基板処理装置
【課題】スループットを向上させることができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置100は、インデクサブロック11、第1の処理ブロック12、第2の処理ブロック13およびインターフェイスブロック14を備える。インデクサブロック11は、一対のキャリア載置部111a,111bおよび搬送部112を含む。キャリア載置部111a,111bには、複数の基板Wを多段に収容するキャリア113がそれぞれ載置される。搬送部112には、搬送機構IR1,IR2が設けられる。搬送機構IR1,IR2は、互いに並行して基板Wを搬送する。
【解決手段】基板処理装置100は、インデクサブロック11、第1の処理ブロック12、第2の処理ブロック13およびインターフェイスブロック14を備える。インデクサブロック11は、一対のキャリア載置部111a,111bおよび搬送部112を含む。キャリア載置部111a,111bには、複数の基板Wを多段に収容するキャリア113がそれぞれ載置される。搬送部112には、搬送機構IR1,IR2が設けられる。搬送機構IR1,IR2は、互いに並行して基板Wを搬送する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に処理を施す基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板等の各種基板に種々の処理を行うために、基板処理装置が用いられる。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された基板処理装置は、インデクサブロック、処理ブロックおよびインターフェイスブロックを備える。インデクサブロックに基板が搬入され、処理ブロックにおいて基板に成膜処理が行われる。成膜処理後の基板は、インターフェイスブロックを介して露光装置に搬送され、露光装置において基板に露光処理が施される。露光処理後の基板は、インターフェイスブロックを介して処理ブロックに戻され、処理ブロックにおいて基板に現像処理が施される。現像処理後の基板は、インデクサブロックから外部に搬出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−189138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
基板処理装置内には、基板を搬送するための複数の搬送機構が設けられる。基板処理装置のスループットを向上させるために、複数の搬送機構による基板の搬送効率を高めることが求められる。
【0006】
本発明の目的は、スループットを向上させることができる基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係る基板処理装置は、複数の基板を収容可能な収容容器が搬入および搬出されるインデクサブロックと、基板に予め定められた処理を行う処理ブロックとを備え、インデクサブロックは、収容容器が載置される容器載置部と、容器載置部に載置された収容容器と処理ブロックとの間で互いに並行して基板を搬送する第1および第2の搬送機構とを含むものである。
【0008】
その基板処理装置においては、複数の基板が収容された収容容器がインデクサブロックに搬入される。収容容器から取り出された基板が処理ブロックに搬送され、処理ブロックにおいて予め定められた処理が行われる。処理後の基板は収容容器に収容されてインデクサブロックから搬出される。
【0009】
インデクサブロックでは、容器載置部に収容容器が載置され、第1および第2の搬送機構により収容容器から処理ブロックに処理前の基板が搬送されるとともに処理ブロックから収容容器に処理後の基板が搬送される。この場合、第1および第2の搬送機構により並行して基板が搬送されることにより、収容容器と処理ブロックとの間で基板を効率よく搬送することができる。その結果、基板処理装置のスループットを向上させることができる。
【0010】
ここで、「基板が並行して搬送される」とは、第1および第2の搬送機構が基板を全く同時に搬送する場合に限らず、第1の搬送機構による基板の搬送期間と第2の搬送機構による基板の搬送期間とが一部重複する場合も含む。
【0011】
(2)第1の搬送機構は、基板を保持可能に構成された第1および第2の保持部を有し、第2の搬送機構は、基板を保持可能に構成された第3および第4の保持部を有してもよい。
【0012】
この場合、第1および第2の保持機構がそれぞれ2枚の基板を同時に保持して搬送することができる。それにより、第1および第2の保持機構による基板の搬送効率がさらに高められる。
【0013】
(3)第1の搬送機構は、処理前の基板を容器載置部に載置された収容容器から処理ブロックに搬送するように構成され、第2の搬送機構は、処理後の基板を処理ブロックから容器載置部に載置された収容容器に搬送するように構成されてもよい。
【0014】
この場合、第1および第2の搬送機構の各々が収容容器から処理ブロックへの基板の搬送および処理ブロックから収容容器への基板の搬送の両方を行う場合に比べて、第1および第2の搬送機構の動作が単純化される。それにより、第1および第2の保持機構による基板の搬送効率がさらに高められる。
【0015】
(4)容器載置部は、第1および第2の載置部を含み、処理前の基板が収容された収容容器が第1の載置部に載置され、処理後の基板を収容するための収容容器が第2の載置部に載置され、第1の搬送機構は、第1の載置部に載置された収容容器から処理ブロックに基板を搬送するように構成され、第2の搬送機構は、処理ブロックから第2の載置部に載置された収容容器に基板を搬送するように構成されてもよい。
【0016】
この場合、処理前の基板が収容された収容容器と処理後の基板を収容するための収容容器とが互いに異なる容器載置部に載置されるので、第1の搬送機構が処理前の基板をより円滑に搬送することができ、第2の搬送機構が処理後の基板をより円滑に搬送することができる。それにより、第1および第2の保持機構による基板の搬送効率がさらに高められる。
【0017】
(5)処理ブロックは、基板を搬送する第3の搬送機構を含み、基板処理装置は、第1の搬送機構と第3の搬送機構との間に設けられ、複数の基板を一時的に載置可能な第1の基板載置部と、第1の搬送機構と第3の搬送機構との間に設けられ、複数の基板を一時的に載置可能な第2の基板載置部とをさらに備えてもよい。
【0018】
この場合、第1の基板載置部を介して第1および第3の搬送機構間で基板が受け渡され、第2の基板載置部を介して第2および第3の搬送機構間で基板が受け渡される。第1および第2の基板載置部には複数の基板が載置可能であるので、先に搬送された基板が第1および第2の基板載置部に載置されていても、続けて新たな基板を第1および第2の基板載置部に載置することができる。したがって、第1〜第3の搬送機構により基板を連続的に搬送することができる。その結果、基板の搬送効率がさらに高められる。
【0019】
(6)インデクサブロックは、上下に配置された第1および第2の搬送室を含み、第1の搬送機構は、第1の搬送室に設けられ、第2の搬送機構は、第2の搬送室に設けられてもよい。
【0020】
この場合、第1および第2の搬送機構が上下に配置されることにより、第1および第2の搬送機構の設置面積を小さくすることができる。それにより、基板処理装置の小型化が可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、基板処理装置のスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の模式的平面図である。
【図2】図1の塗布処理部、塗布現像処理部および洗浄乾燥処理部の概略側面図である。
【図3】図1の熱処理部および洗浄乾燥処理部の概略側面図である。
【図4】第1の処理ブロックの模式的側面図である。
【図5】搬送部の模式的側面図である。
【図6】搬送機構の構成を示す模式的側面図である。
【図7】搬送機構の構成を示す模式的側面図である。
【図8】キャリアの斜視図および正面図である。
【図9】送りバッファ部および戻りバッファ部の構成を示す外観斜視図である。
【図10】送りバッファ部および戻りバッファ部の構成を示す側面図である。
【図11】送りバッファ部および戻りバッファ部に対する基板の載置および受け取りについて説明するための平面図である。
【図12】送りバッファ部および戻りバッファ部に対する基板の載置および受け取りについて説明するための平面図である。
【図13】搬送機構によるキャリアから送りバッファ部への基板の搬送について説明するための模式的側面図である。
【図14】搬送機構によるキャリアから送りバッファ部への基板の搬送について説明するための模式的側面図である。
【図15】搬送機構による戻りバッファ部からキャリアへの基板の搬送について説明するための模式的側面図である。
【図16】搬送機構による戻りバッファ部からキャリアへの基板の搬送について説明するための模式的側面図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的側面図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的側面図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的平面図である。
【図20】本発明の第4の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的平面図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的側面図である。
【図22】ハンドの他の例を示す側面図および平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態に係る基板処理装置について図面を用いて説明する。なお、以下の説明において、基板とは、半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板等をいう。
【0024】
(1)第1の実施の形態
(1−1)基板処理装置の構成
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の模式的平面図である。図1および図2以降の所定の図には、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で互いに直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。なお、各方向において矢印が向かう方向を+方向、その反対の方向を−方向とする。
【0025】
基板処理装置100は、インデクサブロック11、第1の処理ブロック12、第2の処理ブロック13およびインターフェイスブロック14を備える。インターフェイスブロック14は、洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bを含む。搬入搬出ブロック14Bに隣接するように露光装置15が配置される。露光装置15においては、液浸法により基板Wに露光処理が行われる。
【0026】
図1に示すように、インデクサブロック11は、一対のキャリア載置部111a,111bおよび搬送部112を含む。キャリア載置部111a,111bには、複数の基板Wを多段に収容するキャリア113がそれぞれ載置される。本実施の形態では、キャリア113としてFOUP(front opening unified pod)が用いられる。
【0027】
搬送部112には、制御部114および搬送機構IR1,IR2が設けられる。制御部114は、基板処理装置100の種々の構成要素を制御する。搬送機構IR1,IR2は、それぞれ基板Wを保持して搬送する。後述の図5に示すように、搬送部112には、キャリア113と搬送機構IR1,IR2との間で基板Wを受け渡すための開口部117が形成される。
【0028】
搬送部112の側面には、メインパネルPNが設けられる。ユーザは、基板処理装置100における基板Wの処理状況等をメインパネルPNで確認することができる。また、メインパネルPNの近傍には、例えばキーボードからなる操作部(図示せず)が設けられる。ユーザは、操作部を操作することにより、基板処理装置100の動作設定等を行うことができる。
【0029】
第1の処理ブロック12は、塗布処理部121、搬送部122および熱処理部123を含む。塗布処理部121および熱処理部123は、搬送部122を挟んで対向するように設けられる。搬送部122とインデクサブロック11との間には、送りバッファ部SBF1が設けられる。後述の図5に示すように、送りバッファ部SBF1の下方には、送りバッファ部SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2が設けられる。送りバッファ部SBF1,SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2は、複数の基板Wを載置可能に構成される。搬送部122には、基板Wを搬送する搬送機構127および後述する搬送機構128(図5参照)が設けられる。
【0030】
第2の処理ブロック13は、塗布現像処理部131、搬送部132および熱処理部133を含む。塗布現像処理部131および熱処理部133は、搬送部132を挟んで対向するように設けられる。搬送部132と搬送部122との間には、基板Wが載置される基板載置部PASS1および後述する基板載置部PASS2〜PASS4(図5参照)が設けられる。搬送部132には、基板Wを搬送する搬送機構137および後述する搬送機構138(図5参照)が設けられる。第2の処理ブロック13内において、熱処理部133とインターフェイスブロック14との間にはパッキン145が設けられる。
【0031】
洗浄乾燥処理ブロック14Aは、洗浄乾燥処理部161,162および搬送部163を含む。洗浄乾燥処理部161,162は、搬送部163を挟んで対向するように設けられる。搬送部163には、搬送機構141,142が設けられる。
【0032】
搬送部163と搬送部132との間には、載置兼バッファ部P−BF1および後述する載置兼バッファ部P−BF2(図5参照)が設けられる。載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2は、複数の基板Wを載置可能に構成される。
【0033】
搬送機構141,142の間において、搬入搬出ブロック14Bに隣り合うように、基板載置部PASS5および後述の載置兼冷却部P−CP(図5参照)が設けられる。載置兼冷却部P−CPは、基板Wを冷却する機能(例えば、クーリングプレート)を備える。載置兼冷却部P−CPにおいて、基板Wが露光処理に適した温度に冷却される。
【0034】
搬入搬出ブロック14Bには、搬送機構146が設けられる。搬送機構146は、露光装置15に対する基板Wの搬入および搬出を行う。露光装置15には、基板Wを搬入するための基板搬入部15aおよび基板Wを搬出するための基板搬出部15bが設けられる。なお、露光装置15の基板搬入部15aおよび基板搬出部15bは、水平方向に隣接するように配置されてもよく、または上下に配置されてもよい。
【0035】
搬入搬出ブロック14Bは、洗浄乾燥処理ブロック14Aに対して+Y方向および−Y方向に移動可能に設けられる。洗浄乾燥処理ブロック14A、搬入搬出ブロック14Bおよび露光装置15のメンテナンス時には、搬入搬出ブロック14Bを+Y方向または−Y方向に移動させることにより、作業スペースを確保することができる。なお、搬入搬出ブロック14Bは、他のブロックに比べて軽量であり、容易に移動させることができる。
【0036】
(1−2)塗布処理部および現像処理部の構成
図2は、図1の塗布処理部121、塗布現像処理部131および洗浄乾燥処理部161の概略側面図である。図2においては、基板処理装置100の一方の側面に沿った領域(以下、+Y側と呼ぶ)に設けられた構成要素が主に示される。
【0037】
図2に示すように、塗布処理部121には、塗布処理室21,22,23,24が階層的に設けられる。各塗布処理室21〜24には、塗布処理ユニット129が設けられる。塗布現像処理部131には、現像処理室31,33および塗布処理室32,34が階層的に設けられる。各現像処理室31,33には、現像処理ユニット139が設けられ、各塗布処理室32,34には、塗布処理ユニット129が設けられる。
【0038】
各塗布処理ユニット129は、基板Wを保持するスピンチャック25およびスピンチャック25の周囲を覆うように設けられるカップ27を備える。本実施の形態においては、スピンチャック25およびカップ27は、各塗布処理ユニット129に2つずつ設けられる。スピンチャック25は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ)により回転駆動される。
【0039】
また、図1に示すように、各塗布処理ユニット129は、処理液を吐出する複数のノズル28およびそのノズル28を搬送するノズル搬送機構29を備える。
【0040】
塗布処理ユニット129においては、複数のノズル28のうちのいずれかのノズル28がノズル搬送機構29により基板Wの上方に移動される。そして、そのノズル28から処理液が吐出されることにより、基板W上に処理液が塗布される。なお、ノズル28から基板Wに処理液が供給される際には、図示しない駆動装置によりスピンチャック25が回転される。それにより、基板Wが回転される。
【0041】
本実施の形態においては、塗布処理室22,24の塗布処理ユニット129において、反射防止膜用の処理液がノズル28から基板Wに供給される。塗布処理室21,23の塗布処理ユニット129において、レジスト膜用の処理液がノズル28から基板Wに供給される。塗布処理室32,34の塗布処理ユニット129において、レジストカバー膜用の処理液がノズル28から基板Wに供給される。
【0042】
図2に示すように、現像処理ユニット139は、塗布処理ユニット129と同様に、スピンチャック35およびカップ37を備える。本実施の形態においては、スピンチャック35およびカップ37は、現像処理ユニット139に3つずつ設けられる。また、図1に示すように、現像処理ユニット139は、現像液を吐出する2つのスリットノズル38およびそのスリットノズル38をX方向に移動させる移動機構39を備える。
【0043】
現像処理ユニット139においては、まず、一方のスリットノズル38がX方向に移動しつつ各基板Wに現像液を供給する。その後、他方のスリットノズル38が移動しつつ各基板Wに現像液を供給する。なお、スリットノズル38から基板Wに現像液が供給される際には、図示しない駆動装置によりスピンチャック35が回転される。それにより、基板Wが回転される。
【0044】
本実施の形態では、現像処理ユニット139において基板Wに現像液が供給されることにより、基板W上のレジストカバー膜が除去されるとともに、基板Wの現像処理が行われる。また、本実施の形態においては、2つのスリットノズル38から互いに異なる現像液が吐出される。それにより、各基板Wに2種類の現像液を供給することができる。
【0045】
図2の例では、塗布処理ユニット129が2つのスピンチャック25および2つのカップ27を有し、現像処理ユニット139が3つのスピンチャック35および3つのカップ37を有するが、スピンチャック25,35およびカップ27,37の数はこれに限らず、任意に変更してもよい。
【0046】
洗浄乾燥処理部161には、複数(本例では4つ)の洗浄乾燥処理ユニットSD1が設けられる。洗浄乾燥処理ユニットSD1においては、露光処理前の基板Wの洗浄および乾燥処理が行われる。
【0047】
洗浄乾燥処理ユニットSD1においては、ブラシ等を用いて基板Wの裏面、および基板Wの端部(ベベル部)のポリッシング処理を行ってもよい。ここで、基板Wの裏面とは、回路パターン等の各種パターンが形成される基板Wの面の反対側の面をいう。
【0048】
図2に示すように、塗布処理室21〜24,32,34において塗布処理ユニット129の上方には、塗布処理室21〜24,32,34内に温湿度調整された清浄な空気を供給するための給気ユニット41が設けられる。また、現像処理室31,33において現像処理ユニット139の上方には、現像処理室31,33内に温湿度調整された清浄な空気を供給するための給気ユニット47が設けられる。
【0049】
塗布処理室21〜24,32,34内において塗布処理ユニット129の下部には、カップ27内の雰囲気を排気するための排気ユニット42が設けられる。また、現像処理室31,33において現像処理ユニット139の下部には、カップ37内の雰囲気を排気するための排気ユニット48が設けられる。
【0050】
図1および図2に示すように、塗布処理部121において塗布現像処理部131に隣接するように流体ボックス部50が設けられる。同様に、塗布現像処理部131において洗浄乾燥処理ブロック14Aに隣接するように流体ボックス部60が設けられる。流体ボックス部50および流体ボックス部60内には、塗布処理ユニット129および現像処理ユニット139への薬液の供給ならびに塗布処理ユニット129および現像処理ユニット139からの排液および排気等に関する導管、継ぎ手、バルブ、流量計、レギュレータ、ポンプ、温度調節器等の流体関連機器が収納される。
【0051】
(1−3)熱処理部の構成
図3は、図1の熱処理部123,133および洗浄乾燥処理部162の概略側面図である。図3においては、基板処理装置100の他方の側面に沿った領域(以下、−Y側と呼ぶ)に設けられた構成要素が主に示される。
【0052】
図3に示すように、熱処理部123は、上方に設けられる上段熱処理部301および下方に設けられる下段熱処理部302を有する。上段熱処理部301および下段熱処理部302には、複数の熱処理ユニットPHP、複数の密着強化処理ユニットPAHPおよび複数の冷却ユニットCPが設けられる。
【0053】
熱処理ユニットPHPにおいては、基板Wの加熱処理および冷却処理が行われる。密着強化処理ユニットPAHPにおいては、基板Wと反射防止膜との密着性を向上させるための密着強化処理が行われる。具体的には、密着強化処理ユニットPAHPにおいて、基板WにHMDS(ヘキサメチルジシラサン)等の密着強化剤が塗布されるとともに、基板Wに加熱処理が行われる。冷却ユニットCPにおいては、基板Wの冷却処理が行われる。
【0054】
熱処理部133は、上方に設けられる上段熱処理部303および下方に設けられる下段熱処理部304を有する。上段熱処理部303および下段熱処理部304には、冷却ユニットCP、複数の熱処理ユニットPHPおよびエッジ露光部EEWが設けられる。エッジ露光部EEWにおいては、基板Wの周縁部の露光処理(エッジ露光処理)が行われる。
【0055】
洗浄乾燥処理部162には、複数(本例では5つ)の洗浄乾燥処理ユニットSD2が設けられる。洗浄乾燥処理ユニットSD2においては、露光処理後の基板Wの洗浄および乾燥処理が行われる。
【0056】
(1−4)搬送部の構成
(1−4−1)概略構成
図4は、第1の処理ブロック12の模式的側面図であり、図5は、搬送部112,122,132,163の模式的側面図である。図4には、インデクサブロック11から見た第1の処理ブロック12の構成が示され、図5には、+Y側から見た搬送部112,122,132,163の構成が示される。
【0057】
図4および図5に示すように、搬送部122は、上段搬送室125および下段搬送室126を有する。搬送部132は、上段搬送室135および下段搬送室136を有する。
【0058】
上段搬送室125には搬送機構127が設けられ、下段搬送室126には搬送機構128が設けられる。また、上段搬送室135には搬送機構137が設けられ、下段搬送室136には搬送機構138が設けられる。
【0059】
図4に示すように、塗布処理室21,22と上段熱処理部301とは上段搬送室125を挟んで対向するように設けられ、塗布処理室23,24と下段熱処理部302とは下段搬送室126を挟んで対向するように設けられる。同様に、現像処理室31および塗布処理室32(図2)と上段熱処理部303(図3)とは上段搬送室135(図5)を挟んで対向するように設けられ、現像処理室33および塗布処理室34(図2)と下段熱処理部304(図3)とは下段搬送室136(図5)を挟んで対向するように設けられる。
【0060】
図5に示すように、搬送部112と上段搬送室125との間には、送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1が設けられ、搬送部112と下段搬送室126との間には、送りバッファ部SBF2および戻りバッファ部RBF2が設けられる。送りバッファ部SBF1,SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2の詳細については後述する。上段搬送室125と上段搬送室135との間には、基板載置部PASS1,PASS2が設けられ、下段搬送室126と下段搬送室136との間には、基板載置部PASS3,PASS4が設けられる。上段搬送室135と搬送部163との間には、載置兼バッファ部P−BF1が設けられ、下段搬送室136と搬送部163との間には載置兼バッファ部P−BF2が設けられる。搬入搬出ブロック14Bと隣り合うように、搬送部163に基板載置部PASS5および複数の載置兼冷却部P−CPが設けられる。
【0061】
送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1は、搬送機構IR1,IR2および搬送機構127による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。送りバッファ部SBF2および戻りバッファ部RBF2は、搬送機構IR1,IR2および搬送機構128による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。基板載置部PASS1,PASS2は、搬送機構127,137による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。基板載置部PASS3,PASS4は、搬送機構128,138による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。
【0062】
載置兼バッファ部P−BF1は、搬送機構137および搬送機構141,142(図1)による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。載置兼バッファ部P−BF2は、搬送機構138および搬送機構141,142(図1)による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2の構成は、送りバッファ部SBF1,SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2の構成と同様であってもよい(後述の図9および図10参照)。基板載置部PASS5および載置兼冷却部P−CPは、搬送機構141,142(図1)および搬送機構146による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。
【0063】
図5の例では、基板載置部PASS5が1つのみ設けられるが、複数の基板載置部PASS5が上下に設けられてもよい。この場合、基板Wを一時的に載置するためのバッファ部として複数の基板載置部PASS5を用いてもよい。
【0064】
送りバッファ部SBF1,SBF2には、インデクサブロック11から第1の処理ブロック12へ搬送される基板Wが載置され、戻りバッファ部RBF1,RBF2には、第1の処理ブロック12からインデクサブロック11へ搬送される基板Wが載置される。
【0065】
基板載置部PASS1および基板載置部PASS3には、第1の処理ブロック12から第2の処理ブロック13へ搬送される基板Wが載置され、基板載置部PASS2および基板載置部PASS4には、第2の処理ブロック13から第1の処理ブロック12へ搬送される基板Wが載置される。
【0066】
載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2には、第2の処理ブロック13から洗浄乾燥処理ブロック14Aへ搬送される基板Wが載置される。載置兼冷却部P−CPには、洗浄乾燥処理ブロック14Aから搬入搬出ブロック14Bへ搬送される基板Wが載置される。基板載置部PASS5には、搬入搬出ブロック14Bから洗浄乾燥処理ブロック14Aへ搬送される基板Wが載置される。
【0067】
上段搬送室125内において搬送機構127の上方に給気ユニット43が設けられ、下段搬送室126内において搬送機構128の上方に給気ユニット43が設けられる。上段搬送室135内において搬送機構137の上方に給気ユニット43が設けられ、下段搬送室136内において搬送機構138の上方に給気ユニット43が設けられる。給気ユニット43には、図示しない温調装置から温湿度調整された空気が供給される。
【0068】
また、上段搬送室125内において搬送機構127の下方に上段搬送室125の排気を行うための排気ユニット44が設けられ、下段搬送室126内において搬送機構128の下方に下段搬送室126の排気を行うための排気ユニット44が設けられる。
【0069】
同様に、上段搬送室135内において搬送機構137の下方に上段搬送室135の排気を行うための排気ユニット44が設けられ、下段搬送室136内において搬送機構138の下方に下段搬送室136の排気を行うための排気ユニット44が設けられる。
【0070】
これにより、上段搬送室125,135および下段搬送室126,136の雰囲気が適切な温湿度および清浄な状態に維持される。
【0071】
洗浄乾燥処理ブロック14Aの搬送部163内の上部には、給気ユニット45が設けられる。搬入搬出ブロック14B内の上部には、給気ユニット46が設けられる。給気ユニット45,46には、図示しない温調装置から温湿度調整された空気が供給される。それにより、洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14B内の雰囲気が適切な温湿度および清浄な状態に維持される。
【0072】
(1−4−2)搬送機構の構成
図5を参照しながら搬送機構127,128,137,138の構成について説明する。図5に示すように、搬送機構127,128,137,138の各々は、ガイドレール311,312,313、移動部材314、回転部材315およびハンドH1,H2を備える。
【0073】
ガイドレール311,312は、上下方向に延びるようにそれぞれ設けられる。ガイドレール313は、ガイドレール311とガイドレール312と間でX方向に延びるように設けられ、上下動可能にガイドレール311,312に取り付けられる。移動部材314は、X方向に移動可能にガイドレール313に取り付けられる。
【0074】
移動部材314の上面に、回転部材315が回転可能に設けられる。回転部材315には、基板Wを保持するためのハンドH1およびハンドH2が取り付けられる。ハンドH1,H2は、回転部材315を基準に進退可能に構成される。
【0075】
上記のような構成により、搬送機構127,128,137,138の各々は、ハンドH1,H2を用いて基板Wを保持し、X方向およびZ方向に自在に移動して基板Wを搬送することができる。
【0076】
図6は、搬送機構IR1,IR2の構成を示す模式的側面図であり、図7は、搬送機構141,142の構成を示す模式的側面図である。図6には、第1の処理ブロック12と反対側から搬送機構IR1,IR2の構成が示される。図7には、搬入搬出ブロック14Bから見た搬送機構141,142の構成が示される。
【0077】
図6に示すように、搬送機構IR1,IR2の各々は、基板Wを保持するためのハンドIH1,IH2を有する。搬送機構IR1,IR2の各々は、ハンドIH1,IH2を互いに独立に進退させることができる。また、搬送機構IR1,IR2の各々は、上下方向に伸縮可能および上下方向の軸周りに回転可能に構成される。ハンドIH1,IH2の上下方向における間隔C1は一定に維持される。
【0078】
図7に示すように、搬送機構141,142の各々は、基板Wを保持可能なハンドH3,H4を有する。搬送機構141,142の各々は、ハンドH3,H4を互いに独立に進退させることができる。また、搬送機構141,142の各々は、上下方向に伸縮可能および上下方向の軸周りに回転可能に構成される。
【0079】
(1−5)基板処理装置の各構成要素の動作
以下、本実施の形態に係る基板処理装置100の各構成要素の動作について説明する。
【0080】
(1−5−1)インデクサブロック11の動作
以下、図1および図5を主に参照しながらインデクサブロック11の動作を説明する。インデクサブロック11のキャリア載置部111aには、未処理の基板Wが収容されたキャリア113が載置され、キャリア載置部111bには、基板Wが収容されていない空のキャリア113が載置される。搬送機構IR1は、キャリア載置部111aに載置されたキャリア113から未処理の基板Wを送りバッファ部SBF1,SBF2に交互に搬送する。搬送機構IR2は、戻りバッファRBF1,RBF2から処理後の基板Wをキャリア載置部111bに載置されたキャリア113に交互に搬送する。この場合、搬送機構IR1,IR2により並行して基板Wが搬送される。ここで、「基板Wが並行して搬送される」とは、搬送機構IR1,IR2が基板Wを全く同時に搬送する場合に限らず、搬送機構IR1による基板Wの搬送期間と搬送機構IR2による基板Wの搬送期間とが一部重複する場合も含む。搬送機構IR1,IR2の動作の詳細については後述する。
【0081】
(1−5−2)第1の処理ブロック12の動作
以下、図1〜図3および図5を主に参照しながら第1の処理ブロック12の動作について説明する。なお、以下においては、簡便のため、搬送機構127,128のX方向およびZ方向の移動の説明は省略する。
【0082】
搬送機構IR1(図1)により送りバッファ部SBF1(図5)に載置された基板Wは、搬送機構127(図5)のハンドH1により取り出される。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている基板Wを戻りバッファ部RBF1に載置する。なお、ハンドH2から戻りバッファ部RBF1に載置される基板Wは、現像処理後の基板Wである。
【0083】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により上段熱処理部301(図3)の所定の密着強化処理ユニットPAHP(図3)から密着強化処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されている未処理の基板Wをその密着強化処理ユニットPAHPに搬入する。
【0084】
次に、搬送機構127は、ハンドH1により上段熱処理部301(図3)の所定の冷却ユニットCPから冷却処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている密着強化処理後の基板Wをその冷却ユニットCPに搬入する。冷却ユニットCPにおいては、反射防止膜形成に適した温度に基板Wが冷却される。
【0085】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により塗布処理室22(図2)のスピンチャック25(図2)上から反射防止膜形成後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されている冷却処理後の基板Wをそのスピンチャック25上に載置する。塗布処理室22においては、塗布処理ユニット129(図2)により、基板W上に反射防止膜が形成される。
【0086】
次に、搬送機構127は、ハンドH1により上段熱処理部301(図3)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている反射防止膜形成後の基板Wをその熱処理ユニットPHに搬入する。熱処理ユニットPHPにおいては、基板Wの加熱処理および冷却処理が連続的に行われる。
【0087】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により上段熱処理部301(図4)の所定の冷却ユニットCP(図3)から冷却処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されている熱処理後の基板Wをその冷却ユニットCPに搬入する。冷却ユニットCPにおいては、レジスト膜形成処理に適した温度に基板Wが冷却される。
【0088】
次に、搬送機構127は、ハンドH1により塗布処理室21(図2)のスピンチャック25(図2)からレジスト膜形成後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている冷却処理後の基板Wをそのスピンチャック25上に載置する。塗布処理室22においては、塗布処理ユニット129(図2)により、基板W上にレジスト膜が形成される。
【0089】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により上段熱処理部301(図3)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されているレジスト膜形成後の基板Wをその熱処理ユニットPHPに搬入する。
【0090】
次に、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている熱処理後の基板Wを基板載置部PASS1(図5)に載置する。また、搬送機構127は、ハンドH2により基板載置部PASS2(図5)から現像処理後の基板Wを取り出す。その後、搬送機構127は、基板載置部PASS2から取り出した現像処理後の基板Wを戻りバッファ部RBF1(図5)に搬送する。
【0091】
搬送機構127が上記の処理を繰り返すことにより、第1の処理ブロック12内において複数の基板Wに所定の処理が連続的に行われる。
【0092】
搬送機構128は、搬送機構127と同様の動作により、送りバッファ部SBF2、戻りバッファ部RBF2、基板載置部PASS3,PASS4(図5)、塗布処理室23,24(図2)および下段熱処理部302(図4)に対して基板Wの搬入および搬出を行う。
【0093】
このように、本実施の形態においては、搬送機構127によって搬送される基板Wは、塗布処理室21,22および上段熱処理部301において処理され、搬送機構128によって搬送される基板Wは、塗布処理室23,24および下段熱処理部302において処理される。この場合、複数の基板Wの処理を上方の処理部(塗布処理室21,22および上段熱処理部301)および下方の処理部(塗布処理室23,24および下段熱処理部302)において同時に処理することができる。それにより、搬送機構127,128による基板Wの搬送速度を速くすることなく、第1の処理ブロック12のスループットを向上させることができる。また、搬送機構127,128が上下に設けられているので、基板処理装置100のフットプリントが増加することを防止することができる。
【0094】
(1−5−3)第2の処理ブロック13の動作
以下、図1〜図3および図5を主に用いて第2の処理ブロック13の動作について説明する。なお、以下においては、簡便のため、搬送機構137,138のX方向およびZ方向の移動の説明は省略する。
【0095】
搬送機構127により基板載置部PASS1(図5)に載置された基板Wは、搬送機構137(図5)のハンドH1により取り出される。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されている基板Wを基板載置部PASS2に載置する。なお、ハンドH2から基板載置部PASS2に載置される基板Wは、現像処理後の基板Wである。
【0096】
次に、搬送機構137は、ハンドH2により塗布処理室32(図2)のスピンチャック25(図2)からレジストカバー膜形成後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH1に保持されているレジスト膜形成後の基板Wをそのスピンチャック25上に載置する。塗布処理室32においては、塗布処理ユニット129(図2)により、基板W上にレジストカバー膜が形成される。
【0097】
次に、搬送機構137は、ハンドH1により上段熱処理部303(図3)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されているレジストカバー膜形成後の基板Wをその熱処理ユニットPHPに搬入する。
【0098】
次に、搬送機構137は、ハンドH2によりエッジ露光部EEW(図3)からエッジ露光処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH1に保持されている熱処理後の基板Wをエッジ露光部EEWに搬入する。
【0099】
搬送機構137は、ハンドH2に保持されているエッジ露光処理後の基板Wを載置兼バッファ部P−BF1(図5)に載置するとともに、そのハンドH2により搬入搬出ブロック14Aに隣接する上段熱処理部301(図4)の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。なお、搬入搬出ブロック14Aに隣接する熱処理ユニットPHPから取り出される基板Wは、露光装置15における露光処理が終了した基板Wである。
【0100】
次に、搬送機構137は、ハンドH1により上段熱処理部303(図3)の所定の冷却ユニットCP(図3)から冷却処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されている露光処理後の基板Wをその冷却ユニットCPに搬入する。冷却ユニットCPにおいては、現像処理に適した温度に基板Wが冷却される。
【0101】
次に、搬送機構137は、ハンドH2により現像処理室31(図2)のスピンチャック35(図2)から現像処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH1に保持されている冷却処理後の基板Wをそのスピンチャック35上に載置する。現像処理室31においては、現像処理ユニット139によりレジストカバー膜の除去処理および現像処理が行われる。
【0102】
次に、搬送機構137は、ハンドH1により上段熱処理部303(図4)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されている現像処理後の基板Wを熱処理ユニットPHPに搬入する。その後、搬送機構137は、熱処理ユニットPHPから取り出した基板Wを基板載置部PASS6(図5)に載置する。
【0103】
搬送機構137が上記の処理を繰り返すことにより、第2の処理ブロック13内において複数の基板Wに所定の処理が連続的に行われる。
【0104】
搬送機構138は、搬送機構137と同様の動作により、基板載置部PASS3,PASS4,P−BF2(図5)、現像処理室33(図2)、塗布処理室34(図2)および下段熱処理部304(図3)に対して基板Wの搬入および搬出を行う。
【0105】
このように、本実施の形態においては、搬送機構137によって搬送される基板Wは、現像処理室31、塗布処理室32および上段熱処理部303において処理され、搬送機構138によって搬送される基板Wは、現像処理室33、塗布処理室34および下段熱処理部304において処理される。この場合、複数の基板Wの処理を上方の処理部(現像処理室31、塗布処理室32および上段熱処理部303)および下方の処理部(現像処理室33、塗布処理室34および下段熱処理部304)において同時に処理することができる。それにより、搬送機構137,138による基板Wの搬送速度を速くすることなく、第2の処理ブロック13のスループットを向上させることができる。また、搬送機構137,138が上下に設けられているので、基板処理装置100のフットプリントが増加することを防止することができる。
【0106】
(1−5−4)洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bの動作
以下、図5および図7を主に用いて洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bの動作について説明する。
【0107】
洗浄乾燥処理ブロック14Aにおいて、搬送機構141(図7)は、搬送機構137(図5)により載置兼バッファ部P−BF1に載置されたエッジ露光後の基板WをハンドH3により取り出す。
【0108】
次に、搬送機構141は、ハンドH4により洗浄乾燥処理部161(図7)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD1から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構141は、ハンドH3に保持するエッジ露光後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD1に搬入する。
【0109】
次に、搬送機構141は、ハンドH4に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを載置兼冷却部P−CP(図5)に載置する。載置兼冷却部P−CPにおいては、露光装置15(図1)における露光処理に適した温度に基板Wが冷却される。
【0110】
次に、搬送機構141は、搬送機構138(図5)により載置兼バッファ部P−BF2に載置されたエッジ露光後の基板WをハンドH3により取り出す。次に、搬送機構141は、ハンドH4により洗浄乾燥処理部161(図7)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD1から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構141は、ハンドH3に保持するエッジ露光後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD1に搬入する。次に、搬送機構141は、ハンドH4に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを載置兼冷却部P−CP(図5)に載置する。
【0111】
このように、搬送機構141は、載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2から交互にエッジ露光後の基板Wを取り出し、その基板Wを洗浄乾燥処理部161を経由して載置兼冷却部P−CPに搬送する。
【0112】
搬送機構142(図7)は、ハンドH3により基板載置部PASS5(図5)に載置された露光処理後の基板Wを取り出す。次に、搬送機構142は、ハンドH4により、洗浄乾燥処理部162(図7)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD2から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構142は、ハンドH3に保持する露光処理後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD2に搬入する。
【0113】
次に、搬送機構142は、ハンドH4に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを上段熱処理部303の熱処理ユニットPHP(図7)に搬送する。この熱処理ユニットPHPにおいては、露光後ベーク(PEB)処理が行われる。
【0114】
次に、搬送機構142(図7)は、ハンドH3により基板載置部PASS5(図5)に載置された露光処理後の基板Wを取り出す。次に、搬送機構142は、ハンドH4により、洗浄乾燥処理部162(図7)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD2から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構142は、ハンドH3に保持する露光処理後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD2に搬入する。
【0115】
次に、搬送機構142は、ハンドH4に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを下段熱処理部304の熱処理ユニットPHP(図7)に搬送する。この熱処理ユニットPHPにおいては、PEB処理が行われる。
【0116】
このように、搬送機構142は、基板載置部PASS5に載置された露光処理後の基板Wを洗浄乾燥処理部162を経由して上段熱処理部303および下段熱処理部304に交互に搬送する。
【0117】
搬入搬出ブロック14Bにおいて、搬送機構146(図5)は、ハンドH7により、載置兼冷却部P−CPに載置された基板Wを取り出し、露光装置15の基板搬入部15aに搬送する。また、搬送機構146は、ハンドH8により、露光装置15の基板搬出部15bから露光処理後の基板Wを取り出し、基板載置部PASS5に搬送する。
【0118】
なお、露光装置15が基板Wの受け入れをできない場合、搬送機構141(図7)により、洗浄および乾燥処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2に一時的に収容される。
【0119】
また、第2の処理ブロック13の現像処理ユニット139(図2)が露光処理後の基板Wの受け入れをできない場合、搬送機構137,138(図5)により、PEB処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2に一時的に収容される。
【0120】
また、第1および第2の処理ブロック12,13の不具合等によって基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2まで正常に搬送されない場合、基板Wの搬送が正常となるまで搬送機構141による載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2からの基板Wの搬送を一時的に停止してもよい。
【0121】
本実施の形態では、搬送機構IR1により送りバッファ部SBF1,SBF2に交互に基板Wが搬送され、搬送機構141により載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2から交互に基板Wが取り出される。これにより、インデクサブロック11から第1の処理ブロック12に搬送される基板Wの順序と、第2の処理ブロック13からインターフェイスブロック14に搬送される基板Wの順序とを一致させることができる。したがって、キャリア113から取り出される基板Wの順序と、露光装置15に搬入される基板Wの順序とを一致させることができる。
【0122】
また、搬送機構142により上段熱処理部303および下段熱処理部304に露光処理後の基板Wが交互に搬送され、搬送機構IR2により戻りバッファ部RBF1,RBF2から交互に基板Wが取り出される。これにより、インターフェイスブロック14から第2の処理ブロック13に搬送される基板Wの順序と第1の処理ブロック12からインデクサブロック11に搬送される基板Wの順序とを一致させることができる。したがって、露光装置15から搬出される基板Wの順序とキャリア113に収容される基板Wの順序とを一致させることができる。
【0123】
これにより、基板処理装置100における各基板Wの処理履歴の管理が容易になる。また、複数の基板W間において、処理精度のばらつきが生じることを防止することができる。
【0124】
(6)インデクサブロックにおける基板の搬送
(1−6−1)キャリアの構成
図8(a)はキャリア113の斜視図であり、図8(b)はキャリア113の正面図である。図8(a)および図8(b)に示すように、キャリア113は、前面が開口する箱型形状を有する。キャリア113の内部には、両側面から内側に突出するように複数段の棚113aが設けられる。各棚113aに基板Wが載置される。本例では、キャリア113が25段の棚113aを有する。上下に隣り合う棚113aの間隔C2は、搬送機構IR1,IR2のハンドIH1,IH2の間隔C1の2分の1に設定される。
【0125】
以下の説明では、キャリア113の最下段の棚113aから最上段の棚113aまでを順に、1段目の棚113a、2段目の棚113a、…、および25段目の棚113aと呼ぶ。
【0126】
(1−6−2)送りバッファおよび戻りバッファの構成
図9および図10は、送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1の構成を示す外観斜視図および側面図である。送りバッファ部SBF2および戻りバッファ部RBF2は図9および図10の送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1と同様の構成を有する。
【0127】
インデクサブロック11の搬送部112(図5)と第1の処理ブロック12の上段搬送室125(図5)との間には、図8および図9に示すように、上下方向(Z方向)に延びる一対のフレーム911,912が設けられる。一対のフレーム911,912に一対の固定部材91がそれぞれ取り付けられる。
【0128】
各固定部材91には、横方向(X方向)に突出する複数の凸部921が上下方向に一定の間隔で設けられる。一方の固定部材91の凸部921の上面および下面に複数の支持板92の一端部がそれぞれ固定され、他方の固定部材91の凸部921の上面および下面に複数の支持板92の他端部がそれぞれ固定される。これにより、複数の支持板92が水平姿勢で上下方向に等間隔で配置される。上下に隣り合う支持板92の間隔C3(図10)は、搬送機構IR1,IR2のハンドIH1,IH2の間隔C1(図6)と等しく設定される。各支持板92の上面には、複数(本例では3つ)の支持ピン93が設けられる。各支持板92上において、複数の支持ピン93により基板Wが支持される。
【0129】
本実施の形態では、26枚の支持板92が固定部材91に固定される。26枚の支持板92のうち上半分の13枚の支持板92およびその13枚の支持板92上に設けられた複数の支持ピン93により送りバッファ部SBF1が構成される。26枚の支持板92のうち下半分の13枚の支持板92およびその13枚の支持板92上に設けられた複数の支持ピン93により戻りバッファ部RBF1が構成される。
【0130】
以下の説明では、送りバッファ部SBF1,SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2の各々において、最下段の支持板92から最上段の支持板92までを順に、1段目の支持板92、2段目の支持板92、…、および13段目の支持板92と呼ぶ。
【0131】
図11および図12は、送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1に対する基板Wの載置および受け取りについて説明するための平面図である。送りバッファ部SBF2および戻りバッファ部RBF2に対する基板Wの載置および受け取りも送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1に対する基板Wの載置および受け取りと同様に行われる。
【0132】
図11(a)には、送りバッファ部SBF1への基板Wの載置時における搬送機構IR1のハンドIH1,IH2の位置が示される。図11(b)には、戻りバッファ部RBF1からの基板Wの受け取り時における搬送機構IR2のハンドIH1,IH2の位置が示される。図12には、送りバッファ部SBF1からの基板Wの受け取り時および戻りバッファ部RBF1への基板Wの載置時における搬送機構127のハンドH1,H2の位置が示される。
【0133】
図11(a)および図11(b)に示すように、搬送機構IR1,IR2のハンドIH1,IH2は、略U字形状を有し、基板Wの下面に重なるように配置され、基板Wの外周部を保持する。図11(a)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2は、支持ピン93およびフレーム911,912に接触することなく、X方向に対して斜行するように送りバッファ部SBF1に進入し、支持ピン93上に基板Wを載置することができる。同様に、図11(b)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2は、支持ピン93およびフレーム911,912に接触することなく、X方向に対して斜行するように戻りバッファ部RBF1に進入し、支持ピン93上から基板Wを受け取ることができる。
【0134】
図12に示すように、搬送機構127のハンドH1,H2は、略U字形状を有し、基板Wの外周部を囲むように配置され、基板Wの外周部を保持する。搬送機構127のハンドH1,H2は、支持ピン93およびフレーム911,912に接触することなく、X方向に沿って送りバッファ部SBF1内に進入し、支持ピン92上から基板Wを受け取ることができる。また、搬送機構127のハンドH1,H2は、支持ピン93およびフレーム911,912に接触することなく、X方向に沿って戻りバッファ部RBF1内に進入し、支持ピン92上に基板Wを載置することができる。
【0135】
(1−6−3)基板の搬送
搬送機構IR1,IR2による基板Wの搬送について説明する。上記のように、搬送機構IR1は、キャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2に交互に基板Wを搬送し、搬送機構IR2は、戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113に交互に基板Wを搬送する。
【0136】
図13および図14は、搬送機構IR1によるキャリア113から送りバッファ部SBF1への基板Wの搬送について説明するための模式的側面図である。図13および図14の例では、初期状態として、キャリア113の全ての棚113aに基板Wが収容され、送りバッファ部SBF1には基板Wが載置されていない。
【0137】
まず、図13(a)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2がキャリア113の前方の位置に移動する。上記のように、キャリア113の棚113aの間隔C2は搬送機構IR1のハンドIH1,IH2の間隔C1の2分の1である。
【0138】
図13(b)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2がキャリア113内に同時に進入する。この場合、ハンドIH1が3段目の棚113aに載置された基板Wの直下に進入し、ハンドIH1が1段目の棚113aに載置された基板Wの直下に進入する。
【0139】
続いて、図13(c)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2が一体的に上昇して1段目の棚113aおよび3段目の棚113aから基板Wを受け取り、キャリア113から退出する。
【0140】
次に、図14(a)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2が送りバッファ部SBF1の斜め前方の位置に移動する。上記のように、複数の支持板92の間隔C3はハンドIH1,IH2の間隔C1と等しい。
【0141】
図14(b)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2が送りバッファ部SBF1に同時に進入する。この場合、ハンドIH1が2段目の支持板92の直上に進入し、ハンドIH2が1段目の支持板92の直上に進入する。
【0142】
続いて、図14(c)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2が一体的に下降して1段目の支持板92上の支持ピン93および2段目の支持板92上の支持ピン93に基板Wを載置し、送りバッファ部SBF1から退出する。
【0143】
次に、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2は、キャリア113の前方の位置に移動し、キャリア113の2段目の棚113aおよび4段目の棚113aから、図13の例と同様にして、2枚の基板Wを同時に受け取る。続いて、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2は、送りバッファ部SBF2の斜め前方の位置に移動し、送りバッファ部SBF2の1段目の支持板92上の支持ピン93および2段目の支持板92上の支持ピン93に、図14の例と同様にして、2枚の基板Wを同時に載置する。以後同様に、搬送機構IR1は、キャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2に交互に2枚ずつ基板Wを搬送する。送りバッファ部SBF1に搬送された基板Wは搬送機構127により順次受け取られ、送りバッファ部SBF2に搬送された基板Wは搬送機構128により順次受け取られる。
【0144】
本例では、キャリア113の1段目から24段目までの棚113aから基板Wが取り出された後、25段目の棚113aのみに基板Wが残る。この場合、搬送機構IR1は、ハンドIH1,IH2の一方のみを用いてキャリア113の25段目の棚113aから基板Wを取り出し、その基板Wを送りバッファ部SBF1または送りバッファ部SBF2に搬送する。
【0145】
図15および図16は、搬送機構IR2による戻りバッファ部RBF1からキャリア113への基板Wの搬送について説明するための模式的側面図である。図15および図16の例では、初期状態として、戻りバッファ部RBF1,RBF2の1段目および2段目の支持板92上に基板Wが載置され、キャリア113には基板Wが載置されていない。
【0146】
まず、図15(a)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2が戻りバッファ部RBF1の斜め前方の位置に移動する。上記のように、戻りバッファ部RBF1の棚113aの間隔C2は搬送機構IR2のハンドIH1,IH2の間隔C1と等しい。
【0147】
図15(b)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2が戻りバッファ部RBF1に同時に進入する。この場合、ハンドIH1が2段目の支持板92とその支持板92上の支持ピン93により支持された基板Wとの間に進入し、ハンドIH2が1段目の支持板92とその支持板92上の支持ピン93により支持された基板Wとの間に進入する。
【0148】
続いて、図15(c)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2が一体的に上昇して1段目の支持板92上の支持ピン93および2段目の支持板92上の支持ピン93から基板Wを受け取り、戻りバッファ部RBF1から退出する。
【0149】
次に、図16(a)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2がキャリア113の前方の位置に移動し、図16(b)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2がキャリア113に同時に進入する。この場合、ハンドIH1が3段目の棚113aの高さの位置に進入し、ハンドIH2が1段目の棚113aの高さの位置に進入する。
【0150】
続いて、図16(c)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2が一体的に下降して1段目の棚113aおよび3段目の棚113aに基板Wを載置し、キャリア113から退出する。
【0151】
次に、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2は、戻りバッファ部RBF2の斜め前方の位置に移動し、戻りバッファ部RBF2の1段目の支持板92上および2段目の支持板92上から、図15の例と同様にして、2枚の基板Wを同時に受け取る。続いて、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2は、キャリア113の前方の位置に移動し、キャリア113の2段目の棚113aおよび4段目の棚113aに、図16の例と同様にして、2枚の基板Wを同時に載置する。以後同様に、搬送機構IR2は、戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113に交互に2枚ずつ基板Wを搬送する。戻りバッファ部RBF1には搬送機構127により現像処理後の基板Wが順次載置され、戻りバッファ部RBF2には搬送機構128により現像処理後の基板Wが順次載置される。
【0152】
本例では、キャリア113の1段目から24段目までの棚113aに基板Wが載置された後、25段目の棚113aのみに基板Wが載置されていない状態になる。この場合、搬送機構IR1は、ハンドIH1,IH2の一方のみを用いて送りバッファ部SBF1または送りバッファ部SBF2から1枚の基板Wを取り出し、その基板Wをキャリア113の25段目の棚113aに載置する。
【0153】
このように、本実施の形態では、搬送機構IR1によりキャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2に基板Wが2枚ずつ搬送され、搬送機構IR2により戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113に基板Wが2枚ずつ搬送される。この場合、搬送機構IR1は、例えば6秒毎にキャリア113から送りバッファ部SBF1または送りバッファ部SBF2に2枚の基板Wを搬送することができる。また、搬送機構IR2は、例えば6秒毎に戻りバッファ部RBF2または戻りバッファ部RBF2からキャリア113に2枚の基板Wを搬送することができる。
【0154】
(1−7)効果
本実施の形態では、インデクサブロック11において、2台の搬送機構IR1,IR2により並行して基板Wが搬送される。それにより、インデクサブロック11における基板Wの搬送効率が高められる。その結果、基板処理装置100のスループットが向上される。
【0155】
また、搬送機構IR1,IR2がそれぞれハンドIH1,IH2により2枚の基板Wを同時に搬送する。それにより、搬送機構IR1,IR2がより効率よく基板Wを搬送することができる。
【0156】
さらに、搬送機構IR1がキャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2に未処理の基板Wを搬送し、搬送機構IR2が戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113に処理後の基板Wを搬送する。それにより、搬送機構IR1,IR2の動作が単純化される。したがって、搬送機構IR1,IR2がより効率よく基板Wを搬送することができる。
【0157】
また、未処理の基板Wが収容されたキャリア113がキャリア載置部111aに載置され、処理後の基板Wが収容されるキャリア113がキャリア載置部111bに載置される。それにより、搬送機構IR1,IR2がそれぞれ円滑に基板Wを搬送することができる。
【0158】
また、送りバッファ部SBF1,SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2がそれぞれ複数枚の基板Wを載置可能に構成される。それにより、搬送機構IR1は、先に搬送された基板Wが送りバッファ部SBF1,SBF2に載置されていても、続けて新たな基板Wを送りバッファ部SBF1,SBF2に搬送することができる。また、搬送機構IR2は、戻りバッファ部RBF1,RBF2から2枚の基板Wを同時に取り出すことができる。また、搬送機構127,128は、先に搬送された基板Wが戻りバッファ部RBF1,RBF2に載置されていても、続けて新たな基板Wを戻りバッファ部RBF1,RBF2に搬送することができる。これらにより、搬送機構IR1,IR2,127,128がより効率よく基板Wを搬送することができる。
【0159】
(1−8)他の動作例
上記実施の形態では、搬送機構IR1がキャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2に基板Wを搬送し、搬送機構IR2が戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113に基板Wを搬送するが、搬送装置IR1,IR2の動作はこれに限らない。搬送装置IR1,IR2の各々が、キャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2への基板Wの搬送および戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113への基板Wの搬送を並行して行ってもよい。
【0160】
例えば、搬送機構IR1がハンドIH1によりキャリア113から未処理の基板Wを取り出し、その基板Wを送りバッファ部SBF1に搬送する。続いて、搬送機構IR1がハンドIH2により戻りバッファ部RBF1から処理後の基板Wを取り出し、その基板Wをキャリア113に搬送する。次に、搬送機構IR1がハンドIH1によりキャリア113から未処理の基板Wを取り出し、その基板Wを送りバッファ部SBF2に搬送する。続いて、搬送機構IR1がハンドIH2により戻りバッファ部RBF2から処理後の基板Wを取り出し、その基板Wをキャリア113に搬送する。以上の動作を搬送機構IR1が繰り返し行う。搬送機構IR2も同様の動作を繰り返し行う。
【0161】
この場合も、2台の搬送機構IR1,IR2により基板Wが並行して搬送されるので、インデクサブロック11における基板Wの搬送効率が高められる。その結果、基板処理装置100のスループットが向上される。
【0162】
(2)第2の実施の形態
図17および図18は、本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置100の構成を示す模式的側面図である。図17には、−Y側から見た基板処理装置100の一部構成が示され、図18には、キャリア載置部111a,111bおよびその周辺部が示される。図17および図18の基板処理装置100について、上記第1の実施の形態に係る基板処理装置100と異なる点を説明する。
【0163】
図17および図18の基板処理装置100においては、インデクサブロック11に隣り合うようにストッカー装置400が設けられる。ストッカー装置400は、受取棚401(図18)、引渡棚402)、複数(本例では4つ)の保管棚403および搬送装置410(図17)を備える。図18に示すように、キャリア載置部111a,111bの上方に複数の保管棚403がY方向に沿って並ぶように配置される。一端に位置する保管棚403の上方に受取棚401が配置され、他端に位置する保管棚403の上方に引渡棚402が配置される。
【0164】
図17に示すように、搬送装置410は、把持部411、アーム機構412および移動機構413を含む。移動機構413によって把持部411およびアーム機構412が一体的にZ方向およびY方向に移動する。搬送装置410は、把持部411によりキャリア113を把持し、受取棚401、引渡棚402、複数の保管棚403およびキャリア載置部111a,111bの間でキャリア113を搬送する。本例では、キャリア113の上部に把持部411により把持可能な被把持部113bが設けられる。
【0165】
搬送装置410によるキャリア113の搬送について説明する。まず、図示しない外部搬送装置により、未処理の基板Wが収容されたキャリア113が受取棚401に搬送される。そのキャリア113が受取棚401からキャリア載置部111aに搬送される。先に搬送された他のキャリア111aがキャリア載置部111aに載置されている場合、いずれかの保管棚403に一時的にキャリア113が載置される。キャリア載置部111aに載置されたキャリア113から未処理の基板Wが搬送機構IR1により順次取り出される。
【0166】
キャリア載置部111aに載置されたキャリア113が空になると、そのキャリア113がキャリア載置部111bに搬送される。先に搬送された他のキャリア113がキャリア載置部111bに載置されている場合、いずれかの保管棚403に一時的に空のキャリア113が載置される。キャリア載置部111bに載置されたキャリア113には、搬送機構IR2により処理後の基板Wが順次収容される。
【0167】
キャリア載置部111b上のキャリア113に所定数の基板Wが収容されると、そのキャリア113が引渡棚402に搬送される。先に搬送された他のキャリア113が引渡棚402に載置されている場合、いずれかの保管棚403に一時的にキャリア113が載置される。引渡棚402に載置されたキャリア113は、外部搬送装置により外部に搬送される。
【0168】
このように、ストッカー装置400においては、受取棚401、キャリア載置部111a,111bおよび引渡棚402の間で複数のキャリア113が順に搬送される。また、次に搬送すべき場所に他のキャリア113が載置されている場合、保管棚403に一時的にキャリア113が載置される。これにより、キャリア載置部111aに未処理の基板Wが収容されたキャリア113を滞りなく搬送することができるとともに、キャリア載置部111bから処理後の基板Wが収容されたキャリア113を滞りなく搬送することができる。したがって、搬送機構IR1,IR2がキャリア113と第1の処理ブロック12との間でより円滑に基板Wを搬送することができる。その結果、基板処理装置100のスループットが向上される。
【0169】
(3)第3の実施の形態
図19は、本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置100の構成を示す模式的平面図である。図19の基板処理装置100について、上記実施の形態に係る基板処理装置100と異なる点を説明する。
【0170】
図19の基板処理装置100においては、インデクサブロック11に、2つのキャリア載置部111aおよび2つのキャリア載置部111bが設けられる。インデクサブロック11の搬送部112には、X方向にそれぞれ延びるようにガイドシャフトGS1、GS2が設けられる。ガイドシャフトGS1に搬送機構IR1が取り付けられ、ガイドシャフトGS2に搬送機構IR2が取り付けられる。搬送機構IR1は、ガイドシャフトGS1に沿ってX方向に移動可能に構成され、搬送機構IR2は、ガイドシャフトGS2に沿ってX方向に移動可能に構成される。
【0171】
本例では、搬送機構IR1がX方向に移動しつつ2つのキャリア載置部111a上に載置された2つのキャリア113から未処理の基板Wを送りバッファ部SBF1,SBF2に順次搬送する。また、搬送機構IR2がX方向に移動しつつ戻りバッファ部RBF1,RBF2から2つのキャリア載置部111b上に載置された2つのキャリア113に処理後の基板Wを順次搬送する。これにより、インデクサブロック11における基板Wの搬送効率がさらに高められる。
【0172】
本例では、搬送機構IR1,IR2自体がX方向に移動して2つのキャリア113からの基板Wの取り出しおよび2つのキャリア113への基板Wの収容を行うが、これに限らず、搬送機構IR1,IR2自体は移動せず、ハンドIH1,IH2を移動させることによって2つのキャリア113からの基板Wの取り出しおよび2つのキャリア113への基板Wの収容を行うことが可能なように、搬送機構IR1,IR2が構成されてもよい。
【0173】
(4)第4の実施の形態
図20および図21は、本発明の第4の実施の形態に係る基板処理装置100の構成を示す模式的平面図および模式的側面図である。図21には、−Y側から見た基板処理装置100の一部構成が示される。
【0174】
図20および図21の基板処理装置100においては、インデクサブロック11の搬送部112が上段搬送室112aおよび下段搬送室112bを有する。上段搬送室112aに搬送機構IR1が設けられ、下段搬送室112bに搬送機構IR2が設けられる(図21)。搬送機構IR1,IR2は、それぞれガイドシャフトGS1,GS2に沿ってX方向に移動可能にそれぞれ構成される。また、上段搬送室112aの一側面にキャリア載置台111a,111bが設けられ、下段搬送室112bの一側面にキャリア載置台111a,111bが設けられる。
【0175】
本例では、上段搬送室112aにおいて、搬送機構IR1がX方向に移動しつつキャリア載置部111a上のキャリア113から未処理の基板Wを送りバッファ部SBF1に順次搬送するとともに、戻りバッファ部RBF1から処理後の基板Wをキャリア載置部111b上のキャリア113に順次搬送する。また、下段搬送室112bにおいて、搬送機構IR2がX方向に移動しつつキャリア載置部111a上のキャリア113から未処理の基板Wを送りバッファ部SBF1に順次搬送するとともに、戻りバッファ部RBF1から処理後の基板Wをキャリア載置部111b上のキャリア113に順次搬送する。
【0176】
この場合も、2台の搬送機構IR1,IR2により基板Wが並行して搬送されるので、インデクサブロック11における基板Wの搬送効率が高められる。その結果、基板処理装置100のスループットが向上される。また、搬送機構IR1,IR2が上下に配置されるので、搬送機構IR1,IR2の設置面積を小さくすることができる。それにより、基板処理装置100のフットプリントが増加することが防止される。
【0177】
(5)他の実施の形態
(5−1)
上記実施の形態では、搬送機構IR1,IR2がそれぞれ2つのハンドIH1,IH2を有するが、これに限らず、搬送機構IR1,IR2がそれぞれ1つのハンドのみを有してもよく、または搬送機構IR1,IR2がそれぞれ3つ以上のハンドを有してもよい。
【0178】
(5−2)
上記実施の形態では、搬送機構IR1,IR2のハンドIH1,IH2がそれぞれ1枚の基板Wを保持可能に構成されるが、ハンドIH1,IH2がそれぞれ複数枚の基板Wを保持可能に構成されてもよい。
【0179】
図22は、ハンドIH1,IH2の他の例を示す側面図および平面図である。図22のハンドIH1,IH2は、複数のハンド要素260およびハンド支持部270を含む。複数のハンド要素260は、鉛直方向において等間隔に配置されるようにハンド支持部270に固定されている。上下に隣り合うハンド要素260間の間隔は、例えば、図6に示されるハンドIH1,IH2の上下方向における間隔C1と等しく設定される。各ハンド要素260は、ほぼ平行に延びる2本の爪部261を有する(図22(b))。2本の爪部261により基板Wの外周部が保持される。
【0180】
図22のハンドIH1,IH2が用いられることにより、搬送機構IR1,IR2がさらに多くの基板Wを同時に搬送することができる。それにより、インデクサブロック11における基板Wの搬送効率がさらに高められ、基板処理装置100のスループットがさらに向上される。
【0181】
(5−3)
上記実施の形態では、インデクサブロック11に2台の搬送機構IR1,IR2が設けられるが、これに限らず、インデクサブロック11に3台以上の搬送機構が設けられてもよい。
【0182】
(5−4)
上記実施の形態では、液浸法により基板Wの露光処理を行う露光装置15が基板処理装置100の外部装置として設けられるが、これに限定されず、液体を用いずに基板Wの露光処理を行う露光装置が基板処理装置100の外部装置として設けられてもよい。その場合も上記実施の形態と同様の効果が得られる。
【0183】
なお、その場合には、洗浄乾燥処理ユニットSD1,SD2が設けられなくてもよい。また、塗布処理室32,34の塗布処理ユニット129において、基板W上にレジストカバー膜が形成されなくてもよい。
【0184】
(5−5)
上記実施の形態は、基板Wに対してレジスト膜の塗布形成処理および現像処理を行う基板処理装置(いわゆるコータ/デベロッパ)に本発明が適用された例であるが、本発明の実施の形態は、これに限らない。例えば、基板Wに洗浄処理等の単一の処理を行う基板処理装置に本発明が適用されてもよい。その場合も上記実施の形態と同様の効果が得られる。
【0185】
(6)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
【0186】
上記の実施の形態では、キャリア113が収容容器の例であり、インデクサブロック11がインデクサブロックの例であり、第1および第2の処理ブロック12,13が処理ブロックの例であり、キャリア載置部111a,111bが容器載置部の例であり、搬送機構IR1が第1の搬送機構の例であり、搬送機構IR2が第2の搬送機構の例であり、ハンドIH1が第1および第3の保持部の例であり、ハンドIH2が第2および第4の保持部の例である。
【0187】
また、キャリア載置部111aが第1の載置部の例であり、キャリア載置部111bが第2の載置部の例であり、搬送機構127,128が第3の搬送機構の例であり、送りバッファ部SBF1,SBF2が第1の基板載置部の例であり、戻りバッファ部RBF1,RBF2が第2の基板載置部の例であり、上段搬送室112aが第1の搬送室の例であり、下段搬送室112bが第2の搬送室の例である。
【0188】
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0189】
本発明は、種々の基板の処理等に利用することができる。
【符号の説明】
【0190】
11 インデクサブロック
12 第1の処理ブロック
13 第2の処理ブロック
14 インターフェイスブロック
14A 洗浄乾燥処理ブロック
14B 搬入搬出ブロック
15 露光装置
100 基板処理装置
111a,111b キャリア載置部
113 キャリア
114 制御部
129 塗布処理ユニット
139 現像処理ユニット
IH1,IH2,H1,H2,H3,H4 ハンド
IR1,IR2,127,128,137,138,141,142,146 搬送機構
P−BF1,P−BF2 載置兼バッファ部
RBF1,RBF2 戻りバッファ部
SD1,SD2 洗浄乾燥処理ユニット
SBF1,SBF2 送りバッファ部
W 基板
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に処理を施す基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板等の各種基板に種々の処理を行うために、基板処理装置が用いられる。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された基板処理装置は、インデクサブロック、処理ブロックおよびインターフェイスブロックを備える。インデクサブロックに基板が搬入され、処理ブロックにおいて基板に成膜処理が行われる。成膜処理後の基板は、インターフェイスブロックを介して露光装置に搬送され、露光装置において基板に露光処理が施される。露光処理後の基板は、インターフェイスブロックを介して処理ブロックに戻され、処理ブロックにおいて基板に現像処理が施される。現像処理後の基板は、インデクサブロックから外部に搬出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−189138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
基板処理装置内には、基板を搬送するための複数の搬送機構が設けられる。基板処理装置のスループットを向上させるために、複数の搬送機構による基板の搬送効率を高めることが求められる。
【0006】
本発明の目的は、スループットを向上させることができる基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係る基板処理装置は、複数の基板を収容可能な収容容器が搬入および搬出されるインデクサブロックと、基板に予め定められた処理を行う処理ブロックとを備え、インデクサブロックは、収容容器が載置される容器載置部と、容器載置部に載置された収容容器と処理ブロックとの間で互いに並行して基板を搬送する第1および第2の搬送機構とを含むものである。
【0008】
その基板処理装置においては、複数の基板が収容された収容容器がインデクサブロックに搬入される。収容容器から取り出された基板が処理ブロックに搬送され、処理ブロックにおいて予め定められた処理が行われる。処理後の基板は収容容器に収容されてインデクサブロックから搬出される。
【0009】
インデクサブロックでは、容器載置部に収容容器が載置され、第1および第2の搬送機構により収容容器から処理ブロックに処理前の基板が搬送されるとともに処理ブロックから収容容器に処理後の基板が搬送される。この場合、第1および第2の搬送機構により並行して基板が搬送されることにより、収容容器と処理ブロックとの間で基板を効率よく搬送することができる。その結果、基板処理装置のスループットを向上させることができる。
【0010】
ここで、「基板が並行して搬送される」とは、第1および第2の搬送機構が基板を全く同時に搬送する場合に限らず、第1の搬送機構による基板の搬送期間と第2の搬送機構による基板の搬送期間とが一部重複する場合も含む。
【0011】
(2)第1の搬送機構は、基板を保持可能に構成された第1および第2の保持部を有し、第2の搬送機構は、基板を保持可能に構成された第3および第4の保持部を有してもよい。
【0012】
この場合、第1および第2の保持機構がそれぞれ2枚の基板を同時に保持して搬送することができる。それにより、第1および第2の保持機構による基板の搬送効率がさらに高められる。
【0013】
(3)第1の搬送機構は、処理前の基板を容器載置部に載置された収容容器から処理ブロックに搬送するように構成され、第2の搬送機構は、処理後の基板を処理ブロックから容器載置部に載置された収容容器に搬送するように構成されてもよい。
【0014】
この場合、第1および第2の搬送機構の各々が収容容器から処理ブロックへの基板の搬送および処理ブロックから収容容器への基板の搬送の両方を行う場合に比べて、第1および第2の搬送機構の動作が単純化される。それにより、第1および第2の保持機構による基板の搬送効率がさらに高められる。
【0015】
(4)容器載置部は、第1および第2の載置部を含み、処理前の基板が収容された収容容器が第1の載置部に載置され、処理後の基板を収容するための収容容器が第2の載置部に載置され、第1の搬送機構は、第1の載置部に載置された収容容器から処理ブロックに基板を搬送するように構成され、第2の搬送機構は、処理ブロックから第2の載置部に載置された収容容器に基板を搬送するように構成されてもよい。
【0016】
この場合、処理前の基板が収容された収容容器と処理後の基板を収容するための収容容器とが互いに異なる容器載置部に載置されるので、第1の搬送機構が処理前の基板をより円滑に搬送することができ、第2の搬送機構が処理後の基板をより円滑に搬送することができる。それにより、第1および第2の保持機構による基板の搬送効率がさらに高められる。
【0017】
(5)処理ブロックは、基板を搬送する第3の搬送機構を含み、基板処理装置は、第1の搬送機構と第3の搬送機構との間に設けられ、複数の基板を一時的に載置可能な第1の基板載置部と、第1の搬送機構と第3の搬送機構との間に設けられ、複数の基板を一時的に載置可能な第2の基板載置部とをさらに備えてもよい。
【0018】
この場合、第1の基板載置部を介して第1および第3の搬送機構間で基板が受け渡され、第2の基板載置部を介して第2および第3の搬送機構間で基板が受け渡される。第1および第2の基板載置部には複数の基板が載置可能であるので、先に搬送された基板が第1および第2の基板載置部に載置されていても、続けて新たな基板を第1および第2の基板載置部に載置することができる。したがって、第1〜第3の搬送機構により基板を連続的に搬送することができる。その結果、基板の搬送効率がさらに高められる。
【0019】
(6)インデクサブロックは、上下に配置された第1および第2の搬送室を含み、第1の搬送機構は、第1の搬送室に設けられ、第2の搬送機構は、第2の搬送室に設けられてもよい。
【0020】
この場合、第1および第2の搬送機構が上下に配置されることにより、第1および第2の搬送機構の設置面積を小さくすることができる。それにより、基板処理装置の小型化が可能となる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、基板処理装置のスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の模式的平面図である。
【図2】図1の塗布処理部、塗布現像処理部および洗浄乾燥処理部の概略側面図である。
【図3】図1の熱処理部および洗浄乾燥処理部の概略側面図である。
【図4】第1の処理ブロックの模式的側面図である。
【図5】搬送部の模式的側面図である。
【図6】搬送機構の構成を示す模式的側面図である。
【図7】搬送機構の構成を示す模式的側面図である。
【図8】キャリアの斜視図および正面図である。
【図9】送りバッファ部および戻りバッファ部の構成を示す外観斜視図である。
【図10】送りバッファ部および戻りバッファ部の構成を示す側面図である。
【図11】送りバッファ部および戻りバッファ部に対する基板の載置および受け取りについて説明するための平面図である。
【図12】送りバッファ部および戻りバッファ部に対する基板の載置および受け取りについて説明するための平面図である。
【図13】搬送機構によるキャリアから送りバッファ部への基板の搬送について説明するための模式的側面図である。
【図14】搬送機構によるキャリアから送りバッファ部への基板の搬送について説明するための模式的側面図である。
【図15】搬送機構による戻りバッファ部からキャリアへの基板の搬送について説明するための模式的側面図である。
【図16】搬送機構による戻りバッファ部からキャリアへの基板の搬送について説明するための模式的側面図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的側面図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的側面図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的平面図である。
【図20】本発明の第4の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的平面図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的側面図である。
【図22】ハンドの他の例を示す側面図および平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態に係る基板処理装置について図面を用いて説明する。なお、以下の説明において、基板とは、半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板等をいう。
【0024】
(1)第1の実施の形態
(1−1)基板処理装置の構成
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の模式的平面図である。図1および図2以降の所定の図には、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で互いに直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。なお、各方向において矢印が向かう方向を+方向、その反対の方向を−方向とする。
【0025】
基板処理装置100は、インデクサブロック11、第1の処理ブロック12、第2の処理ブロック13およびインターフェイスブロック14を備える。インターフェイスブロック14は、洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bを含む。搬入搬出ブロック14Bに隣接するように露光装置15が配置される。露光装置15においては、液浸法により基板Wに露光処理が行われる。
【0026】
図1に示すように、インデクサブロック11は、一対のキャリア載置部111a,111bおよび搬送部112を含む。キャリア載置部111a,111bには、複数の基板Wを多段に収容するキャリア113がそれぞれ載置される。本実施の形態では、キャリア113としてFOUP(front opening unified pod)が用いられる。
【0027】
搬送部112には、制御部114および搬送機構IR1,IR2が設けられる。制御部114は、基板処理装置100の種々の構成要素を制御する。搬送機構IR1,IR2は、それぞれ基板Wを保持して搬送する。後述の図5に示すように、搬送部112には、キャリア113と搬送機構IR1,IR2との間で基板Wを受け渡すための開口部117が形成される。
【0028】
搬送部112の側面には、メインパネルPNが設けられる。ユーザは、基板処理装置100における基板Wの処理状況等をメインパネルPNで確認することができる。また、メインパネルPNの近傍には、例えばキーボードからなる操作部(図示せず)が設けられる。ユーザは、操作部を操作することにより、基板処理装置100の動作設定等を行うことができる。
【0029】
第1の処理ブロック12は、塗布処理部121、搬送部122および熱処理部123を含む。塗布処理部121および熱処理部123は、搬送部122を挟んで対向するように設けられる。搬送部122とインデクサブロック11との間には、送りバッファ部SBF1が設けられる。後述の図5に示すように、送りバッファ部SBF1の下方には、送りバッファ部SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2が設けられる。送りバッファ部SBF1,SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2は、複数の基板Wを載置可能に構成される。搬送部122には、基板Wを搬送する搬送機構127および後述する搬送機構128(図5参照)が設けられる。
【0030】
第2の処理ブロック13は、塗布現像処理部131、搬送部132および熱処理部133を含む。塗布現像処理部131および熱処理部133は、搬送部132を挟んで対向するように設けられる。搬送部132と搬送部122との間には、基板Wが載置される基板載置部PASS1および後述する基板載置部PASS2〜PASS4(図5参照)が設けられる。搬送部132には、基板Wを搬送する搬送機構137および後述する搬送機構138(図5参照)が設けられる。第2の処理ブロック13内において、熱処理部133とインターフェイスブロック14との間にはパッキン145が設けられる。
【0031】
洗浄乾燥処理ブロック14Aは、洗浄乾燥処理部161,162および搬送部163を含む。洗浄乾燥処理部161,162は、搬送部163を挟んで対向するように設けられる。搬送部163には、搬送機構141,142が設けられる。
【0032】
搬送部163と搬送部132との間には、載置兼バッファ部P−BF1および後述する載置兼バッファ部P−BF2(図5参照)が設けられる。載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2は、複数の基板Wを載置可能に構成される。
【0033】
搬送機構141,142の間において、搬入搬出ブロック14Bに隣り合うように、基板載置部PASS5および後述の載置兼冷却部P−CP(図5参照)が設けられる。載置兼冷却部P−CPは、基板Wを冷却する機能(例えば、クーリングプレート)を備える。載置兼冷却部P−CPにおいて、基板Wが露光処理に適した温度に冷却される。
【0034】
搬入搬出ブロック14Bには、搬送機構146が設けられる。搬送機構146は、露光装置15に対する基板Wの搬入および搬出を行う。露光装置15には、基板Wを搬入するための基板搬入部15aおよび基板Wを搬出するための基板搬出部15bが設けられる。なお、露光装置15の基板搬入部15aおよび基板搬出部15bは、水平方向に隣接するように配置されてもよく、または上下に配置されてもよい。
【0035】
搬入搬出ブロック14Bは、洗浄乾燥処理ブロック14Aに対して+Y方向および−Y方向に移動可能に設けられる。洗浄乾燥処理ブロック14A、搬入搬出ブロック14Bおよび露光装置15のメンテナンス時には、搬入搬出ブロック14Bを+Y方向または−Y方向に移動させることにより、作業スペースを確保することができる。なお、搬入搬出ブロック14Bは、他のブロックに比べて軽量であり、容易に移動させることができる。
【0036】
(1−2)塗布処理部および現像処理部の構成
図2は、図1の塗布処理部121、塗布現像処理部131および洗浄乾燥処理部161の概略側面図である。図2においては、基板処理装置100の一方の側面に沿った領域(以下、+Y側と呼ぶ)に設けられた構成要素が主に示される。
【0037】
図2に示すように、塗布処理部121には、塗布処理室21,22,23,24が階層的に設けられる。各塗布処理室21〜24には、塗布処理ユニット129が設けられる。塗布現像処理部131には、現像処理室31,33および塗布処理室32,34が階層的に設けられる。各現像処理室31,33には、現像処理ユニット139が設けられ、各塗布処理室32,34には、塗布処理ユニット129が設けられる。
【0038】
各塗布処理ユニット129は、基板Wを保持するスピンチャック25およびスピンチャック25の周囲を覆うように設けられるカップ27を備える。本実施の形態においては、スピンチャック25およびカップ27は、各塗布処理ユニット129に2つずつ設けられる。スピンチャック25は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ)により回転駆動される。
【0039】
また、図1に示すように、各塗布処理ユニット129は、処理液を吐出する複数のノズル28およびそのノズル28を搬送するノズル搬送機構29を備える。
【0040】
塗布処理ユニット129においては、複数のノズル28のうちのいずれかのノズル28がノズル搬送機構29により基板Wの上方に移動される。そして、そのノズル28から処理液が吐出されることにより、基板W上に処理液が塗布される。なお、ノズル28から基板Wに処理液が供給される際には、図示しない駆動装置によりスピンチャック25が回転される。それにより、基板Wが回転される。
【0041】
本実施の形態においては、塗布処理室22,24の塗布処理ユニット129において、反射防止膜用の処理液がノズル28から基板Wに供給される。塗布処理室21,23の塗布処理ユニット129において、レジスト膜用の処理液がノズル28から基板Wに供給される。塗布処理室32,34の塗布処理ユニット129において、レジストカバー膜用の処理液がノズル28から基板Wに供給される。
【0042】
図2に示すように、現像処理ユニット139は、塗布処理ユニット129と同様に、スピンチャック35およびカップ37を備える。本実施の形態においては、スピンチャック35およびカップ37は、現像処理ユニット139に3つずつ設けられる。また、図1に示すように、現像処理ユニット139は、現像液を吐出する2つのスリットノズル38およびそのスリットノズル38をX方向に移動させる移動機構39を備える。
【0043】
現像処理ユニット139においては、まず、一方のスリットノズル38がX方向に移動しつつ各基板Wに現像液を供給する。その後、他方のスリットノズル38が移動しつつ各基板Wに現像液を供給する。なお、スリットノズル38から基板Wに現像液が供給される際には、図示しない駆動装置によりスピンチャック35が回転される。それにより、基板Wが回転される。
【0044】
本実施の形態では、現像処理ユニット139において基板Wに現像液が供給されることにより、基板W上のレジストカバー膜が除去されるとともに、基板Wの現像処理が行われる。また、本実施の形態においては、2つのスリットノズル38から互いに異なる現像液が吐出される。それにより、各基板Wに2種類の現像液を供給することができる。
【0045】
図2の例では、塗布処理ユニット129が2つのスピンチャック25および2つのカップ27を有し、現像処理ユニット139が3つのスピンチャック35および3つのカップ37を有するが、スピンチャック25,35およびカップ27,37の数はこれに限らず、任意に変更してもよい。
【0046】
洗浄乾燥処理部161には、複数(本例では4つ)の洗浄乾燥処理ユニットSD1が設けられる。洗浄乾燥処理ユニットSD1においては、露光処理前の基板Wの洗浄および乾燥処理が行われる。
【0047】
洗浄乾燥処理ユニットSD1においては、ブラシ等を用いて基板Wの裏面、および基板Wの端部(ベベル部)のポリッシング処理を行ってもよい。ここで、基板Wの裏面とは、回路パターン等の各種パターンが形成される基板Wの面の反対側の面をいう。
【0048】
図2に示すように、塗布処理室21〜24,32,34において塗布処理ユニット129の上方には、塗布処理室21〜24,32,34内に温湿度調整された清浄な空気を供給するための給気ユニット41が設けられる。また、現像処理室31,33において現像処理ユニット139の上方には、現像処理室31,33内に温湿度調整された清浄な空気を供給するための給気ユニット47が設けられる。
【0049】
塗布処理室21〜24,32,34内において塗布処理ユニット129の下部には、カップ27内の雰囲気を排気するための排気ユニット42が設けられる。また、現像処理室31,33において現像処理ユニット139の下部には、カップ37内の雰囲気を排気するための排気ユニット48が設けられる。
【0050】
図1および図2に示すように、塗布処理部121において塗布現像処理部131に隣接するように流体ボックス部50が設けられる。同様に、塗布現像処理部131において洗浄乾燥処理ブロック14Aに隣接するように流体ボックス部60が設けられる。流体ボックス部50および流体ボックス部60内には、塗布処理ユニット129および現像処理ユニット139への薬液の供給ならびに塗布処理ユニット129および現像処理ユニット139からの排液および排気等に関する導管、継ぎ手、バルブ、流量計、レギュレータ、ポンプ、温度調節器等の流体関連機器が収納される。
【0051】
(1−3)熱処理部の構成
図3は、図1の熱処理部123,133および洗浄乾燥処理部162の概略側面図である。図3においては、基板処理装置100の他方の側面に沿った領域(以下、−Y側と呼ぶ)に設けられた構成要素が主に示される。
【0052】
図3に示すように、熱処理部123は、上方に設けられる上段熱処理部301および下方に設けられる下段熱処理部302を有する。上段熱処理部301および下段熱処理部302には、複数の熱処理ユニットPHP、複数の密着強化処理ユニットPAHPおよび複数の冷却ユニットCPが設けられる。
【0053】
熱処理ユニットPHPにおいては、基板Wの加熱処理および冷却処理が行われる。密着強化処理ユニットPAHPにおいては、基板Wと反射防止膜との密着性を向上させるための密着強化処理が行われる。具体的には、密着強化処理ユニットPAHPにおいて、基板WにHMDS(ヘキサメチルジシラサン)等の密着強化剤が塗布されるとともに、基板Wに加熱処理が行われる。冷却ユニットCPにおいては、基板Wの冷却処理が行われる。
【0054】
熱処理部133は、上方に設けられる上段熱処理部303および下方に設けられる下段熱処理部304を有する。上段熱処理部303および下段熱処理部304には、冷却ユニットCP、複数の熱処理ユニットPHPおよびエッジ露光部EEWが設けられる。エッジ露光部EEWにおいては、基板Wの周縁部の露光処理(エッジ露光処理)が行われる。
【0055】
洗浄乾燥処理部162には、複数(本例では5つ)の洗浄乾燥処理ユニットSD2が設けられる。洗浄乾燥処理ユニットSD2においては、露光処理後の基板Wの洗浄および乾燥処理が行われる。
【0056】
(1−4)搬送部の構成
(1−4−1)概略構成
図4は、第1の処理ブロック12の模式的側面図であり、図5は、搬送部112,122,132,163の模式的側面図である。図4には、インデクサブロック11から見た第1の処理ブロック12の構成が示され、図5には、+Y側から見た搬送部112,122,132,163の構成が示される。
【0057】
図4および図5に示すように、搬送部122は、上段搬送室125および下段搬送室126を有する。搬送部132は、上段搬送室135および下段搬送室136を有する。
【0058】
上段搬送室125には搬送機構127が設けられ、下段搬送室126には搬送機構128が設けられる。また、上段搬送室135には搬送機構137が設けられ、下段搬送室136には搬送機構138が設けられる。
【0059】
図4に示すように、塗布処理室21,22と上段熱処理部301とは上段搬送室125を挟んで対向するように設けられ、塗布処理室23,24と下段熱処理部302とは下段搬送室126を挟んで対向するように設けられる。同様に、現像処理室31および塗布処理室32(図2)と上段熱処理部303(図3)とは上段搬送室135(図5)を挟んで対向するように設けられ、現像処理室33および塗布処理室34(図2)と下段熱処理部304(図3)とは下段搬送室136(図5)を挟んで対向するように設けられる。
【0060】
図5に示すように、搬送部112と上段搬送室125との間には、送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1が設けられ、搬送部112と下段搬送室126との間には、送りバッファ部SBF2および戻りバッファ部RBF2が設けられる。送りバッファ部SBF1,SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2の詳細については後述する。上段搬送室125と上段搬送室135との間には、基板載置部PASS1,PASS2が設けられ、下段搬送室126と下段搬送室136との間には、基板載置部PASS3,PASS4が設けられる。上段搬送室135と搬送部163との間には、載置兼バッファ部P−BF1が設けられ、下段搬送室136と搬送部163との間には載置兼バッファ部P−BF2が設けられる。搬入搬出ブロック14Bと隣り合うように、搬送部163に基板載置部PASS5および複数の載置兼冷却部P−CPが設けられる。
【0061】
送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1は、搬送機構IR1,IR2および搬送機構127による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。送りバッファ部SBF2および戻りバッファ部RBF2は、搬送機構IR1,IR2および搬送機構128による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。基板載置部PASS1,PASS2は、搬送機構127,137による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。基板載置部PASS3,PASS4は、搬送機構128,138による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。
【0062】
載置兼バッファ部P−BF1は、搬送機構137および搬送機構141,142(図1)による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。載置兼バッファ部P−BF2は、搬送機構138および搬送機構141,142(図1)による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2の構成は、送りバッファ部SBF1,SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2の構成と同様であってもよい(後述の図9および図10参照)。基板載置部PASS5および載置兼冷却部P−CPは、搬送機構141,142(図1)および搬送機構146による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。
【0063】
図5の例では、基板載置部PASS5が1つのみ設けられるが、複数の基板載置部PASS5が上下に設けられてもよい。この場合、基板Wを一時的に載置するためのバッファ部として複数の基板載置部PASS5を用いてもよい。
【0064】
送りバッファ部SBF1,SBF2には、インデクサブロック11から第1の処理ブロック12へ搬送される基板Wが載置され、戻りバッファ部RBF1,RBF2には、第1の処理ブロック12からインデクサブロック11へ搬送される基板Wが載置される。
【0065】
基板載置部PASS1および基板載置部PASS3には、第1の処理ブロック12から第2の処理ブロック13へ搬送される基板Wが載置され、基板載置部PASS2および基板載置部PASS4には、第2の処理ブロック13から第1の処理ブロック12へ搬送される基板Wが載置される。
【0066】
載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2には、第2の処理ブロック13から洗浄乾燥処理ブロック14Aへ搬送される基板Wが載置される。載置兼冷却部P−CPには、洗浄乾燥処理ブロック14Aから搬入搬出ブロック14Bへ搬送される基板Wが載置される。基板載置部PASS5には、搬入搬出ブロック14Bから洗浄乾燥処理ブロック14Aへ搬送される基板Wが載置される。
【0067】
上段搬送室125内において搬送機構127の上方に給気ユニット43が設けられ、下段搬送室126内において搬送機構128の上方に給気ユニット43が設けられる。上段搬送室135内において搬送機構137の上方に給気ユニット43が設けられ、下段搬送室136内において搬送機構138の上方に給気ユニット43が設けられる。給気ユニット43には、図示しない温調装置から温湿度調整された空気が供給される。
【0068】
また、上段搬送室125内において搬送機構127の下方に上段搬送室125の排気を行うための排気ユニット44が設けられ、下段搬送室126内において搬送機構128の下方に下段搬送室126の排気を行うための排気ユニット44が設けられる。
【0069】
同様に、上段搬送室135内において搬送機構137の下方に上段搬送室135の排気を行うための排気ユニット44が設けられ、下段搬送室136内において搬送機構138の下方に下段搬送室136の排気を行うための排気ユニット44が設けられる。
【0070】
これにより、上段搬送室125,135および下段搬送室126,136の雰囲気が適切な温湿度および清浄な状態に維持される。
【0071】
洗浄乾燥処理ブロック14Aの搬送部163内の上部には、給気ユニット45が設けられる。搬入搬出ブロック14B内の上部には、給気ユニット46が設けられる。給気ユニット45,46には、図示しない温調装置から温湿度調整された空気が供給される。それにより、洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14B内の雰囲気が適切な温湿度および清浄な状態に維持される。
【0072】
(1−4−2)搬送機構の構成
図5を参照しながら搬送機構127,128,137,138の構成について説明する。図5に示すように、搬送機構127,128,137,138の各々は、ガイドレール311,312,313、移動部材314、回転部材315およびハンドH1,H2を備える。
【0073】
ガイドレール311,312は、上下方向に延びるようにそれぞれ設けられる。ガイドレール313は、ガイドレール311とガイドレール312と間でX方向に延びるように設けられ、上下動可能にガイドレール311,312に取り付けられる。移動部材314は、X方向に移動可能にガイドレール313に取り付けられる。
【0074】
移動部材314の上面に、回転部材315が回転可能に設けられる。回転部材315には、基板Wを保持するためのハンドH1およびハンドH2が取り付けられる。ハンドH1,H2は、回転部材315を基準に進退可能に構成される。
【0075】
上記のような構成により、搬送機構127,128,137,138の各々は、ハンドH1,H2を用いて基板Wを保持し、X方向およびZ方向に自在に移動して基板Wを搬送することができる。
【0076】
図6は、搬送機構IR1,IR2の構成を示す模式的側面図であり、図7は、搬送機構141,142の構成を示す模式的側面図である。図6には、第1の処理ブロック12と反対側から搬送機構IR1,IR2の構成が示される。図7には、搬入搬出ブロック14Bから見た搬送機構141,142の構成が示される。
【0077】
図6に示すように、搬送機構IR1,IR2の各々は、基板Wを保持するためのハンドIH1,IH2を有する。搬送機構IR1,IR2の各々は、ハンドIH1,IH2を互いに独立に進退させることができる。また、搬送機構IR1,IR2の各々は、上下方向に伸縮可能および上下方向の軸周りに回転可能に構成される。ハンドIH1,IH2の上下方向における間隔C1は一定に維持される。
【0078】
図7に示すように、搬送機構141,142の各々は、基板Wを保持可能なハンドH3,H4を有する。搬送機構141,142の各々は、ハンドH3,H4を互いに独立に進退させることができる。また、搬送機構141,142の各々は、上下方向に伸縮可能および上下方向の軸周りに回転可能に構成される。
【0079】
(1−5)基板処理装置の各構成要素の動作
以下、本実施の形態に係る基板処理装置100の各構成要素の動作について説明する。
【0080】
(1−5−1)インデクサブロック11の動作
以下、図1および図5を主に参照しながらインデクサブロック11の動作を説明する。インデクサブロック11のキャリア載置部111aには、未処理の基板Wが収容されたキャリア113が載置され、キャリア載置部111bには、基板Wが収容されていない空のキャリア113が載置される。搬送機構IR1は、キャリア載置部111aに載置されたキャリア113から未処理の基板Wを送りバッファ部SBF1,SBF2に交互に搬送する。搬送機構IR2は、戻りバッファRBF1,RBF2から処理後の基板Wをキャリア載置部111bに載置されたキャリア113に交互に搬送する。この場合、搬送機構IR1,IR2により並行して基板Wが搬送される。ここで、「基板Wが並行して搬送される」とは、搬送機構IR1,IR2が基板Wを全く同時に搬送する場合に限らず、搬送機構IR1による基板Wの搬送期間と搬送機構IR2による基板Wの搬送期間とが一部重複する場合も含む。搬送機構IR1,IR2の動作の詳細については後述する。
【0081】
(1−5−2)第1の処理ブロック12の動作
以下、図1〜図3および図5を主に参照しながら第1の処理ブロック12の動作について説明する。なお、以下においては、簡便のため、搬送機構127,128のX方向およびZ方向の移動の説明は省略する。
【0082】
搬送機構IR1(図1)により送りバッファ部SBF1(図5)に載置された基板Wは、搬送機構127(図5)のハンドH1により取り出される。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている基板Wを戻りバッファ部RBF1に載置する。なお、ハンドH2から戻りバッファ部RBF1に載置される基板Wは、現像処理後の基板Wである。
【0083】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により上段熱処理部301(図3)の所定の密着強化処理ユニットPAHP(図3)から密着強化処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されている未処理の基板Wをその密着強化処理ユニットPAHPに搬入する。
【0084】
次に、搬送機構127は、ハンドH1により上段熱処理部301(図3)の所定の冷却ユニットCPから冷却処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている密着強化処理後の基板Wをその冷却ユニットCPに搬入する。冷却ユニットCPにおいては、反射防止膜形成に適した温度に基板Wが冷却される。
【0085】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により塗布処理室22(図2)のスピンチャック25(図2)上から反射防止膜形成後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されている冷却処理後の基板Wをそのスピンチャック25上に載置する。塗布処理室22においては、塗布処理ユニット129(図2)により、基板W上に反射防止膜が形成される。
【0086】
次に、搬送機構127は、ハンドH1により上段熱処理部301(図3)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている反射防止膜形成後の基板Wをその熱処理ユニットPHに搬入する。熱処理ユニットPHPにおいては、基板Wの加熱処理および冷却処理が連続的に行われる。
【0087】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により上段熱処理部301(図4)の所定の冷却ユニットCP(図3)から冷却処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されている熱処理後の基板Wをその冷却ユニットCPに搬入する。冷却ユニットCPにおいては、レジスト膜形成処理に適した温度に基板Wが冷却される。
【0088】
次に、搬送機構127は、ハンドH1により塗布処理室21(図2)のスピンチャック25(図2)からレジスト膜形成後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている冷却処理後の基板Wをそのスピンチャック25上に載置する。塗布処理室22においては、塗布処理ユニット129(図2)により、基板W上にレジスト膜が形成される。
【0089】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により上段熱処理部301(図3)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されているレジスト膜形成後の基板Wをその熱処理ユニットPHPに搬入する。
【0090】
次に、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている熱処理後の基板Wを基板載置部PASS1(図5)に載置する。また、搬送機構127は、ハンドH2により基板載置部PASS2(図5)から現像処理後の基板Wを取り出す。その後、搬送機構127は、基板載置部PASS2から取り出した現像処理後の基板Wを戻りバッファ部RBF1(図5)に搬送する。
【0091】
搬送機構127が上記の処理を繰り返すことにより、第1の処理ブロック12内において複数の基板Wに所定の処理が連続的に行われる。
【0092】
搬送機構128は、搬送機構127と同様の動作により、送りバッファ部SBF2、戻りバッファ部RBF2、基板載置部PASS3,PASS4(図5)、塗布処理室23,24(図2)および下段熱処理部302(図4)に対して基板Wの搬入および搬出を行う。
【0093】
このように、本実施の形態においては、搬送機構127によって搬送される基板Wは、塗布処理室21,22および上段熱処理部301において処理され、搬送機構128によって搬送される基板Wは、塗布処理室23,24および下段熱処理部302において処理される。この場合、複数の基板Wの処理を上方の処理部(塗布処理室21,22および上段熱処理部301)および下方の処理部(塗布処理室23,24および下段熱処理部302)において同時に処理することができる。それにより、搬送機構127,128による基板Wの搬送速度を速くすることなく、第1の処理ブロック12のスループットを向上させることができる。また、搬送機構127,128が上下に設けられているので、基板処理装置100のフットプリントが増加することを防止することができる。
【0094】
(1−5−3)第2の処理ブロック13の動作
以下、図1〜図3および図5を主に用いて第2の処理ブロック13の動作について説明する。なお、以下においては、簡便のため、搬送機構137,138のX方向およびZ方向の移動の説明は省略する。
【0095】
搬送機構127により基板載置部PASS1(図5)に載置された基板Wは、搬送機構137(図5)のハンドH1により取り出される。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されている基板Wを基板載置部PASS2に載置する。なお、ハンドH2から基板載置部PASS2に載置される基板Wは、現像処理後の基板Wである。
【0096】
次に、搬送機構137は、ハンドH2により塗布処理室32(図2)のスピンチャック25(図2)からレジストカバー膜形成後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH1に保持されているレジスト膜形成後の基板Wをそのスピンチャック25上に載置する。塗布処理室32においては、塗布処理ユニット129(図2)により、基板W上にレジストカバー膜が形成される。
【0097】
次に、搬送機構137は、ハンドH1により上段熱処理部303(図3)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されているレジストカバー膜形成後の基板Wをその熱処理ユニットPHPに搬入する。
【0098】
次に、搬送機構137は、ハンドH2によりエッジ露光部EEW(図3)からエッジ露光処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH1に保持されている熱処理後の基板Wをエッジ露光部EEWに搬入する。
【0099】
搬送機構137は、ハンドH2に保持されているエッジ露光処理後の基板Wを載置兼バッファ部P−BF1(図5)に載置するとともに、そのハンドH2により搬入搬出ブロック14Aに隣接する上段熱処理部301(図4)の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。なお、搬入搬出ブロック14Aに隣接する熱処理ユニットPHPから取り出される基板Wは、露光装置15における露光処理が終了した基板Wである。
【0100】
次に、搬送機構137は、ハンドH1により上段熱処理部303(図3)の所定の冷却ユニットCP(図3)から冷却処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されている露光処理後の基板Wをその冷却ユニットCPに搬入する。冷却ユニットCPにおいては、現像処理に適した温度に基板Wが冷却される。
【0101】
次に、搬送機構137は、ハンドH2により現像処理室31(図2)のスピンチャック35(図2)から現像処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH1に保持されている冷却処理後の基板Wをそのスピンチャック35上に載置する。現像処理室31においては、現像処理ユニット139によりレジストカバー膜の除去処理および現像処理が行われる。
【0102】
次に、搬送機構137は、ハンドH1により上段熱処理部303(図4)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されている現像処理後の基板Wを熱処理ユニットPHPに搬入する。その後、搬送機構137は、熱処理ユニットPHPから取り出した基板Wを基板載置部PASS6(図5)に載置する。
【0103】
搬送機構137が上記の処理を繰り返すことにより、第2の処理ブロック13内において複数の基板Wに所定の処理が連続的に行われる。
【0104】
搬送機構138は、搬送機構137と同様の動作により、基板載置部PASS3,PASS4,P−BF2(図5)、現像処理室33(図2)、塗布処理室34(図2)および下段熱処理部304(図3)に対して基板Wの搬入および搬出を行う。
【0105】
このように、本実施の形態においては、搬送機構137によって搬送される基板Wは、現像処理室31、塗布処理室32および上段熱処理部303において処理され、搬送機構138によって搬送される基板Wは、現像処理室33、塗布処理室34および下段熱処理部304において処理される。この場合、複数の基板Wの処理を上方の処理部(現像処理室31、塗布処理室32および上段熱処理部303)および下方の処理部(現像処理室33、塗布処理室34および下段熱処理部304)において同時に処理することができる。それにより、搬送機構137,138による基板Wの搬送速度を速くすることなく、第2の処理ブロック13のスループットを向上させることができる。また、搬送機構137,138が上下に設けられているので、基板処理装置100のフットプリントが増加することを防止することができる。
【0106】
(1−5−4)洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bの動作
以下、図5および図7を主に用いて洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bの動作について説明する。
【0107】
洗浄乾燥処理ブロック14Aにおいて、搬送機構141(図7)は、搬送機構137(図5)により載置兼バッファ部P−BF1に載置されたエッジ露光後の基板WをハンドH3により取り出す。
【0108】
次に、搬送機構141は、ハンドH4により洗浄乾燥処理部161(図7)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD1から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構141は、ハンドH3に保持するエッジ露光後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD1に搬入する。
【0109】
次に、搬送機構141は、ハンドH4に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを載置兼冷却部P−CP(図5)に載置する。載置兼冷却部P−CPにおいては、露光装置15(図1)における露光処理に適した温度に基板Wが冷却される。
【0110】
次に、搬送機構141は、搬送機構138(図5)により載置兼バッファ部P−BF2に載置されたエッジ露光後の基板WをハンドH3により取り出す。次に、搬送機構141は、ハンドH4により洗浄乾燥処理部161(図7)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD1から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構141は、ハンドH3に保持するエッジ露光後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD1に搬入する。次に、搬送機構141は、ハンドH4に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを載置兼冷却部P−CP(図5)に載置する。
【0111】
このように、搬送機構141は、載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2から交互にエッジ露光後の基板Wを取り出し、その基板Wを洗浄乾燥処理部161を経由して載置兼冷却部P−CPに搬送する。
【0112】
搬送機構142(図7)は、ハンドH3により基板載置部PASS5(図5)に載置された露光処理後の基板Wを取り出す。次に、搬送機構142は、ハンドH4により、洗浄乾燥処理部162(図7)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD2から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構142は、ハンドH3に保持する露光処理後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD2に搬入する。
【0113】
次に、搬送機構142は、ハンドH4に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを上段熱処理部303の熱処理ユニットPHP(図7)に搬送する。この熱処理ユニットPHPにおいては、露光後ベーク(PEB)処理が行われる。
【0114】
次に、搬送機構142(図7)は、ハンドH3により基板載置部PASS5(図5)に載置された露光処理後の基板Wを取り出す。次に、搬送機構142は、ハンドH4により、洗浄乾燥処理部162(図7)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD2から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構142は、ハンドH3に保持する露光処理後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD2に搬入する。
【0115】
次に、搬送機構142は、ハンドH4に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを下段熱処理部304の熱処理ユニットPHP(図7)に搬送する。この熱処理ユニットPHPにおいては、PEB処理が行われる。
【0116】
このように、搬送機構142は、基板載置部PASS5に載置された露光処理後の基板Wを洗浄乾燥処理部162を経由して上段熱処理部303および下段熱処理部304に交互に搬送する。
【0117】
搬入搬出ブロック14Bにおいて、搬送機構146(図5)は、ハンドH7により、載置兼冷却部P−CPに載置された基板Wを取り出し、露光装置15の基板搬入部15aに搬送する。また、搬送機構146は、ハンドH8により、露光装置15の基板搬出部15bから露光処理後の基板Wを取り出し、基板載置部PASS5に搬送する。
【0118】
なお、露光装置15が基板Wの受け入れをできない場合、搬送機構141(図7)により、洗浄および乾燥処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2に一時的に収容される。
【0119】
また、第2の処理ブロック13の現像処理ユニット139(図2)が露光処理後の基板Wの受け入れをできない場合、搬送機構137,138(図5)により、PEB処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2に一時的に収容される。
【0120】
また、第1および第2の処理ブロック12,13の不具合等によって基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2まで正常に搬送されない場合、基板Wの搬送が正常となるまで搬送機構141による載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2からの基板Wの搬送を一時的に停止してもよい。
【0121】
本実施の形態では、搬送機構IR1により送りバッファ部SBF1,SBF2に交互に基板Wが搬送され、搬送機構141により載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2から交互に基板Wが取り出される。これにより、インデクサブロック11から第1の処理ブロック12に搬送される基板Wの順序と、第2の処理ブロック13からインターフェイスブロック14に搬送される基板Wの順序とを一致させることができる。したがって、キャリア113から取り出される基板Wの順序と、露光装置15に搬入される基板Wの順序とを一致させることができる。
【0122】
また、搬送機構142により上段熱処理部303および下段熱処理部304に露光処理後の基板Wが交互に搬送され、搬送機構IR2により戻りバッファ部RBF1,RBF2から交互に基板Wが取り出される。これにより、インターフェイスブロック14から第2の処理ブロック13に搬送される基板Wの順序と第1の処理ブロック12からインデクサブロック11に搬送される基板Wの順序とを一致させることができる。したがって、露光装置15から搬出される基板Wの順序とキャリア113に収容される基板Wの順序とを一致させることができる。
【0123】
これにより、基板処理装置100における各基板Wの処理履歴の管理が容易になる。また、複数の基板W間において、処理精度のばらつきが生じることを防止することができる。
【0124】
(6)インデクサブロックにおける基板の搬送
(1−6−1)キャリアの構成
図8(a)はキャリア113の斜視図であり、図8(b)はキャリア113の正面図である。図8(a)および図8(b)に示すように、キャリア113は、前面が開口する箱型形状を有する。キャリア113の内部には、両側面から内側に突出するように複数段の棚113aが設けられる。各棚113aに基板Wが載置される。本例では、キャリア113が25段の棚113aを有する。上下に隣り合う棚113aの間隔C2は、搬送機構IR1,IR2のハンドIH1,IH2の間隔C1の2分の1に設定される。
【0125】
以下の説明では、キャリア113の最下段の棚113aから最上段の棚113aまでを順に、1段目の棚113a、2段目の棚113a、…、および25段目の棚113aと呼ぶ。
【0126】
(1−6−2)送りバッファおよび戻りバッファの構成
図9および図10は、送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1の構成を示す外観斜視図および側面図である。送りバッファ部SBF2および戻りバッファ部RBF2は図9および図10の送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1と同様の構成を有する。
【0127】
インデクサブロック11の搬送部112(図5)と第1の処理ブロック12の上段搬送室125(図5)との間には、図8および図9に示すように、上下方向(Z方向)に延びる一対のフレーム911,912が設けられる。一対のフレーム911,912に一対の固定部材91がそれぞれ取り付けられる。
【0128】
各固定部材91には、横方向(X方向)に突出する複数の凸部921が上下方向に一定の間隔で設けられる。一方の固定部材91の凸部921の上面および下面に複数の支持板92の一端部がそれぞれ固定され、他方の固定部材91の凸部921の上面および下面に複数の支持板92の他端部がそれぞれ固定される。これにより、複数の支持板92が水平姿勢で上下方向に等間隔で配置される。上下に隣り合う支持板92の間隔C3(図10)は、搬送機構IR1,IR2のハンドIH1,IH2の間隔C1(図6)と等しく設定される。各支持板92の上面には、複数(本例では3つ)の支持ピン93が設けられる。各支持板92上において、複数の支持ピン93により基板Wが支持される。
【0129】
本実施の形態では、26枚の支持板92が固定部材91に固定される。26枚の支持板92のうち上半分の13枚の支持板92およびその13枚の支持板92上に設けられた複数の支持ピン93により送りバッファ部SBF1が構成される。26枚の支持板92のうち下半分の13枚の支持板92およびその13枚の支持板92上に設けられた複数の支持ピン93により戻りバッファ部RBF1が構成される。
【0130】
以下の説明では、送りバッファ部SBF1,SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2の各々において、最下段の支持板92から最上段の支持板92までを順に、1段目の支持板92、2段目の支持板92、…、および13段目の支持板92と呼ぶ。
【0131】
図11および図12は、送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1に対する基板Wの載置および受け取りについて説明するための平面図である。送りバッファ部SBF2および戻りバッファ部RBF2に対する基板Wの載置および受け取りも送りバッファ部SBF1および戻りバッファ部RBF1に対する基板Wの載置および受け取りと同様に行われる。
【0132】
図11(a)には、送りバッファ部SBF1への基板Wの載置時における搬送機構IR1のハンドIH1,IH2の位置が示される。図11(b)には、戻りバッファ部RBF1からの基板Wの受け取り時における搬送機構IR2のハンドIH1,IH2の位置が示される。図12には、送りバッファ部SBF1からの基板Wの受け取り時および戻りバッファ部RBF1への基板Wの載置時における搬送機構127のハンドH1,H2の位置が示される。
【0133】
図11(a)および図11(b)に示すように、搬送機構IR1,IR2のハンドIH1,IH2は、略U字形状を有し、基板Wの下面に重なるように配置され、基板Wの外周部を保持する。図11(a)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2は、支持ピン93およびフレーム911,912に接触することなく、X方向に対して斜行するように送りバッファ部SBF1に進入し、支持ピン93上に基板Wを載置することができる。同様に、図11(b)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2は、支持ピン93およびフレーム911,912に接触することなく、X方向に対して斜行するように戻りバッファ部RBF1に進入し、支持ピン93上から基板Wを受け取ることができる。
【0134】
図12に示すように、搬送機構127のハンドH1,H2は、略U字形状を有し、基板Wの外周部を囲むように配置され、基板Wの外周部を保持する。搬送機構127のハンドH1,H2は、支持ピン93およびフレーム911,912に接触することなく、X方向に沿って送りバッファ部SBF1内に進入し、支持ピン92上から基板Wを受け取ることができる。また、搬送機構127のハンドH1,H2は、支持ピン93およびフレーム911,912に接触することなく、X方向に沿って戻りバッファ部RBF1内に進入し、支持ピン92上に基板Wを載置することができる。
【0135】
(1−6−3)基板の搬送
搬送機構IR1,IR2による基板Wの搬送について説明する。上記のように、搬送機構IR1は、キャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2に交互に基板Wを搬送し、搬送機構IR2は、戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113に交互に基板Wを搬送する。
【0136】
図13および図14は、搬送機構IR1によるキャリア113から送りバッファ部SBF1への基板Wの搬送について説明するための模式的側面図である。図13および図14の例では、初期状態として、キャリア113の全ての棚113aに基板Wが収容され、送りバッファ部SBF1には基板Wが載置されていない。
【0137】
まず、図13(a)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2がキャリア113の前方の位置に移動する。上記のように、キャリア113の棚113aの間隔C2は搬送機構IR1のハンドIH1,IH2の間隔C1の2分の1である。
【0138】
図13(b)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2がキャリア113内に同時に進入する。この場合、ハンドIH1が3段目の棚113aに載置された基板Wの直下に進入し、ハンドIH1が1段目の棚113aに載置された基板Wの直下に進入する。
【0139】
続いて、図13(c)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2が一体的に上昇して1段目の棚113aおよび3段目の棚113aから基板Wを受け取り、キャリア113から退出する。
【0140】
次に、図14(a)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2が送りバッファ部SBF1の斜め前方の位置に移動する。上記のように、複数の支持板92の間隔C3はハンドIH1,IH2の間隔C1と等しい。
【0141】
図14(b)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2が送りバッファ部SBF1に同時に進入する。この場合、ハンドIH1が2段目の支持板92の直上に進入し、ハンドIH2が1段目の支持板92の直上に進入する。
【0142】
続いて、図14(c)に示すように、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2が一体的に下降して1段目の支持板92上の支持ピン93および2段目の支持板92上の支持ピン93に基板Wを載置し、送りバッファ部SBF1から退出する。
【0143】
次に、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2は、キャリア113の前方の位置に移動し、キャリア113の2段目の棚113aおよび4段目の棚113aから、図13の例と同様にして、2枚の基板Wを同時に受け取る。続いて、搬送機構IR1のハンドIH1,IH2は、送りバッファ部SBF2の斜め前方の位置に移動し、送りバッファ部SBF2の1段目の支持板92上の支持ピン93および2段目の支持板92上の支持ピン93に、図14の例と同様にして、2枚の基板Wを同時に載置する。以後同様に、搬送機構IR1は、キャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2に交互に2枚ずつ基板Wを搬送する。送りバッファ部SBF1に搬送された基板Wは搬送機構127により順次受け取られ、送りバッファ部SBF2に搬送された基板Wは搬送機構128により順次受け取られる。
【0144】
本例では、キャリア113の1段目から24段目までの棚113aから基板Wが取り出された後、25段目の棚113aのみに基板Wが残る。この場合、搬送機構IR1は、ハンドIH1,IH2の一方のみを用いてキャリア113の25段目の棚113aから基板Wを取り出し、その基板Wを送りバッファ部SBF1または送りバッファ部SBF2に搬送する。
【0145】
図15および図16は、搬送機構IR2による戻りバッファ部RBF1からキャリア113への基板Wの搬送について説明するための模式的側面図である。図15および図16の例では、初期状態として、戻りバッファ部RBF1,RBF2の1段目および2段目の支持板92上に基板Wが載置され、キャリア113には基板Wが載置されていない。
【0146】
まず、図15(a)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2が戻りバッファ部RBF1の斜め前方の位置に移動する。上記のように、戻りバッファ部RBF1の棚113aの間隔C2は搬送機構IR2のハンドIH1,IH2の間隔C1と等しい。
【0147】
図15(b)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2が戻りバッファ部RBF1に同時に進入する。この場合、ハンドIH1が2段目の支持板92とその支持板92上の支持ピン93により支持された基板Wとの間に進入し、ハンドIH2が1段目の支持板92とその支持板92上の支持ピン93により支持された基板Wとの間に進入する。
【0148】
続いて、図15(c)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2が一体的に上昇して1段目の支持板92上の支持ピン93および2段目の支持板92上の支持ピン93から基板Wを受け取り、戻りバッファ部RBF1から退出する。
【0149】
次に、図16(a)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2がキャリア113の前方の位置に移動し、図16(b)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2がキャリア113に同時に進入する。この場合、ハンドIH1が3段目の棚113aの高さの位置に進入し、ハンドIH2が1段目の棚113aの高さの位置に進入する。
【0150】
続いて、図16(c)に示すように、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2が一体的に下降して1段目の棚113aおよび3段目の棚113aに基板Wを載置し、キャリア113から退出する。
【0151】
次に、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2は、戻りバッファ部RBF2の斜め前方の位置に移動し、戻りバッファ部RBF2の1段目の支持板92上および2段目の支持板92上から、図15の例と同様にして、2枚の基板Wを同時に受け取る。続いて、搬送機構IR2のハンドIH1,IH2は、キャリア113の前方の位置に移動し、キャリア113の2段目の棚113aおよび4段目の棚113aに、図16の例と同様にして、2枚の基板Wを同時に載置する。以後同様に、搬送機構IR2は、戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113に交互に2枚ずつ基板Wを搬送する。戻りバッファ部RBF1には搬送機構127により現像処理後の基板Wが順次載置され、戻りバッファ部RBF2には搬送機構128により現像処理後の基板Wが順次載置される。
【0152】
本例では、キャリア113の1段目から24段目までの棚113aに基板Wが載置された後、25段目の棚113aのみに基板Wが載置されていない状態になる。この場合、搬送機構IR1は、ハンドIH1,IH2の一方のみを用いて送りバッファ部SBF1または送りバッファ部SBF2から1枚の基板Wを取り出し、その基板Wをキャリア113の25段目の棚113aに載置する。
【0153】
このように、本実施の形態では、搬送機構IR1によりキャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2に基板Wが2枚ずつ搬送され、搬送機構IR2により戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113に基板Wが2枚ずつ搬送される。この場合、搬送機構IR1は、例えば6秒毎にキャリア113から送りバッファ部SBF1または送りバッファ部SBF2に2枚の基板Wを搬送することができる。また、搬送機構IR2は、例えば6秒毎に戻りバッファ部RBF2または戻りバッファ部RBF2からキャリア113に2枚の基板Wを搬送することができる。
【0154】
(1−7)効果
本実施の形態では、インデクサブロック11において、2台の搬送機構IR1,IR2により並行して基板Wが搬送される。それにより、インデクサブロック11における基板Wの搬送効率が高められる。その結果、基板処理装置100のスループットが向上される。
【0155】
また、搬送機構IR1,IR2がそれぞれハンドIH1,IH2により2枚の基板Wを同時に搬送する。それにより、搬送機構IR1,IR2がより効率よく基板Wを搬送することができる。
【0156】
さらに、搬送機構IR1がキャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2に未処理の基板Wを搬送し、搬送機構IR2が戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113に処理後の基板Wを搬送する。それにより、搬送機構IR1,IR2の動作が単純化される。したがって、搬送機構IR1,IR2がより効率よく基板Wを搬送することができる。
【0157】
また、未処理の基板Wが収容されたキャリア113がキャリア載置部111aに載置され、処理後の基板Wが収容されるキャリア113がキャリア載置部111bに載置される。それにより、搬送機構IR1,IR2がそれぞれ円滑に基板Wを搬送することができる。
【0158】
また、送りバッファ部SBF1,SBF2および戻りバッファ部RBF1,RBF2がそれぞれ複数枚の基板Wを載置可能に構成される。それにより、搬送機構IR1は、先に搬送された基板Wが送りバッファ部SBF1,SBF2に載置されていても、続けて新たな基板Wを送りバッファ部SBF1,SBF2に搬送することができる。また、搬送機構IR2は、戻りバッファ部RBF1,RBF2から2枚の基板Wを同時に取り出すことができる。また、搬送機構127,128は、先に搬送された基板Wが戻りバッファ部RBF1,RBF2に載置されていても、続けて新たな基板Wを戻りバッファ部RBF1,RBF2に搬送することができる。これらにより、搬送機構IR1,IR2,127,128がより効率よく基板Wを搬送することができる。
【0159】
(1−8)他の動作例
上記実施の形態では、搬送機構IR1がキャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2に基板Wを搬送し、搬送機構IR2が戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113に基板Wを搬送するが、搬送装置IR1,IR2の動作はこれに限らない。搬送装置IR1,IR2の各々が、キャリア113から送りバッファ部SBF1,SBF2への基板Wの搬送および戻りバッファ部RBF1,RBF2からキャリア113への基板Wの搬送を並行して行ってもよい。
【0160】
例えば、搬送機構IR1がハンドIH1によりキャリア113から未処理の基板Wを取り出し、その基板Wを送りバッファ部SBF1に搬送する。続いて、搬送機構IR1がハンドIH2により戻りバッファ部RBF1から処理後の基板Wを取り出し、その基板Wをキャリア113に搬送する。次に、搬送機構IR1がハンドIH1によりキャリア113から未処理の基板Wを取り出し、その基板Wを送りバッファ部SBF2に搬送する。続いて、搬送機構IR1がハンドIH2により戻りバッファ部RBF2から処理後の基板Wを取り出し、その基板Wをキャリア113に搬送する。以上の動作を搬送機構IR1が繰り返し行う。搬送機構IR2も同様の動作を繰り返し行う。
【0161】
この場合も、2台の搬送機構IR1,IR2により基板Wが並行して搬送されるので、インデクサブロック11における基板Wの搬送効率が高められる。その結果、基板処理装置100のスループットが向上される。
【0162】
(2)第2の実施の形態
図17および図18は、本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置100の構成を示す模式的側面図である。図17には、−Y側から見た基板処理装置100の一部構成が示され、図18には、キャリア載置部111a,111bおよびその周辺部が示される。図17および図18の基板処理装置100について、上記第1の実施の形態に係る基板処理装置100と異なる点を説明する。
【0163】
図17および図18の基板処理装置100においては、インデクサブロック11に隣り合うようにストッカー装置400が設けられる。ストッカー装置400は、受取棚401(図18)、引渡棚402)、複数(本例では4つ)の保管棚403および搬送装置410(図17)を備える。図18に示すように、キャリア載置部111a,111bの上方に複数の保管棚403がY方向に沿って並ぶように配置される。一端に位置する保管棚403の上方に受取棚401が配置され、他端に位置する保管棚403の上方に引渡棚402が配置される。
【0164】
図17に示すように、搬送装置410は、把持部411、アーム機構412および移動機構413を含む。移動機構413によって把持部411およびアーム機構412が一体的にZ方向およびY方向に移動する。搬送装置410は、把持部411によりキャリア113を把持し、受取棚401、引渡棚402、複数の保管棚403およびキャリア載置部111a,111bの間でキャリア113を搬送する。本例では、キャリア113の上部に把持部411により把持可能な被把持部113bが設けられる。
【0165】
搬送装置410によるキャリア113の搬送について説明する。まず、図示しない外部搬送装置により、未処理の基板Wが収容されたキャリア113が受取棚401に搬送される。そのキャリア113が受取棚401からキャリア載置部111aに搬送される。先に搬送された他のキャリア111aがキャリア載置部111aに載置されている場合、いずれかの保管棚403に一時的にキャリア113が載置される。キャリア載置部111aに載置されたキャリア113から未処理の基板Wが搬送機構IR1により順次取り出される。
【0166】
キャリア載置部111aに載置されたキャリア113が空になると、そのキャリア113がキャリア載置部111bに搬送される。先に搬送された他のキャリア113がキャリア載置部111bに載置されている場合、いずれかの保管棚403に一時的に空のキャリア113が載置される。キャリア載置部111bに載置されたキャリア113には、搬送機構IR2により処理後の基板Wが順次収容される。
【0167】
キャリア載置部111b上のキャリア113に所定数の基板Wが収容されると、そのキャリア113が引渡棚402に搬送される。先に搬送された他のキャリア113が引渡棚402に載置されている場合、いずれかの保管棚403に一時的にキャリア113が載置される。引渡棚402に載置されたキャリア113は、外部搬送装置により外部に搬送される。
【0168】
このように、ストッカー装置400においては、受取棚401、キャリア載置部111a,111bおよび引渡棚402の間で複数のキャリア113が順に搬送される。また、次に搬送すべき場所に他のキャリア113が載置されている場合、保管棚403に一時的にキャリア113が載置される。これにより、キャリア載置部111aに未処理の基板Wが収容されたキャリア113を滞りなく搬送することができるとともに、キャリア載置部111bから処理後の基板Wが収容されたキャリア113を滞りなく搬送することができる。したがって、搬送機構IR1,IR2がキャリア113と第1の処理ブロック12との間でより円滑に基板Wを搬送することができる。その結果、基板処理装置100のスループットが向上される。
【0169】
(3)第3の実施の形態
図19は、本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置100の構成を示す模式的平面図である。図19の基板処理装置100について、上記実施の形態に係る基板処理装置100と異なる点を説明する。
【0170】
図19の基板処理装置100においては、インデクサブロック11に、2つのキャリア載置部111aおよび2つのキャリア載置部111bが設けられる。インデクサブロック11の搬送部112には、X方向にそれぞれ延びるようにガイドシャフトGS1、GS2が設けられる。ガイドシャフトGS1に搬送機構IR1が取り付けられ、ガイドシャフトGS2に搬送機構IR2が取り付けられる。搬送機構IR1は、ガイドシャフトGS1に沿ってX方向に移動可能に構成され、搬送機構IR2は、ガイドシャフトGS2に沿ってX方向に移動可能に構成される。
【0171】
本例では、搬送機構IR1がX方向に移動しつつ2つのキャリア載置部111a上に載置された2つのキャリア113から未処理の基板Wを送りバッファ部SBF1,SBF2に順次搬送する。また、搬送機構IR2がX方向に移動しつつ戻りバッファ部RBF1,RBF2から2つのキャリア載置部111b上に載置された2つのキャリア113に処理後の基板Wを順次搬送する。これにより、インデクサブロック11における基板Wの搬送効率がさらに高められる。
【0172】
本例では、搬送機構IR1,IR2自体がX方向に移動して2つのキャリア113からの基板Wの取り出しおよび2つのキャリア113への基板Wの収容を行うが、これに限らず、搬送機構IR1,IR2自体は移動せず、ハンドIH1,IH2を移動させることによって2つのキャリア113からの基板Wの取り出しおよび2つのキャリア113への基板Wの収容を行うことが可能なように、搬送機構IR1,IR2が構成されてもよい。
【0173】
(4)第4の実施の形態
図20および図21は、本発明の第4の実施の形態に係る基板処理装置100の構成を示す模式的平面図および模式的側面図である。図21には、−Y側から見た基板処理装置100の一部構成が示される。
【0174】
図20および図21の基板処理装置100においては、インデクサブロック11の搬送部112が上段搬送室112aおよび下段搬送室112bを有する。上段搬送室112aに搬送機構IR1が設けられ、下段搬送室112bに搬送機構IR2が設けられる(図21)。搬送機構IR1,IR2は、それぞれガイドシャフトGS1,GS2に沿ってX方向に移動可能にそれぞれ構成される。また、上段搬送室112aの一側面にキャリア載置台111a,111bが設けられ、下段搬送室112bの一側面にキャリア載置台111a,111bが設けられる。
【0175】
本例では、上段搬送室112aにおいて、搬送機構IR1がX方向に移動しつつキャリア載置部111a上のキャリア113から未処理の基板Wを送りバッファ部SBF1に順次搬送するとともに、戻りバッファ部RBF1から処理後の基板Wをキャリア載置部111b上のキャリア113に順次搬送する。また、下段搬送室112bにおいて、搬送機構IR2がX方向に移動しつつキャリア載置部111a上のキャリア113から未処理の基板Wを送りバッファ部SBF1に順次搬送するとともに、戻りバッファ部RBF1から処理後の基板Wをキャリア載置部111b上のキャリア113に順次搬送する。
【0176】
この場合も、2台の搬送機構IR1,IR2により基板Wが並行して搬送されるので、インデクサブロック11における基板Wの搬送効率が高められる。その結果、基板処理装置100のスループットが向上される。また、搬送機構IR1,IR2が上下に配置されるので、搬送機構IR1,IR2の設置面積を小さくすることができる。それにより、基板処理装置100のフットプリントが増加することが防止される。
【0177】
(5)他の実施の形態
(5−1)
上記実施の形態では、搬送機構IR1,IR2がそれぞれ2つのハンドIH1,IH2を有するが、これに限らず、搬送機構IR1,IR2がそれぞれ1つのハンドのみを有してもよく、または搬送機構IR1,IR2がそれぞれ3つ以上のハンドを有してもよい。
【0178】
(5−2)
上記実施の形態では、搬送機構IR1,IR2のハンドIH1,IH2がそれぞれ1枚の基板Wを保持可能に構成されるが、ハンドIH1,IH2がそれぞれ複数枚の基板Wを保持可能に構成されてもよい。
【0179】
図22は、ハンドIH1,IH2の他の例を示す側面図および平面図である。図22のハンドIH1,IH2は、複数のハンド要素260およびハンド支持部270を含む。複数のハンド要素260は、鉛直方向において等間隔に配置されるようにハンド支持部270に固定されている。上下に隣り合うハンド要素260間の間隔は、例えば、図6に示されるハンドIH1,IH2の上下方向における間隔C1と等しく設定される。各ハンド要素260は、ほぼ平行に延びる2本の爪部261を有する(図22(b))。2本の爪部261により基板Wの外周部が保持される。
【0180】
図22のハンドIH1,IH2が用いられることにより、搬送機構IR1,IR2がさらに多くの基板Wを同時に搬送することができる。それにより、インデクサブロック11における基板Wの搬送効率がさらに高められ、基板処理装置100のスループットがさらに向上される。
【0181】
(5−3)
上記実施の形態では、インデクサブロック11に2台の搬送機構IR1,IR2が設けられるが、これに限らず、インデクサブロック11に3台以上の搬送機構が設けられてもよい。
【0182】
(5−4)
上記実施の形態では、液浸法により基板Wの露光処理を行う露光装置15が基板処理装置100の外部装置として設けられるが、これに限定されず、液体を用いずに基板Wの露光処理を行う露光装置が基板処理装置100の外部装置として設けられてもよい。その場合も上記実施の形態と同様の効果が得られる。
【0183】
なお、その場合には、洗浄乾燥処理ユニットSD1,SD2が設けられなくてもよい。また、塗布処理室32,34の塗布処理ユニット129において、基板W上にレジストカバー膜が形成されなくてもよい。
【0184】
(5−5)
上記実施の形態は、基板Wに対してレジスト膜の塗布形成処理および現像処理を行う基板処理装置(いわゆるコータ/デベロッパ)に本発明が適用された例であるが、本発明の実施の形態は、これに限らない。例えば、基板Wに洗浄処理等の単一の処理を行う基板処理装置に本発明が適用されてもよい。その場合も上記実施の形態と同様の効果が得られる。
【0185】
(6)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
【0186】
上記の実施の形態では、キャリア113が収容容器の例であり、インデクサブロック11がインデクサブロックの例であり、第1および第2の処理ブロック12,13が処理ブロックの例であり、キャリア載置部111a,111bが容器載置部の例であり、搬送機構IR1が第1の搬送機構の例であり、搬送機構IR2が第2の搬送機構の例であり、ハンドIH1が第1および第3の保持部の例であり、ハンドIH2が第2および第4の保持部の例である。
【0187】
また、キャリア載置部111aが第1の載置部の例であり、キャリア載置部111bが第2の載置部の例であり、搬送機構127,128が第3の搬送機構の例であり、送りバッファ部SBF1,SBF2が第1の基板載置部の例であり、戻りバッファ部RBF1,RBF2が第2の基板載置部の例であり、上段搬送室112aが第1の搬送室の例であり、下段搬送室112bが第2の搬送室の例である。
【0188】
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0189】
本発明は、種々の基板の処理等に利用することができる。
【符号の説明】
【0190】
11 インデクサブロック
12 第1の処理ブロック
13 第2の処理ブロック
14 インターフェイスブロック
14A 洗浄乾燥処理ブロック
14B 搬入搬出ブロック
15 露光装置
100 基板処理装置
111a,111b キャリア載置部
113 キャリア
114 制御部
129 塗布処理ユニット
139 現像処理ユニット
IH1,IH2,H1,H2,H3,H4 ハンド
IR1,IR2,127,128,137,138,141,142,146 搬送機構
P−BF1,P−BF2 載置兼バッファ部
RBF1,RBF2 戻りバッファ部
SD1,SD2 洗浄乾燥処理ユニット
SBF1,SBF2 送りバッファ部
W 基板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基板を収容可能な収容容器が搬入および搬出されるインデクサブロックと、
基板に予め定められた処理を行う処理ブロックとを備え、
前記インデクサブロックは、
前記収容容器が載置される容器載置部と、
前記容器載置部に載置された前記収容容器と前記処理ブロックとの間で互いに並行して基板を搬送する第1および第2の搬送機構とを含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記第1の搬送機構は、基板を保持可能に構成された第1および第2の保持部を有し、
前記第2の搬送機構は、基板を保持可能に構成された第3および第4の保持部を有することを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1の搬送機構は、前記処理前の基板を前記容器載置部に載置された前記収容容器から前記処理ブロックに搬送するように構成され、
前記第2の搬送機構は、前記処理後の基板を前記処理ブロックから前記容器載置部に載置された前記収容容器に搬送するように構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記容器載置部は、第1および第2の載置部を含み、
前記処理前の基板が収容された収容容器が前記第1の載置部に載置され、
前記処理後の基板を収容するための収容容器が前記第2の載置部に載置され、
前記第1の搬送機構は、前記第1の載置部に載置された前記収容容器から前記処理ブロックに基板を搬送するように構成され、
前記第2の搬送機構は、前記処理ブロックから前記第2の載置部に載置された前記収容容器に基板を搬送するように構成されたことを特徴とする請求項3記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記処理ブロックは、基板を搬送する第3の搬送機構を含み、
前記第1の搬送機構と前記第3の搬送機構との間に設けられ、複数の基板を一時的に載置可能な第1の基板載置部と、
前記第1の搬送機構と前記第3の搬送機構との間に設けられ、複数の基板を一時的に載置可能な第2の基板載置部とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記インデクサブロックは、上下に配置された第1および第2の搬送室を含み、
前記第1の搬送機構は、前記第1の搬送室に設けられ、
前記第2の搬送機構は、前記第2の搬送室に設けられることを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
【請求項1】
複数の基板を収容可能な収容容器が搬入および搬出されるインデクサブロックと、
基板に予め定められた処理を行う処理ブロックとを備え、
前記インデクサブロックは、
前記収容容器が載置される容器載置部と、
前記容器載置部に載置された前記収容容器と前記処理ブロックとの間で互いに並行して基板を搬送する第1および第2の搬送機構とを含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記第1の搬送機構は、基板を保持可能に構成された第1および第2の保持部を有し、
前記第2の搬送機構は、基板を保持可能に構成された第3および第4の保持部を有することを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1の搬送機構は、前記処理前の基板を前記容器載置部に載置された前記収容容器から前記処理ブロックに搬送するように構成され、
前記第2の搬送機構は、前記処理後の基板を前記処理ブロックから前記容器載置部に載置された前記収容容器に搬送するように構成されたことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記容器載置部は、第1および第2の載置部を含み、
前記処理前の基板が収容された収容容器が前記第1の載置部に載置され、
前記処理後の基板を収容するための収容容器が前記第2の載置部に載置され、
前記第1の搬送機構は、前記第1の載置部に載置された前記収容容器から前記処理ブロックに基板を搬送するように構成され、
前記第2の搬送機構は、前記処理ブロックから前記第2の載置部に載置された前記収容容器に基板を搬送するように構成されたことを特徴とする請求項3記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記処理ブロックは、基板を搬送する第3の搬送機構を含み、
前記第1の搬送機構と前記第3の搬送機構との間に設けられ、複数の基板を一時的に載置可能な第1の基板載置部と、
前記第1の搬送機構と前記第3の搬送機構との間に設けられ、複数の基板を一時的に載置可能な第2の基板載置部とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記インデクサブロックは、上下に配置された第1および第2の搬送室を含み、
前記第1の搬送機構は、前記第1の搬送室に設けられ、
前記第2の搬送機構は、前記第2の搬送室に設けられることを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2012−209288(P2012−209288A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71376(P2011−71376)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(506322684)株式会社SOKUDO (158)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(506322684)株式会社SOKUDO (158)
【Fターム(参考)】
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