説明

基板重ね合わせ装置

【課題】重ね合わせの精度を検証する。
【解決手段】重ね合わせ装置であって、複数の基板のうちの一の基板を保持する第1ステージと、第1ステージに対向して配されるとともに第1ステージに対して相対移動可能であって、複数の基板のうちの他の基板を保持する第2ステージと、第1ステージおよび第2ステージが複数の基板を挟んだ状態で一の基板および他の基板を位置合わせする場合に、一の基板および他の基板のアライメントマークを観測するとともに、重ね合わされた複数の基板が第1ステージから離間しており第2ステージに保持された状態におけるアライメントマークを観測する観測部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板重ね合わせ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の基板を積層して貼り合わせた積層型半導体装置がある(特許文献1参照)。基板を貼り合わせる場合は、それぞれが半導体装置を形成された複数の基板を重ね合わせて相互に貼り付ける。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2005−251972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
積層型半導体装置を製造する場合は、半導体装置の線幅レベルの精度で基板を位置合わせすることが求められる。しかしながら、経時変化、環境変化による影響もあるので、重ね合わせ装置における位置合わせ精度を検証することが求められる。
【0004】
上記課題を解決すべく、本発明の一態様として、複数の基板のうちの一の基板を保持する第1ステージと、第1ステージに対向して配されるとともに第1ステージに対して相対移動可能であって、複数の基板のうちの他の基板を保持する第2ステージと、第1ステージおよび第2ステージが複数の基板を挟んだ状態で一の基板および他の基板を位置合わせする場合に、一の基板および他の基板のアライメントマークを観測するとともに、重ね合わされた複数の基板が第1ステージから離間しており第2ステージに保持された状態におけるアライメントマークを観測する観測部とを備える基板重ね合わせ装置が提供される。
【0005】
上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】製造ライン100の模式的平面図である。
【図2】重ね合わせ装置200の模式的断面図である。
【図3】重ね合わせ装置200の模式的断面図である。
【図4】観測部280の配置を示す図である。
【図5】重ね合わせ装置200の模式的断面図である。
【図6】加圧装置330の模式的断面図である。
【図7】重ね合わせ装置200の模式的断面図である。
【図8】製造ライン101の模式的平面図である。
【図9】重ね合わせ装置201の模式的断面図である。
【図10】重ね合わせ装置201の模式的断面図である。
【図11】製造ライン103の模式的平面図である。
【図12】観測部281の模式的平面図である。
【図13】評価顕微鏡284の動作を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0008】
図1は、積層半導体装置の製造ライン100の模式的平面図である。製造ライン100は、共通のカバー130の内部に形成された常温部102および高温部302を含む。
【0009】
常温部102は、カバー130の一端面に、制御部110および複数のFOUP(Front Opening Unified Pod)122、124、126を備える。制御部110は、製造ライン100全体の動作を制御する制御部を含む。また、制御部110は、製造ライン100の電源投入、各種設定等をする場合にユーザが外部から操作する操作部を含む。更に、制御部110は、付加的に配備された他の機器と接続する接続部を含む場合もある。
【0010】
一部のFOUP124、126は、重ね合わせに供する複数の基板121を収容して、製造ライン100に装填される。製造ライン100において基板121を重ね合わせて製造された積層基板123は、他のFOUP122に収容して製造ライン100から搬出される。これにより、複数の基板121を一括して製造ライン100に装填し、且つ、複数の積層基板123を一括して製造ライン100から搬出できる。
【0011】
なお、上記重ね合わせ装置200において重ね合わせに供される基板121は、シリコン単結晶ウエハ、化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハの他、ガラス基板等でもあり得る。また、重ね合わせに供される基板121の少なくとも一方は複数の素子を含む場合がある。更に、重ね合わせに供される基板121の一方または両方は、それ自体が既にウエハを重ね合わせて製造された積層基板123である場合がある。
【0012】
常温部102は、ローダ140、162、164、プリアライナ150、ホルダラック170および重ね合わせ装置200を含む。常温部102の内部は、製造ライン100が設置された環境の室温と略同じ温度が維持されるように温度管理される。これにより、重ね合わせ装置200の動作精度が安定するので、基板121を重ね合わせる場合の位置合わせ精度が向上される。
【0013】
FOUP122、124、126に面して配されたローダ140は、FOUP124、126から基板を搬出する。また、ローダ140は、FOUP122に対して積層基板123を搬入する。このように、ローダ140は、基板121または積層基板123を直接に搬送する。
【0014】
プリアライナ150は、ローダ140がFOUP124、126から搬出した基板121を、基板ホルダ125に搭載する。基板ホルダ125は、ホルダラック170から、ローダ164、162によりプリアライナ150まで搬送される。
【0015】
基板ホルダ125は、剛性が高く、耐熱性を有する材料で形成され、平坦な保持面を有する。また、基板ホルダ125は、静電チャック等の保持機能を有し、基板121または積層基板123を保持する。これにより、基板121または積層基板123を、基板ホルダ125と一体的に取り扱うことができる。
【0016】
基板121の多くは薄く脆い材料で形成されるので、剛性の高い基板ホルダ125と一体的に取り扱うことにより操作が容易になる。なお、基板ホルダ125の材料としては、アルミナ等のセラミックスを好適な材料として例示できる。
【0017】
また、プリアライナ150においては、基板ホルダ125に対する基板121の簡単な位置合わせも実行される。これにより、基板121の基板ホルダ125に対する搭載位置および搭載方向が一定になり、後述する重ね合わせ装置200における位置合わせの負担が軽減される。プリアライナ150において基板ホルダ125に搭載された基板121は、重ね合わせ装置200に沿って配されたローダ162により、基板ホルダ125と共に搬送され、重ね合わせ装置200に搬入される。
【0018】
重ね合わせ装置200は、枠体210の内側に配された固定ステージ組立体240および移動ステージ組立体250を有する。固定ステージ組立体240は枠体210に対して固定され、下向きに基板ホルダ125および基板121を保持する。移動ステージ組立体250は、基板ホルダ125および基板121を搭載して、重ね合わせ装置200の内部で、固定ステージ組立体240に対して相対移動する。
【0019】
枠体210の外面は壁材220により閉鎖され、周囲からの輻射熱が重ね合わせ装置200に及ぼす影響を絶っている。壁材220の内側には干渉計260が配され、移動ステージ組立体250に搭載された反射鏡を利用して、移動ステージ組立体250の位置を高精度に測定する。これにより、一対の基板121を高精度に位置合わせできる。
【0020】
重ね合わせ装置200において重ね合わせされた基板121は、ローダ162により重ね合わせ装置から搬出され、ローダ164によりロードロック320に搬入される。ロードロック320に搬入された基板121は、次に説明する高温部302において処理される。
【0021】
ローダ164の近傍にはホルダラック170が配される。ホルダラック170は、複数の基板ホルダ125を収容する。また、ホルダラック170は、基板ホルダ125を冷却する機能を有する場合もある。
【0022】
高温部302は、断熱壁310に包囲され、高い内部温度を維持すると共に、外部への熱輻射を遮断している。高温部302は、ロードロック320、加圧装置330およびローダ340を備える。ロードロック320は、交互に開閉するシャッタ322、324を有し、高温部302の高温雰囲気が常温部102に漏洩することを防止する。
【0023】
ロードロック320に搬入された基板121は、ローダ340により複数ある加圧装置330のいずれかに搬入される。加圧装置330は、重ね合わせされた基板121を加圧して、基板121を恒久的に貼り合わせる。こうして、基板121は、積層基板123となる。
【0024】
積層基板123は、ローダ340により加圧装置330から搬出され、高温部302側からロードロック320に搬入される。積層基板123は、常温部102側のローダ164により、ロードロック320から搬出され、ホルダラック170の天板上で、基板ホルダ125から取り外される。こうして積層基板123および基板ホルダ125は分離され、基板ホルダ125はホルダラック170に、積層基板123はFOUP122に、それぞれ搬送される。
【0025】
図2は、重ね合わせ装置200の模式的断面図である。既に説明した通り、重ね合わせ装置200は、枠体210の内側に配された、固定ステージ組立体240および移動ステージ組立体250を有する。枠体210は、高剛性な材料により形成され、重ね合わせ装置200の動作に伴う反力が作用した場合も変形しない。
【0026】
固定ステージ組立体240は、ロードセル245、固定ステージ248および観測部280を有する。観測部280は、位置合わせ顕微鏡282および評価顕微鏡284を更に含む。
【0027】
固定ステージ248は、複数のロードセル245を介して、枠体210の天井面から懸架される。固定ステージ248は、静電チャック249を内蔵して、基板121を保持した基板ホルダ125を下面に吸着して保持する。
【0028】
複数のロードセル245は、固定ステージ248に対して下方から上向きにかかった負荷を検出する。これにより、制御部110は、複数のロードセル245の検出結果を比較して、固定ステージ248が傾くような負荷が生じたことを検知できる。
【0029】
更に、固定ステージ248は、光学的に透明な複数の透明部247を有する。透明部247は、固定ステージ248を厚さ方向に貫通して形成される。なお、基板ホルダ125にも、固定ステージ248の透明部247の位置に対応した透明部127が形成される。これにより、図中に点線で示す通り、固定ステージ248の上面側から、透明部247を通じて、固定ステージ248の下面側を観察できる。
【0030】
透明部127、247は、基板ホルダ125または固定ステージ248を貫通した穴ではなく、少なくとも赤外線に対して光学的に透明な材料により充填されている。これにより、基板ホルダ125および固定ステージ248において基板121または基板ホルダ125を保持する下面は平坦になる。
【0031】
例えばシリコン単結晶基板は赤外線を透過する。よって、基板121がシリコン単結晶基板またはシリコン単結晶基板を材料して製造された回路である場合は、固定ステージ248の下方を赤外線で照明することにより、位置合わせ顕微鏡282は、基板121を透過してアライメントマークを観察できる。また、固定ステージ248が基板121を保持している場合であっても、位置合わせ顕微鏡282は、固定ステージ248に保持された基板121の下方まで観察できる。よって、位置合わせ顕微鏡282は、微動ステージ258が固定ステージ248の直下に移動した場合に、微動ステージ258上に保持された基板121のアライメントマークを観測できる。
【0032】
位置合わせ顕微鏡282は、枠体210の上面に、下向きに固定される。位置合わせ顕微鏡282の直下において、枠体210には貫通穴212が形成される。よって、位置合わせ顕微鏡282は、貫通穴212を通じて、枠体210の内部を観察できる。
【0033】
更に、位置合わせ顕微鏡の直下には、固定ステージ248の透明部247が配される。また、図中に点線で示す通り、位置合わせ顕微鏡282は、固定ステージ248に保持された基板121の下面付近に焦点を有する。よって、位置合わせ顕微鏡282は、枠体210および固定ステージ248を通じて、固定ステージ248の下面側を観察できる。一対の位置合わせ顕微鏡282の間に配された評価顕微鏡284については、次の図を参照して後述する。
【0034】
移動ステージ組立体250は、移動定盤252、粗動ステージ254、球面座256および微動ステージ258を含む。移動定盤252は、枠体210の内側底面に配されたガイドレール251上に、移動可能に配される。粗動ステージ254は、移動定盤252に対して、図中に矢印で示すX方向およびY方向に水平に移動する。
【0035】
微動ステージ258は、球面座256に支持され、粗動ステージ254に対して、X軸、Y軸およびZ軸方向に並進すると共に、X軸、Y軸およびZ軸周りに回転する。ただし、微動ステージ258の移動範囲は、数μmから数十μm程度と小さい。また、微動ステージ258は、静電チャック259を内蔵し、基板121を保持した基板ホルダ125を上面に吸着して保持する。よって、基板ホルダ125および基板121を保持した状態で移動ステージ組立体250が動作しても、基板ホルダ125および基板121が微動ステージ258から脱落することはない。
【0036】
なお、基板121に設けるアライメントマークは、当初からアライメントマークとして用いることを目的にして基板121の表面に形成されたものに限られない。例えば、基板121上に形成または実装された半導体装置、配線、ビアホール等を利用してもよい。
【0037】
図3は、重ね合わせ装置200の模式的断面図である。図3は、図2に示す矢印Aの方向から見た様子を示す。ここで、矢印Aの示す方向は、移動ステージ組立体250の枠体210に対する移動方向と平行になる。なお、図3において、図2と同じ要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
【0038】
図3において、図2の観測部280において重なってひとつに見えていた評価顕微鏡284が複数配列されている様子が判る。また、評価顕微鏡284の直下においては、枠体210に貫通穴212が、固定ステージ248および基板ホルダ125には透明部247、127がそれぞれ配されていることが判る。
【0039】
これにより、評価顕微鏡284もまた、枠体210の上から、固定ステージ248に保持された基板121を観察できる。また、基板121がシリコン単結晶基板である場合に、固定ステージ248の下方を赤外線で照明することにより、固定ステージ248が基板121を保持している場合であっても、評価顕微鏡284は、固定ステージ248に保持された基板121の下方まで観察できる。
【0040】
図4は、観測部280の平面図であり、位置合わせ顕微鏡282および評価顕微鏡284の配置を示す。図3に矢印Cで示したように、枠体210を上方から見下ろした様子で示す。図4において、図2および図3と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
【0041】
図示のように、観測部280における位置合わせ顕微鏡282および評価顕微鏡284は、矢印Aの方向についても、矢印Bの方向についても、いずれも異なる位置に配される。また、位置合わせ顕微鏡282は、移動ステージ組立体250の移動方向と平行な矢印Aの方向に配列されている。これに対して、評価顕微鏡284は、矢印Aと直交する矢印Bの方向に配列されている。
【0042】
これにより、位置合わせ顕微鏡282は、評価顕微鏡284の間隔Dよりも広い間隔Dをおいて配置できる。よって、位置合わせ顕微鏡282は、より高い精度で基板121を位置合わせできる。また、評価顕微鏡284の間隔を狭くすることにより、重ね合わせ装置200の矢印B方向の幅を小型化できる。
【0043】
図5は、重ね合わせ装置200の断面図であり、図2と同じ方向から見た様子を示す。ただし、図2に示した状態に対して、移動ステージ組立体250の位置が変化して、固定ステージ248および微動ステージ258が互いに対向している。図5において、他の図と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
【0044】
図示の状態では、微動ステージ258が固定ステージ248に対向すると共に、微動ステージ258が上昇している。これにより、固定ステージ248に保持された基板121は、微動ステージ258に保持された基板121に接触する直前まで接近している。よって、一対の基板121の表面は、いずれも位置合わせ顕微鏡282の被写界深度に含まれている。換言すれば、位置合わせ顕微鏡282は、重ね合わせ直前の基板121の間隔よりも広い被写界深度を有する。
【0045】
上記の状態で、基板121の各々の表面に形成されたアライメントマークを位置合わせ顕微鏡282で観察することにより、一対の基板121の相対位置を計測できる。よって、制御部110は、計測された相対位置のずれを解消すべく微動ステージ258を移動させる。これにより、一対の基板121を位置合わせできる。
【0046】
更に、一対の基板121が位置合わせされた状態で、微動ステージ258を更に上昇させることにより、位置合わせされた基板121を重ね合わせることができる。ここで、位置合わせされる一対の基板121は既に近接しているので、その状態から微動ステージ258を上昇させても位置合わせがずれは殆ど生じない。また、基板121が相互に接触した場合に、基板を傷つける衝撃が生じることもない。
【0047】
こうして、一対の基板121は、重ね合わせ装置200において、位置合わせして重ね合わされる。既に説明した通り、製造ライン100においては、重ね合わされた一対の基板121は加圧装置330において加圧されて相互に固定される。
【0048】
なお、上記の例では、観測部280は、位置合わせ顕微鏡282および評価顕微鏡284を個別に有している。しかしながら、位置合わせおよび評価に兼用できる共用顕微鏡により観測部を形成することもできる。
【0049】
即ち、焦点深度の深い光学系を有する顕微鏡を用いることにより、位置合わせ顕微鏡282および評価顕微鏡284を兼用させることもできる。顕微鏡の被写界深度が深ければ、固定ステージ248と微動ステージ258が互いに離間して基板121を位置合わせする場合であっても、また、固定ステージ248と微動ステージ258が互いに近接して基板121および基板ホルダ125が相互に重ね合わされた状態であっても、いずれの場合も、ひとつの顕微鏡で基板121上のアライメントマークを観測できる。また、顕微鏡が、少なくとも図中のZ方向に移動可能に設けられている場合であって、固定ステージ248が顕微鏡の直下から退避する構造を有する場合も、位置合わせ顕微鏡282と評価顕微鏡284を兼用できる。
【0050】
図6は、加圧装置330の断面図である。加圧装置330は、筐体332の底部から順次積層された定盤338およびヒータプレート336と、筐体332の天井面から垂下された圧下部334およびヒータプレート336とを有する。ヒータプレート336の各々はヒータを内蔵する。また、筐体332の側面のひとつには開口331が設けられる。
【0051】
加圧装置330には、既に位置合わせして重ね合わされた基板121と、基板121を挟む一対の基板ホルダ125が搬入される。搬入された基板ホルダ125および基板121は、定盤338のヒータプレート336上面に載置される。
【0052】
加圧装置330は、まず、ヒータプレート336を昇温させると共に、圧下部334を降下させて上側のヒータプレート336を押し下げる。これにより、ヒータプレート336の間に挟まれた基板ホルダ125および基板121が加熱および加圧されて接着され、基板121は積層基板123となる。製造された積層基板123は、既に説明した通り、FOUP122に順次格納される。
【0053】
なお、上記のような用途に鑑みて、基板ホルダ125には、加圧装置330における加熱および加圧を繰り返し受けても劣化しない強度と耐熱性が求められる。また、ヒータプレート336による加熱温度が高い場合は、基板121の表面が雰囲気と化学的に反応する場合がある。そこで、基板121を加熱加圧する場合は、筐体332の内部を排気して真空環境とすることが好ましい。このため、開口331を気密に閉鎖する開閉可能な扉を設けてもよい。
【0054】
更に、加圧装置330には、更に、加熱、加圧した後の積層基板123を冷却する冷却部を設けてもよい。これにより、室温までに至らなくても、ある程度冷却した積層基板123を搬出して、迅速にFOUP122に戻すことができる。
【0055】
図1に示した製造ライン100は、上記のような一連の処理を繰り返して、積層基板123を連続的に製造する。しかしながら、製造ライン100各部の経時変化および環境の変化により、重ね合わせ装置200の位置合わせ精度が変化する場合がある。また、加圧装置330の劣化により、加圧装置330における加圧で、基板121の位置合わせがずれてしまう場合がある。
【0056】
そこで、重ね合わせ装置200による基板の重ね合わせが終了した後、あるいは、加圧装置330により基板121が積層基板123になった後に、改めて、基板121の位置合わせ状態を評価することが求められる。このような位置合わせの評価は、評価顕微鏡284を用いて重ね合わせ装置200において実行できる。
【0057】
図7は、重ね合わせ装置200の模式的断面図であり、図3と同じ方向から見た様子を示す。図7において、他の図と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
【0058】
ただし、図3に示した状態と比較すると、微動ステージ258には、積層基板123が搭載されている。また、固定ステージ248には、基板ホルダ125、基板121または積層基板123は保持されていない。
【0059】
図示の状態では、固定ステージ248の下面近傍に焦点を有する位置合わせ顕微鏡282で積層基板123の内部を観察しようとすると、積層基板123の上面が固定ステージ248に接触する場合が生じる。しかしながら、評価顕微鏡284は、降下した微動ステージ258に搭載された積層基板123の接合面付近に焦点を有する。
【0060】
よって、赤外線により照明しつつ、評価顕微鏡284により、積層基板123の接合面におけるアライメントマークを観察できる。アライメントマークは、重ね合わせされた基板121の各々に設けられているので、上記のような観察により、積層基板123の位置合わせ精度を検知できる。
【0061】
換言すれば、評価顕微鏡284は、重ね合わされ、且つ、固定ステージ248から離間した基板121を焦点深度内に含む光学系を有する。よって、評価顕微鏡284により基板121または積層基板123を観察する場合に、基板121または積層基板123が、固定ステージ248、位置合わせ顕微鏡282等に接触することはない。
【0062】
これにより、例えば、重ね合わせ装置200において重ね合わせされた基板121を、評価顕微鏡284により改めて観察することにより、位置合わせ状態を確認できる。これにより、位置合わせ精度が想定された閾値よりも低い場合は、当該基板121を加圧装置に回すことなく、破棄あるいは再重ね合わせに供することができる。
【0063】
また、微動ステージ258を移動させることにより、微動ステージ258上の積層基板123の任意に領域を評価顕微鏡284で観察できる。よって、特定の位置の位置合わせ精度にとどまらず、積層基板123上の広い範囲で位置合わせ精度を検証できる。また、積層基板123における位置合わせ精度の分布を知ることもできる。
【0064】
更に、加圧装置330において積層基板123にされた状態で、評価顕微鏡284により評価することにより、加圧装置330の状態を評価することができる。即ち、重ね合わせ装置200においては正確に位置合わせされている基板が加圧装置330において位置ずれを生じた場合は、加圧装置330に、温度分布、圧力分布等の偏りが生じていることが判る。
【0065】
上記のような用途に鑑みて、評価顕微鏡284の解像度は、位置合わせ顕微鏡282の解像度よりも高いことが望ましい。また、上記のような評価は、製品に求められる品質に応じて、基板121または積層基板123の全数に対して実行してもよい。また、評価は、一部の基板121または積層基板123に対して実行してもよい。
【0066】
更に、評価顕微鏡284による基板121または積層基板123の評価には、固定ステージ248は全く関与しない。よって、評価顕微鏡284を用いる場合は、評価顕微鏡284の視野から固定ステージ248を退避させてもよい。
【0067】
図8は、製造ライン101の平面図である。製造ライン101は、下記に説明する部分を除くと、製造ライン100と同じ構造を有する。そこで、製造ライン100と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
【0068】
製造ライン101は、カバー130の側面に、開口132を有する。また、製造ライン101は、開口132を閉鎖または開放するシャッタ134を備える。シャッタ134が開いた場合、開口132は、ホルダラック170の側方において、常温部102を外部に連通させる。
【0069】
開口132の外側には、中継ユニット180が配される。中継ユニット180は、一対の開口181、183を有する筐体182と、筐体182に収容されたローダ184とを備える。ローダ184は、開口181、183の一方の外側から、他方の外側まで、基板121または積層基板123を搬送する。
【0070】
また、中継ユニット180は、一方の開口181が、カバー130の開口132に連通するように設置される。中継ユニット180の他方の開口183には、隣接して設置された重ね合わせ装置201の開口217が連通される。これにより、中継ユニット180のローダ184は、製造ライン101と重ね合わせ装置201との間で、基板121または積層基板123を搬送する。
【0071】
即ち、ローダ184は、製造ライン101のローダ164と、基板ホルダ125、基板121または積層基板123を受け渡すことができる。よって、ローダ184は、製造ライン101の重ね合わせ装置200が重ね合わせた基板121、または、加圧装置330において製造された積層基板123を、重ね合わせ装置201に搬送することができる。また、重ね合わせ装置201から、製造ライン101に、基板121または積層基板123を搬送できる。
【0072】
これにより、例えば、重ね合わせ装置200において重ね合わせされた基板121を、重ね合わせ装置201の評価顕微鏡284により改めて観察して、位置合わせ状態を確認できる。位置合わせ精度が想定された閾値よりも低い場合は、当該基板121を加圧装置330に搬送することなく、破棄あるいは再び重ね合わせに供することができる。また、製造ライン101の整備をユーザに奨めることができる。
【0073】
また、加圧装置330において積層基板123にされた状態で、評価顕微鏡284により評価することにより、加圧装置330の状態を評価することができる。即ち、重ね合わせ装置200においては正確に位置合わせされている基板が加圧装置330において位置ずれを生じた場合は、加圧装置330に、温度分布、圧力分布等の偏りが生じていることが判る。よって、加圧装置330の交換か整備をユーザに奨めることができる。
【0074】
更に、中継ユニット180のローダ184は、ローダ184以外のものがない筐体182の内部で基板121または積層基板123を搭載した基板ホルダ125を搬送する。よって、中継ユニット180において基板121または積層基板を保持した基板ホルダ125に大きな加速度を与え、その後に評価顕微鏡284により基板121または積層基板123の位置ずれを計測することにより、基板ホルダ125の保持力を評価することができる。
【0075】
また更に、製造ライン101において、重ね合わせ装置200が何らかの理由で可動できない場合に、一時的に重ね合わせ装置201を接続して、製造ライン101の稼働を継続できる。これにより、製造ライン101の稼働率を向上させ、積層基板123の生産性を向上させることができる。
【0076】
図9は、重ね合わせ装置201の断面図である。重ね合わせ装置201は、下記に説明する部分を除くと、重ね合わせ装置200と同じ構造を有する。そこで、重ね合わせ装置200と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
【0077】
重ね合わせ装置201は、上下三段に別れた空間を有する枠体211の内側に形成される。枠体211は、側面にハンドル213を有する。また、枠体211は、下面に、キャスタ219を有する。これにより、重ね合わせ装置201は、ハンドル213を押しあるいは引いて、移動させることができる。
【0078】
重ね合わせ装置201において、枠体211の中段の内側は、重ね合わせ装置200の枠体210の内側と同じ構造物を有する。ただし、図中左側において、枠体211の一端に開口217が形成される。開口217は、開閉するシャッタ215を有する。シャッタ215が開いている場合、開口217は、基板121または積層基板123を通過させることができる大きさを有する。
【0079】
なお、重ね合わせ装置201において、降下した微動ステージ258上面の床面からの高さHは、後述する製造ライン101における基板ホルダ125、基板121または積層基板123の搬送パスと同じ高さを有する。これにより、重ね合わせ装置201に対する基板121または積層基板123の搬入または搬出が容易になる。
【0080】
重ね合わせ装置201において、枠体211の上段には、位置合わせ顕微鏡282および評価顕微鏡284を含む観測部280と共に、制御部111が収容される。これにより、位置合わせ顕微鏡282および評価顕微鏡284が、枠体211により保護される。なお、制御部111は、この重ね合わせ装置201の動作を制御すると共に、後述する製造ライン101と通信して、製造ライン101と重ね合わせ装置201とを連携して動作させる。
【0081】
重ね合わせ装置201において、枠体211の下段には、電源部113および光源部115が収容される。電源部113は、変圧器等を含んで、重ね合わせ装置201の各部に電力を供給する。なお、電源部113に電池を実装して、重ね合わせ装置201が、外部から電力を供給されることなく、単独で動作するようにしてもよい。
【0082】
光源部115は、電源部113から電力の供給を受けて赤外線を発生する。光源部115が発生した赤外線は、固定ステージ248および微動ステージ258に保持された基板121または積層基板123を照明する。これにより、位置合わせ顕微鏡282および評価顕微鏡284により、シリコン単結晶基板等を透過してアライメントマーク等を観察できる。
【0083】
よって、図示の状態でも、位置合わせ顕微鏡282により、固定ステージ248に保持された基板121のアライメントマークを観測できる。また、微動ステージ258が固定ステージ248の直下に移動した場合、位置合わせ顕微鏡282は、微動ステージ258に保持された基板121のアライメントマークを観測できる。
【0084】
図10は、重ね合わせ装置201の断面図であり、図9に示す矢印Eの方向から見た様子を示す。図9と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
【0085】
図10には、微動ステージ258に保持された基板ホルダ125および積層基板123を評価顕微鏡284で観察する状態を示す。微動ステージ258および積層基板123の状態は、図7に示した重ね合わせ装置200と同じ状態にある。
【0086】
即ち、評価顕微鏡284は、貫通穴212および透明部247を通じて、固定ステージ248の下方を観察する。更に、評価顕微鏡284は、基板ホルダ125の透明部127を通じて、積層基板123の内部を観察できる。
【0087】
ここで、評価顕微鏡284は、降下して固定ステージ248から離間した微動ステージ258に保持された積層基板123の接合面に焦点を有する。また、重ね合わせ装置201における積層基板123は、光源部115から供給される赤外線により照明される。
【0088】
よって、評価顕微鏡284は、基板ホルダ125および積層基板123を透過して、接合面に位置するアライメンマークを観察できる。また、微動ステージ258が上昇して固定ステージ248および微動ステージ258の間に基板121または積層基板123が挟まれた状態であっても、位置合わせ顕微鏡282または評価顕微鏡284により基板121のアライメントマークを観測できる。
【0089】
なお、積層基板123における位置合わせの評価をする場合は、積層基板123を形成する基板121は既に接着されている。よって、上側の基板ホルダ125を取り外した状態で評価顕微鏡284により観察してもよい。
【0090】
図11は、製造ライン103の平面図である。製造ライン103は、下記に説明する部分を除くと、図1に示した製造ライン100および図7に示した製造ライン101と同じ構造を有する。そこで、製造ライン100、101と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
【0091】
製造ライン103において、常温部102内でロードロック320の近傍に配されたローダ164は、他の製造ライン100、101に比較すると、図中左側に寄せて配置される。このため、ホルダラック170は、図中右側に寄せて配置される。
【0092】
また、製造ライン103においては、カバー130の外側に配された重ね合わせ装置201が、中継ユニット180を介在させることなく開口132に結合される。このため、製造ライン101に比較すると、重ね合わせ装置201は、向きを90°変えている。重ね合わせ装置201に対する基板121または積層基板123の搬入および搬出は、常温部102のローダ164が担う。
【0093】
このような配置により、中継ユニット180を省略して、製造ライン103の要素数を削減できる。また、それにより、製造ライン103を稼働させる場合の制御が簡略化される。また、重ね合わせ装置201が配置された側において、カバー130の側面が広く空くので、常温部102内部の重ね合わせ装置200および高温部302の加圧装置330の保守性が高くなる。
【0094】
なお、上記の例では、重ね合わせ装置201は、製造ライン103に対して着脱自在な構造を有する。しかしながら、製造ライン103のカバー130と重ね合わせ装置201の外殻を一体化してもよい。その場合は、シャッタ215等を省略できる。
【0095】
図12は、他の観測部281の構造を模式的に示す図である。観測部281は、下記に説明する部分を除くと、図4に示した観測部280と同じ構造を有する。そこで、観測部280と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
【0096】
観測部281は、評価顕微鏡284の配置に固有の構造を有する。即ち、観測部281において、一対の評価顕微鏡284は、固定ステージ248の接線方向に、互いに直交して水平に配置される。
【0097】
図13は、観測部281の模式的な平面図である。観測部281において、一対の評価顕微鏡284は、固定ステージ248に保持された基板ホルダ125および基板121と略同じ高さに水平に配置される。また、微動ステージ258が固定ステージ248に対向している場合には、微動ステージ258に搭載された基板ホルダ125および基板121とも略同じ高さに位置することになる。換言すれば、評価顕微鏡284は、互いに重ね合わされた一対の基板121と、その一対の基板を挟む一対の基板ホルダ125を一望できる視野を有する。
【0098】
これにより、評価顕微鏡284は、固定ステージ248に保持された基板121または基板ホルダ125の縁部の位置を観測できる。また、微動ステージ258が固定ステージ248に対向している場合には、微動ステージ258に保持された基板ホルダ125または基板121の縁部の位置を観測できる。
【0099】
これにより、例えば、重ね合わせ装置200による重ね合わせの直後と、加圧装置330による加圧の直後として基板ホルダ125の相対位置をそれぞれ観測することにより、加圧装置330において生じた基板121のずれを評価できる。また、ローダ162、164による搬送の前後で基板ホルダ125の相対位置を観測することにより、搬送による基板121のずれを評価できる。
【0100】
また、これらの評価は、固定ステージ248および微動ステージ258が対向している場合であっても、側方から基板ホルダ125または基板121を観測して、基板121の位置合わせ精度を評価できる。また、基板121にアライメントマークが存在していない場合であっても、基板121の位置合わせを評価できる。
【0101】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0102】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を、後の処理で用いる場合でない限り、任意の順序で実現しうることに留意されたい。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0103】
100、101、103 製造ライン、102 常温部、110、111 制御部、113 電源部、115 光源部、121 基板、122、124、126 FOUP、123 積層基板、125 基板ホルダ、127、247 透明部、130 カバー、132、181、183、217、331 開口、134、215、322、324 シャッタ、140、162、164、184、340 ローダ、150 プリアライナ、170 ホルダラック、180 中継ユニット、182、332 筐体、200、201 重ね合わせ装置、210、211 枠体、212 貫通穴、213 ハンドル、219 キャスタ、220 壁材、240 固定ステージ組立体、245 ロードセル、248 固定ステージ、249、259 静電チャック、250 移動ステージ組立体、251 ガイドレール、252 移動定盤、254 粗動ステージ、256 球面座、258 微動ステージ、260 干渉計、280、281 観測部、282 位置合わせ顕微鏡、284 評価顕微鏡、302 高温部、310 断熱壁、320 ロードロック、330 加圧装置、334 圧下部、336 ヒータプレート、338 定盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基板のうちの一の基板を保持する第1ステージと、
前記第1ステージに対向して配されるとともに前記第1ステージに対して相対移動可能であって、前記複数の基板のうちの他の基板を保持する第2ステージと、
前記第1ステージおよび前記第2ステージが前記複数の基板を挟んだ状態で前記一の基板および前記他の基板を位置合わせする場合に、前記一の基板および前記他の基板のアライメントマークを観測するとともに、重ね合わされた前記複数の基板が前記第1ステージから離間しており前記第2ステージに保持された状態における前記アライメントマークを観測する観測部と
を備える基板重ね合わせ装置。
【請求項2】
前記観測部は、
前記一の基板および前記他の基板を位置合わせする場合に、前記アライメントマークを焦点深度内に含む位置合わせ顕微鏡と、
前記位置合わせ顕微鏡とは別個に設けられ、重ね合わされた前記複数の基板が前記第1ステージから離間しており前記第2ステージに保持された状態における前記アライメントマークを焦点深度内に含む評価顕微鏡と
を有する請求項1に記載の基板重ね合わせ装置。
【請求項3】
前記位置合わせ顕微鏡および前記評価顕微鏡はそれぞれ、赤外線顕微鏡である請求項2に記載の基板重ね合わせ装置。
【請求項4】
前記第2ステージは、前記重ね合わせ面に平行な第1の方向および前記第1の方向に直行しかつ前記第1の方向よりも広い可動範囲の第2の方向に移動自在であり、
前記評価顕微鏡は、前記第1の方向に沿って複数個配されている請求項2または請求項3に記載の基板重ね合わせ装置。
【請求項5】
前記位置合わせ顕微鏡と前記評価顕微鏡とは、前記第1の方向および前記第2の方向について互いに異なる位置に配される請求項4に記載の基板重ね合わせ装置。
【請求項6】
前記位置合わせ顕微鏡および前記評価顕微鏡は前記第1ステージに固定される請求項2から5のいずれか1項に記載の基板重ね合わせ装置。
【請求項7】
前記評価顕微鏡の分解能は、前記位置合わせ顕微鏡の分解能より高い請求項2から6のいずれか1項に記載の基板重ね合わせ装置。
【請求項8】
前記観測部により前記重ね合わされた複数の基板を観測する場合に、前記第1ステージが前記複数の基板の面方向に退避する請求項1から7のいずれか1項に記載の基板重ねあわせ装置。
【請求項9】
前記観測部は、前記第1ステージおよび前記第2ステージが前記複数の基板を挟んだ状態における前記アライメントマークを焦点深度内に含み、かつ、重ね合わされた前記複数の基板が前記第1ステージから離間しており前記第2ステージに保持された状態における前記アライメントマークを焦点深度内に含むべく焦点深度位置が可変な評価顕微鏡を有する請求項1に記載の基板重ね合わせ装置。
【請求項10】
前記一の基板は前記第1ステージに対して着脱可能な第1基板ホルダを介して前記第1ステージに保持されるとともに、前記他の基板は前記第2ステージに対して着脱可能な第2基板ホルダを介して前記第2ステージに保持される請求項1から9のいずれか1項に記載の基板重ね合わせ装置。
【請求項11】
前記第1基板ホルダは、前記第1ステージ側から前記重ね合わせ面を観察する観察穴を有する請求項10に記載の基板重ね合わせ装置。
【請求項12】
前記観測部は、前記第1基板ホルダ及び前記第2基板ホルダの側方から、前記第1基板ホルダの側面と前記第2基板ホルダの側面との相対位置を観測する請求項10に記載の基板貼り合わせ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−146884(P2012−146884A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5304(P2011−5304)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】