説明

塩酸添加食酢とアミノ酸化学調味料

【課題】殺菌・防腐剤の腸内菌に及ぼす影響とそれらのNa+に加え「味の素」のNa+による過剰摂取から発生している「塩分」の抑制からくる「味の不自然さ」と「蛋白質の消化不良便秘・膨腹」の添加剤症の問題について肉や魚や豆腐などの蛋白質の消化には食塩は欠かせない。その蛋白質を消化するペプシンは、ペプシノーゲンから胃液の塩酸に依って自己消化的に変成される。その塩酸も食塩の加水分解から変成される。つまり、食塩を十分摂る方法を提供する。
【解決手段】Na+を中和するCl-を供給する胃液の成分と同じ塩酸HClを食酢に添加したり、直接食品に殺菌・防腐剤を兼ねて添加。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
今日の加工食品には、昔では考えられない程のナトリウムが各種の添加剤を通して含まれている。その為、食塩の摂取は極力控えるように主張され実践されている。
しかし、滋味の源の殆どは蛋白質であり、何故か食塩を必要にして十分併用しないと美味しくない。従って、食事を美味しく摂ろうとすると、畢境、Naの摂り過ぎとなる。
ところで、昔の食事では、カリウムKを多く含んでいる穀物や野菜や豆類や肉や魚を、添加物は食塩だけで摂ったので、その排出の為には、Naの塩酸塩である食塩HClを必要にして十分摂取する必要があった。これは、草食動物の摂餌態度からよく理解することが出来る。「草食動物が肉食動物に比べて多量の食塩を必要とするのは、植物中にカリウム塩が多量に存在する為、カリウムの排出とともにナトリウムや塩素の排出が多くなるからである(現代新百科事典4、37頁、学研)」。
従って、今日のNa過剰摂取にはKを必要にして十分摂取する必要がある。料理では、脂肪を控え目にして、穀物や蛋白質食物を相対的に多く摂るようにすると宜しいのであるが、その場合、脂肪は体内では酸の一種と成って消化されるものであるから、脂肪を控える際には、食酢や果物をそれだけ余計に摂取しなくてはならない。しかし、極端に控えることは腸の働きのバランスを壊すようである。
しかし、今日のグルタミン酸ナトリウムと各種の殺菌・防腐剤やその他の添加剤などのナトリウム塩の大量摂取を中和するには、自然食だけでは十分で無いように思われる。添加剤にナトリウム塩に代替するカリウム塩も十分に開発されると宜しかろう。私は、この前からグルタミン酸カリウムを開発したいと述べている。
しかし、NaCl以外のNa塩やK塩の多用は、相対的にClが不足することになる。この食塩のClは「胃液中の塩酸HClの原料となる(現代新百科事典4、37頁、学研)」。
そして、この塩酸は、「脊椎動物の胃液中には0.3〜0.4%含まれ、胃液中に分泌された前駆体ペプシノーゲンを、既存のペプシンと友にペプシンに変えて、蛋白質を分解し、蛋白質の消化を助ける(大辞林)、(現代新百科事典1、652頁、学研)」働きをする。
従って、今日のNa過剰摂取の強制状態においては、譬え、Kを必要にして十分補給し得たとしても、どうしても胃液中の塩酸が不足しがちになることは頷けよう。然も、今日は、蛋白質の摂取割合は大変増大している。従って、我々は、摂った蛋白質が消化不良気味になり、体内滞留が長くなり、便秘に陥りがちに成ことは頷ける。
そこで、私は、食後の塩酸ドリンクを提案しているが、それに加えて、食酢や酸味飲料、ジュース類、ヨーグルト類、マヨネーズ類、ドレッシング類などの酸味食品に0.4%くらいまでで塩酸を添加したい。
また、今日の殺菌・防腐剤に代えて出来るだけ塩酸(NaCl)を使用したい。何パーセント添加すれば、有効か今の所わからないが、昔は酢酸を清酒に使用していたので、それより遙に強酸であるHClは味に余り影響なく使用できるのでは無いか。
その殺菌力を酸の強弱すなわち電離度で見てみると、酢酸の0.013に対して塩酸は0.91である。弱い殺菌作用をもち、うがい水、点眼液、軟膏の基剤に用いられる硼酸の電離度は0.0001の弱酸であることを思えば、上に述べた発明の妥当性は証明されよう。
これからして、塩酸を基剤とした消毒薬や消毒軟膏を次々に開発したくなる。アルコール、石炭酸、クレゾール、オキシドール、ヨードチンキなどより使い易いように思える。なお軟膏の基材には無塩バターを用いたい。
これらの本発明を早急に開発市販して、腹具合が悪くて困り切っている膨大な人々に供し、電磁波と紐との謂われ無く見境の無い攻撃に苦しまなくてはならない生活環境に些かなりとも福祉を提供したいと思うこと切なるものがある。
そして、各種の金属性の不良添加剤の添加を強要され、消費者離れをも構わず、各種の添加剤の添加を強要されている食品メーカーに、害の無い添加剤を提供して活気を取り戻して貰えることになろう。
また、肉類や魚類の表面に超安全な殺菌剤としてスプレーしても貰い、生鮮蛋白質材の販売に手軽さを提供できよう。
これからの、食品消黴菌剤そして身体や家屋や家具などの消毒(黴菌)剤の主流に本発明の塩酸は躍り出るのではなかろうか。塩酸メーカーの支援を心から期待している。
また、今日、「味の素」の加工食品への添加の深さと広さは、世界的に大変なもので、その分子構造に含まれているナトリウムは、我々に過剰摂取を強要し続けて来た。食品文化や調理度が低い国や地域ほどその過剰摂取は深刻な問題である。
然も、よく研究して見ると、本来使用してはならない料理に平気で使用されている。無知からか故意の詐欺行為か知らないが、これが過剰摂取の元凶となっている。
しかし、肉や魚や豆腐を食べて見れば判るように、醤油か塩を添えないと、殆ど美味しさは出ない。蛋白質の滋味を引き出すには、どうしても塩分が必要である。
ところで、豆腐や肉や魚の蛋白質も煎じ詰めれは、「味の素」のような単なる「結晶」に帰する。勿論、結晶に成っても、味も栄養分も変わらない。スープなどにして美味しく食べようとすれば、塩分を必要とする。
私も、しっかりとは知らないのであるが、その塩分NaClのナトリウムNaが滋味と関係するらしい。そこで、それなら、蛋白質の滋味の源アミノ酸にNaClはくっつけられないから、Naをくっつけて即席性を出したのが、グルタミン酸ナトリウムであったと理解するに至った。
「味塩」と言うのが市販されている。上のことからすると、塩にグルタミン酸ナトリウムを添加するのでは無く、グルタミン酸を添加するのが本筋であることになる。
何故かを考えて見る。一般に豆腐や肉や魚を食べるには、塩分を添加しないと美味しくないと言うことは理解できている。我々は、腹が減れば、食事は美味しい。即ち、どうしても食べなくてはならない状態の物は皆美味しいのである。喉が渇いた時には、単なる水さえ美味しい。蛋白質食品が塩分で美味しくなるのは、蛋白質食品の摂取には絶対に塩分の添食が必要であるからなのでは有るまいか。こう気づく所を実用科学素養があると言う。
そこで、蛋白質の消化とは、と研究してみると、従来の説では、「特許請求の範囲」で述べているように、「消化酵素のペプシン(有機触媒)の助けを借りて胃液つまり塩酸HClが蛋白質をアミノ酸に加水分解して消化し、そして体中に配給してそこで必要な体の組成分である蛋白質に脱水縮合するようにする」とされて来た。
大筋では正しいのであるが、「塩酸HClが蛋白質を加水分解する」と言う所が怪しい。「特許請求の範囲」において、化学反応式で以て示してあるように、塩酸では無く食塩NaClの加水分解液である「塩酸HClと水酸化ナトリウムNaOH」の水溶液が蛋白質を加水分解するのである。
従って、蛋白質を摂る場合には、相当たっぷりと塩分を添えないと消化不良になることになる。
今日まで、この事実に気がつく人が無く、食塩NaClの摂取は等閑視され、ナトリウムNaの摂取総量のみが注目されて来た。その為、「味の素」や殺菌剤・防腐剤や発色剤などで多量のNaを強制されればされる程、食塩の摂取は控えさせられて来た。
これが、全般的に加工食品や調味料を不味くするのみでは無く、大豆製品類や肉類や魚類や御飯類やパン類などの蛋白質の円満な消化を阻害していた。
従って、塩分以外の添加物からのNaの摂取は極力控える(cut−down)必要がある。
その胃における蛋白質の消化は、低温反応である為に、絶対にその反応を助ける触媒としての酵素が必要とされる。前に述べたように、その酵素をペプシンと言い、そのペプシンは胃には前駆体ペプシノーゲンとして分泌され、その活性化すなわちペプシン化に胃液の塩酸で以て自己消化する。即ち、胃液の分泌は必須要件なのである。
私は、詳しくは、知らないが、このHClもNaClから生成されると言う。胃の中か何処かで、NaClが加水分解され、一旦は同時に生成されるNaOHは恐らくその場で消費され続けて、HClの継続的生成を促し続けて居るのであろう。
従って、この点からも、蛋白質の消化には食塩が必要である。
この蛋白質消化原理は、人間生体生理には絶対なものであるから、食品添加物は昔のように食塩中心で行く必要があり、我々は、公・民の絶大なる努力によって、食品添加物の在り方を塩分と砂糖と食酢と塩酸とに出来るだけ限るようにして行かなくては成らない。
しかし、蛋白質に塩分と水分とを与えて置くと、蛋白質の加水分解化はどんどん進むし、生成されるアミノ酸はこれまたどんどんNa塩化し、それに従ってHClと水酸基OHとから、水HOと塩素ガスClとが発生すると考えられる。勿論、ここに酵素が醗酵的に働く物であれば、この蛋白質の加水分解作用は加速されるのは当然である。
−COOH+HCl+NaOH → −COONa+HO+1/2Cl
従って、このようにNaが蓄積されて行けば、滋味は、損なわれるのか益々増すのか、今ははっきりしないが、所謂塩もの加工食品、例えば、味噌、醤油、漬物、塩辛、鱈子、缶詰類などを、多食する場合には、本発明の中の「塩酸添加食酢」が必要であると思える。一般的に言って、塩分を添加した保存食には、この「塩酸添加食酢」は必須な物と言えるのではあるまいか。即ち現代文明食品の拡大普及化は、この「塩酸添加食酢」の需要拡大を約束し続けるに違いないと思われる。
兎も角、「塩酸HCl」は人体の中で生成される物であり、適当な濃度であれば、決して毒では無い。この事実に気が付けて幸せであった。
正邪善悪のくっきりと論じられなくなった社会を病的社会と呼ぶ。その病的さを押し通す社会を「暗黒社会」と呼ぶ。この安全食品添加物提案に対しても、暗黒組織の抵抗はきつかろうと思われる。人生における「正善の道」を歩める「科学知識性」を連日私の発明創作生活を覗かされて、少しは身に付けた人たちの「邪悪に対する勇気」を期待して止まない。その勇気の結集こそ必ずや「晴朗社会」をこの「永久なる大地」の上にもらすであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
米や麦や酒粕類や果物などの原料から醸造された食酢(vineger)や果実汁や酢酸や枸櫞酸や乳酸などの食用酸味有機酸に、また、これら食用酸味有機酸を用いた、例えば、マヨネーズやドレッシングの調味料に、0.3〜0.4%くらいの濃度になるくらいを一応基準として、胃液中の塩酸の補給剤として同時に殺菌剤として或いは防腐剤としての効果が出るように、適当に「塩酸HCl」を添加した、胃充酢(hyper−gastro−acids vineger)と呼ぶことにする、「胃酸減少化対応食用有機酸調味料」。
【請求項2】
塩酸HClを「殺菌剤」や「防腐剤」として、胃液なかの塩酸濃度と同じくらいの濃度で宜しいのでは無いかと思われるので、0.3〜0.4%くらいまでで、添加使用で以て、酒類、飲料水、ドリンク、ドリンク剤、乳類、ハム・ソーセージなどの畜肉類の加工食品、蒲鉾・竹輪・摘入などの魚肉類の加工食品、弁当類、結び類、寿司類、御飯類、パン類、ケーキ類、クッキー類、キャンデー類、カステラ類、羊羮類、饅頭類、餅類、団子類、麺類、パスタ類、ピザ類、スナック菓子類、善哉類、汁粉類、餡蜜・蜜豆類、味噌類、醤油類、惣菜類、ボイル野菜類、佃煮類、納豆類、餡類、ボイル乾燥魚類、ジャム類、豆腐類、煮豆類、チーズ類、蒟蒻類、漬物類、塩物類などの加工食品を、殺菌処理や防腐処理をした加工食品、即ち「塩酸添加消黴菌加工食品」。
【請求項3】
塩酸HClを殺菌剤・防腐剤として、0.3〜0.4%くらいまでの濃度で宜しかろうと思われるが、鮮畜肉類、鮮魚類、乾物類、穀類、豆類、干し果物類、干し野菜類、干し魚類、干し茸類などの生鮮食品や乾物食品の表面に塗布Sprayして黴止めをした、即ち「塩酸塗布防黴菌処理食品」。
【請求項4】
塩酸HClを殺菌剤・殺黴剤として、0.3〜0.4%くらいまでの濃度で宜しかろうと思われるが、家屋の内外、家具類、自動車の内外、ビルや店舗や工場や校舎の内外、列車や船舶や飛行機の内外、機械器具の内外などの非食品財の黴止めをする為に使用した、即ち「塩酸防黴塗布剤」および「塩酸防黴剤入りスプレー」。
【請求項5】
塩酸を適当な濃度にして、皮膚や傷口などの消毒に使用するようにした、「塩酸消毒薬」。
【請求項6】
グルタミン酸ナトリウムのNaの排泄を中和的に促進することの出来る旨味料たる、加水分解剤に塩化ナトリウムNaClを、或いは左の加水分解後に出来る塩酸HClと水酸化ナトリウムNaOHとを用いて、グルテンを酸醗酵工程で以て或いは加熱加圧工程で以てグルタミン酸に分解し、それを水酸化カリウムKOHを用いて変成したした、即ち、Kを供給しうる「グルタミン酸カリウム」。
【請求項7】
グルタミン酸ナトリウムの原料のグルテンに代えて、肉類や魚類の廃棄蛋白質や御殻のような豆類の廃棄蛋白質、クロレラの蛋白質などを原料として、加水分解剤に食塩NaClや硝酸ナトリウムを、或いは左の加水分解後に出来る塩酸HClと水酸化ナトリウム或いは硝酸HNOと水酸化ナトリウムNaOHを用いて、蛋白質を醗酵工程で以て或いは加熱加圧工程で以てアミノ酸に加水分解し、それの水分を蒸発させて結晶とした、即ち、滋味料として使用しうる「アミノ酸化学調味料」。
【請求項8】
「請求項7」における「アミノ酸化学調味料」たる「アミノ酸」に、水酸化ナトリウムNaOHや水酸化カリウムKOHや水酸化カルシウムCaOHなどの塩基を化学反応させて変成したアミノ酸塩、即ち、滋味料として使用しうる「アミノ酸ナトリウム或いはアミノ酸カリウム或いはアミノ酸カルシウム」等。
【請求項9】
肉類や魚類を、硝石(硝酸カリウム)KNOと食塩NaClとの混合液に、或いは硝酸HNOと水酸化カリウムKOHと水酸化ナトリウムNaOHとの溶液に、漬け込んで、その後水を切って、オーブンで、ある程度の湿気を加熱空気に添加して、焼き上げた、本来の(薫製)「ハム」に近い、「Oven−ham」或いは「Soft−ham」と呼ぶことにする、「蒸焼製ハム」。
【請求項10】
「請求項7」における「アミノ酸化学調味料」と「食塩」とを適当な割合で以て調合した、「滋塩」と呼ぶことにする、「アミノ酸化学調味料調合食塩」。
なお、加水分解とは、塩(えん)を水に溶かしたとき、塩が水と反応して酸と塩基に分解することを言う。
例えば、 NaCl+HO → HCl+NaOH
塩の加水分解液を利用した、蛋白質をアミノ酸へ加水分解する原理的反応式は次の通りである。

R = 例えば、 アラニン −CH
ロイシン −CHCH(CH
リジン −CHCHCHCHNH
アスパラギン酸 −CHCO
グルタミン酸 −CHCHCO
システィン −CHSH
メチオニン −CHCHSCH
(なお、システィンやメチオニンの含硫アミノ酸は、爪、毛髪、鼻の軟骨、角などの硬蛋白質チラチンの構成要素であり、豆、卵、肉類には特に多く又魚にも多く含まれている。鼻の伸びの悪い人は、特にこれらを多く摂るようにすると宜しい)。
さて、つまり、食塩NaClに水HOを加えて生成した、塩酸HClのHと水酸化ナトリウムNaOHのOHとが、蛋白質のペプチド結合−CO−HN−をカルボキシル基(−CO+OH→−COOH)(酸性)とアミノ基(−NH+H→HN−)(塩基性)とに、加水分解した訳である。
この場合に、胃において、触媒として働くのがペプシンである。そのペプシンは、胃中に分泌される前駆体ペプシノーゲンに胃液としての塩酸が作用して生成される。
従って、飽くまで、蛋白質をアミノ酸に分解する作用をするのは、胃においても、食塩である(ところが、従来の記述では、この分解作用は胃液としての塩酸が行なうものと考えられていたようである(即ち、「塩酸を加えて熱すると、蛋白質は加水分解してアミノ酸となる(培風館の「化学IB・II精義・下巻、326頁」)」、また、学研の「現代新百科事典1、652頁」には、「塩酸は、脊椎動物の胃液中に0.3〜0.4%ふくまれ、ペプシンによる蛋白質の消化を助けている」とある)。
従って、蛋白質の摂取量に応じた量の食塩を摂らないと、蛋白質は上手く消化しないことになる。他の添加物で如何に多くのナトリウムNaを摂ったからと言って食塩を減らしては塩酸HClと水酸化ナトリウムNaOHがその場で生成されず、蛋白質は消化不良となる。
添加剤によるNa過剰摂取の現象を補うには、食事と同時に塩酸を摂取するのが最善である。食酢CHCOOHやレモンHOCCOOH(CHCOOH)などでHを補っても、次のように、添加物のNaと反応することは無い。
−COONa + −COOH
しかし、食塩以外の塩も、例えば燐酸ナトリウムは次のように加水分解して蛋白質に対して加水分解作用は持つが、燐酸は、塩酸と異なって触媒ペプシンを生成する能力は無いので、胃における蛋白質の消化料には適さない。
(NaPO+3HO → HPO+3NaOH)+3(CO−NH−) → 3(−COOH+NH−)+NaPO
そこで、判ることは、温度37〜40℃くらいの胃の中では、低温触媒たるペプシンを必然とするが、高温高圧を必要に応じて出せる工場設備では、高温高圧を節約するように働く金属触媒なら兎も角ペプシンのような低温有機触媒は全く必要としないことである。即ち、塩水と酵素を用いる醗酵法に拠らなくても所謂化学調味料は蛋白質から食塩の加水分解液で以て単純に化学加水分解することによって簡単に生成可能である。ここに生まれた新機軸である。
勿論、この新機軸は醤油や味噌やペニシリンなどの製造にも応用できる。
以上のように、先ず、蛋白質からアミノ酸を分解した後、それを水で洗浄して、下の化学反応式から判るように水酸化ナトリウムNaOHや水酸化カリウムKOHや水酸化カルシウムCaOHなどの塩基で中和すれば、アミノ酸ナトリウムやアミノ酸カリウムやアミノ酸カルシウムなどが製造できると考えられる。

参照、(解明化学I改訂第6刷版、396頁、文英堂)。
ところで、グルタミン酸ナトリウムは、加熱は禁物とされ、100℃以上に加熱すると効力を失うし、また、酢の物に加えると、暫くは酸味が緩和されて美味を増すが、ある期間経つとあらゆる滋味(うまい味)を失う(現代新百科事典2、712頁、学研)。従って、使用範囲は相当限定され、この特性の範囲内の使用に特定しなくてはならない。
そこで、出来ることなら、炒め物などの高温調理に使用できる又長期保存食品にも使用可能な一言で言えば調理法や料理の在り方で以て出来るだけ滋味の変質しない所謂化学調味料が欲しくなる。そこで、出来ることなら、大豆蛋白質や畜肉蛋白質や魚肉蛋白質などからそれらを構成している全てのアミノ酸をそれぞれ区別することなく一括して化学的結晶の調味料として取り出したい。
その中には、グルタミン酸のように100℃余りの温度で分解するグルタミン酸に近いようなものも有ろうし、焼肉の滋味のように極めて高い温度でも分解しないアミノ酸もあろうが、総合アミノ酸であれば、色々と変化する調理条件に適応できる単独アミノ酸が存在していて、それらが滋味の活性体として働いてくれることは、食事の経験から推察できる。
もし、これらのアミノ酸が総合的に食塩の加水分解液で以て肉などの蛋白質から加水分解できないのであれば、可能ならばクラスファイして、それさえ出来ねば単独で生成したい。
しかし、醤油や味噌などの滋味から思うと、アミノ酸の滋味は、単独的条件を必要とせず総合的に大豆や米や麦の蛋白質から食塩を用いた加水分解法で以て取り出されていると思われるので、ここでの希望「総合的に」には叶えられると思われる。
この醤油に近い肉などからの総合アミノ酸液から、海水から塩の結晶を取り出すように、低温蒸発法などで以て、総合アミノ酸結晶は取り出せるに違い無いとほぼ確信しうる。

【公開番号】特開2006−141389(P2006−141389A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−370190(P2004−370190)
【出願日】平成16年11月23日(2004.11.23)
【出願人】(594052526)
【出願人】(502234662)
【出願人】(502378678)
【出願人】(502395365)
【Fターム(参考)】