説明

垂直軸風車およびそのための発電機

軸を中心に画定された支持基盤、軸受アセンブリ、近位端および対向する遠位端を有する駆動軸、ならびに多段軸方向磁束発電機を含む垂直風車が提供されている。軸受アセンブリは、固定リングおよび回転リングを含み、固定リングは、支持基盤に結合される。駆動軸は、軸受アセンブリの回転リングに結合され、複数の羽根は、駆動軸に結合される。多段軸方向磁束発電機は、駆動軸に結合されたローターアセンブリおよび支持基盤に結合された固定子アセンブリを含む。ローターアセンブリは、複数の永久磁石を含み、固定子アセンブリは、少なくとも2つの電圧出力段を画定する複数のコイルを含む。ローターアセンブリ上の永久磁石は、固定子アセンブリ上のコイルに密結合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「VERTICAL AXIS WIND TURBINE」という名称の、2009年5月22日に出願された米国仮特許出願第61/213,281号および「VERTICAL AXIS WIND TURBINE AND GENERATOR
THEREFORE」という名称の、2010年2月24日に出願された米国特許出願第12/711,808号について述べ、これらからの優先権および利益を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に垂直軸風車に関し、より詳細には多段軸方向磁束発電機を有する垂直軸風車に関する。
【背景技術】
【0003】
クリーンエネルギーの必要性が世界中で高まっており、最もクリーンで最も豊富な供給源の1つは、風力エネルギーである。水平軸風車は、伝統的に風力エネルギーを生かすために利用されてきたが、それらは欠点を抱えている。たとえば、現在の水平軸風車は、大きい歯車および変速機に起因して効率が低い。寄生電力は、風の流れの中に翼が一定に再配向することによって消費される。水平軸風車は、暴風を役立てることは不可能であり、強風内で損傷を受けやすい。
【0004】
垂直軸風車には、翼の回転軸が風向に対して垂直であるという特徴がある。垂直軸風車は、数十年にわたって使用されており、風に押されることによって動く抗力型設計、および翼によって発現された揚力で動く揚力型設計を含む。垂直軸風車の主な利点は、風が吹いてくる方向に位置合わせする必要がないことであり、したがって、追加のモータおよび制御装置の費用が削減される。しかし、垂直軸風車が広く市場に受容されることに対する阻害要因となるいくつかの一般的な問題がある。
【0005】
垂直軸風車に関する1つの留意される問題は、回転の途中で抗力に起因して垂直軸風車が無効になることであり、これは翼の形状および咬み合わせがもたらす結果である。1つの提案されている解決策は、支持構造上に枢動可能に取り付けられた平坦なファンを利用して、風を捉え支持構造を回転させる風車設計であった。ファンが垂直軸を周回したとき、ファンは、風を捉える広域を示す風下方向と、抗力の生成を少なくするためにその中で狭い断面が風を受けて通過する風上方向との間を枢動した。該設計の1つの留意される欠点は、平坦なファンがあまり空気力学的な設計ではなかったため、作動が荒くかつ遅く、ファンが遠心力によって引っ張られて適所から外れることだった。ファンは、各回転のわずか一部の間に断続的に駆動を提供するのみだった。
【0006】
別の解決策は、回転枠上の平坦な翼を採用する風車設計だった。2相の翼は、2相の翼が高抗力位置の風下と低抗力位置の風上との間で約170度枢動するように、垂直軸上で均衡をとった。該風車は、各回転の180度を超える抗力回転を示したが、その風陰における風下の翼の翼干渉を超える風上の翼の翼干渉が全特性を低減させた。したがって、力の有効な転移が、180度未満を超えて生じた。
【0007】
さらに他の解決策が、揚力型設計を利用して試みられた。たとえば、1つの解決策は、回転基部上に枢動可能に取り付けられた垂直に配置された翼を含む揚力型垂直軸風車を開示した。翼が風を捉え支持部を動かしたとき、翼は垂直軸を周回した。風向翼を制御したピッチの調節は、エアフォイルを風向に対して持続的に配向した。装置は翼によって風向
を検出し、それに応じてピッチを制御するフランジを配置した。この手法の1つの欠点は、エアフォイルの配置が、どちらの場合も横風揚力を使用する、まっすぐに風上位置およびまっすぐに風下位置にしか有効でないことであった。
【0008】
揚力型垂直軸風車に関する別の解決策は、「自由に飛ぶ」エアフォイルを使用するものであって、該エアフォイルはそれらが受ける局部の動的条件による自己配置であり、それによって動力をより有効にするために平衡状態を生成した。より具体的には、文献に、垂直軸を中心に回転するための基盤上に取り付けられたローターを備えた垂直軸風動力が開示された。1つまたは複数のエアフォイルは、エアフォイルが(たとえば、停止機構によって設定された)枢動の第1のプリセット制限と第2のプリセット制限との間で枢動自在であるように、ローター上に取り付けられていた。その構成によって、エアフォイルが垂直軸を周回するときに風によって位置合わせが可能になり、それによって揚力特性と抗力特性を低速で組合せることにより、また揚力のみの特性を局部の風速に近づくまたは超えるローター速度で移動することにより、回転エネルギーを使用可能にする風力エネルギーのより良い転換が達成された。風力およびアーマチュアの抑制作用によって、エアフォイルの位置が確立された。エアフォイルは、約90度の弧を通って自在に回転し、停止機構によって制限された。移動区間は、(垂直軸に対して放射状に位置合わせされた)取付アームに沿った放射状のラインから、(垂直軸に対して正接方向に位置合わせされた)垂直位置までであった。この設計によって、各エアフォイルがその独自の瞬間角度を設定でき、相対風、風の変化、その他外部調整もしくは外部機構のない風動力、風向翼、遠心調速機、または他の制御装置の内外で起きる条件に適応可能になった。個々のエアフォイルは、ローター速度、乱流、真相対風、および相互に影響を及ぼさない他の要因の変化に基づく局部の条件に適応した。しかし、この設計の欠点は、(360度可能なうちの)約90度しか回転しないエアフォイルは、停止によって抑制されたため、有効性が制限されていたことである。
【0009】
様々な垂直軸風車のさらなる欠点は、水平型に見出された非効率性に類似しており、すなわち比較的大きい重量が、垂直に回転する構成部品を支持する軸受によって運ばれたことである。関連する構成部品間の摩擦から生じるエネルギーの損失に加えて、これによって軸受を定期的に置換することが必要になる。
【発明の概要】
【0010】
背景を鑑みて、本発明の一態様では、多段軸方向磁束発電機に、軸を中心に画定された支持基盤を含むことが提供されている。円盤型固定子アセンブリは、支持基盤に結合される。固定子アセンブリは、第1の平面、第1の平面に対向する第2の平面、および軸に沿って配向された中心穴を有する。固定子アセンブリは、少なくとも2つの作動電圧出力段を画定する第1の平面上の複数のコイルを含む。多段軸方向磁束発電機は、軸を中心に画定され、駆動軸に結合された円盤型ローターアセンブリをさらに含む。ローターアセンブリは、その平面に固定された複数の永久磁石を含む。永久磁石は、固定子アセンブリ上のコイルに密結合される。多段軸方向磁束発電機は、固定リングおよび回転リングを有する軸受アセンブリをさらに含む。固定リングは、支持基盤に結合され、回転リングは、ローターアセンブリに結合される。
【0011】
本発明の別の態様では、多段軸方向磁束発電機は、回転増強アセンブリをさらに含む。回転増強アセンブリは、ローターアセンブリの直径に結合されたローター増強磁石を含む。ローター増強磁石は、第1の正接オフセット角で、駆動軸の軸から延在する放射状のラインに対して位置合わせされる。第1の正接オフセット角は、1度から30度の範囲である。回転増強アセンブリは、支持基盤に固定された固定増強磁石をさらに含む。柱様の固定増強磁石は、第2の正接オフセット角で、駆動軸の軸から延在する放射放射状のラインに対して位置合わせされる。第2の正接オフセット角は、1度から30度の範囲である。
【0012】
本発明の別の態様では、多段軸方向磁束発電機の電圧出力段は、1巻線の径および巻線の数によって画定される。
【0013】
本発明の別の態様では、固定子アセンブリは、少なくとも2つの電圧出力段を画定する第2の平面上の第2の複数の巻線をさらに含む。多段軸方向磁束発電機は、駆動軸に結合された軸を中心に画定された第2の円盤型ローター部をさらに含み、第2の円盤型ローター部は、その平面に固定された第2の複数の永久磁石を含む。第2の複数の永久磁石は、固定子アセンブリ上の第2の複数の巻線に密結合される。
【0014】
本発明の別の態様では、軸を中心に画定された支持基盤、軸受アセンブリ、近位端および対向する遠位端を有する駆動軸、ならびに多段軸方向磁束発電機を含む垂直風車が提供されている。軸受アセンブリは、固定リングおよび回転リングを含み、固定リングは、支持基盤に結合される。駆動軸は、軸受アセンブリの回転リングに結合され、複数の羽根は、駆動軸に結合される。多段軸方向磁束発電機は、駆動軸に結合されたローターアセンブリおよび支持基盤に結合された固定子アセンブリを含む。ローターアセンブリは、複数の永久磁石を含み、固定子アセンブリは、少なくとも2つの電圧出力段を画定する複数のコイルを含む。ローターアセンブリ上の永久磁石は、固定子アセンブリ上のコイルに密結合される。
【0015】
本発明の別の態様では、風車は、駆動軸に結合された羽根アセンブリをさらに含む。羽根アセンブリは、羽根ハブを含み、複数の羽根取付アームは、羽根ハブに結合される。複数の羽根は、羽根取付アームに結合される。
【0016】
本発明の別の態様では、軸受アセンブリは、磁気軸受アセンブリであり、複数の羽根は、垂直荷重を画定する。少なくとも一部の垂直荷重は、磁気軸受アセンブリによって相殺される。
【0017】
本発明の別の態様では、支持基盤は、筐体部および軸を中心とした同心円の支持支柱を含む
【0018】
本発明の別の態様では、軸受アセンブリの固定リングは、支持支柱に結合され、軸受アセンブリの回転リングは、駆動軸の近位端に結合される。
【0019】
本発明の別の態様では、多段軸方向磁束発電機のローターアセンブリは、駆動軸の遠位端に結合され、固定子アセンブリは、支持支柱の筐体部に結合される。
【0020】
本発明の別の態様では、複数の羽根は、駆動軸の近位端に結合される。
【0021】
本発明の別の態様では、垂直風車は、回転増強アセンブリをさらに含む。回転増強アセンブリは、ローターアセンブリの直径に結合されたローター増強磁石を含む。ローター増強磁石は、第1の正接オフセット角で、駆動軸の軸から延在する放射状のラインに対して位置合わせされる。第1の正接オフセット角は、1度から30度の範囲である。回転増強アセンブリは、支持基盤に固定された固定増強磁石をさらに含む。柱様の固定増強磁石は、第2の正接オフセット角で、駆動軸の軸から延在する放射状のラインに対して位置合わせされる。第2の正接オフセット角は、1度から30度の範囲である。
【0022】
本発明のさらに別の態様では、軸を中心に画定された固定子アセンブリを提供するステップを備える、多段軸方向磁束発電機を作動させる方法が与えられている。固定子アセンブリは、少なくとも2つの作動電圧出力段を画定する複数のコイルを含む。コイルは、電
圧装置と電気的に連通する。多段軸方向磁束発電機を作動させる方法は、軸を中心に画定されたローターアセンブリを提供するステップ、軸を中心にしたローターアセンブリの回転が、磁界をコイル内に生成するように、ローターアセンブリを実質的に固定子アセンブリの近位に配置するステップ、ローターアセンブリを外力によって駆動するステップ、およびローターアセンブリの回転速度が増加すると、連続する作動電圧出力段を電圧装置に添加するステップをさらに含む。ローターアセンブリは、複数の永久磁石を含む。
【0023】
本発明の別の態様では、羽根アセンブリが、ローターアセンブリに結合される。第1の作動電圧出力段は、風力が時速5マイルに達すると電圧装置に添加される。
【0024】
本発明のさらなる理解のために、添付の図面とともに読んで本発明の以下の詳述を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態による垂直軸風車の斜視図である。
【図2】図1の垂直軸風車の駆動軸の垂直軸を通る断面図である。
【図3】図1の垂直軸風車からの多段軸方向磁束発電機の分解斜視図である。
【図4】図1の垂直軸風車からの回転増強アセンブリの斜視図である。
【図5】図4からの回転増強アセンブリの一部の平面図である。
【図6】本発明の別の実施形態による垂直軸風車の斜視図である。
【図7】図1の垂直軸風車の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1を参照すると、垂直軸風車100は一般に、一例では筐体の天井部に取り付けられる、支持基盤2を含む。開示された実施形態では、支持基盤2は、その中に多段軸方向磁束発電機6が配置されている筐体部4を含む。支持基盤2は、その上に取り付けられた羽根アセンブリ10を支持する垂直に延在する支持支柱8をさらに含み得る。
【0027】
羽根アセンブリ10は、羽根ハブ12、羽根ハブ12に固定された複数の羽根取付アーム14、および羽根取付アーム14に装着された複数の羽根16を含む。羽根ハブ12は、上部フランジ18、下部フランジ20、および中央補強リング22を備える中空円筒である。キャップ24は、回転構成部品を素子への暴露から保護する。羽根ハブ12の頂部の羽根取付アーム14は、上部フランジ18と上部ハブ26との間に固定される。羽根ハブ12の底部の羽根取付アーム14は、下部フランジ20と下部ハブ28との間に固定される。上部ハブ26と下部ハブ28はどちらも、以下に詳述されるように軸受アセンブリによって支持される。羽根補強アーム30は、羽根16のミッドスパンに装着し、ボルトで補強リング22に留めて、大羽根16に追加の剛性を提供する。
【0028】
当該分野において公知でありかつ垂直風車において利用されている従来の翼形状とは対照的に、本発明中に開示される羽根16は、アスペクト比が非常に低い。本明細書中に用いられる「アスペクト比」とは、翼長(例えば、羽根高さ)の2乗を羽根平面形の面積で除算した値として定義される。羽根16は、揚力生成よりも風捕捉に重点をおいて設計されている。羽根16は剛体であり、ガラス繊維、炭素繊維またはアルミニウムなどから作製可能である。
【0029】
ここで図2を参照して、回転要素をよりよく図示するように、垂直軸風車100の断面図が図示されている。明瞭性のため、羽根16、羽根取付アーム14、および羽根補剛アーム30は省略している。駆動軸32は、支持コラム8内の垂直軸34の周囲を回転する。上側ハブ26は、駆動軸32の上部または近位端部36に固定される。このようにして、羽根16上で吹いている風に起因する羽根ハブ12の回転は、直接駆動軸32へと移動
する。開示の実施形態において、上側ハブ26は、テーパー軸受38により支持される。軸受38の内輪は、上側ストッパーリング40に固定される。上側ストッパーリング40は、支持コラム8の上面に隣接し、外輪は、上側ハブ26内に捕獲される。
【0030】
下側ハブ28も、同様に第2のテーパー軸受42によって支持される。前記軸受の内輪は、下側ストッパーリング44に固定される。下側ストッパーリング44は、支持コラム8の面と接触しており(支持コラムの断面が図示されている)、前記外輪は、下側ハブ28によって捕獲される。加えて、下側ハブ28と、羽根アセンブリ10の重量のうち有意な部分とが、磁気軸受アセンブリ46によって支持される。磁気軸受アセンブリ46は、2つの等分部を含む(すなわち、上側半分46aが下側ハブ28の下部に固定され、自由回転し、下側半分46bが支持コラム8に固定される)。開示の実施形態において、下側半分46bは、磁石軸受支持部48に固定され、前記磁石軸受支持部は、支持コラム8に固定される。一例において、磁気軸受アセンブリ46は、2つのグレード45ネオジム磁石を含む。各軸受の半分は外径が6インチであり、内径が4インチであり、厚みが0.5インチである。磁気軸受アセンブリ46を利用して、垂直軸風車100の回転要素からの全重量を実質的にアンロードし、これにより、前記アセンブリを垂直軸34において「浮揚」させることができる。加えて、磁気軸受アセンブリ46は、突風などからの過渡バフェティング負荷を理想的に吸収する。
【0031】
駆動軸32の下側または遠位端部50は、多段軸方向磁束発電機6に連結される。発電機6は、下側軸受52によってさらに支持される。下側軸受52は、一実施形態において、従来の自動ハブアセンブリである。前記下側軸受の固定部52aは支持基盤2に取り付けられ、回転部52bは、発電機6の回転要素を駆動軸カラー54に固定させる。駆動軸カラー54は、駆動軸32の遠位端部50に締結される。
【0032】
ここで図3を参照して、多段軸方向磁束発電機6は、固定型固定子アセンブリ56と、少なくとも1つのローターアセンブリ58とを含む。開示の実施形態において、多段軸方向磁束発電機6は、第2のローターアセンブリ60を含む。第2のローターアセンブリ60の利点について、以下に説明する。固定子アセンブリ56は、円板形状の非磁性固定子筐体62を含む。筐体62は、支持基盤2(図示せず)にリジッドに取り付けされる。複数の針金コイル64が、固定子筐体62の周囲において間隔を空けて配置される。これらのコイル64は、芯入りコイルであってもよいし、芯無しコイルであってもよい。コイル64は、磁界が近隣を通過した際、電流を生成する。これらのコイル64は、少なくとも2つの動作出力電圧グループまたは段に分類される。複数段の出力電圧を利用することにより、本発明の多段軸方向磁束発電機6は、広範囲の風速にわたって、有用な電力を生成する。
【0033】
開示の実施形態において、4つの電圧出力段が利用される(コイル64a、64b、64cおよび64dによって図示)。これら4段は、図3に示すように、連続的に反復する様態で配置される。各段は、以下に詳細に説明するように、ローターアセンブリ58の異なる回転速度において有用な電圧を生成し始めるように設計され、異なる回転速度においてピーク効率にさらに到達する。
【0034】
コイル64を固定子筐体62に固定する際、いくつかの構造が可能である。開示の実施形態において、複数のカットアウトが固定子筐体62中に機械加工されて、その結果コイル64の数が等しくなる。これらのコイル64は、前記カットアウト内に圧入してもよいし、エポキシ接着してもよいし、あるいは他の方法により固定してもよい。所与の例において、カットアウトにより、固定子筐体62の両平面上にコイル64を露出させると好適である。しかし、単一のローターアセンブリ58を利用する(例えば、第2のローターアセンブリ60は存在しない)別の実施形態においては、カットアウトではなく凹部を固定
子筐体62内に機械加工すると好適であり得る。別の例において、コイル64は、固定子筐体62内に封入または埋設され得る。
【0035】
多段軸方向磁束発電機6のローターアセンブリ58は、円板形状のローター筐体66を含み、ローター筐体66の周囲には、複数の永久磁石68が固定されている。ローター筐体66は、例えば、スチールから作製され得る。磁石68を配置する際は、磁石68の磁界束が前記駆動軸の軸34および従って軸方向磁束発電機に平行になるように配置する。磁石68は、固定子アセンブリ56上のコイル64に密結合されるように配置され、これにより、各磁石68からの磁束界は、コイル64中の電流を誘導する。このようにして、十分な有用な電流が利用可能となる。一例において、36個の矩形のグレード42のネオジム磁石(2インチ×1インチ、厚さ0.5インチの)がローター筐体66に固定され、その際のコイル64との密結合距離はおよそ0.0625インチである。
【0036】
一実施形態において、4段のコイル64が固定子アセンブリ56において用いられ、12個のコイルが各段内にある。一例において、段1は、23ゲージエナメル巻線の450個の巻線を含み、段2は、22ゲージワイヤの375個の巻線を含み、段3は、21ゲージワイヤの340個の巻線を含み、段4は、20ゲージワイヤの290個の巻線を含む。このようにして、第1の段により、任意の所与の風速に対して最高電圧が生成され、第2の段により第2の最高電圧が生成されるといった具合に続く。表Iに、所与の風速に対する、各段による理論電圧出力を示す。表Iを参照すれば分かるように、段1において、有用な電圧出力(5マイル/時間(mph)において13ボルトとして定義される)の生成が開始される。8mphにおいて、段1によって24ボルトが生成されている間、段2において有用な電圧の生成が開始される。14mphにおいて、段2によって24ボルトが生成されかつ段1によって36ボルトが生成されている間、段3において有用な電圧の生成が開始される。最後に、18mphにおいて、風速段3によって24ボルトが生成され、段2によって36ボルトが生成されかつ段1によって48ボルトが生成されている間、段4において有用な電圧の生成が開始される。
【表1】

【0037】
電圧出力段の数は、特定の用途および状況によって異なり得る。すなわち、より小型のシステムの場合、2つの電圧出力段しか必要でなく、500キロワット以上を生成する大型の商用システムの場合、100個を超える電圧出力段が必要となり得る。
【0038】
本発明においては不要であるが、多段軸方向磁束発電機6は、コイル64中の磁束および誘導電流を増加させるよう、第2のローターアセンブリ60を含む。開示の実施形態において、第2のローターアセンブリ60は、第1のローターアセンブリ58と本質的に同
じ構造を有する。すなわち、ローターアセンブリ60は、第2のローター筐体70と、駆動軸32の軸に対して平行に磁束を発生させるように方向付けられた複数の第2の磁石72とを含む。第2の磁石72は、前記巻線中にさらなる電流を誘導するように、固定子アセンブリ56中のコイル64に密結合される。
【0039】
コイル64からの導線は、結束され、電圧デバイス(図示せず)に経路設定される。この電圧デバイスは、多段軸方向磁束発電機6によって生成される電気エネルギーを利用する。開示の実施形態において、4つの電圧出力段が、固定子筐体62上の4本の支柱74を通じて経路設定される。各電圧出力段は、前記電圧デバイスに配線される。前記電圧デバイスは、一例において、DCへの変換のための整流器である。
【0040】
本発明の別の実施形態において、羽根アセンブリ10は、支持基盤2の筐体部4から垂直に延びていない。すなわち、支持コラム8は存在せず、駆動軸32は大幅に短尺化され、羽根アセンブリ10は、多段軸方向磁束発電機6に近接して配置される。一例において、羽根アセンブリ10は、ローターアセンブリ58の近隣のカラー54に連結される。別の例において、羽根アセンブリ10は、直接ローターアセンブリ58に連結される。
【0041】
図4および図5を参照して、垂直軸風車100は、回転増強アセンブリ76をさらに含む。回転増強アセンブリ76は、起動時の慣性を乗り越えるのを支援するために用いられる。図示されているのは、先に開示した回転要素(すなわち、カラー54、第1のローターアセンブリ58、および第2のローターアセンブリ60)である。明瞭さのために図から省略しているのは、固定子アセンブリ56である。回転増強アセンブリ76の第1の部位は、複数のローター増強磁石78を含む。これらの複数のローター増強磁石78は、第1のローターアセンブリ58の外径に連結される。ローター増強磁石78の磁束磁場の軸80は、駆動軸32の軸34から延びるラジアル線に対し、正接オフセット角αにおいて整列される。開示の実施形態において、第1のローターアセンブリ58内に165個のローター増強磁石78が設けられる。第1のローターアセンブリ58は、グレード42のネオジムを含み、各磁石は直径が0.25インチであり、長さが0.5インチである。
【0042】
回転増強アセンブリ76は、支持基盤(図示せず)に固定された複数の垂直柱82をさらに含む。12本の柱82が図示されているが、12本よりも多数または小数の柱を前記ローター構成要素の直径および重量ならびに前記増強磁石の強度に応じて配列してもよい。柱82それぞれには、上側増強磁石84と、下側増強磁石86とが取り付けられる。上側増強磁石84は、第1のローターアセンブリ58と同一面上に垂直方向に整列され、下側増強磁石86は、第2のローターアセンブリ60と同一面上に垂直方向に整列される。もちろん、垂直軸風車100が単一ローター型である場合、下側部分の増強磁石は不要である。
【0043】
図5を参照して、下側増強磁石86は明瞭さのために省略しており、上側増強磁石84のための磁束磁場の軸88は、駆動軸32の軸34から延びるラジアル線に対して正接オフセット角βにおいて整列される。図示の例において、軸80に対する正接オフセット角αおよび軸88に対する正接オフセット角βは等しいが、両者間の若干の差は許容可能である。重要な設計的特徴としては、ローターに対して接線方向にオフセット力が得られるように、ある程度の接線オフセットを設けることである。従って、図5を参照すれば分かるように、上側増強磁石84およびローター増強磁石78の磁束界は、相互に(例えば、対向して)整列されるが、回転軸から延びる半径に対して角度αにおいて接線オフセットする。本発明者は、角度α(およびβ)の有用な値の範囲を1度〜30度の間であると決定した。角度α(およびβ)の好適な範囲は、15度〜20度である。
【0044】
2つの対向する回転増強磁石78および84(または78および86)は、磁束からの
ほとんどの接線力が得られるように、密結合される。これらの増強磁石の磁極が配置される際、磁極(例えば、N−N)が相互に対向して反発力が得られるように、配置が行われる。開示の実施形態において、12個の上側増強磁石84および12個の下側増強磁石86があり、各磁石は、グレード42のネオジムを含み、直径が0.5インチであり、長さが1インチである。これらの磁石は、0.0625〜0.5インチの範囲において距離dを空けて密結合される。
【0045】
回転増強アセンブリ76は、パッシブであってもよいし、アクティブであってもよい。一例において、パッシブシステムでは、一連の磁石によって回転を支援するが、これらの磁石は、羽根16自体が回転を開始するほどには十分ではない。別の例において、アクティブシステムでは、回転開始に十分な以上の一連の磁石が用いられるが、これらの磁石は、例えばコントローラによって励起される。
【0046】
開示の垂直軸風車100は定格が10kW出力であるため、住居用途に理想的である。しかし、多段軸方向磁束発電機を作動させるための開示の方法を用いれば、ずっと大型の商用用途の風車も実現可能である。図6を参照して、図6中、図1〜図5の要素と同様の要素は同様の参照符号によって示す。商用の垂直軸風車200は、多段軸方向磁束発電機206(例えば、住居用風車について本明細書中において上記に開示したもの)を含む。発電機206は、支持基盤202に固定された固定子アセンブリ256を含む。固定子アセンブリ256は、円板状構造ではなく、支持基盤202上の円周方向レール290内に埋設される。固定子アセンブリ256は、少なくとも2つの動作電圧出力段を規定する複数のコイル(図示せず)を含む。本明細書中上記において説明したように、商用の多段軸方向磁束発電機206は、100個までの(あるいはおそらくは100個を超える)電圧出力段を持ち得る。
【0047】
垂直軸風車200のための多段軸方向磁束発電機206は、ローターアセンブリ258をさらに含む。ローターアセンブリ258は、回転軸234の周囲において規定される。ローターアセンブリ258は、複数の永久磁石(図示せず)を含む。これらの磁石は、固定子アセンブリ256の十分な近位位置に存在するため、ローターアセンブリ258が軸234の周囲を回転すると、コイル内に磁界が誘導される。開示の例において、羽根216上の風力により、回転が得られる。羽根216は、円周方向レール(すなわち、風車200の上部上のレール290aおよび下部上のレール290b)の軌道内において走る軸受に連結される。
【0048】
各段における複数のコイルは、ローターアセンブリ258の異なる回転速度において有用な電圧の生成を開始するように、設計される。これらのコイルは、電圧デバイス(図示せず)(例えば、整流器)と電気的に連通する。
【0049】
本開示による向上の1つとして、磁気軸受アセンブリを付加した点がある。強力な磁石により、垂直軸風車中の回転要素が「浮揚」することができ、これにより、突風からの過渡バフェティング負荷を吸収する。アセンブリの重量の大部分をアンロード可能であるため、残りの軸受内の摩擦が大幅に低減し、これにより、より少量の風力エネルギーにより風車を回転させ始めることが可能となる。よって、回転の一部における抗力に起因する共通問題である非効率が、複雑な構成要素および制御を必要とすることなく、受動的な様態で大幅に低減される。さらに、前記磁気軸受は、駆動軸にさらなる力を全く付加することなく、風バフェティング負荷を吸収することが可能である。また、ローターアセンブリからの調和振動も効果的に抑制することができる。
【0050】
前記回転増強アセンブリは、抗力による影響をさらに低減する。前記増強磁石によってローター上に発生された接線力により、軸受上の初期の上昇しにくい負荷の乗り越えを支
援する。このような上昇しにくい負荷は、静的状態において発生し、システム回転時に軸受にかかる抗力よりもずっと高いことが多い。このようにして、前記回転増強アセンブリは、回転開始を支援するだけでなく、抗力の一部をオフセットさせることにより、回転維持を支援する。
【0051】
開示の羽根アセンブリは、抗力による影響の低減をさらに支援する。図7を参照して、羽根アセンブリ10の上面図が図示されており、風Wが水平方向に吹いている。羽根回転の方向をRによって示す。羽根16は、軸34から羽根補剛アーム30および羽根取付アーム14だけ離れたラジアル距離において、支持される。各羽根は、前記羽根のカップ形状の中央部位92において前記風の運動エネルギーを捕捉し、このエネルギーを回転軸へと移動させ、その結果、前記羽根アセンブリのコア部(例えば、羽根の経路からの内側円柱体積)が、大気条件の場合よりも低い動圧を受ける。この下方圧が羽根内縁部の回転経路と組み合わさることで、小矢印によって示すような渦94が発生する。羽根が進行方向Aに沿って回転すると、カップ形状の中央部位92は空気力学的にアンロードされ、渦94からさらなる力が前記羽根へと付加される。このさらなる力により、前記抗力の一部がオフセットされ、その結果回転維持が支援される。これとは対照的に、羽根を軸に直接取り付けている従来技術の垂直風車の場合、このような渦を形成することが不可能であり、そのため、空気力学的に不安定な領域が、羽根および軸の接合部に発生することが多い。このような不安定性があると、システム内に存在する他の非効率性がさらに助長される。
【0052】
開示のシステム100の1つの利点として、各出力段のピーク効率が広範囲の動作範囲に分散される点がある。出力段が1段である従来技術の風車の場合、ブレード回転を開始する際に強風が必要なことが多く、非常に高い風速にならないと定格出力またはピーク効率に到達しなかった。例えば、1つの一般的な水平軸風車の場合、回転開始には7mphの風が必要であり、有用な電力を生成するには10〜12mphの風が必要であり、定格出力に到達するにはおよそ50mphが必要である。これとは対照的に、新規の羽根設計、磁気軸受アセンブリおよび多段発電機を用いた、本明細書中に開示される風車の場合、およそ1〜3mphの風において回転を開始し、5mphにおいて有用な電力を生成し、およそ20mphにおいて定格出力に達する。
【0053】
上記記載および関連図面中に記載の教示内容による恩恵を受ける、本発明に関連する当業者であれば、本明細書中に記載の本発明の多くの改変および他の実施形態を想起する。従って、本発明は、開示の特定の実施形態に限定されるべきではなく、改変および他の実施形態が添付の特許請求の範囲に含まれることが意図されると理解されるべきである。さらに、本明細書中特定の用語を用いているが、これらの用語はあくまで一般的かつ記述的目的のために用いたものであり、限定を意図していない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸を中心に画定された支持基盤と、
前記支持基盤に結合された円盤型固定子アセンブリであって、前記固定子アセンブリは、第1の平面、前記第1の平面に対向する第2の平面、および前記軸に沿って配向された中心穴を有し、前記固定子アセンブリは、少なくとも2つの作動電圧出力段を画定する前記第1の平面上の複数のコイルを備える、円盤型固定子アセンブリと、
前記軸を中心に画定され、駆動軸に結合された円盤型ローターアセンブリであって、前記ローターアセンブリは、その平面に固定された複数の永久磁石を備え、前記永久磁石は、前記固定子アセンブリ上の前記コイルに密結合される、円盤型ローターアセンブリと、
固定リングおよび回転リングを有する軸受アセンブリであって、前記固定リングは、前記支持基盤に結合され、前記回転リングは、前記ローターアセンブリに結合される、軸受アセンブリと、を備える多段軸方向磁束発電機。
【請求項2】
前記ローターアセンブリの直径に結合されたローター増強磁石であって、前記ローター増強磁石は、第1の正接オフセット角で、前記駆動軸の前記軸から延在する放射状のラインに対して位置合わせされ、前記第1の正接オフセット角は、1度から30度の範囲である、ローター増強磁石と、
前記支持基盤に固定された固定増強磁石であって、柱様の前記固定増強磁石は、第2の正接オフセット角で、前記駆動軸の前記軸から延在する放射状のラインに対して位置合わせされ、前記第2の正接オフセット角は、1度から30度の範囲である、固定増強磁石と、を備える回転増強アセンブリをさらに備える、請求項1に記載の多段軸方向磁束発電機。
【請求項3】
前記第1の正接オフセット角と前記第2の正接オフセット角は、15度から20度の間である、請求項2に記載の多段軸方向磁束発電機。
【請求項4】
前記電圧出力段は、1巻線の径および巻線の数によって画定される、請求項1に記載の多段軸方向磁束発電機。
【請求項5】
前記固定子アセンブリは、少なくとも4つの作動電圧出力段を備える、請求項1に記載の多段軸方向磁束発電機。
【請求項6】
前記第1の出力段は、約450巻線を有する23ゲージ線を備え、前記第2の出力段は、約375巻線を有する22ゲージ線を備え、前記第3の出力段は、約340巻線を有する21ゲージ線を備え、前記第4の出力段は、約290巻線を有する20ゲージ線を備る、請求項5に記載の多段軸方向磁束発電機。
【請求項7】
前記固定子アセンブリは、少なくとも10個の電圧出力段を備える、請求項1に記載の多段軸方向磁束発電機。
【請求項8】
前記固定子アセンブリは、少なくとも2つの電圧出力段を画定する前記第2の平面上の第2の複数の巻線をさらに含み、前記多段軸方向磁束発電機は、前記駆動軸に結合された前記軸を中心に画定された第2の円盤型ローター部をさらに備え、前記第2の円盤型ローター部は、その平面に固定された第2の複数の永久磁石を備え、前記第2の複数の永久磁石は、前記固定子アセンブリ上の前記第2の複数の巻線に密結合される、請求項1に記載の多段軸方向磁束発電機。
【請求項9】
軸を中心に画定された支持基盤と、
固定リングおよび回転リングを備える軸受アセンブリであって、前記固定リングは、前
記支持基盤に結合される、軸受アセンブリと、
近位端および対向する遠位端を有する駆動軸であって、前記駆動軸は、前記軸受アセンブリの前記回転リングに結合される、駆動軸と、
前記駆動軸に結合されたローターアセンブリおよび前記支持基盤に結合された固定子アセンブリを備える多段軸方向磁束発電機であって、前記ローターアセンブリは、複数の永久磁石を備え、前記固定子アセンブリは、少なくとも2つの電圧出力段を画定する複数のコイルを備え、前記ローターアセンブリ上の前記永久磁石は、前記固定子アセンブリ上の前記コイルに密結合される、多段軸方向磁束発電機と、
前記駆動軸に結合された複数の羽根と、を備える垂直風車。
【請求項10】
前記ローターアセンブリの直径に結合されたローター増強磁石であって、前記ローター増強磁石は、第1の正接オフセット角で、前記駆動軸の前記軸から延在する放射状のラインに対して位置合わせされ、前記第1の正接オフセット角は、1度から30度の範囲である、ローター増強磁石と、
前記支持基盤に固定された固定増強磁石であって、柱様の前記固定増強磁石は、第2の正接オフセット角で、前記駆動軸の前記軸から延在する放射状のラインに対して位置合わせされ、前記第2の正接オフセット角は、1度から30度の範囲である、固定増強磁石と、
を備える回転増強アセンブリをさらに備える、請求項9に記載の垂直風車。
【請求項11】
前記第1の正接オフセット角と前記第2の正接オフセット角は、15度から20度の間である、請求項10に記載の垂直風車。
【請求項12】
前記駆動軸に結合された羽根アセンブリをさらに備え、前記羽根アセンブリは、羽根ハブを備え、複数の羽根取付アームは、前記羽根ハブに結合され、前記複数の羽根は、前記羽根取付アームに結合される、請求項9に記載の垂直風車。
【請求項13】
前記軸受アセンブリは、磁気軸受アセンブリであり、前記複数の羽根は、垂直荷重を画定し、少なくとも一部の前記垂直荷重は、前記磁気軸受アセンブリによって相殺される、請求項9に記載の垂直風車システム。
【請求項14】
前記支持基盤は、筐体部および支持支柱を備え、前記支持支柱は、前記軸を中心とした同心円である、請求項9に記載の垂直風車システム。
【請求項15】
前記軸受アセンブリの前記固定リングは、前記支持支柱に結合され、前記軸受アセンブリの回転リングは、前記駆動軸の前記近位端に結合される、請求項14に記載の垂直風車システム。
【請求項16】
前記軸方向磁束発電機の前記ローターアセンブリは、前記駆動軸の前記遠位端に結合され、前記固定子アセンブリは、前記支持支柱の前記筐体部に結合される、請求項14に記載の垂直風車システム。
【請求項17】
前記複数の羽根は、前記駆動軸の前記近位端に結合される、請求項14に記載の垂直風車システム。
【請求項18】
前記固定子アセンブリは、少なくとも2つの電圧出力段を画定する第2の複数の巻線をさらに備え、前記垂直風車システムは、前記軸を中心に画定され、前記駆動軸に結合された第2のローターアセンブリをさらに備え、前記第2のローターアセンブリは、その平面に固定された第2の複数の永久磁石を備え、前記第2の複数の永久磁石は、前記固定子アセンブリ上の前記第2の複数の巻線に密結合された、請求項9に記載の垂直風車システム

【請求項19】
軸を中心に画定された支持基盤と、
固定リングおよび回転リングを備える軸受アセンブリであって、前記固定リングは、前記支持基盤に結合された、軸受アセンブリと、
近位端および対向する遠位端を有する駆動軸であって、前記駆動軸は、前記軸受アセンブリの前記回転リングに結合される、駆動軸と、
前記駆動軸に結合された固定子アセンブリと、前記支持基盤に結合された固定子アセンブリと、を備える軸方向磁束発電機であって、前記ローターアセンブリは、複数の永久磁石を備え、前記固定子アセンブリは、複数のコイルを備え、前記ローターアセンブリ上の前記永久磁石は、前記固定子アセンブリ上の前記コイルに密結合された、軸方向磁束発電機と、
前記ローターアセンブリの直径に結合されたローター増強磁石であって、前記ローター増強磁石は、第1の正接オフセット角で、前記駆動軸の前記軸から延在する放射状のラインに対して位置合わせされ、前記第1の正接オフセット角は、1度から30度の範囲である、ローター増強磁石と、
前記支持基盤に固定された固定増強磁石であって、柱様の前記固定増強磁石は、第2の正接オフセット角で、前記駆動軸の前記軸から延在する放射状のラインに対して位置合わせされ、前記第2の正接オフセット角は、1度から30度の範囲である、固定増強磁石と、
前記駆動軸に結合された複数の羽根と、を備える垂直風車。
【請求項20】
前記軸方向磁束発電機は、多段軸方向磁束発電機であり、前記固定子アセンブリ上の前記複数のコイルは、少なくとも2つの電圧出力段を画定する、請求項19に記載の垂直風車。
【請求項21】
多段軸方向磁束発電機を作動させる方法であって、
軸を中心に画定された固定子アセンブリを提供するステップであって、前記固定子アセンブリは、少なくとも2つの作動電圧出力段を画定する複数のコイルを備え、前記複数のコイルは電圧装置と電気的に連通する、提供するステップと、
前記軸を中心に画定されたローターアセンブリを提供するステップであって、前記ローターアセンブリは、複数の永久磁石を備える、提供するステップと、
前記軸を中心にした前記ローターアセンブリの回転が、磁界を前記コイル内に生成するように、前記ローターアセンブリを実質的に前記固定子アセンブリの近位に配置するステップと、
前記ローターアセンブリを外力によって駆動するステップと、
前記ローターアセンブリの回転速度が増加すると、連続する作動電圧出力段を前記電圧装置に添加するステップと、を含む方法。
【請求項22】
前記電圧装置は、整流器である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ローターアセンブリに結合された羽根アセンブリを提供するステップをさらに含み、前記ローターアセンブリを駆動する前記外力は、風力である、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記複数のコイルは、少なくとも4つの作動電圧出力段を画定する、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記ローターアセンブリは、垂直荷重を画定し、前記方法は、少なくとも一部の前記垂直荷重を相殺するために磁気軸受アセンブリを提供するステップをさらに含む、請求項2
1に記載の方法。
【請求項26】
前記ローターアセンブリに結合された羽根アセンブリを提供するステップと、前記第1の作動電圧出力段を風速が時速5マイルに達すると前記電圧装置に添加ずるステップと、をさらに含む、請求項25に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−527864(P2012−527864A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511833(P2012−511833)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【国際出願番号】PCT/US2010/029402
【国際公開番号】WO2010/135032
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(511283859)
【Fターム(参考)】