説明

基板洗浄用ノズルおよび基板洗浄装置

【課題】 ガラス基板、シリコン基板などの洗浄において、基板の大型化および洗浄力の向上にも対応でき、サブミクロンサイズのパーティクルの除去、メンテナンスなどが容易な基板洗浄用ノズルを提供する。
【解決手段】 ノズル本体2、微小孔部材3、シール材4、ノズルカバー5およびノズル蓋6を含む基板洗浄用ノズル1であって、前記各部材を独立の部材として構成し、特に微小孔部材3をノズル本体2と別部材とし、微小孔部材3をノズル本体2、シール材4およびノズルカバー5の3部材で保持することにより、ノズルの長手方向における位置に関係なく、ほぼ一定の洗浄液噴射量が得られ、基板が大型であっても均一な洗浄が可能になり、パーティクルも容易に除去できる。また、各部材が独立部材であるので、メンテナンスも容易である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板洗浄用ノズルおよび基板洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP)などのフラットパネルディスプレイに用いられるガラス基板、電子部品などに利用されるシリコン基板などは、それぞれの用途に要求される性能、耐久性および電気絶縁的な信頼性を一層向上させるために、高い清浄度が必要とされる。したがって、フラットパネルディスプレイ、電子部品などの製造工程では、ガラス基板、シリコン基板などを清浄化するための洗浄工程が必要不可欠である。
【0003】
また、ガラス基板、シリコン基板などの製造に際しては、生産性向上のために多面取りが採用され、基板の大型化が進み、対角2mを超えるような大型基板も製造されるので、洗浄工程も基板の大型化に対応し得ることが要求される。さらに、最近においては、フラットパネルディスプレイの表示品位の高密度高精細化への要求はいや増すばかりであり、さらに前述のように基板の大型化が進む中で、基板の洗浄に際しては、基板を均一に洗浄するだけでなく、洗浄力を高め、サブミクロンレベルのパーティクルをも除去することが必要になっている。
【0004】
ガラス基板、シリコン基板などの洗浄には、主に、洗浄液を満たした洗浄槽に基板を浸漬させるバッチ方式、搬送下にある基板の被洗浄面に洗浄液を噴射する枚葉方式などがある。この中でも、枚葉方式は、基板の清浄度を高めるだけでなく、装置を大型化することなく、基板の大型化に対応でき、コストも低いという利点を持つので、基板洗浄の主流になりつつある。枚葉方式による基板の洗浄は、具体的には、搬送路に載置される基板に、搬送路を介して対向配置される少なくとも一対の基板洗浄用ノズルから洗浄液を噴射することにより行われる。ここで、基板全面を均一に洗浄するためには、基板洗浄用ノズルから基板全面に洗浄液を均一に噴射する必要がある。この時、洗浄液のノズルへの供給圧を高め、洗浄液の基板への噴射圧を高めることによって、サブミクロンレベルのパーティクルを除去しようとしている。
【0005】
従来、枚葉方式に用いられる基板洗浄用ノズルとしては、一対の板状部材を所定の間隔を開けて接合し、長手方向にスリット状の開口部が形成されたスリットタイプのものが用いられる。洗浄液は、このノズル内に加圧下に供給され、スリット状の開口部から噴射される。スリットタイプのノズルは、開口部の両端部から噴射される洗浄液量が、開口部の中央部から噴射される洗浄液量よりも少なくなり、洗浄液を基板全面に均一に供給できないという欠点を有する。この欠点によって、基板が大型化するほど洗浄が不均一になり、洗浄後の基板の品質が著しく低下する。このような欠点は、たとえば、開口部の長手方向の寸法をさらに大きくすれば、ある程度は解決できるけれども、それによってノズルが徒らに大型化し、枚葉方式の利点が損なわれる。
【0006】
上記の問題に徴し、スリット状開口部を有する基板洗浄用ノズルにおいて、開口部の長手方向の両端部から噴射される洗浄液量が減少するのを防止した基板洗浄用ノズルが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。図7は、特許文献1に開示の基板洗浄用ノズル110および該ノズル110を含む基板洗浄装置140の構成を概略的に示す断面図である。基板洗浄装置140は、基板洗浄用ノズル110と、洗浄液供給手段120と、基板搬送手段130とを含んで構成される。
【0007】
基板洗浄用ノズル110は、該ノズル110の内方に向かう面に凹所116が形成される第1の板状部材111と、第2の板状部材112とを、スペーサ113,114を介して接合したものである。第1の板状部材111と第2の板状部材112との接合は、第1の板状部材111の厚さ方向に形成される孔にネジ115を挿通し、該ネジ115を第2の板状部材112の厚さ方向に形成される雌ネジ部に螺合させることによって行われる。このノズル110は、図9の紙面に向かって前後方向に長手方向を有して延びるほぼ直方体形状に形成される。また、第2の板状部材112には、第1の板状部材111と第2の板状部材112との接合により、上記凹所116で形成される空間部117に対応するように、洗浄液受入口118がノズル110の長手方向に4つ(不図示)形成される。これらの洗浄液受入口118は、空間部117に連通する。また、スペーサ114には、ノズル110の長手方向に所定の間隔を開けて図示しないスリットが形成される。ノズル110は、基板131の被洗浄面131aの上方に、該被洗浄面131aに対向するように配置される。ノズル110は、空間部117を形成し、かつスペーサ114にスリットを形成し、その内部における洗浄液の流れを整流し、洗浄液の流過圧力をほぼ均一にすることによって、洗浄液量を一定化しようとするものである。ノズル110においては、洗浄液受入口118からその内部に供給される洗浄液がこの空間部117およびスペーサ114に形成されるスリットにより整流を受けた後、スリット状開口部である洗浄液噴射孔119から基板131の被洗浄面131aに向けて噴射される。
【0008】
洗浄液供給手段120は、洗浄液を貯留する洗浄液貯留槽121と、洗浄液を基板洗浄用ノズル110に供給する洗浄液供給管122と、洗浄液を洗浄液貯留槽121から揚液し、洗浄液を洗浄液供給管122に流過させる高圧ポンプ123とを含んで構成される。なお、洗浄液供給管122は、図示しない接続リング(押圧部材)を介して、ノズル110の洗浄液受入口118に接続される。洗浄液貯留槽121に貯留される洗浄液は、高圧ポンプ123によって洗浄液供給管122を流過し、ノズル110の洗浄液受入口118から空間部117に供給される。
【0009】
基板搬送手段130は、基板131を載置しかつ搬送する基板搬送ベルト132と、基板搬送ベルト132を矢符135の方向に回転させる回転ローラ133と、回転ローラ133をその軸線回りに回転駆動させる動力装置134とを含んで構成される。基板131は、被洗浄面131aを上にして基板搬送ベルト132に載置され、回転ローラ133の回転駆動ひいては基板搬送用ベルト132の回転に伴って、矢符135の方向へ移動し、ノズル110の直下に搬送され、ノズル110からの洗浄液の噴射により、洗浄された後、さらに矢符135の方向に搬送され、次の工程に供される。
【0010】
基板洗浄装置140によれば、洗浄液が洗浄液貯留槽121からノズル110に供給されるのに同期して、基板131がノズル110の直下に搬送され、洗浄液136がノズル110から噴射され、基板131の被洗浄面131aには洗浄液の液流137が発生し、被洗浄面131aが洗浄される。
【0011】
しかしながら、ノズル110は、2つの板状部材111,112を接合したものであるため、スリット状開口部である洗浄液噴射孔119の長手方向中央部が端部よりも膨らむのを避けることができない。その結果、中央部からの洗浄液噴射量が端部よりも多くなり、基板の洗浄が不均一になる場合がある。さらに、ノズル110において、洗浄液の基板表面への噴射圧を高めて基板上のサブミクロンレベルのパーティクルを除去するために、ノズル110への洗浄液の供給圧を上げると、洗浄液噴射孔119の長手方向中央部の膨らみは一層顕著になる。内部圧による変形(膨れ)を抑制するためには、ノズル110の機械的強度を向上させることが必要であるけれども、それはノズル重量の増大を招き、工程の高効率化を妨げる。したがって、ノズル110は、基板の大型化および基板に対する洗浄力の向上への要求を充分に満足できるものではない。
【0012】
【特許文献1】特開2000−94325号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、基板の大型化および洗浄力の向上に対応できるスリットタイプの基板洗浄用ノズルであって、大型基板を洗浄する場合でも、該基板全面に均一に洗浄液を供給でき、しかも洗浄力を上げるために洗浄液の供給圧を高めても膨れなど変形を起こすことなく、洗浄液噴射孔のどの部位でも、常にほぼ一定の噴射液量を維持することができる基板洗浄用ノズルおよびそれを含む基板洗浄装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、基板の被洗浄面に対向するように配置され、基板の被洗浄面を臨む先端部から洗浄液を噴射して基板の被洗浄面を洗浄する基板洗浄用ノズルにおいて、
供給される洗浄液をノズル外部に噴射するノズル本体と、
ノズル本体から噴射される洗浄液を噴出流にする微小孔部材と、
ノズル本体を保護し、微小孔部材を押圧保持するノズルカバーと、
ノズル本体およびノズルカバーを保護するノズル蓋とを含み、
ノズル本体と微小孔部材とが別部材として構成されることを特徴とする基板洗浄用ノズルである。
【0015】
また本発明の基板洗浄用ノズルは、ノズル本体が、内部に洗浄液流過路および一方の端部に洗浄液流過路に連なる洗浄液噴射孔を有し、
微小孔部材が、長手方向に直線状に複数の微小孔が形成される薄板状部材からなり、ノズル本体の洗浄液噴射孔に連なるように配置され、
ノズルカバーが、内部にノズル本体を収容する凹所および一方の端部に開口部を有し、
ノズル蓋が、表面に外方に開口するように形成される開口部を有することを特徴とする。
【0016】
さらに本発明の基板洗浄用ノズルは、ノズル本体、ノズルカバーおよび微小孔部材をこの順番に配置することを特徴とする。
【0017】
さらに本発明の基板洗浄用ノズルは、ノズル本体、微小孔部材およびノズルカバーをこの順番に配置することを特徴とする。
【0018】
さらに本発明の基板洗浄用ノズルは、ノズル本体がその内部に洗浄液流過路を有し、
洗浄液流過方向に直交する方向の洗浄液流過路寸法が、洗浄液噴射孔に向かうのに伴って減少するようにテーパ状に形成されることを特徴とする。
【0019】
さらに本発明の基板洗浄用ノズルは、ノズル本体と微小孔部材もしくはノズルカバーとの間および/または微小孔部材とノズルカバーもしくはノズルカバーと微小孔部材との間にシール部材を配置し、
該シール部材によって、
ノズル本体内部の洗浄液流過路から微小孔部材までの洗浄液流路が、ノズル本体とノズルカバーとの当接部から隔離されることを特徴とする。
【0020】
また本発明は、前述のいずれか1つの基板洗浄用ノズルと、
基板洗浄用ノズルに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
被洗浄基板を載置しかつ搬送する基板搬送手段とを含むことを特徴とする基板洗浄装置である。
【0021】
さらに本発明の基板戦場装置は、基板洗浄用ノズルから噴射される洗浄液が、基板の被洗浄面において、基板の搬送方向に対してせん断方向に流過するように、
基板洗浄用ノズルが、基板の被洗浄面の上方に対向配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ノズル本体と、微小孔部材と、ノズルカバーと、ノズル蓋とを含む基板洗浄用ノズルであって、微小孔部材をノズル本体とは別部材とし、さらに該微小孔部材をノズル本体およびノズルカバーとによって挟持し、固定化する構造を有する基板洗浄用ノズルが提供される。
【0023】
本発明の基板洗浄用ノズルは、前述の構成を採ることによって、一対の板状部材を接合した従来のスリットタイプノズルに比べて構造強度の向上が顕著である。このため、微小孔(洗浄液噴射孔)が形成された微小孔部材の長手方向端部でも中央部と同程度の洗浄液噴射量が得られ、被洗浄基板の大型化に充分対応できる。また、洗浄液噴射圧を高めることによって、基板表面において、洗浄液の均一な高速せん断流が得られるので、洗浄力が一層向上し、基板上の微細なパーティクルも容易に除去できる。なお、洗浄液噴射圧を高めても、膨れなどの変形が生じないので、微小孔部材の長手方向中央部および端部のいずれでも、洗浄液噴射量がほぼ同等になる。さらに、洗浄液が基板表面に均一に噴射されるので、従来のスリットタイプノズルに比べると、洗浄液の噴射量を減らすことも可能であり、洗浄液の消費量を削減できる。したがって、本発明の基板洗浄用ノズルは、基板の大型化および洗浄力の強化に充分対応可能であり、特に枚葉方式により基板を洗浄する際に、非常に好適に使用できる。
【0024】
また本発明の基板洗浄用ノズルは、従来のスリットタイプノズルのようにノズル本体と洗浄液の噴出流を得るための微小孔が形成された部分とが一体化されないので、ノズルの製造およびメンテナンスが非常に容易である。さらに、微小孔部材自体も、長尺の薄板または薄板状部位に微小径の孔を狭ピッチで形成する必要があるので、本発明のように別部材にすることによって、微小孔部材の作製が容易になる。
【0025】
また本発明によれば、ノズル本体、微小孔部材およびノズルカバーの配置としては、ノズル本体、ノズルカバーおよび微小孔部材をこの順に配置する場合、ならびに、ノズル本体、微小孔部材およびノズルカバーをこの順に配置する場合が好ましい。このように配置することによって、本発明のノズルの構造強度および微小孔部材の保持強度が一層向上し、本発明ノズルの長所がさらに顕著になる。
【0026】
また本発明によれば、内部に洗浄液流過路を有するノズル本体において、該流過路が、洗浄液流過方向に向かって徐々に小径化するようなテーパ状に形成することによって、流過路内部での圧損が減少し、ひいては洗浄液を一層円滑に流過させ、および一層均一に噴射させることができる。
【0027】
また本発明によれば、ノズル本体と微小孔部材(もしくはノズルカバー)との間および/または微小孔部材とノズルカバー(もしくはノズルカバーと微小孔部材)との間にシール部材を配置することによって、ノズル本体内部の洗浄液流過路から微小孔部材までの洗浄液流路が、ノズル本体とノズルカバーとの当接部から隔離されるように構成することが好ましい。これによって、洗浄液の受入・噴射によるノズル本体とノズルカバーとの摺動を主原因として発生するパーティクルが洗浄液流路に入り込み、洗浄液に混入することを防止できる。したがって、本発明のノズルによって洗浄される基板の清浄度を一層顕著に向上させ得る。
【0028】
また本発明によれば、本発明の基板洗浄用ノズルと、洗浄液供給手段と、基板搬送手段とを含む基板洗浄装置が提供される。該基板洗浄装置は、基板寸法の大小に関係なく、非常に効率的に、基板表面を均一に清浄化することができる。
【0029】
また本発明によれば、本発明の基板洗浄用ノズルを、基板の被洗浄面の上方において、該洗浄面に対向するように配置することによって、基板の被洗浄面において、基板の搬送方向に対するせん断方向の洗浄液流過が起こり、洗浄力が一層向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
図1(a)は、本発明の実施の第1形態である基板洗浄用ノズル1の外観を示す斜視図である。図1(b)は、基板洗浄用ノズル1から洗浄液が噴射される状態を示す斜視図である。図2は、図1に示す切断面線II−IIから見た断面図である。図3(a)は、基板洗浄用ノズル1中の微小孔部材の外観を示す平面図である。図3(b)は、図3(a)に示す微小孔部材の要部拡大平面図である。
【0031】
基板洗浄用ノズル1は、供給される洗浄液をノズル1の外部に噴射するノズル本体2と、ノズル本体2から噴射される洗浄液を噴出流11にする微小孔部材3と、微小孔部材3を押圧するシール材4と、ノズル本体2を保護し、ノズル本体2およびシール材4と連係して微小孔部材3を保持するノズルカバー5と、ノズル本体2およびノズルカバー5を保護するノズル蓋6とを含んで構成される。
【0032】
ノズル本体2は、一方の端部に洗浄液受入口7および他方の端部に洗浄液噴射孔8を有し、その内部に形成される洗浄液流過路9によって、洗浄液受入口7と洗浄液噴射孔8とが連通するように構成される。また、洗浄液流過路9は、洗浄液噴射孔8に近接する部分が、洗浄液の流過方向すなわち洗浄液噴射孔8の方向に、徐々に小径化するテーパ状に形成される。これによって、洗浄液の流過圧に基づいて生じる圧力損が減少し、洗浄液の流過路9内での流過が一層円滑になり、ノズル1による洗浄液の噴射を一層均一に行うことができる。また、ノズル本体2は、その形状および寸法が後述するノズルカバー5の凹所13の形状および寸法に応じて決定され、凹所13に嵌合可能に形成される。洗浄液は、洗浄液受入口7から洗浄液流過路9内に導入され、該流過路9を流過し、洗浄液噴射孔8からノズル本体2の外方に噴射される。
【0033】
微小孔部材3は、図3(a)に示すように、長尺の薄板状部材である。図3(b)は、図3(a)の3xで示す部分を拡大した図面である。一点鎖線で示す短手方向の中央部には、複数の、直径Dの微細な貫通孔である円孔10がピッチdで一列に形成される。このように、微小孔部材3には微細な加工が必要になるので、本発明のように別部品とすることによって、その製造が簡易になるという利点が生じる。微小孔部材3は、円孔10が一列に形成される短手方向中央部が、ノズル本体2の洗浄液噴射孔8に当接するように配置される。微小孔部材3は、ノズル本体2、シール材4およびノズルカバー5の3つの部材によって保持されるので、洗浄液の流過圧が大きくなっても変形などが非常に起こり難く、ほぼ均一な噴出流11を形成することができる。ノズル本体2の洗浄液噴射孔8から噴射される洗浄液は、微小孔部材3の円孔10を通過して均一かつ微細な噴出流11となり、図示しない基板の被洗浄面に対して噴射される。本実施の形態では、微小孔部材3の板厚は0.1mm、円孔10の直径Dは0.03mm、隣り合う円孔10のピッチdは0.06mmである。噴出流11の流速は40m/sである。また、微小孔部材3は、たとえば、ステンレスなどの金属材料、ポリイミドなどの合成樹脂などにより形成される。
【0034】
ノズル本体2と微小孔部材3との間には、シール部材12が配置される。このシール部材12は、ノズル本体2内部の洗浄液流過路9から微小孔部材3までの洗浄液流路を、ノズル本体2とノズルカバー5との当接部から隔離する。すなわち、基板洗浄用ノズル1においては、ノズル本体2をノズルカバー5の凹所13に嵌合する構造を採るので、ノズル本体2の外側面とノズルカバー5の凹所13の内側面との間に僅かな隙間が生じる。このため、ノズル本体2への洗浄液の供給、ノズル本体2からの洗浄液の噴射などの際に、圧力変動が生じ、それによって金属部材であるノズル本体2とノズルカバー5とが摺動し、サブミクロンレベルのパーティクルが発生する場合がある。このようなパーティクルは基板を汚染するので、シール部材12を用いて洗浄液流路を隔離することによって、パーティクルの洗浄液への混入が防止され、本発明の基板洗浄用ノズル1を用いる基板洗浄における洗浄信頼性が一層向上する。
【0035】
シール材4は、微小孔部材3を介してノズル本体2と対向するように設けられ、ノズル本体2との間で、微小孔部材3を押圧して固定化する。シール材4には、たとえば、パッキンなどが用いられる。
【0036】
ノズルカバー5は、一方の端部表面5a側に、ノズル本体2を嵌入するための凹所13およびボルト挿入孔14aが形成され、他方の端部5bの中央部からノズルカバー5の内方に向けて、ノズル本体2の洗浄液噴射孔8に対応するスリット状の開口部15が形成される。なお、凹所13は、ノズル本体2の他に、微小孔部材3およびシール材4の配置が可能なように形成される。すなわち、凹所13には、シール材4、微小孔部材3およびシール部材12がこの順番で配置され、さらにノズル本体2が嵌入される。また、ボルト挿入孔14aに臨むノズルカバー5の内壁には、雌ねじが刻設される。
【0037】
ノズル蓋6は、外方に開口して洗浄液供給口16が形成され、その内部には、ノズル本体2の洗浄液受入口7に連なる洗浄液供給路17を有し、さらに、ノズル蓋6とノズルカバー5とを接合し一体化するためのボルト21を挿入するボルト挿入孔14bが形成される。洗浄液供給口16には洗浄液供給管18が接続され、洗浄液供給管18には高圧ポンプ19が接続される。この高圧ポンプ19は、不図示の洗浄液供給源である洗浄液貯留槽に接続される。また、ノズル蓋6は、パッキン20を介してノズル本体2およびノズルカバー5に装着され、ボルト挿入孔14a,14bに挿入されるボルト21がボルト挿入孔14aの雌ねじに螺合されることによって、ノズル本体2に接合される。パッキン20には、洗浄液受入口7および洗浄液供給路17に対応する位置に、適切な径を有する孔20aが形成される。図示しない洗浄液貯留槽から高圧ポンプ19によって揚液される洗浄液は、洗浄液供給管18を流過し、ノズル蓋6の洗浄液供給口16から洗浄液供給路17に入り、さらに洗浄液受入口7からノズル本体2の洗浄液流過路9に供給される。
【0038】
基板洗浄用ノズル1は、前述の各部材を組み立てて構成されるけれども、微小孔部材3とノズルカバー5との間にシール材4が配置され、かつノズル本体2とノズル蓋6との間にパッキン20が配置されるので、ボルト21をボルト挿入口14aの雌ねじに螺合させることによって、各部材が強固に固定化され、ノズル全体としての剛性を高めることができる。このように、一体成形されない部材を使用するので、各部材の製造が容易であり、また、分解、メンテナンスなども容易である。たとえば、洗浄液中に異物が混入し、微小孔部材3の円孔10の詰まりなどが発生しても、微小孔部材3だけの交換により対応できる。さらに、各部材を軽量化し、ノズル全体の軽量化を行うことも可能である。
【0039】
基板洗浄用ノズル1によれば、高圧ポンプ19によって加圧される洗浄液は、ノズル蓋6の洗浄液供給口16から導入され、洗浄液供給管18およびノズル本体2の洗浄液受入口7を通って洗浄液流過路9に入り、洗浄液噴射孔8から微小孔部材3に向けて噴射され、微小孔部材3により噴出流11となって、図示しない基板の被洗浄面に供給される。
【0040】
図4は、本発明のもう1つの実施形態である基板洗浄装置25の構成を概略的に示す断面図である。図5は、図4に示す基板洗浄装置25の上面図である。基板洗浄装置25は、基板洗浄用ノズル1と、基板搬送手段26と、洗浄液供給手段27とを含んで構成される。
【0041】
基板洗浄用ノズル1は、図1〜3に示す基板洗浄用ノズル1であるので、同一の参照符号を付して説明を省略する。なお、微小孔部材3とノズルカバー5との間に配置されるシール材4およびノズル本体2と微小孔部材3との間に配置されるシール部材12は、図示を省略する。
【0042】
基板洗浄用ノズル1は、その開口部15が基板29を臨んで基板29の上方に配置され、その長手方向が、矢符28の方向すなわち基板29の搬送方向に対して垂直方向(以後「基板29の幅方向」と称す)に延びる。基板洗浄用ノズル1の長手方向の寸法は、基板29の幅方向の寸法よりも長く形成される。この時、開口部15内に配置される微小孔部材3の円孔10は、基板29の被洗浄面29aを臨み、基板29の幅方向に一列に位置する。
【0043】
基板洗浄用ノズル1は、洗浄液の噴出流11を、基板29の搬送方向の下流側から上流側に向けて(すなわち搬送方向とは逆方向に)噴射する。これにより、基板29の被洗浄面29a上で洗浄液のせん断流36が発生し、被洗浄面29aに付着するパーティクルなどの微粒子、汚れなどが、後続の工程で問題にならない程度またはそれ以下の程度まで除去される。また、基板洗浄用ノズル1から噴射される噴出流11によって、基板29の搬送方向下流側から上流側に向けてせん断流36が発生するので、被洗浄面29aから除去される微粒子、汚れなどは速やかに基板29の幅方向に流過し、洗浄液とともに被洗浄面29aから下方に落下する。したがって、一旦除去された微粒子、汚れなどの被洗浄面29aへの再付着が防止される。基板洗浄用ノズル1から噴射される噴出流11の噴射速度は、被洗浄面29aに付着する微粒子、汚れなどの種類、洗浄後の基板の用途などに応じて、広い範囲から適宜決定できるので、常に、被洗浄面29aを所望の清浄度に洗浄できる。また、基板洗浄用ノズル1から噴射される噴出流11と、基板29の被洗浄面29aとがなす傾斜角度θは、特に制限されないけれども、好ましくは45〜90°である。傾斜角度θの大きさによって、たとえば、せん断流36の流速が決まるので、被洗浄面29aに付着する微粒子、汚れなどの種類に応じて傾斜角度θを適宜決定すればよい。
【0044】
基板搬送手段26は、基板29を載置し、軸線まわりの回転駆動により基板29を矢符28の方向(搬送方向)に搬送する複数の搬送ローラ30と、搬送ローラ30を回転駆動可能に軸支する複数の搬送シャフト31と、複数の搬送シャフト31を連結するように巻回され、搬送方向最上流側の搬送シャフト31の回転駆動を他の搬送シャフト31に伝達するベルト32と、搬送方向最上流側の搬送シャフト31に接続され、該シャフト31をその軸線まわりに回転駆動させる電動機33とを含んで構成される。
【0045】
基板29は、被洗浄面29aの反対側の面29bが搬送ローラ30に接するように搬送ローラ30上に載置される。
【0046】
複数の搬送シャフト31は、それらの軸線が同一平面内において互いに平行になるように、また該平面が搬送ローラ30上に載置される基板29の被洗浄面29aに対して平行になるように配置される。
【0047】
基板搬送手段26によれば、電動機33によって、搬送方向最上流側の搬送シャフト31が軸線まわりに回転駆動し、その回転が残余の搬送シャフト31を連結するベルト32によって各搬送シャフト31に伝達され、搬送ローラ30がその軸線まわりに回転駆動する。搬送ローラ30の回転によって、搬送ローラ30上に載置される基板29が矢符28の方向に搬送される。基板29は、搬送過程において、基板洗浄用ノズル1により洗浄液の噴出流11が噴射される領域を通過する時に、噴出流11によりその被洗浄面29aが洗浄される。
【0048】
洗浄液供給手段27は、洗浄液34を貯留する洗浄液貯留槽35と、洗浄液34を洗浄液貯留槽35から揚液し、加圧する高圧ポンプ19と、高圧ポンプ19によって加圧される洗浄液34を基板洗浄用ノズル1に供給する洗浄液供給管18とを含んで構成される。洗浄液供給手段27によれば、洗浄液貯留槽35内の洗浄液34は、高圧ポンプ19により、洗浄液供給管18を介して、加圧状態で基板洗浄用ノズル1に供給される。
【0049】
基板洗浄装置25においては、洗浄液貯留槽35中の洗浄液が加圧状態で基板洗浄用ノズル1に供給され、該ノズル1の開口部15から噴出流11として噴射される。この噴出流11は、搬送ローラ30の回転駆動により矢符28の方向に搬送されてくる基板29の被洗浄面29aに衝突してせん断方向のせん断流36となり、被洗浄面29aに付着するパーティクルなどの微細粒子、よごれなどを除去し、被洗浄面29aから下方に落下する。このようにして被洗浄面29aの全面が洗浄された後、基板29はさらに矢符28の方向に搬送され、次なる工程に供される。
【0050】
図6は、本発明の実施の第2形態である基板洗浄用ノズル40の構成を概略的に示す断面図である。本実施の形態の基板洗浄用ノズル40は、実施の第1形態の基板洗浄用ノズル40に類似し、対応する部分(ノズル本体41および微小孔部材42)については同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0051】
基板洗浄用ノズル40は、供給される洗浄液をノズル40の外部に噴射するノズル本体41と、ノズル本体41から噴射される洗浄液を図示しない噴出流にする微小孔部材42と、微小孔部材42を押圧するシール材43と、ノズル本体41を保護し、ノズル本体41およびシール材43と連係して微小孔部材42を保持するノズルカバー44と、ノズル本体41およびノズルカバー44を保護するノズル蓋45とを含んで構成される。
【0052】
基板洗浄用ノズル40は、ノズルカバー44がノズル本体41を嵌合する凹所46とともに、洗浄液を受け入れるための開口部である洗浄液供給口48を有する点、およびノズル蓋45が洗浄液を噴射するためのスリット状開口部52を有する点を特徴とする。
【0053】
ノズル本体41に供給される洗浄液は、洗浄液噴射孔8から微小孔部材42の円孔10に向けて噴射され、円孔10によって、図示しない噴出流となる。
【0054】
シール材43には、たとえば、ゴム製パッキンなどが使用される。シール材43、ノズル本体41およびノズルカバー44によって、微小孔部材42が強固に保持される。
【0055】
ノズルカバー44は、一方の端面44aに、ノズル本体41を嵌合する凹所46およびボルト挿入孔47aを有し、他方の端面44bに、外方に向けて開口される洗浄液供給口48を有する。ボルト挿入孔47aを臨むノズルカバー44の内壁には、雌ねじが刻設される。凹所46には、洗浄液供給口48寄りにノズル本体41が嵌めこまれ、さらにシール部材49、微小孔部材42およびシール部材50がこの順番に配置される。また、洗浄液供給口48には図示しない洗浄液供給管、高圧ポンプおよび洗浄液貯留槽がこの順番で接続される。さらに、ノズル本体41と洗浄液供給口48との間には、シール部材51が配置される。シール部材49,50,51には、たとえば、ゴム製パッキンが使用される。このようにシール部材49,50,51を配置すると、ノズル本体41内部の洗浄液流過路9から微小孔部材42までの洗浄液流路が、ノズル本体41とノズルカバー44との当接部から隔離される。これによって、基板洗浄用ノズル1の場合と同様に、ノズル本体41とノズルカバー44との摺動によって発生するパーティクルの洗浄液への混入が防止される。
【0056】
ノズル蓋45は、ノズル本体41の洗浄液噴射孔8および微小孔部材42の円孔10に連なる位置に、外方に向けて、ノズル蓋45を貫通するスリット状開口部52が形成される。また、ノズル蓋45は、ノズルカバー44のボルト挿入孔47aに対応する位置に、ノズル蓋45を貫通するようにボルト挿入孔47bが形成される。ノズル蓋45は、シール材43を介し、ボルト53をボルト挿入孔47bに挿通し、さらにボルト挿入孔47aの雌ねじに螺合させることによってノズルカバー44に締結される。このことによって、各部材間のシール性が一層確実になるとともに、ノズル全体としての剛性が向上する。微小孔部材42の円孔10により生成する図示しない噴射流は、スリット状開口部52から外方に向けて発射される。
【0057】
基板洗浄ノズル40によれば、図示しない高圧ポンプにより加圧された洗浄液がノズルカバー44の洗浄液供給口48から洗浄液受入口7を介してノズル本体41に供給され、さらに洗浄液流過路9、洗浄液噴射穴8、微小孔部材42の円孔10を通過し、スリット状開口部52からノズル40の外方に向けて、図示しない噴出流として、図示しない基板の被洗浄面に噴射される。
【0058】
本発明の基板洗浄用ノズルおよび基板洗浄装置は、たとえば、液晶表示素子、PDP(プラズマディスプレイパネル)などのフラットパネルディスプレイ、半導体などの製造工程、シリコン基板などの半導体基板、ガラス基板などの洗浄において利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1(a)は、本発明の実施の第1形態である基板洗浄用ノズルの外観を示す斜視図である。図1(b)は、基板洗浄用ノズルから洗浄液が噴射される状態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す基板洗浄用ノズルの、切断面線I−Iから見た断面図である。
【図3】図3(a)は、微小孔部材の外観を示す平面図である。図3(b)は、図3(a)に示す微小孔部材の要部拡大平面図である。
【図4】本発明のもう1つの実施形態である基板洗浄装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図5】図4に示す基板洗浄装置の上面図である。
【図6】本発明の実施の第2形態である基板洗浄用ノズルの構成を概略的に示す断面図である。
【図7】特許文献1に記載の基板洗浄用ノズルおよびそれを含む基板洗浄装置の構成を概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
【0060】
1,26,40 基板洗浄用ノズル
2,41 ノズル本体
3,42 微小孔部材
4,43 シール材
5,44 ノズルカバー
5a 端部表面
6,45 ノズル蓋
7 洗浄液受入口
8 洗浄液噴射孔
9 洗浄液流過路
10 円孔
11 噴出流
12,49,50,51 シール部材
13,46 凹所
14a,14b,47a,47b ボルト挿入孔
15,52 開口部
16,48 洗浄液供給口
17 洗浄液供給路
18 洗浄液供給管
19 高圧ポンプ
20 パッキン
20a 孔
21 ボルト
25 基板洗浄装置
27 基板搬送手段
28 洗浄液供給手段
29 矢符
30 基板
30a 被洗浄面
31 搬送ローラ
32 搬送シャフト
33 ベルト
34 電動機
35 洗浄液
36 洗浄液貯留槽
37 せん断流
44a,44b ノズルカバー端面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の被洗浄面に対向するように配置され、基板の被洗浄面を臨む先端部から洗浄液を噴射して基板の被洗浄面を洗浄する基板洗浄用ノズルにおいて、
供給される洗浄液をノズル外部に噴射するノズル本体と、
ノズル本体から噴射される洗浄液を噴出流にする微小孔部材と、
ノズル本体を保護し、微小孔部材を押圧保持するノズルカバーと、
ノズル本体およびノズルカバーを保護するノズル蓋とを含み、
ノズル本体と微小孔部材とが別部材として構成されることを特徴とする基板洗浄用ノズル。
【請求項2】
ノズル本体が、内部に洗浄液流過路および一方の端部に洗浄液流過路に連なる洗浄液噴射孔を有し、
微小孔部材が、長手方向に直線状に複数の微小孔が形成される薄板状部材からなり、ノズル本体の洗浄液噴射孔に連なるように配置され、
ノズルカバーが、内部にノズル本体を収容する凹所および一方の端部に開口部を有し、
ノズル蓋が、表面に外方に開口するように形成される開口部を有することを特徴とする請求項1記載の基板洗浄用ノズル。
【請求項3】
ノズル本体、ノズルカバーおよび微小孔部材をこの順番に配置することを特徴とする請求項1または2記載の基板洗浄用ノズル。
【請求項4】
ノズル本体、微小孔部材およびノズルカバーをこの順番に配置することを特徴とする請求項1または2記載の基板洗浄用ノズル。
【請求項5】
ノズル本体がその内部に洗浄液流過路を有し、
洗浄液流過方向に直交する方向の洗浄液流過路寸法が、洗浄液噴射孔に向かうのに伴って減少するようにテーパ状に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の基板洗浄用ノズル。
【請求項6】
ノズル本体と微小孔部材もしくはノズルカバーとの間および/または微小孔部材とノズルカバーもしくはノズルカバーと微小孔部材との間にシール部材を配置し、
該シール部材によって、
ノズル本体内部の洗浄液流過路から微小孔部材までの洗浄液流路が、ノズル本体とノズルカバーとの当接部から隔離されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の基板洗浄用ノズル。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つの基板洗浄用ノズルと、
基板洗浄用ノズルに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
被洗浄基板を載置しかつ搬送する基板搬送手段とを含むことを特徴とする基板洗浄装置。
【請求項8】
基板洗浄用ノズルから噴射される洗浄液が、基板の被洗浄面において、基板の搬送方向に対してせん断方向に流過するように、
基板洗浄用ノズルが、基板の被洗浄面の上方に対向配置されることを特徴とする請求項6記載の基板洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−86474(P2006−86474A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−272294(P2004−272294)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】