されたシミュレーションに関して、基調をなす好みベクトルを表すためにスパース(まばら)ベクトルがランダムに選択される。メッセージがランダムに選択されるのでユーザの行動は次のようにシミュレートされ得る:ユーザは約25%の時間に真に適切な(関連する)メッセージをクリックし、残り75%の時間にユーザは不適切な(関連のない)メッセージをクリックする。崩壊パラメータDは3000にセットされる。メッセージがクリックされた関連情報は学習エンジンに渡される。この例のシミュレーションに関して学習エンジンは、各メッセージがユーザに真に関連しているかどうかについての如何なる情報も与えられないことに留意されたい。
【0258】
図31を考慮すると、個別の学習状況に関するキーワードベースのユーザ好み表現が移動プラットホームにおいて望ましく、また有用であり得ることは明らかである。図31の例が多数の古典的適合技法によって改善され得ることは認められるべきである。例えば古典的ニューラルネットワーク学習の「アニーリング(焼きなまし)」プロセス特性を実際に実行してユーザの関心を更に探求することによってユーザのモデルを精緻化するために予測モデルに僅かなランダムさを導入することは有用であり得る。
【0259】
更に方程式(2)の中心の学習/適合アルゴリズムは、時間の経過にしたがって崩壊パラメータを変化させることによって、あるいはユーザ応答のタイプ(例えば強い正、弱い正、中性、弱い負、強い負)に基づいて、修正され得る。
【数10】

【数11】

【0260】
なお更に種々の実施形態において、キーワードに対するメッセージの相関の強さを反映できるトレーニングパラメータおよび/または学習ルールが所定のメッセージに埋め込まれ得ることは認められるべきである。例えば3個の関連キーワードKW1、KW2、KW3を有する第1の広告において、キーワードKW1はキーワードKW2およびKW3と比較してこの広告のコンテンツに遥かに密接に結びつけられ得る。
【数12】

【0261】
予測エンジンは、ユーザとのターゲットメッセージの関連性を決定するためにベースライン相関計量値がある閾値を超えることを必要とするように設計され得ることに留意されたい。例えば図31の代わりにメッセージを選択するために0.25を超える、および/または−0.20より低い推定値に関連付けられたキーワードだけを使用することが望ましくあり得る。
【0262】
同様に/代替として、メッセージを選択するために最上部10値のキーワードおよび/または最下部5個のキーワードだけを使用することが望ましくあり得る。予測モデルのこのような単純化は、ユーザ選択「雑音」の影響を除去することによって移動メッセージ配信デバイスの性能および信頼性を改善できる。
【0263】
最後に、方程式(1)〜(3)は「LMS最急勾配降下」適合/学習アルゴリズムとして知られたものを表しているが、ニュートンアルゴリズムまたは任意の他の周知の、あるいは最近開発された学習技法といった他の学習アルゴリズムも使用され得ることは認められるべきである。
【0264】
図32Aおよび図32Bは、移動クライアントが種々の学習および予測プロセスを実行するための例示的動作を概略表示している。プロセスはステップ3204から始まり、そこで1セットのキーワードが割り当てられる。上記に論じられたようにこの1セットの利用可能なキーワードは、スパース(まばら)である、またはスパース(まばら)でない可能性がある、および/または階層的または非階層的/平板的関係に整えられ得る。次にステップ3206で、この1セットのキーワードは移動クライアントに、例えば携帯電話または無線可能PDAにダウンロードされ得る。それからステップ3208で、1セットのシード値が移動クライアントにダウンロードされ得る。種々の実施形態において、このようなシード値は1セットのゼロ値、ユーザの既知の人口統計データ基づいて決定された1セットの値、または初期/シード値に関して上記に論じられた他のプロセスのいずれかによって決定された1セットの値を含み得る。制御はステップ3210へと継続する。
【0265】
ステップ3210において、適当なメタデータ、例えばキーワードおよび(おそらくは)キーワード重みおよび/または任意数の学習モデル、例えば修正された最急峻勾配降下アルゴリズム、および/または上記に論じられた崩壊パラメータ、上限、下限、状況制約事項などといった任意数の学習パラメータと共に、1セットの第1のメッセージが移動クライアントにダウンロードされ得る。この1セットの動作はメッセージがメタデータおよび他の情報と同時にダウンロードされることを可能にするが、種々の実施形態では任意数のゲート制御または評価動作を介してこのようなメッセージが適当であることを移動クライアントが決定した後にメッセージがダウンロードされ得ることに留意されたい。制御はステップ3212へと継続する。
【0266】
ステップ3212において、ユーザにとって関心のありそうなターゲット広告といったメッセージを予測するために多数の予測動作が実行され、このような予測動作がステップ3208のシード値から構成された学習モデルに基づき得ることを示している。次にステップ3214で、望ましいメッセージ(単数または複数)が移動デバイス上で表示(そうでなければ提示)され得るであろう。それからステップ3216で、移動デバイスはユーザ応答を監視し得る、例えば観察して、おそらくは表示されたメッセージへのクリックスルー・レートを記憶し得る。制御はステップ3220へと継続する。
【0267】
ステップ3220で、1つ以上のセットの学習されたユーザ好み重みを確定するための種々の学習モデルを更新(そうでなければ決定)するために、1セットの1つ以上の学習アルゴリズムが実行され得る。上記に論じられたように学習モデルは種々の状況のために設けられ、LMS動作といった任意数の適合プロセスを使用し、特定のメッセージに関するアルゴリズムおよび学習パラメータを組み込むことができることなどに留意されたい。制御はステップ3222へと継続する。
【0268】
ステップ3222で、適当なメタデータ、および/または任意数の学習モデル、および/または任意数の学習パラメータと共に1セットの第2の/ターゲットメッセージが移動クライアントにダウンロードされ得る。再び、この1セットの動作はメッセージがメタデータおよび他の情報と同時にダウンロードされることを可能にするが、種々の実施形態では任意数のゲート制御または評価/予測動作を介してこのようなメッセージが適当であることを移動クライアントが決定した後にメッセージがダウンロードされ得ることに留意されたい。制御はステップ3224へと継続する。
【0269】
ステップ3224において、ユーザにとって関心のありそうなターゲット広告といったメッセージを予測するために多数の予測動作が実行され、このような予測動作がステップ3220の学習モデルに基づき得ること示している。次にステップ3226で、望ましいメッセージ(単数または複数)が移動デバイス上に表示(そうでなければ提示)され得るであろう。それからステップ3228で、移動デバイスはユーザ応答を監視し得る、例えば観察して、おそらくは表示されたメッセージ(単数または複数)へのクリックスルー・レートを記憶し得るであろう。それから制御はステップ3220にジャンプして戻り、その後に、必要に応じて、そうでなければ所望に応じてステップ3220〜3228が反復され得る。
【0270】
統計データ生成へのアプリケーション:種々の例示的実施形態において、ユーザ好みベクトルはN次元を持ち得るが、一部のサブセットのM次元だけがユーザに関連する可能性がある。スパース(まばら)な1セットのK次元がN次元からランダムに選択されることが可能であり、選択されたK次元に関連するユーザ好みちが送信され得る。ある一定の人口統計的タイプ(例えばティーンエージャー)に関する人口にU名のユーザがいると仮定する。もしU名のユーザすべてがすべてのN次元値をあるサーバに送信したとすれば、各次元はその次元に関連する統計データ(例えば平均または分散)を決定するために利用可能なU個のサンプルを有することができる。しかしながらもし単にスパース(まばら)(K次元)コンポーネントが送信されるならば、平均でUk/N個のサンプルが各次元に関して利用可能になり得る。U>>Nである限り、各次元に関して統計データを計算するために利用可能な十分なサンプルは、各ユーザが自分の好みベクトルのN個すべてのコンポーネントを送信することを必要とせずに、存在する。更にもしユーザの一部だけが情報を送信するならば、平均で各次元に関してUk/N個のサンプルが利用可能になり得る。したがって人は、ユーザの全人口について統計データを収集しながら、各ユーザのために十分な程度の情報のプライバシーを維持できる。
【0271】
キャッシュミス履歴属性:ある特定のメッセージ/広告があるキャッシュから要求され、要求されたメッセージ/広告タイプを満足させるメッセージ/広告がそのキャッシュ内に存在しないときはいつでも、これは適当なメッセージ/広告をユーザに示し損なった(示すことをミスした)機会である。したがってキャッシュが最近の過去におけるミスを記録したタイプを有するメッセージに更に重み付けられた値を与える必要性が存在する。種々の実施形態において、メッセージ/広告値計算を助けることによってこのようなミス機会を避けるために、上記に論じられたキャッシュミス状態整合インジケータ(FLAGCACHE MISS MI)といったパラメータが機能し得る。種々の実施形態においてこの属性は、新しい有望なメッセージが最も新しく記録されたキャッシュミスに整合するかどうかを決定するように機能する。これは、もしこのメッセージが最近のキャッシュミスの1つに整合すれば論理的「1」(または同等物)であり得るが、そうでなければ論理的「0」(または同等物)であり得る。このフラグは、いったんメッセージがアプリケーションによってキャッシュからアクセスされてユーザに提供されるとリセットされ得る。もし新しいメッセージがキャッシュ入力のために選択されれば、記録されたキャッシュミスのリストからこのキャッシュミス入力は削除され得る。
【0272】
フィルタルール:フィルタリングエージェントの動作を駆動するためにシステム運用者によってフィルタルールが使用され得る。これは、システム運用者が動的な仕方でフィルタリングエージェントの機能を制御することを可能にする。フィルタルールは種々のタイプを持ち、フィルタリングサブシステムの種々の機能を駆動するために使用され得る。幾つかの典型的な使用事例は下記を含み得る。
【0273】
・キャッシュ空間を異なる区分に基づいて異なるカテゴリに分割するために使用されるメッセージキャッシュ比率を決定できるフィルタルール。キャッシュ比率はある幾つかの定義された基準に基づいて一定または動的であり得る。
【0274】
・各カテゴリに関して値計算公式を決定し得るフィルタルール。
【0275】
・メッセージのための時間に基づく値崩壊速度であるλを定義できるフィルタルール。
【0276】
・あるカテゴリ内のメッセージ値属性から最終的メッセージ値の計算に入る係数/重みの如何なるものも指定するために使用され得るフィルタルール。
【0277】
・整合インジケータ計算公式を定義できるフィルタルール。
【0278】
・キャッシュミス状態整合インジケータ計算公式を定義できるフィルタルール。
【0279】
・メッセージプレーバック確率インジケータ計算公式を定義できるフィルタルール。
【0280】
・デバイスについてランダムCTRが計算される最小信頼度レベル閾値を定義できるフィルタルール。
【0281】
・各メッセージタイプに関して記憶されるデフォルトメッセージの数を定義できるフィルタルール。
【0282】
アーキテクチャ:異なるメッセージ配信モデルに依存して、サーバ上、またはクライアント上のいずれかに存在する異なるエージェントによって、ゲート制御およびメッセージ選択サブプロセスが実施され得る。下記のセクションは、異なる広告配信機構に基づくメッセージフィルタリングのための可能なアーキテクチャを論じる。
【0283】
マルチキャスト/放送メッセージ配信:図33は、W−AT100とマルチキャスト/放送メッセージ配信サーバ150Aとを使用するマルチキャスト/放送メッセージ配信シナリオの説明図である。マルチキャスト配信の場合、多数のユーザへの放送またはマルチキャストチャネル上のメッセージ配信ネットワークによって、メッセージ(例えば広告)、それぞれのメタデータおよびメッセージ・フィルタリング・ルールが配信され得る。その結果、フィルタリングプロセスの任意のゲート制御および選択サブプロセスと共に、W−AT上でユーザのユーザプロファイルにターゲット設定されたメッセージのフィルタリングおよびキャッシングが行われ得る。
【0284】
ユニキャストメッセージ配信:メッセージ配信サーバからのメッセージのユニキャストフェッチを実行するために使用され得る多数の異なるプロトコルが存在する。このようなサーバで利用可能な情報に基づいて、サーバまたは種々の移動デバイス上にはゲート制御および選択プロセスが常駐できる。下記は、各事例において実現され得るプロトコルおよび対応するメッセージ・フィルタリング・アーキテクチャの一部についての論議である。
【0285】
ユニキャストメッセージ配信−プロトコル1:図34は、W−AT100とユニキャストメッセージ配信サーバ150−Bとを使用する第1の例示的ユニキャストメッセージ配信シナリオを示す。動作時にW−AT100は、サーバ150−Bに「メッセージ・プル(受信)」要求を送信でき、それによってサーバ150−Bはシステム内で利用可能なすべてのメッセージで応答できる。このアプローチは、W−AT100上でプロファイルを生成して保持することによってサーバ150−Bから移動デバイスのユーザプロファイルを隠すことができる。しかしながら移動デバイスのユーザプロファイルとの不整合のせいで拒絶されたメッセージのかなりの部分の可能性が存在する場合、ユニキャストセッションでクライアントにメッセージを配信することは費用がかかる可能性があるであろう。マルチキャスト配信の場合におけるように、W−AT100のユーザプロファイルにターゲット設定されたメッセージのフィルタリングおよびキャッシングは、フィルタリングプロセスのゲート制御および選択サブプロセスと共にW−AT100上で行われ得る。
【0286】
ユニキャストメッセージ配信−プロトコル2:図35は、W−AT100とユニキャストメッセージ配信サーバ150−Cとを使用する第2のユニキャスト配信シナリオを示す。このシナリオでは、ユーザプロファイルはW−AT100上で生成され得るが、ユーザプロファイルの同じコピーがデバイス100および150−Cの両者に常駐できるということにおいてサーバ150−Cと同期することができる。W−AT100のデバイスプロファイルもまたサーバ150−Cと同期でき、それ故にW−AT100からメッセージ・プル要求を受信するとサーバ150−Cは直ちにターゲットメッセージだけをデバイスにプッシュ(配信)できる。ゲート制御プロセスは−メッセージがW−AT100のユーザプロファイルに向けてターゲット設定され得るかどうかを決定することに基づく選択プロセスの一部と同様に−サーバ150−C上で実施され得る。より高く評価された新しいメッセージによる古いメッセージのメッセージ値の決定および交換は、W−AT100上で実行され得る。
【0287】
動作時にW−AT100とサーバ150−Cとの間のユーザおよびデバイスプロファイルの如何なる同期化手順も別のプロトコルを使用して帯域外で行われ得る、あるいはある幾つかの実施形態ではこれらのプロファイルはクライアントからのメッセージ・プル要求に含まれ得る。
【0288】
ユニキャストメッセージ配信−プロトコル3:図36は、W−AT100とユニキャストメッセージ配信サーバ150−Dとを使用する第3の例示的ユニキャストメッセージ配信シナリオを示す。動作時にユーザプロファイルはW−AT100上で保持され得るが、デバイスプロファイルだけはサーバ150−Dに同期化され、ユーザプロファイルはW−AT100内だけに留まる。これに応じてゲート制御プロセスはサーバ150−D上で実行されることが可能であって、サーバ150−Dはゲート制御プロセスをクリア(通過)したW−AT100にメッセージだけをプッシュ(送信)できる。ユーザのプロファイルを必要とするシステム運用者指定フィルタ(もしあれば)に基づいてゲート制御プロセスの一部はW−AT100において実行され得る。更に、選択プロセスはW−AT100上で完全に実行され得る。
【0289】
プロトコル2と同様にW−AT100とサーバ150−Dとの間のデバイスプロファイルの同期は別のプロトコルを使用して帯域外で行われ得る、あるいはこのプロファイルはクライアントからの広告プル要求に含まれ得る。
【0290】
ユニキャストメッセージ配信−プロトコル4:図37は、W−AT100とユニキャストメッセージ配信サーバ150−Eとを使用する第4のユニキャストメッセージ配信シナリオを示す。このシナリオでは、W−AT100からメッセージ・プル要求を受信するとサーバ150−Eは適当なゲート制御プロセスをクリア(通過)したメッセージに関するメタデータで応答を返すことができる。したがってゲート制御プロセスはサーバ150−E上で実行され得る。引き続いて選択プロセスは、サーバ150−Eによって与えられたメタデータを使用してW−AT100上で実行され得る。ユーザのプロファイルを必要とするシステム運用者指定フィルタ(もしあれば)に基づいてゲート制御プロセスの一部はW−AT100において実行され得る。次にW−AT100は、選択プロセスに基づいて表示するか、キャッシュに記憶するかをW−AT100が決定するメッセージのためのメッセージ選択要求でもってサーバ150−Eに応答でき、サーバ150−Eはこれらの選択されたメッセージをW−AT100に供給できる。
【0291】
再び、デバイスプロファイルまたはゲート制御パラメータはW−AT100による初期のメッセージ・プル要求に含まれ得るか、あるいは代替として別のプロトコルを使用して帯域外でW−AT100とサーバ150−Eとの間で同期化され得る。
【0292】
ユーザプロファイルに影響を及ぼすための、処理/同期化によって捕捉された位置データ
位置情報はしばしば、個人的人口統計データのインジケータを導き出すために使用され得る。移動通信デバイスの場合、位置データは時には課金情報よりユーザに関する人口統計データのより良い指示であり得る。課金情報の使用に対する制約に加えて課金情報は、所望の人口統計データを示すために十分なデータを含まない可能性がある。更に家庭の人口統計データは、ユーザのメッセージ関連の関心を部分的にしか示さない可能性がある。例えばもしユーザが2つの住居を保持するか、あるいは特定の場所にしばしば居る傾向があれば、これは家庭の人口統計データによって示されない可能性がある。したがって例えば、特定の仕事またはレクリエーションの場所に関連するサービスおよび製品は、ユーザの家庭位置から導き出される人口統計データによって反映されない可能性があるが、それでも極めて有用である可能性はある。
【0293】
ユーザがプライバシーを守るために自分の位置情報を公開することを欲しない可能性、あるいは公開することを過渡に押し付けがましいと考える可能性があることは理解可能である。しかしながら移動クライアントによって位置情報を収集して位置に基づく整合を実行するための能力を保持することによって、移動デバイス内での人口統計的ターゲット設定に必要とされる情報を取得し、それでもなおプライバシーを守ることは可能である。したがって例えば、もしユーザがGPS情報へのアクセス権を有する携帯電話といった適切に使用可能な移動デバイスを持って、ある特定のレクリエーション地域を頻繁に訪れるならば、ユーザのレクリエーション的関心のために適切な情報は、ユーザを悩ますことなく、および/またはユーザのプライバシーを侵害することなく、導出および/または合成され得る。それからこの情報は、移動デバイスに常駐するユーザプロファイルを導出および/または更新するために使用され、今度はどのターゲット・コンテンツ・メッセージが移動デバイスにダウンロードおよび/または表示され得るかを決定するために使用され得る。概念的にはこれは、検知された実際の位置に基づいて、しかし位置情報を外部エージェントに与えることなしに、ユーザに関連する位置情報に適切な仕方での広告および他の情報の配置という結果をもたらし得る。
【0294】
動作時に位置情報は、移動デバイスに常駐するデータベースを使用して記憶され得る。記憶されたデータは、未加工位置データを含み得るが、また種々の実施形態では、特定の位置/領域位置、位置の集まり、種々の場所から他の場所への経路情報、時間間隔に関連する値と組み合わされた場所のタイプ、および特定の場所タイプの時間的確率分布、に関連するデータを含み得る。
【0295】
引き続いて、多くの場合、ユーザ行動は特定の活動を示すためには不十分であり得るが、ユーザ行動は、もしこのような行動が位置データの1つ以上の種々の集合とリンクされ得るならば、適切になり得る。あるレクリエーション地域を頻繁に訪れるが、通常はある特定の道路に入ることによってそのレクリエーション地域に入る個人の例を取る。この道路の使用に関するデータは、それ自体ではこの道路の使用と存在とを超えた多くのことを示さないであろうし、またそれ自体ではこのレクリエーション地域との如何なる関連性も有しないであろう。しかしながら個人の位置履歴とこの道路に入るという個人の行動とを結合すること/相互に関連付けることによって、その個人がこのレクリエーション地域に行く途中であるという統計的に重要な確率を確定することは可能である。このようにして特定の位置情報は、他の特定の位置に関連した活動に相互に関連付けられ得る。続けられる例は、レクリエーション地域、都市の一部、娯楽場所(特に時刻情報と組み合わされた)、仕事に関連した時刻と組み合わされた地理的位置、および買い物に関連する場所を含む。これらは、場所の集まりと時間間隔との識別情報に組み合わされ得る。位置は、他の記憶されたデータとの現在位置(または動き)の関連性を確定する際に有用であり得る経路分析と組み合わせて使用され得る、例えば現在位置、位置履歴および経路活動は、ある特定の活動の可能性を識別し、それによってユーザがある特定の活動に携わる前にメッセージプロバイダがメッセージをターゲット設定することを可能にするために使用され得る。例えばGPS使用可能な移動クライアントについて種々の位置を測定することによって移動クライアントは、ユーザが仕事を離れて、ユーザが頻繁に行くショッピングセンターへの途中であることを決定できる。それに応じてMAS(または他のターゲット・コンテンツ配信システム)は、ユーザが関心を持ち得る製品に関連する情報を自動的に転送でき、またショッピングセンターへの種々のルートに関する高度の交通情報を提供することもできる。
【0296】
引き続いて種々の実施形態において、種々の業務、例えばある特定の幹線道路に基づく業務を識別することは、この幹線道路を行き来するユーザにとって有用であり得る。このような事例では、ターゲット広告または顧客の活動の決定に基づく他の情報が提供され得る。このアプローチは、顧客が自分の移動デバイスへの限定されたアクセス権を有するが情報を提供するための特定の業務または業務のジャンルを認めている状況において特に有利である。
【0297】
種々の実施形態において本システムの重要な態様は、個人の追跡が移動デバイス内で実行されて移動デバイス内に保持され得ることを含み得る。1つの構成では、如何なる外部パーティも追跡情報に内々通じていることはない。更に、種々のターゲット・コンテンツに関連する追跡情報に整合するために必要なプロファイリングは、移動デバイス内で実行され得る。再び、個人情報をユーザの移動デバイスに限定することによって、プロファイリングが外部で実行されないという理由で許容可能なこの形式のプロファイリングをユーザが見出し得るということは可能性が高い。
【0298】
状況が許される種々の実施形態において、多くの自動車のGPSに基づくナビゲーションデバイスといった他のデバイスで利用可能な資源に移動デバイスを適合させることは可能および/または有利であり得ることに留意されたい。移動デバイスが1つ以上の自動車のシステムと通信することを可能にする単なるソフトウエア修正(単数または複数)(特定の実施形態に依存する)によって、GPSおよび他の情報は共用され得る。一般にこのような自動車および移動クライアントは、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)を使用して、またはこのようなデバイスにおいて共通的に見出される類似の無線インタフェースを使用して通信することができる。このようにして、移動クライアントに関する位置情報は自動車のGPS/ナビゲーションデバイスによって与えられるので、移動デバイスの常駐ユーザプロファイルは、移動デバイスに内蔵されたGPSシステムの負担なしに更新され得る。
【0299】
自動車に加えて、ある特定の移動デバイスは、位置情報を受信するために遠隔サーバまたは他の近隣デバイスといった種々の代替情報源から位置情報を導き出し得ることに留意されたい。例えば移動クライアントは、コーヒーショップに常駐する802.11ネットワークと接触可能、またはおそらくは、位置情報を決定するためにその位置が知られた、または導き出され得る都市内の一連の地域無線ネットワークと接触可能である。
【0300】
種々の実施形態において移動クライアントは移動クライアント/デバイスのエネルギーレベルに基づいて、例えば低いバッテリー充電に基づいて情報源を選択できることに留意されたい。また位置履歴は、測定の期間が変わり得る定期的測定に基づいて、またはランダムな測定に基づいて、またはランダム測定と定期的測定との組合せに基づいて、取得され得ることにも留意されたい。移動クライアントはまた、利用可能なエネルギーに基づいてGPS捕捉速度を変えるように、例えば低いバッテリー状態についての間欠的パワーダウンによってGPS捕捉速度を遅くするように、また他の利用可能なデータ源、例えば移動クライアントがアクセス権を有する自動車の加速度計および/または速度計に入り得る速度を変えるように、選択することもできる。
【0301】
図38A〜38Hは、種々の関心ポイントを用いて表示されたある特定のユーザのGPS使用可能携帯電話によって捕捉された情報スクリーン3800−A、・・・、3800−Hを示す。これらの図に示されたように各情報スクリーン3800−A、・・・、3800−Hは、1つの地図3810、1セットの制御画面3820、1つのカレンダー表示3830、毎日のヒストグラム(棒グラフ)3840、および毎週のヒストグラム3850を含む。
【0302】
運用時にユーザ(または自動化されたプログラム)は、GPSサンプリング時刻と、地図3810、カレンダー3820およびヒストグラム3840、3850に関するGPS情報表示とを確立するために1セットの制御画面3820内に各制御情報をセットし得るが、これらは、ヒストグラム3840が1時間のタイムスロットに分割された毎日のヒストグラムであり、毎週のヒストグラム3850が1日のタイムスロットに分割されており、またこのような捕捉された位置データが、特定の位置、地域、位置の集まり、およびユーザが種々の期間に亘って、例えば週日、週末、個別の日々、丸1週間、丸1ヶ月などに亘って経験した過去に取られた経路を表す情報さえも含む如何なる数のヒストグラムにも編成され得ることを示している。カレンダー3830もヒストグラムと考えられ得ることに留意されたい。
【0303】
また、図38Aの位置3850または3852といった特定の位置アイコンを選択することによって、ヒストグラム3840および3842のデータならびにカレンダー3830に入る数は、収集されたGPSデータに相応するGPSデータを反映するように変化し得る。図38Cへと続いて、ユーザの住居としてある特定の位置が識別され(移動クライアントのユーザによって、あるいは移動クライアント内のある推定ソフトウエアによって)、また同様に図38Eにおいて、ある特定の位置がユーザの仕事場3856として識別され得る。
【0304】
図41A〜41Hを考慮すると、GPS使用可能携帯電話によって捕捉された位置情報が、(1)ユーザが所定の時間フレームにおいて、ある特定の場所にいる、またはある特定の経路に沿って移動している可能性、例えばある従業員が4:00pmに職場にいる可能性、(2)ユーザが所定時刻にある特定の開始場所を立ち去る、例えば従業員が5:00pmに職場を離れるという可能性の高い時間フレーム、および(3)ユーザがある特定の第2の場所にいる、またはある経路(または1セットの場所または経路)を使用する、例えば従業員が5:30pmにある特定の道路を使用して6:00pmと6:30pmとの間に自分の住居に到着するという可能性の高い時間フレーム、を常駐ソフトウエアが決定することを可能にするユーザプロファイル情報を生成するために使用され得ることは明らかであろう。
【0305】
可能性情報は、種々の仕方で表現され得ることに留意されたい。例えば時刻の可能性は、ある特定の時点、特定の時点に中心を持ち特定の分散を有するガウス分布、過去のユーザ活動に基づく一意の形式を有する連続確率分布関数(PDF)、等しい、または等しくないサイズのタイムバケットを有する連続期間(「タイムバケット」)において測定される個別PDFなど、として表現され得る。
【0306】
このような情報を使用して、適切に使用可能な移動クライアントはまた、ユーザの家庭、仕事、趣味、宗教的礼拝所などに関するユーザの可能性の高い位置、ならびにユーザがこのような場所にいる可能性の高い時間といったユーザの関心ポイントと、このような関心ポイントに関する他の可能性情報(例えば可能性の高い到着および出発時刻)と、を決定できる。それからこのような情報は、ユーザの移動クライアント内でユーザプロファイル情報を形成または修正するために使用されることが可能であり、また上記のように、結果として得られたユーザプロファイルは、どのような情報(例えば、広告、クーポンなど)がユーザの関心を呼び起こす可能性が最も高いか、また移動クライアントに記憶および/または表示される特定の目標情報に繋がりうるか、を決定するために使用され得る。
【0307】
引き続いて図39および図40は、勤務日の終わりに職場Lを離れるユーザの一例に関する例示的数の動作を示す。位置L〜Lの間のそれぞれの経路/道路R1〜R8を使用する確率と共に、種々の位置に関する、すなわちスタート位置Lおよび有望な目的地位置L〜Lに関する確率は、ユーザの過去の行動を使用して開発され、GPSおよび他の技術を使用して感知され、そしてユーザの移動クライアントに組み込まれると想定され得る。
【0308】
図39から始まって、ユーザは勤務日の終わりの少し前にはスタート位置/職場Lにいると想定される。ユーザの過去の行動に基づいてユーザの移動クライアント内のユーザプロファイルは、ユーザが5:00〜5:15pmに仕事を離れて有望な目的場所L〜Lのいずれかに向かう可能性が高いことを決定できるが、この例では場所L〜Lに向かう確率はある特定の閾値より低くなり、考慮されるべきでないことを示している。
【0309】
ユーザが位置LおよびLに向かう確率が両方とも0.1であると仮定すると、ユーザが道路R7およびR8を使用する確率は両方とも0.1である。残りの関心のある目的地に関するユーザの最終目的地の確率がL=0.1、L=0.1、L=0.4、L=0.2であると仮定する(これはユーザが仕事に留まる0.1という確率を仮定している)と、ユーザが道路R1を使用する確率は0.7となる。このようにして、移動クライアントのユーザの可能性の高いルートが最も可能性の高い目的地位置L〜Lに関する移動クライアントの現在位置Lの空間的関係、ならびに最も可能性の高い目的地位置L〜L間の空間的関係に基づき得ることは明らかである。
【0310】
ユーザの移動クライアントのユーザプロファイルは、仕事場Lおよび/またはユーザが訪れた可能性のある他の任意の場所に関するユーザの過去の存在および動きの時間的確率分布を形成するためにユーザの位置履歴の過去の時間データを相互に関連付けることによって形成され更新され得ることに、またその結果は時間の関数としての所定の位置におけるユーザの存在の確率密度関数(またはその複製)であることに留意されたい。このようなユーザプロファイルは、時間および/または現在位置の関数としてのユーザによる考慮下の現在最も可能性の高い目的地L〜Lのいずれかの場所およびすべての場所を決定できる。
【0311】
また、最も可能性の高い現在の目的地のうちの如何なる場所もユーザの複数の過去の識別された目的地の合体(アマルガム)または集まりであり得ることにも留意されたい。例えば位置Lは実際には、3箇所の重心(重み付けされた地理的平均に基づいた)または一般領域である、想定された位置情報と共に密集した別々の3箇所からなり得る。同様に位置L〜Lは、位置L〜Lが互いに関して適度に近接している/集まっていると想定した合体(アマルガム)場所に合成され得る。
【0312】
図39を参照すると再び、ユーザの移動クライアントは時刻、ユーザの現在位置、および移動クライアントによって取られた他の現在の観察情報ならびにユーザプロファイルに組み込まれた過去の観察情報に基づいて最も可能性の高い目的地を決定できる。このような「他の現在観察情報」は、最近の電話およびメール活動といったことを含み得る。例えばもしユーザが4:30pmに彼の妻から電話を受ければ、これはユーザが帰宅する前に店に行く必要があり得るという大きな可能性を示し、現在の可能性の高い目的地L〜Lに関する確率を変え得る。同様に、もしユーザが自分の移動クライアントとの対話を示さなければ、これは位置Lからの彼の出発を遅らせ得るという可能性を示し得る。
【0313】
図40へと継続して、種々の現在可能性の高い目的地L〜Lのいずれかに向かう確率は、第1の場所Lを離れた後の移動クライアントによる位置変更の「途中での」度重なる測定に基づいて更新され得ることに留意されたい。すなわち新しいデータが受信されると、種々の確率は再評価されることが必要となる可能性がある。図40の例に関してこのことは、目的地LおよびLに行く確率の変化に反映されており、またもしユーザが自分の移動クライアントによって道路R1上にいると決定されたとすれば、ユーザが位置Lに留まる確率は無視可能となる。このようにして目的地LおよびLに行く確率または位置Lに留まる確率は、更なる考慮から無視され得る。ところで位置L、L、L、L、LおよびLのいずれかに到着する確率は増加することが可能であり、ユーザが位置Lに到着する確率は、仮にユーザが場所Lに停止しなくても1に近くなる(ユーザと他の現在の目的地L、L、L、LおよびLとの空間的関係のせいで)ことを示している。したがって可能性の高い移動時刻、例えば第1の位置を離れる時刻またはもう1つの位置に到着する時刻を決定することは、他の途中のイベントに基づく適合可能な重み付け割当てを使用して達成され得る。
【0314】
種々の実施形態において移動クライアントに組み込まれた第k次マルコフモデル(ここでkは1より大きな整数である)は上記に論じられた確率のいずれを決定するためにも使用され得ることに留意されたい。図41へと継続すると、図39および図40のユーザのスタート位置Lおよび有望な目的地位置L〜Lに関するマルコフモデル4100が示されている。図41に示されたように位置Lおよび位置L〜Lは経路で相互接続されており、各経路は確率PN〜Mを有する。再び、各確率PN〜Mはユーザプロファイルから導き出され、ユーザの現在位置、移動イベントおよび/または時刻の関数として変化し得ることに留意されたい。またユーザが所定の期間中、位置Lに留まる時間的に変化する確率が存在し得ること、例えばユーザが食料品店に留まる(その店に着いてから)可能性は10分の分散を有し、20分に中心のあるガウス分布を持ち得ることに留意されたい。
【0315】
図42は、NFCトランザクションに基づいてユーザプロファイルを更新するための例示的動作を概略表示するプロセスの流れ図である。このプロセスはステップ4202から始まり、そこで移動クライアントは、予め決められた、あるいは適合可能なサンプリング頻度および期間にしたがって利用可能なGPS(または他の適当な位置発見デバイス)および/または地域の無線セルラーネットワーク、地域的利用可能LANなどのいずれかを使用して地域情報をサンプリングするようにプログラムされ得る。次にステップ4204で、この捕捉された情報は、関心のポイント、領域、取られた経路または他の任意の位置および/または経路データを識別するために処理/合成され得る。それからステップ4206でこの情報は、特定の時間の間で可能性の高い位置および/または可能性の高い経路、ならびに所定の位置または経路に関して可能性の高い時間の相補的情報、を決定するために更に処理/合成され得る。制御はステップ4208へと継続する。
【0316】
ステップ4208で、移動クライアントに常駐する特別のソフトウエアを使用して移動クライアントに常駐するユーザプロファイルが更新され得る。種々の実施形態では、ユーザの過去の観察から導き出された情報を含むこのようなユーザプロファイル情報は、所定時刻および現在位置に関するユーザの可能性の高い行動の、ある形式の確率モデルを創造するために使用され得る。
【0317】
次にステップ4210で移動クライアントは、位置、時刻、移動/動き、センサー(例えば速度計)データといった上記に論じられた最近/現在の観察データ、ならびにユーザの現在および/または最近の行動に関連する情報、例えばテキストメッセージを送信するユーザを移動クライアントが観察することに関連する情報、のどれかおよびすべてを導き出し得る(直接的に、あるいは2次的資源、例えば自動車のGPSを使用して)。次にステップ4512で移動クライアントは、ユーザがユーザの現在位置および時刻に基づいて取る可能性の高い目的地、移動時間および/または経路(または予め決められた確率の変化)を識別するために上記に論じられた技法のいずれかを使用してステップ4210の情報とユーザプロファイル内の情報とを処理できる。それからステップ4214で移動クライアントは、ユーザプロファイルに基づく情報、例えば広告、クーポンなどと、前のステップで収集されたデータおよび導き出された何らかの確率データを選択および/または表示できる。それから制御はステップ4210ジャンプして戻り、そこでステップ4210〜4214のどれかまたはすべてが必要または所望に応じて繰り返され得る。
【0318】
ここで説明された技法およびモジュールは、種々の手段によって実現され得る。例えばこれらの技法は、ハードウエア、ソフトウエアまたはこれらの組合せで実現され得る。ハードウエア実現形態に関しては、アクセスポイントまたはアクセス端末内の処理ユニットは、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、ディジタル信号処理W−AT(DSPD)、プログラマブル論理W−AT(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ここで説明された機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはこれらの組合せにおいて実現され得る。
【0319】
ソフトウエア実現形態に関しては、ここで説明された技法は、ここで説明された機能を実行するモジュール(例えば手順、関数など)によって実現され得る。ソフトウエアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサまたは復調器によって実行され得る。メモリユニットは、プロセッサの内部またはプロセッサの外部で実現されることが可能であり、外部の場合にはメモリユニットは種々の手段を介してプロセッサに通信可能に接続され得る。
【0320】
1つ以上の例示的実施形態において、説明された機能はハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、またはこれらの何らかの組合せで実現され得る。もしソフトウエアで実現されるのであれば、これらの機能はコンピュータ可読媒体に1つ以上の命令またはコードとして記憶され、あるいは伝送され得る。コンピュータ可読媒体は、1つの場所から他の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする如何なる媒体も含むコンピュータ記憶媒体と通信媒体との両者を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る如何なる利用可能な媒体でもあり得る。限定としてではなく例として、このようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイスを、または命令またはデータ構造体の形をした所望のプログラムコードを伝達または記憶するために使用され得る、そしてコンピュータによってアクセスされ得る、他の如何なる媒体をも備え得る。また如何なる接続体もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。例えばもしソフトウエアが同軸ケーブル、光ファイバケーブル、より対線ケーブル、ディジタル加入者線(「DSL」)を使用して、あるいは赤外線、ラジオ電波およびマイクロ波といった無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバまたは他の遠隔情報源から送信されるならば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、より対線ケーブル、DSL、あるいは赤外線、ラジオ電波およびマイクロ波といった無線技術も媒体という定義に含まれる。ここで使用されているようなディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(「CD」)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、ディジタル・バーサタイル・ディスク(「DVD」)、フロッピー(登録商標)ディスク、高精細DVD(「HD−DVD」)、およびブルーレイ(Blu−ray)(登録商標)ディスクを含んでおり、この場合diskはデータを通常磁気的に再生するが、discはデータをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0321】
開示された実施形態の以上の説明は、あらゆる当業者がここに開示された特徴、機能、動作および実施形態を実施または使用することを可能にするために提供されている。これらの実施形態に対する種々の修正は、当業者らに直ちに明らかになる可能性があり、またここで定義された一般原理はこれらの精神または範囲から逸脱せずに他の実施形態に適用され得る。このように本開示は、ここに示された実施形態に限定されるようには意図されておらず、ここに開示された原理および新規な特徴に合致する最も広い範囲に適合させられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動クライアントによって受信される情報の適切性を決定するための方法であって、
前記移動クライアントによって1セットの位置履歴情報を識別することと、
前記位置履歴情報に基づいて前記移動クライアントによってユーザプロファイルを更新することと、
前記更新されたユーザプロファイルに基づいて前記移動クライアントにターゲット情報を表示および/または記憶することと、
を備える方法。
【請求項2】
前記位置履歴情報に基づいて位置タイプを決定することを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記位置タイプは、住居、仕事、教育、レクリエーション、買い物および宗教のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記位置タイプを決定することは、特定の時間間隔に関する位置タイプを決定することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
1セットの位置履歴情報を識別することは、前記位置履歴情報の前記時間間隔を特定の位置タイプの予期される時間的確率分布に関連付けることを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記移動クライアントに関する位置情報が、前記移動クライアントの一部ではない代替の情報源によって供与される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記識別することは位置の集まりを識別することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記識別することは経路分析を実行することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記識別することは、可能性の高い目的地の少なくとも1つの集まりに基づいて経路分析を実行することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
位置が関心のある領域を含み得る、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記移動クライアントに関する位置情報が自動車のGPSデバイスによって供与される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記GPSデバイスは前記自動車のナビゲーションシステムの一部である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
短距離通信システムを介して、前記自動車のGPSデバイスによって前記移動クライアントに関する位置情報を供与することを更に備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)システムを介して、前記自動車のGPSデバイスによって前記移動クライアントに関する位置情報を供与することを更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
近傍界(ニアフィールド)通信システムを介して、前記自動車のGPSデバイスによって前記移動クライアントに関する位置情報を供与することを更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記移動クライアントのエネルギー利用可能度レベルに基づいて、前記移動クライアントに関するGPS情報の源を選択することを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記移動クライアントの低いエネルギー利用可能度に基づいて、前記移動クライアントの内部GPSデバイスを動作不能にすることを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記移動クライアントの低いエネルギー利用可能度に基づいて、前記移動クライアントの内部GPSデバイスの使用率を変えることを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記移動クライアントは、公に利用可能な無線LANを使用して位置情報を導き出す、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記ユーザプロファイルを更新することは、前記位置履歴情報の時間データを前記移動クライアントに関連する1つ以上の特定の位置の時間的確率分布に関連付けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記ユーザプロファイルを更新することは、所定の位置における前記移動クライアントのユーザの存在の確率密度関数を時間の関数として決定することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記移動クライアントのユーザの最も可能性の高い現在目的地を時間の関数として、また前記ユーザプロファイルに基づいて決定することを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記最も可能性の高い現在目的地は、前記ユーザの過去に識別された目的地である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記最も可能性の高い現在目的地は、前記ユーザの複数の過去に識別された目的地の合体(アマルガム)である、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記合体(アマルガム)は、前記ユーザの前記過去に識別された目的地の重み付け位置情報の空間的重心である、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
1つ以上の現在の観察情報と前記ユーザプロファイルに組み込まれた1つ以上の過去の観察情報とに基づいて、前記移動クライアントのユーザの複数の最も可能性の高い目的地を決定することを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
観察情報が、位置情報、時間情報およびユーザ行動情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ユーザプロファイルを更新することは、第1の位置を離れることに関する可能性の高い移動時間、時間ウィンドウまたは時間的確率分布関数(PDF)を決定することを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
可能性の高い目的地を決定することが、前記第1の位置を離れた後の前記移動クライアントのユーザの位置変化の途中での度重なる測定に基づいて実行される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記移動クライアントの位置と複数の最も可能性の高い目的地位置との空間的関係に基づいて、前記移動クライアントのユーザの可能性の高い1つ以上のルートを決定することを更に備える、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記複数の最も可能性の高い目的地位置の相互の空間的関係に基づいて、前記移動クライアントのユーザの可能性の高い1つ以上のルートを決定することを更に備える、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
kは1より大きいか1に等しい整数であるとして前記移動クライアントに組み込まれた第k次マルコフモデルに基づいて、前記移動クライアントのユーザの可能性の高い1つ以上のルートを決定することを更に備える、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
可能性の高い移動時間を決定することが、ルート移動イベントに基づいて適合可能な重み付け割当てを実行することを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
前記適合可能な重み付け割当ては、タイムバケット持続時間が前記ユーザに関する可能性の高い移動持続時間に依存するタイムバケット測定値に基づいている、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
ターゲット情報の表示/記憶は、前記ユーザの過去に識別された目的地の合体(アマルガム)に関連している、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
ターゲット情報の表示/記憶は、位置測定値と、加速度計および速度計のうちの少なくとも1つからのセンサー測定値と、の組合せに基づいている、請求項1に記載の方法。
【請求項37】
ターゲット情報の表示/記憶は、自動車に組み込まれた、そして前記移動クライアントがアクセス権を有するセンサーに基づいている、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記ユーザプロファイルは、前記位置履歴情報と共に前記ユーザの活動情報を含むように更新される、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記ユーザの前記活動情報は、前記移動クライアントのユーザインタフェースとの前記ユーザの対話の欠如を監視することによって決定される前記移動クライアントとの前記ユーザの活動の欠如を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記ユーザ活動の欠如は、前記移動クライアントのユーザに関連する睡眠パターンを決定するために使用される、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記睡眠パターンは、前記ユーザの家庭位置である前記ユーザの位置の可能性を決定するために使用される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記位置タイプを決定することは、住居的近接性、商業的近接性、工業的近接性、またはこれらの組合せである位置に関連する近接性に関する更なる利用可能な情報を利用することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項43】
ユーザ移動情報の毎日のパターン、ユーザ移動情報の毎週のパターン、またはこれらの組合せが前記ユーザプロファイルに記憶される、請求項1に記載の方法。
【請求項44】
週のうちの異なる日に関連する毎日のパターンの間に相関度合いが確定される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記移動クライアントに組み込まれた学習エンジンと予測エンジンとのうちの少なくとも1つが、ユーザ移動行動のより迅速な学習を可能にするために週のうちの異なる日の相関性の高い毎日パターンを同等であるように処理する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記移動クライアントに組み込まれた学習エンジンが、ユーザ移動行動のパターンを学習するために毎日パターンおよび毎週パターンからの情報の重み付け組合せを使用し、また
前記移動クライアントに組み込まれた予測エンジンが将来のユーザ位置を予測する、請求項43に記載の方法。
【請求項47】
前記学習エンジンと前記予測エンジンとのうちの少なくとも1つは、ユーザ移動行動のより迅速な学習を可能にするために週のうちの異なる日の相関性の高い毎日パターンを同等であるように処理する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
移動クライアントによって受信される情報の適切性を決定するための装置であって、
前記移動クライアントによって1セットの位置履歴情報を識別するための手段と、
前記位置履歴情報に基づいて前記移動クライアントによってユーザプロファイルを更新するための手段と、
前記更新されたユーザプロファイルに基づいて前記移動クライアントにターゲット情報を表示するための手段および/または記憶するための手段と、を備える装置。
【請求項49】
前記位置履歴情報に基づいて位置タイプを決定するための手段を更に備える、請求項48に記載の装置。
【請求項50】
前記位置タイプは、住居、仕事、教育、レクリエーション、買い物および宗教のうちの少なくとも1つを含む、請求項49に記載の装置。
【請求項51】
前記位置タイプを決定するための手段は、更に特定の時間間隔に関する位置タイプを決定するためにある、請求項49に記載の装置。
【請求項52】
1セットの位置履歴情報を識別するための前記手段は、更に前記位置履歴情報の前記時間間隔を特定の位置タイプの予期される時間的確率分布に関連付けるためにある、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
1セットの位置履歴を識別するための前記手段は、更に位置の集まりを識別するためにある、請求項48に記載の装置。
【請求項54】
1セットの位置履歴を識別するための前記手段は、更に経路分析を実行するためにある、請求項48に記載の装置。
【請求項55】
位置が関心のある領域を含み得る、請求項49に記載の装置。
【請求項56】
前記移動クライアントは、車両のナビゲーションシステムに組み込まれたGPSデバイスからGPS情報を受信するように構成される、請求項48に記載の装置。
【請求項57】
ユーザプロファイルを更新するための前記手段は、前記位置履歴情報の時間データを前記移動クライアントに関連する1つ以上の特定の位置の時間的確率分布に関連付けるための手段を含む、請求項48に記載の装置。
【請求項58】
前記移動クライアントのユーザの最も可能性の高い現在目的地を時間の関数として、また前記ユーザプロファイルに基づいて決定するための手段を更に備える、請求項48に記載の装置。
【請求項59】
第1の位置を離れることに関する可能性の高い移動時間、時間ウィンドウまたは時間的確率分布関数(PDF)を決定するための手段を更に備える、請求項58に記載の装置。
【請求項60】
前記移動クライアントの位置と複数の最も可能性の高い目的地位置との空間的関係に基づいて、前記移動クライアントのユーザの可能性の高い1つ以上のルートを決定するための手段を更に備える、請求項58に記載の装置。
【請求項61】
前記移動クライアントのユーザの可能性の高い1つ以上のルートを決定するための前記手段は、kが1より大きいか1に等しい整数であるとして前記移動クライアントに組み込まれた第k次マルコフモデルに基づいている、請求項60に記載の装置。
【請求項62】
メモリと、
トランシーバと、
前記メモリとトランシーバとに接続されていて、移動クライアントの1セットの位置履歴情報を識別するように、また前記位置履歴情報に基づいて前記移動クライアントのユーザプロファイルを更新するように動作可能なプロセッサと、
前記更新されたユーザプロファイルに基づいて前記移動クライアントにターゲット情報を表示できる、前記移動クライアントに組み込まれた表示装置と、を備える移動クライアント。
【請求項63】
前記プロセッサは、更に前記位置履歴情報に基づいて位置タイプを決定するように動作可能である、請求項62に記載の装置。
【請求項64】
前記位置タイプは、住居、仕事、教育、レクリエーション、買い物および宗教のうちの少なくとも1つを含む、請求項63に記載の装置。
【請求項65】
前記プロセッサは、更に特定の時間間隔に関して位置タイプを決定するように動作可能である、請求項63に記載の装置。
【請求項66】
前記プロセッサは、前記位置履歴情報の時間間隔を特定の位置タイプの期待される時間的確率分布に関連付けることによって、1セットの位置履歴情報を識別するように動作可能である、請求項65に記載の装置。
【請求項67】
前記プロセッサは、位置の集まりを識別することによって1セットの位置履歴情報を識別するように動作可能である、請求項62に記載の装置。
【請求項68】
前記プロセッサは、経路分析を実行することによって1セットの位置履歴情報を識別するように動作可能である、請求項62に記載の装置。
【請求項69】
位置が関心のある領域を含み得る、請求項63に記載の装置。
【請求項70】
前記移動クライアントは、車両のナビゲーションシステムに組み込まれたGPSデバイスからGPS情報を受信するように構成される、請求項62に記載の装置。
【請求項71】
前記プロセッサは、前記位置履歴情報の時間データを前記移動クライアントに関連する1つ以上の特定の位置の時間的確率分布に関連付けることによって前記ユーザプロファイルを更新するように動作可能である、請求項62に記載の装置。
【請求項72】
前記プロセッサは、更に前記移動クライアントのユーザの最も可能性の高い現在目的地を時間の関数として、また前記ユーザプロファイルに基づいて決定するように動作可能である、請求項62に記載の装置。
【請求項73】
前記プロセッサは、更に第1の位置を離れることに関して可能性の高い移動時間、時間ウィンドウまたは時間的確率分布関数(PDF)を決定するように動作可能である、請求項62に記載の装置。
【請求項74】
前記プロセッサは、前記移動クライアントの位置と複数の最も可能性の高い目的地位置との空間的関係に基づいて、前記移動クライアントのユーザの可能性の高い1つ以上のルートを決定するように動作可能である、請求項62に記載の装置。
【請求項75】
前記プロセッサは、kが1より大きいか1に等しい整数であるとして前記移動クライアントに組み込まれた位置情報の第k次マルコフモデルを使用することによって、前記移動クライアントのユーザの可能性の高い1つ以上のルートを決定するように動作可能である、請求項74に記載の装置。
【請求項76】
前記ユーザプロファイルを更新することは、前記位置履歴情報の時間データを前記移動クライアントに関連する1つ以上の特定の位置の時間的確率分布に関連付けることを含む、請求項62に記載の装置。
【請求項77】
前記プロセッサは、所定位置における前記移動クライアントのユーザの存在の確率密度関数を時間の関数として決定することによって前記ユーザプロファイルを更新するように動作可能である、請求項76に記載の装置。
【請求項78】
前記プロセッサは、更に前記移動クライアントのユーザの最も可能性の高い現在目的地を時間の関数として、また前記ユーザプロファイルに基づいて決定することによって前記ユーザプロファイルを更新するように動作可能である、請求項62に記載の装置。
【請求項79】
前記最も可能性の高い現在目的地は、前記ユーザの過去に識別された目的地と、前記ユーザの複数の過去に識別された目的地の合体(アマルガム)と、前記ユーザの前記過去に識別された目的地の重み付け位置情報の空間的重心とのうちの1つである、請求項78に記載の装置。
【請求項80】
前記プロセッサは、更に1つ以上の現在の観察情報と前記ユーザプロファイルに組み込まれた1つ以上の過去の観察情報とに基づいて、前記移動クライアントのユーザの複数の最も可能性の高い目的地を決定することによって前記ユーザプロファイルを更新するように動作可能である、請求項62に記載の装置。
【請求項81】
観察情報が、位置情報と時間情報とユーザ行動情報とのうちの少なくとも1つを含む、請求項80に記載の装置。
【請求項82】
前記プロセッサは、第1の位置を離れることに関して可能性の高い移動時間、時間ウィンドウまたは時間的確率分布関数(PDF)を決定することによって、前記ユーザプロファイルを更新するように動作可能である、請求項80に記載の装置。
【請求項83】
可能性の高い目的地を決定することが、前記第1の位置を離れた後の前記移動クライアントのユーザの位置変化の途中での度重なる測定に基づいて実行される、請求項82に記載の装置。
【請求項84】
前記プロセッサは、前記移動クライアントの位置と複数の最も可能性の高い目的地位置との空間的関係に基づいて前記移動クライアントのユーザの可能性の高い1つ以上のルートを決定することによって前記ユーザプロファイルを更新するように動作可能である、請求項82に記載の装置。
【請求項85】
前記プロセッサは、更に前記複数の最も可能性の高い目的地位置相互の空間的関係に基づいて前記移動クライアントのユーザの可能性の高い1つ以上のルートを決定することによって前記ユーザプロファイルを更新するように動作可能である、請求項82に記載の装置。
【請求項86】
前記プロセッサは、kが1より大きいか1に等しい整数であるとして前記移動クライアントに組み込まれた第k次マルコフモデルに基づいて、前記移動クライアントのユーザの可能性の高い1つ以上のルートを決定することによって前記ユーザプロファイルを更新するように動作可能である、請求項84に記載の装置。
【請求項87】
前記ユーザプロファイルは、前記位置履歴情報と共に前記ユーザの活動情報を含むように更新される、請求項62に記載の装置。
【請求項88】
前記ユーザの前記活動情報は、前記移動クライアントのユーザインタフェースとの前記ユーザの対話の欠如を監視することによって決定された前記移動クライアントとの前記ユーザの活動の欠如を含む、請求項87に記載の装置。
【請求項89】
前記ユーザ活動の欠如は、前記移動クライアントのユーザに関連する睡眠パターンを決定するために使用される、請求項88に記載の装置。
【請求項90】
前記プロセッサは、住居的近接性、商業的近接性、工業的近接性、またはこれらの組合せである位置に関連する近接性に関する更なる利用可能な情報を使用することによって、位置タイプを決定するように動作可能である、請求項63に記載の装置。
【請求項91】
前記プロセッサは、ユーザ移動情報の毎日のパターン、ユーザ移動情報の毎週のパターン、またはこれらの組合せを使用することによって前記ユーザプロファイルを更新するように動作可能である、請求項62に記載の装置。
【請求項92】
前記プロセッサは、ユーザ移動行動のより迅速な学習を可能にするために週のうちの異なる日の相関性の高い毎日パターンを同等であるように処理する学習エンジンと予測エンジンとのうちの少なくとも1つを使用することによって、ユーザプロファイルを更新するように動作可能である、請求項63に記載の装置。
【請求項93】
移動クライアントによって1セットの位置履歴情報を識別するための命令と、
前記位置履歴情報に基づいて前記移動クライアントによってユーザプロファイルを更新するための命令と、
前記更新されたユーザプロファイルに基づいて前記移動クライアントにターゲット情報を表示および/または記憶するための命令と、を備えるコンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24A】
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【図24B】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30A】
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【図30B】
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【図31】
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【図32A】
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【図32B】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38A】
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【図38B】
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【図38C】
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【図38D】
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【図38E】
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【図38F】
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【図38G】
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【図38H】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公表番号】特表2011−504625(P2011−504625A)
【公表日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534234(P2010−534234)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【国際出願番号】PCT/US2008/083650
【国際公開番号】WO2009/065045
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】