変倍光学系
【課題】小型で簡易な構成でありながら、高い光学性能を維持しつつ2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行える変倍光学系を提供する。
【解決手段】この変倍光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G11と、正の屈折力を有する第2レンズ群G12と、正の屈折力を有する第3レンズ群G13と、が配置されて構成される。そして、広角端から望遠端への変倍を行う際に第1レンズ群G11と第3レンズ群G13との間隔が不変であり、かつ、以下の条件式を満足する。
(1) 1.4<(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2<2.0
ただし、Twは広角端における光学系の全長、Ttは望遠端における光学系の全長、fwは広角端における全系の焦点距離、ftは望遠端における全系の焦点距離を示す。
【解決手段】この変倍光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G11と、正の屈折力を有する第2レンズ群G12と、正の屈折力を有する第3レンズ群G13と、が配置されて構成される。そして、広角端から望遠端への変倍を行う際に第1レンズ群G11と第3レンズ群G13との間隔が不変であり、かつ、以下の条件式を満足する。
(1) 1.4<(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2<2.0
ただし、Twは広角端における光学系の全長、Ttは望遠端における光学系の全長、fwは広角端における全系の焦点距離、ftは望遠端における全系の焦点距離を示す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラをはじめ、情報携帯端末(PDA)や、携帯電話にも搭載することが可能な小型の変倍光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラや情報携帯端末、携帯電話などに用いられる撮像装置には、一般に、固体撮像素子としてCCDやCMOSなどのイメージセンサが用いられている。近年、微細加工技術の進歩により、イメージセンサの小型化・高集積化が促進された。このため、イメージセンサを搭載する撮像装置のさらなる小型化が可能になった。これに伴い、小型化が可能になった撮像装置に搭載される光学系もより小型のものが要求され、かかる要求を満足しようとした技術が提案されている(たとえば、特許文献1〜4を参照。)。
【0003】
たとえば、特許文献1には、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群(3枚のレンズで構成)と、第3レンズ群と、が配置されて構成されたズームレンズが開示されている。特許文献2には、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群(2枚のレンズで構成)と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、が配置されて構成された変倍光学系が開示されている。特許文献3には、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、が配置されて構成された切換式変倍光学系が開示されている。また、特許文献4には、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、が配置されて構成されたズームレンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−343552号公報
【特許文献2】特開2005−77770号公報
【特許文献3】特開平10−206732号公報
【特許文献4】特許第3864897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されたズームレンズでは、比較的少ないレンズ枚数で構成され、光学系の小型化が図られている。しかしながら、所定の光学性能を確保するためには、3つの群を互いに決められた間隔を維持しつつ駆動させなければならず、複数の駆動レンズ群の位置決めに高い精度が要求される。このため、各レンズ群を所定の間隔を維持しながら駆動させるために必要となる機構が複雑になるという問題がある。
【0006】
また、特許文献2,3に開示された変倍光学系では、広角端と望遠端において第1レンズ群と第3レンズ群の位置が同一となるため、レンズの位置決めが容易になり、各レンズ群を可動させるための機構が簡易になるという利点はある。しかしながら、特許文献2,3に開示された変倍光学系は、光学系の全長を規定する条件の数値が比較的大きいため、十分な小型化が達成されていないという問題が残る。
【0007】
さらに、特許文献4に開示されたズームレンズでは、光学系内部に反射部材を備え、厚み方向の形状寸法を薄くすることができるという利点がある。しかしながら、光学系全長および体積を考慮した場合、反射部材を備えていない光学系(たとえば、特許文献1等に記載のもの)よりも大きくなる傾向にあり、特に小型化が要求される携帯機器に搭載するには不向きであるという問題がある。
【0008】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、小型で簡易な構成でありながら、高い光学性能を維持しつつ2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行える変倍光学系を提供することを目的とする。また、変倍時のレンズの位置決め制御が容易な変倍光学系を提供することも目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる変倍光学系は、 物体側より順に配置された、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を備え、広角端から望遠端への変倍を行う際に前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が不変であり、かつ、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(1) 1.4<(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2<2.0
ただし、Twは広角端における光学系の全長、Ttは望遠端における光学系の全長、fwは広角端における全系の焦点距離、ftは望遠端における全系の焦点距離を示す。
【0010】
この請求項1に記載の発明によれば、小型で簡易な構成であるにもかかわらず、高い光学性能を維持しながら2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行える変倍光学系を提供することができる。
【0011】
また請求項2にかかる変倍光学系は、請求項1に記載の発明において、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(2) 0.4<f2/(fw・ft)1/2<0.8
ただし、f2は前記第2レンズ群の焦点距離を示す。
【0012】
この請求項2に記載の発明によれば、小型で、高い光学性能を備えた変倍光学系を提供することができる。
【0013】
また、請求項3の発明にかかる変倍光学系は、請求項1または2に記載の発明において、広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を物体側に移動させ、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群の位置を固定することを特徴とする。
【0014】
この請求項3に記載の発明によれば、前記第2レンズ群のみを移動させて変倍を行うことから、レンズ駆動機構を簡易な構成にすることができる。特に、第2レンズ群だけを広角端または望遠端の位置に移動させて、2つの焦点距離を任意に選択する2焦点の切換式光学系として好ましい構成となる。
【0015】
また、請求項4の発明にかかる変倍光学系は、請求項1または2に記載の発明において、広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を変倍を行うために物体側に移動させるとともに、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群を結像面位置の変動を補正するために一体的に結像面側に凸形状の軌跡を描くように移動させることを特徴とする。
【0016】
この請求項4に記載の発明によれば、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間隔は不変であり、レンズ位置を考慮しなければならないのは第2レンズ群に関してのみであるため、レンズ位置決め制御が容易になる。2焦点の切換式光学系だけでなく、ズーム光学系としても好ましい構成となる。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、小型で簡易な構成でありながら、高い光学性能を維持しつつ2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行える変倍光学系を提供することができるという効果を奏する。加えて、変倍時のレンズの位置決め制御が容易な変倍光学系を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図2】実施例1にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。
【図3】実施例1にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。
【図4】実施例2にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図5】実施例2にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。
【図6】実施例2にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。
【図7】実施例3にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図8】実施例3にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。
【図9】実施例3にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。
【図10】実施例4にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図11】実施例4にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。
【図12】実施例4にかかる変倍光学系の中間における諸収差図である。
【図13】実施例4にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。
【図14】実施例5にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図15】実施例5にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。
【図16】実施例5にかかる変倍光学系の中間における諸収差図である。
【図17】実施例5にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明にかかる変倍光学系の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
この発明にかかる変倍光学系は、物体側から順に配置された、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を備えて構成される。
【0021】
この発明は、小型で簡易な構成でありながら、高い光学性能を維持しつつ2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行える変倍光学系を提供することを目的としている。また、変倍時のレンズの位置決め制御が容易な変倍光学系を提供することも目的としている。そこで、かかる目的を達成するため、以下に示すような各種条件を設定している。
【0022】
まず、この発明にかかる変倍光学系では、広角端から望遠端への変倍を行う際に前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が不変であり、かつ、次の条件式を満足することが好ましい。
(1) 1.4<(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2<2.0
ただし、Twは広角端における光学系の全長、Ttは望遠端における光学系の全長、fwは広角端における全系の焦点距離、ftは望遠端における全系の焦点距離を示す。
【0023】
まず、この変倍光学系では、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間の距離は変化しないので、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群の位置決め制御が容易である。次に、条件式(1)は、広角端および望遠端における光学系の全長と焦点距離との関係を規定する式である。この条件式(1)を満足することにより、高い光学性能を維持しながら2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行えるようになる。なお、条件式(1)においてその下限を下回ると、光学系の焦点距離が望遠側寄りになり広角端での撮影ができなくなってしまうか、もしくは変倍比が大きくなりすぎ良好な光学性能が維持できなくなってしまう。一方、条件式(1)においてその上限を超えると、光学系全長が長くなり携帯機器に搭載する光学系としては不適なものとなってしまうか、もしくは変倍比が極めて小さくなってしまう。
【0024】
さらに、この発明にかかる変倍光学系では、次の条件式を満足することが好ましい。
(2) 0.4<f2/(fw・ft)1/2<0.8
ただし、f2は前記第2レンズ群の焦点距離を示す。
【0025】
条件式(2)は、前記第2レンズ群の焦点距離と全系の焦点距離との関係を規定する式である。この条件式(2)を満足することにより、光学系の小型化、高性能化が達成できる。なお、条件式(2)においてその下限を下回ると、前記第2レンズ群のパワーが強くなりすぎ、光学系全長は短くすることができるが、諸収差の補正が困難になる。一方、条件式(2)においてその上限を超えると、前記第2レンズ群のパワーが弱くなりすぎて変倍時の前記第2レンズ群の移動量が大きくなるため、光学系の小型化に不利になる。
【0026】
さらに、この発明にかかる変倍光学系では、広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を物体側に移動させ、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群の位置を固定することが好ましい。
【0027】
変倍光学系では、複数のレンズ群を光軸に沿う方向に移動させて変倍を行うため、レンズ群を保持する機構や、レンズ群を駆動させる機構が複雑になる。また、変倍光学系では、変倍時のレンズ群の移動により、結像面の位置がずれやすい。そこで、変倍時の結像面の位置がほぼ一定になるように、複数のレンズ群を互いに決められた間隔を維持しつつ駆動させなければならない。このため、変倍光学系においては、特にレンズの位置決め制御に高い精度が要求される。加えて、変倍光学系では、レンズ群の駆動時に複数のレンズ群間で発生する相互偏心を補正する必要があり、これにも高い精度が要求される。このような高い精度が要求されるレンズの位置決め制御を小型の駆動機構を用いて行うことは困難である。
【0028】
そこで、この発明にかかる変倍光学系では、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群の位置を固定し、移動させるのは前記第2レンズ群だけにしたため、レンズ群の保持機構や駆動機構を簡易にすることができる。かかる構成は、前記第2レンズ群だけを広角端側および望遠端側の両移動端に移動させて、2つの焦点距離を選択する2焦点切換光学系の実現に適している。
【0029】
また、この発明にかかる光学系では、広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を変倍を行うために物体側に移動させ、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群を結像面位置の変動を補正するために一体的に結像面側に凸形状の軌跡を描くように移動させるようにしてもよい。
【0030】
前述のように、変倍光学系では、複数のレンズ群が光軸に沿う方向に移動するため、レンズ群の保持機構や駆動機構が複雑になる傾向にあり、また、各レンズの位置決め制御に高い精度が要求される。
【0031】
そこで、この発明にかかる変倍光学系では、結像面位置の変動を補正のために、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群を一体的に結像面側に凸形状の軌跡を描くように移動させるようにした。このようにすることで、変倍時に、前記第1〜第3レンズ群は移動するが、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間の距離は変化しない。このため、すべてのレンズ群に対して互いに決められた間隔を維持しつつ駆動させる必要がない分だけ、レンズの位置決め制御が簡易になる。
【0032】
さらに、この発明にかかる変倍光学系では、次の条件式を満足することが好ましい。
(3) 1.5<nda<1.65
(4) 22<νda<60
ただし、ndaは各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率、νdaは各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数を示す。
【0033】
条件式(3),(4)を満足することにより、樹脂材料(たとえばプラスチック)により形成されたレンズ(以下樹脂レンズという)を用いて各レンズ群を構成することが可能になる。樹脂レンズは、ガラスレンズと比較し、形状自由度が高いため、加工しやすく、安価に製造できる。このため、樹脂レンズを用いることで光学系の製造コストを抑えることができる。また、樹脂レンズは軽量なため、レンズ群の駆動機構への負荷も軽くなり、また携帯機器に搭載するのにも好都合である。
【0034】
さらに、この発明にかかる変倍光学系は、複数の非球面レンズを備えていることが好ましい。非球面レンズを用いることで、少ないレンズ枚数で諸収差を良好に補正することができる。非球面レンズを用いることで、光学系の小型化に有利になる。
【0035】
さらに、この発明にかかる変倍光学系では、前記第3レンズ群が結像面に凸面を向けたメニスカス形状の正の単レンズによって構成されていることが好ましい。このようにすることで、全変倍域において前記第2レンズ群により発生するマイナス方向の像面湾曲を補正しやすくなる。これに伴い、前記第1レンズ群による像面湾曲補正の負担も軽減され、各レンズ群のパワー配置を最適化しやすくなり、広角化、高変倍比化に伴う収差の発生の抑制が容易になる。
【0036】
さらに、この発明にかかる変倍光学系では、各レンズ群の移動により変倍を行ったあとに、すべてのレンズ群を一体的に光軸方向に沿って移動させることでフォーカシングを行うことが好ましい。このようなことで、すべてのレンズ群に対して互いに決められた間隔を維持しつつ駆動させる必要がない分だけ、レンズの位置決め制御が簡易になる。
【0037】
以上説明したように、この発明にかかる変倍光学系は、上記各条件を満足することにより、小型で簡易な構成でありながら、高い光学性能を維持しつつ2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行えるようになる。さらに、変倍時のレンズの位置決め制御も容易になる。
【実施例1】
【0038】
図1は、実施例1にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。この変倍光学系は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G11と、正の屈折力を有する第2レンズ群G12と、正の屈折力を有する第3レンズ群G13と、が配置されて構成される。第3レンズ群G13と結像面IMGとの間には、撮像素子のカバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。また、結像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
【0039】
第1レンズ群G11は、負レンズL111により構成される。第2レンズ群G12は、前記物体側から順に、負レンズL121、正レンズL122、負レンズL123が配置されて構成される。正レンズL122の前記物体側面には、所定の口径を規定する開口絞りSが設けられている。第3レンズ群G13は、結像面IMGに凸面を向けた正のメニスカスレンズL131によって構成される。なお、各レンズ群を構成するレンズのすべての面に非球面が形成されている。また、各レンズ群を構成するレンズには、樹脂材質(プラスチック)で形成されているものを用いるとよい。
【0040】
この変倍光学系では、第2レンズ群G12を光軸に沿って結像面IMG側から前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行う。第1レンズ群G11および第3レンズ群G13の位置は固定されている。この変倍光学系は、第2レンズ群G12だけを広角端側および望遠端側の両移動端に移動させて、2つの焦点距離を選択する2焦点切換光学系である。
【0041】
以下、実施例1にかかる変倍光学系に関する各種数値データを示す。
【0042】
Fナンバ=3.44(広角端)〜5.36(望遠端)
変倍光学系全系の焦点距離=3.05mm(fw:広角端)〜6.10mm(ft:望遠端)
半画角(ω)=37.48°(広角端)〜20.24°(望遠端)
変倍比=2.0
【0043】
(条件式(1)に関する数値)
(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2=1.764
【0044】
(条件式(2)に関する数値)
f2(第2レンズ群G12の焦点距離)=2.493mm
f2/(fw・ft)1/2=0.578
【0045】
(条件式(3)に関する数値)
nda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率)=1.531〜1.614
【0046】
(条件式(4)に関する数値)
νda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数)=25.58〜56.04
【0047】
r1=-56.903(非球面)
d1=0.45 nd1=1.531 νd1=56.0
r2=3.170(非球面)
d2=1.86(広角端)〜0.10(望遠端)
r3=1.190(非球面)
d3=0.45 nd2=1.614 νd2=25.6
r4=0.934(非球面)
d4=0.10
r5=0.894(非球面)
d5=0.76 nd3=1.531 νd3=56.0
r6=-3.227(非球面)
d6=0.36
r7=-7.360(非球面)
d7=0.45 nd4=1.614 νd4=25.6
r8=1.276(非球面)
d8=0.38(広角端)〜2.14(望遠端)
r9=-11.485(非球面)
d9=1.80 nd5=1.585 νd5=29.9
r10=-1.545(非球面)
d10=0.10
r11=∞
d11=0.50 nd6=1.517 νd6=64.2
r12=∞
d12=0.40
r13=∞(結像面)
【0048】
円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10,A12)
(第1面)
k=-1.0000×10,
A4=-2.7414×10-2, A6=6.3118×10-3,
A8=-3.5854×10-4, A10=0,
A12=0
(第2面)
k=-2.3305,
A4=-2.1774×10-2, A6=-1.2696×10-2,
A8=1.3069×10-2, A10=-4.4331×10-3,
A12=6.4057×10-4
(第3面)
k=-2.1219,
A4=2.9341×10-2, A6=-9.9503×10-2,
A8=-1.7848×10-1, A10=4.9015×10-2,
A12=5.3983×10-15
(第4面)
k=-1.0365,
A4=-2.0810×10-1, A6=5.9581×10-2,
A8=-6.0504×10-1, A10=7.9547×10-1,
A12=-1.5500×10-15
(第5面)
k=-9.4557×10-1,
A4=-1.0648×10-1, A6=2.9908×10-1,
A8=-4.6601×10-1, A10=6.8224×10-1,
A12=2.1493×10-15
(第6面)
k=5.5275,
A4=-2.7301×10-1, A6=4.6777×10-1,
A8=-4.8558×10-1, A10=6.4435×10-1,
A12=-1.0544×10-16
(第7面)
k=1.0000×10,
A4=-1.3313, A6=7.0634×10-1,
A8=-1.4319, A10=4.7446×10-1,
A12=0
(第8面)
k=-1.0000×10,
A4=-3.7398×10-1, A6=5.1373×10-1,
A8=-3.4590×10-1, A10=1.1490×10-1,
A12=-7.8817×10-14
(第9面)
k=7.9175,
A4=-2.0759×10-2, A6=1.0994×10-2,
A8=-3.8546×10-3, A10=7.7662×10-4,
A12=-5.7043×10-5
(第10面)
k=-3.4134,
A4=-5.5374×10-2, A6=1.9011×10-2,
A8=-4.6995×10-3, A10=5.3014×10-4,
A12=-1.7500×10-5
【0049】
また、図2は、実施例1にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。図3は、実施例1にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。図の曲線はd線(587.56nm)に相当する波長の収差を表す。そして、非点収差図におけるΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【実施例2】
【0050】
図4は、実施例2にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。この変倍光学系は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G21と、正の屈折力を有する第2レンズ群G22と、正の屈折力を有する第3レンズ群G23と、が配置されて構成される。第3レンズ群G23と結像面IMGとの間には、撮像素子のカバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。また、結像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
【0051】
第1レンズ群G21は、負レンズL211により構成される。第2レンズ群G22は、前記物体側から順に、正レンズL221、負レンズL222が配置されて構成される。正レンズL221の前記物体側面には、所定の口径を規定する開口絞りSが設けられている。第3レンズ群G23は、結像面IMGに凸面を向けた正のメニスカスレンズL231によって構成される。なお、各レンズ群を構成するレンズのすべての面に非球面が形成されている。また、各レンズ群を構成するレンズには、樹脂材質(プラスチック)で形成されているものを用いるとよい。
【0052】
この変倍光学系では、第2レンズ群G22を光軸に沿って結像面IMG側から前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行う。第1レンズ群G21および第3レンズ群G23の位置は固定されている。この変倍光学系は、第2レンズ群G22だけを広角端側および望遠端側の両移動端に移動させて、2つの焦点距離を選択する2焦点切換光学系である。
【0053】
以下、実施例2にかかる変倍光学系に関する各種数値データを示す。
【0054】
Fナンバ=3.50(広角端)〜5.29(望遠端)
変倍光学系全系の焦点距離=3.00mm(fw:広角端)〜6.00mm(ft:望遠端)
半画角(ω)=37.48°(広角端)〜20.97°(望遠端)
変倍比=2.0
【0055】
(条件式(1)に関する数値)
(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2=1.508
【0056】
(条件式(2)に関する数値)
f2(第2レンズ群G22の焦点距離)=2.014mm
f2/(fw・ft)1/2=0.475
【0057】
(条件式(3)に関する数値)
nda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率)=1.531〜1.614
【0058】
(条件式(4)に関する数値)
νda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数)=25.58〜56.04
【0059】
r1=4.753(非球面)
d1=0.45 nd1=1.531 νd1=56.0
r2=1.460(非球面)
d2=1.57(広角端)〜0.15(望遠端)
r3=1.009(非球面)
d3=0.78 nd2=1.531 νd2=56.0
r4=-2.193(非球面)
d4=0.20
r5=-50.902(非球面)
d5=0.45 nd3=1.614 νd3=25.6
r6=1.213(非球面)
d6=0.85(広角端)〜2.27(望遠端)
r7=-2.928(非球面)
d7=1.10 nd4=1.585 νd4=29.9
r8=-2.028(非球面)
d8=0.10
r9=∞
d9=0.30 nd5=1.517 νd5=64.2
r10=∞
d10=0.60
r11=∞(結像面)
【0060】
円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10,A12)
(第1面)
k=0,
A4=-1.6293×10-1, A6=2.1425×10-2,
A8=3.9388×10-2, A10=-2.4078×10-2,
A12=4.3203×10-3
(第2面)
k=0,
A4=-2.4413×10-1, A6=4.1317×10-2,
A8=6.7894×10-2, A10=-5.6761×10-2,
A12=1.1042×10-2
(第3面)
k=0,
A4=-1.7186×10-2, A6=3.6456×10-2,
A8=-2.1361×10-1, A10=5.8719×10-1,
A12=-7.1198×10-1
(第4面)
k=0,
A4=2.8651×10-1, A6=-4.7558×10-1,
A8=9.7497×10-1, A10=-2.1447,
A12=1.4249
(第5面)
k=0,
A4=-6.3744×10-2, A6=-1.0834,
A8=1.8748, A10=-4.6860,
A12=2.4931×10-10
(第6面)
k=0,
A4=-1.5316×10-1, A6=-1.9750×10-1,
A8=1.9806×10-1, A10=-1.9666×10-1,
A12=2.8252×10-1
(第7面)
k=0,
A4=-5.5118×10-2, A6=3.0448×10-2,
A8=1.5523×10-3, A10=-1.3835×10-3,
A12=1.2085×10-4
(第8面)
k=0,
A4=-3.6749×10-2, A6=3.5648×10-3,
A8=9.3800×10-3, A10=-3.2573×10-3,
A12=4.9412×10-4
【0061】
また、図5は、実施例2にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。図6は、実施例2にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。図の曲線はd線(587.56nm)に相当する波長の収差を表す。そして、非点収差図におけるΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【実施例3】
【0062】
図7は、実施例3にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。この変倍光学系は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G31と、正の屈折力を有する第2レンズ群G32と、正の屈折力を有する第3レンズ群G33と、が配置されて構成される。第3レンズ群G33と結像面IMGとの間には、撮像素子のカバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。また、結像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
【0063】
第1レンズ群G31は、負レンズL311により構成される。第2レンズ群G32は、前記物体側から順に、負レンズL321、正レンズL322、負レンズL323が配置されて構成される。正レンズL322の前記物体側面には、所定の口径を規定する開口絞りSが設けられている。第3レンズ群G33は、結像面IMGに凸面を向けた正のメニスカスレンズL331によって構成される。なお、各レンズ群を構成するレンズのすべての面に非球面が形成されている。また、各レンズ群を構成するレンズには、樹脂材質(プラスチック)で形成されているものを用いるとよい。
【0064】
この変倍光学系では、第2レンズ群G32を光軸に沿って結像面IMG側から前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行う。第1レンズ群G31および第3レンズ群G33の位置は固定されている。この変倍光学系は、第2レンズ群G32だけを広角端側および望遠端側の両移動端に移動させて、2つの焦点距離を選択する2焦点切換光学系である。
【0065】
以下、実施例3にかかる変倍光学系に関する各種数値データを示す。
【0066】
Fナンバ=2.86(広角端)〜5.85(望遠端)
変倍光学系全系の焦点距離=3.05mm(fw:広角端)〜9.15mm(ft:望遠端)
半画角(ω)=37.48°(広角端)〜14.09°(望遠端)
変倍比=3.0
【0067】
(条件式(1)に関する数値)
(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2=1.834
【0068】
(条件式(2)に関する数値)
f2(第2レンズ群G32の焦点距離)=2.958mm
f2/(fw・ft)1/2=0.560
【0069】
(条件式(3)に関する数値)
nda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率)=1.531〜1.614
【0070】
(条件式(4)に関する数値)
νda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数)=25.58〜56.04
【0071】
r1=2.437(非球面)
d1=0.45 nd1=1.531 νd1=56.0
r2=1.373(非球面)
d2=3.45(広角端)〜0.10(望遠端)
r3=1.467(非球面)
d3=0.49 nd2=1.614 νd2=25.6
r4=1.126(非球面)
d4=0.10
r5=1.032(非球面)
d5=1.03 nd3=1.531 νd3=56.0
r6=-4.844(非球面)
d6=0.40
r7=7.021(非球面)
d7=0.45 nd4=1.614 νd4=25.6
r8=1.089(非球面)
d8=0.44(広角端)〜3.79(望遠端)
r9=-11.058(非球面)
d9=1.88 nd5=1.585 νd5=29.9
r10=-1.498(非球面)
d10=0.10
r11=∞
d11=0.50 nd6=1.517 νd6=64.2
r12=∞
d12=0.40
r13=∞(結像面)
【0072】
円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10,A12)
(第1面)
k=-1.0000×10,
A4=-4.4678×10-2, A6=6.2775×10-3,
A8=-2.4548×10-4, A10=0,
A12=0
(第2面)
k=-4.5680,
A4=5.7014×10-3, A6=-2.5192×10-2,
A8=1.1465×10-2, A10=-2.3013×10-3,
A12=1.9576×10-4
(第3面)
k=-1.8548,
A4=5.1716×10-2, A6=-3.2749×10-2,
A8=-7.2874×10-2, A10=3.6342×10-2,
A12=3.8445×10-15
(第4面)
k=2.5208×10-3,
A4=-7.9242×10-2, A6=-9.4326×10-2,
A8=-2.9188×10-1, A10=3.1897×10-1,
A12=-3.2934×10-15
(第5面)
k=-6.7338×10-1,
A4=-5.5692×10-2, A6=5.4755×10-2,
A8=-2.3977×10-1, A10=2.5228×10-1,
A12=1.0733×10-14
(第6面)
k=-9.8748,
A4=-3.0181×10-1, A6=4.0392×10-1,
A8=-5.4887×10-1, A10=4.1483×10-1,
A12=-5.8116×10-15
(第7面)
k=1.0000×10,
A4=-1.1059, A6=7.3823×10-1,
A8=-9.0144×10-1, A10=9.2908×10-1,
A12=0
(第8面)
k=-6.1022,
A4=-4.0206×10-1, A6=5.4252×10-1,
A8=-3.4385×10-1, A10=1.1105×10-1,
A12=-8.7893×10-14
(第9面)
k=-9.6858,
A4=-2.3451×10-2, A6=1.8018×10-2,
A8=-5.6187×10-3, A10=7.5026×10-4,
A12=-3.6239×10-5
(第10面)
k=-3.0941,
A4=-4.3308×10-2, A6=1.9452×10-2,
A8=-4.3766×10-3, A10=4.2334×10-4,
A12=-1.4605×10-5
【0073】
また、図8は、実施例3にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。図9は、実施例3にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。図の曲線はd線(587.56nm)に相当する波長の収差を表す。そして、非点収差図におけるΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【実施例4】
【0074】
図10は、実施例4にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。この変倍光学系は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G41と、正の屈折力を有する第2レンズ群G42と、正の屈折力を有する第3レンズ群G43と、が配置されて構成される。第3レンズ群G43と結像面IMGとの間には、撮像素子のカバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。また、結像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
【0075】
第1レンズ群G41は、負レンズL411により構成される。第2レンズ群G42は、前記物体側から順に、負レンズL421、正レンズL422、負レンズL423が配置されて構成される。正レンズL422の前記物体側面には、所定の口径を規定する開口絞りSが設けられている。第3レンズ群G43は、結像面IMGに凸面を向けた正のメニスカスレンズL431によって構成される。なお、各レンズ群を構成するレンズのすべての面に非球面が形成されている。また、各レンズ群を構成するレンズには、樹脂材質(プラスチック)で形成されているものを用いるとよい。
【0076】
この変倍光学系では、第2レンズ群G32を光軸に沿って結像面IMG側から前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行う。そして、第1レンズ群G41および第3レンズ群G43を一体的に結像面IMG側に凸形状の軌跡を描くように移動させることにより、変倍に伴う結像面位置の変動を補正する。
【0077】
以下、実施例4にかかる変倍光学系に関する各種数値データを示す。
【0078】
Fナンバ=2.89(広角端)〜4.65(中間)〜5.83(望遠端)
変倍光学系全系の焦点距離=3.05mm(fw:広角端)〜6.10mm(中間)〜9.15mm(ft:望遠端)
半画角(ω)=37.61°(広角端)〜20.87°(中間)〜14.03°(望遠端)
変倍比=3.0
【0079】
(条件式(1)に関する数値)
(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2=1.903
【0080】
(条件式(2)に関する数値)
f2(第2レンズ群G42の焦点距離)=3.362mm
f2/(fw・ft)1/2=0.636
【0081】
(条件式(3)に関する数値)
nda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率)=1.531〜1.614
【0082】
(条件式(4)に関する数値)
νda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数)=25.58〜56.04
【0083】
r1=2.193(非球面)
d1=0.50 nd1=1.531 νd1=56.0
r2=1.298(非球面)
d2=3.79(広角端)〜1.60(中間)〜0.12(望遠端)
r3=1.625(非球面)
d3=0.45 nd2=1.614 νd2=25.6
r4=1.322(非球面)
d4=0.10
r5=1.160(非球面)
d5=0.88 nd3=1.531 νd3=56.0
r6=18.659(非球面)
d6=0.37
r7=2.549(非球面)
d7=0.45 nd4=1.614 νd4=25.6
r8=1.338(非球面)
d8=0.64(広角端)〜2.83(中間)〜4.31(望遠端)
r9=-3.052(非球面)
d9=1.34 nd5=1.585 νd5=29.9
r10=-1.530(非球面)
d10=0.10
r11=∞
d11=0.50 nd6=1.517 νd6=64.2
r12=∞
d12=1.21(広角端)〜0.40(中間)〜0.66(望遠端)
r13=∞(結像面)
【0084】
円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10,A12)
(第1面)
k=-3.8830,
A4=-5.3594×10-2, A6=6.7356×10-3,
A8=-2.3670×10-4, A10=0,
A12=0
(第2面)
k=-3.4593,
A4=8.5214×10-3, A6=-3.3148×10-2,
A8=1.3908×10-2, A10=-2.5704×10-3,
A12=1.9576×10-4
(第3面)
k=-1.8173,
A4=4.8433×10-2, A6=-5.3090×10-2,
A8=-9.0960×10-2, A10=8.7568×10-2,
A12=3.8443×10-15
(第4面)
k=3.6462×10-1,
A4=-1.9276×10-2, A6=-1.7459×10-1,
A8=-4.5955×10-1, A10=6.2979×10-1,
A12=-3.2933×10-15
(第5面)
k=-5.2690×10-1,
A4=-2.2038×10-2, A6=-4.3797×10-2,
A8=-3.5423×10-1, A10=3.5128×10-1,
A12=1.0733×10-14
(第6面)
k=-1.0000×10,
A4=-4.0280×10-1, A6=3.7092×10-1,
A8=-6.4567×10-1, A10=4.5105×10-1,
A12=-5.8114×10-15
(第7面)
k=4.0833,
A4=-8.8211×10-1, A6=2.9392×10-1,
A8=-1.1664, A10=1.5208,
A12=0
(第8面)
k=-1.8234,
A4=-5.1959×10-1, A6=4.5266×10-1,
A8=-1.7660×10-1, A10=6.2885×10-2,
A12=-8.7893×10-14
(第9面)
k=-2.9892×10-1,
A4=-1.7417×10-2, A6=9.7623×10-3,
A8=-3.5495×10-3, A10=8.9406×10-4,
A12=-7.1551×10-5
(第10面)
k=-2.6530,
A4=-5.8796×10-2, A6=1.9675×10-2,
A8=-4.4510×10-3, A10=4.3603×10-4,
A12=-1.4825×10-6
【0085】
また、図11は、実施例4にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。図12は、実施例4にかかる変倍光学系の中間における諸収差図である。図13は、実施例4にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。図の曲線はd線(587.56nm)に相当する波長の収差を表す。そして、非点収差図におけるΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【実施例5】
【0086】
図14は、実施例5にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。この変倍光学系は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G51と、正の屈折力を有する第2レンズ群G52と、正の屈折力を有する第3レンズ群G53と、が配置されて構成される。第3レンズ群G53と結像面IMGとの間には、撮像素子のカバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。また、結像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
【0087】
第1レンズ群G51は、負レンズL511により構成される。第2レンズ群G52は、前記物体側から順に、所定の口径を規定する開口絞りS、正レンズL521、負レンズL522が配置されて構成される。第3レンズ群G53は、結像面IMGに凸面を向けた正のメニスカスレンズL531によって構成される。なお、各レンズ群を構成するレンズのすべての面に非球面が形成されている。また、各レンズ群を構成するレンズには、樹脂材質(プラスチック)で形成されているものを用いるとよい。
【0088】
この変倍光学系では、第2レンズ群G52を光軸に沿って結像面IMG側から前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行う。そして、第1レンズ群G51および第3レンズ群G53を一体的に結像面IMG側に凸形状の軌跡を描くように移動させることにより、変倍に伴う結像面位置の変動を補正する。
【0089】
以下、実施例5にかかる変倍光学系に関する各種数値データを示す。
【0090】
Fナンバ=3.48(広角端)〜5.41(中間)〜6.10(望遠端)
変倍光学系全系の焦点距離=3.75mm(fw:広角端)〜7.50mm(中間)〜9.38mm(ft:望遠端)
半画角(ω)=31.96°(広角端)〜17.03°(中間)〜14.01°(望遠端)
変倍比=2.5
【0091】
(条件式(1)に関する数値)
(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2=1.838
【0092】
(条件式(2)に関する数値)
f2(第2レンズ群G52の焦点距離)=4.019mm
f2/(fw・ft)1/2=0.678
【0093】
(条件式(3)に関する数値)
nda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率)=1.531〜1.614
【0094】
(条件式(4)に関する数値)
νda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数)=25.58〜56.04
【0095】
r1=-6.579(非球面)
d1=0.50 nd1=1.531 νd1=56.0
r2=14.789(非球面)
d2=3.91(広角端)〜1.10(中間)〜0.12(望遠端)
r3=∞(開口絞り)
d3=0
r4=1.531(非球面)
d4=1.37 nd2=1.531 νd2=56.0
r5=-9.055(非球面)
d5=0.30
r6=5.272(非球面)
d6=0.52 nd3=1.614 νd3=25.6
r7=1.272(非球面)
d7=0.81(広角端)〜3.62(中間)〜4.60(望遠端)
r8=-93.914(非球面)
d8=1.81 nd4=1.531 νd4=56.0
r9=-2.887(非球面)
d9=0.10
r10=∞
d10=0.50 nd5=1.517 νd5=64.2
r11=∞
d7=1.18(広角端)〜0.63(中間)〜0.98(望遠端)
r12=∞(結像面)
【0096】
円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10,A12)
(第1面)
k=0,
A4=1.1811×10-3, A6=-2.2200×10-4,
A8=1.9882×10-5, A10=0,
A12=0
(第2面)
k=0,
A4=-7.0910×10-4, A6=-5.6061×10-4,
A8=5.6302×10-5, A10=0,
A12=0
(第4面)
k=0,
A4=-6.9177×10-3, A6=-1.5514×10-3,
A8=-4.7250×10-3, A10=0,
A12=0
(第5面)
k=0,
A4=5.1832×10-3, A6=-2.3170×10-2,
A8=-1.7215×10-2, A10=0,
A12=0
(第6面)
k=0,
A4=-1.8816×10-1, A6=-1.7966×10-2,
A8=-8.2568×10-2, A10=0,
A12=0
(第7面)
k=0,
A4=-2.0063×10-1, A6=1.4853×10-2,
A8=-1.1189×10-2, A10=0,
A12=0
(第8面)
k=0,
A4=-3.7431×10-3, A6=2.2286×10-3,
A8=-1.0560×10-4, A10=0,
A12=0
(第9面)
k=0,
A4=6.3474×10-3, A6=5.3312×10-5,
A8=2.1974×10-4, A10=0,
A12=0
【0097】
また、図15は、実施例5にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。図16は、実施例5にかかる変倍光学系の中間における諸収差図である。図17は、実施例5にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。図の曲線はd線(587.56nm)に相当する波長の収差を表す。そして、非点収差図におけるΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【0098】
なお、上記各実施例中の数値データにおいて、r1,r2,・・・・は各レンズ、開口絞り面などの曲率半径、d1,d2,・・・・は各レンズ、開口絞りなどの肉厚またはそれらの面間隔、nd1,nd2,・・・・は各レンズなどのd線(λ=587.56nm)に対する屈折率、νd1,νd2,・・・・は各レンズなどのd線(λ=587.56nm)に対するアッベ数を示している。
【0099】
また、上記各非球面形状は、レンズ面頂点から光軸方向の距離をZ、光軸と垂直な方向の高さをhとし、光の進行方向を正とするとき、以下に示す式により表される。
【0100】
【数1】
【0101】
ただし、cは曲率(1/r)、kは円錐係数、A4,A6,A8,A10,A12はそれぞれ4次,6次,8次,10次,12次の非球面係数である。
【0102】
以上説明したように、上記各実施例の変倍光学系は、上記各条件を満足することで、小型で簡易な構成でありながら、高い光学性能を維持しつつ2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行えるようになる。さらに、変倍時のレンズの位置決め制御も容易になる。また、上記各実施例の変倍光学系は、適宜非球面が形成されたレンズを用いているため、少ないレンズ枚数で、良好な光学性能を維持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0103】
以上のように、この発明の変倍光学系は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラに有用であり、特に、情報携帯端末や、携帯電話などの小型装置に最適である。
【符号の説明】
【0104】
G11,G21,G31,G41,G51 第1レンズ群
G12,G22,G32,G42,G52 第2レンズ群
G13,G23,G33,G43,G53 第3レンズ群
L111,L121,L123,L211,L222,L311,L321,L323,L411,L421,L423,L511,L522,負レンズ
L122,L221,L322,L422,L521 正レンズ
L131,L231,L331,L431,L531 正のメニスカスレンズ
S 開口絞り
CG カバーガラス
IMG 結像面
【技術分野】
【0001】
この発明は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラをはじめ、情報携帯端末(PDA)や、携帯電話にも搭載することが可能な小型の変倍光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラや情報携帯端末、携帯電話などに用いられる撮像装置には、一般に、固体撮像素子としてCCDやCMOSなどのイメージセンサが用いられている。近年、微細加工技術の進歩により、イメージセンサの小型化・高集積化が促進された。このため、イメージセンサを搭載する撮像装置のさらなる小型化が可能になった。これに伴い、小型化が可能になった撮像装置に搭載される光学系もより小型のものが要求され、かかる要求を満足しようとした技術が提案されている(たとえば、特許文献1〜4を参照。)。
【0003】
たとえば、特許文献1には、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群(3枚のレンズで構成)と、第3レンズ群と、が配置されて構成されたズームレンズが開示されている。特許文献2には、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群(2枚のレンズで構成)と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、が配置されて構成された変倍光学系が開示されている。特許文献3には、物体側より順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、が配置されて構成された切換式変倍光学系が開示されている。また、特許文献4には、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、が配置されて構成されたズームレンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−343552号公報
【特許文献2】特開2005−77770号公報
【特許文献3】特開平10−206732号公報
【特許文献4】特許第3864897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されたズームレンズでは、比較的少ないレンズ枚数で構成され、光学系の小型化が図られている。しかしながら、所定の光学性能を確保するためには、3つの群を互いに決められた間隔を維持しつつ駆動させなければならず、複数の駆動レンズ群の位置決めに高い精度が要求される。このため、各レンズ群を所定の間隔を維持しながら駆動させるために必要となる機構が複雑になるという問題がある。
【0006】
また、特許文献2,3に開示された変倍光学系では、広角端と望遠端において第1レンズ群と第3レンズ群の位置が同一となるため、レンズの位置決めが容易になり、各レンズ群を可動させるための機構が簡易になるという利点はある。しかしながら、特許文献2,3に開示された変倍光学系は、光学系の全長を規定する条件の数値が比較的大きいため、十分な小型化が達成されていないという問題が残る。
【0007】
さらに、特許文献4に開示されたズームレンズでは、光学系内部に反射部材を備え、厚み方向の形状寸法を薄くすることができるという利点がある。しかしながら、光学系全長および体積を考慮した場合、反射部材を備えていない光学系(たとえば、特許文献1等に記載のもの)よりも大きくなる傾向にあり、特に小型化が要求される携帯機器に搭載するには不向きであるという問題がある。
【0008】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、小型で簡易な構成でありながら、高い光学性能を維持しつつ2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行える変倍光学系を提供することを目的とする。また、変倍時のレンズの位置決め制御が容易な変倍光学系を提供することも目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる変倍光学系は、 物体側より順に配置された、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を備え、広角端から望遠端への変倍を行う際に前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が不変であり、かつ、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(1) 1.4<(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2<2.0
ただし、Twは広角端における光学系の全長、Ttは望遠端における光学系の全長、fwは広角端における全系の焦点距離、ftは望遠端における全系の焦点距離を示す。
【0010】
この請求項1に記載の発明によれば、小型で簡易な構成であるにもかかわらず、高い光学性能を維持しながら2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行える変倍光学系を提供することができる。
【0011】
また請求項2にかかる変倍光学系は、請求項1に記載の発明において、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(2) 0.4<f2/(fw・ft)1/2<0.8
ただし、f2は前記第2レンズ群の焦点距離を示す。
【0012】
この請求項2に記載の発明によれば、小型で、高い光学性能を備えた変倍光学系を提供することができる。
【0013】
また、請求項3の発明にかかる変倍光学系は、請求項1または2に記載の発明において、広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を物体側に移動させ、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群の位置を固定することを特徴とする。
【0014】
この請求項3に記載の発明によれば、前記第2レンズ群のみを移動させて変倍を行うことから、レンズ駆動機構を簡易な構成にすることができる。特に、第2レンズ群だけを広角端または望遠端の位置に移動させて、2つの焦点距離を任意に選択する2焦点の切換式光学系として好ましい構成となる。
【0015】
また、請求項4の発明にかかる変倍光学系は、請求項1または2に記載の発明において、広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を変倍を行うために物体側に移動させるとともに、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群を結像面位置の変動を補正するために一体的に結像面側に凸形状の軌跡を描くように移動させることを特徴とする。
【0016】
この請求項4に記載の発明によれば、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間隔は不変であり、レンズ位置を考慮しなければならないのは第2レンズ群に関してのみであるため、レンズ位置決め制御が容易になる。2焦点の切換式光学系だけでなく、ズーム光学系としても好ましい構成となる。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、小型で簡易な構成でありながら、高い光学性能を維持しつつ2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行える変倍光学系を提供することができるという効果を奏する。加えて、変倍時のレンズの位置決め制御が容易な変倍光学系を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図2】実施例1にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。
【図3】実施例1にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。
【図4】実施例2にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図5】実施例2にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。
【図6】実施例2にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。
【図7】実施例3にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図8】実施例3にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。
【図9】実施例3にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。
【図10】実施例4にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図11】実施例4にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。
【図12】実施例4にかかる変倍光学系の中間における諸収差図である。
【図13】実施例4にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。
【図14】実施例5にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図15】実施例5にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。
【図16】実施例5にかかる変倍光学系の中間における諸収差図である。
【図17】実施例5にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明にかかる変倍光学系の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
この発明にかかる変倍光学系は、物体側から順に配置された、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を備えて構成される。
【0021】
この発明は、小型で簡易な構成でありながら、高い光学性能を維持しつつ2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行える変倍光学系を提供することを目的としている。また、変倍時のレンズの位置決め制御が容易な変倍光学系を提供することも目的としている。そこで、かかる目的を達成するため、以下に示すような各種条件を設定している。
【0022】
まず、この発明にかかる変倍光学系では、広角端から望遠端への変倍を行う際に前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が不変であり、かつ、次の条件式を満足することが好ましい。
(1) 1.4<(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2<2.0
ただし、Twは広角端における光学系の全長、Ttは望遠端における光学系の全長、fwは広角端における全系の焦点距離、ftは望遠端における全系の焦点距離を示す。
【0023】
まず、この変倍光学系では、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間の距離は変化しないので、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群の位置決め制御が容易である。次に、条件式(1)は、広角端および望遠端における光学系の全長と焦点距離との関係を規定する式である。この条件式(1)を満足することにより、高い光学性能を維持しながら2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行えるようになる。なお、条件式(1)においてその下限を下回ると、光学系の焦点距離が望遠側寄りになり広角端での撮影ができなくなってしまうか、もしくは変倍比が大きくなりすぎ良好な光学性能が維持できなくなってしまう。一方、条件式(1)においてその上限を超えると、光学系全長が長くなり携帯機器に搭載する光学系としては不適なものとなってしまうか、もしくは変倍比が極めて小さくなってしまう。
【0024】
さらに、この発明にかかる変倍光学系では、次の条件式を満足することが好ましい。
(2) 0.4<f2/(fw・ft)1/2<0.8
ただし、f2は前記第2レンズ群の焦点距離を示す。
【0025】
条件式(2)は、前記第2レンズ群の焦点距離と全系の焦点距離との関係を規定する式である。この条件式(2)を満足することにより、光学系の小型化、高性能化が達成できる。なお、条件式(2)においてその下限を下回ると、前記第2レンズ群のパワーが強くなりすぎ、光学系全長は短くすることができるが、諸収差の補正が困難になる。一方、条件式(2)においてその上限を超えると、前記第2レンズ群のパワーが弱くなりすぎて変倍時の前記第2レンズ群の移動量が大きくなるため、光学系の小型化に不利になる。
【0026】
さらに、この発明にかかる変倍光学系では、広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を物体側に移動させ、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群の位置を固定することが好ましい。
【0027】
変倍光学系では、複数のレンズ群を光軸に沿う方向に移動させて変倍を行うため、レンズ群を保持する機構や、レンズ群を駆動させる機構が複雑になる。また、変倍光学系では、変倍時のレンズ群の移動により、結像面の位置がずれやすい。そこで、変倍時の結像面の位置がほぼ一定になるように、複数のレンズ群を互いに決められた間隔を維持しつつ駆動させなければならない。このため、変倍光学系においては、特にレンズの位置決め制御に高い精度が要求される。加えて、変倍光学系では、レンズ群の駆動時に複数のレンズ群間で発生する相互偏心を補正する必要があり、これにも高い精度が要求される。このような高い精度が要求されるレンズの位置決め制御を小型の駆動機構を用いて行うことは困難である。
【0028】
そこで、この発明にかかる変倍光学系では、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群の位置を固定し、移動させるのは前記第2レンズ群だけにしたため、レンズ群の保持機構や駆動機構を簡易にすることができる。かかる構成は、前記第2レンズ群だけを広角端側および望遠端側の両移動端に移動させて、2つの焦点距離を選択する2焦点切換光学系の実現に適している。
【0029】
また、この発明にかかる光学系では、広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を変倍を行うために物体側に移動させ、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群を結像面位置の変動を補正するために一体的に結像面側に凸形状の軌跡を描くように移動させるようにしてもよい。
【0030】
前述のように、変倍光学系では、複数のレンズ群が光軸に沿う方向に移動するため、レンズ群の保持機構や駆動機構が複雑になる傾向にあり、また、各レンズの位置決め制御に高い精度が要求される。
【0031】
そこで、この発明にかかる変倍光学系では、結像面位置の変動を補正のために、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群を一体的に結像面側に凸形状の軌跡を描くように移動させるようにした。このようにすることで、変倍時に、前記第1〜第3レンズ群は移動するが、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間の距離は変化しない。このため、すべてのレンズ群に対して互いに決められた間隔を維持しつつ駆動させる必要がない分だけ、レンズの位置決め制御が簡易になる。
【0032】
さらに、この発明にかかる変倍光学系では、次の条件式を満足することが好ましい。
(3) 1.5<nda<1.65
(4) 22<νda<60
ただし、ndaは各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率、νdaは各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数を示す。
【0033】
条件式(3),(4)を満足することにより、樹脂材料(たとえばプラスチック)により形成されたレンズ(以下樹脂レンズという)を用いて各レンズ群を構成することが可能になる。樹脂レンズは、ガラスレンズと比較し、形状自由度が高いため、加工しやすく、安価に製造できる。このため、樹脂レンズを用いることで光学系の製造コストを抑えることができる。また、樹脂レンズは軽量なため、レンズ群の駆動機構への負荷も軽くなり、また携帯機器に搭載するのにも好都合である。
【0034】
さらに、この発明にかかる変倍光学系は、複数の非球面レンズを備えていることが好ましい。非球面レンズを用いることで、少ないレンズ枚数で諸収差を良好に補正することができる。非球面レンズを用いることで、光学系の小型化に有利になる。
【0035】
さらに、この発明にかかる変倍光学系では、前記第3レンズ群が結像面に凸面を向けたメニスカス形状の正の単レンズによって構成されていることが好ましい。このようにすることで、全変倍域において前記第2レンズ群により発生するマイナス方向の像面湾曲を補正しやすくなる。これに伴い、前記第1レンズ群による像面湾曲補正の負担も軽減され、各レンズ群のパワー配置を最適化しやすくなり、広角化、高変倍比化に伴う収差の発生の抑制が容易になる。
【0036】
さらに、この発明にかかる変倍光学系では、各レンズ群の移動により変倍を行ったあとに、すべてのレンズ群を一体的に光軸方向に沿って移動させることでフォーカシングを行うことが好ましい。このようなことで、すべてのレンズ群に対して互いに決められた間隔を維持しつつ駆動させる必要がない分だけ、レンズの位置決め制御が簡易になる。
【0037】
以上説明したように、この発明にかかる変倍光学系は、上記各条件を満足することにより、小型で簡易な構成でありながら、高い光学性能を維持しつつ2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行えるようになる。さらに、変倍時のレンズの位置決め制御も容易になる。
【実施例1】
【0038】
図1は、実施例1にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。この変倍光学系は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G11と、正の屈折力を有する第2レンズ群G12と、正の屈折力を有する第3レンズ群G13と、が配置されて構成される。第3レンズ群G13と結像面IMGとの間には、撮像素子のカバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。また、結像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
【0039】
第1レンズ群G11は、負レンズL111により構成される。第2レンズ群G12は、前記物体側から順に、負レンズL121、正レンズL122、負レンズL123が配置されて構成される。正レンズL122の前記物体側面には、所定の口径を規定する開口絞りSが設けられている。第3レンズ群G13は、結像面IMGに凸面を向けた正のメニスカスレンズL131によって構成される。なお、各レンズ群を構成するレンズのすべての面に非球面が形成されている。また、各レンズ群を構成するレンズには、樹脂材質(プラスチック)で形成されているものを用いるとよい。
【0040】
この変倍光学系では、第2レンズ群G12を光軸に沿って結像面IMG側から前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行う。第1レンズ群G11および第3レンズ群G13の位置は固定されている。この変倍光学系は、第2レンズ群G12だけを広角端側および望遠端側の両移動端に移動させて、2つの焦点距離を選択する2焦点切換光学系である。
【0041】
以下、実施例1にかかる変倍光学系に関する各種数値データを示す。
【0042】
Fナンバ=3.44(広角端)〜5.36(望遠端)
変倍光学系全系の焦点距離=3.05mm(fw:広角端)〜6.10mm(ft:望遠端)
半画角(ω)=37.48°(広角端)〜20.24°(望遠端)
変倍比=2.0
【0043】
(条件式(1)に関する数値)
(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2=1.764
【0044】
(条件式(2)に関する数値)
f2(第2レンズ群G12の焦点距離)=2.493mm
f2/(fw・ft)1/2=0.578
【0045】
(条件式(3)に関する数値)
nda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率)=1.531〜1.614
【0046】
(条件式(4)に関する数値)
νda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数)=25.58〜56.04
【0047】
r1=-56.903(非球面)
d1=0.45 nd1=1.531 νd1=56.0
r2=3.170(非球面)
d2=1.86(広角端)〜0.10(望遠端)
r3=1.190(非球面)
d3=0.45 nd2=1.614 νd2=25.6
r4=0.934(非球面)
d4=0.10
r5=0.894(非球面)
d5=0.76 nd3=1.531 νd3=56.0
r6=-3.227(非球面)
d6=0.36
r7=-7.360(非球面)
d7=0.45 nd4=1.614 νd4=25.6
r8=1.276(非球面)
d8=0.38(広角端)〜2.14(望遠端)
r9=-11.485(非球面)
d9=1.80 nd5=1.585 νd5=29.9
r10=-1.545(非球面)
d10=0.10
r11=∞
d11=0.50 nd6=1.517 νd6=64.2
r12=∞
d12=0.40
r13=∞(結像面)
【0048】
円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10,A12)
(第1面)
k=-1.0000×10,
A4=-2.7414×10-2, A6=6.3118×10-3,
A8=-3.5854×10-4, A10=0,
A12=0
(第2面)
k=-2.3305,
A4=-2.1774×10-2, A6=-1.2696×10-2,
A8=1.3069×10-2, A10=-4.4331×10-3,
A12=6.4057×10-4
(第3面)
k=-2.1219,
A4=2.9341×10-2, A6=-9.9503×10-2,
A8=-1.7848×10-1, A10=4.9015×10-2,
A12=5.3983×10-15
(第4面)
k=-1.0365,
A4=-2.0810×10-1, A6=5.9581×10-2,
A8=-6.0504×10-1, A10=7.9547×10-1,
A12=-1.5500×10-15
(第5面)
k=-9.4557×10-1,
A4=-1.0648×10-1, A6=2.9908×10-1,
A8=-4.6601×10-1, A10=6.8224×10-1,
A12=2.1493×10-15
(第6面)
k=5.5275,
A4=-2.7301×10-1, A6=4.6777×10-1,
A8=-4.8558×10-1, A10=6.4435×10-1,
A12=-1.0544×10-16
(第7面)
k=1.0000×10,
A4=-1.3313, A6=7.0634×10-1,
A8=-1.4319, A10=4.7446×10-1,
A12=0
(第8面)
k=-1.0000×10,
A4=-3.7398×10-1, A6=5.1373×10-1,
A8=-3.4590×10-1, A10=1.1490×10-1,
A12=-7.8817×10-14
(第9面)
k=7.9175,
A4=-2.0759×10-2, A6=1.0994×10-2,
A8=-3.8546×10-3, A10=7.7662×10-4,
A12=-5.7043×10-5
(第10面)
k=-3.4134,
A4=-5.5374×10-2, A6=1.9011×10-2,
A8=-4.6995×10-3, A10=5.3014×10-4,
A12=-1.7500×10-5
【0049】
また、図2は、実施例1にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。図3は、実施例1にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。図の曲線はd線(587.56nm)に相当する波長の収差を表す。そして、非点収差図におけるΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【実施例2】
【0050】
図4は、実施例2にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。この変倍光学系は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G21と、正の屈折力を有する第2レンズ群G22と、正の屈折力を有する第3レンズ群G23と、が配置されて構成される。第3レンズ群G23と結像面IMGとの間には、撮像素子のカバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。また、結像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
【0051】
第1レンズ群G21は、負レンズL211により構成される。第2レンズ群G22は、前記物体側から順に、正レンズL221、負レンズL222が配置されて構成される。正レンズL221の前記物体側面には、所定の口径を規定する開口絞りSが設けられている。第3レンズ群G23は、結像面IMGに凸面を向けた正のメニスカスレンズL231によって構成される。なお、各レンズ群を構成するレンズのすべての面に非球面が形成されている。また、各レンズ群を構成するレンズには、樹脂材質(プラスチック)で形成されているものを用いるとよい。
【0052】
この変倍光学系では、第2レンズ群G22を光軸に沿って結像面IMG側から前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行う。第1レンズ群G21および第3レンズ群G23の位置は固定されている。この変倍光学系は、第2レンズ群G22だけを広角端側および望遠端側の両移動端に移動させて、2つの焦点距離を選択する2焦点切換光学系である。
【0053】
以下、実施例2にかかる変倍光学系に関する各種数値データを示す。
【0054】
Fナンバ=3.50(広角端)〜5.29(望遠端)
変倍光学系全系の焦点距離=3.00mm(fw:広角端)〜6.00mm(ft:望遠端)
半画角(ω)=37.48°(広角端)〜20.97°(望遠端)
変倍比=2.0
【0055】
(条件式(1)に関する数値)
(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2=1.508
【0056】
(条件式(2)に関する数値)
f2(第2レンズ群G22の焦点距離)=2.014mm
f2/(fw・ft)1/2=0.475
【0057】
(条件式(3)に関する数値)
nda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率)=1.531〜1.614
【0058】
(条件式(4)に関する数値)
νda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数)=25.58〜56.04
【0059】
r1=4.753(非球面)
d1=0.45 nd1=1.531 νd1=56.0
r2=1.460(非球面)
d2=1.57(広角端)〜0.15(望遠端)
r3=1.009(非球面)
d3=0.78 nd2=1.531 νd2=56.0
r4=-2.193(非球面)
d4=0.20
r5=-50.902(非球面)
d5=0.45 nd3=1.614 νd3=25.6
r6=1.213(非球面)
d6=0.85(広角端)〜2.27(望遠端)
r7=-2.928(非球面)
d7=1.10 nd4=1.585 νd4=29.9
r8=-2.028(非球面)
d8=0.10
r9=∞
d9=0.30 nd5=1.517 νd5=64.2
r10=∞
d10=0.60
r11=∞(結像面)
【0060】
円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10,A12)
(第1面)
k=0,
A4=-1.6293×10-1, A6=2.1425×10-2,
A8=3.9388×10-2, A10=-2.4078×10-2,
A12=4.3203×10-3
(第2面)
k=0,
A4=-2.4413×10-1, A6=4.1317×10-2,
A8=6.7894×10-2, A10=-5.6761×10-2,
A12=1.1042×10-2
(第3面)
k=0,
A4=-1.7186×10-2, A6=3.6456×10-2,
A8=-2.1361×10-1, A10=5.8719×10-1,
A12=-7.1198×10-1
(第4面)
k=0,
A4=2.8651×10-1, A6=-4.7558×10-1,
A8=9.7497×10-1, A10=-2.1447,
A12=1.4249
(第5面)
k=0,
A4=-6.3744×10-2, A6=-1.0834,
A8=1.8748, A10=-4.6860,
A12=2.4931×10-10
(第6面)
k=0,
A4=-1.5316×10-1, A6=-1.9750×10-1,
A8=1.9806×10-1, A10=-1.9666×10-1,
A12=2.8252×10-1
(第7面)
k=0,
A4=-5.5118×10-2, A6=3.0448×10-2,
A8=1.5523×10-3, A10=-1.3835×10-3,
A12=1.2085×10-4
(第8面)
k=0,
A4=-3.6749×10-2, A6=3.5648×10-3,
A8=9.3800×10-3, A10=-3.2573×10-3,
A12=4.9412×10-4
【0061】
また、図5は、実施例2にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。図6は、実施例2にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。図の曲線はd線(587.56nm)に相当する波長の収差を表す。そして、非点収差図におけるΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【実施例3】
【0062】
図7は、実施例3にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。この変倍光学系は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G31と、正の屈折力を有する第2レンズ群G32と、正の屈折力を有する第3レンズ群G33と、が配置されて構成される。第3レンズ群G33と結像面IMGとの間には、撮像素子のカバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。また、結像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
【0063】
第1レンズ群G31は、負レンズL311により構成される。第2レンズ群G32は、前記物体側から順に、負レンズL321、正レンズL322、負レンズL323が配置されて構成される。正レンズL322の前記物体側面には、所定の口径を規定する開口絞りSが設けられている。第3レンズ群G33は、結像面IMGに凸面を向けた正のメニスカスレンズL331によって構成される。なお、各レンズ群を構成するレンズのすべての面に非球面が形成されている。また、各レンズ群を構成するレンズには、樹脂材質(プラスチック)で形成されているものを用いるとよい。
【0064】
この変倍光学系では、第2レンズ群G32を光軸に沿って結像面IMG側から前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行う。第1レンズ群G31および第3レンズ群G33の位置は固定されている。この変倍光学系は、第2レンズ群G32だけを広角端側および望遠端側の両移動端に移動させて、2つの焦点距離を選択する2焦点切換光学系である。
【0065】
以下、実施例3にかかる変倍光学系に関する各種数値データを示す。
【0066】
Fナンバ=2.86(広角端)〜5.85(望遠端)
変倍光学系全系の焦点距離=3.05mm(fw:広角端)〜9.15mm(ft:望遠端)
半画角(ω)=37.48°(広角端)〜14.09°(望遠端)
変倍比=3.0
【0067】
(条件式(1)に関する数値)
(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2=1.834
【0068】
(条件式(2)に関する数値)
f2(第2レンズ群G32の焦点距離)=2.958mm
f2/(fw・ft)1/2=0.560
【0069】
(条件式(3)に関する数値)
nda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率)=1.531〜1.614
【0070】
(条件式(4)に関する数値)
νda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数)=25.58〜56.04
【0071】
r1=2.437(非球面)
d1=0.45 nd1=1.531 νd1=56.0
r2=1.373(非球面)
d2=3.45(広角端)〜0.10(望遠端)
r3=1.467(非球面)
d3=0.49 nd2=1.614 νd2=25.6
r4=1.126(非球面)
d4=0.10
r5=1.032(非球面)
d5=1.03 nd3=1.531 νd3=56.0
r6=-4.844(非球面)
d6=0.40
r7=7.021(非球面)
d7=0.45 nd4=1.614 νd4=25.6
r8=1.089(非球面)
d8=0.44(広角端)〜3.79(望遠端)
r9=-11.058(非球面)
d9=1.88 nd5=1.585 νd5=29.9
r10=-1.498(非球面)
d10=0.10
r11=∞
d11=0.50 nd6=1.517 νd6=64.2
r12=∞
d12=0.40
r13=∞(結像面)
【0072】
円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10,A12)
(第1面)
k=-1.0000×10,
A4=-4.4678×10-2, A6=6.2775×10-3,
A8=-2.4548×10-4, A10=0,
A12=0
(第2面)
k=-4.5680,
A4=5.7014×10-3, A6=-2.5192×10-2,
A8=1.1465×10-2, A10=-2.3013×10-3,
A12=1.9576×10-4
(第3面)
k=-1.8548,
A4=5.1716×10-2, A6=-3.2749×10-2,
A8=-7.2874×10-2, A10=3.6342×10-2,
A12=3.8445×10-15
(第4面)
k=2.5208×10-3,
A4=-7.9242×10-2, A6=-9.4326×10-2,
A8=-2.9188×10-1, A10=3.1897×10-1,
A12=-3.2934×10-15
(第5面)
k=-6.7338×10-1,
A4=-5.5692×10-2, A6=5.4755×10-2,
A8=-2.3977×10-1, A10=2.5228×10-1,
A12=1.0733×10-14
(第6面)
k=-9.8748,
A4=-3.0181×10-1, A6=4.0392×10-1,
A8=-5.4887×10-1, A10=4.1483×10-1,
A12=-5.8116×10-15
(第7面)
k=1.0000×10,
A4=-1.1059, A6=7.3823×10-1,
A8=-9.0144×10-1, A10=9.2908×10-1,
A12=0
(第8面)
k=-6.1022,
A4=-4.0206×10-1, A6=5.4252×10-1,
A8=-3.4385×10-1, A10=1.1105×10-1,
A12=-8.7893×10-14
(第9面)
k=-9.6858,
A4=-2.3451×10-2, A6=1.8018×10-2,
A8=-5.6187×10-3, A10=7.5026×10-4,
A12=-3.6239×10-5
(第10面)
k=-3.0941,
A4=-4.3308×10-2, A6=1.9452×10-2,
A8=-4.3766×10-3, A10=4.2334×10-4,
A12=-1.4605×10-5
【0073】
また、図8は、実施例3にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。図9は、実施例3にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。図の曲線はd線(587.56nm)に相当する波長の収差を表す。そして、非点収差図におけるΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【実施例4】
【0074】
図10は、実施例4にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。この変倍光学系は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G41と、正の屈折力を有する第2レンズ群G42と、正の屈折力を有する第3レンズ群G43と、が配置されて構成される。第3レンズ群G43と結像面IMGとの間には、撮像素子のカバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。また、結像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
【0075】
第1レンズ群G41は、負レンズL411により構成される。第2レンズ群G42は、前記物体側から順に、負レンズL421、正レンズL422、負レンズL423が配置されて構成される。正レンズL422の前記物体側面には、所定の口径を規定する開口絞りSが設けられている。第3レンズ群G43は、結像面IMGに凸面を向けた正のメニスカスレンズL431によって構成される。なお、各レンズ群を構成するレンズのすべての面に非球面が形成されている。また、各レンズ群を構成するレンズには、樹脂材質(プラスチック)で形成されているものを用いるとよい。
【0076】
この変倍光学系では、第2レンズ群G32を光軸に沿って結像面IMG側から前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行う。そして、第1レンズ群G41および第3レンズ群G43を一体的に結像面IMG側に凸形状の軌跡を描くように移動させることにより、変倍に伴う結像面位置の変動を補正する。
【0077】
以下、実施例4にかかる変倍光学系に関する各種数値データを示す。
【0078】
Fナンバ=2.89(広角端)〜4.65(中間)〜5.83(望遠端)
変倍光学系全系の焦点距離=3.05mm(fw:広角端)〜6.10mm(中間)〜9.15mm(ft:望遠端)
半画角(ω)=37.61°(広角端)〜20.87°(中間)〜14.03°(望遠端)
変倍比=3.0
【0079】
(条件式(1)に関する数値)
(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2=1.903
【0080】
(条件式(2)に関する数値)
f2(第2レンズ群G42の焦点距離)=3.362mm
f2/(fw・ft)1/2=0.636
【0081】
(条件式(3)に関する数値)
nda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率)=1.531〜1.614
【0082】
(条件式(4)に関する数値)
νda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数)=25.58〜56.04
【0083】
r1=2.193(非球面)
d1=0.50 nd1=1.531 νd1=56.0
r2=1.298(非球面)
d2=3.79(広角端)〜1.60(中間)〜0.12(望遠端)
r3=1.625(非球面)
d3=0.45 nd2=1.614 νd2=25.6
r4=1.322(非球面)
d4=0.10
r5=1.160(非球面)
d5=0.88 nd3=1.531 νd3=56.0
r6=18.659(非球面)
d6=0.37
r7=2.549(非球面)
d7=0.45 nd4=1.614 νd4=25.6
r8=1.338(非球面)
d8=0.64(広角端)〜2.83(中間)〜4.31(望遠端)
r9=-3.052(非球面)
d9=1.34 nd5=1.585 νd5=29.9
r10=-1.530(非球面)
d10=0.10
r11=∞
d11=0.50 nd6=1.517 νd6=64.2
r12=∞
d12=1.21(広角端)〜0.40(中間)〜0.66(望遠端)
r13=∞(結像面)
【0084】
円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10,A12)
(第1面)
k=-3.8830,
A4=-5.3594×10-2, A6=6.7356×10-3,
A8=-2.3670×10-4, A10=0,
A12=0
(第2面)
k=-3.4593,
A4=8.5214×10-3, A6=-3.3148×10-2,
A8=1.3908×10-2, A10=-2.5704×10-3,
A12=1.9576×10-4
(第3面)
k=-1.8173,
A4=4.8433×10-2, A6=-5.3090×10-2,
A8=-9.0960×10-2, A10=8.7568×10-2,
A12=3.8443×10-15
(第4面)
k=3.6462×10-1,
A4=-1.9276×10-2, A6=-1.7459×10-1,
A8=-4.5955×10-1, A10=6.2979×10-1,
A12=-3.2933×10-15
(第5面)
k=-5.2690×10-1,
A4=-2.2038×10-2, A6=-4.3797×10-2,
A8=-3.5423×10-1, A10=3.5128×10-1,
A12=1.0733×10-14
(第6面)
k=-1.0000×10,
A4=-4.0280×10-1, A6=3.7092×10-1,
A8=-6.4567×10-1, A10=4.5105×10-1,
A12=-5.8114×10-15
(第7面)
k=4.0833,
A4=-8.8211×10-1, A6=2.9392×10-1,
A8=-1.1664, A10=1.5208,
A12=0
(第8面)
k=-1.8234,
A4=-5.1959×10-1, A6=4.5266×10-1,
A8=-1.7660×10-1, A10=6.2885×10-2,
A12=-8.7893×10-14
(第9面)
k=-2.9892×10-1,
A4=-1.7417×10-2, A6=9.7623×10-3,
A8=-3.5495×10-3, A10=8.9406×10-4,
A12=-7.1551×10-5
(第10面)
k=-2.6530,
A4=-5.8796×10-2, A6=1.9675×10-2,
A8=-4.4510×10-3, A10=4.3603×10-4,
A12=-1.4825×10-6
【0085】
また、図11は、実施例4にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。図12は、実施例4にかかる変倍光学系の中間における諸収差図である。図13は、実施例4にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。図の曲線はd線(587.56nm)に相当する波長の収差を表す。そして、非点収差図におけるΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【実施例5】
【0086】
図14は、実施例5にかかる変倍光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。この変倍光学系は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G51と、正の屈折力を有する第2レンズ群G52と、正の屈折力を有する第3レンズ群G53と、が配置されて構成される。第3レンズ群G53と結像面IMGとの間には、撮像素子のカバーガラスCGが配置されている。カバーガラスCGは必要に応じて配置されるものであり、不要な場合は省略可能である。また、結像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
【0087】
第1レンズ群G51は、負レンズL511により構成される。第2レンズ群G52は、前記物体側から順に、所定の口径を規定する開口絞りS、正レンズL521、負レンズL522が配置されて構成される。第3レンズ群G53は、結像面IMGに凸面を向けた正のメニスカスレンズL531によって構成される。なお、各レンズ群を構成するレンズのすべての面に非球面が形成されている。また、各レンズ群を構成するレンズには、樹脂材質(プラスチック)で形成されているものを用いるとよい。
【0088】
この変倍光学系では、第2レンズ群G52を光軸に沿って結像面IMG側から前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行う。そして、第1レンズ群G51および第3レンズ群G53を一体的に結像面IMG側に凸形状の軌跡を描くように移動させることにより、変倍に伴う結像面位置の変動を補正する。
【0089】
以下、実施例5にかかる変倍光学系に関する各種数値データを示す。
【0090】
Fナンバ=3.48(広角端)〜5.41(中間)〜6.10(望遠端)
変倍光学系全系の焦点距離=3.75mm(fw:広角端)〜7.50mm(中間)〜9.38mm(ft:望遠端)
半画角(ω)=31.96°(広角端)〜17.03°(中間)〜14.01°(望遠端)
変倍比=2.5
【0091】
(条件式(1)に関する数値)
(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2=1.838
【0092】
(条件式(2)に関する数値)
f2(第2レンズ群G52の焦点距離)=4.019mm
f2/(fw・ft)1/2=0.678
【0093】
(条件式(3)に関する数値)
nda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対する屈折率)=1.531〜1.614
【0094】
(条件式(4)に関する数値)
νda(各レンズ群を構成するレンズのd線に対するアッベ数)=25.58〜56.04
【0095】
r1=-6.579(非球面)
d1=0.50 nd1=1.531 νd1=56.0
r2=14.789(非球面)
d2=3.91(広角端)〜1.10(中間)〜0.12(望遠端)
r3=∞(開口絞り)
d3=0
r4=1.531(非球面)
d4=1.37 nd2=1.531 νd2=56.0
r5=-9.055(非球面)
d5=0.30
r6=5.272(非球面)
d6=0.52 nd3=1.614 νd3=25.6
r7=1.272(非球面)
d7=0.81(広角端)〜3.62(中間)〜4.60(望遠端)
r8=-93.914(非球面)
d8=1.81 nd4=1.531 νd4=56.0
r9=-2.887(非球面)
d9=0.10
r10=∞
d10=0.50 nd5=1.517 νd5=64.2
r11=∞
d7=1.18(広角端)〜0.63(中間)〜0.98(望遠端)
r12=∞(結像面)
【0096】
円錐係数(k)および非球面係数(A4,A6,A8,A10,A12)
(第1面)
k=0,
A4=1.1811×10-3, A6=-2.2200×10-4,
A8=1.9882×10-5, A10=0,
A12=0
(第2面)
k=0,
A4=-7.0910×10-4, A6=-5.6061×10-4,
A8=5.6302×10-5, A10=0,
A12=0
(第4面)
k=0,
A4=-6.9177×10-3, A6=-1.5514×10-3,
A8=-4.7250×10-3, A10=0,
A12=0
(第5面)
k=0,
A4=5.1832×10-3, A6=-2.3170×10-2,
A8=-1.7215×10-2, A10=0,
A12=0
(第6面)
k=0,
A4=-1.8816×10-1, A6=-1.7966×10-2,
A8=-8.2568×10-2, A10=0,
A12=0
(第7面)
k=0,
A4=-2.0063×10-1, A6=1.4853×10-2,
A8=-1.1189×10-2, A10=0,
A12=0
(第8面)
k=0,
A4=-3.7431×10-3, A6=2.2286×10-3,
A8=-1.0560×10-4, A10=0,
A12=0
(第9面)
k=0,
A4=6.3474×10-3, A6=5.3312×10-5,
A8=2.1974×10-4, A10=0,
A12=0
【0097】
また、図15は、実施例5にかかる変倍光学系の広角端における諸収差図である。図16は、実施例5にかかる変倍光学系の中間における諸収差図である。図17は、実施例5にかかる変倍光学系の望遠端における諸収差図である。図の曲線はd線(587.56nm)に相当する波長の収差を表す。そして、非点収差図におけるΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
【0098】
なお、上記各実施例中の数値データにおいて、r1,r2,・・・・は各レンズ、開口絞り面などの曲率半径、d1,d2,・・・・は各レンズ、開口絞りなどの肉厚またはそれらの面間隔、nd1,nd2,・・・・は各レンズなどのd線(λ=587.56nm)に対する屈折率、νd1,νd2,・・・・は各レンズなどのd線(λ=587.56nm)に対するアッベ数を示している。
【0099】
また、上記各非球面形状は、レンズ面頂点から光軸方向の距離をZ、光軸と垂直な方向の高さをhとし、光の進行方向を正とするとき、以下に示す式により表される。
【0100】
【数1】
【0101】
ただし、cは曲率(1/r)、kは円錐係数、A4,A6,A8,A10,A12はそれぞれ4次,6次,8次,10次,12次の非球面係数である。
【0102】
以上説明したように、上記各実施例の変倍光学系は、上記各条件を満足することで、小型で簡易な構成でありながら、高い光学性能を維持しつつ2〜3倍程度の変倍を可能とし、広角端での撮影も支障なく行えるようになる。さらに、変倍時のレンズの位置決め制御も容易になる。また、上記各実施例の変倍光学系は、適宜非球面が形成されたレンズを用いているため、少ないレンズ枚数で、良好な光学性能を維持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0103】
以上のように、この発明の変倍光学系は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラに有用であり、特に、情報携帯端末や、携帯電話などの小型装置に最適である。
【符号の説明】
【0104】
G11,G21,G31,G41,G51 第1レンズ群
G12,G22,G32,G42,G52 第2レンズ群
G13,G23,G33,G43,G53 第3レンズ群
L111,L121,L123,L211,L222,L311,L321,L323,L411,L421,L423,L511,L522,負レンズ
L122,L221,L322,L422,L521 正レンズ
L131,L231,L331,L431,L531 正のメニスカスレンズ
S 開口絞り
CG カバーガラス
IMG 結像面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側より順に配置された、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を備え、
広角端から望遠端への変倍を行う際に前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が不変であり、かつ、以下の条件式を満足することを特徴とする変倍光学系。
(1) 1.4<(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2<2.0
ただし、Twは広角端における光学系の全長、Ttは望遠端における光学系の全長、fwは広角端における全系の焦点距離、ftは望遠端における全系の焦点距離を示す。
【請求項2】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の変倍光学系。
(2) 0.4<f2/(fw・ft)1/2<0.8
ただし、f2は前記第2レンズ群の焦点距離を示す。
【請求項3】
広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を物体側に移動させ、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群の位置を固定することを特徴とする請求項1または2に記載の変倍光学系。
【請求項4】
広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を変倍を行うために物体側に移動させるとともに、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群を結像面位置の変動を補正するために一体的に結像面側に凸形状の軌跡を描くように移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の変倍光学系。
【請求項1】
物体側より順に配置された、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を備え、
広角端から望遠端への変倍を行う際に前記第1レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が不変であり、かつ、以下の条件式を満足することを特徴とする変倍光学系。
(1) 1.4<(Tw・Tt)1/2/(fw・ft)1/2<2.0
ただし、Twは広角端における光学系の全長、Ttは望遠端における光学系の全長、fwは広角端における全系の焦点距離、ftは望遠端における全系の焦点距離を示す。
【請求項2】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の変倍光学系。
(2) 0.4<f2/(fw・ft)1/2<0.8
ただし、f2は前記第2レンズ群の焦点距離を示す。
【請求項3】
広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を物体側に移動させ、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群の位置を固定することを特徴とする請求項1または2に記載の変倍光学系。
【請求項4】
広角端から望遠端への変倍を行う際に、前記第2レンズ群を変倍を行うために物体側に移動させるとともに、前記第1レンズ群および前記第3レンズ群を結像面位置の変動を補正するために一体的に結像面側に凸形状の軌跡を描くように移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の変倍光学系。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−237547(P2011−237547A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107747(P2010−107747)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(000133227)株式会社タムロン (355)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(000133227)株式会社タムロン (355)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]