説明

基板処理装置

【課題】処理槽から処理液をオーバーフローさせる際に、処理液の流れを精密に調整できる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置1は、処理槽10の周縁部分に接触部材40を備えている。接触部材40は、下方へ収束する楔形に形成されており、接触部材40を上下に移動させると、処理槽10と接触部材40との間隔が変化する。接触部材40を降下させて、接触部材40を処理液9に接触させると、処理液9は接触部材40を伝って外槽12へ流れ出る。また、処理槽10と接触部材40との間隔を調節すると、処理液9の流れが精密に調整される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板等の基板を処理液に浸漬して処理する基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、基板の製造工程においては、基板を処理液に浸漬して処理する基板処理装置が知られている。このような基板処理装置は、処理液を貯留するとともに上部から処理液をオーバーフローさせる処理槽を備え、処理槽内に貯留された処理液に複数の基板を浸漬することにより基板を処理する。処理槽の周囲には、処理槽からオーバーフローする処理液を受けるための外槽が設けられている。このような従来の基板処理装置の構成は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
このような基板処理装置では、複数の基板を均一に処理するために、また、処理槽内の処理液に浮遊するパーティクルを効率よく外部へ排出するために、処理槽の周囲へ処理液を均等にオーバーフローさせることが望ましい。このため、従来の基板処理装置では、処理槽の四隅に高さ調節用のボルトを設け、これらのボルトを調節することにより、処理槽の周縁部分における処理液の流れを調整していた。
【0004】
【特許文献1】特開平7−310192号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、従来の基板処理装置では、処理槽の四隅の高さを調節することにより、処理槽の周縁部分における処理液の流れが均等になるように調整していた。しかしながら、4点のボルトを調節するだけでは、処理液の流れを精密に調整することは困難であった。また、処理槽自体の傾きを調節するため、処理槽の周縁部分の一部分のみについて、処理液の流れを調整することも困難であった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、処理槽から処理液をオーバーフローさせる際に、処理液の流れを精密に調整できる基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、基板を処理液に浸漬して処理する基板処理装置であって、処理液を貯留するとともに上部から処理液をオーバーフローさせる処理槽と、前記処理槽の上部の周縁部分において、処理液と接触させることにより処理液の流れを誘導する接触部材と、前記処理槽と前記接触部材との間隔を調節する間隔調節手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記接触部材は、前記処理槽の上部の周縁部分に沿って配置された複数の接触部材を有し、前記間隔調節手段は、前記複数の接触部材のそれぞれと前記処理槽との間隔を、個別に調節することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、前記接触部材は、前記処理槽の外側に設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記間隔調節手段は、前記処理槽と前記接触部材との間隔を、0.3mm以上1.0mm以下の範囲内で変化させることを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記接触部材は、下方に収束するくさび形または円錐形の形状を有し、前記間隔調節手段は、前記接触部材を上下に移動させることにより、前記処理槽と前記接触部材との間隔を調節することを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記接触部材は、下方に収束するネジ形の形状を有し、前記間隔調節手段は、前記接触部材を回転させつつ上下に移動させることにより、前記処理槽と前記接触部材との間隔を調節することを特徴とする。
【0013】
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記接触部材は、偏心位置に設けられた回転軸を中心として回転可能な部材であり、前記間隔調節手段は、前記回転軸を中心として前記接触部材を回転させることにより、前記処理槽と前記接触部材との間隔を調節することを特徴とする。
【0014】
請求項8に係る発明は、請求項1から請求項7までのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記処理槽の姿勢を調節する姿勢調節手段をさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1〜8に記載の発明によれば、処理槽の上部の周縁部分に接触部材を設け、処理槽と接触部材との間隔を調節する間隔調節手段を備える。このため、処理槽の周縁部分において接触部材を処理液に接触させることにより、処理液の流れを誘導できる。また、処理槽と接触部材との間隔を調節することにより、処理液の流れを精密に調整できる。
【0016】
特に、請求項2に記載の発明によれば、間隔調節手段は、複数の接触部材のそれぞれと処理槽との間隔を、個別に調節する。このため、処理槽の周縁部分の一部分のみについて処理液の流れを微調整でき、処理槽の周縁部分における処理液の流れを精密に均等化できる。
【0017】
特に、請求項3に記載の発明によれば、接触部材は、処理槽の外側に設けられている。このため、接触部材から発生するパーティクルや金属汚染が処理槽の内部に侵入することを防止できる。
【0018】
特に、請求項4に記載の発明によれば、間隔調節手段は、処理槽と接触部材との間隔を、0.3mm以上1.0mm以下の範囲内で変化させる。このため、処理液の流れを良好に調整できる。
【0019】
特に、請求項5に記載の発明によれば、下方に収束するくさび形または円錐形の接触部材を上下に移動させることにより、処理槽と接触部材との間隔を調節する。このため、処理槽と接触部材との間隔を精密かつ容易に調節できる。
【0020】
特に、請求項6に記載の発明によれば、下方に収束するネジ形の接触部材を回転させつつ上下に移動させることにより、処理槽と接触部材との間隔を調節する。このため、処理槽と接触部材との間隔を精密かつ容易に調節できる。
【0021】
特に、請求項7に記載の発明によれば、偏心位置に設けられた回転軸を中心として接触部材を回転させることにより、処理槽と接触部材との間隔を調節する。このため、処理槽と接触部材との間隔を精密かつ容易に調節できる。
【0022】
特に、請求項8に記載の発明によれば、処理槽の姿勢を調節する姿勢調節手段をさらに備える。このため、処理槽の姿勢を調節して処理液の流れを粗調整した上で、接触部材により処理液の流れを微調整できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0024】
図1および図2は、本発明に係る基板処理装置1の構成を示した図である。図1は、基板処理装置1を基板Wと平行な平面で切断した縦断面図であり、図2は、基板処理装置1を基板Wと垂直な平面で切断した縦断面図である。また、図3は、基板処理装置1の上面図である。なお、図1には、処理液供給系や、処理液排出系の構成も示している。
【0025】
基板処理装置1は、複数の基板W(以下、単に基板Wという)を一括して処理液9中に浸漬することにより基板Wを処理する、いわゆるバッチ式の基板処理装置である。基板処理装置1は、主として、処理液9を貯留する処理槽10と、基板Wを上下に搬送するリフタ20と、処理槽10を支持する支持部30と、処理槽10の周縁位置に設けられた接触部材40と、を備えている。
【0026】
処理槽10は、処理液9を貯留するための容器である。処理槽10に貯留した処理液9に基板Wを浸漬することにより、基板Wに所定の処理を行う。処理槽10の底部には、一対の処理液吐出部11が設けられている。処理液吐出部11は、配管11aを介して処理液供給源11bに接続されている。また、配管11aの経路途中には、開閉弁11cが介挿されている。このため、開閉弁11cを開放すると、処理液供給源11bから配管11aを通って処理液吐出部11へ、処理液9が供給される。処理液吐出部11へ供給された処理液9は、図1中の白抜矢印のように、処理液吐出部11から処理槽10内へ吐出される。なお、処理槽10に貯留される処理液9は、フッ酸等の薬液であってもよく、純水であってもよい。
【0027】
処理液吐出部11から吐出された処理液9は、処理槽10内に貯留され、処理槽10の上部から外側へオーバーフローする。処理槽10の周囲には、処理槽10からオーバーフローした処理液9を受けるための外槽12が設けられている。外槽12には、配管12aが接続されており、配管12aの他端側は排液ラインに接続されている。このため、処理槽10からオーバーフローした処理液9は、外槽12に貯留された後、配管12aを通って排液ラインへ排出される。
【0028】
リフタ20は、基板Wを上下に搬送するための搬送機構である。リフタ20は、基板を保持する3本の保持棒21と、リフタアーム22と、リフタ駆動部23と、を有している。保持棒21には、複数の保持溝(図示省略)が刻設されており、基板Wは保持溝上に起立姿勢で保持される。リフタ駆動部23は、サーボモータやタイミングベルト等により構成されている。リフタ駆動部23を動作させると、リフタアーム22および3本の保持棒21は一体的に上下に移動する。これにより、基板Wは、処理槽10内の浸漬位置(図1,図2の実線位置)と、処理槽10上方の引き上げ位置(図1,図2の二点鎖線位置)との間で移動する。
【0029】
支持部30は、装置フレームなどの不動部31に処理槽10を接続し、処理槽10を水平に支持するための部材である。支持部30は、処理槽10の外周面に固着された支持板32と、不動部31と支持板32とを連結する4つのボルト33とを有している。図3に示したように、支持板32は、処理槽10の周囲の3面に固着されている。ボルト33は、処理槽10の四隅において、支持板32と不動部31とを連結している。
【0030】
支持部30の4つのボルト33を調節すると、処理槽10の四隅における支持板32の高さが調節され、それにより、処理槽10の姿勢(傾き)が調節される。すなわち、支持部30の4つのボルト33は、処理槽10の姿勢を調節する姿勢調節手段としての機能を有する。ユーザは、4つのボルト33を調節することにより、処理槽10の上面から周囲へ処理液9がほぼ均等にオーバーフローするように、処理槽10の姿勢を調節する。
【0031】
接触部材40は、処理槽10の周縁部分における処理液9の流れを微調整するための部材である。接触部材40は、処理槽10の周縁部分に沿って複数箇所に設けられている。各接触部材40は、処理槽10の周縁部分の外側に等間隔に配置され、連結部材41を介して外槽12に取り付けられている。
【0032】
図4および図5は、接触部材40付近の拡大縦断面図である。接触部材40の下部は、下方に向かって収束する楔形または円錐形に形成されている。また、接触部材40の上部は、円柱形に形成されており、その側面にはネジ溝が刻設されている。連結部材41の端部には、上記ネジ溝に対応するネジ穴が形成されており、上記ネジ溝とネジ穴とが螺合された状態で、接触部材40が保持されている。このため、接触部材40を回転させると、ネジ穴に沿って接触部材40は上下に移動する。
【0033】
上記の通り、接触部材40の下部は、下方へ向かって収束する楔形または円錐形に形成されている。このため、接触部材40を上下に移動させると、処理槽10の周縁部分と、接触部材40との間隔dが変化する。たとえば、接触部材40を下降させると、処理槽10と接触部材40との間隔dが狭まり、接触部材40を上昇させると、処理槽10と接触部材40との間隔dが拡がる。すなわち、ユーザは、接触部材40を回転させることにより、処理槽10と接触部材40との間隔dを調節できる。
【0034】
処理槽10の周縁部分において、処理液9が部分的に流れ出していない箇所(図4のような箇所)がある場合、ユーザは、その箇所に配置された接触部材40を降下させる。これにより、接触部材40は、処理槽10の周縁部分に滞留している処理液9に接近する。接触部材40が処理液9に接触すると、処理液9は、接触部材40を伝って外槽へ流れ出す(図5の状態)。このように、接触部材40は、処理槽10の周縁部分において処理液9と接触し、処理液9の流れを誘導する役割を果たす。
【0035】
また、処理槽10と接触部材40との間隔dによって、処理槽10から流れ出す処理液9の量は変化する。このため、ユーザは、接触部材40を上下に移動させて処理槽10と接触部材40との間隔dを調節することにより、処理槽10から流れ出す処理液9の流れを微調整できる。処理槽10の周縁部分において処理液9の流れが精密に均等でない場合にも、複数の接触部材40の高さを個別に調節すれば、処理槽10の周縁部分において処理液9の流れを精密に均等化できる。
【0036】
このように、接触部材40は、処理槽10の周縁部分の複数箇所において、処理液9の流れを微調整する。これは、流体に固体が接近すると、流体は固体の表面に吸着し、固体の表面を伝って流れるという性質を利用している。このため、処理槽10と接触部材40との間隔dは、処理槽10の周縁部分において表面張力により盛り上がった処理液9の表面が、接触部材40に吸着する限界の距離の前後で変化させることが望ましい。具体的には、間隔dを0.3mm以上1.0mm以下の範囲内で変化させると、処理液9の流れを良好に調整できる。
【0037】
図6は、上記構成を有する基板処理装置1において、処理液9の流れを調整する手順を示したフローチャートである。この基板処理装置1では、基板Wを処理する前に下記の手順を実行し、処理槽10から周囲へ処理液9が均等にオーバーフローするように調整を行う。
【0038】
まず、基板処理装置1は、リフタ20の保持棒21上にダミー基板を載置し、処理槽10に貯留された処理液9中にダミー基板を浸漬する(ステップS1)。ダミー基板は、後に処理する製品用の基板Wとは異なる、調整用の基板である。ダミー基板を処理液9中に浸漬した状態で、以下の調整作業を行うことにより、より処理時に近い状態で処理液9の流れを調整できる。
【0039】
ダミー基板を処理液9中に浸漬すると、基板処理装置1は、開閉弁11cを開く。そうすると、処理液吐出部11から処理槽10内へ処理液9が吐出され、処理槽10の上部から処理液9がオーバーフローする。ユーザは、処理槽10の周縁部分における処理液9の流れを確認しつつ、支持部30の4つのボルト33を調節する(ステップS2)。これにより、処理槽10から周囲へ処理液9がほぼ均等にオーバーフローするように、処理槽10の姿勢を調節する。すなわち、このステップS2では、処理槽10からオーバーフローする処理液9の流れを粗調整する。
【0040】
次に、ユーザは、処理槽10の周縁部分における処理液9の流れが、精密に均等になっているか否かを確認する(ステップS3)。そして、処理液9の流れが精密に均等になっている場合には、この時点で調整作業を終了する。一方、処理液9の流れが精密に均等になっていない場合、すなわち、処理槽10の周縁部分において処理液9が部分的に流れ出していない箇所や、処理液9の流れが弱い箇所がある場合には、その箇所に配置された接触部材40を降下させて処理液9の流れを微調整する(ステップS4)。
【0041】
接触部材40を降下させると、処理槽10の周縁部分に滞留している処理液9と接触部材40とが接触する。そうすると、処理液9は、接触部材40を伝って外槽12へ流れ出す。これにより、処理液9が部分的に流れ出していない箇所や、処理液9の流れが弱い箇所においても、処理液9が流れる量が増加する。このように、ステップS4では、処理液9の流れを部分的に調整し、処理槽10の周縁部分における処理液9の流れを精密に均等にする。その後、基板処理装置1は、開閉弁11cを閉じるとともにダミー基板を引き上げて、基板処理装置1の調整作業を終了する。
【0042】
以上のように、この基板処理装置1は、処理槽10の周縁部分に接触部材40を設け、処理槽10と接触部材40との間隔dを調節できる構成となっている。このため、接触部材40を処理液9に接触させることにより、処理槽10の周縁部分における処理液9の流れを誘導できる。また、処理槽10と接触部材40との間隔dを調節することにより、処理液9の流れを精密に調整できる。
【0043】
接触部材40は、処理槽10の周縁部分に沿って等間隔に多数配置されている。そして、各接触部材40と処理槽10との間隔dは個別に調節される。このため、処理液9が流れ出していない箇所や、処理液9の流れが弱い箇所においてのみ、部分的に処理液9の流れを調節できる。したがって、処理槽10の周縁部分において処理液9の流れを精密に均等化できる。
【0044】
また、接触部材40は、処理槽10の周縁部分の外側に配置されている。このため、接触部材40から発生するパーティクルや金属汚染が、処理槽10の内部に侵入することを防止できる。
【0045】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の例に限定されるものではない。例えば、上記の例では、接触部材40をネジ機構によって上下に移動させたが、他の公知の手段を用いて接触部材40を上下に移動させてもよい。例えば、圧電アクチュエータを接触部材40に接続し、電気信号に基づいて接触部材40上下に移動させるようにしてもよい。
【0046】
また、本発明の接触部材は、上記の接触部材40の構成に限定されるものではない。例えば、図7や図8に示したような構成であってもよい。図7の接触部材50は、上部は上記の接触部材40と同等に構成されており、下部は下方に向かって収束する円錐形に形成されている。そして、下部の側面にも螺旋状のネジ溝が刻設されている。接触部材50を回転させると、接触部材50は回転しつつ上下に移動し、処理槽10と接触部材50との間隔dは、ネジ溝に沿って変化する。このため、上記の接触部材40と同様に、処理槽10と接触部材50との間隔dを精密かつ容易に調節できる。
【0047】
図8の接触部材60は、鉛直方向の回転軸Lを中心として回転可能に構成されている。回転軸Lは、接触部材60の偏心位置に配置されている。接触部材60を図8のA−A面に沿って切断した断面は、例えば、図9に示したような形状になっている。接触部材60の回転軸Lと外周面との距離は、rからRまでの値をとり得る。このため、回転軸Lを中心として接触部材60を回転させると、処理槽10と接触部材60との間隔dを精密かつ容易に調節できる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】基板処理装置を基板と平行な平面で切断した縦断面図である。
【図2】基板処理装置を基板と垂直な平面で切断した縦断面図である。
【図3】基板処理装置の上面図である。
【図4】接触部材付近の拡大図である。
【図5】接触部材付近の拡大図である。
【図6】処理液の流れを調整する手順を示したフローチャートである。
【図7】変形例に係る接触部材の構成を示した図である。
【図8】変形例に係る接触部材の構成を示した図である。
【図9】変形例に係る接触部材の水平断面の形状を示した図である。
【符号の説明】
【0049】
1 基板処理装置
10 処理槽
11 処理液吐出部
12 外槽
20 リフタ
30 支持部
32 支持板
33 ボルト
40,50,60 接触部材
41 連結部材
9 処理液
W 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理液に浸漬して処理する基板処理装置であって、
処理液を貯留するとともに上部から処理液をオーバーフローさせる処理槽と、
前記処理槽の上部の周縁部分において、処理液と接触させることにより処理液の流れを誘導する接触部材と、
前記処理槽と前記接触部材との間隔を調節する間隔調節手段と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置であって、
前記接触部材は、前記処理槽の上部の周縁部分に沿って配置された複数の接触部材を有し、
前記間隔調節手段は、前記複数の接触部材のそれぞれと前記処理槽との間隔を、個別に調節することを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、
前記接触部材は、前記処理槽の外側に設けられていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記間隔調節手段は、前記処理槽と前記接触部材との間隔を、0.3mm以上1.0mm以下の範囲内で変化させることを特徴とする基板処理装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記接触部材は、下方に収束するくさび形または円錐形の形状を有し、
前記間隔調節手段は、前記接触部材を上下に移動させることにより、前記処理槽と前記接触部材との間隔を調節することを特徴とする基板処理装置。
【請求項6】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記接触部材は、下方に収束するネジ形の形状を有し、
前記間隔調節手段は、前記接触部材を回転させつつ上下に移動させることにより、前記処理槽と前記接触部材との間隔を調節することを特徴とする基板処理装置。
【請求項7】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記接触部材は、偏心位置に設けられた回転軸を中心として回転可能な部材であり、
前記間隔調節手段は、前記回転軸を中心として前記接触部材を回転させることにより、前記処理槽と前記接触部材との間隔を調節することを特徴とする基板処理装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記処理槽の姿勢を調節する姿勢調節手段をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−90217(P2007−90217A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−282140(P2005−282140)
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】