基板処理装置、基板処理方法、及びデバイス製造方法
【課題】不良デバイスの発生を抑制できる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、第1供給部からの帯状の基板を第1回収部へ送る第1送り機構と、第1供給部から送られた基板の裏面の少なくとも一部にカバー部材を着ける第1装置と、裏面にカバー部材が着けられた状態で第1装置から送られた基板の表面の処理を行う表面処理装置と、表面処理装置と第1回収部との間に配置され、表面処理装置から送られた基板からカバー部材を離す第2装置と、を備える。
【解決手段】基板処理装置は、第1供給部からの帯状の基板を第1回収部へ送る第1送り機構と、第1供給部から送られた基板の裏面の少なくとも一部にカバー部材を着ける第1装置と、裏面にカバー部材が着けられた状態で第1装置から送られた基板の表面の処理を行う表面処理装置と、表面処理装置と第1回収部との間に配置され、表面処理装置から送られた基板からカバー部材を離す第2装置と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置、基板処理方法、及びデバイス製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示デバイス、電子デバイス等の製造工程で使用される基板処理装置として、例えば下記特許文献に開示されているような、ロール・ツー・ロール方式の基板処理装置が案出されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許公開第2008/0213621号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基板処理装置において、例えば基板の不要な部位が処理されたり、基板に異物が付着したりすると、不良デバイスが発生する可能性がある。
【0005】
本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できる基板処理装置、基板処理方法、及びデバイス製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に従えば、第1供給部からの帯状の基板を第1回収部へ送る第1送り機構と、第1供給部から送られた基板の裏面の少なくとも一部にカバー部材を着ける第1装置と、裏面にカバー部材が着けられた状態で第1装置から送られた基板の表面の処理を行う表面処理装置と、表面処理装置と第1回収部との間に配置され、表面処理装置から送られた基板からカバー部材を離す第2装置と、を備える基板処理装置が提供される。
【0007】
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様の基板処理装置を用いて基板を処理することと、処理された基板を加工することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
【0008】
本発明の第3の態様に従えば、巻かれた帯状の基板の少なくとも一部を第1供給部から送り出すことと、第1供給部から送られた基板の裏面の少なくとも一部にカバー部材を着けることと、裏面にカバー部材が着けられた状態で基板の表面の処理を行うことと、表面の処理が行われた基板からカバー部材を離すことと、カバー部材から離れた基板を第1回収部から回収して巻くことと、を含む基板処理方法が提供される。
【0009】
本発明の第4の態様に従えば、第3の態様の基板処理方法を用いて基板を処理することと、処理された基板を加工することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る第1装置の一例を示す図である。
【図3】第1実施形態に係る表面処理装置の一例を示す図である。
【図4】第1実施形態に係る第2装置の一例を示す図である。
【図5】第2実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図6】第3実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図7】第4実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図8】第5実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図9】第5実施形態に係る表面処理装置の一例を示す図である。
【図10】第6実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図11】第7実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図12】第8実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図13】第9実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図14】第10実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図15】第11実施形態に係る第1装置の一例を示す図である。
【図16】第12実施形態に係る第2装置の一例を示す図である。
【図17】第13実施形態に係るデバイス製造方法の一例を説明するための模式図である。
【図18】第13実施形態に係るデバイス製造方法の一例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
【0013】
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る基板処理装置RT1の一例を示す図である。本実施形態の基板処理装置RT1は、ロール状に巻かれた帯状の基板Pの少なくとも一部を送出して処理した後、その処理された基板Pをロール状に巻く、所謂、ロール・ツー・ロール方式の基板処理装置である。
【0014】
図1において、基板処理装置RT1は、ロール状に巻かれた帯状の基板Pが配置される第1供給ユニット1と、第1供給ユニット1から送出された基板Pの表面paの処理を行う表面処理装置2と、表面処理装置2で処理された後の基板Pを回収する第1回収ユニット3と、第1供給ユニット1からの帯状の基板Pを第1回収ユニット3へ送る第1送り機構4と、基板処理装置RT1全体の動作を制御する制御装置5とを備えている。
【0015】
本実施形態において、基板Pは、第1の方向に長い帯状(belt-shaped)の基板である。また、基板Pは、第1の方向と交差する第2の方向に所定の寸法(幅)を有する。第1の方向に関する基板Pの寸法は、第2の方向に関する基板Pの寸法よりも十分に大きい。基板Pは、柔軟で、撓むことができる。なお、基板Pは、自重程度の所定の力が作用されても、破断しない程度の強度を有する。基板Pは、表面paと、表面paの反対方向を向く裏面pbとを有する。表面処理装置2は、基板Pの表面paの少なくとも一部を処理する。
【0016】
また、本実施形態において、基板処理装置RT1は、基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Cを着ける第1装置6と、基板Pからカバー部材Cを離す第2装置7とを備えている。
【0017】
本実施形態において、第1装置6、表面処理装置2、及び第2装置7は、第1供給ユニット1と第1回収ユニット3との間に配置される。第1装置6は、第1供給ユニット1と表面処理装置2との間に配置される。第2装置7は、表面処理装置2と第1回収ユニット3との間に配置される。
【0018】
第1送り機構4は、第1供給ユニット1からの基板Pを第1装置6へ送る。また、第1送り機構4は、第1装置6からの基板Pを表面処理装置2へ送る。また、第1送り機構4は、表面処理装置2からの基板Pを第2装置7へ送る。また、第1送り機構4は、第2装置7からの基板Pを第1回収ユニット3へ送る。すなわち、本実施形態において、制御装置5は、第1供給ユニット1の基板Pが、第1供給ユニット1から送出され、第1装置6、表面処理装置2、及び第2装置7を経て、第1回収ユニット3へ送られるように、第1送り機構4を制御する。
【0019】
本実施形態において、第1装置6は、第1供給ユニット1から送られた基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Cを着ける。基板Pは、第1装置6において裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、表面処理装置2へ送られる。表面処理装置2は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う。表面処理装置2において処理された基板Pは、第2装置7へ送られる。第2装置7は、表面処理装置2から送られた基板Pからカバー部材Cを離す。第2装置7は、第1回収ユニット3へ送られる前に基板Pの裏面pbからカバー部材Cを離す。
【0020】
第1供給ユニット1は、ロール状の基板Pを支持する供給ローラ1Rを有する。供給ローラ1Rは、軸1Aを中心に回転可能である。本実施形態において、供給ローラ1Rは、θY方向に回転可能である。ロール状の基板Pは、供給ローラ1Rの周囲に配置される。本実施形態において、第1供給ユニット1は、供給ローラ1Rが配置される空間を形成する供給チャンバ1Cを有する。供給ローラ1Rに支持された基板Pの少なくとも一部は、供給チャンバ1Cの一部に形成された供給口(開口)1Kから送出される。
【0021】
第1回収ユニット3は、回収された基板Pをロール状に巻く回収ローラ3Rを有する。回収ローラ3Rは、軸3Aを中心に回転可能である。本実施形態において、回収ローラ3Rは、θY方向に回転可能である。第1回収ユニット3は、回収ローラ3Rを回転して、第1送り機構4からの基板Pを回収ローラ3Rで巻き取る。巻き取られたロール状の基板Pは、回収ローラ3Rの周囲に配置される。本実施形態において、第1回収ユニット3は、回収ローラ3Rが配置される空間を形成する回収チャンバ3Cを有する。第1送り機構4からの基板Pは、回収チャンバ1Cの一部に形成された回収口(開口)3Kから回収される。
【0022】
なお、本実施形態においては、第1供給ユニット1が供給チャンバ1Cを有するが、供給チャンバ1Cは無くてもよい。また、本実施形態においては、第1回収ユニット3が回収チャンバ3Cを有するが、回収チャンバ3Cは無くてもよい。
【0023】
なお、本実施形態においては、基板処理装置RT1が第1供給ユニット1を備えることとするが、第1供給ユニット1が基板処理装置RT1に対して外部の装置(基板処理装置RT1とは異なる装置)でもよい。また、本実施形態においては、基板処理装置RT1が第1回収ユニット3を備えることとするが、第1回収ユニット3が基板処理装置RT1に対して外部の装置(基板処理装置RT1とは異なる装置)でもよい。
【0024】
第1送り機構4は、第1供給ユニット1と表面処理装置2との間に配置され、軸8Aを中心に回転可能な搬送ローラ8と、表面処理装置2と第1回収ユニット3との間に配置され、軸9Aを中心に回転可能な搬送ローラ9とを備えている。本実施形態において、搬送ローラ8及び搬送ローラ9のそれぞれは、θY方向に回転可能である。搬送ローラ8は、第1供給ユニット1からの基板Pが接触可能な位置に配置され、基板Pの少なくとも一部と接触しながら、第1供給ユニット1からの基板Pを表面処理装置2へ送るように回転する。搬送ローラ9は、表面処理装置2からの基板Pが接触可能な位置に配置され、基板Pの少なくとも一部と接触しながら、表面処理装置2からの基板Pを第1回収ユニット3へ送るように回転する。
【0025】
本実施形態において、搬送ローラ8は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置される。また、搬送ローラ9は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置される。本実施形態において、搬送ローラ8は、基板Pの表面paの少なくとも一部と接触しながら、その基板Pを表面処理装置2へ送るように回転する。搬送ローラ9は、基板Pの表面paの少なくとも一部と接触しながら、その基板Pを第1回収ユニット3へ送るように回転する。
【0026】
本実施形態において、搬送ローラ8は、基板Pを吸着する機能(サクション機能)を有する吸着ローラ(サクションローラ)でもよい。すなわち、搬送ローラ8が、基板Pを吸着しながら回転してもよい。なお、搬送ローラ8が、サクション機能を有しなくてもよい。また、本実施形態において、搬送ローラ9は、サクション機能を有してもよいし、有しなくてもよい。
【0027】
表面処理装置2は、搬送ローラ8と搬送ローラ9との間に配置される。本実施形態においては、Z軸方向に関して、搬送ローラ8の軸8Aと搬送ローラ9の軸9Aとは同じ位置(高さ)に配置される。また、本実施形態において、搬送ローラ8の直径(寸法)と搬送ローラ9の直径(寸法)とは等しい。本実施形態において、第1送り機構4は、搬送ローラ8と搬送ローラ9との間において、基板Pを+X方向に送る。また、第1送り機構4は、搬送ローラ8と搬送ローラ9との間において基板Pの表面pa(裏面pb)とXY平面とがほぼ平行となるように、搬送ローラ8及び搬送ローラ9で基板Pを支持しながら、その基板Pを+X方向に送る。表面処理装置2において、基板Pの表面pa(裏面pb)は、XY平面とほぼ平行である。表面処理装置2は、第1送り機構4によって表面pa(裏面pb)がXY平面とほぼ平行になるように支持されている基板Pの表面paの少なくとも一部を処理する。
【0028】
すなわち、本実施形態において、第1送り機構4は、搬送ローラ8と搬送ローラ9との間において基板Pが弛まないように、その基板Pを支持しながら搬送する。表面処理装置2は、第1送り機構4によって弛まないように支持されている基板Pの表面paの少なくとも一部を処理する。
【0029】
なお、本実施形態において、搬送ローラ8の直径(寸法)と搬送ローラ9の直径(寸法)とが異なってもよい。なお、表面処理装置2において、基板Pの表面pa(裏面pb)がXY平面に対して傾斜していてもよい。なお、表面処理装置2において、基板Pが弛んでいてもよい。
【0030】
本実施形態において、基板処理装置RT1は、カバー部材Cを送る第2送り機構10を備える。本実施形態において、第2送り機構10は、第1供給ユニット1と第1回収ユニット3との間の少なくとも一部において、基板Pと同期してカバー部材Cを送る。
【0031】
本実施形態において、カバー部材Cは、帯状の部材である。本実施形態において、カバー部材Cは、第1の方向に長い帯状(belt-shaped)の基板である。また、カバー部材Cは、第1の方向と交差する第2の方向に所定の寸法(幅)を有する。第1の方向におけるカバー部材Cの寸法は、第2の方向におけるカバー部材Cの寸法よりも十分に大きい。カバー部材Cは、柔軟で、撓むことができる。なお、カバー部材Cは、自重程度の所定の力が作用されても、破断しない程度の強度を有する。カバー部材Cは、表面caと、表面caの反対方向を向く裏面cbとを有する。
【0032】
本実施形態において、基板処理装置RT1は、ロール状に巻かれた帯状のカバー部材Cが配置される第2供給ユニット11と、第2供給ユニット11からのカバー部材Cを回収する第2回収ユニット12とを備えている。第2送り機構10は、第2供給ユニット11からのカバー部材Cを第2回収ユニット12へ送る。
【0033】
本実施形態において、第1装置6、表面処理装置2、及び第2装置7は、第2供給ユニット11と第2回収ユニット12との間に配置される。第1装置6は、第2供給ユニット11と表面処理装置2との間に配置される。第2装置7は、表面処理装置2と第2回収ユニット12との間に配置される。
【0034】
第2送り機構10は、第2供給ユニット11からのカバー部材Cを第1装置6へ送る。また、第2送り機構10は、第1装置6からのカバー部材Cを表面処理装置2へ送る。また、第2送り機構10は、表面処理装置2からのカバー部材Cを第2装置7へ送る。また、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第2回収ユニット12へ送る。すなわち、本実施形態において、制御装置5は、第2供給ユニット11のカバー部材Cが、第2供給ユニット11から送出され、第1装置6、表面処理装置2、及び第2装置7を経て、第2回収ユニット12へ送られるように、第2送り機構10を制御する。
【0035】
本実施形態において、第1装置6は、第1供給ユニット1から送られた基板Pの裏面pbの少なくとも一部に、第2供給ユニット11から送られたカバー部材Cを着ける。第2送り機構10は、少なくとも第1装置6と第2装置7との間において、第1送り機構4により送られる基板Pと同期してカバー部材Cを送る。
【0036】
すなわち、第1装置6において基板Pの裏面pbにカバー部材Cが着けられた後、第2送り機構10は、第1送り機構4と協働して、基板P及びその基板Pの裏面pbに着いているカバー部材Cを第1装置6から表面処理装置2へ送る。また、第2送り機構10は、第1送り機構4と協働して、基板P及びその基板Pの裏面pbに着いているカバー部材Cを表面処理装置2から第2装置7へ送る。第2装置7は、表面処理装置2から送られた基板Pからカバー部材Cを離す。第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第2回収ユニット12へ送る。
【0037】
第2供給ユニット11は、ロール状のカバー部材Cを支持する供給ローラ11Rを有する。供給ローラ11Rは、軸11Aを中心に回転可能である。本実施形態において、供給ローラ11Rは、θY方向に回転可能である。ロール状のカバー部材Cは、供給ローラ11Rの周囲に配置される。本実施形態において、第2供給ユニット11は、供給ローラ11Rが配置される空間を形成する供給チャンバ11Cを有する。供給ローラ11Rに支持されたカバー部材Cの少なくとも一部は、供給チャンバ11Cの一部に形成された供給口(開口)11Kから送出される。
【0038】
第2回収ユニット12は、回収されたカバー部材Cをロール状に巻く回収ローラ12Rを有する。回収ローラ12Rは、軸12Aを中心に回転可能である。本実施形態において、回収ローラ12Rは、θY方向に回転可能である。第2回収ユニット12は、回収ローラ12Rを回転して、第2送り機構10からのカバー部材Cを回収ローラ12Rで巻き取る。巻き取られたロール状のカバー部材Cは、回収ローラ12Rの周囲に配置される。本実施形態において、第2回収ユニット12は、回収ローラ12Rが配置される空間を形成する回収チャンバ12Cを有する。第2送り機構10からのカバー部材Cは、回収チャンバ12Cの一部に形成された回収口(開口)12Kから回収される。
【0039】
なお、本実施形態においては、第2供給ユニット11が供給チャンバ11Cを有するが、供給チャンバ11Cは無くてもよい。また、本実施形態においては、第2回収ユニット12が回収チャンバ12Cを有するが、回収チャンバ12Cは無くてもよい。
【0040】
なお、本実施形態においては、基板処理装置RT1が第2供給ユニット11を備えることとするが、第2供給ユニット11が基板処理装置RT1に対して外部の装置(基板処理装置RT1とは異なる装置)でもよい。また、本実施形態においては、基板処理装置RT1が第2回収ユニット12を備えることとするが、第2回収ユニット12が基板処理装置RT1に対して外部の装置(基板処理装置RT1とは異なる装置)でもよい。
【0041】
第2送り機構10は、第2供給ユニット11と表面処理装置2との間に配置され、軸13Aを中心に回転可能な搬送ローラ13と、表面処理装置2と第2回収ユニット12との間に配置され、軸14Aを中心に回転可能な搬送ローラ14とを備えている。本実施形態において、搬送ローラ13及び搬送ローラ14のそれぞれは、θY方向に回転可能である。搬送ローラ13は、第2供給ユニット11からのカバー部材Cが接触可能な位置に配置され、カバー部材Cの少なくとも一部と接触しながら、第2供給ユニット11からのカバー部材Cを表面処理装置2へ送るように回転する。搬送ローラ14は、表面処理装置2からのカバー部材Cが接触可能な位置に配置され、カバー部材Cの少なくとも一部と接触しながら、表面処理装置2からのカバー部材Cを第2回収ユニット12へ送るように回転する。
【0042】
本実施形態において、搬送ローラ13は、カバー部材Cの表面caが対向可能な位置に配置される。また、搬送ローラ14は、カバー部材Cの表面caが対向可能な位置に配置される。本実施形態において、搬送ローラ13は、カバー部材Cの表面caの少なくとも一部と接触しながら、そのカバー部材Cを表面処理装置2へ送るように回転する。搬送ローラ14は、カバー部材Cの表面caの少なくとも一部と接触しながら、そのカバー部材Cを第2回収ユニット12へ送るように回転する。
【0043】
本実施形態において、搬送ローラ13は、カバー部材Cを吸着する機能(サクション機能)を有する吸着ローラ(サクションローラ)でもよい。すなわち、搬送ローラ13が、カバー部材Cを吸着しながら回転してもよい。なお、搬送ローラ13が、サクション機能を有しなくてもよい。また、本実施形態において、搬送ローラ14は、サクション機能を有してもよいし、有しなくてもよい。
【0044】
表面処理装置2は、搬送ローラ13と搬送ローラ14との間に配置される。本実施形態においては、Z軸方向に関して、搬送ローラ13の軸13Aと搬送ローラ14の軸14Aとは同じ位置(高さ)に配置される。また、本実施形態において、搬送ローラ13の直径(寸法)と搬送ローラ14の直径(寸法)とは等しい。本実施形態において、第2送り機構10は、搬送ローラ13と搬送ローラ14との間において、カバー部材Cを+X方向に送る。また、第2送り機構10は、搬送ローラ13と搬送ローラ14との間においてカバー部材Cの表面ca(裏面cb)とXY平面とがほぼ平行となるように、搬送ローラ13及び搬送ローラ14でカバー部材Cを支持しながら、そのカバー部材Cを+X方向に送る。表面処理装置2において、カバー部材Cの表面ca(裏面cb)は、XY平面とほぼ平行である。
【0045】
すなわち、本実施形態において、第2送り機構10は、搬送ローラ13と搬送ローラ14との間においてカバー部材Cが弛まないように、そのカバー部材Cを支持しながら搬送する。
【0046】
なお、本実施形態において、搬送ローラ13の直径(寸法)と搬送ローラ14の直径(寸法)とは異なってもよい。
【0047】
図2は、本実施形態に係る第1装置6の一例を示す図である。本実施形態において、第1装置6は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置された第1送り機構4の搬送ローラ8と、搬送ローラ8との間で基板Pとカバー部材Cとを挟む第2送り機構10の搬送ローラ13とを含む。第1装置6は、搬送ローラ8と搬送ローラ13との間で基板P及びカバー部材Cを挟むことによって、基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Cを着ける。すなわち、本実施形態において、搬送ローラ8及び搬送ローラ13の一方は、他方との間で基板Pとカバー部材Cとを挟むニップローラとして機能する。
【0048】
本実施形態においては、第1装置6は、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとが対向するように、基板Pにカバー部材Cを着ける。換言すれば、第1装置6は、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとが接触するように、基板Pにカバー部材Cを着ける。基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとが対向された状態で、基板Pの表面paが対向する位置に配置された搬送ローラ8とカバー部材Cの表面caが対向する位置に配置された搬送ローラ13とによって、基板Pとカバー部材Cとを挟むことによって、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとが密着する。
【0049】
本実施形態において、第2送り機構10の搬送ローラ13は、第1送り機構4の搬送ローラ8との間で基板P及びカバー部材Cとを挟むことができる位置に配置される。換言すれば、第1送り機構4の搬送ローラ8と、第2送り機構10の搬送ローラ13とは、搬送ローラ8と搬送ローラ13との間に基板P及びカバー部材Cが無い状態で対向するように配置される。
【0050】
本実施形態において、搬送ローラ8と搬送ローラ13とは、Z軸方向に配置されている。すなわち、搬送ローラ8と搬送ローラ13とは、第1装置6と第2装置7との間において基板P及びカバー部材Cが送られる方向(X軸方向)と交差する方向(Z軸方向)に配置されている。
【0051】
本実施形態において、搬送ローラ8の直径(寸法)と搬送ローラ13の直径(寸法)とはほぼ等しい。また、X軸方向に関して、搬送ローラ8の軸8Aと搬送ローラ13の軸13Aとは同じ位置に配置される。
【0052】
なお、搬送ローラ8の直径(寸法)と搬送ローラ13の直径(寸法)とは異なってもよい。例えば、搬送ローラ8の直径(寸法)が、搬送ローラ13の直径(寸法)よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。また、X軸方向に関して、搬送ローラ8の軸8Aと搬送ローラ13の軸13Aとが異なる位置に配置されてもよい。例えば、搬送ローラ8の軸8Aが、搬送ローラ13の軸13Aに対して+X側に配置されてもよいし、−X側に配置されてもよい。
【0053】
本実施形態において、第1装置6は、基板Pが送られている状態で、その基板Pにカバー部材Cを着ける。また、第1装置6は、基板Pとカバー部材Cとが同期して送られている状態で、基板Pにカバー部材Cを着ける。すなわち、本実施形態においては、基板Pとカバー部材Cとが同期して送られている状態で、基板Pにカバー部材Cが着けられる。
【0054】
本実施形態において、基板Pは、ポリエチレンテレフタレートを含む。本実施形態において、基板Pは、ポリエチレンテレフタレート製である。なお、基板Pが、ポリエチレンテレフタレートと他の材料との両方を含んでもよい。他の材料は、ポリエチレンテレフタレートとは異なる合成樹脂、添加剤、及び分散剤の少なくとも一つを含む。また、本実施形態において、基板Pの裏面pbと接触するカバー部材Cの裏面cbは、少なくともポリウレタンを含む。これにより、基板Pとカバー部材Cとを挟み、基板Pにカバー部材Cを押し付けることによって、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとが密着する。
【0055】
なお、基板Pが、ポリエチレンテレフタレートを含む場合、カバー部材Cの裏面cbが、シリコンゴムを含んでもよい。また、カバー部材Cの裏面cbが、ポリウレタン及びシリコンゴムの両方を含んでもよい。この場合も、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとを密着させることができる。
【0056】
なお、基板Pが、ポリイミドを含んでもよい。この場合、カバー部材Cの裏面cbが、ポリウレタン及びシリコンゴムのいずれか一方又は両方を含むことにより、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとを密着させることができる。
【0057】
また、基板Pが、ポリエチレンナフタレートを含んでもよい。この場合、カバー部材Cの裏面cbが、ポリウレタン及びシリコンゴムのいずれか一方又は両方を含むことにより、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとを密着させることができる。
【0058】
図3は、本実施形態に係る表面処理装置2の一例を示す図である。表面処理装置2は、裏面pbにカバー部材Cが密着されている基板Pの表面paの処理を行う。本実施形態においては、表面処理装置2において、基板Pの裏面pbの全部がカバー部材Cで覆われる。なお、表面処理装置2において、基板Pの裏面pbの一部がカバー部材Cで覆われていなくてもよい。
【0059】
本実施形態において、表面処理装置2において、基板Pの表面paは、カバー部材Cで覆われていない。換言すれば、基板Pの表面paは、表面処理装置2による処理が実行される空間(処理空間)に露出している。
【0060】
本実施形態において、表面処理装置2における基板Pの表面paの処理は、基板Pの表面paに液体を供給する処理を含む。本実施形態においては、図3に示すように、表面処理装置2は、液体の滴(液滴)LDを供給するインクジェットヘッド2Jを有する。表面処理装置2は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、基板Pの表面paにインクジェットヘッド2Jからの液滴LDを供給する。これにより、基板Pの表面paに、インクジェットヘッド2Jから供給された液滴LDでパターン(デバイスパターン)が形成される。
【0061】
本実施形態において、制御装置5は、基板P及びカバー部材Cを移動しながら、その基板Pにインクジェットヘッド2Jからの液滴LDを供給する。なお、インクジェットヘッド2Jを移動する駆動機構が表面処理装置2に設けられている場合、制御装置5は、インクジェットヘッド2Jと基板Pとの両方を移動しながら、その基板Pにインクジェットヘッド2Jからの液滴LDを供給してもよい。例えば、制御装置5は、基板Pを+X方向に送りつつ、インクジェットヘッド2JをY軸方向に移動しながら、その基板Pにインクジェットヘッド2Jからの液滴LDを供給してもよい。また、Y軸方向に複数のインクジェットヘッド2Jが配置されてもよい。
【0062】
なお、制御装置5は、基板Pの移動を停止した状態で、その基板Pにインクジェットヘッド2Jからの液滴LDを供給してもよい。
【0063】
図4は、本実施形態に係る第2装置7の一例を示す図である。本実施形態において、第2装置7は、第1送り機構4による基板Pの送り方向と異なる方向へカバー部材Cを送る。本実施形態においては、第2送り機構10が、第1送り機構4による基板Pの送り方向と異なる方向へカバー部材Cを送る。すなわち、本実施形態において、第2装置7は、第2送り機構10の少なくとも一部を含む。
【0064】
本実施形態において、第2装置7は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置された第1送り機構4の搬送ローラ9と、第1送り機構4による基板Pの送り方向と異なる方向へカバー部材Cを送る第2送り機構10の搬送ローラ14とを含む。
【0065】
本実施形態において、第1送り機構4は、搬送ローラ9において、基板Pを+X方向へ送りつつ、+Z方向へ送る。一方、第2送り機構10は、搬送ローラ14において、カバー部材Cを+X方向へ送りつつ、−Z方向へ送る。基板Pは、搬送ローラ9にガイドされ、+X方向へ移動しつつ+Z方向へ移動する。一方、カバー部材Cは、搬送ローラ14にガイドされ、+X方向へ移動しつつ−Z方向へ移動する。
【0066】
本実施形態において、第1送り機構4の搬送ローラ9と、第2送り機構10の搬送ローラ14とは、搬送ローラ9と搬送ローラ14との間に基板P及びカバー部材Cが無い状態で対向するように配置される。本実施形態において、搬送ローラ9と搬送ローラ14とは、Z軸方向に配置されている。本実施形態において、基板P及びカバー部材Cは、表面処理装置2から搬送ローラ9と搬送ローラ14との間へ移動する。基板Pとカバー部材Cとは、搬送ローラ9と搬送ローラ14との間を通過した後、異なる方向へ送られる。これにより、基板Pからカバー部材Cが離れる(剥がされる)。
【0067】
本実施形態において、搬送ローラ9の直径(寸法)と搬送ローラ14の直径(寸法)とはほぼ等しい。また、X軸方向に関して、搬送ローラ9の軸9Aと搬送ローラ14の軸14Aとは同じ位置に配置される。
【0068】
なお、搬送ローラ9の直径(寸法)と搬送ローラ14の直径(寸法)とは異なってもよい。例えば、搬送ローラ9の直径(寸法)は、搬送ローラ14の直径(寸法)よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。また、X軸方向に関して、搬送ローラ9の軸9Aと搬送ローラ14の軸14Aとが異なる位置に配置されてもよい。例えば、搬送ローラ9の軸9Aが、搬送ローラ14の軸14Aに対して+X側に配置されてもよいし、−X側に配置されてもよい。
【0069】
本実施形態において、第2装置7は、基板Pが送られている状態で、その基板Pからカバー部材Cを離す。また、第2装置7は、基板Pとカバー部材Cとが同期して送られている状態で、基板Pからカバー部材Cを離す。すなわち、本実施形態においては、基板Pとカバー部材Cとが同期して送られている状態で、基板Pからカバー部材Cが離れる。
【0070】
次に、上述の構成を有する基板処理装置RT1の動作の一例について説明する。巻かれた状態で第1供給ユニット1に配置されている基板Pの少なくとも一部が、第1供給ユニット1から送り出される。また、巻かれた状態で第2供給ユニット11に配置されているカバー部材Cの少なくとも一部が、第2供給ユニット11から送り出される。
【0071】
搬送ローラ8及び搬送ローラ13を含む第1装置6において、第1供給ユニット1から送られた基板Pの裏面pbの少なくとも一部に、第2供給ユニット11から送られたカバー部材Cが着けられる。第1送り機構4及び第2送り機構10は、基板Pとカバー部材Cとを同期して移動する。
【0072】
基板Pは、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、表面処理装置2に送られる。表面処理装置2において、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pの表面paの処理が行われる。上述のように、本実施形態においては、基板Pの表面paにインジェットヘッド2Jからの液体(液滴LD)が供給される。本実施形態においては、基板Pの裏面pbに液体が接触しないように、第1装置6によって基板Pの裏面pbにカバー部材Cが密着される。これにより、基板Pの裏面pbに液体が付着することが抑制される。
【0073】
搬送ローラ9及び搬送ローラ14を含む第2装置7において、表面paの処理が行われた基板Pからカバー部材Cが離される。制御装置5は、基板P及びカバー部材Cを送りながら基板Pからカバー部材Cを離す。
【0074】
第2装置7においてカバー部材Cから離れた基板Pは、第1回収ユニット3に回収される。基板Pは、第1回収ユニット3において、回収ローラ3Rに巻かれる。
【0075】
第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cは、第2回収ユニット12に回収される。カバー部材Cは、第2回収ユニット12において、回収ローラ12Rに巻かれる。
【0076】
以上説明したように、本実施形態によれば、基板Pの裏面pbにカバー部材Cを着ける第1装置6を設けたので、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pの表面paの処理を行うことができる。したがって、例えば表面処理装置2において、基板Pの裏面pbに液体が付着することが抑制される。換言すれば、基板Pの裏面pbが処理されてしまうこと(裏面pbに液体が供給されてしまうこと)が抑制される。また、本実施形態によれば、基板Pの裏面pbに異物が付着することが抑制される。
【0077】
例えば、基板Pの表面paに液体を供給して、基板Pの表面paにパターンを形成して、フラットパネルディスプレイを製造する場合、基板Pの裏面pbに液体が付着してしまうと、製造されるフラットパネルディスプレイが不良となる可能性がある。本実施形態によれば、表面処理装置2において基板Pの不要な部位(本実施形態では裏面pb)が処理されることが抑制され、基板Pの裏面pbに異物が付着することが抑制されるため、不良デバイスの発生を抑制することができる。
【0078】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0079】
図5は、第2実施形態に係る基板処理装置RT2の一例を示す図である。第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。第2実施形態に係る基板処理装置RT2において、第1実施形態に係る基板処理装置RT1と異なる部分は、搬送ローラ13、14が省略されている点にある。
【0080】
図5において、第1供給ユニット1から送出された基板Pは、供給ローラ11Rに支持されているロール状のカバー部材Cに着けられる。すなわち、第2実施形態に係る基板処理装置RT2において、第1装置6は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置された搬送ローラ8と、ロール状のカバー部材Cを支持する供給ローラ11Rとを含み、搬送ローラ8と供給ローラ11Rとの間で基板Pとカバー部材Cとを挟む。これにより、基板Pの裏面pbにカバー部材Cが着けられる。
【0081】
また、表面処理装置2からの基板P及びカバー部材Cは、表面処理装置2から搬送ローラ9と回収ローラ12Rに支持されているロール状のカバー部材Cとの間に移動する。基板Pとカバー部材Cとは、搬送ローラ9とロール状のカバー部材C(回収ローラ12R)との間を通過した後、異なる方向へ送られる。これにより、基板Pからカバー部材Cが離れる(剥がされる)。すなわち、第2実施形態に係る基板処理装置RT2において、第2装置7は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置された搬送ローラ9と、ロール状のカバー部材Cを支持する回収ローラ12Rとを含み、搬送ローラ9で基板Pをガイドし、回収ローラ12Rでカバー部材Cを基板Pの送り方向と異なる方向へガイドする。
【0082】
すなわち、本実施形態においては、第2供給ユニット11の少なくとも一部が、第1装置6として機能する。また、本実施形態においては、第2回収ユニット12の少なくとも一部が、第2装置7として機能する。
【0083】
本実施形態においても、不良デバイスの発生が抑制される。
【0084】
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0085】
図6は、第3実施形態に係る基板処理装置RT3の一例を示す図である。第3実施形態は、第1実施形態の変形例である。第3実施形態に係る基板処理装置RT3において、第1実施形態に係る基板処理装置RT1と異なる部分は、第2送り機構10が、第2装置7からのカバー部材Cを第1装置6へ送る点にある。
【0086】
図6において、基板処理装置RT3は、カバー部材Cを送る第2送り機構10を備える。第2送り機構10は、供給ローラ11Rbを含む第2供給ユニット11と回収ローラ12Rbを含む第2回収ユニット12との間の少なくとも一部において、基板Pと同期してカバー部材Cを送る。カバー部材Cは、帯状の部材である。
【0087】
本実施形態において、第2送り機構10は、搬送ローラ13及び搬送ローラ14を有する。本実施形態において、第1装置6は、第1送り機構4の搬送ローラ8と、第2送り機構10の搬送ローラ13とを含む。また、本実施形態において、第2装置7は、第1送り機構4の搬送ローラ9と、第2送り機構10の搬送ローラ14とを含む。
【0088】
本実施形態において、第2送り機構10は、第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cを、第1装置6へ送る。本実施形態において、第2装置7からのカバー部材Cは、回収ローラ12Rb及び供給ローラ11Rbを経て、第1装置6へ送られる。
【0089】
本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。カバー部材Cの内側に、複数のローラが配置される。本実施形態においては、カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、搬送ローラ13、搬送ローラ14、及び回収ローラ12Rbが配置される。カバー部材Cは、供給ローラ11Rb、搬送ローラ13、搬送ローラ14、及び回収ローラ12Rbのそれぞれに同時に支持される。カバー部材Cの表面caは、供給ローラ11Rbの表面、搬送ローラ13の表面、搬送ローラ14の表面、及び回収ローラ12Rbの表面のそれぞれに接触する。
【0090】
第2送り機構10は、環状(ループ状、無端状)のカバー部材Cが、第1装置6、表面処理装置2、及び第2装置7を循環するように、そのカバー部材Cを移動する。
【0091】
本実施形態においても、不良デバイスの発生が抑制される。
【0092】
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0093】
図7は、第4実施形態に係る基板処理装置RT4の一例を示す図である。第4実施形態は、第3実施形態の変形例である。第4実施形態に係る基板処理装置RT4において、第3実施形態に係る基板処理装置RT3と異なる部分は、搬送ローラ13、14が省略されている点にある。
【0094】
図7において、基板処理装置RT4は、カバー部材Cを送る第2送り機構10を備える。第2送り機構10は、供給ローラ11Rbを含む第2供給ユニット11と回収ローラ12Rbを含む第2回収ユニット12との間の少なくとも一部において、基板Pと同期してカバー部材Cを送る。カバー部材Cは、帯状の部材である。
【0095】
本実施形態においては、第2供給ユニット11の少なくとも一部が、第1装置6として機能する。本実施形態において、第1装置6は、第1送り機構4の搬送ローラ8と、供給ローラ11Rbとを含む。基板Pとカバー部材Cとが搬送ローラ8と供給ローラ11Rbとに挟まれることによって、基板Pの裏面pbにカバー部材Cが着けられる。
【0096】
また、本実施形態においては、第2回収ユニット12の少なくとも一部が、第2装置7として機能する。本実施形態において、第2装置7は、第1送り機構4の搬送ローラ9と、回収ローラ12Rbとを含む。カバー部材Cは、回収ローラ12Rbによって基板Pの送り方向と異なる方向へ送られることによって、基板Pから離れる。第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cは、第1装置6へ送られる。
【0097】
本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、及び回収ローラ12Rbが配置される。
【0098】
本実施形態においても、不良デバイスの発生が抑制される。
【0099】
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0100】
図8は、第5実施形態に係る基板処理装置RT5の一例を示す図である。図8において、基板処理装置RT5は、基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Cを着ける第1装置6と、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う表面処理装置20と、表面処理装置20から送られた基板Pからカバー部材Cを離す第2装置7とを備えている。
【0101】
本実施形態において、第1装置6は、搬送ローラ8と供給ローラ11Rbとを含み、第2装置7は、搬送ローラ9と回収ローラ12Rbとを含む。また、本実施形態において、基板処理装置RT5は、第1装置6と表面処理装置20との間に配置され、第1装置6からの基板P及びカバー部材Cを表面処理装置20へ送るように回転する搬送ローラ15と、表面処理装置20と第2装置7との間に配置され、表面処理装置20からの基板P及びカバー部材Cを第2装置7へ送るように回転する搬送ローラ16とを備えている。本実施形態において、搬送ローラ15及び搬送ローラ16のそれぞれは、カバー部材Cが接触可能な位置に配置される。
【0102】
本実施形態において、表面処理装置20は、液体LMを入れる容器21を有する。また、本実施形態において、基板処理装置RT5は、少なくとも一部が容器21内に配置され、基板P及びカバー部材Cの少なくとも一方を支持する搬送ローラ17及び搬送ローラ18を有する。搬送ローラ17及び搬送ローラ18は、搬送ローラ15と搬送ローラ16との間に配置される。本実施形態において、搬送ローラ17及び搬送ローラ18は、基板Pが接触可能な位置に配置される。
【0103】
本実施形態において、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第1装置6へ送る。本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、搬送ローラ15、搬送ローラ16、及び回収ローラ12Rbが配置される。
【0104】
図9は、本実施形態に係る表面処理装置20の一例を示す図である。図9に示すように、表面処理装置20は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う。表面処理装置20において、第1装置6から送られた基板Pは、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、容器21内の液体LMに浸けられる。すなわち、本実施形態において、表面処理装置20における基板Pの表面paの処理は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、基板Pを容器21内の液体LMに浸ける処理を含む。液体LMは、基板Pの表面paの少なくとも一部を処理するための液体である。その処理によって、基板Pの表面paの少なくとも一部に、液体LMの成分(液体LMに含まれる物質)が付着する。
【0105】
容器21は、上端に開口21Kを有する。第1装置6(搬送ローラ8)からの基板P及びカバー部材Cは、開口21Kを介して、容器21内へ送られる。基板Pの表面paは、容器21内の液体LMと接触する。一方、基板Pの裏面pbは、カバー部材Cで覆われており、容器21内の液体LMと接触しない。
【0106】
容器21内において、基板Pは、容器内21内に配置されている搬送ローラ17、18によって支持される。これにより、基板Pの表面paは、容器21内の液体LMと良好に接触可能である。本実施形態においては、搬送ローラ17、18は、基板Pの表面paとXY平面とが平行となるように、その基板Pを支持する。また、搬送ローラ17、18は、基板Pが弛まないように、その基板Pを支持する。
【0107】
容器21内の液体LMと接触した基板Pは、開口21Kを介して、容器21外へ送られる。容器21外へ送られた基板Pは、第2装置7においてカバー部材Cから離れる。
【0108】
本実施形態において、表面処理装置20における基板Pの表面paの処理は、めっき処理を含む。本実施形態において、表面処理装置20は、無電解めっき法に基づいて、基板Pの表面paの処理(めっき処理)を行う。本実施形態において、容器21内の液体LMは、金属イオンを含む溶液(所謂、めっき液)である。図8及び図9に示すように、容器21内の液体LMに接触した基板Pの表面paの少なくとも一部に、液体LMに含まれる物質の膜Mが形成される。以下の説明において、液体LMと接触することによって基板Pの表面paに形成された液体LMに基づく膜Mを適宜、めっき層M、と称する。なお、膜Mは、めっき処理によって形成される膜(めっき層)に限られず、液体LMに含まれる物質に基づく膜であればよい。
【0109】
以上説明したように、本実施形態によれば、基板Pの裏面pbに液体(めっき液)が接触しないように、基板Pの裏面pbにカバー部材Cを密着させた後、そのカバー部材Cが密着された基板Pを容器21内の液体に浸けるようにしたので、表面処理装置20において、基板Pの裏面pbに液体が付着することが抑制される。換言すれば、基板Pの裏面pbが処理されてしまうこと(裏面pbがめっき処理されてしまうこと)が抑制される。また、本実施形態によれば、基板Pの裏面pbに異物が付着することが抑制される。
【0110】
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0111】
図10は、第6実施形態に係る基板処理装置RT6の一例を示す図である。第6実施形態は、第5実施形態の変形例である。第6実施形態に係る基板処理装置RT6において、第5実施形態に係る基板処理装置RT5と異なる部分は、カバー部材Cを洗浄する洗浄装置30が設けられている点にある。
【0112】
図10において、基板処理装置RT6は、基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Cを着ける第1装置6と、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う表面処理装置20と、表面処理装置20から送られた基板Pからカバー部材Cを離す第2装置7と、第2装置7からのカバー部材Cを洗浄する洗浄装置30とを備えている。洗浄装置30は、第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cを洗浄する。
【0113】
本実施形態において、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第1装置6へ送る。本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。
【0114】
本実施形態において、第2送り機構10は、洗浄装置30と回収ローラ12Rbとの間に配置され、第2装置7及び回収ローラ12Rbからのカバー部材Cを洗浄装置30へ送るように回転する搬送ローラ40と、洗浄装置30と供給ローラ11Rbとの間に配置され、洗浄装置30からのカバー部材Cを供給ローラ11Rb及び第1装置6へ送るように回転する搬送ローラ41とを有する。本実施形態において、搬送ローラ40及び搬送ローラ41のそれぞれは、カバー部材Cの裏面cbが接触可能な位置に配置される。
【0115】
本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用の液体LCを用いて、カバー部材Cの少なくとも一部を洗浄する。本実施形態において、洗浄装置30は、液体LCを入れる容器31を有する。また、本実施形態において、基板処理装置RT6は、少なくとも一部が容器31内に配置され、カバー部材Cを支持する搬送ローラ42及び搬送ローラ43を有する。搬送ローラ42及び搬送ローラ43は、搬送ローラ40と搬送ローラ41との間に配置される。
【0116】
本実施形態においては、カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、搬送ローラ15、搬送ローラ16、回収ローラ12Rb、搬送ローラ42、及び搬送ローラ43が配置される。
【0117】
容器31は、上端に開口31Kを有する。第2装置7からのカバー部材Cは、開口31Kを介して、容器31内へ送られる。カバー部材Cの表面ca及び裏面cbは、容器31内の液体LCと接触する。これにより、カバー部材Cが液体LCによって洗浄される。
【0118】
なお、容器31内に液体LCを供給可能な液体供給機構と、容器31内の液体LCを回収可能な液体回収機構とを設け、液体供給機構から容器31内にクリーンな液体LCを供給し続けるとともに、その液体LCの供給と並行して、液体回収機構から容器31内の液体LCを回収して、容器31内においてクリーンな液体LCをカバー部材Cに供給し続けてもよい。
【0119】
本実施形態においては、カバー部材C(カバー部材Cの表面ca)は、表面処理装置20において液体LMと接触する。表面処理装置20から搬出されたカバー部材Cの表面caの少なくとも一部に液体LMが残留している可能性がある。洗浄装置30は、そのカバー部材Cに残留している液体LMを除去可能である。洗浄装置30は、カバー部材Cに液体LCを供給することによって、カバー部材Cに残留している液体LMをそのカバー部材Cから除去することができる。また、表面処理装置20から搬出されたカバー部材Cの表面caの少なくとも一部に膜Mが形成(析出)される可能性がある。洗浄装置30は、カバー部材Cに液体LCを供給することによって、カバー部材Cに形成(析出)されている膜Mをそのカバー部材Cから除去することができる。また、洗浄装置30は、カバー部材Cに液体LCを供給することによって、膜Mのみならず、カバー部材Cに付着している異物をそのカバー部材Cから除去することができる。
【0120】
本実施形態において、液体LCは、カバー部材Cから膜Mを除去可能な液体である。例えば、膜Mがニッケル(Ni)を含む場合、液体LCとして硝酸を含む液体を用いてもよい。また、膜Mが金(Au)を含む場合、液体LCとしてヨウ素を含む液体を用いてもよい。
【0121】
また、本実施形態において、洗浄装置30は、カバー部材Cに接触可能な位置に配置された洗浄用ローラ33を有する。本実施形態において、洗浄用ローラ33は、容器31内に配置される。本実施形態において、洗浄用ローラ33は、搬送ローラ42と搬送ローラ43との間に配置される。本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用ローラ33を複数(図10に示す例では4つ)有する。洗浄用ローラ33は、第2送り機構10によるカバー部材Cの送り方向に複数配置される。本実施形態においては、カバー部材Cは、洗浄装置30(容器31)内においてX軸方向に沿って送られる。本実施形態において、複数の洗浄用ローラ33は、X軸方向に配置される。
【0122】
本実施形態において、洗浄用ローラ33は、カバー部材Cの表面caが対向可能な位置に配置される。洗浄用ローラ33は、カバー部材Cの表面caに接触して、そのカバー部材Cの表面caを洗浄する。本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用ローラ33でカバー部材Cの表面caの擦ることによって、そのカバー部材Cの表面caに付着している異物(表面caに残留している液体LM、及び表面caに形成された膜Mを含む)を除去することができる。
【0123】
また、本実施形態において、基板処理装置RT6は、洗浄装置30から搬出されたカバー部材Cから液体LCを除去する除去装置50を備えている。本実施形態において、除去装置50の少なくとも一部は、搬送ローラ41と供給ローラ11Rbとの間に配置されている。除去装置50は、洗浄装置30の容器31外へ搬出されたカバー部材Cから液体LCを除去するための処理を行う。本実施形態において、除去装置50は、カバー部材Cが第1装置6へ送られる前に(基板Pに着けられる前に)、そのカバー部材Cから液体LCを除去するための処理を行う。本実施形態においては、除去装置50は、第2装置7から洗浄装置30(容器31)を経て供給ローラ11Rbへ送られる前に(供給ローラ11Rbと接触する前に)、カバー部材Cから液体LCを除去するための処理を行う。なお、除去装置50は、供給ローラ11Rbへ送られた後(供給ローラ11Rbと接触した後)、基板Pに着けられる前に、カバー部材Cから液体LCを除去するための処理を行ってもよい。
【0124】
本実施形態において、除去装置50は、気体を供給可能な給気口51Sを有する第1除去機構51を有する。給気口51Sは、カバー部材Cに気体を供給して、そのカバー部材Cに付着している液体LCをカバー部材Cから除去する。なお、図10においては、供給口51は、カバー部材Cの裏面cbが対向可能な位置に配置されているが、表面caが対向可能な位置に配置されてもよいし、表面ca及び裏面cbの両方が対向可能な位置に配置されてもよい。
【0125】
次に、本実施形態に係る洗浄装置30の動作の一例について説明する。表面処理装置20において液体LMと接触し、第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cは、洗浄装置30に送られる。
【0126】
容器31内において、カバー部材Cは、容器内31内に配置されている搬送ローラ42、43によって支持される。これにより、カバー部材Cの表面caは、容器31内の液体LCと良好に接触可能であり、洗浄用ローラ33は、カバー部材Cの表面caを円滑に擦ることができる。本実施形態においては、搬送ローラ42、43は、カバー部材Cの表面caとXY平面とが平行となるように、そのカバー部材Cを支持する。また、搬送ローラ42、43は、カバー部材Cが弛まないように、そのカバー部材Cを支持する。
【0127】
本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用ローラ33とカバー部材Cとの間に液体LCを供給しつつ、洗浄用ローラ33でカバー部材Cの表面caの少なくとも一部を擦る。これにより、カバー部材Cは、洗浄装置30において洗浄される。
【0128】
なお、洗浄装置30は、カバー部材Cに液体LCを供給せずに、洗浄用ローラ33でカバー部材Cを洗浄してもよい。なお、洗浄装置30が洗浄用ローラ33を有していなくてもよい。
【0129】
洗浄装置30(容器31内)において洗浄されたカバー部材Cは、開口31Kを介して、容器31外へ送られる。制御装置5は、搬送ローラ41と供給ローラ11Rbとの間に配置されている除去装置50の給気口51Sから、容器31外へ搬出されたカバー部材Cに気体を供給する。これにより、カバー部材Cに付着している液体LCが吹き飛ばされ、カバー部材Cから除去される。なお、給気口51Sから乾燥した気体、あるいは高温度の気体を供給して、カバー部材Cに付着している液体LCの気化を促進してもよい(乾燥させてもよい)。
【0130】
洗浄装置30によって洗浄されたカバー部材Cは、第1装置6によって基板Pの裏面pbに着けられる。その後、カバー部材Cは、基板Pとともに、表面処理装置20へ送られる。
【0131】
以上説明したように、本実施形態によれば、カバー部材Cを洗浄する洗浄装置30を設けたので、カバー部材Cを洗浄することができる。そのため、裏面pbに洗浄後のカバー部材Cが着けられた状態で基板Pの表面paの処理が行われる。したがって、不良デバイスの発生を抑制することができる。
【0132】
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0133】
図11は、第7実施形態に係る基板処理装置RT7の一例を示す図である。第7実施形態は、第6実施形態の変形例である。第7実施形態に係る基板処理装置RT7において、第6実施形態に係る基板処理装置RT6と異なる部分は、カバー部材Cから洗浄用の液体LCを除去する除去装置50が、除去用(リンス用)の液体LQを用いて液体LCを除去する第2除去機構52を有する点にある。
【0134】
図11において、基板処理装置RT7は、カバー部材Cを洗浄用の液体LCを用いて洗浄する洗浄装置30と、カバー部材Cから液体LCを除去する処理を行う除去装置50とを備えている。
【0135】
本実施形態において、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第1装置6へ送る。本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。
【0136】
本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用の液体LCを入れる容器31と、容器31内に配置された洗浄用ローラ33とを有する。容器31内に、搬送ローラ42、43が配置される。本実施形態において、洗浄用ローラ33は、搬送ローラ40と搬送ローラ42との間に配置される。本実施形態において、洗浄用ローラ33は、複数配置される。一部の洗浄用ローラ33は、カバー部材Cの表面caが対向可能な位置に配置され、一部の洗浄用ローラ33は、カバー部材Cの裏面cbが対向可能な位置に配置される。本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用ローラ33で、カバー部材Cの表面ca及び裏面cbを同時に擦ることができる。
【0137】
本実施形態において、除去装置50は、カバー部材Cに気体を供給する給気口51Sを有する第1除去機構51と、液体LQを用いてカバー部材Cから液体LCを除去する第2除去機構52とを有する。
【0138】
本実施形態において、液体LQは、カバー部材Cに付着(残留)している液体LCをカバー部材Cから除去可能な除去用(リンス用)の液体である。本実施形態においては、液体LQとして、水を用いる。
【0139】
第2除去機構52は、液体LQを入れる容器53を有する。第2除去機構52は、洗浄装置30から送られたカバー部材Cと容器53内の液体LQとを接触させて、カバー部材Cから液体LCを除去する。
【0140】
容器53は、上端に開口53Kを有する。洗浄装置30からのカバー部材Cは、開口53Kを介して、容器53内へ送られる。カバー部材Cの表面ca及び裏面cbは、容器53内の液体LQと接触する。これにより、カバー部材Cに付着(残留)している液体LCがカバー部材Cから除去される。
【0141】
なお、容器53内に液体LQを供給可能な液体供給機構と、容器53内の液体LQを回収可能な液体回収機構とを設け、液体供給機構から容器53内にクリーンな液体LQを供給し続けるとともに、その液体LQの供給と並行して、液体回収機構から容器53内の液体LQを回収して、容器53内においてクリーンな液体LQをカバー部材Cに供給し続けてもよい。
【0142】
本実施形態において、第2送り機構10は、洗浄装置30と第2除去機構52(容器53)との間に配置され、洗浄装置30(搬送ローラ41)からのカバー部材Cを第2除去機構52へ送るように回転する搬送ローラ44と、第2除去機構52と第1除去機構51との間に配置され、第2除去機構52(容器53)からのカバー部材Cを供給ローラ11Rb及び第1装置6へ送るように回転する搬送ローラ45とを有する。
【0143】
また、本実施形態において、基板処理装置RT7は、少なくとも一部が容器53内に配置され、カバー部材Cを支持する搬送ローラ46及び搬送ローラ47を有する。搬送ローラ46及び搬送ローラ47は、搬送ローラ44と搬送ローラ45との間に配置される。
【0144】
本実施形態においては、カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、搬送ローラ15、搬送ローラ16、回収ローラ12Rb、搬送ローラ42、搬送ローラ43、搬送ローラ46、及び搬送ローラ47が配置される。
【0145】
本実施形態において、第1除去機構51は、搬送ローラ45と供給ローラ11Rbとの間において、給気口51Sからカバー部材Cに気体を供給する。本実施形態においては、除去装置50は、第2除去機構52によって、洗浄装置30から送られたカバー部材Cから液体LCを除去する処理を行い、その後、第1除去機構51によって、第2除去機構52から送られたカバー部材Cから液体LQを除去する処理を行う。また、第1除去機構51は、第2除去機構52においてカバー部材Cから除去しきれなかった液体LCを除去してもよい。
【0146】
次に、本実施形態に係る基板処理装置RT7の動作の一例について説明する。表面処理装置20において液体LMと接触し、第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cは、洗浄装置30に送られる。カバー部材Cは、開口31Kを介して、容器31内へ送られ、液体LCと接触する。洗浄装置30(容器31内)において洗浄されたカバー部材Cは、開口31Kを介して、容器31外へ送られる。
【0147】
洗浄装置30からのカバー部材Cは、第2除去機構52へ送られる。カバー部材Cは、開口53Kを介して、容器53内へ送られ、液体LQと接触する。これにより、カバー部材Cに付着(残留)している液体LCは、液体LQによってカバー部材Cから除去される。第2除去機構52(容器53内)において液体LCが除去されたカバー部材Cは、開口53Kを介して、容器53外へ送られる。
【0148】
第2除去機構52からのカバー部材Cは、第1除去機構51へ送られる。第1除去機構51は、給気口51から、容器53外へ搬出されたカバー部材Cに気体を供給する。これにより、カバー部材Cに付着している液体LQが吹き飛ばされ、カバー部材Cから除去される。なお、給気口51から乾燥した気体、あるいは高温度の気体を供給して、カバー部材Cに付着している液体LQの気化を促進してもよい(乾燥させてもよい)。
【0149】
第1除去機構51からのカバー部材Cは、第1装置6によって基板Pの裏面pbに着けられる。その後、カバー部材Cは、基板Pとともに、表面処理装置20へ送られる。
【0150】
以上説明したように、本実施形態によれば、カバー部材Cから液体LCを除去する除去装置50を設けたので、裏面pbに洗浄後のカバー部材Cが着けられた状態で基板Pの表面paの処理が行われる。したがって、不良デバイスの発生を抑制することができる。
【0151】
<第8実施形態>
次に、第8実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0152】
図12は、第8実施形態に係る基板処理装置RT8の一例を示す図である。本実施形態において、基板処理装置RT8は、第1供給ユニット1と第1回収ユニット3との間に、基板Pの表面paの処理を行う表面処理装置を複数備える。
【0153】
図12において、基板処理装置8は、第1供給ユニット1から送られた基板Pの裏面pbにカバー部材Cを着ける第1装置6と、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う複数の表面処理装置201〜205と、表面処理装置201〜205から送られた基板Pからカバー部材Cを離す第2装置7とを備えている。第2装置7においてカバー部材Cから離れた基板Pは、第1回収ユニット3へ送られる。
【0154】
本実施形態において、基板処理装置RT8は、表面処理装置を5つ備える。以下の説明において、5つの表面処理装置のそれぞれを適宜、第1処理装置201、第2処理装置202、第3処理装置203、第4処理装置204、及び第5処理装置205,と称する。
【0155】
第1処理装置201は、第1供給ユニット1から送出され、第1装置6において裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う。第2処理装置202は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1処理装置201から送られた基板Pの表面paの処理を行う。第3処理装置203は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第2処理装置202から送られた基板Pの表面paの処理を行う。第4処理装置204は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第3処理装置203から送られた基板Pの表面paの処理を行う。第5処理装置205は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第4処理装置204から送られた基板Pの表面paの処理を行う。
【0156】
すなわち、本実施形態において、第1送り機構4は、基板Pが第1処理装置201、第2処理装置202、第3処理装置203、第4処理装置204、及び第5処理装置205の順に通過するように、その基板Pを第1供給ユニット1から第1回収ユニット3へ送る。
【0157】
本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、及び回収ローラ12Rbが配置される。第1〜第5処理装置201〜205は、供給ローラ11Rbと回収ローラ12Rbとの間に配置される。カバー部材Cは、第1装置6において基板Pに着けられた後、その基板Pから離れることなく、第1処理装置201、第2処理装置202、第3処理装置203、第4処理装置204、及び第5処理装置205の順に通過し、第5処理装置205を通過した後、第2装置7において基板Pから離れる。
【0158】
すなわち、本実施形態において、第2送り機構10は、カバー部材Cが基板Pに密着した状態で第1処理装置201、第2処理装置202、第3処理装置203、第4処理装置204、及び第5処理装置205の順に通過するように、そのカバー部材Cを第1装置6から第7装置7へ送る。また、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを、第1装置6へ送る。
【0159】
本実施形態において、第1装置6は、第1送り機構4の搬送ローラ8と供給ローラ11Rbとを含む。第2装置7は、第1送り機構4の搬送ローラ9と回収ローラ12Rbとを含む。
【0160】
本実施形態において、第1〜第5処理装置201〜205のそれぞれは、液体LM1〜LM5を入れる容器201R〜205Rを有する。本実施形態において、基板処理装置RT8は、第1〜第5処理装置201〜205を用いて、基板Pのめっき処理(無電解めっき処理)を行う。第1処理装置201は、液体LM1を用いて、第1の前処理を行う。第2処理装置202は、液体LM2を用いて、第1の洗浄処理を行う。第3処理装置203は、液体LM3を用いて、第2の前処理を行う。第4処理装置204は、液体LM4を用いて、第2の洗浄処理を行う。第5処理装置205は、液体LM5を用いて、無電解めっき処理を行う。
【0161】
本実施形態において、第1の前処理は、例えば基板Pの表面に触媒金属のイオンを吸着させる処理を含む。本実施形態においては、触媒金属は、例えばパラジウムを含み、第1の前処理に用いられる液体LM1は、パラジウムイオンを含む液体である。裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pが容器201R内の液体LM1に浸けられることによって、その基板Pの表面paにパラジウムイオンが吸着される。
【0162】
本実施形態において、第1の洗浄処理は、水を用いて基板Pを洗浄する処理を含む。すなわち、本実施形態において、第1の洗浄処理に用いられる液体LM2は、水である。裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pが容器202R内の液体LM
2に浸けられることによって、その基板Pが洗浄される。
【0163】
本実施形態において、第2の前処理は、酸化還元反応により基板Pの表面paにパラジウムを含む金属を生成する処理を含む。本実施形態においては、酸化還元反応において次亜リン酸が用いられ、第2の前処理に用いられる液体LM3は、次亜リン酸を含む液体である。裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pが容器203R内の液体LM3に浸けられることによって、その基板Pの表面paにパラジウムを含む金属が生成される。
【0164】
本実施形態において、第2の洗浄処理は、水を用いて基板Pを洗浄する処理を含む。すなわち、本実施形態において、第2の洗浄処理に用いられる液体LM4は、水である。裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pが容器204R内の液体LM
4に浸けられることによって、その基板Pが洗浄される。
【0165】
第2の洗浄処理が行われた後、無電解めっき処理(無電解ニッケルめっき処理)が行われる。本実施形態においては、無電解めっき処理に用いられる液体LM5は、ニッケルを含む液体(めっき液)である。裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pが容器205R内の液体LM5に浸けられることによって、その基板Pの表面paにニッケルを含む膜が生成される。
【0166】
なお、本実施形態において、基板処理装置RT8は、容器201R〜205R外に配置される複数の搬送ローラ60A〜60Jと、容器201R〜205R内に配置される複数の搬送ローラ61A〜61Jとを含む。基板P及びカバー部材Cは、それら搬送ローラ60A〜60J、61A〜61Jに支持されつつ第1装置6から第2装置7へ送られる。
【0167】
以上説明したように、本実施形態においても、基板Pの裏面pbが処理されてしまうこと、及び基板Pの裏面pbに異物が付着することを抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
【0168】
また、本実施形態においては、基板Pは、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、第1〜第5処理装置201〜205によって連続的に処理される。これにより、高いデバイス生産性が得られる。
【0169】
<第9実施形態>
次に、第9実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0170】
図13は、第9実施形態に係る基板処理装置RT9の一例を示す図である。第9実施形態は、第8実施形態の変形例である。上述の第8実施形態においては、基板処理装置RT8は、第1装置6及び第2装置7を1つ有し、基板Pは、第1装置6において裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、第1〜第5処理装置201〜205に順次搬送され、その後、第2装置7においてカバー部材Cから離れる構成であった。第9実施形態に係る基板処理装置RT9において、第8実施形態に係る基板処理装置RT8と異なる部分は、基板処理装置RT9は、第1供給ユニット1と第1回収ユニット3との間に配置された複数の表面処理装置(第1〜第5処理装置)201〜205に対応して、複数の第1装置6A〜6E及び複数の第2装置7A〜7Eを有する点にある。また、第9実施形態に係る基板処理装置RT9において、第8実施形態に係る基板処理装置RT8と異なる部分は、複数の表面処理装置(第1〜第5処理装置)201〜205に対応して、複数のカバー部材C1〜C5が設けられている点にある。
【0171】
図13において、基板処理装置RT9は、第1供給ユニット1から送られた基板Pの裏面pbにカバー部材C1を着ける第1装置6Aと、裏面pbにカバー部材C1が着けられた状態で第1装置6Aから送られた基板Pの表面paの処理を行う第1処理装置201と、第1処理装置201から送られた基板Pからカバー部材C1を離す第2装置7Aと、第2装置7Aから送られた基板Pの裏面pbにカバー部材C2を着ける第1装置6Bと、裏面pbにカバー部材C2が着けられた状態で第1装置6Bから送られた基板Pの表面paの処理を行う第2処理装置202と、第2処理装置202から送られた基板Pからカバー部材C2を離す第2装置7Bと、第2装置7Bから送られた基板Pの裏面pbにカバー部材C3を着ける第1装置6Cと、裏面pbにカバー部材C3が着けられた状態で第1装置6Cから送られた基板Pの表面paの処理を行う第3処理装置203と、第3処理装置203から送られた基板Pからカバー部材C3を離す第2装置7Cと、第2装置7Cから送られた基板Pの裏面pbにカバー部材C4を着ける第1装置6Dと、裏面pbにカバー部材C4が着けられた状態で第1装置6Dから送られた基板Pの表面paの処理を行う第4処理装置204と、第4処理装置204から送られた基板Pからカバー部材C4を離す第2装置7Dと、第2装置7Dから送られた基板Pの裏面pbにカバー部材C5を着ける第1装置6Eと、裏面pbにカバー部材C5が着けられた状態で第1装置6Eから送られた基板Pの表面paの処理を行う第5処理装置205と、第5処理装置205から送られた基板Pからカバー部材C5を離す第2装置7Eと、を備えている。第2装置7Eにおいてカバー部材Cから離れた基板Pは、第1回収ユニット3へ送られる。
【0172】
本実施形態において、カバー部材C1〜C5のそれぞれは、環状(ループ状、無端状)の部材である。本実施形態において、カバー部材C1の内側に、供給ローラ111Rb、及び回収ローラ121Rbが配置される。第1処理装置201は、供給ローラ111Rbと回収ローラ121Rbとの間に配置される。また、本実施形態において、カバー部材C2の内側に、供給ローラ112Rb、及び回収ローラ122Rbが配置される。第2処理装置202は、供給ローラ112Rbと回収ローラ122Rbとの間に配置される。また、本実施形態において、カバー部材C3の内側に、供給ローラ113Rb、及び回収ローラ123Rbが配置される。第3処理装置203は、供給ローラ113Rbと回収ローラ123Rbとの間に配置される。また、本実施形態において、カバー部材C4の内側に、供給ローラ114Rb、及び回収ローラ124Rbが配置される。第4処理装置204は、供給ローラ114Rbと回収ローラ124Rbとの間に配置される。また、本実施形態において、カバー部材C5の内側に、供給ローラ115Rb、及び回収ローラ125Rbが配置される。第5処理装置205は、供給ローラ115Rbと回収ローラ125Rbとの間に配置される。
【0173】
本実施形態において、第1装置6Aは、第1送り機構4の搬送ローラ8Aと供給ローラ111Rbとを含む。第2装置7Aは、第1送り機構4の搬送ローラ9Aと回収ローラ121Rbとを含む。第1装置6Bは、第1送り機構4の搬送ローラ8Bと供給ローラ112Rbとを含む。第2装置7Bは、第1送り機構4の搬送ローラ9Bと回収ローラ122Rbとを含む。第1装置6Cは、第1送り機構4の搬送ローラ8Cと供給ローラ113Rbとを含む。第2装置7Cは、第1送り機構4の搬送ローラ9Cと回収ローラ123Rbとを含む。第1装置6Dは、第1送り機構4の搬送ローラ8Dと供給ローラ114Rbとを含む。第2装置7Dは、第1送り機構4の搬送ローラ9Dと回収ローラ124Rbとを含む。第1装置6Eは、第1送り機構4の搬送ローラ8Eと供給ローラ115Rbとを含む。第2装置7Eは、第1送り機構4の搬送ローラ9Eと回収ローラ125Rbとを含む。
【0174】
なお、本実施形態において、基板処理装置RT9は、容器201R〜205R外に配置される複数の搬送ローラ60A〜60Jと、容器201R〜205R内に配置される複数の搬送ローラ61A〜61Jとを含む。基板P及びカバー部材C1〜C5は、それら搬送ローラ60A〜60J、61A〜61Jに支持されつつ送られる。また、基板処理装置RT9は、第1〜第5処理装置201〜205のそれぞれの間に配置された搬送ローラ62A〜62Dを有する。カバー部材Cが着けられていない状態において、基板Pは、搬送ローラ62A〜62Dに支持されつつ送られる。
【0175】
以上説明したように、本実施形態においても、基板Pの裏面pbが処理されてしまうこと、及び基板Pの裏面pbに異物が付着することを抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
【0176】
なお、本実施形態において、例えば液体LM1〜LM5に応じて、それら液体LM1〜LM5に接触するカバー部材C1〜C5の種類(材質)を選択してもよい。例えば、液体LM1に耐性を有する材質でカバー部材C1が形成されてもよい。
【0177】
<第10実施形態>
次に、第10実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0178】
図14は、第10実施形態に係る基板処理装置RT10の一例を示す図である。第10実施形態は、第7実施形態の変形例である。
【0179】
図14において、基板処理装置RT10は、第2装置7からのカバー部材Cを洗浄する洗浄装置30と、洗浄装置30からのカバー部材Cから液体LCを除去する処理を行う除去装置50とを備えている。
【0180】
本実施形態において、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第1装置6へ送る。本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。
【0181】
本実施形態において、除去装置50は、液体LQを用いてカバー部材Cから液体LCを除去する第2除去機構52と、カバー部材Cから液体LQを除去するローラ71、72を有する第3除去機構54とを有する。なお、第3除去機構54は、第2除去機構52でカバー部材Cから除去しきれなかった液体LCを除去可能である。
【0182】
第3除去機構54のローラ71は、カバー部材Cの表面caが対向可能な位置に配置される。ローラ72は、カバー部材Cの裏面pbが対向可能な位置に配置される。第3除去機構54は、ローラ71とローラ72とでカバー部材Cを挟み、そのカバー部材Cの表面caにローラ71を接触させ、裏面cbにローラ72を接触させることによって、そのカバー部材Cの表面ca及び裏面cbに付着(残留)している液体LQ(LC)を除去する。
【0183】
<第11実施形態>
次に、第11実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0184】
図15は、第11実施形態に係る基板処理装置RT11の一例を示す図である。図15において、基板処理装置RT11は、基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Csを着ける第1装置600を備えている。本実施形態において、カバー部材Csは、例えば四角形(長方形、又は正方形)である。
【0185】
上述のように、基板Pは、第1の方向に長い帯状(belt-shaped)の基板である。第1の方向に関して、カバー部材Csの寸法は、基板Pの寸法よりも十分に小さい。第1の方向と交差する第2の方向に関して、カバー部材Csの寸法は、基板Pの寸法(幅)とほぼ等しい。なお、第2の方向に関して、カバー部材Csの寸法が、基板Pの寸法(幅)よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
【0186】
本実施形態において、第1装置600は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置された第1部材601と、第1部材601との間で基板Pとカバー部材Csとを挟む第2部材602とを有する。本実施形態において、基板Pの表面paが対向する第1部材601の表面は、ほぼ平坦である。本実施形態において、カバー部材Csの表面caが対向する第2部材602の表面は、ほぼ平坦である。
【0187】
第1装置600は、第1部材601と第2部材602とで基板P及びカバー部材Csを挟むことによって、基板Pの裏面pbにカバー部材Csを着けることができる。制御装置5は、第1送り機構4によって基板Pが送られている状態で、第1装置600を用いて基板Pにカバー部材Csを着けてもよい。また、制御装置5は、基板Pとカバー部材Csとが同期して送られている状態で、第1装置600を用いて基板Pにカバー部材Csを着けてもよい。また、制御装置5は、基板Pの移動が停止された状態で、第1装置600を用いて基板Pにカバー部材Csを着けてもよい。
【0188】
<第12実施形態>
次に、第12実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0189】
図16は、第12実施形態に係る基板処理装置RT12の一例を示す図である。図16において、基板処理装置RT12は、基板Pからカバー部材Cを離す第2装置700を備えている。カバー部材Cは、帯状の部材でもよいし、図15に示したような、第1の方向に関して基板Pの寸法よりも十分に小さい寸法を有するカバー部材Csでもよい。
【0190】
本実施形態において、第2装置700は、基板Pとカバー部材Cとの間に挿入可能なプレート部材701を有する。第2装置700は、基板Pとカバー部材C(Cs)との間にプレート部材701を挿入することによって、基板Pからカバー部材C(Cs)を離すことができる。
【0191】
<第13実施形態>
次に、第13実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0192】
図17及び図18は、本実施形態に係るデバイス製造方法の一例を模式的に示す図である。図17及び図18に示すように、本実施形態に係るデバイス製造方法は、工程A〜工程Eを含む。
【0193】
工程Aは、フォトリソグラフィ工程を含む。工程Aでは、巻かれた帯状の基板Pが送出され(SA1)、その基板Pにレジスト(感光材)を塗布する処理(SA2)、及び基板Pを加熱する処理(SA3)が行われる。その後、その基板Pを露光する処理(SA4)、加熱する処理(SA5)、現像する処理(SA6)、及び洗浄する処理(SA7)が実行される。その後、エッチング処理(SA8)、基板Pを洗浄する処理(SA9)、及び露光する処理(SA10)が実行される。その後、基板Pからレジストを剥離する処理(SA11)、基板Pを洗浄する処理(SA12)、温風を用いて基板Pを乾燥する処理(SA13)が実行され、工程Aが終了する。なお、本実施形態において、洗浄する処理(SA7、SA9、SA12)では、水を用いる洗浄が行われる。なお、水に超音波を与えながらその水で基板Pを洗浄してもよい。
【0194】
工程Bでは、基板PにUV硬化樹脂を塗布する処理(SB1)、その基板Pを露光する処理(SB2)、加熱する処理(SB3)、及び基板Pに対する大気圧プラズマ処理(SB4)が実行される。
【0195】
工程Cでは、基板Pにめっき処理のための下地膜となる材料を塗布する処理(SC1)、基板Pを露光する処理(SC2)、加熱する処理(SC3)、現像する処理(SC4)、及び加熱する処理(SC5)が実行される。
【0196】
工程Dでは、フォトリソグラフィ工程と、上述の実施形態に従って、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pを無電解めっき処理する無電解めっき工程とが実行される。フォトリソグラフィ工程では、基板Pにレジストを塗布する処理(SD1)と、その基板Pを加熱する処理(SD2)と、基板Pを露光する処理(SD3)と、その基板Pを加熱する処理(SD4)と、現像する処理(SD5)と、洗浄する処理(SD6)とが実行される。
【0197】
無電解めっき工程では、例えば上述の第8、第9実施形態で説明したような、第1の前処理(SD7)と、第1の洗浄処理(SD8)と、第2の前処理(SD9)と、第2の洗浄処理(SD10)と、無電解めっき処理(SD11)とが実行される。
【0198】
また、工程Dでは、無電解めっき工程の後、基板Pを洗浄する処理(SD12)、露光する処理(SD13)、基板Pからレジストを剥離する処理(SD14)、基板Pを洗浄する処理(SD15)、Au置換めっき処理(SD16)、基板Pを洗浄する処理(SD17)、還元処理(SD18)、基板Pを洗浄する処理(SD19)、及び温風を用いて基板Pを乾燥する処理(SD20)が実行される。
【0199】
工程Eでは、不活性ガスで満たされた空間において半導体材料を塗布する処理(SE1)、乾燥する処理(SE2)、コーティングする処理(SE3)、及び硬化させる処理(SE4)が実行される。その後、基板Pは、巻き取られる(SE5)。また、基板Pに対して、例えばダイシング処理等、所定の加工が実行される。
【0200】
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置等に関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
【符号の説明】
【0201】
1…第1供給ユニット、2…表面処理装置、3…第1回収ユニット、4…第1送り機構、5…制御装置、6…第1装置、7…第2装置、8…搬送ローラ、9…搬送ローラ、10…第2送り機構、11…第2供給ユニット、12…第2回収ユニット、13…搬送ローラ、14…搬送ローラ、20…表面処理装置、21…容器、30…洗浄装置、C…カバー部材、ca…表面、cb…裏面、P…基板、pa…表面、pb…裏面、RT1〜RT12…基板処理装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置、基板処理方法、及びデバイス製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示デバイス、電子デバイス等の製造工程で使用される基板処理装置として、例えば下記特許文献に開示されているような、ロール・ツー・ロール方式の基板処理装置が案出されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許公開第2008/0213621号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基板処理装置において、例えば基板の不要な部位が処理されたり、基板に異物が付着したりすると、不良デバイスが発生する可能性がある。
【0005】
本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できる基板処理装置、基板処理方法、及びデバイス製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に従えば、第1供給部からの帯状の基板を第1回収部へ送る第1送り機構と、第1供給部から送られた基板の裏面の少なくとも一部にカバー部材を着ける第1装置と、裏面にカバー部材が着けられた状態で第1装置から送られた基板の表面の処理を行う表面処理装置と、表面処理装置と第1回収部との間に配置され、表面処理装置から送られた基板からカバー部材を離す第2装置と、を備える基板処理装置が提供される。
【0007】
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様の基板処理装置を用いて基板を処理することと、処理された基板を加工することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
【0008】
本発明の第3の態様に従えば、巻かれた帯状の基板の少なくとも一部を第1供給部から送り出すことと、第1供給部から送られた基板の裏面の少なくとも一部にカバー部材を着けることと、裏面にカバー部材が着けられた状態で基板の表面の処理を行うことと、表面の処理が行われた基板からカバー部材を離すことと、カバー部材から離れた基板を第1回収部から回収して巻くことと、を含む基板処理方法が提供される。
【0009】
本発明の第4の態様に従えば、第3の態様の基板処理方法を用いて基板を処理することと、処理された基板を加工することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る第1装置の一例を示す図である。
【図3】第1実施形態に係る表面処理装置の一例を示す図である。
【図4】第1実施形態に係る第2装置の一例を示す図である。
【図5】第2実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図6】第3実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図7】第4実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図8】第5実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図9】第5実施形態に係る表面処理装置の一例を示す図である。
【図10】第6実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図11】第7実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図12】第8実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図13】第9実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図14】第10実施形態に係る基板処理装置の一例を示す図である。
【図15】第11実施形態に係る第1装置の一例を示す図である。
【図16】第12実施形態に係る第2装置の一例を示す図である。
【図17】第13実施形態に係るデバイス製造方法の一例を説明するための模式図である。
【図18】第13実施形態に係るデバイス製造方法の一例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
【0013】
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る基板処理装置RT1の一例を示す図である。本実施形態の基板処理装置RT1は、ロール状に巻かれた帯状の基板Pの少なくとも一部を送出して処理した後、その処理された基板Pをロール状に巻く、所謂、ロール・ツー・ロール方式の基板処理装置である。
【0014】
図1において、基板処理装置RT1は、ロール状に巻かれた帯状の基板Pが配置される第1供給ユニット1と、第1供給ユニット1から送出された基板Pの表面paの処理を行う表面処理装置2と、表面処理装置2で処理された後の基板Pを回収する第1回収ユニット3と、第1供給ユニット1からの帯状の基板Pを第1回収ユニット3へ送る第1送り機構4と、基板処理装置RT1全体の動作を制御する制御装置5とを備えている。
【0015】
本実施形態において、基板Pは、第1の方向に長い帯状(belt-shaped)の基板である。また、基板Pは、第1の方向と交差する第2の方向に所定の寸法(幅)を有する。第1の方向に関する基板Pの寸法は、第2の方向に関する基板Pの寸法よりも十分に大きい。基板Pは、柔軟で、撓むことができる。なお、基板Pは、自重程度の所定の力が作用されても、破断しない程度の強度を有する。基板Pは、表面paと、表面paの反対方向を向く裏面pbとを有する。表面処理装置2は、基板Pの表面paの少なくとも一部を処理する。
【0016】
また、本実施形態において、基板処理装置RT1は、基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Cを着ける第1装置6と、基板Pからカバー部材Cを離す第2装置7とを備えている。
【0017】
本実施形態において、第1装置6、表面処理装置2、及び第2装置7は、第1供給ユニット1と第1回収ユニット3との間に配置される。第1装置6は、第1供給ユニット1と表面処理装置2との間に配置される。第2装置7は、表面処理装置2と第1回収ユニット3との間に配置される。
【0018】
第1送り機構4は、第1供給ユニット1からの基板Pを第1装置6へ送る。また、第1送り機構4は、第1装置6からの基板Pを表面処理装置2へ送る。また、第1送り機構4は、表面処理装置2からの基板Pを第2装置7へ送る。また、第1送り機構4は、第2装置7からの基板Pを第1回収ユニット3へ送る。すなわち、本実施形態において、制御装置5は、第1供給ユニット1の基板Pが、第1供給ユニット1から送出され、第1装置6、表面処理装置2、及び第2装置7を経て、第1回収ユニット3へ送られるように、第1送り機構4を制御する。
【0019】
本実施形態において、第1装置6は、第1供給ユニット1から送られた基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Cを着ける。基板Pは、第1装置6において裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、表面処理装置2へ送られる。表面処理装置2は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う。表面処理装置2において処理された基板Pは、第2装置7へ送られる。第2装置7は、表面処理装置2から送られた基板Pからカバー部材Cを離す。第2装置7は、第1回収ユニット3へ送られる前に基板Pの裏面pbからカバー部材Cを離す。
【0020】
第1供給ユニット1は、ロール状の基板Pを支持する供給ローラ1Rを有する。供給ローラ1Rは、軸1Aを中心に回転可能である。本実施形態において、供給ローラ1Rは、θY方向に回転可能である。ロール状の基板Pは、供給ローラ1Rの周囲に配置される。本実施形態において、第1供給ユニット1は、供給ローラ1Rが配置される空間を形成する供給チャンバ1Cを有する。供給ローラ1Rに支持された基板Pの少なくとも一部は、供給チャンバ1Cの一部に形成された供給口(開口)1Kから送出される。
【0021】
第1回収ユニット3は、回収された基板Pをロール状に巻く回収ローラ3Rを有する。回収ローラ3Rは、軸3Aを中心に回転可能である。本実施形態において、回収ローラ3Rは、θY方向に回転可能である。第1回収ユニット3は、回収ローラ3Rを回転して、第1送り機構4からの基板Pを回収ローラ3Rで巻き取る。巻き取られたロール状の基板Pは、回収ローラ3Rの周囲に配置される。本実施形態において、第1回収ユニット3は、回収ローラ3Rが配置される空間を形成する回収チャンバ3Cを有する。第1送り機構4からの基板Pは、回収チャンバ1Cの一部に形成された回収口(開口)3Kから回収される。
【0022】
なお、本実施形態においては、第1供給ユニット1が供給チャンバ1Cを有するが、供給チャンバ1Cは無くてもよい。また、本実施形態においては、第1回収ユニット3が回収チャンバ3Cを有するが、回収チャンバ3Cは無くてもよい。
【0023】
なお、本実施形態においては、基板処理装置RT1が第1供給ユニット1を備えることとするが、第1供給ユニット1が基板処理装置RT1に対して外部の装置(基板処理装置RT1とは異なる装置)でもよい。また、本実施形態においては、基板処理装置RT1が第1回収ユニット3を備えることとするが、第1回収ユニット3が基板処理装置RT1に対して外部の装置(基板処理装置RT1とは異なる装置)でもよい。
【0024】
第1送り機構4は、第1供給ユニット1と表面処理装置2との間に配置され、軸8Aを中心に回転可能な搬送ローラ8と、表面処理装置2と第1回収ユニット3との間に配置され、軸9Aを中心に回転可能な搬送ローラ9とを備えている。本実施形態において、搬送ローラ8及び搬送ローラ9のそれぞれは、θY方向に回転可能である。搬送ローラ8は、第1供給ユニット1からの基板Pが接触可能な位置に配置され、基板Pの少なくとも一部と接触しながら、第1供給ユニット1からの基板Pを表面処理装置2へ送るように回転する。搬送ローラ9は、表面処理装置2からの基板Pが接触可能な位置に配置され、基板Pの少なくとも一部と接触しながら、表面処理装置2からの基板Pを第1回収ユニット3へ送るように回転する。
【0025】
本実施形態において、搬送ローラ8は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置される。また、搬送ローラ9は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置される。本実施形態において、搬送ローラ8は、基板Pの表面paの少なくとも一部と接触しながら、その基板Pを表面処理装置2へ送るように回転する。搬送ローラ9は、基板Pの表面paの少なくとも一部と接触しながら、その基板Pを第1回収ユニット3へ送るように回転する。
【0026】
本実施形態において、搬送ローラ8は、基板Pを吸着する機能(サクション機能)を有する吸着ローラ(サクションローラ)でもよい。すなわち、搬送ローラ8が、基板Pを吸着しながら回転してもよい。なお、搬送ローラ8が、サクション機能を有しなくてもよい。また、本実施形態において、搬送ローラ9は、サクション機能を有してもよいし、有しなくてもよい。
【0027】
表面処理装置2は、搬送ローラ8と搬送ローラ9との間に配置される。本実施形態においては、Z軸方向に関して、搬送ローラ8の軸8Aと搬送ローラ9の軸9Aとは同じ位置(高さ)に配置される。また、本実施形態において、搬送ローラ8の直径(寸法)と搬送ローラ9の直径(寸法)とは等しい。本実施形態において、第1送り機構4は、搬送ローラ8と搬送ローラ9との間において、基板Pを+X方向に送る。また、第1送り機構4は、搬送ローラ8と搬送ローラ9との間において基板Pの表面pa(裏面pb)とXY平面とがほぼ平行となるように、搬送ローラ8及び搬送ローラ9で基板Pを支持しながら、その基板Pを+X方向に送る。表面処理装置2において、基板Pの表面pa(裏面pb)は、XY平面とほぼ平行である。表面処理装置2は、第1送り機構4によって表面pa(裏面pb)がXY平面とほぼ平行になるように支持されている基板Pの表面paの少なくとも一部を処理する。
【0028】
すなわち、本実施形態において、第1送り機構4は、搬送ローラ8と搬送ローラ9との間において基板Pが弛まないように、その基板Pを支持しながら搬送する。表面処理装置2は、第1送り機構4によって弛まないように支持されている基板Pの表面paの少なくとも一部を処理する。
【0029】
なお、本実施形態において、搬送ローラ8の直径(寸法)と搬送ローラ9の直径(寸法)とが異なってもよい。なお、表面処理装置2において、基板Pの表面pa(裏面pb)がXY平面に対して傾斜していてもよい。なお、表面処理装置2において、基板Pが弛んでいてもよい。
【0030】
本実施形態において、基板処理装置RT1は、カバー部材Cを送る第2送り機構10を備える。本実施形態において、第2送り機構10は、第1供給ユニット1と第1回収ユニット3との間の少なくとも一部において、基板Pと同期してカバー部材Cを送る。
【0031】
本実施形態において、カバー部材Cは、帯状の部材である。本実施形態において、カバー部材Cは、第1の方向に長い帯状(belt-shaped)の基板である。また、カバー部材Cは、第1の方向と交差する第2の方向に所定の寸法(幅)を有する。第1の方向におけるカバー部材Cの寸法は、第2の方向におけるカバー部材Cの寸法よりも十分に大きい。カバー部材Cは、柔軟で、撓むことができる。なお、カバー部材Cは、自重程度の所定の力が作用されても、破断しない程度の強度を有する。カバー部材Cは、表面caと、表面caの反対方向を向く裏面cbとを有する。
【0032】
本実施形態において、基板処理装置RT1は、ロール状に巻かれた帯状のカバー部材Cが配置される第2供給ユニット11と、第2供給ユニット11からのカバー部材Cを回収する第2回収ユニット12とを備えている。第2送り機構10は、第2供給ユニット11からのカバー部材Cを第2回収ユニット12へ送る。
【0033】
本実施形態において、第1装置6、表面処理装置2、及び第2装置7は、第2供給ユニット11と第2回収ユニット12との間に配置される。第1装置6は、第2供給ユニット11と表面処理装置2との間に配置される。第2装置7は、表面処理装置2と第2回収ユニット12との間に配置される。
【0034】
第2送り機構10は、第2供給ユニット11からのカバー部材Cを第1装置6へ送る。また、第2送り機構10は、第1装置6からのカバー部材Cを表面処理装置2へ送る。また、第2送り機構10は、表面処理装置2からのカバー部材Cを第2装置7へ送る。また、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第2回収ユニット12へ送る。すなわち、本実施形態において、制御装置5は、第2供給ユニット11のカバー部材Cが、第2供給ユニット11から送出され、第1装置6、表面処理装置2、及び第2装置7を経て、第2回収ユニット12へ送られるように、第2送り機構10を制御する。
【0035】
本実施形態において、第1装置6は、第1供給ユニット1から送られた基板Pの裏面pbの少なくとも一部に、第2供給ユニット11から送られたカバー部材Cを着ける。第2送り機構10は、少なくとも第1装置6と第2装置7との間において、第1送り機構4により送られる基板Pと同期してカバー部材Cを送る。
【0036】
すなわち、第1装置6において基板Pの裏面pbにカバー部材Cが着けられた後、第2送り機構10は、第1送り機構4と協働して、基板P及びその基板Pの裏面pbに着いているカバー部材Cを第1装置6から表面処理装置2へ送る。また、第2送り機構10は、第1送り機構4と協働して、基板P及びその基板Pの裏面pbに着いているカバー部材Cを表面処理装置2から第2装置7へ送る。第2装置7は、表面処理装置2から送られた基板Pからカバー部材Cを離す。第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第2回収ユニット12へ送る。
【0037】
第2供給ユニット11は、ロール状のカバー部材Cを支持する供給ローラ11Rを有する。供給ローラ11Rは、軸11Aを中心に回転可能である。本実施形態において、供給ローラ11Rは、θY方向に回転可能である。ロール状のカバー部材Cは、供給ローラ11Rの周囲に配置される。本実施形態において、第2供給ユニット11は、供給ローラ11Rが配置される空間を形成する供給チャンバ11Cを有する。供給ローラ11Rに支持されたカバー部材Cの少なくとも一部は、供給チャンバ11Cの一部に形成された供給口(開口)11Kから送出される。
【0038】
第2回収ユニット12は、回収されたカバー部材Cをロール状に巻く回収ローラ12Rを有する。回収ローラ12Rは、軸12Aを中心に回転可能である。本実施形態において、回収ローラ12Rは、θY方向に回転可能である。第2回収ユニット12は、回収ローラ12Rを回転して、第2送り機構10からのカバー部材Cを回収ローラ12Rで巻き取る。巻き取られたロール状のカバー部材Cは、回収ローラ12Rの周囲に配置される。本実施形態において、第2回収ユニット12は、回収ローラ12Rが配置される空間を形成する回収チャンバ12Cを有する。第2送り機構10からのカバー部材Cは、回収チャンバ12Cの一部に形成された回収口(開口)12Kから回収される。
【0039】
なお、本実施形態においては、第2供給ユニット11が供給チャンバ11Cを有するが、供給チャンバ11Cは無くてもよい。また、本実施形態においては、第2回収ユニット12が回収チャンバ12Cを有するが、回収チャンバ12Cは無くてもよい。
【0040】
なお、本実施形態においては、基板処理装置RT1が第2供給ユニット11を備えることとするが、第2供給ユニット11が基板処理装置RT1に対して外部の装置(基板処理装置RT1とは異なる装置)でもよい。また、本実施形態においては、基板処理装置RT1が第2回収ユニット12を備えることとするが、第2回収ユニット12が基板処理装置RT1に対して外部の装置(基板処理装置RT1とは異なる装置)でもよい。
【0041】
第2送り機構10は、第2供給ユニット11と表面処理装置2との間に配置され、軸13Aを中心に回転可能な搬送ローラ13と、表面処理装置2と第2回収ユニット12との間に配置され、軸14Aを中心に回転可能な搬送ローラ14とを備えている。本実施形態において、搬送ローラ13及び搬送ローラ14のそれぞれは、θY方向に回転可能である。搬送ローラ13は、第2供給ユニット11からのカバー部材Cが接触可能な位置に配置され、カバー部材Cの少なくとも一部と接触しながら、第2供給ユニット11からのカバー部材Cを表面処理装置2へ送るように回転する。搬送ローラ14は、表面処理装置2からのカバー部材Cが接触可能な位置に配置され、カバー部材Cの少なくとも一部と接触しながら、表面処理装置2からのカバー部材Cを第2回収ユニット12へ送るように回転する。
【0042】
本実施形態において、搬送ローラ13は、カバー部材Cの表面caが対向可能な位置に配置される。また、搬送ローラ14は、カバー部材Cの表面caが対向可能な位置に配置される。本実施形態において、搬送ローラ13は、カバー部材Cの表面caの少なくとも一部と接触しながら、そのカバー部材Cを表面処理装置2へ送るように回転する。搬送ローラ14は、カバー部材Cの表面caの少なくとも一部と接触しながら、そのカバー部材Cを第2回収ユニット12へ送るように回転する。
【0043】
本実施形態において、搬送ローラ13は、カバー部材Cを吸着する機能(サクション機能)を有する吸着ローラ(サクションローラ)でもよい。すなわち、搬送ローラ13が、カバー部材Cを吸着しながら回転してもよい。なお、搬送ローラ13が、サクション機能を有しなくてもよい。また、本実施形態において、搬送ローラ14は、サクション機能を有してもよいし、有しなくてもよい。
【0044】
表面処理装置2は、搬送ローラ13と搬送ローラ14との間に配置される。本実施形態においては、Z軸方向に関して、搬送ローラ13の軸13Aと搬送ローラ14の軸14Aとは同じ位置(高さ)に配置される。また、本実施形態において、搬送ローラ13の直径(寸法)と搬送ローラ14の直径(寸法)とは等しい。本実施形態において、第2送り機構10は、搬送ローラ13と搬送ローラ14との間において、カバー部材Cを+X方向に送る。また、第2送り機構10は、搬送ローラ13と搬送ローラ14との間においてカバー部材Cの表面ca(裏面cb)とXY平面とがほぼ平行となるように、搬送ローラ13及び搬送ローラ14でカバー部材Cを支持しながら、そのカバー部材Cを+X方向に送る。表面処理装置2において、カバー部材Cの表面ca(裏面cb)は、XY平面とほぼ平行である。
【0045】
すなわち、本実施形態において、第2送り機構10は、搬送ローラ13と搬送ローラ14との間においてカバー部材Cが弛まないように、そのカバー部材Cを支持しながら搬送する。
【0046】
なお、本実施形態において、搬送ローラ13の直径(寸法)と搬送ローラ14の直径(寸法)とは異なってもよい。
【0047】
図2は、本実施形態に係る第1装置6の一例を示す図である。本実施形態において、第1装置6は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置された第1送り機構4の搬送ローラ8と、搬送ローラ8との間で基板Pとカバー部材Cとを挟む第2送り機構10の搬送ローラ13とを含む。第1装置6は、搬送ローラ8と搬送ローラ13との間で基板P及びカバー部材Cを挟むことによって、基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Cを着ける。すなわち、本実施形態において、搬送ローラ8及び搬送ローラ13の一方は、他方との間で基板Pとカバー部材Cとを挟むニップローラとして機能する。
【0048】
本実施形態においては、第1装置6は、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとが対向するように、基板Pにカバー部材Cを着ける。換言すれば、第1装置6は、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとが接触するように、基板Pにカバー部材Cを着ける。基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとが対向された状態で、基板Pの表面paが対向する位置に配置された搬送ローラ8とカバー部材Cの表面caが対向する位置に配置された搬送ローラ13とによって、基板Pとカバー部材Cとを挟むことによって、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとが密着する。
【0049】
本実施形態において、第2送り機構10の搬送ローラ13は、第1送り機構4の搬送ローラ8との間で基板P及びカバー部材Cとを挟むことができる位置に配置される。換言すれば、第1送り機構4の搬送ローラ8と、第2送り機構10の搬送ローラ13とは、搬送ローラ8と搬送ローラ13との間に基板P及びカバー部材Cが無い状態で対向するように配置される。
【0050】
本実施形態において、搬送ローラ8と搬送ローラ13とは、Z軸方向に配置されている。すなわち、搬送ローラ8と搬送ローラ13とは、第1装置6と第2装置7との間において基板P及びカバー部材Cが送られる方向(X軸方向)と交差する方向(Z軸方向)に配置されている。
【0051】
本実施形態において、搬送ローラ8の直径(寸法)と搬送ローラ13の直径(寸法)とはほぼ等しい。また、X軸方向に関して、搬送ローラ8の軸8Aと搬送ローラ13の軸13Aとは同じ位置に配置される。
【0052】
なお、搬送ローラ8の直径(寸法)と搬送ローラ13の直径(寸法)とは異なってもよい。例えば、搬送ローラ8の直径(寸法)が、搬送ローラ13の直径(寸法)よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。また、X軸方向に関して、搬送ローラ8の軸8Aと搬送ローラ13の軸13Aとが異なる位置に配置されてもよい。例えば、搬送ローラ8の軸8Aが、搬送ローラ13の軸13Aに対して+X側に配置されてもよいし、−X側に配置されてもよい。
【0053】
本実施形態において、第1装置6は、基板Pが送られている状態で、その基板Pにカバー部材Cを着ける。また、第1装置6は、基板Pとカバー部材Cとが同期して送られている状態で、基板Pにカバー部材Cを着ける。すなわち、本実施形態においては、基板Pとカバー部材Cとが同期して送られている状態で、基板Pにカバー部材Cが着けられる。
【0054】
本実施形態において、基板Pは、ポリエチレンテレフタレートを含む。本実施形態において、基板Pは、ポリエチレンテレフタレート製である。なお、基板Pが、ポリエチレンテレフタレートと他の材料との両方を含んでもよい。他の材料は、ポリエチレンテレフタレートとは異なる合成樹脂、添加剤、及び分散剤の少なくとも一つを含む。また、本実施形態において、基板Pの裏面pbと接触するカバー部材Cの裏面cbは、少なくともポリウレタンを含む。これにより、基板Pとカバー部材Cとを挟み、基板Pにカバー部材Cを押し付けることによって、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとが密着する。
【0055】
なお、基板Pが、ポリエチレンテレフタレートを含む場合、カバー部材Cの裏面cbが、シリコンゴムを含んでもよい。また、カバー部材Cの裏面cbが、ポリウレタン及びシリコンゴムの両方を含んでもよい。この場合も、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとを密着させることができる。
【0056】
なお、基板Pが、ポリイミドを含んでもよい。この場合、カバー部材Cの裏面cbが、ポリウレタン及びシリコンゴムのいずれか一方又は両方を含むことにより、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとを密着させることができる。
【0057】
また、基板Pが、ポリエチレンナフタレートを含んでもよい。この場合、カバー部材Cの裏面cbが、ポリウレタン及びシリコンゴムのいずれか一方又は両方を含むことにより、基板Pの裏面pbとカバー部材Cの裏面cbとを密着させることができる。
【0058】
図3は、本実施形態に係る表面処理装置2の一例を示す図である。表面処理装置2は、裏面pbにカバー部材Cが密着されている基板Pの表面paの処理を行う。本実施形態においては、表面処理装置2において、基板Pの裏面pbの全部がカバー部材Cで覆われる。なお、表面処理装置2において、基板Pの裏面pbの一部がカバー部材Cで覆われていなくてもよい。
【0059】
本実施形態において、表面処理装置2において、基板Pの表面paは、カバー部材Cで覆われていない。換言すれば、基板Pの表面paは、表面処理装置2による処理が実行される空間(処理空間)に露出している。
【0060】
本実施形態において、表面処理装置2における基板Pの表面paの処理は、基板Pの表面paに液体を供給する処理を含む。本実施形態においては、図3に示すように、表面処理装置2は、液体の滴(液滴)LDを供給するインクジェットヘッド2Jを有する。表面処理装置2は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、基板Pの表面paにインクジェットヘッド2Jからの液滴LDを供給する。これにより、基板Pの表面paに、インクジェットヘッド2Jから供給された液滴LDでパターン(デバイスパターン)が形成される。
【0061】
本実施形態において、制御装置5は、基板P及びカバー部材Cを移動しながら、その基板Pにインクジェットヘッド2Jからの液滴LDを供給する。なお、インクジェットヘッド2Jを移動する駆動機構が表面処理装置2に設けられている場合、制御装置5は、インクジェットヘッド2Jと基板Pとの両方を移動しながら、その基板Pにインクジェットヘッド2Jからの液滴LDを供給してもよい。例えば、制御装置5は、基板Pを+X方向に送りつつ、インクジェットヘッド2JをY軸方向に移動しながら、その基板Pにインクジェットヘッド2Jからの液滴LDを供給してもよい。また、Y軸方向に複数のインクジェットヘッド2Jが配置されてもよい。
【0062】
なお、制御装置5は、基板Pの移動を停止した状態で、その基板Pにインクジェットヘッド2Jからの液滴LDを供給してもよい。
【0063】
図4は、本実施形態に係る第2装置7の一例を示す図である。本実施形態において、第2装置7は、第1送り機構4による基板Pの送り方向と異なる方向へカバー部材Cを送る。本実施形態においては、第2送り機構10が、第1送り機構4による基板Pの送り方向と異なる方向へカバー部材Cを送る。すなわち、本実施形態において、第2装置7は、第2送り機構10の少なくとも一部を含む。
【0064】
本実施形態において、第2装置7は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置された第1送り機構4の搬送ローラ9と、第1送り機構4による基板Pの送り方向と異なる方向へカバー部材Cを送る第2送り機構10の搬送ローラ14とを含む。
【0065】
本実施形態において、第1送り機構4は、搬送ローラ9において、基板Pを+X方向へ送りつつ、+Z方向へ送る。一方、第2送り機構10は、搬送ローラ14において、カバー部材Cを+X方向へ送りつつ、−Z方向へ送る。基板Pは、搬送ローラ9にガイドされ、+X方向へ移動しつつ+Z方向へ移動する。一方、カバー部材Cは、搬送ローラ14にガイドされ、+X方向へ移動しつつ−Z方向へ移動する。
【0066】
本実施形態において、第1送り機構4の搬送ローラ9と、第2送り機構10の搬送ローラ14とは、搬送ローラ9と搬送ローラ14との間に基板P及びカバー部材Cが無い状態で対向するように配置される。本実施形態において、搬送ローラ9と搬送ローラ14とは、Z軸方向に配置されている。本実施形態において、基板P及びカバー部材Cは、表面処理装置2から搬送ローラ9と搬送ローラ14との間へ移動する。基板Pとカバー部材Cとは、搬送ローラ9と搬送ローラ14との間を通過した後、異なる方向へ送られる。これにより、基板Pからカバー部材Cが離れる(剥がされる)。
【0067】
本実施形態において、搬送ローラ9の直径(寸法)と搬送ローラ14の直径(寸法)とはほぼ等しい。また、X軸方向に関して、搬送ローラ9の軸9Aと搬送ローラ14の軸14Aとは同じ位置に配置される。
【0068】
なお、搬送ローラ9の直径(寸法)と搬送ローラ14の直径(寸法)とは異なってもよい。例えば、搬送ローラ9の直径(寸法)は、搬送ローラ14の直径(寸法)よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。また、X軸方向に関して、搬送ローラ9の軸9Aと搬送ローラ14の軸14Aとが異なる位置に配置されてもよい。例えば、搬送ローラ9の軸9Aが、搬送ローラ14の軸14Aに対して+X側に配置されてもよいし、−X側に配置されてもよい。
【0069】
本実施形態において、第2装置7は、基板Pが送られている状態で、その基板Pからカバー部材Cを離す。また、第2装置7は、基板Pとカバー部材Cとが同期して送られている状態で、基板Pからカバー部材Cを離す。すなわち、本実施形態においては、基板Pとカバー部材Cとが同期して送られている状態で、基板Pからカバー部材Cが離れる。
【0070】
次に、上述の構成を有する基板処理装置RT1の動作の一例について説明する。巻かれた状態で第1供給ユニット1に配置されている基板Pの少なくとも一部が、第1供給ユニット1から送り出される。また、巻かれた状態で第2供給ユニット11に配置されているカバー部材Cの少なくとも一部が、第2供給ユニット11から送り出される。
【0071】
搬送ローラ8及び搬送ローラ13を含む第1装置6において、第1供給ユニット1から送られた基板Pの裏面pbの少なくとも一部に、第2供給ユニット11から送られたカバー部材Cが着けられる。第1送り機構4及び第2送り機構10は、基板Pとカバー部材Cとを同期して移動する。
【0072】
基板Pは、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、表面処理装置2に送られる。表面処理装置2において、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pの表面paの処理が行われる。上述のように、本実施形態においては、基板Pの表面paにインジェットヘッド2Jからの液体(液滴LD)が供給される。本実施形態においては、基板Pの裏面pbに液体が接触しないように、第1装置6によって基板Pの裏面pbにカバー部材Cが密着される。これにより、基板Pの裏面pbに液体が付着することが抑制される。
【0073】
搬送ローラ9及び搬送ローラ14を含む第2装置7において、表面paの処理が行われた基板Pからカバー部材Cが離される。制御装置5は、基板P及びカバー部材Cを送りながら基板Pからカバー部材Cを離す。
【0074】
第2装置7においてカバー部材Cから離れた基板Pは、第1回収ユニット3に回収される。基板Pは、第1回収ユニット3において、回収ローラ3Rに巻かれる。
【0075】
第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cは、第2回収ユニット12に回収される。カバー部材Cは、第2回収ユニット12において、回収ローラ12Rに巻かれる。
【0076】
以上説明したように、本実施形態によれば、基板Pの裏面pbにカバー部材Cを着ける第1装置6を設けたので、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pの表面paの処理を行うことができる。したがって、例えば表面処理装置2において、基板Pの裏面pbに液体が付着することが抑制される。換言すれば、基板Pの裏面pbが処理されてしまうこと(裏面pbに液体が供給されてしまうこと)が抑制される。また、本実施形態によれば、基板Pの裏面pbに異物が付着することが抑制される。
【0077】
例えば、基板Pの表面paに液体を供給して、基板Pの表面paにパターンを形成して、フラットパネルディスプレイを製造する場合、基板Pの裏面pbに液体が付着してしまうと、製造されるフラットパネルディスプレイが不良となる可能性がある。本実施形態によれば、表面処理装置2において基板Pの不要な部位(本実施形態では裏面pb)が処理されることが抑制され、基板Pの裏面pbに異物が付着することが抑制されるため、不良デバイスの発生を抑制することができる。
【0078】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0079】
図5は、第2実施形態に係る基板処理装置RT2の一例を示す図である。第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。第2実施形態に係る基板処理装置RT2において、第1実施形態に係る基板処理装置RT1と異なる部分は、搬送ローラ13、14が省略されている点にある。
【0080】
図5において、第1供給ユニット1から送出された基板Pは、供給ローラ11Rに支持されているロール状のカバー部材Cに着けられる。すなわち、第2実施形態に係る基板処理装置RT2において、第1装置6は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置された搬送ローラ8と、ロール状のカバー部材Cを支持する供給ローラ11Rとを含み、搬送ローラ8と供給ローラ11Rとの間で基板Pとカバー部材Cとを挟む。これにより、基板Pの裏面pbにカバー部材Cが着けられる。
【0081】
また、表面処理装置2からの基板P及びカバー部材Cは、表面処理装置2から搬送ローラ9と回収ローラ12Rに支持されているロール状のカバー部材Cとの間に移動する。基板Pとカバー部材Cとは、搬送ローラ9とロール状のカバー部材C(回収ローラ12R)との間を通過した後、異なる方向へ送られる。これにより、基板Pからカバー部材Cが離れる(剥がされる)。すなわち、第2実施形態に係る基板処理装置RT2において、第2装置7は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置された搬送ローラ9と、ロール状のカバー部材Cを支持する回収ローラ12Rとを含み、搬送ローラ9で基板Pをガイドし、回収ローラ12Rでカバー部材Cを基板Pの送り方向と異なる方向へガイドする。
【0082】
すなわち、本実施形態においては、第2供給ユニット11の少なくとも一部が、第1装置6として機能する。また、本実施形態においては、第2回収ユニット12の少なくとも一部が、第2装置7として機能する。
【0083】
本実施形態においても、不良デバイスの発生が抑制される。
【0084】
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0085】
図6は、第3実施形態に係る基板処理装置RT3の一例を示す図である。第3実施形態は、第1実施形態の変形例である。第3実施形態に係る基板処理装置RT3において、第1実施形態に係る基板処理装置RT1と異なる部分は、第2送り機構10が、第2装置7からのカバー部材Cを第1装置6へ送る点にある。
【0086】
図6において、基板処理装置RT3は、カバー部材Cを送る第2送り機構10を備える。第2送り機構10は、供給ローラ11Rbを含む第2供給ユニット11と回収ローラ12Rbを含む第2回収ユニット12との間の少なくとも一部において、基板Pと同期してカバー部材Cを送る。カバー部材Cは、帯状の部材である。
【0087】
本実施形態において、第2送り機構10は、搬送ローラ13及び搬送ローラ14を有する。本実施形態において、第1装置6は、第1送り機構4の搬送ローラ8と、第2送り機構10の搬送ローラ13とを含む。また、本実施形態において、第2装置7は、第1送り機構4の搬送ローラ9と、第2送り機構10の搬送ローラ14とを含む。
【0088】
本実施形態において、第2送り機構10は、第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cを、第1装置6へ送る。本実施形態において、第2装置7からのカバー部材Cは、回収ローラ12Rb及び供給ローラ11Rbを経て、第1装置6へ送られる。
【0089】
本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。カバー部材Cの内側に、複数のローラが配置される。本実施形態においては、カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、搬送ローラ13、搬送ローラ14、及び回収ローラ12Rbが配置される。カバー部材Cは、供給ローラ11Rb、搬送ローラ13、搬送ローラ14、及び回収ローラ12Rbのそれぞれに同時に支持される。カバー部材Cの表面caは、供給ローラ11Rbの表面、搬送ローラ13の表面、搬送ローラ14の表面、及び回収ローラ12Rbの表面のそれぞれに接触する。
【0090】
第2送り機構10は、環状(ループ状、無端状)のカバー部材Cが、第1装置6、表面処理装置2、及び第2装置7を循環するように、そのカバー部材Cを移動する。
【0091】
本実施形態においても、不良デバイスの発生が抑制される。
【0092】
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0093】
図7は、第4実施形態に係る基板処理装置RT4の一例を示す図である。第4実施形態は、第3実施形態の変形例である。第4実施形態に係る基板処理装置RT4において、第3実施形態に係る基板処理装置RT3と異なる部分は、搬送ローラ13、14が省略されている点にある。
【0094】
図7において、基板処理装置RT4は、カバー部材Cを送る第2送り機構10を備える。第2送り機構10は、供給ローラ11Rbを含む第2供給ユニット11と回収ローラ12Rbを含む第2回収ユニット12との間の少なくとも一部において、基板Pと同期してカバー部材Cを送る。カバー部材Cは、帯状の部材である。
【0095】
本実施形態においては、第2供給ユニット11の少なくとも一部が、第1装置6として機能する。本実施形態において、第1装置6は、第1送り機構4の搬送ローラ8と、供給ローラ11Rbとを含む。基板Pとカバー部材Cとが搬送ローラ8と供給ローラ11Rbとに挟まれることによって、基板Pの裏面pbにカバー部材Cが着けられる。
【0096】
また、本実施形態においては、第2回収ユニット12の少なくとも一部が、第2装置7として機能する。本実施形態において、第2装置7は、第1送り機構4の搬送ローラ9と、回収ローラ12Rbとを含む。カバー部材Cは、回収ローラ12Rbによって基板Pの送り方向と異なる方向へ送られることによって、基板Pから離れる。第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cは、第1装置6へ送られる。
【0097】
本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、及び回収ローラ12Rbが配置される。
【0098】
本実施形態においても、不良デバイスの発生が抑制される。
【0099】
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0100】
図8は、第5実施形態に係る基板処理装置RT5の一例を示す図である。図8において、基板処理装置RT5は、基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Cを着ける第1装置6と、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う表面処理装置20と、表面処理装置20から送られた基板Pからカバー部材Cを離す第2装置7とを備えている。
【0101】
本実施形態において、第1装置6は、搬送ローラ8と供給ローラ11Rbとを含み、第2装置7は、搬送ローラ9と回収ローラ12Rbとを含む。また、本実施形態において、基板処理装置RT5は、第1装置6と表面処理装置20との間に配置され、第1装置6からの基板P及びカバー部材Cを表面処理装置20へ送るように回転する搬送ローラ15と、表面処理装置20と第2装置7との間に配置され、表面処理装置20からの基板P及びカバー部材Cを第2装置7へ送るように回転する搬送ローラ16とを備えている。本実施形態において、搬送ローラ15及び搬送ローラ16のそれぞれは、カバー部材Cが接触可能な位置に配置される。
【0102】
本実施形態において、表面処理装置20は、液体LMを入れる容器21を有する。また、本実施形態において、基板処理装置RT5は、少なくとも一部が容器21内に配置され、基板P及びカバー部材Cの少なくとも一方を支持する搬送ローラ17及び搬送ローラ18を有する。搬送ローラ17及び搬送ローラ18は、搬送ローラ15と搬送ローラ16との間に配置される。本実施形態において、搬送ローラ17及び搬送ローラ18は、基板Pが接触可能な位置に配置される。
【0103】
本実施形態において、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第1装置6へ送る。本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、搬送ローラ15、搬送ローラ16、及び回収ローラ12Rbが配置される。
【0104】
図9は、本実施形態に係る表面処理装置20の一例を示す図である。図9に示すように、表面処理装置20は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う。表面処理装置20において、第1装置6から送られた基板Pは、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、容器21内の液体LMに浸けられる。すなわち、本実施形態において、表面処理装置20における基板Pの表面paの処理は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、基板Pを容器21内の液体LMに浸ける処理を含む。液体LMは、基板Pの表面paの少なくとも一部を処理するための液体である。その処理によって、基板Pの表面paの少なくとも一部に、液体LMの成分(液体LMに含まれる物質)が付着する。
【0105】
容器21は、上端に開口21Kを有する。第1装置6(搬送ローラ8)からの基板P及びカバー部材Cは、開口21Kを介して、容器21内へ送られる。基板Pの表面paは、容器21内の液体LMと接触する。一方、基板Pの裏面pbは、カバー部材Cで覆われており、容器21内の液体LMと接触しない。
【0106】
容器21内において、基板Pは、容器内21内に配置されている搬送ローラ17、18によって支持される。これにより、基板Pの表面paは、容器21内の液体LMと良好に接触可能である。本実施形態においては、搬送ローラ17、18は、基板Pの表面paとXY平面とが平行となるように、その基板Pを支持する。また、搬送ローラ17、18は、基板Pが弛まないように、その基板Pを支持する。
【0107】
容器21内の液体LMと接触した基板Pは、開口21Kを介して、容器21外へ送られる。容器21外へ送られた基板Pは、第2装置7においてカバー部材Cから離れる。
【0108】
本実施形態において、表面処理装置20における基板Pの表面paの処理は、めっき処理を含む。本実施形態において、表面処理装置20は、無電解めっき法に基づいて、基板Pの表面paの処理(めっき処理)を行う。本実施形態において、容器21内の液体LMは、金属イオンを含む溶液(所謂、めっき液)である。図8及び図9に示すように、容器21内の液体LMに接触した基板Pの表面paの少なくとも一部に、液体LMに含まれる物質の膜Mが形成される。以下の説明において、液体LMと接触することによって基板Pの表面paに形成された液体LMに基づく膜Mを適宜、めっき層M、と称する。なお、膜Mは、めっき処理によって形成される膜(めっき層)に限られず、液体LMに含まれる物質に基づく膜であればよい。
【0109】
以上説明したように、本実施形態によれば、基板Pの裏面pbに液体(めっき液)が接触しないように、基板Pの裏面pbにカバー部材Cを密着させた後、そのカバー部材Cが密着された基板Pを容器21内の液体に浸けるようにしたので、表面処理装置20において、基板Pの裏面pbに液体が付着することが抑制される。換言すれば、基板Pの裏面pbが処理されてしまうこと(裏面pbがめっき処理されてしまうこと)が抑制される。また、本実施形態によれば、基板Pの裏面pbに異物が付着することが抑制される。
【0110】
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0111】
図10は、第6実施形態に係る基板処理装置RT6の一例を示す図である。第6実施形態は、第5実施形態の変形例である。第6実施形態に係る基板処理装置RT6において、第5実施形態に係る基板処理装置RT5と異なる部分は、カバー部材Cを洗浄する洗浄装置30が設けられている点にある。
【0112】
図10において、基板処理装置RT6は、基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Cを着ける第1装置6と、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う表面処理装置20と、表面処理装置20から送られた基板Pからカバー部材Cを離す第2装置7と、第2装置7からのカバー部材Cを洗浄する洗浄装置30とを備えている。洗浄装置30は、第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cを洗浄する。
【0113】
本実施形態において、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第1装置6へ送る。本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。
【0114】
本実施形態において、第2送り機構10は、洗浄装置30と回収ローラ12Rbとの間に配置され、第2装置7及び回収ローラ12Rbからのカバー部材Cを洗浄装置30へ送るように回転する搬送ローラ40と、洗浄装置30と供給ローラ11Rbとの間に配置され、洗浄装置30からのカバー部材Cを供給ローラ11Rb及び第1装置6へ送るように回転する搬送ローラ41とを有する。本実施形態において、搬送ローラ40及び搬送ローラ41のそれぞれは、カバー部材Cの裏面cbが接触可能な位置に配置される。
【0115】
本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用の液体LCを用いて、カバー部材Cの少なくとも一部を洗浄する。本実施形態において、洗浄装置30は、液体LCを入れる容器31を有する。また、本実施形態において、基板処理装置RT6は、少なくとも一部が容器31内に配置され、カバー部材Cを支持する搬送ローラ42及び搬送ローラ43を有する。搬送ローラ42及び搬送ローラ43は、搬送ローラ40と搬送ローラ41との間に配置される。
【0116】
本実施形態においては、カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、搬送ローラ15、搬送ローラ16、回収ローラ12Rb、搬送ローラ42、及び搬送ローラ43が配置される。
【0117】
容器31は、上端に開口31Kを有する。第2装置7からのカバー部材Cは、開口31Kを介して、容器31内へ送られる。カバー部材Cの表面ca及び裏面cbは、容器31内の液体LCと接触する。これにより、カバー部材Cが液体LCによって洗浄される。
【0118】
なお、容器31内に液体LCを供給可能な液体供給機構と、容器31内の液体LCを回収可能な液体回収機構とを設け、液体供給機構から容器31内にクリーンな液体LCを供給し続けるとともに、その液体LCの供給と並行して、液体回収機構から容器31内の液体LCを回収して、容器31内においてクリーンな液体LCをカバー部材Cに供給し続けてもよい。
【0119】
本実施形態においては、カバー部材C(カバー部材Cの表面ca)は、表面処理装置20において液体LMと接触する。表面処理装置20から搬出されたカバー部材Cの表面caの少なくとも一部に液体LMが残留している可能性がある。洗浄装置30は、そのカバー部材Cに残留している液体LMを除去可能である。洗浄装置30は、カバー部材Cに液体LCを供給することによって、カバー部材Cに残留している液体LMをそのカバー部材Cから除去することができる。また、表面処理装置20から搬出されたカバー部材Cの表面caの少なくとも一部に膜Mが形成(析出)される可能性がある。洗浄装置30は、カバー部材Cに液体LCを供給することによって、カバー部材Cに形成(析出)されている膜Mをそのカバー部材Cから除去することができる。また、洗浄装置30は、カバー部材Cに液体LCを供給することによって、膜Mのみならず、カバー部材Cに付着している異物をそのカバー部材Cから除去することができる。
【0120】
本実施形態において、液体LCは、カバー部材Cから膜Mを除去可能な液体である。例えば、膜Mがニッケル(Ni)を含む場合、液体LCとして硝酸を含む液体を用いてもよい。また、膜Mが金(Au)を含む場合、液体LCとしてヨウ素を含む液体を用いてもよい。
【0121】
また、本実施形態において、洗浄装置30は、カバー部材Cに接触可能な位置に配置された洗浄用ローラ33を有する。本実施形態において、洗浄用ローラ33は、容器31内に配置される。本実施形態において、洗浄用ローラ33は、搬送ローラ42と搬送ローラ43との間に配置される。本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用ローラ33を複数(図10に示す例では4つ)有する。洗浄用ローラ33は、第2送り機構10によるカバー部材Cの送り方向に複数配置される。本実施形態においては、カバー部材Cは、洗浄装置30(容器31)内においてX軸方向に沿って送られる。本実施形態において、複数の洗浄用ローラ33は、X軸方向に配置される。
【0122】
本実施形態において、洗浄用ローラ33は、カバー部材Cの表面caが対向可能な位置に配置される。洗浄用ローラ33は、カバー部材Cの表面caに接触して、そのカバー部材Cの表面caを洗浄する。本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用ローラ33でカバー部材Cの表面caの擦ることによって、そのカバー部材Cの表面caに付着している異物(表面caに残留している液体LM、及び表面caに形成された膜Mを含む)を除去することができる。
【0123】
また、本実施形態において、基板処理装置RT6は、洗浄装置30から搬出されたカバー部材Cから液体LCを除去する除去装置50を備えている。本実施形態において、除去装置50の少なくとも一部は、搬送ローラ41と供給ローラ11Rbとの間に配置されている。除去装置50は、洗浄装置30の容器31外へ搬出されたカバー部材Cから液体LCを除去するための処理を行う。本実施形態において、除去装置50は、カバー部材Cが第1装置6へ送られる前に(基板Pに着けられる前に)、そのカバー部材Cから液体LCを除去するための処理を行う。本実施形態においては、除去装置50は、第2装置7から洗浄装置30(容器31)を経て供給ローラ11Rbへ送られる前に(供給ローラ11Rbと接触する前に)、カバー部材Cから液体LCを除去するための処理を行う。なお、除去装置50は、供給ローラ11Rbへ送られた後(供給ローラ11Rbと接触した後)、基板Pに着けられる前に、カバー部材Cから液体LCを除去するための処理を行ってもよい。
【0124】
本実施形態において、除去装置50は、気体を供給可能な給気口51Sを有する第1除去機構51を有する。給気口51Sは、カバー部材Cに気体を供給して、そのカバー部材Cに付着している液体LCをカバー部材Cから除去する。なお、図10においては、供給口51は、カバー部材Cの裏面cbが対向可能な位置に配置されているが、表面caが対向可能な位置に配置されてもよいし、表面ca及び裏面cbの両方が対向可能な位置に配置されてもよい。
【0125】
次に、本実施形態に係る洗浄装置30の動作の一例について説明する。表面処理装置20において液体LMと接触し、第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cは、洗浄装置30に送られる。
【0126】
容器31内において、カバー部材Cは、容器内31内に配置されている搬送ローラ42、43によって支持される。これにより、カバー部材Cの表面caは、容器31内の液体LCと良好に接触可能であり、洗浄用ローラ33は、カバー部材Cの表面caを円滑に擦ることができる。本実施形態においては、搬送ローラ42、43は、カバー部材Cの表面caとXY平面とが平行となるように、そのカバー部材Cを支持する。また、搬送ローラ42、43は、カバー部材Cが弛まないように、そのカバー部材Cを支持する。
【0127】
本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用ローラ33とカバー部材Cとの間に液体LCを供給しつつ、洗浄用ローラ33でカバー部材Cの表面caの少なくとも一部を擦る。これにより、カバー部材Cは、洗浄装置30において洗浄される。
【0128】
なお、洗浄装置30は、カバー部材Cに液体LCを供給せずに、洗浄用ローラ33でカバー部材Cを洗浄してもよい。なお、洗浄装置30が洗浄用ローラ33を有していなくてもよい。
【0129】
洗浄装置30(容器31内)において洗浄されたカバー部材Cは、開口31Kを介して、容器31外へ送られる。制御装置5は、搬送ローラ41と供給ローラ11Rbとの間に配置されている除去装置50の給気口51Sから、容器31外へ搬出されたカバー部材Cに気体を供給する。これにより、カバー部材Cに付着している液体LCが吹き飛ばされ、カバー部材Cから除去される。なお、給気口51Sから乾燥した気体、あるいは高温度の気体を供給して、カバー部材Cに付着している液体LCの気化を促進してもよい(乾燥させてもよい)。
【0130】
洗浄装置30によって洗浄されたカバー部材Cは、第1装置6によって基板Pの裏面pbに着けられる。その後、カバー部材Cは、基板Pとともに、表面処理装置20へ送られる。
【0131】
以上説明したように、本実施形態によれば、カバー部材Cを洗浄する洗浄装置30を設けたので、カバー部材Cを洗浄することができる。そのため、裏面pbに洗浄後のカバー部材Cが着けられた状態で基板Pの表面paの処理が行われる。したがって、不良デバイスの発生を抑制することができる。
【0132】
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0133】
図11は、第7実施形態に係る基板処理装置RT7の一例を示す図である。第7実施形態は、第6実施形態の変形例である。第7実施形態に係る基板処理装置RT7において、第6実施形態に係る基板処理装置RT6と異なる部分は、カバー部材Cから洗浄用の液体LCを除去する除去装置50が、除去用(リンス用)の液体LQを用いて液体LCを除去する第2除去機構52を有する点にある。
【0134】
図11において、基板処理装置RT7は、カバー部材Cを洗浄用の液体LCを用いて洗浄する洗浄装置30と、カバー部材Cから液体LCを除去する処理を行う除去装置50とを備えている。
【0135】
本実施形態において、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第1装置6へ送る。本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。
【0136】
本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用の液体LCを入れる容器31と、容器31内に配置された洗浄用ローラ33とを有する。容器31内に、搬送ローラ42、43が配置される。本実施形態において、洗浄用ローラ33は、搬送ローラ40と搬送ローラ42との間に配置される。本実施形態において、洗浄用ローラ33は、複数配置される。一部の洗浄用ローラ33は、カバー部材Cの表面caが対向可能な位置に配置され、一部の洗浄用ローラ33は、カバー部材Cの裏面cbが対向可能な位置に配置される。本実施形態において、洗浄装置30は、洗浄用ローラ33で、カバー部材Cの表面ca及び裏面cbを同時に擦ることができる。
【0137】
本実施形態において、除去装置50は、カバー部材Cに気体を供給する給気口51Sを有する第1除去機構51と、液体LQを用いてカバー部材Cから液体LCを除去する第2除去機構52とを有する。
【0138】
本実施形態において、液体LQは、カバー部材Cに付着(残留)している液体LCをカバー部材Cから除去可能な除去用(リンス用)の液体である。本実施形態においては、液体LQとして、水を用いる。
【0139】
第2除去機構52は、液体LQを入れる容器53を有する。第2除去機構52は、洗浄装置30から送られたカバー部材Cと容器53内の液体LQとを接触させて、カバー部材Cから液体LCを除去する。
【0140】
容器53は、上端に開口53Kを有する。洗浄装置30からのカバー部材Cは、開口53Kを介して、容器53内へ送られる。カバー部材Cの表面ca及び裏面cbは、容器53内の液体LQと接触する。これにより、カバー部材Cに付着(残留)している液体LCがカバー部材Cから除去される。
【0141】
なお、容器53内に液体LQを供給可能な液体供給機構と、容器53内の液体LQを回収可能な液体回収機構とを設け、液体供給機構から容器53内にクリーンな液体LQを供給し続けるとともに、その液体LQの供給と並行して、液体回収機構から容器53内の液体LQを回収して、容器53内においてクリーンな液体LQをカバー部材Cに供給し続けてもよい。
【0142】
本実施形態において、第2送り機構10は、洗浄装置30と第2除去機構52(容器53)との間に配置され、洗浄装置30(搬送ローラ41)からのカバー部材Cを第2除去機構52へ送るように回転する搬送ローラ44と、第2除去機構52と第1除去機構51との間に配置され、第2除去機構52(容器53)からのカバー部材Cを供給ローラ11Rb及び第1装置6へ送るように回転する搬送ローラ45とを有する。
【0143】
また、本実施形態において、基板処理装置RT7は、少なくとも一部が容器53内に配置され、カバー部材Cを支持する搬送ローラ46及び搬送ローラ47を有する。搬送ローラ46及び搬送ローラ47は、搬送ローラ44と搬送ローラ45との間に配置される。
【0144】
本実施形態においては、カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、搬送ローラ15、搬送ローラ16、回収ローラ12Rb、搬送ローラ42、搬送ローラ43、搬送ローラ46、及び搬送ローラ47が配置される。
【0145】
本実施形態において、第1除去機構51は、搬送ローラ45と供給ローラ11Rbとの間において、給気口51Sからカバー部材Cに気体を供給する。本実施形態においては、除去装置50は、第2除去機構52によって、洗浄装置30から送られたカバー部材Cから液体LCを除去する処理を行い、その後、第1除去機構51によって、第2除去機構52から送られたカバー部材Cから液体LQを除去する処理を行う。また、第1除去機構51は、第2除去機構52においてカバー部材Cから除去しきれなかった液体LCを除去してもよい。
【0146】
次に、本実施形態に係る基板処理装置RT7の動作の一例について説明する。表面処理装置20において液体LMと接触し、第2装置7において基板Pから離れたカバー部材Cは、洗浄装置30に送られる。カバー部材Cは、開口31Kを介して、容器31内へ送られ、液体LCと接触する。洗浄装置30(容器31内)において洗浄されたカバー部材Cは、開口31Kを介して、容器31外へ送られる。
【0147】
洗浄装置30からのカバー部材Cは、第2除去機構52へ送られる。カバー部材Cは、開口53Kを介して、容器53内へ送られ、液体LQと接触する。これにより、カバー部材Cに付着(残留)している液体LCは、液体LQによってカバー部材Cから除去される。第2除去機構52(容器53内)において液体LCが除去されたカバー部材Cは、開口53Kを介して、容器53外へ送られる。
【0148】
第2除去機構52からのカバー部材Cは、第1除去機構51へ送られる。第1除去機構51は、給気口51から、容器53外へ搬出されたカバー部材Cに気体を供給する。これにより、カバー部材Cに付着している液体LQが吹き飛ばされ、カバー部材Cから除去される。なお、給気口51から乾燥した気体、あるいは高温度の気体を供給して、カバー部材Cに付着している液体LQの気化を促進してもよい(乾燥させてもよい)。
【0149】
第1除去機構51からのカバー部材Cは、第1装置6によって基板Pの裏面pbに着けられる。その後、カバー部材Cは、基板Pとともに、表面処理装置20へ送られる。
【0150】
以上説明したように、本実施形態によれば、カバー部材Cから液体LCを除去する除去装置50を設けたので、裏面pbに洗浄後のカバー部材Cが着けられた状態で基板Pの表面paの処理が行われる。したがって、不良デバイスの発生を抑制することができる。
【0151】
<第8実施形態>
次に、第8実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0152】
図12は、第8実施形態に係る基板処理装置RT8の一例を示す図である。本実施形態において、基板処理装置RT8は、第1供給ユニット1と第1回収ユニット3との間に、基板Pの表面paの処理を行う表面処理装置を複数備える。
【0153】
図12において、基板処理装置8は、第1供給ユニット1から送られた基板Pの裏面pbにカバー部材Cを着ける第1装置6と、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う複数の表面処理装置201〜205と、表面処理装置201〜205から送られた基板Pからカバー部材Cを離す第2装置7とを備えている。第2装置7においてカバー部材Cから離れた基板Pは、第1回収ユニット3へ送られる。
【0154】
本実施形態において、基板処理装置RT8は、表面処理装置を5つ備える。以下の説明において、5つの表面処理装置のそれぞれを適宜、第1処理装置201、第2処理装置202、第3処理装置203、第4処理装置204、及び第5処理装置205,と称する。
【0155】
第1処理装置201は、第1供給ユニット1から送出され、第1装置6において裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1装置6から送られた基板Pの表面paの処理を行う。第2処理装置202は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第1処理装置201から送られた基板Pの表面paの処理を行う。第3処理装置203は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第2処理装置202から送られた基板Pの表面paの処理を行う。第4処理装置204は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第3処理装置203から送られた基板Pの表面paの処理を行う。第5処理装置205は、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で第4処理装置204から送られた基板Pの表面paの処理を行う。
【0156】
すなわち、本実施形態において、第1送り機構4は、基板Pが第1処理装置201、第2処理装置202、第3処理装置203、第4処理装置204、及び第5処理装置205の順に通過するように、その基板Pを第1供給ユニット1から第1回収ユニット3へ送る。
【0157】
本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。カバー部材Cの内側に、供給ローラ11Rb、及び回収ローラ12Rbが配置される。第1〜第5処理装置201〜205は、供給ローラ11Rbと回収ローラ12Rbとの間に配置される。カバー部材Cは、第1装置6において基板Pに着けられた後、その基板Pから離れることなく、第1処理装置201、第2処理装置202、第3処理装置203、第4処理装置204、及び第5処理装置205の順に通過し、第5処理装置205を通過した後、第2装置7において基板Pから離れる。
【0158】
すなわち、本実施形態において、第2送り機構10は、カバー部材Cが基板Pに密着した状態で第1処理装置201、第2処理装置202、第3処理装置203、第4処理装置204、及び第5処理装置205の順に通過するように、そのカバー部材Cを第1装置6から第7装置7へ送る。また、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを、第1装置6へ送る。
【0159】
本実施形態において、第1装置6は、第1送り機構4の搬送ローラ8と供給ローラ11Rbとを含む。第2装置7は、第1送り機構4の搬送ローラ9と回収ローラ12Rbとを含む。
【0160】
本実施形態において、第1〜第5処理装置201〜205のそれぞれは、液体LM1〜LM5を入れる容器201R〜205Rを有する。本実施形態において、基板処理装置RT8は、第1〜第5処理装置201〜205を用いて、基板Pのめっき処理(無電解めっき処理)を行う。第1処理装置201は、液体LM1を用いて、第1の前処理を行う。第2処理装置202は、液体LM2を用いて、第1の洗浄処理を行う。第3処理装置203は、液体LM3を用いて、第2の前処理を行う。第4処理装置204は、液体LM4を用いて、第2の洗浄処理を行う。第5処理装置205は、液体LM5を用いて、無電解めっき処理を行う。
【0161】
本実施形態において、第1の前処理は、例えば基板Pの表面に触媒金属のイオンを吸着させる処理を含む。本実施形態においては、触媒金属は、例えばパラジウムを含み、第1の前処理に用いられる液体LM1は、パラジウムイオンを含む液体である。裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pが容器201R内の液体LM1に浸けられることによって、その基板Pの表面paにパラジウムイオンが吸着される。
【0162】
本実施形態において、第1の洗浄処理は、水を用いて基板Pを洗浄する処理を含む。すなわち、本実施形態において、第1の洗浄処理に用いられる液体LM2は、水である。裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pが容器202R内の液体LM
2に浸けられることによって、その基板Pが洗浄される。
【0163】
本実施形態において、第2の前処理は、酸化還元反応により基板Pの表面paにパラジウムを含む金属を生成する処理を含む。本実施形態においては、酸化還元反応において次亜リン酸が用いられ、第2の前処理に用いられる液体LM3は、次亜リン酸を含む液体である。裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pが容器203R内の液体LM3に浸けられることによって、その基板Pの表面paにパラジウムを含む金属が生成される。
【0164】
本実施形態において、第2の洗浄処理は、水を用いて基板Pを洗浄する処理を含む。すなわち、本実施形態において、第2の洗浄処理に用いられる液体LM4は、水である。裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pが容器204R内の液体LM
4に浸けられることによって、その基板Pが洗浄される。
【0165】
第2の洗浄処理が行われた後、無電解めっき処理(無電解ニッケルめっき処理)が行われる。本実施形態においては、無電解めっき処理に用いられる液体LM5は、ニッケルを含む液体(めっき液)である。裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pが容器205R内の液体LM5に浸けられることによって、その基板Pの表面paにニッケルを含む膜が生成される。
【0166】
なお、本実施形態において、基板処理装置RT8は、容器201R〜205R外に配置される複数の搬送ローラ60A〜60Jと、容器201R〜205R内に配置される複数の搬送ローラ61A〜61Jとを含む。基板P及びカバー部材Cは、それら搬送ローラ60A〜60J、61A〜61Jに支持されつつ第1装置6から第2装置7へ送られる。
【0167】
以上説明したように、本実施形態においても、基板Pの裏面pbが処理されてしまうこと、及び基板Pの裏面pbに異物が付着することを抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
【0168】
また、本実施形態においては、基板Pは、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、第1〜第5処理装置201〜205によって連続的に処理される。これにより、高いデバイス生産性が得られる。
【0169】
<第9実施形態>
次に、第9実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0170】
図13は、第9実施形態に係る基板処理装置RT9の一例を示す図である。第9実施形態は、第8実施形態の変形例である。上述の第8実施形態においては、基板処理装置RT8は、第1装置6及び第2装置7を1つ有し、基板Pは、第1装置6において裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で、第1〜第5処理装置201〜205に順次搬送され、その後、第2装置7においてカバー部材Cから離れる構成であった。第9実施形態に係る基板処理装置RT9において、第8実施形態に係る基板処理装置RT8と異なる部分は、基板処理装置RT9は、第1供給ユニット1と第1回収ユニット3との間に配置された複数の表面処理装置(第1〜第5処理装置)201〜205に対応して、複数の第1装置6A〜6E及び複数の第2装置7A〜7Eを有する点にある。また、第9実施形態に係る基板処理装置RT9において、第8実施形態に係る基板処理装置RT8と異なる部分は、複数の表面処理装置(第1〜第5処理装置)201〜205に対応して、複数のカバー部材C1〜C5が設けられている点にある。
【0171】
図13において、基板処理装置RT9は、第1供給ユニット1から送られた基板Pの裏面pbにカバー部材C1を着ける第1装置6Aと、裏面pbにカバー部材C1が着けられた状態で第1装置6Aから送られた基板Pの表面paの処理を行う第1処理装置201と、第1処理装置201から送られた基板Pからカバー部材C1を離す第2装置7Aと、第2装置7Aから送られた基板Pの裏面pbにカバー部材C2を着ける第1装置6Bと、裏面pbにカバー部材C2が着けられた状態で第1装置6Bから送られた基板Pの表面paの処理を行う第2処理装置202と、第2処理装置202から送られた基板Pからカバー部材C2を離す第2装置7Bと、第2装置7Bから送られた基板Pの裏面pbにカバー部材C3を着ける第1装置6Cと、裏面pbにカバー部材C3が着けられた状態で第1装置6Cから送られた基板Pの表面paの処理を行う第3処理装置203と、第3処理装置203から送られた基板Pからカバー部材C3を離す第2装置7Cと、第2装置7Cから送られた基板Pの裏面pbにカバー部材C4を着ける第1装置6Dと、裏面pbにカバー部材C4が着けられた状態で第1装置6Dから送られた基板Pの表面paの処理を行う第4処理装置204と、第4処理装置204から送られた基板Pからカバー部材C4を離す第2装置7Dと、第2装置7Dから送られた基板Pの裏面pbにカバー部材C5を着ける第1装置6Eと、裏面pbにカバー部材C5が着けられた状態で第1装置6Eから送られた基板Pの表面paの処理を行う第5処理装置205と、第5処理装置205から送られた基板Pからカバー部材C5を離す第2装置7Eと、を備えている。第2装置7Eにおいてカバー部材Cから離れた基板Pは、第1回収ユニット3へ送られる。
【0172】
本実施形態において、カバー部材C1〜C5のそれぞれは、環状(ループ状、無端状)の部材である。本実施形態において、カバー部材C1の内側に、供給ローラ111Rb、及び回収ローラ121Rbが配置される。第1処理装置201は、供給ローラ111Rbと回収ローラ121Rbとの間に配置される。また、本実施形態において、カバー部材C2の内側に、供給ローラ112Rb、及び回収ローラ122Rbが配置される。第2処理装置202は、供給ローラ112Rbと回収ローラ122Rbとの間に配置される。また、本実施形態において、カバー部材C3の内側に、供給ローラ113Rb、及び回収ローラ123Rbが配置される。第3処理装置203は、供給ローラ113Rbと回収ローラ123Rbとの間に配置される。また、本実施形態において、カバー部材C4の内側に、供給ローラ114Rb、及び回収ローラ124Rbが配置される。第4処理装置204は、供給ローラ114Rbと回収ローラ124Rbとの間に配置される。また、本実施形態において、カバー部材C5の内側に、供給ローラ115Rb、及び回収ローラ125Rbが配置される。第5処理装置205は、供給ローラ115Rbと回収ローラ125Rbとの間に配置される。
【0173】
本実施形態において、第1装置6Aは、第1送り機構4の搬送ローラ8Aと供給ローラ111Rbとを含む。第2装置7Aは、第1送り機構4の搬送ローラ9Aと回収ローラ121Rbとを含む。第1装置6Bは、第1送り機構4の搬送ローラ8Bと供給ローラ112Rbとを含む。第2装置7Bは、第1送り機構4の搬送ローラ9Bと回収ローラ122Rbとを含む。第1装置6Cは、第1送り機構4の搬送ローラ8Cと供給ローラ113Rbとを含む。第2装置7Cは、第1送り機構4の搬送ローラ9Cと回収ローラ123Rbとを含む。第1装置6Dは、第1送り機構4の搬送ローラ8Dと供給ローラ114Rbとを含む。第2装置7Dは、第1送り機構4の搬送ローラ9Dと回収ローラ124Rbとを含む。第1装置6Eは、第1送り機構4の搬送ローラ8Eと供給ローラ115Rbとを含む。第2装置7Eは、第1送り機構4の搬送ローラ9Eと回収ローラ125Rbとを含む。
【0174】
なお、本実施形態において、基板処理装置RT9は、容器201R〜205R外に配置される複数の搬送ローラ60A〜60Jと、容器201R〜205R内に配置される複数の搬送ローラ61A〜61Jとを含む。基板P及びカバー部材C1〜C5は、それら搬送ローラ60A〜60J、61A〜61Jに支持されつつ送られる。また、基板処理装置RT9は、第1〜第5処理装置201〜205のそれぞれの間に配置された搬送ローラ62A〜62Dを有する。カバー部材Cが着けられていない状態において、基板Pは、搬送ローラ62A〜62Dに支持されつつ送られる。
【0175】
以上説明したように、本実施形態においても、基板Pの裏面pbが処理されてしまうこと、及び基板Pの裏面pbに異物が付着することを抑制でき、不良デバイスの発生を抑制できる。
【0176】
なお、本実施形態において、例えば液体LM1〜LM5に応じて、それら液体LM1〜LM5に接触するカバー部材C1〜C5の種類(材質)を選択してもよい。例えば、液体LM1に耐性を有する材質でカバー部材C1が形成されてもよい。
【0177】
<第10実施形態>
次に、第10実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0178】
図14は、第10実施形態に係る基板処理装置RT10の一例を示す図である。第10実施形態は、第7実施形態の変形例である。
【0179】
図14において、基板処理装置RT10は、第2装置7からのカバー部材Cを洗浄する洗浄装置30と、洗浄装置30からのカバー部材Cから液体LCを除去する処理を行う除去装置50とを備えている。
【0180】
本実施形態において、第2送り機構10は、第2装置7からのカバー部材Cを第1装置6へ送る。本実施形態において、カバー部材Cは、環状(ループ状、無端状)の部材である。
【0181】
本実施形態において、除去装置50は、液体LQを用いてカバー部材Cから液体LCを除去する第2除去機構52と、カバー部材Cから液体LQを除去するローラ71、72を有する第3除去機構54とを有する。なお、第3除去機構54は、第2除去機構52でカバー部材Cから除去しきれなかった液体LCを除去可能である。
【0182】
第3除去機構54のローラ71は、カバー部材Cの表面caが対向可能な位置に配置される。ローラ72は、カバー部材Cの裏面pbが対向可能な位置に配置される。第3除去機構54は、ローラ71とローラ72とでカバー部材Cを挟み、そのカバー部材Cの表面caにローラ71を接触させ、裏面cbにローラ72を接触させることによって、そのカバー部材Cの表面ca及び裏面cbに付着(残留)している液体LQ(LC)を除去する。
【0183】
<第11実施形態>
次に、第11実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0184】
図15は、第11実施形態に係る基板処理装置RT11の一例を示す図である。図15において、基板処理装置RT11は、基板Pの裏面pbの少なくとも一部にカバー部材Csを着ける第1装置600を備えている。本実施形態において、カバー部材Csは、例えば四角形(長方形、又は正方形)である。
【0185】
上述のように、基板Pは、第1の方向に長い帯状(belt-shaped)の基板である。第1の方向に関して、カバー部材Csの寸法は、基板Pの寸法よりも十分に小さい。第1の方向と交差する第2の方向に関して、カバー部材Csの寸法は、基板Pの寸法(幅)とほぼ等しい。なお、第2の方向に関して、カバー部材Csの寸法が、基板Pの寸法(幅)よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
【0186】
本実施形態において、第1装置600は、基板Pの表面paが対向可能な位置に配置された第1部材601と、第1部材601との間で基板Pとカバー部材Csとを挟む第2部材602とを有する。本実施形態において、基板Pの表面paが対向する第1部材601の表面は、ほぼ平坦である。本実施形態において、カバー部材Csの表面caが対向する第2部材602の表面は、ほぼ平坦である。
【0187】
第1装置600は、第1部材601と第2部材602とで基板P及びカバー部材Csを挟むことによって、基板Pの裏面pbにカバー部材Csを着けることができる。制御装置5は、第1送り機構4によって基板Pが送られている状態で、第1装置600を用いて基板Pにカバー部材Csを着けてもよい。また、制御装置5は、基板Pとカバー部材Csとが同期して送られている状態で、第1装置600を用いて基板Pにカバー部材Csを着けてもよい。また、制御装置5は、基板Pの移動が停止された状態で、第1装置600を用いて基板Pにカバー部材Csを着けてもよい。
【0188】
<第12実施形態>
次に、第12実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0189】
図16は、第12実施形態に係る基板処理装置RT12の一例を示す図である。図16において、基板処理装置RT12は、基板Pからカバー部材Cを離す第2装置700を備えている。カバー部材Cは、帯状の部材でもよいし、図15に示したような、第1の方向に関して基板Pの寸法よりも十分に小さい寸法を有するカバー部材Csでもよい。
【0190】
本実施形態において、第2装置700は、基板Pとカバー部材Cとの間に挿入可能なプレート部材701を有する。第2装置700は、基板Pとカバー部材C(Cs)との間にプレート部材701を挿入することによって、基板Pからカバー部材C(Cs)を離すことができる。
【0191】
<第13実施形態>
次に、第13実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
【0192】
図17及び図18は、本実施形態に係るデバイス製造方法の一例を模式的に示す図である。図17及び図18に示すように、本実施形態に係るデバイス製造方法は、工程A〜工程Eを含む。
【0193】
工程Aは、フォトリソグラフィ工程を含む。工程Aでは、巻かれた帯状の基板Pが送出され(SA1)、その基板Pにレジスト(感光材)を塗布する処理(SA2)、及び基板Pを加熱する処理(SA3)が行われる。その後、その基板Pを露光する処理(SA4)、加熱する処理(SA5)、現像する処理(SA6)、及び洗浄する処理(SA7)が実行される。その後、エッチング処理(SA8)、基板Pを洗浄する処理(SA9)、及び露光する処理(SA10)が実行される。その後、基板Pからレジストを剥離する処理(SA11)、基板Pを洗浄する処理(SA12)、温風を用いて基板Pを乾燥する処理(SA13)が実行され、工程Aが終了する。なお、本実施形態において、洗浄する処理(SA7、SA9、SA12)では、水を用いる洗浄が行われる。なお、水に超音波を与えながらその水で基板Pを洗浄してもよい。
【0194】
工程Bでは、基板PにUV硬化樹脂を塗布する処理(SB1)、その基板Pを露光する処理(SB2)、加熱する処理(SB3)、及び基板Pに対する大気圧プラズマ処理(SB4)が実行される。
【0195】
工程Cでは、基板Pにめっき処理のための下地膜となる材料を塗布する処理(SC1)、基板Pを露光する処理(SC2)、加熱する処理(SC3)、現像する処理(SC4)、及び加熱する処理(SC5)が実行される。
【0196】
工程Dでは、フォトリソグラフィ工程と、上述の実施形態に従って、裏面pbにカバー部材Cが着けられた状態で基板Pを無電解めっき処理する無電解めっき工程とが実行される。フォトリソグラフィ工程では、基板Pにレジストを塗布する処理(SD1)と、その基板Pを加熱する処理(SD2)と、基板Pを露光する処理(SD3)と、その基板Pを加熱する処理(SD4)と、現像する処理(SD5)と、洗浄する処理(SD6)とが実行される。
【0197】
無電解めっき工程では、例えば上述の第8、第9実施形態で説明したような、第1の前処理(SD7)と、第1の洗浄処理(SD8)と、第2の前処理(SD9)と、第2の洗浄処理(SD10)と、無電解めっき処理(SD11)とが実行される。
【0198】
また、工程Dでは、無電解めっき工程の後、基板Pを洗浄する処理(SD12)、露光する処理(SD13)、基板Pからレジストを剥離する処理(SD14)、基板Pを洗浄する処理(SD15)、Au置換めっき処理(SD16)、基板Pを洗浄する処理(SD17)、還元処理(SD18)、基板Pを洗浄する処理(SD19)、及び温風を用いて基板Pを乾燥する処理(SD20)が実行される。
【0199】
工程Eでは、不活性ガスで満たされた空間において半導体材料を塗布する処理(SE1)、乾燥する処理(SE2)、コーティングする処理(SE3)、及び硬化させる処理(SE4)が実行される。その後、基板Pは、巻き取られる(SE5)。また、基板Pに対して、例えばダイシング処理等、所定の加工が実行される。
【0200】
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置等に関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
【符号の説明】
【0201】
1…第1供給ユニット、2…表面処理装置、3…第1回収ユニット、4…第1送り機構、5…制御装置、6…第1装置、7…第2装置、8…搬送ローラ、9…搬送ローラ、10…第2送り機構、11…第2供給ユニット、12…第2回収ユニット、13…搬送ローラ、14…搬送ローラ、20…表面処理装置、21…容器、30…洗浄装置、C…カバー部材、ca…表面、cb…裏面、P…基板、pa…表面、pb…裏面、RT1〜RT12…基板処理装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1供給部からの帯状の基板を第1回収部へ送る第1送り機構と、
前記第1供給部から送られた前記基板の裏面の少なくとも一部にカバー部材を着ける第1装置と、
前記裏面に前記カバー部材が着けられた状態で前記第1装置から送られた前記基板の表面の処理を行う表面処理装置と、
前記表面処理装置と前記第1回収部との間に配置され、前記表面処理装置から送られた前記基板から前記カバー部材を離す第2装置と、を備える基板処理装置。
【請求項2】
前記第1装置は、前記基板が送られている状態で前記基板に前記カバー部材を着ける請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1装置は、前記基板の表面が対向可能な位置に配置された第1部材との間で前記基板と前記カバー部材とを挟む第2部材を含む請求項1又は2記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第2装置は、前記基板が送られている状態で前記基板から前記カバー部材を離す請求項1〜3のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第2装置は、前記第1送り機構による前記基板の送り方向と異なる方向へ前記カバー部材を送る請求項1〜4のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第1供給部と前記第1回収部との間の少なくとも一部において、前記基板と同期して前記カバー部材を送る第2送り機構を備える請求項1〜5のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1装置は、前記基板と前記カバー部材とが同期して送られている状態で前記基板に前記カバー部材を着ける請求項6記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1装置は、前記基板の表面が対向可能な位置に配置された前記第1送り機構の第1ローラと、前記第1ローラとの間で前記基板と前記カバー部材とを挟む前記第2送り機構の第2ローラとを含む請求項6又は7記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第2装置は、前記基板と前記カバー部材とが同期して送られている状態で前記基板から前記カバー部材を離す請求項6〜8のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記第2装置は、前記基板の表面が対向可能な位置に配置された前記第1送り機構の第3ローラと、前記第1送り機構による前記基板の送り方向と異なる方向へ前記カバー部材を送る前記第2送り機構の第4ローラとを含む請求項6〜9のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記カバー部材は、帯状の部材であり、
前記第2送り機構は、第2供給部からの前記カバー部材を前記第1装置へ送り、前記第2装置からの前記カバー部材を第2回収部へ送る請求項6〜10のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記カバー部材は、帯状の部材であり、
前記第2送り機構は、前記第2装置からの前記カバー部材を前記第1装置へ送る請求項6〜10のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記第1供給部と前記第1回収部との間に、前記表面処理装置を複数備える請求項1〜12のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記表面の処理は、前記基板の表面に液体を供給する処理を含む請求項1〜13のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記表面処理装置は、液体を入れる容器を有し、
前記表面の処理は、前記裏面に前記カバー部材が着けられた状態で前記基板を前記容器内の液体に浸ける処理を含む請求項1〜14のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記第1送り機構は、少なくとも一部が前記容器内に配置され、前記基板及び前記カバー部材の少なくとも一方を支持する搬送ローラを備える請求項15記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記第2装置からの前記カバー部材を洗浄する洗浄装置を備える請求項1〜16のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記基板は、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、及びポリエチレンナフタレートの少なくとも一つを含み、
前記カバー部材の表面は、ポリウレタン、及びシリコンゴムの少なくとも一方を含む請求項1〜17のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか一項記載の基板処理装置を用いて基板を処理することと、
処理された前記基板を加工することと、を含むデバイス製造方法。
【請求項20】
巻かれた帯状の基板の少なくとも一部を第1供給部から送り出すことと、
前記第1供給部から送られた前記基板の裏面の少なくとも一部にカバー部材を着けることと、
前記裏面に前記カバー部材が着けられた状態で前記基板の表面の処理を行うことと、
前記表面の処理が行われた前記基板から前記カバー部材を離すことと、
前記カバー部材から離れた前記基板を第1回収部から回収して巻くことと、を含む基板処理方法。
【請求項21】
前記第1供給部と前記第1回収部との間の少なくとも一部において、前記基板と同期して前記カバー部材を送ることを含む請求項20記載の基板処理方法。
【請求項22】
前記基板と前記カバー部材とが同期して送られている状態で前記基板に前記カバー部材を着ける請求項21記載の基板処理方法。
【請求項23】
前記基板及び前記カバー部材を送りながら前記基板から前記カバー部材を離す請求項20〜22のいずれか一項記載の基板処理方法。
【請求項24】
前記表面の処理は、前記基板の表面に液体を供給することを含み、
前記基板の裏面に前記液体が接触しないように、前記基板の裏面に前記カバー部材を密着する請求項20〜23のいずれか一項記載の基板処理方法。
【請求項25】
前記基板は、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、及びポリエチレンナフタレートの少なくとも一つを含み、
前記カバー部材の表面は、ポリウレタン、及びシリコンゴムの少なくとも一方を含む請求項20〜24のいずれか一項記載の基板処理方法。
【請求項26】
前記基板から離れた前記カバー部材を洗浄することを含む請求項20〜25のいずれか一項記載の基板処理方法。
【請求項27】
請求項20〜26のいずれか一項記載の基板処理方法を用いて基板を処理することと、
処理された前記基板を加工することと、を含むデバイス製造方法。
【請求項1】
第1供給部からの帯状の基板を第1回収部へ送る第1送り機構と、
前記第1供給部から送られた前記基板の裏面の少なくとも一部にカバー部材を着ける第1装置と、
前記裏面に前記カバー部材が着けられた状態で前記第1装置から送られた前記基板の表面の処理を行う表面処理装置と、
前記表面処理装置と前記第1回収部との間に配置され、前記表面処理装置から送られた前記基板から前記カバー部材を離す第2装置と、を備える基板処理装置。
【請求項2】
前記第1装置は、前記基板が送られている状態で前記基板に前記カバー部材を着ける請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1装置は、前記基板の表面が対向可能な位置に配置された第1部材との間で前記基板と前記カバー部材とを挟む第2部材を含む請求項1又は2記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第2装置は、前記基板が送られている状態で前記基板から前記カバー部材を離す請求項1〜3のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第2装置は、前記第1送り機構による前記基板の送り方向と異なる方向へ前記カバー部材を送る請求項1〜4のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第1供給部と前記第1回収部との間の少なくとも一部において、前記基板と同期して前記カバー部材を送る第2送り機構を備える請求項1〜5のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1装置は、前記基板と前記カバー部材とが同期して送られている状態で前記基板に前記カバー部材を着ける請求項6記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1装置は、前記基板の表面が対向可能な位置に配置された前記第1送り機構の第1ローラと、前記第1ローラとの間で前記基板と前記カバー部材とを挟む前記第2送り機構の第2ローラとを含む請求項6又は7記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第2装置は、前記基板と前記カバー部材とが同期して送られている状態で前記基板から前記カバー部材を離す請求項6〜8のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記第2装置は、前記基板の表面が対向可能な位置に配置された前記第1送り機構の第3ローラと、前記第1送り機構による前記基板の送り方向と異なる方向へ前記カバー部材を送る前記第2送り機構の第4ローラとを含む請求項6〜9のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記カバー部材は、帯状の部材であり、
前記第2送り機構は、第2供給部からの前記カバー部材を前記第1装置へ送り、前記第2装置からの前記カバー部材を第2回収部へ送る請求項6〜10のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記カバー部材は、帯状の部材であり、
前記第2送り機構は、前記第2装置からの前記カバー部材を前記第1装置へ送る請求項6〜10のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記第1供給部と前記第1回収部との間に、前記表面処理装置を複数備える請求項1〜12のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記表面の処理は、前記基板の表面に液体を供給する処理を含む請求項1〜13のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記表面処理装置は、液体を入れる容器を有し、
前記表面の処理は、前記裏面に前記カバー部材が着けられた状態で前記基板を前記容器内の液体に浸ける処理を含む請求項1〜14のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記第1送り機構は、少なくとも一部が前記容器内に配置され、前記基板及び前記カバー部材の少なくとも一方を支持する搬送ローラを備える請求項15記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記第2装置からの前記カバー部材を洗浄する洗浄装置を備える請求項1〜16のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記基板は、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、及びポリエチレンナフタレートの少なくとも一つを含み、
前記カバー部材の表面は、ポリウレタン、及びシリコンゴムの少なくとも一方を含む請求項1〜17のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか一項記載の基板処理装置を用いて基板を処理することと、
処理された前記基板を加工することと、を含むデバイス製造方法。
【請求項20】
巻かれた帯状の基板の少なくとも一部を第1供給部から送り出すことと、
前記第1供給部から送られた前記基板の裏面の少なくとも一部にカバー部材を着けることと、
前記裏面に前記カバー部材が着けられた状態で前記基板の表面の処理を行うことと、
前記表面の処理が行われた前記基板から前記カバー部材を離すことと、
前記カバー部材から離れた前記基板を第1回収部から回収して巻くことと、を含む基板処理方法。
【請求項21】
前記第1供給部と前記第1回収部との間の少なくとも一部において、前記基板と同期して前記カバー部材を送ることを含む請求項20記載の基板処理方法。
【請求項22】
前記基板と前記カバー部材とが同期して送られている状態で前記基板に前記カバー部材を着ける請求項21記載の基板処理方法。
【請求項23】
前記基板及び前記カバー部材を送りながら前記基板から前記カバー部材を離す請求項20〜22のいずれか一項記載の基板処理方法。
【請求項24】
前記表面の処理は、前記基板の表面に液体を供給することを含み、
前記基板の裏面に前記液体が接触しないように、前記基板の裏面に前記カバー部材を密着する請求項20〜23のいずれか一項記載の基板処理方法。
【請求項25】
前記基板は、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、及びポリエチレンナフタレートの少なくとも一つを含み、
前記カバー部材の表面は、ポリウレタン、及びシリコンゴムの少なくとも一方を含む請求項20〜24のいずれか一項記載の基板処理方法。
【請求項26】
前記基板から離れた前記カバー部材を洗浄することを含む請求項20〜25のいずれか一項記載の基板処理方法。
【請求項27】
請求項20〜26のいずれか一項記載の基板処理方法を用いて基板を処理することと、
処理された前記基板を加工することと、を含むデバイス製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−124435(P2012−124435A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276197(P2010−276197)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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